以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(通信制御:複数種類の接続権のうちから選択された接続権を無線通信装置に設定して通信を行う例)
2.変形例
<1.第1の実施の形態>
[通信システムの構成例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における通信システム10のシステム構成例を示すブロック図である。図1では、有効な契約認証情報を保持している無線通信装置のみが接続可能な通信制御装置30と、有効な契約認証情報を保持していない無線通信装置でも接続可能な通信制御装置20とから構成されるネットワーク構成を前提とする通信システムの構成例を示す。
図1のaには、無線通信装置400が有効な契約認証情報401を保持している場合における無線通信例を示す。また、図1のbには、無線通信装置400が有効な契約認証情報401を保持していない場合における無線通信例を示す。
ここで、契約認証情報は、例えば、電話の加入者(Subscriber)情報と、認証鍵(Authentication)の情報とを含む情報であり、書き換え可能な接続権を設定するための情報である。契約認証情報は、例えば、デバイス購入時には特定の通信事業者(例えば、携帯電話事業者)に限定されず、購入後に柔軟に通信事業者を設定することができる契約認証情報(いわゆる、ソフトSIM)である。また、契約認証情報をネットワーク上から書き換え可能とすることにより、携帯電話機の販売と通信事業者の選択とを分離し易くなり、さらに、複数の無線通信装置間で契約認証情報を容易に共有することができる。また、契約認証情報を保持していない場合は、例えば、契約認証情報自体を保持していない場合、または、契約認証情報の無効化処理により無効とされた契約認証情報のみを保持している場合を意味する。契約認証情報は、例えば、MCIM(Machine Communication Identity Module)に対応する(例えば、非特許文献1参照。)。
また、例えば、有効な契約認証情報を保持する場合は、無線通信を利用してネットワーク40に接続するための接続権(書き換え可能な接続権)を保持する場合として把握することができる。すなわち、接続権は、通信事業者が運営する基地局に接続するための契約認証情報に基づいて、その基地局に接続するための権利である。
通信システム10は、通信制御装置20、30と、基地局21、31と、ネットワーク40と、情報処理装置200と、無線通信装置400とを備える。
ここで、通信制御装置20および通信制御装置30は、論理的な役割を示すものであり、異なる事業者により運営されることが想定されるが、同一の事業者により運営されることも想定される。また、通信制御装置20および通信制御装置30は、それぞれ複数存在することも想定される。また、通信制御装置20および通信制御装置30のそれぞれは、情報処理装置として一体として構成されるようにしてもよく、複数の装置により構成されるようにしてもよい。ここで、通信制御装置20および通信制御装置30は、有効な契約認証情報を有する無線通信装置を基準とする場合における相対的な役割を意味するものである。このため、1つの無線通信装置について通信制御装置20に相当するものが、他の無線通信装置については通信制御装置30に相当する可能性もある。
なお、通信制御装置20は、例えば、RO(Registration Operator)に相当し、通信制御装置30は、例えば、SHO(Selected Home Operator)に相当する(例えば、非特許文献1参照。)。すなわち、通信制御装置20および通信制御装置30から構成される通信システムは、例えば、SHOおよびROから構成されるネットワーク構成を前提とする通信システムに相当する(例えば、非特許文献1参照。)。
無線通信装置400は、例えば、携帯電話装置(例えば、通話機能およびデータ通信機能を備えるスマートフォン)である。無線通信装置400は、ソフトウェアダウンローダブルSIM(Subscriber Identity Module)を利用することが可能な情報処理装置の一例である。また、ソフトウェアダウンローダブルSIMを利用することが可能な他の無線通信装置についても適用することができる。例えば、無線通信機能を備える撮像装置(例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ(例えば、カメラ一体型レコーダ)、無線通信機能を備える音声出力装置(例えば、携帯型ミュージックプレーヤー)に適用することができる。また、無線通信機能を備える表示装置(例えば、デジタルフォトフレーム)、無線通信機能を備える電子書籍表示装置に適用することができる。また、例えば、無線通信機能を備える無線通信機器を装着することにより、無線通信を行うことが可能な情報処理装置(例えば、無線通信機能を備えていないパーソナルコンピュータ)についても適用することができる。
図1のaに示すように、無線通信装置400が有効な契約認証情報401を保持している場合には、無線通信装置400は、契約認証情報401に基づいて、基地局31を介して通信制御装置30と接続することが可能となる。これに対して、図1のbに示すように、無線通信装置400が有効な契約認証情報401を保持していない場合には、無線通信装置400は、通信制御装置30と接続することができない。ただし、この場合には、無線通信装置400は、PCID(Provisional Connectivity Identity)に基づいて、基地局21を介して通信制御装置20と接続することが可能となる。
ここで、PCIDは、通信制御装置20に接続するための識別子であり、ソフトウェアダウンローダブルSIMの仕組みを有する全ての無線通信装置(デバイス)に付与される。
ネットワーク40は、電話網、インターネット等のネットワーク(例えば、公衆回線網)である。また、ネットワーク40と通信制御装置30とは、ゲートウェイ(図示せず)を介して接続される。同様に、ネットワーク40と通信制御装置20とは、ゲートウェイ(図示せず)を介して接続される。
通信制御装置20は、初期接続登録等のサービスを提供する無線事業者により管理される通信制御装置である。通信制御装置20は、例えば、無線接続サービスを提供する無線事業者(例えば、携帯電話事業者)に対応する。また、通信制御装置20は、制御部(図2に示す制御部121に相当)を備える。
通信制御装置20の制御部は、基地局21を介して接続される無線通信装置の認証制御を行うものである。例えば、通信制御装置20の制御部は、基地局21を介して接続される無線通信装置について、PCIDに基づく認証を行う。そして、通信制御装置20は、認証された無線通信装置について、初期接続登録等のサービスを提供する。また、通信制御装置20の制御部は、通信制御装置30と接続され、通信制御装置30との間で各種情報のやり取りを行う。
基地局21は、無線回線を介して無線通信装置400および通信制御装置20を接続する移動体通信基地局(NodeB)である。
通信制御装置30は、無線接続サービスを提供する無線事業者により管理される通信制御装置である。通信制御装置30は、インターネット・サービス等を提供するものであり、例えば、無線接続サービスを提供する無線事業者(例えば、携帯電話事業者)に対応する。また、通信制御装置30は、制御部(図6に示す制御部320に相当)を備える。
通信制御装置30の制御部は、基地局31を介して接続される無線通信装置の認証制御を行うものである。例えば、通信制御装置30の制御部は、基地局31を介して接続される無線通信装置のうち、通信制御装置30の有効な契約認証情報を保持する無線通信装置を認証する。そして、通信制御装置30は、認証された無線通信装置をゲートウェイ(図示せず)を介してネットワーク40に接続する。
また、通信制御装置30の制御部は、通信制御装置20と接続され、通信制御装置20との間で各種情報のやり取りを行う。ここで、有効な契約認証情報を保持していない無線通信装置は、その無線通信装置のPCIDに基づいて、通信制御装置30を介した通信制御装置20との接続(限定接続)が可能である。
基地局31は、無線回線を介して無線通信装置400および通信制御装置30を接続する移動体通信基地局(NodeB)である。
サービス提供会社50は、通信販売、オンラインゲーム、コンテンツ保存サービス、コンテンツ配信サービス等の各種通信サービスを提供する会社(SP(Service Provider))である。また、サービス提供会社50は、それらの通信サービスを提供するための情報処理装置200を備える。また、情報処理装置200は、ネットワーク40を介して通信制御装置20および通信制御装置30に接続される。ここで、各種通信サービスを行う事業者は、無線接続サービスを提供する通信事業者、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)(いわゆる、仮想通信事業者と称される事業形態の事業者)等が想定される。
情報処理装置200は、ネットワーク40を介して各種通信サービスを提供する情報処理装置であり、無線通信を利用して無線通信装置400に各種通信サービスを提供する。例えば、情報処理装置200は、Webサービス、データダウンロードサービス、データアップロードサービス、オンラインゲーム等の通信サービスを提供する。
例えば、図1のaに示すように、無線通信装置400が有効な契約認証情報401を保持する場合には、無線通信装置400は、契約認証情報401に基づいて、無線回線を介して基地局31と接続され、基地局31を介して通信制御装置30と接続される。この場合には、無線通信装置400は、基地局31を介して通信制御装置30と接続され、情報処理装置200からの各種サービスの提供(例えば、コンテンツのダウンロード)を受けることができる。また、有効な契約認証情報401を保持する無線通信装置400が通信制御装置20と接続する場合には、通信制御装置30を介して通信制御装置20と接続される。
また、図1のbに示すように、無線通信装置400が有効な契約認証情報401を保持していない場合には、無線通信装置400は、保持されているPCIDに基づいて、基地局21を介して通信制御装置20との接続(限定接続)が可能である。この場合には、無線通信装置400は、基地局21を介して通信制御装置20と接続(限定接続)されるが、限定的な通信(例えば、契約認証情報のダウンロード、契約認証情報の有効化/無効化)のみを行うことができる。
なお、無線通信装置400が有効な契約認証情報401を保持していない場合には、無線通信装置400は、使用されている位置に応じて、基地局21、31の何れについても接続が可能であり、これらの基地局を介して通信制御装置20と接続される。
このように、有効な契約認証情報401を保持していない無線通信装置400については、情報処理装置200からの各種サービスの提供を受けることができない。すなわち、書き換え可能な接続権を保持していない無線通信装置400(有効な契約認証情報401を保持していない無線通信装置400)は、サービス限定接続しているデバイスとして把握することができる。これに対して、書き換え可能な接続権を保持する無線通信装置(有効な契約認証情報401を保持する無線通信装置400)は、サービス接続(通常接続)しているデバイスとして把握することができる。なお、書き換え可能な接続権を保持していない無線通信装置400は、有効な契約認証情報401を通信制御装置20経由で取得(例えば、契約認証情報のダウンロード、契約認証情報の有効化)することにより、通信制御装置30への接続が可能となる。
このように、無線通信装置400を所有するユーザが、通信制御装置30を運営する通信事業者との間で契約認証情報の契約をしていない場合には、そのユーザは、情報処理装置200からの各種サービスの提供を受けることができない。
