JPWO2013031043A1 - ランプおよび照明器具 - Google Patents

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Abstract

ランプ1は、モジュール基板11およびモジュール基板11に実装され光の主出射方向がモジュール基板11に直交する方向である複数の発光部13を有する発光モジュール10と、導電性材料により形成され且つモジュール基板11における発光部13が実装される面側に発光部13の光の主出射方向において発光部13と重ならないように配置されたアンテナ94を有し、アンテナ94で受信した無線信号に基づいて発光部13への電力供給を制御する回路を有する回路ユニット90と、誘電体材料により形成され且つアンテナ94の一部に接する形で設けられた第2の反射部材80とを備える。

Description

本発明は、半導体発光素子を備えたランプに関し、特に、外部からの無線信号を受けて点灯制御可能なランプに関する。
近年、白熱電球の代替品として、LED(Light Emitting Diode)などの半導体発光素子を用いた電球形のランプが普及しつつある。
この種のランプには、半導体発光素子が配設されたモジュール基板を有する発光モジュールと、発光部に電力を供給する電力供給回路と、アンテナで受信した無線信号に対応する制御信号を出力する信号処理回路と、信号処理回路から出力される制御信号に基づいて電力供給回路の供給電力を制御する制御回路とを備え、外部からの無線信号により点灯制御されるものがある(特許文献1参照)。
特開2011−9717号公報
ところで、前述のようなランプでは、外部からの無線信号がモジュール基板における発光部が配設される面側から入射されることが多い。したがって、アンテナは、モジュール基板における発光部が配設される面側に配置したほうが、アンテナの受信感度の向上を図る上で有利であるが、反面、当該アンテナが、発光部から主出射される光を遮らないようにするために、発光部と重ならないように配置されなければならない。
しかしながら、一般的に、発光部から出射される光は、主出射方向に進行する光のみならず、主出射方向から傾いた方向に進行する光もある。従って、アンテナをモジュール基板における発光部が配設される面側に配置すると、発光部から出射された光の一部がアンテナにより遮られ、ランプの配光特性の劣化に繋がるおそれがある。このことから、アンテナはできるだけ小型化し、アンテナが発光部から出射された光の一部を遮らないようにすることが要請されている。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、無線信号に対するアンテナの受信感度の向上とともに配光特性の維持を図ることができるランプを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るランプは、モジュール基板およびモジュール基板に実装され光の主出射方向がモジュール基板に直交する方向である複数の発光部を有する発光モジュールと、導電性材料により形成され且つモジュール基板における発光部が実装される一面側に光の主出射方向において発光部と重ならないように配置されたアンテナを有し、アンテナで受信した無線信号に基づいて発光部への電力供給を制御する回路を有する回路ユニットと、モジュール基板における一面側とは反対側の他面側に配置され内部に回路ユニットを収納する筐体と、誘電体材料により形成され且つアンテナの少なくとも一部に接する誘電体部材とを備える。
本構成によれば、アンテナが、モジュール基板における発光部が実装される一面側に配置されていることにより、アンテナがモジュール基板における他面側に配置された筐体内に配置されている場合に比べて、モジュール基板における上記一面側から送信されてくる無線信号に対するアンテナの受信感度が向上している。また、誘電体部材が、アンテナの少なくとも一部に接していることにより、アンテナの電気長をアンテナの物理長よりも長くすることができるので、アンテナの電気長を使用する無線の周波数帯域に応じた長さに維持しながらアンテナの物理長を短縮してアンテナを小型化することができ、更に、アンテナの大きさに合わせて誘電体部材も小型化できる。従って、発光部から出射された光のうちアンテナや誘電体部材により遮ぎられる光の割合を低減することができる。
従って、モジュール基板における上記一面側から送信されてくる無線信号に対するアンテナの受信感度を向上させながらも、アンテナの小型化によって発光部から出射された光のうちアンテナや誘電体部材により遮られる光の割合を低減することができるので、アンテナの受信感度の向上とともにランプの配光特性の維持を図ることができる。
また、本発明に係るランプは、上記モジュール基板が、平面視環状に形成され、上記アンテナおよび上記誘電体部材は、平面視でモジュール基板の開口部の内側に配置されてなるものであってもよい。
本構成によれば、モジュール基板が平面視環状に形成され、アンテナおよび誘電体部材が平面視でモジュール基板の開口部の内側に配置されていることにより、発光部からモジュール基板の外側へ出射される光がアンテナおよび誘電体部材により遮られないので、モジュール基板の中心を通り且つモジュール基板に直交する線に対して線対称となる配光特性が得られる。
また、本発明に係るランプは、上記誘電体部材が、上記モジュール基板から所定の距離だけ離間し且つモジュール基板の表面に平行となる形で配置された板状部を有するものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記信号処理部が、上記アンテナと電気的に接続された電極パッドを有する回路基板上に設けられており、アンテナが、L字状に屈曲した棒状であり且つ一端部が回路基板上に形成された電極パッドに接続されてなる第1部位と、棒状であり且つ片端部が第1部位の他端部に接続されるとともに、板状部におけるモジュール基板側の面に沿う形で配置されてなる第2部位とからなるものであってもよい。
本構成によれば、アンテナがL字状に屈曲した棒状であり且つ一端部が回路基板上に形成された電極パッドに接続されてなる第1部位と、棒状であり且つ片端部が第1部位の他端部に接続されるとともに、板状部におけるモジュール基板側の面に沿う形で配置されてなる第2部位とからなることにより、アンテナ全体がモジュール基板における上記一面側と板状部との間に生じる領域内に収めることができる。
また、本発明に係るランプは、上記第2部位が、互いに平行に配置された2本の棒状部と、当該棒状部の端部において当該棒状部の長手方向に直交する方向に延出し且つ棒状部同士を連結する連結部とからなるものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記第1部位の他端部に接続される一方の棒状部の長手方向の長さに比べて、他方の棒状部の長手方向の長さが長いものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記アンテナが、更に、棒状に形成され且つ一端部が上記第1部位に接続された上記第2部位の他端部に接続されるとともに、上記板状部における上記モジュール基板側の面に直交する形でモジュール基板側に突出する第3部位を有するものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記アンテナが、更に、棒状に形成され且つ一端部が上記第2部位に接続された上記第3部位の他端部に、片端部が接続されるとともに、上記板状部における上記モジュール基板側の面に平行な面に沿う形で配置されてなる第4部位を有するものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記アンテナが、上記誘電体部材の内側に配置されているものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記第1部位が、更に、上記回路基板における上記電極パッドが形成された面に平行な面内で屈曲してなるものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記誘電体部材が、上記アンテナの少なくとも一部が埋没してなるものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記回路ユニットが、上記発光部に電力を供給する電力供給回路と、上記アンテナで受信した無線信号に対応する制御信号を出力する信号処理回路と、信号処理部から入力される制御信号に基づいて電力供給回路を制御する電力制御回路とを備えるものであってもよい。
また、本発明は、上記ランプを備える照明器具であってもよい。
実施の形態1に係るランプ1の構造を示す一部破断した斜視図である。 図1に示すA−A’線に沿って破断した断面図である。 実施の形態1に係るランプ1について第1反射部材および第2反射部材を取り外した状態における一部破断した斜視図である。 実施の形態1に係る発光モジュールの構造を示す平面図である。 実施の形態1に係る点灯回路の回路図である。 実施の形態1に係るランプおよび比較例に係るランプについてシミュレーションに用いたモデルを示し、(a)、(b)は、比較例に係るランプのアンテナのモデル、(c)は本実施の形態に係るランプのアンテナのモデルを示す図である。 実施の形態1に係るランプおよび比較例に係るランプについて、シミュレーションにより算出した指向性利得の平均値の比較結果である。 実施の形態1に係るランプおよび比較例に係るランプについて、実験により得られた指向性利得の平均値の比較結果である。 実施の形態2に係る照明器具の断面図である。 変形例に係るランプの一部破断した斜視図である。 変形例に係るランプについてグローブを取り外した状態における要部斜視図である。 変形例に係るランプのシミュレーションのモデルを示す図である。 変形例に係るランプおよび実施の形態1に係るランプについて、シミュレーションにより算出した指向性利得の平均値の比較結果である。 変形例に係るランプについてグローブを取り外した状態における要部斜視図である。 変形例に係るランプのシミュレーションのモデルを示す図である。 変形例に係るランプおよび実施の形態1に係るランプについて、シミュレーションにより算出した指向性利得の平均値の比較結果である。 変形例に係るランプの断面図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナの断面図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナの断面図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナの断面図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナの断面図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナを示し、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナを示し、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナを示す断面図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナを示し、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナを示す断面図である。
<実施の形態1>
<1>構成
本実施の形態に係るランプ1の全体構成について、図1および図2を参照しながら説明する。図1は、ランプ1の一部破断した斜視図であり、図2は、図1のA−A’線で破断した断面図である。図2において、紙面上下方向に沿って描かれた一点鎖線はランプのランプ軸Jを示しており、紙面上方がランプ1の前方であって、紙面下方がランプ1の後方である。なお、図2において、回路ユニット90については断面図としていない。
図1および図2に示すように、ランプ1は、発光部13を有する発光モジュール10と、発光モジュール10が取着される基台20と、基台20に発光モジュール10を覆うように取着されるグローブ30と、発光部13に電力を供給する電力供給部等を構成する回路を含む回路ユニット90と、回路ユニット90が内側に配置される回路ケース40と、内部に回路ケース40とともに回路ユニット90を収納する筐体50と、外部から点灯ユニット90に供給される電力を受けるための口金60と、発光部13から出射される光を反射する第1の反射部材70および第2の反射部材80とを備える。
<1−1>発光モジュール
発光モジュール10は、モジュール基板11と当該モジュール基板11上に配設された複数の発光部13とを有する。
図4に示すように、モジュール基板11は、中央に略円形の孔部11aを有する略円環状に形成され複数の発光部13が実装される実装部11cと、実装部11cの内周縁の一箇所から孔部11aの中心へ向けて延出した舌片部11dとからなる。舌片部11dの後面には、点灯回路90から導出されたリード線91a,91b(図2参照)が接続されるコネクタ17が設けられている。そして、リード線91a,91bをコネクタ17に接続することによって発光モジュール10と点灯回路90とが電気的に接続される。
発光部13は、2つの半導体発光素子13aと、略直方体状に形成され、2つの半導体発光素子13aを封止する封止体13bとから構成されている。そして、複数個(図1では16個)の発光部13が、実装部11aの周方向に沿って円環状に等間隔で配置されている。つまり、複数の発光部13は、モジュール基板11を平面視した場合にランプ軸Jを中心として放射状に配置されている。この発光部13は、光の主出射方向がモジュール基板11に直交する方向(ランプ軸Jに沿った前方)である。
封止体13bは、主として透光性材料からなるが、半導体発光素子9から発せられた光の波長を所定の波長へと変換する必要がある場合には、透光性材料に光の波長を変換する波長変換材料が混入される。透光性材料としては、シリコーン樹脂を利用することができ、波長変換材料としては、蛍光体粒子を利用することができる。本実施の形態では、青色光を出射する半導体発光素子13aと、青色光を黄色光に波長変換する蛍光体粒子が混入された透光性材料で形成された封止体13bとが採用されており、半導体発光素子13aから出射された青色光の一部が封止体13bによって黄色光に波長変換され、未変換の青色光と変換後の黄色光との混色により生成される白色光が発光部13から出射される。
なお、無線信号に基づいてランプ1の照明色を変更する場合は、半導体発光モジュール2として、例えば、紫外線発光の半導体発光素子13aと三原色(赤色、緑色、青色)に発光する各色蛍光体粒子とを組み合わせたものを用いることで実現できる。さらに、波長変換材料として半導体、金属錯体、有機染料、顔料など、ある波長の光を吸収し、吸収した光とは異なる波長の光を発する物質を含んでいる材料を用いても良い。
<1−2>基台
基台20は、貫通孔20aを有する略円筒形状であり、その筒軸がランプ軸Jと一致する姿勢で配置されている。図2に示す基台20は、前面20bおよび後面20cはいずれも略円環形状の平面である。そして、基台20の前面20aに発光モジュール10が搭載されており、これにより各発光部13がそれぞれの主出射方向を前方に向けた状態で平面配置される。発光モジュール10は、螺子を用いて基台20に固定されている。また、基台20は、熱伝導性の高い材料により形成されており、例えば、Al,Ag,Au,Ni,Rh,Pdまたはそれらの内の2以上からなる合金、またはCuとAgの合金等の金属材料により形成されている。
<1−3>グローブ
グローブ30は、一般電球形状であるA型の電球のバルブを模した形状であり、グローブ30の開口側端部30bを筐体50の前方側端部50b内に圧入することにより、発光モジュール10のモジュール基板11の前方を覆った状態で、筐体50に固定されている。
グローブ30の内面32には、発光部13から発せられた光を拡散させる拡散処理、例えば、シリカや白色顔料等による拡散処理が施されている。グローブ30の内面32に入射した光はグローブ30を透過しグローブ30の外部へと取り出される。
<1−4>回路ケース
