JPWO2013111252A1 - サンプリング回路、a/d変換器、d/a変換器、codec - Google Patents

サンプリング回路、a/d変換器、d/a変換器、codec Download PDF

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Abstract

コンテニアス部(130a)と、コンテニアス部(130a)によって入力されたアナログ信号に基づく入力信号を間欠的にサンプリングし、サンプリングされた信号を保持、転送するサンプル・ホールド部(130b)と、サンプル・ホールド部(130b)によって転送された信号を、デジタル信号として出力するデジタル部(130c)と、を含むサンプリング回路(140)と、コンテニアス部(130a)に対しては、ジッタを加えないクロック信号(φ1)を供給し、サンプル・ホールド部(130b)に対しては、ジッタを加えたクロック信号(φ2’)を供給する制御回路(139)と、によってA/D変換器を構成する。

Description

本発明は、サンプリング回路、サンプリング回路を含むA/D変換器、D/A変換器、及びCODECに関する。
現在、電子機器に対する小型化の要求はますます強くなっていて、電子機器に搭載される電子部品は小型化され、電子部品同士はより近接して配置されるようになっている。電子部品同士を近接して配置すると、電子部品で発生したノイズが直接、または搭載基板や配線を介して他の電子部品に伝わり、他の電子部品の正常な動作を妨げる可能性がある。このため、近年の電子機器には、小型化と共に、ノイズの影響を抑止することが求められている(以下、ノイズ対策とも記す)。
電子部品が発生するノイズが他の電子部品に影響することを防ぐには、一般的に、電子部品同士をノイズの影響が小さくなる程度に離して配置することや、電子部品を製造する際のプロセスにおいて、素子同士の配置や分離を工夫することが考えられる。また、入出力端子を電子部品の個々に分けて設けることも考えられる。
しかし、電子部品を離して配置することは、上記した電子機器の小型化を妨げるために好ましくない。また、電子部品のプロセスによってノイズが外部に影響することを防ぐためには、高度なプロセス技術が必要になり、製造コストの上昇を招くために好ましくない。さらに、電子部品の入力端子や出力端子を分けることは、電子機器の多ピン化が起こり、電子部品を小型化することに不利になる。
ところで、電子機器に搭載される電子部品に、D/A変換器、あるいはA/D変換器がある。D/A変換器、A/D変換器は、電子機器のオーディオの機能等に多く利用される電子部品であり、特にノイズ対策が必要とされる電子部品である。
D/A変換器、A/D変換器のノイズ対策の従来技術としては、例えば、特許文献1に記載された発明がある。特許文献1に記載された発明では、D/A変換器、あるいはA/D変換器の入力信号の同期信号(制御用クロック信号)にジッタを付加している。このような特許文献1記載の発明によれば、出力信号を出力するための同期信号(変換用クロック信号)と制御用クロック信号とに起因するビートノイズの輻射を拡散させることが可能になる。
このような従来技術は、A/D変換器、D/A変換器が発生する輻射ノイズを低減させ、ノイズの他の機器に対する影響を低減するという発想に基づいてなされたものである。
特開昭62−6536号公報
しかしながら、従来技術のように、D/A変換器、A/D変換器が各々発生する輻射ノイズを低減しても、発生したノイズが他方に与える影響を十分に低減することはできない。
また、従来技術はデジタル部にのみジッタを加えるため、アナログ部の突入電流起因の周期ノイズを拡散することはできない。このため、従来技術の拡散効果は限定的なものになる。
また、従来技術を用いて、個々の電子部品が発生する輻射ノイズが、直接、あるいは間接的にD/A変換器、A/D変換器に与える影響を低減するためには、電子機器内に搭載される複数の他の部品にジッタを入力する回路を設けなければならない。このような構成では、ジッタを入力する回路を多数設ける必要が生じ、電子機器の小型化が妨げられることが考えられる。
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであって、電子部品の小型化を妨げることがなく、プロセス技術の高度化を回避しながら、電子機器に搭載される電子部品が受けるノイズの影響を低減することができるサンプリング回路、この回路を備えたA/D変換器、D/A変換器、このようなA/D変換器とD/A変換器とを混載したCODECを提供することを目的とする。
以下、デジタル部は一般的なデジタル回路を備え、量子化され、標本化された信号を伝達する。サンプル・ホールド部は一般的なスイッチトキャパシタ回路(SC回路)を備え、量子化されず、標本化された信号を伝達する。コンテニアス部は一般的な連続信号回路(Continuous回路)を備え、量子化されず、標本化されていない信号を伝達する。
本発明の一態様は、連続的な信号を伝達するコンテニアス部(例えば図18に示したコンテニアス部130a)と、第1のクロック信号(例えば図18に示すクロック信号φ2’)に基づいて動作し、前記コンテニアス部に接続され、標本化されかつ量子化されていない信号を伝達するサンプル・ホールド部(例えば図18に示したサンプル・ホールド部130b)と、前記サンプル・ホールド部に接続され、標本化及び量子化がされた信号を伝達するデジタル部(例えば図18に示したデジタル部130c)と、を備え、前記第1のクロック信号は、基になるクロック信号にジッタが加えられた信号であることを特徴とするサンプリング回路、である。
前記コンテニアス部は入力されたアナログ信号をサンプリングし、前記サンプル・ホールド部は、前記コンテニアス部によってサンプリングされた信号を保持するものであってよい。
前記コンテニアス部(例えば図18に示すコンテニアス部130a)は第2のクロック信号(例えば図18に示すクロック信号φ1)に基づいて動作し、前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号にジッタが加えられていない信号であり、つまり基になるクロック信号そのものであり、さらに前記第1のクロック信号(例えば図18に示すクロック信号φ2’)と前記第2のクロック信号とは逆相でありかつノンオーバーラップの関係にあってよい。
前記コンテニアス部(例えば図22に示すコンテニアス部130a)は第2のクロック信号(例えば図22に示すクロック信号φ1”)に基づいて動作し、前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号の、動作開始時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられ、かつ動作終了時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられていない信号であり、さらに前記第1のクロック信号(例えば図22に示すクロック信号φ2’)と前記第2のクロック信号とは逆相でありかつノンオーバーラップの関係にあってよい。
前記サンプル・ホールド部(例えば図24に示すサンプル・ホールド部150b)は、前記デジタル部(例えば図24に示すデジタル部150c)からのデジタル信号に基づく基準信号をサンプリングし、前記コンテニアス部(例えば図24に示すコンテニアス部150a)は、前記サンプル・ホールド部によってサンプリングされた信号をアナログ信号として転送するようになっていてよい。
前記コンテニアス部(例えば図24に示すコンテニアス部150a)は第2のクロック信号(例えば図24に示すクロック信号φ12)に基づいて動作し、前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号にジッタが加えられていない信号、つまり基になる信号そのものであり、さらに前記第1のクロック信号(例えば図24に示すクロック信号φ11’)と前記第2のクロック信号とは逆相でありかつノンオーバーラップの関係にあってよい。
前記コンテニアス部(例えば図28に示すコンテニアス部150a)は第2のクロック信号(例えば図28に示すクロック信号φ12”)に基づいて動作し、前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号の、動作開始時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられず、動作終了時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられた信号であり、さらに前記第1のクロック信号(例えば図28に示すクロック信号φ11’)と前記第2のクロック信号とは逆相でありかつノンオーバーラップの関係にあってよい。
本発明の他の態様は、入力されたアナログ信号をサンプリングするコンテニアス部(例えば図18に示すコンテニアス部130a)と、前記コンテニアス部によってサンプリングされた信号を保持するサンプル・ホールド部(例えば図18に示すサンプル・ホールド部130b)と、前記サンプル・ホールド部からの信号をデジタル信号として出力するデジタル部(例えば図18に示す130c)と、を含むサンプリング回路(例えば図18に示すサンプリング回路140)、及び前記サンプル・ホールド部に第1のクロック信号(例えば図18に示すクロック信号φ2’を供給するクロック信号供給部(例えば図18に示す制御回路139)を備え、前記第1のクロック信号は、基になるクロック信号にジッタが加えられた信号であることを特徴とするA/D変換器、である。
前記クロック信号供給部は、前記コンテニアス部(例えば図18に示すコンテニアス部130a)に第2のクロック信号(例えば図18に示すクロック信号φ1)を供給し、前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号にジッタが加えられていない信号、つまり基になるクロック信号そのものであり、さらに、前記第1のクロック信号(例えば図18に示すクロック信号φ2’)と前記第2のクロック信号とは逆相でありかつノンオーバーラップの関係にあってよい。
前記サンプル・ホールド部(例えば図17に示すサンプル・ホールド部130b)は、前記アナログ信号によって生じる電荷を蓄積する容量素子(例えば図17に示すキャパシタ132)と、前記容量素子に蓄積された電荷を保持し、前記デジタル部(例えば図18に示すデジタル部130c)に転送する第1のスイッチング素子(例えば図17に示すスイッチ133)と、を含み、前記第1のスイッチング素子は、前記第1のクロック信号(例えば図17に示すクロック信号φ2’)にしたがってオン動作及びオフ動作をするものであってよい。
前記クロック信号供給部(例えば図22に示す制御回路139)は、前記コンテニアス部(例えば図22に示すコンテニアス部130a)に第2のクロック信号(例えば図22に示すクロック信号φ1”)を供給し、前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号の、動作開始時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられ、動作終了時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられていない信号であってよい。
前記サンプル・ホールド部(例えば図21に示すサンプル・ホールド部130b)は、前記アナログ信号によって生じる電荷を蓄積する容量素子(例えば図21に示すキャパシタ132)と、前記容量素子に蓄積された電荷を保持し、前記デジタル部(例えば図22に示すデジタル部130c)に転送する第1のスイッチング素子(例えば図21に示すスイッチ133)と、を含み、前記第1のスイッチング素子は、前記第1のクロック信号(例えば図21に示すクロック信号φ2’)によってオン動作及びオフ動作し、前記コンテニアス部(例えば図21に示すコンテニアス部130a)は、前記容量素子に電荷を蓄積する第2のスイッチング素子(例えば図21に示すスイッチ131、135)を含み、前記第2のスイッチング素子は、前記第2のクロック信号(例えば図21に示すクロック信号φ1”)によってオン動作及びオフ動作をするものであってよい。
前記クロック信号供給部(例えば図18に示す制御回路139)は、前記デジタル部(例えば図18に示すデジタル部130c)に前記第1のクロック信号(例えば図18に示すクロック信号φ2’)を供給するものであってよい。
本発明の他の態様は、デジタル信号を出力するデジタル部(例えば図24のデジタル部150c)と、前記デジタル信号に基づく基準信号をサンプリングするサンプル・ホールド部(例えば図24に示すサンプル・ホールド部150b)と、前記サンプル・ホールド部によってサンプリングされた信号をアナログ信号として転送するコンテニアス部(例えば図24に示すコンテニアス部150a)と、を含むサンプリング回路(例えば図24に示すサンプリング回路160)、及び前記サンプル・ホールド部に第1のクロック信号(例えば図24に示すクロック信号φ11’)を供給するクロック信号供給部(例えば図24に示す制御回路159-1)を備え、前記第1のクロック信号は、基になるクロック信号にジッタが加えられた信号であることを特徴とするD/A変換器、である。
