JP2010015365A - 生体認証装置及び生体認証方法 - Google Patents

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君春 菅
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Abstract

【課題】自己認証率を維持しつつ、認証時間を短縮できる生体認証装置を提供する。
【解決手段】生体認証装置1は、被検体の皮膚表面パターン画像及び静脈パターン画像を撮像するべく、被検体に光を照射する光源部100と、被検体の皮膚表面パターン画像及び静脈パターン画像を撮像する撮像部200と、撮像した被検体の皮膚表面パターン画像と、テンプレートとの相対的な位置を評価する評価部402と、評価部402の評価結果に基づいて、少なくとも撮像した被検体の静脈パターン画像と、テンプレートとを比較して認証する認証部500と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、生体認証装置及び生体認証方法、並びに前記生体認証装置を備える電子機器に関する。
近年、被検体に光を照射して撮像した画像と、前記被検体のテンプレートとを比較して認証する技術が盛んに開発されている。当該技術の一種である生体認証は、ヒトの瞳の虹彩に基づいて個体を特定する方法、ヒトの指等の静脈パターンに基づいて個体を特定する方法、及び指の指紋パターンに基づいて個体を特定する方法が挙げられる。なかでも、ヒトの指等の静脈パターンを利用した生体認証は、パターン画像の偽造が困難であり、高いセキュリティーを確保することができる。
しかし、静脈パターンを撮像する際に生体認証装置に対する指の配置によって、撮像した静脈パターン画像を上下左右、回転方向に補正する必要が生じる。
そこで、特許文献1には、赤外線光を指に照射して撮像した画像から指の輪郭を検出し、この輪郭情報に基づいて画像を平行方向又は平面内の回転方向の向きに補正する生体認証装置が開示されている。
特開2008−65570号公報
特許文献1の生体認証装置は、赤外線光を指に照射して撮像した画像にエッジ処理を施して、指の輪郭を検出している。しかし、赤外線光を指に照射して撮像した画像は、指の周縁部分が不鮮明であるため、エッジ処理を施したとしても、正確な指の輪郭を検出することができない。また、指の節(関節部)の太さが他の部分と殆ど変わりなく、輪郭の特徴的部分が明瞭に現れない場合もある。したがって、画像の補正が難しく、自己認証率が低下したり、認証に時間かかかる課題がある。
しかも、電子機器の一種である携帯電話等に生体認証装置を搭載した場合には、取得できる画像が小さく、指の周縁部分までを含めた画像を撮像することができない。したがって、やはり画像の補正が難しく、自己認証率が低下したり、認証に時間かかかる課題がある。
本発明は、自己認証率を維持しつつ、認証時間を短縮できる生体認証装置及び生体認証方法、並びに前記生体認証装置を備えた電子機器を提供することを目的とする。
本発明に係る生体認証装置は、被検体に光を照射して撮像した画像と、前記被検体のテンプレートとを比較して認証する生体認証装置であって、前記被検体の皮膚表面パターン画像及び静脈パターン画像を撮像するべく、前記被検体に光を照射する光源部と、前記被検体の皮膚表面パターン画像及び静脈パターン画像を撮像する撮像部と、前記撮像した被検体の皮膚表面パターン画像と、前記テンプレートとの相対的な位置を評価する評価部と、前記評価部の評価結果に基づいて、少なくとも前記撮像した被検体の静脈パターン画像と、前記テンプレートとを比較して認証する認証部と、を備える。比較的起点を取りやすい皮膚表面パターン画像を用いて静脈パターン画像を補正するので、静脈パターン画像の補正が容易で、認証アルゴリズムの簡便化に寄与する。
上述の光源部は、可視光を出射する第1の光源と、近赤外光を出射する第2の光源とを備えることが好ましい。
上述の撮像部は1列以上の画素列を有し、駆動部によって前記画素列と交差する方向に移動することが好ましい。画素列を移動させて画像を順次撮像するので、撮像する画像に応じた領域全域に画素を配置する必要がなく、安価に画像を撮像することができる。
上述の被検体は指であって、前記評価部は前記皮膚表面パターンの関節線を起点として、前記皮膚表面パターン画像と前記テンプレートとの相対的な位置を評価することが好ましい。指の関節線は、比較的水平で且つ取得しやすいので、画像の補正の起点として良好に用いることができる。そのため、画像の補正が容易で、自己認証率を維持しつつ、認証時間を短縮できる。
本発明に係る電子機器は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の生体認証装置を備える。比較的起点を取りやすい皮膚表面パターン画像を用いて静脈パターン画像を補正するので、静脈パターン画像の補正が容易で、認証アルゴリズムの簡便化に寄与する。
本発明に係る生体認証方法は、被検体に光を照射して撮像した画像と、前記被検体のテンプレートとを比較して認証する生体認証方法であって、光源部が前記被検体に光を照射し、前記被検体の静脈パターン画像を撮像部で撮像する工程と、光源部が前記被検体に光を照射し、前記被検体の皮膚表面パターン画像を撮像部で撮像する工程と、評価部が前記皮膚表面パターン画像と前記テンプレートとの相対的な位置を評価する工程と、認証部が、前記評価部の評価結果に基づいて、少なくとも前記静脈パターン画像と前記テンプレートとを比較して認証する工程と、を備える。比較的起点を取りやすい皮膚表面パターン画像を用いて静脈パターン画像を補正するので、静脈パターン画像の補正が容易で、認証アルゴリズムの簡便化に寄与する。
上述の被検体は指であって、前記評価部は前記皮膚表面パターン画像の関節線を起点として、前記皮膚表面パターン画像と前記テンプレートとの相対的な位置を評価することが好ましい。指の関節線は、比較的水平で且つ取得しやすいので、画像の補正の起点として良好に用いることができる。そのため、画像の補正が容易で、自己認証率を維持しつつ、認証時間を短縮できる。
上述の撮像部は、駆動部によって前記撮像部が有する画素列と交差する方向に往復し、往路において、前記皮膚正面パターン画像を撮像し、復路において、前記静脈パターン画像を撮像することが好ましい。少ない画素数で認証に有効な生体情報取得画像を安価に効率良く形成することができる。
