JPWO2013094410A1 - 給湯器 - Google Patents

給湯器 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2013094410A1
JPWO2013094410A1 JP2013550210A JP2013550210A JPWO2013094410A1 JP WO2013094410 A1 JPWO2013094410 A1 JP WO2013094410A1 JP 2013550210 A JP2013550210 A JP 2013550210A JP 2013550210 A JP2013550210 A JP 2013550210A JP WO2013094410 A1 JPWO2013094410 A1 JP WO2013094410A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scale
hot water
adhering body
heat exchange
water tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013550210A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5788023B2 (ja
Inventor
野田 清治
清治 野田
古川 誠司
誠司 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2013550210A priority Critical patent/JP5788023B2/ja
Publication of JPWO2013094410A1 publication Critical patent/JPWO2013094410A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5788023B2 publication Critical patent/JP5788023B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/28Treatment of water, waste water, or sewage by sorption
    • C02F1/281Treatment of water, waste water, or sewage by sorption using inorganic sorbents
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24DDOMESTIC- OR SPACE-HEATING SYSTEMS, e.g. CENTRAL HEATING SYSTEMS; DOMESTIC HOT-WATER SUPPLY SYSTEMS; ELEMENTS OR COMPONENTS THEREFOR
    • F24D19/00Details
    • F24D19/0092Devices for preventing or removing corrosion, slime or scale
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/52Treatment of water, waste water, or sewage by flocculation or precipitation of suspended impurities
    • C02F1/5236Treatment of water, waste water, or sewage by flocculation or precipitation of suspended impurities using inorganic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2303/00Specific treatment goals
    • C02F2303/22Eliminating or preventing deposits, scale removal, scale prevention
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F19/00Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers
    • F28F19/01Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers by using means for separating solid materials from heat-exchange fluids, e.g. filters

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)
  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
  • Details Of Fluid Heaters (AREA)

Abstract

給湯器1は、熱交換を行う熱交換器4と、給湯タンク3と、給湯タンク3から熱交換器4へ湯水を送る送り配管と、熱交換器4から給湯タンク3へ湯水を送る戻り配管と、スケール付着体10とを備える。スケール付着体10は、給湯タンク3、送り配管、熱交換器4および/または戻り配管の湯水の経路中に配置される。かつ、スケール付着体10の開口部の面積をS、外周をPとした場合、L=4S/Pで定義される開口部の代表長さLは、1.0mm以上20mm以下である。

