JPWO2012168994A1 - 自動クラッチ制御装置 - Google Patents

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Abstract

自動クラッチ制御装置(ECU100)は、機能的に、アクセル開度θを検出する開度検出部101と、検出されたアクセル開度θに基づいて、車両の発進に必要なエンジントルクTeを出力するエンジン回転数Neである基準回転数NSを設定する基準設定部103と、エンジン回転数を検出する回転数検出部104と、検出されたエンジン回転数である検出回転数Neを、基準設定部103によって設定された基準回転数NSに近付けるべく、トルク特性曲線を補正することによって自動クラッチ2に対して指示するクラッチストロークStを補正する補正部109と、を備える。このようにして、検出回転数Neを基準回転数NSに近付けるべく、トルク特性曲線を補正することによってクラッチストロークStが補正されるため、トルク特性曲線を適正に補正することができる。

Description

本発明は、クラッチストロークを変更することによって接続状態と切断状態とを切り換え可能に構成され、接続状態のときにエンジンと変速機との間でトルクを伝達する自動クラッチにおいて、車両が発進されるときに、前記クラッチストロークとクラッチトルクとの関係を示すトルク特性曲線を補正する自動クラッチ制御装置に関する。
従来、エンジンと変速機との間に介設され、クラッチストロークを変更することにより接続状態と切断状態とを切り換えることによって、エンジンと変速機との間のトルクの伝達と遮断とを切り換える自動クラッチが搭載された車両が知られている。また、自動クラッチが搭載された車両において、運転者の所望する車両の動作を実現するために、クラッチストロークとクラッチトルクとの関係を示すトルク特性曲線を補正又は学習する種々の制御装置、制御方法等が提案されている。
例えば、クラッチディスクの温度を推定し、推定された温度に基づきクラッチストロークを補正するクラッチ制御装置が開示されている(特許文献1参照)。上記特許文献1に記載のクラッチ制御装置によれば、クラッチの構成要素の熱膨張に応じて好適にクラッチトルクを制御することができる。
特開2008−185217号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のクラッチ制御装置では、推定されたクラッチディスクの温度が、実際のクラッチディスクの温度と一致しないときには、所望するクラッチトルクが得られない場合がある。
例えば、推定されたクラッチディスクの温度が、実際のクラッチディスクの温度より高い場合には、クラッチディスクの熱膨張量が、クラッチディスクの実際の熱膨張量より大きく推定されるため、実際のクラッチトルクが所望するクラッチトルクより小さい値となってしまうのである。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、トルク特性曲線を適正に補正することの可能な自動クラッチ制御装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、以下のように構成されている。
すなわち、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、クラッチストロークを変更することによって接続状態と切断状態とを切り換え可能に構成され、接続状態のときにエンジンと変速機との間でトルクを伝達する自動クラッチにおいて、車両が発進されるときに、前記クラッチストロークとクラッチトルクとの関係を示すトルク特性曲線を補正する自動クラッチ制御装置であって、スロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方を検出する開度検出手段と、前記開度検出手段によって検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に基づいて、車両の発進に必要なエンジントルクを出力するエンジン回転数である基準回転数を設定する基準設定手段と、エンジン回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数である検出回転数を、前記基準設定手段によって設定された基準回転数に近付けるべく、前記トルク特性曲線を補正することによって前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークを補正する補正手段と、を備えることを特徴としている。
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、スロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方が検出され、検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に基づいて、車両の発進に必要なエンジントルクを出力するエンジン回転数である基準回転数が設定される。そして、エンジン回転数が検出され、検出されたエンジン回転数である検出回転数を、設定された基準回転数に近付けるべく、前記トルク特性曲線を補正することによって前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークが補正されるため、前記トルク特性曲線を適正に補正することができる。
すなわち、前記基準回転数を適正な値に設定することによって、前記基準回転数として、車両の発進に必要なエンジントルクを出力するエンジン回転数が設定される。この場合には、検出されたエンジン回転数である検出回転数を、設定された基準回転数に近付けるべく、前記トルク特性曲線が補正されるため、車両の発進に必要なエンジントルクを出力するべく前記トルク特性曲線が補正されるので、前記トルク特性曲線を適正に補正することができるのである。
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記基準設定手段が、前記自動クラッチが継合開始点から完全継合点まで動作する期間において、前記開度検出手段によって検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応する一定加速度で車両を加速させるエンジントルクを出力するエンジン回転数を、前記基準回転数として設定することが好ましい。
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記自動クラッチが継合開始点から完全継合点まで動作する期間において、検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応する一定加速度で車両を加速させるエンジントルクを出力するエンジン回転数が、前記基準回転数として設定されるため、前記基準回転数を更に適正な値に設定することができる。
