JPWO2013069498A1 - Lcフィルタ回路及び高周波モジュール - Google Patents

Lcフィルタ回路及び高周波モジュール Download PDF

Info

Publication number
JPWO2013069498A1
JPWO2013069498A1 JP2013542933A JP2013542933A JPWO2013069498A1 JP WO2013069498 A1 JPWO2013069498 A1 JP WO2013069498A1 JP 2013542933 A JP2013542933 A JP 2013542933A JP 2013542933 A JP2013542933 A JP 2013542933A JP WO2013069498 A1 JPWO2013069498 A1 JP WO2013069498A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inductor
capacitor
filter circuit
circuit
inductance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013542933A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5804076B2 (ja
Inventor
岸本 健
健 岸本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2013542933A priority Critical patent/JP5804076B2/ja
Publication of JPWO2013069498A1 publication Critical patent/JPWO2013069498A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5804076B2 publication Critical patent/JP5804076B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H7/00Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H7/01Frequency selective two-port networks
    • H03H7/09Filters comprising mutual inductance

Landscapes

  • Filters And Equalizers (AREA)

Abstract

挿入損失が低く、急峻な減衰特性を得ることができる小型のLCフィルタ回路を提供する。第1入出力端子(P1)と第2入出力端子(P2)は信号ライン(100)で接続されている。信号ライン(100)は、第1インダクタ(101)を介してグランドに接続されている。第2インダクタ(102)は、キャパシタ(103)ともにLC並列回路(10)を構成している。LC並列回路(10)は、グランドに接続されている。第1インダクタ(101)と第2インダクタ(102)は、相互インダクタンスMで磁界結合するように配置されている。この際、第1インダクタ(101)と第2インダクタ(102)は、磁界結合により、それぞれのインダクタに対して相互インダクタンスが−Mで作用するように、配置されている。

