WO2017038517A1 - 過給機付き内燃機関の異常診断装置 - Google Patents
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Abstract
エンジン(11)のシリンダヘッドと、吸気管(12)のうちコンプレッサ(19)の上流側との間に、第1の上流側PCV配管(34)と第2の上流側PCV配管(35)とを並列に接続する。第2の上流側PCV配管(35)内の圧力に対する第1の上流側PCV配管(34)内の相対圧力を検出する相対圧力センサ(36)を設ける。相対圧力センサ(36)で検出した相対圧力の絶対値を所定の判定値と比較する。その結果、相対圧力の絶対値が判定値以下の場合には、上流側PCV配管(34,35)の異常無し(つまり正常)と判定する。これに対して、相対圧力の絶対値が判定値よりも大きい場合には、上流側PCV配管(34,35)の異常(例えば、配管外れ、リーク、配管詰まりのいずれか)有りと判定する。
Description
本出願は、2015年9月4日に出願された日本特許出願番号2015-175210号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。
本開示は、内燃機関の吸入空気を過給するコンプレッサを備えた過給機付き内燃機関の異常診断装置に関する。
従来、内燃機関のブローバイガス還元装置においては、クランクケース内に漏れ出たブローバイガス(つまり燃料蒸気等を含むガス)を吸気系へ戻すためのPCV配管を、吸気管のうちスロットルバルブの下流側に接続したものがある。このものは、スロットルバルブ下流側の吸気負圧を利用してブローバイガスを吸気管へ導入するようにしている。
また、内燃機関のエバポガスパージシステムにおいては、燃料タンク内で発生した燃料蒸気(エバポガス)を吸気系へパージするためのパージ配管を、吸気管のうちスロットルバルブの下流側に接続したものがある。このものは、スロットルバルブ下流側の吸気負圧を利用してエバポガスを吸気管へ導入するようにしている。
このようなエバポガスパージシステムの異常診断装置としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。このものは、パージ配管を開閉するパージバルブの開時の燃料タンク内圧力とパージバルブの閉時の燃料タンク内圧力との偏差に基づいて、パージ配管やパージバルブ等の異常の有無を判定するようにしている。
過給機付き内燃機関では、吸気管のうちスロットルバルブの上流側に設けたコンプレッサで吸入空気を過給するため、スロットルバルブ下流側の吸気圧が正圧になった状態が長く継続する場合がある。このような場合、スロットルバルブ下流側の吸気負圧を利用することができない。過給機付き内燃機関においては、吸気管のうちコンプレッサの上流側へブローバイガスを流す上流側PCV配管や、吸気管のうちコンプレッサの上流側へエバポガスを流す上流側パージ配管を設けるようにしたものがある。
過給機付き内燃機関において、もし、吸気管のうちコンプレッサの上流側へブローバイガスを流す上流側PCV配管に配管外れ等の異常が発生すると、ブローバイガスが大気中に放出される可能性がある。このような状態が放置されるのを防止するためには、上流側PCV配管の異常を早期に検出する必要がある。また、もし、吸気管のうちコンプレッサの上流側へエバポガスを流す上流側パージ配管に配管外れ等の異常が発生すると、エバポガスが大気中に放出される可能性がある。このような状態が放置されるのを防止するためには、上流側パージ配管の異常を早期に検出する必要がある。しかし、上記特許文献1には、上流側PCV配管や上流側パージ配管の異常を検出する技術は開示されていない。
本開示は、過給機付き内燃機関の吸気通路のうちコンプレッサの上流側へ燃料蒸気を流す上流側配管の異常を検出することができる過給機付き内燃機関の異常診断装置を提供することを目的とする。
本開示の一態様によれば、内燃機関の吸入空気を過給するコンプレッサを備えた過給機付き内燃機関の異常診断装置は、内燃機関の吸気通路のうちコンプレッサの上流側へ燃料蒸気を流す第1の上流側配管と、第1の上流側配管と並列に設けられて吸気通路のうちコンプレッサの上流側へ燃料蒸気を流す第2の上流側配管と、第1の上流側配管内の圧力と第2の上流側配管内の圧力とを比較して第1及び第2の上流側配管の異常の有無を判定する異常診断部とを備える。
第1の上流側配管と第2の上流側配管が両方とも正常であれば、第1の上流側配管内の圧力と第2の上流側配管内の圧力との差が正常範囲内に収まる。これに対して、第1の上流側配管と第2の上流側配管のうちのいずれか一方に異常が発生すると、異常が発生した方の配管内の圧力が変動する。このため、第1の上流側配管内の圧力と第2の上流側配管内の圧力との差が正常範囲よりも大きくなる。従って、第1の上流側配管内の圧力と第2の上流側配管内の圧力とを比較することで、第1及び第2の上流側配管の異常の有無を判定することができる。これにより、もし、上流側配管の異常が発生しても、その異常を早期に検出することができる。