前記クロック信号供給部(例えば図24に示す制御回路159-1)は、前記コンテニアス部(例えば図24に示すコンテニアス部150a)に第2のクロック信号(例えば図24に示すクロック信号φ12)を供給し、前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号にジッタが加えられていない信号、つまり、基になるクロック信号そのものであり、さらに前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号とは逆相でありかつノンオーバーラップの関係にあってよい。
前記サンプル・ホールド部(例えば図23に示すサンプル・ホールド部150b)は、前記基準信号によって生じる電荷を蓄積する容量素子(例えば図23に示すキャパシタ152)と、前記容量素子に電荷を蓄積する第1のスイッチング素子(例えば図23に示すスイッチ151、153)と、を含み、前記第1のスイッチング素子は、前記第1のクロック信号(例えば図23に示すクロック信号φ11’)にしたがってオン動作及びオフ動作をするものであってよい。
前記クロック信号供給部(例えば図28に示す制御回路159-2)は、前記コンテニアス部(例えば図28に示すコンテニアス部150a)に第2のクロック信号(例えば図28に示すクロック信号φ12”)を供給し、前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号の、動作開始時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられず、動作終了時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられた信号であり、さらに前記第1のクロック信号(例えば図28のφ11’)と前記第2のクロック信号とは逆相でありかつノンオーバーラップの関係にあってよい。
前記サンプル・ホールド部(例えば図27に示すサンプル・ホールド部150b)は、前記基準信号によって生じる電荷を蓄積する容量素子(例えば図27に示すキャパシタ152)と、前記容量素子に電荷を蓄積する第1のスイッチング素子(例えば図27に示すスイッチ151、153)と、を含み、前記第1のスイッチング素子は、前記第1のクロック信号(例えば図27に示すクロック信号φ11’)にしたがってオン動作及びオフ動作し、前記コンテニアス部(例えば図27に示すコンテニアス部150a)は、前記容量素子(例えば図27に示すキャパシタ152)に蓄積された電荷を転送する第2のスイッチング素子(例えば図27に示すスイッチ156、157)を含み、前記第2のスイッチング素子は前記第2のクロック信号(例えば図27に示すクロック信号φ12”)によってオン動作及びオフ動作をするものであってよい。
前記クロック信号供給部(例えば図24に示す制御回路159-1)は、前記デジタル部(例えば図24に示すデジタル部150c)に前記第1のクロック信号(例えば図24に示すクロック信号φ11’)を供給するようになっていてよい。
本発明の他の態様は、請求項8から請求項13のいずれか1項に記載のA/D変換器(例えば図31に示すA/D変換器ADC)と、請求項14から請求項19のいずれか1項に記載のD/A変換器(例えば図31に示すD/A変換器DAC)と、を混載したことを特徴とするCODEC、である。
前記A/D変換器と前記D/A変換器とは非同期動作するものであってよい。
本発明の一態様によれば、電子機器に搭載される電子部品が受けるノイズの影響を低減することができるサンプリング回路、この回路を備えたA/D変換器、D/A変換器、このようなA/D変換器とD/A変換器とを混載したCODECを提供することができる。そして、このような効果を、ジッタが加えられたクロック信号に基づいてサンプル・ホールド部を動作させることによって得られるので、電子部品の小型化が妨げられることがない。また、プロセス技術を高度化する必要もない。
さらに、ジッタが加えられたクロック信号に基づいてコンテニアス部を動作させることで、アナログ部の突入電流起因の輻射ノイズを拡散できるため、輻射ノイズを効果的に抑制できる。
本発明の第1態様のサンプリング回路を説明するための図である。 サンプリング回路の、参照信号Vrefに周期ノイズがない場合の動作を説明するための図である。 サンプリング回路から出力される信号を説明するための図である。 サンプリング回路の、参照信号Vrefに周期ノイズがある場合の動作を説明するための図である。 周期ノイズについて説明するための図である。 サンプリング回路を含むD/A変換器において、デジタル部のクロック信号にジッタを加えた場合の、周期ノイズについて説明するための図である。 サンプリング回路を含むD/A変換器において、デジタル部のクロック信号及び、サンプル・ホールド部のクロック信号にジッタを加えた場合の、周期ノイズについて説明するための図である。 本発明の第2態様のサンプリング回路を説明するための図である。 本発明の第2態様のサンプリング回路の動作を説明するための図である。 サンプリング回路において、図9に示した動作をする場合の信号を説明するための図である。 本発明の第2態様のサンプリング回路の動作を説明するための他の図である。 図8に示したサンプリング回路において、動作をする場合に発生する周期ノイズを説明するための図である。 本発明の第2態様のA/D変換器において、デジタル部を動作させるクロック信号にジッタを加えた場合の、周期ノイズについて説明するための図である。 本発明の第2態様のA/D変換器のデジタル部を動作させるクロック信号にジッタを加えた場合の、周期ノイズについて説明するための図である。 実施形態1のパイプライン型A/D変換器を示した図である。 パイプライン型A/D変換器の、デジタル出力信号を算出する演算を例示するための図である。 実施形態1−1のサンプリング回路を説明するための図である。 実施形態1−1の、サンプリング回路と、制御回路とを含むA/D変換器を説明するための機能ブロック図である。 クロック信号φ1、φ1’、φ1”、φ2、φ2’のタイミングチャートを表した図である。 ジッタ選択部の具体的な構成を説明するための図である。 実施形態1−2のサンプリング回路を説明するための図である。 実施形態1−2の、サンプリング回路と、制御回路とを含むA/D変換器を説明するための機能ブロック図である。 実施形態2−1のサンプリング回路を説明するための図である。 実施形態2−1の、サンプリング回路と、制御回路とを含むD/A変換器を説明するための機能ブロック図である。 クロック信号φ11、φ11’、φ12、φ12’のタイミングチャートを示した図である。 ジッタ選択部の具体的な構成を説明するための図である。 実施形態2−2のサンプリング回路を説明するための図である。 実施形態2−2の、サンプリング回路と、制御回路とを含むD/A変換器を説明するための機能ブロック図である。 クロック信号φ11、φ11’、φ12、φ12’、φ12”のタイミングチャートを示した図である。 ジッタ選択部の具体的な構成を説明するための図である。 実施形態3のCODECを説明するための図である。 実施形態3の効果を説明するための図である。 実施形態3のその他のCODECを説明するための図である。
以下、本発明を説明する。
まず、本発明の実施形態の説明に先立って、本発明のサンプリング回路の考え方について説明する。なお、この説明では、本実施形態のサンプリング回路を適用したD/A変換器を例にする。
以下、デジタル部は一般的なデジタル回路を備え、、量子化され、標本化された信号を伝達する。サンプル・ホールド部は一般的なスイッチトキャパシタ回路(SC回路)を備え、量子化されず、標本化された信号を伝達する。コンテニアス部は一般的な連続信号回路(Continuous回路)を備え、量子化されず、標本化されていない信号を伝達する。
図1に示したサンプリング回路は、本実施形態の基礎となる態様(以下、「第1態様」とも記す)のサンプリング回路であり、第1態様のD/A変換器におけるサンプリング回路を説明するための図である。
図1に示したサンプリング回路は、信号をサンプル、ホールドするサンプル・ホールド部とアナログ信号を処理するコンテニアス部とを有し、キャパシタ111-1、112、113と、演算増幅器121-1と、を含んでいる。図1において、デジタル信号を扱うデジタル部は図示していない。
キャパシタ111-1には、スイッチ101-1、102-1によってサンプリングされた参照信号Vref(サンプリング後の参照信号Vrefを入力信号Vinと記す)が加えられ、電荷が蓄積される。キャパシタ111-1に蓄積された電荷は、スイッチ101-1、102-1の切り替えにしたがって演算増幅器121-1の反転入力端子に入力される。演算増幅器121-1は、基準信号Vcomを非反転入力端子から入力し、アナログの出力信号Voutを出力する。
ここで、図1に示す回路構成では、参照信号Vref、基準信号Vcomにノイズが重畳した場合、ノイズが、ゲイン0dBで出力波形に現れる。そのため、ゲイン0dBでノイズに対する感度が最も高い。第1態様では参照信号Vrefにノイズが重畳した場合について述べるが、参照信号Vref以外にノイズが重畳した場合でも同様の考察が適応できる。一例として、基準信号Vcomが挙げられる。
図2(a)〜(d)は、参照信号Vrefに周期ノイズがない場合の、図1に示したD/A変換器の動作を説明するための図である。
図2(a)は参照信号Vrefのサンプリングタイミングを示している。図2(b)はキャパシタ111-1が入力信号Vinによって蓄積された電荷をホールド、放出するタイミングを示し、図2(c)は直流電圧である参照信号Vrefを示し、図2(d)は演算増幅器121-1から出力される、アナログ信号である出力信号Voutを示している。なお、図2(d)において、実線で示した信号がキャパシタ111-1から転送されてきた電荷によって生じる入力信号Vinであり、キャパシタ112を介したフィードバックによって破線で示した出力信号Voutが生成される。
図3は、入力信号Vinの、出力信号Voutへの表れ方を説明するための図である。図3中、グラフ(a)は、図1に示したキャパシタ111-1から出力される信号を説明するための図であり、入力信号Vinをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルを示す。
図3中、グラフ(b)はキャパシタ111-1が入力信号Vinによって蓄積された電荷をホールド、放出するタイミングを律するクロックをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルを示し、図3中、グラフ(c)は出力信号Voutをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルを示している。
図3に示した(a)、(b)、(c)のいずれのグラフにおいても、縦軸は信号のスペクトルの強度を示し、横軸は周波数を示している。また、図3中の、グラフ(a)、(b)、(c)中に矢線で示した縦軸の位置は、周波数の基準(「0」)を示している。
図3中、グラフ(a)に示したように、キャパシタ111-1から出力された信号(図中にスペクトルp1で示す)は一定の周波数を有している。スペクトルqは入力信号Vinにおけるノイズシェープされたフロアノイズを示す。スペクトルp1、qがスイッチ101-1、102-1によってサンプリングされ、ホールド、放出されると、畳み込みによってグラフ(c)に示す出力信号Voutが生成される。出力信号Voutにおいて、スペクトルp1、qが、グラフ(c)中に示す破線を軸として対称にミラーされている。
次に、参照信号Vrefに周期ノイズがある場合について説明する。
図4(a)〜(d)は、図1に示したサンプリング回路において、参照信号Vrefに周期ノイズがある場合のD/A変換器の動作を説明するための図である。
図4(a)は参照信号Vrefのサンプリングタイミングを示している。
図4(b)はキャパシタ111-1が参照信号Vrefによって蓄積された電荷をホールド、放出するタイミングを示している。図4(a)、(b)に示すクロック信号が供給されるスイッチは、クロック信号がHighである区間でオンとなり、クロック信号がLowである区間でオフされるよう駆動される。
図4(c)は直流電圧である参照信号Vrefを示し、図4(d)は演算増幅器121-1から出力される、アナログ信号である出力信号Voutを示している。
図4(c)に示す周期ノイズN1が参照信号Vrefに発生している場合、D/A変換器では、図4(d)に示す出力信号Voutにも周期ノイズN1に対応する周期ノイズN2が発生することになる。
図4(c)、(d)に示した周期ノイズを、図5に示すグラフ(a)、(b)、(c)を使って説明する。
図5は、入力信号Vinと、周期ノイズと、の出力信号Voutへの表れ方を説明するための図である。図5中、グラフ(a)は、図1に示したキャパシタ111-1から出力される信号を説明するための図であり、入力信号Vinをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルを示す。