しかしながら、通信制御装置30を運営する通信事業者との間で契約認証情報の契約をしていない場合でも、無線通信装置400を所有するユーザが、情報処理装置200からの各種サービスの提供を限定的に受けたいと希望することも想定される。また、サービス提供会社50にとっては、情報処理装置200からの各種サービスの提供を受けることを希望するユーザに対して、そのサービスの提供に係る通信料金を負担してでも、そのサービスの提供を行うことを希望することも想定される。
ここで、例えば、サービス提供会社50が、電子書籍を提供するサービス提供者である場合を想定する。この場合に、例えば、サービス提供会社50が、サービスを提供する各無線通信装置に接続権(例えば、契約認証情報に基づく接続権)を付与することが考えられる。このように、各無線通信装置に接続権を付与することにより、無線通信装置を所有するユーザ自身が接続権の契約をすることなく、各無線通信装置がネットワーク40に接続することが可能となる。ただし、各無線通信装置に付与される接続権は、一般に、サービス提供会社50が運営するサービスサイトでのコンテンツ購入のためにのみネットワーク40に接続する目的に限定されたり、接続速度制限が付されたりすることが多い。すなわち、サービス提供会社50がサービスとして付与している接続権であるため、その回線料金負担とサービス運営による利益とのバランスにより制限がかけられることが多い。
ここで、例えば、提供されるコンテンツが電子書籍である場合を想定する。例えば、電子書籍がテキスト中心のものである場合には、効率よく圧縮することができるため、その容量は比較的小さい。このため、接続速度に制限が付されている場合でも、ダウンロードの際にかかる時間が長くなることが少ないと想定される。しかしながら、近年では、例えば、テキストではなく、コミックやマンガ等のような絵が中心の電子書籍の重要が高まっている。このようなコンテンツでは、圧縮の効率も下がり、その容量は大きくなる傾向がある。このため、接続速度に制限が付されている場合には、ダウンロードの際にかかる時間が長くなり、ユーザの利便性を損なうおそれがある。
そこで、接続速度の制限を緩和して、ダウンロード時間に関する利便性を向上させることも考えられる。しかしながら、このように、接続速度の制限を緩和すると、サービス運営側の回線料金負担が上昇するため、コンテンツ料金への上乗せや、サービス運営が困難になることも想定される。このように、接続速度の制限を緩和することにより、ユーザに対する負担が多くなることも想定される。
そこで、本技術の第1の実施の形態では、サービス提供会社50が、種類の異なる接続権(契約認証情報)を予め用意しておき、使用条件に応じて使い分けることにより、情報処理装置200からの各種サービスの提供をユーザが適切に受けられるようにする。
[通信システムの構成例]
図2は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100のシステム構成例を示すブロック図である。
通信システム100は、ネットワーク110と、基地局122、301と、通信制御装置(第2通信事業者)120と、通信制御装置(第1通信事業者)300と、情報処理装置200と、無線通信装置130、140、400とを備える。
なお、無線通信装置130、140、400のそれぞれは、通信制御装置(第1通信事業者)300の有効な契約認証情報を保持しているものとする。すなわち、無線通信装置130、140、400のそれぞれには、通信制御装置(第1通信事業者)300の接続権が設定されている。これらの各接続権については、サービス提供側が提供している場合や、各無線通信装置のユーザが契約している場合が想定される。また、これらの組み合わせの場合も想定される。
ここで、通信システム100は、図1に示す通信システム10に対応するシステムである。具体的には、通信制御装置(第2通信事業者)120は、図1に示す通信制御装置20に対応し、通信制御装置(第1通信事業者)300は、図1に示す通信制御装置30に対応し、情報処理装置200は、図1に示す情報処理装置200に対応する。このため、この例では、図1に示す通信システム10と共通する部分についての説明の一部を省略する。
ネットワーク110は、電話網、インターネット等のネットワーク(例えば、公衆回線網)である。また、ネットワーク110と通信制御装置(第2通信事業者)120とは、ゲートウェイ(図示せず)を介して接続される。同様に、ネットワーク110と通信制御装置(第1通信事業者)300とは、ゲートウェイ(図示せず)を介して接続される。
通信制御装置(第2通信事業者)120は、初期接続登録等のサービス、無線接続サービスを提供する無線事業者により管理される通信制御装置であり、図1に示す通信制御装置20に対応する。すなわち、通信制御装置(第2通信事業者)120は、インターネット・サービス等を提供するものであり、例えば、無線接続サービスを提供する無線事業者(例えば、携帯電話事業者)に対応する。また、通信制御装置(第2通信事業者)120は、制御部121を備える。
制御部121は、基地局122を介して接続される無線通信装置の認証制御を行うものである。例えば、制御部121は、基地局122を介して接続される無線通信装置のうち、通信制御装置(第2通信事業者)120の有効な契約認証情報を保持する無線通信装置を認証する。そして、通信制御装置(第2通信事業者)120は、認証された無線通信装置をゲートウェイ(図示せず)を介してネットワーク110に接続する。
また、制御部121は、基地局122を介して接続される無線通信装置について、PCIDに基づく認証を行う。そして、制御部121は、認証された無線通信装置について、初期接続登録等のサービスを提供する。また、制御部121は、通信制御装置(第1通信事業者)300と接続され、通信制御装置(第1通信事業者)300との間で各種情報のやり取りを行う。
基地局122は、無線通信装置400と、通信制御装置(第2通信事業者)120とを無線回線を介して接続する移動体通信基地局(NodeB)である。
通信制御装置(第1通信事業者)300は、初期接続登録等のサービス、無線接続サービスを提供する無線事業者により管理される通信制御装置であり、図1に示す通信制御装置30に対応する。すなわち、通信制御装置(第1通信事業者)300は、インターネット・サービス等を提供するものであり、例えば、無線接続サービスを提供する無線事業者(例えば、携帯電話事業者)に対応する。また、通信制御装置(第1通信事業者)300は、制御部320(図6に示す)を備える。
制御部320は、基地局301を介して接続される無線通信装置の認証制御を行うものである。例えば、制御部320は、基地局301を介して接続される無線通信装置のうち、通信制御装置(第1通信事業者)300の有効な契約認証情報を保持する無線通信装置を認証する。そして、通信制御装置(第1通信事業者)300は、認証された無線通信装置をゲートウェイ(図示せず)を介してネットワーク110に接続する。
また、制御部320は、基地局301を介して接続される無線通信装置について、PCIDに基づく認証を行う。そして、制御部320は、認証された無線通信装置について、初期接続登録等のサービスを提供する。また、制御部320は、通信制御装置(第2通信事業者)120と接続され、通信制御装置(第2通信事業者)120との間で各種情報のやり取りを行う。
ここで、通信システム100において、通信制御装置(第1通信事業者)300の有効な契約認証情報(書き換え可能な接続権)を設定する例(接続権の設定例)について説明する。例えば、各無線通信装置に契約認証情報を保持させておく。そして、制御部320(図6に示す)が、各無線通信装置に保持されている契約認証情報の有効化/無効化を行うことにより、書き換え可能な接続権を設定することができる。なお、各無線通信装置に保持されている契約認証情報の有効化/無効化については、通信制御装置(第2通信事業者)120側からの制御に基づいて行うことも可能である。このため、制御部121が、各無線通信装置に保持されている契約認証情報の有効化/無効化を行うことにより、書き換え可能な接続権を設定するようにしてもよい。
また、各無線通信装置に契約認証情報を保持させる代わりに、契約認証情報そのものを送信することにより、書き換え可能な接続権を設定するようにしてもよい。例えば、通信制御装置(第1通信事業者)300から無線通信装置に設定情報(契約認証情報を含む)が送信される。この設定情報に含まれる契約認証情報を無線通信装置に保持させることにより、無線通信装置に有効な契約認証情報が設定される。なお、各無線通信装置への設定情報(契約認証情報を含む)の送信については、通信制御装置(第2通信事業者)120側で行うことも可能である。このため、制御部121が、各無線通信装置に設定情報(契約認証情報を含む)を送信することにより、書き換え可能な接続権を設定するようにしてもよい。
情報処理装置200は、ネットワーク110を介して各種通信サービスを提供する情報処理装置(例えば、コンテンツサーバ)であり、無線通信を利用して各無線通信装置に各種通信サービスを提供する。なお、情報処理装置200については、図3を参照して詳細に説明する。
このように、通信システム100は、契約認証情報をネットワーク経由で書き換え可能な無線通信装置(デバイス)を有する無線通信システムである。
[情報処理装置の構成例]
図3は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200の機能構成例を示すブロック図である。
情報処理装置200は、通信部210と、サービス提供部220と、コンテンツ管理データベース230と、サービス管理データベース240と、契約認証情報管理データベース250と、選択部260と、制御部270とを備える。
通信部210は、ネットワーク110と接続され、制御部270の制御に基づいて、ネットワーク110を介して接続される各無線通信装置との間で行われる通信を行うものである。例えば、通信部210は、各無線通信装置から送信される各情報(例えば、各種通知)を、ネットワーク110を介して受け付け、その受け付けられた各情報を制御部270に出力する。また、通信部210は、サービス提供部220から出力された各種コンテンツを各無線通信装置に、ネットワーク110を介して送信する。
サービス提供部220は、制御部270の制御に基づいて、ネットワーク110を介して接続される無線通信装置からの要求に応じて、各種サービスをその無線通信装置に提供するものである。また、サービス提供部220は、各種通信サービスを提供する際にコンテンツ管理データベース230に格納されている各種データを用いる。例えば、無線通信装置400からコンテンツのダウンロード要求が受け付けられた場合には、サービス提供部220は、その要求に係るコンテンツ(例えば、電子書籍コンテンツ)をコンテンツ管理データベース230から取得する。そして、サービス提供部220は、その取得されたコンテンツを、通信部210を介して無線通信装置400に送信する。
コンテンツ管理データベース230は、サービス提供部220が各種通信サービスを提供する際における各種データや、無線通信装置から送信されたデータを格納するデータベースである。コンテンツ管理データベース230には、例えば、無線通信装置からアップロードされたコンテンツ(例えば、画像コンテンツ)や、ダウンロード対象となるコンテンツ(例えば、電子書籍コンテンツ、Webサイト)を提供するためのコンテンツ等が格納される。
サービス管理データベース240は、情報処理装置200が各種通信サービスを提供する際に用いられる各種データを格納するデータベースである。なお、サービス管理データベース240については、図4を参照して詳細に説明する。