Description

本発明は、LC並列共振回路を備えたLCフィルタ回路及び高周波モジュールに関する。
携帯電話機等の移動体通信機器には、小型で低損失かつ量産性に優れた積層型のフィルタ回路が用いられている(例えば、特許文献1参照)。図1は、特許文献1に用いられるLCフィルタ回路の回路図である。
図1に示す回路は、第1入出力端子P1及び第2入出力端子P2を接続する信号ラインとグランドとの間に、インダクタL11とキャパシタC11で構成されたLC並列共振回路が挿入されている。LC並列共振回路は、当該共振回路の共振周波数において回路インピーダンスが最大(無限大)となるインピーダンス特性を有しているので、これを利用して、当該共振周波数を含む周波数帯域の信号を通過させることができる。
特開2003−258587号公報
上述のように、特定の周波数帯域を通過させるフィルタ回路を形成する場合、特定周波数帯域(通過帯域)の端で急峻な減衰が得られるような特性(以下、このような特性を急峻な減衰特性と称する。)を実現することで、通過帯域幅が不要に広くなることを防止する。このような特性を実現することで、例えば、通過させたい通信信号と減衰させたい通信信号の帯域が近接していても、通過させたい通信信号のみを通過させることができる。
ところで、図1のようなLC並列共振回路を含むフィルタ回路を用いた場合、キャパシタC11のキャパシタンスを高くすることで減衰特性を急峻にできるが、通過帯域の減衰量も増え、挿入損失が大きくなる。一方、インダクタL11のインダクタンスを高くすることで挿入損失を小さくすることができるが、この場合、減衰特性が緩やかになってしまい、3dB帯域幅が広くなってしまう。このため、図1に示すような従来のフィルタ回路では、使用帯域が近接する通信信号同士を確実に分離できるフィルタを実現することができない。
さらに、インダクタL11のインダクタンスを高くするためには、インダクタL11の導体の巻き回数を多くする等、設計変更する必要があり、必然的に回路サイズも大きくなる傾向にあった。このため、インダクタンスに上限がある場合、回路サイズ上、挿入損失をある程度犠牲にしなければならない。
斯かる問題に鑑みて、本発明の目的は、挿入損失が低く、急峻な減衰特性を得ることができる小型のLCフィルタ回路及び高周波モジュールを提供することにある。
この発明のLCフィルタ回路は、第1入出力端子と第2入出力端子とを結ぶ信号ラインに対して、第1端部が接続する第1インダクタと、第2インダクタ、および該第2インダクタに並列接続するキャパシタからなるLC並列回路と、を備える。第1インダクタと第2インダクタは磁界結合するように配置されている。LC並列回路の第2インダクタとキャパシタとの一方の接続点は接地されている。
この構成では、第1インダクタと、LC並列回路を構成する第2インダクタとが、磁界結合することで、相互インダクタが形成される。これにより、第1インダクタ、第2インダクタ、およびキャパシタの三個の回路素子だけで、第1インダクタ、第2インダクタ、相互インダクタ、およびキャパシタの四個の回路素子からなるフィルタ回路が構成される。したがって、実際に積層体に形成する回路素子数を増加させることなく、1個のインダクタと1個のLC並列回路の組合せだけでは実現できない減衰特性や減衰極を実現できる。
また、この発明のLCフィルタ回路では、第1インダクタの第1端部と反対側の第2端部は、接地あるいはキャパシタ、インダクタ等の素子を介して接地されていることが好ましい。
この構成では、具体的なLCフィルタ回路の一例を示している。この構成では、信号ラインとグランドとの間に、第1インダクタが接続され、この第1インダクタにLC並列回路の第2インダクタが磁界結合する回路構成となる。このような回路構成により、特定の周波数帯域を通過帯域とし、当該通過帯域よりも高周波数側および低周波数側が減衰帯域となるフィルタを構成できる。そして、後述のように、各回路素子を適宜設定することで、低周波数側の減衰特性を急傾斜にし、通過帯域の高周波数側に減衰極を有する特性を実現できる。すなわち、通過帯域幅が不要に広くなることを防止し、通過帯域の両端での減衰量を稼ぐことができるフィルタ回路を実現できる。
また、この発明のLCフィルタ回路では、第2インダクタのインダクタンスは、第1インダクタのインダクタンスよりも大きいことが好ましい。
この構成では、上述の特性をより効果的に実現することができる。
また、この発明のLCフィルタ回路のキャパシタは、第2インダクタの寄生キャパシタであることが好ましい。
この構成では、さらにキャパシタも、積層体に実際に形成することなく、回路上に実現できる。これにより、さらなる小型化が可能になる。
また、この発明の高周波モジュールは、LCフィルタ回路の構成からなる。高周波モジュールは、複数の誘電体層が積層された積層体と、誘電体層に設けられ第1インダクタ、第2インダクタ及びキャパシタを形成する導電パターンとを備える。第1インダクタを形成する導電パターンと第2インダクタを形成する導電パターンは、積層体の積層方向に沿って、少なくとも一部が対向していることが好ましい。
この構成では、上述のLCフィルタ回路を形づくる高周波モジュールの具体的構造例を示している。
また、この発明の高周波モジュールは、LCフィルタ回路の構成を複数有する。高周波モジュールは、複数の誘電体層が積層された積層体と、誘電体層に設けられ第1インダクタ、第2インダクタ及びキャパシタを形成する導電パターンと、を備える。第1インダクタを形成する導電パターンと第2インダクタを形成する導電パターンは、複数のLCフィルタ回路毎に、積層体の積層方向に沿って、少なくとも一部が対向していることが好ましい。
この構成では、上述のLCフィルタ回路を複数形づくる高周波モジュールの具体的構造例を示している。