図5中、グラフ(b)はキャパシタ111-1が入力信号Vinによって蓄積された電荷をホールド、放出するタイミングを律するクロックをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルを示す。グラフ(c)は出力信号Voutをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルを示している。
図5中の、グラフ(a)、(b)、(c)のいずれにおいても、縦軸は信号のスペクトルの強度を示し、横軸は周波数を示している。グラフ(a)、(b)、(c)の各グラフ中に矢線で示した縦軸の位置は、周波数の基準(「0」)を示している。
図5中のグラフ(a)で示したスペクトルを図1に示したスイッチ101-1、102-1でサンプリングし、ホールド、放出すると、周期ノイズN2は折り返され、周期ノイズN2’がDC付近に現れる。そして、図5中のグラフ(c)に示すように、畳み込みによって周期ノイズN2’がグラフ(c)中の破線を軸として対称にミラーされ出力信号Voutが生成される。周期ノイズN2’は、D/A変換器が例えばオーディオ機器に用いられる場合、出力音声に使用される周波数領域(以下、in−bandとも記す)内に現れる。
第1態様は、サンプリング回路等の機器を動作させるクロック信号にジッタを加えることにより、他の機器が出力する信号によってin−band内に現れる周期ノイズを拡散し、音声等の出力信号の信号品質が損なわれることを防ぐという技術思想に基づいてなされたものである。
次に、本発明と従来技術との相違を明確にするため、前記した特許文献1に記載された従来技術について説明する。
A/D変換器、D/A変換器は、非連続的な信号であるデジタル信号を処理するデジタル部、信号をサンプル、ホールドするサンプル・ホールド部(S/H部)、連続的な信号であるアナログ信号を処理するコンテニアス部(Continuous部)、を備えるサンプリング回路を含んでいる。
図6は、D/A変換器において、デジタル部を動作させるクロック信号にジッタを加えた場合の、入力信号Vinと、周期ノイズと、の出力信号Voutへの表れ方を説明するための図ある。
図6中、グラフ(a)は、図1に示したキャパシタ111-1から出力される信号を説明するための図であり、入力信号Vinをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルを示す。
図6中、グラフ(b)は、キャパシタ111-1が入力信号Vinによって蓄積された電荷をホールド、放出するタイミングを律するクロックをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルを示す。図6中、グラフ(c)は出力信号Voutをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルを示している。
図6中の、グラフ(a)、(b)、(c)のいずれにおいても、縦軸は信号のスペクトルの強度を示し、横軸は周波数を示している。また、グラフ(a)、(b)、(c)中に矢線で示した縦軸の位置は、周波数の基準(「0」)を示している。
従来技術では、D/A変換器のデジタル部のクロック信号にジッタを加えている。このような従来技術によれば、図6中のグラフ(a)に示したように、周期ノイズN3のエネルギーがジッタを加える前よりも広い周波数領域に分散される。このため、周期ノイズN3のスペクトルのピークは、図5に示した周期ノイズN2のスペクトルのピークよりも低くなる。また、in−band内に発生する周期ノイズN3’のスペクトルのピークも、周期ノイズN3と同様に低くなる。このような構成によれば、D/A変換器自身が発生するノイズを小さくし、他の機器に与えるノイズの影響を低減することができる。
上記した特許文献1に記載の発明に対し、第1態様では、図6に示した周期ノイズN3’のスペクトルのピークをさらに分散し、他の機器が発生するノイズによる影響を、自身で打ち消すことができるサンプリング回路等を提供することを目的としている。
第1態様は、上記した目的を実現するため、D/A変換器のサンプル・ホールド部のクロック信号にジッタを加えるようにした。
図7は、D/A変換器において、デジタル部のクロック信号及び、サンプル・ホールド部のクロック信号にジッタを加えた場合の、入力信号Vinと、周期ノイズと、の出力信号Voutへの表れ方を説明するための図である。
図7中の、グラフ(a)は、図1に示したキャパシタ111-1から出力される信号を説明するための図であり、入力信号Vinをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルを示す。
図7中のグラフ(b)はキャパシタ111-1が入力信号Vinによって蓄積された電荷をホールド、放出するタイミングを律するクロックをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルを示す。図7中のグラフ(c)は出力信号Voutをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルを示している。
グラフ(a)、(b)、(c)のいずれにおいても、縦軸は信号のスペクトルの強度を示し、横軸は周波数を示している。また、グラフ(a)、(b)、(c)中に矢線で示した縦軸の位置は、周波数の基準(「0」)を示している。
グラフ(a)に示したように、デジタル部と共にサンプル・ホールド部にもジッタを加えたクロック信号を供給すると、アナログ部の突入電流起因の周期ノイズを拡散できるため、周期ノイズN4のスペクトルのピークを、図6に示した周期ノイズN3のスペクトルのピークより小さくできる。さらに、動作クロックにジッタが加えられているため、折り返し時に変調がかかり、in−band内に発生する周期ノイズN4’のスペクトルのピークが、周期ノイズN4のスペクトルのピークよりもさらに小さくなっている。このことから、第1態様は、in−band内に発生する周期ノイズを従来技術よりも低減できることが明らかである。
このような第1態様によれば、図7に示した周期ノイズN4から周期ノイズN4’への変調において周波数拡散効果が得られるため、D/A変換器においてin−band内に発生する周期ノイズを小さくすることができる。この周期ノイズはD/A変換器が発生する周期ノイズのみに限定されるものではなく、一例としては同一基板上に搭載されたA/D変換器からの周期ノイズなどが挙げられる。このため、特に周期ノイズが動作に影響する電子部品に第1態様を適用することにより、この電子部品の周期ノイズを低減することができる。このような第1態様は、電子機器の小型化、構成の簡易化において有利である。
次に、本実施形態のサンプリング回路を適用したA/D変換器を例に、本発明のサンプリング回路の考え方について説明する。
図8に示したサンプリング回路は、本実施形態の基礎となる態様(以下、「第2態様」とも示す)のサンプリング回路である。
このサンプリング回路は、コンテニアス部と、サンプル・ホールド部と、デジタル部と、を有している。このような構成のうち、デジタル部は、一般的なデジタル回路を有し、量子化され、標本化された信号を出力する。サンプル・ホールド部は、一般的なスイッチトキャパシタ回路(SC回路)を有し、量子化されず、標本化された信号を出力する。また、コンテニアス部は、一般的な連続信号回路(Continuous回路)を有し、量子化されず、標本化されていない信号を出力する。
なお、図8に示したサンプリング回路において、コンテニアス部はアナログ入力信号Ainを入力する。サンプル・ホールド部はコンテニアス部によって入力されたアナログ入力信号Ainを間欠的にサンプリングし、サンプリングされた信号をホールド、転送する。なお、図8において、デジタル信号を扱うデジタル部は図示していない。
図8に示したサンプリング回路は、キャパシタ111-2と、演算増幅器121-2と、を含んでいる。キャパシタ111-2には、スイッチ101-2、102-2によってサンプリングされたアナログ入力信号Ain(サンプリング後のアナログ入力信号Ainを入力信号Vinと記す)が加えられ、電荷が蓄積される。キャパシタ111-2に蓄積された電荷は、スイッチ101-2、102-2、103の切り替えにしたがって演算増幅器121-2の反転入力端子に入力される。演算増幅器121-2は、基準信号Vcomを非反転入力端子から入力し、アナログ信号VAinを出力する。
ここで、図8に示す回路構成では、基準信号Vcomに周期ノイズが重畳した場合、周期ノイズは、ゲイン0dBで出力波形に現れる。そのためゲイン0dBで周期ノイズに対する感度が最も高い。第2態様では、先ず、基準信号Vcomに周期ノイズが重畳した場合について述べる。
図9(a)〜(f)は、基準信号Vcomに周期ノイズがない場合の、第2態様のサンプリング回路の動作を説明するための図である。
図9(a)はアナログ入力信号Ainのサンプリングタイミングを示している。
図9(b)はキャパシタ111-2がアナログ入力信号Ainによって蓄積された電荷をホールド、放出するタイミングを示している。
図9(a)、(b)に示すクロック信号が供給されるスイッチは、クロック信号がHighである区間でオンとなり、クロック信号がLowである区間でオフされるよう駆動される。
図9(c)はアナログ入力信号Ainを示し、図9(d)は直流電圧である基準信号Vcomを示し、図9(e)はキャパシタ111-2から転送されてきた電荷によって生じるアナログ信号Vinを示している。
図9(f)は、演算増幅器121-2から出力されるアナログ信号である出力信号VAinを示している。
なお、図9(e)において、破線で示した信号がアナログ入力信号Ainであり、スイッチ101-2、102-2、103によってサンプリングされ、ホールド、放出されると、入力信号Vinが生成される。図9(f)において、破線で示した信号がキャパシタ111-2から転送されてきた電荷によって生じるアナログ信号Vinであり、スイッチ103を介したフィードバックによって実線で示した出力信号VAinが生成される。
図10中のグラフ(a)は、図8に示したキャパシタ111-2から出力される信号を説明するための図であり、アナログ信号Vinをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルを示す。
図10中のグラフ(b)は、演算増幅器121-2の出力信号であるVAinをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルを示している。
図10中の、グラフ(a)及び(b)のいずれにおいても、縦軸は信号のスペクトルの強度を示し、横軸は周波数を示している。図10のグラフ(a)及びグラフ(b)中に矢線で示した縦軸の位置は、周波数の基準(「0」)を示している。
図10中のグラフ(a)に示したように、キャパシタ111-2から出力された信号(図中にスペクトルP2で示す)は一定の周波数を有している。スペクトルP2がスイッチ101-2、102-2、103によってサンプリングされ、ホールド、放出されると、図10中のグラフ(b)に示す出力信号VAin(図中にスペクトルp2で示す)が生成される。
次に、基準信号Vcomに周期ノイズがある場合について説明する。
図11(a)〜(f)は、図8に示したサンプリング回路の、基準信号Vcomに周期ノイズがある場合の動作を説明するための図である。
図11(a)はアナログ入力信号Ainのサンプリングタイミングを示している。
図11(b)はキャパシタ111-2がアナログ入力信号Ainによって蓄積された電荷をホールド、放出するタイミングを示している。
図11(c)はアナログ入力信号Ainを示し、図11(d)は直流電圧である基準信号Vcomを示し、図11(e)はキャパシタ111-2から転送されてきた電荷によって生じるアナログ信号Vinを示している。
図11(f)は、演算増幅器121-2から出力されるアナログ信号である出力信号VAinを示している。
図11(d)に示す周期ノイズN11が基準信号Vcomに発生している場合、サンプリング回路では、周期ノイズN11を、演算増幅器121-2を介して出力信号Vinに重畳することになる。そのため周期ノイズを含んだ出力信号Vinをサンプル、ホールドすると出力信号VAinにも周期ノイズN11に対応する周期ノイズN12が発生する。
図11(d)、(e)、(f)に示した周期ノイズを、図12に示すグラフ(a)、(b)を使って説明する。
図12に示すグラフ(a)は、図8に示したキャパシタ111-2から出力される信号を説明するための図であり、アナログ信号Vinをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルP2を示す。
図12中(b)に示したグラフは演算増幅器121-2の出力信号であるVAinをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルp2を示している。
図12に示したグラフ(a)及び(b)のいずれにおいても、縦軸は信号のスペクトルの強度を示し、横軸は周波数を示している。図12中のグラフ(a)、(b)中に矢線で示した縦軸の位置は、周波数の基準(「0」)を示している。