契約認証情報管理データベース250は、基地局301を介して接続される各無線通信装置(デバイス)に設定する契約認証情報(利用条件が異なる複数種類の契約認証情報)を管理するための各種情報を格納するデータベースである。ここで、利用条件が異なる複数種類の契約認証情報は、接続速度(Max Rate)が異なる複数の契約認証情報や、QOSのコントロール(優先度(優先接続権))が異なる複数の契約認証情報である。なお、契約認証情報管理データベース250については、図5を参照して詳細に説明する。
選択部260は、情報処理装置200と無線通信装置400との間で通信処理を行う際に用いられる契約認証情報を選択するものであり、その選択結果を制御部270に出力する。例えば、選択部260は、契約認証情報管理データベース250に管理されている複数種類の契約認証情報のうちから、無線通信装置400からの要求に基づいて、無線通信装置400に設定すべき契約認証情報を選択する。例えば、選択部260は、無線通信装置400からの要求を受け付けた場合に、無線通信装置400に関する所定情報に基づいて無線通信装置400に設定すべき契約認証情報を選択する。
ここで、所定情報は、例えば、無線通信装置のユーザによる過去の購入履歴情報(例えば、図4に示す利用情報244の過去購入履歴情報)である。また、所定情報は、例えば、無線通信装置の利用状況に関する情報(例えば、図4に示す利用情報244の過去1年の利用回数)である。また、所定情報は、例えば、無線通信装置の契約状況に関する情報(例えば、図4に示す利用情報244の契約情報)である。また、所定情報は、例えば、無線通信装置のユーザが所有するポイントに関する情報(例えば、図4に示す利用情報244のポイント)である。また、所定情報は、例えば、無線通信装置に予め設定されている接続権の最大接続速度に関する情報(例えば、100Kbps)である。ここで、契約認証情報は、接続権に対応するものであるため、本技術の実施の形態では、契約認証情報の選択は、接続権の選択を意味するものとする。同様に、接続権の選択は、契約認証情報の選択を意味するものとする。また、契約認証情報の設定、接続権の設定等についても同様である。
制御部270は、ネットワーク110を介して接続される各無線通信装置との間で行われる通信に関する制御を行うものである。例えば、制御部270は、コンテンツ提供処理、アップロード処理、または、ダウンロード処理(通信処理)を行うための制御を行う。なお、コンテンツ提供処理は、情報処理装置200から無線通信装置400にコンテンツを提供する通信処理である(例えば、Webサイトの閲覧)。また、アップロード処理は、無線通信装置400から情報処理装置200にコンテンツをアップロードする通信処理であり、ダウンロード処理は、情報処理装置200から無線通信装置400にコンテンツをダウンロードする通信処理である。
また、例えば、制御部270は、選択部260により選択された接続権(契約認証情報)の無線通信装置400への設定後に、無線通信装置400との間で行われる無線通信サービスを制御する。例えば、音楽コンテンツや画像コンテンツのダウンロードに関する無線通信サービスを制御する。
[サービス管理データベースの構成例]
図4は、本技術の第1の実施の形態におけるサービス管理データベース240を模式的に示す図である。
サービス管理データベース240には、ユーザID241と、パスワード242と、端末識別情報243と、利用情報244とが関連付けて記憶されている。これらの情報は、例えば、サービス提供会社50からの登録修正要求に基づいて、制御部270により順次更新される。例えば、無線通信装置400のユーザが、サービス提供会社50との間で所定のサービスを受ける契約を行った場合に、その契約内容がサービス管理データベース240に反映されて登録される。
ユーザID241には、無線通信装置のユーザがサービス提供会社50との間で契約しているサービス(その無線通信装置を用いて受けるサービス)の提供を受ける際に用いられるIDが格納される。
パスワード242には、無線通信装置のユーザがサービス提供会社50との間で契約しているサービス(その無線通信装置を用いて受けるサービス)の提供を受ける際に用いられるパスワードが格納される。
端末識別情報243には、各無線通信装置を識別するための端末識別情報が格納される。この端末識別情報は、無線通信装置を識別するための識別情報(例えば、機器固有ID)である。端末識別情報243には、例えば、IMEI(International Mobile Equipment Identity)が格納される。なお、IMEIは、15桁の数字により表されるが、説明の容易のため、図4等では、IMEIを「AAAA」、「BBBB」等で表す。例えば、端末識別情報243の「CCCC」が無線通信装置400に対応するものとする。
利用情報244には、無線通信装置のユーザがサービス提供会社50との間で契約しているサービス(その無線通信装置を用いて受けるサービス)の利用に関する情報(利用情報)が格納される。この利用情報として、例えば、利用日時、過去1年の利用回数、過去購入履歴情報、ポイント、契約情報等が格納される。利用日時として、例えば、過去1年間の利用日時が格納される。また、過去購入履歴情報として、例えば、サービス提供会社50における購入商品、購入金額、購入日時等が格納される。また、ポイントとして、ユーザに付与されたポイントが格納される。例えば、使用回数や購入金額等に応じて、ポイントが付与される。また、契約情報は、例えば、無線通信装置のユーザがサービス提供会社50との間の契約内容(例えば、ダウンロード時には、最大接続速度が高い接続権を割り当てる契約)に関する情報である。
[契約認証情報管理データベースの構成例]
図5は、本技術の第1の実施の形態における契約認証情報管理データベース250を模式的に示す図である。なお、契約認証情報管理番号251「4」の契約認証情報を一時的に割り当てた場合における遷移例を図5のaおよびbに示す。
契約認証情報管理データベース250には、最大接続速度252と、優先接続権253と、使用状態254と、割当先255とが、契約認証情報管理番号251に関連付けて記憶されている。すなわち、サービス提供会社50が割り当てることが可能な契約認証情報毎に各情報が管理される。
契約認証情報管理番号251は、サービス提供会社50が割り当てることが可能な契約認証情報の管理番号である。
最大接続速度252は、サービス提供会社50が割り当てる契約認証情報を用いて通信を行う際における利用可能な最大接続速度である。
優先接続権253は、サービス提供会社50が割り当てる契約認証情報に優先接続権(優先的に接続することが可能な権利)が付与されているか否かを示す情報である。例えば、図5では、優先接続権が付与されている契約認証情報には「○」を付し、優先接続権が付与されていない契約認証情報には「×」を付して示す。
使用状態254には、契約認証情報の使用状態が記録される。図5では、例えば、無線通信装置に割り当てられている契約認証情報には「使用中」を付し、無線通信装置に割り当てられていない契約認証情報には「−」を付して示す。
割当先255には、契約認証情報が割り当てられた無線通信装置が記録される。例えば、割当先255には、無線通信装置の端末識別情報(例えば、図4に示す端末識別情報243)が記録される。なお、割当先255には、契約認証情報が割り当てられた無線通信装置を特定することができる他の情報(例えば、ユーザID)を記録するようにしてもよい。
このように、契約認証情報管理データベース250により、利用条件(例えば、最大接続速度、優先接続権)が異なる複数の契約認証情報が管理される。すなわち、契約認証情報管理データベース250により、利用条件が異なる複数の接続権が管理される。
[通信制御装置の構成例]
図6は、本技術の第1の実施の形態における通信制御装置(第1通信事業者)300の機能構成例を示すブロック図である。
通信制御装置(第1通信事業者)300は、通信部310と、制御部320と、デバイス管理データベース330と、契約認証情報管理データベース340とを備える。
通信部310は、ネットワーク110、通信制御装置(第2通信事業者)120、基地局301と接続され、制御部320の制御に基づいて、基地局301を介して接続される各無線通信装置との間で行われる通信を行うものである。
制御部320は、直接、または、通信制御装置(第2通信事業者)120を介して接続される無線通信装置に関する各種制御を行うものである。
デバイス管理データベース330は、基地局301を介して接続される各無線通信装置(デバイス)を管理するための各種情報を格納するデータベースである。なお、デバイス管理データベース330については、図7を参照して詳細に説明する。
契約認証情報管理データベース340は、基地局301を介して接続される各無線通信装置(デバイス)に設定する契約認証情報を管理するための各種情報を格納するデータベースである。なお、契約認証情報管理データベース340については、図8を参照して詳細に説明する。
[デバイス管理データベースの構成例]
図7は、本技術の第1の実施の形態におけるデバイス管理データベース330を模式的に示す図である。
デバイス管理データベース330には、サービス識別情報331と、端末識別情報332と、契約認証情報割り当て情報333とが関連付けて記憶されている。これらの情報は、例えば、各無線通信装置からの要求に基づいて、制御部320により順次更新される。また、この更新の遷移例を図7のaおよびbに示す。すなわち、図7のaには、2つの無線通信装置に契約認証情報が割り当てられている状態を示し、図7のbには、3つの無線通信装置(無線通信装置400を含む)に契約認証情報が割り当てられている状態を示す。
サービス識別情報331には、各サービスを識別するための識別情報が格納される。例えば、サービス提供会社50が提供するサービス(例えば、ダウンロードサービス)を「G0001」として示す。
端末識別情報332には、各無線通信装置を識別するための端末識別情報が格納される。なお、端末識別情報332は、図4に示す端末識別情報243に対応する。
契約認証情報割り当て情報333には、無線通信装置に契約認証情報を割り当てたか否かを管理するための情報(契約認証情報割り当て情報)が格納される。例えば、無線通信装置に契約認証情報を割り当てられている場合には、そのサービスの管理情報(例えば、図5に示す契約認証情報管理番号251)が格納される。
[契約認証情報管理データベースの構成例]
図8は、本技術の第1の実施の形態における契約認証情報管理データベース340を模式的に示す図である。
契約認証情報管理データベース340には、契約認証情報識別情報341と、端末識別情報342とが関連付けて記憶されている。これらの情報は、例えば、各無線通信装置からの要求に基づいて、制御部320により順次更新される。また、この更新の遷移例を図8のaおよびbに示す。
上述したように、サービス提供会社50は、第1通信事業者との間で事前に契約を行い、その契約に基づいて一定数の契約認証情報(すなわち、契約認証情報 Pool)を用意しているものとする。このため、無線通信装置のユーザが、サービス提供会社50が提供するサービスを利用する際には、その一定数の契約認証情報の中から未使用の契約認証情報が一時的に割り当てられる。このように、各無線通信装置に割り当てられる一定数の契約認証情報(すなわち、契約認証情報 Pool)を、契約認証情報管理データベース340が管理する。
契約認証情報識別情報341には、各無線通信装置に割り当てられる契約認証情報を識別するための契約認証情報識別情報が格納される。
端末識別情報342には、各無線通信装置を識別するための端末識別情報が格納される。なお、端末識別情報342は、図4に示す端末識別情報243に対応する。
[無線通信装置の構成例]
図9は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置400の内部構成例を示すブロック図である。