または上述の撮像部は、駆動部によって前記撮像部が有する画素列と交差する方向に移動し、光源部によって指の側部近傍に光を照射して、前記指の側部近傍の皮膚表面パターン画像を撮像し、光源部によって指の他の部分に光を照射して、前記指の他の部分の静脈パターン画像を撮像することが好ましい。少ない画素数で認証に有効な生体情報取得画像を安価に効率良く形成することができる。
本発明によれば、自己認証率を維持しつつ、認証時間を短縮できる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、各実施の形態は、説明の便宜上、簡略化されている。図面は簡略的なものであるから、図面の記載を根拠として本発明の技術的範囲を狭く解釈してはならない。図面は、もっぱら技術的事項の説明のためのものであり、図面に示された要素の正確な大きさ等は反映していない。同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。上下左右といった方向を示す言葉は、図面を正面視した場合を前提として用いるものとする。
<実施形態1>
本発明に係る生体認証装置及び生体認証方法、並びに前記生体認証装置を備えた電子機器の実施形態1について、図1乃至図10を用いて説明する。
本実施形態の生体認証装置1は、図1に示すように、被検体として指2に光を照射して撮像した画像から取得した生体情報と、予め登録しておいた指2の生体情報のテンプレートとを比較して認証する生体認証装置である。この生体認証装置1は、電子機器の一種である携帯電話3に搭載している。ちなみに、携帯電話3は、図2に示すように、通例の折り畳み式の携帯電話であって、上側本体4、下側本体5、ヒンジ6を備えている。上側本体4は、その内面に表示部7を備えており、外面には、表面領域4a、表示領域4bを備えている。表面領域4aの下には、生体認証装置1を備えている。表示領域4bには、文字(時間、動作状態、着信相手名など)が表示される液晶表示装置を備えている。下側本体5は、その内面にテンキー8等を備えている。但し、生体認証装置1は、携帯電話3に限られず、パーソナルコンピュータ、銀行のATM(Automated Teller Machine)などに好適に用いることができる。
この生体認証装置1は、図3に示すように、光源部100、撮像部200、駆動部300、処理部400、認証部500、記憶部600を備えている。
前記光源部100は、近赤外光を出射する第1の光源100a、可視光を出射する第2の光源100bを備えている。
第1の光源100aは、近赤外光を出射する半導体発光素子(LED(Light Emitting Diode)、以下、第1の光源100aと同一の符号を付する。)を好適に用いることができる。但し、第1の光源100aは、近赤外光を出射する半導体レーザ素子(LD(Laser Diode))でも良い。LED100aに電流を流すことによって、LED100aは近赤外光(波長:580nm〜1000nm、より好ましくは波長:600nm〜860nm)を指2に照射する。このLED100aは、図1に示すように、上方に向かって近赤外光を出射するように駆動部300に設けている。
第2の光源100bは、可視光を出射するLED(以下、第2の光源100bと同一の符号を付する。)を好適に用いることができる。但し、第2の光源100bはLDでも良い。LED100bに電流を流すことによって、LED100bは可視光(波長:400nm〜800nm、より好ましくは波長:500nm〜650nm)を指2に照射する。このLED100bも、図1に示すように、上方に向かって可視光を出射するように駆動部300に設けている。
撮像部200は、図4に示すように、ラインセンサー201上に光学機能部202が積層された光学部品である。
ラインセンサー201は、複数の画素PXが所定の間隔をあけて順次配置された画素列を備えたCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサーやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサーなどの半導体を用いた固体イメージセンサーである。
光学機能部202は、光チャネル分離層203、マイクロレンズアレイ204、バンドパスフィルタ205が、この順で下方から上方へ配置されている。
バンドパスフィルタ(フィルタ部材)205は、LED100a、100bからの出射光(以下、単に検査光という場合がある。)以外の外乱光を遮断する板状の光学部材である。
マイクロレンズアレイ204は、透明基板206、レンズ(集光レンズ)207を備えている。なお、バンドパスフィルタ205を支持するスペーサ層208が透明基板206の上面に配置されている。
複数のレンズ207は、図5に示すように、ラインセンサー201の各画素PXに対応してライン状に配置されている。レンズ207の光軸上に画素PXが配置されている。レンズ207の上面視形状は四角形である。
透明基板206及びレンズ207は、検査光に対して、実質的に透明な材料からなる。透明基板206は、石英基板である。レンズ207は、透明基板206に形成されたレジスト層が、グレイスケールマスクを用いたホトリソグラフィーにより部分的に除去されて形成される光学部品である。
光チャネル分離層203は、遮光膜209、第1透明層210、第2透明層211、レジスト層212を備えている。
遮光膜209は、通常の半導体プロセス技術(スパッタ、蒸着等)に基づいて、金属材料がマイクロレンズアレイ204の下面に格子状に形成された層である。遮光膜209は、マイクロレンズアレイ204の各レンズ207に対応してマトリクス状に形成された複数の開口部OP1を有する。尚、複数の開口部OP1とは、光学的な意味での開口を意味する。ここでは、開口部OP1には、第1透明層210が充填されている。
第1透明層210は、レジスト(樹脂材料)からなる層であって、検査光に対して実質的に透明である。第1透明層210は、通常のコート法(スピンコート法等)により、遮光膜209が形成された後、マイクロレンズアレイ204の下面に形成される。コート後の加熱処理によって、第1透明層210の粘性は失われる。
