JPWO2013031594A1 - 化粧品用共重合体、化粧品粉体用表面処理剤、化粧用粉体および化粧料 - Google Patents

化粧品用共重合体、化粧品粉体用表面処理剤、化粧用粉体および化粧料 Download PDF

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Abstract

本発明は、ポリフルオロアルキル基の炭素数が6以下であるにも拘らず、優れた撥水撥油性を有する化粧品用共重合体およびそれを含む表面処理剤の提供、さらに、当該表面処理剤により処理された撥水撥油性に優れる化粧用粉体および該化粧用粉体を含む化粧料の提供を目的とするものであり、本発明の化粧品用共重体は、下記式(a)で表される化合物から導かれる構成単位(A)を70〜90質量%、下記式(b)で表される化合物から導かれる構成単位(B)を2〜25質量%、下記式(c)で表される化合物から導かれる構成単位(C)を2〜25質量%、下記式(d)で表される化合物から導かれる構成単位(D)を0.1〜10質量%およびOH基またはCOOH基を含有する連鎖移動剤(e)の残基(E)を含む化粧品用共重合体である。CH2=CR1−COO−Q1−Rf (a)CH2=CR2−Q2−COOH (b)CH2=CR3−COO−(R4O)n−R5(c)CH2=CR7−COO−Q3−P(O)(OH)−R8(d)

Description

本発明は化粧品用共重合体、それを含む表面処理剤、該表面処理剤で処理された化粧用粉体および該化粧用粉体を含む化粧料に関する。
従来、化粧料に使用される化粧用粉体に含フッ素化合物等を表面に処理をすることで化粧料に耐水性、耐皮脂性、耐油性を付与し、化粧崩れを防止することが知られている。含フッ素化合物としては例えばパーフルオロアルキルリン酸やパーフルオロアルキルシランなどが開示されている(特許文献1、2参照)。
前記パーフルオロアルキル基を含有する化合物は、一般に、該基の鎖長が長いほど疎水性、疎油性を示すが、近年、パーフルオロオクタン酸(PFOA)の生体および環境への蓄積性が注目され、2003年3月、米国環境保護庁(USEPA)は、PFOAの安全性に関する予備リスク調査報告書を公開し、さらに2006年1月、PFOAとその類縁物質およびこれらの前駆体物質の環境中への排出削減と製品中の含有量削減計画への参加をフッ素樹脂メーカー等に提唱した。このため、鎖長8以上のパーフルオロアルキル基を有する化合物は入手ならびに使用が困難になりつつある。
また、鎖長が6のパーフルオロアルキル基を有する重合体を使用した粉体も提案されている(特許文献3参照)。しかし、これらの文献では撥水撥油性が十分ではなかった。
特開昭62−250074号公報 特開平2−218603号公報 特開2007−210939号公報
本発明は、ポリフルオロアルキル基の炭素数が6以下であるにも拘らず、優れた撥水撥油性を有する化粧品用共重合体およびそれを含む表面処理剤を提供することを目的とする。また、当該表面処理剤により処理された撥水撥油性に優れる化粧用粉体および該化粧用粉体を含む化粧料の提供を目的とする。
本発明は下記式(a)で表される化合物から導かれる構成単位(A)を70〜90質量%、下記式(b)で表される化合物から導かれる構成単位(B)を2〜25質量%、下記式(c)で表される化合物から導かれる構成単位(C)を2〜25質量%、下記式(d)で表される化合物から導かれる構成単位(D)を0.1〜10質量%およびOH基またはCOOH基を含有する連鎖移動剤(e)の残基(E)を含む化粧品用共重合体を提供する。
CH2=CR1−COO−Q1−Rf (a)
式(a)中、
1:単結合または2価の連結基、
1:水素原子またはメチル基、
Rf:炭素数1〜6のポリフルオロアルキル基またはポリフルオロエーテル基。
CH2=CR2−Q2−COOH (b)
2:単結合または2価の連結基、
2:水素原子、メチル基またはCOOH基。
CH2=CR3−COO−(R4O)n−R5 (c)
3:水素原子またはメチル基、
4:水素原子の一部または全部がOH基で置換されてよい炭素数2〜4のアルキレン基、
n:1〜300、
5:水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、または下記式(s)で表される基、
−CO−CR6=CH2 (s)
6:水素原子またはメチル基。
ただし、式(c)で表される化合物1分子中のn個のR4は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
CH2=CR7−COO−Q3−P(O)(OH)−R8 (d)
3:単結合または2価の連結基、
7:水素原子またはメチル基、
8:OH基または下記式(t)で表される基、
−Q4−OCO−CR9=CH2 (t)
4:単結合または2価の連結基、
9:水素原子またはメチル基。
前記式(a)において、前記Q1が単結合、炭素数1〜10の直鎖状または分岐状のアルキレン基であり、
前記式(b)において、前記Q2が単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、−(C24O)−、または−COO−Q6−で表される基であり、
前記式(c)において、前記R4が炭素数2または3のアルキレン基であり、
