JPWO2013099604A1 - 高周波信号線路及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

高周波信号線路の薄型化を図ることができる高周波信号線路及び電子機器を提供することである。誘電体素体(12)は、複数の誘電体シート(18)が積層されて構成されている。信号線(20)は、誘電体素体(12)に設けられている。グランド導体(24)は、誘電体素体(12)において、信号線(20)に沿って延在している。浮遊導体(26)は、誘電体素体(12)において、信号線(20)及びグランド導体(24)よりもz軸方向の負方向側に設けられ、かつ、信号線(20)に沿って並んでいると共に、z軸方向から平面視したときに、信号線(20)と交差するように配置されていることによって信号線(20)及びグランド導体(24)に誘電体シート(18)を介して対向しており、信号線(20)及びグランド導体(24)に接続されていない。グランド導体(24)と浮遊導体(26)との間に形成されている静電容量の大きさは、信号線(20)と浮遊導体(26)との間に形成されている静電容量の大きさ以上である。

Description

本発明は、高周波信号線路及び電子機器に関し、より特定的には、可撓性を有する素体に信号線が設けられてなる高周波信号線路及び電子機器に関する。
信号線がグランド導体によって上下から挟まれてなるトリプレート型のストリップライン構造を有する高周波信号線路では、信号線の高周波伝送ロスを小さくするために、信号線の線幅を広くすることが行われる。これにより、信号線の表面積が大きくなると共に、信号線と対向するグランド導体部分の面積が大きくなる。その結果、信号線の高周波伝送ロスが小さくなる。高周波伝送ロスとは、インピーダンス整合が取られた状態において主に高周波信号が熱に変化することによって生じるロスである。
しかしながら、信号線の線幅が広くなると、信号線とグランド導体とが対向する面積が大きくなり、信号線とグランド導体との間に発生する静電容量が大きくなる。したがって、高周波信号線路の特性インピーダンスを所定の特性インピーダンス(例えば、50Ω)に一致させるためには、信号線とグランド導体との距離を大きくして、これらの間の静電容量を小さくする必要がある。ところが、信号線とグランド導体との距離が大きくなると、高周波信号線路の厚みが大きくなる。
そこで、特許文献1に記載のフレキシブル基板が提案されている。図12は、特許文献1に記載のフレキシブル基板600を積層方向から平面視した図である。
フレキシブル基板600は、信号線路602及びグランド層604を備えている。信号線路602は、線状の導体である。グランド層604は、誘電体層を介して、信号線路602の積層方向の上側に積層されている。また、図示しないが、信号線路602の積層方向の下側にはグランド層が設けられている。そして、フレキシブル基板600では、グランド層604には、複数の開口606が設けられている。開口606は、長方形状をなしており、信号線路602上において、信号線路602が延在している方向に一列に並んでいる。これにより、信号線路602は、積層方向の上側から平面視したときに、一部においてグランド層604と重なるようになる。その結果、信号線路602とグランド層604との間に形成される静電容量が小さくなる。よって、信号線路602とグランド層604との間隔を小さくすることができ、フレキシブル基板600の薄型化が図られる。
以上のように高周波信号線路では、高周波信号線路の薄型化を図るために種々の工夫がなされている。
特開2007−123740号公報
そこで、本発明の目的は、高周波信号線路の薄型化を図ることができる高周波信号線路及び電子機器を提供することである。
本発明の一形態に係る高周波信号線路は、複数の絶縁体層が積層されて構成されている素体と、前記素体に設けられている線状の信号線と、前記素体において、前記信号線に沿って延在している第1のグランド導体と、前記素体において、前記信号線及び前記第1のグランド導体よりも積層方向の一方側に設けられ、かつ、該信号線に沿って並んでいると共に、積層方向から平面視したときに、該信号線と交差するように配置されていることによって該信号線及び該第1のグランド導体に前記絶縁体層を介して対向している複数の浮遊導体であって、該信号線及び該第1のグランド導体に接続されていない複数の浮遊導体と、を備えており、前記第1のグランド導体と前記浮遊導体との間に形成されている静電容量の大きさは、前記信号線と前記浮遊導体との間に形成されている静電容量の大きさ以上であること、を特徴とする。
本発明の一形態に係る電子機器は、筐体と、前記筐体に収容されている高周波信号線路と、を備えており、前記高周波信号線路は、複数の絶縁体層が積層されて構成されている素体と、前記素体に設けられている線状の信号線と、前記素体において、前記信号線に沿って延在している第1のグランド導体と、前記素体において、前記信号線及び前記第1のグランド導体よりも積層方向の一方側に設けられ、かつ、該信号線に沿って並んでいると共に、積層方向から平面視したときに、該信号線と交差するように配置されていることによって該信号線及び該第1のグランド導体に前記絶縁体層を介して対向している複数の浮遊導体であって、該信号線及び該第1のグランド導体に接続されていない複数の浮遊導体と、を備えており、前記第1のグランド導体と前記浮遊導体との間に形成されている静電容量の大きさは、前記信号線と前記浮遊導体との間に形成されている静電容量の大きさ以上であること、を特徴とする。
