JPWO2013031568A1 - 加湿装置 - Google Patents

加湿装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2013031568A1
JPWO2013031568A1 JP2013531218A JP2013531218A JPWO2013031568A1 JP WO2013031568 A1 JPWO2013031568 A1 JP WO2013031568A1 JP 2013531218 A JP2013531218 A JP 2013531218A JP 2013531218 A JP2013531218 A JP 2013531218A JP WO2013031568 A1 JPWO2013031568 A1 JP WO2013031568A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
water
electric field
humidifier
humidification
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013531218A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5646068B2 (ja
Inventor
隆弘 酒井
隆弘 酒井
彰 守川
彰 守川
太田 幸治
幸治 太田
稲永 康隆
康隆 稲永
谷村 泰宏
泰宏 谷村
堤 博司
博司 堤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2013531218A priority Critical patent/JP5646068B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5646068B2 publication Critical patent/JP5646068B2/ja
Publication of JPWO2013031568A1 publication Critical patent/JPWO2013031568A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F6/00Air-humidification, e.g. cooling by humidification
    • F24F6/02Air-humidification, e.g. cooling by humidification by evaporation of water in the air
    • F24F6/025Air-humidification, e.g. cooling by humidification by evaporation of water in the air using electrical heating means
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F6/00Air-humidification, e.g. cooling by humidification
    • F24F6/02Air-humidification, e.g. cooling by humidification by evaporation of water in the air
    • F24F6/04Air-humidification, e.g. cooling by humidification by evaporation of water in the air using stationary unheated wet elements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F6/00Air-humidification, e.g. cooling by humidification
    • F24F6/12Air-humidification, e.g. cooling by humidification by forming water dispersions in the air
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F8/00Treatment, e.g. purification, of air supplied to human living or working spaces otherwise than by heating, cooling, humidifying or drying
    • F24F8/10Treatment, e.g. purification, of air supplied to human living or working spaces otherwise than by heating, cooling, humidifying or drying by separation, e.g. by filtering
    • F24F8/192Treatment, e.g. purification, of air supplied to human living or working spaces otherwise than by heating, cooling, humidifying or drying by separation, e.g. by filtering by electrical means, e.g. by applying electrostatic fields or high voltages
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/20Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Air Humidification (AREA)
  • Electrostatic Spraying Apparatus (AREA)

Abstract

三次元網目構造を有する多孔質金属体である第1電極と、第1電極と対向するように所定間隔の空間を隔てて配置された導電体電極である第2電極と、第1電極と第2電極との間の空間に電界を形成する電源と、第1電極に水を供給する水供給部と、空間に送風することにより、水供給部から第1電極に供給され保持された水を蒸散させる送風機とを備えたものである。

