JPWO2013114537A1 - 内燃機関のブローバイガス還流装置 - Google Patents
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Abstract
ターボチャージャ(10)の動作を通じて、内燃機関(1)の吸気通路(3)におけるコンプレッサホイール(12)の下流側の部分の圧力が上流側の部分の圧力よりも高くなると、バイパス管(19)内で空気の流通が生じてエゼクタ(20)が第1ガス管(21)の内部のブローバイガスを吸引する。その結果、第1ガス管(21)からエゼクタ(20)に吸引されたブローバイガスが、バイパス管(19)を介して吸気通路(3)におけるコンプレッサホイール(12)の上流側の部分に流される。ブローバイガス還流装置は、バイパス管(19)及び第1ガス管(21)の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れが内燃機関(1)の近傍に位置する他の配管の外れと同時に生じる構造を有している。上記他の配管としては、その配管の外れが、モニタ可能な機関運転状態への影響を及ぼすものが用いられる。
Description
本発明は、内燃機関のブローバイガス還流装置に関する。
過給機付きの内燃機関の燃焼室から流出したブローバイガスを同機関の吸気通路に還流させて処理するブローバイガス還流装置として、例えば特許文献1に示すものが知られている。このブローバイガス還流装置では、内燃機関の吸気通路における過給機の上流側の部分と下流側の部分とを繋ぐバイパス管にエゼクタが設けられるとともに、同機関の燃焼室から流出したブローバイガスが流入するガス管がエゼクタに接続されている。そして、過給機の動作を通じて吸気通路における同過給機の下流側の圧力が上流側の圧力よりも高くなると、それらの圧力差に基づきバイパス管内で過給機の下流側から上流側に向けた空気の流通が生じる。こうしたバイパス管内での空気の流通が生じると、上記エゼクタによりガス管内のブローバイガスが吸引されてバイパス管を介して吸気通路における過給機の上流側に流される。
ところで、上述したブローバイガス還元装置では、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れ(抜け)が生じると、その外れが生じた部分からブローバイガスが大気に放出されてしまう。これに対処するため、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを、その発生後の早期に検出することが望まれている。バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れが生じると、上記バイパス管が吸気通路における過給機の上流に繋がっている関係から、上述したブローバイガスの大気への放出に加えて、上記外れが生じた部分から吸気通路における過給機の上流への大気の流入も生じるようになる。ただし、吸気通路における過給機の上流はほぼ大気圧となっており、上記外れが生じた部分から吸気通路における過給機の上流への大気の流入が生じても、それによる影響が内燃機関の運転には表れにくい。従って、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れに伴う機関運転状態の変化をモニタすることで、その外れを検出することはできない。また、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れに伴って断線する信号線を備えて同信号の断線に基づきバイパス管の外れを検出する検出器を新たに設けることも考えられるが、この場合には検出器の設置に手間がかかるとともに同検出器分のコストが余分にかかるという問題がある。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、新たに検出器等を設けることなく、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを検出することができる内燃機関のブローバイガス還流装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に従う内燃機関のブローバイガス制御装置では、内燃機関の吸気通路に設けられた過給機の動作を通じて、同吸気通路における過給機の下流側の部分の圧力が上流側の部分の圧力よりも高くなると、それらの圧力差に基づきバイパス管内で過給機の下流側から上流側に向けた空気の流通が生じる。こうしたバイパス管内での空気の流通が生じると、そのバイパス管に設けられたエゼクタによって、同エゼクタに接続されたガス管、すなわち内燃機関の燃焼室から流出したブローバイガスが流入するガス管の内部のブローバイガスが吸引される。その結果、ガス管からエゼクタに吸引されたブローバイガスが、バイパス管を介して吸気通路における過給機の上流側の部分に流される。こうして内燃機関の燃焼室から流出したブローバイガスが、上記ブローバイガス還流装置により吸気通路に還流されて処理されるようになる。ここで、同装置は、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れが内燃機関周りに位置する他の配管の外れと同時に生じるように構成されている。そして、上記他の配管としては、その外れが、モニタ可能な機関運転状態への影響を及ぼすものが用いられる。このため、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れが生じると、それと同時に上記他の配管の外れも生じることから、同配管の外れに伴う機関運転状態の変化が生じる。この機関運転状態の変化はモニタ可能であるため、同機関運転状態の変化に基づいて上記他の配管の外れ、言い換えれば上記バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを検出することができる。また、こうしたバイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを検出するために新たな検出器等を設ける必要もない。