この発明によれば、挿入損失が低く、急峻な減衰特性を得ることができるLCフィルタ回路を簡素な回路構成で且つ小型に形成することができる。
特許文献1に用いられるLCフィルタ回路の回路図である。 第1の実施形態に係るLCフィルタ回路1の回路図である。 第1の実施形態に係るLCフィルタ回路1および従来のLCフィルタ回路の伝送特性図である。 第1の実施形態に係るLCフィルタ回路10の相互インダクタンスMを考慮した等価回路図である。 第2の実施形態に係るLCフィルタ回路1Aの回路図である。 第2の実施形態に係るLCフィルタ回路1Aの伝送特性図である。 第2の実施形態に係るLCフィルタ回路1Aを備えた高周波モジュールの一部の積み図である。 第2の実施形態に係るLCフィルタ回路1Aを備えた高周波モジュールの一部の積み図である。 第2の実施形態に係るLCフィルタ回路1Aを備えた高周波モジュールの一部の積み図である。
本発明の第1の実施形態に係るフィルタ回路について、図を参照して説明する。図2は、第1の実施形態に係るLCフィルタ回路1の回路図である。
LCフィルタ回路1は、第1入出力端子P1と第2入出力端子P2とを備える。第1入出力端子P1と第2入出力端子P2は信号ライン100で接続されている。第1インダクタ101は、第1端が信号ライン100に接続し、第1端と反対側の第2端がグランドに接続されている(接地されている)。第1インダクタ101のインダクタンスはL1である。
第2インダクタ102の第1端とキャパシタ103の第1端は接続されており、第2インダクタ102の第2端とキャパシタ103の第2端は接続されている。これにより、第2インダクタ102とキャパシタ103とによるLC並列回路10が構成される。LC並列回路10の第2インダクタ102とキャパシタ103の第2端同士の接続点は、グランドに接続されている。第2インダクタ102のインダクタンスはL2であり、キャパシタ103のキャパシタンスはC1である。
第1インダクタ101と第2インダクタ102とは、後述する積層体内の構造によって、磁界結合するように配置されている。これにより、第1インダクタ101と第2インダクタ102との間に、相互インダクタンスMが発生する。この際、第1インダクタ101と第2インダクタ102は、磁界結合により、それぞれのインダクタに対して相互インダクタンスが−Mで作用するように、配置されている。
このような構成からなるLCフィルタ回路1は、次に示すような伝送特性(通過特性(S(2,1)および反射特性S(1,1))を有する。図3(A)は第1の実施形態に係るLCフィルタ回路1の伝送特性図であり、図3(B)は図2に示した従来のLCフィルタ回路の伝送特性図である。なお、図3(A),図3(B)はシミュレーション結果であり、2.5GHzが通過帯域の中心周波数となるように、設定されている。
具体的な素子値の設定としては、次のような設定が用いられている。
図3(A)は第1、第2入出力端子P1,P2が50Ω終端に設定されており、第1インダクタ101のインダクタンスL1は1.0nH、第2インダクタ102のインダクタンスL2は8.0nHに設定されており、第1、第2インダクタ101,102の内部抵抗は10Ωに設定されている。また、キャパシタ103のキャパシタンスC1は0.5pFに設定されており、インダクタ102とキャパシタ103とから構成される並列回路の内部抵抗は10Ωに設定されている。また、図3(B)は、インダクタンスは1nHに設定されており、キャパシタンスは6.0pFに設定されている。
本実施形態の構成を用いれば、図3(A)に示すように、通過帯域の周波数幅を狭くでき、通過帯域の低周波数側と高周波数側とで急峻な減衰特性を実現することができる。特に、高周波側には、減衰極を形成することができる。そして、この構成では、3dB帯域幅は640MHzである。ここで、3dB帯域幅とは、通過損失が最も小さな周波数の減衰量を基準として、−3dBの減衰量となる周波数範囲を示す。また、挿入損失ILは0.56dBである。
一方、従来の構成を用いた場合、図3(B)に示すように、通過帯域の周波数幅が広くなり、通過帯域の低周波数側と高周波数側との両方が緩やかな減衰特性となる。そして、この従来構成では、3dB帯域幅は1980MHzであり、挿入損失は1.53dBである。
このように、本実施形態の構成を用いれば、通過帯域を狭帯域として通過帯域の低周波数側と高周波数側とで急峻な減衰特性が得られ、且つ、挿入損失の小さなLCフィルタ回路を実現することができる。すなわち、伝送特性に優れたLCフィルタ回路を実現することができる。特に、高周波数側の減衰極を、当該LCフィルタ回路が実装される通信モジュールで送受信する、隣接周波数を利用する他の通信信号の周波数帯域と略一致するように設定すれば、2種の通信信号を送受信する送受信回路間でのアイソレーションも十分に確保することができる。
これは、本実施形態のLCフィルタ回路1が次に示す等価回路と同等の回路構成になることから実現できるものと考えられる。LCフィルタ回路1は、第1インダクタ101と第2インダクタ102との電磁界結合により、図4に示す等価回路のように見なすことができる。図4は、第1の実施形態に係るLCフィルタ回路1の相互インダクタンスMを考慮した等価回路図である。
等価回路としてのLCフィルタ回路1は、信号ラインに、インダクタンス(L1−M)からなるインダクタ111の第1端が接続される。このインダクタ111の第2端には、インダクタンスMからなるインダクタ113の第1端と、インダクタンス(L2−M)からなるインダクタ112の第1端が接続されている。インダクタ112の第2端には、キャパシタンスC1からなるキャパシタ103の第1端が接続されている。インダクタ113の第2端と、キャパシタ103の第2端とは、グランドに接続されている。これにより、インダクタンス(L2−M)のインダクタ112およびキャパシタ103のLC直列回路と、インダクタンスMのインダクタ113との並列回路が構成される。
