JP2010131180A - 生体情報取得装置及び生体認証装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも良好な品質で異なる種類の生体情報を取得すること。
【解決手段】生体情報取得装置は、被検体が載置されるカバー板12の光入射面に形成された窪みDPを備え、カバー板12からの出射光を受光して、窪みDPが形成されていない領域で被検体の指紋像を撮像し、窪みDPが形成された領域で被検体の静脈像を撮像する。これによって、従来よりも良好な品質で異なる種類の生体情報を取得することができる。なお、カバー板12は、窪みDPによって部分的に薄板化されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、生体情報取得装置、及び生体認証装置に関する。
近年、情報セキュリティーの保護強化に伴って、生体認証に関する技術開発の進展が著しい。なお、生体認証とは、検査対象の個体から取得した生体情報が、あらかじめ登録された生体情報に等しいかどうかという判定に基づいて、ある個体を他の個体から識別する技術である。例えば、ヒトの瞳の虹彩に基づいて個体を特定する方法、ヒトの指等の静脈パターンに基づいて個体を特定する方法、及び指の指紋パターンに基づいて個体を特定する方法が挙げられる。
生体認証においては、認証に利用する生体情報に応じて様々な得失がある。例えば、静脈パターンを活用した生体認証は、指紋パターンを活用した生体認証よりも認証の偽造が困難であるという利益がある。後者は、前者よりも認証の偽造が簡単であるという不利益がある。
特許文献1には、血管像から指紋画像を除去して血管像を抽出する技術が開示されている。特許文献2には、生体認証に用いられる撮像装置が開示されている。撮像装置の小型化のため、光源(100)、支持台(300)、及び画像認証部(200)を積層させている。特許文献3及び4には、撮像部を走査して撮像する装置が開示されている。
特開2007−299085号公報 特開2001−119008号公報 特開2007−257307号公報 特開2008−97328号公報
パソコン等の電子機器内には多量の情報が記憶されるに至っており、そのセキュリティーを高めることが強く要請されている。この場合、1種類の生体情報(例えば、指紋又は静脈の一方)による認証では十分でなく、異なる種類の生体情報(指紋と静脈の両方)で認証することが要求される場合がある。しかしながら、生体情報取得装置は、個々の生体情報に応じて設計されるため、複数の生体情報夫々を良好な品質で取得することは難しい。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、従来よりも良好な品質で異なる種類の生体情報を取得することを目的とする。
本発明に係る生体情報取得装置は、被検体が載置される透明部材の光入射面に形成された窪みを備え、前記透明部材からの出射光を受光して、前記窪みが形成されていない領域で前記被検体の指紋像を撮像し、前記窪みが形成された領域で前記被検体の静脈像を撮像する。これによって、従来よりも良好な品質で異なる種類の生体情報を取得することができる。
前記透明部材は、前記窪みによって部分的に薄肉化されている、と良い。
複数の画素が配列された1以上の画素列を有する撮像素子と、前記画素列の画素配置方向に交差する方向へ前記撮像素子を移動させる駆動機構と、を備える、と良い。
前記駆動機構は、前記撮像素子に直接的又は間接的に係合した線状体を電気的に伸張又は収縮させて前記撮像素子を移動させる、と良い。
前記線状体は、有機高分子系人工筋肉及び形状記憶合金の少なくとも一方を含む、と良い。
前記線状体は、前記撮像素子の移動方向に交差する方向に延在する、と良い。
前記駆動装置による前記撮像素子の移動方向は、前記透明部材上に載置されるヒトの指の長手方向に交差する方向に一致する、と良い。
本発明に係る生体情報取得装置は、被検体に対する光照射に基づいて前記被検体の生体情報を取得する生体情報取得装置であって、前記被検体に照射される光を出射する光源と、前記被検体が直接的に接触する第1表面と前記被検体が直接的に接触しない第2表面とを有する透明部材と、前記透明部材からの出射光を受光して、前記第1表面に入力する第1像と前記第2表面に入力する第2像とを撮像する撮像部と、を備える。
前記透明部材には、前記第2表面に対応づけて窪みが形成されている、と良い。
前記透明部材は、前記窪みによって部分的に薄肉化されている、と良い。
前記撮像部は、複数の画素が配列された1以上の画素列を有する、と良い。
前記撮像部が有する前記画素列の画素配置方向に交差する方向へ前記撮像部を移動させる駆動機構を更に備える、と良い。
本発明に係る生体認証装置は、上述のいずれかに記載の生体情報取得装置を備える。
本発明によれば、従来よりも良好な品質で異なる種類の生体情報を取得することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、各実施の形態は、説明の便宜上、簡略化されている。図面は簡略的なものであるから、図面の記載を根拠として本発明の技術的範囲を狭く解釈してはならない。図面は、もっぱら技術的事項の説明のためのものであり、図面に示された要素の正確な大きさ等は反映していない。同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。上下左右といった方向を示す言葉は、図面を正面視した場合を前提として用いるものとする。
〔第1の実施の形態〕
図1乃至17を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、携帯電話の概略的な模式図である。図2は、携帯電話の前面の構成を示す概略的な模式図である。図3は、生体情報取得装置の上面構成を示す概略的な模式図である。図4は、移動後の生体情報取得装置の上面構成を示す概略的な模式図である。図5は、ラインセンサの移動の前後における生体情報取得装置の断面構成を示す模式図である。図6は、カバー板の概略的な断面構成、及びカバー板と取得像との関係の説明図である。図7は、生体情報取得装置に含まれる部品の上面構成を示す模式図である。図8は、光照射ユニットの構成を示す模式図である。図9は、撮像モジュールの断面構成を示す模式図である。図10は、レンズアレイ基板の上面構成を示す模式図である。図11は、撮像素子上に配置された光学機能層の断面構成を示す模式図である。図12は、カバーガラスの上面構成を示す模式図である。図13は、画素列とパターンとの位置関係を説明するための説明図である。図14は、ラインセンサに接続される信号処理部の概略構成を示すブロック図である。図15は、信号処理部の動作を説明するためのタイミングチャートである。図16は、生体認証装置の概略的な構成を示すブロック図である。図17は、生体認証装置の概略的な動作を説明するためのフローチャートである。
