JPWO2013035142A1 - 光軸ずれ補正装置、制御方法、及びヘッドアップディスプレイ - Google Patents

光軸ずれ補正装置、制御方法、及びヘッドアップディスプレイ Download PDF

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Abstract

本発明の光軸ずれ補正装置は、第一光源から照射される第一ビームと、第二光源から照射される第二ビームとの光軸ずれを補正するため、走査手段(10)と、受光素子(100)と、検出手段と、補正手段とを備える。前記走査手段(10)は、前記第一光源及び前記第二光源を同時に点灯させた状態で、所定の走査期間をかけて前記第一ビーム及び前記第二ビームを走査領域に対して走査させる。前記検出手段は、前記走査期間中における、前記第一ビーム又は前記第二ビームを前記受光素子(100)が受光した最先の時点から、前記第一ビーム又は前記第二ビームを前記受光素子(100)が受光した最後の時点までの受光期間の幅に基づいて、前記第一ビーム及び前記第二ビームの光軸のずれ方向を検出する。前記補正手段は、前記検出手段により検出したずれ方向に基づいて、前記第一ビームと前記第二ビームとの光軸ずれを補正する。

Description

本発明は、レーザ光の光軸ずれを補正する技術分野に関する。
映像の描画に用いられる各色の光源の光軸のずれを検出する技術が知られている。例えば、特許文献1には、複数の光源を有する画像描画装置において、第1の光源の発光および消灯と第2の光源の発光および消灯とを制御すると共に、受光器の受光領域における第1の光の受信タイミングと、受光器の受光領域における第2の光の受信タイミングとに基づいて、第1の光源の光軸と第2の光源の光軸とのずれを検出する技術が提案されている。
特開2010−20087号公報
特許文献1に記載の技術などでは、各光源をそれぞれ個別に点灯させて光軸ずれの検出及び補正を行う場合、振動に起因して光軸ずれの検出及び補正の精度が低下する場合があった。
本発明が解決しようとする課題は上記のようなものが例として挙げられる。本発明は、振動等の外部要因による影響を受けずに光軸ずれの検出及び補正を行うことが可能な光軸ずれ補正装置、制御方法、及びヘッドアップディスプレイを提供することを主な目的とする。
請求項1に記載の発明では、第一光源から照射される第一ビームと、第二光源から照射される第二ビームとの光軸ずれを補正する光軸ずれ補正装置であって、前記第一光源及び前記第二光源を同時に点灯させた状態で、所定の走査期間かけて走査領域に対して走査させる走査手段と、前記走査領域に走査した前記第一ビーム及び前記第二ビームを受光可能な位置に配置された受光素子と、前記走査期間中における、前記第一ビーム又は第二ビームから前記受光素子が受光した最先の時点から、前記第一ビーム又は前記第二ビームを前記受光素子が受光した最後の時点までの受光期間の幅に基づいて、前記第一ビーム及び前記第二ビームの光軸のずれ方向を検出する検出手段と、前記検出手段により検出したずれ方向に基づいて、前記第一ビームと前記第二ビームとの光軸ずれを補正する補正手段と、を有することを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、第一光源から照射される第一ビームと、第二光源から照射される第二ビームとの光軸ずれを補正し、前記第一光源及び前記第二光源を同時に点灯させた状態で、所定の走査期間かけて走査領域に対して走査させる走査手段と、前記走査領域に走査した前記第一ビーム及び前記第二ビームを受光可能な位置に配置された受光素子とを備える光軸ずれ補正装置が実行する制御方法であって、前記走査期間中における、前記第一ビーム又は第二ビームから前記受光素子が受光した最先の時点から、前記第一ビーム又は前記第二ビームを前記受光素子が受光した最後の時点までの受光期間の幅に基づいて、前記第一ビーム及び前記第二ビームの光軸のずれ方向を検出する検出工程と、前記検出工程により検出したずれ方向に基づいて、前記第一ビームと前記第二ビームとの光軸ずれを補正する補正工程と、を有することを特徴とする。
請求項8に記載の発明では、第一光源から照射される第一ビームと、第二光源から照射される第二ビームとの光軸ずれを補正する光軸ずれ補正装置を光源部に有するヘッドアップディスプレイであって、前記光軸ずれ補正装置は、前記第一光源及び前記第二光源を同時に点灯させた状態で、所定の走査期間かけて走査領域に対して走査させる走査手段と、前記走査領域に走査した前記第一ビーム及び前記第二ビームを受光可能な位置に配置された受光素子と、前記走査期間中における、前記第一ビーム又は第二ビームから前記受光素子が受光した最先の時点から、前記第一ビーム又は前記第二ビームを前記受光素子が受光した最後の時点までの受光期間の幅に基づいて、前記第一ビーム及び前記第二ビームの光軸のずれ方向を検出する検出手段と、前記検出手段により検出したずれ方向に基づいて、前記第一ビームと前記第二ビームとの光軸ずれを補正する補正手段と、を有することを特徴とする。
本実施例に係る画像描画装置の構成を示す。 マイクロレンズアレイ及び受光素子の配置例を示す。 光軸ずれの具体例を示すイメージ図である。 受光素子が検出する受光レベルの時間変化を示すグラフである。 光軸ずれが生じていない場合の受光素子が受光期間において検出する受光レベルの時間変化を示すグラフである。 光軸ずれが生じている場合の受光素子が受光期間において検出する受光レベルの時間変化を示すグラフである。 光軸ずれ補正処理の概要を示すフローチャートである。 主走査方向光軸ずれ補正処理の手順を示すフローチャートである。 副走査方向光軸ずれ補正処理の手順を示すフローチャートである。 本発明に係るヘッドアップディスプレイの構成例を示す。
本発明の1つの好適な実施形態では、第一光源から照射される第一ビームと、第二光源から照射される第二ビームとの光軸ずれを補正する光軸ずれ補正装置であって、前記第一光源及び前記第二光源を同時に点灯させた状態で、所定の走査期間かけて走査領域に対して走査させる走査手段と、前記走査領域に走査した前記第一ビーム及び前記第二ビームを受光可能な位置に配置された受光素子と、前記走査期間中における、前記第一ビーム又は第二ビームから前記受光素子が受光した最先の時点から、前記第一ビーム又は前記第二ビームを前記受光素子が受光した最後の時点までの受光期間の幅に基づいて、前記第一ビーム及び前記第二ビームの光軸のずれ方向を検出する検出手段と、前記検出手段により検出したずれ方向に基づいて、前記第一ビームと前記第二ビームとの光軸ずれを補正する補正手段と、を有する。
上記の光軸ずれ補正装置は、第一光源から照射される第一ビームと、第二光源から照射される第二ビームとの光軸ずれを補正し、走査手段と、受光素子と、検出手段と、補正手段とを備える。走査手段は、第一光源及び第二光源を同時に点灯させた状態で、所定の走査期間かけて走査領域に対して走査させる。受光素子は、走査領域に走査した第一ビーム及び第二ビームを受光可能な位置に配置される。検出手段は、走査期間中における、第一ビーム又は第二ビームを受光素子が受光した最先の時点から、第一ビーム又は第二ビームを受光素子が受光した最後の時点までの受光期間の幅に基づいて、第一ビーム及び第二ビームの光軸のずれ方向を検出する。補正手段は、検出手段により検出したずれ方向に基づいて、第一ビームと第二ビームとの光軸ずれを補正する。
このように、光軸ずれ補正装置は、光軸ずれが生じている場合には、光軸ずれが生じている場合と比較して、光軸のずれ方向に応じて上述の受光期間の幅が長くなることから、受光期間の幅に基づき光軸ずれの検出及び補正を行う。また、光軸ずれ補正装置は、振動等などの外部要因に起因した受光のずれの影響を排除するため、第一ビーム及び第二ビームを同時に点灯させて光軸ずれの検出を行う。従って、光軸ずれ補正装置は、上述の構成により、振動等の影響を受けることなく、第一ビームと第二ビームとの光軸ずれの検出及び補正を高精度に行うことができる。
上記の光軸ずれ補正装置の一態様では、前記補正手段は、前記受光期間の幅が所定値以上の場合には、前記第一ビームと前記第二ビームとの主走査方向の光軸ずれを補正し、前記受光期間の幅が前記所定値未満の場合には、前記第一ビームと前記第二ビームとの副走査方向の光軸ずれを補正する。一般に、主走査方向に光軸ずれが生じている場合には、副走査方向のみに光軸ずれが生じている場合と比較して、上述の受光期間の幅が長くなる。従って、この態様により、光軸ずれ補正装置は、主走査方向の光軸ずれを確実に検出し、その補正を行うことができる。