本発明の一態様では、内燃機関の燃焼室から流出したブローバイガスのガス管に向けた流れを許容したり遮断したりすべく動作する封鎖弁が備えられる。そして、上記他の配管の外れと同時に生じたバイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを検出したとき、上記封鎖弁を閉じることにより内燃機関の燃焼室から流出したブローバイガスのガス管に向けた流れの発生が禁止される。従って、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れが生じたとき、その部分からブローバイガスが大気に放出されることを抑制できる。
なお、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れが内燃機関周りに位置する他の配管の外れと同時に生じる構造としては、バイパス管及びガス管の少なくとも一方と他の配管とが機械的に連結されている構造、より具体的には、バイパス管及びガス管の少なくとも一方と他の配管とが一体形成されている構造や、溶接もしくは結束具により繋がれている構造があげられる。
上記他の配管としては、過給機による内燃機関の過給圧を調整すべく同機関の吸気負圧により駆動されるアクチュエータに対し上記吸気負圧を作用させるための負圧管を用いることが可能である。この場合、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れと同時に上記他の配管(負圧管)の外れが生じ、それに起因して上記アクチュエータを駆動するための吸気負圧を同アクチュエータに対し適正に作用させることができなくなる。その結果、上記負圧管の外れに伴う機関運転状態の変化として内燃機関の過給圧の変化が生じ、同過給圧の変化に基づいて上記負圧管の外れ、言い換えればバイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを検出することが可能になる。なお、内燃機関の過給圧については過給機付きの内燃機関に設けられている過給圧を検出するための圧力センサで検出することができるため、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを検出するために新たな検出器等を設ける必要はない。
本発明の一態様では、上記ガス管が第1ガス管とされる。また、上記他の配管として、内燃機関の燃焼室から流出したブローバイガスを吸気通路におけるスロットルバルブの下流側の部分に流す第2ガス管が用いられる。この場合、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れと同時に上記他の配管(第2ガス管)の外れが生じる。このように上記他の配管(第2ガス管)の外れが生じると、吸気通路におけるスロットルバルブの下流側の部分に第2ガス管内のブローバイガスが吸い込まれなくなり、そのブローバイガスに変わって大気が吸い込まれるようになる。その結果、上記第2ガス管の外れに伴う機関運転状態の変化として内燃機関の空燃比のリーン側への変化が生じ、同空燃比の変化に基づいて上記第2ガス管の外れ、言い換えればバイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを検出することが可能になる。なお、内燃機関の空燃比の変化については同機関の排気通路に設けられている空燃比センサや酸素センサなど排気中の酸素濃度に対応した信号を出力するセンサからの信号に基づいて検出することができるため、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを検出するために新たな検出器等を設ける必要はない。
上述したようなバイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れとしては、吸気通路からのバイパス管の外れがあげられる。この場合、吸気通路からのバイパス管の外れが上記他の配管と同時に生じるように構成される。上記吸気通路からのバイパス管の外れが上記他の配管の外れと同時に生じる構造としては、バイパス管と他の配管とが機械的に連結されている構造、より具体的には、バイパス管と他の配管とが一体形成されている構造や、溶接もしくは結束具により繋がれている構造があげられる。
以下、本発明を自動車用の内燃機関に適用した一実施形態について、図1〜図3に従って説明する。
図1に示す内燃機関1では、燃料噴射弁2から噴射された燃料が吸気通路3を通じて空気とともに燃焼室4に吸入される。このときに燃焼室4に吸入される空気の量は、吸気通路3に設けられたスロットルバルブ5の開度調節によって調整される。なお、燃料噴射弁2から噴射される燃料の量は、吸気通路3を通じて燃焼室4に吸入される空気の量に対応した量とされる。そして、燃焼室4内に燃料と空気とが吸入された後、それらからなる混合気に対し点火プラグ6による点火が行われて同混合気が燃焼すると、そのときの燃焼エネルギによりピストン7が往復移動して内燃機関1の出力軸であるクランクシャフト8が回転する。また、燃焼室4内で燃焼した後の混合気は、排気として排気通路9に送り出される。
また、排気通路9、及び吸気通路3のスロットルバルブ5よりも上流側の部分には、過給機であるターボチャージャ10が設けられている。このターボチャージャ10は、排気通路9を通過する排気の流れに基づいて回転するタービンホイール11と、そのタービンホイール11と一体回転して吸気通路3内の空気を下流に送り出すコンプレッサホイール12とを備えている。従って、ターボチャージャ10のコンプレッサホイール12が回転すると、内燃機関1の吸気圧(過給圧)が上昇する。