後述の説明から明らかなように、本実施形態にかかる生体情報取得装置は、静脈像と指紋像を撮像する。このとき、静脈像の取得領域に対応して指が載置される部材の表面に窪みを形成する。これによって、指紋像の取得に併せて、従来よりも良好な品質の静脈像を取得することができる。この点は、後述の図6の説明から明らかになる。
図1に、携帯電話(移動体通信端末)60を示す。携帯電話60には、後述の生体認証装置(静脈認証装置)70が組み込まれている。
図1に示すように、携帯電話60は、上側本体(第1部材)61、下側本体(第2部材)62、及びヒンジ63を有する。上側本体61と下側本体62とは、共にプラスチック製の平板部材であって、ヒンジ63を介して連結される。上側本体61と下側本体62とはヒンジ63によって開閉自在に構成される。上側本体61と下側本体62とが閉じた状態のとき、携帯電話60は上側本体61と下側本体62とが重ね合わされた平板状の部材になる。
上側本体61は、その内面に表示部64を有する。表示部64には、着信相手を特定する情報(名前、電話番号)、携帯電話60の記憶部に格納されたアドレス帳等が表示される。表示部64の下には液晶表示装置が組み込まれている。
下側本体62は、その内面に複数のボタン65を有する。携帯電話60の操作者は、ボタン65を操作することによって、アドレス帳を開いたり、電話を掛けたり、マナーモードに設定したりし、携帯電話60を意図したように操作する。携帯電話60の操作者は、このボタン65を操作することに基づいて、携帯電話60内の生体認証装置80の生体認証機能をオンさせたり、オフさせたりする。
図2に、携帯電話60の前面(上面)の構成を示す。図2に示すように、上側本体61の前面には、表面領域R80、および表示領域R90が配置される。
表面領域R80上には、図2に模式的に示すヒト(被検体)の指100が載せられる。表面領域R80の下には、後述の生体情報取得装置70(図3参照)が組み込まれる。表示領域R90には、文字(時間、動作状態、着信相手名など)が表示される。表示領域R90の下には、液晶表示装置が組み込まれる。
以下、生体情報取得装置70の構成及び機能について具体的に説明する。図3に、撮像モジュール9に含まれるラインセンサの移動前の状態を示す。図4に、撮像モジュール9に含まれるラインセンサの移動後の状態を示す。尚、以下、図面では、必要に応じて、x軸、y軸、及びz軸といった軸線を設定する。
図3に示すように、生体情報取得装置70は、ベース板(ベース部材)1及び実装基板(キャリア部材)5を有する。なお、ベース板1は、樹脂材料からなる。実装基板5は、通常のガラスエポキシ基板からなる。また、生体情報取得装置70は、レール(ガイド部材)3、ばね6、発光素子(光源)8、ライトガイド(導光体)16、撮像モジュール(撮像部)9、及びフレキシブルプリント基板(配線基板)20を有する。
なお、撮像モジュール9には、ラインセンサ9a(図7参照)が含まれる。また、生体情報取得装置70は、カバー板(透明部材)12(図5、図6、図12参照)も有する。後述の説明から明らかなように、光照射部は、ライトガイド16及び発光素子8から形成される。また、駆動機構は、形状記憶合金からなるばね(線状体)6fを通電させることで形成される。
図3及び図4に示すように、ベース板1は、4隅に4つの凸部2a〜2dを有する。凸部2a〜2dは、ベース板1に一体成型されている。なお、凸部2a〜2dをベース板1とは別個の部材とし、凸部2a〜2dをベース板1に固着させても良い。
凸部2aは、支持部2a1、及び壁部2a2を有する。支持部2a1は、壁部2a2よりも内側に形成される。支持部2a1は、レール3aの一端を支持する。壁部2a2は、レール3aの一端の位置を規制する。
凸部2bは、支持部2b1、及び壁部2b2を有する。支持部2b1は、壁部2b2よりも内側に形成される。支持部2b1は、レール3aの他端を支持する。壁部2b2は、レール3aの他端の位置を規制する。
なお、凸部2a及び凸部2bについてした説明は、凸部2c及び2dについても同様に当てはまる。但し、レール3aは、レール3cに読みかえるものとする。
レール3は、互いに対向する支持部(2a1−2b1、2c1−2d1)間で機械的に保持される。レール3は、金属棒であり、実装基板5の移動を案内する。実装基板5の移動を円滑にさせるため、レール3に潤滑油を付着させても良い。
レール3aは、互いに対向する支持部2a1と支持部2b1との間に架けられる。レール3aは、その一端が支持部2a1に固着され、その他端が支持部2b1に固着される。レール3cは、互いに対向する支持部2c1と支持部2d1との間に架けられる。レール3cは、その一端が支持部2c1に固着され、その他端が支持部2d1に固着される。
なお、各レールの端部付近に衝撃吸収部材を配置しても良い。これによって実装基板5の移動によって、実装基板5から壁部2a2、2b2、2c2、2d2が受ける衝撃を緩和することができる。
図3及び図4に示すように、実装基板5は、y軸(実装基板5の移動方向に直交する方向)に沿って長尺な板状部材である(図7も併せて参照)。実装基板5は、一端が係合部95aを介してレール3aに取り付けられ、他端が係合部95bを介してレール3bに取り付けられる。係合部95は、レール3が挿通される孔を有する。係合部95の孔にレール3が挿入される。なお、係合部95の孔にレール3が挿入されたとき、実装基板5がレール3に沿って移動可能な程度の遊びの空間が保たれるものとする。
図3及び図4に示すように、ばね6gの一端は係合部95aの突起5iに固着され、その他端は実装基板5の突起2jに固着されている。ばね6gは、支柱2k付近で屈曲し、上面視してV字状に延在する。ばね6gは、突起5iから支柱2k間でx軸に沿って延在する。ばね6gは、支柱2kから突起2e間でy軸に沿って延在する。これによって、生体情報取得装置70の大型化を伴うことなく、所望の引っ張り力を得ることができる。