すなわち、車両が発進されるときに、前記自動クラッチが継合開始点から完全継合点まで動作する期間において、スロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応する一定加速度で車両が加速される場合には、車両がスムーズに発進することになる。したがって、このようにスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応する一定加速度で車両を加速させるエンジントルクを出力するエンジン回転数を前記基準回転数として設定することによって、前記基準回転数を更に適正な値に設定することができるのである。
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、スロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応付けて、前記基準回転数を予め記憶する回転数記憶手段を更に備え、前記回転数設定手段が、前記開度検出手段によって検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応する前記基準回転数を前記回転数記憶手段から読み出すことによって前記基準回転数を設定することが好ましい。
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、スロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応付けて、前記基準回転数が回転数記憶手段に予め記憶されており、検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応する前記基準回転数を前記回転数記憶手段から読み出すことによって前記基準回転数が設定されるため、簡素な構成で適正な基準回転数を設定することができる。
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記回転数設定手段が、前記回転数記憶手段から読み出された基準回転数に、「遅延処理」及び「なまし処理」の少なくとも一方を施して、前記基準回転数を設定することが好ましい。
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記回転数記憶手段から読み出された基準回転数に、「遅延処理」及び「なまし処理」の少なくとも一方が施されて、前記基準回転数が設定されるため、更に適正な基準回転数を設定することができる。
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記補正手段が、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置をストローク方向に補正することによって、前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークを補正することが好ましい。
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置をストローク方向に補正することによって、前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークが補正されるため、簡素な構成でクラッチストロークを補正することができる。
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記補正手段が、前記検出回転数が前記基準回転数より大きい場合に、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置を、前記自動クラッチが接続される側へ補正し、前記検出回転数が前記基準回転数より小さい場合に、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置を、前記自動クラッチが切断される側へ補正することが好ましい。
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記検出回転数が前記基準回転数より大きい場合に、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置が、前記自動クラッチが接続される側へ補正されるため、前記検出回転数が減少して前記基準回転数に近付くことになるので、クラッチストロークを適正に補正することができる。一方、前記検出回転数が前記基準回転数より小さい場合には、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置が、前記自動クラッチが切断される側へ補正されるため、前記検出回転数が増加して前記基準回転数に近付くことになるので、クラッチストロークを適正に補正することができる。
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記検出回転数から前記基準回転数を減じた差に基づいて、前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークの補正量を求める補正量算出手段を更に備え、前記補正手段が、前記トルク特性曲線の完全継合点の位置を、前記補正量算出手段によって求められた補正量だけストローク方向に補正することが好ましい。
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記検出回転数から前記基準回転数を減じた差に基づいて、前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークの補正量が求められ、求められた補正量だけ前記トルク特性曲線の完全継合点の位置がストローク方向に補正されるため、クラッチストロークを更に適正に補正することができる。例えば、前記検出回転数から前記基準回転数を減じた差の絶対値が大きい程、前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークの補正量の絶対値を大きくすることによって、前記補正量として適正な値を求めることができる。
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置を記憶する完全継合記憶手段と、前記クラッチストロークが完全継合点に到達したか否かを判定する継合判定手段と、前記検出回転数が前記基準回転数に一致しているか否かを判定する学習判定手段と、前記継合判定手段によって前記クラッチストロークが完全継合点に到達したと判定されたときに、前記学習判定手段によって前記検出回転数が前記基準回転数に一致していると判定されている場合に限って、前記完全継合記憶手段に記憶された完全継合点のストローク方向の位置を、前記補正手段によって補正された前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置に書き換える学習実行手段と、を更に備えることが好ましい。