上記の光軸ずれ補正装置の他の一態様では、前記補正手段は、前記受光期間の幅が短くなるように、前記第一ビーム又は前記第二ビームの光軸ずれを補正する。上述のように、光軸ずれが生じている場合には、光軸ずれが生じている場合と比較して、上述の受光期間の幅が長くなる。従って、光軸ずれ補正装置は、光軸ずれが生じている場合には、この受光期間の幅が短くなるように光軸ずれの補正を行うことで、好適に、光軸ずれを補正することができる。
上記の光軸ずれ補正装置の他の一態様では、前記補正手段は、前記走査期間における、前記第一光源又は前記第二光源の発光のタイミングを制御することで、前記光軸ずれを補正する。この態様により、好適に、光軸ずれ補正装置は、光軸ずれが生じている場合には、この受光期間の幅が短くなるように光軸ずれの補正を行うことが可能となる。
上記の光軸ずれ補正装置の他の一態様では、前記走査手段は、前記第一ビーム及び前記第二ビームにより描かれる映像を構成するフレームの間に、所定間隔ごとに前記第一ビーム及び前記第二ビームを前記走査領域に対して走査させるフレームを挿入し、前記走査領域は、前記映像が描かれる領域の外に設けられる。この態様により、光軸ずれ補正装置は、光軸ずれの補正の過程で一時的に光軸ずれが増加した場合であっても、その影響を観察者に視認されるのを防ぐことができる。
上記の光軸ずれ補正装置の他の態様では、前記補正手段は、前記受光期間の幅が長いほど、前記第一光源又は前記第二光源の発光のタイミングの調整量を大きくする。この態様により、光軸ずれ補正装置は、光軸ずれの補正を早期に完了させることが可能となる。
本発明の他の好適な実施形態では、第一光源から照射される第一ビームと、第二光源から照射される第二ビームとの光軸ずれを補正し、前記第一光源及び前記第二光源を同時に点灯させた状態で、所定の走査期間かけて走査領域に対して走査させる走査手段と、前記走査領域に走査した前記第一ビーム及び前記第二ビームを受光可能な位置に配置された受光素子とを備える光軸ずれ補正装置が実行する制御方法であって、前記走査期間中における、前記第一ビーム又は第二ビームから前記受光素子が受光した最先の時点から、前記第一ビーム又は前記第二ビームを前記受光素子が受光した最後の時点までの受光期間の幅に基づいて、前記第一ビーム及び前記第二ビームの光軸のずれ方向を検出する検出工程と、前記検出工程により検出したずれ方向に基づいて、前記第一ビームと前記第二ビームとの光軸ずれを補正する補正工程と、を有する。光軸ずれ補正装置は、この方法を使用することで、振動等の影響を受けることなく、第一ビームと第二ビームとの光軸ずれの検出及び補正を精度よく行うことができる。
上記の光軸ずれ補正装置のさらに別の態様では、第一光源から照射される第一ビームと、第二光源から照射される第二ビームとの光軸ずれを補正する光軸ずれ補正装置を光源部に有するヘッドアップディスプレイであって、前記光軸ずれ補正装置は、前記第一光源及び前記第二光源を同時に点灯させた状態で、所定の走査期間かけて走査領域に対して走査させる走査手段と、前記走査領域に走査した前記第一ビーム及び前記第二ビームを受光可能な位置に配置された受光素子と、前記走査期間中における、前記第一ビーム又は第二ビームから前記受光素子が受光した最先の時点から、前記第一ビーム又は前記第二ビームを前記受光素子が受光した最後の時点までの受光期間の幅に基づいて、前記第一ビーム及び前記第二ビームの光軸のずれ方向を検出する検出手段と、前記検出手段により検出したずれ方向に基づいて、前記第一ビームと前記第二ビームとの光軸ずれを補正する補正手段と、を有する。ヘッドアップディスプレイは、この態様により、振動等の影響を受けることなく、光源部が出射する第一ビームと第二ビームとの光軸ずれの検出及び補正を高精度に行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[画像描画装置の構成]
図1は、本発明に係る光軸ずれ補正装置が適用された画像描画装置1の構成を示す。図1に示すように、画像描画装置1は、画像信号入力部2と、ビデオASIC3と、フレームメモリ4と、ROM5と、RAM6と、レーザドライバASIC7と、MEMS制御部8と、レーザ光源部9と、を備える。画像描画装置1は、例えばヘッドアップディスプレイの光源として用いられ、コンバイナ等の光学素子に表示像を構成する光を出射する。
画像信号入力部2は、外部から入力される画像信号を受信してビデオASIC3に出力する。
ビデオASIC3は、画像信号入力部2から入力される画像信号及びMEMSミラー10から入力される走査位置情報「Sc」に基づいてレーザドライバASIC7やMEMS制御部8を制御するブロックであり、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)として構成されている。ビデオASIC3は、同期/画像分離部31と、ビットデータ変換部32と、発光パターン変換部33と、タイミングコントローラ34と、を備える。
同期/画像分離部31は、画像信号入力部2から入力された画像信号から、画像表示部に表示される画像データと同期信号とを分離し、画像データをフレームメモリ4へ書き込む。
ビットデータ変換部32は、フレームメモリ4に書き込まれた画像データを読み出してビットデータに変換する。
発光パターン変換部33は、ビットデータ変換部32で変換されたビットデータを、各レーザの発光パターンを表す信号に変換する。
タイミングコントローラ34は、同期/画像分離部31、ビットデータ変換部32の動作タイミングを制御する。また、タイミングコントローラ34は、後述するMEMS制御部8の動作タイミングも制御する。
フレームメモリ4には、同期/画像分離部31により分離された画像データが書き込まれる。ROM5は、ビデオASIC3が動作するための制御プログラムやデータなどを記憶している。RAM6には、ビデオASIC3が動作する際のワークメモリとして、各種データが逐次読み書きされる。
レーザドライバASIC7は、後述するレーザ光源部9に設けられるレーザダイオードを駆動する信号を生成するブロックであり、ASICとして構成されている。レーザドライバASIC7は、赤色レーザ駆動回路71と、青色レーザ駆動回路72と、緑色レーザ駆動回路73と、を備える。
赤色レーザ駆動回路71は、発光パターン変換部33が出力する信号に基づき、赤色レーザ「LD1」を駆動する。青色レーザ駆動回路72は、発光パターン変換部33が出力する信号に基づき、青色レーザ「LD2」を駆動する。緑色レーザ駆動回路73は、発光パターン変換部33が出力する信号に基づき、緑色レーザ「LD3」を駆動する。
MEMS制御部8は、タイミングコントローラ34が出力する信号に基づきMEMSミラー10を制御する。MEMS制御部8は、サーボ回路81と、ドライバ回路82と、を備える。なお、MEMS制御部8及びレーザドライバASIC7は、照射制御手段として機能する。
サーボ回路81は、タイミングコントローラからの信号に基づき、MEMSミラー10の動作を制御する。
ドライバ回路82は、サーボ回路81が出力するMEMSミラー10の制御信号を所定レベルに増幅して出力する。
レーザ光源部9は、レーザドライバASIC7から出力される駆動信号に基づいて、レーザ光を出射する。具体的には、レーザ光源部9は、主に、赤色レーザLD1と、青色レーザLD2と、緑色レーザLD3と、コリメータレンズ91a〜91cと、反射ミラー92a〜92cと、マイクロレンズアレイ94と、レンズ95と、受光素子100と、を備える。
赤色レーザLD1は赤色のレーザ光(「赤色レーザ光LR」とも呼ぶ。)を出射し、青色レーザLD2は青色のレーザ光(「青色レーザ光LB」とも呼ぶ。)を出射し、緑色レーザLD3は緑色のレーザ光(「緑色レーザ光LG」とも呼ぶ。)を出射する。コリメータレンズ91a〜91cは、それぞれ、赤色、青色及び緑色のレーザ光LR、LB、LGを平行光にして、反射ミラー92a〜92cに出射する。反射ミラー92bは、青色レーザ光LBを反射させ、反射ミラー92cは、青色レーザ光LBを透過させ、緑色レーザ光LGを反射させる。そして、反射ミラー92aは、赤色レーザ光LRのみを透過させ、青色及び緑色のレーザ光LB、LGを反射させる。こうして反射ミラー92aを透過した赤色レーザ光LR及び反射ミラー92aで反射された青色及び緑色のレーザ光LB、LGは、MEMSミラー10に入射される。
なお、レーザLD1、LD2、LD3の任意の2つのレーザ光は、本発明における「第一光源」及び「第二光源」の一例であり、レーザ光LR、LB、LGの任意の2つのレーザ光は、本発明における「第一ビーム」及び「第二ビーム」の一例である。