このような回路構成では、通過帯域の低周波数側では、第1インダクタ101と第2インダクタ102との磁界結合が弱く、信号ラインに直接接続する第1インダクタが、LCフィルタ回路1の伝送特性に大きく寄与する。そして、低周波数であること、第1インダクタンスL1が第2インダクタンスL2よりも小さく、且つ小さい値であることから、信号ライン100から第1インダクタ101を介してグランドへ接続される回路のインピーダンスも比較的小さい。このため、信号ライン100を伝送される信号が、第1インダクタ101を介してグランドへ流れやすい特性となる。これにより、通過帯域の低周波数側に所定の減衰量および減衰特性を有する減衰域が形成される。
次に、通過帯域では、相互インダクタンスMの存在を考慮する必要があり、相互インダクタンスMのインダクタ113と、インダクタンス(L2−M)のインダクタンス112およびキャパシタンスC1のキャパシタ103の並列共振回路が、LCフィルタ回路1の伝送特性に大きく寄与する。並列共振回路の共振周波数では、並列回路のインピーダンスは最大となる。このため、通過帯域では、信号ライン100からグランド側を見ると、インダクタンス(L1−M)のインダクタ111と大きなインピーダンスを有する並列共振回路とが接続されていると見なすことができる。これにより、通過帯域では、この共振周波数に応じた周波数帯域で、信号ライン100からグランド側に大きなインピーダンスが接続されていると見なせ、通信信号は、減衰されることなく第1、第2入出力端子間で伝送される。さらに、相互インダクタンスMは、導体損失がないので、並列共振回路のQ値が非常に高い。したがって、狭帯域かつ通過帯域内の減衰が少ないフィルタの実現が可能になる。
次に、通過帯域よりも高周波数側では、相互インダクタンスMの存在を考慮する必要があり、インダクタンス(L1−M)のインダクタ111、インダクタンス(L2−M)のインダクタ112、およびキャパシタンスC1のキャパシタからなる直列共振回路が、LCフィルタ回路1の伝送特性に大きく寄与する。直列共振回路の共振周波数では、インピーダンスが最小となり、共振周波数では、通信信号はグランドへ殆ど流れることになる。したがって、第1、第2入出力端子間では、通信信号は殆ど伝送されない。この共振周波数を、通過帯域の高周波数側の近傍、特に、隣接する他の通信信号の周波数と略一致するように設定することで、高周波数側の減衰特性を向上させることができる。
そして、このように、LCフィルタ回路1を、上述のような回路構成で実現することで、第1インダクタ101、第2インダクタ102、キャパシタ103の三個の回路素子から、インダクタ111、インダクタ112,113、キャパシタ103の四個の回路素子による回路を実現することができる。すなわち、積層体に三個の回路素子を形成するだけで、四個の回路素子で構成されるLCフィルタ回路10を実現することができる。これにより、四個の回路素子を積層体に形成する場合よりも、小型化が可能である。
以上のように、本実施形態の構成を用いることで、通過帯域が狭く、減衰特性に優れ、挿入損失の低い、LCフィルタ回路を、小型に実現することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るLCフィルタ回路について、図を参照して説明する。図5は、第2の実施形態のLCフィルタ回路1Aの回路図である。本実施形態のLCフィルタ回路1Aは、第1の実施形態に示した、相互インダクタンスを利用したLCフィルタ回路1を2個備えた構成からなる。
第1入出力端子P1と第2入出力端子P2との間には、第1入出力端子P1側から、キャパシタ105、インダクタ104、キャパシタ106が直列接続されている。
キャパシタ105とインダクタ104との接続点は、インダクタ101A、キャパシタ200を介してグランドに接続されている。インダクタ102Aは、インダクタ101Aと磁界結合して相互インダクタンスM1を生じるように形成、配置されている。この際、インダクタ101Aとインダクタ102Aは、磁界結合により、それぞれのインダクタに対して相互インダクタンスが−M1で作用するように、配置されている。キャパシタ103Aの第1端は、インダクタ102Aの第1端に接続し、キャパシタ103Aの第2端は、インダクタ102Aの第2端に接続している。これにより、インダクタ102Aとキャパシタ103Aとの並列回路が構成される。インダクタ102Aおよびキャパシタ103Aの各第2端は、キャパシタ200を介してグランドに接続されている。
インダクタ104とキャパシタ106との接続点は、インダクタ101B、キャパシタ200を介してグランドに接続されている。インダクタ102Bは、インダクタ101Bと磁界結合して相互インダクタンスM2を生じるように形成、配置されている。この際、インダクタ101Bとインダクタ102Bは、磁界結合により、それぞれのインダクタに対して相互インダクタンスが−M2で作用するように、配置されている。キャパシタ103Bの第1端は、インダクタ102Bの第1端に接続し、キャパシタ103Bの第2端は、インダクタ102Bの第2端に接続している。これにより、インダクタ102Bとキャパシタ103Bとの並列回路が構成される。インダクタ102Bおよびキャパシタ103Bの各第2端は、キャパシタ200を介してグランドに接続されている。
ここで、インダクタ101A,101Bが上述の第1インダクタに相当し、インダクタ102A,102Bが上述の第2インダクタに相当する。
このような構成からなるLCフィルタ回路1Aは、次に示すような伝送特性(通過特性(S(2,1)および反射特性S(1,1))を有する。図6は第2の実施形態に係るLCフィルタ回路1Aの伝送特性図である。なお、図6は実験結果であり、2.4GHz付近が通過帯域の中心周波数となるように、設定されている。