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置が完全継合記憶手段に記憶されており、前記クラッチストロークが完全継合点に到達したか否かが判定される。また、前記検出回転数が前記基準回転数に一致しているか否かが判定される。そして、前記クラッチストロークが完全継合点に到達したと判定されたときに、前記検出回転数が前記基準回転数に一致していると判定されている場合に限って、前記完全継合記憶手段に記憶された完全継合点のストローク方向の位置が、前記補正手段によって補正された前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置に書き換えられるため、前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置を適正に学習することができる。
すなわち、前記クラッチストロークが完全継合点に到達したときには、クラッチは接続状態となっているため、エンジン回転数は、変速機の入力軸回転数と一致している。よって、前記クラッチストロークが完全継合点に到達したときに、前記検出回転数が前記基準回転数に一致している場合には、クラッチストロークが適正に補正されたと推定されるため、補正された前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置を学習する(ここでは、前記完全継合記憶手段に記憶された完全継合点のストローク方向の位置を書き換える)ことによって、前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置を適正に学習することができるのである。
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記継合判定手段が、前記自動クラッチの出力軸回転数が前記検出回転数と略一致したときに前記クラッチストロークが完全継合点に到達したと判定することが好ましい。
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記自動クラッチの出力軸回転数が前記検出回転数と略一致したときに前記クラッチストロークが完全継合点に到達したと判定されるため、簡素な構成で前記クラッチストロークが完全継合点に到達したことを判定することができる。
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記学習判定手段が、前記検出回転数と前記基準回転数との差の絶対値が予め設定された閾値以下である状態が、予め設定された第1期間以上継続している場合に、前記検出回転数が前記基準回転数に一致していると判定することが好ましい。
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記検出回転数と前記基準回転数との差の絶対値が予め設定された閾値以下である状態が、予め設定された第1期間以上継続している場合に、前記検出回転数が前記基準回転数に一致していると判定されるため、前記検出回転数が前記基準回転数に一致していることを適正に判定することができる。
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記学習判定手段が、前記検出回転数の単位時間当たりの変化量が予め設定された閾値以下である状態が、予め設定された第2期間以上継続している場合に限って、前記検出回転数が前記基準回転数に一致していると判定することが好ましい。
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記検出回転数の単位時間当たりの変化量が予め設定された閾値以下である状態が、予め設定された第2期間以上継続している場合に限って、前記検出回転数が前記基準回転数に一致していると判定されるため、前記検出回転数が前記基準回転数に一致していることを更に適正に判定することができる。
本発明に係る自動クラッチ制御装置によれば、スロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方が検出され、検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に基づいて、車両の発進に必要なエンジントルクを出力するエンジン回転数である基準回転数が設定される。そして、エンジン回転数が検出され、検出されたエンジン回転数である検出回転数を、設定された基準回転数に近付けるべく、前記トルク特性曲線を補正することによって前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークが補正されるため、トルク特性曲線を適正に補正することができる。
本発明が適用される車両のパワートレーン及びその制御系の一例を示す構成図である。 自動クラッチの構成の一例を示す断面図である。 変速操作装置のゲート機構及びアクチュエータの一例を示す構成図である。 シフト装置のシフトゲートの一例を示す平面図である。 本発明に係るECUの機能構成の一例を示す機能構成図である。 アクセル開度と基準回転数と関係の一例を示すグラフである。 エンジン回転数とエンジントルクとの関係の一例を示すグラフである。 検出回転数から基準回転数を減じた回転数差と、クラッチストロークの補正量との関係の一例を示すグラフである。 検出回転数が基準回転数より大きい場合のトルク特性曲線の補正の一例を示すグラフである。 検出回転数が基準回転数より小さい場合のトルク特性曲線の補正の一例を示すグラフである。 学習フラグがONされるタイミングの一例を示すタイミングチャートである。 本発明に係るECUの動作の一例を示すフローチャートである。 学習可否判定処理の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明に係るECUの動作の一例を示すタイミングチャートである。 補正量算出部の変形例の一例を示す制御ブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、本実施形態に係る車両のパワートレーンについて図1を参照して説明する。図1は、本発明が適用される車両のパワートレーン及びその制御系の一例を示す構成図である。このパワートレーンの制御は、図1に示すECU(Electronic Control Unit)100によって実行される。なお、具体的には、ECU100は、例えば、エンジンECU、変速機ECU、自動クラッチECU等から構成され、これらのECUは互いに通信可能に接続されている。
また、図1に示すように、本実施形態に係る車両のパワートレーンは、エンジン1と、自動クラッチ2と、変速機3と、ECU100とを備えている。以下、エンジン1、自動クラッチ2、変速機3、及び、ECU100について順次説明する。
−エンジン1−