第2透明層211は、第1透明層210と同じ材料からなるレジスト層である。よって、第2透明層211も、検査光に対して実質的に透明である。第2透明層211は、互いに離間する複数のランド211aを有する。ランド211aは、通常のコート法(スピンコート法等)により、第1透明層210の下面に第2透明層211が形成された後、その第2透明層211に格子状の溝が形成されることで形成される。つまり、格子状の溝が形成されることにより、互いに分離された複数のランド211aが形成されている。分離されたランド211aは、ラインセンサー201の各画素PXに対応して2次元状に配置されている。なお、ランドとは、溝により規定される島状の部分を意味する。各ランドは、互いに完全に分離されている必要はない。
レジスト層212は、ランド211aを覆うように充填される。レジスト層212は、検査光を吸収する材料(フタロシアニン等)を含むレジスト層である。レジスト層212は、スピンコート法等に基づいて、ランド211aを覆うように(第2透明層211に形成された溝を埋めるように)レジスト材料が塗布されることで形成される。そして、リソグラフィーに基づいて、マイクロレンズアレイ204の各レンズ207の集光箇所に対応する開口部OP2がレジスト層212に形成される。なお、開口部OP2は、ラインセンサー201の各画素PXの配置位置にも対応する。開口部OP2は、ラインセンサー201の各画素PXに対応して、ライン状に配置される。
このような撮像部200は、指2の皮膚表面又は内部の静脈で反射された検査光が、マイクロレンズアレイ204のレンズ207を介して、ラインセンサー201の画素PXに集光される。
具体的にいうと、LED100aから出射された近赤外光は、ヒトの指2に照射される。指2の内部では近赤外光は反射される。また、指2の内部の静脈で近赤外光は吸収される。一方、LED100bから出射された可視光も、ヒトの指2に照射される。指2の皮膚表面では、可視光は反射される。
指2を反射した検査光は、撮像部200に入射する。まず検査光は、バンドパスフィルタ205を通過する。なお、検査光以外の外乱光は、バンドパスフィルタ205により遮断される。バンドパスフィルタ205によってノイズ成分を遮断することができるため、より良質な画像を取得することができる。
バンドパスフィルタ205を通過した検査光は、マイクロレンズアレイ204に入射する。マイクロレンズアレイ204では、透明基板206の上面に配置された各レンズ207によってラインセンサー201の各画素PXに集光される。
マイクロレンズアレイ204のレンズ207により集光された光は、光チャネル分離層203に入射する。光チャネル分離層203は、上述のように、ラインセンサー201の各画素に対応してライン状に配置された開口部OP1及び開口部OP2を備えている。また、光チャネル分離層203は、ラインセンサー201の各画素に対応してライン状に配置されたランド211aを備えている。隣り合うランド211aの間には、レジスト層212が充填されている。ランド211aの下面にもレジスト層212が形成されている。レジスト層212には、検査光を吸収する顔料が含有されている。従って、レジスト層212に入射した検査光は、効果的にレジスト層212に含まれる顔料により吸収される。
このような構成により、光チャネル分離層203は、マイクロレンズアレイ204のレンズ207からラインセンサー201の画素PXに至る光路(光チャネル)同士を分離する。そして、光チャネル間で生じうるクロストーク(混信)は抑制される。なお、検査光は、レンズ207から画素PXに進むに従って集光されるから、開口部OP2の開口幅は、開口部OP1の開口幅よりも狭く設定されている。
ラインセンサー201の各画素に入射された光は、各画素で光電変換される。そして、画像データ(情報)として読み出され、処理部400のアナログ/デジタル変換回路でアナログ/デジタル変換される。
駆動部300は、携帯電話3の上側本体4の表面領域4aを左右に横断する摺動部材301、摺動部材301をガイドする二本のレール部材302を備えている。摺動部材301には、図1に示すように、撮像部200が組み込まれており、撮像部200のラインセンサー201が摺動部材301の移動方向(図1の矢印方向)と交差する方向に配置されている。さらに、摺動部材301には、ライン状に並べられたLED100a、100bが撮像部200を挟み込むように組み込まれている。つまり、LED100a、100b、及び撮像部200は、図1に示すように、駆動部300によってラインセンサー201の画素列と交差する方向に往復する。この際、撮像部200の移動期間内に亘って前記撮像部200で順次画像を撮像して、撮像部200の移動範囲に対応する範囲内で画像を撮像する。このように、生体認証装置1は、画素列を移動させて画像を順次撮像するので、撮像する画像に応じた領域全域に画素を配置する必要がなく、安価に画像を撮像することができる。
ちなみに、摺動部材301は、図示を省略したモーター等の駆動装置によって往復する。例えば、レール部材302の外周にねじ部を形成する。摺動部材301にモーターを設け、このモーターの回転軸にピニオンギアを設ける。レール部材302のねじ部とモーターのピニオンギアとを噛合させて、モーターの駆動力によって摺動部材301がレール部材302に沿って移動する。但し、駆動部300の構成は、この限りではなく、要するに少なくとも撮像部200を、ラインセンサー201の画素列と交差する方向に移動させることができる構成であれば良い。
処理部400は、画像形成部401、評価部402を備えている。画像形成部401は、撮像部200からの画像データのアナログ/デジタル処理、2値化処理、及び撮像した複数枚の画像を一枚の合成画像にする等の画像処理を施し、生体情報取得画像を形成する。さらに、画像形成部401は、撮像した画像の位置補正の起点を見出しやすいように、LED100bによって可視光を指2に照射して撮像部200で撮像した皮膚表面パターン画像に画像フィルタリング処理を施す。具体的にいうと、画像形成部401は、図6(a)に示すように、撮像された皮膚表面パターン画像に、低域通過フィルタによってぼかし処理を施し、図6(b)に示すように大きな特徴部分のみを抽出した皮膚表面パターン画像を形成する。本実施形態では、大きな特徴部分のみを抽出した皮膚表面パターンとして、指2の第1関節線T1及び第2関節線T2を取得する。指2の関節線は、比較的水平で且つ取得しやすいので、画像の補正の起点として良好に用いることができる。そのため、画像の補正が容易で、自己認証率を維持しつつ、認証時間を短縮できる。しかも画像の補正を容易にできるので、認証アルゴリズムの簡便化に寄与する。特に、本実施形態のように表面領域4aが狭く、撮像できる画像が小さくても、明確に画像の補正の起点を定めることができる。そのため、詳細は後述するが静脈パターン画像を精度良く補正することができ、自己認証率を維持しつつ、認証時間を短縮できる。よって、使用者に不快感を与えることを軽減することができる。