無線通信装置400は、アンテナ411と、アンテナ共用部412と、変調部421と、復調部422と、制御部430と、メモリ440と、契約認証情報記憶部450とを備える。また、無線通信装置400は、操作部460と、表示部470と、位置情報取得部480と、マイクロフォン491と、スピーカ492とを備える。また、各部がバス431により接続される。
例えば、受信処理が行われる場合には、アンテナ411により受信された電波が、アンテナ共用部412を経由して復調部422により復調され、この復調された受信データが制御部430に供給される。その受信処理が受話処理である場合には、その復調された受信データ(音声データ)が制御部430を経由してスピーカ492から音声として出力される。
また、例えば、送信処理が行われる場合には、制御部430により出力された送信データが変調部421により変調され、変調された送信データがアンテナ共用部412を経由してアンテナ411から送信される。その送信処理が送話処理である場合には、マイクロフォン491から入力された音声データが制御部430を経由して変調部421により変調され、変調された送信データ(音声データ)がアンテナ共用部412を経由してアンテナ411から送信される。
制御部430は、メモリ440に格納されている制御プログラムに基づいて各種の制御を行うものである。制御部430は、例えば、マイクロプロセッサにより構成される。例えば、制御部430は、変調部421および復調部422と接続され、基地局122を介して接続される通信制御装置(第2通信事業者)120との間で行われる各種データの送受信を行う。また、制御部430は、例えば、契約認証情報を用いずにPCIDに基づく限定接続により無線回線を介して通信制御装置(第1通信事業者)300、通信制御装置(第2通信事業者)120と接続する接続処理を行う。
また、例えば、制御部430は、所定の無線通信サービス(例えば、コンテンツのダウンロード)の提供を情報処理装置200に要求する。また、制御部430は、複数種類の接続権のうちから、その要求に基づいて情報処理装置200により選択された接続権を設定し、情報処理装置200との間で行われる無線通信サービスを行うための制御を行う。なお、制御部430は、請求の範囲に記載の無線通信装置が具備する送信制御部および制御部の一例である。
メモリ440は、制御部430が各種制御を行うための制御プログラム、送信データ、受信データ等を格納するメモリである。メモリ440は、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)により構成される。また、メモリ440には、無線通信装置400を特定するための端末識別情報(例えば、IMEI)が記憶されている。
契約認証情報記憶部450は、契約認証情報を保持するメモリである。契約認証情報記憶部450として、例えば、UICC(Universal Integrated Circuit)カードを用いるようにしてもよく、契約認証情報をセキュアに保つための専用メモリを用いるようにしてもよい。なお、契約認証情報記憶部450としてUICCカードを用いる場合には、契約認証情報が固定的に書き込まれているものではなく、契約認証情報の有効化処理および無効化処理が可能なものを用いる。すなわち、アンテナ411から受信して復調された情報(設定情報、無効化情報)に基づいて制御部430が契約認証情報の有効化処理および無効化処理が可能なものを用いる。また、契約認証情報の書換処理が可能なものを用いる。なお、契約認証情報の有効化処理および無効化処理については、3GPP(Third Generation Partnership Project)に規定されている有効化処理および無効化処理により行うことができる。また、メモリ440にセキュアな領域を確保することにより、契約認証情報記憶部450をメモリ440内に設けるようにしてもよい。
操作部460は、ユーザにより操作された操作入力を受け付ける操作受付部であり、受け付けられた操作入力に応じた信号を制御部430に出力する。操作部460は、数字キーやアルファベットキー等の各種キーを備える。また、操作部460は、情報処理装置200との間で各種通信サービスを行うための操作を受け付ける。
表示部470は、制御部430の制御に基づいて、各種情報(文字情報や時刻情報等)を表示する表示部である。表示部470は、例えば、情報処理装置200との間で各種通信サービスを行うための各情報(例えば、図11乃至図14に示す表示画面)を表示する。なお、表示部470として、例えば、有機EL(Electro Luminescence)パネル、LCD(Liquid Crystal Display)パネル等の表示パネルを用いることができる。なお、操作部460および表示部470については、使用者がその指を表示面に接触または近接することにより操作入力を行うことが可能なタッチパネルを用いて一体で構成することができる。
位置情報取得部480は、無線通信装置400が存在する位置を示す位置情報を取得するものであり、この取得された位置情報を制御部430に出力する。位置情報取得部480は、例えば、GPS(Global Positioning System)信号受信アンテナ(図示せず)により受信されたGPS信号に基づいて位置情報を算出するGPSユニットにより実現することができる。この算出された位置情報には、GPS信号の受信時における緯度、経度、高度等の位置に関する各データが含まれる。また、他の位置情報の取得方法により位置情報を取得する位置情報取得装置を用いるようにしてもよい。例えば、周囲に存在する無線LAN(Local Area Network)によるアクセスポイント情報を用いて位置情報を導き出し、この位置情報を取得する位置情報取得装置を用いるようにしてもよい。
[無線通信装置の使用例]
図10は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置400の使用例を簡略化して示す図である。図10には、無線通信装置400を用いて音楽コンテンツをダウンロードする状態を示す。
図10では、無線通信装置400が、無線通信機能を備える音声出力装置(例えば、携帯型ミュージックプレイヤー)であり、ソフトウェアダウンローダブルSIMを利用することが可能である場合を想定する。また、情報処理装置200は、各種コンテンツ(画像コンテンツ、音楽コンテンツ)を保存することが可能なコンテンツサーバである場合を想定する。
ここで、無線通信装置400を用いて音声出力をするための音楽コンテンツを情報処理装置200からダウンロードして無線通信装置400に保存する例について説明する。例えば、無線通信装置400の操作部460において、所望の音楽コンテンツ(例えば、カレー日和70)を情報処理装置200からダウンロードするための各操作を、ユーザ60が行ったものとする。この操作画面の表示例については、図11乃至図14等を参照して詳細に説明する。
このように、所定の操作を行った場合には、無線通信装置400は、契約認証情報を用いて、所望の音楽コンテンツ(カレー日和70)を情報処理装置200からダウンロードすることができる。例えば、コンテンツ管理データベース230(図3に示す)に記録されている音楽コンテンツ(カレー日和70)が、通信制御装置(第1通信事業者)300、ネットワーク110を介して、無線通信装置400にダウンロードされてメモリ440に記録される。
ここで、例えば、所望の音楽コンテンツ(カレー日和70)の容量が大きい場合を想定する。この場合に、上述したように、接続速度に制限が付されている場合には、音楽コンテンツ(カレー日和70)のダウンロードの際にかかる時間が長くなり、ユーザの利便性を損なうおそれがある。
そこで、本技術の第1の実施の形態では、サービス提供会社50の所定サービスを利用する際には、そのサービスに適した適切な契約認証情報を一時的に設定して、情報処理装置200からの各種サービスの提供をユーザが適切に受けられるようにする。
[コンテンツ取得時における表示画面例]
図11乃至図14は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置400の表示部470に表示される表示画面例を示す図である。これらの各表示画面は、例えば、情報処理装置200から送信される各情報に基づいて表示される。
図11には、ユーザが所望のコンテンツを取得するために、情報処理装置200が提供するサービスサイトに接続した後に最初に表示される表示画面例(表示画面500)を示す。
表示画面500には、分類メニュー領域501と、コンテンツ選択ボタン502乃至505と、確定ボタン506と、戻るボタン507とが設けられている。
分類メニュー領域501は、ユーザが所望するコンテンツのカテゴリ(例えば、音楽、動画、書籍、その他)を選択するための領域である。例えば、分類メニュー領域501において、ユーザが所望するコンテンツのカテゴリ(例えば、音楽)部分の押下操作により、選択操作を行うことができる。
コンテンツ選択ボタン502乃至505は、ユーザが所望するコンテンツ(例えば、コンテンツA乃至D)を選択するための領域である。なお、サービスサイトに接続した後に最初に表示される表示画面500では、コンテンツのカテゴリとは無関係に、お勧めコンテンツ(推奨コンテンツ)のコンテンツ選択ボタン502乃至505が表示される。また、例えば、コンテンツ選択ボタン502乃至505のうちに、ユーザが購入を希望するコンテンツが存在する場合には、そのボタン部分の押下操作により、そのコンテンツの選択操作を行うことができる。この選択操作後の表示例を図13に示す。また、コンテンツ選択ボタン502乃至505のうちに、ユーザが購入を希望するコンテンツが存在しない場合には、分類メニュー領域501におけるカテゴリの選択操作により、所望のコンテンツのコンテンツ選択ボタンを表示させることができる。この表示例を図12に示す。
確定ボタン506は、上述した各操作(入力操作)がされた後に、その操作内容を確定する際に押下されるボタンである。
戻るボタン507は、例えば、直前に表示されていた表示画面に戻る場合に押下されるボタンである。
図12には、図11に示す分類メニュー領域501において、「音楽」の選択操作が行われた後に表示される表示画面例(表示画面510)を示す。なお、表示画面510には、図11に示す表示画面500において、分類メニュー領域501の「音楽」部分の表示態様が変更され、コンテンツ選択ボタン504、505の代わりに、音楽コンテンツのコンテンツ選択ボタン514、515が表示される。すなわち、分類メニュー領域501において選択されたカテゴリに属するコンテンツに関するコンテンツ選択ボタン502、502、514、515のみが表示対象となる。また、表示対象となるコンテンツ選択ボタンの数が多い場合には、スクロール操作等により、適宜表示させることができるものとする。
ここで、表示画面510に表示されているコンテンツのうちから、コンテンツ選択ボタン514に対応するコンテンツの購入を希望する場合を想定する。この場合には、ユーザは、コンテンツ選択ボタン514の選択操作(すなわち、コンテンツE(音楽)の押下操作、確定ボタン506の押下操作)を行う。この選択操作後の表示例を図13に示す。
図13には、図12に示す表示画面510において、コンテンツ選択ボタン514の選択操作が行われた後に表示される表示画面例(ログイン画面520)を示す。ログイン画面520は、図14に示すコンテンツ購入画面530に遷移するための表示画面である。
ログイン画面520には、ユーザID入力領域521と、パスワード入力領域522と、キャンセルボタン523と、OKボタン524とが設けられている。
ユーザID入力領域521は、無線通信装置400のユーザがサービス提供会社50との間で契約しているサービス(無線通信装置400を用いて受けるサービス)を利用するためのユーザIDを入力するための領域である。このユーザIDは、図4に示すユーザID241と同一である。
