JPWO2013145623A1 - アンテナ装置およびそれを搭載した携帯無線機器 - Google Patents

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Abstract

本発明のアンテナ装置は、基板と、基板の一方の面に配置された導体と、基板上に配置された2つのアンテナと、2つのアンテナの間に開放端を有するように導体に形成された切り欠き部と、基板の他方の面上の切り欠き部と対向する部位を跨ぐように形成されたスタブと、導体とスタブを導通するビアと、を備えることを特徴とする。

Description

本発明は、複数のアンテナ間の電磁的な結合を低減する構造を有するアンテナ装置およびそれを搭載した携帯無線機器に関する。特に小型の携帯無線機器向けに好適な低結合構造を有するアンテナ装置に関する。
近年、携帯電話、スマートフォンなどの携帯無線機器向けに、小型のアンテナが開発されている。また、様々な無線通信方式の進展に伴い、複数のアンテナを一つの携帯型無線機器に搭載することが求められている。
そのため、複数のアンテナを一つの携帯型無線機器に搭載するために、アンテナ間の結合度を低減させる技術が開発されている。
特許文献1では、図10のように、グランドパターンに切り欠き部を設けることによって、アンテナ間の結合度を低減できる小型の一体型平板多素子アンテナが開示されている。
特許文献1の一体型平板多素子アンテナは、切り欠き部2bを有するグランドパターン2と、切り欠き部2bに対して左右対称に配置された第1の放射素子3および第2の放射素子4を有する。第1および第2の放射素子3、4は、放射電界が最も高い位置3a、3bの距離が最大となるように配置されている。
特許文献1の一体型平板多素子アンテナ1では、切り欠き部2bの開放端をアンテナ動作周波数帯において高インピーダンス状態となるように切り欠き部の長さを調整することにより、グランドパターン2に流れるアンテナ電流を遮断し、アンテナ間の電磁的な結合を低減させる。アンテナ間の切り欠き部の長さは、おおよそ使用周波数の1/4波長程度が必要となる。例えば、800MHzの場合、切り欠き部の長さは約90mmとなる。
また、特許文献1の切り欠き部2bの開放端にキャパシタを配置することによって、切り欠き部を小型化することも可能である。
さらに、特許文献2では、図11のように、切り欠き部の代わりにスタブを設けることによって、アンテナ間の結合度を低減できるアンテナ装置5が開示されている。
特許文献2のアンテナ装置5は、誘電体からなる基板6と、基板6の一方の面に形成された銅層7と、2つのアンテナ素子として第1のアンテナ素子8aおよび第2のアンテナ素子8bと、2つのスタブとして第1のスタブ9aおよび第2のスタブ9bを有する。2つのスタブは、ミアンダ形状をしている導電性の配線パターンであって、高周波回路における分布定数線路となる。
特許文献2のアンテナ装置5では、スタブの幅を細くすることによって、スタブの面積を増やすことなしにスタブ長を長くすることができる。そのため、スタブの面積を増やさずに、容量を増大することができる。
特開2007−13643号公報 特開2011−176560号公報
特許文献1の一体型平板多素子アンテナにおいては、アンテナ間の結合度を低減するために、切り欠き部を長くする必要がある。そのため、実装スペースに制約の大きい携帯無線機器に適用するには、使用する周波数帯によっては、切り欠き部が大きすぎるという課題がある。
また、容量を付加する目的で切り欠き部にキャパシタを配置する場合、チップコンデンサのような小型のキャパシタを用いると、自身の容量値のばらつきにより、アンテナ間の結合度がばらつくという課題がある。特許文献2のアンテナ装置では、スタブを銅層と同一面上に形成する必要があるため、アンテナ装置を実装する面積が限られている場合、スタブを配置する面積が小さくなる。また、スタブの幅を細くし、スタブを長くすることによって、容量を大きくすることはできるが、スタブの幅を細くすると、パターンエッジ形状の影響によるアイソレーション特性の変動が大きくなるという課題がある。
本発明は、小型の携帯無線機器に搭載する複数のアンテナ間の電磁的結合を低減する低結合構造を有し、小型であり、一定のアンテナ結合度を有するアンテナ装置を提供することを目的とするものである。
本発明のアンテナ装置は、基板と、基板の一方の面に配置された導体と、基板上に配置された複数のアンテナと、複数のアンテナの間に開放端を有するように導体に形成された切り欠き部と、基板の他方の面上の切り欠き部と対向する部位を跨ぐように形成されたスタブと、導体とスタブを導通するビアと、を備える。
本発明のアンテナ装置は、切り欠き部を小さくしても、スタブを配置する面積を大きくでき、大きな容量を付加することができる。そのため、アンテナ装置を小型化することができる。
本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置において導体が配置された面を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置においてスタブが配置された面を示す図である。 図1Aに示した本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置をA−A’で切断した際の断面を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置のアンテナインピーダンス特性のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るアンテナ装置において導体が配置された面を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るアンテナ装置においてスタブが配置された面を示す図である。 