図6に示すように、本実施形態の構成からなるLCフィルタ回路1Aを用いることで、挿入損失を悪化させることなく、減衰帯域の減衰量が大きなLCフィルタ回路を実現することができる。特に、図5のような回路構成にすることで、通過帯域の低周波数側と高周波数側の双方に減衰極が形成される。したがって、当該減衰極を、利用周波数帯域が隣接する複数の通信信号の周波数帯域に略一致するように設定すれば、複数の通信信号の回路間のアイソレーションをより高く確保できる高周波フロントエンド回路を実現できる。
このようなLCフィルタ回路1Aを備える高周波モジュールは、上述のように積層体によって実現することができ、各インダクタおよびキャパシタは次に示すような形状で形成するとよい。
図7、図8、図9は、第2の実施形態に係るLCフィルタ回路1Aを備えた高周波モジュールの一部の積み図である。図7及び図8では、図5に示すインダクタ101A,101B,102A,102Bのみ示している。図9では、図5に示すキャパシタ200のみを示している。
図7(A)から図7(D)に示す各誘電体層では、インダクタ101A,101Bを構成する開ループ状の電極パターンは、電極パターン同士が積層方向に少なくとも部分的に重なり合うようにして形成されている。各層の電極パターンは、これらをビア電極で積層方向に接続することで、積層方向を軸方向とするスパイラル形状になるように、形成されている。インダクタ101A,101Bは、図7(D)に示す誘電体層から図9に示すキャパシタ200の電極パターンを介してグランド電位に接続されている。
図8(A)から図8(D)に示す各誘電体層では、インダクタ102A,102Bを構成する開ループ状の電極パターンは、電極パターン同士が積層方向に少なくとも部分的に重なり合うようにして形成されている。各層の電極パターンは、これらをビア電極で積層方向に接続することで、積層方向を軸方向とするスパイラル形状になるように、形成されている。インダクタ102A,102Bは、図8(D)に示す誘電体層から図9に示すキャパシタ200の電極パターンを介してグランド電位に接続されている。
図9に示す各誘電体層には、平面状の電極パターン200Aと内層グランド電極GNDとが対向するように形成されている。この構成によって、キャパシタ200が形成される。
この際、インダクタ101Aを構成する電極パターンは、インダクタ102Aを構成する電極パターンに対して、電極パターン同士が積層方向に少なくとも部分的に重なり合うようにして形成されている。インダクタ101Aを構成する電極パターンとインダクタ102Aを構成する電極パターンとの重なる面積、および電極パターン間の積層方向の距離を変えることで、インダクタ101Aとインダクタ102A間で生ずる相互インダクタM1の値を適宜に調整でき、必要に応じてLCフィルタ1Aの特性を調整できる。
同様に、インダクタ101Bを構成する電極パターンは、インダクタ102Bを構成する電極パターンに対して、電極パターン同士が積層方向に少なくとも部分的に重なり合うようにして形成されている。インダクタ101Bを構成する電極パターンとインダクタ102Bを構成する電極パターンとの重なる面積、および電極パターン間の積層方向の距離を変えることで、インダクタ101Bとインダクタ102B間で生ずる相互インダクタM1の値を適宜に調整でき、必要に応じてLCフィルタ1Aの特性を調整できる。
さらに、図5に示すキャパシタ103Aは、インダクタ102Aの電極パターンと、キャパシタ200の電極パターン200Aとが積層方向に沿って重なっていることによって生じる寄生キャパシタによって実現される。また、図5に示すキャパシタ103Bは、インダクタ102Bの電極パターンと、キャパシタ200の電極パターン200Aとが積層方向に沿って重なっていることによって生じる寄生キャパシタによって実現される。この重ね合わせる面積と、重ね合わさる電極間の誘電体層の層数によって、LCフィルタ回路1Aとして必要なキャパシタンスを得ることができる。
ここで、上述のように、キャパシタンスが大きいと挿入損失が大きくなるため、本実施形態のLCフィルタ回路1Aでは、必要最小限で所定範囲のキャパシタンスが得られればよい。したがって、図7、図8、図9に示す電極パターンの構成を用いて、インダクタ102A,102Bとキャパシタ200との間に生じる寄生キャパシタでキャパシタ103A,103Bを実現すれば、キャパシタ103A,103Bのキャパシタンスを必要最小限にし、且つ、挿入損失改善用にインダクタ102A,102Bのインダクタンスを大きくするという、本実施形態の構成に必要な電極構造を、小型に実現することができる。
また、上述の説明に示すように、本実施形態のLCフィルタ回路を備えた高周波モジュールは、LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)に内層することができるため、同じ狭帯域の通過特性が実現可能なSAWフィルタを別体で備え、当該SAWフィルタを積層体の天面に実装する形状の高周波モジュールよりも小型化することができる。
なお、上述の第2の実施形態では、第1の実施形態に示したLCフィルタ回路を2個備えた例を示したが、三個以上であってもよい。
また、上述の実施形態に示したインダクタンスやキャパシタンスは、本実施形態の構成を実現するための一例であり、LCフィルタ回路として上述のような本願発明に特徴的な特性が得られるように、インダクタンスやキャパシタンスを他の値に適宜設定することも可能である。
1,1A:LCフィルタ回路、10、10A,10B:LC並列回路、100:信号ライン、
101:第1インダクタ、102:第2インダクタ、103,103A,103B,200:キャパシタ、
101A,101B,102A,102B,104:インダクタ、