ばね6fの一端は凸部2aの突起2hに固着され、その他端は凸部2cの突起2iに固着されている。なお、ばね6fは、支柱2g付近で屈曲し、上面視してV字状に延在する。ばね6fは、突起2hから支柱2g間で斜め左方向(x軸に交差する方向)に延在する。ばね6fは、支柱2gから突起2i間で斜め右方向(x軸に交差する方向)に延在する。これによって、生体情報取得装置70の大型化を伴うことなく、所望の引っ張り力を得ることができる。
なお、突起5iは、係合部95の外側面に設けられている。支柱2kは、壁部2b2の上面に設けられている。突起2jは、突起2eの外側面に設けられている。突起2eは、ベース板1の上面上に設けられている。また、突起2hは、壁部2a2に設けられている。突起2iは、壁部2c2に設けられている。支柱2gは、実装基板5上に設けられている。
なお、ばねの取り付け方法は任意である。例えば、ばねの先端をフック状にし、これを突起に引っ掛ける構造を採用しても良い。
本実施形態においては、ばね6fは、Ti-Ni系又はTi-Ni-Cu系合金(形状記憶合金)からなる線状体である。また、本実施形態では、パルス変調された電流をばね6fに印加する。ばね6fは抵抗として機能し、流れる電流量に応じて発熱する。ばね6fが所定の温度以上になると、ばね6fは収縮する。
これによって、図3から図4に示すように、実装基板5を左から右へ移動させることができる。実装基板5には、ラインセンサ(撮像素子)9aが実装されている(後述の説明を参照)。実装基板5の移動に伴ってラインセンサ9aが移動する。実装基板5の移動期間内に亘ってラインセンサ9aで順次画像を取得することによって、ラインセンサ9aの移動範囲に対応する範囲内で画像を取得することができる。なお、形状記憶合金の金属線に代えて、有機高分子系人工筋肉の有機高分子線を採用しても良い。
生体認証装置は、高額な機器(例えば、ATM(Automated Teller Machine))のほか、比較的安価な電子機器(例えば、携帯電話、ノート型パソコン等の電子機器(特に移動体通信機器))にも組み込まれている。比較的安価な電子機器に生体認証装置を付加する場合、その生体認証装置の単価を低くすることが重要になる。
また、より高精度な生体認証を実現するためには、過不足のない所望の範囲で生体情報を取得する必要がある。指の静脈認証を高精度に行うためには、例えば、縦15mm、横20mmの領域で静脈像を取得することが好ましい。しかしながら、この領域に対応する検出範囲のエリアセンサを採用すると、センサ部品に要する金額が高くなり、生体情報取得装置全体としての価格が高くなってしまう。
センサ部品に要する金額が高くなる場合、比較的安価な電子機器に生体情報を付加することができず、結果として、静脈認証という魅力的な機能を有する電子機器の実現を阻害してしまう。
なお、適当な価格のエリアセンサを用いると、所望の領域よりも狭い範囲で静脈像を取得することができる。しかしながら、このような場合には、より高精度な静脈認証を実現することができない。
ここでは、画素列数が少ない撮像素子を活用して、より高精度な静脈認証を実現するために要求される所望の領域で静脈像を取得することができる。
図3及び図4に示すばね6gは、金属線を巻いて形成した通常のつるまきばねである。従って、ばね6fにパルス電流が印加されていない場合、実装基板5は、ばね6gの引っ張り力に従って、図3に示す初期位置にある。なお、この状態のとき、実装基板5は、ばね6gによって左側に付勢され、ベース板1に対して位置決めされた状態にある。換言すると、実装基板5は、ばね6gによって左側に与圧された状態にある。これによって生体情報取得装置70は、機械的に安定する。生体情報取得時、ばね6fへの通電に伴って、実装基板5は、右側へ移動する。
なお、パルス電流の印加に伴うばね6fの引っ張り力は、ばね6gの引っ張り力に比して十分に大きい。従って、比較的短時間に実装基板5を図3から図4の状態に変位させることができる。なお、ここでは、形状記憶合金の金線をコイル状に巻くことによって、その引っ張り力を増大させている。
このように、ばね6fにパルス電流を流すことによって実装基板5を移動させることができるため、他の駆動機構(たとえば、モータを活用した駆動機構)に比べて、騒音が発生しない、振動が発生しない、および消費電流を低くすることができるといったメリットがある。
なお、ばね6fに流す電流は、直流、単純交流の電流であっても良い。ただし、パルス変調した電流をばね6fに流すことによって、流れる電流量を比較的精度よく調整することができる。
また、図4から図3の状態に戻す場合には、ばね6fへのパルス電流の供給を停止すれば良い。実装基板5は、ばね6gの引っ張り力に従って、図4から図3の位置へ自然に移動する。ばね6fは加熱されなければ実効的なばね作用を奏さない。
なお、図5に示すように、図5(a)の位置から図5(b)の位置に撮像モジュール9が移動する過程で、フレキシブルプリント基板20の折り曲げ部分が右側(前方)に移動する。
フレキシブルプリント基板20は、可撓性を有するシート状のプリント基板である。フレキシブルプリント基板20の一端は、実装基板5に固着されている。フレキシブルプリント基板20は、その他端側の部分でベース板1に固着されている。フレキシブルプリント基板20は、一端と他端間の中間部分で折り返されており、側面視してC字状に形成されている。フレキシブルプリント基板20は、一端から折り曲げ部分まで右側方向に延在し、折り曲げ部分から他端側まで左方向に延在する。フレキシブルプリント基板20は、折り曲げ部分と他端間で、実装基板5の下方に存在し、かつ接着剤(固着手段)91によってベース板1に固着されている。
このように、フレキシブルプリント基板20の一端を実装基板5上に固着させ、実装基板5の下方を通し、他端側の部分で接着剤91を介してベース板1に固着させる。これによって、実装基板5の移動に伴って変形するフレキシブルプリント基板20の移動空間を最小限にすることができる。
なお、図5から明らかなように、カバー板12がベース板1の凸部2a〜2d上に固定されることによって実装基板5の移動空間が確保される。カバー板12は、透明樹脂、ガラスといった透明性の板状部材であって、この前面上にヒトの指が載置される。カバー板12は、発光素子8からの出射光に対して実質的に透明である。
また、カバー板12上には、層状のパターン92が形成される(図12も併せて参照)。パターン92は、ヒトの指の載置領域を規定する。なお、パターン92の層厚は、内側に延在するに従って薄くなる。
図6を参照して、カバー板12の断面構成、及びカバー板12と取得像との関係について具体的に説明する。なお、図6では、パターン92は省略されている。