評価部402は、予め登録されている生体情報のテンプレートと、上述のように形成した皮膚表面パターン画像との相対的な位置を評価する。つまり、テンプレートの関節線と皮膚表面パターン画像の関節線とを比較し、図6(b)に示すように、皮膚表面パターン画像の関節線がテンプレートの関節線と上下左右、回転方向にどれ位、ズレが生じているかを算出する。図6(b)の皮膚表面パターン画像の関節線は−θradズレが生じている。
認証部500は、算出された皮膚表面パターン画像の評価結果に基づいて、皮膚表面パターン画像及びLED100aによって近赤外線を指2に照射して撮像部200で撮像した静脈パターン画像を補正する。本実施形態の撮像部200は、ラインセンサー201の画素列と交差する方向に、往復する構成とされている。そのため、図7(a)、(b)に示すように往路において、LED100bによって可視光を指2に照射して撮像部200で撮像した皮膚表面パターン画像から、比較部402は皮膚表面パターン画像のズレを算出することができる。さらに、図8(a)、(b)に示すように復路において、LED100aによって近赤外光を指2に照射して撮像部200で撮像した静脈パターン(図示例のV部分)画像を、当該算出した皮膚表面パターン画像のズレに基づいて、皮膚表面パターン画像と共に、評価部402が補正することができる。したがって、エリアセンサーに比べて画素数の少ないラインセンサー201を用いて、認証に有効な生体情報取得画像を安価に効率良く形成することができる。
そして、認証部500は、図9に示すように、補正した皮膚表面パターン画像と静脈パターン画像とを合成し、この合成画像を、記憶部600に格納された生体情報のテンプレートと比較して認証する。静脈パターン画像だけでなく、皮膚表面パターン画像も認証のために用いることができるので、所謂なりすましを良好に排除することができる。なお、認証部500による具体的な認証方法は任意である。生体認証の方法は、パターンの類似性を判別する各種方法に依存する。
記憶部600は、生体認証を実現するためのプログラム、画像形成を実現するためのプログラム、生体情報のテンプレート、及び認証履歴といった情報を格納している。ちなみに、本実施形態の生体情報のテンプレートは、大きな特徴部分のみを抽出した皮膚表面パターン画像と静脈パターン画像との合成テンプレートである。このテンプレートは、皮膚表面パターン画像の大きな特徴部分、すなわち関節線が略水平に配置され、補正工程の簡便化を図っている。
このような構成の生体認証装置1は、比較的起点を取りやすい皮膚表面パターン画像を用いて静脈パターン画像を補正するので、静脈パターン画像の補正が容易で、認証アルゴリズムの簡便化に寄与する。
上述の生体認証装置1を用いて、本実施形態の生体認証方法は、以下のように実施される。
先ず、図10に示すように、駆動部300の摺動部材301を移動させて、LED100bによって可視光を指2に照射して撮像部200で、図6(a)に示すような皮膚表面パターン画像を撮像する(S1)。撮像部200は、撮像した画像データを処理部400の画像形成部401に出力する。
画像形成部401は、入力された画像データに2値化処理等を施した後に、さらに低域通過フィルタによってぼかし処理を施し、図6(b)に示すように、大きな特徴部分のみを抽出した皮膚表面パターン画像を形成する(S2)。そして、画像形成部401は、形成した皮膚表面パターン画像を評価部402に出力する。なお、本実施形態では、大きな特徴部分のみを抽出した皮膚表面パターンとして、指2の第1関節線T1及び第2関節線T2を取得する。指2の関節線は、比較的水平で且つ取得しやすいので、画像の補正の起点として良好に用いることができる。そのため、画像の補正が容易で、自己認証率を維持しつつ、認証時間を短縮できる。しかも、画像の補正が容易であるので、認証アルゴリズムの簡便化に寄与する。特に、本実施形態のように表面領域4aが狭く、撮像できる画像が小さくても、明確に画像の補正の起点を定めることができる。そのため、静脈パターン画像を精度良く補正することができ、自己認証率を向上させることができる。よって、使用者に不快感を与えることを軽減することができる。
次に、評価部402は、予め登録されている生体情報のテンプレートと、上述のように形成した皮膚表面パターン画像との相対的な位置を比較する。例えば、テンプレートの第1関節線及び第2関節線にそれぞれ二つの基準点をとり、この二つの基準点を結ぶ基準線L1、L2を定める。一方、形成した皮膚表面パターン画像の第1関節線T1及び第2関節線T2にもそれぞれ、テンプレートと同様に二つの基準点をとり、この二つの基準点を結ぶ基準線L3、L4を定める。そして、テンプレートの基準線L1と皮膚表面パターン画像の基準線L3、及びテンプレートの基準線L2と皮膚表面パターン画像の基準点L4とを比較して、皮膚表面パターン画像のテンプレートに対する上下左右、回転方向のズレを算出する。図6(b)の皮膚表面パターン画像の関節線は−θradズレが生じている。さらに、評価部402は、このテンプレートと皮膚表面パターン画像とのズレからテンプレートに対する皮膚表面パターン画像のズレが補正できる範囲か否かを評価する(S3)。但し、皮膚表面パターン画像のテンプレートに対するズレの算出方法は、上記の限りでなく、既に公知の方法を採用することができる。
皮膚表面パターン画像のズレが大きく、補正が不可能な場合は、再度、駆動部300の摺動部材301を移動させて、LED100bによって可視光を指2に照射して撮像部200で皮膚表面パターン画像を撮像する工程(S1)に戻る。この際、携帯電話3の上側本体4の表示領域4bに、エラーメッセージと、再度、皮膚表面パターン画像を撮像する際に指2をどの位置に配置し直すかの矢印が表示されることが好ましい。皮膚表面パターン画像の形成を複数回、失敗することを防ぎ、認証時間を短縮できて使用者に不快感を与えない。
上記の工程を補正できる範囲の皮膚表面パターン画像が形成できるまで繰り返す。
