JPWO2013145280A1 - 生体認証装置、生体認証方法及び生体認証用コンピュータプログラム - Google Patents

生体認証装置、生体認証方法及び生体認証用コンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

生体認証装置は、登録利用者の手の指が第1の姿勢をとった状態におけるその手の生体情報の形状を表す第1の形状データ及び第1の姿勢を表す第1の指標と、その手の指が第2の姿勢をとった状態におけるその手の生体情報の形状を表す第2の形状データ及び第2の姿勢を表す第2の指標を記憶する記憶部と、生体画像に写っている利用者の手の指の第3の姿勢を表す第3の指標を算出する姿勢特定部と、その生体画像に写っている利用者の手の生体情報の形状を表す第3の形状データを生成する生体情報抽出部と、第1の指標と第2の指標の差に対する、第3の指標と第1の指標または第2の指標との差の比に応じて、第3の姿勢と第1の姿勢または第2の姿勢の違いによる生体情報の形状の差を打ち消すように第1または第2の形状データを補正した形状データを求める補正部と、第3の形状データと補正された形状データとを照合する照合部とを有する。

Description

本発明は、例えば、手の生体情報が写った画像を生体認証に利用する生体認証装置、生体認証方法及び生体認証用コンピュータプログラムに関する。
近年、指紋または手の静脈パターンなどの生体情報を利用して、個人を認証するか否か判定する生体認証技術が開発されている。生体認証技術は、入退室管理システム、ボーダーコントロール用システムまたは国民識別番号を用いたシステムといった登録された利用者の数が多い大規模なシステムから、コンピュータまたは携帯端末といった特定の個人が利用する装置まで、広く利用されている。
例えば、生体情報として手の静脈パターンが利用される場合、生体認証装置は、その静脈パターンを表す生体画像を入力生体画像として取得する。そして生体認証装置は、入力生体画像に表された利用者の静脈パターンである入力生体情報を、予め登録された登録利用者の生体画像に表された手の静脈パターンである登録生体情報と照合する。生体認証装置は、照合処理の結果に基づいて、入力生体情報と登録生体情報が一致すると判定した場合、その利用者を正当な権限を有する登録利用者として認証する。そして生体認証装置は、認証された利用者が生体認証装置が組み込まれた装置または生体認証装置と接続された他の装置を使用することを許可する。
利用者が生体認証装置に生体情報を登録するとき(以下単に登録時と呼ぶ)におけるその生体情報を含む部位の姿勢は、利用者の生体情報と登録利用者の生体情報間の照合が行われるとき(以下照合時と呼ぶ)におけるその部位の姿勢と同じであることが好ましい。照合時と登録時とで姿勢が同じであれば、登録時に得られた生体画像に写る生体情報の形状と照合時に得られた生体画像に写る生体情報の形状との類似度合いが高くなり、その結果として本人認証率が向上するためである。しかし、実際には、登録利用者本人が利用者として認証を求める場合でも、登録時における生体情報を含む部位の姿勢と、照合時におけるその部位の姿勢とが異なることがある。そのため、登録時に得られた生体画像に写る生体情報の形状と照合時に得られた生体画像に写る生体情報の形状とが必ずしも完全には一致しない。
そこで、姿勢の違いによる、登録時の画像上の生体情報の形状と照合時の画像上の生体情報の形状の違いを補正または考慮して、照合処理を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1または2を参照)。
例えば、特許文献1には、手形画像データから手の回転角度を検出し、予め本人の手形を検出して登録した登録手形画像における登録手の回転角度との位置ずれを補正して、手形画像と登録手形画像とを照合する手形認証方法が開示されている。
また特許文献2には、被検体の皮膚表面パターン画像と被検体のテンプレートとの相対的な位置の評価結果に基づいて、少なくとも被検体の静脈パターン画像とテンプレートとを比較して認証する生体認証装置が開示されている。
特開2002−117405号公報 特開2010−15365号公報
特許文献1または2に開示された技術では、一方の生体画像に写った生体情報全体が、他方の生体画像に写った生体情報に対して同じように回転または移動していることが前提となっている。しかしながら、実際には、登録時の姿勢と照合時の姿勢の差異によって、一方の生体画像上の生体情報が、他方の生体画像上の生体情報に対して、全体的な位置ずれ以外に、局所的に歪むことがある。特に、認証に利用される生体情報が手の生体情報である場合、指の姿勢に応じて、手の生体情報の一部が変形することがある。金融取引など、高度なセキュリティ性が求められる状況、または登録利用者の人数が非常に多い場合などでは、他人受容率を極力低く抑えるために、このような変形が生じる可能性のある部分も照合処理に利用することが好ましい。しかし、このような局所的な歪みがあると、一方の生体画像上の生体情報に対して移動または回転などの位置補正を行っても、位置補正された生体情報は他方の生体画像上の生体情報と良好に一致しない。その結果として本人認証率が低下するおそれがあった。
そこで、本明細書は、登録時における生体画像に写った手の生体情報に対して照合時における生体画像に写った手の生体情報に局所的な歪みがあっても認証精度の低下を抑制可能な生体認証装置を提供することを目的とする。
一つの実施形態によれば、生体認証装置が提供される。この生体認証装置は、手の指が第1の姿勢をとった状態における登録利用者の手の生体情報の形状を表す第1の形状データ及び第1の姿勢を表す第1の指標と、その手の指が第2の姿勢をとった状態における登録利用者の手の生体情報の形状を表す第2の形状データ及び第2の姿勢を表す第2の指標とを記憶する記憶部と、利用者の手の生体情報を表した生体画像を生成する生体情報取得部と、生体画像から、その生体画像に写っている利用者の指の第3の姿勢を表す第3の指標を算出する姿勢特定部と、生体画像に基づいて、その生体画像に写っている利用者の手の生体情報の形状を表す第3の形状データを生成する生体情報抽出部と、第1の指標と第2の指標の差に対する、第3の指標と第1の指標または第2の指標との差の比に応じて、第3の姿勢と第1の姿勢または第2の姿勢の違いによる生体情報の形状の差を打ち消すように第1の形状データまたは第2の形状データを補正することで、補正された形状データを求める補正部と、第3の形状データと補正された形状データとを照合することにより利用者の手の生体情報と登録利用者の手の生体情報との類似度を求める照合部とを有する。
本発明の目的及び利点は、請求項において特に指摘されたエレメント及び組み合わせにより実現され、かつ達成される。
上記の一般的な記述及び下記の詳細な記述の何れも、例示的かつ説明的なものであり、請求項のように、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
本明細書に開示された生体認証装置は、登録時における生体画像に写った手の生体情報に対して照合時における生体画像に写った手の生体情報に局所的な歪みがあっても認証精度の低下を抑制できる。