エンジン1は、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の内燃機関であって、その出力軸であるクランクシャフト11は、自動クラッチ2のフライホイール21(図2参照)に連結されている。また、クランクシャフト11の回転数(エンジン回転数Ne)は、エンジン回転数センサ401によって検出される。ここで、エンジン回転数センサ401は、特許請求の範囲に記載の回転数検出手段の一部に相当する。
エンジン1に吸入される空気量は、スロットルバルブ12によって制御される。スロットルバルブ12の開度(スロットル開度)は、ドライバによるアクセルペダルの操作とは独立して、ECU100によって制御することが可能に構成され、スロットル開度はスロットル開度センサ402によって検出される。
スロットルバルブ12のスロットル開度は、ECU100によって制御される。具体的には、エンジン回転数センサ401によって検出されるエンジン回転数Ne、及び、ドライバによるアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)等のエンジン1の運転状態に応じて、適正な吸入空気量(目標吸気量)を吸入するべく、ECU100は、スロットルバルブ12のスロットル開度を制御する。
−自動クラッチ2−
図2を参照して自動クラッチ2の構成について説明する。図2は、自動クラッチ2の構成の一例を示す断面図である。本実施形態に係る自動クラッチ2は、乾式単板の摩擦クラッチ20(以下、単に「クラッチ20」ともいう)、及び、クラッチ操作装置200を備えている。
クラッチ20は、フライホイール21、クラッチディスク22、プレッシャプレート23、ダイヤフラムスプリング24、及び、クラッチカバー25を備えている。フライホイール21は、クランクシャフト11に連結されている。また、フライホイール21には、クラッチカバー25が一体回転可能に取り付けられている。クラッチディスク22は、フライホイール21に対向して配置され、変速機3の入力軸31にスプライン嵌合によって固定されている。
プレッシャプレート23は、クラッチディスク22とクラッチカバー25との間に配置されている。プレッシャプレート23は、ダイヤフラムスプリング24の外周部によってフライホイール21側へ付勢されている。このプレッシャプレート23への付勢力によって、クラッチディスク22とプレッシャプレート23との間、及び、フライホイール21とクラッチディスク22との間で、それぞれ摩擦力が発生する。これらの摩擦力によって、クラッチ20が接続(継合)された状態となり、フライホイール21、クラッチディスク22及びプレッシャプレート23が一体となって回転する。
このようにして、クラッチ20が接続状態になると、クランクシャフト11と変速機3の入力軸31とが一体となって回転するため、エンジン1と変速機3との間でトルクが伝達される。ここで、エンジン1と変速機3との間でクラッチ20を介して伝達可能な最大トルクを、以下の説明において「クラッチトルクTc」という。なお、クラッチ20が完全に接続(継合)された状態で、且つ、エンジン1が駆動状態にある場合には、クラッチ20における滑りの発生を防止するために、クラッチトルクTcは、クランクシャフト11の回転トルク(エンジントルクTe)よりも大きい値に設定される。
クラッチ操作装置200は、レリーズベアリング201、レリーズフォーク202、及び、油圧式のクラッチアクチュエータ203を備えており、クラッチ20のプレッシャプレート23を軸方向に(図2では左右方向に)変位させることによって、当該プレッシャプレート23とフライホイール21との間で、クラッチディスク22を挟持する状態、又は、クラッチディスク22から離間する状態に設定する。
レリーズベアリング201は、変速機3の入力軸31に軸方向に(図2では左右方向に)変位可能に嵌合されており、ダイヤフラムスプリング24の中央部分に当接している。レリーズフォーク202は、レリーズベアリング201をフライホイール21に近接、離間する方向に(図2では左右方向に)移動させる部材である。クラッチアクチュエータ203は、油室203aを有するシリンダとピストンロッド203bとを備え、油圧によりピストンロッド203bを進退(前進、及び、後退)させることによって、レリーズフォーク202を、支点202aを中心として回動させる。
クラッチアクチュエータ203の作動は油圧制御回路204及びECU100によって制御される。具体的には、図2に示す状態(クラッチ接続状態)から、クラッチアクチュエータ203が駆動されてピストンロッド203bが前進する(図2では右向きに移動する)と、レリーズフォーク202が支点202aを中心として回動(図2では、時計周り方向に回動)され、これに伴ってレリーズベアリング201がフライホイール21側に(図2では左側に)向けて移動する。このようにして、レリーズベアリング201が移動することによって、ダイヤフラムスプリング24の中央部分(つまり、レリーズベアリング201に当接するダイヤフラムスプリング24の部分)が、フライホイール21側に(図2では左側に)向けて移動して、ダイヤフラムスプリング24が反転する。これによって、ダイヤフラムスプリング24から付与されるプレッシャプレート23の付勢力が弱くなり、クラッチディスク22とプレッシャプレート23との間、及び、フライホイール21とクラッチディスク22との間での、摩擦力が減少する結果、クラッチ20が切断(開放)された状態になる。
逆に、クラッチ切断状態から、クラッチアクチュエータ203のピストンロッド203bが後退する(図2では左向きに移動する)と、ダイヤフラムスプリング24の弾性力によって、プレッシャプレート23がフライホイール21側(図2では左側に)に向けて付勢される。このプレッシャプレート23に付与されるダイヤフラムスプリング24からの付勢力によって、クラッチディスク22とプレッシャプレート23との間、及び、フライホイール21とクラッチディスク22との間で、それぞれ、摩擦力が増大し、これらの摩擦力によってクラッチ20が接続(継合)された状態になる。
また、クラッチアクチュエータ203のピストンロッド203bの移動量(以下、「クラッチストロークSt」ともいう)は、クラッチストロークセンサ408によって検出される。クラッチストロークセンサ408の出力信号は、ECU100に入力される(図5参照)。
−変速機3−
次に、変速機3について図1〜図3を参照して説明する。図3は、変速操作装置のゲート機構及びアクチュエータの一例を示す構成図である。変速機3は、例えば、前進5段、後進1段の平行歯車式変速機などの一般的なマニュアルトランスミッションと同様の構成を有している。変速機3の入力軸31は、上記したクラッチ20のクラッチディスク22に連結されている(図2参照)。