図6(a)に示すように、カバー板12の上面(光入射面)には、指100の直接接触を避けるための窪みDPが形成されている。窪みDPの形成によって、カバー板12の上面には、指100が直接接触する面12a、及び指100が直接接触しない面12bが形成される。なお、窪みDPの形成に伴って、カバー板12は、異なる板厚に設定される。面12aに対応する板厚TH1は、面12bに対応する板厚TH2よりも厚い。
撮像モジュール9は、面12aに対応して、指100の指紋像を取得する。同様に、撮像モジュール9は、面12bに対応して、指100の静脈像を取得する。このようにして、撮像モジュール9には、指紋像取得部Rp1、及び静脈像取得部RP2が形成される。
図6(b)に示すように、指紋像取得部RP1により指紋像が撮像され、静脈像取得部RP2により静脈像が撮像される。本実施形態では、カバー板12の上面には窪みDPが形成されている。これによって、静脈像取得部RP2での取得画像に指紋像が写ることを効果的に抑制することができる。共通の生体情報取得装置を用いて、生体認証に活用することができる品質で指紋像及び静脈像を取得することができる。
なお、窪みDPによって形成される面12bは、平坦である必要はなく、傾斜していても良い。窪みDPによって、指100とカバー板12間に空間が形成されていれば良い。指100とカバー板12とが直接接触している場合、指紋パターンに応じた光透過率分布が形成されてしまう。特許文献1のように指紋像を画像処理にて除去する場合、生体認証装置の構成を複雑にしてしまうおそれがある。本実施形態では、静脈像の取得領域に対応づけて、カバー板12に窪みDPを形成する。これによって、指紋像が重なっていない静脈像を撮像モジュール9へ入力することができる。
図3乃至図5に示すように、実装基板5上には、発光素子8、ライトガイド16、及び撮像モジュール9が実装される。また、実装基板5には、フレキシブルプリント基板20が接続される。以下、適宜、図7乃至図11も参照して説明する。なお、図7では、光学機能層9bの図示が省略されている。
図7に示すように、発光素子8e、8fは、ライトガイド16を挟んで対向して配置されている。発光素子8e、8fは、実装基板5上に形成された配線を介してフレキシブルプリント基板20に電気的に接続される。なお、発光素子8とフレキシブルプリント基板20間の配線にはコンデンサが接続されている。これによって電流を安定して発光素子8に供給することができる。
ラインセンサ9aは、複数の画素PXがy軸に沿って配置された形成された画素列PXLを有する。ここでは、2つのラインセンサ9aを隣り合って配置することで画素列PXLを形成させている。
なお、ラインセンサ9aは、画素列PXLよりも外周側に複数の電極端子を有する。ラインセンサ9aの電極端子は、複数のボンディングワイヤーを介して、フレキシブルプリント基板20の配線端子に接続される。ラインセンサ9aをホトダイオードアレイで形成すれば、各画素を逆バイアスし、かつ各画素から信号を取り出すために必要な数の電極をラインセンサ9aに設ける。これに応じてフレキシブルプリント基板20の配線端子数は決定される。
図8に光照射ユニットの構成を示す。なお、光照射ユニットは、発光素子8及びライトガイド16から形成される。
発光素子8は、半導体発光素子(LED(Light Emitting Diode))、又は半導体レーザ素子(LD(Laser Diode))といった半導体のベアチップ8e1、8f1(図8(b)参照)がモールドパッケージされた半導体光素子である。発光素子8は、ベアチップの電極間に電流を流すことによって可視光(波長:360nm〜600nm)及び近赤外光(波長:600nm〜1000nm)を出射する。
ライトガイド(導光体)16は、y軸に沿って長尺な板状部材である。ライトガイド16は、ガラス、樹脂等が金型で成形されることで製造される。ライトガイド16は、発光素子8からの出射光に対して実質的に透明である。
ライトガイド16の背面16bには、x軸に沿って延在する複数の溝16qがy軸に沿って連続的に形成されている。これによってライトガイド16の背面16bには、x軸に沿って延在する複数の反射面16pがy軸に沿って連続的に形成される。
発光素子8eからの出射光(以下、説明の便宜上、検査光と呼ぶこともある)は、まずライトガイド16の側面(光入射面)16cを介してライトガイド16内に入力される。発光素子8eからライトガイド16に入力された検査光は、y軸に沿ってライトガイド16内を伝播する。この過程で、検査光は、ライトガイド16の前面16aで全反射される。また、検査光は、ライトガイド16の背面16bに形成された複数の反射面16pで反射される。検査光は、ライトガイド16内の伝播過程で、反射面16pで上方に反射され、ライトガイド16の前面(光出射面)16aを通過する。このようにして、発光素子8eからの出射光は、ライトガイド16を介して被検体に案内される。発光素子8fからの出射光も、上述の説明と同様にして、ライトガイド16を介して被検体に案内される。反射面16pの配置間隔、反射面16pの面積を適宜設定することによって、ライトガイド16から、その長手方向に沿って比較的均一な強度の光を出射させることができる。
図9及び図10に撮像モジュールの構成を示す。
図9に示すように、撮像モジュール9は、ラインセンサ9a、及び光学機能層9bから形成される。撮像モジュール9は、ラインセンサ9a上に光学機能層9bが積層された撮像部品である。
ラインセンサ9aは、フォトダイオードからなる画素が1列に配置されたフォトセンサである。なお、ラインセンサ9aを、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、CCD(Charge Coupled Device)、TFT(Thin Film Transistor)等によって形成しても良い。
光学機能層9bは、レンズアレイ基板50、及び遮光層32を有する。レンズアレイ基板50は、y軸に沿って延在する長尺な光学部品である。遮光層32も、y軸に沿って延在する長尺な光学部品である。レンズアレイ基板50は、遮光層32上に形成される。
レンズアレイ基板50は、透明基板51、及び複数のレンズ52から形成される。複数のレンズ52は、y軸に沿って連続的に透明基板51の前面上に形成されている(図10参照)。ここでは、1つの画素PXに対して1つのレンズ52が対応付けられている。なお、複数の画素PXに対応づけて1つのレンズ52を配置しても良い。