図12中、グラフ(a)で示したスペクトルを図8に示したスイッチ101-2、102-2、103でサンプリングし、ホールド、放出すると、周期ノイズN12は折り返され、図12(b)に示すように周期ノイズN12’がDC付近に現れる。周期ノイズN12’は、A/D変換器が例えばオーディオ機器に用いられる場合、出力音声に使用される周波数領域、すなわちin−band内に現れる。
第2態様は、サンプリング回路等の機器を動作させるクロック信号にジッタを加えることにより、他の機器が出力する信号によってin−band内に現れる周期ノイズを拡散し、音声等の出力信号の信号品質が損なわれることを防ぐという技術思想に基づいてなされている。
次に、以上説明した第2態様と従来技術との相違を明確にするため、前記した特許文献1に記載された従来技術について説明する。
A/D変換器は、コンテニアス部(Continuous部)と、サンプル・ホールド部(S/H部)と、デジタル部と、を備えるサンプリング回路を含んでいる。ここでは、図8に示したサンプリング回路をA/D変換器が備えるものとして説明する。
図13中、グラフ(a)及び(b)は、A/D変換器において、デジタル部を動作させるクロック信号にジッタを加えた場合の、周期ノイズについて説明するための図である。
13に示すグラフ(a)は、図8に示したキャパシタ111-2から出力される信号を説明するための図であり、アナログ信号Vinをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルP2を示す。
図13に示すグラフ(b)は演算増幅器121-2の出力信号であるVAinをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルp2を示している。
図13中、(a)及び(b)に示したグラフのいずれにおいても、縦軸は信号のスペクトルの強度を示し、横軸は周波数を示している。図13中のグラフ(a)及び(b)中に矢線で示した縦軸の位置は、周波数の基準(「0」)を示している。
従来技術では、A/D変換器のデジタル部のクロック信号にジッタを加えている。このような従来技術によれば、図13中、グラフ(a)に示したように、周期ノイズN13のエネルギーがジッタを加える前よりも広い周波数領域に分散される。このため、周期ノイズN13のスペクトルのピークは、図12に示した周期ノイズN12のスペクトルのピークよりも低くなっている。また、in−band内に発生する周期ノイズN13’のスペクトルのピークも、周期ノイズN13と同様に低くなる。このような構成によれば、A/D変換器自身が発生するノイズを小さくし、他の機器に与えるノイズの影響を低減することができる。
上記した特許文献1記載の発明に対し、第2態様では、図13に示した周期ノイズN13’のスペクトルのピークをさらに分散し、他の機器が発生するノイズによる影響を、自身で打ち消すことができるサンプリング回路等を提供することを目的としている。
第2態様は、上記した目的を実現するため、A/D変換器のサンプル・ホールド部のクロック信号にジッタを加えるようにした。
図14に示すグラフ(a)、(b)は、A/D変換器において、デジタル部のクロック信号及び、サンプル・ホールド部のクロック信号にジッタを加えた場合の、周期ノイズについて説明するための図である。
図14中の、グラフ(a)は、図8に示したキャパシタ111-2から出力される信号を説明するための図であり、アナログ信号Vinをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルP2を示す。
図14中の、グラフ(b)は演算増幅器121-2の出力信号であるVAinをフーリエ変換により周波数軸に変換したスペクトルp2を示している。
図14中のグラフ(a)、(b)のいずれにおいても、縦軸は信号のスペクトルの強度を示し、横軸は周波数を示している。図14に示すグラフ(a)、(b)中に矢線で示した縦軸の位置は、周波数の基準(「0」)を示している。
図14中、グラフ(a)に示したように、デジタル部と共にサンプル・ホールド部にもジッタを加えたクロック信号を加えると、アナログ部の突入電流起因の周期ノイズを拡散できるため、周期ノイズN14のスペクトルのピークを、図13に示した周期ノイズN13のスペクトルのピークより小さくできる。さらに、動作クロック信号にジッタが加えられているため、折り返し時に変調がかかり、周期ノイズN14’のスペクトルのピークが、周期ノイズN14のスペクトルのピークよりもさらに小さくなっている。このことから、第2態様は、in−band内に発生する周期ノイズを従来技術よりも低減できることが明らかである。
このような第2態様によれば、図14に示した周期ノイズN14から周期ノイズN14’への変調において周波数拡散効果が得られるため、A/D変換器においてin−band内に発生する周期ノイズを小さくすることができる。この周期ノイズはA/D変換器が発生する周期ノイズのみに限定されるものではなく、特に周期ノイズが動作に影響する電子部品に第2態様を適用し、この電子部品の周期ノイズを低減することができる。このような第2態様は、電子機器の小型化、構成の簡易化において有利である。
次に、以上述べた考え方に基づく、本発明の実施形態1、実施形態2、実施形態3について説明する。
まず、本発明のサンプリング回路を適用した実施形態1のA/D変換器を説明する。実施形態1では、A/D変換器をパイプライン型A/D変換器として構成している。
図15は、実施形態1のパイプライン型A/D変換器を示した図である。
実施形態1のパイプライン型A/D変換器は、アナログ入力信号AinをNビットのデジタル出力信号Doutに変換する変換器である。このため、アナログ入力信号Ainをサンプル、ホールドするサンプリング回路(図中にS/Hと記す)801と、各ビットを決定するための縦列接続されたk個のステージ(図中にSと記す)S1、S2…Skと、各ステージにおいて決定されたn桁のデジタル出力信号dj(jは1〜k)を格納するメモリ803と、メモリ803に格納されたデジタル出力信号djに基づいてアナログ入力信号AinのA/D変換値であるデジタル出力信号Doutを演算する演算回路804と、を有している。
また、実施形態1では、A/D変換器が、複数のステージを制御する制御回路139を備えるものとする。制御回路139は、各ステージに動作クロック信号を示すジッタを含まないクロック信号φ1、クロック信号φ1と同時にHighとならない逆相のノンオーバーラップクロックであって、ジッタを含まないクロック信号φ2、クロック信号φ1にジッタを加えたクロック信号φ1’、φ1”、クロック信号φ2にジッタを加えたクロック信号φ2’の少なくとも1つを出力する。
サンプリング回路801は、アナログ入力信号Ainをサンプルし、ホールドした値をアナログの入力信号VAinとして第1番目のステージS1に送出する回路である。サンプリング回路801には、アナログスイッチとキャパシタとを含む無帰還サンプリング回路等が適用される。
ステージS1〜Skは直列に接続され、各々入力される入力信号VAinに基づいてn桁のデジタル出力信号djをメモリ803に送出する。また、各ステージでは、前段から入力信号VAinが入力され、デジタル出力信号djと入力信号VAinとによって生成されたアナログの出力信号VAoutが、次のステージに出力される。図中にステージS1を基準にした入力信号VAin、出力信号VAoutを示す。
メモリ803は、k個のステージS1〜Skの各々からn桁のデジタル出力信号djを入力し、格納する。このため、メモリ803には、少なくとも、nビットのアドレスをk個格納できる半導体メモリ等が用いられる。
演算回路804は、メモリ803に格納されたデジタル出力信号djに基づいて演算し、N桁のデジタル出力信号Doutを出力する。デジタル出力信号Doutを算出するための演算は、次のように行われる。
すなわち、演算回路804は、ステージSkのデジタル出力dkの最上位の桁と、ステージS(k−1)のデジタル出力d(k−1)の最下位桁を2進法で加算する。さらに、加算の結果(加算値)に基づいて、d(k−1)の最上位桁と、ステージS(k−2)のデジタル出力d(k−2)の最下位桁を、同じく2進法で加算する。
このような処理を繰り返し、ステージS1のデジタル出力d1の最下位桁とステージS2のデジタル出力d2の最上位桁までを足し合わせる。足し合わされた最終的な結果は、デジタル出力信号Doutとして出力される。
図16は、以上述べたデジタル出力信号Doutを算出する演算を例示するための図である。
図16の例では、4個のステージS1〜S4があって、各ステージS1〜S4が、3桁のデジタル出力d1〜d4をそれぞれ図15に示したメモリ803に出力するものとする。より具体的には、デジタル出力d1〜d4の値を、以下のように定める。
d1=001、d2=100、d3=101、d4=111
図16の例では、隣接するステージによって出力されるデジタル出力の最上位桁と最下位桁とを加算した結果、デジタル出力信号Doutとして、「010011011」の値が得られる。
次に、実施形態1のサンプリング回路の具体例として、実施形態1−1、及び実施形態1−2について説明する。実施形態1−1は、クロック信号として、ジッタを含まないクロック信号φ1、φ2と、ジッタを含むクロック信号φ1’、φ2’とを用いるサンプリング回路である。実施形態1−2は、上記クロック信号φ1、φ2、φ1’、φ2’に加えてさらに、クロック信号φ1の立ち上がりにのみジッタを加えたクロック信号φ1”も用いたサンプリング回路である。なお、実施形態1−1及び実施形態1−2においてサンプリング回路の基本的な構成は同一である。
図17は、実施形態1−1のサンプリング回路を説明するための図であって、図15におけるサンプリング回路801を示し、複数のA/D変換器に共通の制御回路139を同時に示している。
図17に示したサンプリング回路140(図15のサンプリング回路801に対応)は、アナログ入力信号Ainを入力するコンテニアス部130aと、コンテニアス部130aによって入力されたアナログ入力信号Ainを間欠的にサンプリングし、サンプリングされた信号をホールド、転送するサンプル・ホールド部130bと、を含んでいる。このような実施形態1では、図15に示したメモリ803と演算回路804とが、後述の図18に示すデジタル部130cとして機能する。
パイプライン型A/D変換器の各ステージに共通の制御回路139は、ジッタを含まないクロック信号φ1、φ2、ジッタが加えられたクロック信号φ1’、φ2’、クロック信号φ1の立ち上がりエッジにのみジッタが加えられたクロック信号φ1”を生成する。それらクロック信号のうち、クロック信号φ1はコンテニアス部130aに入力され、クロック信号φ2’はサンプル・ホールド部130bに入力される。
コンテニアス部130aは、スイッチ131とスイッチ135と、を含んでおり、スイッチ131及びスイッチ135は、クロック信号φ1にしたがってオン、オフする。スイッチ131とスイッチ135と、のオン、オフ動作により、アナログの入力信号Ainがサンプリングされて、入力信号Vinになる。
サンプル・ホールド部130bは、入力信号Vinをサンプリングし、入力信号Vinによって生じた電荷を保持するキャパシタ132と、キャパシタ132に保持された電荷を後段のステージに転送するスイッチ133と、を含む。スイッチ133は、クロック信号φ2’にしたがってスイッチング動作を行っている。
なお、実施形態1−1では、コンテニアス部130aをクロック信号φ1で動作させ、サンプル・ホールド部130bを、ジッタを加えたクロック信号φ2’で動作させている。ただし、実施形態1−1は、このような構成に限定されるものでなく、例えばスイッチ131とスイッチ135と、を、異なるクロック信号によって動作させてもよく、クロック信号にジッタを加えたクロック信号によって動作させてもよい。ただし、この場合、先にスイッチオフするスイッチにはジッタを加えてはならない。すなわち、スイッチ135を先にオフし、スイッチ131を後にオフする場合、スイッチ135を動作させるクロックにはジッタを加えないクロック信号φ1を用い、スイッチ131を動作させるクロックにはジッタを加えたクロック信号φ1’を用いても良い。
図18は、図17に示したサンプリング回路140と、制御回路139とを含むA/D変換器(図中、ADCと記す)を説明するための機能ブロック図である。
制御回路139は、コンテニアス部130aに対しては、ジッタを加えていないクロック信号φ1を供給し、デジタル部130cに対しては、ジッタを加えたクロック信号φ2’を供給し、サンプル・ホールド部130bに対しては、ジッタを加えたクロック信号φ2’を供給する。また、デジタル部130cに供給されるクロックはサンプル・ホールド部130bに供給されるクロックとの位相関係が反転であるクロック信号φ1’であっても良い。
すなわち、制御回路139は、クロック信号生成部143と、ジッタ生成部(図18中にJitter_Gen.と記す)141と、ジッタ選択部(図18中にJitter_Sel.と記す)142と、を含んでいる。クロック信号生成部143は、クロック信号φ1と、クロック信号φ1とは同時にHighとならない、逆相のノンオーバーラップクロック信号φ2と、を生成する。ジッタ生成部141は、クロック信号φ1にジッタを加えてクロック信号φ1’を生成し、クロック信号φ2にジッタを加えてクロック信号φ1’と同時にHighとならない、逆相の、ジッタを含むノンオーバーラップクロック信号φ2’を生成する。また、クロック信号φ1の立ち上がりエッジにのみジッタを加えてクロック信号φ1”を生成する。このクロック信号φ1”は、クロック信号φ2、φ2’のそれぞれに対して、これらと同時にHighとならない、逆相のクロック信号である。これらクロック信号φ1及びこのクロック信号φ1にジッタが付加されて生成されるクロック信号φ1’、φ1”と、クロック信号φ2、φ2’とは、同時にHighとならない、逆相の、オーバーラップの関係にある。
