JP5281180B2 - Ledランプ - Google Patents
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Description
図11は、非特許文献1における図10−10に記載の点灯ユニットの回路構成を簡略化して示すブロック図である。
整流回路82は交流電源81から供給される交流電圧を全波整流し、それを平滑回路83が直流電流に平滑化する。スイッチング回路84は、平滑回路83から供給される直流電力をLED点灯用の電力に変換する降圧式のDC−DCコンバータであり、スイッチング素子87等を備える。制御回路85は、スイッチング素子87の制御端子87gに信号を与えることでスイッチング素子87のオンオフ制御を行い、スイッチング回路84からの直流電圧を所望の電圧に降圧する。また、制御回路85とスイッチング素子87とが一つの半導体チップに収容されている場合もある。そして、スイッチング回路84からの電力供給により、LEDモジュール86が点灯する。
図12に示すように、LEDモジュール86が載置される基台91の下部に位置するケース93に、点灯ユニット80が収容されている。点灯ユニット80は、円板状の絶縁基板である回路基板94と、当該回路基板94に配された各種の素子95からなる。回路基板94は、LEDランプ900のランプ軸J9に対し垂直となるように配置されている。
また、長尺状の回路基板の長手方向一端側にスイッチング素子が配置されるとともに、スイッチング素子よりも長手方向他端側に入力端子および出力端子が配置されるので、スイッチング素子へ向けて電流を流す配線パターンと、スイッチング素子から電流を流す配線パターンとが近接して並走する区間が生じる。しかしながら、スイッチング素子の出力端子の一端とグランドとの間に、そのオンオフ動作により発生するスイッチングノイズを吸収する容量素子が接続されていることにより、入力端子と出力端子とを結ぶ電路における電圧変動の原因となるスイッチングノイズを取り除くことができる。ここで、「回路基板が長尺状である」とは、回路基板が長辺と短辺を有する形状であることを指し、回路基板は必ずしも矩形状である必要はない。
≪第1の実施形態≫
[外形]
図1は、第1の実施形態に係る点灯ユニットを備えるLEDランプ1の構造を示す断面図である。
〈LEDモジュール〉
LEDモジュール2は、光源としてのLED9,LED9が実装された実装基板10,実装基板10上においてLED9を被覆する封止体11を備える。LEDモジュール2は、点灯ユニット6を介して口金8とは反対側に配されており、LED9の主出射方向はLEDランプ1の前方(紙面上方)に向けて配置されている。
〈基台〉
基台3は、LEDモジュール2を載置する、熱伝導性の高い材料からなる円盤状の部材であり、基台3の外周面はケース4の内周面に接している。熱伝導性の高い材料としては、例えば、Al,Ag,Au,Ni,Rh,Pdまたはそれらの内の2以上からなる合金、またはCuとAgの合金等の金属材料が考えられる。このような金属材料は、熱伝導性が良好であるため、LEDモジュール2で発生した熱をケース4に効率良く伝導させることができる。
ケース4は、熱放射性の高い材料からなる筒状の部材であり、基台3をグローブ5側に備える。熱伝導性の高い材料としては、例えば、基台3で列挙したような金属材料を用いることができる。このようにすることで、ケース4に伝搬した熱を効率良く口金8側に伝搬させることができる。なお、ケース4の材料は、金属材料に限定されず、例えば熱伝導率の高い樹脂等であっても良い。
グローブ5は、LEDモジュール2を覆う部材であり、基台3とケース4とを組み合わせたときにできる溝部に嵌め込まれている。グローブ5の内面5aには、LEDモジュール2から発せられた光を拡散させる拡散処理、例えば、シリカや白色顔料等による拡散処理が施されている。グローブ5の内面5aに入射した光はグローブ5を透過しグローブ5の外部へと取り出される。
点灯ユニット6は、LEDを点灯させるためのものであり、回路基板12と、当該回路基板12上に配された各種の素子13,半導体チップ14とを有している。なお、図1では一部の素子にのみ符号を付している。点灯ユニット6は、回路ホルダ7内に収容されており、例えば、ねじ止め、接着、係合などにより回路ホルダ7に固定されている。