一方、排気通路9にはターボチャージャ10(タービンホイール11)を迂回するようにバイパス通路13が接続され、同通路13にはその排気流通面積を可変とすべく開閉動作するウエイストゲートバルブ14が設けられている。同ウエイストゲートバルブ14の開閉動作を通じてバイパス通路13の排気流通面積を小さくするほど、タービンホイール11を通過する排気の流量が多くなってターボチャージャ10の回転速度が高くなるため、それに伴って内燃機関1の過給圧が上昇するようになる。このウエイストゲートバルブ14は、ばねの弾性力によって全開位置に向けて付勢される一方、負圧式のアクチュエータ15により上記ばねの弾性力に抗して開弁方向に変位されるものである。こうしたアクチュエータ15の動作により、ウエイストゲートバルブ14が開閉動作してバイパス通路13の排気流通面積が可変とされるため、ターボチャージャ10の動作に基づき可変とされる内燃機関1の過給圧が調整される。
上記アクチュエータ15には、吸気通路3におけるスロットルバルブ5の下流側の部分と繋がる負圧管16が接続されている。そして、この負圧管16を通じて吸気通路3におけるスロットルバルブ5下流側の部分の負圧(吸気負圧)がアクチュエータ15に対して作用すると、その吸気負圧に基づく力により同アクチュエータ15が動作してウエイストゲートバルブ14が閉弁側に変位する。なお、負圧管16には、同負圧管16を連通状態もしくは遮断状態とすべく開閉動作する制御バルブ17が設けられている。
内燃機関1には、燃焼室4からクランクケース18に流出したブローバイガスを同機関1の吸気通路3に還流させて処理するブローバイガス還流装置が設けられている。
同装置は、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12(ターボチャージャ10)の上流側の部分と下流側の部分とを繋ぐバイパス管19、同バイパス管19に設けられたエゼクタ20、及び同エゼクタ20とクランクケース18とを繋ぐ第1ガス管21を備えている。更に、同装置は、燃焼室4からクランクケース18に流出したブローバイガスの上記第1ガス管21に向けた流れを許容したり遮断したりすべく動作する封鎖弁28も備えている。この封鎖弁28は、クランクケース18と第1ガス管21との間に設けられており、開弁により上記クランクケース18内のブローバイガスの第1ガス管21に向けた流れを許容する一方、閉弁により上記クランクケース18内のブローバイガスの第1ガス管21に向けた流れを禁止する。
上記ブローバイガス還流装置では、封鎖弁28が開いた状態にあると、上記第1ガス管21に対し内燃機関1の燃焼室4からクランクケース18に流出したブローバイガスが流入する。また、上記エゼクタ20は、バイパス管19での空気の流通に基づき、同エゼクタ20に接続された第1ガス管21内のブローバイガスを吸引するものである。従って、ターボチャージャ10の動作を通じて吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の下流側の部分の圧力が上流側の部分の圧力よりも高くなると、それらの圧力差に基づきバイパス管19内でコンプレッサホイール12の下流側から上流側に向けた空気の流通が生じる。こうしたバイパス管19内での空気の流通が生じると、封鎖弁28の開弁を通じて第1ガス管21内に流入していたブローバイガスが上記エゼクタ20により吸引されてバイパス管19を介して吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流側に流される。
また、ブローバイガス還流装置には、クランクケース18と吸気通路3におけるスロットルバルブ5の下流側の部分とを繋ぐ第2ガス管22も設けられている。この第2ガス管22には、同第2ガス管22を連通状態もしくは遮断状態とすべく開閉動作するPCVバルブ23が設けられている。そして、ウエイストゲートバルブ14が全開位置にあってターボチャージャ10による過給が行われていないときには、内燃機関1の燃焼室4からクランクケース18に流出したブローバイガスを吸気通路3に還流させて処理すべく、PCVバルブ23が開弁状態とされる。PCVバルブ23が開弁すると、吸気通路3におけるスロットルバルブ5の下流側の部分に生じる吸気負圧に基づき、上記ブローバイガスが第2ガス管22に流入した後に同第2ガス管22を介して吸気通路3におけるスロットルバルブ5の下流側の部分に流される。
以上により、内燃機関1の燃焼室4からクランクケース18に流出したブローバイガスが、ブローバイガス還流装置によって吸気通路3に還流されて処理される。
次に、ブローバイガス還元装置において、バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れ(抜け)が生じたとき、その外れを早期に検出するための構造について説明する。
バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れ(抜け)としては、以下の(A)〜(F)に示すものがあげられる。
(A)バイパス管19におけるエゼクタ20と吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の下流部分との間の部分(以下、上流部19aという)が、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の下流部分から外れる。
(B)バイパス管19の上流部19aがエゼクタ20から外れる。
(C)バイパス管19におけるエゼクタ20と吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流部分との間の部分(以下、下流部19bという)が、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流部分から外れる。
(D)バイパス管19の下流部19bがエゼクタ20から外れる。
(E)第1ガス管21がエゼクタ20から外れる。
(F)第1ガス管21が封鎖弁28から外れる。