回路ケース40は、両側が開口した略円筒形状であって、大径部42と小径部43とから構成される。発光モジュール10側に位置する大径部42には、回路ユニット90が収納されている。また、口金60側に位置する小径部43には、口金60が外嵌されており、これによって回路ケース40の口金60側の開口43aが塞がれている。回路ケース40は、樹脂等の非導電性材料により形成されている。この非導電性材料としては、例えば、合成樹脂(具体的には、ポリブチレンテレフタレート(PBT)である。)を採用することができる。
回路ケース40の大径部42は、基台20の貫通孔20aに挿通されており、回路ユニット90の一部も、回路ケース40に収納された状態で基台20の貫通孔20aに挿通されている。回路ケース40は、基台20およびモジュール基板11と接触しないようにランプ1内に配置されている。これは、発光モジュール10で発生した熱が回路ケース40に伝導しにくくして、回路ケース40の温度上昇を抑制して回路ユニット90への熱負荷を低減するためである。
また、回路ケース40には、モジュール基板11の舌片部11dに対応した位置に貫通孔42aが設けられている。そして、舌片部11dの先端が、貫通孔42aを介して回路ケース40内に挿入されることで、舌片部11dに設けられたコネクタ17が回路ホルダ7内に配置される。
<1−5>筐体
筐体50は、両端が開口し前方から後方へ向けて縮径した円筒形状を有する。図2に示すように、筐体50の前方側端部50b内には、基台20とグローブ30の開口側端部30bとが配置されており、カシメにより筐体50が基台20に固定されている。また、基台20の後方側端部の外周縁は、筐体50の内周面50aの形状にあわせてテーパ形状となっている。そのテーパ面が筐体50の内周面50aと面接触しているため、発光モジュール10から基台20へ伝導した熱が、さらに筐体50に伝導し易くなっている。そして、筐体50に伝導した熱は、更に、回路ケース40の小径部43を介して口金60へ伝導し、口金60から照明器具(不図示)側へ放熱される。筐体50は、熱放射性の高い材料からなる筒状の部材であり、基台20をグローブ30側に備える。熱伝導性の高い材料としては、例えば、基台20の説明のところで列挙したような金属材料を用いることができる。
<1−6>口金
口金60は、ランプ1が照明器具に取り付けられる際に、照明器具のソケットから電力を受けるための部材である。口金60の種類は、エジソンタイプであるE26口金が使用されている。口金60は、略円筒形状であって外壁に雄螺子部を有するシェル61と、シェル61に絶縁部62を介して装着されたアイレット63とを備える。シェル61と筐体50との間には絶縁部材64が介在している。ここで、シェル61には、回路ユニット90から導出されたリード線92aが接続され、アイレット63には、回路ユニット90から導出されたリード線92bが接続されている。
<1−7>第1の反射部材
第1の反射部材70は、図1および図2に示すように、筒状であって、両側が開口した略円筒形状の本体部71と、本体部71の後方側開口を塞ぐ略円板形状の取付部72とを備える。第1の反射部材70は、ポリカーボネート等の樹脂により形成されている。この第1の反射部材70は、取付部72の外周縁を発光モジュール10のモジュール基板11の内周縁に載置した形で取着されている。
本体部71は、後方側よりも前方側の方が外径の大きい略円筒状であって、その筒軸がランプ軸Jと一致している。本体部71の外周面は、後方側からランプ軸Jに沿って前方側を見た場合に略円環形状であって、モジュール基板11に環状に配置された複数の発光部13を覆っている。
図1に示すように、第1の反射部材70には、本体部71と取付部72とに亘って、本体部71の筒軸を中心として本体部71の外周面71bの周方向に沿って間隔を空けて、複数の開口部71aが設けられている。具体的には、発光モジュール10の発光部13の数と同じ16個の開口部71aが、発光部13と一対一の関係で対向するように、外周面71bの周方向に沿って等間隔を空けて本体部71に設けられている。開口部71aは、平面視で略正方形であり、平面視で開口部71a内に発光部13の約半分である筒軸側の部位が位置し、残りの約半分である筒軸とは反対側の部位が本体部71で覆われている。つまり、発光部13の約半分が開口部71aから露出し、残りの約半分が本体部71に隠れている。そして、発光部13から出射した光の一部が、本体部71の外周面71bで反射される。
<1−8>第2の反射部材
第2の反射部材80は、略円筒状の本体部80aと、本体部80aの前方側開口を塞ぐ有底円筒状の蓋部80bとから構成される。本体部80aは、外周面における前方側に、後方から前方へ向け漸次拡径する形状を有する鍔部80cが全周に亘って形成されている。これにより、本体部80aは、発光部13から出射された光の一部を外周面においてランプ軸Jと交差する方向へ反射させる機能を発揮する。
この第2反射部材80は、全体が比誘電率が3.0乃至3.5程度の樹脂材料により形成されている。この樹脂材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
ここで、第2の反射部材80の蓋部80bは、平面視円形の板状に形成された板状部80b1と、板状部80b1の周部全体から板状部80b1に交差する方向に延出した側壁80b2とから構成される。そして、第2の反射部材80は、発光部13の主出射方向(モジュール基板11に直交する方向)において発光部13と重ならないように配置されている。
<1−9>回路ユニット
回路ユニット90は、発光部13に電力を供給する電力供給回路と、アンテナ94で受信した無線信号に応じた制御信号を出力する信号処理回路と、信号処理回路から入力される制御信号に基づいて電力供給回路を制御する電力制御回路とを構成するものである。
具体的には、図2に示すように、回路ユニット90は、回路基板90aと、当該回路基板90a上に配設された各種回路素子93と、アンテナ94と、ダイオードブリッジ95と、信号処理用IC96と、LEDドライバIC97と、電源用IC98と、信号処理用IC96およびLEDドライバ97等を駆動させるためのクロック信号を生成する発振器(図示せず)とを備えている。なお、図2では一部の回路素子のみに「93」の符号を付している。回路ユニット90は、回路ケース40内に収納されており、ねじ止め等により回路ケース40に固定されている。
回路基板90aは、金属により形成された電極パッド90bと配線パターン(図示せず)とが形成されている。この電極パッド90bは、アンテナ94と電気的に接続されている。そして、この配線パターンおよび電極パッド90bから、信号処理回路とアンテナ94との間の給電経路が構成されている。また、回路基板90aは、その主面がランプ軸Jに平行になるように配置されている。
アンテナ94は、L字状に形成された第1部位94aと、コ字状に形成され第1部位94aの先端部に接続された第2部位94bとから構成されている。具体的には、第1部位94aは、回路基板90aの表面に直交する方向に突出した棒状の突出部と当該突出部の先端から縦方向において上方に延出した棒状の延出部とから構成されている。また、第2部位94bは、第1部位94aの先端部から回路基板90aの上端に沿った方向に延出する棒状部材と当該棒状部材と長手方向の長さが同じであり且つ回路基板90aに直交する方向に離間して配置された2つの棒状部材と、2つの棒状部材を第1部位94aに連続する側とは反対側の端部で回路基板90aに直交する方向で連結する棒状の連結部材とから構成されている。ここで、第1部位94aの突出部の長手方向の長さと、第2部位94bの連結部材の長さとは略同じである。
図3に、ランプ1について第1の反射部材70と第2の反射部材80とを取り外した状態の一部破断した斜視図を示す。
図3に示すように、このアンテナ94は、アンテナ94は、モジュール基板11の内側の開口部11aから突出している。そして、第2の反射部材80が取着された状態では、図2に示すように、第2の反射部材80の板状部80b1が、アンテナ94の第2部位94bに接触している。そして、アンテナ94は、発光部13の主出射方向(モジュール基板11に直交する方向)において発光部13と重ならないように配置されている。
<2>回路ユニットの回路構成
回路ユニット90の回路図を図5に示す。
回路ユニット90は、電源端子TP1,TP2がリード線92a,92bを介して口金60に接続され、出力端子TL1,TL2がリード線91a,91bを介して発光モジュール10に接続されている。そして、電源端子TP1,TP2には、外部の交流電源ACから口金60、リード線92a、92bを介して交流電力が供給される。また、出力端子TL1,TL2から、リード線91a,91bを介して発光モジュール10に直流電力を供給される。ここで、図5に示すように、発光モジュール10は、8個のLEDを直列に接続してなる直列回路を4組並列に接続したものである。
図5に示すように、回路ユニット90は、電源端子TP1,TP2に入力される交流を整流平滑して出力する整流平滑回路U1と、整流平滑回路U1の出力端間に接続され整流平滑回路U1の出力端間に生じる電圧を降圧して出力端子TL1,TL2間に供給する電力供給回路U2と、アンテナ94で受信した無線信号に対応する制御信号を出力する信号処理回路U3と、信号処理回路から入力される制御信号に基づいて電力供給回路を制御する電力制御回路U4とから構成される。
<2−1>整流平滑回路
整流平滑回路U1は、外部の交流電源から口金60を介して入力される交流を整流するダイオードブリッジ95と、ダイオードブリッジ95に過電流が流れるのを防止するためのヒューズFUSEと、ダイオードブリッジ95から出力される脈流を平滑化するための平滑コンデンサC1とから構成される。ここで、平滑コンデンサC1としては、高耐圧の電解コンデンサ等が用いられる。また、整流平滑回路U1の低電位側の出力端は、接地電位GNDに接続されている。
<2−2>電力供給回路
電力供給回路U2は、整流平滑回路U1の出力端から供給される直流電圧を降圧するいわゆる降圧式のDC−DCコンバータを含み、電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)からなるスイッチング素子97aと、カソードが整流平滑回路U1の高電位側の出力端に接続されアノードがスイッチング素子97aのドレインに接続されたダイオードD1と、一端側がスイッチング素子97aのドレインとダイオードD1のアノードとの間の接続点に接続されたインダクタL1と、整流平滑回路U1の高電位側の出力端とインダクタL1の他端側との間に接続されたコンデンサC2とを備える。そして、コンデンサC2の両端間の電圧が、出力端子TL1,TL2を介して発光モジュール10に供給される。
ここで、スイッチング素子97aは、そのゲートに信号電圧を入力する制御回路97bが接続されている。この制御回路97bは、スイッチング素子97aのゲートに信号電圧を入力することによりスイッチング素子97aのオンオフ制御を行い、整流平滑回路U1の出力電圧を所望の電圧に降圧する。具体的には、スイッチング素子97aのゲートには、制御回路97bに内蔵された電圧制御発振器(図示せず)が接続されており、この電圧制御発振器からのパルス列状の信号電圧が入力される。
なお、図5に示すように、スイッチング素子97aと制御回路97bとは、1つのLEDドライバIC97のパッケージ内に設けられている。このLEDドライバIC97は、NXP社のSSL2108である。なお、このLEDドライバIC97としてパナソニック株式会社のMIP551等を用いてもよい。
<2−3>信号処理回路
信号処理回路U3は、主として、アンテナ94と、信号処理用IC96と、信号処理用IC96に電力を供給する電源用IC98とから構成される。
アンテナ94は、使用する無線信号に対応した規格のものが採用されている。無線信号には、ランプ1を点灯制御するための命令が含まれるが、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.15.4規格に準拠した通信装置で使用されている世界共通で使用可能な2.4[GHz]の周波数帯域の無線信号を用いることができる。なお、IEEE802.15.4とは、PAN(Personal Area Network)、またはW(Wireless)PANと呼ばれる短距離無線ネットワーク規格の名称である。
信号処理用IC96は、アンテナ94で受信した無線信号に基づいて電力供給回路U2から発光部13へ供給する電力を制御するための制御信号を生成し、電力制御回路U4に出力する。この信号処理用IC96は、NXP社のJN5142またはJN5148が用いられる。
この信号処理用IC96では、1番ピンにアンテナ94で受信して得られた信号が入力されると、当該信号が所定の制御信号に変換されて4番ピンから出力される。なお、2番ピンは、アンテナ94のグランド端子である。3番ピンは信号処理用IC96のグランド端子でありコンデンサC4を介して接地電位に接続されている。5番ピンは、電圧出力端子であり、所定の大きさの基準電圧を出力する。6番ピンは、電源用IC98に接続された電源端子であり、電源用IC98から供給される電圧が入力される。7番ピンおよび8番ピンは、インダクタL2を介して短絡されている。
電源用IC98は、昇圧回路であり、整流平滑回路U1の出力端間に発生する電圧を昇圧して信号処理用IC96の電源端子に入力する。
<2−4>電力制御回路
電力制御回路U4は、主として、信号処理回路U3から出力される制御信号を反転出力する制御信号検出回路U4aと、制御信号検出回路U4aの出力電圧に応じてスイッチング素子97aのゲートに入力する信号電圧の周波数を変更する制御回路97bとから構成される。
制御信号検出回路U4aは、MOSトランジスタからなるスイッチング素子TR1と、スイッチング素子TR1のゲートと信号処理用IC96の3番ピンとの間に接続された抵抗R2と、信号処理用IC96の5番ピンとスイッチング素子TR1のドレインとの間に接続された抵抗R1とから構成される。ここで、制御信号検出回路U4aは、信号処理回路U3の4番ピンから抵抗R2を介してスイッチング素子TR1のゲートに入力される制御信号の信号電圧が大きくなると、スイッチング素子TR1のドレイン電流が小さくなり、LEDドライバIC97の3番ピンに入力される電圧が大きくなる。一方、スイッチング素子TR1のゲートに入力される制御信号の信号電圧が小さくなると、スイッチング素子TR1のドレイン電流が大きくなり、LEDドライバIC97の3番ピンに入力される電圧が小さくなる。
制御回路97bは、前述のように、電圧制御用IC97に含まれている。ここで、電圧制御用IC97の1番ピンは電源端子である。2番ピンは、電圧供給用端子であり、信号処理用IC96の電源端子である5番ピンや制御信号検出回路U4aに所定の大きさの電圧を供給している。3番ピンは、制御信号検出部U4aから制御信号の信号電圧に応じた電圧が入力される。
そして、制御回路97bは、3番ピンに入力される電圧レベルが低下するほど電圧制御用IC97に内蔵された電圧制御発振器(図示せず)の発振周波数を低下させる。即ち、制御信号検出回路U4aから3番ピンに入力される電圧レベルが低下するほど、電力供給回路U2から出力端子TL1,TL2を介して発光モジュール10に供給される電圧が低下する。
<3>シミュレーションの結果について
本実施の形態に係るランプ1が備えるアンテナ94と、比較例に係るアンテナ194,294について、シミュレーションにより算出した指向性利得の平均値を比較した結果について、図6および図7に基づいて説明する。なお、以下の説明におけるX、X’、Y、Y’、Z、Z’方向は、図中のX、X’、Y、Y’、Z、Z’方向に相当する。
シミュレーションでは、各アンテナ94,194,294が、断面が直径1mmの円形の棒状部材により形成され、片端部が平面視矩形状の薄肉の銅板190に接続されてなるものとした。ここで、この銅板190は、表面に銅配線のパターンが形成された回路基板90aの表面近傍に対応するものである。そして、信号源から各アンテナ94,194,294に周波数2450MHzの高周波を印加したときにおける指向性利得の平均値とを算出した。
ここで、指向性利得は、等方性アンテナとの電力比を示すものである。つまり、所定の方向における指向性利得がGa(Gaは定数)のアンテナで送信した場合、等方性アンテナに比べてGa倍の電力を送信できることになる。そして、相反定理により、所定の方向における指向性利得がGaのアンテナを受信用アンテナに用いた場合も、等方性アンテナに比べてGa倍の電力を受信できることになる。従って、指向性利得の大きいアンテナほど受信感度が良いということになる。