そして、ジッタ生成部141によって生成されたジッタを含むクロック信号φ2’をサンプル・ホールド部130bに出力し、ジッタを加えないクロック信号φ1をコンテニアス部130aに出力し、ジッタを含むクロック信号φ2’をデジタル部130cに出力するように動作する。なお、ジッタ生成部141は、クロック信号を遅延させる遅延回路等によって比較的簡易に構成することができる。
ここで、制御回路139で生成されるクロック信号φ1、φ2、φ1’、φ2’、φ1”について、具体的に説明する。
図19(a)〜(e)は、クロック信号φ1、φ1’、φ2、φ2’、φ1”のタイミングチャートを表した図である。
図19において、(a)はクロック信号φ1のタイミングチャートを表し、(b)はクロック信号φ1’のタイミングチャートを表し、(c)はクロック信号φ1”のタイミングチャートを表し、(d)はクロック信号φ2のタイミングチャートを表し、(e)はクロック信号φ2’のタイミングチャートを表す。
各クロック信号が供給されるスイッチは、クロック信号がHighである区間にスイッチがオンとなり、クロック信号がLowである区間にオフするように駆動される。
なお、クロック信号の立ち上りにのみジッタが付加されるクロック信号φ1”は、例えば、クロック信号φ1とクロック信号φ1’とをAND回路に入力することによって生成される。
図20は、図18に示したジッタ選択部142の具体的な構成を説明するための図である。
図20に示したように、ジッタ選択部142は、各々が5つのスイッチを含むスイッチユニット1301、1302及び1303を備えている。スイッチユニット1301はコンテニアス部130aに出力されるクロック信号を選択する。スイッチユニット1302はサンプル・ホールド部130bに出力されるクロック信号を選択する。スイッチユニット1303はデジタル部130cに出力されるクロック信号を選択する。
ジッタが加えられたクロック信号φ1’、φ2’は、ジッタ選択部142に出力される。このとき、ジッタ選択部142には、ジッタが加えられていないクロック信号φ1、φ2も入力されている。
ジッタ選択部142は、クロック信号φ1、φ2、φ1’、φ2’、φ1”、からクロック信号φ1を選択し、コンテニアス部130aに出力する。また、クロック信号φ2’を選択し、サンプル・ホールド部130bに出力し、クロック信号φ2’を選択し、デジタル部130cに出力する。
なお、図18に示した構成からジッタ選択部142をなくし、クロック信号生成部143からクロック信号φ1をコンテニアス部130aに直接出力し、ジッタ生成部141からクロック信号φ2’をサンプル・ホールド部130b、デジタル部130cに直接出力してもよい。
このような実施形態1−1によれば、サンプル・ホールド部130bは標本化された信号を伝達しており、信号成分はDC成分であるため、動作クロックに加えられたジッタにより信号成分は変調がかからない。しかし、A/D変換器自身、または、他の電子機器から混入する周期ノイズはAC成分であるため、動作クロックに加えられたジッタによりノイズ成分には変調がかかり、ノイズ拡散効果が得られる。換言すれば、STF(Signal Transfer Function)には変化せず、NTF(Noise Transfer Function)のみにジッタによる変調をかけることができ、混入する周期ノイズを信号成分と効率的に分離することができる。したがって、ジッタ生成部は、周波数変調をするための信号を生成する周波数変調信号生成部とも言うことができる。また、ジッタとは、周波数が変動する信号とも言うことができる。
このため、伝達すべき信号にノイズを加えることなく、in−band内のノイズだけを分散し、そのスペクトルのピークを低減することができる。
以上説明した実施形態1−1によれば、A/D変換器周辺の機器から発生するノイズを低減するのではなく、A/D変換器自身のノイズに対する耐性を強化することができる。このため、A/D変換器周辺の他の機器の構成を変更することなく、A/D変換器のみを変更してA/D変換器に対するノイズの影響を低減することができる。
また、実施形態1−1は、クロック信号にジッタを加える回路を追加することのみによって実現することができる。このため、高度な半導体プロセス技術やチップの多ピン化が不要になって、A/D変換器の高コスト化を防ぐことができる。さらに、実施形態1−1によれば、ノイズの影響を考慮することなくA/D変換器を他の機器に充分近接させて配置することができるから、A/D変換器を含む機器の小型化に効果を奏する。
また、実施形態1−1では、A/D変換器周辺の機器から発生するノイズを低減することを目的として一般的に具備されるデカップリングコンデンサへのノイズ抑制要求を低減することが可能となる。また、実施形態1−1によれば、デカップリングコンデンサへのノイズ抑制要求を低減できることから、デカップリングコンデンサそのものを不要とすることも考えられる。
なお、以上説明した実施形態1−1では、デジタル部130cを、ジッタが加えられたクロック信号φ2’によって動作させている。しかし、実施形態1−1は、このような構成に限定されるものでなく、デジタル部130cにジッタが加えられていないクロック信号φ2を入力するようにしても、A/D変換器自身のノイズに対する耐性を強化する効果は全く損なわれることはない。デジタル部130cのクロック信号にジッタを加えるようにすれば、A/D変換器から出力される信号のノイズのピークを低減し、A/D変換器が他の機器に対するノイズの影響を低減することができる。
さらに、実施形態1−1は、A/D変換器を単体の構成とする場合、図15に示した制御回路139が1つのサンプリング回路に対応付けて設けられる。また、実施形態1−1は、A/D変換器のクロック信号生成部143をA/D変換器の外部に設けるものであってもよい。さらに、実施形態1−1は、図17、18に示したA/D変換器のサンプリング回路を他の機器として構成する場合、制御回路139を機器の外部に設けるものであってもよい。
次に、本発明の実施形態1−2のサンプリング回路、このサンプリング回路を使ったA/D変換器を説明する。
実施形態1−2と上記した実施形態1−1との相違は、コンテニアス部で発生する突入電流起因の輻射ノイズを拡散するため、コンテニアス部にもジッタを加えたクロック信号φ1”を入力させる点である。そして、コンテニアス部に入力させるクロック信号の動作開始時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられ、動作終了時刻を確定するためのトリガであるエッジにジッタを加えられていないことにより、アナログ部の突入電流起因の輻射ノイズを拡散し輻射ノイズをさらに効果的に抑制することができるものにした点である。
図21は、実施形態1−2のサンプリング回路を説明するための図であって、図15におけるサンプリング回路801と、複数のA/D変換器に共通の制御回路139と、を示している。
図21に示した、実施形態1−2におけるサンプリング回路140は、上記実施形態1−1におけるサンプリング回路140と同様に、アナログ入力信号Ainを入力するコンテニアス部130aと、コンテニアス部130aによって入力されたアナログ入力信号Ainを間欠的にサンプリングし、サンプリングされた信号をホールド、転送するサンプル・ホールド部130bと、を含んでいる。このような実施形態1−2では、図15に示したメモリ803と、演算回路804とが、後述の図22に示すデジタル部130cとして機能する。
制御回路139は、クロック信号φ1の立ち上り、立ち下りにジッタが加えられたクロック信号φ1’、クロック信号φ1の立ち上りにはジッタが加えられ、立ち下がりエッジにはジッタが加えられていないクロック信号φ1”、クロック信号φ1と同時にHighになることがない、ノンオーバーラップ信号であるクロック信号φ2の立ち上がり、立ち下りにジッタが加えられたクロック信号φ2’を生成し、出力する。
制御回路139は、上記したクロック信号のうち、コンテニアス部130aに対しては、立ち上りにはジッタが加えられ、立ち下がりエッジにはジッタが加えられていないクロック信号φ1”を供給し、デジタル部130cに対しては、ジッタを加えたクロック信号φ2’を供給し、サンプル・ホールド部130bに対しては、ジッタを加えたクロック信号φ2’を供給する。また、本実施形態1−2は、デジタル部130cには任意のクロック信号を供給することができ、例えば、サンプル・ホールド部130bに供給されるクロック信号と位相関係が反転されたクロック信号φ1’を供給することが考えられる。
コンテニアス部130aは、クロック信号φ1”にしたがってオン、オフするスイッチ131と、スイッチ135と、を含んでいる。スイッチ131と、スイッチ135と、のオン、オフ動作により、アナログの入力信号Ainが入力信号Vinになる。
サンプル・ホールド部130bは、入力信号Vinをサンプリングし、入力信号Vinによって生じた電荷を保持するキャパシタ132と、キャパシタ132に保持された電荷を後段のステージに転送するスイッチ133と、を含む。スイッチ133は、クロック信号φ2’にしたがってスイッチング動作を行っている。
なお、本実施形態1−2では、コンテニアス部130aをクロック信号φ1”で動作させ、サンプル・ホールド部130bをクロック信号φ2’で動作させている。ただし、本実施形態1−2は、このような構成に限定されるものでなく、例えば、スイッチ131とスイッチ135とを、異なるクロック信号によって動作させてもよく、クロック信号にジッタを加えたクロック信号によって動作させてもよい。ただし、この場合、先にスイッチオフするスイッチにはジッタを加えてはならない。すなわち、スイッチ135を先にオフし、スイッチ131を後にオフする場合、スイッチ135を動作させるクロックには、立ち上りにはジッタが加えられ立ち下がりエッジにはジッタが加えられていないクロック信号φ1”とし、スイッチ131を動作させるクロックにはジッタを加えたクロック信号φ1’としてもよい。
図22は、図21に示したサンプリング回路140と、制御回路139とを含むA/D変換器(図中、ADCと記す)を説明するための機能ブロック図である。
制御回路139は、クロック信号生成部143と、ジッタ生成部(図22中にJitter_Gen.と記す)141と、ジッタ選択部(図22中にJitter_Sel.と記す)142と、を含んでいる。クロック信号生成部143は、ジッタを加えないクロック信号φ1、φ2を生成する。ジッタ生成部141は、クロック信号φ1、φ2にジッタを加えたクロック信号φ1’、φ2’と、クロック信号φ1の動作開始時刻を確定するためのトリガである立ち上りエッジにはジッタが加えられ、動作終了時刻を確定するためのトリガである立ち下りエッジにはジッタが加えられていないクロック信号φ1”と、を生成する。ジッタ選択部142は、クロック信号φ1、φ2、φ1’、φ2’、φ1”、を入力し、ジッタ生成部141によって生成されたクロック信号φ2’を選択してサンプル・ホールド部130b及びデジタル部130cに出力し、クロック信号φ1”を選択してコンテニアス部130aに出力するように動作する。
そして、クロック信号φ1、φ2、φ1’、φ2’、φ1”は、前記図19(a)〜(e)より明らかなように、クロック信号φ1’、φ2’は、いずれもクロック信号の立ち上り及び立ち下りにジッタが付加されている。しかし、クロック信号φ1”には、クロック信号の立ち上りにのみジッタが付加されている。
実施形態1−2におけるコンテニアス部130aでは、アナログ入力信号をAinとしてサンプル、ホールドする動作の終了時刻の揺らぎは信号成分に周波数変調を起こすが、本実施形態1−2は、このようなクロック信号φ1”によってコンテニアス部130aのスイッチ131、135を動作させることにより、アナログ入力信号をAinとしてサンプル、ホールドする動作の終了時刻にはジッタの影響を与えることがない。このため、クロック信号φ1”は、アナログ入力信号Ainの信号成分に変調をかけることがない。また、クロック信号φ1”は、その動作開始が確定するタイミングがジッタによって拡散されるので、このとき発生する突入電流起因の輻射ノイズをジッタによって拡散することができる。
以上のような構成において、実施形態1−2におけるジッタ選択部142によれば、クロック信号φ2’が選択され、図22に示したサンプル・ホールド部130b、デジタル部130cに供給される。そして、クロック信号φ1”が図22に示したコンテニアス部130aに供給される。
このような構成によれば、コンテニアス部130aのサンプル、ホールド動作における信号成分はAC成分であるため、動作クロック信号の動作終了時刻を確定するトリガであるエッジにジッタを加えないことにより信号成分は変調がかからない。一方、動作開始を確定するためのトリガであるエッジにジッタを加えることで、コンテニアス部のサンプル、ホールド動作の開始時に発生する突入電流起因の輻射ノイズを拡散し、輻射ノイズをさらに効果的に抑制することができる。