MEMSミラー10は、本発明における「走査手段」として機能し、反射ミラー92aから入射されたレーザ光をEPE(Exit Pupil Expander)の一例であるマイクロレンズアレイ94に向けて反射する。また、MEMSミラー10は、基本的には、画像信号入力部2に入力された画像を表示するためにMEMS制御部8の制御により、スクリーンとしてのマイクロレンズアレイ94上を走査するように移動し、その際の走査位置情報(例えばミラーの角度などの情報)をビデオASIC3へ出力する。マイクロレンズアレイ94は、複数のマイクロレンズが配列されており、MEMSミラー10で反射されたレーザ光が入射される。レンズ95は、マイクロレンズアレイ94の放射面に形成された画像を拡大する。
受光素子100は、マイクロレンズアレイ94の近傍に設けられている。具体的には、マイクロレンズアレイ94は描画領域「RR」(ユーザに提示するための画像(映像)を表示する領域に相当する。以下同様とする。)を含む位置に設けられているのに対して、受光素子100は描画領域RR外の所定の領域に対応する位置に設けられている。受光素子100の具体的な配置については、図2を用いて後述する。受光素子100は、フォトディテクタなどの光電変換素子で構成され、入射したレーザ光の光量に応じた電気信号である検出信号「Sd」をビデオASIC3へ供給する。
ビデオASIC3は、受光素子100からの検出信号Sdに基づいて、赤色レーザ光LR、青色レーザ光LB及び緑色レーザ光LGの光軸ずれを検出する。また、ビデオASIC3は、検出した光軸ずれに基づいて、当該光軸ずれを補正するための処理を行う。具体的には、ビデオASIC3は、赤色レーザLD1、青色レーザLD2、又は/及び緑色レーザLD3の発光タイミングを変更することで光軸ずれの補正を行う。このとき、ビデオASIC3は、光軸のずれ方向が主走査方向又は副走査方向のいずれの方向であるかに基づいて、上述の発光タイミングの調整量を変更する。このように、ビデオASIC3は、本発明における「検出手段」及び「補正手段」として機能する。
図2は、マイクロレンズアレイ94及び受光素子100の配置例を示す図である。図2は、レーザ光の進行方向に沿った方向(図1の矢印「Z」方向)から、マイクロレンズアレイ94及び受光素子100を観察した図を示している。破線で表された走査可能領域「SR」は、MEMSミラー10による走査が可能な範囲、即ち描画が可能な範囲に対応する領域である。この走査可能領域SR内には、マイクロレンズアレイ94が配置される。そして、マイクロレンズアレイ94内の一点鎖線で表された領域は描画領域RRを示す。
受光素子100は、走査可能領域SR内の領域であって、マイクロレンズアレイ94の下方に設けられている。つまり、受光素子100は、表示を阻害しないように、描画領域RR外の領域に対応する位置に設けられている。
MEMSミラー10は、図2中の矢印に示すようにレーザ光を複数回走査する(つまりラスタースキャンを実施する)ことで、表示すべき画像(映像)を描画領域RRに描画させる。本明細書では、図2の下に示すように、レーザ光の副走査方向を「左右方向」とも呼び、当該副走査方向に垂直な主走査方向を「上下方向」とも呼ぶ。
なお、受光素子100を配置する位置は図2に示したものに限定はされない。受光素子100は、走査可能領域SR内であって描画領域RR外の領域に対応する位置であれば、種々の位置に配置可能である。
[光軸ずれ補正方法]
以下では、本実施例に係る光軸ずれ補正方法について具体的に説明する。概略的には、画像描画装置1は、走査可能領域SR内の受光素子100の位置を含む所定範囲(単に「走査領域Rtag」とも呼ぶ。)を対象にして、全色のレーザを同時に点灯させた状態で走査を行い、受光素子100がレーザ光を受光した時間幅に基づき、光軸ずれの検出及び補正を行う。
以下では、まず、本実施例の光軸ずれ補正方法に関する基本事項について説明した後、具体的な処理手順について説明する。
(1)基本説明
まず、図3を参照して、光軸ずれの具体例について説明する。図3(a)は、画像描画装置1から出射された赤色レーザ光LR、青色レーザ光LB及び緑色レーザ光LGの一例を示している。ここでは、赤色レーザ光LR、青色レーザ光LB及び緑色レーザ光LGにおいて光軸ずれが生じている場合を例示している。図3(b)は、図3(a)中の位置「P」に配置されたマイクロレンズアレイ94上に照射された、赤色レーザ光LR、青色レーザ光LB及び緑色レーザ光LGのそれぞれに対応するスポットの一例を示している。図3(b)において、文字「R」、「B」、「G」が内部に記載された円は、それぞれ、赤色レーザ光LR、青色レーザ光LB及び緑色レーザ光LGのスポットを示している(以下同様とする)。この例では、青色レーザ光LBの光軸は、赤色レーザ光LRの光軸に対して、2ドット(画素)分だけ上方向にずれており、緑色レーザ光LGの光軸は、赤色レーザ光LRの光軸に対して、2ドット分だけ下方向にずれている共に、1ドット分だけ右方向にずれている。本実施例では、画像描画装置1は、このような光軸ずれ及び当該光軸ずれの方向を検出し、各レーザ光LR、LB、LGの光軸が一致するように各レーザLD1〜LD3の発光タイミングを制御する。
次に、受光素子100が検出する受光レベルの時間変化について図4を参照して説明する。図4(a)は、走査領域Rtagに対し、レーザLD1、LD2、LD3のいずれか一つを点灯させた状態で60FPS(即ち約16.7ms)の間隔に従い6回反復して走査を行った場合の受光素子100が検出した受光レベルを時間軸上で表した図である。図4(a)では、走査領域Rtagに対する各走査期間のうち、受光素子100が断続的に受光を検知した期間、即ち、最初に受光した時点から最後に受光した時点までの期間(「受光期間T」とも呼ぶ。)において、受光レベルが高くなっていることが示されている。
そして、図4(b)は、図4(a)の最初の走査期間に対する受光期間T内の受光レベルの詳細を示すグラフである。図4(b)では、受光素子100と重なる位置の走査線を対象に走査を行うタイミングごとに、受光素子100によりレーザ光が検知されている。具体的に、図4(b)では、主走査方向に連続する8行分のドットが走査された際に、受光素子100は、各走査線での走査において、レーザ光を検知している。そして、各レーザ光LR、LB、LGのいずれを点灯させた場合であっても、各レーザ光に対する受光期間Tの幅(「単色受光時間幅Tw1」とも呼ぶ。)は、同一である。
次に、図5を参照し、光軸ずれが生じていない場合の受光期間Tでの受光素子100の受光レベルの時間変化について説明する。図5(a)は、赤色レーザLD1、青色レーザLD2、及び緑色レーザLD3を同時に点灯させて走査を行った場合の受光素子100の受光レベルの時間変化を示す。また、図5(b)は、図5(a)に示す場合において、赤色レーザ光LRに対する受光レベルのみを抽出したグラフであり、図5(c)は、青色レーザ光LBに対する受光レベルのみを抽出したグラフであり、図5(d)は、緑色レーザ光LGに対する受光レベルのみを抽出したグラフである。
図5(b)〜(d)に示すように、各レーザ光の光軸が一致している場合、受光素子100は、各レーザ光を同じタイミングで検知することから、各レーザ光LR、LB、LGに対する受光期間Tは一致する。その結果、図5(a)に示すように、レーザLD1〜LD3を同時に点灯させて走査を行った際に受光素子100がレーザ光を検知する受光期間Tは、一つのレーザ光のみを対象にした受光期間Tと一致する。従って、図5(a)〜(d)に示すように、光軸にずれが生じていない場合には、全レーザを同時点灯させた場合の受光期間Tの幅(「全色受光時間幅Twa」と呼ぶ。)は、単色受光時間幅Tw1と同じ長さになる。
次に、図6を参照し、主走査方向に光軸ずれが生じている場合の受光素子100の受光期間Tにおける受光レベルの時間変化について説明する。図6(a)は、赤色レーザLD1、青色レーザLD2、及び緑色レーザLD3を同時に点灯させてMEMSミラー10の走査を行った場合の受光レベルの時間変化を示す。また、図6(b)は、図6(a)に示す場合において、赤色レーザ光LRに対する受光レベルのみを抽出したグラフであり、図6(c)は、青色レーザ光LBに対する受光レベルのみを抽出したグラフであり、図6(d)は、緑色レーザ光LGに対する受光レベルのみを抽出したグラフである。
図6(b)〜(d)に示すように、各レーザ光の光軸が主走査方向にずれている場合、各レーザ光に対する受光素子100の受光期間Tが顕著に異なる。具体的には、例えば青色レーザ光LBを基準とした場合、赤色レーザ光LRは、下方向にずれているため、受光素子100により検知されるタイミングが早くなっている。また、同じく青色レーザ光LBを基準とした場合、緑色レーザ光LGは、上方向にずれているため、受光素子100により検知されるタイミングが遅くなっている。