図6(a)および(b)は、比較例1および2に係るアンテナ194,294の構造を示したものであり、図6(c)は、本実施の形態に係るアンテナ94の構造を示したものである。
図6(a)に示すように、比較例1に係るアンテナ194のシミュレーションモデルは、X−Y平面に配置された縦16mm×横18mmの銅板190の、X−X’軸方向における一端からX方向に3mmだけ離間し且つY−Y’軸方向における一端からY’方向に5mmだけ離間した部位に第1部位194aが接続されている。この第1部位194aは、Z方向に3mmだけ突出した突出部と当該突出部の先端からY方向に10mmだけ延出した延出部とからなるL字状に形成されている。そして、第1部位194aの他端部からX方向に12.5mmだけ延出する第2部位194bを有している。
また、図6(b)に示すように、比較例2に係るアンテナ294のシミュレーションモデルは、比較例1と同一形状の第1部位294aと、第1部位194aの他端部からX方向に12.5mmだけ延出する棒状の第1脚部と当該第1脚部と長手方向の長さが同じであり且つZ’方向に3mmだけ離間して配置された棒状の第2脚部とこれら2つの脚部を第1部位294aに連続する側とは反対側の端部でZ−Z’軸方向で連結する棒状の連結部からなるコ字状に形成された第2部位294bを有している。
そして、図6(c)に示すように、本実施の形態に係るアンテナ94のシミュレーションモデルは比較例2に係るアンテナ294のシミュレーションモデルと同様であるが、第2部位294bのY方向側に接する形で厚みが1mmの板状であり比誘電率が3.5の誘電体部材180が配置されてなる点が比較例2と相違している。この誘電体部材180は、第2反射部材80の板状部80b1に対応する。
図7に、図6(a)乃至(c)に示す構造のアンテナ94,194,294のシミュレーションモデルについて、指向性利得の平均値を算出した結果を示す。図7に示すように、図6(a)および(b)に示すモデルでは、指向性利得の平均値が−9.3dB、−6.3dBに対して、図6(c)に示すモデルでは、指向性利得の平均値が−5.3dBに改善していることが判明した。特に、図6(b)および(c)に示す構造で比較すると、アンテナ94の一部が誘電体部材190に接触しているだけで、1.0dB程度の指向性利得の改善が見られた。これは、アンテナ94が誘電体部材190に接することで、誘電体部材190が有する高い誘電率(比誘電率)によってアンテナ94に流れる高周波電流の波長が短くなりアンテナ94に流れる高周波電流の波長が短くなり、アンテナ94の波長に対する長さ(ここでは電気長と呼ぶ)を長くすることができるという効果がある。これによって、アンテナ94の電気長を1/4波長に近づけることができたことを示していると考えられる。
<4>実験結果について
図1乃至図3に示す構成のランプ1と、ランプ1について第2の反射部材80を取り外したランプ(以下、比較例3に係るランプと称す。)とで、指向性利得の分布を測定した結果について、図8に基づいて説明する。
実験では、周波数2450MHz、電力1mWの高周波をアンテナ94に供給したときにおけるアンテナ94周囲の指向性利得の分布を測定した。ここで、アンテナ94周囲に放射される電波に含まれる垂直偏波成分(電場の振幅方向が地面に垂直な成分)と水平偏波成分(電場の振幅方向が地面に水平な成分)とについて測定を行った。なお、実験データは、標準ダイポールアンテナに1mWの電力を供給したときに得られる指向性利得の分布を基準とした相対的な指向性利得の値を示している。また、図8(a)、(b)におけるX方向は、モジュール基板11および回路基板90aに平行な方向であり、図8(a)、(b)におけるY方向は、モジュール基板に平行であり且つ回路基板90aに直交する方向である。
本実施の形態に係るランプ1では、図8(a)に示すような指向性利得の分布が得られ、垂直偏波成分の指向性利得の平均値は、−6.98dBd、水平偏波成分の指向性利得の平均値は、−14.14dBdという結果が得られた。
一方、比較例3に係るランプでは、図8(b)に示すような、図8(a)に示す指向性利得の分布と略同様な分布が得られ、垂直偏波成分の指向性利得の平均値は、−7.34dBd、水平偏波成分の指向性利得の平均値は、−14.71dBdという結果が得られた。
実験結果が示すように、アンテナ94の周囲を第2の反射部材80で覆ってもアンテナ94周囲の指向性利得の分布に影響しない。従って、アンテナ94に入出射する電波の第2の反射部材80の周壁での反射等の影響は無視できると考えられる。また、実験結果が示すように、アンテナ94の形状が同じであっても、アンテナ94に第2の反射部材80を接触させるだけで、指向性利得の平均値を0.35dBd乃至0.55dBd程度向上させることができる。これは、アンテナ94に誘電体材料により形成された第2の反射部材80を接触させることで、アンテナ94の物理長を同じにしながらも電気長を長くすることができ、その結果、アンテナ94の受信感度を向上させることができたためと考えられる。
結局、本実施の形態に係るランプ1では、アンテナ94が、モジュール基板11における発光部13が実装される一面側に突出していることにより、アンテナ94がモジュール基板11における他面側に配置された筐体50内に配置されている場合に比べて、モジュール基板11における上記一面側から送信されてくる無線信号に対するアンテナ94の受信感度が向上している。また、第2反射部材80が、アンテナ94の少なくとも一部に接していることにより、アンテナ94の電気長をアンテナ94の物理長よりも長くすることができるので、アンテナ94の電気長を所定の長さに維持しながらアンテナ94の物理長を短縮してアンテナ94を小型化することができる。更に、アンテナ94および第2の反射部材80が、平面視で発光部13と重ならないように配置されていることにより、発光部13から出射された光のうちアンテナ94や第2の反射部材80により遮ぎられる光の割合を低減することができる。つまり、アンテナ94の受信感度の向上とともにランプ1の配光特性の維持を図ることができる。
また、前述の周波数帯域の無線信号を用いた無線通信は、従来からある赤外通信と比較して波長が長い。従って、無線信号の送信機側と受信機側(即ち、ランプ1側)との間の見通しが悪い場合でも良好な通信が行える。
ところで、前述のIEEE802.15.4規格では、同じアドレスを有する複数の受信機からなるグループであれば、無線信号の送信機とペアリングされた受信機が1つあれば、当該受信機と同じグループに属する受信機同士で、送信機を介さずに相互通信を行うことができる。従って、複数のランプを同じアドレスを有するグループとしておけば、送信機からは、当該グループに属する1つのランプに対して制御信号を送信するだけで、同じグループに属する他の全てのランプを制御することができる。このような機能は、特に複数のランプを備え且つ嵩高い場所に配置されるシャンデリアのような照明器具を点灯制御する場合のように、複数のランプを一律に点灯制御させたい場合等に有効である。
<実施の形態2>
本実施の形態に係る照明装置501の構造を図9に示す。
照明装置501は、実施の形態1に係るランプ1と、照明器具503とを備える。ここで、照明器具503は、いわゆるダウンライト用照明器具である。
照明器具503は、ランプ1と電気的に接続され且つランプを保持するソケット505と、ランプ1から発せられた光を所定方向に反射させる椀状の反射板507と、外部の商用電源と接続される接続部509とを備える。
ここでの反射板507は、天井511の開口513を介してソケット505側が天井511の裏側に位置するように天井511に取り付けられている。
なお、図9に示す照明装置の構造は単なる一例であり、前述のダウンライト用照明器具に限定されるものでない。また、照明装置501では、ランプ1のランプ軸が、椀状をした反射板507の軸と一致するように配置されていたが、ランプ1のランプ軸が、反射板507の軸に対し斜めになるように配置されていることとしてもよい。これにより、斜め取付け専用器具へ接続できる効果がある。さらに、ランプ1の回路ユニットの一部を、ランプ1内ではなく、照明器具側に備えるようにしてもよい。これにより、ランプの小型化や軽量化が図れるという効果がある。
<変形例>
(1)実施の形態1では、アンテナ94の一部(第2部位94b)が第2の反射部材80の板状部80b1に接触してなる例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図10に示すように、アンテナ94の一部が誘電体材料により形成された誘電体部材82の中に埋設されてなるランプ2であってもよい。
本変形例によれば、アンテナ94における誘電体部材82に接触する部位の長さを長くすることができるので、アンテナ94の物理長をより短縮することができ、アンテナ94全体の更なる小型化を図ることができるという効果がある。
(2)実施の形態1では、アンテナ94の第2部位94bが、第1部位94aの先端部から回路基板90aの上端に沿った方向に延出する棒状部材と当該棒状部材と長手方向の長さが同じであり且つ回路基板90aに直交する方向に離間して配置された2つの棒状部材とこれら2つの棒状部材を第1部位94aに連続する側とは反対側の端部で回路基板90aに直交する方向で連結する棒状部材とから構成されている例について説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、図11(a)に示すように、第2部位394bを構成する、互いに平行となるように離間して配置された2つの棒状部材のうちの一方の長さが他方の長さに比べて長い(図11(a)の丸で囲んだ部分参照)アンテナ394(以下、変形例1に係るアンテナ394と称す。)を備えるものであってもよい。これにより、アンテナの長さを長くすることができ放射利得の向上が得られるという効果がある。なお、効果の説明は後述の図13に示す。
或いは、図11(b)に示すように、2つの棒状部材のうち第1部位94aに接続される一方とは異なる他方の棒状部材について、先端部から、板状部80b1におけるモジュール基板11側の面に直交する形でモジュール基板11側に突出する棒状の第3部位394cを有するアンテナ1394(以下、変形例2に係るアンテナ1394と称す。)を備えるものであってもよい。これにより、更にアンテナの長さを長くすることができ放射利得の向上が得られるという効果がある。
更には、図11(c)に示すように、棒状に形成され且つ一端部が第2部位394bに接続された第3部位394cの他端部に、片端部が接続されるとともに、板状部80b1におけるモジュール基板11側の面に平行な面に沿う形で配置されてなる第4部位394dを有するアンテナ2394(以下、変形例3に係るアンテナ2394と称す。)を備えるものであってもよい。これにより、更なるアンテナ長の伸長が可能になり、放射利得の向上が得られるという効果がある。
本実施の形態に係るランプ1が備えるアンテナ94と、各変形例に係るアンテナ394,1394,2394について、シミュレーションにより算出した指向性利得の平均値を比較した結果について図12を用いて説明する。なお、以下の説明におけるX、X’、Y、Y’、Z、Z’方向は、図12中のX、X’、Y、Y’、Z、Z’方向に相当する。
シミュレーションでは、各アンテナ394,1394,2394が、断面が直径1mmの円形の棒状部材により形成され、片端部が平面視矩形状の薄肉の銅板190に接続されてなるものとした。そして、信号源から各アンテナ394,1394,2394に周波数2450MHzの高周波を印加したときにおける全方向における指向性利得を算出し、算出した指向性利得の全方向における平均値を算出した。
図12(a)に示すように、変形例1に係るアンテナ394のシミュレーションモデルは、実施の形態1と同一形状の第1部位94aと、第1部位94aの片端部からX方向に12.5mmだけ延出する棒状の第1脚部と当該第1脚部よりも長手方向の長さが2mmだけ長く且つZ−Z’軸方向に3mmだけ離間して配置された棒状の第2脚部とこれら2つの脚部を第1部位94aに連続する側とは反対側の端部でZ−Z’軸方向で連結する棒状の連結部とからなるコ字状に形成された第2部位394bを有している。
また、図12(b)に示すように、変形例2に係るアンテナ1394のシミュレーションモデルは、変形例1に係るアンテナ394と同一形状の第1部位94aおよび第2部位394bと、誘電体部材180におけるY’方向に突出する棒状の第3部位394cとを有している。
更に、図12(c)に示すように、変形例3に係るアンテナ2394のシミュレーションモデルは、変形例2に係るアンテナ1394と同一形状の第1部位94a、第2部位394bおよび第3部位394cと、棒状に形成され且つ第3部位394cのY’方向側の端部に接続されるとともにX方向に沿って延出する形で配置されてなる第4部位394dを有している。
図13に、図12(a)乃至(c)に示す各変形例に係るアンテナ394,1394,2394と、図6(c)に示す実施の形態1に係るアンテナ94とを示すシミュレーションモデルについて、指向性利得の平均値を算出した結果を示す。図12に示すように、、図6(c)に示すモデルでは、指向性利得の平均値が−5.3dBであるのに対して、図11(a)乃至(c)に示すモデルでは、指向性利得の平均値が−4.8dB、−4.2dB、−4.8dBに改善している。
つまり、変形例1乃至3に係るアンテナ394,1394,2394であれば、実施の形態1に係るアンテナ94よりも更に受信感度の向上を図ることができる。
(3)実施の形態1では、アンテナ94の第1部位94aが、回路基板90aの表面に直交する方向に突出した突出部と当該突出部の先端から縦方向において上方に延出した延出部とから構成されるL字形状を有する例について説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、図14(a)に示すように、回路基板90aにおける電極パッド90bが形成された面に平行な面内で屈曲してなる第1部位494aと、棒状に形成され第1部位494aにおける電極パッド90bに接続される一端部とは反対側の他端部に接続された第2部位494bとを有するアンテナ494(以下、変形例4に係るアンテナ494と称す。)を備えるものであってもよい。具体的には、アンテナ494が、回路基板90aにおける電極パッド90bが形成された面に平行な面内で略S字状に屈曲してなる第1部位494aを有するものであってもよい。これらの構造を採用することにより、更にアンテナの長さを長くすることができ放射利得の向上が得られるという効果がある。
或いは、図14(b)に示すように、第2部位494bにおける第1部位494aに接続される一端部とは反対側の他端部から、板状部80b1におけるモジュール基板11側の面に直交する形でモジュール基板11側に突出する棒状の第3部位494cを有するアンテナ1494(以下、変形例5に係るアンテナ1494と称す。)を備えるものであってもよい。これらの構造を採用することにより、アンテナの小型形状を維持しつつ更にアンテナの長さを長くすることができ放射利得の向上が得られるという効果がある。
また、実施の形態1では、第1部位94aの突出部の長手方向の長さと、第2部位94bの連結部材の長さとは略同じであるアンテナ94を備える例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図14(c)に示すように、第1部位94aの突出部の長手方向の長さに比べて、第2部位94bの連結部材の長さのほうが長いアンテナ594(以下、変形例6に係るアンテナ594と称す。)を備えるものであってもよい。本構造を採用することにより、第2の反射部材の外形寸法を最大限活用しつつ、更にアンテナの長さを長くすることができ放射利得の向上が得られるという効果がある。
本実施の形態に係るランプ1が備えるアンテナ94と、変形例に係るアンテナ494,1494,594について、シミュレーションにより算出した指向性利得の平均値を比較した結果について説明する。なお、以下の説明におけるX、X’、Y、Y’、Z、Z’方向は、図中のるX、X’、Y、Y’、Z、Z’方向に相当する。