そして、バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れが生じると、その外れが生じた部分からブローバイガスが大気に放出されてしまう。これに対処するため、バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを、その外れの発生後の早期に検出することが望まれている。バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れが生じると、上記バイパス管19が吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流に繋がっている関係から、上述したブローバイガスの大気への放出に加えて、上記外れが生じた部分から吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流への大気の流入も生じるようになる。ただし、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流はほぼ大気圧となっており、バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れが生じた部分から吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流への大気の流入が生じても、それによる影響が内燃機関1の運転には表れにくい。従って、バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れに伴う機関運転状態の変化をモニタすることで、その外れを検出することはできない。また、上記外れに伴って断線する信号線を備えて同信号の断線に基づき上記外れを検出する検出器を新たに設けることも考えられるが、この場合には検出器の設置に手間がかかるとともに同検出器分のコストが余分にかかるという問題がある。
こうしたことに対処するため、本実施形態のブローバイガス還流装置は、バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れが内燃機関1の近傍に位置する他の配管の外れと同時に生じる構造を有している。そして、上記他の配管としては、その配管の外れが、モニタ可能な機関運転状態への影響を及ぼすものが用いられる。ちなみに、この実施形態では、バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れとして、上記(A)及び上記(B)の状況が生じることを想定している。また、上記他の配管としては負圧管16が用いられる。
従って、上記ブローバイガス還流装置においては、バイパス管19における上流部19aのエゼクタ20からの外れや、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の下流部分からの上記上流部19aの外れが、吸気通路3からの負圧管16の外れと同時に生じる構造を有している。より詳しくは、バイパス管19における上流部19aのエゼクタ20からの外れや、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の下流部分からの上記上流部19aの外れが、吸気通路3からの負圧管16の外れと同時に生じるように、上流部19aと負圧管16とが機械的に連結されている。具体的には、バイパス管19の上流部19a及び負圧管16はそれぞれ金属製のパイプによって形成されており、それら上流部19aと負圧管16とが図2(a)に示すように同方向に延びた状態で溶接により繋がれている。
なお、上流部19a及び負圧管16はそれぞれ可撓性を有する材料からなるホースとされており、それらを図2(b)に示すように一体に形成したものであってもよい。また、図2(c)に示すように、上流部19aと負圧管16とをそれぞれ別体に形成し、それら上流部19a及び負圧管16とが同方向に延びた状態で結束具24により繋がれるものとすることも考えられる。これら図2(b)及び(c)に示す構造も、バイパス管19における上流部19aのエゼクタ20からの外れや、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の下流部分からの上記上流部19aの外れが、吸気通路3からの負圧管16の外れと同時に生じる構造、すなわち上流部19aと負圧管16とが機械的に連結された構造となる。
次に、ブローバイガス還流装置の電気的構成について図1を参照して説明する。
ブローバイガス還流装置は、内燃機関1の各種運転制御を実行する、制御部としての電子制御装置25を備えている。この電子制御装置25には、上記制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等が設けられている。
電子制御装置25の入力ポートには、以下に示す各種センサが接続されている。
・自動車の運転者によって踏み込み操作されるアクセルペダル26の踏み込み量(アクセル操作量)を検出するアクセルポジションセンサ27。
・スロットルバルブ5の開度(スロットル開度)を検出するスロットルポジションセンサ29。
・吸気通路3におけるスロットルバルブ5よりも下流側の部分の圧力を検出する圧力センサ30。
・クランクシャフト8の回転に対応する信号を出力するクランクポジションセンサ31。
・排気通路9を通過する排気中の酸素濃度に対応した信号を出力する空燃比センサ32。
電子制御装置25の出力ポートには、燃料噴射弁2の駆動回路、スロットルバルブ5の駆動回路、制御バルブ17の駆動回路、PCVバルブ23、及び封鎖弁28の駆動回路などが接続されている。
そして、電子制御装置25は、上記各種センサから入力した検出信号に基づき、機関回転速度や機関負荷(内燃機関1の1サイクル当たりに燃焼室4に吸入される空気の量)といった機関運転状態を把握する。なお、機関回転速度はクランクポジションセンサ31からの検出信号に基づき求められる。更に、機関負荷は、アクセルポジションセンサ27、スロットルポジションセンサ29、及び圧力センサ30等の検出信号に基づき求められる内燃機関1の吸入空気量と機関回転速度とから算出される。電子制御装置25は、上述したように把握した機関運転状態に基づいて燃料噴射弁2、スロットルバルブ5、制御バルブ17、PCVバルブ23、及び封鎖弁28といった各種機器の駆動回路に対し指令信号を出力する。こうして内燃機関1のスロットル開度制御及び燃料噴射制御、並びに、制御バルブ17、PCVバルブ23、及び封鎖弁28の開閉制御などが電子制御装置25を通じて実施される。