また、通常、第1の上流側配管内の圧力と第2の上流側配管内の圧力は、運転条件(例えば、過給圧、回転速度、負荷等)に応じて同じように変化する。このように、運転条件に応じて同じように変化する第1の上流側配管内の圧力と第2の上流側配管内の圧力とを比較するため、運転条件の変化の影響をあまり受けずに上流側配管の異常の有無を判定することができる。このため、運転条件による制約をあまり受けずに幅広い運転条件で上流側配管の異常診断を行うことができる。
本開示についての上記目的およびその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。
図1は本開示の実施例1におけるエンジン制御システムの概略構成を示す図である。
図2は実施例1の上流側PCV配管の異常診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
図3は実施例1の上流側PCV配管の異常診断の実行例を示すタイムチャートである。
図4は実施例2のエンジン制御システムの概略構成を示す図である。
図5は実施例2の上流側PCV配管の異常診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
図6は実施例2の上流側PCV配管の異常診断の実行例を示すタイムチャートである。
図7は実施例3のエンジン制御システムの概略構成を示す図である。
図8は実施例3の上流側パージ配管の異常診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
図9は実施例4のエンジン制御システムの概略構成を示す図である。
図10は実施例4の上流側パージ配管の異常診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
図11は実施例5のエンジン制御システムの概略構成を示す図である。
以下、本開示を実施するための形態を具体化した実施例を説明する。
本開示の実施例1を図1乃至図3に基づいて説明する。
図1に基づいてエンジン制御システムの概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11の吸気通路に相当する吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられている。このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。一方、エンジン11の排気管15には、排出ガス中のCO,HC,NOX 等を浄化する三元触媒等の触媒16が設置されている。
このエンジン11には、吸入空気を過給する排気タービン駆動式の過給機17が搭載されている。この過給機17は、排気管15のうちの触媒16の上流側に排気タービン18が配置されている。また、吸気管12のうちのエアフローメータ14の下流側(つまり後述するスロットルバルブ22の上流側)にコンプレッサ19が配置されている。排気タービン18とコンプレッサ19とが一体的に回転するように連結されている。排出ガスの運動エネルギで排気タービン18を回転駆動することでコンプレッサ19を回転駆動して吸入空気を過給するようになっている。
吸気管12のうちのコンプレッサ19の下流側には、吸入空気を冷却するインタークーラ20が設けられている。このインタークーラ20の下流側に、モータ21によって開度調節されるスロットルバルブ22と、このスロットルバルブ22の開度であるスロットル開度を検出するスロットル開度センサ23とが設けられている。
更に、スロットルバルブ22の下流側には、サージタンク24が設けられている。このサージタンク24に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ25が設けられている。また、サージタンク24には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド26が設けられている。各気筒の吸気マニホールド26に接続された吸気ポート又はその近傍に、それぞれ吸気ポートに燃料を噴射する燃料噴射弁27が取り付けられている。或は、エンジン11の各気筒に、それぞれ筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁が取り付けられているようにしても良い。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ28が取り付けられている。各気筒の点火プラグ28の火花放電によって各気筒内の混合気に着火される。
エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ29が取り付けられている。クランク軸30の外周側には、クランク軸30が所定クランク角回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ31が取り付けられている。このクランク角センサ31の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。
また、エンジン11のシリンダヘッドと、吸気管12のうちスロットルバルブ22の下流側(例えばサージタンク24)との間には、下流側PCV配管32が接続されている。この下流側PCV配管32は、エンジン11のクランクケース内に漏れ出たブローバイガス(燃料蒸気等を含むガス)を吸気管12のうちスロットルバルブ22の下流側へ流す配管である。下流側PCV配管32には、逆流を防止する逆止弁33が設けられている。