また、図11に示すように、レンズ52と画素PX間の光チャネルは、遮光層32によって効果的に分離されている。従って、各光チャネル間で信号のクロストークが生じることが効果的に抑制される。なお、図11は、図10に示すP1−P2間の部分の概略的な断面構成を示す模式図である。
遮光層32は、光の透過を遮断する。例えば、フタロシアニン等の色素を含む樹脂で遮光層32を形成する。そのほか、基板部材の表面をメッキすることで遮光層32を形成する。
図9に示すように、遮光層32は、レンズ52と画素PX間に設定された光チャネルに対応する位置に開口OP3を有する。開口OP3は、開口幅W10、開口幅W11とレンズ52の光軸に沿って変化する(但し、W10>W11)。ここでは、開口幅W10の部分OP3aは、透明樹脂によって充填されている。開口幅W11の部分OP3bは、何も他の物質が充填されておらず、そこには空気層が存在している。なお、開口OP3に物質が充填されているか否かは、遮光層32の製造方法に依存する。通常の半導体プロセス技術を活用することで遮光層32を簡易に製造することができる。この場合、透明基板51を薄膜形成用基板として活用すれば良い。開口OP3は、光学的な意味での開口を指し示す。
ここで、撮像モジュール9の機能について大まかに説明する。ライトガイド16を介して発光素子8から出射された検査光は、ヒトの指に入力する。ヒトの指内の静脈で検査光は吸収される。ヒトの指内を透過した検査光は、レンズ52、透明基板51、及び遮光層32を介して、画素PXに入力する。そして、画素PXで光電変換され、電気信号に変換される。
レンズ52によるレンズ作用を受けて、検査光は、その進行方向に進むに従って収束する。レンズ52を通過した検査光は、遮光層32の開口OP3を通過する。レンズ52と画素PX間の各光チャネルの周りには遮光層32が存在する。従って、各光チャネル間のクロストークが効果的に抑制される。
なお、図9に示すように、ラインセンサ9aの前面には、信号取出電極94が形成されている。信号取出電極94は、ボンディングワイヤー93を介して、フレキシブルプリント基板20の配線端子に接続される。
また、図9に示すように、ラインセンサ9aは、光学機能層9bの台座としても機能する。すなわち、ラインセンサ9aは、画素が配置された画素配置領域R20に加えて、ラインセンサ9aを台座として機能させるための拡張領域R21を有する。また、光学機能層9bも、同様に、レンズが配置されたレンズ配置領域R30に加えて、レンズが配置されていない拡張領域R31を有する。
光学機能層9bに拡張領域R31を設けることで、光学機能層9bの取り扱い性が向上する。これは、特に製造時に、光学機能層9bをラインセンサ9a上に固定する場合に特に優位である。
ラインセンサ9aに台座機能を付加することによって、製造時に光学機能層9bをラインセンサ9a上に簡易に載置することができることに加えて、ラインセンサ9a上に光学機能層9bを機械的に安定して固定することができる。なお、ラインセンサ9aに台座機能を付加することに代えて、ラインセンサ9aとライトガイド16間に別個の台座部品を配置しても良い。
図12にカバー板12の構成を模式的に示す。図12から明らかなように、撮像モジュール9は、指100の長手方向に交差する方向へ移動する。これによって、撮像モジュール9の移動距離を短くし、撮像モジュール9の移動に必要になる電力を低減することができる。なお、撮像モジュール9の移動距離は、画素列PXLの一端から他端間の距離よりも短い。
図12に模式的に示すように、カバー板12の背面には、規則的なパターン14が形成される。図13に、パターン14の拡大図を示す。図13に示すように、パターン14は、光吸収部14a、および光反射部14bを有する。光吸収部14aは、発光素子8からの出射光を吸収する。光反射部14bは、発光素子8からの出射光を反射する。光吸収部14aと光反射部14bとが交互に連続的にx軸に沿って配置されることでパターン14は形成される。
パターン14は、例えば、金属膜の上層に黒色樹脂層が形成された積層体である。部分的に金属膜を黒色樹脂層から露出させることでパターン14は形成される。具体的には、黒色樹脂層を規則的にパターニングすることによって、金属膜を部分的に露出させ、規則的に光反射部を形成する。光吸収部は、パターニングされた黒色樹脂層の除かれなかった部分である。
図12に模式的に示すように、撮像モジュール9は、パターン14の下に配置されている。撮像モジュール9は、像取得領域Area内で左から右に移動し、その移動過程で順次像を取得する。
ラインセンサ9aの一端側の画素を位置情報取得用の画素として機能させることでラインセンサ9aの位置情報を取得することができる。これによってラインセンサ9aの撮像タイミングを制御しても良い。
なお、図12に示すように、上述のパターン92によってヒトの指の載置領域が設定される。また、カバー板12の背面には、静電容量センサ88、及びフレキシブルプリント基板89も実装される。これによって、ヒトの指がカバー板12の前面上に載置された時点を検出することができる。なお、静電容量センサ88の出力信号は、フレキシブル配線を介して処理部81(図16参照)に接続される。処理部81は、静電容量センサ88から出力される被検体の検出信号に基づいて生体情報取得装置70に静脈像を取得させる。
図13に、ラインセンサ9aの画素列とパターン14との関係も示す。画素列は、パターン14が形成されていない領域R1からパターン14が形成された領域R2に亘る。ここでは、画素列は、光反射部14bの長手方向と平行に配置されている。
図13の矢印に示すように画素列が移動するとき、領域R2にある画素PXは、光吸収部14a、光反射部14bを交互に通過する。ラインセンサ9aの移動期間内では、発光素子8は発光している。従って、領域R2にある画素PXが光反射部14bに近接すればするほど、領域R2にある画素PXからの出力値は増大する。光反射部14bは所定の間隔をあけて規則的に配置されている。従って、領域R2にある画素PXからの出力に基づいてラインセンサ9aの移動量を検出することができる。結果として、後述するように、適切なタイミングでラインセンサ9aから像を出力させることができる。また、光反射部のピーク数をカウントすることで移動距離を検出することができ、所定のカウント数になった時点で、バネ6fへのパルス電流の入力を自動的に止めることができる。これにより、余分なパルス電流の入力を防ぎ、省電力化を図ると共に、正確な画像取得範囲を定めることができる。