Description

本発明は、熱交換器内でのスケール粒子の付着を抑制する機構を有する給湯器に関する。
浴室または台所に温水を供給する給湯器は電気給湯器、ガス給湯器または石油給湯器等に大別され、いずれも熱を水に伝えるための熱交換器と呼ばれる部分が存在する。最近は特にこれらのうち、省エネルギーおよび地球温暖化対策としての二酸化炭素削減の観点から、ヒートポンプ熱交換式の電気給湯器(ヒートポンプ給湯器)が注目されている。
ヒートポンプ給湯器の原理は、大気の熱を熱媒体に移し、その熱でお湯を沸かすものである。具体的に言えば、気体を圧縮したときに発生する高熱を熱交換器を介して水へ移し、その気体を膨張させたときの冷気によって再び熱媒体の温度を大気の温度まで戻す繰り返し(冷熱サイクル)によるものである。理論上投入エネルギー以上の熱エネルギーを取り出すことはできないが、ヒートポンプ給湯器は大気の熱を活用する仕組みのため、運転に要するエネルギーよりも多くの熱エネルギーを利用することができる。
ヒートポンプ給湯器における熱交換器は、水に対して熱を伝えるために、熱伝達面を常に清浄な状態に保つことが非常に重要である。熱伝達面の壁面が汚れると有効な熱伝達面積が減少し、熱伝達性能の低下を招く。さらに汚れが蓄積すると、熱交換器に水が流動する際に発生する圧力損失が増大し、最悪の場合には流路の閉塞を招く。
特に水中の硬度成分(カルシウムイオン、マグネシウムイオン、イオン状シリカまたは分子状シリカ等)が高い地域では、加熱によりスケール(スケール粒子)と呼ばれる溶解度の低い無機化合物塩が析出し、熱交換器内に付着するという問題点がある。水中の硬度成分がスケールとして熱交換器の内部に付着する機構として、熱交換器の熱伝達面など高温表面上で炭酸カルシウムの核が発生し、スケールの結晶成長が進行するというものがある。そのため、給湯器のタンク内部の水を熱交換器にポンプで循環させながら加熱する場合には、熱交換器によって加熱した温水中で発生した炭酸カルシウムの核もしくは粒子が熱交換器に再び導入されて、熱伝達面に付着する場合もある。
特許文献1には、前述したようなスケール粒子を水中から分離する方法について記載されている。当該方法とは、処理対象水をケイ酸カルシウムを含有する固体粒子を充填したカラムに通水するといった水系のスケール付着防止方法である。具体的には、トバモライト(粒子径20μm)、ゾノトライト(粒子径5μm)、非晶質ケイ酸カルシウム(粒子径45μm)、ポリアクリル酸(分子量3000)、重質炭酸カルシウム(粒径0.1〜1.0μm)またはシリカゲル(平均粒径85μm、比表面積800m/g)を、被処理水に20〜100mg/L添加することにより、溶存シリカ濃度とカルシウムイオン濃度を最大でそれぞれ55%、または36%除去可能であると記載されている。
また、特許文献2にも、スケール粒子を水中から分離する機構を持つ給湯器について記載されている。具体的には、当該給湯器の給湯水回路は、貯湯タンク、ならびに、湯水を沸き上げる外部加熱器、および、外部加熱器と貯湯タンクの上部を連結し鉛直に配設された配管から構成されている。ここでは、スケール粒子を水中から分離する機構をスケールキャッチャーとして記載している。すなわち、配管の曲がり部の下端部に温水の沸き上げ時に析出するスケールを捕集するようスケールキャッチャーを形成し、スケール粒子の重力による沈降を利用してスケールキャッチャーに堆積させている。
特開2003−117589号公報 特開2011−058733号公報
前述したように、特許文献1に記載の方法では、処理対象水中のカルシウムまたはシリカの析出および吸着現象を利用し、固体粒子を充填したカラムに当該処理対象水を通水している。しかし、このような方法を以て熱交換器におけるスケール付着を抑制するためには、多量の固体粒子の充填材が必要である。また、100μm以下の粒子から構成される充填カラムを用いて給湯器内で発生するスケール粒子の除去を行うと、充填物同士の隙間が狭く、スケール粒子による目詰まりが起こりやすい。
一方、特許文献2では、水中からスケール粒子を除去するために、主にスケール自体の沈降性を利用している。一般に、粒子の沈降速度は粒子が大きいほど大きいため、粒子径が100μm以上の大きなスケール粒子であればこの方法で水中から除去できる。しかし、粒径が100μm以下のスケール粒子に対しては沈降速度が小さいため、十分な除去効果を得られず、熱交換器におけるスケール付着を抑制することができない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、スケール粒子の吸着に伴う付着体の目詰まりによる吸着能力の低下を抑制し、かつ沈降性の大きなスケール粒子だけでなく、沈降性の小さな微小なスケール粒子についても長期間効率的に水中から除去することが可能な給湯器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る給湯器は、熱交換を行う熱交換部と、給湯タンクと、給湯タンクから熱交換部へ湯水を送る送り配管と、熱交換部から給湯タンクへ湯水を送る戻り配管と、スケール付着体とを備える。スケール付着体は、給湯タンク、送り配管、熱交換部および/または戻り配管の湯水の経路中に配置される。かつ、スケール付着体の開口部の面積をS、外周をPとした場合、L=4S/Pで定義される開口部の代表長さLは、1.0mm以上20mm以下である。
本発明によれば、スケール粒子の吸着に伴う付着体の目詰まりによる吸着能力の低下を抑制し、かつ沈降性の大きなスケール粒子だけでなく、沈降性の小さな微小なスケール粒子についても長期間効率的に水中から除去することが可能な給湯器を提供することができる。
実施の形態1に係る給湯器を示す概略構成図である。 実施の形態1に係る給湯器のスケール捕捉器の構成を示す図である。 実施の形態1に係るスケール付着体の構成を示す図である。 実施の形態1に係るスケール付着体の構成を示す図である。 実施の形態1に係るスケール付着体の構成を示す図である。 実施の形態1に係るスケール付着体の構成を示す図である。 実施の形態1に係る他のスケール付着体のカール状繊維の構造を示す図である。 実施の形態1に係る他のスケール付着体の外観を示す上面図である。 実施の形態1に係る他のスケール付着体のカール状繊維の構造を示す上面図である。 実施の形態1に係る他のスケール付着体のカール状繊維の構造を示す側面図である。 実施の形態1に係るスケール付着体の特性を示す図である。 実施の形態2に係る給湯器のスケール捕捉器を示す概略構成図である。 実施例1および比較例1に係る熱交換器へのスケール付着量を示す図である。 実施例1に係るスケール粒子の吸着状態のイメージを示す図である。 比較例1−1に係るスケール粒子の吸着状態のイメージを示す図である。 比較例1−2に係るスケール粒子の吸着状態のイメージを示す図である。 実施例2に係るスケール付着量と炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギーとの関係を示す図である。 実施例3および比較例3に係る熱交換器でのスケール付着量を示す図である。 実施例4に係る開口部の代表長さと再生時間との関連を示す図である。 実施例5および比較例5に係る熱交換器でのスケール付着量を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中、同一または同等の部分には同一の符号を付し、それらについての詳細な説明は省略する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る給湯器を示す概略構成図である。まず、図1に示す給湯器1の構成について簡単に説明する。図1に示すように、給湯器1は、主として、熱源2と給湯タンク3と熱交換器4とスケール捕捉器5とから構成されている。また、給湯器1の内部では、二つの回路が循環している。一つは、熱源2と熱交換器4の内部とを熱が循環する回路(熱媒体循環回路)である。もう一方は、給湯タンク3と熱交換器4の内部とスケール捕捉器5とを湯水(水の場合も含む)が循環する回路(湯水循環回路)であり、送り配管および戻り配管で接続されている。湯水循環回路の配管には、給湯器1の運転のための循環ポンプ6および流路開閉バルブ7、8も設置されている。
図2は、実施の形態1に係る給湯器のスケール捕捉器の構成を示す図である。図2に示すように、スケール捕捉器5は、スケール付着体保持容器9と、当該スケール付着体保持容器9に充填されたスケール付着体10とを備えている。さらに、スケール捕捉器5は、スケール捕捉器入口配管11、流路開閉バルブ7、8、スケール捕捉器出口配管12と接続されている。なお、図1および図2に示される給湯器1の変形例としては、熱媒体循環回路は必ずしもヒートポンプ式等の循環する回路である必要はなく、循環する湯水を加熱できる媒体を使用することが可能であるならばどのような媒体を用いても構わない。例えば、当業者であれば、他の湯水電気給湯器、ガス給湯器または石油給湯器等にも応用することが可能である。また、スケール捕捉器5(スケール付着体10)を接続する位置は、図1に示すような熱交換器4と給湯タンク3との間が最も好ましいが、湯水循環回路における変形例としては、当該位置以外でも湯水循環回路の配管内において接続されていれば、どこに接続されていても構わない。
図3A〜図3Dは、実施の形態1に係るスケール付着体の構成を示す図である。スケール付着体保持容器9に充填されているスケール付着体10の全体構造は、例えば、図3A〜図3Dに示すような、開口部13を多数有する部分的構造をスケール捕捉器5の流れに直交する方向(例えば、図2のスケール捕捉器5の場合、左から右または下から上へ向かう方向)に10層以上積層することにより構成されている。変形例としては、このような部分的構造においてねじられているもの、または曲がっているものを用いても構わない。また、スケール付着体10の積層については、湯水中のスケール粒子とスケール付着体10との衝突確率を高めるために、スケール付着体10の開口部13が、湯水の流れの方向に対し一列に並ぶことのないよう10層以上積層すると好ましい。例えば、開口部13が互い違い、または不規則になるよう10層以上積層すると好ましい。
しかしながら、図3Cまたは図3Dのような付着体の部分構造を積層する場合、任意の層の開口部13が上下に積まれる層の非開口部(開口部13に該当しない領域)で完全に覆われると、水が局所的に流れなくなる。すると、そこでのスケール付着体10によるスケール粒子の捕捉が行えなくなる。そこで、任意の層の開口部13と上下に積まれる層の非開口部とが重なることがないよう、積層される層同士の間隔を1mm以上あけることが望ましい。間隔をあける方法としては、0.1mm以上の厚みのスペーサーを挿入すること、または、間に図3Aまたは図3Bのような構造の付着体の部分構造を挿入することが挙げられる。