本実施形態においては、LEDランプ1の小型化を図るため、回路基板12は長尺状であり、その主面がランプ軸J1に平行に配置している。このようにすることで、回路ホルダ7内に点灯ユニット6をよりコンパクトに格納することができるため、回路ホルダ7の径を縮小することができる。その結果、LEDランプ1の小型化を図ることが可能となる。さらに、基台3の貫通孔18内に点灯ユニット6の一部が配置されている。このようにすることで、基台3よりもグローブ5側における点灯ユニット6を収容するためのスペースの縮小が可能である。したがって、基台3と口金8との距離を縮めることができ、LEDランプ1のさらなる小型化に有利である。
〈回路ホルダ〉
回路ホルダ7はケース4内に配されており、点灯ユニット6をその内部に格納している。回路ホルダ7は、例えば、グローブ5側および口金8側が開口した略円筒形状であって、大径部30と小径部31とで構成される。グローブ5側に位置する大径部30には点灯ユニット6の大半が収容されている。一方、口金8側に位置する小径部31には口金8が外嵌されており、これによって回路ホルダ7の口金8側の開口32が塞がれている。回路ホルダ7は、例えば、樹脂などの絶縁性材料で形成されていることが好ましい。絶縁性材料としては、例えば、合成樹脂(具体的には、ポリブチレンテレフタレート(PBT)である。)を利用することができる。
口金8は、LEDランプ1が照明器具に取り付けられる際に、照明器具のソケットから電力を受けるための部材である。口金8の種類は、特に限定されるものではないが、本実施形態ではエジソンタイプであるE26口金が使用されている。口金8は、略円筒形状であって外周面が雄ねじとなっているシェル部33と、シェル部33に絶縁部34を介して装着されたアイレット部35とを備える。シェル部33とケース4との間には絶縁部材36が介在している。
〈回路構成〉
図2は、第1の実施形態に係る点灯ユニット6の回路構成を示す回路図である。
図1で説明したように、LEDランプ1はLEDモジュール2とLEDを点灯させるための点灯ユニット6からなる。
点灯ユニット6は、その主な構成として、整流回路20,平滑回路21,スイッチング回路22,制御回路23,パスコン回路24を備える。点灯ユニット6の入力側は入力端子26,27を介して交流電源19に、出力側は出力端子28,29を介してLEDモジュール2にそれぞれ接続されている。
(スイッチング回路)
スイッチング回路22は、平滑回路21から供給される直流電力をLED9点灯用の電力に変換する、いわゆる昇降圧式のDC−DCコンバータであり、スイッチング素子25,ダイオードD1,インダクタL2を備える。ダイオードD1のアノードは半導体チップ14の16番ピン(スイッチング素子25の出力側端子の一端)に接続され、カソードは半導体チップ14の12番ピン(グランドGNDまたはスイッチング素子25の出力側端子の他端)に接続されている。また、インダクタL2の一端は半導体チップ14の16番ピン(スイッチング素子25の出力側端子の一端)に接続され、インダクタL2の他端は出力端子28に接続されている。なお、後述するように、本実施形態においては、スイッチング素子25の出力側端子の一端はドレイン,スイッチング素子25の出力側端子の他端はソースに対応する。また、スイッチング素子25のソースはグランドGNDと接続されている。
制御回路23は、スイッチング素子25の制御端子25gに接続される。制御回路23は、制御端子87gに信号を与えることでスイッチング素子25のオンオフ制御を行い、スイッチング回路22からの直流電圧を所望の電圧に降圧する。本実施形態においては、スイッチング素子25として電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)が用いられており、制御端子87gはFETのゲートに、制御端子87gに与えられる信号はゲート電圧にそれぞれ相当する。
半導体チップ14は、制御回路23,スイッチング素子25等が収容されたLEDドライバである。本実施形態では、半導体チップ14として、NXP社のSSL2101を利用している。