前記式(d)において、前記Q3が単結合、炭素数1〜10のアルキレン基または−(C24O)−(ここでのpは1〜10(平均))であることが好ましい。
ただし、前記Q6は以下の意味を示す。
6:炭素数が1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、−(C24O)−、−(C36O)−(ここでのpおよびqはそれぞれ独立して1〜10(平均))、6員環芳香族基、4〜6員環の飽和もしくは不飽和の脂肪族基、5〜6員環の複素環基、またはこれらの縮合した環基、下記式(u2)もしくは(u3)で表される2価の連結基、またはこれらの組合せである。Q6は、置換基を有していてもよい。
−Y1−Z1− (u2)
−Y1−Z1−Y2− (u3)
式中のY1、Y2、Z1は以下の意味を示す。
1:炭素数が1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、−(C24O)−、−(C36O)−(ここでのpおよびqはそれぞれ独立して1〜10(平均))、6員環芳香族基、4〜6員環の飽和もしくは不飽和の脂肪族基、5〜6員環の複素環基、またはこれらの縮合した環基。
2:炭素数が1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、6員環芳香族基、4〜6員環の飽和もしくは不飽和の脂肪族基、5〜6員環の複素環基、またはこれらの縮合した環基。
1:−O−、−S−、−CO−、−COO−、−COS−、−N(R)−、−SO2−、−PO2−、−N(R)−COO−、−N(R)−CO−、−N(R)−SO2−、−N(R)−PO2−。
R:水素原子、炭素数1〜3のアルキル基。
ただしZ1の向きは逆でも構わない。
これらの基(Y1、Y2、Z1)は置換基を有していてもよい。
前記式(a)において、ポリフルオロアルキル基としてはパーフルオロアルキル基が好ましい。
前記式(a)において、Q1が炭素数が1〜10の直鎖状のアルキレン基であることが好ましい。
前記連鎖移動剤(e)としてはイソプロパノールであることが好ましい。
また、本発明は前記化粧品用共重合体と溶剤を含む、化粧品粉体用の表面処理剤を提供する。
また、本発明は前記化粧品用共重合体が付着した化粧用粉体を提供する。
また、本発明は前記化粧用粉体を含む化粧料を提供する。
本発明の化粧品用共重合体は、ポリフルオロアルキル基を含むが、その鎖長は炭素数6以下であって生態および環境への安全性を確保することができ、該化粧品用共重合体を含む表面処理剤は、化粧用粉体に十分な撥水撥油性を付与することを可能にした。
本発明の化粧品用共重合体は前記式(a)で表される化合物から導かれる構成単位(A)を70〜90質量%、前記式(b)で表される化合物から導かれる構成単位(B)を2〜25質量%、前記式(c)で表される化合物から導かれる構成単位(C)を2〜25質量%、前記式(d)で表される化合物から導かれる構成単位(D)を0.1〜10質量%およびOH基またはCOOH基を含有する連鎖移動剤(e)の残基(E)を含む。
なお、本明細書において、式(a)で表される化合物を化合物(a)とも記し、他の式で表される化合物も同様に表記することがある。また、アクリルおよびメタクリルを総称して「(メタ)アクリル」と表記することがある。また、本発明の化粧品用共重合体のことを、「本発明の共重合体」と表記することがある。
式(a)において、Q1は単結合または2価の連結基である。Q1は単結合または2価の連結基であれば適宜選択可能であり、これらに限定されるものではない。
2価の連結基としては、炭素数が1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基または炭素数が2〜10のアルケニレン基、−(C24O)−、−(C36O)−(ここでのpおよびqはそれぞれ独立して1〜10(平均))、6員環芳香族基、4〜6員環の飽和もしくは不飽和の脂肪族基、5〜6員環の複素環基、または下記式(u1)で表される2価の連結基が挙げられる。これら2価の連結基は組み合わされていても良く、環基は縮合していてもよい。
−Y−Z− (u1)
式中の記号は以下の意味を示す。
Y:炭素数が1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、6員環芳香族基、4〜6員環の飽和もしくは不飽和の脂肪族基、5〜6員環の複素環基、またはこれらの縮合した環基。
Z:−O−、−S−、−CO−、−COO−、−COS−、−N(R)−、−SO2−、−PO2−、−N(R)−COO−、−N(R)−CO−、−N(R)−SO2−、−N(R)−PO2−。
R:水素原子、炭素数1〜3のアルキル基。
ただしZの向きは逆でも構わない。