更に、エンジン11のシリンダヘッドと、吸気管12のうちコンプレッサ19の上流側との間には、第1の上流側PCV配管34と第2の上流側PCV配管35とが並列に接続されている。第1の上流側PCV配管34と第2の上流側PCV配管35は、いずれもエンジン11のクランクケース内のブローバイガスを吸気管12のうちコンプレッサ19の上流側へ流す配管である。本実施例1では、第1の上流側PCV配管34が第1の上流側配管に相当し、第2の上流側PCV配管35が第2の上流側配管に相当する。
また、第2の上流側PCV配管35内の圧力に対する第1の上流側PCV配管34内の相対圧力、つまり第1の上流側PCV配管34内の圧力と第2の上流側PCV配管35内の圧力との差、を検出する相対圧力センサ36が設けられている。尚、相対圧力センサ36は、第1の上流側PCV配管34内の圧力に対する第2の上流側PCV配管35内の相対圧力、つまり第2の上流側PCV配管35内の圧力と第1の上流側PCV配管34内の圧力との差、を検出するようにしても良い。
これら各種センサの出力は、電子制御ユニット(ECU)37に入力される。このECU37は、マイクロコンピュータを主体として構成されている。ECU37は、内蔵されたROMに記憶された各種のエンジン制御用のプログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて、燃料噴射量、点火時期、スロットル開度(つまり吸入空気量)等を制御する。
その際、スロットルバルブ22下流側の吸気圧が負圧のときには、ブローバイガスが下流側PCV配管32を通る経路で吸気管12のうちスロットルバルブ22の下流側(例えばサージタンク24)へ導入される。一方、スロットルバルブ22下流側の吸気圧が正圧のときには、ブローバイガスが上流側PCV配管34,35を通る経路で吸気管12のうちコンプレッサ19の上流側へ導入される。
もし、上流側PCV配管34,35に配管外れ等の異常が発生すると、ブローバイガスが大気中に放出される可能性がある。このような状態が放置されるのを防止するためには、上流側PCV配管34,35の異常を早期に検出する必要がある。
ECU37は、第1の上流側PCV配管34内の圧力と第2の上流側PCV配管35内の圧力とを比較して、第1及び第2の上流側PCV配管34,35の異常の有無を判定する異常診断を行う。
第1の上流側PCV配管34と第2の上流側PCV配管35が両方とも正常であれば、第1の上流側PCV配管34内の圧力と第2の上流側PCV配管35内の圧力との差が正常範囲内に収まる。これに対して、第1の上流側PCV配管34と第2の上流側PCV配管35のうちのいずれか一方に異常が発生すると、異常が発生した方の配管内の圧力が変動する。このため、第1の上流側PCV配管34内の圧力と第2の上流側PCV配管35内の圧力との差が正常範囲よりも大きくなる。従って、第1の上流側PCV配管34内の圧力と第2の上流側PCV配管35内の圧力とを比較することで、第1及び第2の上流側PCV配管34,35の異常の有無を判定することができる。
具体的には、本実施例1では、ECU37により後述する図2の上流側PCV配管の異常診断ルーチンを実行することで、上流側PCV配管34,35の異常診断を次のようにして行う。相対圧力センサ36で検出した相対圧力の絶対値を所定の判定値と比較する。その結果、相対圧力の絶対値が判定値以下の場合には、上流側PCV配管34,35の異常無し(つまり正常)と判定する。これに対して、相対圧力の絶対値が判定値よりも大きい場合には、上流側PCV配管34,35の異常有りと判定する。
以下、本実施例1でECU37が実行する上流側PCV配管の異常診断ルーチンの処理内容を図2に基づいて説明する。
図2に示す上流側PCV配管の異常診断ルーチンは、ECU37の電源オン期間中に所定周期で繰り返し実行され、異常診断部としての役割を果たす。
ステップ101で、上流側PCV配管の異常診断実行条件が成立しているか否かを、例えば、エンジン始動完了後であるか否かによって判定する。尚、過給圧(例えばスロットルバルブ22下流側の吸気圧)が所定値以上であることを実行条件として追加するようにしても良い。更に、冷却水温が所定値以上であること、エンジン始動後経過時間が所定値以上であること、エンジン運転状態(例えば回転速度や負荷等)が所定の運転領域であること等のうちの少なくとも一つを実行条件として追加するようにしても良い。
このステップ101で、上流側PCV配管の異常診断実行条件が不成立であると判定された場合には、ステップ102以降の異常診断に関する処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ101で、上流側PCV配管の異常診断実行条件が成立していると判定された場合には、ステップ102以降の異常診断に関する処理を次のようにして実行する。
ステップ102で、相対圧力センサ36で検出した相対圧力を読み込む。この後、ステップ103に進み、相対圧力の絶対値が判定値以下であるか否かを判定する。この判定値は、予め設定した固定値としても良いし、運転条件(例えば、過給圧、回転速度、負荷等)に応じて変化させるようにしても良い。
