JPWO2012176528A1 - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
燃料電池に対する要求発電量が所定発電量より小さい場合に燃料電池からの出力を停止する停止処理を実施し、停止処理期間中に酸化剤の供給を実施する燃料電池システムにおいて、停止処理期間中に、予め設定され、かつ酸化剤極で二酸化炭素が発生しない基本供給間隔で、燃料極への燃料ガスの間欠的な供給を実施する。
Description
本発明は、燃料電池への燃料ガスの供給制御に関する。
燃料電池の制御として、燃料電池に対する要求発電量が所定発電量より小さい場合に、燃料電池への燃料ガス及び酸化ガスの供給を停止して燃料電池からの出力を停止する停止処理、いわゆるアイドルストップが知られている。
アイドルストップの状態から再び燃料電池を稼働させる場合には、燃料ガス及び酸化ガスの供給の再開から、電気化学反応が開始されて電圧が要求電圧まで昇圧するのに相当の時間を要する。このため、燃料電池を車両の駆動源として使用する場合には、アイドルストップ中にアクセルペダルが踏みこまれても、直ちには要求された電力を出力できない。このような応答性の低さがドライバビリティを低下させる要因となっていた。そこでJP4182732では、アイドルストップ中に、要求電力に関わらず、応答性確保のために燃料ガスまたは酸化ガスを所定のタイミングで供給している。
ところで、燃料ガスと酸化ガスの供給を停止しても、燃料電池内に残存している燃料ガスと酸化ガスは電解質膜を透過するため化学反応を継続する。そして、透過した燃料ガスと酸化ガスの化学反応によって燃料ガスが消費されるとアノード内圧力が低下し、アイドルストップ中に酸素が電解質膜を透過してアノード側にクロスリークする。その結果、アノード内に酸素が偏在した状態(以下、ガス偏在という)が生じる。偏在が増大すると、燃料電池の稼働を再開して燃料ガス及び酸化ガスを供給したときに、アノード内に偏在する酸素によって水素フロントが形成され、結果的に電極触媒の劣化を招く。具体的には、カソード内で、電極触媒としての白金を担持しているカーボンが電気化学反応によって生成された水と反応することで二酸化炭素に変化してしまい、カーボンに担持されていた白金が溶出して触媒機能が低下してしまう。
このような水素フロントによる電極触媒の劣化を防止するために、JP4432312では、アイドルストップ中にガス偏在が検出されたら、燃料ガスを供給している。なお、ガス偏在の検出は、アノード内の圧力や濃度、電極電位等をセンサで検出し、その検出値に基づいて行っている。
圧力センサ等は、一つではアノード内全体の状態は検出できるが局所的な状態を検出することはできない。一方、ガス偏在は局所的に生じるものである。したがって、JP4432312のように圧力センサ等でガス偏在を検出することは難しい。圧力センサ等で検出しようとするならば、多数のセンサを配置することとなり、コストやレイアウトの観点から現実的ではない。
一方、JP4182732のようにアイドルストップ中に燃料ガスとしての水素を供給すれば、酸素のクロスリークを防止して水素フロントの形成を防止できるので、電極触媒の劣化を防止できるようにも思われる。しかし、JP4182732では、アイドルストップからの復帰時における応答性確保の観点から設定したタイミングでアイドルストップ中に燃料ガスを供給しているので、水素フロントが形成されて電極触媒が劣化するおそれがある。
そこで、本発明では、圧力センサ等を用いることなく、アイドルストップによる電極触媒の劣化を抑制しうる装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、燃料電池に対する要求発電量が所定発電量より小さい場合に燃料電池からの出力を停止するアイドルストップを実施し、アイドルストップ中に酸化剤の供給を実施する。さらに、アイドルストップ中に、予め設定され、かつ酸化剤極で二酸化炭素が発生しない基本供給間隔で、燃料極への燃料ガスの間欠的な供給を実施する。
この発明の詳細並びに他の特徴や利点は、明細書の以降の記載の中で説明されるとともに、添付された図面に示される。
(第1実施形態)
図1は本発明の実施形態に係る燃料電池システムの全体構成図である。この燃料電池システムは、電動モータにより駆動する電動車両に搭載される。
図1は本発明の実施形態に係る燃料電池システムの全体構成図である。この燃料電池システムは、電動モータにより駆動する電動車両に搭載される。
燃料電池システムは、燃料電池スタック1と、燃料ガスとしての水素ガスを貯蔵する水素タンク101と、酸化ガスとしての空気を供給するためのコンプレッサブロア201と、本システムを制御するコントローラ400と、を含む。
燃料電池スタック1は、公知の燃料電池スタックと同様の構成である。つまり、燃料電池の基本単位であるセルの積層体であって、各セルは、両面に触媒層を形成した電解質膜を挟むように、燃料極と酸化剤極とを配置した構成である。触媒層は、カーボンが電極触媒としての白金を担持する構成である。
水素タンク101内の水素は、水素供給配管102を通り、水素系圧力調整弁108によって所望の圧力まで減圧されて燃料電池スタック1の燃料極(以下、アノード1Aという)に供給される。
水素系圧力調整弁108は、燃料電池スタック1へ供給する水素流量を調整することによって圧力を調整する。なお、水素供給配管102の水素系圧力調整弁108と燃料電池スタック1の間には、水素系圧力センサ109が介装される。コントローラ400は、水素系圧力センサ109の検出値が所望の圧力になるように、水素系圧力調整弁108を制御する。燃料電池スタック1内での電気化学反応に必要な水素量に対して余分に供給された水素ガスやその他の不純物等といったアノード1Aからの排気(以下、アノードオフガスという)は水素排気配管105へ流出する。水素排気配管105には排水素パージ弁106が介装されており、排水素パージ弁106を開弁すると、水素排気配管105からシステム外部へアノードオフガスが排気される。
なお、図1のシステムは、水素排気配管105から水素供給配管102へのアノードオフガスの循環を行わない、いわゆるアノード系デッドエンドシステムである。