ちなみに、内燃機関1の燃料噴射制御の一つとして行われる燃料噴射量制御は、機関運転状態に基づき求められる噴射量指令値Qfin に対応した量の燃料を燃料噴射弁2から噴射させることで実現される。また、上記噴射量指令値Qfin は、空燃比センサ32からの検出信号が燃焼室4内の混合気を理論空燃比で燃焼させたときの値となるよう、同空燃比センサ32からの検出信号に基づいて増減補正される。すなわち、空燃比センサ32からの検出信号が燃焼室4内の混合気を理論空燃比で燃焼させたときの値よりもリッチ側の値であるときには、噴射量指令値Qfin が減量補正されることにより、燃焼室4に供給される燃料の量が減量されて燃焼室4内の混合気の空燃比が理論空燃比に近づけられる。一方、空燃比センサ32からの検出信号が燃焼室4内の混合気を理論空燃比で燃焼させたときの値よりもリーン側の値であるときには、噴射量指令値Qfin が増量補正されることにより、燃焼室4に供給される燃料の量が増量されて燃焼室4内の混合気の空燃比が理論空燃比に近づけられる。
次に、本実施形態のブローバイガス還流装置の作用について説明する。
このブローバイガス還流装置では、図2(a)に示すように、バイパス管19の上流部19aの近傍に負圧管16が位置している。そして、同装置は、吸気通路3(図1)におけるコンプレッサホイール12の上流部分からの上記上流部19aの外れや、その上流部19aのエゼクタ20からの外れが、吸気通路3からの負圧管16の外れと同時に生じる構造を有している。このため、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流部分からの上記上流部19aの外れや、その上流部19aのエゼクタ20からの外れが生じると、それと同時に吸気通路3からの負圧管16の外れも生じることから、負圧管16の外れに伴う機関運転状態の変化が生じる。
詳しくは、上述したように吸気通路3からの負圧管16の外れが生じると、吸気通路3におけるスロットルバルブ5よりも下流側で生じる吸気負圧、言い換えればウエイストゲートバルブ14を動作させるアクチュエータ15を駆動するための吸気負圧を、上記負圧管16を介してアクチュエータ15に対し適正に作用させることができなくなる。この場合、制御バルブ17を開いた状態のもと、上記吸気負圧をアクチュエータ15に作用させてウエイストゲートバルブ14を全開位置よりも閉じた位置(例えば全閉位置)に調整しようとしても、それができなくなってウエイストゲートバルブ14が全開位置となってしまう。このため、ターボチャージャ10による内燃機関1の過給を適切に行うことができなくなる。その結果、ターボチャージャ10の動作を通じて上昇する内燃機関1の過給圧を目標値に制御できなくなり、その過給圧が目標値よりも低下してしまう。
このように上記負圧管16の外れに伴う機関運転状態の変化として内燃機関1の過給圧の変化(過給圧の目標値に対する低下)が生じることから、それに基づいて上記負圧管16の吸気通路3からの外れ、言い換えれば上記バイパス管19における上流部19aの吸気通路3からの外れやエゼクタ20からの外れを検出することができる。また、こうした上流部19aの吸気通路3からの外れやエゼクタ20からの外れを検出するためには過給圧を検出するための圧力センサ30があればよいため、上記バイパス管19の外れの検出を実現するために新たな検出器等を設ける必要はない。
図3は、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12からのバイパス管19の上流部19aの外れや、その上流部19aのエゼクタ20からの外れを検出するとともに、それらの外れに対処するための外れ検出ルーチンを示すフローチャートである。この外れ検出ルーチンは、電子制御装置25を通じて、例えば所定時間毎の時間割り込みにて周期的に実行される。
同ルーチンにおいては、まず上記上流部19aの吸気通路3やエゼクタ20からの外れに伴う機関運転状態の変化が生じたか否かが判断される(S101)。詳しくは、上流部19aの吸気通路3やエゼクタ20からの外れに伴い負圧管16が吸気通路3から外れると、負圧管16の外れに伴う機関運転状態の変化として内燃機関1の過給圧の目標値に対する低下が生じる。この過給圧の変化に基づき上記上流部19aの吸気通路3やエゼクタ20からの外れが生じた旨判断され(S102)、それら外れの発生が検出される。
そして、上記上流部19aの吸気通路3やエゼクタ20からの外れが検出されると、それら外れの発生時におけるフェイルセーフとして封鎖弁28が閉じた状態とされる(S103)。このように封鎖弁28を閉じた状態とすることにより、内燃機関1の燃焼室4からクランクケース18に流出したブローバイガスの第1ガス管21に向けた流れの発生が禁止される。従って、上記上流部19aが吸気通路3やエゼクタ20から外れたとき、その外れた部分からブローバイガスが大気に放出されることは抑制される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)バイパス管19の上流部19aが吸気通路3やエゼクタ20から外れると、それと同時に吸気通路3からの負圧管16の外れも生じることから、同負圧管16の外れに伴う機関運転状態の変化として、内燃機関1の過給圧の目標値に対する低下が生じる。この過給圧の目標値に対する低下は圧力センサ30からの検出信号に基づいてモニタ可能であるため、上記過給圧の目標値に対する低下に基づいて負圧管16の吸気通路3からの外れ、言い換えれば上記バイパス管19の上流部19aの吸気通路3やエゼクタ20からの外れを検出することができる。また、こうしたバイパス管19の上流部19aの吸気通路3やエゼクタ20からの外れを検出するために新たな検出器等を設ける必要もない。