なお、ここでは光吸収部14aのx軸に沿う幅W3は、光反射部14bのx軸に沿う幅W4の略N倍に設定されている(但し、Nは2以上の自然数である)。
ここで図14にラインセンサ9aに接続される信号処理部の概略的な構成を示す。図14に示すように、信号処理部15は、比較器15a、及び読出処理部15bを有する。なお、ここでは、説明の便宜上、A/D変換回路は省略されている。
信号処理部15の接続関係は次のとおりである。比較器15aの入力aには、領域R2にある画素からの出力が接続される。比較器15aの入力bには、閾値が入力される。比較器の出力cは、読出処理部15bの入力aに接続される。読出処理部の入力bには、領域R1にある画素の出力が接続される。読出処理部の出力cは、ラインセンサに接続される。読出処理部の出力dは、外部の制御回路に接続される。
比較器15aは、領域R2にある画素から出力される信号S1と予め設定された閾値THとを比較する。信号S1が閾値THを超えた場合、比較器15aはハイレベルの信号(タイミング検出信号)S2を出力する。
読出処理部15bは、比較器15aからハイレベルの信号S2が入力されると、ラインセンサ9aに対してハイレベルの信号(リード指示信号)S3を出力する。
ラインセンサ9aは、所定のサイクルで像取得を実行する。ラインセンサ9aは、読出処理部15bからハイレベルの信号S3が入力されると、その時点で蓄積している信号S4を読出処理部15bの入力bへ出力する。読出処理部15bは、ラインセンサ9aから入力された信号S4を外部の制御回路へ出力する。
図15を参照してラインセンサ9aの移動に伴う像取得動作(特に信号処理部15の動作)について説明する。
時刻t1では、信号S1は閾値THを超える。そして、比較器15aは、ハイレベルの信号S2を出力する。その後、読出処理部15bは、ハイレベルの信号S3を出力する。その後、ラインセンサ9aは、ハイレベルの信号S3の入力時に取得している像P1を信号S4として出力する。信号処理部15から出力される信号S4は、外部の記憶装置(半導体メモリ)に蓄積画像として保持される。なお、像P1は、図13の領域R10に対応する像であるものとする。
時刻t2では、信号S1は閾値THを超える。そして、比較器15aは、ハイレベルの信号S2を出力する。その後、読出処理部15bは、ハイレベルの信号S3を出力する。その後、ラインセンサ9aは、ハイレベルの信号S3の入力時に取得している像P4を信号S4として出力する。信号処理部15から出力される信号S4は、外部の記憶装置(半導体メモリ)に蓄積画像として保持される。外部の半導体メモリには、像P1と像P4が蓄積画像として保持される。なお、像P4は、図13の領域R11に対応する像であるものとする。
時刻t3では、信号S1は閾値THを超える。そして、比較器15aは、ハイレベルの信号S2を出力する。その後、読出処理部15bは、ハイレベルの信号S3を出力する。その後、ラインセンサ9aは、ハイレベルの信号S3の入力時に取得している像P7を信号S4として出力する。信号処理部15から出力される信号S4は、外部の記憶装置(半導体メモリ)に蓄積画像として保持される。外部の半導体メモリには、像P1、像P4、像P7が蓄積画像として保持される。なお、像P7は、図13の領域R12に対応する像であるものとする。
このような処理に基づいて外部には像P1〜PXが蓄積される。本実施形態においては、上述のようにパターン14は規則性を有する。より具体的には、一定の間隔で光反射部14bが形成されている。規則的なパターン14を活用することによってラインセンサ9aの移動量を検出し、所望の範囲で指100の静脈像を過不足なく取得することができる。
本実施形態においては、ライトガイド16を介して発光素子8からの出射光をヒトの指に照射する光照射ユニットを採用し、かつこの光照射ユニットをラインセンサ9aとともに移動させる。ラインセンサ9aと光照射ユニットの配置関係を所望に設定することで、ラインセンサ9aで取得される個々の画像の品質の劣化を抑制しつつ生体情報取得装置70の薄型化を図ることができる。
特に、本実施形態では、発光素子8、ライトガイド16、ラインセンサ9aを共通の実装基板5上に実装している。これによって生体情報取得装置70を効果的に薄型化することができる。また、実装基板5を移動させることで、ライトガイド16とラインセンサ9aの位置関係を保った状態で、ライトガイド16とラインセンサ9aを移動させることができる。これによってラインセンサ9aの移動に応じて発光素子8からの出射光の強度を変調する必要性を解消することができ、生体情報取得装置70の装置構成を簡素化することができる。
また、ここでは、形状記憶合金のばね6を活用して実装基板5を移動させている。形状記憶合金は、その温度に応じて収縮する。しかしながら、形状記憶合金の温度を精度よく制御することは難しい。形状記憶合金のばねの特性にはばらつきが予想され、その温度は生体情報取得装置の使用環境によっても左右されるからである。
本実施形態では、上述のように、規則的なパターン14を活用してラインセンサ9aから像を出力させる。従って、たとえ、ラインセンサ9aの移動速度が一定ではないとしても、適切なタイミングで必要な分の像を取得することができる。換言すると、t1〜t2の時間間隔と、t2〜t3の時間間隔とが一致していなくてもリードされる像には何ら影響はない。このようにして、所望の範囲で指100の静脈像を過不足なく取得することが実現される。また、移動終了も規則パターンの数をカウントすることで自動的に行わせることができ、復元バネにより初期位置に自動的に戻すことができる。
なお、信号処理部15の具体的な構成は任意である。ラインセンサ9aの画素から出力されるアナログ信号を、A/D変換回路でデジタル信号へ変換した上で、上述の比較器15a、及び読出処理部15bを接続させても良い。比較器15a、読出処理部15bをソフトウェアによって実現させても良い。
また、読出処理部15bから伝達される信号S3に基づいてラインセンサ9aに像取得を実行させ、取得した像を出力させても良い。この場合、ラインセンサ9aは、必要な期間のみ像取得を実行する。従って、ラインセンサ9aの消費電力を低減させることができる。
また、パターン14には何らかの規則性(周期性)が設定されていれば良い。また、パターン14に設定された周期性の変位を検出する手段は光学的な方法以外(例えば、磁気的な方法)であっても良い。パターン14の変位を検出する別個のセンサを設けても良い。