パスワード入力領域522は、無線通信装置400のユーザがサービス提供会社50との間で契約しているサービス(無線通信装置400を用いて受けるサービス)を利用するためのパスワードを入力するための領域である。すなわち、ユーザID入力領域521には、無線通信装置400のユーザがサービス提供会社50との間で契約しているサービスのユーザIDが入力され、パスワード入力領域522には、そのサービスのパスワードが入力される。具体的には、ユーザID入力領域521には、図4に示すユーザID241に格納されている情報が入力され、パスワード入力領域522には、図4に示すパスワード242に格納されている情報が入力される。なお、パスワードについては、実際の画面ではセキュリティの観点から非表示となるため、図13では「****」で示す。
このように、ユーザID入力領域521およびパスワード入力領域522に各情報が入力され、OKボタン524が押下されると、所望のコンテンツを購入するためのコンテンツ購入画面に遷移する。この表示例を図14に示す。
また、それらの各情報の入力後にOKボタン524が押下されると、制御部430は、入力された各情報とともに、端末識別情報と現在の接続権で利用可能な最大接続速度とを情報処理装置200に送信する。これらの情報に基づいて、情報処理装置200が無線通信装置400に一時的な契約認証情報を割り当てる。
なお、ユーザID入力領域521およびパスワード入力領域522に入力された内容をキャンセルする場合には、キャンセルボタン523を押下する。
図14には、図13に示すログイン画面520において、ユーザID入力領域521およびパスワード入力領域522に各情報が入力され、OKボタン524が押下された後に表示される表示画面例(コンテンツ購入画面530)を示す。
コンテンツ購入画面530には、コンテンツ画像表示領域531と、コンテンツ詳細情報表示領域532と、キャンセルボタン533と、確定ボタン534とが設けられている。
コンテンツ画像表示領域531は、ユーザにより選択されたコンテンツを表す画像を表示する領域である。
コンテンツ詳細情報表示領域532は、ユーザにより選択されたコンテンツに関する詳細情報を表示する領域である。すなわち、コンテンツ詳細情報表示領域532には、コンテンツ画像表示領域531に画像が表示されているコンテンツに関する詳細情報が表示される。コンテンツに関する詳細情報として、例えば、コンテンツのタイトル、その歌手名、その発売日、その価格、そのコンテンツサイズ(ファイルサイズ)等の各情報が表示される。また、コンテンツに関する詳細情報として、コンテンツのダウンロードにかかる推定時間が表示される。このダウンロードの推定時間は、設定される接続権の速度制限、ダウンロード対象となるコンテンツサイズ等に基づいて、おおよその値が算出されて表示される。
確定ボタン534は、コンテンツ画像表示領域531およびコンテンツ詳細情報表示領域532に表示されているコンテンツの購入を確定する際に押下されるボタンである。確定ボタン534の押下操作が行われた場合には、一時的な契約認証情報が無線通信装置400に設定される。そして、この設定された契約認証情報を用いて、無線通信装置400は、購入対象となるコンテンツを情報処理装置200からダウンロードすることができる。なお、無線通信装置400に設定される契約認証情報の選択例については、図15乃至図18を参照して詳細に説明する。
キャンセルボタン533は、コンテンツ画像表示領域531およびコンテンツ詳細情報表示領域532に表示されているコンテンツの購入をキャンセルする際に押下されるボタンである。キャンセルボタン533が押下された場合には、例えば、図11に示す表示画面500または図12に示す表示画面510が表示される。
[コンテンツをダウンロードする場合における通信例]
図15乃至図18は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100を構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。
この例では、無線通信装置400が契約認証情報(第1通信事業者の接続速度制限が付されている契約認証情報)を保持している場合を想定する。ただし、無線通信装置400が、コンテンツをダウンロードする場合には、その契約認証情報を用いずに、一時的な契約認証情報を用いて通信制御装置(第1通信事業者)300に接続するものとする。なお、初期状態では、無線通信装置400が通信制御装置(第1通信事業者)300と接続状態(600)とされているものとする。
最初に、ユーザにより無線通信装置400を用いたサービスサイトの接続操作が行われる(601)。例えば、所望のサービスサイトにアクセスするためのボタン操作をユーザが行うことにより、サービスサイトの接続操作が行われる(601)。サービスサイトの接続操作が行われた場合には(601)、そのサービスサイトのトップメニューの取得要求が情報処理装置200に送信される(602乃至605)。すなわち、無線通信装置400の制御部430は、そのサービスサイトのトップメニューの取得要求を、通信制御装置(第1通信事業者)300を介して情報処理装置200に送信する(602乃至605)。
情報処理装置200がトップメニューの取得要求を受信した場合には(605)、情報処理装置200のサービス提供部220は、制御部270の制御に基づいて、トップメニュー情報を無線通信装置400に送信する(606乃至609)。すなわち、ユーザが所望するサービスサイトのトップメニューを無線通信装置400に表示させるための情報(トップメニュー情報)が、通信制御装置(第1通信事業者)300を介して無線通信装置400に送信される(606乃至609)。
無線通信装置400がトップメニュー情報を受信した場合には(609)、無線通信装置400の制御部430は、そのトップメニュー情報に基づいて、ユーザが所望するサービスサイトのトップメニューを表示部470に表示させる(610)。例えば、図11に示す表示画面500が表示される(610)。
続いて、表示部470に表示されているトップメニューにおいて、ユーザによるコンテンツカテゴリの選択操作が行われる(611)。例えば、図11に示す分類メニュー領域501において、「音楽」の選択操作が行われる(611)。このように、選択操作が行われた場合には(611)、無線通信装置400の制御部430は、その選択操作により選択されたコンテンツカテゴリに関する情報(コンテンツカテゴリ情報)を、情報処理装置200に送信する(612乃至615)。すなわち、その選択操作に係るコンテンツカテゴリ情報が、無線通信装置400から情報処理装置200に通信制御装置(第1通信事業者)300を介して送信される(612乃至615)。
情報処理装置200がコンテンツカテゴリ情報を受信した場合には(615)、情報処理装置200のサービス提供部220は、制御部270の制御に基づいて、コンテンツメニュー詳細情報を無線通信装置400に送信する(616乃至619)。すなわち、コンテンツメニュー詳細情報が、無線通信装置400に通信制御装置(第1通信事業者)300を介して送信される(616乃至619)。ここで、コンテンツメニュー詳細情報は、受信したコンテンツカテゴリ情報に応じたカテゴリに属する各コンテンツを無線通信装置400に表示させるための情報である。
無線通信装置400がコンテンツメニュー詳細情報を受信した場合には(619)、無線通信装置400の制御部430は、そのコンテンツメニュー詳細情報に基づいて、各コンテンツを表示部470に表示させる(620)。例えば、図12に示す表示画面510が表示される(620)。
続いて、表示部470に表示されている表示画面において、ユーザによる購入コンテンツの選択操作が行われる(621)。例えば、図12に示す表示画面510において、コンテンツ選択ボタン514の選択操作が行われる(621)。このように、選択操作が行われた場合には(621)、無線通信装置400の制御部430は、その選択操作により選択されたコンテンツ(購入コンテンツ)に関する情報(購入コンテンツ選択情報)を、情報処理装置200に送信する(622乃至625)。すなわち、その選択操作に係る購入コンテンツ選択情報が、無線通信装置400から情報処理装置200に通信制御装置(第1通信事業者)300を介して送信される(622乃至625)。
情報処理装置200が購入コンテンツ選択情報を受信した場合には(625)、情報処理装置200のサービス提供部220は、制御部270の制御に基づいて、ログイン要求を無線通信装置400に送信する(626乃至629)。すなわち、コンテンツを無線通信装置400にダウンロードする際に必要となるログインを行うための情報(ログイン要求)が、無線通信装置400に通信制御装置(第1通信事業者)300を介して送信される(626乃至629)。
無線通信装置400がログイン要求を受信した場合には(629)、無線通信装置400の制御部430は、そのログイン要求に基づいて、ログイン画面を表示部470に表示させる(630)。例えば、図13に示すログイン画面520が表示される(630)。
続いて、表示部470に表示されているログイン画面において、ユーザによる各入力操作が行われる(631)。例えば、図13に示すログイン画面520において、ユーザID入力領域521およびパスワード入力領域522に各情報が入力され、OKボタン524が押下される(631)。このように、ログイン画面において各入力操作が行われた場合には(631)、無線通信装置400の制御部430は、その各入力操作に応じたログイン情報を、情報処理装置200に送信する(632乃至635)。すなわち、その各入力操作に応じたログイン情報が、無線通信装置400から情報処理装置200に通信制御装置(第1通信事業者)300を介して送信される(632乃至635)。ここで、各入力操作に応じたログイン情報として、例えば、ユーザID、パスワード、端末識別情報、最大接続速度(現在の契約認証情報により利用可能な最大接続速度)が送信される。
情報処理装置200がログイン情報を受信した場合には(635)、情報処理装置200の制御部270は、そのログイン情報を送信した無線通信装置400について認証処理を行う(636)。この認証処理は、そのログイン情報を送信した無線通信装置400に契約認証情報を割り当てることができるか否かを確認するための認証処理である。
具体的には、制御部270は、サービス管理データベース240の各内容と、ログイン情報とを比較して認証処理を行う(636)。すなわち、サービス管理データベース240のユーザID241、パスワード242および端末識別情報243と、ログイン情報に含まれるユーザID、パスワードおよび端末識別情報とのそれぞれが一致するか否かを判断する。そして、ユーザID、パスワードおよび端末識別情報のそれぞれが一致する場合には、契約認証情報を割り当てることができると判断される。一方、ユーザID、パスワードおよび端末識別情報の少なくとも1つが一致しない場合には、契約認証情報を割り当てることができないと判断される。このように、契約認証情報を割り当てることができないと判断された場合には、その旨を無線通信装置400に送信して表示させ、再度のログイン操作を促すことができる。または、エラー通知を無線通信装置400に送信して表示させるようにしてもよい。
上述したように、契約認証情報を割り当てることができると判断された場合には(636)、情報処理装置200のサービス提供部220は、制御部270の制御に基づいて、購入メニュー情報を無線通信装置400に送信する(637乃至640)。すなわち、購入対象となるコンテンツの詳細を表示するための情報(購入メニュー情報)が、無線通信装置400に通信制御装置(第1通信事業者)300を介して送信される(637乃至640)。