また、図1に示すように、変速機3は、入力側ギア群33、及び、出力側ギア群34を備えている。入力側ギア群33は、入力軸31に連結され、出力側ギア群34は、出力軸32に連結されている。また、後述する変速操作装置300によって、入力側ギア群33のいずれか1つのギアと、出力側ギア群34のいずれか1つのギアとが噛合されて、噛合されたギアに対応するギア段が選択される。更に、変速機3の出力軸32の回転トルクは、ドライブシャフト4、ディファレンシャルギア5及び車軸6等を介して駆動輪7に伝達される。
変速機3の入力軸31の回転数(クラッチ20の出力側回転数:以下、「クラッチ回転数Nc」ともいう)は、入力軸回転数センサ403によって検出される。また、変速機3の出力軸32の回転数は、出力軸回転数センサ404によって検出される。これら入力軸回転数センサ403及び出力軸回転数センサ404の出力信号から得られる回転数の比(出力回転数/入力回転数)に基づいて、変速機3のギア段を判定することができる。
本実施形態に係る変速機3には、シフトフォーク及びセレクトアンドシフトシャフト等を有する変速操作装置300が設けられており、全体としてギア変速操作を自動的に行う自動化マニュアルトランスミッション(AMT:Automatic Manual Transmission)を構成している。
変速操作装置300には、図3に示すように、セレクト方向の操作(セレクト操作)を行う油圧式のセレクトアクチュエータ301、シフト方向の操作(シフト操作)を行う油圧式のシフトアクチュエータ302、及び、アクチュエータ301、302に供給する作動油の油圧を制御する油圧回路303を備えている。
変速操作装置300には、ギア段を規定するシフト位置を有する複数のゲートがセレクト方向に沿って配列されている。具体的には、例えば、図3に示すように、1速(1st)と2速(2nd)とを規定する第1ゲート311、3速(3rd)と4速(4th)とを規定する第2ゲート312、及び、5速(5th)と後退(Rev)とを規定する第3ゲート313がセレクト方向に沿って配列されている。
そして、第1ゲート311〜第3ゲート313のうち、いずれか1つのゲート(例えば第1ゲート311)を、セレクトアクチュエータ301の駆動によって選択した状態で、シフトアクチュエータ302を駆動することによって、ギア段の切り換え(例えばニュートラル(N)→1速(1st))を行うことができる。
油圧回路303には、励磁コイルへの通電により弁体を動作させるソレノイドバルブ等が設けられており、このソレノイドバルブに配設された励磁コイルへの通電又は非通電を行うことによって、セレクトアクチュエータ301及びシフトアクチュエータ302への油圧の供給又は油圧の解放を制御する。
また、変速操作装置300の油圧回路303には、ECU100からのソレノイド制御信号(油圧指令値)が入力される。そして、油圧回路303は、ECU100から入力されたソレノイド制御信号に基づいて、セレクトアクチュエータ301及びシフトアクチュエータ302をそれぞれ個別に駆動制御する。その結果として、変速機3のセレクト操作及びシフト操作が実行される。また、これらのセレクト操作量及びシフト操作量は、シフト・セレクトストロークセンサ409(図5参照)によって検出される。
−シフト装置9−
次に、シフト装置9について、図1、図4を参照して説明する。図4は、シフト装置9のシフトゲート92の一例を示す平面図である。一方、図1に示すように、車両の運転席の近傍には、シフト装置9が配設されている。このシフト装置9にはシフトレバー91が変位操作可能に設けられている。
また、このシフト装置9には、図4に示すように、パーキング(P)位置、リバース(R)位置、ニュートラル(N)位置、ドライブ(D)位置、及び、シーケンシャル(S)位置を有するシフトゲート92が形成されており、ドライバが所望の変速位置へシフトレバー91(図1参照)を変位させることが可能に構成されている。これらのパーキング(P)位置、リバース(R)位置、ニュートラル(N)位置、ドライブ(D)位置、シーケンシャル(S)位置(下記の「+」位置及び「−」位置も含む)の各変速位置は、シフトポジションセンサ406(図5参照)によって検出される。
例えば、シフトレバー91がシフトゲート92の「ドライブ(D)位置」に操作されている場合には、車両の運転状態などに応じて、変速機3の複数の前進ギア段(前進5速)が自動的に変速制御される。つまり、オートマチックモードでの変速動作が行われる。
一方、シフトレバー91がシフトゲート92の「シーケンシャル(S)位置」に操作されている場合に、シフトレバー91がシフトゲート92のS位置を中立位置として「+」位置又は「−」位置に操作されると、変速機3の前進ギア段がアップ又はダウンされる。具体的には、シフトゲート92における「+」位置へのシフトレバー91の1回操作ごとに、ギア段が1段ずつアップ(例えば1st→2nd→…→5th)される。一方、シフトゲート92における「−」位置へのシフトレバー91の1回操作ごとにギア段が1段ずつダウン(例えば5th→4th→…→1st)される。
−ECU100の構成−
次に、図1、及び、図5を参照して、ECU100の構成について説明する。図5は、本発明に係るECU100の機能構成の一例を示す機能構成図である。ECU100は、スロットルモータ121、クラッチ操作装置200、及び、変速操作装置300等を制御するものであって、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、バックアップRAM、及び、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)を備えている。
ROMには、各種制御プログラム、及び、各種制御プログラムを実行する際に参照されるテーブルデータ(又は、マップデータ)等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムを読み出して実行することによって種々の処理を行う。また、RAMは、CPUでの処理の結果、各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリである。バックアップRAMは、例えばエンジン1の停止時に、保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。EEPROMは、後述するトルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置Pの座標情報等を記憶する書き換え可能な不揮発性メモリである。
ECU100には、エンジン回転数センサ401、スロットル開度センサ402、入力軸回転数センサ403、出力軸回転数センサ404、アクセルペダル8の開度を検出するアクセル開度センサ405、シフト装置9のシフト位置を検出するシフトポジションセンサ406、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキペダルセンサ407、自動クラッチ2のクラッチストロークStを検出するクラッチストロークセンサ408、及び、シフト・セレクトストロークセンサ409などが接続されており、これらの各センサからの信号がECU100に入力される。ここで、アクセル開度センサ405は、特許請求の範囲に記載の開度検出手段の一部に相当する。