以上説明した本実施形態1−2によれば、A/D変換器自身から発生するノイズを低減し、A/D変換器自身のノイズに対する耐性を強化し、加えてコンテニアス部で発生する突入電流起因の輻射ノイズをも拡散し、ノイズをさらに低減することができる。このため、A/D変換器周辺にある他の機器の構成を変更することなく、A/D変換器のみを変更してA/D変換器に対するノイズの影響を低減することができる。また、複数個のA/D変換器を並列に接続して多チャンネル化する場合、あるいは複数個のA/D変換器を並列に接続して時間インターリーブ動作によって高速動作させる場合において、隣接する個々のA/D変換器から生じるキックバックノイズによるA/D変換器間の符号間干渉を低減することができる。
なお、以上説明した本実施形態1−2では、デジタル部130cを、ジッタが加えられたクロック信号φ2’によって動作させている。しかし、本実施形態は、このような構成に限定されるものでなく、デジタル部130cにジッタが加えられていないクロック信号φ2を入力するようにしても、A/D変換器自身のノイズに対する耐性を強化する効果は全く損なわれることはない。デジタル部130cのクロック信号にジッタを加えるようにすれば、A/D変換器から出力される信号のノイズのピークを低減し、A/D変換器が他の機器に対するノイズの影響を低減することができる。
さらに、クロック信号生成部143は、A/D変換器の外部に設けられるものであってもよい。また、図22に示したA/D変換器のサンプリング回路を他の機器として構成する場合、制御回路139をA/D変換器の外部に設けるようにしてもよい。
なお、上記実施形態1では、制御回路139は、クロック信号φ1、φ2、φ1’、φ2’、φ1”を生成し、ジッタ選択部142では、これら5種のクロック信号からいずれかの信号を選択する構成としている。そのため、サンプリング回路を、実施形態1−1のようにクロック信号φ1”を用いずに動作させるモードと、実施形態1−2のようにコンテニアス部130aにクロック信号φ1”を供給して動作させるモードと、のいずれかのモードを任意に選択することができる。また、上記実施形態1−1では、クロック信号φ1”を用いていないため、制御回路139では、クロック信号φ1、φ2、φ1’、φ2’を生成し、ジッタ選択部142では、4種のクロック信号からいずれかの信号を選択する構成としてもよい。
次に、実施形態2を説明する。
実施形態2は、本発明のサンプリング回路を、D/A変換器に適用したものである。
実施形態2のサンプリング回路の具体例として、実施形態2−1、及び実施形態2−2について説明する。実施形態2−1は、クロック信号として、ジッタを含まないクロック信号φ11、φ12と、ジッタを含むクロック信号φ11’、φ12’とを用いるサンプリング回路である。実施形態2−2は、上記クロック信号φ11、φ12、φ11’、φ12’に加えて、さらにクロック信号φ11の立ち上がりにのみジッタを加えたクロック信号φ11”も用いたサンプリング回路である。
まず、実施形態2−1について説明する。図23は、実施形態2−1のD/A変換器を説明するための図である。
図示したD/A変換器は、サンプリング回路160と、制御回路159-1と、を備えている。
サンプリング回路160は、入力されたデジタル信号Dinに基づく入力信号(参照信号Vref、サンプリング後の参照信号Vrefを入力信号Vinと記す)を間欠的にサンプリングし、サンプリングされた信号をホールド、転送するサンプル・ホールド部150bと、サンプル・ホールド部150bによって転送された信号を、アナログ信号Aoutとして出力するコンテニアス部150aと、を含んでいる。
制御回路159-1は、ジッタを含まないクロック信号φ11、φ12、ジッタが加えられたクロック信号φ11’、φ12’を生成し、出力する。ジッタが加えられていないクロック信号φ12はコンテニアス部150aに入力され、ジッタが加えられたクロック信号φ11’はサンプル・ホールド部150bに入力される。
サンプル・ホールド部150bは、入力信号Vinによって生じる電荷を蓄積するキャパシタ152と、キャパシタ152に蓄積するスイッチ151と、スイッチ153と、を含む。スイッチ151と、スイッチ153と、は、クロック信号φ11’にしたがってスイッチング動作を行っている。
コンテニアス部150aは、演算増幅器155と、演算増幅器155のアナログ出力信号Aoutを反転入力端子に入力するフィードバック経路158と、フィードバック経路158上においてアナログ出力信号Aoutによって生じる電荷を蓄積するキャパシタ154と、キャパシタ152に蓄積された電荷をアナログ出力信号Aoutに転送するスイッチ156と、スイッチ157と、を含む。コンテニアス部150aのスイッチ156、157には、ジッタがないクロック信号φ12が出力され、コンテニアス部150aはクロック信号φ12によって動作する。
コンテニアス部150aは、さらにキャパシタ154を含む。このキャパシタ154によってLPFが形成され、キャパシタ154とキャパシタ152の容量比とスイッチング周波数によってLPFのカットオフ周波数が決まる。
図24は、図23に示したサンプリング回路160と、制御回路159-1と、を含むD/A変換器(図中、DACと記す)を説明するための図である。
制御回路159-1は、コンテニアス部150aに対しては、ジッタを加えないクロック信号φ12を供給し、デジタル部150cに対しては、ジッタを加えたクロック信号φ11’を供給し、サンプル・ホールド部150bに対しては、ジッタを加えたクロック信号φ11’を供給する。
すなわち、制御回路159-1は、ジッタを加えないクロック信号φ11、φ12を生成するクロック信号生成部163と、ジッタを加えたクロック信号φ11’、φ12’を生成するジッタ生成部(図24中にJitter_Gen.と記す)161と、クロック信号φ11、φ12、φ11’、φ12’を入力し、ジッタ生成部161によって生成されたクロック信号φ11’を選択してサンプル・ホールド部150bに出力し、クロック信号φ11’を選択してデジタル部150cに出力し、クロック信号φ12を選択してコンテニアス部150aに出力するように動作するジッタ選択部(図24中にJitter_Sel.と記す)162-1と、を含んでいる。
なお、ジッタ選択部162-1をなくし、ジッタ生成部161からクロック信号φ11’をサンプル・ホールド部150b、デジタル部150cに直接出力し、クロック信号生成部163からクロック信号φ12をコンテニアス部150aに直接出力してもよい。
このような実施形態2−1によれば、実施形態1−1と同様に、D/A変換器の信号伝達関数には変調をかけず、ノイズ伝達関数にだけ変調をかけることができる。このため、伝達すべき信号にノイズを加えることなく、in−band内のノイズだけを分散し、そのスペクトルのピークを低減することができる。
なお、キャパシタ154を介したフィードバック経路はなくしてもよい。
図25(a)〜(d)は、図23、図24で説明したクロック信号φ11、φ11’、φ12、φ12’のタイミングチャートである。
図25(a)は、クロック信号φ11のタイミングチャートを表し、図25(b)はクロック信号φ11’のタイミングチャートを表し、図25(c)はクロック信号φ12のタイミングチャートを表し、図25(d)はクロック信号φ12’のタイミングチャートを表す。
各クロック信号が供給されるスイッチは、クロック信号がHighである区間でオンとなり、クロック信号がLowである区間でオフされるよう駆動される。図25(b)、(d)に示したように、クロック信号φ11’、φ12’のジッタは、クロック信号φ11、クロック信号φ12の立ち上り及び立ち下りにだけ付加される。なお、クロック信号φ11、φ12、φ11’、φ12’の立ち上がりは、各クロック信号によって動作する回路素子の動作開始時刻確定トリガとなる。また、各クロック信号の立ち下がりは、各クロック信号によって動作する回路素子の動作終了時刻確定トリガとなる。
なお、クロック信号φ12はクロック信号φ11と同時にHighとなることのない、ノンオーバーラップクロック信号である。また、クロック信号φ12’はクロック信号φ11’と同時にHighとなることのない、ノンオーバーラップクロック信号である。これらクロック信号は、クロック信号φ11及びこのクロック信号φ11にジッタを付加して生成したクロック信号φ11’と、クロック信号φ12及びこのクロック信号φ12にジッタを付加して生成したクロック信号φ12’とは、同時にHighとなることのない、逆相の、ノンオーバーラップの関係にある。
図26は、図24に示したジッタ選択部162-1の具体的な構成を説明するための図である。
図26に示したように、ジッタ選択部162-1は、各々が4つのスイッチを含むスイッチユニット1501-1、1502-1、1503-1を備えている。スイッチユニット1501-1は、コンテニアス部150aに出力されるクロック信号を選択する。スイッチユニット1502-1はサンプル・ホールド部150bに出力されるクロック信号、スイッチユニット1503-1はデジタル部150cに出力されるクロック信号を選択する。ジッタ選択部162-1によれば、クロック信号φ11、φ11’、φ12、φ12’からクロック信号φ12が選択され、図24に示したコンテニアス部150aに供給される。また、クロック信号φ1、φ1’、φ2、φ2’からクロック信号φ11’が選択され、図24に示したサンプル・ホールド部150bに供給され、クロック信号φ11、φ11’、φ12、φ12’からクロック信号φ11’が選択され、図24に示したデジタル部150cに供給される。
以上説明した実施形態2−1によれば、D/A変換器周辺の機器から発生するノイズを低減するのではなく、D/A変換器自身のノイズに対する耐性を強化することができる。このため、D/A変換器周辺の他の機器の構成を変更することなく、D/A変換器のみを変更してD/A変換器に対するノイズの影響を低減することができる。
また、実施形態2−1は、クロック信号にジッタを加える回路を追加することのみによって実現することができる。このため、高度な半導体プロセス技術やチップの多ピン化が不要になって、D/A変換器の高コスト化を防ぐことができる。さらに、実施形態2−1によれば、ノイズの影響を考慮することなくD/A変換器を他の機器に近接させて配置することができるから、D/A変換器を含む機器の小型化に効果を奏する。
また、実施形態2−1では、D/A変換器周辺の機器から発生するノイズを低減することを目的として一般的に具備されるデカップリングコンデンサへのノイズ抑制要求を低減することが可能となる。また、実施形態2−1によれば、デカップリングコンデンサへのノイズ抑制要求を低減できることから、デカップリングコンデンサそのものを不要とすることも考えられる。
なお、実施形態2−1は、デジタル部150cにジッタが加えられたクロック信号φ11’を入力するものに限定されるものではない。デジタル部150cにジッタを加えないクロック信号φ11を入力するようにしても、D/A変換器自身のノイズに対する耐性を強化する効果は全く損なわれることはない。
さらに、実施形態2−1においても、クロック信号生成部163はD/A変換器の外部に設けられるものであってもよい。また、図23、24に示したD/A変換器のサンプリング回路を他の機器として構成する場合、制御回路159-1を機器の外部に設けるものであってもよい。
次に、本発明の実施形態2−2のサンプリング回路、このサンプリング回路を使ったD/A変換器を説明する。
本発明のサンプリング回路、D/A変換器の発明者等は、その後、実施形態2−1のサンプリング回路のコンテニアス部における信号のサンプル、ホールド動作においてもD/A変換器自身、または、他の電子機器から混入する周期ノイズが折り返されることを発見した。コンテニアス部150aは、動作開始時刻を確定するためのトリガである立ち上がりエッジでは、サンプル・ホールド部150bによって転送された信号をアナログ信号Aoutとして出力することを開始し、動作終了時刻を確定するためのトリガである立ち下りエッジでは、動作終了時刻のアナログ信号Aoutを次の動作開始までサンプル、ホールドする。前記したサンプリング回路同様、動作終了時刻におけるサンプル、ホールド時に周期ノイズが重畳すると、アナログ信号Aoutにノイズが折り返す。
本実施形態2−2は、コンテニアス部で混入するノイズをも拡散し、低減するためになされたものである。
本実施形態2−2と上記した実施形態2−1との相違は、コンテニアス部で混入するノイズを拡散するため、コンテニアス部にもジッタを加えたクロック信号を入力させる点である。そして、コンテニアス部に入力させるクロック信号の動作開始時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられず動作終了時刻を確定するためのトリガであるエッジにジッタを加える。これによりアナログ出力信号Aoutの信号成分に変調をかけることなく、周期ノイズのみにジッタによる変調をかけることで、混入する周期ノイズと信号成分とを効率的に分離することができる。
図27は、本実施形態2−2のD/A変換器を説明するための図である。