無線通信装置400が購入メニュー情報を受信した場合には(640)、無線通信装置400の制御部430は、その購入メニュー情報に基づいて、表示画面を表示部470に表示させる(641)。例えば、図14に示すコンテンツ購入画面530が表示される(641)。
続いて、表示部470に表示されている表示画面において、ユーザによるコンテンツ購入確認操作が行われる(642)。例えば、図14に示すコンテンツ購入画面530において、確定ボタン534の押下操作が押下される(642)。このように、コンテンツ購入確認操作が行われた場合には(642)、制御部430は、そのコンテンツ購入確認操作に応じたコンテンツ購入確認情報(例えば、コンテンツID、端末識別情報)を、情報処理装置200に送信する(643乃至646)。すなわち、そのコンテンツ購入確認操作に応じたコンテンツ購入確認情報が、無線通信装置400から情報処理装置200に通信制御装置(第1通信事業者)300を介して送信される(643乃至646)。
情報処理装置200がコンテンツ購入確認情報を受信した場合には(646)、情報処理装置200の選択部260は、そのコンテンツ購入確認情報を送信した無線通信装置400に割り当てる接続権を選択する(647)。例えば、選択部260は、サービス管理データベース240の利用情報244(図4に示す)に基づいて、無線通信装置400に割り当てる接続権を選択する。
例えば、選択部260は、利用頻度が高いユーザ(例えば、過去1年の利用回数が一定値以上のユーザ)については、最大接続速度が高い接続権(例えば、図5に示す最大接続速度252が「10Mbps」)を選択する。
また、例えば、選択部260は、契約情報が所定条件を満たすユーザ(例えば、コンテンツ利用の有無にかかわらず月額の会費を払うユーザ)については、最大接続速度が高い接続権(例えば、図5に示す最大接続速度252が「10Mbps」)を選択する。
また、例えば、選択部260は、過去の購入履歴が所定条件を満たすユーザ(例えば、過去の購入金額の合計値が一定以上のユーザ)については、最大接続速度が高い接続権(例えば、図5に示す最大接続速度252が「10Mbps」)を選択する。
また、例えば、選択部260は、無線通信装置400に予め設定されている接続権の最大接続速度を用いて、無線通信装置400に割り当てる接続権を選択する。例えば、無線通信装置400に予め設定されている接続権の最大接続速度(例えば、100Kbps)よりも高い接続速度の接続権(例えば、400Kbps)を選択する。
このように、一時的な契約認証情報を選択してその契約認証情報を無線通信装置400に割り当てることにより、ダウンロード時間を短くすることができ、ユーザの利便性を高めることができる。
このように、無線通信装置400に割り当てる接続権が選択された場合には(647)、情報処理装置200の制御部270は、接続権割当要求を通信制御装置(第1通信事業者)300に送信する(648、649)。この接続権割当要求には、選択された接続権の種類と、無線通信装置を特定するための情報(例えば、端末識別情報)とが含まれる。
通信制御装置(第1通信事業者)300が接続権割当要求を受信した場合には(649)、通信制御装置(第1通信事業者)300の制御部320は、その接続権割当要求に係る接続権を確認する(650)。例えば、制御部320は、契約認証情報管理データベース340の内容に基づいて、その接続権割当要求に係る接続権を割り当てることができるか否かを確認する(650)。そして、制御部320は、その確認結果(割り当て確認結果)を情報処理装置200に送信する(651、652)。
なお、その確認処理により、契約認証情報の割り当てが不可であると判断された場合には(650)、情報処理装置200にその旨の割り当て確認結果(failure)を送信する(651、652)。
その確認処理により、契約認証情報の割り当てが可能であると判断された場合には(650)、通信制御装置(第1通信事業者)300の制御部320は、その旨の割り当て確認結果(success)を情報処理装置200に送信する(651、652)。
また、その確認処理により、契約認証情報の割り当てが可能であると判断された場合には(650)、通信制御装置(第1通信事業者)300の制御部320は、Bootstrapメッセージを無線通信装置400に送信する(653、654)。ここで、Bootstrapメッセージは、無線通信装置400が実際に契約認証情報を取得する処理を開始するためのトリガとなるものである(例えば、非特許文献1(5.1.3.6.3)参照)。
Bootstrapメッセージを受信した場合には(654)、無線通信装置400の制御部430は、通信制御装置(第1通信事業者)300に接続(一時的な契約認証情報を用いた再接続)するための処理(接続処理)を行う(655)。この接続処理では、無線通信装置400が一時的な契約認証情報を取得して、通信制御装置(第1通信事業者)300に再接続するための処理を行う。この接続処理により、一時的な契約認証情報を用いて、無線通信装置400が通信制御装置(第1通信事業者)300と接続状態(656)とされる。なお、接続処理については、図19を参照して詳細に説明する。
また、接続処理の完了後に(655)、通信制御装置(第3通信事業者)300の制御部320は、無線通信装置400が接続されたことを通知するための接続完了通知を情報処理装置200に送信する(657、658)。この接続完了通知には、通信制御装置(第1通信事業者)300に接続された無線通信装置(無線通信装置400)の端末識別情報が含まれる。
また、接続完了通知を送信した後に(657)、通信制御装置(第1通信事業者)300の制御部320は、各データベースについて一時的な契約認証情報が無線通信装置400に割り当てられた旨を記録し、これらの各データベースを更新する(659)。すなわち、デバイス管理データベース330および契約認証情報管理データベース340において、契約認証情報が無線通信装置400に割り当てられた旨が記録され、更新される(659)。デバイス管理データベース330については、例えば、契約認証情報割り当て情報333の内容が、図7のaに示す状態から図7のbに示す状態(端末識別情報332「CCCC」への割り当て)に変更される。また、契約認証情報管理データベース340については、例えば、端末識別情報342の内容が、図8のaに示す状態から、図8のbに示す状態に変更される。
また、接続完了通知を受信すると(658)、情報処理装置200の制御部270は、各データベースについて契約認証情報が無線通信装置400に割り当てられた旨を記録し、これらの各データベースを更新する(660)。すなわち、契約認証情報管理データベース250において、契約認証情報が無線通信装置400に割り当てられた旨が記録され、更新される(660)。例えば、契約認証情報管理データベース250の内容が、図5のaに示す状態から図5のbに示す状態(「CCCC」への割り当て)に変更される。
また、接続処理の完了後には(655)、無線通信装置400は、通信制御装置(第1通信事業者)300との間で、一時的な契約認証情報に基づく接続状態(656)となっている。このため、無線通信装置400は、通信制御装置(第1通信事業者)300を介して情報処理装置200と接続し、情報処理装置200との間で通信処理を行うことができる(661乃至663)。すなわち、ネットワーク(例えば、インターネット)110を介して通信サービス(音楽コンテンツのダウンロード)を利用することができる状態となる(661乃至663)。
この接続状態(656)において、無線通信装置400は、情報処理装置200のコンテンツ管理データベース230に記憶されている音楽コンテンツを、通信制御装置(第1通信事業者)300を介してダウンロードする通信処理を行う(661乃至663)。そして、無線通信装置400の制御部430は、ダウンロードされた音楽コンテンツをメモリ440に記憶させる。例えば、図10に示すように、無線通信装置400の制御部430は、情報処理装置200のコンテンツ管理データベース230に記憶されている音楽コンテンツをダウンロードして、メモリ440に記録させるための制御を行う。
続いて、情報処理装置200の制御部270は、通信処理(音楽コンテンツのダウンロード)が終了したか否かを判断する。そして、通信処理(音楽コンテンツのダウンロード)が終了したと判断された場合には、情報処理装置200は、通信処理を終了させるための通信終了処理(ダウンロード終了処理)を行う(664)。
通信終了処理後には(664)、情報処理装置200の制御部270が、通信制御装置(第1通信事業者)300に接続権返却要求を送信する(665、666)。この接続権返却要求は、一時的に割り当てられた接続権の返却を要求するものであり、例えば、無線通信装置を特定するための情報(例えば、端末識別情報)が含まれる。
接続権返却要求を受信した場合には(666)、通信制御装置(第1通信事業者)300の制御部320は、その旨の接続権返却要求結果(success)を無線通信装置400に送信する(667、668)。
接続権返却要求結果を受信した場合には(668)、無線通信装置400の制御部430は、通信制御装置(第1通信事業者)300との接続を切断し、一時的な契約認証情報を開放するための処理(切断処理)を行う(669)。この切断処理では、無線通信装置400が一時的な契約認証情報を無効化して、通信制御装置(第1通信事業者)300との接続を切断するための処理を行う。なお、この切断処理については、図20を参照して詳細に説明する。
また、切断処理の完了後に、通信制御装置(第1通信事業者)300の制御部320は、無線通信装置400との接続(一時的な契約認証情報に基づく接続)が切断されたことを通知するための切断完了通知を情報処理装置200に送信する(671、672)。この切断完了通知には、通信制御装置(第1通信事業者)300との接続が切断された無線通信装置(無線通信装置400)の端末識別情報が含まれる。
また、切断完了通知を送信した後に(671)、通信制御装置(第1通信事業者)300の制御部320は、各データベースについて無線通信装置400から契約認証情報が開放された旨を記録し、これらの各データベースを更新する(673)。すなわち、デバイス管理データベース330および契約認証情報管理データベース340において、無線通信装置400に契約認証情報が割り当てられた旨が削除され、更新される(673)。
また、切断完了通知を受信すると(672)、情報処理装置200の制御部270は、各データベースについて無線通信装置400から契約認証情報が開放された旨を記録し、これらの各データベースを更新する(674)。すなわち、デバイス管理データベース330および契約認証情報管理データベース340において、無線通信装置400に契約認証情報が割り当てられた旨が削除され、更新される(674)。
このようにして、無線通信装置400は、元の契約認証情報に基づく通信制御装置(第1通信事業者)300との接続状態に戻る(670)。
[接続処理を行う場合における通信例]
図19は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100を構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。図19に示す通信処理例は、図17に示す接続処理(655)に対応する処理である。すなわち、無線通信装置400が一時的な契約認証情報を取得して通信制御装置(第1通信事業者)300に接続する際における通信処理例を示す。なお、矩形の点線680で囲まれている通信処理は、非特許文献1(5.1.3.6.3)に対応する処理である。