図1は、生体認証装置の概略構成図である。 図2は、一つの実施形態による処理部の機能ブロック図である。 図3(A)は、指が開いている場合の生体画像上の手の静脈パターンの一例を示す図である。図3(B)は、指が閉じている場合の生体画像上の手の静脈パターンの一例を示す図である。図3(C)は、図3(A)に示された静脈パターンと図3(B)に示された静脈パターンとを重ね合わせた図である。 図4は、各指の角度の一例を示す図である。 図5は、登録処理の動作フローチャートを示す図である。 図6は、照合時の指の角度に応じて、指が開いているときの静脈パターンと指が閉じているときの静脈パターンとから位置補正された静脈パターンの一例を示す図である。 図7は、生体認証処理の動作フローチャートを示す図である。 図8は、変形例による処理部の機能ブロック図である。 図9は、一実施形態またはその変形例による生体認証装置が実装された、コンピュータシステムの一例の概略構成図である。
以下、図を参照しつつ、一つの実施形態による、生体認証装置について説明する。
この生体認証装置は、利用者の手の生体情報の一例である、手の静脈パターンが写った生体画像を生体認証に利用する。この生体認証装置は、指の開き度合いの違いによる、指の付け根近辺の静脈パターンの一部の変形を補正するために、登録時において、指が開いている状態の手の静脈パターンを表す生体画像と、指が閉じている状態の手の静脈パターンを表す生体画像とを取得する。そしてこの生体認証装置は、二つの生体画像のそれぞれについて、指ごとに、その指の角度とその指の付け根近辺の静脈の位置とを、静脈パターンの形状を表すデータとともに登録しておく。そしてこの生体認証装置は、照合時において取得された生体画像から各指の角度を求め、その角度と登録時の2枚の生体画像のそれぞれの指の角度との差に応じて、登録された静脈パターンの形状を表すデータについて各指近辺の静脈の位置を補正する。そしてこの生体認証装置は、静脈の位置が補正された静脈パターンの形状を表すデータと、照合時に取得された生体画像から求められた静脈パターンの形状を表すデータとを照合する。これにより、この生体認証装置は、照合時と登録時の指の姿勢の違いによる静脈パターンの局所的な変形による本人認証率の低下を抑制する。なお、手の静脈パターンは、手のひら側の静脈パターンあるいは手の甲側の静脈パターンの何れであってもよい。
本明細書において、「照合処理」という用語は、利用者の生体情報と登録利用者の生体情報の相違度合いまたは類似度合いを表す指標を算出する処理を示すために使用される。また、「生体認証処理」という用語は、照合処理だけでなく、照合処理により求められた指標を用いて、利用者を認証するか否かを決定する処理を含む、認証処理全体を示すために使用される。
図1は、生体認証装置の概略構成図を示す。図1に示されるように、生体認証装置1は、表示部2と、入力部3と、生体情報取得部4と、記憶部5と、記憶媒体アクセス装置6と、処理部7とを有する。表示部2、入力部3及び生体情報取得部4は、記憶部5、記憶媒体アクセス装置6及び処理部7が収容された筺体とは別個に設けられてもよい。
生体認証装置1は、生体情報取得部4により生成された利用者の手の静脈パターンを表す生体画像を用いて、その静脈パターンを登録利用者の静脈パターンと照合することにより、生体認証処理を実行する。そして生体認証装置1は、生体認証処理の結果、利用者を登録利用者の何れかとして認証した場合、生体認証装置1が実装された装置をその利用者が使用することを許可する。あるいは、生体認証装置1は、図示しない他の装置へ、利用者が認証された旨を表す信号を送信して、その利用者が他の装置を使用することを許可する。
表示部2は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機エレクトロルミネッセンスディスプレイなどの表示装置を有する。そして表示部2は、処理部7により実行された生体認証処理の結果を表すメッセージ、あるいはアプリケーションに関連する各種情報などを表示する。
入力部3は、例えば、キーボード、マウス、またはタッチパッドなどのユーザインターフェースを有する。そして入力部3を介して利用者により入力された利用者のユーザ名といった利用者の識別情報あるいはコマンド若しくはデータは、処理部7へ渡される。ただし、利用者が生体情報以外の情報を生体認証装置1に対して入力する必要がない場合、入力部3は省略されてもよい。
生体情報取得部4は、利用者の手の静脈パターンの像が写った生体画像を生成するための静脈センサを有する。静脈センサは、例えば、利用者の手を載置可能な筺体と、筺体内に配置された赤外発光ダイオード、エリアセンサ及び結像光学系を有する。赤外発光ダイオードは、筺体に載置された手を照明する。結像光学系は、赤外発光ダイオードにより照明された手の静脈パターンの像をエリアセンサ上に結像する。そしてエリアセンサは、2次元状に配置された、赤外光に感度を持つ固体撮像素子を有し、各固体撮像素子は、赤外光の強度に応じた信号を出力する。これにより、手の静脈パターンの像が写った生体画像が生成される。生体画像の各画素の値は、例えば、0〜255の範囲内の値となり、その画素の輝度が高いほど、その画素値は大きくなる。本実施形態では、生体画像において、静脈が写っている領域及び手が写っていない部分は黒くなり、静脈がない手の部分が写っている領域は明るくなる。
なお、本実施形態では、指の先端が生体画像の上端側に位置し、手首側が生体画像の下端側に位置するように生体画像は生成される。
生体情報取得部4は、生体画像を生成する度に、その生体画像を処理部7へ渡す。
記憶部5は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置、または光ディスク装置のうちの少なくとも何れか一つを有する。そして記憶部5は、生体認証装置1で使用されるアプリケーションプログラム、少なくとも一人の登録利用者のユーザ名、ユーザ識別番号及び個人設定情報、各種のデータ等を記憶する。また記憶部5は、生体認証処理を実行するためのプログラムを記憶する。さらに記憶部5は、登録利用者それぞれについて、登録利用者の登録生体情報である手の静脈パターンに関するデータを、その登録利用者のユーザ名、パスワードといった登録利用者の識別情報とともに記憶する。本実施形態では、登録生体情報に関するデータには、例えば、指が開いた状態及び指が閉じた状態でそれぞれ撮影された手の静脈パターンが写った生体画像から求められた、静脈パターンの形状を表す画像と、各指の角度などが含まれる。
記憶媒体アクセス装置6は、例えば、磁気ディスク、半導体メモリカード及び光記憶媒体といった記憶媒体8にアクセスする装置である。記憶媒体アクセス装置6は、例えば、記憶媒体8に記憶された、処理部7上で実行される生体認証用コンピュータプログラムを読み込み、処理部7に渡すか、記憶部5に記憶させる。
処理部7は、1個または複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。そして処理部7は、生体情報取得部4から取得した生体画像を用いた生体認証処理または登録処理を実行する。