なお、本実施形態2−2で示した図面に記された構成のうち、上記した実施形態2−1の説明に用いた図面に記された構成と同様の構成については同様の符号を付し、その説明を一部略すものとする。
図示したD/A変換器は、サンプリング回路160と、制御回路159-2と、を備えている。サンプリング回路160は、デジタル部(図27には図示せず)に入力されたデジタル信号Din(図示せず)に基づく入力信号(参照信号をVref、サンプリング後の参照信号Vrefを入力信号Vinと記す)を間欠的にサンプリングし、サンプリングされた信号をホールド、転送するサンプル・ホールド部150bと、サンプル・ホールド部150bによって転送された信号を、アナログ信号Aoutとして出力するコンテニアス部150aと、を含んでいる。
コンテニアス部150aは、演算増幅器155と、演算増幅器155のアナログ出力信号Aoutを反転入力端子に入力するフィードバック経路158と、フィードバック経路158上においてアナログ出力信号Aoutによって生じる電荷を蓄積するキャパシタ154と、キャパシタ152に蓄積された電荷をアナログ出力信号Aoutに転送するスイッチ156と、スイッチ157と、を含む。コンテニアス部150aのスイッチ156、157には、前記したクロック信号φ12”が入力され、コンテニアス部150aはクロック信号φ12”によって動作する。また、コンテニアス部150aにおいては、キャパシタ154によってLPF(Low Pass Filter)が形成され、キャパシタ154とキャパシタ152の容量比とスイッチング周波数によってLPFのカットオフ周波数が決まる。なお、本実施形態2−2では、このようなキャパシタ154はないものであってもよい。
サンプル・ホールド部150bは、入力信号Vinによって生じる電荷を蓄積するキャパシタ152と、キャパシタ152に蓄積するスイッチ151と、スイッチ153と、を含む。スイッチ151と、スイッチ153と、は、クロック信号φ11’にしたがってスイッチング動作を行っている。
制御回路159-2は、クロック信号φ11の立ち上がり及び立ち下がりにジッタが加えられたクロック信号φ11’と、クロック信号φ12の立ち上がり及び立ち下がりにジッタが加えられたクロック信号φ12’と、その立ち上がりにはジッタが加えられず、立ち下がりエッジにはジッタが加えられたクロック信号φ12”と、を生成する。クロック信号φ12”は、コンテニアス部150aのスイッチ156、157に出力され、コンテニアス部150aはクロック信号φ12”によって動作する。また、クロック信号φ11’はサンプル・ホールド部150bのスイッチ151、153に入力される。
図28は、図27に示したサンプリング回路160と、制御回路159-2と、を含むD/A変換器(図中、DACと記す)を説明するための機能ブロック図である。
制御回路159-2は、ジッタを加えないクロック信号φ11、φ12を生成するクロック信号生成部163と、クロック信号φ11、φ12にジッタを加えたクロック信号φ11’、φ12’、動作開始時刻を確定するためのトリガである立ち上がりエッジにはジッタが加えられず動作終了時刻を確定するためのトリガである立下りエッジにはジッタが加えられたクロック信号φ12”を生成するジッタ生成部(図28中にJitter_Gen.と記す)161と、クロック信号φ11、φ12、φ11’、φ12’、φ12”を入力し、ジッタ生成部161によって生成されたクロック信号φ11’を選択してサンプル・ホールド部150b及びデジタル部150cに出力し、クロック信号φ12”を選択してコンテニアス部150aに出力するように動作するジッタ選択部(図28中にJitter_Sel.と記す)162-2と、を含んでいる。一例として、クロック信号φ12とクロック信号φ12’とをOR回路に入力することにより、信号の立ち下りにのみジッタが表れるクロック信号φ12”が生成される。
なお、クロック信号φ12はクロック信号φ11と同時にHighとなることのない、ノンオーバーラップクロック信号である。また、クロック信号φ12’はクロック信号φ11’と同時にHighとなることのない、ノンオーバーラップクロック信号である。これらクロック信号は、クロック信号φ11及びこのクロック信号φ11にジッタを付加して生成したクロック信号φ11’と、クロック信号φ12及びこのクロック信号φ12にジッタを付加して生成したクロック信号φ12’、φ12”とは、同時にHighとなることのない、逆相の、ノンオーバーラップの関係にある。
このような本実施形態2−2によれば、コンテニアス部150aのサンプル、ホールド動作における信号成分はDC成分であるため、動作クロック信号に加えられたジッタにより信号成分は変調がかからない。
一方、D/A変換器自身、または、他の電子機器から混入する周期ノイズはAC成分であるため、動作クロック信号に加えられたジッタによりノイズ成分に変調がかかり、ノイズ拡散効果が得られる。
換言すれば、本実施形態2−2は、STFには変化せず、NTFのみにジッタによる変調をかけることができ、アナログ出力信号に混入される周期ノイズを信号成分と効率的に分離することができる。このため、本実施形態2−2は、伝達すべき信号にノイズを加えることなく、in−band内のノイズだけを分散し、このノイズのスペクトルのピークを低減することができる。
図29(a)〜(e)は、図27、図28で説明したクロック信号φ11、φ11’、φ12、φ12’、φ12”のタイミングチャートを表した図である。
図29(a)はクロック信号φ11のタイミングチャートを表し、図29(b)はクロック信号φ11’のタイミングチャートを表し、図29(c)はクロック信号φ12のタイミングチャートを表し、図29(d)はクロック信号φ12’のタイミングチャートを表し、図29(e)はクロック信号φ12”のタイミングチャートを表す。
各クロック信号が供給されるスイッチは、クロック信号がHighである区間にスイッチがオンとなり、クロック信号がLowである区間にオフするように駆動される。
図29(a)〜(e)より明らかなように、クロック信号φ11’、φ12’は、いずれもクロック信号の立ち上り及び立ち下りにジッタが付加されている。しかし、クロック信号φ12”には、クロック信号の立ち下りにのみジッタが付加されている。
コンテニアス部150aでは、サンプル・ホールド部150bによって転送された信号をアナログ信号Aoutとして出力する動作の開始時刻の揺らぎは信号成分に周波数変調を起こすが、本実施形態2−2は、このようなクロック信号φ12”によってコンテニアス部150aのスイッチ156、157を動作させることにより、サンプル・ホールド部150bによって転送された信号をアナログ信号Aoutとして出力する動作の開始にはジッタの影響を与えることがない。このため、クロック信号φ12”は、アナログ出力信号Aoutの信号成分に変調をかけることがない。また、φ12”は、その動作終了が確定するタイミングがジッタによって拡散されるので、混入する周期ノイズをジッタによって拡散することができる。
図30は、図28に示したジッタ選択部162-2の具体的な構成を説明するための図である。
図30に示したように、ジッタ選択部162-2は、各々が5つのスイッチを含むスイッチユニット1501-2、1502-2、1503-2と、を備えている。スイッチユニット1501-2はコンテニアス部150aに出力されるクロック信号を選択する。スイッチユニット1502-2はサンプル・ホールド部150bに出力されるクロック信号を選択する。スイッチユニット1503-2はデジタル部150cに出力されるクロック信号を選択する。
ジッタ選択部162-2によれば、クロック信号φ11’が選択され、図28に示したサンプル・ホールド部150b、デジタル部150cに供給される。そして、クロック信号φ12”が図28に示したコンテニアス部150aに供給される。
以上説明した本実施形態2−2は、先に説明した実施形態2−1のサンプリング回路、D/A変換器と同様に、D/A変換器周辺の機器から発生するノイズを低減するのではなく、D/A変換器自身のノイズに対する耐性を強化することができる。このため、D/A変換器周辺の他の機器の構成を変更することなく、D/A変換器のみを変更してD/A変換器に対するノイズの影響を低減することができる。
また、本実施形態2−2は、クロック信号にジッタを加える回路を追加することのみによって実現することができる。このため、高度な半導体プロセス技術やチップの多ピン化が不要になって、D/A変換器の高コスト化を防ぐことができる。さらに、本実施形態2−2は、ノイズの影響を考慮することなくD/A変換器を他の機器に近接させて配置することができるから、D/A変換器を含む機器の小型化に効果を奏する。
また、本実施形態2−2では、D/A変換器周辺の機器から発生するノイズを低減することを目的として一般的に具備されるデカップリングコンデンサへのノイズ抑制要求を低減することが可能となる。また、本実施形態によれば、デカップリングコンデンサへのノイズ抑制要求を低減できることから、デカップリングコンデンサそのものを不要とすることも考えられる。
さらに、本実施形態2−2は、上記効果に加えて、コンテニアス部150aにもジッタを付加したクロック信号φ12”を入力しているので、コンテニアス部150aにおけるサンプル・ホールド動作によって生じる周期ノイズを拡散させ、そのピークを低くすることができる。また、本実施形態は、クロック信号φ12”の立ち上りにジッタを加えないことにより、アナログ出力信号Aoutにノイズが重畳されることを防ぐことができる。
なお、本実施形態2−2は、ジッタが加えられたクロック信号φ11’をデジタル部150cに入力するものに限定されるものではない。すなわち、ジッタを加えないクロック信号φ11をデジタル部150cに入力するようにしても、D/A変換器自身のノイズに対する耐性を強化する効果は全く損なわれることはない。
さらに、クロック信号生成部163は、D/A変換器の外部に設けられるものであってもよい。また、図27、図28に示したD/A変換器のサンプリング回路を他の機器として構成する場合、制御回路159-2をD/A変換器の外部に設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態2−2は、クロック信号φ11、φ12、φ11’、φ12’と、クロック信号φ11の立ち上がりにのみジッタを加えたクロック信号φ11”とを用いたサンプリング回路であるため、実施形態2−2のサンプリング回路において、クロック信号φ11、φ12、φ11’、φ12’のみを用い、その出力先を切り替えることによって、上記実施形態2−1のサンプリング回路を実現することができる。したがって、実施形態2−2におけるサンプリング回路を、実施形態2−1のようにクロック信号φ1”を用いずに動作させるモードと、実施形態2−2のようにクロック信号φ1”も用いて動作させるモードと、のいずれかのモードを任意に選択できるように構成することも可能である。
次に、本発明の実施形態3を説明する。
実施形態3は、実施形態1で説明したA/D変換器と、実施形態2で説明したD/A変換器とを混載した、コーデック(CODEC)である。
まず、実施形態3−1にかかるCODECを説明する。
図31は、実施形態3−1のCODECを説明するための図である。
図31において、実施形態1−1、実施形態2−1で先に説明した構成と同様の符号には同様の符号を付し、その説明を略すものとする。
このように、A/D変換器とD/A変換器とを混載すると、A/D変換器、D/A変換器が近接して配置されることになり、A/D変換器、D/A変換器が発生するノイズが、互いに他方に影響を及ぼす。
しかし、実施形態3−1のCODECによれば、A/D変換器、D/A変換器のいずれもが、サンプル・ホールド部を、ジッタを加えたクロック信号で動作させることにより、アナログ部の突入電流起因の周期ノイズを効果的に拡散することができ、支配的な輻射ノイズの発生そのものを抑制することができる。
また、実施形態3−1のCODECによれば、A/D変換器、D/A変換器のいずれもが、サンプル・ホールド部を、ジッタを加えたクロック信号で動作させることにより、STFには変調をかけず、NTFにのみ変調をかけることにより、A/D変換器、D/A変換器それぞれ自身が発生する輻射ノイズの自身への影響を抑制することができ、さらに、D/A変換器、A/D変換器が発生する輻射ノイズの他者からの影響を抑制することができる。よって、輻射ノイズの発生の抑制と、輻射ノイズへの耐性強化と、による相乗的なノイズ抑制効果が期待できる。
このため、CODECにおいて、ノイズを考慮することなく、A/D変換器とD/A変換器とを十分に近接して配置することができる。このような実施形態3−1は、小型のCODECを構成するのに有利である。
また、実施形態3−1では、CODEC周辺の機器から発生するノイズを低減することを目的として一般的に具備されるデカップリングコンデンサへのノイズ抑制要求を低減することが可能となる。また、実施形態3−1によれば、デカップリングコンデンサへのノイズ抑制要求を低減できることから、デカップリングコンデンサそのものを不要とすることも考えられる。
図32(a)、(b)は、実施形態3−1の効果を説明するための図である。
なお、図32(b)は、サンプル・ホールド部とともに、デジタル部にもジッタを加えたクロック信号を入力した例である。