半導体チップ14の3番ピンは、電源入力端子である。7番ピン、8番ピンには、抵抗R9,R10およびコンデンサC10が接続されている。これらの抵抗値および容量値を適切に設定することにより、内部の発振回路の発振周波数を設定することができる。
パスコン回路24は容量素子であり、スイッチング素子25のオンオフ動作により発生するノイズ(スイッチングノイズ)を吸収する役割を果たす。
スイッチング素子25の出力側端子の一端であるドレインとグランドGND間にコンデンサCSN1が接続されている。上述したように、スイッチング素子25のソースはグランドGNDと接続されているので、コンデンサCSN1は、スイッチング素子25の制御端子25gを除く2端子間(出力側端子の一端と他端との間)に、すなわち、スイッチング素子25のソース−ドレイン間に接続されていると言うこともできる。
図1で説明したように、本実施形態においてはLEDランプ1の小型化を図るため、点灯ユニット6の回路基板12を、その主面がランプ軸J1に平行になるように配されている。上記において、LEDモジュール2で発生した熱はケース4を介して口金8側に伝搬されると述べたが、LEDモジュール2からの熱は回路ホルダ7にも伝導するので、回路ホルダ7内の空気が熱せられる。多くの場合、LEDランプは口金8側を上側(天井側)にして使用されるので、回路ホルダ7内の熱せられた空気は対流により口金8側に移動する。
図3(a)に示すように、半導体チップ14(図2)が、回路基板12におけるグローブ5側の端部に配されている。このようなレイアウトにより、熱に弱いスイッチング素子25を回路基板12におけるグローブ5側に配置することができるので、スイッチング素子25への熱負荷を低減することができる。しかし、半導体チップ14をグローブ5側へ配置したのに伴って、入力端子26,27および出力端子28,29を、半導体チップ14よりも口金8側に形成する必要が生じる。
[ノイズレベル測定結果]
コンデンサCSN1を設けることによるノイズ低減効果について検証する実験を行った。
図5(a)に示す水平偏波,図5(b)に示す垂直偏波のいずれについても、コンデンサCSN1を設けることで、ノイズレベルが減少したことが確認された。
図6は、第2の実施形態に係る点灯ユニット6Aの回路構成を示す回路図である。
第1の実施形態に係る点灯ユニット6の回路構成(図2)と相違する点は、パスコン回路24に加え、さらに容量素子としてパスコン回路37を備える点である。パスコン回路37は、第1の実施形態におけるパスコン回路24と同様の回路構成であるが、挿入される場所が異なる。
なお、LEDランプに代表される電気照明器具における「比較的高い周波帯域」とは、伝導雑音端子電圧測定については約10〜30[MHz]、輻射雑音電界強度測定については約30〜300[MHz]の範囲である。一方、「比較的低い周波帯域」とは、伝導雑音端子電圧測定については約0.526〜10[MHz]である。
本実施形態では、小型化に加え、LEDの照射角の狭さを補うことにより良好な配光特性を得ることが可能なLEDランプについて説明する。
図7は、第2の実施形態に係るLEDランプ40を示す一部破断斜視図である。図8は、第2の実施形態に係るLEDランプ40の構造を示す断面図である。図9は、図8において二点鎖線で囲んだ部分を示す拡大断面図である。図7〜9において、第1の実施形態と同様の構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
図10は、第3の実施形態に係るLEDモジュール38の構造を示す平面図である。図10に示すように、LEDモジュール38は、実装基板39と、実装基板39に実装された光源としての複数のLED9と、それらLED9を被覆するように実装基板39上に設けられた封止体11とを備える。
〈反射部材41,補助反射部材48〉
図9に示すように、反射部材41は、本体部42と取付部43とを備え、その取付部43の前面に、例えば係合構造、接着などにより補助反射部材48が取り付けられている。
図10に示すように、実装基板39の素子実装部39cの内周縁には、一箇所に切欠部39bが設けられており、また図9に示すように、取付部43の後面には、一箇所に突起44が設けられている。これら切欠部39bおよび突起44を利用すれは、突起44を切欠部39bに嵌め込むだけの簡単な作業で、LED9の位置に対応する適切な位置に反射部材41を位置決めすることができる。