図2は、処理部7の機能ブロック図である。図2に示されるように、処理部7は、生体領域抽出部11と、不変領域抽出部12と、角度算出部13と、静脈パターン抽出部14と、登録部15と、補正部16と、照合部17と、認証判定部18とを有する。処理部7が有するこれらの各部は、処理部7が有するプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、処理部7が有するこれらの各部は、ファームウェアとして生体認証装置1に実装されてもよい。
生体領域抽出部11、不変領域抽出部12、角度算出部13及び静脈パターン抽出部14は生体認証処理及び登録処理の両方で使用される。また登録部15は、登録処理において使用される。一方、補正部16、照合部17及び認証判定部18は、生体認証処理において使用される。
以下では、先ず、処理部7により実行される登録処理について説明し、その後、生体認証処理について説明する。
(登録処理)
登録処理は、登録利用者の手の静脈パターン、すなわち、登録生体情報が写った生体画像から、その登録生体情報に関するデータを生成し、そのデータを登録利用者のユーザ名といった識別情報とともに記憶部5に記憶させる処理である。本実施形態では、上記のように、登録生体情報に関するデータには、指が開いた状態で静脈パターンが撮影された生体画像から求められるデータと、指が閉じた状態で静脈パターンが撮影された生体画像から求められるデータとが含まれる。ただし、何れの生体画像に対して行われる処理も同じであるため、以下では、必要が無い限り、一方の生体画像に対する処理について説明する。なお、指が開いた状態では、指が閉じた状態と比較して、隣接する2本の指の少なくとも一つの組について、その指間の開き角度が相対的に広くなっている。
生体領域抽出部11は、生体画像を、所定の閾値より高い輝度値を持つ、利用者の手の一部が写った画素を検出する。そして生体領域抽出部11は、検出した画素に対してラベリング処理を実行することにより、生体画像上で手の一部または全部が写っている領域である生体領域を抽出する。なお、所定の閾値は、例えば、生体画像の各画素の輝度値のうちの最小値に、何も写っていない背景画素の輝度値の揺らぎ幅に相当するオフセット値を加えた値とすることができる。
生体領域抽出部11は、生体領域を表す情報として、例えば、生体画像のサイズと同じサイズを持つ2値画像を生成する。そして生体領域抽出部11は、その2値画像のうち、生体領域に含まれる画素の値を'1'に設定し、背景画素の値を'0'とする。そして生体領域抽出部11は、生体領域を表す情報を不変領域抽出部12、角度算出部13及び静脈パターン抽出部14へ渡す。
不変領域抽出部12は、生体領域から不変領域を抽出する。不変領域は、その不変領域内に含まれる静脈パターンが、指の姿勢にかかわらず、変形しない領域である。
図3(A)は、指が開いている場合の生体画像上の手の静脈パターンの一例を示す図である。図3(B)は、指が閉じている場合の生体画像上の手の静脈パターンの一例を示す図である。図3(C)は、図3(A)に示された静脈パターンと図3(B)に示された静脈パターンとを重ね合わせた図である。
指の付け根近辺では、指の角度に応じて、その指とつながっている静脈の位置も変動する。そのため、図3(A)に示された画像300上に写っている静脈パターン301と図3(B)に示された画像310上に写っている静脈パターン302とを比較すると、静脈パターンのうちの指の付け根近辺の部分が異なっている。このことは、例えば、図3(C)を参照すると明らかである。
一方、手の平の中心近辺にある、図3(C)に示された領域303内では、指が動いても、静脈の位置は変化せず、そのため、静脈パターン301と静脈パターン302とはほぼ一致している。したがって、この領域303が不変領域となる。
不変領域抽出部12は、例えば、指が閉じた状態に対応する生体画像を指が開いた状態に対応する生体画像に対して相対的な位置をずらしつつパターンマッチングすることで、その二つの生体画像が最も良く一致するときの位置ずれ量を求める。なお、不変領域抽出部12は、生体領域の重心を含む、それぞれの生体画像の一部同士でパターンマッチングを行って、位置ずれ量を求めてもよい。そして不変領域抽出部12は、その位置ずれ量を打ち消すように、その二つの生体画像のうちの少なくとも一方を移動させて、二つの生体画像に写っている静脈パターン同士をできるだけ一致させる。
不変領域抽出部12は、二つの生体画像の静脈パターンが位置合わせされた状態で、一方の生体画像を複数の部分領域に分割する。なお、各部分領域のサイズは、例えば、指の角度により静脈の位置が変わる部分の大きさよりも小さくなるように設定される。そして不変領域抽出部12は、生体領域の一部が含まれる部分領域ごとに、他方の画像の対応する位置の部分領域との間で正規化相互相関値を求め、その正規化相互相関値が所定の閾値以上となる部分領域を不変領域候補として抽出する。なお、所定の閾値は、二つの部分領域のそれぞれに写っている被写体の像が一致しているとみなせる正規化相互相関値の下限値、例えば、0.8〜0.9に設定される。
不変領域抽出部12は、不変領域候補に対してラベリング処理を実行することにより、互いに隣接する不変領域候補を連結する。そして不変領域抽出部12は、連結された不変領域候補の集合のうちの最大の集合を不変領域とする。
あるいは、予め、手の輪郭と、不変領域との位置関係を表す手の基準モデル画像が複数準備され、それら基準モデル画像が記憶部5に記憶されていてもよい。この場合、不変領域抽出部12は、生体画像と複数の基準モデル画像のそれぞれとの間でパターンマッチングを行い、生体画像と最も一致する基準モデル画像を選択する。そして不変領域抽出部12は、選択した基準モデル画像の手の輪郭と生体画像上の手の輪郭とを一致させた状態で、基準モデル画像に設定された不変領域と重なる生体画像上の領域を、その生体画像における不変領域としてもよい。
次に、不変領域抽出部12は、指の角度を求めるための基準となる基準座標系を、不変領域に基づいて設定する。例えば、上記のように、二つの生体画像同士が位置合わせされている場合には、その位置合わせされた状態で各生体画像の不変領域の重心を基準座標系の原点とする。そして不変領域抽出部12は、二つの生体画像のうちの移動されていない方の生体画像の水平方向と平行となるように基準座標系のx軸を設定し、その生体画像の垂直方向に対して平行となるように基準座標系のy軸を設定する。そのため、移動されている方の生体画像が、例えば、時計回りに角度θだけ回転している場合には、基準座標のx軸、y軸は、それぞれ、移動されている方の画像の水平方向及び垂直方向から反時計回りに角度θだけ回転した方向を向くように設定される。
また、各生体画像の不変領域が基準モデル画像に基づいて設定されている場合も、各生体画像の不変領域の重心が基準座標系の原点に設定される。そして、その生体画像が基準モデル画像に対して時計回りに角度θだけ回転している場合、基準座標系のx軸、y軸は、それぞれ、その画像の水平方向及び垂直方向から反時計回りに角度θだけ回転した方向を向くように設定される。
さらに不変領域抽出部12は、不変領域を表す情報として、例えば、生体画像のサイズと同じサイズを持つ2値画像を生成する。そして生体領域抽出部11は、その2値画像のうち、不変領域に含まれる画素の値を'1'に設定し、その他の画素の値を'0'とする。
不変領域抽出部12は、各生体画像の不変領域を表す情報と、生体画像に設定された基準座標系の原点の座標及び座標軸の方向を角度算出部13、静脈パターン抽出部14及び登録部15へ渡す。