また、ECU100には、制御対象として、スロットルバルブ12を開閉するスロットルモータ13、自動クラッチ2のクラッチ操作装置200、及び、変速機3の変速操作装置300などが接続されている。
ECU100は、上記各種センサの出力信号に基づいて、エンジン1のスロットルバルブ12の開度制御を含むエンジン1の各種制御を実行する。また、ECU100は、変速機3の変速時等において自動クラッチ2のクラッチ操作装置200に制御信号を出力して、自動クラッチ2に切断動作及び接続動作を行わせる。更に、ECU100は、上記各種センサの出力信号に基づいて、変速機3の変速操作装置300に制御信号(油圧指令値)を出力して、変速機3のギア段を切り換える変速制御を行う。
また、ECU100において、CPUは、ROMに記憶された制御プログラムを読み出して実行することによって、機能的に、開度検出部101、回転数記憶部102、基準設定部103、回転数検出部104、補正量記憶部105、補正量算出部106、トルク特性記憶部107、完全継合記憶部108、補正部109、ストローク指示部110、継合判定部111、学習判定部112、及び、学習実行部113として機能する。なお、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、開度検出部101、回転数記憶部102、基準設定部103、回転数検出部104、補正量記憶部105、補正量算出部106、トルク特性記憶部107、完全継合記憶部108、補正部109、ストローク指示部110、継合判定部111、学習判定部112、及び、学習実行部113等で構成されている。
開度検出部101は、アクセル開度センサ405を介して、アクセルペダル8の開度を示すアクセル開度θ(%)を検出する機能部である。ここで、開度検出部101は、特許請求の範囲に記載の開度検出手段の一部に相当する。
回転数記憶部102は、アクセル開度θに対応付けて、車両の発進に必要なエンジントルクTeを出力するエンジン回転数Neである基準回転数NS1を予め記憶する機能部である。ここで、回転数記憶部102は、特許請求の範囲に記載の回転数記憶手段に相当する。また、回転数記憶部102は、自動クラッチ2が継合開始点から完全継合点まで動作する期間において、アクセル開度θに対応する一定加速度α(θ)で車両を加速させるエンジントルクTeを出力するエンジン回転数Neを、基準回転数NS1として記憶するものである。具体的には、回転数記憶部102は、例えば、ECU100のROM等にテーブル(又は、マップ)として実現されている。
換言すれば、基準回転数NS1は、自動クラッチ2が継合開始点から完全継合点まで動作する期間において、アクセル開度θに対応する一定加速度α(θ)で車両を加速させるためのエンジン回転数Neの目標値である。すなわち、アクセル開度θが大きい程、加速度α(θ)は大きい。また、加速度α(θ)が大きい程、クラッチトルクTcは大きく、エンジントルクTeも大きいので、基準回転数NS1も大きい値となる。したがって、図6を参照して後述するように、アクセル開度θが大きい程、基準回転数NS1が大きく設定される。
基準設定部103は、開度検出部101によって検出されたアクセル開度θに基づいて、車両の発進に必要なエンジントルクTeを出力するエンジン回転数Neである基準回転数NSを設定する機能部である。ここで、基準設定部103は、特許請求の範囲に記載の基準設定手段に相当する。具体的には、基準設定部103は、開度検出部101によって検出されたアクセル開度θに対応する基準回転数NS1を回転数記憶部102から読み出し、読み出された基準回転数NS1に、時間遅れを付与する処理である「遅延処理」と、変化を緩やかにする処理である「なまし処理」とを施して、基準回転数NSを設定する。
「遅延処理」は、例えば、予め設定された遅延時間TB(例えば、100msec)だけ、出力を遅延させる処理である。また、「なまし処理」は、例えば、次の(1)式に基づき、回転数記憶部102から読み出された基準回転数NS1から、基準回転数NSを求め、基準回転数NSを設定する。
NS(n)=α×NS1(n)+(1−α)×NS1(n−1) (1)
ここで、(n)は、今回の処理によって求められる基準回転数の値を意味し、(n−1)は、前回の処理によって求められた基準回転数の値を意味している。定数αは、「0」より大きく、「1」より小さい値(例えば、0.5)である。なお、定数αが、小さい程、基準回転数NSの変化を緩やかにする効果を大きくすることができる。また、遅延時間TB及び定数αは、車両におけるアクセル開度θの変化に対するエンジン回転数Neの変化の遅れ等に応じて、適正な値に設定することが好ましい。
このようにして、検出されたアクセル開度θに対応する基準回転NSを回転数記憶部102から読み出すことによって基準回転数NSが設定されるため、簡素な構成で適正な基準回転数NSを設定することができる。
本実施形態では、基準設定部103が、アクセル開度θに対応する基準回転数NS1を回転数記憶部102から読み出すことによって基準回転数NSを設定する場合について説明するが、基準設定部103が、その他の方法で、アクセル開度θに基づいて基準回転数NSを設定する形態でもよい。例えば、基準設定部103が、アクセル開度θから基準回転数NS1を求める数式を用いて基準回転数NS1を求めて、基準回転数NSを設定する形態でもよい。
また、本実施形態では、基準設定部103が、アクセル開度θに基づいて基準回転数NS1を設定する場合について説明するが、基準設定部103が、スロットル開度及びアクセル開度θの少なくとも一方に基づいて基準回転数NS1を設定する形態であればよい。例えば、基準設定部103が、スロットル開度センサ402によって検出されたスロットル開度に基づいて基準回転数NS1を設定する形態でもよい。
また、自動クラッチ2が継合開始点から完全継合点まで動作する期間において、アクセル開度θに対応する一定加速度α(θ)で車両を加速させるエンジントルクTeを出力するエンジン回転数Neが、基準回転数NS1として設定されるため、基準回転数NSを適正な値に設定することができる。
すなわち、車両が発進されるときに、自動クラッチ2が継合開始点から完全継合点まで動作する期間において、アクセル開度θに対応する一定加速度α(θ)で車両が加速される場合には、車両がスムーズに発進することになる。したがって、このようにアクセル開度θに対応する一定加速度α(θ)車両を加速させるエンジントルTeを出力するエンジン回転数Neを、基準回転数NS1として設定することによって基準回転数NSを適正な値に設定することができるのである。