Claims (6)

  1. 第1入出力端子と第2入出力端子とを結ぶ信号ラインに対して、第1端部が接続する第1インダクタと、
    第2インダクタ、および該第2インダクタに並列接続するキャパシタからなるLC並列回路と、を備え、
    前記第1インダクタと前記第2インダクタは磁界結合するように配置され、
    前記LC並列回路の第2インダクタとキャパシタとの一方の接続点は接地あるいはキャパシタ、インダクタを介して接地されている、LCフィルタ回路。
  2. 前記第1インダクタの前記第1端部と反対側の第2端部は、接地あるいはキャパシタ、インダクタを介して接地されている、請求項1に記載のLCフィルタ回路。
  3. 前記第2インダクタのインダクタンスは、前記第1インダクタのインダクタンスよりも大きい、請求項1または請求項2に記載のLCフィルタ回路。
  4. 前記キャパシタは、前記第2インダクタの寄生キャパシタである、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のLCフィルタ回路。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のLCフィルタ回路の構成からなり、
    複数の誘電体層が積層された積層体と、
    前記誘電体層に設けられ、前記第1インダクタ、前記第2インダクタ及び前記キャパシタを形成する導電パターンと、を備え、
    前記第1インダクタを形成する導電パターンと前記第2インダクタを形成する導電パターンは、前記積層体の積層方向に沿って、少なくとも一部が対向している、高周波モジュール。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のLCフィルタ回路の構成を複数有するとともに、
    複数の誘電体層が積層された積層体と、
    前記誘電体層に設けられ、前記第1インダクタ、前記第2インダクタ及び前記キャパシタを形成する導電パターンと、を備え、
    複数のLCフィルタ回路毎に、前記第1インダクタを形成する導電パターンと前記第2インダクタを形成する導電パターンは、前記積層体の積層方向に沿って、少なくとも一部が対向している、高周波モジュール。
JP2013542933A 2011-11-08 2012-10-30 Lcフィルタ回路及び高周波モジュール Active JP5804076B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013542933A JP5804076B2 (ja) 2011-11-08 2012-10-30 Lcフィルタ回路及び高周波モジュール