Description

本発明は、多孔質体電極と電界を利用した加湿装置及び加湿方法に関する。
敷地面積が3000[m]以上の商業施設又は事務所等の特定建築物は、ビル衛生管理法により空気環境の管理基準値として室内温度を17[℃]〜28[℃]、及び、相対湿度を40[%]〜70[%]に保つべきことが定められている。このうち、室内温度は、エアーコンディショナーの普及に伴い、比較的容易に管理されている。しかし、相対湿度は、十分に管理されているとは言い難く、特に冬場の加湿量不足が問題となっている。
従来の室内加湿方法としては、気化式、蒸気式及び水噴霧式等がある。このうち、気化式は、吸水性能を有するフィルターに通風することによって、含有する水分を気流と熱交換させて、水分を蒸発させ、室内の加湿を行う方法である。また、蒸気式は、貯水槽内に設置した加熱コイルに通電することによって、水分を蒸発させて、室内の加湿を行う方法である。そして、水噴霧式は、水分を加圧することによって微細化し、その微細化した水分が気流との熱交換を行うことによって室内の加湿を行う方法である。
従来の多孔質体電極を利用した加湿装置として、霧発生方法のため噴霧すべき流体の噴出位置の周りに環状の電極を配設し、流体を爆発的に分散させて微細な霧を発生させるコロナ放電による噴霧方法の噴霧器が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、焼結SiCからなる三次元網目構造の多孔質板状体をその広面側がほぼ垂直になるように空気通路を配置し、この多孔質板状体の上面に接して無機質繊維層全体に水が含浸するように給水管を配置し、多孔質板状体の下方にこの板状体の下部が水面下となるように水受けを設け、多孔質板状体両側部にこの板状体に通電するための電極を取り付ける空気加湿器が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭60−197263号公報(第1−2頁、図1) 特開平05−94634号公報(第8−9頁、図3−4)
しかしながら、特許文献1の放電を用いた加湿装置では、液体を噴出する電極と、環状の電極との間でコロナ放電を発生させると空間中の酸素分子からオゾン、そして、窒素分子と酸素分子とから窒素酸化物が生成される。このうち、オゾンは、非常に活性度が高く、有害物質、菌及びウイルス等の分解及び不活化に寄与する反面、腐食性が強く、人体への負荷も懸念されるという問題がある。また、液体を噴霧する構成となっているため、気流中に噴霧された水分を空気が吸収するまでの距離が必要となる。さらに噴霧空間が過飽和状態であると気化せずに液体状で散布されるので、人体への不快感を伴ったり、電気機器等の精密機器に不具合を生じさせる。
また、特許文献2の加熱式の加湿装置では、水を加熱して蒸発させるためには消費電力が大きくなり、省エネ性能が低くなるという問題がある。また、水の加熱気化を行うため空気の温度が上昇し、かつ、近年の建築技術の向上により気密性が高いという要因によって室内温度が上昇し、冷房期に暖房負荷となるケースが増大するといった問題がある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、水を含んだ多孔質金属体と導電体電極との間において電界を形成し、送風機による送風との気液接触面を増加させることによって加湿空間の加湿を行う加湿装置及び加湿方法を得ることを目的とする。
本発明に係る加湿装置は、三次元網目構造を有する多孔質金属体である第1電極と、第1電極と対向するように所定間隔の空間を隔てて配置された導電体電極である第2電極と、第1電極と第2電極との間の空間に電界を形成する電源と、第1電極に水を供給する水供給部と、空間に送風することにより、水供給部から第1電極に供給され保持された水を蒸散させる送風機とを備えたものである。
本発明によれば、電源によって多孔質金属体と導電体電極との空間に電界を形成することにより、多孔質金属体から誘導帯電させた水を引き出すことで、この水と送風機からの送風との接触面積を増加させることができるので、効率的に水を蒸散させ、加湿空間を加湿することができる。また、放電による発熱を抑制することができ、消費電力を低減できるので、省エネ性能を向上させることができる。
なお、電界集中を発生させないように、その空間において放電現象を起こさない電界強度に印加電圧を制御したとき、放電による生成物を発生させることなく、加湿空間の加湿を行うことができる。
本発明の実施の形態1に係る加湿装置の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿装置の第1電極の部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿装置の第1電極及び多孔質セラミックの単位体積当たりの純水の吸水量を比較した図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿装置の第1電極及び多孔質セラミックの拡散速度を比較した図である。 本発明の実施の形態2に係る加湿装置の構成図である。 本発明の実施の形態2に係る加湿装置の電界強度と加湿量との関係を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る加湿装置の構成図の一例である。 本発明の実施の形態3に係る加湿装置の構成図である。 本発明の実施の形態4に係る加湿装置の構成図である。 本発明の実施の形態5に係る加湿装置の構成図である。 本発明の実施の形態5に係る加湿装置の電界強度と加湿量との関係を示す図である。 本発明の実施の形態5に係る加湿装置の構成図の一例である。 本発明の実施の形態6に係る加湿装置の構成図である。 本発明の実施の形態7に係る加湿装置の構成図である。 本発明の実施の形態8に係る加湿装置の構成図である。 本発明の実施の形態9に係る加湿装置の第1電極及び/又は第2電極の単位体積当たりの純水の吸水量を比較した図である。 本発明の電界を利用しない加湿装置の実施形態を示す構成図である。 本発明の電界を利用しない加湿装置の実施形態を示す構成図である。 本発明の電界を利用しない加湿装置の実施形態を示す構成図である。
実施の形態1.
(加湿装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る加湿装置の構成図であり、図2は、図1の加湿装置の第1電極3の部分拡大断面図である。図1で示されるように、本実施の形態に係る加湿装置は、水1を貯留する水供給部2、この水供給部2から供給された水1を保持する第1電極3、この第1電極3との空間(ギャップ)に電界を形成するための第2電極4、この第2電極4に接続され、第1電極3と第2電極4との空間(ギャップ)に電界を形成する電源5、及び、第1電極3及び第2電極4によって構成される加湿部の上流部又は下流部に設けられた送風機6によって構成されている。実際の使用形態においては、これらの水供給部2、第1電極3、第2電極4、電源5及び送風機6は、所定の支持体等によって固定されるものとすればよい。この支持体の構成は、特に限定されるものではなく、加湿装置の用途に合わせて適宜選択すればよい。
水供給部2は、第1電極3に供給する水1を貯留するものであり、第1電極3を水供給部2の内部に立設させ、水1を第1電極3に供給するものである。この水1は、加湿空間の加湿を目的とする場合、純水、水道水、軟水又は硬水のいずれを使用しても構わないが、スケールによる第1電極3の空隙部9(図2において後述)の閉塞を低減するために、カルシウムイオン又はマグネシウムイオンを含むミネラル成分が少ないものが好ましい。ミネラル分が多い水1を使用すると、溶液中のイオン成分と二酸化炭素とが反応して固形物が生成され、第1電極3の空隙部9を閉塞させる可能性があるためである。このため、陽イオン及び陰イオン用イオン交換膜等を使用してイオン成分を取り除いた水1を使用してもよい。
第1電極3は、三次元網目構造を有する多孔質金属によって形成される。ここで、三次元網目構造とは、スポンジ等の樹脂発泡体と同様の構造である。図2で示されるように、第1電極3は、金属部8、及び、金属部8中に形成された空隙部9によって形成されている。本実施の形態に係る第1電極3は、多孔質セラミックに比べて気孔率及び平均細孔径を大きいものとしている。これによって、第1電極3の空隙部9において、水1に含まれる不純物による目詰まりが抑制される。また、第1電極3は毛細管力を有するので、この毛細管力によってポンプ等の駆動部を要することなく、水供給部2からの水1を第1電極3へ効率的に供給することができる。
また、この第1電極3は、フィルター、触媒担持体、及び、燃料電池用ガス拡散層等の用途で一般的に使用されており、公知の方法によって製造することが可能である。例えば、多孔質金属の原料である金属粉末及び溶媒を含むスラリーにバブル(泡)を導入した後、このスラリーを所望の形状に成形した後、焼結させればよい。あるいは、多孔質金属の原料である金属粉末、高温焼成によって分解消失するバインダー樹脂、及び、溶媒を含むスラリーを所望の形状に成形した後、脱脂及び焼結させればよい。
また、第1電極3を構成する金属種としては特に限定されるものではなく、その金属種として、例えば、チタン、銅若しくはニッケル等の金属、金、銀若しくは白金等の貴金属、又は、ニッケル合金若しくはコバルト合金等の合金が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、チタンは、その触媒効果によってオゾン等の放電生成物の生成を抑制すると共に、電気腐食及び電気磨耗に対する耐性が良好であり、さらに、長期に渡って第1電極3の形状を保持して安定して加湿を行なうことができるため、最も好ましい金属種である。また、多孔質金属の製造に用いられる溶媒としては、特に限定されるものではなく、例えば、水等が挙げられる。また、多孔質金属の製造に用いられるバインダー樹脂としては、特に限定されるものではなく、アクリル樹脂、エポキシ樹脂又はポリエステル樹脂等が挙げられる。焼結温度についても特に限定されるものではなく、使用する材料にあわせて適宜調整するものとすればよい。
また、第1電極3の表面層には、水1の保持量の増大、及び、吸水性能劣化防止の観点から、親水化処理を施してもよい。その親水化処理の方法の種類についても限定されることはなく、例えば、親水化樹脂でコーティングすることによる親水化処理、又は、コロナ放電による親水化処理を実施するものとしてもよい。
また、第1電極3の形状についても特に限定されるものではなく、例えば、平板形状、四角柱形状又は円柱形状としてもよく、後述するように、第1電極3と第2電極4との空間の電界によって効率的に水1の引き出しができる形状を選択すれば良い。この場合、第1電極3を所望の形状にする方法としては、例えば、厚さ0.5[mm]以上2[mm]以下のシート状の多孔質金属を作製した後、所望の形状に切断して所望の形状に加工すればよい。その加工方法としても特に限定されるものではなく、例えば、ワイヤーカット、レーザーカット、プレス打ち抜き、削りだし、手切断又は折り曲げ等の各種方法によって行なえばよい。また、第1電極3の大きさについても特に限定されるものではなく、製造する加湿装置の大きさに合わせて適宜調整すればよい。
第2電極4は、第1電極3と対向するように所定間隔を隔てて配置された導電体電極からなっている。第2電極4は、第1電極3との空間において電界を形成するために導電性を有する必要があり、材質として例えば、金属、金属合金又は導電性樹脂等が好ましい。また、第2電極4は、電気抵抗が低いものであればよく、汎用性及び加工性の観点からアルミニウム、銅又はステンレス等が好ましいが、これに限定されるものではない。また、第2電極4の大きさについても特に限定されるものではなく、製造する加湿装置の大きさに合わせて適宜調整すればよい。
第1電極3と第2電極4との空間のギャップ長は、3[mm]以上20[mm]以下であることが望ましい。これは、ギャップ長が3[mm]未満である場合、第1電極3と第2電極4との空間が狭いため、送風機6による送風の圧力損失が大きくなり、送風機6の電力負荷が高くなるためである。一方、ギャップ長が20[mm]よりも長くなると、第1電極3から水1を引き出すために十分な電界強度に達しないため、加湿能力が低下するといった問題があるためである。
電源5は、第1電極3と第2電極4との間に電解を形成するための電圧を出力するものである。電源5は第2電極4に接続されており、第1電極3は電気的に接地された接地電極になっている。そして、電源5が第2電極4に電圧を印加したとき、第1電極3と第2電極4との空間に電界が形成される。ここで、第1電極3から加湿を行うためには、第1電極3を接地し、対向部に設けられる第2電極4は直流負極性電圧を印加すること、又は、第1電極3に直流正極性電圧を印加し、対向部に設けられる第2電極4を接地することが望ましい。これにより、水1を含んだ第1電極3に直流正極性電圧を印加した場合、電気腐食により第1電極3を劣化させるのを防止することができる。さらに、加湿装置は、加湿量を調整するために電源5により形成される第1電極3及び第2電極4との間の電界の強度を調整する電源制御部15を有している。そして、電源制御部15は電源5から出力される電圧を制御する。