スケール付着体10および開口部13の詳細について説明する。図3A〜図3Dに示すように、スケール付着体10の部分構造は、メッシュ状または円状の穴(開口部13)が多数空いた平板形状のものであり、開口率が大きいものを使用することができる。具体的には、図3Aに示すようにメッシュを構成する線が等間隔Rで並んだもの、図3Bに示すようにメッシュを構成する線が間隔RおよびRで規則的に並んだもの、図3Cに示すように円状の開口部13が直径Rの円形のもの、または図3Dに示すように円状の開口部13が長軸長Rおよび短軸長Rの楕円形のもの等を使用できる。開口部13の形状については、上述した以外の他にも三角、四角、多角形または星形等の開口率が大きくできる形状であれば限定されるものではない。より詳細には、本実施の形態1における開口率は、スケール付着体10の開口部13の面積をS、外周をPとした場合、L=4S/Pで定義される開口部13の代表長さLが、1mm以上20mm以下となるものであればよい。
より詳細には、スケール捕捉器5を使用することによる循環水路における圧力損失増加は、流量20L/分において通常は50kPa以下であることが求められるため、L=4S/Pで定義される開口部13の代表長さLは、1mm以上20mm以下であることが望ましい。また、スケール捕捉器5を使用することによる循環水路における圧力損失増加を流量20L/分において20kPa以下に抑制することが求められる場合には、L=4S/Pで定義される開口部13の代表長さLは、1mm以上10mm以下であることが望ましい。
一方、スケール付着体保持容器9に充填されているスケール付着体10の他の構造として、図4Aに示すようなカール状繊維の構造から構成されるスケール付着体10を用いることもできる。このようなカール状繊維から構成されるスケール付着体10は、開口部の代表長さに相当するカール径D、カール状繊維の繊維径D、カール状繊維の外径(および当該カール状繊維から構成される集合体の外径)、ならびに高さなどの特性因子によって規定される。カール状繊維の断面が円形でない場合、カール状繊維の断面積をT、外周をQとすると、M=4T/Qで定義される代表長さMが繊維径Dに等しいとする。カール径Dは、繊維の内寸法で定義される。従って、繊維径Dとは関係なく、カール径Dが小さいほど開口部の代表長さに相当するものは小さくなり、集合体の空隙率は減少する。実用的には、カール繊維の引っ張り強度は2〜4kgあることが望ましい。この条件は、60℃以上に加熱する給湯器において10年以上の腐食耐久力に対応する。ステンレス製のカール状繊維であれば、Dは10μm以上であっても対応できる。
カール状繊維は所定のステンレス線(例えばSUS304)を専用ローラーで平坦に圧縮することで作成できる。図4Bは、実施の形態1に係る他のスケール付着体の外観を示す上面図である。図4Bに示すとおり、上面から見たそのカール状繊維から構成される集合体(スケール付着体10)の外径は、Wである。また、図4Cおよび図4Dは、それぞれ、実施の形態1に係る他のスケール付着体のカール状繊維の構造を示す上面図および側面図である。図4Cに示すとおり、上面から見たカール状繊維の外径はWである。図4Cおよび図4Dを、図4Bに示すカール状繊維から構成される集合体における模式図と捉えると、W=Wであり、図4Dに示す高さHは集合体の高さである。
カール状繊維を、例えば、図4Cおよび図4Dに示すように、X軸方向に直行する一定方向に規則的に丸めると、図4Bの上面図に示される円筒状の立体的な形状になる。一般的に、スケール付着体保持容器9は円筒形にすることが望ましいため、カール状繊維から構成される集合体も容器に沿った円筒状にすることが望ましい。また、スケール付着体保持容器9の円筒形の内壁の直径をRとすると、図4Bに示すカール状繊維から構成される集合体の外径Wは、カール状繊維から構成される集合体の持つ弾力性や密度によって決めることができ、具体的にはRの1.01倍以上、3倍以下にすることが望ましい。
カール状繊維を不規則に絡ませて集合体を構成することもできる(図示しない)が、カール状繊維の集合体の密度分布が不均一だと、当該集合体がスケール付着体保持容9の形状に沿って変形することができず、スケール付着体保持容器9に当該集合体に封入した際に、スケール付着体保持容器9と集合体との間に隙間が発生する可能性がある。スケール付着体保持容器9とスケール付着体10(カール状繊維の集合体)との隙間はカール径D(図4A参照)の2倍以下にすることが望ましい。
このようなカール状繊維から構成されるものも含め、スケール付着体10の材料としては、銅、黄銅、ステンレス、シリコーンゴム、ガラス、鉄、酸化鉄(III、II)、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)樹脂(PTFE、PFA))、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリスルフォン、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムまたは芳香族ポリアミド(ナイロン6またはナイロン6−6等)等を用いることができる。これらのうち、銅、黄銅、ステンレス、シリコーンゴム、ガラス、鉄、酸化鉄(III、II)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリスルフォン、イソプレンゴム、ブタジエンゴムまたはスチレンブタジエンゴムのいずれかの材料が好ましい。
図5は、実施の形態1に係るスケール付着体の特性を示す図である。具体的には、スケール付着体10の構成材料の表面において、炭酸カルシウムの核生成が起きる場合のエネルギー障壁(0〜90℃)を表現している。図示されていないが、例えば、ステンレス表面における炭酸カルシウムの核生成エネルギーΔGは0.8〜1.0×10−20(J)の範囲である。炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギーが小さいほど、スケール付着体10の表面において核生成が起きやすい材料と言える。なお、スケール付着体10の材料としては、上述の材料に限定されず、炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギーが同程度であればスケール付着体10の材料として使用することが可能である。好ましくは、表面における炭酸カルシウムのスケール粒子の核生成エネルギーが2.0×10−20(J)以下となる材料から構成される材料を挙げることができる。
次に、給湯器1の運転方法について説明する。図1に示すように、まず、水道水を水道配管14から給湯タンク3に導入し、満水となった時点で熱源2を運転し、循環配管15内に高温の熱媒体を循環させる。これと同時に循環ポンプ6を動作させ、熱交換器入口配管16を通して給湯タンク3内の水を熱交換器4に供給し、熱媒体との熱交換によって加熱する。熱交換器4において加熱された湯水は、スケール捕捉器入口配管11を通してスケール捕捉器5に供給され、スケール捕捉器5内のスケール付着体10と接触した後、スケール捕捉器出口配管12を通って給湯タンク3へと戻る。給湯タンク3内の水温が所定の温度となるまで、熱媒体および給湯タンク3内の湯水の循環を続け、加熱終了後、給湯タンク3内の湯水を必要に応じて給湯配管17を通して給湯し、温水として使用する。スケール捕捉器5(スケール付着体10)のスケール粒子の吸着性能が低下した場合には、運転を停止した後、流路開閉バルブ7、8の手前で取り外し、スケール粒子が付着していないスケール付着体10が充填されたスケール捕捉器5と交換することも可能である。
このように、本実施の形態1に係る給湯器1によると、スケール付着体10は、特定の充分な大きさの開口部13を持ち、かつ表面における炭酸カルシウムの核生成エネルギーが特定量以下の材料から構成されている。そのため、スケール粒子の吸着に伴うスケール付着体10の目詰まりによる吸着能力の低下を抑制し、かつ沈降性の大きなスケール粒子だけでなく、沈降性の小さな微小なスケール粒子についても効率的に水中から除去することが可能となり、ヒートポンプ給湯器等の熱交換器4へのスケール粒子の付着を長期間にわたって抑制することができる。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る給湯器のスケール捕捉器を示す概略構成図である。なお、スケール捕捉器5に吸着したスケール粒子を洗浄し、スケール付着体10を再生する機構を持つ以外は、前述の実施の形態1と同様の構成である。スケール付着体10の形状、材料および充填方法等に関しても同様である。
図6に示すように、スケール捕捉器5は、スケール付着体10を充填したスケール付着体保持容器9およびスケール貯留部18を有し、スケール捕捉器入口配管11、スケール捕捉器出口配管12、水道水供給配管19およびスケール排出配管20に接続されている。
本実施の形態2に係るスケール捕捉器5のスケール粒子の吸着性能が低下した場合の洗浄方法を説明する。まず、循環ポンプ6(図1参照)を停止して、水道水の循環を停止した後、流路開閉バルブ7、8を閉める。次いで、図6に示す流路開閉バルブ21、22をを空けて、水道水をスケール捕捉器5に供給し、スケール粒子を含まない水道水によってスケール付着体10を洗浄する。洗浄後の水はスケール排出配管20より排出される。
水道水以外の洗浄液を使用する場合には、流路開閉バルブ21、22を空けた後、ポンプを用いて洗浄液を供給してもよい。洗浄液としてはpH<5の酸性を呈する水溶液が望ましい。酸としては、塩酸、硫酸、硝酸または酢酸等を使用することが可能である。洗浄液による洗浄効果を高めるために、水道水供給配管19の先端を空気開放した状態で流路開閉バルブ21、22を開け、スケール捕捉器5の内部に残留した水を排出してから、水道水または洗浄液を導入してもよい。気液界面にはスケール粒子の吸着性能が高いことから、スケール捕捉器5内へ水または洗浄液の供給・排出を繰り返すことにより、水面を上下させてスケール粒子が付着したスケール付着体10を洗浄してもよい。