コンプレッサブロア201で圧送された空気は、空気供給配管202を通って燃料電池スタック1の酸化剤極(以下、カソードという)に供給される。なお、空気供給配管202には、空気系圧力センサ203が介装される。供給された空気は、燃料電池スタック1での電気化学反応で消費された後、空気排気配管204に流出し、空気系背圧調整弁205で所望の圧力に調整されて、システム外部へ排気される。空気系背圧調整弁20の制御は、コントローラ400が空気系圧力センサ203の検出値に基づいて行う。
コントローラ400は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ400を複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。
また、燃料電池システムは、発電によって発生した熱を除去するための冷却システムを備える。冷却システムは、冷却水系配管302と、冷却水系配管302に介装した冷却水ポンプ301及びラジエータ303を含む。冷却水ポンプ301で圧送された冷却水は、燃料電池スタック1を通過することで燃料電池スタック1の熱を吸収し、冷却水系配管302を通ってラジエータ303で排熱し、再び冷却水ポンプ301で燃料電池スタック1に圧送される。
水素系圧力調整弁108、空気系背圧調整弁205の他に、コンプレッサブロア201、冷却水ポンプ301、及び排水素パージ弁106も、コントローラ400により行われる。
燃料電池スタック1の電圧は、セル電圧センサ2の検出値に基づいて算出する。セル電圧センサ2は、単セルまたは複数の単セルからなるセル群の電圧を検出するものである。したがって、燃料電池スタック1が単セルをどれだけ積層したものかがわかっていれば、セル電圧センサ2の検出値から、燃料電池スタック1全体の電圧を推定することができる。
なお、燃料電池スタック1の積層方向両端の電位差を検出することによって、燃料電池スタック1全体の電圧を直接的に検出してもよい。
コントローラ400には、燃料電池スタック1の温度(以下、燃料電池温度という)を検出する温度センサ3と、アノード側の圧力を検出する圧力センサ4の検出値も読み込まれる。
上記のような構成の燃料電池システムにおいて、コントローラ400は、運転状態から定まる要求発電量が予め設定した所定発電量より小さい場合には、燃料電池スタック1からの出力を停止するアイドルストップを実施する。具体的には、燃料電池スタック1への水素及び空気の供給を停止し、燃料電池スタック1からの出力の取り出しを停止する。
アイドルストップ中に、例えば運転者がアクセルペダルを踏み込んだ場合のように、要求発電量が増大して所定の要求発電量を超えると、コントローラ400は燃料電池システムを再稼働する。しかし、燃料電池システムの再稼働が決定し、水素及び空気の供給を再開してから、電気化学反応が再開して電圧が目標電圧まで昇圧するのに時間を要する。特に、アイドルストップ時間が長く、燃料電池スタック1内の水素残量と酸素残量が少なくなっている状態から再稼働する場合には、相当の時間を要する。すなわち、電動車両においてアイドルストップ中に運転者のアクセルペダル踏み込むに応じて再稼働する場合に、目標電圧に達するまでの間はアクセルペダル踏み込み量に応じた出力を発生することができず、応答性が低下してしまう。
そこで、このような応答性の低下を回避するために、アイドルストップ中にコンプレッサブロア201を間欠または連続的に稼働させて、単セル当たりの電圧を所望電圧、例えば0.6V以上、に維持する方法が公知となっている。
ところで、アイドルストップを実施すると、アノード1A側に酸素がクロスリークしてガス偏在が生じる。ここで、ガス偏在について説明する。
図2(A)は通常運転中の単セルの断面を、図2(B)はアイドルストップ中の単セルの断面を模式的に示した図である。
通常運転中は、図2(A)に示すように、電解質膜を挟んでアノード1Aには水素H2が、カソードには酸素O2が存在する。なお、N2はコンプレッサブロア201により圧送された空気中に含まれている窒素である。アノード1A側にある窒素N2は、カソードに供給された空気中の窒素N2が電解質膜を透過してアノード1A側に侵入したものである。
このように通常運転状態からアイドルストップのために水素と空気の供給を停止すると、カソードからアノード1A側に電解質膜を透過してくる酸素が下流に流されることなく滞留することで、ガス偏在が生じる。
図3は、単セルの断面図であり、ガス偏在が生じている状態で燃料電池システムを再起動した場合に生じる、電極触媒の劣化について説明するための図である。
燃料電池は電解質膜1Bをアノード1Aとカソード1Cとによって挟み、アノード1Aに水素を含有するアノードガス(燃料ガス)、カソード1Cに酸素を含有するカソードガス(酸化剤ガス)を供給することによって発電する。アノード1A及びカソード1Cの両電極において進行する電極反応は以下の通りである。
アノード電極 : 2H2 →4H+ +4e- …(1)
カソード電極 : 4H+ +4e- +O2 →2H2O …(2)
カソード電極 : 4H+ +4e- +O2 →2H2O …(2)
この(1)、(2)の電極反応によって燃料電池は1ボルト程度の起電力を生じる。
このような燃料電池を自動車用動力源として使用する場合には、要求される電力が大きいため、数百枚の燃料電池を積層した燃料電池スタック1として使用する。そして、燃料電池スタック1にアノードガス及びカソードガスを供給する燃料電池システムを構成して、車両駆動用の電力を取り出す。
燃料電池システムを起動して、アノード1A側の流路にアノードガスを供給すると、上流側にアノードガスが存在し、下流側にカソードガスが存在する状態となる。そうすると、アノード1Aで局部電池が形成されて、カソード1Cの触媒層のカーボンが劣化することがある。このようなカーボン劣化は、単セル20の出力を低下させる原因となる。
図3に示すように、アノードガス側にカソードガスが存在する状態で燃料電池システムを起動して、アノード1A側にアノードガスを供給すると、アノードガスの流路の上流にアノードガスが存在し、下流にカソードガスが存在する状態となる。つまり、アノードガスの流路のなかで、アノードガスとカソードガスとの境界面(水素フロント)が存在する状態となる。
そうすると、単セルの上流側では通常の電池が形成されて、前述した(1)式及び(2)式の反応が起こる。