図3Aに示した本発明の第2の実施形態に係るアンテナ装置をB−B’で切断した際の断面を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係るアンテナ装置において導体が配置された面を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係るアンテナ装置においてスタブが配置された面を示す図である。 図4Aに示した本発明の第3の実施形態に係るアンテナ装置をC−C’で切断した際の断面を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係るアンテナ装置において導体が配置された面を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係るアンテナ装置においてスタブが配置された面を示す図である。 図5Aに示した本発明の第4の実施形態に係るアンテナ装置をD−D’で切断した際の断面を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係るアンテナ装置において導体が配置された面を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係るアンテナ装置においてスタブが配置された面を示す図である。 図6Aに示した本発明の第5の実施形態に係るアンテナ装置をE−E’で切断した際の断面を示す図である。 本発明の第6の実施形態に係るアンテナ装置において導体が配置された面を示す図である。 本発明の第6の実施形態に係るアンテナ装置においてスタブが配置された面を示す図である。 図7Aに示した本発明の第6の実施形態に係るアンテナ装置をF−F’で切断した際の断面を示す図である。 本発明の第7の実施形態に係るアンテナ装置において導体が配置された面を示す図である。 本発明の第7の実施形態に係るアンテナ装置においてスタブが配置された面を示す図である。 図8Aに示した本発明の第7の実施形態に係るアンテナ装置をG−G’で切断した際の断面を示す図である。 本発明の第8の実施形態に係る携帯無線機器を示す図である。 本発明の第8の実施形態に係る携帯無線機器を図9Aで示した面に対して反対側の面からみた図である。 特許文献1のアンテナの構成を示す図である。 特許文献2のアンテナ装置の構成を示す図である。
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。
〔第1の実施形態〕図1A〜Cは、本発明の第1の実施形態のアンテナ装置10を示す図である。なお、図1Aは後述する導体13が配置された面であり、図1Bは後述するスタブ18が配置された面である。また、図1Cは、図1AのA−A’における断面図である。
〔構造の説明〕図1A〜Cに示した本発明の第1の実施形態のアンテナ装置10は、基板14と、基板14のいずれか一方の面に配置された導体13を備えている。基板14には、誘電体基板を用いることが好ましい。導体13は、導電性のよい材料から構成され、例えば銅などの金属材料が適している。導体13は、基板14の一方の面の全面を被覆していてもよいし、一部を被覆していなくても良い。ただし、導体13はグランドパターンとなるため、基板14の一方の面のほぼ全面を被覆していることが好ましい。なお、後述の切り欠き部15が形成された基板14面上は、導体13に被覆されていない。
基板14には、2つのアンテナ11a、11bが配置されている。
アンテナ形状は、例えば、逆Lアンテナ形状や逆F型アンテナ形状を用いることができる。なお、アンテナ形状は、アンテナ装置を実装する携帯無線機器の形状や大きさに応じて変更可能であり、逆Lアンテナや逆Fアンテナに限定するわけではない。また、アンテナ11aとアンテナ11bは、全く同一の形状でなくてもよい。
アンテナ11a、11bと基板14の接続部には、給電点を有する給電部12a、12bが設けられている。なお、給電部12aおよび給電部12bの形状などについては、特に限定しない。
導体13には、導体13の端に開放端を有する切り欠き部15が設けられている。切り欠き部15は、アンテナ装置10が動作する周波数のなかで最も低い周波数に相当する波長λの1/4以下の長さとする。切り欠き部15の開放端は、基板14の端に位置することが好ましい。
切り欠き部15の反対側の基板14の面には、スタブ18が配置されている。第1の実施形態のスタブ18は、先端開放型スタブである。
スタブ18は、切り欠き部15を跨ぐように配置されている。スタブ18は、切り欠き部15の開放端近傍に配置される。スタブ18は、L<λ/4となるような長さLを有する。
本発明の実施形態に係るスタブ18は、導体13が設けられた面とは反対側の基板14上に設けられている。また、スタブ18は、基板14の主面を垂直上方から見た際に、スタブ18の全体が裏面の導体13が形成する面内に収まるように配置される。
スタブ18は、基板14の孔を貫通して形成された導電性のビア16によって、導体13と電気的に接続されている。
本発明の実施形態に係るビア16は、スタブ18が有する端部のうち、切り欠き部15の開放端に近い端部近傍に形成する。
このように、本発明の実施形態のアンテナ装置では、スタブを導体とは異なる面上に配置させるため、アンテナ装置の実装面積を小さくすることができる。
〔作用の説明〕本実施形態のように、切り欠き部15の小型化を図るために、切り欠き部15の長さをλ/4より短くすると、切り欠き部15の開放端において、高インピーダンスを示す周波数はアンテナ装置10の動作周波数よりも高域側にシフトしてしまう。一方、アンテナ装置10の動作周波数においては、切り欠き部15の開放端では誘導性を示すようになり、インピーダンスが低下することでアンテナ電流が流れてしまう。そのため、所望のアンテナ間のアイソレーションが得られなくなる。