気液界面によってスケール粒子を効率的に吸着するには、気液界面の上昇または下降速度を0.1cm/s以上10cm/s以下の範囲に制御するのが望ましい。また、空気を用いた微細気泡をスケール付着体10に導入して、高密度の気液界面によってスケール付着体10を洗浄すると、スケール付着体10の再生時間を短縮することができる。微細気泡のサイズは1μm以上1mm以下の範囲に制御するのが望ましい。
このように本実施の形態2に係る給湯器1によると、より簡便な操作によってスケール付着体10に吸着したスケール粒子の除去、およびスケール付着体10の洗浄・再生を行うことができる。その結果、より長期間にわたって給湯器1における熱交換器4へのスケール粒子の付着を抑制することができる。
実施例1および比較例1.
実施例1は、図1に示す実施の形態1の給湯器1を用いた場合の、湯水循環回路の配管における熱交換器4内の伝熱面に形成されるスケール付着防止効果、およびスケール捕捉器5の性能の実験に関する。
実験方法としては、まず、硬度300mg/L、pH7.8、温度20℃、容積200Lの水を給湯タンク3に保持し、給湯タンク3内の水をプレート型水−水熱交換器に循環させながら加熱した。熱交換器4の総伝熱面積は0.9mであった。熱交換器4の熱媒体循環回路側には加熱した高温水を循環させ、給湯タンク3内の水を熱交換器4の湯水循環回路側に20L/分の流量で循環し、約1時間で60℃まで加熱した。給湯タンク3の容積に対する加熱期間内の循環水量の比率を循環比率と定義すると、循環比率は6(=20L/分×60分/200L)となる。このような条件で、水中のスケール捕捉手段として以下のものを用いた場合における、熱交換器4の湯水循環回路側の伝熱面に形成されるスケール付着量を比較した。
実施例1は、スケール捕捉器5(容積1.7L)のスケール付着体10として、ステンレスメッシュ片を30層積層して充填したものを用いた。メッシュ片は、線径200μmのステンレス線で構成されるメッシュであり、線同士の間隔R(開口の幅)は等間隔で300μmであった(図3A参照)。メッシュ片全体の大きさは6mm×6mmの正方形であった。すなわち、開口部13の代表長さLは300μmである。
比較例1−1は、スケール捕捉器5(容積1.7L)のスケール付着体10として、テフロン(登録商標)樹脂メッシュ片を30層積層して充填したものを用いた。メッシュ片は、線径200μmのテフロン(登録商標)線で構成されるメッシュであり、テフロン(登録商標)線同士の間隔R(開口の幅)は等間隔で300μmであった(図3A参照)。メッシュ片の大きさは6mm×6mmの正方形であった。すなわち、開口部13の代表長さLは300μmである。
比較例1−2は、スケール捕捉器5(容積1.7L)のスケール付着体10として、ステンレスメッシュ片を30層積層して充填したものを用いた。メッシュ片は、線径200μmのステンレス線で構成されるメッシュであり、線同士の間隔R(開口の幅)は等間隔で50μmであった(図3A参照)。メッシュ片の大きさは6mm×6mmの正方形であった。すなわち、開口部13の代表長さLは50μmである。
さらに、他の比較例として、前述した重力による沈降を利用しスケール粒子を堆積させる方法を用いた場合(比較例1−3)と、スケール捕捉器5を取り除いた場合(比較例1−4)とについてもスケール付着量を評価した。
図7は、実施例1および比較例1に係る熱交換器へのスケール付着量を示す図である。具体的には、実施例1および比較例1−1ないし4において、前述の条件で給湯器1を1ヶ月連続運転した場合での湯水循環回路側の熱交換器4へのスケール付着量を示したものである。なお、スケール捕捉器5を取り除いた場合(比較例1−4)の付着量を100%とした相対値で示している。図7に示すように、実施例1では低減率90%と高い性能が得られたが、比較例1−1では低減率55%、比較例1−2では低減率は65%に留まった。比較例1−3の重力を利用したスケール捕捉手段では、低減率は9%と低かった。
加熱に伴って生成したスケール粒子の粒子径を測定したところ、0.5〜50μmの範囲に分布を持ち、1〜40μmの間にピークを持つ分布が得られた。図8A〜図8Cは、実施例1、比較例1−1および比較例1−2に係るスケール粒子の吸着状態のイメージを示す図であり、本発明で利用する核生成捕捉効果を模式化したものである。実施例1において、熱交換器4へのスケール付着量の低減率が高かった理由を図8A〜図8Cを用いて説明する。
実施例1では、スケール付着体10の表面における炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギーが0.8〜1.0×10−20(J)と十分に小さいため、スケール付着体10の表面において核生成が進行し、核生成捕捉効果により多くのスケール粒子を捕捉できたと考えられる。また、スケール付着体10の開口部13の代表長さL(開口部13の面積S、外周をPとして、L=4S/Pで定義される)が100μm以上であったので、1〜40μmの粒子径を持つスケール粒子によって付着体が目詰まりすることはなかった。
比較例1−1では、スケール付着体10の表面における炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギーが4.5〜5.0×10−20(J)と大きく、スケール付着体10の表面において核生成が進行しないため、核生成捕捉効果が利用できず、スケール粒子の付着量が少なくなったと考えられる。また、一旦付着したスケール粒子が剥がれ易いため、スケール粒子の捕捉性能が低くなることがわかった。
比較例1−2では、スケール付着体10表面における炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギーが充分に小さいため、スケール付着体10の表面において核生成が進行し、核生成捕捉効果により多くのスケール粒子を捕捉できたと考えられる。しかし、スケール付着体10の開口部13の代表長さLが50μmと狭いため、1〜40μmの粒子径を持つスケール粒子によって付着体が目詰まりしたため、スケール粒子の捕捉性能が低下したと考えられる。なお、比較例1−3のスケール捕捉手段では、粒径が100μm以下のスケール粒子に対しては沈降速度が小さいため、充分なスケール粒子の捕捉性能が得られなかったと考えられる。
このように、本実施例1および比較例1の結果から、スケール捕捉器5を備える給湯器1において、スケール付着体10が充分な開口部13(開口部13の面積S、外周をPとして、4S/P>100μm)を持ち、スケール付着体10の表面における炭酸カルシウムの核生成エネルギーが2.0×10−20(J)以下の材料から構成されるものが、核生成捕捉効果を利用することができ、スケール付着体10のスケール捕捉能力が高く、スケール粒子の吸着に伴う付着体の目詰まりによる吸着能力の低下を抑制できるという効果があるということがわかった。さらに、沈降性の大きなスケール粒子だけでなく、沈降性の小さな微小なスケール粒子を水中から効率よく除去することによって、給湯器1の熱交換器4へのスケール付着を長期間にわたり抑制することが可能であることも確認された。
実施例2.
実施例2は、図1に示す実施の形態1の給湯器1を用いた際(開口部13の代表長さLは300μm)での、スケール付着体10に様々な材料を用いた場合の実験に関する。水中のスケール捕捉手段として以下のものを用いた場合について、スケール捕捉器5内部に捕捉されたスケール量を比較した。
スケール捕捉器5(容積1.7L)内には、スケール付着体10として、銅、黄銅、ステンレス、シリコーンゴム、ガラス、鉄、酸化鉄(III、II)、テフロン(登録商標)樹脂(PTFE、PFA)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリスルフォン、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムまたは芳香族ポリアミド(ナイロン6またはナイロン6−6等)から構成されるメッシュ片を充填した。メッシュ片は線径200μmの線材で構成されるメッシュであり、線同士の間隔R(開口の幅)は等間隔で300μmであった(図3A参照)。スケール付着体10の材料以外の運転条件は、実施例1と同一に設定した。
図9は、実施例2に係るスケール付着量と炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギーとの関係を示す図である。具体的には、給湯器1を6ヶ月間連続運転した後のそれぞれのスケール捕捉器5内部に捕捉されたスケール量(g/g)と、炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギー2.0×10−20(J)との関係を示す図である。
図9の矢印は、当該核発生エネルギーが2.0×10−20(J)以下となる横軸の区切りを示している。このようなスケール付着体10の材料としては、銅、黄銅、ステンレス、シリコーンゴム、ガラス、鉄、酸化鉄(III、II)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリスルフォン、イソプレンゴム、ブタジエンゴムまたはスチレンブタジエンゴムが挙げられる。これらをスケール付着体10の材料として用いると、スケール付着体10の表面において核生成が進行し、核生成捕捉効果を利用することができ、より多くのスケール粒子を捕捉できた。また、前述したように、加熱に伴って生成したスケール粒子の粒子径を測定したところ、0.5〜50μmの範囲に分布を持ち、1〜40μmの間にピークを持つ分布が得られる。これらのスケール付着体10の開口部13の代表長さL(開口部13の面積S、外周をPとして、L=4S/Pで定義される)は、100μm以上であったので、1〜40μmの粒子径を持つスケール粒子によって付着体が目詰まりすることはなかった。
ここで、スケール付着体10表面における炭酸カルシウムの核生成エネルギーΔGは、臨界核半径をr(m)、炭酸カルシウムとスケール付着体10の材料との間の界面張力をγ(J/m)とすると、下記の(式1)で表される。
(式1)
ΔG=4πγr /3
また、核生成は主に熱励起過程なので、核生成速度Jは下記の(式2)で与えられる。
(式2)
J=Aexp(−ΔG/kT)
上記(式2)において、Aは頻度因子(定数)、kはボルツマン定数、Tは温度を表す。実施例2において当該核生成エネルギーの値が2.0×10−20(J)で区切りとされることは、次のように説明できる。核生成エネルギーΔGが2.0×10−20(J)の場合の核生成速度をJとすると、核生成エネルギーΔGが、1.0×10−20(J)または3.0×10−20(J)の場合の核生成速度は、それぞれ11Jまたは0.091Jとなる。