また、電源5が第2電極4に印加する電圧値として、直流負極性電圧を印加する場合には−10[kV]以上−4[kV]以下を印加することが望ましい。これは、印加電圧が−4[kV]より大きく0[kV]未満であれば、第1電極3と第2電極4との間に形成される電界の強度が弱く、第1電極3から水1を引き出すことができないためである。一方、印加電圧が−10[kV]より小さく(すなわち、印加電圧の絶対値が10[kV]より大きく)なると、電源5の負荷が大きくなって絶縁設計が難しくなるためである。また、加湿装置は放電を発生させないため、第1電極3と第2電極4との間で形成される電界の強度を気体の絶縁破壊電界強度である30[kV/cm]以下に設定することが望ましい。電源5によって第1電極3と第2電極4との間に30[kV/cm]の電界強度を形成されると、第1電極3と第2電極4との間で火花放電が発生して第1電極3の短寿命化、及び、発熱による無効消費電力が増大するという問題があるためである。
(第1電極3の気孔率)
図3は、本発明の実施の形態1に係る加湿装置の第1電極3及び多孔質セラミックの単位体積当たりの純水の吸水量を比較した図である。以下、図2及び図3を参照しながら、第1電極3の気孔率について説明する。上述の通り、第1電極3は三次元網目構造を有する多孔質金属であればその金属種を問わないが、高い気孔率を有する多孔質金属を用いることが好ましい。ここで、気孔率とは、空隙率を示し、第1電極3全体の体積に対する空隙部9の割合を示したものであり、気孔率が高いほど、水供給部2の水1からの水1の含有量を高くすることができる。第1電極3は、三次元網目構造によってその気孔率が70[%]〜95[%]程度と非常に高くなるものであれば水の含有能力は高くなる。具体的には、図3は、第1電極3として多孔質チタン(平均気孔率90[%])及びSUS316L(平均気孔率[82%])、そして、多孔質セラミックとしてチタニア(平均気孔率31[%])及びムライト(平均気孔率34[%])を用いた結果を示している。
図3からわかるように、多孔質セラミックであるチタニア及びムライトの単位体積当たりの吸水量は、それぞれ0.17[cc/cm]及び0.19[cc/cm]と少ないのに対し、多孔質チタン及びSU316Lの単位体積当たりの吸水量は、それぞれ0.38[cc/cm]及び0.5[cc/cm]と多い。つまり、平均気孔率が高いほど吸水性能が増大することがわかる。したがって、第1電極3として多孔質チタン又はSUS316L、304、316などのSUS(ステンレス)材を使用することによって、水供給部2から供給される水1を多く保持することが可能となる。一方、気孔率が増加すると空隙部9が増加するため、第1電極3の機械的強度を考慮し、第1電極3の気孔率は60[%]〜90[%]が望ましい。90[%]より高い気孔率であると強度的に脆くなり、60[%]未満であると吸量が減少するため、充分な加湿量を得られないためである。
(第1電極3の細孔径)
また、加湿装置の第1電極3として細孔径が大きい多孔質金属を用いることが好ましい。ここで、細孔径とは、多孔質金属の空隙部9の孔径の平均値として定義する。具体的には、第1電極3は、たとえば多孔質金属の細孔径が50[μm]〜600[μm]としている。細孔径が50[μm]未満であると細孔径が細かくなり、空隙部9が不純物によって目詰まりを引き起こす可能性があり、600[μm]より大きいと第1電極3の機械的強度が脆くなるという問題があるからである。したがって、第1電極3の細孔径は、50[μm]〜600[μm]とするのが好ましく、この範囲内であれば第1電極3の強度も問題なく、不純物による空隙部9の目詰まりを抑制することができる。
(第1電極3の拡散速度)
さらに、加湿装置の第1電極3として拡散速度が高い多孔質金属を用いることが好ましい。図4は、加湿装置の第1電極3として用いられる多孔質金属体及び多孔質セラミックの拡散速度を比較した図である。以下、図2及び図4を参照しながら、第1電極3の拡散速度について説明する。ここで、拡散速度とは、供給される水1が気孔を有する物体内部を拡散する速度を表す。本実施の形態の加湿装置においては、第1電極3の拡散速度が、電界による供給された水1による加湿速度より小さい場合、第1電極3の拡散速度が律速となり加湿量が制限されると考えられる。このため、拡散速度が高い多孔質金属体を第1電極3として用いる必要がある。ここで、図4で示されるように、本実施の形態に係る第1電極3と多孔質セラミックとを用いた場合の拡散速度を比較したものが示されている。具体的には、図4は、第1電極3として多孔質チタンA(気孔率86.4[%]、細孔径50[μm])及び多孔質チタンB(気孔率81.2[%]、細孔径30[μm])、そして、多孔質セラミックとしてチタニア(気孔率31[%]、細孔径0.4[μm])及びムライト(気孔率34[%]、細孔径0.3[μm])を用い、一方の端部に純水1[cc]をシリンジで供給した際の純水の移動距離を所定時間ごとに測定した結果を示している。なお、第1電極3及び多孔質セラミックの測定サンプルの形状は、直径5mm、長さ10cmの丸棒形状とした。
図4からわかるように、多孔質セラミックであるチタニア及びムライトにおける純水の移動距離は、60[秒]を経過しても20[mm]未満と短いのに対し、多孔質チタンA及び多孔質チタンBにおける純水の移動距離は、60[秒]を経過すると80[mm]〜90[mm]と長い。すなわち、気孔率及び細孔径が大きい多孔質チタンA及び多孔質チタンBは、多孔質セラミックに比べて拡散速度が速いことがわかる。したがって、第1電極3として多孔質チタンA又は多孔質チタンBを使用することによって、多孔質セラミックよりも拡散速度は速く、拡散速度が加湿速度の律速条件になり難くなる。また、本実施の形態の第1電極3内での液体の推進力ΔPは下記の式(1)によって、表面張力σ、接触角α、細孔径D、定数Kcにより一義に決定されるため、第1電極3を構成する金属種類に依存しない。また、下記の式(1)で示されるように、推進力ΔPの向上、すなわち拡散速度を大きくするためには、接触角αを小さくするための親水化処理、及び細孔径Dを小さくする選択が必要である。
Figure 2013031568
(加湿装置の動作)
次に、図1を参照しながら、実施の形態1に係る加湿装置の動作について説明する。水道水等の水1が貯留されている水供給部2から第1電極3に水1が毛細管現象により供給される。三次元網目構造を有する多孔質金属である第1電極3は毛細管力を有するため、水1は第1電極3の空隙部9を通じて全体に均一に拡散されて、第1電極3は水1を一定量保持する。このとき、第1電極3と対向するように所定の間隔を隔てて設けられた第2電極4に電源5によって電圧が印加されると、接地電極である第1電極3と第2電極4との間に電界が形成され、第1電極3の表面近傍に電荷が移動する。移動した電荷は、第1電極3の空隙部9に存在する水1を誘導帯電させ、誘導帯電された水1は、電界によるクーロン力によって、第2電極4に向かう方向に三角錐形状のテーラーコーンを形成する。このテーラーコーンは、誘導帯電された水1が電界から受けるクーロン力と表面張力との釣り合いによって三角錐形状に保たれる。
ここで、電源5は、第1電極3と第2電極4との間に放電現象が起きないような電界を形成する。したがって、第1電極3の表面上の水1は、表面張力を超えて分裂・飛散(レイリー分裂)することなく、テーラーコーンの状態を保ち続けることになる。すなわち、電源5から第2電極4に印加される入力電圧の値を上げて、電界強度を増加させ、クーロン力がテーラーコーンを形成する水1の表面張力を越えると、第1電極3から引き出されたテーラーコーンがミスト状に空間に放出され、レイリー分裂により数十[nm]サイズに微粒化されてしまう。しかし、本実施の形態においては放電現象を起さないように電源5によって多孔質金属体3と導電体電極4との間の電界強度が制御されることによって、多孔質金属体3の表面上の水1はテーラーコーンの状態で保たれている。
第1電極3及び第2電極4からなる加湿部の上流部又は下流部に設けた送風機6からの送風によって、第1電極3の表面層の水1、及び、電界により第1電極3から引き出されたテーラーコーンは、送風機6によって送風される空気である被処理ガス7との気液接触によって蒸散し、加湿空間を加湿する。また、送風機6による被処理ガス7の送風方向は、図1においては電界方向と同一になっているが、第1電極3と第2電極4との空間に形成された電界方向と垂直となるようにすることが好ましい。また、電源制御部15によって、第1電極3と第2電極4との間の電界強度を調整することによって、テーラーコーンの大きさを変化させて被処理ガス7との接触面積が調整し、加湿量の制御を行うことができる。
(実施の形態1の効果)
以上の構成及び動作のように、本実施の形態に係る加湿装置は、電源5によって第1電極3と第2電極4との空間に電界を形成するが、その空間において放電現象を起こさないように電界強度を制御するので、放電による生成物を発生させることなく、加湿空間の加湿を行うことができる。また、放電による発熱を抑制することができ、消費電力を低減できるので、省エネ性能を向上させることができる。
すなわち、放電を用いた加湿装置の場合、空間中の酸素分子からオゾンや窒素酸化物が生成されてしまうという問題がある。特に、窒素酸化物であるNOは、人体の呼吸系統に影響を与えるため、日本国の大気汚染防止法では「1日平均濃度が0.04[ppm]〜0.06[ppm]の範囲内、又は、それ以下であること」と排出規制されている。一方、実施の形態1の加湿装置において、電源5によって第1電極3と第2電極4との空間に電界を形成するが、その空間において放電現象を起こさないように電界強度を制御するので、放電による生成物を発生させることなく、加湿空間の加湿を行うことができる。さらに、放電による発熱を抑制することができ、消費電力を低減できるので、省エネルギー性能を向上させることができる。
また、加熱により水の蒸発させる加湿装置の場合、発熱させるためのエネルギーが必要になるとともに、発熱により室温が上昇してしまうという問題がある。一方、上記加湿装置においては発熱を抑制することができ、消費電力を低減できるので、省エネルギー性能を向上させることができる。
また、電源5によって第1電極3と第2電極4との空間に電界を形成し、第1電極3から誘導帯電させた水1をテーラーコーンとして引き出すことで、この水1と送風機6から送風される被処理ガス7との接触面積を増加させることができるので、効率的に水1を蒸散させ、加湿空間を加湿することができる。特に、電圧制御部15により電界の強度を調整することによりテーラーコーンの大きさを制御することができるため、気液の接触面の大きさを調整することができ、気液接触型の気化式加湿装置であっても、加湿量の調整が可能となる。すなわち、一般的なフィルタおよび送風機のみを用いた気液接触型の気化式加湿装置の場合、風速、フィルタの表面積、温度等により一義的に加湿量が決まってしまい、加湿量を制御したいときには風量を調整する以外に方法がないという問題がある。一方、上記実施形態においては、電界強度を調整することにより、テーラーコーンの大きさを変化させて気液の接触面を調整することにより、気液接触型の気化式加湿装置であっても、加湿量の調整が可能となる。
また、第1電極3をチタンによって形成することによって、触媒効果によってオゾン等の放電生成物の生成を抑制することができると共に、電気腐食及び電気磨耗に対する耐性が良好となり、さらに、長期に渡って第1電極3の形状を保持して安定して加湿を行なうことができる。
また、第1電極3を接地し、対向部に設けられる第2電極4に直流負極性電圧を印加することによって、第1電極3の電気腐食による劣化を抑制することができる。
また、電源5が第2電極4に印加する電圧値として、直流負極性電圧を印加する場合、−10[kV]以上−4[kV]以下を印加することによって、第1電極3と第2電極4との間に形成される電界によって、第1電極3から水1を引き出すことができ、さらに、電源5の負荷が抑制されるので絶縁設計を容易とすることができる。
また、第1電極3と第2電極4との間で形成される電界の強度を気体の絶縁破壊電界強度である30[kV/cm]以下に設定することによって、第1電極3と第2電極4との間で火花放電が発生することを抑制することができ、第1電極3を長寿命化し、放電による発熱を抑制して消費電力を抑制することができる。
また、第1電極3と第2電極4との空間のギャップ長を3[mm]以上20[mm]以下とすることによって、送風機6による送風の圧力損失を抑制し、送風機6の電力負荷を抑制することができ、さらに、第1電極3から水1を引き出すための十分な電界強度を確保することができるので、加湿能力の低下を抑制することができる。
また、第1電極3を多孔質チタン又はSUS316L、304、316などのSUS材とし、その気孔率を60[%]〜90[%]とすることによって、第1電極3による吸水量を十分に確保し、また、第1電極3の強度を適度に保つことができる。
また、第1電極3の細孔径を50[μm]〜600[μm]とすることによって、第1電極3の強度を維持し、不純物による空隙部9の目詰まりを抑制することができる。
さらに、第1電極3を多孔質チタンとすることによって、多孔質セラミックよりも拡散速度を速くすることができ、拡散速度が加湿速度の律速条件にならないようにすることができる。
実施の形態2.
図5は本発明の加湿装置の実施の形態2を示す構成図であり、図5を参照して加湿装置について説明する。なお、図5の加湿装置において図1の加湿装置と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図5の加湿装置が図1の加湿装置と異なる点は、第2電極の構成である。
(加湿装置の構成)