(2)上記上流部19aの吸気通路3やエゼクタ20からの外れが検出されると、封鎖弁28が閉じた状態とされることにより、内燃機関1の燃焼室4からクランクケース18に流出したブローバイガスの第1ガス管21に向けた流れの発生が禁止される。従って、上記上流部19aが吸気通路3やエゼクタ20から外れたとき、その外れた部分からブローバイガスが大気に放出されることを抑制できる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れとして、上記(C)及び上記(D)の状況が生じることを想定した構造を採用してもよい。この場合、バイパス管19における下流部19bのエゼクタ20からの外れや、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流部分からの上記下流部19bの外れが、吸気通路3からの負圧管16の外れと同時に生じる構造とすることが考えられる。より詳しくは、バイパス管19における下流部19bのエゼクタ20からの外れや、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流部分からの上記下流部19bの外れが、吸気通路3からの負圧管16の外れと同時に生じるように、下流部19bと負圧管16とを機械的に連結することが考えられる。具体的には、下流部19bと負圧管16とを溶接で繋いだり、一体形成したり、結束具で繋いだりすることが考えられる。
・バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れとして、上記(E)及び上記(F)の状況が生じることを想定した構造を採用してもよい。この場合、封鎖弁28からの第1ガス管21の外れやエゼクタ20からの第1ガス管21からの外れが、吸気通路3からの負圧管16の外れと同時に生じる構造とすることが考えられる。より詳しくは、封鎖弁28からの第1ガス管21の外れやエゼクタ20からの第1ガス管21からの外れが、吸気通路3からの負圧管16の外れと同時に生じるように、第1ガス管21と負圧管16とを機械的に連結することが考えられる。具体的には、第1ガス管21と負圧管16とを溶接で繋いだり、一体形成したり、結束具で繋いだりすることが考えられる。
・バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れと同時に吸気通路3からの外れが生じる他の配管として、上記負圧管16の代わりに、内燃機関1の燃焼室4からクランクシャフト8に流出したブローバイガスを吸気通路3におけるスロットルバルブ5の下流に流す第2ガス管22を用いてもよい。そして、上記他の配管として第2ガス管22を用いた場合でも、バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れと同時に吸気通路3からの上記第2ガス管22が外れる構造として、上記実施形態と同様に上機械的に連結するとう構造を採用することが考えられる。より具体的には、溶接で繋いだり、一体形成したり、結束具24で繋いだりすることが考えられる。
この構成によれば、バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れが生じると、それと同時に吸気通路3からの第2ガス管22の外れが生じる。この場合、PCVバルブ23を開いても吸気通路3におけるスロットルバルブ5の下流に第2ガス管22内のブローバイガスが吸い込まれなくなり、そのブローバイガスに変わって大気が吸い込まれるようになる。その結果、上記第2ガス管22の外れに伴う機関運転状態の変化として内燃機関1の空燃比のリーン側への変化が生じ、同空燃比の変化に基づいて上記第2ガス管22の外れ、言い換えればバイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを検出することが可能になる。なお、内燃機関1の空燃比の変化については同機関1の排気通路9に設けられている空燃比センサ32からの検出信号に基づいて検出することができるため、バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを検出するために新たな検出器等を設ける必要はない。
・上記他の配管として第2ガス管22を採用した場合、バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れ(直接的には吸気通路3からの第2ガス管22の外れ)を検出するために、空燃比センサ32の検出信号に基づき噴射量指令値Qfin を増減補正すべく増減される補正値の変化を用いてもよい。
・上記他の配管として負圧管16や第2ガス管22を用いる代わりに、蒸発燃料処理装置のバージ配管、内燃機関における冷却水回路を構成する水配管、また内燃機関1のオイル循環回路を構成するオイル配管等を採用することも可能である。なお、上記パージ配管路の外れについては空燃比センサ32からの検出信号に基づいて検出可能であり、上記水配管の外れについては内燃機関の水温センサからの検出信号に基づいて検出可能であり、上記オイル配管の外れについては内燃機関の油圧センサからの検出信号に基づいて検出可能である。
・封鎖弁28については必ずしも設ける必要はない。
1…内燃機関、2…燃料噴射弁、3…吸気通路、4…燃焼室、5…スロットルバルブ、6…点火プラグ、7…ピストン、8…クランクシャフト、9…排気通路、10…ターボチャージャ、11…タービンホイール、12…コンプレッサホイール、13…バイパス通路、14…ウエイストゲートバルブ、15…アクチュエータ、16…負圧管、17…制御バルブ、18…クランクケース、19…バイパス管、20…エゼクタ、21…第1ガス管、22…第2ガス管、23…PCVバルブ、24…結束具、25…電子制御装置、26…アクセルペダル、27…アクセルポジションセンサ、28…封鎖弁、29…スロットルポジションセンサ、30…圧力センサ、31…クランクポジションセンサ、32…空燃比センサ。