本実施形態では、基準設定部103が、自動クラッチ2が継合開始点から完全継合点まで動作する期間において、予め設定された一定加速度α0で車両を加速させるエンジントルクTeを出力するエンジン回転数Neを、基準回転数NSとして設定する場合について説明するが、基準設定部103が、車両の発進に必要なエンジントルクTeを出力するエンジン回転数Neである基準回転数NS1を設定する形態であればよい。例えば、基準設定部103が、自動クラッチ2が継合開始点から完全継合点まで動作する期間において、加速度が漸増するべく車両を加速させるエンジントルクTeを出力するエンジン回転数Neを、基準回転数NS1として設定する形態でもよい。この場合には、自動クラッチ2が継合開始点に到達した時点、すなわち、発進初期の加速度が小さいため、更に滑らかな発進を行うことができる。
また、基準設定部103が、回転数記憶部102から読み出された基準回転数NS1に、遅延処理及びなまし処理を施して、基準回転数NSを設定するため、更に適正な基準回転数NSを設定することができる。
なお、本実施形態では、基準設定部103が回転数記憶部102から読み出された基準回転数NS1に、遅延処理及びなまし処理を施して、基準回転数NSを設定する場合について説明するが、基準設定部103が回転数記憶部102から読み出された基準回転数NS1に、遅延処理及びなまし処理の少なくとも一方を施して、基準回転数NSを設定する形態であればよい。
また、本実施形態では、基準設定部103が、「なまし処理」として移動平均処理を行う場合について説明したが、基準設定部103が、「なまし処理」としてその他の種類の処理(例えば、ローパスフィルタ処理等)を行う形態でもよい。
図6は、アクセル開度θと基準回転数NS1と関係の一例を示すグラフである。図6の横軸は、アクセル開度θ(%)であって、縦軸は基準回転数NS1である。図6に、グラフG1で示すように、アクセル開度θが大きい程、基準回転数NS1が大きく設定される。なお、アクセル開度θが「0%」における基準回転数NS1は、エンジン1のアイドリング回転数N0である。図6では、グラフG1が右上がりの直線であるが、エンジン1の特性等に応じてアクセル開度θと基準回転数NS1との関係を、加速度α、クラッチトルクTc、及び、エンジントルクTeを参照しつつ、シミュレーション、実験等によって求めればよい。
図7は、エンジン回転数NeとエンジントルクTeとの関係の一例を示すグラフである。図7の横軸は、エンジン回転数Neであって、縦軸はエンジントルクTeである。図7に、グラフG21、G22、G23は、アクセル開度θが一定である場合のエンジン回転数NeとエンジントルクTeとの関係を示すグラフである。ここで、グラフG21、G22、G23に対応するアクセル開度θを、アクセル開度θ1、θ2、θ3と記載する。また、アクセル開度θがアクセル開度θ1、θ2、θ3の順に増大する(ここで、θ1<θ2<θ3)と、グラフG21、G22、G23に示すように、エンジン回転数NeとエンジントルクTeとの関係を示すグラフは、概ね、矢印VEで示す向き(右上の向き)に平行移動する。
アクセル開度θ1のグラフG21において、エンジン回転数Neをエンジン回転数Ne1とすれば、エンジントルクTeがエンジントルクTe1となる。また、アクセル開度θ2のグラフG22において、エンジン回転数Neをエンジン回転数Ne2とすれば、エンジントルクTeがエンジントルクTe2となる。更に、アクセル開度θ3のグラフG23において、エンジン回転数Neをエンジン回転数Ne3とすれば、エンジントルクTeがエンジントルクTe3となる。このように、アクセル開度θとエンジン回転数Neとに応じてエンジントルクTeが決定される。
再び、図5に戻って、ECU100の機能構成について説明する。回転数検出部104は、エンジン回転数センサ401を介して、エンジン回転数Neを検出する機能部である。ここで、回転数検出部104は、特許請求の範囲に記載の回転数検出手段の一部に相当する。
補正量記憶部105は、回転数検出部104によって検出されたエンジン回転数Neから基準回転数NSを減じた回転数差ΔNと、自動クラッチ2に対して指示するクラッチストロークStの補正量ΔSとの関係を予め記憶する機能部である。ここで、補正量記憶部105は、特許請求の範囲に記載の補正量算出手段の一部に相当する。具体的には、補正量記憶部105は、例えば、ECU100のROM等にテーブル(又は、マップ)として実現されている。
図8は、補正量記憶部105に記憶される回転数差ΔNと補正量ΔSとの関係の一例を示すグラフである。図8の横軸は回転数差ΔNであって、縦軸は、補正量ΔSである。図8にグラフG3で示すように、ここでは、回転数差ΔNの絶対値が大きい程、補正量ΔSの絶対値が大きく、原点について点対称となっている。図8では、グラフG3が右上がりの曲線であるが、エンジン1の特性等に応じて回転数差ΔNと補正量ΔSとの関係をシミュレーション、実験等によって求めればよい。
再び、図5に戻って、ECU100の機能構成について説明する。補正量算出部106は、回転数検出部104によって検出されたエンジン回転数Neから基準回転数NSを減じた回転数差ΔNに基づいて、自動クラッチ2に対して指示するクラッチストロークStの補正量ΔSを求める機能部である。ここで、補正量算出部106は、特許請求の範囲に記載の補正量算出手段の一部に相当する。具体的には、補正量算出部106は、回転数検出部104によって検出されたエンジン回転数Neから基準回転数NSを減じた回転数差ΔNに対応する自動クラッチ2に対して指示するクラッチストロークStの補正量ΔSを、補正量記憶部105から読み出すことによって補正量ΔSを設定する。
トルク特性記憶部107は、クラッチストロークStとクラッチトルクTcとの関係を示すトルク特性曲線(図9、図10参照)を予め記憶する機能部である。具体的には、トルク特性記憶部107は、例えば、ECU100のROM等にテーブル(又は、マップ)として実現されている。
完全継合記憶部108は、トルク特性曲線(図9、図10参照)における完全継合点のストローク方向の位置Pの座標情報を記憶する機能部である。ここでは、完全継合記憶部108は、特許請求の範囲における完全継合記憶手段に相当する。具体的には、完全継合記憶部108は、例えば、ECU100のEEPROM等に実現されている。なお、完全継合記憶部108に記憶されたトルク特性曲線(図9、図10参照)における完全継合点のストローク方向の位置Pの座標情報は、学習実行部113によって書き換えられる。
補正部109は、回転数検出部104によって検出されたエンジン回転数Ne(以下、「検出回転数Ne」ともいう)を、基準設定部103によって設定された基準回転数NSに近付けるべく、トルク特性曲線を補正することによって自動クラッチ2に対して指示するクラッチストロークStを補正する機能部である。ここで、補正部109は、特許請求の範囲に記載の補正手段に相当する。