図5で示されるように、本実施の形態2に係る加湿装置の第1電極3及び第2電極4は、平板形状をしており、互いの平面が平行となるように対向して配置されている。第1電極3と第2電極4との空間における電界による第1電極3からの水1の引き出しは、電気強度が最も作用する箇所で発生する。このため、電界が不均一である場合、水1の引き出しがまばらとなり、加湿装置は効率的に加湿を行うことができなくなる。そこで、しかし、図5のように、第1電極3及び第2電極4を平板形状とし、互いの平面が対向するように配置することによって、電界を形成する面積を増加させ、かつ、第1電極3と第2電極4と間の空間に均一に電界が形成されるようにする。これにより、第1電極3から水1を均一に効率よく引き出すことができる。
(加湿装置の動作)
次に、図5を参照しながら、本実施の形態に係る加湿装置の動作について説明する。水道水等の水1が貯留されている水供給部2から第1電極3に水1が供給される。第1電極3は毛細管力を有するため、水1は第1電極3の空隙部9を通じて全体に均一に拡散されて、第1電極3は水1を一定量保持する。このとき、平板形状の第1電極3と対向するように所定の間隔を隔てて設けられた平板形状の第2電極4に電源5によって電圧が印加されると、第1電極3と第2電極4との間に均一電界が形成され、第1電極3の表面近傍に電荷が移動する。移動した電荷は、第1電極3の空隙部9に存在する水1を誘導帯電させ、誘導帯電された水1は、電界によるクーロン力によって、第2電極4に向かう方向に三角錐形状のテーラーコーンを形成する。このテーラーコーンは、誘導帯電された水1が電界から受けるクーロン力と表面張力との釣り合いによって三角錐形状に保たれる。
ここで、電源5は、第1電極3と第2電極4との間に放電現象が起きないような電界を形成する。したがって、第1電極3の表面上の水1は、表面張力を超えて分裂・飛散(レイリー分裂)することなく、テーラーコーンの状態を保ち続けることになる。すなわち、電源5から第2電極4に印加される入力電圧の値を上げて、電界強度を増加させ、クーロン力がテーラーコーンを形成する水1の表面張力を越えると、第1電極3から引き出されたテーラーコーンがミスト状に空間に放出され、レイリー分裂により数十[nm]サイズに微粒化されてしまう。しかし、本実施の形態においては放電現象を起さないように電源5によって多孔質金属体3と導電体電極4との間の電界強度が制御されることによって、多孔質金属体3の表面上の水1はテーラーコーンの状態で保たれている。
第1電極3及び第2電極4からなる加湿部の上流部又は下流部に設けた送風機6からの送風によって、第1電極3の表面層の水1、及び、電界により第1電極3から引き出されたテーラーコーンは、送風機6によって送風される空気である被処理ガス7との気液接触によって蒸散し、加湿空間を加湿する。また、送風機6による被処理ガス7の送風方向は、平板形状の多孔質金属体3と平板形状の導電体電極4との空間に形成された電界方向と垂直となるようにすることが好ましい。また、電源制御部15によって、第1電極3と第2電極4との間の電界強度を調整することによって、テーラーコーンの大きさを変化させて被処理ガス7との接触面積を調整し、加湿量の制御を行うことができる。
(加湿装置の加湿性能)
図6は、本発明の実施の形態2に係る加湿装置の電界強度と加湿量との関係を示す図である。本実施の形態2に係る加湿装置は、第1電極3と第2電極4との間に均一電界を形成させることによって加湿を行うものであり、その電界強度の調整により加湿量を制御することが可能である。ここで、図6は、水1が貯留された水供給部2から供給された水1を含む第1電極3を接地し、この第1電極3に対向するように配置された第2電極4に電源5によって電圧が印加された場合の電界強度に対する加湿性能を示したものである。この図6においては、第1電極3と第2電極4との空間に対し、送風機6によって1[m/s]で送風された場合を示すものであり、加湿性能として第1電極3の単位面積あたり、かつ、単位時間あたりの加湿量を示している。この図6からわかるように、電界強度が強くなるに従って、単位面積かつ単位時間あたりの加湿量も向上する。すなわち、電源5によって、第1電極3と第2電極4との間の電界強度を増加することにより、テーラーコーンの形成が促進されるので、被処理ガス7との接触面積が増加し、加湿性能を増加させることができる。また、本実施の形態に係る加湿装置は、電界強度の調整によって加湿性能を制御することができ、外気環境に依存することなく、加湿空間に必要な加湿量を制御することができる。
(実施の形態2の効果)
以上の構成のように、第1電極3及び第2電極4を平板形状とし、互いの平面を対向するように配置することによって、電界を形成する面積を増加させ、かつ、第1電極3と第2電極4との間の空間に均一に電界を形成することができるので、第1電極3から水1を均一に効率よく引き出すことができる。
なお、図6において第1電極3と第2電極4との対向面が鉛直方向に形成されている場合について例示しているが、図7に示すように重力方向に対して垂直方向に第1電極3及び第2電極4の対向面が形成されている構成してもよい。なお、図7において第1電極3が上側であって第2電極4が下側である場合について例示しているが、第1電極3が下側であって第2電極4が上側であってもよい。
図7に示すように、送風機6による被処理ガス7の送風方向を、平板形状の第1電極3と第2電極4との空間に形成された電界方向と垂直となるようにすることによって、均一電界によって第1電極3から引き出されたテーラーコーンと被処理ガス7との接触面積が増加し、加湿性能を向上させることができる。
また、本実施の形態に係る加湿装置は、均一電界の電界強度を調整することによって、加湿性能を制御することができ、外気環境に依存することなく、加湿空間に必要な加湿量を制御することができる。
実施の形態3.
図8は本発明の加湿装置の実施の形態3を示す構成図であり、図8を参照して加湿装置について説明する。なお、図8の加湿装置において図5の加湿装置と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図8の加湿装置が図5の加湿装置と異なる点は、第2電極が絶縁部材を有する点である。
(加湿装置の構成)
図8で示されるように、本実施の形態3に係る加湿装置の平板形状の第2電極4は、その外周端部に絶縁部材10を設けたものである。平板構造の第1電極3と平板構造の第2電極4との間に電界が形成された場合、第1電極3及び第2電極4のそれぞれの端部から異常放電が発生する場合がある。その場合、第1電極3と第2電極4との間で均一電界を形成できないので、第1電極3及び第2電極4から異常放電の発生を抑制する必要がある。そこで、本実施の形態3のように、第2電極4の外周端部に絶縁部材10を設けたことによって、第1電極3及び第2電極4から異常放電の発生を抑制することができる。
絶縁部材10は、第2電極4の外周端部に設けられたもので、第1電極3及び第2電極4からの異常放電を抑えるものである。絶縁部材10は電気的絶縁性が高い材料が好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等のプラスチック、アルミナ、ムライト等のセラミック、又はガラス等、特に限定されるものではなく、用途にあわせて適宜選択すればよい。また、絶縁部材10の厚みは、第1電極3と第2電極4との間の空間を塞がないように、適宜選択すればよい。
(実施の形態3の効果)
以上の構成のように、第2電極4の外周端部に絶縁部材10を設けたことによって、より確実に第1電極3と第2電極4との間の空間に均一電界を形成することができ、第1電極3から水1を均一に効率よく引き出すことができる。
また、第1電極3及び第2電極4のそれぞれの端部からの異常放電の発生を抑制することができるので、加湿装置の加湿性能を向上させることができる。
実施の形態4.
図9は本発明の加湿装置の実施の形態4を示す構成図であり、図9を参照して加湿装置について説明する。なお、図9の加湿装置において図1の加湿装置と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図9の加湿装置が図1の加湿装置と異なる点は、第2電極の構成である。
(加湿装置の構成)
図9で示されるように、本実施の形態に係る加湿装置は、第2電極4aが、第1電極3と同様に、三次元網目構造を有する多孔質金属によって形成されている。さらに、この第2電極4は、水1が貯留された水供給部2の内部に立設されたものであり、この水供給部2によって水1が供給されるようにしたものである。第2電極4aの材料及び構造は、第1電極3と同様であることが望ましいが、第1電極3と同一の機能を有するものであればよい。また、この第2電極4aには、電源5が接続されて電圧が印加されるようになっている。すなわち、電極となる第1電極3及び第2電極4aの双方が、それぞれ水供給部2、2から水1を給水し、電源5によって形成された電界によって第1電極3及び第2電極4aの双方においてテーラーコーンが形成されるので、加湿装置の加湿性能を高めることができる。
なお、実施の形態2に係る加湿装置のように、第1電極3及び第1電極4aをそれぞれ平板形状としてもよい。これによって、第1電極3と第2電極4aとの間の空間に均一の電界を形成することができるので、第1電極3及び第2電極4aから水1を均一に効率よく引き出すことができる。
(加湿装置の動作)
次に、図9を参照しながら、本実施の形態に係る加湿装置の動作について説明する。水道水等の水1が貯留されている水供給部2から第1電極3に水1が供給され、同様に、水1が貯留されている水供給部2、2から第2電極4aに水1が供給される。第1電極3及び第2電極4aは毛細管力を有するため、水1は第1電極3の空隙部9を通じて全体に均一に拡散されて、第1電極3及び第2電極4aは水1を一定量保持する。このとき、第1電極3と対向するように所定の間隔を隔てて設けられた第2電極4aに電源5によって電圧が印加されると、接地電極である第1電極3と第2電極4aとの間に電界が形成され、第1電極3及び第2電極4aの表面近傍に電荷が移動する。移動した電荷は、第1電極3及び第2電極4aの空隙部9に存在する水1を誘導帯電させ、誘導帯電された水1は、電界によるクーロン力によって三角錐形状のテーラーコーンを形成する。このテーラーコーンは、誘導帯電された水1が電界から受けるクーロン力と表面張力との釣り合いによって三角錐形状に保たれる。
ここで、電源5は放電現象が起きないように第1電極3と第2電極4との間の電界強度を制御する。したがって、第1電極3の表面上の水1は、表面張力を超えて分裂・飛散(レイリー分裂)することなく、テーラーコーンの状態を保ち続けることになる。すなわち、電源5から第2電極4aに印加される入力電圧の値を上げて、電界強度を増加させ、クーロン力がテーラーコーンを形成する水1の表面張力を越えると、第1電極3及び第2電極4aから引き出されたテーラーコーンがミスト状に空間に放出され、レイリー分裂により数十[nm]サイズに微粒化されてしまう。しかし、本実施の形態4においては放電現象を起さないように電源5によって第1電極3と第2電極4aとの間の電界強度が制御されることによって、第1電極3及び第2電極4aの表面はテーラーコーンの状態で保たれている。
第1電極3及び第2電極4aからなる加湿部の上流部又は下流部に設けた送風機6からの送風によって、第1電極3及び第2電極4aの表面層の水1、及び、電界により第1電極3及び第2電極4aから引き出されたテーラーコーンは、送風機6によって送風される空気である被処理ガス7との気液接触によって蒸散し、加湿空間を加湿する。図9においてはテーラーコーンが第1電極3及び第2電極4aの双方から形成されるので、被処理ガス7との接触面積がさらに増加し、加湿性能をさらに向上させることができる。また、電源制御部15によって、第1電極3と第2電極4aとの間の電界強度を調整することによって、テーラーコーンの大きさを変化させて被処理ガス7との接触面積を調整し、加湿量の制御を行うことができる。
(実施の形態4の効果)
以上の構成のように、電極となる第1電極3及び第2電極4aの双方が、それぞれ水供給部2、2から水1を給水し、電源5によって形成された電界によって第1電極3及び第2電極4aの双方においてテーラーコーンが形成されるので、被処理ガス7との接触面積がさらに増加し、加湿性能をさらに向上させることができる。
なお、第1電極3に給水する水供給部2と、第2電極4aに給水する水供給部2とを分けて構成しているが、これに限定されるものではなく、共通の水供給部2によって第1電極3及び第2電極4aに給水する構成としてもよい。
実施の形態5.
図10は本発明の加湿装置の実施の形態5を示す構成図であり、図10を参照して加湿装置について説明する。なお、図10の加湿装置において図1の加湿装置と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図10の加湿装置が図1の加湿装置と異なる点は、水供給部が第1電極3に対し上部から水1を供給する点である。
(加湿装置の構成)
図10で示されるように、本実施の形態5に係る加湿装置において、水供給部2aは水収容部2b、圧力駆動部11、ノズル12及びドレンパン13を備えたものである。水収容部2bは、水1を貯留するものではあって、圧力駆動部11に水1を送り込むものである。圧力駆動部11は、水収容部2bの水1をノズル12へ搬送するものである。また、圧力駆動部11は、水1を搬送できるものであればよく、例えば、非容積式ポンプ又は容積式ポンプ等であり、特に限定されるものではない。