本発明によれば、高周波信号線路の薄型化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る高周波信号線路の外観斜視図である。 図1の高周波信号線路の誘電体素体の分解図である。 図1の高周波信号線路の断面構造図である。 高周波信号線路の断面構造図である。 高周波信号線路のコネクタの外観斜視図及び断面構造図である。 高周波信号線路が用いられた電子機器をy軸方向及びz軸方向から平面視した図である。 高周波信号線路の等価回路図である。 第1の変形例に係る高周波信号線路の誘電素体の分解図である。 第2の変形例に係る高周波信号線路の誘電素体の分解図である。 第3の変形例に係る高周波信号線路の誘電素体の分解図である。 第4の変形例に係る高周波信号線路の誘電素体の分解図である。 特許文献1に記載のフレキシブル基板を積層方向から平面視した図である。
以下に、本発明の実施形態に係る高周波信号線路及び電子機器について図面を参照しながら説明する。
(高周波信号線路の構成)
以下に、本発明の一実施形態に係る高周波信号線路の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る高周波信号線路10の外観斜視図である。図2は、図1の高周波信号線路10の誘電体素体12の分解図である。図3は、図1の高周波信号線路10の断面構造図である。図4は、高周波信号線路10の断面構造図である。図5は、高周波信号線路10のコネクタ100bの外観斜視図及び断面構造図である。図1ないし図5において、高周波信号線路10の積層方向をz軸方向と定義する。また、高周波信号線路10の長手方向をx軸方向と定義し、x軸方向及びz軸方向に直交する方向をy軸方向と定義する。
高周波信号線路10は、例えば、携帯電話等の電子機器内において、2つの高周波回路を接続するために用いられる。高周波信号線路10は、図1ないし図3に示すように、誘電体素体12、外部端子16(16a,16b)、信号線20、グランド導体22,24、浮遊導体26、ビアホール導体b1,b2,B1,B2及びコネクタ100a,100bを備えている。
誘電体素体12は、z軸方向から平面視したときに、x軸方向に延在しており、線路部12a、接続部12b,12cを含んでいる。誘電体素体12は、図2に示す保護層14及び誘電体シート(絶縁体層)18(18a〜18c)がz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に積層されて構成されている積層体である。以下では、誘電体素体12のz軸方向の正方向側の主面を表面(第1の主面)と称し、誘電体素体12のz軸方向の負方向側の主面を裏面(第2の主面)と称す。
線路部12aは、x軸方向に延在している。接続部12b,12cはそれぞれ、線路部12aのx軸方向の負方向側の端部及びx軸方向の正方向側の端部に接続されており、矩形状をなしている。接続部12b,12cのy軸方向の幅は、線路部12aのy軸方向の幅よりも広い。
誘電体シート18は、z軸方向から平面視したときに、x軸方向に延在しており、誘電体素体12と同じ形状をなしている。誘電体シート18は、ポリイミドや液晶ポリマー等の可撓性を有する熱可塑性樹脂により構成されている。誘電体シート18aの厚さT1は、図4に示すように、誘電体シート18bの厚さT2よりも厚い。例えば、誘電体シート18a〜18cの積層後において、厚さT1は50〜300μmである。本実施形態では、厚さT1は150μmである。また、厚さT2は10〜100μmである。本実施形態では、厚さT2は50μmである。以下では、誘電体シート18のz軸方向の正方向側の主面を表面と称し、誘電体シート18のz軸方向の負方向側の主面を裏面と称す。
また、誘電体シート18aは、線路部18a−a及び接続部18a−b,18a−cにより構成されている。誘電体シート18bは、線路部18b−a及び接続部18b−b,18b−cにより構成されている。誘電体シート18cは、線路部18c−a及び接続部18c−b,18c−cにより構成されている。線路部18a−a,18b−a,18c−aは、線路部12aを構成している。接続部18a−b,18b−b,18c−bは、接続部12bを構成している。接続部18a−c,18b−c,18c−cは、接続部12cを構成している。
外部端子16aは、図1及び図2に示すように、接続部18a−bの表面の中央近傍に設けられている矩形状の導体である。外部端子16bは、図1及び図2に示すように、接続部18a−cの表面の中央近傍に設けられている矩形状の導体である。外部端子16a,16bは、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。また、外部端子16a,16bの表面には、金めっきが施されている。
信号線20は、図2に示すように、誘電体素体12内に設けられている線状導体であり、誘電体シート18bの表面をx軸方向に延在している。信号線20の両端はそれぞれ、z軸方向から平面視したときに、外部端子16a,16bと重なっている。信号線20は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
グランド導体24(第1のグランド導体)は、信号線20が設けられている誘電体シート18bの表面に設けられている。これにより、グランド導体24は、図3に示すように、誘電体シート18a,18b間に設けられている。また、グランド導体24は、図2に示すように、誘電体素体12内において、z軸方向から平面視したときに、信号線20のy軸方向の両側において信号線20に沿ってx軸方向に延在している。