シミュレーションでは、各アンテナ494,1494,594が、断面が直径1mmの円形の棒状部材により形成され、片端部が平面視矩形状の薄肉の銅板190に接続されてなるものとした。そして、信号源から各アンテナ494,1494,594に周波数2450MHzの高周波を印加したときにおける指向性利得の平均値とを算出した。
図15(a)に示すように、変形例4に係るアンテナ494のシミュレーションモデルは、第1部位494aと第2部位494bとから構成される。ここで、第1部位494aは、Z方向に3mmだけ突出した突出部と当該突出部のZ方向の先端部からY方向に7mmだけ延出した第1延出部と第1延出部のY方向の先端部からX方向に12.5mmだけ延出した第2延出部と第2延出部のX方向の先端部からY方向に3mmだけ延出した第3延出部とからなる形状を有する。即ち、第1部位494aにおける第1延出部、第2延出部および第3延出部からなる部位は、銅板190の表面に平行な面内(X−Y平面内)で屈曲している。また、第2部位494bは、棒状に形成され第1部位494aにおける電極パッド90bに接続される一端部とは反対側の他端部からX’方向に14.5mmだけ延出した第1脚部と当該第1脚部の長手方向の長さと同じ長さであり且つZ−Z’軸方向に3mmだけ離間して配置された第2脚部とこれら2つの脚部を第1部位494aに連続する側とは反対側の端部でZ−Z’軸方向で連結する棒状の連結部とからなるコ字状の形状を有する。
また、図15(b)に示すように、変形例5に係るアンテナ1494のシミュレーションモデルは、変形例4に係るアンテナ494と同一形状の第1部位494aおよび第2部位494bと、誘電体部材180における銅板190側の面(X−Z平面)に直交する形で銅板190側(Y’方向)に3mmだけ突出する棒状の第3部位494cとから構成される。
更に、図15(c)に示すように、変形例6に係るアンテナ594のシミュレーションモデルは、実施の形態1に係るアンテナ94と同一形状の第1部位94aと第2部位594bとから構成される。ここで、第2部位594bは、棒状に形成され第1部位94aにおける電極パッド90bに接続される一端部とは反対側の他端部からX方向に12.5mmだけ延出した第1脚部と、棒状に形成されX−X’軸方向の長さが10.5mmであり第1脚部からZ−Z’軸方向に3mmだけ離間して配置された第2脚部と、これら2つの脚部を第1部位494aに連続する側とは反対側の端部でZ−Z’軸方向で連結する棒状の連結部とからなるコ字状の形状を有する。
図16に、図15(a)乃至(c)に示す変形例4乃至6に係るアンテナ494,1494,594と、図6(c)に示す実施の形態1に係るアンテナ94とを示すシミュレーションモデルについて、指向性利得の平均値を算出した結果を示す。図16に示すように、図6(c)に示すモデルでは、指向性利得の平均値が−5.3dBであるのに対して、図15(a)乃至(c)に示す変形例4乃至6に係るモデルでは、指向性利得の平均値が−3.8dB、−3.9dB、−3.58dBに改善している。
つまり、変形例4乃至6に係るアンテナ494,1494,594であれば、実施の形態1に係るアンテナ94よりも更に受信感度の向上を図ることができる。
(4)実施の形態1では、モジュール基板11が平面視円環状に形成されてなる例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、平面視で三角形、四角形、五角形など多角形の環状に形成されてなるものであってもよい。また、複数の発光部13も、例えば楕円や多角形の環状に実装されていてもよい。また、発光部13の姿勢は、発光部13の全てがその主出射方向をランプ軸Jに沿った方向である必要はなく、一部がランプ軸Jに対して交差する方向であってもよい。
(5)実施の形態1では、基台20の前面20bおよび後面20cが略円環形状である例について説明したが、これに限定されるものではなく、どのような形状であっても良い。そして、基台20の前面20bは、半導体発光素子を平面配置できるのであれば、必ずしも全体が平面である必要はない。また、基台20の後面20cも平面に限定されるものではない。また、発光モジュール10は、接着または係合などにより基台20に固定されていてもよい。
(6)実施の形態1では、グローブ30の形状がA型の電球のバルブを模した形状である例について説明したが、これに限定されず、他のどのような形状であっても良い。また、グローブ30は圧入に限られず、接着剤などにより筐体50に固定されていてもよい。
(7)実施の形態1では、筐体50がカシメにより基台20に固定される例について説明したが、筐体50、基台20およびグローブ30で囲まれた空間に接着剤を流し込むなどして筐体50が基台20に固定されるものであってもよい。また、筐体50の材料は、金属に限定されるものではなく、例えば、熱伝導率の高い樹脂等であってもよい。
(8)実施の形態1では、回路ユニット90の電力供給回路U1が、降圧チョッパー方式のDC−DCコンバータを含む例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、シングルフォワード方式,フライバック方式,プッシュプル方式,ハーフブリッジ方式,フルブリッジ方式,マグアンプ方式,昇圧チョッパー方式,昇降圧チョッパー方式等のDC−DCコンバータを含むものであってもよい。
(9)電力供給回路U2が備えるスイッチング素子として用いることが可能なものとしては、実施形態に記載したFETの他、静電誘導型トランジスタ(Static Induction Transistor,SIT)、ゲート注入トランジスタ(Gate Injection Transistor,GIT)、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor,IGBT),Si系のバイポーラトランジスタ等が挙げられる。なお、スイッチング素子がIGBTである場合には、上記説明の「ソース」,「ドレイン」をそれぞれ「エミッタ」,「コレクタ」と読みかえればよい。また、スイッチング素子がバイポーラトランジスタである場合には、上記説明の「ソース」,「ドレイン」,「ゲート」をそれぞれ「エミッタ」,「コレクタ」,「ベース」と読みかえればよい。
(10)実施の形態1では、LEDドライバICおよび信号処理用ICとして、具体的な製品名を挙げているが、本発明はこれに限定されない。別のLEDドライバICおよび信号処理用ICを利用することもできる。
(11)実施の形態1では、電源投入時の際、発光部13が点灯している状態で起動する、即ち、電力供給回路U2を介して信号処理回路U3を起動させることとしているが、これに限定されるものではない。例えば、電源投入時の際、発光部13が消灯している状態から起動させる、すなわち、電力供給回路U2を介さずに、独立して信号処理回路U3を起動させることとしてもよい。
(12)実施の形態1では、第2の反射部材80が、エポキシ樹脂により形成されている例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリカーボネート樹脂等の比誘電率が3.0程度の樹脂材料により形成されてなるものであってもよい。或いは、第2の反射部材80が、アニリン樹脂やアクリルニトリル樹脂、シリコーン樹脂等の比誘電率が3.5乃至5.0程度の樹脂材料により形成されてなるものであってもよい。
更には、第2の反射部材80が、石英ガラスやガラス・シリコン積層板、水晶等の比誘電率が3.5乃至5.0の無機材料により形成されてなるものであってもよい。
(13)実施の形態1では、無線信号として、IEEE802.15.4規格に準拠した2.4[GHz]の周波数帯域の無線信号を用いる例について説明したが、これに限定されるものではなく、他の周波数の無線信号を用いるものであってもよい。例えば、地域別に使用帯域として別途確保された周波数帯域の周波数を用いてもよい。具体的には、欧州では433.05乃至434.79[MHz]、863乃至870[MHz]、日本では426乃至429[MHz]、950乃至956[MHz]、米国では260乃至470[MHz]、902乃至928[MHz]などの使用帯域の周波数を使用することができる。
(14)実施の形態2では、口金60側を上側(天井側)にしてランプ1を取り付ける照明器具の例について説明したが、これとは逆に、グローブ30側を上側(天井側)にして取り付けることもできる。
また、実施の形態2では、実施の形態1に係るランプ1を備える例について説明したが、前述の各変形例に係るランプを備えるものであってもよい。
(15)また、実施の形態1では、第2の反射部材80を備える例について説明したが、これに限定されるものではなく、光散乱部材を備えるものであってもよい。
本変形例に係るランプ3の断面図を図17に示す。
図17に示すように、ランプ3は、実施の形態1と略同様の構成を有し、光散乱部材3080と、回路ユニット90の回路基板90aから延出し光散乱部材3080に埋設されたアンテナ3094とを備える点が実施の形態1とは相違する。なお、実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。
光散乱部材3080は、逆円錐台を2つ重ねたような外観形状を有している。下側の円錐台の部分を構成する下側部分3081と、上側の円錐台の部分を構成する上側部分3082とからなる。この光散乱部材3080は、発光モジュール10のモジュール基板11に取り付けられている。この光散乱部材3080の略中央には凹部3087が設けられている。凹部3087は、基台20側に頂部を有する略円錐形状(逆円錐形状)であって、その錐面が反射面3088となっている。そして、アンテナ3194は、光散乱部材3080の下側部分3081に埋設されている。
光散乱部材3080は、平均粒子径10μm以下の透光性光散乱粒子が分散混入された透光性材料からなる。具体的には、透光性光散乱粒子で構成される複数の粒子部分と、それら粒子部分を内包しており透光性材料で構成されたベース部分とからなる。なお、本願において、「平均粒子径」とは、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒子径を意味する。
ここで、粒子部分を構成する透光性光散乱粒子の材料としては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、メラミン−ホルマリン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、並びに、これら樹脂の共重合体などが挙げられる。さらに、シリカ、チタニア、アルミナ、シリカアルミナ、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化ジルコニウムなどの無機酸化物が挙げられる。これら材料からなる透光性光散乱粒子は、1種類を使用しても良いし、複数種類を混ぜて使用しても良い。一方、ベース部分を構成する透光性材料としては、樹脂や無機材料が挙げられる。樹脂としては、汎用プラスチック、エンジニアプラスチック、スーパーエンジニアプラスチックなどの熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂が挙げられる。具体的には、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリプロピレン、フェノール樹脂、メラミン樹脂、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、POM(ポリオキシメチル)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニルサルフィド)などが挙げられる。また、無機材料としては、ガラスやセラミックなどが挙げられる。
また、図18に示すように、光散乱部材3080の反射面3088には、反射膜3100を設けてもよい。
或いは、図19に示すように、光散乱部材3110の縦断面における反射面3111の形状が円弧状であってもよい。例えば、反射面3111はランプ軸J側に凹入した凹曲面形状であって、縦断面における第2反射面の形状はランプ軸J側に膨らんだ略円弧形状である。
さらに、図20に示すように、光散乱部材3120の縦断面における反射面3121の形状は、傾きの異なる2つの領域からなっていても良い。ここで、反射面3121が下側領域3122と上側領域3123とからなり、縦断面における下側領域3122のランプ軸Jに対する傾きよりも、上側領域3123のランプ軸Jに対する傾きの方が、より傾斜角が大きい構成となっている。
また、図21に示すように、光散乱部材3130の凹部3131が略逆円錐台形状であってもよい。或いは、図22(a)および(b)に示すように、光散乱部材3140の凹部3141は、断面略V字形であって略円環の溝状であってもよい。
以上図18乃至図22を用いて説明した光散乱部材3080,3110,3120,3130,3140では、いずれも下側部分に埋設されている。
(15)また、図23(a)に示すように、光散乱部材3150の凹部3151が、略円柱状であり、凹部3151が上側部分3154のみに形成されており、下側部分3155にまで到達していないものであってもよい。そして、図23(b)に示すように、アンテナ4094が、上側部分3154と下側部分3155との境界部分における形状が略S字状に屈曲しているものであってもよい。
(16)また、図24に示すように、光散乱部材3170が、凹部3161がランプ軸Jに沿って光散乱部材3160を上下に貫く貫通孔であって、凹部3161の内周面3162に反射膜3163が形成されてなり、貫通孔内にコイル状のアンテナ5094が配置されているものであってもよい。
(17)また、図25(a)および(b)に示すように、光散乱部材3170が、凹部3173を有する1つの逆円錐台からなる外観形状を有し、当該光散乱部材3170の内部に凹部3173を囲繞するループ状の部位を有するループアンテナ6094が埋設されているものであってもよい。
(18)また、図26に示すように、光散乱部材3180のように、1つの逆円錐台からなる外観形状を有し、凹部3182がランプ軸Jに沿って光散乱部材3180を上下に貫く円柱状の貫通孔であって、凹部3182の内側にコイル状のアンテナ7094が配置されてなるものであってもよい。
本発明は、照明一般に広く利用することができる。
1 ランプ
10 発光モジュール
11 モジュール基板
13 発光部
20 基台
30 グローブ
40 回路ケース
50 筐体
60 口金
70 第1の反射部材
80 第2の反射部材
90 回路ユニット
90a 回路基板
90b 電極パッド
93 回路素子
94 アンテナ
94a 第1部位
94b 第2部位
95 ダイオードブリッジ
96 信号処理用IC
97 LEDドライバIC
98 電源用IC
U1 整流平滑回路
U2 電力供給回路
U3 信号処理回路
U4 電力制御回路
本発明は、半導体発光素子を備えたランプに関し、特に、外部からの無線信号を受けて点灯制御可能なランプに関する。
近年、白熱電球の代替品として、LED(Light Emitting Diode)などの半導体発光素子を用いた電球形のランプが普及しつつある。
この種のランプには、半導体発光素子が配設されたモジュール基板を有する発光モジュールと、発光部に電力を供給する電力供給回路と、アンテナで受信した無線信号に対応する制御信号を出力する信号処理回路と、信号処理回路から出力される制御信号に基づいて電力供給回路の供給電力を制御する制御回路とを備え、外部からの無線信号により点灯制御されるものがある(特許文献1参照)。
特開2011−9717号公報
ところで、前述のようなランプでは、外部からの無線信号がモジュール基板における発光部が配設される面側から入射されることが多い。したがって、アンテナは、モジュール基板における発光部が配設される面側に配置したほうが、アンテナの受信感度の向上を図る上で有利であるが、反面、当該アンテナが、発光部から主出射される光を遮らないようにするために、発光部と重ならないように配置されなければならない。