その結果、図6(a)に示すように、レーザLD1〜LD3を同時に点灯させて走査を行った際に受光素子100がレーザ光を検知する受光期間Tは、一つのレーザ光のみを対象にした受光期間Tと一致せず、全色受光時間幅Twaは、単色受光時間幅Tw1よりも長くなる。
一方、左右方向(副走査方向)にのみ光軸ずれが生じた場合には、同一の走査線上で受光素子100が受光を検知するため、上下方向(主走査方向)に光軸ずれが生じた場合と比較して、受光期間Tのずれが小さい。従って、副走査方向にのみ光軸ずれが生じた場合には、主走査方向に光軸ずれが生じた場合と比較して、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が小さい。
以上を勘案し、画像描画装置1は、受光素子100の検出信号に基づき全色受光時間幅Twaを算出し、光軸ずれが生じていない場合の全色受光時間幅Twaに相当する単色受光時間幅Tw1との差分を求める。そして、画像描画装置1は、当該差分が所定の閾値(「第1閾値」とも呼ぶ。)よりも大きい場合には、主走査方向の光軸ずれが生じていると判断する。上述の第1閾値は、本発明における「所定値」の一例であり、副走査方向のみの光軸ずれに起因した全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差分よりも大きい値に設定される。例えば、第1閾値は、一つのレーザのみを点灯させて走査領域Rtagを走査した場合の受光期間T内における受光間隔(即ち、図4(b)の矢印「Ax」の幅)に設定される。
(2)具体的処理
次に、図7〜図9を参照し、画像描画装置1が実行する具体的な光軸ずれ補正処理について説明する。
(2−1)処理概要
図7は、画像描画装置1が実行する光軸ずれ補正処理の手順を示すフローチャートの一例である。図7に示すフローチャートは、所定の周期又はタイミングに従い繰り返し実行される。なお、画像描画装置1は、光軸ずれ補正処理を、描画領域RRでの映像の描画時に行ってもよい。
まず、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaを測定する(ステップS101)。例えば、画像描画装置1は、走査可能領域SRに配置された受光素子100の全体を含む所定範囲を走査領域Rtagに指定して、全色のレーザ光を点灯させた状態で走査を行い、その際に受光素子100がレーザ光を最初に検出した時点から最後に検出した時点までの受光期間Tの幅を、全色受光時間幅Twaに定める。
次に、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaが単色受光時間幅Tw1よりも第1閾値だけ大きいか否か判定する(ステップS102)。この場合、画像描画装置1は、単色受光時間幅Tw1、言い換えると、光軸ずれが生じていない場合の全色受光時間幅Twa(図5参照)を予めメモリ等に記憶しておく。また、第1閾値は、例えば、主走査方向に光軸ずれが生じた際の全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差の下限値に設定され、具体的には、一列分の走査線上のドットを走査するのに要する時間幅や受光素子100の位置等を勘案し、実験又は理論的に定められる。
そして、全色受光時間幅Twaが単色受光時間幅Tw1よりも第1閾値だけ大きい場合(ステップS102;Yes)、画像描画装置1は、主走査方向の光軸ずれが生じていると判断し、主走査方向(上下方向)の光軸ずれの補正を行う(ステップS103)。この具体的な処理については、図8を参照して後述する。
一方、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1とのずれ幅が第1閾値未満である場合(ステップS102;No)、画像描画装置1は、主走査方向の光軸ずれが生じていないと判断し、ステップS104へ処理を進める。
次に、ステップS104において、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaが単色受光時間幅Tw1よりも第2閾値以上大きいか否か判定する(ステップS104)。ここで、第2閾値は、副走査方向に光軸ずれが生じた際の全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差の下限値等に設定され、具体的には、1ドット分を走査するのに要する時間幅(例えば720画素を60FPSで走査する場合には23.2us)に設定される。従って、第2閾値は、上述の第1閾値よりも小さい値に設定される。
そして、全色受光時間幅Twaが単色受光時間幅Tw1よりも第2閾値以上大きい場合(ステップS104;Yes)、画像描画装置1は、副走査方向の光軸ずれが生じていると判断し、副走査方向(左右方向)の光軸ずれ補正を行う(ステップS105)。この具体的な処理については、図9を参照して後述する。
一方、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1とのずれ幅が第2閾値未満である場合(ステップS104;No)、画像描画装置1は、副走査方向の光軸ずれが生じていないと判断し、フローチャートの処理を終了する。
このように、画像描画装置1は、主走査方向に光軸ずれが生じている場合には、副走査方向に光軸ずれが生じている場合と比較して、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が大きくなることに着目し、これらの差に基づき光軸ずれの方向を検出する。そして、画像描画装置1は、主走査方向に光軸ずれが生じている場合には、まず主走査方向の光軸ずれを補正し、その後に、副走査方向の光軸ずれを適宜補正する。これにより、画像描画装置1は、好適に、主走査方向及び副走査方向の光軸ずれを補正することができる。また、この場合、画像描画装置1は、検査対象であるレーザLD1〜LD3を同時に点灯させて光軸ずれの検出を行うことにより、振動等などの外部要因に起因した受光のずれの影響を除外する。従って、画像描画装置1は、振動等の影響を受けることなく、光軸ずれの検出及び補正を高精度に行うことができる。
(2−2)主走査方向光軸ずれ補正処理
図8は、主走査方向光軸ずれ補正処理の手順の一例を示すフローチャートである。画像描画装置1は、図8に示すフローチャートの処理を、図7のステップS103へ処理を進めた際に実行する。概略的には、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が第1閾値未満になるように、全色受光時間幅Twaを監視しつつ各レーザ光の光軸を主走査方向に移動させるフィードバック制御を行う。
まず、画像描画装置1は、光軸を移動させるレーザを決定する(ステップS201)。画像描画装置1は、例えば、赤色レーザ光LR、青色レーザ光LB、及び緑色レーザ光LGのうち一つのレーザ(例えば赤色レーザ光LR)の光軸の位置を固定(基準)にして他のレーザ光の光軸を補正する場合、当該他のレーザ(上述の例では青色レーザ光LB及び緑色レーザ光LG)を、ステップS201を実行する度に、交互に、光軸を移動させるレーザ光として指定する。
次に、画像描画装置1は、ステップS201で指定したレーザの光軸を上方向に移動させ、その後、走査領域Rtagを対象にして全色のレーザ光を点灯させた状態で走査を行い、全色受光時間幅Twaを計測する(ステップS202)。ここで、上述の移動幅は、例えば1ドット分の幅に設定される。
そして、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaが増加したか否か判定する(ステップS203)。具体的には、画像描画装置1は、ステップS202で計測した全色受光時間幅Twaが、その前に計測した全色受光時間幅Twaよりも大きいか否か判定する。
そして、全色受光時間幅Twaが増加した場合(ステップS203;Yes)、画像描画装置1は、移動させたレーザの光軸は上方向にはずれていないと判断し、当該レーザの光軸を下方向に移動させ、その後再び全色受光時間幅Twaを計測する(ステップS204)。この移動幅は、ステップS202で上方向に光軸を移動させた直後の場合には、ステップS202での移動幅の2倍の幅(例えば2ドット分の幅)に設定され、ステップS205の直後の場合には、例えばステップS202での移動幅と同一(1ドット分の幅)に設定される。