ノズル12は、第1電極3の直上に設置されており、圧力駆動部11から搬送された加湿1を第1電極3の上部に滴下して供給するものである。すなわち、本実施の形態5において、水1を貯留した水収容部2bから直接水1が第1電極3の下部から供給されるのではなく、ノズル12を介して第1電極3の上部から供給される。また、ノズル12は、中空形状であり、その外形及び内径は第1電極3の大きさに応じて選択すればよい。また、ノズル12の先端形状は、三角錐形状、円管形状又は四角管形状等のいずれの形状でもよい。また、ノズル12の材質は、ステンレス、タングステン、チタン、銀若しくは銅等の金属、又は、テフロン(登録商標)、ポリエチレン若しくはポリプロピレン等の樹脂でもよく、これに限定されるものではない。
ドレンパン13は、第1電極3の下部に設置され、第1電極3から漏れ出す水1を受けるものであり、その形状及び材質については適宜選択すればよい。なお、ドレンパン13に貯水された水1は水収容部2bに循環させる構成としてもよい。
(加湿装置の動作)
次に、図10を参照しながら、本実施の形態に係る加湿装置の動作について説明する。まず、圧力駆動部11は、水道水等の水1が貯留されている水収容部2bからノズル12へ搬送する。水1が搬送されたノズル12は、第1電極3の上方から、第1電極3の上部へ向けて、水1を滴下することによって、第1電極3に水1が供給される。第1電極3は毛細管力を有すると共に、水1の重力を利用することができるため、水1は、第1電極3の空隙部9を通じて、実施の形態1よりも速い拡散速度によって、第1電極3の全体に均一に拡散され、第1電極3は水1を一定量保持することになる。このとき、第1電極3と対向するように所定の間隔を隔てて設けられた第2電極4に電源5によって電圧が印加されると、接地電極である第1電極3と第2電極4との間に電界が形成され、第1電極3の表面近傍に電荷が移動する。移動した電荷は、第1電極3の空隙部9に存在する水1を誘導帯電させ、誘導帯電された水1は、電界によるクーロン力によって、第2電極4に向かう方向に三角錐形状のテーラーコーンを形成する。このテーラーコーンは、誘導帯電された水1が電界から受けるクーロン力と表面張力との釣り合いによって三角錐形状に保たれる。
ここで、電源5は、第1電極3と第2電極4との間に放電現象が起きないような電界を形成する。したがって、第1電極3の表面上の水1は、表面張力を超えて分裂・飛散(レイリー分裂)することなく、テーラーコーンの状態を保ち続けることになる。すなわち、電源5から第2電極4に印加される入力電圧の値を上げて、電界強度を増加させ、クーロン力がテーラーコーンを形成する水1の表面張力を越えると、第1電極3から引き出されたテーラーコーンがミスト状に空間に放出され、レイリー分裂により数十[nm]サイズに微粒化されてしまう。しかし、本実施の形態においては放電現象を起さないように電源5によって第1電極3と第2電極4との間の電界強度が制御されることによって、第1電極3の表面上の水1はテーラーコーンの状態で保たれている。
第1電極3及び第2電極4からなる加湿部の上流部又は下流部に設けた送風機6からの送風によって、第1電極3の表面層の水1、及び、電界により第1電極3から引き出されたテーラーコーンは、送風機6によって送風される空気である被処理ガス7との気液接触によって蒸散し、加湿空間を加湿する。また、送風機6による被処理ガス7の送風方向は、第1電極3と第2電極4との空間に形成された電界方向と垂直となるようにすることが好ましい。また、第1電極3の下部から漏れ出した水1はドレンパン13によって受けられる。また、電源制御部15によって、第1電極3と第2電極4との間の電界強度を調整することによって、テーラーコーンの大きさを変化させて被処理ガス7との接触面積を調整し、加湿量を調整することができる。
(加湿装置の加湿性能)
図11は、本発明の実施の形態5に係る加湿装置の電界強度と加湿量との関係を示す図である。本実施の形態5に係る加湿装置は、第1電極3と第2電極4との間に電界を形成させることによって加湿を行うものであり、その電界強度の調整により加湿量を制御することが可能である。ここで、図11は、水1が供給された水1を含む第1電極3を接地し、この第1電極3に対向するように配置された第2電極4に電源5によって電圧が印加された場合の電界強度に対する加湿性能について、本実施の形態に係る滴下式と、実施の形態2に係る吸上げ式とを比較して示したものである。この図11においては、第1電極3と第2電極4との空間に対し、送風機6によって1[m/s]で送風された場合を示すものであり、加湿性能として第1電極3の単位面積あたり、かつ、単位時間あたりの加湿量を示している。この図11からわかるように、同じ電界強度において、実施の形態2に係る吸上げ式よりも、本実施の形態に係る滴下式の方が、高い加湿性能を得ることができる。また、電界強度が強くなるに従って、単位面積かつ単位時間あたりの加湿量が向上し、電界強度の調整によって加湿性能を制御することができ、外気環境に依存することなく、加湿空間に必要な加湿量を制御することができる。
(実施の形態5の効果)
以上の構成のように、水1をノズル12から第1電極3の上部に滴下して供給する滴下式を採用することによって、水1の重力を利用することができるので、第1電極3における拡散速度を向上させることができる。また、これによって、同じ電界強度において、吸上げ式よりも高い加湿性能を得ることができる。
また、電界強度を調整することによって、加湿性能を制御することができ、外気環境に依存することなく、加湿空間に必要な加湿量を制御することができる。
なお、本実施の形態5においては、水供給部2aが、水収容部2bに貯留された水1を、圧力駆動部11及びノズル12を用いて第1電極3の上部へ向けて水1を滴下する構成としたが、これに限定されるものではなく、第1電極3の上部から水1を滴下等によって供給できる構成であればいずれの構成でもよい。
また、本実施の形態5において、第1電極3の上部へ向けて水1を滴下する給水態様としたが、これに限定されるものではなく、例えば、第1電極3の上部へ水1を流下して給水させるものとしてもよく、その他、これに準じる態様で給水させるものとすればよい。
さらに、図11において、第1電極3と第2電極4との対向面が鉛直方向に形成されている場合について例示しているが、図12に示すように重力方向に対して垂直方向に第1電極3及び第2電極4の対向面が形成されている構成してもよい。なお、図12において第1電極3が上側であって第2電極4が下側である場合について例示しているが、第1電極3が下側であって第2電極4が上側であってもよい。
実施の形態6.
図13は本発明の加湿装置の実施の形態6を示す構成図であり、図13を参照して加湿装置について説明する。なお、図13の加湿装置において図9および図10の加湿装置と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図13の加湿装置が図9および図10の加湿装置と異なる点は、水供給部の構成である。
(加湿装置の構成)
図13で示されるように、水供給部は、上部水供給部2aに加えてドレンパン13を備えている。そして、第2電極4aは、第1電極3と対向するように、第1電極3から漏れ出す水1を受けるドレンパン13の内部に立設され、このドレンパン13の貯留水によって、水1が供給される。また、第2電極4aの材料及び構造は、第1電極3と同様であることが望ましいが、第1電極3と同一の機能を有するものであればよい。また、この第2電極4aには、電源5が接続されて電圧が印加されるようになっている。すなわち、電極となる第1電極3及び第2電極4aの双方においてテーラーコーンが形成されるので、加湿装置の加湿性能を高めることができる。なお、図13において、第1電極3が接地されており第2電極4aが電源5に接続されている場合について例示しているが、図13においては第1電極3および第2電極4aともに含水しているため、第1電極3が電源5に接続され第2電極4aが接地されたものであってもよい。
(加湿装置の動作)
次に、図13を参照しながら、本実施の形態に係る加湿装置の動作について説明する。
まず、圧力駆動部11は、水道水等の水1が貯留されている水収容部2bからノズル12へ搬送する。水1が搬送されたノズル12は、第1電極3の上方から、第1電極3の上部へ向けて、水1を滴下することによって、第1電極3に水1が供給される。第1電極3は毛細管力を有すると共に、水1の重力を利用することができるため、水1は、第1電極3の空隙部9を通じて、実施の形態1よりも速い拡散速度によって、第1電極3の全体に均一に拡散され、第1電極3は水1を一定量保持することになる。また、第1電極3の下部から漏れ出した水1はドレンパン13によって貯留され、このドレンパン13から第2電極4aに水1が供給される。この第2電極4aは、第1電極3と同様に、毛細管力を有するため、水1は第2電極4aの空隙部9を通じて全体に均一に拡散されて、第2電極4aも水1を一定量保持することになる。このとき、第1電極3と対向するように所定の間隔を隔てて設けられた第2電極4aに電源5によって電圧が印加されると、接地電極である第1電極3と第2電極4aとの間に電界が形成され、第1電極3及び第2電極4aの表面近傍に電荷が移動する。移動した電荷は、第1電極3及び第2電極4aの空隙部9に存在する水1を誘導帯電させ、誘導帯電された水1は、電界によるクーロン力によって三角錐形状のテーラーコーンを形成する。このテーラーコーンは、誘導帯電された電界から受けるクーロン力と表面張力との釣り合いによって三角錐形状に保たれる。
ここで、電源5は、第1電極3と第2電極4との間に放電現象が起きないような電界を形成する。したがって、第1電極3の表面上の水1は、表面張力を超えて分裂・飛散(レイリー分裂)することなく、テーラーコーンの状態を保ち続けることになる。すなわち、電源5から第2電極4aに印加される入力電圧の値を上げて、電界強度を増加させ、クーロン力がテーラーコーンを形成する水1の表面張力を越えると、第1電極3及び第2電極4aから引き出されたテーラーコーンがミスト状に空間に放出され、レイリー分裂により数十[nm]サイズに微粒化されてしまう。しかし、本実施の形態においては放電現象を起さないように電源5によって第1電極3と第2電極4aとの間の電界強度が制御されることによって、第1電極3及び第2電極4aの表面上の水1はテーラーコーンの状態で保たれている。
第1電極3及び第2電極4aからなる加湿部の上流部又は下流部に設けた送風機6からの送風によって、第1電極3及び第2電極4aの表面層の水1、及び、電界により第1電極3及び第2電極4aから引き出されたテーラーコーンは、送風機6によって送風される空気である被処理ガス7との気液接触によって蒸散し、加湿空間を加湿する。また、送風機6による被処理ガス7の送風方向は、第1電極3と第2電極4aとの空間に形成された電界方向と垂直となるようにすることが好ましい。この場合、テーラーコーンが第1電極3及び第2電極4aの双方から形成されるので、被処理ガス7との接触面積がさらに増加し、加湿性能をさらに向上させることができる。また、電源制御部15によって、第1電極3と第2電極4aとの間の電界強度を調整することによって、テーラーコーンの大きさを変化させて被処理ガス7との接触面積を調整し、加湿性能を調整させることができる。
(実施の形態6の効果)
以上の構成のように、電極となる第1電極3及び第2電極4aの双方が、それぞれ上部水供給部2a及びドレンパン13から給水され、電源5によって形成された電界によって第1電極3及び第2電極4aの双方においてテーラーコーンが形成されるので、被処理ガス7との接触面積がさらに増加し、加湿性能をさらに向上させることができる。
実施の形態7.
図14は本発明の加湿装置の実施の形態7を示す構成図であり、図14を参照して実施の形態7の加湿装置について説明する。なお、図14の加湿装置において図13の加湿装置と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図14の加湿装置が図13の加湿装置と異なる点は、水供給部の構成である。
(加湿装置の構成)
図14で示されるように、本実施の形態に係る加湿装置において、水供給部22aは図13の実施の形態6に係る加湿装置の構成に加え、第2電極4aに対しても上部から水1を供給するものであって、圧力駆動部11a及びノズル12aを備えたものである。水収容部2bは、水1を貯留し、圧力駆動部11及び圧力駆動部11aに水1を送り込むものである。
圧力駆動部11aは、水収容部2bの水1をノズル12aへ搬送するものである。また、圧力駆動部11aは、加湿1を搬送できるものであればよく、例えば、非容積式ポンプ又は容積式ポンプ等であり、特に限定されるものではない。
ノズル12aは、第2電極4aの直上に設置されており、圧力駆動部11aから搬送される水1を第2電極4aの上部に滴下して供給するものである。また、ノズル12aは、中空形状であり、その外形及び内径は第2電極4aの大きさに応じて選択すればよい。また、ノズル12aの先端形状は、三角錐形状、円管形状又は四角管形状等のいずれの形状でもよい。また、ノズル12aの材質は、ステンレス、タングステン、チタン、銀若しくは銅等の金属、又は、テフロン(登録商標)、ポリエチレン若しくはポリプロピレン等の樹脂でもよく、これに限定されるものではない。
ドレンパン13は、第1電極3及び第2電極4aの下部に設置され、第1電極3及び第2電極4aから漏れ出す水1を受けるものであり、その形状及び材質については適宜選択すればよい。なお、ドレンパン13に貯水された水1は、水収容部2bに循環させる構成としてもよい。