角度算出部13は、姿勢特定部の一例であり、指が閉じた状態の静脈パターンを表す生体画像に写っているそれぞれの指の角度を指の姿勢を表す第1の指標の一例として求める。また角度算出部13は、指が開いた状態の静脈パターンを表す生体画像に写っているそれぞれの指の角度を指の姿勢を表す第2の指標の一例として求める。そのために、角度算出部13は、先ず、生体画像上での個々の指の長手方向に沿った中心線を求める。そこで角度算出部13は、生体画像の上端から順に、水平方向に走査を行って、生体領域内で背景領域と隣接する、指の輪郭に位置する輪郭画素を検出する。そして角度算出部13は、その走査線上で、隣接する輪郭画素間に挟まれた生体領域の画素数が指の横幅に相当する場合、その輪郭画素を指の輪郭として抽出する。そして角度算出部13は、略垂直方向に隣接する輪郭画素を連結することで、個々の指の輪郭を求める。
なお、角度算出部13は、画像上で指が写っている領域を検出するための他の様々な技術の何れかを利用して、生体画像上で個々の指が写っている領域を検出してもよい。
角度算出部13は、指ごとに、基準座標系のy軸方向の高さが異なる2点で、指の左端の輪郭画素と指の右端の輪郭画素の中点の座標を求める。そして角度算出部13は、その二つの中点を結ぶ直線を、その指の中心線とする。
図4は、各指の角度の一例を示す図である。図4に示された生体画像400において、x軸、y軸は、それぞれ、基準座標系の座標軸を表す。そして角度算出部13は、各指の角度φ1〜φ5を、それぞれ、各指の中心線401〜405とx軸とがなす角をその指の角度として算出する。例えば、親指の角度φ1は、親指の中心線401とx軸のなす角であり、この例では、φ1=120°である。
角度算出部13は、生体画像ごとに、各指の角度を静脈パターン抽出部14及び登録部15へ渡す。
静脈パターン抽出部14は、生体情報抽出部の一例であり、生体画像上の生体領域から手の静脈パターンを抽出する。そのために、静脈パターン抽出部14は、生体領域内の各画素を、所定の閾値未満の画素値を持つ静脈が写っている静脈画素と、その所定の閾値以上の画素値を持つ他の画素とに2値化する。なお、所定の閾値は、例えば、生体領域内の画素の値の平均値に設定される。
静脈パターン抽出部14は、2値化された生体画像の静脈画素に対して細線化処理を行うことにより、個々の静脈が1画素幅を持つ線で表された静脈パターン画像を生成する。この静脈パターン画像は、手の生体情報の形状を表す形状データの一例である。
さらに、静脈パターン抽出部14は、静脈パターン画像と不変領域とを比較することにより、不変領域から外れており、かつ不変領域よりも指に近い静脈が写った画素を特定する。この特定された画素に写った静脈の一部は、指の姿勢に応じて位置が変わる。そこで、この特定された画素を、以下では、便宜上、変動静脈画素と呼ぶ。
静脈パターン抽出部14は、各変動静脈画素について、照合時において静脈パターンを補正する際に、二つの生体画像において静脈の同じ部分が写っている変動静脈画素のペアを見つけるために利用される位置特定情報を求める。そこで静脈パターン抽出部14は、変動静脈画素のそれぞれについて、その変動静脈画素に写った静脈に沿って、その静脈が不変領域の境界に達する画素を、不変境界画素として検出し、その不変境界画素の基準座標系の座標を求める。静脈パターン抽出部14は、それぞれの変動静脈画素について、不変境界画素を検出し、変動静脈画素から不変境界画素までの、静脈に沿った画素数をカウントする。そして静脈パターン抽出部14は、変動静脈画素のそれぞれに、対応する不変境界画素の座標及び不変境界画素からの画素数を位置特定情報として関連付ける。
さらに、各変動静脈画素に写っている静脈の一部は、その一部に最も近い指の角度に応じて移動すると推定される。そこで静脈パターン抽出部14は、変動静脈画素のそれぞれについて、各指の中心線のうち、最も近い中心線を特定し、その最も近い中心線に対応する指の識別番号を、その変動静脈画素に関連付ける。なお、この指の識別番号も位置特定情報の一例である。
静脈パターン抽出部14は、静脈パターン画像と、各変動静脈画素及びその位置特定情報を登録部15へ渡す。
登録部15は、登録処理の実行時において、入力部3を介して入力された利用者の識別情報を、不変領域を表す情報、静脈パターン画像、各変動静脈画素及びその位置特定情報及び各指の角度とともに記憶部5に記憶する。これにより、利用者は、生体認証装置1が実装された装置の使用が許可される登録利用者として登録される。
図5は、処理部7により実行される登録処理の動作フローチャートである。
処理部7が、生体情報取得部4から、指が開いた状態及び指が閉じた状態で撮影された利用者の手の静脈パターンが表された2枚の生体画像を受け取ると、処理部7の生体領域抽出部11は、各生体画像から生体領域を抽出する(ステップS101)。処理部7の不変領域抽出部12は、各生体画像について、生体領域から指の角度が変わっても静脈の位置が変わらない領域である不変領域を抽出する(ステップS102)。そして不変領域抽出部12は、各生体画像について、不変領域を基準として基準座標系を設定する(ステップS103)。
また、処理部7の角度算出部13は、各生体画像について、基準座標系に従ってそれぞれの指の角度を算出する(ステップS104)。また処理部7の静脈パターン抽出部14は、各生体画像から静脈パターンを抽出して2値化及び細線化することにより、指が開いた状態に対応する静脈パターン画像と指が閉じた状態に対応する静脈パターン画像とを生成する(ステップS105)。さらに、静脈パターン抽出部14は、指と不変領域の間に位置する変動静脈画素ごとに位置特定情報を求める(ステップS106)。処理部7の登録部15は、入力部3から取得した利用者の識別情報を、指が閉じた状態及び指が開いた状態についての不変領域を表す情報、静脈パターン画像、各変動静脈画素及びその位置特定情報及び各指の角度とともに記憶部5に記憶する(ステップS107)。その後、処理部7は、登録処理を終了する。
(生体認証処理)
次に、生体認証処理について説明する。本実施形態では、生体認証処理は、入力部3を介して登録利用者の識別情報が得られることにより、対象となる登録利用者が分かっている、いわゆる1:1認証方式と、対象となる登録利用者が分からない、いわゆる1:N認証方式の何れに従って実行されてもよい。
生体認証処理の実行時においても、登録時と同様に、その生体認証処理の実行時において生成された入力生体画像に対して、生体領域抽出部11、不変領域抽出部12、角度算出部13及び静脈パターン抽出部14の処理が実行される。そして各指の角度が算出され、静脈パターン画像が生成される。なお、生体認証処理の実行時には、生体認証装置1は、入力生体画像を1枚しか生成しない。そこで不変領域抽出部12は、入力生体画像と基準モデル画像間のパターンマッチングによって不変領域を特定する。あるいは、不変領域抽出部12は、入力部3を介して入力されたユーザの識別情報に従って特定される、指が閉じた状態及び指が開いた状態の何れかの登録生体画像と入力生体画像とのパターンマッチングにより、入力生体画像上での不変領域を特定してもよい。