開放端における高インピーダンスを実現する手段としては、開放端に並列にキャパシタンスを追加し、使用する周波数帯で並列共振を起こさせるように容量値を調整する方法がある。本発明の実施形態に係るアンテナ装置では、切り欠き部15の開放端にスタブ18を設け、その長さを変えることによって、容量値を調整する。スタブ18を配置する位置については、アンテナ装置10の動作周波数における切り欠き部15の電界分布が大きくなる位置が好ましい。アンテナ動作周波数における切り欠き部15の電界分布は、切り欠き部15の開放端で電界が腹となり、短絡端側の電界が節となるような定在波分布を有する。そのため、この場合のスタブ18の最適な配置位置は、切り欠き部15の開放端となる。
図1A〜Cの本実施形態のアンテナ装置10において、切り欠き部15の開放端に配置したスタブ18の長さLを、L<λ/4(動作周波数に相当する波長をλとする)となるようにすると、切り欠き部15の開放端にキャパシタンスを装荷したことと等価となる。その結果、切り欠き部15の長さをλ/4より短くすることにより高域側にシフトしていたアンテナ装置10のアイソレーション周波数を低域側に戻すことが可能となり、アンテナ装置10の動作周波数にアイソレーション周波数を合わせることが可能となる。すなわち、λ/4以下の長さの切り欠き部であっても、アンテナ装置10の動作周波数において、その開放端を高インピーダンスとし、所望のアンテナ間のアイソレーションを得ることが可能となる。
このとき、スタブ18で作り出されるキャパシタンスの値は、スタブ18の長さLによって決定される。また、スタブ18で作り出されるキャパシタンスの値は、誘電体基板の厚さ、誘電体の比誘電率による影響は少ない。
また、スタブ18を形成する導体パターンは、通常のプリント基板製造プロセスで実現可能である。そのため、スタブ18の長さのばらつきを非常に小さく抑えることができる。すなわち、スタブ18で作り出されるキャパシタンスのばらつきを抑え、アンテナ装置10のアイソレーション周波数を高精度に実現できる。
〔動作の説明〕図2には、本発明の第1の実施形態におけるアンテナ装置10のアンテナインピーダンス特性のシミュレーション結果を示した。
以下において、図2を参照して、シミュレーション結果を説明する。なお、図2は、Sパラメータのうち、パラメータS11とパラメータS21に関するシミュレーション結果である。なお、Sパラメータは、ネットワークアナライザーで測定することもできる。パラメータS11は、反射係数または整合に関するパラメータである。また、パラメータS21は、結合またはアイソレーションに関するパラメータである。
本実施形態に係るアンテナ装置としては、切り欠き部の長さを4mmとし、切り欠き部の開放端に先端開放型スタブを装荷した場合の2つのアンテナ間のインピーダンス特性の計算結果を示す。
比較としては、切り欠き部の長さを9mmとし、スタブを装荷しない一般的な低結合構造のアンテナ装置におけるインピーダンス特性の計算結果を合わせて示す。
両者を比較した結果、アンテナ動作周波数(約2.4GHz)において、アンテナ間の結合度合を示すS21の値は、ほぼ同程度となることがわかる。また、S11もほぼ同程度となる。
すなわち、本実施形態のアンテナ装置では、スタブを設けていないアンテナ装置と比べて切り欠き部を短くしても同程度の結合度が得られる。このように、一般的な低結合構造のアンテナ装置と比較して、本発明の実施形態のアンテナ装置は、切り欠き部の長さを短くできるため、小型化が図れている。
〔効果の説明〕以上のように、本発明の第1の実施形態のアンテナ装置を用いれば、2つのアンテナ間の電磁的結合を低減する小型の低結合構造を得ることができる。また、アンテナが複数ある場合、それぞれのアンテナ間に切り欠き部およびスタブを本実施形態と同様に形成することによって、同様の効果を得ることができる。
すなわち、本発明の実施形態に係るアンテナ装置においては、スタブを裏面に設けることによって、スタブを配置するための面積を大きくすることができる。そのため、付加する容量を大きくできるため、スタブのパターン幅や位置精度に対してそれほど高い要求がなくなり、通常のパターンプロセスで容易にスタブを製造可能となる。
また、本実施形態のアンテナ装置では、スタブによって付加する容量値を大きくできるため、スタブを有さないアンテナ装置と比較して、切り欠き部の長さを短くすることができる。さらに、スタブと切り欠き部を併設することによって、切り欠き部の幅を狭くできる。そのため、アンテナ間の距離を近づけることが可能となる。
すなわち、本実施形態のアンテナ装置は、一般的な低結合構造のアンテナ装置と比較して、小型化が可能となる。
〔第2の実施形態〕図3A〜Cは、本発明の第2の実施形態のアンテナ装置20を示す図である。なお、図3Aは後述する導体23が配置された面であり、図3Bは後述するスタブ28が配置された面である。また、図3Cは、図3AのB−B’における断面図である。
〔構造の説明〕図3A〜Cに示した第2の実施形態に係るアンテナ装置20は、切り欠き部の開放端に配置したスタブの構造が、先端短絡型であり、スタブの長さLをλ/4<L<λ/2(動作周波数に相当する波長をλとする)とした点が、第1の実施形態と異なる構成である。
本発明の第2の実施形態のアンテナ装置20は、基板24と、基板24のいずれか一方の面に配置された導体23を備えている。なお、基板24と導体23は、第1の実施形態と同様の構成とする。
基板24には、2つのアンテナ21a、21bが配置されている。アンテナ21a、21bと基板24の接続部には、給電点を有する給電部22a、22bが設けられている。なお、給電部22aおよび給電部22bの形状などについては、特に限定しない。また、アンテナ形状等は、第1の実施形態と同様の構成とする。
導体23には、導体23の端に開放端を有する切り欠き部25が設けられている。切り欠き部25は、第1の実施形態と同様の構成とする。
切り欠き部25の反対側の基板24の面には、スタブ28が配置されている。第2の実施形態のスタブ28は、先端短絡型スタブである。