一方で、アノードガスの流路の下流にカソードガスが存在する状態では、アノードガスの流路の上流をアノード、下流をカソードとした局部電池がアノード側に形成されることになる。これにより、単セルの下流側では、(1)式で発生した電子を消費するために、アノードで以下の(3)式の反応が起こり、その結果、カソード1Cで以下の(4)式の反応が起こる。
アノード電極(下流側) : 4H+ +4e- +O2 →2H2O …(3)
カソード電極(下流側) : C+2H2O→4H+ +4e- +CO2 …(4)
カソード電極(下流側) : C+2H2O→4H+ +4e- +CO2 …(4)
このようにして、カソード1Cの下流側でカーボンが二酸化炭素になる酸化反応((4)式の反応)が生じるため、白金等の電極触媒を担持しているカーボン担体の腐食が起こり、触媒が劣化するのである。
このような触媒の劣化を防止するためには、ガス偏在を抑制する必要がある。そして、ガス偏在を抑制するために、アイドルストップ中に水素をアノード1A側に供給する方法が知られている。この方法によれば、アノード1Aにクロスリークした酸素が水素と反応することで消費されるため、ガス偏在が解消される。
水素を供給する場合、供給するタイミングと供給量を設定する必要がある。例えば、アイドルストップからの再起動時の応答性を確保する目的で、スタック電圧が低下したタイミング等でアイドルストップ中に水素供給する技術が知られている。しかし、そのようなタイミングでは、酸素のクロスリーク量に対して供給した水素が不足する場合が生じ得る。この場合には酸素を電気化学反応で消費しきれず、ガス偏在を抑制できない。これとは逆に、酸素のクロスリーク量に対して水素の供給量が過剰となり、水素を無駄に消費することになる場合も生じ得る。すなわち、ガス偏在を抑制するためには、適切なタイミングで適切な量の水素を供給することが重要である。特に、応答性確保の観点から供給量が定まる場合等には、それをどのタイミングで供給するかが重要となる。
そこで、本実施形態では、ガス偏在を抑制するために以下に説明する制御を実施する。
図4は、コントローラ400が実行するアイドルストップ中の水素供給用の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、例えば10ミリ秒程度の間隔で繰り返し実行する。
本制御ルーチンでは、図6に示すように、水素を間欠的に供給することで流路内に脈動を生成し、偏在する酸素を攪拌して反応性を高める。図6は縦軸が水素の単位時間当たりの流量、横軸が時間である。なお、1回あたりの水素供給量、つまり時間当たりの流量とそれを維持する時間の積は、上述した応答性を確保するために水素供給する場合の供給量と同じとする。供給間隔については後述する。
ステップS100で、コントローラ400は、アノード側の圧力が予め設定した閾値以下であるか否かを判定する。アノード1A内圧力は、水素系圧力センサ109の検出値を読み込む。アノード1A内圧力が閾値以下の場合は、ステップS110の処理を実行する。アノード1A内圧力が閾値より高い場合には、ステップS130で水素の供給を禁止する。これは、水素を供給することでアノード1A側の圧力が上昇し、アノード1A側とカソード1C側の圧力差によって電解質膜が劣化することを防止するためである。したがって、本実施形態を適用する電解質膜毎に、実験等により劣化を防止し得る圧力差を求め、これを閾値として設定する。
なお、図32のタイムチャートに示すように、水素供給によって圧力は上昇するが、その後、酸素との電気化学反応が進むにつれて圧力は低下する。そして、次の水素供給が実施されると再び圧力上昇する。この圧力上昇と低下を繰り返しながら、アノード内圧力は徐々に上昇する。
ステップS110で、コントローラ400は、後述するサブルーチンにしたがって水素の供給間隔を設定する。本制御ルーチンでは、基本的な供給間隔(以下、基本供給間隔という)は実験等により予め設定しておく。例えば、カソード1Cでの二酸化炭素発生量をモニタしながら供給間隔を変化させ、二酸化炭素が発生しない上限の供給間隔を供給間隔上限値とし、この供給間隔上限値以下に設定する。ここで、カソードでの二酸化炭素発生量をモニタするのは、ガス偏在があれば前述した(4)式で示す反応により、カソード側で二酸化炭素が発生するからである。つまり、カソード側での二酸化炭素発生量に基づいて、ガス偏在の有無を判断できるからである。なお、二酸化炭素発生量は、カソードからの二酸化炭素排出量を検出することで把握できる。
図7は、水素の供給間隔とカソードでの二酸化炭素発生量との関係を示す図である。縦軸は二酸化炭素発生量、横軸は供給間隔である。図6に示すように、供給間隔がTint1以下であれば二酸化炭素は発生しないが、供給間隔がTintを超えると、供給間隔が長くなるほど二酸化炭素発生量が多くなる。したがって、基本供給間隔を例えばTint1以下に設定する。
なお、二酸化炭素発生量と供給間隔との関係は、電解質膜の仕様毎に異なるので、適用する電解質膜ごとに実験を行って設定する。
ステップS110のサブルーチンでは、上記の作業により予め設定した基本供給間隔を、以下に説明するいずれかの実施例のように補正し、これを供給間隔として設定する。
(実施例1)
図5は、ステップS110でコントローラ400が実行する供給間隔補正用のサブルーチンである。
図5は、ステップS110でコントローラ400が実行する供給間隔補正用のサブルーチンである。
ステップS200で、コントローラ400は燃料電池温度を読み込む。燃料電池温度は、温度センサ3で直接検出してもよいし、冷却水の温度や外気温等から推定してもよい。
ステップS210で、コントローラ400は、図8に示すマップを用いて、燃料電池温度に基づく供給間隔補正係数を求める。図8は縦軸が供給間隔補正係数、横軸が燃料電池温度である。燃料電池温度が高くなるほど、供給間隔補正係数は小さくなっている。つまり、燃料電池温度が高くなるほど、供給間隔が短くなるような補正係数になる。
ステップS220で、コントローラ400は、供給間隔補正係数を用いて基本供給間隔を補正し、これを供給間隔として設定する。
供給間隔を設定したら、コントローラ400は図4のフローチャートのステップS120で、設定した供給間隔にて水素供給を行う。
燃料電池温度が高くなるほどクロスリークする酸素量が多くなるので、上記のように供給間隔を補正することで、より適切な間隔で水素を供給することができる。
(実施例2)
実施例2は、図5のステップS200、S210に相当するステップが実施例1と異なる。実施例2では、燃料電池温度に代えて、燃料電池内部の湿潤状態に基づいて基本供給間隔を補正する。