しかしながら、一般的に、発光部から出射される光は、主出射方向に進行する光のみならず、主出射方向から傾いた方向に進行する光もある。従って、アンテナをモジュール基板における発光部が配設される面側に配置すると、発光部から出射された光の一部がアンテナにより遮られ、ランプの配光特性の劣化に繋がるおそれがある。このことから、アンテナはできるだけ小型化し、アンテナが発光部から出射された光の一部を遮らないようにすることが要請されている。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、無線信号に対するアンテナの受信感度の向上とともに配光特性の維持を図ることができるランプを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るランプは、モジュール基板およびモジュール基板に実装され光の主出射方向がモジュール基板に直交する方向である複数の発光部を有する発光モジュールと、導電性材料により形成され且つモジュール基板における発光部が実装される一面側に光の主出射方向において発光部と重ならないように配置されたアンテナを有し、アンテナで受信した無線信号に基づいて発光部への電力供給を制御する回路を有する回路ユニットと、モジュール基板における一面側とは反対側の他面側に配置され内部に回路ユニットを収納する筐体と、誘電体材料により形成され且つアンテナの少なくとも一部に接する誘電体部材とを備える。
本構成によれば、アンテナが、モジュール基板における発光部が実装される一面側に配置されていることにより、アンテナがモジュール基板における他面側に配置された筐体内に配置されている場合に比べて、モジュール基板における上記一面側から送信されてくる無線信号に対するアンテナの受信感度が向上している。また、誘電体部材が、アンテナの少なくとも一部に接していることにより、アンテナの電気長をアンテナの物理長よりも長くすることができるので、アンテナの電気長を使用する無線の周波数帯域に応じた長さに維持しながらアンテナの物理長を短縮してアンテナを小型化することができ、更に、アンテナの大きさに合わせて誘電体部材も小型化できる。従って、発光部から出射された光のうちアンテナや誘電体部材により遮ぎられる光の割合を低減することができる。
従って、モジュール基板における上記一面側から送信されてくる無線信号に対するアンテナの受信感度を向上させながらも、アンテナの小型化によって発光部から出射された光のうちアンテナや誘電体部材により遮られる光の割合を低減することができるので、アンテナの受信感度の向上とともにランプの配光特性の維持を図ることができる。
また、本発明に係るランプは、上記モジュール基板が、平面視環状に形成され、上記アンテナおよび上記誘電体部材は、平面視でモジュール基板の開口部の内側に配置されてなるものであってもよい。
本構成によれば、モジュール基板が平面視環状に形成され、アンテナおよび誘電体部材が平面視でモジュール基板の開口部の内側に配置されていることにより、発光部からモジュール基板の外側へ出射される光がアンテナおよび誘電体部材により遮られないので、モジュール基板の中心を通り且つモジュール基板に直交する線に対して線対称となる配光特性が得られる。
また、本発明に係るランプは、上記誘電体部材が、上記モジュール基板から所定の距離だけ離間し且つモジュール基板の表面に平行となる形で配置された板状部を有するものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記信号処理部が、上記アンテナと電気的に接続された電極パッドを有する回路基板上に設けられており、アンテナが、L字状に屈曲した棒状であり且つ一端部が回路基板上に形成された電極パッドに接続されてなる第1部位と、棒状であり且つ片端部が第1部位の他端部に接続されるとともに、板状部におけるモジュール基板側の面に沿う形で配置されてなる第2部位とからなるものであってもよい。
本構成によれば、アンテナがL字状に屈曲した棒状であり且つ一端部が回路基板上に形成された電極パッドに接続されてなる第1部位と、棒状であり且つ片端部が第1部位の他端部に接続されるとともに、板状部におけるモジュール基板側の面に沿う形で配置されてなる第2部位とからなることにより、アンテナ全体がモジュール基板における上記一面側と板状部との間に生じる領域内に収めることができる。
また、本発明に係るランプは、上記第2部位が、互いに平行に配置された2本の棒状部と、当該棒状部の端部において当該棒状部の長手方向に直交する方向に延出し且つ棒状部同士を連結する連結部とからなるものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記第1部位の他端部に接続される一方の棒状部の長手方向の長さに比べて、他方の棒状部の長手方向の長さが長いものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記アンテナが、更に、棒状に形成され且つ一端部が上記第1部位に接続された上記第2部位の他端部に接続されるとともに、上記板状部における上記モジュール基板側の面に直交する形でモジュール基板側に突出する第3部位を有するものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記アンテナが、更に、棒状に形成され且つ一端部が上記第2部位に接続された上記第3部位の他端部に、片端部が接続されるとともに、上記板状部における上記モジュール基板側の面に平行な面に沿う形で配置されてなる第4部位を有するものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記アンテナが、上記誘電体部材の内側に配置されているものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記第1部位が、更に、上記回路基板における上記電極パッドが形成された面に平行な面内で屈曲してなるものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記誘電体部材が、上記アンテナの少なくとも一部が埋没してなるものであってもよい。
また、本発明に係るランプは、上記回路ユニットが、上記発光部に電力を供給する電力供給回路と、上記アンテナで受信した無線信号に対応する制御信号を出力する信号処理回路と、信号処理部から入力される制御信号に基づいて電力供給回路を制御する電力制御回路とを備えるものであってもよい。
また、本発明は、上記ランプを備える照明器具であってもよい。
実施の形態1に係るランプ1の構造を示す一部破断した斜視図である。 図1に示すA−A’線に沿って破断した断面図である。 実施の形態1に係るランプ1について第1反射部材および第2反射部材を取り外した状態における一部破断した斜視図である。 実施の形態1に係る発光モジュールの構造を示す平面図である。 実施の形態1に係る点灯回路の回路図である。 実施の形態1に係るランプおよび比較例に係るランプについてシミュレーションに用いたモデルを示し、(a)、(b)は、比較例に係るランプのアンテナのモデル、(c)は本実施の形態に係るランプのアンテナのモデルを示す図である。 実施の形態1に係るランプおよび比較例に係るランプについて、シミュレーションにより算出した指向性利得の平均値の比較結果である。 実施の形態1に係るランプおよび比較例に係るランプについて、実験により得られた指向性利得の平均値の比較結果である。 実施の形態2に係る照明器具の断面図である。 変形例に係るランプの一部破断した斜視図である。 変形例に係るランプについてグローブを取り外した状態における要部斜視図である。 変形例に係るランプのシミュレーションのモデルを示す図である。 変形例に係るランプおよび実施の形態1に係るランプについて、シミュレーションにより算出した指向性利得の平均値の比較結果である。 変形例に係るランプについてグローブを取り外した状態における要部斜視図である。 変形例に係るランプのシミュレーションのモデルを示す図である。 変形例に係るランプおよび実施の形態1に係るランプについて、シミュレーションにより算出した指向性利得の平均値の比較結果である。 変形例に係るランプの断面図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナの断面図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナの断面図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナの断面図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナの断面図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナを示し、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナを示し、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナを示す断面図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナを示し、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 変形例に係る光散乱部材およびアンテナを示す断面図である。
<実施の形態1>
<1>構成
本実施の形態に係るランプ1の全体構成について、図1および図2を参照しながら説明する。図1は、ランプ1の一部破断した斜視図であり、図2は、図1のA−A’線で破断した断面図である。図2において、紙面上下方向に沿って描かれた一点鎖線はランプのランプ軸Jを示しており、紙面上方がランプ1の前方であって、紙面下方がランプ1の後方である。なお、図2において、回路ユニット90については断面図としていない。
図1および図2に示すように、ランプ1は、発光部13を有する発光モジュール10と、発光モジュール10が取着される基台20と、基台20に発光モジュール10を覆うように取着されるグローブ30と、発光部13に電力を供給する電力供給部等を構成する回路を含む回路ユニット90と、回路ユニット90が内側に配置される回路ケース40と、内部に回路ケース40とともに回路ユニット90を収納する筐体50と、外部から点灯ユニット90に供給される電力を受けるための口金60と、発光部13から出射される光を反射する第1の反射部材70および第2の反射部材80とを備える。
<1−1>発光モジュール
発光モジュール10は、モジュール基板11と当該モジュール基板11上に配設された複数の発光部13とを有する。
図4に示すように、モジュール基板11は、中央に略円形の孔部11aを有する略円環状に形成され複数の発光部13が実装される実装部11cと、実装部11cの内周縁の一箇所から孔部11aの中心へ向けて延出した舌片部11dとからなる。舌片部11dの後面には、点灯回路90から導出されたリード線91a,91b(図2参照)が接続されるコネクタ17が設けられている。そして、リード線91a,91bをコネクタ17に接続することによって発光モジュール10と点灯回路90とが電気的に接続される。
発光部13は、2つの半導体発光素子13aと、略直方体状に形成され、2つの半導体発光素子13aを封止する封止体13bとから構成されている。そして、複数個(図1では16個)の発光部13が、実装部11aの周方向に沿って円環状に等間隔で配置されている。つまり、複数の発光部13は、モジュール基板11を平面視した場合にランプ軸Jを中心として放射状に配置されている。この発光部13は、光の主出射方向がモジュール基板11に直交する方向(ランプ軸Jに沿った前方)である。
封止体13bは、主として透光性材料からなるが、半導体発光素子9から発せられた光の波長を所定の波長へと変換する必要がある場合には、透光性材料に光の波長を変換する波長変換材料が混入される。透光性材料としては、シリコーン樹脂を利用することができ、波長変換材料としては、蛍光体粒子を利用することができる。本実施の形態では、青色光を出射する半導体発光素子13aと、青色光を黄色光に波長変換する蛍光体粒子が混入された透光性材料で形成された封止体13bとが採用されており、半導体発光素子13aから出射された青色光の一部が封止体13bによって黄色光に波長変換され、未変換の青色光と変換後の黄色光との混色により生成される白色光が発光部13から出射される。
なお、無線信号に基づいてランプ1の照明色を変更する場合は、半導体発光モジュール2として、例えば、紫外線発光の半導体発光素子13aと三原色(赤色、緑色、青色)に発光する各色蛍光体粒子とを組み合わせたものを用いることで実現できる。さらに、波長変換材料として半導体、金属錯体、有機染料、顔料など、ある波長の光を吸収し、吸収した光とは異なる波長の光を発する物質を含んでいる材料を用いても良い。
<1−2>基台
基台20は、貫通孔20aを有する略円筒形状であり、その筒軸がランプ軸Jと一致する姿勢で配置されている。図2に示す基台20は、前面20bおよび後面20cはいずれも略円環形状の平面である。そして、基台20の前面20aに発光モジュール10が搭載されており、これにより各発光部13がそれぞれの主出射方向を前方に向けた状態で平面配置される。発光モジュール10は、螺子を用いて基台20に固定されている。また、基台20は、熱伝導性の高い材料により形成されており、例えば、Al,Ag,Au,Ni,Rh,Pdまたはそれらの内の2以上からなる合金、またはCuとAgの合金等の金属材料により形成されている。
<1−3>グローブ
グローブ30は、一般電球形状であるA型の電球のバルブを模した形状であり、グローブ30の開口側端部30bを筐体50の前方側端部50b内に圧入することにより、発光モジュール10のモジュール基板11の前方を覆った状態で、筐体50に固定されている。
グローブ30の内面32には、発光部13から発せられた光を拡散させる拡散処理、例えば、シリカや白色顔料等による拡散処理が施されている。グローブ30の内面32に入射した光はグローブ30を透過しグローブ30の外部へと取り出される。
<1−4>回路ケース
回路ケース40は、両側が開口した略円筒形状であって、大径部42と小径部43とから構成される。発光モジュール10側に位置する大径部42には、回路ユニット90が収納されている。また、口金60側に位置する小径部43には、口金60が外嵌されており、これによって回路ケース40の口金60側の開口43aが塞がれている。回路ケース40は、樹脂等の非導電性材料により形成されている。この非導電性材料としては、例えば、合成樹脂(具体的には、ポリブチレンテレフタレート(PBT)である。)を採用することができる。
回路ケース40の大径部42は、基台20の貫通孔20aに挿通されており、回路ユニット90の一部も、回路ケース40に収納された状態で基台20の貫通孔20aに挿通されている。回路ケース40は、基台20およびモジュール基板11と接触しないようにランプ1内に配置されている。これは、発光モジュール10で発生した熱が回路ケース40に伝導しにくくして、回路ケース40の温度上昇を抑制して回路ユニット90への熱負荷を低減するためである。
また、回路ケース40には、モジュール基板11の舌片部11dに対応した位置に貫通孔42aが設けられている。そして、舌片部11dの先端が、貫通孔42aを介して回路ケース40内に挿入されることで、舌片部11dに設けられたコネクタ17が回路ホルダ7内に配置される。
<1−5>筐体
筐体50は、両端が開口し前方から後方へ向けて縮径した円筒形状を有する。図2に示すように、筐体50の前方側端部50b内には、基台20とグローブ30の開口側端部30bとが配置されており、カシメにより筐体50が基台20に固定されている。また、基台20の後方側端部の外周縁は、筐体50の内周面50aの形状にあわせてテーパ形状となっている。そのテーパ面が筐体50の内周面50aと面接触しているため、発光モジュール10から基台20へ伝導した熱が、さらに筐体50に伝導し易くなっている。そして、筐体50に伝導した熱は、更に、回路ケース40の小径部43を介して口金60へ伝導し、口金60から照明器具(不図示)側へ放熱される。筐体50は、熱放射性の高い材料からなる筒状の部材であり、基台20をグローブ30側に備える。熱伝導性の高い材料としては、例えば、基台20の説明のところで列挙したような金属材料を用いることができる。
<1−6>口金