2価の連結基は、置換基を有していてもよく、置換基の例としては、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、シアノ基、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、ブトキシ、オクチルオキシ、メトキシエトキシなど)、アリーロキシ基(フェノキシなど)、アルキルチオ基(メチルチオ、エチルチオなど)、アシル基(アセチル、プロピオニル、ベンゾイルなど)、スルホニル基(メタンスルホニル、ベンゼンスルホニルなど)、アシルオキシ基(アセトキシ、ベンゾイルオキシなど)、スルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシなど)、ホスホニル基(ジエチルホスホニルなど)、アミド基(アセチルアミノ、ベンゾイルアミノなど)、カルバモイル基(N,N−ジメチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイルなど)、アルキル基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチルなど)、アリール基(フェニル、トルイルなど)、複素環基(ピリジル、イミダゾリル、フラニルなど)、アルケニル基(ビニル、1−プロペニルなど)、アルコキシアシルオキシ基(アセチルオキシなど)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)、および重合性基(ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、シリル基、桂皮酸残基など)などが挙げられる。
1は単結合または2価の連結基であれば適宜選択可能であるが、中でも単結合、炭素数が1〜10の直鎖状または分岐状のアルキレン基が好ましく、炭素数が1〜10の直鎖状のアルキレン基が特に好ましい。
式(a)において、R1は水素原子またはメチル基である。R1は水素原子でもメチル基でもどちらでも構わない。
式(a)において、Rfは、炭素数1〜6のポリフルオロアルキル基またはポリフルオロエーテル基である。ポリフルオロアルキル基とは、アルキル基の水素原子の2個ないし全部がフッ素原子に置換された部分フルオロ置換またはパーフルオロ置換アルキル基を意味する。ポリフルオロアルキル基は、直鎖構造または分岐構造のいずれであってもよい。なお、ポリフルオロアルキル基の炭素数は、分岐構造の場合は分岐構造も含めた数である。
直鎖構造としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基が挙げられる。分岐構造としては、イソプロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、3−メチルブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、イソヘキシル基が挙げられる。
また、ポリフルオロエーテル基とは、前記ポリフルオロアルキル基中の1箇所以上の炭素−炭素原子間にエーテル性酸素原子が挿入された基を意味する。
ポリフルオロアルキル基の炭素数は、フッ素原子が結合している炭素原子を全て含み、かつ該基に含まれる炭素数が最小になるように決めるものとする。
例えば、式(a)において、「−Q1−Rf」が「−C24−C613」で表される基の場合、Q1が「C24」であり、Rfが「C613」である。同様に、「−Q1−Rf」が「−CH2−CHF−CH2−CF2H」で表される基の場合、Q1が「CH2」であり、Rfが「CHF−CH2−CF2H」である。
Rfは直鎖構造または分岐構造のいずれであってもよいが、Rf基のパッキングを上げる観点からRf基は直鎖構造が好ましい。同様の理由から、分岐構造である場合には、分岐部分がRf基の末端部分に存在する場合が好ましい。
また、Rf基としては、撥油性に優れるという観点から、ポリフルオロアルキル基が好ましい。さらに、Rf基は、実質的に全フッ素置換されたパーフルオロアルキル基(RF基)が好ましく、直鎖のRf基であることがより好ましい。
Rfは、撥水撥油性能により優れるという観点から、−C613、−C49であるのが好ましい。
化合物(a)のうちでも好適なものとして、下記式(a1)で表される化合物が挙げられる。
CH2=CR1−COO−(CH2−Rf (a1)
式(a1)中、pは0〜6の整数であり、RおよびRfは式(a)における定義と同じである。
前記のうちでも、Rfが炭素数1〜6の直鎖のパーフルオロアルキル基(R)である構造の化合物が好適である。撥水撥油性が優れることから、具体的に以下の化合物が挙げられる。
CH=CH−COO−(CH−C13、
CH=C(CH)−COO−(CH−C13
CH=CH−COO−(CH−C9、
CH=C(CH)−COO−(CH−C
などである。
化合物(a)は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の共重合体において構成単位(A)は75〜85質量%であることが好ましい。本発明の重合体における構成単位(A)の含有量が前記範囲内であると、本発明の重合体を含む表面処理剤の撥水撥油性能が良好になるからである。
なお、化合物(a)を2種類以上使用して、構成単位(A)が2種類以上ある場合は、それらの合計が前記範囲内にあることが好ましい。
なお、本発明において、重合体における各構成単位の含有量は、重合に使用した原料がすべて構成単位を構成するとみなして求められる。したがって、たとえば構成単位(A)の含有量が質量比率(全構成単位質量に対する、そこに含まれる構成単位(A)の質量の百分率)で示される場合には、実質的に、重合に使用した化合物(a)質量の、重合原料化合物の全質量に対する割合として求められる。重合体における他の構成単位の質量比率も同様に求められる。なお、構成単位(A)の含有量とは、複数種の構成単位(A)が存在する場合は、構成単位(A)としての合計量である。