最後に図16、図17を参照して、生体情報取得装置70が組み込まれる生体認証装置80の構成及び動作について概略的に説明する。
図16に示すように、生体認証装置80は、処理部81、認証実行部82、画像形成部83、記憶部84、発光部85、像取得部86、及び指紋検出部87を有する。なお、発光部85は、発光素子8に相当する。像取得部86は、生体情報取得装置70に相当する。なお、生体認証装置80は、生体情報取得装置をインターフェイスとする通常のコンピュータから構成されるものとする。また、生体認証装置80は、図16に示す構成に限定されるべきものではない。
生体認証装置80は、図17に示すように動作する。なお、生体認証装置80は、図1に示した携帯電話60に組み込まれているものとする。
まず生体認証装置80が組み込まれた携帯電話60は非動作状態にある。
次に携帯電話60の生体認証機能が活性化される(S11)。なお、生体認証機能を活性化させる具体的な方法は任意である。ここでは、上述のように、操作者の指がカバー板12の前面上に載置されたとき、静電容量センサ88は、検出信号を出力する。静電容量センサ88の出力信号は、フレキシブル配線を介して処理部81に接続される。処理部81は、静電容量センサ88からの検出信号に基づいて像取得部86(生体情報取得装置70)に静脈像を取得させる。
次に、生体認証機能の活性化に基づいて、ラインセンサ9aの移動を開始させる(S12)。より具体的には、ばね6a、6cにパルス電流を流し、ばね6a、6cを加熱し、ばね6a、6cを収縮させる。また、このとき、発光素子8から光を出力させる。また、ラインセンサ9aを所定のフレームレートで像取得させる。
次に、像の読出しを実行する(S13)。ラインセンサ9aから像を読み出す手順は、図15で説明したとおりである。
次に、画像形成部83は、認証用の像を形成する(S14)。本実施形態においては、ラインセンサ9a(信号処理部15)から順次出力される画像同士をつなぎ合わせると、所望の指紋像及び静脈像が復元される。つまり、画像形成部83は、取得した画像同士の重複部分を考慮して画像処理する必要はない。規則的なパターンを活用してラインセンサ9aで過不足なく像を取得することで、画像形成部83の処理負担を低減させることができる。
次に、認証実行部82は認証を実行する(S15)。具体的には、認証実行部82は、画像形成部83から出力された認証用画像と記憶部84に予め登録された画像とに基づいて生体認証を実行する。例えば、認証実行部82は、両画像間で分岐模様がN(N:2以上の自然数)箇所以上で一致していれば認証成功と判定し、両画像間で分岐模様が一致する箇所がN箇所未満であれば認証失敗と判定する(S16)。なお、認証の具体的な方法は画像処理方法に依存するため、上述の例に限定されるべきものではない。
認証成功の場合、生体認証装置80が組み込まれた携帯電話の機能が活性化される(S17)。そして、携帯電話は、通常の動作状態に復帰する。なお、認証失敗の場合、生体認証装置80が組み込まれた携帯電話は非動作状態を維持する。
このようにして、生体認証装置80が携帯電話に組み込まれることによって、携帯電話のセキュリティー性能が飛躍的に向上する。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態について図18乃至図20を参照して説明する。図18は、生体情報取得装置の概略的な側面図である。図19は、生体情報取得装置の概略的な側面図である。図20は、生体情報取得装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図18及び図19に示すように、本実施形態では、ラインセンサ9aではなく、エリアセンサ9cを撮像素子(撮像部)として用いる。このような場合であっても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、エリアセンサ9aの上面には、マトリクス状に配置された複数の画素が形成されている。また、エリアセンサ9aの両隣には、複数の発光素子8が配置されている。指紋像取得部RP1に対応して、可視光を出射する光源8pが配置される。静脈像取得部RP2に対応して、近赤外光を出射する複数の光源8q〜8xが配置される。各光源8p〜8xは、一般的なLEDである。
図20のフローチャートを参照しつつ、画像取得動作について説明する。
まず、指紋領域LEDを点灯させる(S21)。具体的には、処理部81(図16参照)は、光源8pを点灯させる。
次に、指紋像を取得する(S22)。具体的には、処理部81は、エリアセンサ9cに画像の取得を指示する。エリアセンサ9cは、像取得後、取得像を画像データとして処理部81へ出力する。
次に、静脈領域LEDを点灯させる(S23)。具体的には、処理部81は、光源8q〜8xを点灯させる。
次に、静脈像を取得する(S23)。具体的には、処理部81は、エリアセンサ9cに画像の取得を指示する。エリアセンサ9cは、像取得後、取得像を画像データとして処理部81へ出力する。
最後に、画像を合成する(S24)。具体的には、画像形成部83は、処理部81から順次転送される指紋像に応じた画像データと静脈像に対応する画像データに基づいて図6(b)に示す画像を合成する。つまり、画像形成部83は、S22で取得した画像データから静脈像が写された部分を抽出し、S24で取得した画像データから静脈像が写された部分を抽出し、抽出した部分を連結する。このようにしてパターンマッチングに用いられる被検体の画像が生成される。なお、このように時分割して、指紋像と静脈像を撮像することで各画像の品質を高めることができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態について図21、図22を参照して説明する。図21は、生体情報取得装置の概略的な側面図である。図22は、実装基板5に実装された撮像モジュール9の概略的な側面図である。
本実施形態でも第1の実施形態と同様に指100の長手方向に交差する方向に撮像モジュール9を移動させる。これによって、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
ここでは、図22に示すように、電鋳によって遮光層32を形成する。また、撮像モジュール9の側面方向から樹脂41を塗布することによって、ラインセンサ9a上に、遮光層32、透明基板51、及びレンズ52の積層体を固定する。このような構成を採用しても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