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011244044 2011-11-08
JP2011244044 2011-11-08
PCT/JP2012/077933 WO2013069498A1 (ja) 2011-11-08 2012-10-30 Lcフィルタ回路及び高周波モジュール
JP2013542933A JP5804076B2 (ja) 2011-11-08 2012-10-30 Lcフィルタ回路及び高周波モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013069498A1 true JPWO2013069498A1 (ja) 2015-04-02
JP5804076B2 JP5804076B2 (ja) 2015-11-04

Family

ID=48289876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013542933A Active JP5804076B2 (ja) 2011-11-08 2012-10-30 Lcフィルタ回路及び高周波モジュール

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP5804076B2 (ja)
CN (1) CN204244192U (ja)
TW (1) TWI517570B (ja)
WO (1) WO2013069498A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5874718B2 (ja) * 2013-12-06 2016-03-02 株式会社村田製作所 周波数可変共振回路および周波数可変フィルタ
CN104735908A (zh) * 2013-12-18 2015-06-24 深圳富泰宏精密工业有限公司 印刷电路板
WO2016167171A1 (ja) * 2015-04-17 2016-10-20 株式会社村田製作所 共振回路、帯域阻止フィルタおよび帯域通過フィルタ
DE112018000598T5 (de) 2017-03-29 2019-11-21 Murata Manufacturing Co., Ltd. Trap-filter und filterschaltung
DE112019006378T5 (de) * 2018-12-20 2021-09-02 Avx Corporation Mehrschicht-elektronikvorrichtung mit einem hochpräzisen induktor