また、ドレンパン13は、第1電極3及び多孔質金属体3bの双方から漏れ出した水1を受けるものとしているが、これに限定されるものではなく、それぞれ別個にドレンパンを設ける構成としてもよい。
(加湿装置の動作)
次に図14を参照しながら、本実施の形態に係る加湿装置の動作について説明する。まず、圧力駆動部11及び圧力駆動部11aは、水道水等の水1が貯留されている水収容部2bから、それぞれノズル12及びノズル12aへ搬送する。水1が搬送されたノズル12は、第1電極3の上方から、第1電極3の上部へ向けて、水1を滴下することによって、第1電極3に水1が供給される。同様に、水1が搬送されたノズル12aは、第2電極4aの上方から、第2電極4aの上部へ向けて、水1を滴下することによって、第2電極4aに水1が供給される。第1電極3及び第2電極4aは毛細管力を有すると共に、水1の重力を利用することができるため、水1は、第1電極3及び第2電極4aの空隙部9を通じて、実施の形態1よりも速い拡散速度によって、第1電極3及び第2電極4aの全体に均一に拡散され、第1電極3及び第2電極4aはそれぞれを一定量保持することになる。このとき、第1電極3と対向するように所定の間隔を隔てて設けられた第2電極4aに電源5によって電圧が印加されると、大地接地された第1電極3と第2電極4aとの間に電界が形成され、第1電極3及び第2電極4aの表面近傍に電荷が移動する。移動した電荷は、第1電極3及び第2電極4aの空隙部9に存在する水1を誘導帯電させ、誘導帯電された水1は、電界によるクーロン力によって三角錐形状のテーラーコーンを形成する。このテーラーコーンは、誘導帯電されたが電界から受けるクーロン力と表面張力との釣り合いによって三角錐形状に保たれる。
ここで、電源5は、第1電極3と第2電極4との間に放電現象が起きないような電界を形成する。したがって、第1電極3の表面上の水1は、表面張力を超えて分裂・飛散(レイリー分裂)することなく、テーラーコーンの状態を保ち続けることになる。すなわち、電源5から第2電極4aに印加される入力電圧の値を上げて、電界強度を増加させ、クーロン力がテーラーコーンを形成する水1の表面張力を越えると、第1電極3及び第2電極4aから引き出されたテーラーコーンがミスト状に空間に放出され、レイリー分裂により数十[nm]サイズに微粒化されてしまう。しかし、本実施の形態においては放電現象を起さないように電源5によって第1電極3と第2電極4aとの間の電界強度が制御されることによって、第1電極3及び第2電極4aの表面上の水1はテーラーコーンの状態で保たれている。
第1電極3及び第2電極4aからなる加湿部の上流部又は下流部に設けた送風機6からの送風によって、第1電極3及び第2電極4aの表面層の、及び、電界により第1電極3及び第2電極4aから引き出されたテーラーコーンは、送風機6によって送風される空気である被処理ガス7との気液接触によって蒸散し、加湿空間を加湿する。また、送風機6による被処理ガス7の送風方向は、第1電極3と第2電極4aとの空間に形成された電界方向と垂直となるようにすることが好ましい。この場合、テーラーコーンが第1電極3及び第2電極4aの双方から形成されるので、被処理ガス7との接触面積がさらに増加し、加湿性能をさらに向上させることができる。また、電源15によって、第1電極3と第2電極4aとの間の電界強度を調整することによって、テーラーコーンの大きさを変化させ被処理ガス7との接触面積を調整し、加湿性能を調整することができる。
(実施の形態7の効果)
以上の構成のように、電極となる第1電極3及び第2電極4aの双方が、それぞれ水供給部22aから給水され、電源5によって形成された電界によって第1電極3及び第2電極4aの双方においてテーラーコーンが形成されるので、被処理ガス7との接触面積がさらに増加し、加湿性能をさらに向上させることができる。
また、水1をノズル12及びノズル12aから、それぞれ第1電極3及び第2電極4aの上部に滴下して供給する滴下式を採用することによって、水1の重力を利用することができるので、第1電極3及び第2電極4aにおける拡散速度を向上させることができる。また、これによって、同じ電界強度において、吸上げ式よりも高い加湿性能を得ることができる。
実施の形態8.
図15は本発明の加湿装置の実施の形態8を示す構成図であり、図15を参照して実施の形態8の加湿装置について説明する。なお、図15の加湿装置において図1の加湿装置と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図15の加湿装置が図1の加湿装置と異なる点は、湿温度検出手段を有する点である。
(加湿装置の構成)
図17で示されるように、本実施の形態に係る加湿装置は、温湿度センサー14を備えたものである。温湿度センサー14は、第1電極3及び第2電極4に対して送風機6の送風方向の下流側に配置され、相対湿度及び温度を検出するものである。そして、温湿度センサー14は、検出した湿度情報及び温度情報を電源制御部15に送信する。
電源制御部15は、温湿度センサー14から受信した相対湿度情報及び温度情報に基づいて、絶対湿度を演算し、その絶対湿度に基づいて、電源5による第2電極4に対する印加電圧を制御するものである。電源5は、電源制御部15からの制御信号に基づいて、第2電極4に印加する電圧を調整する。
なお、温湿度センサー14は、一体型ではなく、温度センサー及び湿度センサーによって構成され、それぞれ電源制御部15に接続される構成としてもよい。また、温湿度センサー14は、相対湿度及び温度を検出するのではなく、直接、絶対湿度を検出するセンサーとしてもよい。この場合、電源制御部15は、絶対温度を演算する必要がなく、演算負荷を削減することができる。
(実施の形態8の効果)
本実施の形態に係る加湿装置のように、加湿空間の絶対湿度に基づいて、電源5によって第2電極4に印加される電圧を制御するので、その絶対温度に適した加湿性能を発揮することができる。すなわち、加湿装置によって加湿空間が過剰に加湿されると、気化熱によって加湿空間の温度が低下し、たとえば暖房の負荷が増大するという問題が発生する。一方、以上の構成によって、加湿空間の絶対湿度に基づいて、電源5によって第2電極4に印加される電圧を制御することができ、その絶対温度に適した加湿性能を発揮することができる。また、加湿空間に放出された水1の気化熱によって過度に加湿空間の温度が低下するのを抑制し、暖房負荷の増大を抑制することができる。
なお、本実施の形態の構成は、実施の形態2〜実施の形態7に係る加湿装置にも適用することができる。
実施の形態9.
図16は本発明の加湿装置の実施の形態9を示す構成図であり、図16を参照して実施の形態8の加湿装置について説明する。なお、図16は加湿装置の第1電極及び/又は第2電極の単位体積当たりの純水の吸水量を比較した図であり、以下に示すような親水性の表面処理を施した第1電極3及び/又は第2電極4aが図1から図15の加湿装置に対し適用される。
この実施の形態は、第1電極3および第2電極4aの表面層に親水化処理を施す点で他の実施の形態と異なる。第1電極3および第2電極4aを製作する際に発泡形成処理後の表面には、OH基などの親水基がないため疎水性であり、発泡金属の内部に水を浸透させることが困難である。発泡金属の表面を親水化することで内部への水の浸透速度が向上し、水の保持量が増大することで、処理空気と加湿水の接触面積が増加することで加湿性能が大きくなる。そのため、発泡金属の親水性能を高めることで加湿性能の向上に直結する。具体的には、発泡金属の表面に親水性の材料をコーティングすることで実現する方法と大気圧プラズマ放電によって親水化処理を実施する方法がある。
(親水化処理方法)
親水化の材料をコーティングする具体的な方法は以下のとおりである。多孔質金属体を400℃、30分の条件で大気酸化処理を行い、さらに表面に耐食性を向上させる目的でリン酸クロメート処理を行った後、ケイ酸ナトリウム水溶液100mg/Lに10分間浸漬させ、80℃、5時間の条件で乾燥させて、表面にシリカのコーティング膜を形成する。
コーティングの膜厚は0.01〜10μmの範囲が好ましく、あまり膜を厚くすると発泡部分の細孔を塞ぐことになり好ましくない。反対に膜を薄くしすぎると経時的に膜が剥離して表面の親水性が低下して含水能力が低下することから好ましくない。
親水系の材料としてシリカの代替として、シランカップリング剤または酸化チタンのジメチルホルムアミド溶液を用いてもよい。また有機系の高分子樹脂でもよく、例えばポリビリルアルコール、ポリエチレングリコール、セルロール、またはエポキシのジメチルホルムアミド溶液を用いてもよい。
発泡金属の表面が滑らかな方が親水性能がより向上することから、表面の凹凸を無くす処理を行ってもよい。この場合は有機系の高分子樹脂の膜を積層するのが好ましい。以上の処理を行うことで、多孔質金属体の表面は親水化し、多孔質金属体への吸水を迅速に行う作用を発揮する。
一方、大気圧プラズマ放電によって親水化処理を実施する方法については以下のとおりである。金属発泡体をイソプロピルアルコールに浸漬して乾燥することで脱脂処理を実施後、金属発泡体を接地し、さらに、金属発泡体の平板から5mmの距離にステンレス製の突起放電電極を設置して、両者間に高電圧をかけることで放電を発生させて大気圧プラズマ処理を行った。印加する電圧は10kVの交流とし周波数は5kHz、処理時間は10分とした。金属発泡体の表面には大気圧プラズマ放電によりOH基が生成し、親水性能が向上する。また大気圧プラズマの代わりにコロナ放電によって処理しても同等の効果が得られる。
なお、大気圧プラズマの処理はコーティング処理の下処理として実施してもよい。この場合、コーティング膜と金属発泡体の接着力が強化され、経時的な耐久性が向上する。
(親水化処理の効果)
図16は、本発明の実施の形態9に係る加湿装置のシリカコーティングと大気圧プラズマ処理を実施した 第1電極4(第2電極4a)及び多孔質セラミックの単位体積当たりの純水の吸水量を比較した図である。金属発泡体の材質は多孔質チタンを用いた。
図16からわかるように、コーティングがない多孔質チタンの単位面積当たりの吸水量は、0.38[cc/cm]であるのに対し、シリカコーティングおよび大気圧プラズマ処理を施した金属発泡体はそれぞれ0.55[cc/cm]及び0.46[cc/cm]と多いことが分かった。つまり金属発泡体は表面に処理を行うことによって、第1電極3及び/又は第2電極4aは、水供給部2から多くの水1を保持することが可能となる。
本発明の実施形態は上記実施形態に限定されない。たとえば、上記各実施形態において、第1電極3と第2電極4との間で電界を形成する場合について例示しているが、図17−図19に示すように、電界を形成しなくても吸水した第1電極3(含水体)からも水1を蒸散させることができるので電界を形成しない加湿装置であってもよい。なお、図17−図19はそれぞれ水供給部の構成が異なるものであって、図17は図1(もしくは図9)に示すように第1電極3(含水体)へ下部から水1を供給するものであり、図18は、図14のように第1電極3(含水体)へ上部から水1を供給するものであり、図19は、図13のように一方の第1電極3(含水体)へは上部から水1を供給し、他方の第1電極3(含水体)へは下部から水1を供給する構成になっている。
従来の気化式加湿器には不織布からなるフィルタが使用され、加湿が行われている。フィルタ気化による加湿において加湿性能を向上させるためは、通過風速の向上、高温空気の通風、低湿度空気の通風が必要である。このため、加湿性能を向上させる一因として気化式フィルタの熱伝導率が高い材質を選定することが考えられる。そこで、図17−図19の加湿装置において、第1電極3(含水体)に多孔質金属を使用することにより、外部からの熱エネルギーを有効に利用することができる。
1 水、2 、22a 水供給部、2a 上部水供給部、2b 水収容部、3 第1電極(多孔質金属体、含水体)、4 第2電極(導電体電極)、4a 第2電極(多孔質金属体)、5 電源、6 送風機、7 被処理ガス、8 金属部、9 空隙部、10 絶縁部材、11、11a 圧力駆動部、12、12a ノズル、13 ドレンパン、14 温湿度センサー、15 電源制御部。
特開昭60−197263号公報(第1−2頁、図1) 実開平05−94634号公報(第8−9頁、図3−4)
本発明に係る加湿装置は、三次元網目構造を有する平板形状の多孔質金属体である第1電極と、第1電極と所定間隔の空間を隔てて互いの平面が平行となるように対向して配置された平板形状の導電体電極である第2電極と、第1電極と第2電極との間の空間に電界を形成する電源と、第1電極に水を供給する水供給部と、電界の形成方向に対して垂直方向側に風を送風し、水供給部から第1電極に供給され保持された水を蒸散させる送風機と、電源により形成される第1電極及び第2電極との間の電界の強度を調整する電源制御部とを備えたものである。
特開昭60−197263号公報(第1−2頁、図1) 実願平4−41009号(実開平05−94634号)のCD−ROM(第8−9頁、図3−4)
本発明に係る加湿装置は、三次元網目構造を有する平板形状の多孔質金属体である第1電極と、第1電極と所定間隔の空間を隔てて互いの平面が平行となるように対向して配置された平板形状の導電体電極である第2電極と、第1電極と第2電極との間の空間に放電現象が起きない電界を形成する電源と、第1電極に水を供給する水供給部と、電界の形成方向に対して垂直方向側に風を送風し、水供給部から第1電極に供給され保持された水を蒸散させる送風機と、電源により形成される第1電極及び第2電極との間の電界の強度を調整する電源制御部とを備えたものである。