実施の形態1に示すような給湯器1に接続したスケール付着体10を用いスケール粒子を水中から効率よく除去することによって、給湯器1の熱交換器4へのスケール付着を長期間にわたり抑制するには、実用的にJ=J程度以上の核生成速度が必要である。すなわち、付着材表面の核生成エネルギーが2.0×10−20(J)よりも大きい材料の場合には核生成速度Jが指数関数的に減少するため、核生成捕捉効果を利用することができず、望ましくない。このため、伝熱性能が通常程度(総括伝熱係数0.5〜5kW/m/K)の熱交換器4を用いる給湯器1に対して核生成捕捉効果を利用するスケール付着体10の当該核生成エネルギーは2.0×10−20(J)以下であることが好ましい。
また、熱交換器4として特に水流路が1.5mm以下と狭いものを用いる給湯器1に対しては、スケール付着体10によるスケール粒子捕捉性能をより高めることが望ましいので、スケール付着体10の当該核生成エネルギーは1.5×10−20(J)以下であることが好ましい。このようなスケール付着体10の材料としては、銅、黄銅、ステンレス、シリコーンゴム、ガラス、鉄または酸化鉄(III、II)等が挙げられる。熱交換器4として伝熱性能が高い(総括伝熱係数5kW/m/K以上)ものを用いる給湯器1に対しては、スケール付着体10によるスケール粒子捕捉性能をさらに高めることが望ましいので、スケール付着体10の当該核生成エネルギーは1.0×10−20(J)以下であることが好ましい。このようなスケール付着体10の材料として、銅、黄銅、ステンレスまたはシリコーンゴム等が挙げられる。
なお、スケール付着体10の材料としては、本実施例2で使用した上記の材料に限定されない。炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギーが同程度であれば、核生成捕捉効果を利用することができ、スケール付着体10の材料として使用することができる。核生成エネルギーΔGが未知の材料に対しては、炭酸カルシウムと付着体材料の間の界面張力γ(J/m)を接触角法などで評価することにより、(式1)によりΔGを見積もることが可能である。
このように、本実施例2から、スケール捕捉器5を備える給湯器1において、スケール付着体10の表面における炭酸カルシウムの核生成エネルギーが2.0×10−20(J)以下となる材料から構成されると、核生成捕捉効果を利用することができ、スケール付着体10のスケール捕捉能力が高くなることが確認された。
実施例3および比較例3.
実施例3は、図6に示す実施の形態2のスケール捕捉器5を備えた給湯器1を用いた場合の実験に関する。具体的には、スケール捕捉器5を定期的に洗浄して再生操作を行い、かつ水中のスケール捕捉手段として種々のものを用い実験を行った。
実験方法としては、硬度300mg/L、pH8.7、温度20℃、容積200Lの水を給湯タンク3に保持し、給湯タンク3内の水をプレート型水−水熱交換器に循環させながら加熱した。このような条件で、水中のスケール捕捉手段として以下のものを用いた場合における、熱交換器4の湯水循環回路側の伝熱面に形成されるスケール付着量を比較した。
実施例3は、前述の実施例1と同様の充填材を用い、開口部13の代表長さLは300μmで、実施例1と同様の運転条件で連続運転した。さらに、1ヶ月に1回の頻度で40L/分の流量で水道水を10分間供給し、スケール捕捉器5内部に吸着したスケール粒子を洗浄した。比較例3−1は、前述の比較例1−1と同様の充填材を用い、開口部13の代表長さLは300μmで、実施例3と同様の運転条件で連続運転した。比較例3−2は、前述の比較例1−2と同様の充填材を用い、開口部13の代表長さLは50μmで、実施例3と同様の運転条件で連続運転した。比較例3−3は、前述の実施例1と同様の充填材を用い、開口部13の代表長さLは300μmで、実施例1と同様の運転条件で連続運転したが、連続運転中での洗浄、再生操作は行わなかった。
図10は、実施例3および比較例3に係る熱交換器でのスケール付着量を示す図である。具体的には、給湯器1を12ヶ月間連続運転した場合において、スケール捕捉器5を取り除いた場合のスケール付着量を100%としたときの各場合での、スケール付着量の相対値を示した図である。図10に示すように、実施例3では低減率90%と高い性能が12ヶ月間維持され、比較例3−1では低減率55%程度で12ヶ月間維持された。比較例3−2では初期の低減率は60%程度だったが、4ヵ月後では低減率が40%、6ヶ月以降では低減率が30%まで劣化した。再生操作を行わない比較例3−3では、最初の2ヶ月は60%以上の高い低減率が得られたが、4ヶ月以降スケール捕捉性能が低下し、6ヶ月以降では低減率が10%以下まで低くなった。
ここで、実施例3において、熱交換器4へのスケール付着量の低減率が長期間にわたって高かった理由を説明する。前述したように、加熱に伴って生成したスケール粒子の粒子径は、0.5〜50μmの範囲に分布を持ち、1〜40μmの間にピークを持つ分布が得られるものである。
実施例3では、スケール付着体10表面における炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギーが0.8〜1.0×10−20(J)と十分に小さいため、スケール付着体10の表面において核生成が進行し、より多くのスケール粒子を捕捉できたと考えられる。また、スケール付着体10の開口部13の代表長さL(開口部13の面積S、外周をPとして、L=4S/Pで定義される)が100μm以上であったので、水道水を供給するという簡易な洗浄操作によって付着したスケール粒子が充分に除去できたので、長期間高い性能が維持できたと考えられる。
一方、比較例3−1では、スケール付着体10表面における炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギーが4.5〜5.0×10−20(J)と大きく、スケール付着体10の表面において核生成が進行しないため、スケール粒子の付着量が少なかったと考えられる。しかし、スケール付着体10の開口部13の代表長さL(開口部13の面積S、外周をPとして、L=4S/Pで定義される)が100μm以上であり、スケール粒子の付着量が少なかったので、水道水を供給するという簡易な洗浄操作によって付着したスケールが充分に除去できたので、長期間性能が維持できたと考えられる。
比較例3−2では、スケール付着体10表面における炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギーが充分に小さいため、スケール付着体10の表面において核生成が進行し、より多くのスケール粒子を捕捉できたと考えられる。しかし、スケール付着体10の開口部13の代表長さLが50μmと狭いため、1〜40μmの粒子径を持つスケール粒子によって捕捉体が目詰まりしたため、スケール粒子の捕捉性能が低下したことが考えられる。従って、水道水を供給するという簡易な洗浄操作では付着したスケールの一部しか除去できなかったので、徐々に捕捉性能が低下したと考えられる。なお、比較例3−3では、付着体の捕捉性能が高いが、再生操作を行わないとスケール付着量が過剰となり徐々に捕捉性能が低下したと考えられる。
このように、スケール捕捉器5を備える給湯器1において、スケール捕捉器5の洗浄、再生操作を行うと、吸着したスケール粒子を排出でき、長期間スケール付着体10の捕捉性能が維持できることが確認された。さらに、スケール付着体10が充分な開口部13を持ち、スケール付着体10表面における炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギーが充分に小さいと、より多量のスケール粒子を除去する状態において、長期間より高い性能を維持できるということが解明された。
実施例4.
実施例4は、実施例3と同様に、図6に示す実施の形態2のスケール捕捉器5を備えた給湯器1を用いた場合の実験に関する。具体的には、スケール捕捉器5を定期的に洗浄して再生操作を行った場合の必要な再生時間が、スケール付着体10の開口部13の代表長さLによってどのように変化するかについての実験に関する。
実験方法は、前述の実施例3と同一の運転条件において行い、水中のスケール捕捉手段としては以下のものを用いた。その後、それぞれの再生時間について比較した。ここで、再生時間とは、再生前のスケール付着量が重量比で1/20まで低下するために要する時間と定義する。
スケール捕捉器5(容積1.7L)にスケール付着体10としてステンレスメッシュ片を315g充填した。メッシュ片は線径200μmおよび50μmのステンレス線で構成されるメッシュであり、ステンレス線同士の間隔Rは等間隔で10μm〜50mmであった(図3A参照)。また、同様にステンレスで構成され、開口部13の形状として三角、四角、円形、多角形または星型のものについても使用した。ここで、開口部13の面積S、外周をPとして、開口部13の代表長さLは、L=4S/Pとして定義される。
三角、四角、円形、多角形または星型の開口部13を持つスケール付着体10は、開口部13の代表長さLを、10μm〜50mmとなるように設定した。図11は、実施例4に係る開口部の代表長さと再生時間との関連を示す図である。図11に示すように、スケール付着体10として様々な形状を用いた場合の再生時間は開口部13の代表長さLによって一義的に整理できることがわかった。具体的には、開口部13の代表長さLの増加に伴って、再生時間が指数関数的に減少した。
加熱に伴って生成したスケール粒子の粒子径を測定すると、0.5〜50μmの範囲に分布を持ち、1〜40μmの間にピークを持つ分布が得られる。ここで、実用的な観点では、再生時間は45分以下が望ましいので、開口部13の代表長さLは100μm以上が望ましいことがわかった(図11の矢印による区切り参照)。開口部13の代表長さLが増加すると、スケール付着体10の単位体積あたりの表面積が減少するので、スケール付着体10の絶対量は減少する。ここで、実用的には、開口部13の代表長さLは20mm以下に設定するのが望ましい。
さらに、前述したように、スケール捕捉器5を使用することによる循環水路における圧力損失増加は、流量20L/分において通常は50kPa以下であることが求められるため、L=4S/Pで定義される開口部13の代表長さLは1mm以上20mm以下であることが望ましい。また、前述したように、スケール捕捉器5を使用することによる循環水路における圧力損失増加を流量20L/分において20kPa以下に抑制することが求められる場合には、L=4S/Pで定義される開口部13の代表長さLは1mm以上10mm以下であることが望ましい。