より詳細には、グランド導体24は、線路部24a−1,24a−2及び端子部24b,24cにより構成されている。線路部24a−1は、線路部18b−aの表面に設けられ、信号線20のy軸方向の正方向側においてx軸方向に延在している。線路部24a−2は、線路部18b−aの表面に設けられ、信号線20のy軸方向の負方向側においてx軸方向に延在している。端子部24bは、線路部18b−bの表面に設けられ、z軸方向から平面視したときに、外部端子16aの周囲を囲む矩形状の環をなしている。端子部24bは、線路部24a−1,24a−2のx軸方向の負方向側の端部に接続されている。端子部24cは、線路部18b−cの表面に設けられ、z軸方向から平面視したときに、外部端子16bの周囲を囲む環状の矩形状をなしている。端子部24cは、線路部24a−1,24a−2のx軸方向の正方向側の端部に接続されている。グランド導体24は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
グランド導体22(第1のグランド導体)は、誘電体シート18aの表面に設けられている。これにより、グランド導体22は、信号線20及びグランド導体24よりもz軸方向の正方向側に設けられ、かつ、誘電体シート18aを介して、信号線20及びグランド導体24と対向している。
より詳細には、グランド導体22は、線路部22a及び端子部22b,22cにより構成されている。線路部22aは、線路部18a−aの表面に設けられ、x軸方向に延在している。端子部22bは、線路部18a−bの表面に設けられ、z軸方向から平面視したときに、外部端子16aの周囲を囲む矩形状の環をなしている。端子部22bは、線路部22aのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。端子部22cは、線路部18a−cの表面に設けられ、z軸方向から平面視したときに、外部端子16bの周囲を囲む環状の矩形状をなしている。端子部22cは、線路部22aのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。グランド導体22は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
浮遊導体26は、図2に示すように、誘電体素体12内において信号線20及びグランド導体24よりもz軸方向の負方向側に設けられ、より詳細には、誘電体シート18cの表面に設けられている。これにより、浮遊導体26は、図3に示すように、誘電体シート18b,18c間に設けられている。浮遊導体26は、y軸方向に延在しており、z軸方向から平面視したときに、信号線20と直交している。そして、浮遊導体26は、誘電体シート18cの表面において、信号線20に沿ってx軸方向に一列に等間隔で周期的に並んでいる。複数の浮遊導体26の間隔は、信号線20を伝送される高周波信号の波長の半分以下であることが望ましい。
また、浮遊導体26は、誘電体シート18bを介して信号線20及び線路部24a−1,24a−2と対向している。そして、浮遊導体26のy軸方向の両端の幅W1は、浮遊導体26の両端以外の部分の幅W2よりも広い。すなわち、浮遊導体26が線路部24a−1,24a−2と重なっている部分の幅W1は、浮遊導体26が信号線20と重なっている部分の幅W2よりも広い。これにより、グランド導体22の線路部24a−1,24a−2と浮遊導体26との間に形成されている静電容量C2は、信号線20と浮遊導体26との間に形成されている静電容量C1以上の大きさを有している。
また、浮遊導体26は、信号線20及びグランド導体22,24に接続されておらず、更に、その他の導体のいずれにも接続されていない。よって、浮遊導体26の電位は、信号線20の電位とグランド導体22,24の電位(接地電位)との間の浮遊電位となる。以上のように構成された浮遊導体26は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
ビアホール導体b1は、誘電体シート18aの接続部18a−bをz軸方向に貫通しており、外部端子16aと信号線20のx軸方向の負方向側の端部とを接続している。ビアホール導体b2は、誘電体シート18aの接続部18a−cをz軸方向に貫通しており、外部端子16bと信号線20のx軸方向の正方向側の端部とを接続している。これにより、信号線20は、外部端子16a,16b間に接続されている。ビアホール導体b1,b2は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
複数のビアホール導体B1は、誘電体シート18aの線路部18a−aをz軸方向に貫通しており、線路部18a−aにおいて一列に等間隔に並んでいる。ビアホール導体B1は、z軸方向から平面視したときに、信号線20よりもy軸方向の正方向側に設けられている。そして、ビアホール導体B1は、グランド導体22とグランド導体24の線路部24a−1とを接続している。ビアホール導体B1は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