このステップ103で、相対圧力の絶対値が判定値以下と判定された場合には、第1の上流側PCV配管34内の圧力と第2の上流側PCV配管35内の圧力との差が正常範囲内と判断する。相対圧力の絶対値が判定値以下の状態が所定時間継続した場合には、ステップ104に進み、上流側PCV配管34,35の異常無し(つまり正常)と判定する。
これに対して、上記ステップ103で、相対圧力の絶対値が判定値よりも大きいと判定された場合には、第1の上流側PCV配管34内の圧力と第2の上流側PCV配管35内の圧力との差が正常範囲を越えていると判断する。相対圧力の絶対値が判定値よりも大きい状態が所定時間継続した場合には、ステップ105に進み、上流側PCV配管34,35の異常有りと判定する。この場合、第1及び第2の上流側PCV配管34,35のいずれか一方に、配管外れ、リーク、配管詰まりのいずれかが発生していると判定する。
この際、例えば、第1の上流側PCV配管34内の圧力が第2の上流側PCV配管35内の圧力よりも低い場合には、第1の上流側PCV配管34に配管外れ又はリークが発生しているか、或は、第2の上流側PCV配管35に配管詰まりが発生していると判定するようにしても良い。一方、第2の上流側PCV配管35内の圧力が第1の上流側PCV配管34内の圧力よりも低い場合には、第2の上流側PCV配管35に配管外れ又はリークが発生しているか、或は、第1の上流側PCV配管34に配管詰まりが発生していると判定するようにしても良い。
次に、図3のタイムチャートを用いて本実施例1の上流側PCV配管の異常診断の実行例を説明する。
エンジン11の始動が完了して、上流側PCV配管の異常診断実行条件が成立した時点t1 で、上流側PCV配管の異常診断を開始する。本実施例1の上流側PCV配管の異常診断では、相対圧力センサ36で検出した相対圧力の絶対値が判定値以下であるか否かを判定する。相対圧力の絶対値が判定値以下と判定された場合には、上流側PCV配管34,35の異常無し(つまり正常)と判定する。その後、相対圧力の絶対値が判定値よりも大きいと判定された場合には、相対圧力の絶対値が判定値よりも大きい状態が所定時間継続した時点t2 で、上流側PCV配管34,35の異常有りと判定する。この場合、第1及び第2の上流側PCV配管34,35のいずれか一方に、配管外れ、リーク、配管詰まりのいずれかが発生していると判定する。これにより、もし、上流側PCV配管34,35に、リーク、配管外れ、配管詰まり等の異常が発生しても、その異常を早期に検出することができる。
また、本実施例1では、相対圧力センサ36で検出した相対圧力を所定の判定値と比較することで、第1の上流側PCV配管34内の圧力と第2の上流側PCV配管35内の圧力とを比較して、上流側PCV配管34,35の異常の有無を判定するようにしている。通常、第1の上流側PCV配管34内の圧力と第2の上流側PCV配管35内の圧力は、運転条件(例えば、過給圧、回転速度、負荷等)に応じて同じように変化する。このように、運転条件に応じて同じように変化する第1の上流側PCV配管34内の圧力と第2の上流側PCV配管35内の圧力とを比較するため、運転条件の変化の影響をあまり受けずに上流側PCV配管34,35の異常の有無を判定することができる。このため、運転条件による制約をあまり受けずに幅広い運転条件で上流側PCV配管34,35の異常診断を行うことができる。
図4乃至図6を用いて本開示の実施例2を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
本実施例2では、図4に示すように、第1の上流側PCV配管34に、第1の上流側PCV配管34内の圧力を検出する第1の圧力センサ38が設けられている。また、第2の上流側PCV配管35に、第2の上流側PCV配管35内の圧力を検出する第2の圧力センサ39が設けられている。
本実施例2では、ECU37により後述する図5の上流側PCV配管の異常診断ルーチンを実行することで、上流側PCV配管34,35の異常診断を次のようにして行う。まず、第1の圧力センサ38で検出した第1の上流側PCV配管34内の圧力Pa1と、第2の圧力センサ39で検出した第2の上流側PCV配管35内の圧力Pa2との差をPCV配管内圧力差ΔPa (=Pa1-Pa2)として算出する。このPCV配管内圧力差ΔPa の絶対値を所定の判定値と比較する。その結果、PCV配管内圧力差ΔPa の絶対値が判定値以下の場合には、上流側PCV配管34,35の異常無し(つまり正常)と判定する。これに対して、PCV配管内圧力差ΔPa の絶対値が判定値よりも大きい場合には、上流側PCV配管34,35の異常有りと判定する。
以下、本実施例2でECU37が実行する図5の上流側PCV配管の異常診断ルーチンの処理内容を説明する。
図5の上流側PCV配管の異常診断ルーチンでは、まず、ステップ201で、上流側PCV配管の異常診断実行条件が成立しているか否かを判定する。この上流側PCV配管の異常診断実行条件は、図2のステップ101で説明した実行条件と同じである。
このステップ201で、上流側PCV配管の異常診断実行条件が成立していると判定された場合には、ステップ202以降の異常診断に関する処理を次のようにして実行する。
まず、ステップ202で、第1の圧力センサ38で検出した第1の上流側PCV配管34内の圧力Pa1を読み込む。この後、ステップ203に進み、第2の圧力センサ39で検出した第2の上流側PCV配管35内の圧力Pa2を読み込む。