図32(a)は従来技術のCODECの特性を説明するための図である。
また、図32(b)は、実施形態3−1のCODECの特性を説明するための図である。
図32(a)、(b)の縦軸THD+Nは、CODECの出力信号のディストーション(20Hz〜20kHzにおける出力信号のシグナル部分とノイズの割合)を示している。また、図32(a)、(b)の横軸は、A/D変換器のサンプリング周波数(サンプリング動作の周波数)とD/A変換器のサンプリング周波数との周波数差を示している。
図32(a)、(b)を比較すると明らかなように、実施形態3−1のCODECは、A/D変換器とD/A変換器とのサンプリング周波数が等しい(横軸の動作周波数差0)場合であっても、A/D変換器とD/A変換器とのサンプリング周波数が約±25Hz程度の差を有する場合であっても、従来技術よりも出力信号のディストーションが小さい。このような実施形態3−1は、A/D変換器とD/A変換器とが異なるサンプリングクロックで動作する非同期型のCODECにおいても、同一のサンプリングクロックで動作する同期型のCODECにおいても、出力信号のディストーションを従来技術よりも低減することができる。
また、実施形態3−1では、動作クロックに加えるジッタの周波数を48kHz〜384kHzとした。48kHz〜384kHzのジッタの周波数のいずれにおいても、実施形態3−1は、図32(b)に示した結果と同様に、出力信号のディストーションを従来技術よりも低減することができた。
なお、図31では、実施形態1−1で説明したA/D変換器と実施形態2−1で説明したD/A変換器とを混載したコーデックを構成した場合について説明したが、コンテニアス部へもジッタを付加したクロック信号を供給するようにした、実施形態1−2で説明したA/D変換器及び実施形態2−2で説明したD/A変換器とを混載したコーデックを構成することも可能である。
次に、実施形態3−2にかかるCODECを説明する。
図33は、実施形態3−2のCODECを説明するための図である。
この実施形態3−2は、実施形態1−1で説明したA/D変換器と、実施形態2−1で説明したD/A変換器とを混載した、コーデック(CODEC)において、ジッタ選択部142、162-1がない構成となっている。この形態であっても、実施形態3−1のCODECと同様の効果が得られる。
なお、本発明のサンプリング回路は、以上説明したように、A/D変換器、D/A変換器、CODECとして構成されるものに限定されるものではなく、例えば、チャージポンプ等に利用することができる。
また、本発明の範囲は、以上図示され、記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、各請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
本発明は、A/D変換器、D/A変換器、CODECの他、D/A変換、A/D変換の機能を持った電子機器全般に利用することができる。
101-1、101-2、102-1、102-2、131、133、135、151、153、156、157 スイッチ
111-1、111-2、112、113、132、152、154、161 キャパシタ
121-1、121-2、134、155 演算増幅器
130a、150a コンテニアス部
130b、150b サンプル・ホールド部
130c、150c デジタル部
138、158 フィードバック経路
139、159-1、159-2 制御回路
140、160 サンプリング回路
141、161 ジッタ生成部
142、162-1、162-2 ジッタ選択部
143、163 クロック信号生成部

Claims (21)

  1. 連続的な信号を伝達するコンテニアス部と、
    第1のクロック信号に基づいて動作し、前記コンテニアス部に接続され、標本化されかつ量子化されていない信号を伝達するサンプル・ホールド部と、
    前記サンプル・ホールド部に接続され、標本化及び量子化がされた信号を伝達するデジタル部と、
    を備え、
    前記第1のクロック信号は、基になるクロック信号にジッタが加えられた信号であることを特徴とするサンプリング回路。
  2. 前記コンテニアス部は入力されたアナログ信号をサンプリングし、
    前記サンプル・ホールド部は、前記コンテニアス部によってサンプリングされた信号を保持することを特徴とする請求項1に記載のサンプリング回路。
  3. 前記コンテニアス部は第2のクロック信号に基づいて動作し、
    前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号にジッタが加えられていない信号であり、
    さらに前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号とは逆相でありかつノンオーバーラップの関係にあることを特徴とする請求項2に記載のサンプリング回路。
  4. 前記コンテニアス部は第2のクロック信号に基づいて動作し、
    前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号の、動作開始時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられ、かつ動作終了時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられていない信号であり、
    さらに前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号とは逆相でありかつノンオーバーラップの関係にあることを特徴とする請求項2に記載のサンプリング回路。
  5. 前記サンプル・ホールド部は、前記デジタル部からのデジタル信号に基づく基準信号をサンプリングし、
    前記コンテニアス部は、前記サンプル・ホールド部によってサンプリングされた信号をアナログ信号として転送することを特徴とする請求項1に記載のサンプリング回路。
  6. 前記コンテニアス部は第2のクロック信号に基づいて動作し、
    前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号にジッタが加えられていない信号であり、
    さらに前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号とは逆相でありかつノンオーバーラップの関係にあることを特徴とする請求項5に記載のサンプリング回路。
  7. 前記コンテニアス部は第2のクロック信号に基づいて動作し、
    前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号の、動作開始時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられず、動作終了時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられた信号であり、
    さらに前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号とは逆相でありかつノンオーバーラップの関係にあることを特徴とする請求項5に記載のサンプリング回路。
  8. 入力されたアナログ信号をサンプリングするコンテニアス部と、前記コンテニアス部によってサンプリングされた信号を保持するサンプル・ホールド部と、前記サンプル・ホールド部からの信号をデジタル信号として出力するデジタル部と、を含むサンプリング回路、及び前記サンプル・ホールド部に第1のクロック信号を供給するクロック信号供給部を備え、
    前記第1のクロック信号は、基になるクロック信号にジッタが加えられた信号であることを特徴とするA/D変換器。
  9. 前記クロック信号供給部は、前記コンテニアス部に第2のクロック信号を供給し、
    前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号にジッタが加えられていない信号であり、
    さらに、前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号とは逆相でありかつノンオーバーラップの関係にあることを特徴とする請求項8に記載のA/D変換器。
  10. 前記サンプル・ホールド部は、前記アナログ信号によって生じる電荷を蓄積する容量素子と、前記容量素子に蓄積された電荷を保持し、前記デジタル部に転送する第1のスイッチング素子と、を含み、
    前記第1のスイッチング素子は、前記第1のクロック信号にしたがってオン動作及びオフ動作をすることを特徴とする請求項8または請求項9に記載のA/D変換器。
  11. 前記クロック信号供給部は、前記コンテニアス部に第2のクロック信号を供給し、
    前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号の、動作開始時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられ、動作終了時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられていない信号であることを特徴とする請求項8に記載のA/D変換器。
  12. 前記サンプル・ホールド部は、前記アナログ信号によって生じる電荷を蓄積する容量素子と、前記容量素子に蓄積された電荷を保持し、前記デジタル部に転送する第1のスイッチング素子と、を含み、
    前記第1のスイッチング素子は、前記第1のクロック信号によってオン動作及びオフ動作し、
    前記コンテニアス部は、前記容量素子に電荷を蓄積する第2のスイッチング素子を含み、
    前記第2のスイッチング素子は、前記第2のクロック信号によってオン動作及びオフ動作をすることを特徴とする請求項11に記載のA/D変換器。
  13. 前記クロック信号供給部は、前記デジタル部に前記第1のクロック信号を供給することを特徴とする請求項8から請求項12のいずれか1項に記載のA/D変換器。
  14. デジタル信号を出力するデジタル部と、前記デジタル信号に基づく基準信号をサンプリングするサンプル・ホールド部と、前記サンプル・ホールド部によってサンプリングされた信号をアナログ信号として転送するコンテニアス部と、を含むサンプリング回路、及び前記サンプル・ホールド部に第1のクロック信号を供給するクロック信号供給部を備え、
    前記第1のクロック信号は、基になるクロック信号にジッタが加えられた信号であることを特徴とするD/A変換器。
  15. 前記クロック信号供給部は、前記コンテニアス部に第2のクロック信号を供給し、
    前記クロック信号は、基になるクロック信号にジッタが加えられていない信号であり、
    さらに前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号とは逆相でありかつノンオーバーラップの関係にあることを特徴とする請求項14に記載のD/A変換器。
  16. 前記サンプル・ホールド部は、前記基準信号によって生じる電荷を蓄積する容量素子と、前記容量素子に電荷を蓄積する第1のスイッチング素子と、を含み、
    前記第1のスイッチング素子は、前記第1のクロック信号にしたがってオン動作及びオフ動作をすることを特徴とする請求項14または請求項15に記載のD/A変換器。
  17. 前記クロック信号供給部は、前記コンテニアス部に第2のクロック信号を供給し、
    前記第2のクロック信号は、基になるクロック信号の、動作開始時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられず、動作終了時刻を確定するためのトリガであるエッジにはジッタが加えられた信号であり、
    さらに前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号とは逆相でありかつノンオーバーラップの関係にあることを特徴とする請求項14に記載のD/A変換器。
  18. 前記サンプル・ホールド部は、前記基準信号によって生じる電荷を蓄積する容量素子と、前記容量素子に電荷を蓄積する第1のスイッチング素子と、を含み、
    前記第1のスイッチング素子は、前記第1のクロック信号にしたがってオン動作及びオフ動作し、
    前記コンテニアス部は、前記容量素子に蓄積された電荷を転送する第2のスイッチング素子を含み、
    前記第2のスイッチング素子は、前記第2のクロック信号によってオン動作及びオフ動作をすることを特徴とする請求項17に記載のD/A変換器。
  19. 前記クロック信号供給部は、前記デジタル部に前記第1のクロック信号を供給することを特徴とする請求項14から請求項18のいずれか1項に記載のD/A変換器。
  20. 請求項8から請求項13のいずれか1項に記載のA/D変換器と、請求項14から請求項19のいずれか1項に記載のD/A変換器と、を混載したことを特徴とするCODEC。
  21. 前記A/D変換器と前記D/A変換器とは非同期動作することを特徴とする請求項20に記載のCODEC。
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