そして、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaが減少したか否か判定する(ステップS205)。そして、全色受光時間幅Twaが減少した場合には(ステップS205;Yes)、画像描画装置1は、対象となるレーザがまだ下方向にずれている可能性があると判断し、再びステップS202の処理を行う。一方、全色受光時間幅Twaが減少しなかった場合(ステップS205;No)、画像描画装置1は、ステップS201で決定されたレーザ光の光軸を上方向に移動させて全色受光時間幅Twaを再計測し(ステップS206)、ステップS211へ処理を進める。この場合の移動幅は、ステップS204での移動幅と同一(例えば1ドット分の幅)に設定される。
一方、ステップS203で、全色受光時間幅Twaが増加していないと判断した場合(ステップS203;No)、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaが減少したか否か判定する(ステップS207)。そして、全色受光時間幅Twaが減少した場合には(ステップS207;Yes)、画像描画装置1は、対象とするレーザ光の光軸がさらに上方向にずれている可能性があると判断し、当該レーザ光の光軸を上方向に移動させ、その後再び全色受光時間幅Twaを再計測する(ステップS208)。この移動幅は、例えばステップS202での移動幅と同一(1ドット分の幅)に設定される。そして、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaが減少したか否か判定する(ステップS209)。そして、全色受光時間幅Twaが減少した場合には(ステップS209;Yes)、画像描画装置1は、対象となるレーザ光の光軸がまだ上方向にずれている可能性があると判断し、再びステップS208の処理を行う。一方、全色受光時間幅Twaが減少しなかった場合(ステップS209;No)、画像描画装置1は、対象となるレーザの光軸を下方向に移動させて全色受光時間幅Twaを再計測し(ステップS210)、ステップS211へ処理を進める。この場合の移動幅は、ステップS208での移動幅と同一(例えば1ドット分の幅)に設定される。
一方、ステップS207で、全色受光時間幅Twaが減少していない場合(ステップS207;No)、即ち、全色受光時間幅Twaが増加も減少もしていないと判断した場合には、画像描画装置1は、ステップS211へ処理を進める。この場合、画像描画装置1は、ステップS202で上方向に光軸を移動させた分、対象となるレーザの光軸を下方向に戻してもよい。
そして、ステップS211では、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が第1閾値未満であるか否か判定する(ステップS211)。これにより、画像描画装置1は、主走査方向の光軸のずれが解消した否か判定する。そして、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が第1閾値未満の場合(ステップS211;Yes)、画像描画装置1は主走査方向の光軸のずれが解消と判断し、フローチャートの処理を終了する。一方、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が第1閾値以上の場合(ステップS211;No)、画像描画装置1は、主走査方向の光軸のずれが解消していないと判断し、ステップS201に処理を戻す。この場合、画像描画装置1は、ステップS201では、前回光軸を移動させたレーザ光とは異なるレーザ光を、光軸を移動させる対象に選ぶ。
(2−3)副走査方向光軸ずれ補正処理
図9は、副走査方向光軸ずれ補正処理の手順の一例を示すフローチャートである。画像描画装置1は、図9に示すフローチャートの処理を、図7のステップS105へ処理を進めた際に実行する。概略的には、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1とのずれ幅が第2閾値未満になるように、全色受光時間幅Twaを監視しつつ各レーザ光の光軸を副走査方向に移動させるフィードバック制御を行う。
まず、画像描画装置1は、光軸を移動させるレーザを決定する(ステップS301)。画像描画装置1は、例えば、赤色レーザ光LR、青色レーザ光LB、及び緑色レーザ光LGのうち一つのレーザ(例えば赤色レーザ光LR)の光軸の位置を固定(基準)にして他のレーザ光の光軸を補正する場合、当該他のレーザ(上述の例では青色レーザ光LB及び緑色レーザ光LG)を、ステップS301を実行する度に、交互に、光軸を移動させるレーザ光として指定する。
次に、画像描画装置1は、ステップS301で指定したレーザの光軸を右方向に移動させ、その後、走査領域Rtagを対象にして全色のレーザ光を点灯させた状態で走査を行い、全色受光時間幅Twaを計測する(ステップS302)。ここで、上述の移動幅は、例えば1ドット分の幅に設定される。
そして、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaが増加したか否か判定する(ステップS303)。具体的には、画像描画装置1は、ステップS302で計測した全色受光時間幅Twaが、その前に計測した全色受光時間幅Twaよりも大きいか否か判定する。
そして、全色受光時間幅Twaが増加した場合(ステップS303;Yes)、画像描画装置1は、移動させたレーザの光軸は右方向にはずれていないと判断し、当該レーザの光軸を左方向に移動させ、その後再び全色受光時間幅Twaを計測する(ステップS304)。この移動幅は、ステップS302で右方向に光軸を移動させた直後の場合には、ステップS302での移動幅の2倍の幅(例えば2ドット分の幅)に設定され、ステップS305の直後の場合には、例えばステップS302での移動幅と同一(1ドット分の幅)に設定される。
そして、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaが減少したか否か判定する(ステップS305)。そして、全色受光時間幅Twaが減少した場合には(ステップS305;Yes)、画像描画装置1は、対象となるレーザがまだ左方向にずれている可能性があると判断し、再びステップS302の処理を行う。一方、全色受光時間幅Twaが減少しなかった場合(ステップS305;No)、画像描画装置1は、ステップS301で決定されたレーザ光の光軸を右方向に移動させて全色受光時間幅Twaを再計測し(ステップS306)、ステップS311へ処理を進める。この場合の移動幅は、ステップS304での移動幅と同一(例えば1ドット分の幅)に設定される。
一方、ステップS303で、全色受光時間幅Twaが増加していないと判断した場合(ステップS303;No)、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaが減少したか否か判定する(ステップS307)。そして、全色受光時間幅Twaが減少した場合には(ステップS307;Yes)、画像描画装置1は、対象とするレーザ光の光軸がさらに右方向にずれている可能性があると判断し、当該レーザ光の光軸を右方向に移動させ、その後再び全色受光時間幅Twaを再計測する(ステップS308)。この移動幅は、例えばステップS302での移動幅と同一(1ドット分の幅)に設定される。そして、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaが減少したか否か判定する(ステップS309)。そして、全色受光時間幅Twaが減少した場合には(ステップS309;Yes)、画像描画装置1は、対象となるレーザ光の光軸がまだ右方向にずれている可能性があると判断し、再びステップS308の処理を行う。一方、全色受光時間幅Twaが減少しなかった場合(ステップS309;No)、画像描画装置1は、対象となるレーザの光軸を左方向に移動させて全色受光時間幅Twaを再計測し(ステップS310)、ステップS311へ処理を進める。この場合の移動幅は、ステップS308での移動幅と同一(例えば1ドット分の幅)に設定される。
一方、ステップS307で、全色受光時間幅Twaが減少していない場合(ステップS307;No)、即ち、全色受光時間幅Twaが増加も減少もしていないと判断した場合には、画像描画装置1は、ステップS311へ処理を進める。この場合、画像描画装置1は、ステップS302で右方向に光軸を移動させた分、対象となるレーザの光軸を左方向に戻してもよい。