スタブ28は、切り欠き部25を跨ぐように配置されている。スタブ28は、切り欠き部25の開放端近傍に配置される。スタブ28は、λ/4<L<λ/2となるような長さLを有する。なお、スタブの配置に関しては、第1の実施形態と同様とする。
スタブ28は、基板24の孔を貫通して形成された2つの導電性のビア26a、26bによって、導体23と電気的に接続されている。
〔作用・効果の説明〕本実施形態のように、切り欠き部25の小型化を図るために、切り欠き部25の長さをλ/4より短くすると、切り欠き部25の開放端において、高インピーダンスを示す周波数はアンテナ装置20の動作周波数よりも高域側にシフトしてしまう。一方、アンテナ装置20の動作周波数においては、切り欠き部25の開放端では誘導性を示すようになり、インピーダンスが低下することでアンテナ電流が流れてしまい、所望のアンテナ間のアイソレーションが得られなくなる。
開放端における高インピーダンスを実現する手段としては、開放端に並列にキャパシタンスを追加し、使用する周波数帯で並列共振を起こさせるように容量値を調整する方法がある。本発明の実施形態に係るアンテナ装置では、切り欠き部25の開放端にスタブ28を設け、その長さを変えることによって、容量値を調整する。
図3A〜Cに示した本発明の第2の実施形態のアンテナ装置20において、切り欠き部25の開放端に配置したスタブ28の長さLを、λ/4<L<λ/2(動作周波数に相当する波長をλとする)となるようにすると、切り欠き部25の開放端にキャパシタンスを装荷したことと等価となる。その結果、アンテナ装置20のアイソレーション周波数が低域側にシフトする。すなわち、切り欠き部の長さがλ/4以下であっても、アンテナ装置20の動作周波数において、その開放端を高インピーダンスとし、所望のアンテナ間のアイソレーションを得ることが可能となる。
このとき、スタブ28で作り出されるキャパシタンスの値は、スタブの長さLによって決定され、誘電体基板の厚さ、誘電体の比誘電率による影響は少ない。
また、スタブ28を形成する導体パターンは、通常のプリント基板製造プロセスで実現可能である。そのため、スタブ28の長さのばらつきを非常に小さく抑えることができる。すなわち、スタブ28で作り出されるキャパシタンスのばらつきを抑え、アンテナ装置20のアイソレーション周波数を高精度に実現できる。
以上のように、本発明の第2の実施形態のアンテナ装置を用いれば、第1の実施形態と同様に、複数のアンテナ間の電磁的結合を低減する低結合構造を得ることができる。そのため、本実施形態のアンテナ装置は、一般的な低結合構造のアンテナ装置と比較して、小型化が可能となる。
〔第3の実施形態〕図4A〜Cは、本発明の第3の実施形態のアンテナ装置30を示す図である。なお、図4Aは後述する導体33が配置された面であり、図4Bは後述するスタブが配置された面である。また、図4Cは、図4AのC−C’における断面図である。
図4A〜Cに示した第3の実施形態に係るアンテナ装置30は、切り欠き部の開放端に配置した先端開放型の第1のスタブに加えて、さらに先端開放型の第2のスタブを追加して配置した点が、第1の実施形態と異なる構成である。
本発明の第3の実施形態のアンテナ装置30は、基板34と、基板34のいずれか一方の面に配置された導体33を備えている。なお、基板34と導体33は、第1の実施形態と同様の構成とする。
基板34には、2つのアンテナ31a、31bが配置されている。アンテナ形状等は、第1の実施形態と同様の構成とする。なお、2つのアンテナ31a、31bは、その長さがm/4波長相当(mは奇数)の周波数で共振を生じ、アンテナとして動作する。
アンテナ31a、31bと基板34の接続部には、給電点を有する給電部32a、32bが設けられている。なお、給電部32aおよび給電部32bの形状などについては、特に限定しない。
導体33には、導体33の端に開放端を有する切り欠き部35が設けられている。切り欠き部35は、第1の実施形態と同様の構成とする。
切り欠き部35の反対側の基板34の面には、第1のスタブ38aおよび第2のスタブ38bが配置されている。第3の実施形態の第1および第2のスタブ38a、38bは、第1の実施形態と同様に先端開放型スタブである。
第1および第2のスタブ38a、38bは、切り欠き部35を跨ぐように配置されている。第1のスタブ38aは、切り欠き部35の開放端近傍に配置される。また、第2のスタブ38bは、アンテナ31a、31bの長さを3/4λ’とした時、切り欠き部35の開放端から1/2λ’だけ離れた位置に配置される。第1および第2のスタブ38a、38bは、L<λ/4となるような長さLを有する。なお、スタブは第一の実施形態と同様に、切り欠き部を跨ぐ様に配置される。
第1のスタブ38aは、基板34の孔を貫通して形成された導電性の第1のビア36aによって、導体33と電気的に接続されている。同様に、第2のスタブ38bは、第2のビア36bによって、導体33と電気的に接続されている。なお、ビアは、スタブが有する端部のうち、切り欠き部の開放端に近い端部近傍に形成する。
アンテナ31a、31bがその長さがm/4波長(m=1とm=3)に相当する2つの周波数で動作する場合、それぞれの動作周波数において、アンテナ31a、31b間の結合を低減するような構造が求められる。
低域側のアンテナ動作周波数における切り欠き部35の電界分布は、切り欠き部35の開放端で電界が腹となり、短絡端側の電界が節となるような定在波分布を有する。
一方、高域側のアンテナ動作周波数における電界分布は、切り欠き部35の開放端および切り欠き部35の開放端から1/2λ’だけ離れた位置の電界が腹となる。よって、切り欠き部35の開放端から1/4λ’および3/4λ’だけ離れた位置の電界が節となるような定在波分布を有する。
ここで、第3の実施形態のアンテナ装置30では、定在波分布が腹となる切り欠き部35の開放端および切り欠き部35の開放端から1/2λ’だけ離れた位置に、それぞれ第1および第2のスタブ38a、38bを配置する。