Claims (17)

  1. 三次元網目構造を有する多孔質金属体である第1電極と、
    前記第1電極と対向するように所定間隔の空間を隔てて配置された導電体電極である第2電極と、
    前記第1電極と第2電極との間の前記空間に電界を形成する電源と、
    前記第1電極に水を供給する水供給部と、
    前記空間に送風することにより、前記水供給部から前記第1電極に供給され保持された前記水を蒸散させる送風機と
    を備えたことを特徴とする加湿装置。
  2. 前記電源は、前記電界により放電させることなく前記第1電極上にテーラーコーンを形成するように前記空間に電界を形成するものであり、
    前記送風機が、前記第1電極および前記第1電極上に形成された前記テーラーコーンに風を当てることにより前記水を気化させるものであることを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
  3. 加湿量を調整するために前記電源により形成される前記第1電極及び前記第2電極との間の前記電界の強度を調整する電源制御部をさらに有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加湿装置。
  4. 前記送風機は、前記電界の形成方向に対して垂直方向側に風を送風するものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の加湿装置。
  5. 前記第1電極及び前記第2電極は、平板形状に形成されており、互いの平面が平行となるように対向して配置されたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の加湿装置。
  6. 前記第2電極は、外周端部に絶縁部材を有することを特徴とする請求項1から請求5のいずれか1項に記載の加湿装置。
  7. 前記第2電極は、多孔質金属体によって形成されており、
    前記水供給部は、前記第2電極に前記水を供給する機能を有するものであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の加湿装置。
  8. 前記水供給部は、前記第1電極及び/又は前記第2電極の直下に設けられ、その内部に前記水を貯留したものであり、
    前記第1電極及び/又は前記第2電極は、下部が前記水供給部に貯留された前記水に浸漬するように配置されたものであって、前記水に浸漬した部分から前記水が供給されることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の加湿装置。
  9. 前記水供給部は、前記第1電極及び/又は前記第2電極の上部から前記水を供給するものであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の加湿装置。
  10. 前記水供給部は、
    前記第1電極に対して上部から前記水を供給する上部水供給部と、
    前記第1電極及び前記第2電極の下部に配置された、前記第1電極から漏れ出す前記水を受けて貯留するドレンパンと
    を備え、
    前記第2電極には、前記ドレンパンに貯留された前記水にその下部を浸漬させることによって前記水が給されることを特徴とする請求項7記載の加湿装置。
  11. 前記第1電極及び前記第2電極に対して前記送風機の通風方向の下流側に配置され、その位置における温度および湿度を検出する温湿度検出手段をさらに有し、
    前記電源制御部は、前記温湿度検出手段によって検出された温度情報および湿度情報に基づいて、前記電源によって形成される前記第1電極と前記第2電極との間の電界の強度を制御するものであることを特徴とする請求項3から請求項10のいずれか1項に記載の加湿装置。
  12. 前記電源は、前記第1電極の電圧に対して負極性となる電圧を前記第2電極に印加することにより、前記電界を形成するものであることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の加湿装置。
  13. 前記第1電極は、電気的に接地されていることを特徴とする請求項12に記載の加湿装置。
  14. 前記第1電極及び/又は前記第2電極の前記多孔質金属体には親水性の表面処理が施されていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項記載の加湿装置。
  15. 三次元網目構造を有する多孔質金属体である第1電極に水を含有させた状態で、前記第2電極と前記第1電極に対向するように所定間隔の空間を隔てて配置した導電体電極である第2電極との間に電界を形成することにより、前記電界により放電をさせずに前記第1電極からテーラーコーンを形成し、
    前記第1電極によって保持された前記水及び前記テーラーコーンを前記空間に蒸散させて加湿する
    ことを特徴とする加湿方法。
  16. 前記電界の強度が30[kV/cm]以下であることを特徴とする請求項15に記載の加湿方法。
  17. 三次元網目構造を有する多孔質金属体に親水性の表面処理を施した、所定間隔を隔ててそれぞれ対向するように配置された複数の含水体と、
    前記複数の含水体に加湿水を供給する水供給部と、
    前記含水体に向けて風を送風する送風機と
    を備える加湿装置。
JP2013531218A 2011-08-29 2012-08-20 加湿装置 Active JP5646068B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013531218A JP5646068B2 (ja) 2011-08-29 2012-08-20 加湿装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011185682 2011-08-29
JP2011185682 2011-08-29
JP2013531218A JP5646068B2 (ja) 2011-08-29 2012-08-20 加湿装置
PCT/JP2012/070987 WO2013031568A1 (ja) 2011-08-29 2012-08-20 加湿装置及び加湿方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5646068B2 JP5646068B2 (ja) 2014-12-24
JPWO2013031568A1 true JPWO2013031568A1 (ja) 2015-03-23