そして、ステップS311では、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が第2閾値未満であるか否か判定する(ステップS311)。これにより、画像描画装置1は、副走査方向の光軸のずれが解消した否か判定する。そして、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が第2閾値未満の場合(ステップS311;Yes)、画像描画装置1は副走査方向の光軸のずれが解消と判断し、フローチャートの処理を終了する。一方、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が第2閾値以上の場合(ステップS311;No)、画像描画装置1は、副走査方向の光軸のずれが解消していないと判断し、ステップS301に処理を戻す。この場合、画像描画装置1は、ステップS301では、前回光軸を移動させたレーザ光とは異なるレーザ光を、光軸を移動させる対象に選ぶ。
[変形例]
次に、本発明に好適な変形例について説明する。以下に示す変形例は、組み合わせて上述の実施例に適用されてもよい。
(変形例1)
上述の実施例では、画像描画装置1は、赤色レーザLD1、青色レーザLD2、及び緑色レーザLD3を同時に点灯させた状態で、光軸ずれの検出及び補正を行った。しかし、本発明が適用可能な方法は、これに限定されない。
これに代えて、画像描画装置1は、赤色レーザLD1、青色レーザLD2、及び緑色レーザLD3のうち2つのレーザを同時に点灯させて、これらの2つのレーザ光の光軸ずれの検出及び補正を行ってもよい。この場合、例えば、画像描画装置1は、まず、赤色レーザLD1及び青色レーザLD2を同時に点灯させて、これらの2つのレーザ光LR、LBの光軸ずれを補正する。その後、画像描画装置1は、赤色レーザLD1又は青色レーザLD2のいずれか一方と緑色レーザLD3とを同時点灯させて、赤色レーザ光LR及び青色レーザ光LBと緑色レーザ光LGとの光軸ずれを補正する。この場合であっても、画像描画装置1は、好適に、赤色レーザ光LR、青色レーザ光LB、及び緑色レーザ光LGの光軸ずれを補正することができる。
また、他の例では、画像描画装置1は、4つ以上のレーザを対象に光軸ずれを補正してもよい。この場合であっても、画像描画装置1は、これらを同時点灯させて全色受光時間幅Twaを測定し、当該全色受光時間幅Twaに基づき、主走査方向の光軸ずれ補正又は/及び副走査方向の光軸ずれ補正を行う。
(変形例2)
画像描画装置1は、上述した主走査方向の光軸ずれ補正処理又は副走査方向の光軸ずれ補正処理において、光軸を移動させる移動幅を、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差に応じて変更してもよい。
特に、上述の変形例1のように、2つのレーザを対象にして光軸ずれの補正を行う場合には、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が大きいほど、上述の移動幅、即ち発光するタイミングの調整量を大きくする。具体的には、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差と、設定すべき移動幅とのマップ等を予め実験等に基づき作成してメモリに記憶しておき、当該マップを参照して上述の移動幅を設定する。このようにすることで、画像描画装置1は、光軸ずれの補正をより迅速に完了することができる。
(変形例3)
画像描画装置1は、描画領域RRでの映像の描画時に上述の光軸ずれ補正処理を行う場合には、映像を構成するフレームの間に、所定間隔ごとに、描画領域RR外の走査領域Rtagを対象に走査する検査用のフレームを挿入してもよい。
例えば、画像描画装置1は、1秒間ごとに1つのフレームを上述の検査フレームとして、描画領域RR外であって、受光素子100を含む領域を走査領域Rtagとした走査を行う。そして、画像描画装置1は、上述の光軸ずれ補正処理において、検査用のフレームに対してのみ反映するように特定のレーザ光の光軸を移動させて、光軸ずれが減少する光軸の移動方向及び移動幅を特定する。このようにすることで、画像描画装置1は、光軸を移動させた結果一時的に光軸ずれが大きくなる場合であっても、観察者が視認する映像に影響を及ぼすことなく、光軸ずれの補正を実行することができる。
(変形例4)
上述の画像描画装置1は、ヘッドアップディスプレイに好適に適用される。これについて、図10を参照して具体例を示す。
図10は、本発明に係るヘッドアップディスプレイの構成例を示す。図10に示すヘッドアップディスプレイは、コンバイナ26を介して虚像「Iv」を運転者に視認させるものである。
図10に示す構成では、光源部1Aは、上述した実施例の画像描画装置1として機能する。そして、光源部1Aは、支持部材11a、11bを介して車室内の天井部22に付設され、現在地を含む地図情報や経路案内情報、走行速度、その他運転を補助する情報(以後、「運転補助情報」とも呼ぶ。)を示す表示像を構成する光を、コンバイナ26に向けて出射する。具体的には、光源部1Aは、光源ユニット1内に表示像の元画像(実像)を生成し、その画像を構成する光をコンバイナ26へ出射することで、運転者に虚像Ivを視認させる。
コンバイナ26は、光源部1から出射される表示像が投影されると共に、表示像を運転者の視点(アイポイント)「Pe」へ反射することで当該表示像を虚像Ivとして表示させる。そして、コンバイナ26は、天井部22に設置された支持軸部27を有し、支持軸部27を支軸として回動する。支持軸部27は、例えば、フロントウィンドウ20の上端近傍の天井部22、言い換えると運転者用の図示しないサンバイザが設置される位置の近傍に設置される。
なお、本発明が適用可能なヘッドアップディスプレイの構成は、これに限られない。例えば、ヘッドアップディスプレイは、コンバイナ26を有さず、光源部1Aは、フロントウィンドウ20へ投影することで、フロントウィンドウ20に表示像を運転者のアイポイントPeへ反射させてもよい。また、光源部1Aの位置は、天井部22に設置される場合に限らず、ダッシュボード24の内部に設置されてもよい。この場合、ダッシュボード24には、コンバイナ26又はフロントウィンドウ20に光を通過させるための開口部が設けられる。
本発明は、レーザプロジェクタ、ヘッドアップディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイなど、RGBレーザを利用した種々の映像機器に利用することができる。
1 画像描画装置
3 ビデオASIC
7 レーザドライバASIC
8 MEMS制御部
9 レーザ光源部
100 受光素子
請求項1に記載の発明では、第一光源から照射される第一ビームと、第二光源から照射される第二ビームとの光軸ずれを補正する光軸ずれ補正装置であって、前記第一光源及び前記第二光源を同時に点灯させた状態で、所定の走査期間かけて走査領域に対して走査させる走査手段と、前記走査領域に走査した前記第一ビーム及び前記第二ビームを受光可能な位置に配置された受光素子と、前記走査期間中における、前記第一ビーム又は第二ビームから前記受光素子が受光した最先の時点から、前記第一ビーム又は前記第二ビームを前記受光素子が受光した最後の時点までの受光期間の幅に基づいて、前記第一ビーム及び前記第二ビームの光軸のずれ方向を検出する検出手段と、前記検出手段により検出したずれ方向に基づいて、前記第一ビームと前記第二ビームとの光軸ずれを補正する補正手段と、を有し、前記補正手段は、前記受光期間の幅が所定値以上の場合には、前記第一ビームと前記第二ビームとの副走査方向の光軸ずれを補正し、前記受光期間の幅が前記所定値未満の場合には、前記第一ビームと前記第二ビームとの主走査方向の光軸ずれを補正することを特徴とする。
請求項に記載の発明では、第一光源から照射される第一ビームと、第二光源から照射される第二ビームとの光軸ずれを補正し、前記第一光源及び前記第二光源を同時に点灯させた状態で、所定の走査期間かけて走査領域に対して走査させる走査手段と、前記走査領域に走査した前記第一ビーム及び前記第二ビームを受光可能な位置に配置された受光素子とを備える光軸ずれ補正装置が実行する制御方法であって、前記走査期間中における、前記第一ビーム又は第二ビームから前記受光素子が受光した最先の時点から、前記第一ビーム又は前記第二ビームを前記受光素子が受光した最後の時点までの受光期間の幅に基づいて、前記第一ビーム及び前記第二ビームの光軸のずれ方向を検出する検出工程と、前記検出工程により検出したずれ方向に基づいて、前記第一ビームと前記第二ビームとの光軸ずれを補正する補正工程と、を有し、前記補正工程は、前記受光期間の幅が所定値以上の場合には、前記第一ビームと前記第二ビームとの副走査方向の光軸ずれを補正し、前記受光期間の幅が前記所定値未満の場合には、前記第一ビームと前記第二ビームとの主走査方向の光軸ずれを補正することを特徴とする。