水道水の硬度が90mgCaCO/L以上200mgCaCO/L以下、Mアルカリ度50mgCaCO/L以上100mgCaCO/L以下の水質条件であり、給湯配管17から供給される水温が40℃以上の場合には、スケール発生量が比較的多いので、開口部13の代表長さLは15mm以下に設定するのが望ましい。水道水の硬度が200mgCaCO/L以上、Mアルカリ度100mgCaCO/L以上の水質条件であり、給湯配管17から供給される水温が40℃以上の場合には、スケール発生量が更に増加するので開口部13の代表長さLは20mm以下に設定するのが望ましい。
このように、給湯器1としての実用的な観点において、再生・除去操作されるスケール捕捉器5でのスケール付着体10の開口部13を設計するのであれば、開口部13の代表長さLを、1mm以上20mm以下とすることが使用する際の再生時間の観点から最も好ましいことが確認された。さらに、この開口部13の代表長さLの範囲については、開口部13の形状に依らないということもわかった。
実施例5および比較例5.
実施例5は、図1に示す実施の形態1の給湯器1を用いた場合の、湯水循環回路の配管における熱交換器4内の伝熱面に形成されるスケール付着防止効果、およびスケール捕捉器5の性能の実験であり、特に、スケール付着体10がカール状繊維集合体である場合に関するものである。
硬度300mg/L、pH7.8、温度20℃、容積200Lの水を給湯タンク3に保持し、給湯タンク3内の水をプレート型水−水熱交換器に循環させながら加熱した。熱交換器4の総伝熱面積は0.9mであった。熱交換器4の熱媒体循環回路側には加熱した高温水を循環させ、給湯タンク3内の水を熱交換器4の湯水循環回路側に20L/分の流量で循環し、約1時間で60℃まで加熱した。給湯タンク3の容積に対する加熱期間内の循環水量の比率を循環比率と定義すると、循環比率は6(=20L/分×60分/200L)となる。このような条件にて、水中のスケール捕捉手段として以下のものを用いた場合における、熱交換器4の湯水循環回路側の伝熱面に形成されるスケール付着量を比較した。
実施例5−1では、スケール捕捉器5(容積1.7L)にスケール付着体10として、ステンレス製のカール繊維を300g充填した。カール径Dは5.0mm、繊維断面の代表径Dは0.17mmであった。また、スケール付着体10の空隙率は97.7%であった。
実施例5−2では、スケール捕捉器5(容積1.7L)にスケール付着体10として、ステンレス製のカール繊維を300g充填した。カール径Dは2.6mm、繊維断面の代表径Dは0.13mmであった。また、スケール付着体10の空隙率は96.8%であった。
実施例5−3では、スケール捕捉器5(容積1.7L)にスケール付着体10として、ステンレス製のカール繊維を300g充填した。カール径Dは1.0mm、繊維断面の代表径Dは0.16mmであった。また、スケール付着体10の空隙率は91.0%であった。
実施例5−4では、スケール捕捉器5(容積1.7L)にスケール付着体10として、ステンレス製のカール繊維を300g充填した。カール径Dは8.5mm、繊維断面の代表径Dは0.2mmであった。また、スケール付着体10の空隙率は99.0%であった。
実施例5−5では、スケール捕捉器5(容積1.7L)にスケール付着体10として、ステンレス製のカール繊維を300g充填した。カール径Dは20.0mm、繊維断面の代表径Dは0.4mmであった。また、スケール付着体10の空隙率は99.5%であった。
比較例5−1では、スケール捕捉器5(容積1.7L)にスケール付着体10として、ステンレス製のカール繊維を300g充填した。カール径Dは0.5mm、繊維断面の代表径Dは0.05mmであった。また、スケール付着体10の空隙率は91.0%であった。
比較例5−2では、スケール捕捉器5(容積1.7L)にスケール付着体10として、ステンレス製のカール繊維を300g充填した。カール径Dは25.0mm、繊維断面の代表径Dは0.2mmであった。また、スケール付着体10の空隙率は99.9%であった。
図12は、実施例5および比較例5に係る熱交換器でのスケール付着量を示す図である。具体的には、前述の条件における実施例5−1ないし5、ならびに比較例5−1および2において、給湯器1を1ヶ月連続運転した場合での湯水循環回路側の熱交換器4へのスケール付着量を示したものである。なお、スケール捕捉器5を取り除いた場合(前述の比較例1−4の場合)の付着量を100%とした相対値で示している。図12に示すように、実施例5−1ないし3では低減率80%以上と高い性能が得られたが、比較例5−2では低減率5%と低かった。実施例5−4および5では低減率が20〜40%であったが、核生成捕捉効果により熱交換器へ付着するスケール量を減少することができたと考えられる。
比較例5−1では低減率は95%と高いが、スケール捕捉器を使用することによって生じる圧力損失増加は120kPaと非常に大きくなっていた。スケール捕捉器5を使用することによる循環水路における圧力損失増加は、流量20L/分において通常は50kPa以下であるので、カール径Dは1.0mm以上にすることが望ましいと考えられる。
次に、スケール付着体10のカール径と、空隙率と、熱交換器に付着したスケール量との関連性について考察する。カール径Dの増加(1mmから5mm)に伴い、空隙率は91%から97.7%に増加し、スケール付着量の低減率は95%から80%へ減少した。これは空隙率の増加に伴い、スケール付着体10の表面積が減少したことが原因であると考えられる。
結果として、実用的な観点からは、カール径Dは1.0mm以上20mm以下であることが望ましい。これはスケール付着体10の空隙率に換算すると、91.0%〜99.5%に対応する。なお、給湯器の出口水温が80℃以上と高い場合には、スケール発生量が60℃の場合よりも相対的に増加する可能性があるので、カール径Dは1.0mm以上8.5mm以下にすることが望ましい。これはスケール付着体の空隙率に換算すると、91.0%〜99.0%に対応する。
スケール付着体10のカール径と、空隙率と、スケール捕捉器を使用することによって発生する圧力損失との関連性について考察する。カール径Dの増加(1mmから5mm)に伴い、流量20L/分における圧力損失は45kPaから15kPaに減少した。これはカール径Dの増加により空隙率が91.0から97.7%へ増加したことが原因であると考えられる。
結果として、スケール捕捉器5を使用することによる循環水路における圧力損失増加は、流量20L/分において通常は50kPa以下であることが求められるため、カール径Dは1mm以上20mm以下であることが望ましい。また、スケール捕捉器5を使用することによる循環水路における圧力損失増加を流量20L/分において20kPa以下に抑制することが求められる場合には、カール径Dは2.0mm以上20mm以下であることが望ましい。
実施例5−1ないし5の条件では、スケール付着体10の表面における炭酸カルシウムの核生成に必要なエネルギーが0.8〜1.0×10−20(J)と十分に小さいため、スケール付着体10の表面において核生成が進行し、より多くのスケール粒子を捕捉できたと考えられる。また、スケール付着体10のカール径Dが1mm以上であったので、1〜40μmの粒子径を持つスケール粒子によって付着体が目詰まりすることはなかった。
このように、実施例5−1ないし5の条件では、スケール捕捉器5を備える給湯器1において、スケール付着体10が充分な開口部(スケール付着体10を構成するカール状繊維のカール径D>1mm)を持ち、かつ、スケール付着体10の表面における炭酸カルシウムの核生成エネルギーが2.0×10−20(J)以下の材料から構成されるので、核生成捕捉効果を利用することができる。その結果、スケール付着体10のスケール捕捉能力が高く、スケール粒子の吸着に伴う付着体の目詰まりによる吸着能力の低下を抑制できるという効果があるということがわかる。さらに、沈降性の大きなスケール粒子だけでなく、沈降性の小さな微小なスケール粒子を水中から効率よく除去することによって、給湯器1の熱交換器4へのスケール付着を長期間にわたり抑制することが可能であることが確認された。
上記実施の形態および実施例は、いずれも本発明の趣旨の範囲内で各種の変形が可能である。上記実施の形態は本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。本発明の範囲は実施形態よりも添付した請求項によって示される。請求項の範囲内、および発明の請求項と均等の範囲でなされた各種変形は本発明の範囲に含まれる。
本出願は、2011年12月20日に出願された、明細書、特許請求の範囲、図、および要約書を含む日本国特許出願2011−278505号に基づく優先権を主張するものである。この元となる特許出願の開示内容は参照により全体として本出願に含まれる。
1 給湯器、2 熱源、3 給湯タンク、4 熱交換器、5 スケール捕捉器、6 循環ポンプ、7,8,21,22 流路開閉バルブ、9 スケール付着体保持容器、10 スケール付着体、11 スケール捕捉器入口配管、12 スケール捕捉器出口配管、13 開口部、14 水道配管、15 循環配管、16 熱交換器入口配管、17 給湯配管、18 スケール貯留部、19 水道水供給配管、20 スケール排出配管。
上記目的を達成するために、本発明に係る給湯器は、熱交換を行う熱交換部と、給湯タンクと、給湯タンクから熱交換部へ湯水を送る送り配管と、熱交換部から給湯タンクへ湯水を送る戻り配管と、スケール捕捉部とを備える。スケール捕捉部は、給湯タンク、送り配管、熱交換部および/または戻り配管の湯水の経路中に配置される。スケール捕捉部は保持容器に充填されたスケール付着体を備える。スケール付着体は、カール状繊維を不規則に絡ませた集合体で構成される。かつ、カール状繊維のカール径D は、1.0mm以上20mm以下である。
上記目的を達成するために、本発明に係る給湯器は、熱交換を行う熱交換部と、給湯タンクと、給湯タンクから熱交換部へ湯水を送る送り配管と、熱交換部から給湯タンクへ湯水を送る戻り配管と、スケール捕捉部とを備える。スケール捕捉部は、給湯タンク、送り配管、熱交換部および/または戻り配管の湯水の経路中に配置される。スケール捕捉部は保持容器に充填されたスケール付着体を備える。スケール付着体は、カール状繊維を不規則に絡ませた集合体で構成される。かつ、カール状繊維のカール径Dは、1.0mm以上20mm以下である。かつ、カール状繊維の開口部が水の流れ方向に対して一列に並ぶことのないよう、多層状かつ不規則に充填される。