Bootstrapメッセージを受信した無線通信装置400の制御部430は、受信したBootstrapメッセージに含まれるURL(Uniform Resource Locator)を取得する(681)。続いて、制御部430は、取得されたURLを用いて通信制御装置(第1通信事業者)300にアクセスし、契約認証情報供給要求を送信する(682、683)。この契約認証情報供給要求は、契約認証情報の設定を要求するものであり、無線通信装置400の端末識別情報が含まれる。
通信制御装置(第1通信事業者)300が契約認証情報供給要求を送信すると(683)、通信制御装置(第1通信事業者)300の制御部320は、供給先情報を取得する(684)。この供給先情報は、例えば、契約認証情報供給要求を送信した無線通信装置に関する各情報(例えば、端末識別情報)である。
続いて、通信制御装置(第1通信事業者)300の制御部320は、取得した供給先情報により特定される無線通信装置について検証を行う(685)。この検証では、例えば、法的に正当なデバイスであるか等が検証される。例えば、盗難品ではないか、正式に登録されているか等が検証される。この検証により、受信した供給先情報により特定される無線通信装置に、契約認証情報を供給することができないと判定された場合には、その旨の通知が無線通信装置400に送信される。
また、その検証により、受信した供給先情報により特定される無線通信装置に、契約認証情報を供給することができると判定された場合には(685)、制御部320は、その無線通信装置に供給する契約認証情報を暗号化する(686)。続いて、制御部320は、暗号化された契約認証情報を、契約認証情報供給要求を送信した無線通信装置(無線通信装置400)に送信する(687、688)。
無線通信装置400が、暗号化された契約認証情報を受信すると(688)、無線通信装置400の制御部430は、その暗号化された契約認証情報を復号する(689)。続いて、制御部430は、復号した契約認証情報を設定する(690)。すなわち、制御部430は、復号した契約認証情報を契約認証情報記憶部450に記憶させ、復号した契約認証情報を利用可能状態とする(provisioning)(690)。
続いて、制御部430は、契約認証情報供給結果通知(provisioning結果)を通信制御装置(第1通信事業者)300に送信する(691、692)。
また、復号した契約認証情報を設定した後に(690)、無線通信装置400の制御部430は、元の契約認証情報に基づく通信制御装置(第1通信事業者)300との接続を切断する切断処理を行う(693、694)。この切断処理の際に、無線通信装置400から通信制御装置(第1通信事業者)300に、無線通信装置400の端末識別情報を通知するようにしてもよい。
続いて、無線通信装置400および通信制御装置(第1通信事業者)300の切断処理が終了した後に(693、694)、接続処理が行われる(695、696)。すなわち、無線通信装置400の制御部430は、一時的な契約認証情報に基づく通信制御装置(第1通信事業者)300との接続を確立するための接続処理を行う(695、696)。この接続処理の際に、無線通信装置400から通信制御装置(第1通信事業者)300に、無線通信装置400の端末識別情報を通知するようにしてもよい。
[切断処理を行う場合における通信例]
図20は、本技術の第1の実施の形態における通信システム100を構成する各装置間における通信処理例を示すシーケンスチャートである。図20に示す通信処理例は、図18に示す切断処理(669)に対応する処理である。すなわち、無線通信装置400が、一時的な契約認証情報に基づく通信制御装置(第1通信事業者)300との接続を切断する際における通信処理例を示す。
無線通信装置400の制御部430は、通信制御装置(第1通信事業者)300との接続を切断し、設定されている契約認証情報を開放する旨の接続切断および契約認証情報開放通知を通信制御装置(第1通信事業者)300に送信する(701、702)。この契約認証情報供給要求には、無線通信装置400の端末識別情報が含まれる。
接続切断および契約認証情報開放通知を受信すると(702)、通信制御装置(第1通信事業者)300の制御部320は、契約認証情報の開放を承認する旨の契約認証情報開放承認通知を無線通信装置400に送信する(703、704)。なお、接続切断および契約認証情報開放通知に含まれる端末識別情報により特定される無線通信装置が、契約認証情報を設定した無線通信装置ではない場合も想定される。この場合には、通信制御装置(第1通信事業者)300の制御部320は、契約認証情報の開放を承認しない旨の契約認証情報開放承認通知を無線通信装置400に送信する(703、704)。
契約認証情報開放承認通知を受信すると(704)、無線通信装置400の制御部430は、通信制御装置(第1通信事業者)300との接続を切断する切断処理を行う(705、706)。この切断処理の際に、無線通信装置400から通信制御装置(第1通信事業者)300に、無線通信装置400の端末識別情報を通知するようにしてもよい。
続いて、無線通信装置400の制御部430は、設定されている契約認証情報を無効化する無効化処理を行う(707)。この無効化処理では、無効対象となる契約認証情報については、無効な契約認証情報として継続して保持させるようにしてもよく、契約認証情報自体を削除するようにしてもよい。
続いて、無線通信装置400の制御部430は、元の契約認証情報に基づく通信制御装置(第1通信事業者)300との接続を確立するための接続処理を行う(708、709)。この接続処理の際に、無線通信装置400から通信制御装置(第1通信事業者)300に、無線通信装置400の端末識別情報を通知するようにしてもよい。
[情報処理装置の動作例]
図21は、本技術の第1の実施の形態における情報処理装置200による通信処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
最初に、制御部270は、トップメニューの取得要求を受信したか否かを判断し(ステップS901)、トップメニューの取得要求を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、トップメニューの取得要求を受信した場合には(ステップS901)、サービス提供部220は、トップメニューの取得要求を送信した無線通信装置にトップメニュー情報を送信する(ステップS902)。
続いて、制御部270は、コンテンツカテゴリ情報を受信したか否かを判断し(ステップS903)、コンテンツカテゴリ情報を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、コンテンツカテゴリ情報を受信した場合には(ステップS903)、サービス提供部220は、コンテンツカテゴリ情報を送信した無線通信装置にコンテンツメニュー詳細情報を送信する(ステップS904)。
続いて、制御部270は、購入コンテンツ選択情報を受信したか否かを判断し(ステップS905)、購入コンテンツ選択情報を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、購入コンテンツ選択情報を受信した場合には(ステップS905)、サービス提供部220は、購入コンテンツ選択情報を送信した無線通信装置にログイン要求を送信する(ステップS906)。
続いて、制御部270は、ログイン情報を受信したか否かを判断し(ステップS907)、ログイン情報を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、ログイン情報を受信した場合には(ステップS907)、制御部270は、そのログイン情報を送信した無線通信装置について認証処理を行う(ステップS908)。この認証処理により、契約認証情報を割り当てることができると判断された場合には(ステップS908)、サービス提供部220は、ログイン情報を送信した無線通信装置に購入メニュー情報を送信する(ステップS909)。
続いて、制御部270は、コンテンツ購入確認情報を受信したか否かを判断し(ステップS910)、コンテンツ購入確認情報を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、コンテンツ購入確認情報を受信した場合には(ステップS910)、選択部260は、そのコンテンツ購入確認情報を送信した無線通信装置に割り当てる接続権を選択する(ステップS911)。例えば、選択部260は、サービス管理データベース240の利用情報244(図4に示す)に基づいて、その無線通信装置に割り当てる接続権を選択する。なお、ステップS911は、請求の範囲に記載の選択手順の一例である。
このように、無線通信装置に割り当てる接続権が選択された後に、制御部270は、接続権割当要求を通信制御装置(第1通信事業者)300に送信する(ステップS912)。
続いて、制御部270は、契約認証情報の割り当てが可能である旨の割り当て確認結果(success)を受信したか否かを判断し(ステップS913)、その旨の割り当て確認結果を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、契約認証情報の割り当てが可能である旨の割り当て確認結果を受信した場合には(ステップS913)、制御部270は、接続完了通知を受信したか否かを判断し(ステップS914)、接続完了通知を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、接続完了通知を受信した場合には(ステップS914)、制御部270は、各データベースについて一時的な契約認証情報が無線通信装置に割り当てられた旨を記録し、これらの各データベースを更新する(ステップS915)。
続いて、通信制御装置(第1通信事業者)300を介して情報処理装置200および無線通信装置間で通信処理(一時的な契約認証情報に基づく通信処理)が行われる(ステップS916)。続いて、制御部270は、通信処理が終了したか否かを判断し(ステップS917)、通信処理が終了していない場合には、ステップS916に戻る。一方、通信処置が終了した場合には(ステップS917)、制御部270は、通信終了処理を行う(ステップS918)。なお、ステップS916乃至S918は、請求の範囲に記載の制御手順の一例である。続いて、制御部270は、通信制御装置(第1通信事業者)300に接続権返却要求を送信する(ステップS919)。
続いて、制御部270は、切断完了通知を受信したか否かを判断し(ステップS920)、切断完了通知を受信していない場合には、監視を継続して行う。一方、切断完了通知を受信した場合には(ステップS920)、制御部270は、各データベースについて無線通信装置から契約認証情報が開放された旨を記録し、これらの各データベースを更新する(ステップS921)。
[ユーザ操作に基づく契約認証情報の選択例]
以上では、情報処理装置200の選択部260が、所定情報に基づいて無線通信装置に設定すべき契約認証情報を選択する例を示した。ただし、ユーザ選択に基づいて契約認証情報を選択することができれば、ユーザの好みに応じた適切な契約認証情報を設定することができると考えられる。そこで、この例では、ユーザ選択に基づいて契約認証情報を選択する例を示す。
図22は、本技術の第1の実施の形態における無線通信装置400の表示部470に表示される表示画面例を示す図である。ここで、図22に示すコンテンツ購入画面540は、図14に示すコンテンツ購入画面530の変形例であり、契約認証情報選択領域541が追加された点が異なる。なお、その追加以外の点については、コンテンツ購入画面530と同様であるため、コンテンツ購入画面530と共通する部分については、同一の符号を付して、これらの説明の一部を省略する。
また、コンテンツ購入画面540は、図14に示すコンテンツ購入画面530と同様に、ログイン画面520において、ユーザID入力領域521およびパスワード入力領域522に各情報が入力され、OKボタン524が押下された後に表示される。