[変形例]
(1)上記の実施形態における点灯ユニットのパスコン回路(容量素子)は抵抗RSN1,RSN2を備えていたが、ノイズ除去の目的としては必須の構成要素ではない。図4,5に示す測定実験からも分かるように、容量素子がコンデンサCSN1,CSN2のみであってもノイズ除去効果は認められる。この理由としては、スイッチング素子のドレインとグランドGND間にコンデンサを接続し、スイッチング素子のドレインとグランドGND間を短絡させることで、比較的高周波であるスイッチングノイズを、より高周波成分に対してインピーダンスの低いグランドGND側(図2,6参照)へ逃がすことができるからである。
(3)上記の実施形態では、口金側を上側(天井側)にしてLEDランプを使用する場合を想定して説明したが、これとは逆に、グローブ側を上側(天井側)にして使用することも可能である。この場合、回路基板のレイアウトとしては、口金側にスイッチング素子を配置し、スイッチング素子よりもグローブ側に入力端子および出力端子を配置することが望ましい。
(5)本発明の回路基板の形状は、図3に示す形状のものに限られず、長尺状であればよい。ここで、「回路基板が長尺状である」とは、回路基板が長辺と短辺を有する形状であることを指し、必ずしも矩形状である必要はなく、例えば楕円形状であってもよい。より好ましくは、図1、8に示すように、LEDランプのケース内においてランプ軸に平行に配置することが可能な形状である。このようにすることで、上述の通りLEDランプの径を縮小し小型化を図ることができる。
(8)請求項に記載の「整流平滑回路」は、整流回路と平滑回路とを指す。
(9)数値範囲を「〜」を用いて記載した場合は、その下限値および上限値もその数値範囲に含むものとする。例えば、0.001〜1[μF]と記載した場合は、その数値範囲に0.001[μF]および1[μF]が含まれる。
2、38、86 LEDモジュール
3、91 基台
3a 前面
4、93 ケース
4a 内周面
4b 前方側端部
5 グローブ
5a 内面
5b 開口側端部
6、6A、80 点灯ユニット
7 回路ホルダ
8 口金
9、9a、9b LED
10、39 実装基板
11 封止体
12、94 回路基板
13、95 素子
14 半導体チップ
15、16 配線
17 コネクタ
18 貫通孔
19、81 交流電源
20、82 整流回路
21、83 平滑回路
22、84 スイッチング回路
23、85 制御回路
24、37 パスコン回路
25、87 スイッチング素子
25g、87g 制御端子
26、27、88 入力端子
28、29、89 出力端子
30 大径部
31 小径部
32 開口
33 シェル部
34 絶縁部
35 アイレット部
36 絶縁部材
39a 孔部
39b 切欠部
39c 素子実装部
39d 舌片部
41 反射部材
42 本体部
43 取付部
44 突起
45 反射面
46 開口部
47 孔部
48 補助反射部材
49 本体部
50 蓋部
51 第1の反射面
52 第1の反射面
53 貫通孔
54 前方側端部
GND グランド
CSN1、CSN2 コンデンサ
RSN1、RSN2 抵抗
RADJ 定電流特性決定抵抗
F1 フィールドコイル
NF1 ノイズフィルタコイル
Claims (1)
- 上面から下面に亘って貫通孔が設けられ、上面に複数のLEDが前記貫通孔を取り囲むように環状に配置された基台と、
前記複数のLEDを点灯させるための点灯ユニットと、
前記環状に配された複数のLEDに取り囲まれ、前記複数のLEDから出射された光の少なくとも一部を反射させる反射面を有するキャップ部と、を備え、
前記点灯ユニットは、スイッチング素子と、前記スイッチング素子よりも熱に強い電子部品とを含み、
前記スイッチング素子が前記貫通孔における前記上面側の開口から露出するとともに、前記キャップ部に覆われ、
前記電子部品の一部が前記貫通孔内に配置されている
ことを特徴とするLEDランプ。
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