複数のビアホール導体B2は、誘電体シート18aの線路部18a−aをz軸方向に貫通しており、線路部18a−aにおいて一列に等間隔に並んでいる。ビアホール導体B2は、z軸方向から平面視したときに、信号線20よりもy軸方向の負方向側に設けられている。そして、ビアホール導体B2は、グランド導体22とグランド導体24の線路部24a−2とを接続している。ビアホール導体B2は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
以上のような高周波信号線路10では、信号線20及びグランド導体24とグランド導体22とのz軸方向における距離は、図4に示すように誘電体シート18aの厚さT1と略等しく、例えば、50μm〜300μmである。本実施形態では、信号線20及びグランド導体24とグランド導体22とのz軸方向における距離は、150μmである。一方、信号線20及びグランド導体24と浮遊導体26とのz軸方向における距離は、図4に示すように誘電体シート18bの厚さT2と略等しく、例えば、10μm〜100μmである。本実施形態では、信号線20及びグランド導体24と浮遊導体26とz軸方向の距離は、50μmである。すなわち、信号線20及びグランド導体24とグランド導体22とのz軸方向における距離が、信号線20及びグランド導体24と浮遊導体26とのz軸方向における距離よりも大きくなるように設計されている。
保護層14は、誘電体シート18aの表面の略全面を覆っている。これにより、保護層14は、グランド導体22を覆っている。保護層14は、例えば、レジスト材等の可撓性樹脂からなる。
また、保護層14は、図2に示すように、線路部14a及び接続部14b,14cにより構成されている。線路部14aは、線路部18a−aの表面の全面を覆うことにより、線路部22aを覆っている。
接続部14bは、線路部14aのx軸方向の負方向側の端部に接続されており、接続部18a−bの表面を覆っている。ただし、接続部14bには、開口Ha〜Hdが設けられている。開口Haは、接続部14bの略中央に設けられている矩形状の開口である。外部端子16aは、開口Haを介して外部に露出している。また、開口Hbは、開口Haのy軸方向の正方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hcは、開口Haのx軸方向の負方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hdは、開口Haのy軸方向の負方向側に設けられている矩形状の開口である。端子部22bは、開口Hb〜Hdを介して外部に露出することにより、外部端子として機能する。
接続部14cは、線路部14aのx軸方向の正方向側の端部に接続されており、接続部18a−cの表面を覆っている。ただし、接続部14cには、開口He〜Hhが設けられている。開口Heは、接続部14cの略中央に設けられている矩形状の開口である。外部端子16bは、開口Heを介して外部に露出している。また、開口Hfは、開口Heのy軸方向の正方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hgは、開口Heのx軸方向の正方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hhは、開口Heのy軸方向の負方向側に設けられている矩形状の開口である。端子部22cは、開口Hf〜Hhを介して外部に露出することにより、外部端子として機能する。
コネクタ100a,100bはそれぞれ、接続部12b,12cの表面上に実装される。コネクタ100a,100bの構成は同じであるので、以下にコネクタ100bの構成を例に挙げて説明する。
コネクタ100bは、図1及び図5に示すように、コネクタ本体102、外部端子104,106及び中心導体108及び外部導体110により構成されている。コネクタ本体102は、矩形状の板に円筒が連結された形状をなしており、樹脂等の絶縁材料により作製されている。
外部端子104は、コネクタ本体102の板のz軸方向の負方向側の面において、外部端子16bと対向する位置に設けられている。外部端子106は、コネクタ本体102の板のz軸方向の負方向側の面において、開口Hf〜Hhを介して露出している端子部22cに対応する位置に設けられている。
中心導体108は、コネクタ本体102の円筒の中心に設けられており、外部端子104と接続されている。中心導体108は、高周波信号が入力又は出力する信号端子である。外部導体110は、コネクタ本体102の円筒の内周面に設けられており、外部端子106と接続されている。外部導体110は、接地電位に保たれるグランド端子である。
以上のように構成されたコネクタ100bは、外部端子104が外部端子16bと接続され、外部端子106が端子部22cと接続されるように、接続部12cの表面上に実装される。これにより、信号線20は、中心導体108に電気的に接続されている。また、グランド導体22,24は、外部導体110に電気的に接続されている。
高周波信号線路10は、以下に説明するように用いられる。図6は、高周波信号線路10が用いられた電子機器200をy軸方向及びz軸方向から平面視した図である。
電子機器200は、高周波信号線路10、回路基板202a,202b、レセプタクル204a,204b、バッテリーパック(金属体)206及び筐体210を備えている。