実施例2は、図5のステップS200、S210に相当するステップが実施例1と異なる。実施例2では、燃料電池温度に代えて、燃料電池内部の湿潤状態に基づいて基本供給間隔を補正する。
図5のステップS200に相当するステップで、コントローラ400は燃料電池内部の湿潤度を読み込む。湿潤度は公知の手法により検出すればよい。例えば、交流インピーダンスに基づいて求めてもよいし、アイドルストップ開始時の燃料電池温度等から推定してもよい。
ステップS210に相当するステップで、コントローラ400は、図9に示すマップを用いて、湿潤度に基づく供給間隔補正係数を求める。図9は、縦軸が供給間隔補正係数、横軸が湿潤度である。湿潤度が高くなるほど供給間隔補正係数は小さくなっている。
湿潤度が高くなるほどクロスリークする酸素量が多くなるので、上記のように供給間隔を補正することで、より適切な間隔で水素を供給することができる。
(実施例3)
実施例3は、図5のステップS200、S210に相当するステップが実施例1と異なる。実施例3では、燃料電池温度に代えて、アイドルストップ継続時間に基づいて基本供給間隔を補正する。
実施例3は、図5のステップS200、S210に相当するステップが実施例1と異なる。実施例3では、燃料電池温度に代えて、アイドルストップ継続時間に基づいて基本供給間隔を補正する。
図5のステップS200に相当するステップで、コントローラ400はアイドルストップ開始からの継続時間を読み込む。
図5のステップS210に相当するステップで、コントローラ400は図10のマップを用いて、アイドルストップ継続時間に基づく供給間隔補正係数を求める。図10は縦軸が供給間隔補正係数、横軸がアイドルストップ継続時間である。アイドルストップ継続時間が長くなるほど、供給間隔補正係数は小さくなる。つまり、アイドルストップ継続時間が長くなるにつれて、図11に示すように供給間隔が徐々に短くなっていく。
アイドルストップ継続時間が長くなるにつれて、燃料電池温度が低下して凝縮水が生成される。凝縮水によって湿潤度が高まるとクロスリークする酸素量が多くなる。そこで、アイドルストップ継続時間が長くなるほど供給間隔を短くすることで、より適切な間隔で水素を供給することができる。なお、本実施例は実質的には実施例2と同様に湿潤度に応じて供給間隔を補正するものであるが、実施例2と比較すると、湿潤度の測定が不要になるという利点がある。
(実施例4)
実施例4は、図5のステップS200、S210に相当するステップが実施例1と異なる。実施例4では、燃料電池温度に代えて、燃料電池電圧に基づいて基本供給間隔を補正する。ここで用いる燃料電池電圧は、燃料電池スタック1全体の電圧である。セル電圧センサ2を単セル毎に設置して全体の電圧を算出してもよいし、セル電圧センサ2をセル群毎に設置して全体の電圧を算出してもよい。もちろん、燃料電池スタック1全体の電圧を検出するセンサを設けてもよい。
実施例4は、図5のステップS200、S210に相当するステップが実施例1と異なる。実施例4では、燃料電池温度に代えて、燃料電池電圧に基づいて基本供給間隔を補正する。ここで用いる燃料電池電圧は、燃料電池スタック1全体の電圧である。セル電圧センサ2を単セル毎に設置して全体の電圧を算出してもよいし、セル電圧センサ2をセル群毎に設置して全体の電圧を算出してもよい。もちろん、燃料電池スタック1全体の電圧を検出するセンサを設けてもよい。
図5のステップS200に相当するステップで、コントローラ400は燃料電池電圧を読み込む。
図5のステップS210に相当するステップで、コントローラ400は図12のマップを用いて、燃料電池電圧に基づく供給間隔補正係数を求める。図12は縦軸が供給間隔補正係数、横軸が燃料電池電圧である。燃料電池電圧が高いほど供給間隔補正係数は小さくなる。これは、燃料電池電圧が高いほど酸化反応が起きやすくなってカソード電極が劣化し易くなるので、供給間隔を短くするためである。
実施例4を実行した場合のタイムチャートを図13に示す。上段は基本供給間隔、中段は補正後の供給間隔、下段は燃料電池電圧である。アイドルストップ開始後の、燃料電池電圧が相対的に高く維持されている間は、供給間隔は補正により基本供給間隔より短くなっている(t1−t2間)。その後、燃料電池電圧が低下すると、燃料電池電圧が低下した分だけ供給間隔補正係数が大きくなり、供給間隔はt1−t2間に比べて長くなっている(t2以降)。
上述した実施例1から実施例4のいずれも、クロスリークする酸素量が増加する条件下では水素の供給間隔をより短く設定することになる。
以上説明した本実施形態の効果についてまとめる。
アイドルストップ中に復帰時の応答性確保のために空気を供給する燃料電池システムにおいて、アイドルストップ中に、予め設定されたカソード1Cでの二酸化炭素の発生を抑制し得る基本供給間隔で、アノード1Aへの水素の間欠的な供給を実施する。これにより、圧力センサ等を用いることなく、アイドルストップ中のガス偏在の発生を抑制し、電極触媒の劣化を抑制することができる。また、これによりアイドルストップ時間をより長く設定することができ、燃費性能の向上を図ることができる。
コントローラ400は、燃料電池温度が高いほど供給間隔が短くなるよう基本供給間隔を補正するので、カソード1Cからアノード1Aへの窒素や酸素のクロスリーク量が増加しても、電極触媒の劣化を抑制し得る。
コントローラ400は、燃料電池スタック1が湿潤しているほど供給間隔が短くなるよう基本供給間隔を補正するので、カソード1Cからアノード1Aへの窒素や酸素のクロスリーク量が増加しても、電極触媒の劣化を抑制し得る。
コントローラ400は、アイドルストップ継続時間が長くなるほど供給間隔が短くなるよう基本供給間隔を補正するので、カソード1Cからアノード1Aへの窒素や酸素のクロスリーク量が増加しても、電極触媒の劣化を抑制し得る。
コントローラ400は、燃料電池スタック1のセル電圧、セル群電圧、または総電圧が高いほど供給間隔が短くなるよう基本供給間隔を補正することによって、カソード1Cからアノード1Aへの窒素や酸素のクロスリーク量が増加しても、電極触媒の劣化を抑制し得る。
コントローラ400は、アノード1A内の圧力が所定値を超えた場合に、アイドルストップ中の水素の供給を禁止するので、カソード1Cとアノード1Aの極間差圧が過大になることで電解質膜1Bが劣化することを防止できる。