補正部16は、指ごとに、指が閉じた状態の指の角度と指が開いた状態の指の角度との差に対する、入力生体画像から求められた指の角度と指が閉じた状態または指が開いた状態の指の角度との差の比を位置補正係数として求める。そして補正部16は、その位置補正係数に応じて、指の角度の違いによる静脈パターンの形状の差を打ち消すように、指が閉じた状態の静脈パターン画像または指が開いた状態の静脈パターン画像を補正する。
そのために、補正部16は、次式に従って、指ごとに、指が閉じた状態の静脈パターン画像に対する位置補正係数rc及び指が開いた状態の静脈パターン画像に対する位置補正係数roを算出する。
rc = (φo-φ)/(φo-φc), ro= (φ-φc)/(φo-φc) (1)
ここで、φは、入力生体画像における注目する指についての、基準座標系のx軸に対する角度である。φc、φoは、それぞれ、指が閉じた状態の生体画像及び指が開いた状態の生体画像における、その注目する指についての基準座標系のx軸に対する角度である。
補正部16は、指ごとに、その指に関連付けられた、指が閉じた状態の静脈パターン画像と指が開いた状態の静脈パターン画像において、静脈の同じ部分が写った変動静脈画素のペア間の内分点を、位置補正後のその部分が写った画素とする。その内分点dp(x,y)は、上記の位置補正係数rc及びroを用いて次式に従って算出される。
dp(x,y) = rc*vc(x,y)+ro*vo(x,y) (2)
vc(x,y)は、指が閉じた状態の静脈パターン画像における変動静脈画素の位置を表し、vo(x,y)は、vc(x,y)に写っている静脈の一部と同じ部分が写っている、指が開いた状態の静脈パターン画像における変動静脈画素の位置を表す。なお、補正部16は、以下の手順に従って、静脈の同じ部分が写っている変動静脈画素のペアを特定する。
まず、補正部16は、指が閉じた状態の静脈パターン画像上での不変境界画素と、基準座標系における座標とが同一または略一致する、指が開いた状態の静脈パターン画像上での不変境界画素とのペアを検出する。この二つの不変境界画素には、静脈の同じ部分が写っていると推定される。そこで補正部16は、各静脈パターン画像上でその不変境界画素の何れかと静脈に沿ってつながっており、かつ、その不変境界画素の何れかからの静脈に沿った距離が等しい二つの変動静脈画素を、静脈の同じ部分が写っている変動静脈画素のペアとする。
図6は、照合時の指の角度に応じて、指が開いているときの静脈パターンと指が閉じているときの静脈パターンとから位置補正された静脈パターンの一例を示す図である。図6において、静脈パターン600は、指が閉じた状態で撮影された生体画像から抽出された人差し指近傍の静脈パターンであり、静脈パターン601は、指が開いた状態で撮影された生体画像から抽出された人差し指近傍の静脈パターンである。そして例えば、指が閉じた状態での基準座標系のx軸に対する人差し指の角度が90度であり、指が開いた状態での基準座標系のx軸に対する人差し指の角度が120度であるとする。この場合において、入力生体画像から求められた人差し指の基準座標系のx軸に対する角度が100度であるとすると、位置補正係数rc及びroは、(1)式より、それぞれ、2/3、1/3となる。したがって、図6に示されるように、位置補正された静脈パターン602は、静脈パターン600と静脈パターン601の間を1:2に内分する位置となる。
補正部16は、登録利用者の2枚の静脈パターン画像に基づいて位置補正された静脈パターンを表した補正静脈パターン画像を登録利用者の識別情報とともに照合部17へ渡す。
また、1:N認証方式が採用されている場合、補正部16は、全ての登録利用者について上記の処理を行って、登録利用者ごとに補正静脈パターン画像を生成し、その補正静脈パターン画像を登録利用者の識別情報とともに照合部17へ渡す。
照合部17は、入力生体画像から生成された入力静脈パターン画像と、補正静脈パターン画像とを照合することにより、入力静脈パターン画像に表された静脈パターンと、補正静脈パターン画像に表された補正静脈パターンとの類似度を算出する。
例えば、照合部17は、入力静脈パターン画像と補正静脈パターン画像との間でパターンマッチングを行うことにより類似度を算出してもよい。この場合、照合部17は、入力静脈パターン画像の補正静脈パターン画像に対する相対的な位置を変えつつ、正規化相互相関値を求め、その正規化相互相関値の最大値を類似値として算出する。
あるいは、照合部17は、静脈の分岐点あるいは端点といった特徴点を入力静脈パターン画像と補正静脈パターン画像のそれぞれから抽出し、その特徴点の一致度合いを類似度として算出してもよい。
この場合、照合部17は、例えば、静脈の分岐点または端点の何れかに対応する複数のテンプレートを用いて入力静脈パターン画像及び補正静脈パターン画像をそれぞれ走査する。そして照合部17は、何れかのテンプレートと一致するときのそれら静脈パターン画像上の位置を特徴点として検出する。
照合部17は、入力静脈パターン画像から検出された特徴点と、補正静脈パターン画像から検出された特徴点との間で一致する特徴点の個数を求める。そして照合部17は、その一致する個数を入力静脈パターン画像から検出された特徴点の個数で割ることにより類似度を算出できる。
照合部17は、類似度を、登録利用者の識別情報とともに、認証判定部18へ渡す。
なお、利用者の識別情報が入力されていない場合、照合部17は、各登録利用者について、それぞれ上記の処理を実行して、登録利用者ごとに類似度を求める。そして照合部17は、類似度が最大となる登録利用者を選択する。
そして照合部17は、類似度の最大値及びその最大値に対応する登録利用者の識別情報を認証判定部18へ渡す。
認証判定部18は、類似度を認証判定閾値と比較することで、利用者を登録利用者として認証するか否かを判定する。例えば、認証判定部18は、類似度が認証判定値以上となる場合、入力生体画像に写った利用者の静脈パターンと登録利用者の静脈パターンは一致すると判定する。そして認証判定部18は、利用者を、その登録利用者として認証する。認証判定部18は、利用者を認証すると、その認証結果を処理部7へ通知する。そして処理部7は、認証された利用者が生体認証装置1が実装された装置あるいは生体認証装置1が接続された装置を利用することを許可する。
一方、類似度が認証判定閾値未満となる場合、認証判定部18は、利用者を認証せず、利用者を認証しないことを処理部7へ通知する。この場合、処理部7は、認証されなかった利用者が生体認証装置1が実装された装置あるいは生体認証装置1が接続された装置を使用することを拒否する。また処理部7は、表示部2に、認証に失敗したことを示すメッセージを表示させてもよい。
認証判定閾値は、登録利用者本人が利用者である場合にのみ、認証判定部18が認証に成功するような値に設定されることが好ましい。そして認証判定閾値は、登録利用者とは異なる他人が利用者である場合には、認証判定部18が認証に失敗するような値に設定されることが好ましい。例えば、認証判定閾値は、類似度の取りうる最大値と最小値の差に0.7を乗じた値を、類似度の最小値に加えた値とすることができる。
図7は、処理部7により実行される生体認証処理の動作フローチャートである。