開放端に配置した第1のスタブ38aの長さの調節により、低域側、高域側の両方のアンテナ動作周波数が変化する。それに対して、第2のスタブ38bの長さを調節することにより、高域側のアンテナ動作周波数のみが変化する。
したがって、第3の実施形態のアンテナ31a、31b間の低結合を実現させる周波数の調整方法は、以下の通りとなる。
まず、切り欠き部35の開放端に配置した第1のスタブ38aの長さの制御により、アンテナ装置30の低域側のアイソレーション周波数を、低域側のアンテナ動作周波数に調整する。次に、切り欠き部35の開放端から1/4波長だけ離れた位置に配置した第2のスタブ38bの長さを制御することにより、アンテナ装置30の高域側のアイソレーション周波数を高域側のアンテナ動作周波数に調整する。
第3の実施形態のような構成とすることにより、アンテナ間の切り欠き部の本数は1本のままで、寸法も変えずに、複数の周波数でアンテナ間の結合を低減させることが可能となる。そのため、実質的な低結合構造を有するアンテナ装置の小型化を実現できる。
〔第4の実施形態〕図5A〜Cは、本発明の第4の実施形態のアンテナ装置40を示す図である。なお、図5Aは後述する導体43が配置された面であり、図5Bは後述するスタブが配置された面である。また、図5Cは、図5AのD−D’における断面図である。
図5A〜Cに示した第4の実施形態に示すアンテナ装置40は、切り欠き部に配置した2つのスタブの構造が、先端短絡型であり、スタブの長さLをλ/4<L<λ/2(使用周波数に相当する波長をλとする)となるようにした点が、第3の実施形態と異なる構成である。なお、スタブは第一の実施形態と同様に、切り欠き部を跨ぐ様に配置される。
本発明の第4の実施形態のアンテナ装置40は、基板44と、基板44のいずれか一方の面に配置された導体43を備えている。なお、基板44と導体43は、第1の実施形態と同様の構成とする。
基板44には、2つのアンテナ41a、41bが配置されている。アンテナ形状等は、第3の実施形態と同様の構成とする。2つのアンテナ41a、41bは、その長さがm/4波長相当(mは奇数)の周波数で共振を生じ、アンテナとして動作する。
アンテナ41a、41bと基板44の接続部には、給電点を有する給電部42a、42bが設けられている。なお、給電部42aおよび給電部42bの形状などについては、特に限定しない。
導体43には、導体43の端に開放端を有する切り欠き部45が設けられている。切り欠き部45は、第1の実施形態と同様の構成とする。
切り欠き部45の反対側の基板44の面には、第1のスタブ48aおよび第2のスタブ48bが配置されている。第4の実施形態の第1および第2のスタブ48a、48bは、第2の実施形態と同様に先端短絡型スタブである。
第1および第2のスタブ48a、48bは、切り欠き部45を跨ぐように配置されている。第1のスタブ48aは、切り欠き部45の開放端近傍に配置される。また、第2のスタブ48bは、切り欠き部45の開放端からλ/2だけ離れた位置に配置される。第1および第2のスタブ48a、48bは、λ/4<L<λ/2となるような長さLを有する。
第1のスタブ48aは、基板44の孔を貫通して形成された導電性の第1のビア46aによって、導体43と電気的に接続されている。同様に、第2のスタブ48bは、第2のビア46bによって、導体43と電気的に接続されている。
アンテナ41a、41bがその長さがm/4波長(m=1とm=3)に相当する2つの周波数で動作する場合、それぞれの動作周波数において、アンテナ41a、41b間の結合を低減するような構造が求められる。
低域側のアンテナ動作周波数における切り欠き部45の電界分布は、切り欠き部45の開放端で電界が腹となり、短絡端側の電界が節となるような定在波分布を有する。
一方、高域側のアンテナ動作周波数における電界分布は、切り欠き部45の開放端および切り欠き部45の開放端からλ/2だけ離れた位置の電界が腹となる。よって、切り欠き部45の開放端から1/4波長および3/4波長だけ離れた位置の電界が節となるような定在波分布を有する。
ここで、第4の実施形態のアンテナ装置40では、定在波分布が腹となる切り欠き部45の開放端および切り欠き部45の開放端からλ/2だけ離れた位置に、それぞれ第1および第2のスタブ48a、48bを配置する。
開放端に配置した第1のスタブ48aの長さの調節により、低域側、高域側の両方のアンテナ動作周波数が変化する。それに対して、第2のスタブ48bの長さを調節することにより、高域側のアンテナ動作周波数のみが変化する。
したがって、第4の実施形態のアンテナ41a、41b間の低結合を実現させる周波数の調整方法は、以下の通りとなる。
まず、切り欠き部45の開放端に配置した第1のスタブ48aの長さの制御により、アンテナ装置40の低域側のアイソレーション周波数を、低域側のアンテナ動作周波数に調整する。次に、切り欠き部45の開放端から1/4波長だけ離れた位置に配置した第2のスタブ48bの長さを制御することにより、アンテナ装置40の高域側のアイソレーション周波数を高域側のアンテナ動作周波数に調整する。
第4の実施形態のような構成とすることにより、第3の実施形態と同様に、切り欠き部の本数は1本のままで、寸法も変えずに複数の周波数でアンテナ間の結合を低減させることが可能となる。そのため、実質的にアンテナ装置の小型化を実現できる。
なお、第3および第4の実施形態では、スタブの数を2つとした形態について説明した。しかしながら、本発明の実施形態に係るアンテナ装置に装荷するスタブは、2つに限るわけではなく、3つ以上で構成してもよい。複数のスタブを配置する場合、スタブは、切り欠き部の開放端からアンテナ装置として動作する周波数それぞれに対してn/4波長(nは偶数)分だけ離れた位置に配置する。
〔第5の実施形態〕図6A〜Cには、本発明の第5の実施形態のアンテナ装置50を示した。なお、図6Aは後述する導体53が配置された面であり、図6Bは後述するスタブが配置された面である。また、図6Cは、図6AのE−E’における断面図である。