本実施形態のアノード系デッドエンドシステムは、アノードガスを循環させるシステムに比べて通常運転時からアノード1A内での窒素ガスの偏在が生じやすい。また、循環装置を利用してガス偏在を解消することもできない。そのため、上記制御によりガス偏在を抑制する効果が極めて大きい。
(第2実施形態)
第2実施形態は、システム構成及び水素の供給間隔については第1実施形態と同様である。第1実施形態との相違点は、アイドルストップ中に水素を供給する際に、供給流量を燃料電池システムの状態に応じて設定する点である。以下、水素の供給流量の設定について説明する。
第2実施形態は、システム構成及び水素の供給間隔については第1実施形態と同様である。第1実施形態との相違点は、アイドルストップ中に水素を供給する際に、供給流量を燃料電池システムの状態に応じて設定する点である。以下、水素の供給流量の設定について説明する。
図14は、本実施形態でコントローラ400が実行するアイドルストップ中の水素供給用の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、例えば10ミリ秒程度の間隔で繰り返し実行する。
ステップS300、S310、S320、及びS330は、図4のステップS100、S110、S120、及びS130と同様なので説明を省略する。ただし、ステップS310で用いる基本供給間隔は、供給流量を後述する基本供給流量として行った実験に基づいて設定する。
以下、ステップS315について説明する。
ステップS315で、コントローラ400は図15に示すサブルーチンにしたがって水素の供給流量を設定する。すなわち、図6の縦軸方向の大きさを設定する。なお、供給を継続する時間は、基本供給間隔の場合の継続時間と同じである。
図15のサブルーチンは、予め設定した基本供給流量を補正するものである。基本供給流量は、基本供給間隔と同様に、電解質膜の仕様毎に実験により設定する。図16は、実験から得られる水素の供給流量とカソードでの二酸化炭素発生量との関係を示す図である。縦軸は二酸化炭素発生量、横軸は供給流量である。図16に示すように、供給流量がF1以上であれば二酸化炭素は発生しないが、供給流量がF1より少ないと、供給流量が少なくなるほど二酸化炭素発生量が多くなる。したがって、基本供給流量を例えばF1以上に設定する。
図15のステップS400、S410、S420の処理は、ステップS210で用いる補正係数算出用のマップが異なるだけで、基本的には図5のステップS200、S210、S220の処理と同様である。補正係数の算出にあたっては、第1実施形態と同様に種々のパラメータを用いることができる。
(実施例1)
ステップS400で、コントローラ400は燃料電池温度を読み込む。
ステップS400で、コントローラ400は燃料電池温度を読み込む。
ステップS410で、コントローラ400は燃料電池温度に基づいて補正係数を求める。ここでは、図17に示すマップを用いる。図17の縦軸は供給流量補正係数、横軸は燃料電池温度である。燃料電池温度が高くなるほど、供給流量補正係数も大きくなっている。
ステップS420で、コントローラ400は、供給流量補正係数に基づいて基本供給流量を補正する。これにより、燃料電池温度が高くなるほど多くの水素を供給することになる。
(実施例2)
実施例2は、図15のステップS400、S410に相当するステップが実施例1と異なる。実施例2では、燃料電池温度に代えて、燃料電池内部の湿潤状態に基づいて基本供給流量を補正する。湿潤度については、図5のステップS200で説明した通りである。
実施例2は、図15のステップS400、S410に相当するステップが実施例1と異なる。実施例2では、燃料電池温度に代えて、燃料電池内部の湿潤状態に基づいて基本供給流量を補正する。湿潤度については、図5のステップS200で説明した通りである。
ステップS410に相当するステップで、コントローラ400は、図18に示すマップを用いて、湿潤度に基づく供給流量補正係数を求める。図18は、縦軸が供給流量補正係数、横軸が湿潤度である。湿潤度が高くなるほど供給流量補正係数は大きくなっている。
湿潤度が高くなるほどクロスリークする酸素量が多くなるので、上記のように供給流量を補正することで、より適切な水素量を供給することができる。
(実施例3)
実施例3は、図15のステップS400、S410に相当するステップが実施例1と異なる。実施例3では、燃料電池温度に代えて、アイドルストップ継続時間に基づいて基本供給流量を補正する。
実施例3は、図15のステップS400、S410に相当するステップが実施例1と異なる。実施例3では、燃料電池温度に代えて、アイドルストップ継続時間に基づいて基本供給流量を補正する。
図15のステップS400に相当するステップで、コントローラ400はアイドルストップ開始からの継続時間を読み込む。
図15のステップS410に相当するステップで、コントローラ400は図19のマップを用いて、アイドルストップ継続時間に基づく供給流量補正係数を求める。図19は縦軸が供給流量補正係数、横軸がアイドルストップ継続時間である。アイドルストップ継続時間が長くなるほど、供給流量補正係数は小さくなる。つまり、アイドルストップ継続時間が長くなるにつれて、図20に示すように供給流量が徐々に多くなっていく。
アイドルストップ継続時間が長くなるにつれて、燃料電池温度が低下して凝縮水が生成される。凝縮水によって湿潤度が高まるとクロスリークする酸素量が多くなる。そこで、アイドルストップ継続時間が長くなるほど供給流量を多くすることで、より適切な量の水素を供給することができる。なお、本実施例は実質的には実施例2と同様に湿潤度に応じて供給流量を補正するものであるが、実施例2と比較すると、湿潤度の測定が不要になるという利点がある。
(実施例4)
実施例4は、図15のステップS400、S410に相当するステップが実施例1と異なる。実施例4では、燃料電池温度に代えて、燃料電池電圧に基づいて基本供給流量を補正する。ここで用いる燃料電池電圧については、第1実施形態で説明した通りなので説明を省略する。
実施例4は、図15のステップS400、S410に相当するステップが実施例1と異なる。実施例4では、燃料電池温度に代えて、燃料電池電圧に基づいて基本供給流量を補正する。ここで用いる燃料電池電圧については、第1実施形態で説明した通りなので説明を省略する。