式(b)においてQ2は単結合または2価の連結基であり、2価の連結基としては式(a)におけるQ1同様のものが挙げられる。また後述する、下記式(u2)もしくは(u3)で表される2価の連結基、またはこれらの組合せが挙げられる。式(b)で表される化合物がQ2においてエステル結合を有する場合に、式(u2)もしくは(u3)で表される2価の連結基、またはこれらの組合せが、このエステル結合および−COOHの間に結合するのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
2は水素原子、メチル基、またはCOOH基である。
2としては、単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、−(C24O)−、または後述する−COO−Q6−であるものが好ましい。
化合物(b)は、下記式(b1)または(b2)で表される化合物であることが好ましい。
CH2=CR2−Q5−COOH (b1)
式中、R2は前記と同じであり、Q5は、R2が水素原子またはメチル基の場合は単結合であり、COOH基の場合は炭素数1〜10のアルキレン基である。
CH=CR2−COO−Q6−COOH (b2)
式中、R2は前記と同じであり、Q6は、炭素数が1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、−(C24O)−、−(C36O)−(ここでのpおよびqはそれぞれ独立して1〜10(平均))、6員環芳香族基、4〜6員環の飽和もしくは不飽和の脂肪族基、5〜6員環の複素環基、またはこれらの縮合した環基、下記式(u2)もしくは(u3)で表される2価の連結基、またはこれらの組合せである。Q6は、たとえば水酸基、アリール基等の置換基を有していてもよい。具体的には例えば、水酸基、アリール基等の置換基を有する、アルキレン基、−(C24O)−、−(C36O)−、6員環芳香族基、4〜6員環の飽和もしくは不飽和の脂肪族基、5〜6員環の複素環基、またはこれらの縮合した環基、下記式(u2)もしくは(u3)で表される2価の連結基、またはこれらの組合せ、が挙げられる。
−Y1−Z1− (u2)
−Y1−Z1−Y2− (u3)
式中のY1、Y2、Z1は以下の意味を示す。
1:炭素数が1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、−(C24O)−、−(C36O)−(ここでのpおよびqはそれぞれ独立して1〜10(平均))、6員環芳香族基、4〜6員環の飽和もしくは不飽和の脂肪族基、5〜6員環の複素環基、またはこれらの縮合した環基。
2:炭素数が1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、6員環芳香族基、4〜6員環の飽和もしくは不飽和の脂肪族基、5〜6員環の複素環基、またはこれらの縮合した環基。
1:−O−、−S−、−CO−、−COO−、−COS−、−N(R)−、−SO2−、−PO2−、−N(R)−COO−、−N(R)−CO−、−N(R)−SO2−、−N(R)−PO2−。
R:水素原子、炭素数1〜3のアルキル基。
ただしZ1の向きは逆でも構わない。
これらの基(Y1、Y2、Z1)は、たとえば水酸基、アリール基等の置換基を有していてもよい。
式(b2)としては、式(u3)においてY1が炭素数1〜10のアルキレン基もしくは−(C24O)−であり、Y2が炭素数1〜10のアルキレン基、フェニレン基もしくはシクロへキシレン基であり、Z1が−CO−、−COO−もしくは−OCO−、であるものが好ましい。(ここでのpは1〜10(平均)である。)
化合物(b1)としては具体的に以下の化合物が挙げられる。
CH=CH−COOH
CH=C(CH3)−COOH
CH=C(COOH)−CH−COOH
化合物(b2)としては具体的に以下の化合物が挙げられる。
CH=CH−COO−CH2CH2−OCO−CH2CH2−COOH
CH=C(CH3)−COO−CH2CH2−OCO−CH2CH2−COOH



化合物(b)としては、撥水撥油性がより良好になることから、前記化合物(b1)として挙げた化合物が好ましく、特にアクリル酸が好ましい。
化合物(b)は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の共重合体において構成単位(B)は5〜15質量%であることが好ましい。本発明の重合体における構成単位(B)の含有量が前記範囲内であると、本発明の重合体を含む表面処理剤の撥水撥油性能が良好になるからである。
なお、化合物(b)を2種類以上使用して、構成単位(B)が2種類以上ある場合は、それらの合計が前記範囲内にあることが好ましい。
式(c)において、R3は水素原子またはメチル基である。R4は水素原子の一部または全部がOH基で置換されてよい炭素数2〜4のアルキレン基である。nは1〜300であり、−(R4O)−は、1種のアルキレン基から構成されていてもよく、炭素原子数の異なる複数のアルキレン基から構成されていてもよい。R5は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または下記式(s)で表される基である。