図6A〜Cに示した第5の実施形態に係るアンテナ装置50は、2つのビアを切り欠き部の両側にそれぞれ配置して、切り欠き部を跨ぐ様にスタブを配置する点が、第3の実施形態と異なる。
本発明の第5の実施形態のアンテナ装置50は、基板54と、基板54のいずれか一方の面に配置された導体53を備えている。なお、基板54と導体53は、第1の実施形態と同様の構成とする。
基板54には、2つのアンテナ51a、51bが配置されている。アンテナ形状等は、第3の実施形態と同様の構成とする。なお、2つのアンテナ51a、51bは、その長さがm/4波長相当(mは奇数)の周波数で共振を生じ、アンテナとして動作する。
アンテナ51a、51bと基板54の接続部には、給電点を有する給電部52a、52bが設けられている。なお、給電部52aおよび給電部52bの形状などについては、特に限定しない。
導体53には、導体53の端に開放端を有する切り欠き部55が設けられている。切り欠き部55は、第1の実施形態と同様の構成とする。
切り欠き部55の反対側の基板54の面には、第1のスタブ58aおよび第2のスタブ58bが配置されている。第5の実施形態の第1および第2のスタブ58a、58bは、第3の実施形態と同様に先端開放型スタブである。なお、スタブは第一の実施形態と同様に、切り欠き部を跨ぐ様に配置される。また、第5の実施形態においては、先端短絡型スタブであってもよい。
第1および第2のスタブ58a、58bは、切り欠き部55を跨ぐように配置されている。第1のスタブ58aは、切り欠き部55の開放端近傍に配置される。また、第2のスタブ58bは、切り欠き部55の開放端からλ/2だけ離れた位置に配置される。第1および第2のスタブ58a、58bは、L<λ/4となるような長さLを有する。なお、第1および第2のスタブ58a、58bが先端短絡型スタブである場合、長さLはλ/4<L<λ/2となるようにする。
第1のスタブ58aは、基板54の孔を貫通して形成された導電性の第1のビア56aによって、導体53と電気的に接続されている。同様に、第2のスタブ58bは、第2のビア56bによって、導体53と電気的に接続されている。なお、ビアは、スタブが有する端部のうち、切り欠き部の開放端に近い端部近傍に形成する。
第5の実施形態においては、第1のビア56aと第2のビア56bは、切り欠き部55に対して反対側に配置される。
第5の実施形態のアンテナ装置50においても、第3または第4の実施形態のアンテナ装置30、40と同様の作用・効果を得ることができる。
すなわち、第5の実施形態のように、複数のビアを切り欠き部に対して異なる側に配置しても、第3の実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
また、これまで説明してきた第1〜第5の実施形態のアンテナ装置において、スタブは細長い直線形状を有するとしてきた。しかしながら、本発明のアンテナ装置は、先端開放型スタブの長さLがL<λ/4の範囲内であればどのような形状であっても良い。また、先端短絡型スタブではスタブの長さLがλ/4<L<λ/2の範囲内であればどのような形状であっても良い。
以下に、直線状ではないスタブを有する実施形態のアンテナ装置について説明する。
〔第6の実施形態〕図7A〜Cは、本発明の第6の実施形態のアンテナ装置60を示す図である。なお、図7Aは後述する導体63が配置された面であり、図7Bは後述するスタブ68が配置された面である。また、図7Cは、図7AのF−F’における断面図である。
図7A〜Cに示した第6の実施形態に係るアンテナ装置60は、切り欠き部の開放端に配置したスタブの形状が、ミアンダ形状である点が、第1の実施形態と異なる構成である。
本発明の第6の実施形態のアンテナ装置60は、基板64と、基板64のいずれか一方の面に配置された導体63を備えている。なお、基板64と導体63は、第1の実施形態と同様の構成とする。
基板64には、2つのアンテナ61a、61bが配置されている。アンテナ形状等は、第1の実施形態と同様の構成とする。
アンテナ61a、61bと基板64の接続部には、給電点を有する給電部62a、62bが設けられている。なお、給電部62aおよび給電部62bの形状などについては、特に限定しない。
導体63には、導体63の端に開放端を有する切り欠き部65が設けられている。切り欠き部65は、第1の実施形態と同様の構成とする。
切り欠き部65の反対側の基板64の面には、スタブ68が配置されている。第6の実施形態のスタブ68は、先端開放型スタブである。なお、スタブは第一の実施形態と同様に、切り欠き部を跨ぐ様に配置される。
スタブ68は、切り欠き部65を跨ぐように配置されている。スタブ68は、切り欠き部65の開放端近傍に配置される。スタブ68は、L<λ/4となるような長さLを有する。
スタブ68は、基板64の孔を貫通して形成された導電性のビア66によって、導体63と電気的に接続されている。なお、ビア66は、スタブ68が有する端部のうち、切り欠き部65の開放端に近い端部近傍に形成する。
第6の実施形態のアンテナ装置60においても、第1の実施形態のアンテナ装置10と同様の作用・効果を得ることができる。
なお、スタブ68を先端短絡型とする場合は、スタブの全長をλ/4<L<λ/2の範囲に設定し、スタブ68の先端近傍にも別のビアを設ければよい。
すなわち、第6の実施形態のように、スタブをミアンダ形状としても、第1の実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
〔第7の実施形態〕図8A〜Cは、本発明の第7の実施形態のアンテナ装置70を示す図である。なお、図8Aは後述する導体73が配置された面であり、図8Bは後述するスタブ78が配置された面である。また、図8Cは、図8AのG−G’における断面図である。
図8A〜Cに示した第7の実施形態に係るアンテナ装置70は、切り欠き部の開放端に配置したスタブの形状が、螺旋形状(渦巻き形状)である点が、第1の実施形態と異なる構成である。