口金60は、ランプ1が照明器具に取り付けられる際に、照明器具のソケットから電力を受けるための部材である。口金60の種類は、エジソンタイプであるE26口金が使用されている。口金60は、略円筒形状であって外壁に雄螺子部を有するシェル61と、シェル61に絶縁部62を介して装着されたアイレット63とを備える。シェル61と筐体50との間には絶縁部材64が介在している。ここで、シェル61には、回路ユニット90から導出されたリード線92aが接続され、アイレット63には、回路ユニット90から導出されたリード線92bが接続されている。
<1−7>第1の反射部材
第1の反射部材70は、図1および図2に示すように、筒状であって、両側が開口した略円筒形状の本体部71と、本体部71の後方側開口を塞ぐ略円板形状の取付部72とを備える。第1の反射部材70は、ポリカーボネート等の樹脂により形成されている。この第1の反射部材70は、取付部72の外周縁を発光モジュール10のモジュール基板11の内周縁に載置した形で取着されている。
本体部71は、後方側よりも前方側の方が外径の大きい略円筒状であって、その筒軸がランプ軸Jと一致している。本体部71の外周面は、後方側からランプ軸Jに沿って前方側を見た場合に略円環形状であって、モジュール基板11に環状に配置された複数の発光部13を覆っている。
図1に示すように、第1の反射部材70には、本体部71と取付部72とに亘って、本体部71の筒軸を中心として本体部71の外周面71bの周方向に沿って間隔を空けて、複数の開口部71aが設けられている。具体的には、発光モジュール10の発光部13の数と同じ16個の開口部71aが、発光部13と一対一の関係で対向するように、外周面71bの周方向に沿って等間隔を空けて本体部71に設けられている。開口部71aは、平面視で略正方形であり、平面視で開口部71a内に発光部13の約半分である筒軸側の部位が位置し、残りの約半分である筒軸とは反対側の部位が本体部71で覆われている。つまり、発光部13の約半分が開口部71aから露出し、残りの約半分が本体部71に隠れている。そして、発光部13から出射した光の一部が、本体部71の外周面71bで反射される。
<1−8>第2の反射部材
第2の反射部材80は、略円筒状の本体部80aと、本体部80aの前方側開口を塞ぐ有底円筒状の蓋部80bとから構成される。本体部80aは、外周面における前方側に、後方から前方へ向け漸次拡径する形状を有する鍔部80cが全周に亘って形成されている。これにより、本体部80aは、発光部13から出射された光の一部を外周面においてランプ軸Jと交差する方向へ反射させる機能を発揮する。
この第2反射部材80は、全体が比誘電率が3.0乃至3.5程度の樹脂材料により形成されている。この樹脂材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
ここで、第2の反射部材80の蓋部80bは、平面視円形の板状に形成された板状部80b1と、板状部80b1の周部全体から板状部80b1に交差する方向に延出した側壁80b2とから構成される。そして、第2の反射部材80は、発光部13の主出射方向(モジュール基板11に直交する方向)において発光部13と重ならないように配置されている。
<1−9>回路ユニット
回路ユニット90は、発光部13に電力を供給する電力供給回路と、アンテナ94で受信した無線信号に応じた制御信号を出力する信号処理回路と、信号処理回路から入力される制御信号に基づいて電力供給回路を制御する電力制御回路とを構成するものである。
具体的には、図2に示すように、回路ユニット90は、回路基板90aと、当該回路基板90a上に配設された各種回路素子93と、アンテナ94と、ダイオードブリッジ95と、信号処理用IC96と、LEDドライバIC97と、電源用IC98と、信号処理用IC96およびLEDドライバ97等を駆動させるためのクロック信号を生成する発振器(図示せず)とを備えている。なお、図2では一部の回路素子のみに「93」の符号を付している。回路ユニット90は、回路ケース40内に収納されており、ねじ止め等により回路ケース40に固定されている。
回路基板90aは、金属により形成された電極パッド90bと配線パターン(図示せず)とが形成されている。この電極パッド90bは、アンテナ94と電気的に接続されている。そして、この配線パターンおよび電極パッド90bから、信号処理回路とアンテナ94との間の給電経路が構成されている。また、回路基板90aは、その主面がランプ軸Jに平行になるように配置されている。
アンテナ94は、L字状に形成された第1部位94aと、コ字状に形成され第1部位94aの先端部に接続された第2部位94bとから構成されている。具体的には、第1部位94aは、回路基板90aの表面に直交する方向に突出した棒状の突出部と当該突出部の先端から縦方向において上方に延出した棒状の延出部とから構成されている。また、第2部位94bは、第1部位94aの先端部から回路基板90aの上端に沿った方向に延出する棒状部材と当該棒状部材と長手方向の長さが同じであり且つ回路基板90aに直交する方向に離間して配置された2つの棒状部材と、2つの棒状部材を第1部位94aに連続する側とは反対側の端部で回路基板90aに直交する方向で連結する棒状の連結部材とから構成されている。ここで、第1部位94aの突出部の長手方向の長さと、第2部位94bの連結部材の長さとは略同じである。
図3に、ランプ1について第1の反射部材70と第2の反射部材80とを取り外した状態の一部破断した斜視図を示す。
図3に示すように、このアンテナ94は、アンテナ94は、モジュール基板11の内側の開口部11aから突出している。そして、第2の反射部材80が取着された状態では、図2に示すように、第2の反射部材80の板状部80b1が、アンテナ94の第2部位94bに接触している。そして、アンテナ94は、発光部13の主出射方向(モジュール基板11に直交する方向)において発光部13と重ならないように配置されている。
<2>回路ユニットの回路構成
回路ユニット90の回路図を図5に示す。
回路ユニット90は、電源端子TP1,TP2がリード線92a,92bを介して口金60に接続され、出力端子TL1,TL2がリード線91a,91bを介して発光モジュール10に接続されている。そして、電源端子TP1,TP2には、外部の交流電源ACから口金60、リード線92a、92bを介して交流電力が供給される。また、出力端子TL1,TL2から、リード線91a,91bを介して発光モジュール10に直流電力を供給される。ここで、図5に示すように、発光モジュール10は、8個のLEDを直列に接続してなる直列回路を4組並列に接続したものである。
図5に示すように、回路ユニット90は、電源端子TP1,TP2に入力される交流を整流平滑して出力する整流平滑回路U1と、整流平滑回路U1の出力端間に接続され整流平滑回路U1の出力端間に生じる電圧を降圧して出力端子TL1,TL2間に供給する電力供給回路U2と、アンテナ94で受信した無線信号に対応する制御信号を出力する信号処理回路U3と、信号処理回路から入力される制御信号に基づいて電力供給回路を制御する電力制御回路U4とから構成される。
<2−1>整流平滑回路
整流平滑回路U1は、外部の交流電源から口金60を介して入力される交流を整流するダイオードブリッジ95と、ダイオードブリッジ95に過電流が流れるのを防止するためのヒューズFUSEと、ダイオードブリッジ95から出力される脈流を平滑化するための平滑コンデンサC1とから構成される。ここで、平滑コンデンサC1としては、高耐圧の電解コンデンサ等が用いられる。また、整流平滑回路U1の低電位側の出力端は、接地電位GNDに接続されている。
<2−2>電力供給回路
電力供給回路U2は、整流平滑回路U1の出力端から供給される直流電圧を降圧するいわゆる降圧式のDC−DCコンバータを含み、電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)からなるスイッチング素子97aと、カソードが整流平滑回路U1の高電位側の出力端に接続されアノードがスイッチング素子97aのドレインに接続されたダイオードD1と、一端側がスイッチング素子97aのドレインとダイオードD1のアノードとの間の接続点に接続されたインダクタL1と、整流平滑回路U1の高電位側の出力端とインダクタL1の他端側との間に接続されたコンデンサC2とを備える。そして、コンデンサC2の両端間の電圧が、出力端子TL1,TL2を介して発光モジュール10に供給される。
ここで、スイッチング素子97aは、そのゲートに信号電圧を入力する制御回路97bが接続されている。この制御回路97bは、スイッチング素子97aのゲートに信号電圧を入力することによりスイッチング素子97aのオンオフ制御を行い、整流平滑回路U1の出力電圧を所望の電圧に降圧する。具体的には、スイッチング素子97aのゲートには、制御回路97bに内蔵された電圧制御発振器(図示せず)が接続されており、この電圧制御発振器からのパルス列状の信号電圧が入力される。
なお、図5に示すように、スイッチング素子97aと制御回路97bとは、1つのLEDドライバIC97のパッケージ内に設けられている。このLEDドライバIC97は、NXP社のSSL2108である。なお、このLEDドライバIC97としてパナソニック株式会社のMIP551等を用いてもよい。
<2−3>信号処理回路
信号処理回路U3は、主として、アンテナ94と、信号処理用IC96と、信号処理用IC96に電力を供給する電源用IC98とから構成される。
アンテナ94は、使用する無線信号に対応した規格のものが採用されている。無線信号には、ランプ1を点灯制御するための命令が含まれるが、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.15.4規格に準拠した通信装置で使用されている世界共通で使用可能な2.4[GHz]の周波数帯域の無線信号を用いることができる。なお、IEEE802.15.4とは、PAN(Personal Area Network)、またはW(Wireless)PANと呼ばれる短距離無線ネットワーク規格の名称である。
信号処理用IC96は、アンテナ94で受信した無線信号に基づいて電力供給回路U2から発光部13へ供給する電力を制御するための制御信号を生成し、電力制御回路U4に出力する。この信号処理用IC96は、NXP社のJN5142またはJN5148が用いられる。
この信号処理用IC96では、1番ピンにアンテナ94で受信して得られた信号が入力されると、当該信号が所定の制御信号に変換されて4番ピンから出力される。なお、2番ピンは、アンテナ94のグランド端子である。3番ピンは信号処理用IC96のグランド端子でありコンデンサC4を介して接地電位に接続されている。5番ピンは、電圧出力端子であり、所定の大きさの基準電圧を出力する。6番ピンは、電源用IC98に接続された電源端子であり、電源用IC98から供給される電圧が入力される。7番ピンおよび8番ピンは、インダクタL2を介して短絡されている。
電源用IC98は、昇圧回路であり、整流平滑回路U1の出力端間に発生する電圧を昇圧して信号処理用IC96の電源端子に入力する。
<2−4>電力制御回路
電力制御回路U4は、主として、信号処理回路U3から出力される制御信号を反転出力する制御信号検出回路U4aと、制御信号検出回路U4aの出力電圧に応じてスイッチング素子97aのゲートに入力する信号電圧の周波数を変更する制御回路97bとから構成される。
制御信号検出回路U4aは、MOSトランジスタからなるスイッチング素子TR1と、スイッチング素子TR1のゲートと信号処理用IC96の3番ピンとの間に接続された抵抗R2と、信号処理用IC96の5番ピンとスイッチング素子TR1のドレインとの間に接続された抵抗R1とから構成される。ここで、制御信号検出回路U4aは、信号処理回路U3の4番ピンから抵抗R2を介してスイッチング素子TR1のゲートに入力される制御信号の信号電圧が大きくなると、スイッチング素子TR1のドレイン電流が小さくなり、LEDドライバIC97の3番ピンに入力される電圧が大きくなる。一方、スイッチング素子TR1のゲートに入力される制御信号の信号電圧が小さくなると、スイッチング素子TR1のドレイン電流が大きくなり、LEDドライバIC97の3番ピンに入力される電圧が小さくなる。
制御回路97bは、前述のように、電圧制御用IC97に含まれている。ここで、電圧制御用IC97の1番ピンは電源端子である。2番ピンは、電圧供給用端子であり、信号処理用IC96の電源端子である5番ピンや制御信号検出回路U4aに所定の大きさの電圧を供給している。3番ピンは、制御信号検出部U4aから制御信号の信号電圧に応じた電圧が入力される。
そして、制御回路97bは、3番ピンに入力される電圧レベルが低下するほど電圧制御用IC97に内蔵された電圧制御発振器(図示せず)の発振周波数を低下させる。即ち、制御信号検出回路U4aから3番ピンに入力される電圧レベルが低下するほど、電力供給回路U2から出力端子TL1,TL2を介して発光モジュール10に供給される電圧が低下する。
<3>シミュレーションの結果について
本実施の形態に係るランプ1が備えるアンテナ94と、比較例に係るアンテナ194,294について、シミュレーションにより算出した指向性利得の平均値を比較した結果について、図6および図7に基づいて説明する。なお、以下の説明におけるX、X’、Y、Y’、Z、Z’方向は、図中のX、X’、Y、Y’、Z、Z’方向に相当する。
シミュレーションでは、各アンテナ94,194,294が、断面が直径1mmの円形の棒状部材により形成され、片端部が平面視矩形状の薄肉の銅板190に接続されてなるものとした。ここで、この銅板190は、表面に銅配線のパターンが形成された回路基板90aの表面近傍に対応するものである。そして、信号源から各アンテナ94,194,294に周波数2450MHzの高周波を印加したときにおける指向性利得の平均値とを算出した。
ここで、指向性利得は、等方性アンテナとの電力比を示すものである。つまり、所定の方向における指向性利得がGa(Gaは定数)のアンテナで送信した場合、等方性アンテナに比べてGa倍の電力を送信できることになる。そして、相反定理により、所定の方向における指向性利得がGaのアンテナを受信用アンテナに用いた場合も、等方性アンテナに比べてGa倍の電力を受信できることになる。従って、指向性利得の大きいアンテナほど受信感度が良いということになる。
図6(a)および(b)は、比較例1および2に係るアンテナ194,294の構造を示したものであり、図6(c)は、本実施の形態に係るアンテナ94の構造を示したものである。
図6(a)に示すように、比較例1に係るアンテナ194のシミュレーションモデルは、X−Y平面に配置された縦16mm×横18mmの銅板190の、X−X’軸方向における一端からX方向に3mmだけ離間し且つY−Y’軸方向における一端からY’方向に5mmだけ離間した部位に第1部位194aが接続されている。この第1部位194aは、Z方向に3mmだけ突出した突出部と当該突出部の先端からY方向に10mmだけ延出した延出部とからなるL字状に形成されている。そして、第1部位194aの他端部からX方向に12.5mmだけ延出する第2部位194bを有している。
また、図6(b)に示すように、比較例2に係るアンテナ294のシミュレーションモデルは、比較例1と同一形状の第1部位294aと、第1部位194aの他端部からX方向に12.5mmだけ延出する棒状の第1脚部と当該第1脚部と長手方向の長さが同じであり且つZ’方向に3mmだけ離間して配置された棒状の第2脚部とこれら2つの脚部を第1部位294aに連続する側とは反対側の端部でZ−Z’軸方向で連結する棒状の連結部からなるコ字状に形成された第2部位294bを有している。
そして、図6(c)に示すように、本実施の形態に係るアンテナ94のシミュレーションモデルは比較例2に係るアンテナ294のシミュレーションモデルと同様であるが、第2部位294bのY方向側に接する形で厚みが1mmの板状であり比誘電率が3.5の誘電体部材180が配置されてなる点が比較例2と相違している。この誘電体部材180は、第2反射部材80の板状部80b1に対応する。