形成した皮膚表面パターン画像が補正できる範囲の場合は、駆動部300の摺動部材301を移動させて、LED100aによって近赤外光を指2に照射して撮像部200で静脈パターン画像を撮像する(S4)。このとき、画像形成部401は、入力された画像データを2値化処理する等して静脈パターン画像を形成する。なお、本実施形態の撮像部200は、ラインセンサー201の画素列と交差する方向に、往復する構成とされている。そのため、図7(a)、(b)に示すように往路において、LED100bによって可視光を指2に照射して撮像部200で撮像した皮膚表面パターン画像から、評価部402は皮膚表面パターン画像のズレを算出することができる。さらに、図8(a)、(b)に示すように復路において、LED100aによって近赤外光を指2に照射して撮像部200で撮像した静脈パターン画像を、当該算出した皮膚表面パターン画像のズレに基づいて、皮膚表面パターン画像と共に、評価部402が補正することができる。したがって、エリアセンサーに比べて画素数の少ないラインセンサー201を用いて、安価に認証に有効な生体情報取得画像を効率良く形成することができる。ちなみに、生体情報取得画像とは、皮膚表面パターン画像、静脈パターン画像をいう。
次に認証部500は、算出された皮膚表面パターン画像のズレに基づいて、皮膚表面パターン画像を補正する(S5)。さらに認証部500は、算出された皮膚表面パターン画像のズレに基づいて、静脈パターン画像を補正する(S6)。そして、認証部500は、図9に示すように、補正した皮膚表面パターン画像と静脈パターン画像とを合成する(S7)。
最後に認証部500は、記憶部600に格納された生体情報のテンプレートと、合成した合成画像とを比較して認証する(S8)。静脈パターン画像だけでなく、皮膚表面パターン画像も認証のために用いることができるので、所謂なりすましを良好に排除することができる。
このような生体認証方法は、比較的起点を取りやすい皮膚表面パターン画像を用いて静脈パターン画像を補正するので、補正が容易で、自己認証率を維持しつつ、認証時間を短縮できる。しかも補正が容易であるので、認証アルゴリズムの簡便化に寄与する。
<実施形態2>
上記実施形態1では、皮膚表面パターン画像のテンプレートに対するズレを算出した後に、静脈パターン画像を撮像しているが、この限りでない。
すなわち、図11にフローチャートで示すように、皮膚表面パターン画像のテンプレートに対するズレを算出する前に、静脈パターン画像を撮像しても良い。具体的にいうと、LED100bによって指2に可視光を照射して撮像部200で皮膚表面パターン画像を撮像する(S10)。次に、LED100aによって指2に近赤外光を照射して撮像部200で静脈パターン画像を撮像する(S20)。このとき、本実施形態の撮像部200も、ラインセンサー201の画素列と交差する方向に、往復する構成とされていることが好ましい。これにより、往路において、撮像部200で皮膚表面パターン画像を撮像し、復路においては、撮像部200で静脈パターン画像を撮像することができる。したがって、エリアセンサーに比べて画素数の少ないラインセンサー201を用いて、効率良く生体情報取得画像を安価に形成することができる。
次に、処理部400の画像形成部401によって、皮膚表面パターン画像から大きな特徴部分のみを抽出した皮膚表面パターン画像を形成する(S30)。そして、評価部402によって、予め登録されている生体情報のテンプレートと、上述のように形成した皮膚表面パターン画像との相対的な位置を比較して相互のズレを算出し、このズレが補正できる範囲か否かを評価する(S40)。皮膚表面パターン画像のズレが大きく、補正が不可能な場合は、再び、皮膚表面パターン画像を撮像するS10の工程に戻る。この際、本実施形態でも、携帯電話3の上側本体4の表示領域4bに、エラーメッセージと、再度、皮膚表面パターン画像を形成する際に指2をどの位置に配置し直すかの矢印が表示されることが好ましい。皮膚表面パターン画像の形成を複数回、失敗することを防ぎ、認証時間を短縮できて使用者に不快感を与えない。
上記の工程を補正ができる範囲の皮膚表面パターン画像が形成できるまで繰り返す。
形成した皮膚表面パターン画像が補正できる範囲の場合は、評価部402は、形成した皮膚表面パターン画像と静脈パターン画像とを合成する(S50)。そして、評価部402は、算出された皮膚表面パターン画像のズレに基づいて、合成画像を補正し(S60)、記憶部600に格納された生体情報のテンプレートと、合成した合成画像とを比較して認証する(S70)。このような生体認証方法でも、比較的起点を取りやすい皮膚表面パターン画像を用いて静脈パターン画像を補正するので、画像の補正が容易で、自己認証率を維持しつつ、認証時間を短縮できる。しかも、画像の補正が容易であるので、認証アルゴリズムの簡便化に寄与する。特に、本実施形態のように表面領域4aが狭く、撮像できる画像が小さくても、明確に画像の補正の起点を定めることができる。そのため、静脈パターン画像を精度良く補正することができ、自己認証率を向上させることができる。
なお、静脈パターン画像の明るさなどの条件設定のために、皮膚表面パターン画像のテンプレートに対するズレを算出する前に、静脈パターン画像を撮像し、皮膚表面パターン画像のテンプレートに対するズレを算出した後に、再度、静脈パターン画像を撮像しても良い。これにより、最初に撮像した静脈パターン画像の明るさなどを評価して、この評価結果に基づいて、再度、静脈パターン画像を撮像する際のLED100aの指2に対する光の光量などを制御して、認証に有効な静脈パターン画像を撮像することができる。
<実施形態3>
上記実施形態1、2では、撮像部200の一方向(往路又は復路)の移動で皮膚表面パターン画像又は静脈パターン画像を撮像しているが、撮像部200の一方向の移動で皮膚表面パターン画像と静脈パターン画像とを一度に撮像しても良い。
すなわち、図12(a)、(b)に示すように、撮像部200は往路又は復路の一方向の移動において、指2の側部近傍区間N1には、LED100bによって可視光を照射して皮膚表面パターン画像を撮像する。この場合、指2の全ての横断領域の皮膚表面パターン画像を撮像することができないが、上述のように基準線を定めることができる程度で、皮膚表面パターン画像を撮像できれば良い。
そして、指の他の区間N2には、LED100aによって近赤外光を照射して静脈パターン画像を撮像する。この場合も、指2の全ての横断領域の静脈パターン画像を撮像することができないが、静脈パターンVは指2の中央部分に集中しているため、認証に必要な静脈パターンを取得することができる。