図15のステップS400に相当するステップで、コントローラ400は燃料電池電圧を読み込む。
図15のステップS410に相当するステップで、コントローラ400は図21のマップを用いて、燃料電池電圧に基づく供給流量補正係数を求める。図21は縦軸が供給流量補正係数、横軸が燃料電池電圧である。燃料電池電圧が高いほど供給流量補正係数は小さくなる。これは、燃料電池電圧が高いほど酸化反応が起きやすくなってカソード電極が劣化し易くなるので、供給流量を多くするためである。
実施例4を実行した場合のタイムチャートを図22に示す。上段は基本供給流量、中段は補正後の供給流量、下段は燃料電池電圧である。アイドルストップ開始後の、燃料電池電圧が相対的に高く維持されている間は、供給流量は補正により基本供給流量より多くなっている(t1)。その後、燃料電池電圧が低下すると、燃料電池電圧が低下した分だけ供給流量補正係数が小さくなり、供給流量はt1のときに比べて少なくなっている(t2)。そして、再び燃料電池電圧が上昇すると、供給流量も増大している(t3)。
上述した実施例1から実施例4のいずれも、クロスリークする酸素量が増加する条件下では水素の供給流量をより多く設定することになる。
このように、基本供給流量を燃料電池システムの状態に応じて補正するようにすれば、例えば、基本供給流量をカソードで二酸化炭素が発生しない境界値に設定しておき、クロスリークする酸素量が多くなる状況では供給流量を増加させるという制御が可能になる。これによれば、クロスリークした酸素を消費するのに必要な水素を供給し、かつ無駄な水素供給を抑制することができる。
以上のように本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加え、さらに、次のような効果が得られる。
基本供給間隔で間欠的に実施する水素供給の単位時間当たりの供給流量が、予め設定されたカソード1Cでの二酸化炭素の発生を抑制し得る基本供給流量なので、適切なタイミングで適切な供給流量を供給することになる。その結果、電極触媒の劣化をより確実に抑制することができる。
(9)コントローラ400は、燃料電池温度が高いほど供給流量が多くなるよう基本供給流量を補正するので、カソード1Cからアノード1Aへの窒素や酸素のクロスリーク量が増加しても、電極触媒の劣化を抑制し得る。
(10)コントローラ400は、燃料電池スタック1が湿潤しているほど供給流量が多くなるよう基本供給流量を補正するので、カソード1Cからアノード1Aへの窒素や酸素のクロスリーク量が増加しても、電極触媒の劣化を抑制し得る。
(11)コントローラ400は、アイドルストップ継続時間が長くなるほど供給流量が多くなるよう基本供給流量を補正するので、カソード1Cからアノード1Aへの窒素や酸素のクロスリーク量が増加しても、電極触媒の劣化を抑制し得る。
(12)コントローラ400は、セル電圧、セル群電圧、または総電圧が高いほど供給流量が多くなるよう基本供給流量を補正するので、カソード1Cからアノード1Aへの窒素や酸素のクロスリーク量が増加しても、電極触媒の劣化を抑制し得る。
(第3実施形態)
第3実施形態は、システム構成及び水素の供給間隔については第1実施形態と同様である。第1実施形態との相違点は、アイドルストップ中に水素を供給する際の供給時間を、燃料電池システムの状態に応じて設定する点である。以下、水素の供給時間の設定について説明する。
第3実施形態は、システム構成及び水素の供給間隔については第1実施形態と同様である。第1実施形態との相違点は、アイドルストップ中に水素を供給する際の供給時間を、燃料電池システムの状態に応じて設定する点である。以下、水素の供給時間の設定について説明する。
アイドルストップ中にガス偏在の発生を抑制するために供給する水素量は、供給流量と供給時間の積で定まる。第2実施形態ではクロスリークする酸素量が多くなるほど供給流量を増大させることで水素の供給量を増大させているのに対し、本実施形態では、供給流量は変化させずに、供給時間を変化させることで燃料電池システムの状態に応じた供給量にする。なお、供給流量は、基本供給間隔の場合の流量と同じである。
図23は、本実施形態でコントローラ400が実行するアイドルストップ中の水素供給用の制御ルーチンを示すフローチャートである。本制御ルーチンは、例えば10ミリ秒程度の間隔で繰り返し実行する。
ステップS500、S510、S520、及びS530は、図4のステップS100、S110、S120、及びS130と同様なので説明を省略する。ただし、ステップS510で用いる基本供給間隔は、供給流量を後述する基本供給時間として行った実験に基づいて設定する。
以下、ステップS515について説明する。
ステップS515で、コントローラ400は図24に示すサブルーチンにしたがって水素の供給時間を設定する。すなわち、図6の横軸方向の長さを設定する。なお、単位時移管当たりの供給流量は、基本供給間隔の場合の供給流量と同じである。
図24のサブルーチンは、予め設定した基本供給時間を補正するものである。基本供給時間は、基本供給間隔と同様に、電解質膜の仕様毎に実験により設定する。図25は、実験から得られる、水素の供給時間とカソードでの二酸化炭素発生量との関係を示す図である。縦軸は二酸化炭素発生量、横軸は供給時間である。図25に示すように、供給時間がF2以上であれば二酸化炭素は発生しないが、供給時間がF2より短いと、供給時間が短くなるほど二酸化炭素発生量が多くなる。したがって、基本供給時間を例えばF2以上に設定する。
図24のステップS600、S610、S620の処理は、図15のステップS410で用いる補正係数算出用のマップが異なるだけで、基本的には図15のステップS400、S410、S420の処理と同様である。補正係数の算出にあたっては、第2実施形態と同様に種々のパラメータを用いることができる。
(実施例1)
ステップS600で、コントローラ400は燃料電池温度を読み込む。
ステップS600で、コントローラ400は燃料電池温度を読み込む。
ステップS610で、コントローラ400は燃料電池温度に基づいて補正係数を求める。ここでは、図26に示すマップを用いる。図26の縦軸は供給時間補正係数、横軸は燃料電池温度である。燃料電池温度が高くなるほど、供給時間補正係数も大きくなっている。