請求項に記載の発明では、第一光源から照射される第一ビームと、第二光源から照射される第二ビームとの光軸ずれを補正する光軸ずれ補正装置を光源部に有するヘッドアップディスプレイであって、前記光軸ずれ補正装置は、前記第一光源及び前記第二光源を同時に点灯させた状態で、所定の走査期間かけて走査領域に対して走査させる走査手段と、前記走査領域に走査した前記第一ビーム及び前記第二ビームを受光可能な位置に配置された受光素子と、前記走査期間中における、前記第一ビーム又は第二ビームから前記受光素子が受光した最先の時点から、前記第一ビーム又は前記第二ビームを前記受光素子が受光した最後の時点までの受光期間の幅に基づいて、前記第一ビーム及び前記第二ビームの光軸のずれ方向を検出する検出手段と、前記検出手段により検出したずれ方向に基づいて、前記第一ビームと前記第二ビームとの光軸ずれを補正する補正手段と、を有し、前記補正手段は、前記受光期間の幅が所定値以上の場合には、前記第一ビームと前記第二ビームとの副走査方向の光軸ずれを補正し、前記受光期間の幅が前記所定値未満の場合には、前記第一ビームと前記第二ビームとの主走査方向の光軸ずれを補正することを特徴とする。
【0009】
【図1】本実施例に係る画像描画装置の構成を示す。
【図2】マイクロレンズアレイ及び受光素子の配置例を示す。
【図3】光軸ずれの具体例を示すイメージ図である。
【図4】受光素子が検出する受光レベルの時間変化を示すグラフである。
【図5】光軸ずれが生じていない場合の受光素子が受光期間において検出する受光レ
ベルの時間変化を示すグラフである。
【図6】光軸ずれが生じている場合の受光素子が受光期間において検出する受光レベ
ルの時間変化を示すグラフである。
【図7】光軸ずれ補正処理の概要を示すフローチャートである。
【図8】 走査方向光軸ずれ補正処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】 走査方向光軸ずれ補正処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明に係るヘッドアップディスプレイの構成例を示す。
【発明を実施するための形態】
上記の光軸ずれ補正装置の一態様では、前記補正手段は、前記受光期間の幅が所定値以上の場合には、前記第一ビームと前記第二ビームとの走査方向の光軸ずれを補正し、前記受光期間の幅が前記所定値未満の場合には、前記第一ビームと前記第二ビームとの走査方向の光軸ずれを補正する。一般に、走査方向に光軸ずれが生じている場合には、走査方向のみに光軸ずれが生じている場合と比較して、上述の受光期間の幅が長くなる。従って、この態様により、光軸ずれ補正装置は、走査方向の光軸ずれを確実に検出し、その補正を行うことができる。
MEMSミラー10は、図2中の矢印に示すようにレーザ光を複数回走査する(つまりラスタースキャンを実施する)ことで、表示すべき画像(映像)を描画領域RRに描画させる。本明細書では、図2の下に示すように、レーザ光の走査方向を「左右方向」とも呼び、当該走査方向に垂直な走査方向を「上下方向」とも呼ぶ。
そして、図4(b)は、図4(a)の最初の走査期間に対する受光期間T内の受光レベルの詳細を示すグラフである。図4(b)では、受光素子100と重なる位置の走査線を対象に走査を行うタイミングごとに、受光素子100によりレーザ光が検知されている。具体的に、図4(b)では、走査方向に連続する8行分のドットが走査された際に、受光素子100は、各走査線での走査において、レーザ光を検知している。そして、各レーザ光LR、LB、LGのいずれを点灯させた場合であっても、各レーザ光に対する受光期間Tの幅(「単色受光時間幅Tw1」とも呼ぶ。)は、同一である。
次に、図6を参照し、走査方向に光軸ずれが生じている場合の受光素子100の受光期間Tにおける受光レベルの時間変化について説明する。図6(a)は、赤色レーザLD1、青色レーザLD2、及び緑色レーザLD3を同時に点灯させてMEMSミラー10の走査を行った場合の受光レベルの時間変化を示す。また、図6(b)は、図6(a)に示す場合において、赤色レーザ光LRに対する受光レベルのみを抽出したグラフであり、図6(c)は、青色レーザ光LBに対する受光レベルのみを抽出したグラフであり、図6(d)は、緑色レーザ光LGに対する受光レベルのみを抽出したグラフである。
図6(b)〜(d)に示すように、各レーザ光の光軸が走査方向にずれている場合、各レーザ光に対する受光素子100の受光期間Tが顕著に異なる。具体的には、例えば青色レーザ光LBを基準とした場合、赤色レーザ光LRは、下方向にずれているため、受光素子100により検知されるタイミングが早くなっている。また、同じく青色レーザ光LBを基準とした場合、緑色レーザ光LGは、上方向にずれているため、受光素子100により検知されるタイミングが遅くなっている。
一方、左右方向(走査方向)にのみ光軸ずれが生じた場合には、同一の走査線上で受光素子100が受光を検知するため、上下方向(走査方向)に光軸ずれが生じた場合と比較して、受光期間Tのずれが小さい。従って、走査方向にのみ光軸ずれが生じた場合には、走査方向に光軸ずれが生じた場合と比較して、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が小さい。
以上を勘案し、画像描画装置1は、受光素子100の検出信号に基づき全色受光時間幅Twaを算出し、光軸ずれが生じていない場合の全色受光時間幅Twaに相当する単色受光時間幅Tw1との差分を求める。そして、画像描画装置1は、当該差分が所定の閾値(「第1閾値」とも呼ぶ。)よりも大きい場合には、走査方向の光軸ずれが生じていると判断する。上述の第1閾値は、本発明における「所定値」の一例であり、走査方向のみの光軸ずれに起因した全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差分よりも大きい値に設定される。例えば、第1閾値は、一つのレーザのみを点灯させて走査領域Rtagを走査した場合の受光期間T内における受光間隔(即ち、図4(b)の矢印「Ax」の幅)に設定される。
次に、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaが単色受光時間幅Tw1よりも第1閾値だけ大きいか否か判定する(ステップS102)。この場合、画像描画装置1は、単色受光時間幅Tw1、言い換えると、光軸ずれが生じていない場合の全色受光時間幅Twa(図5参照)を予めメモリ等に記憶しておく。また、第1閾値は、例えば、走査方向に光軸ずれが生じた際の全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差の下限値に設定され、具体的には、一列分の走査線上のドットを走査するのに要する時間幅や受光素子100の位置等を勘案し、実験又は理論的に定められる
そして、全色受光時間幅Twaが単色受光時間幅Tw1よりも第1閾値だけ大きい場合(ステップS102;Yes)、画像描画装置1は、走査方向の光軸ずれが生じていると判断し、走査方向(上下方向)の光軸ずれの補正を行う(ステップS103)。この具体的な処理については、図8を参照して後述する。
一方、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1とのずれ幅が第1閾値未満である場合(ステップS102;No)、画像描画装置1は、走査方向の光軸ずれが生じていないと判断し、ステップS104へ処理を進める。
次に、ステップS104において、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaが単色受光時間幅Tw1よりも第2閾値以上大きいか否か判定する(ステップS104)。ここで、第2閾値は、走査方向に光軸ずれが生じた際の全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差の下限値等に設定され、具体的には、1ドット分を走査するのに要する時間幅(例えば720画素を60FPSで走査する場合には23.2us)に設定される。従って、第2閾値は、上述の第1閾値よりも小さい値に設定される。
そして、全色受光時間幅Twaが単色受光時間幅Tw1よりも第2閾値以上大きい場合(ステップS104;Yes)、画像描画装置1は、走査方向の光軸ずれが生じていると判断し、走査方向(左右方向)の光軸ずれ補正を行う(ステップS105)。この具体的な処理については、図9を参照して後述する。
一方、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1とのずれ幅が第2閾値未満である場合(ステップS104;No)、画像描画装置1は、走査方向の光軸ずれが生じていないと判断し、フローチャートの処理を終了する。