このように撮像部200の一方向の移動で、一度に皮膚表面パターン画像と静脈パターン画像とを撮像するので、迅速に且つ効率良く認証に有効な画像を撮像することができる。したがって、認証時間を短縮できる。
<実施形態4>
上記実施形態1〜3では、駆動部300の摺動部材301がモーター等の駆動装置によって往復しているが、この限りでない。
すなわち、本実施形態の生体認証装置1000は、図13に示すように、ベース板(ベース部材)3001(3001a〜3001c)、キャリア部材3005(3005a〜3005k)、収納部材3007を備えている。なお、ベース板3001、キャリア部材3005、収納部材3007は、いずれも樹脂材料からなる。また、生体認証装置1000は、レール部材(ガイド部材)3003(3003a、3003c)、緩衝部材3004(3004a〜3004d)、ばね3006(3006a〜3006d)、LED100a、LED100b、撮像部200を備えている。なお、撮像部200には、上述のようにラインセンサー201、光学機能部202を備えている。また、生体認証装置1000は、図示は省略したが、収納部材3007の上面にカバー板を備えている。
はじめに図15を参照して説明する。図15に示すように、ベース板3001は、上面視形状が略U字状の板状部材であって、連結部3001a、左平板部3001b、右平板部3001cを備えている。ベース板3001は、ネジ又は接着剤等の固着手段によって携帯電話3の筐体内の基板に固定されている。
左平板部3001b及び右平板部3001cは、x軸(図1の左右方向)に沿って互いに平行に延在する。連結部3001aは、x軸に対して直交するy軸(図1の上下方向)に沿って延在する。左平板部3001bと右平板部3001cとは、連結部3001aによって互いの上端部分が連結されている。左平板部3001bと右平板部3001cとの間には開口が形成されている。
ベース板3001は、4隅に4つの支持部3002(3002a〜3002d)を備えている。支持部3002aは、左平板部3001bの上端に形成されている。支持部3002bは、左平板部3001bの下端に形成されている。支持部3002cは、右平板部3001cの上端に形成されている。支持部3002dは、右平板部3001cの下端に形成されている。なお、支持部3002a〜3002dは、ベース板3001に一体成型されている。なお、支持部3002a〜3002dをベース板3001とは別個の部材とし、支持部3002a〜3002dをベース板3001に固着させても良い。
支持部3002aは、幅広部3002a1、幅狭部3002a2を備えている。幅広部3002a1は、幅狭部3002a2よりも内側に形成され、幅狭部3002a2よりもx軸に沿う幅が広い。なお、支持部3002aについてした説明は、他の支持部3002b乃至3002dについても当てはまるため重複する説明は省略する。
レール部材3003は、互いに対向する支持部3002間で機械的に保持されている。レール部材3003は、棒状の金属からなり、キャリア部材3005の移動を案内する。キャリア部材3005の移動を円滑にさせるため、レール部材3003に潤滑油を付着させても良い。
レール部材3003aは、互いに対向する支持部3002aと支持部3002bとの間に架けられている。レール部材3003aは、その上端が支持部3002aに固着され、その下端が支持部3002bに固着されている。レール部材3003cは、互いに対向する支持部3002cと支持部3002dとの間に架けられている。レール部材3003cは、その上端が支持部3002cに固着され、その下端が支持部3002dに固着されている。
緩衝部材3004aは、支持部3002aの幅狭部3002a2の内側面上に配置されている。緩衝部材3004aは、ゴム、スポンジ等の弾性を有する材料からなる。緩衝部材3004aの内側面をキャリア部材3005の側面に接触可能にすることで、移動してくるキャリア部材3005が幅広部3002a1に与える衝撃を緩和させることができる。このように、緩衝部材3004aを衝撃吸収部材として機能させることによって、より機械的又は構造的に安定してキャリア部材3005の移動を停止させることができる。この説明は、他の緩衝部材3004b乃至3004d、及び幅広部3002b乃至3002dについても同様に当てはまる。
次に図16を参照して説明する。図16(a)に示すように、キャリア部材3005は、上面視形状がU字状の部材であり、左部分3005i、中央部3005j、右部分3005kを備えている。左部分3005i及び右部分3005kは、共にx軸に沿って実質的に平行に延在する。中央部3005jは、y軸に沿って延在し、左部分3005i及び右部分3005k夫々の上端部分を連結させている。
キャリア部材3005は、厚板部3005a乃至3005g、及び薄板部3005hを備えている。厚板部3005a乃至3005gで囲まれた空間に収納部材3007が収納されている。収納部材3007の下面は、薄板部3005hの上面に接着剤によって接着されている。このようにして、キャリア部材3005内には収納部材3007が固着されている。
図16(b)に図16(a)のY1−Y1間のキャリア部材3005の断面構成を示す。図16(b)に示すように、キャリア部材3005は、厚板部3005bにレール部材3003aが挿通される孔を有し、この孔にレール部材3003aが挿入されている。なお、厚板部3005bの孔にレール部材3003aが挿入されたとき、キャリア部材3005がレール部材3003aに沿って移動可能な程度の遊びの空間が保たれるものとする。また、キャリア部材3005の厚板部3005bの外側面には、ばね3006を部分的に収納する孔が設けられている。
図16(c)に図16(a)のY2−Y2間のキャリア部材3005の断面構成を示す。図16(c)に示すように、キャリア部材3005は、厚板部3005eにレール部材3003cが挿通される孔を有し、この孔にレール部材3003cが挿入されている。図16(c)の説明と同様に、この場合も遊びの空間が保たれる。また、キャリア部材3005の厚板部3005eの外側面には、ばね3006を部分的に収納する孔が設けられている。