本発明の第7の実施形態のアンテナ装置70は、基板74と、基板74のいずれか一方の面に配置された導体73を備えている。なお、基板74と導体73は、第1の実施形態と同様の構成とする。
基板74には、2つのアンテナ71a、71bが配置されている。アンテナ形状等は、第1の実施形態と同様の構成とする。
アンテナ71a、71bと基板74の接続部には、給電点を有する給電部72a、72bが設けられている。なお、給電部72aおよび給電部72bの形状などについては、特に限定しない。
導体73には、導体73の端に開放端を有する切り欠き部75が設けられている。切り欠き部75は、第1の実施形態と同様の構成とする。
切り欠き部75の反対側の基板74の面には、スタブ78が配置されている。第7の実施形態のスタブ78は、先端開放型スタブである。
スタブ78は、切り欠き部75を跨ぐように配置されている。スタブ78は、切り欠き部75の開放端近傍に配置される。スタブ78は、L<λ/4となるような長さLを有する。
スタブ78は、基板74の孔を貫通して形成された導電性のビア76によって、導体73と電気的に接続されている。なお、ビア76は、スタブ78が有する端部のうち、切り欠き部75の開放端に近い端部近傍に形成する。
第7の実施形態のアンテナ装置70においても、第1の実施形態のアンテナ装置10と同様の作用・効果を得ることができる。なお、スタブ78を先端短絡型とする場合は、スタブの全長をλ/4<L<λ/2の範囲に設定し、スタブ78の先端近傍にも別のビアを設ければよい。
すなわち、第7の実施形態のように、スタブを螺旋形状(渦巻き形状)としても、第1の実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
以上の第6および第7の実施形態のように、スタブの形状を直線状とは異なる形状とすることもできる。第6および第7の実施形態のスタブは規則性を持っていたが、例えば、不規則に蛇行した形状とすることも可能である。
〔第8の実施形態〕図9Aは、本発明の第1〜第8の実施形態に係るアンテナ装置80を搭載した、第9の実施形態の携帯無線機器を示す図である。図9Bには、第9の実施形態の携帯無線装置を、図9Aに示した面とは反対側の面からみた図を示した。
図9A及びBに示した第8の実施形態の携帯無線機器81は、筐体82と、表示部83と、入力部84を有する。また、携帯無線機器81には、アンテナ装置80が備えられている。なお、アンテナ装置80は、本発明の実施形態に係るアンテナ装置であればよい。また、表示部83および入力部84は、使用用途に応じて省略可能である。
本実施形態の携帯無線機器81は、筐体82内部にアンテナ装置80を内蔵している。なお、図9Bにおいて、アンテナ装置80は、筐体82を透過して見えるように描いているが、実際には筐体82の内部にあるものとする。ただし、アンテナ装置80を筐体82の外面部に設置する構成としてもよい。また、アンテナ装置80のアンテナのみを、筐体82の外部に設けてもよい。
本実施形態の携帯無線機器81は、図示しない送受信回路、制御回路を備えており、アンテナを介して電波の送受信が可能となる。
本実施形態の携帯無線機器81においては、グランドパターンに対して切り欠き部を小さくすることができ、また、スタブで作り出されるキャパシタンスのばらつきを抑え、アンテナ装置80のアイソレーション周波数を高精度に実現できるため、信頼性が高くなる。さらに、スタブは導線パターンとして形成することができるため、複数の周波数帯の電波を送受信することに適している。
なお、本実施形態の携帯無線機器は、図9A及びBのような形態に限定するわけではなく、ノートパソコンに用いる無線LANカードや、環境センサデバイスなどの送受信装置などの小型無線装置にも適用することができる。すなわち、本実施形態の携帯無線機器は、小型の無線装置に適用でき、必ずしも常に携帯する機器である必要はない。
以上説明してきたように、本発明の実施形態に係るアンテナ装置は、スタブを用いて容量を付加し、切り欠き部を小さくすることによって、低結合構造と小型化の両立を実現するものである。装荷するスタブの容量値は、スタブ長で制御できる。そのため、基板(誘電体基板)の厚さや比誘電率のばらつきによる低結合構造を有するアンテナ装置のアイソレーション周波数への影響を少なくできる。
また、アンテナ装置の小型化のために、チップコンデンサを用いる必要がない。そのため、部品レス化による低コスト化が図れる。
さらに、本発明のアンテナ装置は、通常のプリント基板の製造プロセスを用いることができる。そのため、スタブ寸法を高精度に実現でき、所望のアイソレーション周波数を非常に少ないばらつき範囲で高精度に実現できる。
また、スタブを複数用いて、適切な位置に配置することで、ひとつの切り欠き部で複共振化を実現、アンテナの実質的な小型化が実現できる。また、各スタブ長を各々制御することで、アンテナ間の低結合を実現したい複数のアイソレーション周波数を独立に調整できるため、アンテナ装置の設計が容易となる。
すなわち、本発明のアンテナ装置は、切り欠き部を小さくしても、スタブを配置する面積を大きくでき、大きな容量を付加することができる。そのため、アンテナ装置を小型化することができる。また、スタブの幅を小さくしなくても複数のアンテナ間の結合度を低減することができるため、アイソレーション特性の変動を小さく抑えることができ、一定のアンテナ結合度を有するアンテナ装置とすることができる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
基板と、
前記基板の一方の面に配置された導体と、
前記基板上に配置された複数のアンテナと、
前記複数のアンテナの間に開放端を有するように前記導体に形成された切り欠き部と、
前記基板の他方の面上の前記切り欠き部と対向する部位を跨ぐように形成されたスタブと、
前記導体と前記スタブを導通するビアと、を備えたことを特徴とするアンテナ装置。
(付記2)
前記切り欠き部の長さは、前記アンテナの共振周波数の中で最も低い周波数の1/4波長よりも短いことを特徴とする付記1に記載のアンテナ装置。