−CO−CR6=CH2 (s)
6:水素原子またはメチル基。
4は、炭素数2または3のアルキレン基が好ましく、特に炭素数2のアルキレン基が好ましい。nは、1〜100が好ましく、1〜25がより好ましく、特に2〜10が好ましい。−(R4O)−が炭素原子数の異なる複数のアルキレン基から構成されている場合、各炭素原子数の異なるアルキレンオキシ基の繰り返し単位数(例えば、下記具体例におけるm、l、o、p、q)を1〜100とすることができる。なお、nの値は平均である。R5は、水素原子、メチル基または式(s)で表される基が好ましく、特に水素原子が好ましい。
化合物(c)としては具体的に、以下の化合物が挙げられる。
(式中のn、m、l、o、p、qはそれぞれ独立して1〜100(平均)である。)
化合物(c)としては、撥水撥油性が良好になることから、R4が炭素数2のアルキレン基であり、nが2〜10(平均)であり、R5が水素原子であるものが好ましい。
化合物(c)は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の共重合体において構成単位(C)は5〜15質量%であることが好ましい。本発明の重合体における構成単位(C)の含有量が前記範囲内であると、本発明の重合体を含む表面処理剤の撥水撥油性能が良好になるからである。
なお、化合物(c)を2種類以上使用して、構成単位(C)が2種類以上ある場合は、それらの合計が前記範囲内にあることが好ましい。
式(d)においてQ3は単結合または2価の連結基であり、2価の連結基としては式(a)におけるQ1同様のものが挙げられる。
7は水素原子またはメチル基である。R8はOH基または下記式(t)で表される基である。
−Q4−OCO−CR9=CH2 (t)
4:単結合または2価の連結基、
9:水素原子またはメチル基。
4は単結合または2価の連結基であり、2価の連結基としては式(a)におけるQ1と同様のものが挙げられる。ただし式(u1)で表される2価の連結基は、向きを左右逆として「−Z−Y−」としたものが好ましい。また、「−(C24O)−、−(C36O)−(ここでのpおよびqはそれぞれ独立して1〜10(平均))」も、向きを左右逆とした「−(OC24−、−(OC36−(ここでのpおよびqはそれぞれ独立して1〜10(平均))としたものが好ましい。
式(d)において、Q3は単結合、炭素数1〜10のアルキレン基または−(C24O)−が好ましく、基中の炭素原子は、(CHCl)などの置換基を有していてもよい。R8はOH基またはQ4が−(OC24−である式(t)で表される基が好ましく、特にOH基が好ましい。(ここでのpは1〜10(平均)である。)
化合物(d)としては具体的に以下の化合物が挙げられる。
(式中のrは2〜10(平均)である。)
化合物(d)としては、撥水撥油性が良好になることから、Q3が炭素数1〜10のアルキレン基または−(C24O)−(ここでのpは1〜10(平均)である。)であり、R8がOH基であるものが好ましい。
化合物(d)は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の共重合体において構成単位(D)は0.1〜5質量%であることが好ましい。本発明の重合体における構成単位(D)の含有量が前記範囲内であると、本発明の重合体を含む表面処理剤の撥水撥油性能が良好になるからである。
なお、化合物(d)を2種類以上使用して、構成単位(D)が2種類以上ある場合は、それらの合計が前記範囲内にあることが好ましい。
連鎖移動剤(e)はOH基またはCOOH基を含む。連鎖移動剤はラジカル重合において連鎖移動を起こすものであれば特に限定されないが、具体的にはアルコール類やチオール類が挙げられる。具体的な例としてはイソプロパノール、イソブチルアルコール、エタノール、メタノール、2−メルカプトエタノール、チオグリセロール、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸などが挙げられる。中でも、低臭気であることからアルコール類が好ましく、撥水撥油性が良好なことから特にイソプロパノールが特に好ましい。
連鎖移動剤(e)を重合時に用いることにより、本発明の共重合体の主鎖末端に、OH基またはCOOH基を有する連鎖移動剤(e)の残基(E)を導入することができる。
連鎖移動剤(e)の使用量は化合物(a)〜(d)の合計量(100質量部)に対し、0.05〜400質量部が好ましい。連鎖移動剤(e)がアルコール類の場合、連鎖移動剤として機能するのは一部分であり大部分は溶媒として機能するので、その場合は5〜400質量部であることが好ましい。連鎖移動剤(e)がチオール類の場合、0.05〜20質量部であることが好ましい。
本発明の共重合体は前記化合物(a)〜(d)以外にも化合物(g)から導かれる構成単位(G)を含んでいても良い。
化合物(g)は、化合物(a)〜(d)と共重合性であればよいが、たとえば(メタ)アクリル酸エステル系化合物(g1)、スチレン系化合物(g2)、さらに他の重合性化合物(g3)などが挙げられる。このような化合物(g)の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