なお、厚板部3005b、3005eには、各ばね3006の内端が取り付けられている。従って、厚板部3005b、3005eは、厚板部3005a、3005c、3005d、3005fよりも外側に突出する。厚板部3005a、3005c、3005d、3005f夫々も、同様に、レール部材3003が挿通される孔を備えている。
図13に戻って説明する。
図13に示すように、ばね3006aの外端(上端)は支持部3002aに固着され、その内端(下端)はキャリア部材3005の厚板部3005bに固着されている。ばね3006bの外端(下端)は支持部3002bに固着され、その内端(上端)はキャリア部材3005の厚板部3005bに固着されている。ばね3006cの外端(上端)は支持部3002cに固着され、その内端(下端)はキャリア部材3005の厚板部3005eに固着されている。ばね3006dの外端(下端)は支持部3002dに固着され、その内端(上端)はキャリア部材3005の厚板部3005eに固着されている。なお、コイルの取り付け方法は任意である。例えば、コイルの先端をフック状にし、これを厚板部又は支持部に引っ掛ける構造を採用しても良い。
本実施形態においては、ばね3006a、3006cは、Ti-Ni系又はTi-Ni-Cu系の線状の合金(形状記憶合金)がコイル状に巻かれたコイル部材である。また、本実施形態では、パルス変調された電流をばね3006a、3006cに印加する。ばね3006a、3006cは抵抗として機能し、流れる電流量に応じて発熱する。ばね3006a、3006cが所定の温度以上になると、ばね3006a、3006cは収縮する。
これによって、図13及び図14に示すように、キャリア部材3005を下から上へ移動させることができる。キャリア部材3005には、収納部材3007を介して、撮像部200が実装されている。キャリア部材3005の移動に伴って撮像部200が移動する。キャリア部材3005の移動期間内に亘って撮像部200で順次画像を撮像することによって、撮像部200の移動範囲に対応する範囲内で画像を撮像することができる。このようにして、画素数が少ない撮像部200で認証に有効な画像を撮像することができる。
ばね3006b、3006dは、金属線を巻いて形成した通常のつるまきばねである。従って、ばね3006a、3006cにパルス電流が印加されていない場合、キャリア部材3005はばね3006b、3006dの引っ張り力に従って、図13の位置にある。すなわち、通常時、キャリア部材3005は、ばね3006b、3006dが固着された支持部3002b、3002d寄りに位置する。生体情報取得時、ばね3006a、3006cに対するパルス電流の印加に伴って、キャリア部材3005は支持部3002b、3002dから支持部3002a、3002c寄りへ移動する。
なお、パルス電流印加に伴うばね3006a、3006cの引っ張り力は、ばね3006a、3006cの引っ張り力に比して十分に大きい。従って、比較的短時間にキャリア部材3005を図13から図14の状態にまで移動させることができる。なお、ここでは、形状記憶合金の金属線をコイル状に巻くことによって、その引っ張り力を増大させている。
このように、ばね3006a、3006cにパルス電流を流すことのみによってキャリア部材3005を移動させることができるため、他の駆動装置(例えば、モーター等の駆動装置)に比べて、騒音が発生しない、振動が発生しない、及び消費電流を低くすることができるといったメリットがある。しかも、モーター等の駆動装置の配置スペースを省略することができるので、生体認証装置を小型化することができる。
なお、ばね3006a、3006cに流す電流は、直流、単純交流の電流であっても良い。但し、パルス変調した電流をばね3006a、3006cに流すことによって、流れる電流量を比較的精度よく調整することができる。
また、図14から図13の状態に戻す場合には、ばね3006a、3006cへのパルス電流の供給を停止すれば良い。キャリア部材3005は、ばね3006b、3006dの引っ張り力に従って、図14から図13の位置へ自然に移動する。ばね3006a、3006cは加熱されなければ実効的なばね作用を奏さない。
<実施形態5>
上記実施形態1〜4は、LED100a、100bを光が上方に向かって出射するように摺動部材301に設けているが、この限りでない。
すなわち、図17(a)、(b)に示すような光源部700を摺動部材301に設けても良い。光源部700は、下面にプリズム701aが形成されたライトガイド(導光路)701、ライトガイド701の下方に配置された反射シート702、ライトガイド701の一方の側部に設けられたLED100a、ライトガイド701の対峙する他方の側部に設けられたLED100bを備えている。このような光源部700は、ライトガイド701の出射面からの光の出射角が、良好に上方に向かって出射されるようにプリズム701aによって調整される。また、LED100aから出射される近赤外光及びLED100bから出射される可視光の指向角は、撮像部200の長手方向で小さい方が良い。そのため、LED100a、100bは、例えば光の指向角が±50°(±(2π/360)×50rad)以下、好ましくは±25°(±(2π/360)×25rad)以下となるLEDを用いると良い。ちなみに、ライトガイド701の出射面からの光の出射角は、撮像部200の短手方向では特に規定されない。そのため、ライドガイド701の設置角又は光の出射角を撮像部200の長手方向に対して時計回り、又は反時計回りに傾けても良い。この場合、ライトガイド701の出射面からの光が直接に、撮像部200に入射しないように、ライトガイド701の出射面が撮像部200より高い位置に配置されていることが好ましい。
このような光源部700を用いると、LED100a、100bの個数を少なくすることができるので、コストや消費電力の削減、発生する熱量の軽減に寄与する。
本実施形態では、一つのライトガイド701の対峙する側部にLED100aとLED100bとを設けたが、この限りでない。すなわち、図18に示すように、二つのライトガイド703、704を撮像部200と平行に配置し、一方のライトガイド703の側部にLED100aを設け、他方のライトガイド704の側部にLED100bを設けても良い。
要するに、表面領域4aから検査光を出射することができるようにLED100a、100bが配置されていれば良い。
<実施形態6>
上記実施形態1〜5では、撮像部200にラインセンサー201を用い、ラインセンサー201を駆動部300によって移動させているが、撮像部200としてエリアセンサーを用いても良い。