この後、ステップ204に進み、第1の上流側PCV配管34内の圧力Pa1と第2の上流側PCV配管35内の圧力Pa2との差をPCV配管内圧力差ΔPa として算出する。
ΔPa =Pa1-Pa2
この後、ステップ205に進み、PCV配管内圧力差ΔPa の絶対値が判定値以下であるか否かを判定する。
この後、ステップ205に進み、PCV配管内圧力差ΔPa の絶対値が判定値以下であるか否かを判定する。
このステップ205で、PCV配管内圧力差ΔPa の絶対値が判定値以下と判定された場合には、PCV配管内圧力差ΔPa が正常範囲内と判断する。PCV配管内圧力差ΔPa の絶対値が判定値以下の状態が所定時間継続した場合には、ステップ206に進み、上流側PCV配管34,35の異常無し(つまり正常)と判定する。
これに対して、上記ステップ205で、PCV配管内圧力差ΔPa の絶対値が判定値よりも大きいと判定された場合には、PCV配管内圧力差ΔPa が正常範囲を越えていると判断する。PCV配管内圧力差ΔPa の絶対値が判定値よりも大きい状態が所定時間継続した場合には、ステップ207に進み、上流側PCV配管34,35の異常有りと判定する。この場合、第1及び第2の上流側PCV配管34,35のいずれか一方に、配管外れ、リーク、配管詰まりのいずれかが発生していると判定する。
この際、例えば、第1の上流側PCV配管34内の圧力が低下して、第1の上流側PCV配管34内の圧力が第2の上流側PCV配管35内の圧力よりも低い場合には、第1の上流側PCV配管34に配管外れ又はリークが発生していると判定するようにしても良い。また、第2の上流側PCV配管35内の圧力が上昇して、第1の上流側PCV配管34内の圧力が第2の上流側PCV配管35内の圧力よりも低い場合には、第2の上流側PCV配管35に配管詰まりが発生していると判定するようにしても良い。
一方、第2の上流側PCV配管35内の圧力が低下して、第2の上流側PCV配管35内の圧力が第1の上流側PCV配管34内の圧力よりも低い場合には、第2の上流側PCV配管35に配管外れ又はリークが発生していると判定するようにしても良い。また、第1の上流側PCV配管34内の圧力が上昇して、第2の上流側PCV配管35内の圧力が第1の上流側PCV配管34内の圧力よりも低い場合には、第1の上流側PCV配管34に配管詰まりが発生していると判定するようにしても良い。
次に、図6のタイムチャートを用いて本実施例2の上流側PCV配管の異常診断の実行例を説明する。
エンジン11の始動が完了して、上流側PCV配管の異常診断実行条件が成立した時点t3 で、上流側PCV配管の異常診断を開始する。本実施例2の上流側PCV配管の異常診断では、第1の上流側PCV配管34内の圧力Pa1と第2の上流側PCV配管35内の圧力Pa2との差をPCV配管内圧力差ΔPa (=Pa1-Pa2)として算出する。このPCV配管内圧力差ΔPa の絶対値が判定値以下であるか否かを判定する。PCV配管内圧力差ΔPa の絶対値が判定値以下と判定された場合には、上流側PCV配管34,35の異常無し(つまり正常)と判定する。その後、PCV配管内圧力差ΔPa の絶対値が判定値よりも大きいと判定された場合には、PCV配管内圧力差ΔPa の絶対値が判定値よりも大きい状態が所定時間継続した時点t4 で、上流側PCV配管34,35の異常有りと判定する。この場合、第1及び第2の上流側PCV配管34,35のいずれか一方に、配管外れ、リーク、配管詰まりのいずれかが発生していると判定する。本実施例2においても、前記実施例1とほぼ同じ効果を得ることができる。
尚、上記実施例2では、二つの上流側PCV配管34,35内の圧力の差ΔPa を判定値と比較するようにしている。しかし、これに限定されず、例えば、二つの上流側PCV配管34,35内の圧力の比を判定値と比較して、上流側PCV配管34,35の異常の有無を判定するようにしても良い。
図7及び図8を用いて本開示の実施例3を説明する。但し、前記実施例1と実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例1と異なる部分について説明する。
図7に示すように、燃料タンク40には、エバポ通路41を介してキャニスタ42が接続されている。このキャニスタ42内には、燃料タンク40内の燃料が蒸発して生じたエバポガス(燃料蒸気)を吸着する活性炭等の吸着体が収容されている。
キャニスタ42とエンジン11の吸気管12との間には、キャニスタ42内の吸着体に吸着されているエバポガスを吸気管12にパージするためのパージ配管43が設けられている。このパージ配管43は、下流側パージ配管44と上流側パージ配管45とに分岐されている。下流側パージ配管44は、吸気管12のうちスロットルバルブ22の下流側(例えばサージタンク24)に接続されている。下流側パージ配管44には、下流側パージ配管44を開閉する下流側パージバルブ46が設けられている。
また、上流側パージ配管45は、上流側パージバルブ47を介して第1の上流側パージ配管48と第2の上流側パージ配管49とに分岐されている。第1の上流側パージ配管48と第2の上流側パージ配管49は、上流側パージバルブ47と、吸気管12のうちコンプレッサ19の上流側との間に並列に接続されている。第1の上流側パージ配管48と第2の上流側パージ配管49は、いずれもエバポガスを吸気管12のうちコンプレッサ19の上流側へ流す配管である。本実施例3では、第1の上流側パージ配管48が第1の上流側配管に相当し、第2の上流側パージ配管49が第2の上流側配管に相当する。