処理部7が、生体情報取得部4から、利用者の手の静脈パターンが表された入力生体画像を受け取ると、処理部7の生体領域抽出部11は、入力生体画像から生体領域を抽出する(ステップS201)。処理部7の不変領域抽出部12は、入力生体画像について、生体領域から指の角度が変わっても静脈の位置が変わらない領域である不変領域を抽出する(ステップS202)。そして不変領域抽出部12は、入力生体画像について、不変領域を基準として基準座標系を設定する(ステップS203)。
また、処理部7の角度算出部13は、入力生体画像について、基準座標系に従ってそれぞれの指の角度を算出する(ステップS204)。そして角度算出部13は、各指の角度を処理部7の補正部16へ通知する。また処理部7の静脈パターン抽出部14は、入力生体画像から静脈パターンを抽出して2値化及び細線化することにより利用者の手の静脈パターンの形状を表す入力静脈パターン画像を生成する(ステップS205)。そして静脈パターン抽出部14は、入力静脈パターン画像を処理部7の照合部17へ渡す。
補正部16は、指ごとに、生体認証時に得た生体画像での指の角度による指が閉じた状態及び指が開いた状態の各指の角度の内分を、位置補正比率として算出する(ステップS206)。そして補正部16は、位置補正比率にしたがって、指が閉じた状態の静脈パターン画像及び指が開いた状態の静脈パターン画像の対応する変動静脈画素の位置を補正することにより、補正静脈パターン画像を生成する(ステップS207)。そして補正部16は、補正静脈パターン画像を照合部17へ渡す。
照合部17は、入力静脈パターン画像上の静脈パターンと補正静脈パターン画像上の静脈パターン間の類似度を算出する(ステップS208)。そして照合部17は、類似度とともに、登録利用者の識別情報を処理部7の認証判定部18へ渡す。なお、利用者の識別番号が得られていない場合には、照合部17は、各登録利用者について求めた類似度の最大値を求める。そして照合部17は、その最大値とともに、その最大値に対応する登録利用者の識別情報を認証判定部18へ渡す。
認証判定部18は、類似度が認証判定用閾値以上となるか否か判定する(ステップS209)。
類似度が認証判定用閾値以上である場合(ステップS209−Yes)、認証判定部18は、利用者を登録利用者として認証する(ステップS210)。
一方、類似度が認証判定用閾値未満である場合(ステップS209−No)、認証判定部18は利用者を認証しない(ステップS211)。
ステップS210またはS211の後、処理部7は、生体認証処理を終了する。
以上に説明してきたように、この生体認証装置は、登録時において、手の生体情報の形状に影響する指の姿勢が互いに異なる状態で撮影された2枚の生体画像から、それぞれ、指の姿勢を表す指標を求めておく。またこの生体認証装置は、照合時に取得した入力生体画像から指の姿勢を表す指標を求める。そしてこの生体認証装置は、照合時の指標と登録時の指標とに基づいて、登録時の指の姿勢と生体認証時の指の姿勢との違いに起因する生体情報の形状の差を打ち消すように、登録時の生体情報の形状を表すデータを変形する。そしてこの生体認証装置は、変形後の生体情報を利用して照合処理を実行する。そのため、この生体認証装置は、指の姿勢に起因する、登録時における生体画像に写った手の生体情報に対して照合時における生体画像に写った手の生体情報に局所的な歪みがあっても本人認証の精度低下を抑制できる。
なお、変形例によれば、生体認証装置は、指の姿勢を表す指標として、指の角度の代わりに、隣接する指の付け根間の距離を用いてもよい。
図8は、この変形例による処理部の機能ブロック図である。処理部71は、生体領域抽出部11と、不変領域抽出部12と、指間距離算出部19と、静脈パターン抽出部14と、登録部15と、補正部16と、照合部17と、認証判定部18とを有する。なお、図8において、処理部71が有する各構成要素には、図2に示した処理部7の対応する構成要素と同じ参照番号を付した。
図8に示された処理部71は、図2に示された処理部7と比較して、角度算出部13の代わりに指間距離算出部19を有する点で異なる。そこで以下では、指間距離算出部19及び関連部分について説明する。
指間距離算出部19は、姿勢特定部の他の一例である。指間距離算出部19は、指が閉じた状態の静脈パターンを表す生体画像上での互いに隣接する2本の指の付け根間の距離、及び指が開いた状態の静脈パターンを表す生体画像上でのその2本の指の付け根間の距離を、それぞれ、指の姿勢を表す指標として算出する。そのために、指間距離算出部19は、例えば、生体画像の上側から順に下方へ向けて、各指の輪郭を表す輪郭画素を順次追跡することにより、隣接する指の輪郭画素同士が連結する連結点の基準座標系におけるy軸方向の座標を求める。そして指間距離算出部19は、注目する指について、左側の連結点と右側の連結点のうち、生体画像の上端に近い方の連結点を、その指の付け根に対応する連結点とする。ただし、親指と小指については、一方の連結点しか検出されないため、指間距離算出部19は、その連結点を親指及び小指の付け根に対応する連結点とする。
指間距離算出部19は、それぞれの指について、その指の連結点から、その指の中心線に下ろした垂線とその中心線との交点を、その指の付け根位置とする。そして指間距離算出部19は、隣接する指の付け根位置間の距離を指間距離として算出する。
この変形例においても、登録時には、指が開いた状態の手の静脈パターンの生体画像と指が閉じた状態の手の静脈パターンの生体画像とが取得される。そして各生体画像について、それぞれ、指間距離が算出される。その指間距離は、静脈パターン画像、変動静脈画素及び位置特定情報などとともに、記憶部に記憶される。
生体認証処理の実行時においても、指間距離算出部19は、入力生体画像から隣接する指の付け根間の距離を算出する。そして補正部16は、(1)式において、指の角度の代わりに、指間距離を用いることで、位置補正係数rc、roを算出する。
ただしこの場合、補正部16は、注目する2本の指の指間距離に基づいて算出された位置補正係数を用いて、その2本の指のそれぞれの中心線の間に位置する変動静脈画素の位置を補正する。
さらに他の変形例によれば、手の生体情報の形状を表す形状データは、静脈の分岐点及び端点といった特徴点の座標を含むものであってもよい。この場合には、静脈パターン抽出部は、照合時及び登録時において、照合部に関して説明したように、静脈パターン画像と分岐点または端点を表すテンプレートとのテンプレートマッチングを行って、特徴点を抽出すればよい。
また補正部は、基準座標系において、指が閉じた状態の静脈パターン画像上で不変領域外にある第1の特徴点に対して、指が開いた状態の静脈パターン画像上で不変領域外にある特徴点のうちの最も近い第2の特徴点を選択する。そして補正部は、第1の特徴点の座標をvc(x,y)とし、第2の特徴点の座標をvc(x,y)として(2)式を適用することにより、特徴点の位置を補正する。
また、本実施形態または変形例により用いられる手の生体情報は、手の静脈パターンに限られない。例えば、手の生体情報として、掌紋が用いられてもよい。
さらに、本明細書に開示された生体認証装置及び生体認証方法は、利用者が何らかの操作を行うために、利用者の生体情報と、予め登録された生体情報間で生体認証処理を実行する、各種の装置またはシステムに適用可能である。
図9は、上記の各実施形態またはその変形例による生体認証装置が実装された、コンピュータシステムの一例の概略構成図である。