Family

ID=47756062

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013531218A Active JP5646068B2 (ja) 2011-08-29 2012-08-20 加湿装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9228752B2 (ja)
JP (1) JP5646068B2 (ja)
CN (1) CN103348190B (ja)
WO (1) WO2013031568A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104641181B (zh) * 2012-09-18 2018-06-12 三菱电机株式会社 加湿装置及具有加湿装置的空气调节器
US10871296B2 (en) * 2013-09-18 2020-12-22 Mitsubishi Electric Corporation Humidifier and air-conditioning apparatus including humidifier
US10047949B2 (en) * 2014-04-17 2018-08-14 Electronics And Telecommunications Research Institute Apparatus and method for controlling humidity
JP6076553B1 (ja) * 2016-02-09 2017-02-08 三菱電機株式会社 加湿装置及び空気調和機
CN206846979U (zh) * 2017-01-15 2018-01-05 佛山市顺德区德尔玛电器有限公司 一种具有净化装置的加湿器
CN107166614B (zh) * 2017-05-18 2019-05-17 安徽朗迪叶轮机械有限公司 一种驱蚊通风设备
US20210381773A1 (en) * 2018-09-17 2021-12-09 Omius Inc. Evaporative cooling system

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5332951A (en) * 1976-09-07 1978-03-28 Mitsubishi Electric Corp Humidifier
JPH02245251A (ja) * 1989-03-17 1990-10-01 Mitsubishi Electric Corp 空気清浄機の集塵装置
JPH03191239A (ja) * 1989-12-20 1991-08-21 Uetsuto Master Kk 加湿器の給水量制御装置
JPH07103522A (ja) * 1993-10-12 1995-04-18 Matsushita Refrig Co Ltd 加湿装置
JP2003275291A (ja) * 2002-03-27 2003-09-30 Mitsubishi Electric Corp 空気清浄装置
JP2005192822A (ja) * 2004-01-08 2005-07-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 浄化方法と浄化装置
JP2006204968A (ja) * 2005-01-25 2006-08-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 霧化装置
JP2007253055A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 集塵装置および空調装置
JP2009125653A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Daikin Ind Ltd 空気浄化装置
JP2009180434A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Sharp Corp 加湿装置
JP2010017703A (ja) * 2008-06-13 2010-01-28 Toyota Central R&D Labs Inc エレクトレット加工装置及びエレクトレット加工方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60197263A (ja) 1984-03-17 1985-10-05 Hiroshi Akashi コロナ放電による噴霧方法を用いた噴霧器
CH660569A5 (de) * 1985-06-26 1987-05-15 Eltex Elektrostatik Gesellscha Verfahren zum befeuchten eines plattenzylinders einer offset-druckmaschine und offset-druckmaschine.
JPH0594634A (ja) 1991-06-28 1993-04-16 Toshiba Corp デイスク装置
JP4089661B2 (ja) 2004-07-14 2008-05-28 松下電器産業株式会社 浄化装置
JP4396580B2 (ja) * 2005-06-01 2010-01-13 パナソニック電工株式会社 静電霧化装置
JP2007003049A (ja) 2005-06-22 2007-01-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 熱交換器とその製造方法およびその熱交換器を用いた冷凍サイクル装置
JP2009014226A (ja) 2007-07-02 2009-01-22 Techno Ryowa Ltd 空調システム
JP4915582B2 (ja) * 2007-08-23 2012-04-11 パナソニック株式会社 ミスト発生装置
JP2009090192A (ja) * 2007-10-05 2009-04-30 Panasonic Electric Works Co Ltd 静電霧化装置
JP5555000B2 (ja) 2010-02-03 2014-07-23 株式会社エルブ 加湿器
JP4841698B2 (ja) * 2011-02-19 2011-12-21 三菱電機株式会社 静電霧化装置及び空気調和機

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5332951A (en) * 1976-09-07 1978-03-28 Mitsubishi Electric Corp Humidifier
JPH02245251A (ja) * 1989-03-17 1990-10-01 Mitsubishi Electric Corp 空気清浄機の集塵装置
JPH03191239A (ja) * 1989-12-20 1991-08-21 Uetsuto Master Kk 加湿器の給水量制御装置
JPH07103522A (ja) * 1993-10-12 1995-04-18 Matsushita Refrig Co Ltd 加湿装置
JP2003275291A (ja) * 2002-03-27 2003-09-30 Mitsubishi Electric Corp 空気清浄装置
JP2005192822A (ja) * 2004-01-08 2005-07-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 浄化方法と浄化装置
JP2006204968A (ja) * 2005-01-25 2006-08-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 霧化装置
JP2007253055A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 集塵装置および空調装置
JP2009125653A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Daikin Ind Ltd 空気浄化装置
JP2009180434A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Sharp Corp 加湿装置
JP2010017703A (ja) * 2008-06-13 2010-01-28 Toyota Central R&D Labs Inc エレクトレット加工装置及びエレクトレット加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN103348190B (zh) 2016-01-27
JP5646068B2 (ja) 2014-12-24
US20130313729A1 (en) 2013-11-28
CN103348190A (zh) 2013-10-09
WO2013031568A1 (ja) 2013-03-07
US9228752B2 (en) 2016-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5646068B2 (ja) 加湿装置
CN105556216B (zh) 加湿装置及具备加湿装置的空气调节机
JP5955395B2 (ja) 加湿装置及び加湿装置を備えた空気調和機
JP4818399B2 (ja) 静電霧化装置及び空気調和機
JP6165328B2 (ja) 加湿装置及び加湿装置付きの空気調和機
JP5686504B2 (ja) 静電霧化装置及び空気調和機
JP2008081761A (ja) 過酸化水素製造装置並びにそれを用いた空調機、空気清浄機および加湿器
JP5989236B2 (ja) 加湿装置及び加湿装置を備えた空気調和機
JP6076544B2 (ja) 加湿装置、及び加湿装置を備えた空気調和機
JP2011031184A (ja) 静電噴霧装置
JP2006097960A (ja) 空気浄化装置および空気清浄機および加湿器
JP2010179221A (ja) 噴霧ノズル及びミスト帯電防止方法
JP5523689B2 (ja) 空気調和機
JP5885653B2 (ja) 加湿装置
JP5377412B2 (ja) 加湿装置
CN110314620B (zh) 一种高效喷淋气液混合装置
JP5230672B2 (ja) 静電霧化装置並びに機器
JP2007263416A (ja) 加湿装置
JP4841699B2 (ja) 空気調和機
JP2023098525A (ja) 活性酸素供給装置、活性酸素による処理装置及び活性酸素による処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141007

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141104

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5646068

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250