前記(g1)としては、下記式で表わされる(メタ)アクリレートが挙げられる。
CH=C(Rg1)−COO−Qg1−Rg2
式中、Rg1:水素原子またはメチル基であり、Qg1は単結合または2価の連結基であり、Rg2:−Si(OAk)3(Akは炭素数1〜3の直鎖状または分岐状のアルキル基)、−CH3、−CH2CH2N(CH3)2、−(CH2)mH(m=2〜20)、−CH2CH(CH3)2、−CH2−C(CH3)2−OCO−Ph、−CH2Ph、−CH2CH2OPh、−CH2(CH33Cl、−(CH2)2−NCO、

である。
また、Qg1の二価の連結基としては、前記化合物(a)のQ1と同様の構造が挙げられる。Qg1としては、単結合、直鎖状または分岐状のアルキレン基が好ましい。
前記(g1)としては、さらに、アクリル酸ジエステル等の(メタ)アクリル酸のポリエステルおよび下記式で表わされる化合物なども挙げられる。
CH=C(Rg3)−CONH−Rg4
式中、Rg3:水素原子またはメチル基であり、Rg4:−Cm2m+1(m=2〜20)または−Hである。
前記(g2)としては、下記式で表わされるスチレン系化合物が挙げられる。

式中、Rg5:−H、CH3、−Cl、−CHO、−COOH、−CHCl、−CHNH2、−CH2N(CH3)2、−CH2(CH3)3Cl、−CH23Cl、−CH2CN、−CH2COOH、−CH2N(CH2COOH)2、−CH2SH、−CH2SO3Naまたは−CH2OCOCH3である。
他の重合性化合物(g3)としては、前記(g1)および(g2)以外のビニル化合物、たとえば塩化ビニル(CH2=CHCl)、アクリロニトリル(CH2=CHCN)などが挙げられる。
本発明の共重合体において構成単位(G)は0〜25質量%であることが好ましい。撥水撥油性を阻害しないように0〜10質量%であることがより好ましい。
本発明の共重合体は、重合形態などについては特に制限されず、ランダム、ブロック、グラフトなどのいずれでもよい。
また、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの各種の重合方法を採用し得る。
本発明の共重合体 は、公知の方法を用いて、溶媒または水中で前記各単量体の重合反応を行うことにより得られる。
溶媒としては例えば、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、アルコール(イソプロピルアルコール等)、エステル( 酢酸エチル、酢酸ブチル等)、エーテル(ジイソプロピルエーテル等)、脂肪族炭化水素または芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素(パークロロエチレン、ジクロロメタン、トリクロロ−1,1,1−エタン等。)、フッ素系溶剤(ハイドロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル、m−キシレンヘキサフルオリド等)、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、グリコールエーテルおよびその誘導体等が挙げられる。
重合の開始源としては特に限定されないが、有機過酸化物、アゾ化合物、過硫酸塩等の通常のラジカル重合開始剤が利用できる。水系媒体中での乳化重合の場合はアゾ開始剤や過酸化物系の開始剤のうち水溶性のものを用いることが好ましい。
重合体の分子量は、特に限定されないが、質量平均分子量(Mw)で1000〜100万であることが好ましく、2000〜10万であることがより好ましい。
本発明の化粧品用表面処理剤は本発明の共重合体と溶媒を含み、共重合体を溶媒に溶解または分散した溶液として使用することができる。重合後に得られる重合溶液をそのまま用いることもできる。溶媒は、重合体を溶解・分散させることができれば特に限定はされず、水、炭化水素系溶媒、フッ素系溶媒など重合溶剤と同様に各種の溶媒を使用できる。単独溶媒でも混合溶媒でも構わない。中でも水、アルコール(イソプロピルアルコール等)、エステル(酢酸エチル、酢酸ブチル等)が好ましい。
本発明の表面処理剤の濃度は化粧用粉体に対して処理のしやすい濃度であれば特に限定されない。化粧用粉体に対する処理が行いやすいことから、本発明の共重合体の濃度が0.1〜40質量%であるのが好ましい。
本発明の化粧用粉体は、粉体表面に本発明の共重合体が付着した化粧用粉体である。共重合体は、粉体表面の一部に付着していてもよく、粉体の全面を被覆するように付着していてもよい。
本発明の化粧用粉体の製造に使用される粉体としては、無機粉体、有機粉体、または、無機粉体と有機粉体との複合粉体が好ましい。
無機粉体としては、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、カオリン、マイカ、ベントナイト、チタン被覆雲母、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、微粒子酸化チタン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄、群青、紺青、酸化クロム、水酸化クロム、カラミン、カーボンブラック、およびこれらの複合体等が挙げられる。