上記実施形態1〜5では、光源部100(700)にLED100a、100bを用いたが、この限りでない。すなわち、光源部100(700)は、例えば多波長光源を用いても、光源とフィルタとを組み合わせて可視光と近赤外光とを出射できる構成であっても良い。要するに、光源部100は、撮像部200が皮膚表面パターン画像及び静脈パターン画像を撮像できるように、被検体に光を照射できれば良い。
上記実施形態1〜5では、皮膚表面パターン画像及び静脈パターン画像をテンプレートに合わせるように補正しているが、テンプレートを皮膚表面パターン画像及び静脈パターン画像に合わせるように補正しても良い。
以上に、本発明に係る生体認証装置及び生体認証方法、並びに生体認証装置を備えた電子機器の実施形態を説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
本発明の実施形態1に係る携帯電話の前面の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る携帯電話の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る生体認証装置のブロック図である。 撮像部の概略的な断面図である。 画素とレンズとの配置関係を示す平面図である。 (a)は撮像した皮膚表面パターン画像である。(b)は大きな特徴部分を抽出した皮膚表面パターン画像である。 (a)は指に対する摺動部材の移動方向を示す模式図である。(b)は撮像した皮膚表面パターン画像である。 (a)は指に対する摺動部材の移動方向を示す模式図である。(b)は撮像した静脈パターン画像である。 補正した皮膚表面パターン画像と静脈パターン画像との合成画像である。 本発明の実施形態1に係る生体認証方法のフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る生体認証方法のフローチャートである。 (a)は本発明の実施形態3での皮膚表面パターン画像を撮像する範囲を示す模式図である。(b)は本発明の実施形態3での静脈パターン画像を撮像する範囲を示す模式図である。 本発明の実施形態4に係る生体認証装置の上面構成を示す概略的な模式図である。 本発明の実施形態4に係る移動後の生体認証装置の上面構成を示す概略的な模式図である。 本発明の実施形態4に係る生体認証装置のベース部分の構成を示す概略的な模式図である。 (a)は本発明の実施形態4に係る生体認証装置に含まれる収納部材の構成を示す概略的な模式図である。(b)は(a)のY1−Y1断面図である。(c)は(a)のY2−Y2断面図である。 (a)は本発明の実施形態5に係る生体認証装置の光源部及び撮像部を概略的に示す平面図である。(b)は(a)の光源部分のみを概略的に示すA−A断面図である。 本発明の実施形態5に係る異なる生体認証装置の光源部及び撮像部を概略的に示す平面図である。
符号の説明
1 生体認証装置
2 指(被検体)
3 携帯電話
100 光源部
100a 第1の光源(LED)
100b 第2の光源(LED)
200 撮像部
300 駆動部
400 処理部
402 評価部
500 認証部
1000 生体認証装置

Claims (9)

  1. 被検体に光を照射して撮像した画像と、前記被検体のテンプレートとを比較して認証する生体認証装置であって、
    前記被検体の皮膚表面パターン画像及び静脈パターン画像を撮像するべく、前記被検体に光を照射する光源部と、
    前記被検体の皮膚表面パターン画像及び静脈パターン画像を撮像する撮像部と、
    前記撮像した被検体の皮膚表面パターン画像と、前記テンプレートとの相対的な位置を評価する評価部と、
    前記評価部の評価結果に基づいて、少なくとも前記撮像した被検体の静脈パターン画像と、前記テンプレートとを比較して認証する認証部と、
    を備える生体認証装置。
  2. 前記光源部は、可視光を出射する第1の光源と、近赤外光を出射する第2の光源とを備えることを特徴とする請求項1に記載の生体認証装置。
  3. 前記撮像部は1列以上の画素列を有し、駆動部によって前記画素列と交差する方向に移動することを特徴とする請求項1又は2に記載の生体認証装置。
  4. 前記被検体は指であって、前記評価部は前記皮膚表面パターンの関節線を起点として、前記皮膚表面パターン画像と前記テンプレートとの相対的な位置を評価することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の生体認証装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の生体認証装置を備える電子機器。
  6. 被検体に光を照射して撮像した画像と、前記被検体のテンプレートとを比較して認証する生体認証方法であって、
    光源部が前記被検体に光を照射し、前記被検体の静脈パターン画像を撮像部で撮像する工程と、
    光源部が前記被検体に光を照射し、前記被検体の皮膚表面パターン画像を撮像部で撮像する工程と、
    評価部が前記皮膚表面パターン画像と前記テンプレートとの相対的な位置を評価する工程と、
    認証部が、前記評価部の評価結果に基づいて、少なくとも前記静脈パターン画像と前記テンプレートとを比較して認証する工程と、
    を備える生体認証方法。
  7. 前記被検体は指であって、前記評価部は前記皮膚表面パターン画像の関節線を起点として、前記皮膚表面パターン画像と前記テンプレートとの相対的な位置を評価することを特徴とする請求項6に記載の生体認証方法。
  8. 前記撮像部は、駆動部によって前記撮像部が有する画素列と交差する方向に往復し、
    往路において、前記皮膚正面パターン画像を撮像し、
    復路において、前記静脈パターン画像を撮像することを特徴とする請求項6又は7に記載の生体認証方法。
  9. 前記撮像部は、駆動部によって前記撮像部が有する画素列と交差する方向に移動し、
    光源部によって指の側部近傍に光を照射して、前記指の側部近傍の皮膚表面パターン画像を撮像し、
    光源部によって指の他の部分に光を照射して、前記指の他の部分の静脈パターン画像を撮像することを特徴とする請求項6又は7に記載の生体認証方法。
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