上流側パージバルブ47は、第1の上流側パージ配管48と第2の上流側パージ配管49を同時に開閉するように構成されている。また、第2の上流側パージ配管49内の圧力に対する第1の上流側パージ配管48内の相対圧力、つまり第1の上流側パージ配管48内の圧力と第2の上流側パージ配管49内の圧力との差、を検出する相対圧力センサ50が設けられている。尚、相対圧力センサ50は、第1の上流側パージ配管48内の圧力に対する第2の上流側パージ配管49内の相対圧力、つまり第2の上流側パージ配管49内の圧力と第1の上流側パージ配管48内の圧力との差、を検出するようにしても良い。
また、燃料タンク40からパージバルブ46,47までのエバポ系のリーク診断を行うために、キャニスタ42には、リークチェックモジュール51が取り付けられている。このリークチェックモジュール51に接続された大気連通管52の先端部に、フィルタ53が取り付けられている。
ECU37は、スロットルバルブ22下流側の吸気圧が負圧のときには、下流側パージバルブ46を開弁して下流側パージ配管44を開放する。これにより、エバポガスが下流側パージ配管44を通る経路で吸気管12のうちスロットルバルブ22の下流側(例えばサージタンク24)へ導入される。一方、スロットルバルブ22下流側の吸気圧が正圧のときには、上流側パージバルブ47を開弁して第1及び第2の上流側パージ配管48,49を開放する。これにより、エバポガスが上流側パージ配管45,48,49を通る経路で吸気管12のうちコンプレッサ19の上流側へ導入される。
もし、上流側パージ配管48,49に配管外れ等の異常が発生すると、エバポガスが大気中に放出される可能性がある。このような状態が放置されるのを防止するためには、上流側パージ配管48,49の異常を早期に検出する必要がある。
ECU37は、第1の上流側パージ配管48内の圧力と第2の上流側パージ配管49内の圧力とを比較して、第1及び第2の上流側パージ配管48,49の異常の有無を判定する異常診断を行う。
第1の上流側パージ配管48と第2の上流側パージ配管49が両方とも正常であれば、第1の上流側パージ配管48内の圧力と第2の上流側パージ配管49内の圧力との差が正常範囲内に収まる。これに対して、第1の上流側パージ配管48と第2の上流側パージ配管49のうちのいずれか一方に異常が発生すると、異常が発生した方の配管内の圧力が変動する。このため、第1の上流側パージ配管48内の圧力と第2の上流側パージ配管49内の圧力との差が正常範囲よりも大きくなる。従って、第1の上流側パージ配管48内の圧力と第2の上流側パージ配管49内の圧力とを比較することで、第1及び第2の上流側パージ配管48,49の異常の有無を判定することができる。
具体的には、本実施例3では、ECU37により後述する図8の上流側パージ配管の異常診断ルーチンを実行することで、上流側パージ配管48,49の異常診断を次のようにして行う。相対圧力センサ50で検出した相対圧力の絶対値を所定の判定値と比較する。その結果、相対圧力の絶対値が判定値以下の場合には、上流側パージ配管48,49の異常無し(つまり正常)と判定する。これに対して、相対圧力の絶対値が判定値よりも大きい場合には、上流側パージ配管48,49の異常有りと判定する。
以下、本実施例3でECU37が実行する上流側パージ配管の異常診断ルーチンの処理内容を図8に基づいて説明する。
図8に示す上流側パージ配管の異常診断ルーチンは、ECU37の電源オン期間中に所定周期で繰り返し実行され、異常診断部としての役割を果たす。
ステップ301で、上流側パージ配管の異常診断実行条件が成立しているか否かを、例えば、エンジン始動完了後であるか否かによって判定する。尚、過給圧が所定値以上であることを実行条件として追加するようにしても良い。更に、上流側パージバルブ47の開度が所定値以上であること、冷却水温が所定値以上であること、エンジン始動後経過時間が所定値以上であること、エンジン運転状態が所定の運転領域であること等のうちの少なくとも一つを実行条件として追加するようにしても良い。
このステップ301で、上流側パージ配管の異常診断実行条件が不成立であると判定された場合には、ステップ302以降の異常診断に関する処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ301で、上流側パージ配管の異常診断実行条件が成立していると判定された場合には、ステップ302以降の異常診断に関する処理を次のようにして実行する。
ステップ302で、相対圧力センサ50で検出した相対圧力を読み込む。この後、ステップ303に進み、相対圧力の絶対値が判定値以下であるか否かを判定する。この判定値は、予め設定した固定値としても良いし、運転条件(例えば、過給圧、回転速度、負荷等)に応じて変化させるようにしても良い。
このステップ303で、相対圧力の絶対値が判定値以下と判定された場合には、第1の上流側パージ配管48内の圧力と第2の上流側パージ配管49内の圧力との差が正常範囲内と判断する。相対圧力の絶対値が判定値以下の状態が所定時間継続した場合には、ステップ304に進み、上流側パージ配管48,49の異常無し(つまり正常)と判定する。