有機粉体としては、ナイロン等のポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、その他の共重合体、セルロイド、アセチルセルロース、セルロース、キチン、キトサン、多糖類、タンパク質、CIピグメントイエロー、CIピグメントオレンジ、CIピグメントレッド、CIピグメントバイオレット、CIピグメントブルー、CIピグメントグリーン、CIピグメントブラウン、および糖が挙げられる。
本発明の化粧用粉体の製造に使用される粉体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の化粧用粉体の製造に使用される粉体の形状としては、板状、塊状、鱗片状、多孔性球状等が挙げられる。粉体は、表面に細孔を有していてもよい。
本発明の共重合体の粉体(原料としての粉体)に対する付着量は、粉体100質量部に対して、0.1〜50質量部が好ましく、1〜20質量部がより好ましい。なお、付着量は粉体に対する本発明の共重合体の処理量である。例えば、本発明の共重合体を3%含む本発明の化粧品用表面処理剤1gで、粉体1gを処理した場合は、付着量は3質量部となる。
化粧用粉体は、粉体表面を含フッ素共重合体で処理することにより得られる。処理方法としては、特に限定されず、各種混合分散方法および乾燥方法が利用できる。具体的には粉体と表面処理剤を混合分散し、室温または加熱乾燥を行う方法が挙げられる。
本発明の化粧用粉体は、そのまま化粧料として用いてもよく、他の成分を配合してもよい。
他の成分としては、以下のものが挙げられる。
ワセリン、ラノリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、高級脂肪酸、高級アルコール等の固形または半固形油分。スクワラン、流動パラフィン、エステル油、ジグリセリド、トリグリセリド、シリコーン油等の流動油分。パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤。水溶性または油溶性ポリマー、界面活性剤。無機または有機顔料、タール色素、天然色素等の色剤。エタノール、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調節剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、冷寒剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、水等。
他の成分は、本発明の効果を損なわない質的、量的範囲で配合できる。
本発明の化粧料としては、パウダーファンデーション、クリーム状ファンデーション、油性ファンデーション、両用ファンデーション、粉白粉(こなおしろい)、ほお紅、アイシャドウ、アイブロウ等のメイクアップ化粧品、ボディーパウダー、ベビーパウダー等のボディー化粧品等が挙げられる。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により制限されるものではない。以下において、特に断わりのない限り、「部」、「%」で表示されるものは「質量部」、「質量%」である。
(実施例1)重合体の製造
61324OCOCH=CH2(以下、C6FAと記す。)の24g、アクリル酸3g、CH2=C(CH3)COO(C24O)H(nの平均値は4.5である。以下、EOMAと記す。)2.4g、CH2=C(CH3)COOC24OP(O)(OH)2 0.6g(以下、MOEPと記す。)、イソプロパノール(以下、IPAと記す。)30g、酢酸ブチル30gおよび開始剤V−601 0.15g(和光純薬工業株式会社製ジメチル2,2’-アゾビス(2−メチルプロピオナート))を密閉容器に仕込み、窒素置換を行い、70℃で18時間重合反応を行った。得られた溶液をIPA30g、酢酸ブチル30gで希釈し、重合体(1)を固形分濃度19.1%の淡黄色溶液として得た。
(実施例2〜4)
表1のモノマー質量比率で同様に重合を行い、重合体(2)〜(4)を得た。
(比較例1〜4)
表1のモノマー質量比率で同様に重合を行い、比較重合体(1)〜(4)を得た。
MOE2P:CH2=C(CH3)COO(C24O)nP(O)(OH)2 (n=4〜5)
MEK:メチルエチルケトン
(実施例5)
実施例1〜4で得られた重合体(1)〜(4)をそれぞれIPA:酢酸ブチル=50:50の混合溶液で希釈し、固形分濃度3%の表面処理剤(1)〜(4)を調製した。
(比較例5)
比較例1〜4で得られた比較重合体(1)〜(4)を実施例5と同様に希釈し、比較表面処理剤(1)〜(4)を得た。
(実施例6)
実施例5で調製した表面処理剤(1)〜(4)を各1gに対して、粉体として二酸化チタン又はセリサイト各1gを別々に加えて混合し、120℃で1時間乾燥を行ったあと、粉砕し、表面処理粉体を得た。
(比較例6)
実施例6と同様に粉体に比較表面処理剤(1)〜(4)を表面処理した。
<撥水撥油性評価>
実施例6および比較例6で得られた表面処理粉体を金型に入れ、圧力をかけることで錠剤成形し、得られた錠剤に水または流動パラフィンを滴下して、接触角を測定した。評価結果を表2に示す。
本発明の共重合体を用いた表面処理剤は、比較表面処理剤と比べて、二酸化チタンとセリサイトのいずれの粉体に対しても高い撥水性と撥油性を付与することがわかった。