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4847240A (ja) * 1971-10-18 1973-07-05
JPH0555511U (ja) * 1991-12-24 1993-07-23 太陽誘電株式会社 積層複合部品
JP2006246123A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Kyocera Corp 積層型ノイズフィルタ
JP2008147709A (ja) * 2005-02-25 2008-06-26 Murata Mfg Co Ltd Lcフィルタ
WO2008143071A1 (ja) * 2007-05-18 2008-11-27 Murata Manufacturing Co., Ltd. 積層帯域通過フィルタ
JP2011061760A (ja) * 2009-08-12 2011-03-24 Murata Mfg Co Ltd 積層型フィルタ
WO2011114851A1 (ja) * 2010-03-18 2011-09-22 株式会社村田製作所 高周波積層部品および積層型高周波フィルタ

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS607849B2 (ja) * 1979-02-26 1985-02-27 マスプロ電工株式会社 妨害波除去フイルタ
JPS6029231Y2 (ja) * 1980-01-21 1985-09-04 デイエツクスアンテナ株式会社 濾波器
JPS57162509A (en) * 1981-03-31 1982-10-06 Tohoku Metal Ind Ltd Trap
JP3612118B2 (ja) * 1995-08-03 2005-01-19 株式会社ソキア Sma形lcフィルタ

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4847240A (ja) * 1971-10-18 1973-07-05
JPH0555511U (ja) * 1991-12-24 1993-07-23 太陽誘電株式会社 積層複合部品
JP2008147709A (ja) * 2005-02-25 2008-06-26 Murata Mfg Co Ltd Lcフィルタ
JP2006246123A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Kyocera Corp 積層型ノイズフィルタ
WO2008143071A1 (ja) * 2007-05-18 2008-11-27 Murata Manufacturing Co., Ltd. 積層帯域通過フィルタ
JP2011061760A (ja) * 2009-08-12 2011-03-24 Murata Mfg Co Ltd 積層型フィルタ
WO2011114851A1 (ja) * 2010-03-18 2011-09-22 株式会社村田製作所 高周波積層部品および積層型高周波フィルタ

Also Published As

Publication number Publication date
TW201320591A (zh) 2013-05-16
CN204244192U (zh) 2015-04-01
WO2013069498A1 (ja) 2013-05-16
TWI517570B (zh) 2016-01-11
JP5804076B2 (ja) 2015-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5817795B2 (ja) 高周波モジュール
JP6183456B2 (ja) 高周波モジュール
US9077061B2 (en) Directional coupler
JP4579198B2 (ja) 多層帯域通過フィルタ
JP6249020B2 (ja) 高周波モジュール
JP6183461B2 (ja) 高周波モジュール
JP5310768B2 (ja) 積層型バンドパスフィルタ
WO2015104882A1 (ja) 高周波モジュール
JP6183462B2 (ja) 高周波モジュール
JP6455532B2 (ja) 高周波スイッチモジュール
WO2016042990A1 (ja) 高周波部品
US7262675B2 (en) Laminated filter with improved stop band attenuation
US7432786B2 (en) High frequency filter
JP5804076B2 (ja) Lcフィルタ回路及び高周波モジュール
WO2015022839A1 (ja) 電力分配器
JP6760515B2 (ja) 整合回路および通信装置
WO2014168161A9 (ja) 高周波モジュール
JP2008113432A (ja) 積層型帯域通過フィルター
US8018305B2 (en) Electronic component
US8723615B2 (en) Non-reciprocal circuit device and radio communication terminal device
CN215342185U (zh) 匹配电路、匹配电路元件以及通信装置
WO2016006676A1 (ja) 高周波モジュール
JP3207413U (ja) 阻止帯域ノイズ抑制付き低域通過フィルタ
KR200486977Y1 (ko) 저지 대역 노이즈 억제를 갖는 로우 패스 필터
US9350061B2 (en) Resonance device and filter including the same

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150626

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150804

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150817

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5804076

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150