筐体210は、回路基板202a,202b、レセプタクル204a,204b及びバッテリーパック206を収容している。回路基板202aには、例えば、アンテナを含む送信回路又は受信回路が設けられている。回路基板202bには、例えば、給電回路が設けられている。バッテリーパック206は、例えば、リチウムイオン2次電池であり、その表面が金属カバーにより覆われた構造を有している。回路基板202a、バッテリーパック206及び回路基板202bは、x軸方向の負方向側から正方向側へとこの順に並んでいる。
レセプタクル204a,204bはそれぞれ、回路基板202a,202bのz軸方向の負方向側の主面上に設けられている。レセプタクル204a,204bにはそれぞれ、コネクタ100a,100bが接続される。これにより、コネクタ100a,100bの中心導体108には、回路基板202a,202b間を伝送される例えば2GHzの周波数を有する高周波信号がレセプタクル204a,204bを介して印加される。また、コネクタ100a,100bの外部導体110には、回路基板202a,202b及びレセプタクル204a,204bを介して、グランド電位に保たれる。これにより、高周波信号線路10は、回路基板202a,202b間を接続している。
ここで、誘電体素体12の表面(より正確には、保護層14)は、バッテリーパック206に対して接触している。そして、誘電体素体12の表面とバッテリーパック206とは、接着剤等により固定されている。誘電体素体12の表面は、信号線20に関してグランド導体22側に位置する主面である。よって、信号線20とバッテリーパック206との間には、ベタ状のグランド導体22が位置している。
(高周波信号線路の製造方法)
以下に、高周波信号線路10の製造方法について図2を参照しながら説明する。以下では、一つの高周波信号線路10が作製される場合を例にとって説明するが、実際には、大判の誘電体シートが積層及びカットされることにより、同時に複数の高周波信号線路10が作製される。
まず、表面の全面に銅箔が形成された熱可塑性樹脂からなる誘電体シート18を準備する。誘電体シート18の銅箔の表面は、例えば、防錆のための亜鉛鍍金が施されることにより、平滑化されている。銅箔の厚みは、10μm〜20μmである。
次に、フォトリソグラフィ工程により、図2に示す外部端子16及びグランド導体22を誘電体シート18aの表面に形成する。具体的には、誘電体シート18aの銅箔上に、図2に示す外部端子16(16a,16b)及びグランド導体22と同じ形状のレジストを印刷する。そして、銅箔に対してエッチング処理を施すことにより、レジストにより覆われていない部分の銅箔を除去する。その後、レジストを除去する。これにより、図2に示すような、外部端子16及びグランド導体22が誘電体シート18aの表面に形成される。
次に、フォトリソグラフィ工程により、図2に示す信号線20及びグランド導体24を誘電体シート18bの表面に形成する。また、フォトリソグラフィ工程により、図2に示す浮遊導体26を誘電体シート18cの表面に形成する。なお、これらのフォトリソグラフィ工程は、外部端子16及びグランド導体22を形成する際のフォトリソグラフィ工程と同様であるので、説明を省略する。
次に、誘電体シート18aのビアホール導体b1,b2,B1,B2が形成される位置に対して、裏面側からレーザービームを照射して、貫通孔を形成する。その後、誘電体シート18aに形成した貫通孔に対して、導電性ペーストを充填する。
次に、誘電体シート18a〜18cをz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に積み重ねる。そして、誘電体シート18a〜18cに対してz軸方向の正方向側及び負方向側から熱及び圧力を加えることにより、誘電体シート18a〜18cを軟化させて圧着・一体化するとともに、貫通孔に充填された導電性ペーストを固化して、図2に示すビアホール導体b1,b2,B1,B2を形成する。なお、各誘電体シート18は、熱圧着に代えてエポキシ系樹脂等の接着剤を用いて一体化されてもよい。また、ビアホール導体b1,b2,B1,B2は、誘電体シート18を一体化した後に、貫通孔を形成し、貫通孔に導電性ペーストを充填するかめっき膜を形成することによって形成されてもよい。なお、ビアホール導体とは、貫通孔に導体が完全に充填されたもののほか、貫通孔に導体が完全に充填されることなく、貫通孔の内周面が導体によって覆われたものも含む。
最後に、樹脂(レジスト)ペーストを塗布することにより、誘電体シート18a上に保護層14を形成する。これにより、図1に示す高周波信号線路10が得られる。
(効果)
本実施形態に係る高周波信号線路10によれば、高周波伝送ロスの低減を図ることができると共に、高周波信号線路10の薄型化を図ることができる。この高周波信号線路10の薄型化により、高周波信号線路10を機械的に曲げやすくなる。また、曲げに対する耐性も向上し、曲げによっても断線などが起こりにくくなる。したがって、繰り返し曲げることが可能な高周波信号線路10が得られる。
図7は、高周波信号線路10の等価回路図である。高周波信号線路10では、複数の浮遊導体26は、誘電体素体12において、信号線20及びグランド導体24よりもz軸方向の負方向側に設けられ、かつ、信号線20に沿って並んでいることによって信号線20及びグランド導体24に誘電体シート18bを介して対向している。そして、浮遊導体26は、信号線20及びグランド導体24に接続されておらず、信号線20の電位とグランド導体24の電位との間の浮遊電位に保たれている。これにより、信号線20と浮遊導体26との間には、静電容量C1が形成され、グランド導体24と浮遊導体26との間には、静電容量C2が形成される。静電容量C2は、線路部24a−1と浮遊導体26との間に形成される静電容量C2−1と、線路部24a−2と浮遊導体26との間に形成される静電容量C2−2との合計である。これにより、信号線20とグランド導体24との間には、図7に示すように、静電容量C1と静電容量C2とが直列に接続されている。よって、信号線20とグランド導体24との間の静電容量Ctは、静電容量C1と静電容量C2との合成容量となる。また、信号線20とグランド導体22との間には、静電容量C0が形成される。