(付記3)
前記スタブは、前記開放端に配置されたことを特徴とする付記1または2に記載のアンテナ装置。
(付記4)
前記スタブは、先端開放型であることを特徴とする付記1乃至3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
(付記5)
前記スタブの長さは、前記アンテナ装置の動作周波数の1/4波長よりも短いことを特徴とする付記4に記載のアンテナ装置。
(付記6)
前記スタブは、先端短絡型であることを特徴とする付記1乃至3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
(付記7)
前記スタブの長さは、前記アンテナの共振周波数の1/4波長より長く、1/2波長より短いことを特徴とする付記6に記載のアンテナ装置。
(付記8)
前記アンテナの複数の共振周波数に対応して、前記スタブが複数配置されたことを特徴とする付記1乃至7のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
(付記9)
複数の前記スタブがそれぞれ、前記開放端から、前記アンテナの複数の共振周波数に対して、それぞれの1/4波長の偶数倍離れた位置に配置されたことを特徴とする付記8に記載のアンテナ装置。
(付記10)
前記スタブの形状が直線状であることを特徴とする付記1乃至9に記載のアンテナ装置。
(付記11)
前記スタブの形状がミランダ形状であることを特徴とする付記1乃至9のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
(付記12)
前記スタブの形状が螺旋形状であることを特徴とする付記1乃至9のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
(付記13)
3つ以上のアンテナを有することを特徴とする付記1乃至12のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
(付記14)
付記1乃至13のいずれか一項に記載のアンテナ装置を搭載した無線装置。
以上、実施形態及び実施例を参照して本願発明を説明してきたが、本願発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。例えば、当業者であれば、上述の実施形態および実施例の説明を読めば、これらの実施形態および実施例に含まれる内容と等価な構成要素や技術による数多くの変更および置換が容易であるが、このような変更および置換は、本願発明のスコープに属する。
この出願は、2012年3月28日に出願された日本出願特願2012−73664を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 一体型平板多素子アンテナ
2 グランドパターン
2b 切り欠き部
3 第1の放射素子
4 第2の放射素子
5 アンテナ装置
6 基板
7 銅層
8a 第1のアンテナ素子
8b 第2のアンテナ素子
9a 第1のスタブ
9b 第2のスタブ
10 アンテナ装置
11a、11b アンテナ
12a、12b 給電部
13 導体
14 基板
15 切り欠き部
16 ビア
18 スタブ
30 アンテナ装置
31a、31b アンテナ
33 導体
34 基板
35 切り欠き部
36a 第1のビア
36b 第2のビア
38a 第1のスタブ
38b 第2のスタブ
80 アンテナ装置
81 携帯無線機器
82 筐体
83 表示部
84 入力部

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板の一方の面に配置された導体と、
    前記基板上に配置された複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナの間に開放端を有するように前記導体に形成された切り欠き部と、
    前記基板の他方の面上の前記切り欠き部と対向する部位に形成されたスタブと、
    前記導体と前記スタブを導通するビアと、を備えたことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記切り欠き部の長さは、前記アンテナの共振周波数の中で最も低い周波数の1/4波長よりも短いことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記スタブは、前記開放端に配置されたことを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記スタブは、先端開放型であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記スタブの長さは、前記アンテナ装置の動作周波数の1/4波長よりも短いことを特徴とする請求項4に記載のアンテナ装置。
  6. 前記スタブは、先端短絡型であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  7. 前記スタブの長さは、前記アンテナの共振周波数の1/4波長より長く、1/2波長より短いことを特徴とする請求項6に記載のアンテナ装置。
  8. 前記アンテナの複数の共振周波数に対応して、前記スタブが複数配置されたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  9. 複数の前記スタブがそれぞれ、前記開放端から、前記アンテナの複数の共振周波数に対して、それぞれの1/4波長の偶数倍離れた位置に配置されたことを特徴とする請求項8に記載のアンテナ装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載のアンテナ装置を搭載した無線装置。
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