ステップS620で、コントローラ400は、供給時間補正係数に基づいて基本供給時間を補正する。これにより、燃料電池温度が高くなるほど、パルス的に水素を供給する際の一回当たりの供給時間が長くなる。
(実施例2)
実施例2は、図26のステップS600、S610に相当するステップが実施例1と異なる。実施例2では、燃料電池温度に代えて、燃料電池内部の湿潤状態に基づいて基本供給時間を補正する。湿潤度については、図5のステップS200で説明した通りである。
実施例2は、図26のステップS600、S610に相当するステップが実施例1と異なる。実施例2では、燃料電池温度に代えて、燃料電池内部の湿潤状態に基づいて基本供給時間を補正する。湿潤度については、図5のステップS200で説明した通りである。
ステップS610に相当するステップで、コントローラ400は、図27に示すマップを用いて、湿潤度に基づく供給時間補正係数を求める。図27は、縦軸が供給時間補正係数、横軸が湿潤度である。湿潤度が高くなるほど供給時間補正係数は大きくなっている。
湿潤度が高くなるほどクロスリークする酸素量が多くなるので、上記のように供給時間を補正することで、より適切な水素量を供給することができる。
(実施例3)
実施例3は、図26のステップS600、S610に相当するステップが実施例1と異なる。実施例3では、燃料電池温度に代えて、アイドルストップ継続時間に基づいて基本供給流量を補正する。
実施例3は、図26のステップS600、S610に相当するステップが実施例1と異なる。実施例3では、燃料電池温度に代えて、アイドルストップ継続時間に基づいて基本供給流量を補正する。
図26のステップS600に相当するステップで、コントローラ400はアイドルストップ開始からの継続時間を読み込む。
図26のステップS610に相当するステップで、コントローラ400は図28のマップを用いて、アイドルストップ継続時間に基づく供給流量補正係数を求める。図28は縦軸が供給時間補正係数、横軸がアイドルストップ継続時間である。アイドルストップ継続時間が長くなるほど、供給時間補正係数は小さくなる。つまり、アイドルストップ継続時間が長くなるにつれて、図29に示すように供給時間が徐々に長くなっていく。
アイドルストップ継続時間が長くなるにつれて、燃料電池温度が低下して凝縮水が生成される。凝縮水によって湿潤度が高まるとクロスリークする酸素量が多くなる。そこで、アイドルストップ継続時間が長くなるほど供給時間を長くすることで、より適切な量の水素を供給することができる。なお、本実施例は実質的には実施例2と同様に湿潤度に応じて供給流量を補正するものであるが、実施例2と比較すると、湿潤度の測定が不要になるという利点がある。
(実施例4)
実施例4は、図26のステップS600、S610に相当するステップが実施例1と異なる。実施例4では、燃料電池温度に代えて、燃料電池電圧に基づいて基本供給時間を補正する。ここで用いる燃料電池電圧については、第1実施形態で説明した通りなので説明を省略する。
実施例4は、図26のステップS600、S610に相当するステップが実施例1と異なる。実施例4では、燃料電池温度に代えて、燃料電池電圧に基づいて基本供給時間を補正する。ここで用いる燃料電池電圧については、第1実施形態で説明した通りなので説明を省略する。
図26のステップS600に相当するステップで、コントローラ400は燃料電池電圧を読み込む。
図26のステップS610に相当するステップで、コントローラ400は図30のマップを用いて、燃料電池電圧に基づく供給時間補正係数を求める。図30は縦軸が供給時間補正係数、横軸が燃料電池電圧である。燃料電池電圧が高いほど供給時間補正係数は小さくなる。これは、燃料電池電圧が高いほど酸化反応が起きやすくなってカソード電極が劣化し易くなるので、供給時間を長くするためである。
実施例4を実行した場合のタイムチャートを図31に示す。上段は基本供給時間、中段は補正後の供給時間、下段は燃料電池電圧である。アイドルストップ開始後の、燃料電池電圧が相対的に高く維持されている間は、供給時間は補正により基本供給時間より長くなっている(t1)。その後、燃料電池電圧が低下すると、燃料電池電圧が低下した分だけ供給時間補正係数が小さくなり、供給時間はt1のときに比べて短くなっている(t2)。そして、再び燃料電池電圧が上昇すると、供給時間も長くなっている(t3)。
上述した実施例1から実施例4のいずれも、クロスリークする酸素量が増加する条件下では水素の供給時間をより多く設定することになる。
このように、基本供給時間を燃料電池システムの状態に応じて補正することとすれば、例えば、基本供給時間をカソードで二酸化炭素が発生しない境界値に設定しておき、クロスリークする酸素量が多くなる状況では供給時間を増加させるという制御が可能になる。これによれば、クロスリークした酸素を消費するのに必要な水素を供給し、かつ無駄な水素供給を抑制することができる。
以上のように本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果に加え、さらに、次のような効果が得られる。
基本供給間隔で間欠的に実施する水素供給の1回当たりの供給時間が、予め設定された酸化剤極での二酸化炭素の発生を抑制し得る基本供給時間なので、適切なタイミングで適切な供給流量を供給することになる。その結果、電極触媒の劣化をより確実に抑制することができる。
コントローラ400は、燃料電池温度が高いほど供給時間が長くなるよう基本供給流量を補正するので、カソード1Cからアノード1Aへの窒素や酸素のクロスリーク量が増加しても、電極触媒の劣化を抑制し得る。
コントローラ400は、燃料電池スタック1が湿潤しているほど供給時間が長くなるよう基本供給時間を補正するので、カソード1Cからアノード1Aへの窒素や酸素のクロスリーク量が増加しても、電極触媒の劣化を抑制し得る。
コントローラ400は、アイドルストップ継続時間が長くなるほど供給時間が長くなるよう基本供給時間を補正するので、カソード1Cからアノード1Aへの窒素や酸素のクロスリーク量が増加しても、電極触媒の劣化を抑制し得る。
コントローラ400は、セル電圧、セル群電圧、または総電圧が高いほど供給時間が長くなるよう基本供給流量を補正するので、カソード1Cからアノード1Aへの窒素や酸素のクロスリーク量が増加しても、電極触媒の劣化を抑制し得る。