ここで、浮遊導体26を用いることなく、信号線とグランド導体との間で静電容量Ctを形成させようとすると、グランド導体と信号線との間に静電容量を形成させるために、グランド導体を信号線よりもz軸方向の負方向側に位置させて対向させる必要がある。ただし、グランド導体と信号線とが広い面積で対向すると、グランド導体と信号線との間の静電容量が大きくなりすぎてしまう。したがって、グランド導体と信号線との間の静電容量を静電容量Ctに抑制するために、グランド導体と信号線とのz軸方向における距離を、浮遊導体と信号線及びグランド導体とのz軸方向における距離よりも大きくする必要がある。すなわち、浮遊導体26が用いられない場合には、高周波信号線路が厚くなる。以上より、浮遊導体26が用いられることにより、高周波信号線路10の薄型化が図られる。また、高周波信号線路10の厚さが十分に薄い場合には、信号線20の線幅を広くして、高周波信号線路10の高周波伝送ロスを低減できる。
また、高周波信号線路10によれば、以下に説明するように、折り曲げて用いることが容易となる。より詳細には、高周波信号線路10では、浮遊導体26が設けられているので、グランド導体24が信号線20と同じ誘電体シート18bに設けられている。これにより、グランド導体22とグランド導体24とのz軸方向における距離が短くなり、ビアホール導体B1,B2の長さが短くなる。ビアホール導体B1,B2は、誘電体シート18に比べて変形しにくいので、短くなることによって、高周波信号線路10を折り曲げて用いることが容易となる。
また、高周波信号線路10によれば、以下の理由によっても、折り曲げて用いることが容易となる。より詳細には、浮遊導体26を用いることなく、信号線とグランド導体との間で静電容量Ctを形成させようとすると、グランド導体を信号線よりもz軸方向の負方向側に位置させる必要がある。ここで、信号線から積層方向にグランド導体が離れるにしたがって、高周波信号線路が折り曲げられた際に、グランド導体にかかる圧縮応力又は引っ張り応力が大きくなる。すなわち、高周波信号線路を折り曲げにくくなる。
そこで、高周波信号線路10では、浮遊導体26が設けられることにより、信号線20が設けられている誘電体シート18bにグランド導体24が設けられている。これにより、信号線20とグランド導体24とのz軸方向の距離を小さくできる。また、信号線20とグランド導体24は平面視で重なっていない。したがって、高周波信号線路10を折り曲げて用いることが容易となる。また、浮遊導体26は、ベタ状の導体層ではなく、y軸方向に延在する線状の導体であり、x軸方向に等間隔に並んでいる。その結果、高周波信号線路10は、浮遊導体26が設けられていない部分において折り曲げて用いることがさらに容易となる。
また、高周波信号線路10は、以下に説明するように、不要輻射が発生することを抑制できる。より詳細には、高周波信号線路10では、信号線20と浮遊導体26との間に形成されている静電容量C1は、グランド導体24と浮遊導体26との間に形成されている静電容量C2よりも小さい。これにより、信号線20と浮遊導体26との間に発生する電気力線の本数は、グランド導体24と浮遊導体26との間に発生する電気力線の本数よりも少なくなる。よって、信号線20から放射されるノイズは、浮遊導体26を経由してグランド導体24へと流れるようになり、浮遊導体26から高周波信号線路10外に放射されにくくなる。以上より、高周波信号線路10では、不要輻射の発生が抑制される。
また、高周波信号線路10は、以下の理由によっても、不要輻射が発生することを抑制できる。より詳細には、浮遊導体26が設けられていない高周波信号線路では、信号線の特性インピーダンスは、全体にわたって略一定となる。この場合には、特性インピーダンスが高くなる信号線の両端を節として比較的に長い波長を有する定常波が発生する。比較的に長い波長を有する定常波は、信号線を伝送される高周波信号の周波数よりも低い周波数を有する。そのため、信号線に高周波信号が伝送されると、高周波信号に含まれる信号によって、信号線において比較的に長い波長を有する定常波が発生する。その結果、該定常波によって不要輻射が発生する。
そこで、高周波信号線路10では、浮遊導体26の間隔は、信号線20を伝送される高周波信号の波長の半分以下に設定されている。浮遊導体26が設けられた位置における信号線20の特性インピーダンスは、浮遊導体26が設けられていない位置における信号線20の特性インピーダンスよりも低くなる。よって、浮遊導体26が設けられた位置が定常波の節となり、浮遊導体26が設けられていない位置が定常波の腹となる。したがって、浮遊導体26の間隔が高周波信号の波長の半分以下に設定されることにより、高周波信号に定常波を発生させる波長の信号が含まれなくなる。その結果、高周波信号線路10では、信号線20において定常波が発生することが抑制されるようになり、不要輻射が発生することが抑制される。
(第1の変形例)