本発明の技術的範囲は上述の実施形態に限定されるべきものではない。生体情報取得装置は、通常の画像取得装置としても把握可能である。生体情報取得装置は、携帯電話以外の電子機器にも適用可能である。光源の出射光波長は任意である。ライトガイドの具体的な形状は任意である。撮像対象とする生体部位は、ヒトの手の指に限らず、手のひらであっても良い。ヒトの足を撮像対象としても良い。窪みの形成方法は任意である。窪みの具体的な形状は任意である。
本発明の第1実施形態にかかる携帯電話の概略的な模式図である。 本発明の第1実施形態にかかる携帯電話の前面の構成を示す概略的な模式図である。 本発明の第1実施形態にかかる生体情報取得装置の上面構成を示す概略的な模式図である。 本発明の第1実施形態にかかる移動後の生体情報取得装置の上面構成を示す概略的な模式図である。 本発明の第1実施形態にかかるラインセンサの移動の前後における生体情報取得装置の断面構成を示す模式図である。 本発明の第1実施形態にかかるカバー板の概略的な断面構成、及びカバー板と取得像との関係の説明図である。 本発明の第1実施形態にかかる生体情報取得装置に含まれる部品の上面構成を示す模式図である。 本発明の第1実施形態にかかる光照射ユニットの構成を示す模式図である。 本発明の第1実施形態にかかる撮像モジュールの断面構成を示す模式図である。 本発明の第1実施形態にかかるレンズアレイ基板の上面構成を示す模式図である。 本発明の第1実施形態にかかる撮像素子上に配置された光学機能層の断面構成を示す模式図である。 本発明の第1実施形態にかかるカバーガラスの上面構成を示す模式図である。 本発明の第1実施形態にかかる画素列とパターンとの位置関係を説明するための説明図である。 本発明の第1実施形態にかかるラインセンサに接続される信号処理部の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態にかかる信号処理部の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第1実施形態にかかる生体認証装置の概略的な構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態にかかる生体認証装置の概略的な動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかる生体情報取得装置の概略的な側面図である。 本発明の第2実施形態にかかる生体情報取得装置の概略的な側面図である。 本発明の第2実施形態にかかる生体情報取得装置の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3実施形態にかかる生体情報取得装置の概略的な側面図である。 本発明の第3実施形態にかかる実装基板に実装された撮像モジュールの概略的な側面図である。
符号の説明
60 携帯電話
70 生体情報取得装置
80 生体認証装置

1 ベース板
2a〜2d 凸部
3 レール
4 光源
5 実装基板
8 発光素子
9 撮像モジュール
9a ラインセンサ
9b 光学機能層

12 カバー板
14 パターン
16 ライトガイド
20 フレキシブルプリント基板
32 遮光層
50 レンズアレイ基板
51 透明基板
52 レンズ

Claims (13)

  1. 被検体が載置される透明部材の光入射面に形成された窪みを備え、
    前記透明部材からの出射光を受光して、前記窪みが形成されていない領域で前記被検体の指紋像を撮像し、前記窪みが形成された領域で前記被検体の静脈像を撮像する、生体情報取得装置。
  2. 前記透明部材は、前記窪みによって部分的に薄肉化されていることを特徴とする請求項1に記載の生体情報取得装置。
  3. 複数の画素が配列された1以上の画素列を有する撮像素子と、
    前記画素列の画素配置方向に交差する方向へ前記撮像素子を移動させる駆動機構と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体情報取得装置。
  4. 前記駆動機構は、前記撮像素子に直接的又は間接的に係合した線状体を電気的に伸張又は収縮させて前記撮像素子を移動させることを特徴とする請求項3に記載の生体情報取得装置。
  5. 前記線状体は、有機高分子系人工筋肉及び形状記憶合金の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項4に記載の生体情報取得装置。
  6. 前記線状体は、前記撮像素子の移動方向に交差する方向に延在することを特徴とする請求項4又は5に記載の生体情報取得装置。
  7. 前記駆動装置による前記撮像素子の移動方向は、前記透明部材上に載置されるヒトの指の長手方向に交差する方向に一致することを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載の生体情報取得装置。
  8. 被検体に対する光照射に基づいて前記被検体の生体情報を取得する生体情報取得装置であって、
    前記被検体に照射される光を出射する光源と、
    前記被検体が直接的に接触する第1表面と前記被検体が直接的に接触しない第2表面とを有する透明部材と、
    前記透明部材からの出射光を受光して、前記第1表面に入力する第1像と前記第2表面に入力する第2像とを撮像する撮像部と、
    を備える、生体情報取得装置。
  9. 前記透明部材には、前記第2表面に対応づけて窪みが形成されていることを特長とする請求項8に記載の生体情報取得装置。
  10. 前記透明部材は、前記窪みによって部分的に薄肉化されていることを特徴とする請求項9に記載の生体情報取得装置。
  11. 前記撮像部は、複数の画素が配列された1以上の画素列を有することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の生体情報取得装置。
  12. 前記撮像部が有する前記画素列の画素配置方向に交差する方向へ前記撮像部を移動させる駆動機構を更に備えることを特徴とする請求項11に記載の生体情報取得装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の生体情報取得装置を備える生体認証装置。
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