Claims (8)

  1. 下記式(a)で表される化合物から導かれる構成単位(A)を70〜90質量%、下記式(b)で表される化合物から導かれる構成単位(B)を2〜25質量%、下記式(c)で表される化合物から導かれる構成単位(C)を2〜25質量%、下記式(d)で表される化合物から導かれる構成単位(D)を0.1〜10質量%およびOH基またはCOOH基を含有する連鎖移動剤(e)の残基(E)を含む化粧品用共重合体。
    CH2=CR1−COO−Q1−Rf (a)
    式(a)中、
    1:単結合または2価の連結基、
    1:水素原子またはメチル基、
    Rf:炭素数1〜6のポリフルオロアルキル基またはポリフルオロエーテル基。
    CH2=CR2−Q2−COOH (b)
    2:単結合または2価の連結基、
    2:水素原子、メチル基またはCOOH基。
    CH2=CR3−COO−(R4O)n−R5 (c)
    3:水素原子またはメチル基、
    4:水素原子の一部または全部がOH基で置換されてよい炭素数2〜4のアルキレン基、
    n:1〜300、
    5:水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、または下記式(s)で表される基、
    −CO−CR6=CH2 (s)
    6:水素原子またはメチル基、
    ただし、式(c)で表される化合物1分子中のn個のR4は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
    CH2=CR7−COO−Q3−P(O)(OH)−R8 (d)
    3:単結合または2価の連結基、
    7:水素原子またはメチル基、
    8:OH基または下記式(t)で表される基、
    −Q4−OCO−CR9=CH2 (t)
    4:単結合または2価の連結基、
    9:水素原子またはメチル基。
  2. 前記式(a)において、前記Q1が単結合、炭素数が1〜10の直鎖状または分岐状のアルキレン基であり、
    前記式(b)において、前記Q2が単結合、炭素数1〜10のアルキレン基、−(C24O)−、または−COO−Q6−で表される基であり、
    前記式(c)において、前記R4が炭素数2または3のアルキレン基であり、
    前記式(d)において、前記Q3が単結合、炭素数1〜10のアルキレン基または−(C24O)−である(ここでのpは1〜10(平均))、請求項1に記載の化粧品用共重合体。
    ただし、前記Q6は以下の意味を示す。
    6:炭素数が1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、−(C24O)−、−(C36O)−(ここでのpおよびqはそれぞれ独立して1〜10(平均))、6員環芳香族基、4〜6員環の飽和もしくは不飽和の脂肪族基、5〜6員環の複素環基、またはこれらの縮合した環基、下記式(u2)もしくは(u3)で表される2価の連結基、またはこれらの組合せである。Q6は、置換基を有していてもよい。
    −Y1−Z1− (u2)
    −Y1−Z1−Y2− (u3)
    式中のY1、Y2、Z1は以下の意味を示す。
    1:炭素数が1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、−(C24O)−、−(C36O)−(ここでのpおよびqはそれぞれ独立して1〜10(平均))、6員環芳香族基、4〜6員環の飽和もしくは不飽和の脂肪族基、5〜6員環の複素環基、またはこれらの縮合した環基。
    2:炭素数が1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、6員環芳香族基、4〜6員環の飽和もしくは不飽和の脂肪族基、5〜6員環の複素環基、またはこれらの縮合した環基。
    1:−O−、−S−、−CO−、−COO−、−COS−、−N(R)−、−SO2−、−PO2−、−N(R)−COO−、−N(R)−CO−、−N(R)−SO2−、−N(R)−PO2−。
    R:水素原子、炭素数1〜3のアルキル基。
    ただしZ1の向きは逆でも構わない。
    これらの基(Y1、Y2、Z1)は置換基を有していてもよい。
  3. 前記式(a)において、前記ポリフルオロアルキル基が、パーフルオロアルキル基である請求項1または2のいずれかに記載の化粧品用共重合体。
  4. 前記式(a)において、前記Q1が炭素数が1〜10の直鎖状のアルキレン基である請求項1〜3のいずれかに記載の化粧品用共重合体。
  5. 前記連鎖移動剤(e)がイソプロパノールである請求項1〜4のいずれかに記載の化粧品用共重合体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の化粧品用共重合体と溶剤を含む、化粧用粉体用の表面処理剤。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の化粧品用共重合体が付着した化粧用粉体。
  8. 請求項7に記載の化粧用粉体を含む化粧料。
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