図7に、図6(a)乃至(c)に示す構造のアンテナ94,194,294のシミュレーションモデルについて、指向性利得の平均値を算出した結果を示す。図7に示すように、図6(a)および(b)に示すモデルでは、指向性利得の平均値が−9.3dB、−6.3dBに対して、図6(c)に示すモデルでは、指向性利得の平均値が−5.3dBに改善していることが判明した。特に、図6(b)および(c)に示す構造で比較すると、アンテナ94の一部が誘電体部材190に接触しているだけで、1.0dB程度の指向性利得の改善が見られた。これは、アンテナ94が誘電体部材190に接することで、誘電体部材190が有する高い誘電率(比誘電率)によってアンテナ94に流れる高周波電流の波長が短くなりアンテナ94に流れる高周波電流の波長が短くなり、アンテナ94の波長に対する長さ(ここでは電気長と呼ぶ)を長くすることができるという効果がある。これによって、アンテナ94の電気長を1/4波長に近づけることができたことを示していると考えられる。
<4>実験結果について
図1乃至図3に示す構成のランプ1と、ランプ1について第2の反射部材80を取り外したランプ(以下、比較例3に係るランプと称す。)とで、指向性利得の分布を測定した結果について、図8に基づいて説明する。
実験では、周波数2450MHz、電力1mWの高周波をアンテナ94に供給したときにおけるアンテナ94周囲の指向性利得の分布を測定した。ここで、アンテナ94周囲に放射される電波に含まれる垂直偏波成分(電場の振幅方向が地面に垂直な成分)と水平偏波成分(電場の振幅方向が地面に水平な成分)とについて測定を行った。なお、実験データは、標準ダイポールアンテナに1mWの電力を供給したときに得られる指向性利得の分布を基準とした相対的な指向性利得の値を示している。また、図8(a)、(b)におけるX方向は、モジュール基板11および回路基板90aに平行な方向であり、図8(a)、(b)におけるY方向は、モジュール基板に平行であり且つ回路基板90aに直交する方向である。
本実施の形態に係るランプ1では、図8(a)に示すような指向性利得の分布が得られ、垂直偏波成分の指向性利得の平均値は、−6.98dBd、水平偏波成分の指向性利得の平均値は、−14.14dBdという結果が得られた。
一方、比較例3に係るランプでは、図8(b)に示すような、図8(a)に示す指向性利得の分布と略同様な分布が得られ、垂直偏波成分の指向性利得の平均値は、−7.34dBd、水平偏波成分の指向性利得の平均値は、−14.71dBdという結果が得られた。
実験結果が示すように、アンテナ94の周囲を第2の反射部材80で覆ってもアンテナ94周囲の指向性利得の分布に影響しない。従って、アンテナ94に入出射する電波の第2の反射部材80の周壁での反射等の影響は無視できると考えられる。また、実験結果が示すように、アンテナ94の形状が同じであっても、アンテナ94に第2の反射部材80を接触させるだけで、指向性利得の平均値を0.35dBd乃至0.55dBd程度向上させることができる。これは、アンテナ94に誘電体材料により形成された第2の反射部材80を接触させることで、アンテナ94の物理長を同じにしながらも電気長を長くすることができ、その結果、アンテナ94の受信感度を向上させることができたためと考えられる。
結局、本実施の形態に係るランプ1では、アンテナ94が、モジュール基板11における発光部13が実装される一面側に突出していることにより、アンテナ94がモジュール基板11における他面側に配置された筐体50内に配置されている場合に比べて、モジュール基板11における上記一面側から送信されてくる無線信号に対するアンテナ94の受信感度が向上している。また、第2反射部材80が、アンテナ94の少なくとも一部に接していることにより、アンテナ94の電気長をアンテナ94の物理長よりも長くすることができるので、アンテナ94の電気長を所定の長さに維持しながらアンテナ94の物理長を短縮してアンテナ94を小型化することができる。更に、アンテナ94および第2の反射部材80が、平面視で発光部13と重ならないように配置されていることにより、発光部13から出射された光のうちアンテナ94や第2の反射部材80により遮ぎられる光の割合を低減することができる。つまり、アンテナ94の受信感度の向上とともにランプ1の配光特性の維持を図ることができる。
また、前述の周波数帯域の無線信号を用いた無線通信は、従来からある赤外通信と比較して波長が長い。従って、無線信号の送信機側と受信機側(即ち、ランプ1側)との間の見通しが悪い場合でも良好な通信が行える。
ところで、前述のIEEE802.15.4規格では、同じアドレスを有する複数の受信機からなるグループであれば、無線信号の送信機とペアリングされた受信機が1つあれば、当該受信機と同じグループに属する受信機同士で、送信機を介さずに相互通信を行うことができる。従って、複数のランプを同じアドレスを有するグループとしておけば、送信機からは、当該グループに属する1つのランプに対して制御信号を送信するだけで、同じグループに属する他の全てのランプを制御することができる。このような機能は、特に複数のランプを備え且つ嵩高い場所に配置されるシャンデリアのような照明器具を点灯制御する場合のように、複数のランプを一律に点灯制御させたい場合等に有効である。
<実施の形態2>
本実施の形態に係る照明装置501の構造を図9に示す。
照明装置501は、実施の形態1に係るランプ1と、照明器具503とを備える。ここで、照明器具503は、いわゆるダウンライト用照明器具である。
照明器具503は、ランプ1と電気的に接続され且つランプを保持するソケット505と、ランプ1から発せられた光を所定方向に反射させる椀状の反射板507と、外部の商用電源と接続される接続部509とを備える。
ここでの反射板507は、天井511の開口513を介してソケット505側が天井511の裏側に位置するように天井511に取り付けられている。
なお、図9に示す照明装置の構造は単なる一例であり、前述のダウンライト用照明器具に限定されるものでない。また、照明装置501では、ランプ1のランプ軸が、椀状をした反射板507の軸と一致するように配置されていたが、ランプ1のランプ軸が、反射板507の軸に対し斜めになるように配置されていることとしてもよい。これにより、斜め取付け専用器具へ接続できる効果がある。さらに、ランプ1の回路ユニットの一部を、ランプ1内ではなく、照明器具側に備えるようにしてもよい。これにより、ランプの小型化や軽量化が図れるという効果がある。
<変形例>
(1)実施の形態1では、アンテナ94の一部(第2部位94b)が第2の反射部材80の板状部80b1に接触してなる例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図10に示すように、アンテナ94の一部が誘電体材料により形成された誘電体部材82の中に埋設されてなるランプ2であってもよい。
本変形例によれば、アンテナ94における誘電体部材82に接触する部位の長さを長くすることができるので、アンテナ94の物理長をより短縮することができ、アンテナ94全体の更なる小型化を図ることができるという効果がある。
(2)実施の形態1では、アンテナ94の第2部位94bが、第1部位94aの先端部から回路基板90aの上端に沿った方向に延出する棒状部材と当該棒状部材と長手方向の長さが同じであり且つ回路基板90aに直交する方向に離間して配置された2つの棒状部材とこれら2つの棒状部材を第1部位94aに連続する側とは反対側の端部で回路基板90aに直交する方向で連結する棒状部材とから構成されている例について説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、図11(a)に示すように、第2部位394bを構成する、互いに平行となるように離間して配置された2つの棒状部材のうちの一方の長さが他方の長さに比べて長い(図11(a)の丸で囲んだ部分参照)アンテナ394(以下、変形例1に係るアンテナ394と称す。)を備えるものであってもよい。これにより、アンテナの長さを長くすることができ放射利得の向上が得られるという効果がある。なお、効果の説明は後述の図13に示す。
或いは、図11(b)に示すように、2つの棒状部材のうち第1部位94aに接続される一方とは異なる他方の棒状部材について、先端部から、板状部80b1におけるモジュール基板11側の面に直交する形でモジュール基板11側に突出する棒状の第3部位394cを有するアンテナ1394(以下、変形例2に係るアンテナ1394と称す。)を備えるものであってもよい。これにより、更にアンテナの長さを長くすることができ放射利得の向上が得られるという効果がある。
更には、図11(c)に示すように、棒状に形成され且つ一端部が第2部位394bに接続された第3部位394cの他端部に、片端部が接続されるとともに、板状部80b1におけるモジュール基板11側の面に平行な面に沿う形で配置されてなる第4部位394dを有するアンテナ2394(以下、変形例3に係るアンテナ2394と称す。)を備えるものであってもよい。これにより、更なるアンテナ長の伸長が可能になり、放射利得の向上が得られるという効果がある。
本実施の形態に係るランプ1が備えるアンテナ94と、各変形例に係るアンテナ394,1394,2394について、シミュレーションにより算出した指向性利得の平均値を比較した結果について図12を用いて説明する。なお、以下の説明におけるX、X’、Y、Y’、Z、Z’方向は、図12中のX、X’、Y、Y’、Z、Z’方向に相当する。
シミュレーションでは、各アンテナ394,1394,2394が、断面が直径1mmの円形の棒状部材により形成され、片端部が平面視矩形状の薄肉の銅板190に接続されてなるものとした。そして、信号源から各アンテナ394,1394,2394に周波数2450MHzの高周波を印加したときにおける全方向における指向性利得を算出し、算出した指向性利得の全方向における平均値を算出した。
図12(a)に示すように、変形例1に係るアンテナ394のシミュレーションモデルは、実施の形態1と同一形状の第1部位94aと、第1部位94aの片端部からX方向に12.5mmだけ延出する棒状の第1脚部と当該第1脚部よりも長手方向の長さが2mmだけ長く且つZ−Z’軸方向に3mmだけ離間して配置された棒状の第2脚部とこれら2つの脚部を第1部位94aに連続する側とは反対側の端部でZ−Z’軸方向で連結する棒状の連結部とからなるコ字状に形成された第2部位394bを有している。
また、図12(b)に示すように、変形例2に係るアンテナ1394のシミュレーションモデルは、変形例1に係るアンテナ394と同一形状の第1部位94aおよび第2部位394bと、誘電体部材180におけるY’方向に突出する棒状の第3部位394cとを有している。
更に、図12(c)に示すように、変形例3に係るアンテナ2394のシミュレーションモデルは、変形例2に係るアンテナ1394と同一形状の第1部位94a、第2部位394bおよび第3部位394cと、棒状に形成され且つ第3部位394cのY’方向側の端部に接続されるとともにX方向に沿って延出する形で配置されてなる第4部位394dを有している。
図13に、図12(a)乃至(c)に示す各変形例に係るアンテナ394,1394,2394と、図6(c)に示す実施の形態1に係るアンテナ94とを示すシミュレーションモデルについて、指向性利得の平均値を算出した結果を示す。図12に示すように、、図6(c)に示すモデルでは、指向性利得の平均値が−5.3dBであるのに対して、図11(a)乃至(c)に示すモデルでは、指向性利得の平均値が−4.8dB、−4.2dB、−4.8dBに改善している。
つまり、変形例1乃至3に係るアンテナ394,1394,2394であれば、実施の形態1に係るアンテナ94よりも更に受信感度の向上を図ることができる。
(3)実施の形態1では、アンテナ94の第1部位94aが、回路基板90aの表面に直交する方向に突出した突出部と当該突出部の先端から縦方向において上方に延出した延出部とから構成されるL字形状を有する例について説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、図14(a)に示すように、回路基板90aにおける電極パッド90bが形成された面に平行な面内で屈曲してなる第1部位494aと、棒状に形成され第1部位494aにおける電極パッド90bに接続される一端部とは反対側の他端部に接続された第2部位494bとを有するアンテナ494(以下、変形例4に係るアンテナ494と称す。)を備えるものであってもよい。具体的には、アンテナ494が、回路基板90aにおける電極パッド90bが形成された面に平行な面内で略S字状に屈曲してなる第1部位494aを有するものであってもよい。これらの構造を採用することにより、更にアンテナの長さを長くすることができ放射利得の向上が得られるという効果がある。
或いは、図14(b)に示すように、第2部位494bにおける第1部位494aに接続される一端部とは反対側の他端部から、板状部80b1におけるモジュール基板11側の面に直交する形でモジュール基板11側に突出する棒状の第3部位494cを有するアンテナ1494(以下、変形例5に係るアンテナ1494と称す。)を備えるものであってもよい。これらの構造を採用することにより、アンテナの小型形状を維持しつつ更にアンテナの長さを長くすることができ放射利得の向上が得られるという効果がある。
また、実施の形態1では、第1部位94aの突出部の長手方向の長さと、第2部位94bの連結部材の長さとは略同じであるアンテナ94を備える例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図14(c)に示すように、第1部位94aの突出部の長手方向の長さに比べて、第2部位94bの連結部材の長さのほうが長いアンテナ594(以下、変形例6に係るアンテナ594と称す。)を備えるものであってもよい。本構造を採用することにより、第2の反射部材の外形寸法を最大限活用しつつ、更にアンテナの長さを長くすることができ放射利得の向上が得られるという効果がある。
本実施の形態に係るランプ1が備えるアンテナ94と、変形例に係るアンテナ494,1494,594について、シミュレーションにより算出した指向性利得の平均値を比較した結果について説明する。なお、以下の説明におけるX、X’、Y、Y’、Z、Z’方向は、図中のるX、X’、Y、Y’、Z、Z’方向に相当する。
シミュレーションでは、各アンテナ494,1494,594が、断面が直径1mmの円形の棒状部材により形成され、片端部が平面視矩形状の薄肉の銅板190に接続されてなるものとした。そして、信号源から各アンテナ494,1494,594に周波数2450MHzの高周波を印加したときにおける指向性利得の平均値とを算出した。
図15(a)に示すように、変形例4に係るアンテナ494のシミュレーションモデルは、第1部位494aと第2部位494bとから構成される。ここで、第1部位494aは、Z方向に3mmだけ突出した突出部と当該突出部のZ方向の先端部からY方向に7mmだけ延出した第1延出部と第1延出部のY方向の先端部からX方向に12.5mmだけ延出した第2延出部と第2延出部のX方向の先端部からY方向に3mmだけ延出した第3延出部とからなる形状を有する。即ち、第1部位494aにおける第1延出部、第2延出部および第3延出部からなる部位は、銅板190の表面に平行な面内(X−Y平面内)で屈曲している。また、第2部位494bは、棒状に形成され第1部位494aにおける電極パッド90bに接続される一端部とは反対側の他端部からX’方向に14.5mmだけ延出した第1脚部と当該第1脚部の長手方向の長さと同じ長さであり且つZ−Z’軸方向に3mmだけ離間して配置された第2脚部とこれら2つの脚部を第1部位494aに連続する側とは反対側の端部でZ−Z’軸方向で連結する棒状の連結部とからなるコ字状の形状を有する。
また、図15(b)に示すように、変形例5に係るアンテナ1494のシミュレーションモデルは、変形例4に係るアンテナ494と同一形状の第1部位494aおよび第2部位494bと、誘電体部材180における銅板190側の面(X−Z平面)に直交する形で銅板190側(Y’方向)に3mmだけ突出する棒状の第3部位494cとから構成される。
更に、図15(c)に示すように、変形例6に係るアンテナ594のシミュレーションモデルは、実施の形態1に係るアンテナ94と同一形状の第1部位94aと第2部位594bとから構成される。ここで、第2部位594bは、棒状に形成され第1部位94aにおける電極パッド90bに接続される一端部とは反対側の他端部からX方向に12.5mmだけ延出した第1脚部と、棒状に形成されX−X’軸方向の長さが10.5mmであり第1脚部からZ−Z’軸方向に3mmだけ離間して配置された第2脚部と、これら2つの脚部を第1部位494aに連続する側とは反対側の端部でZ−Z’軸方向で連結する棒状の連結部とからなるコ字状の形状を有する。