例えば、コンピュータシステム100は、少なくとも1台の端末110とサーバ120とを有する。そして端末110とサーバ120は、有線または無線の通信ネットワーク130を介して接続される。なお、図9において、コンピュータシステム100が有する構成要素のうち、図1に示した生体認証装置1が有する構成要素の何れかと対応する構成要素には、生体認証装置1が有する構成要素の参照番号と同じ参照番号を付した。
このシステムでは、端末110は、例えば、携帯電話機またはタブレット型端末といった携帯端末、あるいは、固定的に設置される端末であり、表示部2、入力部3及び生体情報取得部4を有する。さらに、端末110は、記憶部21と、画像取得制御部22と、インターフェース部23とを有する。
記憶部21は、例えば、半導体メモリ回路を有し、生体情報取得部4により生成された生体画像を一時的に記憶する。また画像取得制御部22は、一つまたは複数のプロセッサとその周辺回路とを有し、端末110の各部を制御し、かつ、端末110で動作する各種のプログラムを実行する。そして画像取得制御部22は、生体情報取得部4により生成された、手の静脈パターンが写った生体画像を、端末110を通信ネットワーク130と接続するためのインターフェース回路を有するインターフェース部23を介してサーバ120へ送信する。さらに画像取得制御部22は、入力部3を介して入力されたユーザ識別情報もサーバ120へ送信してもよい。
サーバ120は、記憶部5と、処理部7と、サーバ120を通信ネットワーク130と接続するためのインターフェース回路を有するインターフェース部24とを有する。サーバ120の処理部7は、インターフェース部24を介して受信した生体画像を用いて、上記の各実施形態の何れかまたはその変形例による処理部が有する各機能を実現することにより、生体認証処理を実行する。そしてサーバ120は、認証に成功したか否かの判定結果をインターフェース部24を介して端末110へ返信する。
あるいは、端末110の画像取得制御部22が、上記の実施形態または変形例による処理部の機能のうち、生体領域抽出部、不変領域抽出部、角度算出部または指間距離算出部、及び静脈パターン抽出部の処理を実行してもよい。この場合、端末110からサーバ120へ、利用者の生体画像から抽出された生体情報に関するデータと利用者の識別情報とがサーバ120へ送信されてもよい。一方、サーバ120の処理部7は、上記の各実施形態による処理部の機能のうち、照合部、認証判定部及び登録部の処理のみを実行する。これにより、サーバ120の負荷が軽減されるので、同時に多数の生体認証処理が実行されても、コンピュータシステム100は、利用者に対する待ち時間を抑制できる。
また、上記の各実施形態による処理部の機能をコンピュータに実現させる命令を有するコンピュータプログラムは、磁気記録媒体、光記録媒体あるいは不揮発性の半導体メモリといった、記録媒体に記録された形で提供されてもよい。
ここに挙げられた全ての例及び特定の用語は、読者が、本発明及び当該技術の促進に対する本発明者により寄与された概念を理解することを助ける、教示的な目的において意図されたものであり、本発明の優位性及び劣等性を示すことに関する、本明細書の如何なる例の構成、そのような特定の挙げられた例及び条件に限定しないように解釈されるべきものである。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
1 生体認証装置
2 表示部
3 入力部
4 生体情報取得部
5 記憶部
6 記憶媒体アクセス装置
7、71 処理部
8 記憶媒体
11 生体領域抽出部
12 不変領域抽出部
13 角度算出部
14 静脈パターン抽出部
15 登録部
16 補正部
17 照合部
18 認証判定部
19 指間距離算出部
100 コンピュータシステム
110 端末
120 サーバ
130 通信ネットワーク
21 記憶部
22 画像取得制御部
23、24 インターフェース部

Claims (16)

  1. 手の指が第1の姿勢をとった状態における登録利用者の手の生体情報の形状を表す第1の形状データ及び前記第1の姿勢を表す第1の指標と、前記手の指が第2の姿勢をとった状態における前記登録利用者の手の生体情報の形状を表す第2の形状データ及び前記第2の姿勢を表す第2の指標とを記憶する記憶部と、
    利用者の手の生体情報を表した生体画像を生成する生体情報取得部と、
    前記生体画像から、前記生体画像に写っている前記利用者の手の指の第3の姿勢を表す第3の指標を算出する姿勢特定部と、
    前記生体画像に基づいて、当該生体画像に写っている前記利用者の前記手の生体情報の形状を表す第3の形状データを生成する生体情報抽出部と、
    前記第1の指標と前記第2の指標の差に対する、前記第3の指標と前記第1の指標または前記第2の指標との差の比に応じて、前記第3の姿勢と前記第1の姿勢または前記第2の姿勢の違いによる前記生体情報の形状の差を打ち消すように前記第1の形状データまたは前記第2の形状データを補正することで、補正された形状データを求める補正部と、
    前記第3の形状データと前記補正された形状データとを照合する照合部と、
    を有する生体認証装置。
  2. 前記第1の指標及び前記第2の指標は、それぞれ、所定の方向に対する前記登録利用者の少なくとも第1の指の角度であり、前記第3の指標は、前記所定の方向に対する前記利用者の前記第1の指の角度である、請求項1に記載の生体認証装置。
  3. 前記第1の姿勢における前記登録利用者の隣接する2本の指の開き角が前記第2の姿勢における前記2本の指の開き角と異なる、請求項2に記載の生体認証処理装置。
  4. 前記第1の指標及び前記第2の指標は、それぞれ、前記登録利用者の隣接する第1の指の付け根と第2の指の付け根間の距離であり、前記第3の指標は、前記利用者の前記第1の指の付け根と前記第2の指の付け根間の距離である、請求項1に記載の生体認証装置。
  5. 前記登録利用者の手の生体情報及び前記利用者の手の生体情報は、それぞれ、手の静脈パターンであり、前記第1の形状データは前記第1の姿勢における前記登録利用者の手の静脈パターンを表す第1の画像であり、前記第2の形状データは前記第2の姿勢における前記登録利用者の手の静脈パターンを表す第2の画像であり、
    前記記憶部は、前記第1及び第2の画像のそれぞれにおいて、前記登録利用者の手が写った領域から、前記手の指が前記第1の姿勢をとった状態における登録利用者の手の静脈パターンの形状と前記手の指が前記第2の姿勢をとった状態における登録利用者の手の静脈パターンの形状とが一致しない部分を除いた不変領域をさらに記憶し、
    前記補正部は、前記第1の画像上の何れかの静脈と前記不変領域の境界とが交差する第1の点から該静脈に沿って所定の画素数だけ離れた第1の画素と、前記第2の画像上の前記第1の点から前記静脈に沿って前記所定の画素数だけ離れた第2の画素との間の前記比に応じて定まる内分点を該静脈の位置とすることにより、前記補正された形状データを求める、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の生体認証装置。
  6. 利用者の手の生体情報を表した生体画像を生成し、
    前記生体画像から、前記生体画像に写っている前記利用者の前記手の指の第1の姿勢を表す第1の指標を算出し、