Claims (5)

  1. 熱交換を行う熱交換部と、給湯タンクと、前記給湯タンクから前記熱交換部へ湯水を送る送り配管と、前記熱交換部から前記給湯タンクへ湯水を送る戻り配管と、前記給湯タンク、前記送り配管、前記熱交換部および/または前記戻り配管の湯水の経路中に配置されるスケール付着体とを備え、
    前記スケール付着体の開口部の面積をS、外周をPとした場合、L=4S/Pで定義される前記開口部の代表長さLは、1.0mm以上20mm以下である、給湯器。
  2. 前記スケール付着体は、銅、黄銅、シリコーンゴム、ガラス、鉄、酸化鉄(III、II)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、イソプレンゴム、ブタジエンゴムもしくはスチレンブタジエンゴムのうちのいずれかの材料、または、表面における炭酸カルシウムのスケールの核生成エネルギーが2.0×10−20(J)以下となる材料から構成される、請求項1に記載の給湯器。
  3. 前記スケール付着体は、スケール捕捉部の内部に配置されており、
    前記スケール捕捉部は、洗浄液または空気を導入する配管、および洗浄液と共にスケール粒子を排出する配管を備える、請求項1または2に記載の給湯器。
  4. 熱交換を行う熱交換部と、給湯タンクと、前記給湯タンクから前記熱交換部へ湯水を送る送り配管と、前記熱交換部から前記給湯タンクへ湯水を送る戻り配管と、前記給湯タンク、前記送り配管、前記熱交換部および/または前記戻り配管の湯水の経路中に配置されるスケール付着体とを備え、
    前記スケール付着体がカール状繊維から構成され、カール径Dは、1.0mm以上20mm以下である、給湯器。
  5. 熱交換を行う熱交換部と、給湯タンクと、前記給湯タンクから前記熱交換部へ湯水を送る送り配管と、前記熱交換部から前記給湯タンクへ湯水を送る戻り配管と、前記給湯タンク、前記送り配管、前記熱交換部および/または前記戻り配管の湯水の経路中に配置されるスケール付着体とを備え、
    前記スケール付着体の見かけ上の空隙率が、91.0%以上99.5%以下である、給湯器。
JP2013550210A 2011-12-20 2012-12-05 給湯器 Active JP5788023B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013550210A JP5788023B2 (ja) 2011-12-20 2012-12-05 給湯器