このように、画像描画装置1は、走査方向に光軸ずれが生じている場合には、走査方向に光軸ずれが生じている場合と比較して、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が大きくなることに着目し、これらの差に基づき光軸ずれの方向を検出する。そして、画像描画装置1は、走査方向に光軸ずれが生じている場合には、まず走査方向の光軸ずれを補正し、その後に、走査方向の光軸ずれを適宜補正する。これにより、画像描画装置1は、好適に、走査方向及び走査方向の光軸ずれを補正することができる。また、この場合、画像描画装置1は、検査対象であるレーザLD1〜LD3を同時に点灯させて光軸ずれの検出を行うことにより、振動等などの外部要因に起因した受光のずれの影響を除外する。従って、画像描画装置1は、振動等の影響を受けることなく、光軸ずれの検出及び補正を高精度に行うことができる。
(2−2)走査方向光軸ずれ補正処理
図8は、走査方向光軸ずれ補正処理の手順の一例を示すフローチャートである。画像描画装置1は、図8に示すフローチャートの処理を、図7のステップS103へ処理を進めた際に実行する。概略的には、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が第1閾値未満になるように、全色受光時間幅Twaを監視しつつ各レーザ光の光軸を走査方向に移動させるフィードバック制御を行う。
そして、ステップS211では、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が第1閾値未満であるか否か判定する(ステップS211)。これにより、画像描画装置1は、走査方向の光軸のずれが解消した否か判定する。そして、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が第1閾値未満の場合(ステップS211;Yes)、画像描画装置1は走査方向の光軸のずれが解消と判断し、フローチャートの処理を終了する。一方、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が第1閾値以上の場合(ステップS211;No)、画像描画装置1は、走査方向の光軸のずれが解消していないと判断し、ステップS201に処理を戻す。この場合、画像描画装置1は、ステップS201では、前回光軸を移動させたレーザ光とは異なるレーザ光を、光軸を移動させる対象に選ぶ。
(2−3)走査方向光軸ずれ補正処理
図9は、走査方向光軸ずれ補正処理の手順の一例を示すフローチャートである。画像描画装置1は、図9に示すフローチャートの処理を、図7のステップS105へ処理を進めた際に実行する。概略的には、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1とのずれ幅が第2閾値未満になるように、全色受光時間幅Twaを監視しつつ各レーザ光の光軸を走査方向に移動させるフィードバック制御を行う。
そして、ステップS311では、画像描画装置1は、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が第2閾値未満であるか否か判定する(ステップS311)。これにより、画像描画装置1は、走査方向の光軸のずれが解消した否か判定する。そして、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が第2閾値未満の場合(ステップS311;Yes)、画像描画装置1は走査方向の光軸のずれが解消と判断し、フローチャートの処理を終了する。一方、全色受光時間幅Twaと単色受光時間幅Tw1との差が第2閾値以上の場合(ステップS311;No)、画像描画装置1は、走査方向の光軸のずれが解消していないと判断し、ステップS301に処理を戻す。この場合、画像描画装置1は、ステップS301では、前回光軸を移動させたレーザ光とは異なるレーザ光を、光軸を移動させる対象に選ぶ。

Claims (8)

  1. 第一光源から照射される第一ビームと、第二光源から照射される第二ビームとの光軸ずれを補正する光軸ずれ補正装置であって、
    前記第一光源及び前記第二光源を同時に点灯させた状態で、所定の走査期間かけて走査領域に対して走査させる走査手段と、
    前記走査領域に走査した前記第一ビーム及び前記第二ビームを受光可能な位置に配置された受光素子と、
    前記走査期間中における、前記第一ビーム又は第二ビームから前記受光素子が受光した最先の時点から、前記第一ビーム又は前記第二ビームを前記受光素子が受光した最後の時点までの受光期間の幅に基づいて、前記第一ビーム及び前記第二ビームの光軸のずれ方向を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出したずれ方向に基づいて、前記第一ビームと前記第二ビームとの光軸ずれを補正する補正手段と、
    を有することを特徴とする光軸ずれ補正装置。
  2. 前記補正手段は、
    前記受光期間の幅が所定値以上の場合には、前記第一ビームと前記第二ビームとの主走査方向の光軸ずれを補正し、
    前記受光期間の幅が前記所定値未満の場合には、前記第一ビームと前記第二ビームとの副走査方向の光軸ずれを補正することを特徴とする請求項1に記載の光軸ずれ補正装置。
  3. 前記補正手段は、前記受光期間の幅が短くなるように、前記第一ビーム又は前記第二ビームの光軸ずれを補正することを特徴とする請求項1または2に記載の光軸ずれ補正装置。
  4. 前記補正手段は、前記走査期間における、前記第一光源又は前記第二光源の発光のタイミングを制御することで、前記光軸ずれを補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光軸ずれ補正装置。
  5. 前記走査手段は、前記第一ビーム及び前記第二ビームにより描かれる映像を構成するフレームの間に、所定間隔ごとに前記第一ビーム及び前記第二ビームを前記走査領域に対して走査させるフレームを挿入し、
    前記走査領域は、前記映像が描かれる領域の外に設けられることを特徴とする請求項4に記載の光軸ずれ補正装置。
  6. 前記補正手段は、前記受光期間の幅が長いほど、前記第一光源又は前記第二光源の発光のタイミングの調整量を大きくすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光軸ずれ補正装置。
  7. 第一光源から照射される第一ビームと、第二光源から照射される第二ビームとの光軸ずれを補正し、
    前記第一光源及び前記第二光源を同時に点灯させた状態で、所定の走査期間かけて走査領域に対して走査させる走査手段と、
    前記走査領域に走査した前記第一ビーム及び前記第二ビームを受光可能な位置に配置された受光素子とを備える光軸ずれ補正装置が実行する制御方法であって、
    前記走査期間中における、前記第一ビーム又は第二ビームから前記受光素子が受光した最先の時点から、前記第一ビーム又は前記第二ビームを前記受光素子が受光した最後の時点までの受光期間の幅に基づいて、前記第一ビーム及び前記第二ビームの光軸のずれ方向を検出する検出工程と、
    前記検出工程により検出したずれ方向に基づいて、前記第一ビームと前記第二ビームとの光軸ずれを補正する補正工程と、
    を有することを特徴とする制御方法。
  8. 第一光源から照射される第一ビームと、第二光源から照射される第二ビームとの光軸ずれを補正する光軸ずれ補正装置を光源部に有するヘッドアップディスプレイであって、
    前記光軸ずれ補正装置は、
    前記第一光源及び前記第二光源を同時に点灯させた状態で、所定の走査期間かけて走査領域に対して走査させる走査手段と、
    前記走査領域に走査した前記第一ビーム及び前記第二ビームを受光可能な位置に配置された受光素子と、
    前記走査期間中における、前記第一ビーム又は第二ビームから前記受光素子が受光した最先の時点から、前記第一ビーム又は前記第二ビームを前記受光素子が受光した最後の時点までの受光期間の幅に基づいて、前記第一ビーム及び前記第二ビームの光軸のずれ方向を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出したずれ方向に基づいて、前記第一ビームと前記第二ビームとの光軸ずれを補正する補正手段と、
    を有することを特徴とするヘッドアップディスプレイ。
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