    前記生体画像に基づいて、当該生体画像に写っている前記利用者の前記手の生体情報の形状を表す第1の形状データを生成し、
    登録利用者の手の指の第2の姿勢を表す第2の指標と前記登録利用者の前記手の指の第3の姿勢を表す第3の指標との差に対する、前記第1の指標と前記第2の指標または前記第3の指標との差の比に応じて、前記第1の姿勢と前記第2の姿勢または前記第3の姿勢の違いによる生体情報の形状の差を打ち消すように、前記登録利用者の前記手の指が前記第2の姿勢をとった状態における前記登録利用者の手の生体情報の形状を表す第2の形状データまたは前記登録利用者の前記手の指が前記第3の姿勢をとった状態における前記登録利用者の手の生体情報の形状を表す第3の形状データを補正することで、補正された形状データを求め、
    前記第1の形状データと前記補正された形状データとを照合する、
    ことを含む生体認証方法。
  7. 前記第2の指標及び前記第3の指標は、それぞれ、所定の方向に対する前記登録利用者の少なくとも第1の指の角度であり、前記第1の指標は、前記所定の方向に対する前記利用者の前記第1の指の角度である、請求項6に記載の生体認証方法。
  8. 前記第2の姿勢における前記登録利用者の隣接する2本の指の開き角が前記第3の姿勢における前記2本の指の開き角と異なる、請求項7に記載の生体認証処理方法。
  9. 前記第2の指標及び前記第3の指標は、それぞれ、前記登録利用者の隣接する第1の指の付け根と第2の指の付け根間の距離であり、前記第1の指標は、前記利用者の前記第1の指の付け根と前記第2の指の付け根間の距離である、請求項6に記載の生体認証方法。
  10. 前記登録利用者の手の生体情報及び前記利用者の手の生体情報は、それぞれ、手の静脈パターンであり、前記第2の形状データは前記第2の姿勢における前記登録利用者の手の静脈パターンを表す第1の画像であり、前記第3の形状データは前記第3の姿勢における前記登録利用者の手の静脈パターンを表す第2の画像であり、
    前記補正された形状データを求めることは、前記第1及び第2の画像のそれぞれにおいて、前記登録利用者の手が写った領域から、前記手の指が前記第2の姿勢をとった状態における登録利用者の手の静脈パターンの形状と前記手の指が前記第3の姿勢をとった状態における登録利用者の手の静脈パターンの形状とが一致しない部分を除いた不変領域の境界と前記第1の画像上の何れかの静脈とが交差する第1の点から該静脈に沿って所定の画素数だけ離れた第1の画素と、前記第2の画像上の前記第1の点から前記静脈に沿って前記所定の画素数だけ離れた第2の画素との間の前記比に応じて定まる内分点を該静脈の位置とすることにより、前記補正された形状データを求める、
    請求項6〜9の何れか一項に記載の生体認証方法。
  11. 利用者の手の生体情報を表した生体画像から、前記生体画像に写っている前記利用者の前記手の指の第1の姿勢を表す第1の指標を算出し、
    前記生体画像に基づいて、当該生体画像に写っている前記利用者の前記手の生体情報の形状を表す第1の形状データを生成し、
    登録利用者の手の指の第2の姿勢を表す第2の指標と前記登録利用者の前記手の指の第3の姿勢を表す第3の指標との差に対する、前記第1の指標と前記第2の指標または前記第3の指標との差の比に応じて、前記第1の姿勢と前記第2の姿勢または前記第3の姿勢の違いによる生体情報の形状の差を打ち消すように、前記登録利用者の前記手の指が前記第2の姿勢をとった状態における前記登録利用者の手の生体情報の形状を表す第2の形状データまたは前記登録利用者の前記手の指が前記第3の姿勢をとった状態における前記登録利用者の手の生体情報の形状を表す第3の形状データを補正することで、補正された形状データを求め、
    前記第1の形状データと前記補正された形状データとを照合する、
    ことをコンピュータに実行させるための生体認証用コンピュータプログラム。
  12. 前記第2の指標及び前記第3の指標は、それぞれ、所定の方向に対する前記登録利用者の少なくとも第1の指の角度であり、前記第1の指標は、前記所定の方向に対する前記利用者の前記第1の指の角度である、請求項11に記載の生体認証用コンピュータプログラム。
  13. 前記第2の姿勢における前記登録利用者の隣接する2本の指の開き角が前記第3の姿勢における前記2本の指の開き角と異なる、請求項12に記載の生体認証用コンピュータプログラム。
  14. 前記第2の指標及び前記第3の指標は、それぞれ、前記登録利用者の隣接する第1の指の付け根と第2の指の付け根間の距離であり、前記第1の指標は、前記利用者の前記第1の指の付け根と前記第2の指の付け根間の距離である、請求項11に記載の生体認証用コンピュータプログラム。
  15. 前記登録利用者の手の生体情報及び前記利用者の手の生体情報は、それぞれ、手の静脈パターンであり、前記第2の形状データは前記第2の姿勢における前記登録利用者の手の静脈パターンを表す第1の画像であり、前記第3の形状データは前記第3の姿勢における前記登録利用者の手の静脈パターンを表す第2の画像であり、
    前記補正された形状データを求めることは、前記第1及び第2の画像のそれぞれにおいて、前記登録利用者の手が写った領域から、前記手の指が前記第2の姿勢をとった状態における登録利用者の手の静脈パターンの形状と前記手の指が前記第3の姿勢をとった状態における登録利用者の手の静脈パターンの形状とが一致しない部分を除いた不変領域の境界と前記第1の画像上の何れかの静脈とが交差する第1の点から該静脈に沿って所定の画素数だけ離れた第1の画素と、前記第2の画像上の前記第1の点から前記静脈に沿って前記所定の画素数だけ離れた第2の画素との間の前記比に応じて定まる内分点を該静脈の位置とすることにより、前記補正された形状データを求める、
    請求項11〜14の何れか一項に記載の生体認証用コンピュータプログラム。
  16. 利用者の識別情報を取得する入力部と、
    前記利用者の手の指が第1の姿勢をとった状態における前記利用者の前記手の生体情報を表した第1の生体画像と、前記利用者の前記手の指が第2の姿勢をとった状態における前記利用者の前記手の生体情報を表した第2の生体画像とを生成する生体情報取得部と、
    前記第1及び第2の生体画像において、前記手が写っている領域から、前記手の指が前記第1の姿勢をとった状態における前記利用者の前記手の生体情報の形状と前記手の指が前記第2の姿勢をとった状態における前記利用者の前記手の生体情報の形状とが一致しない部分を除いた不変領域を求める不変領域抽出部と、
    前記第1及び第2の生体画像のそれぞれから、前記第1の姿勢を表す第1の指標及び前記第2の姿勢を表す第2の指標を算出する姿勢特定部と、
    前記第1の生体画像に写っている前記利用者の前記手の生体情報の形状を表す第1の形状データ及び前記第2の生体画像に写っている前記利用者の前記手の生体情報の形状を表す第2の形状データを生成する生体情報抽出部と、
    前記不変領域、前記第1及び第2の指標、及び前記第1及び第2の形状データを前記利用者の識別情報とともに記憶部に記憶させる登録部と、
    を有する生体情報登録装置。
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