以下に第1の変形例に係る高周波信号線路について図面を参照しながら説明する。図8は、第1の変形例に係る高周波信号線路10aの誘電素体の分解図である。
高周波信号線路10aと高周波信号線路10との相違点は、浮遊導体26の配置が異なっている点である。より詳細には、高周波信号線路10では、浮遊導体26が等間隔に並ぶように配置されていた。一方、高周波信号線路10aでは、近接して配置された2つの浮遊導体26が等間隔に並ぶように周期的に配置されている。これにより、2つの浮遊導体26が設けられた領域A2では、信号線20の特性インピーダンスが相対的に低くなり、浮遊導体26が設けられていない領域A1では、信号線20の特性インピーダンスが相対的に高くなる。その結果、信号線20の特性インピーダンスが周期的に変動するようになる。このように、浮遊導体26の数を調整することによって、領域A2のx軸方向の長さを調整することが可能となる。したがって、信号線20において定常波が発生することを抑制できる長さに領域A2の長さを調整することが容易となる。
(第2の変形例)
以下に第2の変形例に係る高周波信号線路について図面を参照しながら説明する。図9は、第2の変形例に係る高周波信号線路10bの誘電素体の分解図である。
高周波信号線路10bと高周波信号線路10との相違点は、浮遊導体26と浮遊導体28との形状が異なっている点である。より詳細には、高周波信号線路10では、浮遊導体26は、y軸方向に延在している直線状の導体であった。一方、高周波信号線路10bでは、浮遊導体28は、枠状の矩形をなしている。以上のような浮遊導体28がグランド導体24と重なっている部分の面積は、高周波信号線路10の浮遊導体26がグランド導体24と重なっている部分の面積よりも大きくなる。よって、静電容量C2が大きくなる。以上のように、浮遊導体28の形状を変更して、静電容量C2の大きさを調整して、信号線20の特性インピーダンスを調整してもよい。
(第3の変形例)
以下に第3の変形例に係る高周波信号線路について図面を参照しながら説明する。図10は、第3の変形例に係る高周波信号線路10cの誘電素体の分解図である。
高周波信号線路10cと高周波信号線路10bとの相違点は、浮遊導体28と浮遊導体29との形状が異なっている点である。より詳細には、高周波信号線路10bでは、浮遊導体28は、枠状の矩形をなしていた。一方、高周波信号線路10cでは、浮遊導体29は、コ字型をなしている。以上のような浮遊導体29が信号線20と重なっている部分の面積は、浮遊導体28が信号線20と重なっている部分の面積よりも小さくなる。よって、静電容量C1が小さくなる。以上のように、浮遊導体29の形状を変更して、静電容量C1の大きさを調整して、信号線20の特性インピーダンスを調整してもよい。
(第4の変形例)
以下に第4の変形例に係る高周波信号線路について図面を参照しながら説明する。図11は、第4の変形例に係る高周波信号線路10dの誘電素体の分解図である。
高周波信号線路10dと高周波信号線路10との相違点は、グランド導体24の有無及びビアホール導体B1,B2の有無である。より詳細には、高周波信号線路10dでは、グランド導体24が設けられていない。よって、グランド導体22は、信号線20よりもz軸方向の正方向側に設けられ、誘電体シート18a,18bを介して浮遊導体26と対向している。これにより、信号線20は、グランド導体22と直接に容量結合していると共に、グランド導体22と浮遊導体26を介して容量結合している。
また、高周波信号線路10dでは、誘電体シート18aにおいてビアホール導体B1,B2が設けられていない。このような構成としても高周波信号線路10dの等価回路は図7に示す等価回路となる。このとき、浮遊導体26とグランド導体22間の静電容量C2の値と、信号線20と浮遊導体26間の静電容量C1の値がC1<C2となるように設計することで不要輻射の発生が抑制される。
以上の構成を有する高周波信号線路10dにおいても、高周波信号線路10と同様に、高周波伝送ロスの低減を図ることができると共に、高周波信号線路10dの薄型化を図ることができる。また、誘電体シート18aにおいてビアホール導体B1,B2を形成していないため、高周波信号線路10dを折り曲げて用いることがさらに容易となる。
(その他の実施形態)
本発明に係る高周波信号線路は、前記実施形態に係る高周波信号線路10,10a〜10dに限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
なお、第1の各実施形態においては、浮遊導体26は信号線20とz軸方向からの平面視で直交するように配置されていたが、必ずしも直交していなくてもよい。すなわち、浮遊導体26は、z軸方向から平面視したときに、信号線20と交差していればよい。
なお、高周波信号線路10,10a〜10dに示した構成を組み合わせてもよい。
なお、高周波信号線路10,10a〜10dは、アンテナフロントエンドモジュールなどRF回路基板における高周波信号線路として用いられてもよい。
以上のように、本発明は、高周波信号線路及び電子機器に有用であり、特に、高周波信号線路10の薄型化を図ることができる点において優れている。
B1,B2,b1,b2 ビアホール導体
10,10a〜10d 高周波信号線路
12 誘電体素体
18a〜18c 誘電体シート
20 信号線
22,24 グランド導体
26,28,29 浮遊導体