これに対して、上記ステップ303で、相対圧力の絶対値が判定値よりも大きいと判定された場合には、第1の上流側パージ配管48内の圧力と第2の上流側パージ配管49内の圧力との差が正常範囲を越えていると判断する。相対圧力の絶対値が判定値よりも大きい状態が所定時間継続した場合には、ステップ305に進み、上流側パージ配管48,49の異常有りと判定する。この場合、第1及び第2の上流側パージ配管48,49のいずれか一方に、配管外れ、リーク、配管詰まりのいずれかが発生していると判定する。
この際、例えば、第1の上流側パージ配管48内の圧力が第2の上流側パージ配管49内の圧力よりも低い場合には、第1の上流側パージ配管48に配管外れ又はリークが発生しているか、或は、第2の上流側パージ配管49に配管詰まりが発生していると判定するようにしても良い。一方、第2の上流側パージ配管49内の圧力が第1の上流側パージ配管48内の圧力よりも低い場合には、第2の上流側パージ配管49に配管外れ又はリークが発生しているか、或は、第1の上流側パージ配管48に配管詰まりが発生していると判定するようにしても良い。
以上説明した本実施例3では、相対圧力センサ50で検出した相対圧力の絶対値が判定値以下であるか否かを判定する。相対圧力の絶対値が判定値以下と判定された場合には、上流側パージ配管48,49の異常無し(つまり正常)と判定する。これに対して、相対圧力の絶対値が判定値よりも大きいと判定された場合には、上流側パージ配管48,49の異常有りと判定する。この場合、第1及び第2の上流側パージ配管48,49のいずれか一方に、配管外れ、リーク、配管詰まりのいずれかが発生していると判定する。これにより、もし、上流側パージ配管48,49に、リーク、配管外れ、配管詰まり等の異常が発生しても、その異常を早期に検出することができる。
また、本実施例3では、相対圧力センサ50で検出した相対圧力を所定の判定値と比較することで、第1の上流側パージ配管48内の圧力と第2の上流側パージ配管49内の圧力とを比較して、上流側パージ配管48,49の異常の有無を判定するようにしている。通常、第1の上流側パージ配管48内の圧力と第2の上流側パージ配管49内の圧力は、運転条件(例えば、過給圧、回転速度、負荷等)に応じて同じように変化する。このように、運転条件に応じて同じように変化する第1の上流側パージ配管48内の圧力と第2の上流側パージ配管49内の圧力とを比較するため、運転条件の変化の影響をあまり受けずに上流側パージ配管48,49の異常の有無を判定することができる。このため、運転条件による制約をあまり受けずに幅広い運転条件で上流側パージ配管48,49の異常診断を行うことができる。
図9及び図10に基づいて本開示の実施例4を説明する。但し、前記実施例3と実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例3と異なる部分について説明する。
本実施例4では、図9に示すように、第1の上流側パージ配管48に、第1の上流側パージ配管48内の圧力を検出する第1の圧力センサ54が設けられている。また、第2の上流側パージ配管49に、第2の上流側パージ配管49内の圧力を検出する第2の圧力センサ55が設けられている。
本実施例4では、ECU37により後述する図10の上流側パージ配管の異常診断ルーチンを実行することで、上流側パージ配管48,49の異常診断を次のようにして行う。まず、第1の圧力センサ54で検出した第1の上流側パージ配管48内の圧力Pb1と、第2の圧力センサ55で検出した第2の上流側パージ配管49内の圧力Pb2との差をパージ配管内圧力差ΔPb (=Pb1-Pb2)として算出する。このパージ配管内圧力差ΔPb の絶対値を所定の判定値と比較する。その結果、パージ配管内圧力差ΔPb の絶対値が判定値以下の場合には、上流側パージ配管48,49の異常無し(つまり正常)と判定する。これに対して、パージ配管内圧力差ΔPb の絶対値が判定値よりも大きい場合には、上流側パージ配管48,49の異常有りと判定する。
以下、本実施例4でECU37が実行する図10の上流側パージ配管の異常診断ルーチンの処理内容を説明する。
図10の上流側パージ配管の異常診断ルーチンでは、ステップ401で、上流側パージ配管の異常診断実行条件が成立しているか否かを判定する。この上流側パージ配管の異常診断実行条件は、図8のステップ301で説明した実行条件と同じである。
このステップ401で、上流側パージ配管の異常診断実行条件が成立していると判定された場合には、ステップ402以降の異常診断に関する処理を次のようにして実行する。
まず、ステップ402で、第1の圧力センサ54で検出した第1の上流側パージ配管48内の圧力Pb1を読み込む。この後、ステップ403に進み、第2の圧力センサ55で検出した第2の上流側パージ配管49内の圧力Pb2を読み込む。
この後、ステップ404に進み、第1の上流側パージ配管48内の圧力Pb1と第2の上流側パージ配管49内の圧力Pb2との差をパージ配管内圧力差ΔPb として算出する。
ΔPb =Pb1-Pb2
この後、ステップ405に進み、パージ配管内圧力差ΔPb の絶対値が判定値以下であるか否かを判定する。
この後、ステップ405に進み、パージ配管内圧力差ΔPb の絶対値が判定値以下であるか否かを判定する。