なお、上記各実施形態では、アノード系デッドエンドシステムについて説明したが、水素排気配管105から水素供給配管102へ水素を循環させるアノード系再循環システムであっても、同様に適用することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
本願は2011年6月21日に日本国特許庁に出願された特願2011−137298に基づく優先権を主張し、この出願の全ての内容は参照により本明細書に組み込まれる。
Claims (17)
- 燃料電池に対する要求発電量が所定発電量より小さい場合に燃料電池からの出力を停止する停止処理を実施し、
停止処理期間中に酸化剤の供給を実施する燃料電池システムにおいて、
前記停止処理期間中に、予め設定され、かつ、酸化剤極で二酸化炭素が発生しない基本供給間隔で、燃料極への燃料ガスの間欠的な供給を実施する燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記基本供給間隔を補正する供給間隔補正手段と、
前記燃料電池の温度を検出する温度手段と、
を備え、
前記供給間隔補正手段は、前記燃料電池の温度が高いほど供給間隔が短くなるよう前記基本供給間隔を補正する燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記基本供給間隔を補正する供給間隔補正手段と、
前記燃料電池の内部の湿潤状態を検出する手段と、
を備え、
前記供給間隔補正手段は、前記燃料電池が湿潤しているほど供給間隔が短くなるよう前記基本供給間隔を補正する燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記基本供給間隔を補正する供給間隔補正手段と、
前記停止処理の継続時間を検出する手段と、
を備え、
前記供給間隔補正手段は、前記停止処理の継続時間が長くなるほど供給間隔が短くなるよう前記基本供給間隔を補正する燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記基本供給間隔を補正する供給間隔補正手段と、
前記燃料電池のセル電圧、セル群電圧または総電圧を検出する手段と、
を備え、
前記供給間隔補正手段は、前記セル電圧、セル群電圧、または総電圧が高いほど供給間隔が短くなるよう前記基本供給間隔を補正する燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記基本供給間隔で間欠的に実施する燃料ガス供給の単位時間当たりの供給流量が、予め設定され、かつ酸化剤極で二酸化炭素が発生しない基本供給流量である燃料電池システム。 - 請求項6に記載の燃料電池システムにおいて、
前記基本供給流量を補正する供給流量補正手段と、
前記燃料電池の温度を検出する温度手段と、
を備え、
前記供給流量補正手段は、前記燃料電池の温度が高いほど供給流量が多くなるよう前記基本供給流量を補正する燃料電池システム。 - 請求項6に記載の燃料電池システムにおいて、
前記基本供給流量を補正する供給間隔補正手段と、
前記燃料電池の内部の湿潤状態を検出する手段と、
を備え、
前記供給流量補正手段は、前記燃料電池が湿潤しているほど供給流量が多くなるよう前記基本供給流量を補正する燃料電池システム。 - 請求項6に記載の燃料電池システムにおいて、
前記基本供給流量を補正する供給流量補正手段と、
前記停止処理の継続時間を検出する手段と、
を備え、
前記供給流量補正手段は、前記停止処理の継続時間が長くなるほど供給流量が多くなるよう前記基本供給流量を補正する燃料電池システム。 - 請求項6に記載の燃料電池システムにおいて、
前記基本供給流量を補正する供給流量補正手段と、
前記燃料電池のセル電圧、セル群電圧または総電圧を検出する手段と、
を備え、
前記供給流量補正手段は、前記セル電圧、セル群電圧、または総電圧が高いほど供給流量が多くなるよう前記基本供給流量を補正する燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記基本供給間隔で間欠的に実施する燃料ガス供給の1回当たりの供給時間が、予め設定された酸化剤極での二酸化炭素の発生を抑制し得る基本供給時間である燃料電池システム。 - 請求項11に記載の燃料電池システムにおいて、
前記基本供給時間を補正する供給時間補正手段と、
前記燃料電池の温度を検出する温度手段と、
を備え、
前記供給時間補正手段は、前記燃料電池の温度が高いほど供給時間が長くなるよう前記基本供給流量を補正する燃料電池システム。 - 請求項11に記載の燃料電池システムにおいて、
前記基本供給時間を補正する供給時間補正手段と、
前記燃料電池の内部の湿潤状態を検出する手段と、
を備え、
前記供給時間補正手段は、前記燃料電池が湿潤しているほど供給時間が長くなるよう前記基本供給時間を補正する燃料電池システム。 - 請求項11に記載の燃料電池システムにおいて、
前記基本供給時間を補正する供給時間補正手段と、
前記停止処理の継続時間を検出する手段と、
を備え、
前記供給時間補正手段は、前記停止処理の継続時間が長くなるほど供給時間が長くなるよう前記基本供給時間を補正する燃料電池システム。 - 請求項11に記載の燃料電池システムにおいて、
前記基本供給時間を補正する供給時間補正手段と、
前記燃料電池のセル電圧、セル群電圧または総電圧を検出する手段と、
を備え、
前記供給時間補正手段は、前記セル電圧、セル群電圧、または総電圧が高いほど供給時間が長くなるよう前記基本供給流量を補正する燃料電池システム。 - 請求項1から15のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、
燃料極内の圧力が所定値を超えた場合に、前記停止処理期間中の燃料ガスの供給を禁止する燃料電池システム。 - 請求項1から16のいずれかに記載の燃料電池システムにおいて、
燃料極から排出される排燃料ガスを燃料ガス供給通路へ再循環させずに排気するアノード系デッドエンドシステムである燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013521491A JP5737398B2 (ja) | 2011-06-21 | 2012-04-03 | 燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (4)
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