より詳細には、グランド導体24は、線路部24a−1,24a−2及び端子部24b,24cにより構成されている。線路部24a−1は、線路部18b−aの表面に設けられ、信号線20のy軸方向の正方向側においてx軸方向に延在している。線路部24a−2は、線路部18b−aの表面に設けられ、信号線20のy軸方向の負方向側においてx軸方向に延在している。端子部24bは、接続部18b−bの表面に設けられ、z軸方向から平面視したときに、外部端子16aの周囲を囲む矩形状の環をなしている。端子部24bは、線路部24a−1,24a−2のx軸方向の負方向側の端部に接続されている。端子部24cは、接続部18b−cの表面に設けられ、z軸方向から平面視したときに、外部端子16bの周囲を囲む環状の矩形状をなしている。端子部24cは、線路部24a−1,24a−2のx軸方向の正方向側の端部に接続されている。グランド導体24は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。
より詳細には、グランド導体22は、線路部22a及び端子部22b,22cにより構成されている。線路部22aは、線路部18a−aの表面に設けられ、x軸方向に延在している。端子部22bは、接続部18a−bの表面に設けられ、z軸方向から平面視したときに、外部端子16aの周囲を囲む矩形状の環をなしている。端子部22bは、線路部22aのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。端子部22cは、接続部18a−cの表面に設けられ、z軸方向から平面視したときに、外部端子16bの周囲を囲む環状の矩形状をなしている。端子部22cは、線路部22aのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。グランド導体22は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。

Claims (8)

  1. 複数の絶縁体層が積層されて構成されている素体と、
    前記素体に設けられている線状の信号線と、
    前記素体において、前記信号線に沿って延在している第1のグランド導体と、
    前記素体において、前記信号線及び前記第1のグランド導体よりも積層方向の一方側に設けられ、かつ、該信号線に沿って並んでいると共に、積層方向から平面視したときに、該信号線と交差するように配置されていることによって該信号線及び該第1のグランド導体に前記絶縁体層を介して対向している複数の浮遊導体であって、該信号線及び該第1のグランド導体に接続されていない複数の浮遊導体と、
    を備えており、
    前記第1のグランド導体と前記浮遊導体との間に形成されている静電容量の大きさは、前記信号線と前記浮遊導体との間に形成されている静電容量の大きさ以上であること、
    を特徴とする高周波信号線路。
  2. 前記第1のグランド導体は、積層方向から平面視したときに、前記信号線の両側において該信号線に沿って延在していること、
    を特徴とする請求項1に記載の高周波信号線路。
  3. 前記信号線及び前記第1のグランド導体よりも積層方向の他方側に設けられ、かつ、該信号線に前記絶縁体層を介して対向している第2のグランド導体を、
    更に備えていること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の高周波信号線路。
  4. 前記第1のグランド導体と前記第2のグランド導体とは、ビアホール導体を介して接続されていること、
    を特徴とする請求項3に記載の高周波信号線路。
  5. 前記第1のグランド導体は、前記信号線が設けられている前記絶縁体層に設けられており、
    前記信号線と前記第2のグランド導体との積層方向における距離は、前記信号線と前記浮遊導体との積層方向における距離よりも大きいこと、
    を特徴とする請求項3又は請求項4のいずれかに記載の高周波信号線路。
  6. 前記第1のグランド導体は、前記信号線よりも積層方向の他方側に設けられ、かつ、該信号線に前記絶縁体層を介して対向していること、
    を特徴とする請求項1に記載の高周波信号線路。
  7. 前記絶縁体層は、可撓性を有していること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の高周波信号線路。
  8. 筐体と、
    前記筐体に収容されている高周波信号線路と、
    を備えており、
    前記高周波信号線路は、
    複数の絶縁体層が積層されて構成されている素体と、
    前記素体に設けられている線状の信号線と、
    前記素体において、前記信号線に沿って延在している第1のグランド導体と、
    前記素体において、前記信号線及び前記第1のグランド導体よりも積層方向の一方側に設けられ、かつ、該信号線に沿って並んでいると共に、積層方向から平面視したときに、該信号線と交差するように配置されていることによって該信号線及び該第1のグランド導体に前記絶縁体層を介して対向している複数の浮遊導体であって、該信号線及び該第1のグランド導体に接続されていない複数の浮遊導体と、
    を備えており、
    前記第1のグランド導体と前記浮遊導体との間に形成されている静電容量の大きさは、前記信号線と前記浮遊導体との間に形成されている静電容量の大きさ以上であること、
    を特徴とする電子機器。
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