ところで、上述したブローバイガス環流装置では、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れ(抜け)が生じると、その外れが生じた部分からブローバイガスが大気に放出されてしまう。これに対処するため、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを、その発生後の早期に検出することが望まれている。バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れが生じると、上記バイパス管が吸気通路における過給機の上流に繋がっている関係から、上述したブローバイガスの大気への放出に加えて、上記外れが生じた部分から吸気通路における過給機の上流への大気の流入も生じるようになる。ただし、吸気通路における過給機の上流はほぼ大気圧となっており、上記外れが生じた部分から吸気通路における過給機の上流への大気の流入が生じても、それによる影響が内燃機関の運転には表れにくい。従って、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れに伴う機関運転状態の変化をモニタすることで、その外れを検出することはできない。また、バイパス管及びガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れに伴って断線する信号線を備えて同信号の断線に基づきバイパス管の外れを検出する検出器を新たに設けることも考えられるが、この場合には検出器の設置に手間がかかるとともに同検出器分のコストが余分にかかるという問題がある。
一方、排気通路9にはターボチャージャ10(タービンホイール11)を迂回するようにバイパス通路13が接続され、同通路13にはその排気流通面積を可変とすべく開閉動作するウエイストゲートバルブ14が設けられている。同ウエイストゲートバルブ14の開閉動作を通じてバイパス通路13の排気流通面積を小さくするほど、タービンホイール11を通過する排気の流量が多くなってターボチャージャ10の回転速度が高くなるため、それに伴って内燃機関1の過給圧が上昇するようになる。このウエイストゲートバルブ14は、ばねの弾性力によって全開位置に向けて付勢される一方、負圧式のアクチュエータ15により上記ばねの弾性力に抗して閉弁方向に変位されるものである。こうしたアクチュエータ15の動作により、ウエイストゲートバルブ14が開閉動作してバイパス通路13の排気流通面積が可変とされるため、ターボチャージャ10の動作に基づき可変とされる内燃機関1の過給圧が調整される。
次に、ブローバイガス環流装置において、バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れ(抜け)が生じたとき、その外れを早期に検出するための構造について説明する。
(A)バイパス管19におけるエゼクタ20と吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流部分との間の部分(以下、上流部19aという)が、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流部分から外れる。
(C)バイパス管19におけるエゼクタ20と吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の下流部分との間の部分(以下、下流部19bという)が、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の下流部分から外れる。
従って、上記ブローバイガス還流装置においては、バイパス管19における上流部19aのエゼクタ20からの外れや、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流部分からの上記上流部19aの外れが、吸気通路3からの負圧管16の外れと同時に生じる構造を有している。より詳しくは、バイパス管19における上流部19aのエゼクタ20からの外れや、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流部分からの上記上流部19aの外れが、吸気通路3からの負圧管16の外れと同時に生じるように、上流部19aと負圧管16とが機械的に連結されている。具体的には、バイパス管19の上流部19a及び負圧管16はそれぞれ金属製のパイプによって形成されており、それら上流部19aと負圧管16とが図2(a)に示すように同方向に延びた状態で溶接により繋がれている。
なお、上流部19a及び負圧管16はそれぞれ可撓性を有する材料からなるホースとされており、それらを図2(b)に示すように一体に形成したものであってもよい。また、図2(c)に示すように、上流部19aと負圧管16とをそれぞれ別体に形成し、それら上流部19a及び負圧管16とが同方向に延びた状態で結束具24により繋がれるものとすることも考えられる。これら図2(b)及び(c)に示す構造も、バイパス管19における上流部19aのエゼクタ20からの外れや、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流部分からの上記上流部19aの外れが、吸気通路3からの負圧管16の外れと同時に生じる構造、すなわち上流部19aと負圧管16とが機械的に連結された構造となる。
図3は、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の上流部分からのバイパス管19の上流部19aの外れや、その上流部19aのエゼクタ20からの外れを検出するとともに、それらの外れに対処するための外れ検出ルーチンを示すフローチャートである。この外れ検出ルーチンは、電子制御装置25を通じて、例えば所定時間毎の時間割り込みにて周期的に実行される。
・バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れとして、上記(C)及び上記(D)の状況が生じることを想定した構造を採用してもよい。この場合、バイパス管19における下流部19bのエゼクタ20からの外れや、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の下流部分からの上記下流部19bの外れが、吸気通路3からの負圧管16の外れと同時に生じる構造とすることが考えられる。より詳しくは、バイパス管19における下流部19bのエゼクタ20からの外れや、吸気通路3におけるコンプレッサホイール12の下流部分からの上記下流部19bの外れが、吸気通路3からの負圧管16の外れと同時に生じるように、下流部19bと負圧管16とを機械的に連結することが考えられる。具体的には、下流部19bと負圧管16とを溶接で繋いだり、一体形成したり、結束具で繋いだりすることが考えられる。
・バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れと同時に吸気通路3からの外れが生じる他の配管として、上記負圧管16の代わりに、内燃機関1の燃焼室4からクランクケース18に流出したブローバイガスを吸気通路3におけるスロットルバルブ5の下流に流す第2ガス管22を用いてもよい。そして、上記他の配管として第2ガス管22を用いた場合でも、バイパス管19及び第1ガス管21の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れと同時に吸気通路3からの上記第2ガス管22が外れる構造として、上記実施形態と同様に上機械的に連結するとう構造を採用することが考えられる。より具体的には、溶接で繋いだり、一体形成したり、結束具24で繋いだりすることが考えられる。
Claims (9)
- 吸気通路に設けられた過給機による過給が行われる内燃機関に適用されるブローバイガス還流装置において、
前記内燃機関の燃焼室から流出したブローバイガスが流入するガス管と、
前記吸気通路における前記過給機の上流側の部分と下流側の部分とを繋ぐバイパス管と、
前記バイパス管に設けられ、前記ガス管が接続されるエゼクタであって、前記バイパス管での空気の流通を通じて前記ガス管内のブローバイガスを吸引することで、そのブローバイガスを前記バイパス管を介して前記吸気通路に還流させるエゼクタと、を備え、
前記ブローバイガス還流装置は、前記バイパス管及び前記ガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れが内燃機関周りに位置する他の配管の外れと同時に生じるように構成され、
前記他の配管としては、その配管の外れが、モニタ可能な機関運転状態への影響を及ぼすものが用いられる
内燃機関のブローバイガス還流装置。 - 前記他の配管の外れによって影響を受ける前記機関運転状態をモニタし、前記他の配管の外れと同時に生じた前記バイパス管及び前記ガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを前記機関運転状態の変化に基づいて検出する請求項1記載の内燃機関のブローバガス還流装置。
- 前記内燃機関の燃焼室から流出したブローバイガスの前記ガス管に向けた流れを許容したり遮断したりすべく動作する封鎖弁を備え、前記他の配管の外れと同時に生じた前記バイパス管及び前記ガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れを検出したとき、前記封鎖弁を閉じることにより前記ブローバイガスの前記ガス管に向けた流れの発生を禁止する請求項2記載のブローバイガス還流装置。
- 前記バイパス管及び前記ガス管の少なくとも一方と前記他の配管とが機械的に連結されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関のブローバイガス還流装置。
- 前記バイパス管及び前記ガス管の少なくとも一方と前記他の配管とが一体形成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関のブローバイガス還流装置。
- 前記バイパス管及び前記ガス管の少なくとも一方とと前記他の配管とが溶接もしくは結束具により繋がれている請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関のブローバイガス還流装置。
- 前記他の配管は、前記過給機による内燃機関の過給圧を調整すべく同機関の吸気負圧により駆動されるアクチュエータに対し前記吸気負圧を作用させるための負圧管である請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関のブローバイガス還流装置。
- 前記ガス管は第1ガス管であり、前記吸気通路にはスロットルバルブが設けられており、
前記他の配管は、前記燃焼室から流出したブローバイガスを前記吸気通路における前記スロットルバルブの下流側の部分に流す第2ガス管である請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関のブローバイガス還流装置。 - 前記バイパス管及び前記ガス管の少なくとも一方における他の部品に対する接続部分の外れとは、前記吸気通路からの前記バイパス管の外れであって、その外れが前記他の配管の外れと同時に生じる請求項1〜8のいずれか一項に記載の内燃機関のブローバイガス還流装置。
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JPS59517U (ja) * | 1982-06-25 | 1984-01-05 | ダイハツ工業株式会社 | ブロ−バイガス用のベンチレ−シヨンパイプの配置構造 |
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JP2011094557A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-05-12 | Aisan Industry Co Ltd | ブローバイガス還元装置 |
-
2012
- 2012-01-30 JP JP2013556099A patent/JPWO2013114537A1/ja active Pending
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