このステップ405で、パージ配管内圧力差ΔPb の絶対値が判定値以下と判定された場合には、パージ配管内圧力差ΔPb が正常範囲内と判断する。パージ配管内圧力差ΔPb の絶対値が判定値以下の状態が所定時間継続した場合には、ステップ406に進み、上流側パージ配管48,49の異常無し(つまり正常)と判定する。
これに対して、上記ステップ405で、パージ配管内圧力差ΔPb の絶対値が判定値よりも大きいと判定された場合には、パージ配管内圧力差ΔPb が正常範囲を越えていると判断する。パージ配管内圧力差ΔPb の絶対値が判定値よりも大きい状態が所定時間継続した場合には、ステップ407に進み、上流側パージ配管48,49の異常有りと判定する。この場合、第1及び第2の上流側パージ配管48,49のいずれか一方に、配管外れ、リーク、配管詰まりのいずれかが発生していると判定する。
この際、例えば、第1の上流側パージ配管48内の圧力が低下して、第1の上流側パージ配管48内の圧力が第2の上流側パージ配管49内の圧力よりも低い場合には、第1の上流側パージ配管48に配管外れ又はリークが発生していると判定するようにしても良い。また、第2の上流側パージ配管49内の圧力が上昇して、第1の上流側パージ配管48内の圧力が第2の上流側パージ配管49内の圧力よりも低い場合には、第2の上流側パージ配管49に配管詰まりが発生していると判定するようにしても良い。
一方、第2の上流側パージ配管49内の圧力が低下して、第2の上流側パージ配管49内の圧力が第1の上流側パージ配管48内の圧力よりも低い場合には、第2の上流側パージ配管49に配管外れ又はリークが発生していると判定するようにしても良い。また、第1の上流側パージ配管48内の圧力が上昇して、第2の上流側パージ配管49内の圧力が第1の上流側パージ配管48内の圧力よりも低い場合には、第1の上流側パージ配管48に配管詰まりが発生していると判定するようにしても良い。
以上説明した本実施例4においても、前記実施例3とほぼ同じ効果を得ることができる。
図11に基づいて本開示の実施例5を説明する。但し、前記実施例4と実質的に同一部分には同一符号を付して説明を省略又は簡略化し、主として前記実施例4と異なる部分について説明する。
本実施例5では、図11に示すように、上流側パージ配管45は、第1の上流側パージ配管48と第2の上流側パージ配管49とに分岐されている。そして、第1の上流側パージ配管48に、第1の上流側パージ配管48を開閉する第1の上流側パージバルブ56が設けられている。また、第2の上流側パージ配管49に、第2の上流側パージ配管49を開閉する第2の上流側パージバルブ57が設けられている。
本実施例5においても、ECU37により前述した図10の上流側パージ配管の異常診断ルーチンを実行することで、前記実施例4と同じようにして上流側パージ配管48,49の異常診断を行う。これにより、前記実施例4とほぼ同じ効果を得ることができる。
尚、上記各実施例4,5では、二つの上流側パージ配管48,49内の圧力の差ΔPb を判定値と比較するようにしている。しかし、これに限定されず、例えば、二つの上流側パージ配管48,49内の圧力の比を判定値と比較して、上流側パージ配管48,49の異常の有無を判定するようにしても良い。
また、上記各実施例1~5において、ECU37が実行する機能の一部又は全部を、一つ或は複数のIC等によりハードウェア的に構成しても良い。
また、上記実施例1又は2と、上記実施例3乃至5のいずれかとを組み合わせて実施するようにしても良い。
その他、本開示は、排気タービン駆動式の過給機(いわゆるターボチャージャ)を搭載したエンジンに限定されず、機械駆動式の過給機(いわゆるスーパーチャージャ)や電動式の過給機を搭載したエンジンにも適用して実施できる。
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
Claims (4)
- 内燃機関(11)の吸入空気を過給するコンプレッサ(19)を備えた過給機付き内燃機関の異常診断装置において、
前記内燃機関の吸気通路(12)のうち前記コンプレッサの上流側へ燃料蒸気を流す第1の上流側配管(34,48)と、
前記第1の上流側配管と並列に設けられて前記吸気通路のうち前記コンプレッサの上流側へ燃料蒸気を流す第2の上流側配管(35,49)と、
前記第1の上流側配管内の圧力と前記第2の上流側配管内の圧力とを比較して前記第1及び第2の上流側配管の異常の有無を判定する異常診断部(37)と
を備えている過給機付き内燃機関の異常診断装置。 - 前記第1及び第2の上流側配管として、前記内燃機関のブローバイガスを流す配管(34,35)が設けられている請求項1に記載の過給機付き内燃機関の異常診断装置。
- 前記第1及び第2の上流側配管として、燃料タンク(40)内で発生した燃料蒸気を流す配管(48,49)が設けられている請求項1に記載の過給機付き内燃機関の異常診断装置。
- 前記異常診断部は、前記第1及び第2の上流側配管の異常有りと判定した場合に、前記第1及び第2の上流側配管のいずれか一方に、配管外れ、リーク、配管詰まりのいずれかが発生していると判定する請求項1乃至3のいずれかに記載の過給機付き内燃機関の異常診断装置。
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