契約認証情報選択領域541は、コンテンツ画像表示領域531およびコンテンツ詳細情報表示領域532に表示されているコンテンツをダウンロードする際に高速ダウンロードを行うか否かを選択する際に用いられる領域である。例えば、契約認証情報選択領域541には、高速ダウンロードを行うか否かを選択するためのチェックボックス(オン(使用する)、オフ(使用しない))が表示される。そして、ユーザは、所望のチェックボックスにチェックを付すことにより、所望の契約認証情報を選択することができる。例えば、そのチェックに関する情報が、確定ボタン534の押下操作後に情報処理装置200に送信される。そして、そのチェックに関する情報に基づいて、契約認証情報の選択が行われる。ここで、何れにもチェックしない場合と、オフをチェックした場合とには、図14に示すコンテンツ購入画面530を用いた場合と同様の処理が行われる。
また、オン選択時およびオフ選択時におけるダウンロード時間(コンテンツ画像表示領域531およびコンテンツ詳細情報表示領域532に表示されているコンテンツのダウンロード時間)を表示するようにしてもよい。このように、表示することにより、例えば、オンを選択することにより、ダウンロード時間が、10分から10秒に変更されることをユーザが容易に把握することができる。なお、このダウンロード時間については、契約認証情報の最大接続速度と、コンテンツサイズとに基づいて算出することができる。
また、例えば、図22に示すように、高速ダウンロード(オン)を選択する場合には、所定条件を付すようにしてもよい。例えば、ユーザが所定数のポイントを保持していることを条件とすることができる。このポイントは、図4に示すサービス管理データベース240の利用情報244に記憶されている。例えば、高速ダウンロード(オン)が選択された場合には、情報処理装置200の制御部270は、その無線通信装置のポイントを取得して、所定数を保持している場合のみ、高速ダウンロードを設定することができる。
このように、ユーザは自分の意思でダウンロードに要する時間を短くすることを選択することができる。
なお、サービス提供者が用意している接続権のうちに、最大接続速度が高い接続権がない場合、または、ユーザが現在利用している接続権よりも速い接続権が存在しない場合を想定される。この場合には、契約認証情報選択領域541を表示しないようにしてもよい。また、図22では、2種類の接続権のうちからユーザ選択を行う例を示したが、3以上の接続権のうちからユーザ選択を行う場合についても同様に適用することができる。
このように、情報処理装置200の制御部270は、複数種類の接続権のそれぞれにより無線通信サービスを行う場合における評価値(例えば、ダウンロード時間(10分、10秒))を無線通信装置400から出力させるための制御を行う。この場合に、選択部260は、その評価値に基づいてユーザ選択された接続権を、無線通信装置400に設定すべき接続権として選択する。
[異なる通信事業者の契約認証情報を割り当てる例]
以上では、元の契約認証情報と、一時的に割り当てられる契約認証情報とを、同一の通信事業者(第1通信事業者)が管理する場合を例にして説明した。ただし、元の契約認証情報と、一時的に割り当てられる契約認証情報とを、異なる通信事業者(例えば、第1通信事業者、第2通信事業者)が管理する場合についても、本技術の実施の形態を適用することができる。
例えば、元の契約認証情報に基づく通信を利用して、一時的な契約認証情報を無線通信装置に設定する。また、一時的な契約認証情報(割り当てられた契約認証情報)を戻す場合には、一時的な契約認証情報に基づく通信を利用して、元の契約認証情報を無線通信装置に再設定する。
<2.変形例>
本技術の第1の実施の形態では、接続権を選択する際における判断基準として、過去の購入履歴や利用状況等を用いる例を示した。ただし、他の判断基準を用いるようにしてもよい。そこで、以下では、他の判断基準を用いる例を示す。
[判断基準として無線通信装置の通信状況を用いる例]
最初に、判断基準として無線通信装置の通信状況を用いる例を示す。例えば、無線通信装置は、ログイン時に現在の通信状況をサービス提供会社50(情報処理装置200)に提供するものとする。例えば、受信電力強度やエラーレート等の無線通信装置の通信状況が提供される。
そして、情報処理装置200の選択部260は、無線通信装置から受信した通信状況に関する情報に基づいて、契約認証情報を選択する。例えば、通信状況の良い無線通信装置(例えば、受信電力強度が一定値以上の無線通信装置)に対しては、最大接続速度の高い契約認証情報を選択する。このように、通信状況の良い無線通信装置に対して最大接続速度の高い契約認証情報を選択して割り当てることにより、ダウンロード時間を短くすることができる。すなわち、通信状況がよい無線通信装置の場合には、さらに高速の通信が可能になることが想定される。このため、最大接続速度の高い契約認証情報を割り当てることにより、サービス提供会社50は、その無線通信装置に対する処理を短くすることができる。
このように、選択部260は、無線通信装置の通信環境に関する情報(所定情報)を用いて、その無線通信装置に設定すべき接続権を選択することができる。
[判断基準として契約認証情報の割り当てと元に戻す時間を考慮する例]
次に、判断基準として契約認証情報の割り当てと元に戻す時間を考慮する例を示す。例えば、上述したように、契約認証情報を切り替える場合には、所定の時間がかかる。このため、一時的な契約認証情報を用いてダウンロードを行う場合には、そのダウンロード時間として、コンテンツのダウンロード時間と、契約認証情報の切り替えと元に戻す時間との合計時間を要することになる。
そこで、契約認証情報の割り当てと元に戻す時間を考慮して、割り当てを行うか否かを判断することにより、ユーザに最適な環境を提供することができる。例えば、コンテンツのダウンロード時間が、契約認証情報の切り替えと元に戻す時間と比較して、著しく短い場合には、契約認証情報の割り当てを行わないと判断することができる。
このように、選択部260は、無線通信装置への接続権の設定から無効化までに係る時間と、その無線通信装置への無線通信サービスに係る時間との比較結果に基づいて、その無線通信装置に接続権を設定するか否かを判断することができる。
このように、本技術の実施の形態では、サービス提供者(例えば、ショッピングサイト運営者)が接続権を保有し、サービス要求者(例えば、ユーザ)に対して接続権を一時的に付与することにより、ネットワーク経由でのダウンロードを可能にすることができる。この場合に、サービス提供者は、タイプの異なる複数の接続権(利用条件が異なる複数の接続権)を用意しておき、所定条件に応じて使い分けることができる。すなわち、サービス提供者が所有する契約認証情報を適切に割り当てることができる。これにより、例えば、各ユーザに対して、高い利便性を提供することができる。例えば、プレミアなユーザ(例えば、購入額の合計が多いユーザ)に対しては、さらに高い利便性を提供することができる。すなわち、ユーザの使用に応じて適切な通信サービスを提供することができる。
なお、本技術の実施の形態では、一体として構成される情報処理装置(通信制御装置120、300、情報処理装置200等)を例にして説明した。ただし、これらの情報処理装置が備える各部(例えば、選択部260、制御部270)を複数の装置により構成する情報処理システムについても本技術の実施の形態を適用することができる。
また、携帯型の無線通信装置(例えば、データ通信専用端末装置)や、固定型の無線通信装置に本技術の実施の形態を適用することができる。例えば、自動販売機のデータ収集を目的とする無線通信装置、エレベータ、自動車、電子機器(例えば、家電製品、ゲーム機、デジタルフォトフレーム)に搭載されている無線通信装置に本技術の実施の形態を適用することができる。
また、契約認証情報として他の情報(例えば、USIM(Universal Subscriber Identity Module))を用いて所定のネットワークと接続するための接続権についても本技術の実施の形態を適用することができる。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))等を用いることができる。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1) 無線通信を利用して所定のネットワークに接続するための複数種類の接続権のうちから、無線通信装置からの要求に基づいて前記無線通信装置に設定すべき接続権を選択する選択部と、
前記選択された接続権の前記無線通信装置への設定後に前記無線通信装置との間で行われる前記要求に係る無線通信サービスを制御する制御部と
を具備する情報処理装置。
(2) 前記選択部は、前記無線通信装置からの前記要求を受け付けた場合に前記無線通信装置に関する所定情報に基づいて前記無線通信装置に設定すべき接続権を選択する前記(1)に記載の情報処理装置。
(3) 前記選択部は、前記所定情報として前記無線通信装置のユーザによる過去の購入履歴情報を用いて前記無線通信装置に設定すべき接続権を選択する前記(2)に記載の情報処理装置。
(4) 前記選択部は、前記所定情報として前記無線通信装置の利用状況に関する情報を用いて前記無線通信装置に設定すべき接続権を選択する前記(2)に記載の情報処理装置。
(5) 前記選択部は、前記所定情報として前記無線通信装置の契約状況に関する情報を用いて前記無線通信装置に設定すべき接続権を選択する前記(2)に記載の情報処理装置。
(6) 前記選択部は、前記所定情報として前記無線通信装置のユーザが所有するポイントに関する情報を用いて前記無線通信装置に設定すべき接続権を選択する前記(2)に記載の情報処理装置。
(7) 前記選択部は、前記所定情報として前記無線通信装置に予め設定されている接続権の最大接続速度に関する情報を用いて前記無線通信装置に設定すべき接続権を選択する前記(2)に記載の情報処理装置。
(8) 前記選択部は、前記所定情報として前記無線通信装置の通信環境に関する情報を用いて前記無線通信装置に設定すべき接続権を選択する前記(2)に記載の情報処理装置。
(9) 前記選択部は、前記無線通信装置への前記接続権の設定から無効化までに係る時間と、前記無線通信サービスに係る時間との比較結果に基づいて、前記無線通信装置に接続権を設定するか否かを判断する前記(1)から(8)のいずれかに記載の情報処理装置。
(10) 前記複数種類の接続権は、利用条件が異なる複数の接続権である前記(1)から(9)のいずれかに記載の情報処理装置。
(11) 前記制御部は、前記複数種類の接続権のそれぞれにより前記要求に係る無線通信サービスを行う場合における評価値を前記無線通信装置から出力させるための制御を行う前記(1)から(10)のいずれかに記載の情報処理装置。
(12) 前記選択部は、前記出力された前記評価値に基づいてユーザ選択された接続権を前記無線通信装置に設定すべき接続権として選択する前記(11)に記載の情報処理装置。
(13) 所定の無線通信サービスの提供を情報処理装置に要求する送信制御部と、
無線通信を利用して所定のネットワークに接続するための複数種類の接続権のうちから、前記要求に基づいて選択された接続権を設定して前記情報処理装置との間で行われる前記無線通信サービスを行うための制御をする制御部と
を具備する無線通信装置。
(14) 無線通信を利用して所定のネットワークに接続するための複数種類の接続権のうちから、無線通信装置からの要求に基づいて前記無線通信装置に設定すべき接続権を選択する選択手順と、
前記選択された接続権の前記無線通信装置への設定後に前記無線通信装置との間で行われる前記要求に係る無線通信サービスを制御する制御手順と
を具備する情報処理方法。