図16に、図15(a)乃至(c)に示す変形例4乃至6に係るアンテナ494,1494,594と、図6(c)に示す実施の形態1に係るアンテナ94とを示すシミュレーションモデルについて、指向性利得の平均値を算出した結果を示す。図16に示すように、図6(c)に示すモデルでは、指向性利得の平均値が−5.3dBであるのに対して、図15(a)乃至(c)に示す変形例4乃至6に係るモデルでは、指向性利得の平均値が−3.8dB、−3.9dB、−3.58dBに改善している。
つまり、変形例4乃至6に係るアンテナ494,1494,594であれば、実施の形態1に係るアンテナ94よりも更に受信感度の向上を図ることができる。
(4)実施の形態1では、モジュール基板11が平面視円環状に形成されてなる例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、平面視で三角形、四角形、五角形など多角形の環状に形成されてなるものであってもよい。また、複数の発光部13も、例えば楕円や多角形の環状に実装されていてもよい。また、発光部13の姿勢は、発光部13の全てがその主出射方向をランプ軸Jに沿った方向である必要はなく、一部がランプ軸Jに対して交差する方向であってもよい。
(5)実施の形態1では、基台20の前面20bおよび後面20cが略円環形状である例について説明したが、これに限定されるものではなく、どのような形状であっても良い。そして、基台20の前面20bは、半導体発光素子を平面配置できるのであれば、必ずしも全体が平面である必要はない。また、基台20の後面20cも平面に限定されるものではない。また、発光モジュール10は、接着または係合などにより基台20に固定されていてもよい。
(6)実施の形態1では、グローブ30の形状がA型の電球のバルブを模した形状である例について説明したが、これに限定されず、他のどのような形状であっても良い。また、グローブ30は圧入に限られず、接着剤などにより筐体50に固定されていてもよい。
(7)実施の形態1では、筐体50がカシメにより基台20に固定される例について説明したが、筐体50、基台20およびグローブ30で囲まれた空間に接着剤を流し込むなどして筐体50が基台20に固定されるものであってもよい。また、筐体50の材料は、金属に限定されるものではなく、例えば、熱伝導率の高い樹脂等であってもよい。
(8)実施の形態1では、回路ユニット90の電力供給回路U1が、降圧チョッパー方式のDC−DCコンバータを含む例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、シングルフォワード方式,フライバック方式,プッシュプル方式,ハーフブリッジ方式,フルブリッジ方式,マグアンプ方式,昇圧チョッパー方式,昇降圧チョッパー方式等のDC−DCコンバータを含むものであってもよい。
(9)電力供給回路U2が備えるスイッチング素子として用いることが可能なものとしては、実施形態に記載したFETの他、静電誘導型トランジスタ(Static Induction Transistor,SIT)、ゲート注入トランジスタ(Gate Injection Transistor,GIT)、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor,IGBT),Si系のバイポーラトランジスタ等が挙げられる。なお、スイッチング素子がIGBTである場合には、上記説明の「ソース」,「ドレイン」をそれぞれ「エミッタ」,「コレクタ」と読みかえればよい。また、スイッチング素子がバイポーラトランジスタである場合には、上記説明の「ソース」,「ドレイン」,「ゲート」をそれぞれ「エミッタ」,「コレクタ」,「ベース」と読みかえればよい。
(10)実施の形態1では、LEDドライバICおよび信号処理用ICとして、具体的な製品名を挙げているが、本発明はこれに限定されない。別のLEDドライバICおよび信号処理用ICを利用することもできる。
(11)実施の形態1では、電源投入時の際、発光部13が点灯している状態で起動する、即ち、電力供給回路U2を介して信号処理回路U3を起動させることとしているが、これに限定されるものではない。例えば、電源投入時の際、発光部13が消灯している状態から起動させる、すなわち、電力供給回路U2を介さずに、独立して信号処理回路U3を起動させることとしてもよい。
(12)実施の形態1では、第2の反射部材80が、エポキシ樹脂により形成されている例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリカーボネート樹脂等の比誘電率が3.0程度の樹脂材料により形成されてなるものであってもよい。或いは、第2の反射部材80が、アニリン樹脂やアクリルニトリル樹脂、シリコーン樹脂等の比誘電率が3.5乃至5.0程度の樹脂材料により形成されてなるものであってもよい。
更には、第2の反射部材80が、石英ガラスやガラス・シリコン積層板、水晶等の比誘電率が3.5乃至5.0の無機材料により形成されてなるものであってもよい。
(13)実施の形態1では、無線信号として、IEEE802.15.4規格に準拠した2.4[GHz]の周波数帯域の無線信号を用いる例について説明したが、これに限定されるものではなく、他の周波数の無線信号を用いるものであってもよい。例えば、地域別に使用帯域として別途確保された周波数帯域の周波数を用いてもよい。具体的には、欧州では433.05乃至434.79[MHz]、863乃至870[MHz]、日本では426乃至429[MHz]、950乃至956[MHz]、米国では260乃至470[MHz]、902乃至928[MHz]などの使用帯域の周波数を使用することができる。
(14)実施の形態2では、口金60側を上側(天井側)にしてランプ1を取り付ける照明器具の例について説明したが、これとは逆に、グローブ30側を上側(天井側)にして取り付けることもできる。
また、実施の形態2では、実施の形態1に係るランプ1を備える例について説明したが、前述の各変形例に係るランプを備えるものであってもよい。
(15)また、実施の形態1では、第2の反射部材80を備える例について説明したが、これに限定されるものではなく、光散乱部材を備えるものであってもよい。
本変形例に係るランプ3の断面図を図17に示す。
図17に示すように、ランプ3は、実施の形態1と略同様の構成を有し、光散乱部材3080と、回路ユニット90の回路基板90aから延出し光散乱部材3080に埋設されたアンテナ3094とを備える点が実施の形態1とは相違する。なお、実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。
光散乱部材3080は、逆円錐台を2つ重ねたような外観形状を有している。下側の円錐台の部分を構成する下側部分3081と、上側の円錐台の部分を構成する上側部分3082とからなる。この光散乱部材3080は、発光モジュール10のモジュール基板11に取り付けられている。この光散乱部材3080の略中央には凹部3087が設けられている。凹部3087は、基台20側に頂部を有する略円錐形状(逆円錐形状)であって、その錐面が反射面3088となっている。そして、アンテナ3194は、光散乱部材3080の下側部分3081に埋設されている。
光散乱部材3080は、平均粒子径10μm以下の透光性光散乱粒子が分散混入された透光性材料からなる。具体的には、透光性光散乱粒子で構成される複数の粒子部分と、それら粒子部分を内包しており透光性材料で構成されたベース部分とからなる。なお、本願において、「平均粒子径」とは、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒子径を意味する。
ここで、粒子部分を構成する透光性光散乱粒子の材料としては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、メラミン−ホルマリン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、並びに、これら樹脂の共重合体などが挙げられる。さらに、シリカ、チタニア、アルミナ、シリカアルミナ、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化ジルコニウムなどの無機酸化物が挙げられる。これら材料からなる透光性光散乱粒子は、1種類を使用しても良いし、複数種類を混ぜて使用しても良い。一方、ベース部分を構成する透光性材料としては、樹脂や無機材料が挙げられる。樹脂としては、汎用プラスチック、エンジニアプラスチック、スーパーエンジニアプラスチックなどの熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂が挙げられる。具体的には、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリプロピレン、フェノール樹脂、メラミン樹脂、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、POM(ポリオキシメチル)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニルサルフィド)などが挙げられる。また、無機材料としては、ガラスやセラミックなどが挙げられる。
また、図18に示すように、光散乱部材3080の反射面3088には、反射膜3100を設けてもよい。
或いは、図19に示すように、光散乱部材3110の縦断面における反射面3111の形状が円弧状であってもよい。例えば、反射面3111はランプ軸J側に凹入した凹曲面形状であって、縦断面における第2反射面の形状はランプ軸J側に膨らんだ略円弧形状である。
さらに、図20に示すように、光散乱部材3120の縦断面における反射面3121の形状は、傾きの異なる2つの領域からなっていても良い。ここで、反射面3121が下側領域3122と上側領域3123とからなり、縦断面における下側領域3122のランプ軸Jに対する傾きよりも、上側領域3123のランプ軸Jに対する傾きの方が、より傾斜角が大きい構成となっている。
また、図21に示すように、光散乱部材3130の凹部3131が略逆円錐台形状であってもよい。或いは、図22(a)および(b)に示すように、光散乱部材3140の凹部3141は、断面略V字形であって略円環の溝状であってもよい。
以上図18乃至図22を用いて説明した光散乱部材3080,3110,3120,3130,3140では、いずれも下側部分に埋設されている。
(15)また、図23(a)に示すように、光散乱部材3150の凹部3151が、略円柱状であり、凹部3151が上側部分3154のみに形成されており、下側部分3155にまで到達していないものであってもよい。そして、図23(b)に示すように、アンテナ4094が、上側部分3154と下側部分3155との境界部分における形状が略S字状に屈曲しているものであってもよい。
(16)また、図24に示すように、光散乱部材3170が、凹部3161がランプ軸Jに沿って光散乱部材3160を上下に貫く貫通孔であって、凹部3161の内周面3162に反射膜3163が形成されてなり、貫通孔内にコイル状のアンテナ5094が配置されているものであってもよい。
(17)また、図25(a)および(b)に示すように、光散乱部材3170が、凹部3173を有する1つの逆円錐台からなる外観形状を有し、当該光散乱部材3170の内部に凹部3173を囲繞するループ状の部位を有するループアンテナ6094が埋設されているものであってもよい。
(18)また、図26に示すように、光散乱部材3180のように、1つの逆円錐台からなる外観形状を有し、凹部3182がランプ軸Jに沿って光散乱部材3180を上下に貫く円柱状の貫通孔であって、凹部3182の内側にコイル状のアンテナ7094が配置されてなるものであってもよい。
本発明は、照明一般に広く利用することができる。
1 ランプ
10 発光モジュール
11 モジュール基板
13 発光部
20 基台
30 グローブ
40 回路ケース
50 筐体
60 口金
70 第1の反射部材
80 第2の反射部材
90 回路ユニット
90a 回路基板
90b 電極パッド
93 回路素子
94 アンテナ
94a 第1部位
94b 第2部位
95 ダイオードブリッジ
96 信号処理用IC
97 LEDドライバIC
98 電源用IC
U1 整流平滑回路
U2 電力供給回路
U3 信号処理回路
U4 電力制御回路

Claims (13)

  1. モジュール基板および前記モジュール基板に実装され光の主出射方向が前記モジュール基板に直交する方向である複数の発光部を有する発光モジュールと、
    導電性材料により形成され且つ前記モジュール基板における前記発光部が実装される一面側に前記光の主出射方向において前記発光部と重ならないように配置されたアンテナを有し、アンテナで受信した無線信号に基づいて前記発光部への電力供給を制御する回路を有する回路ユニットと、
    前記モジュール基板における前記一面側とは反対側の他面側に配置され内部に前記回路ユニットを収納する筐体と、
    誘電体材料により形成され且つ前記アンテナの少なくとも一部に接する誘電体部材とを備える
    ことを特徴とするランプ。
  2. 前記モジュール基板は、平面視環状に形成され、
    前記アンテナおよび前記誘電体部材は、平面視で前記モジュール基板の開口部の内側に配置されてなる
    ことを特徴とする請求項1記載のランプ。
  3. 前記誘電体部材は、前記モジュール基板から離間し且つ前記モジュール基板の表面に平行となる形で配置された板状部を有する
    ことを特徴とする請求項2記載のランプ。
  4. 前記回路ユニットは、電極パッドを有する回路基板を備え、
    前記アンテナは、L字状に屈曲した棒状であり且つ一端部が前記電極パッドに接続されてなる第1部位と、棒状であり且つ片端部が前記第1部位の他端部に接続されるとともに、前記板状部における前記モジュール基板側の面に沿う形で配置されてなる第2部位とからなる
    ことを特徴とする請求項3記載のランプ。
  5. 前記第2部位は、互いに平行に配置された2本の棒状部と、当該棒状部の端部において当該棒状部の長手方向に直交する方向に延出し且つ棒状部同士を連結する連結部とからなる
    ことを特徴とする請求項4記載のランプ。
  6. 前記第1部位の他端部に接続される一方の前記棒状部の長手方向の長さに比べて、他方の前記棒状部の長手方向の長さが長い
    ことを特徴とする請求項5記載のランプ。
  7. 前記アンテナは、更に、棒状に形成され且つ一端部が前記第1部位に接続された前記第2部位の他端部に接続されるとともに、前記板状部における前記モジュール基板側の面に直交する形で前記モジュール基板側に突出する第3部位を有する
    ことを特徴とする請求項6記載のランプ。
  8. 前記アンテナは、更に、棒状に形成され且つ一端部が前記第2部位に接続された前記第3部位の他端部に、片端部が接続されるとともに、前記板状部における前記モジュール基板側の面に平行な面に沿う形で配置されてなる第4部位を有する
    ことを特徴とする請求項7記載のランプ。
  9. 前記アンテナは、前記誘電体部材の内側に配置されている
    ことを特徴とする請求項7記載のランプ。
  10. 前記第1部位は、更に、前記回路基板における前記電極パッドが形成された面に平行な面内で屈曲してなる
    ことを特徴とする請求項4記載のランプ。
  11. 前記誘電体部材は、前記アンテナの少なくとも一部が埋没してなる
    ことを特徴とする請求項1記載のランプ。
  12. 前記回路ユニットは、
    前記発光部に電力を供給する電力供給回路と、
    前記アンテナで受信した無線信号に対応する制御信号を出力する信号処理回路と、
    前記信号処理部から入力される制御信号に基づいて前記電力供給回路を制御する電力制御回路とを備える
    ことを特徴とする請求項1記載のランプ。
  13. 請求項1記載のランプを備える
    ことを特徴とする照明器具。
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