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011278505 2011-12-20
JP2011278505 2011-12-20
JP2013550210A JP5788023B2 (ja) 2011-12-20 2012-12-05 給湯器
PCT/JP2012/081527 WO2013094410A1 (ja) 2011-12-20 2012-12-05 給湯器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013094410A1 true JPWO2013094410A1 (ja) 2015-04-27
JP5788023B2 JP5788023B2 (ja) 2015-09-30

Family

ID=48668309

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013550210A Active JP5788023B2 (ja) 2011-12-20 2012-12-05 給湯器

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP2796806B1 (ja)
JP (1) JP5788023B2 (ja)
WO (1) WO2013094410A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6128332B2 (ja) * 2014-02-27 2017-05-17 株式会社富士通ゼネラル 温水暖房装置
EP3115343B1 (en) * 2014-03-03 2021-04-28 Mitsubishi Electric Corporation Scale trapper and water heater
GB2539007B (en) * 2015-06-03 2019-06-26 Paddison William Cleaning system
WO2021090758A1 (ja) * 2019-11-05 2021-05-14 ダイキン工業株式会社 給湯装置
WO2022176059A1 (ja) * 2021-02-17 2022-08-25 三菱電機株式会社 スケール捕捉器及び給湯システム
JPWO2023135777A1 (ja) * 2022-01-17 2023-07-20
WO2024020175A1 (en) * 2022-07-22 2024-01-25 Bradford White Corporation System and method for scale management in water heating system

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6422194U (ja) * 1987-07-30 1989-02-03
JP2002001326A (ja) * 2000-06-16 2002-01-08 Kao Corp 風呂水浄化装置
JP2006095426A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Kurita Water Ind Ltd 循環型冷却水系の電解処理方法及び電解処理装置
JP2007093082A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 熱交換器
JP2010091179A (ja) * 2008-10-07 2010-04-22 Daikin Ind Ltd 熱交換器
JP2010261651A (ja) * 2009-05-07 2010-11-18 Noritz Corp 給湯装置
JP2011226697A (ja) * 2010-04-19 2011-11-10 Mitsubishi Electric Corp 給湯機

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5044758U (ja) * 1973-08-22 1975-05-06
JP2581630B2 (ja) * 1992-03-09 1997-02-12 株式会社防蝕エンジニアリング 析出スケール除去装置
JP2001129593A (ja) * 1999-11-02 2001-05-15 Japan Steel Works Ltd:The 水処理材、水処理方法およびその装置
JP2003117589A (ja) 2001-10-18 2003-04-22 Kurita Water Ind Ltd 水系のスケール付着防止方法
US7001524B2 (en) * 2003-06-02 2006-02-21 Steven Clay Moore Method for removing scale causing chemicals in hot water systems
JP2005279406A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Kuriaraito Kogyo Kk 水改質材及びその製造方法
JP2005351600A (ja) * 2004-06-14 2005-12-22 Nikkei Nekko Kk アルミ製熱交換器及びそのスケール付着防止方法
JP2006317069A (ja) * 2005-05-12 2006-11-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 熱交換器
JP5260109B2 (ja) * 2007-03-31 2013-08-14 株式会社コベルコ マテリアル銅管 銅合金部材及び熱交換器
JP5446633B2 (ja) 2009-09-10 2014-03-19 三菱電機株式会社 貯湯式給湯装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6422194U (ja) * 1987-07-30 1989-02-03
JP2002001326A (ja) * 2000-06-16 2002-01-08 Kao Corp 風呂水浄化装置
JP2006095426A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Kurita Water Ind Ltd 循環型冷却水系の電解処理方法及び電解処理装置
JP2007093082A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 熱交換器
JP2010091179A (ja) * 2008-10-07 2010-04-22 Daikin Ind Ltd 熱交換器
JP2010261651A (ja) * 2009-05-07 2010-11-18 Noritz Corp 給湯装置
JP2011226697A (ja) * 2010-04-19 2011-11-10 Mitsubishi Electric Corp 給湯機

Also Published As

Publication number Publication date
EP2796806A1 (en) 2014-10-29
EP2796806A4 (en) 2015-11-18
WO2013094410A1 (ja) 2013-06-27
EP2796806B1 (en) 2020-06-24
JP5788023B2 (ja) 2015-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5788023B2 (ja) 給湯器
JP5942267B2 (ja) 水処理装置、及び給湯装置
US7144513B2 (en) Water treatment method in high cycle dispensing systems for scale control
EP2724989A1 (en) Scale removal method and scale removal device
Lee et al. Use of catalytic materials for the mitigation of mineral fouling
EP3115343B1 (en) Scale trapper and water heater
JP2009505033A (ja) 流動媒体用分配装置
CA3165364A1 (en) Systems and methods for treatment of hard water
CN202131159U (zh) 大功率超声波防垢除垢装置
CN207035531U (zh) 太阳能热水器量子振动波阻垢防腐装置
WO2014146599A1 (zh) 一种用于冷却水塔的水处理装置
CN107966068A (zh) 一种具有防结垢功能的板式换热器
CN204404885U (zh) 一种热交换器设备
CN218328661U (zh) 一种防止结垢的加热元件
CN210320614U (zh) 一种带有除垢装置的开水器
CN207262724U (zh) 一键除垢装置
CN208124960U (zh) 一种具有防结垢功能的板式换热器
CN204438886U (zh) 闭式冷却塔喷淋水电磁阻垢装置
CN207936502U (zh) 热水系统
CN206018975U (zh) 一种即开即热式热水器
WO2016042959A1 (ja) 処理システムおよび処理方法
CN206232555U (zh) 一种自来水循环净化装置
CN209857302U (zh) 加湿组件和具有其的空调器
CN104534733A (zh) 一种冷热水桶分离式净水装置
CN204329399U (zh) 一种冷热水桶分离式净水装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150630

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5788023

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250