具体的には、補正部109は、トルク特性曲線における完全継合点の位置Pをストローク方向に補正することによって、自動クラッチ2に対して指示するクラッチストロークStを補正する。更に具体的には、補正部109は、検出回転数Neが基準回転数NSより大きい場合(すなわち、回転数差ΔNが正である場合)に、トルク特性曲線における完全継合点の位置Pを、自動クラッチ2が接続される側へ補正し、検出回転数Neが基準回転数NSより小さい場合(すなわち、回転数差ΔNが負である場合)に、トルク特性曲線における完全継合点の位置Pを、自動クラッチ2が切断される側へ補正する。また、補正部109は、トルク特性曲線の完全継合点の位置Pを、補正量算出部106によって求められた補正量ΔSの絶対値だけストローク方向に補正する。
図9、図10は、トルク特性曲線の補正の一例を示すグラフである。図9、図10の横軸は、クラッチストロークStであって、縦軸はクラッチトルクTcである。また、図9は、回転数差ΔNが正である場合の一例であって、図10は、回転数差ΔNが負である場合の一例である。
まず、回転数差ΔNが正である場合の図9について説明する。グラフG41は、補正前のトルク特性曲線を示すグラフであって、グラフG42は、補正後のトルク特性曲線を示すグラフである。この場合、補正部109は、グラフG41に示すトルク特性曲線を、ストローク方向に補正量ΔSの絶対値だけ平行移動させる。すなわち、補正部109は、グラフG41に示すトルク特性曲線における完全継合点の位置P1を、グラフG42に示すトルク特性曲線における完全継合点の位置P2まで補正する。その結果、クラッチトルクTc1に対応するクラッチストロークStは、クラッチストロークSt1からクラッチストロークSt2へ自動クラッチ2が接続される側へ補正される。
次に、回転数差ΔNが負である場合の図10について説明する。グラフG43は、補正前のトルク特性曲線を示すグラフであって、グラフG44は、補正後のトルク特性曲線を示すグラフである。この場合、補正部109は、グラフG43に示すトルク特性曲線を、ストローク方向に補正量ΔSの絶対値だけ平行移動させる。すなわち、補正部109は、グラフG43に示すトルク特性曲線における完全継合点の位置P3を、グラフG44に示すトルク特性曲線における完全継合点の位置P4まで補正する。その結果、クラッチトルクTc2に対応するクラッチストロークStは、クラッチストロークSt3からクラッチストロークSt4へ自動クラッチ2が切断される側へ補正される。
このようにして、トルク特性曲線における完全継合点の位置Pをストローク方向に補正することによって、自動クラッチ2に対して指示するクラッチストロークStが補正されるため、簡素な構成でクラッチストロークStを補正することができる。
また、検出回転数Neが基準回転数NSより大きい場合には、図9に示すように、トルク特性曲線における完全継合点の位置P1が、自動クラッチ2が接続される側(図9の左側)へ補正されるため、検出回転数Neが減少して基準回転数NSに近付くことになるので、クラッチストロークStを適正に補正することができる。一方、図10に示すように、検出回転数Neが基準回転数NSより小さい場合には、トルク特性曲線における完全継合点の位置P3が、自動クラッチ2が切断される側(図10の右側)へ補正されるため、検出回転数Neが増加して基準回転数NSに近付くことになるので、クラッチストロークStを適正に補正することができる。
更に、補正量算出部106によって、検出回転数Neから基準回転数NSを減じた回転数差ΔNに基づいて、自動クラッチ2に対して指示するクラッチストロークStの補正量ΔSが求められ、求められた補正量ΔSの絶対値だけトルク特性曲線の完全継合点の位置Pが、補正部109によって、ストローク方向(図9、図10では、左右方向)に補正されるため、クラッチストロークStを更に適正に補正することができる。
本実施形態では、図8を参照して説明したように、回転数差ΔNの正負に応じて、補正量ΔSが正の値及び負の値をとる場合について説明したが、補正量ΔSが「0」以上となるように求める形態でもよい。この場合には、補正部109は、補正量算出部106によって求められた補正量ΔSだけトルク特性曲線の完全継合点の位置Pをストローク方向(図9では、左右方向)に補正すればよい。
ストローク指示部110は、補正部109によって補正されたトルク特性曲線に基づいて、クラッチストロークStを求め、自動クラッチ2に対して指示する機能部である。具体的には、ストローク指示部110は、以下の手順でクラッチストロークStを求めて、自動クラッチ2に対して指示する。まず、アクセルペダル8が踏み込まれた時点から継合開始点までクラッチストロークStを一定速度で変化させる。
継合開始点に到達してから、完全継合点に到達するまでの期間は、回転数検出部104によって検出されたエンジン回転数Neに基づいて、エンジントルクTeを推定する。すなわち、図7に示すグラフを参照して、アクセル開度θ及びエンジン回転数Neに対応するエンジントルクTeを求める。そして、求められたエンジントルクTeとクラッチトルクTcが一致するように、補正部109によって補正されたトルク特性曲線に基づいて、クラッチストロークStを求める。なお、完全継合点に到達した後は、クラッチストロークStをストロークエンドまで一定速度で変化させる。
継合判定部111は、クラッチストロークStが完全継合点に到達したか否かを判定する機能部である。ここで、継合判定部111は、特許請求の範囲に記載の継合判定手段に相当する。具体的には、継合判定部111は、自動クラッチ2の出力軸回転数(ここでは、入力軸回転数センサ403によって検出される入力軸回転数Ni)が検出回転数Neと略一致したときにクラッチストロークStが完全継合点に到達したと判定する。ここで、「略一致したとき」とは、例えば、検出回転数Neから入力軸回転数Niを減じた回転数差が50rpm以下となったときである。
このようにして、自動クラッチ2の出力軸回転数(ここでは、入力軸回転数センサ403によって検出される入力軸回転数Ni)が検出回転数Neと略一致したときにクラッチストロークStが完全継合点に到達したと判定されるため、簡素な構成でクラッチストロークStが完全継合点に到達したことを判定することができる。
学習判定部112は、検出回転数Neが基準回転数NSに一致しているか否かを判定し、検出回転数Neが基準回転数NSに一致していると判定された場合には、トルク特性曲線の完全継合点の位置Pの学習が可能であることを示す学習フラグをONする機能部である。ここで、学習判定部112は、特許請求の範囲に記載の学習判定手段に相当する。
具体的には、学習判定部112は、検出回転数Neと基準回転数NSとの回転数差ΔNの絶対値が予め設定された閾値ΔNth(例えば、30rpm)以下である状態が、予め設定された第1期間TMth(例えば、100msec)以上継続しており、且つ、検出回転数Neの単位時間Δt(例えば、20msec)当たりの変化量ΔNeが予め設定された閾値ΔNeth(例えば、10rpm)以下である状態が、予め設定された第2期間(例えば、100msec)以上継続している場合に、検出回転数Neが基準回転数NSに一致していると判定する。
図11は、学習フラグがONされるタイミングの一例を示すタイミングチャートである。図11において、グラフの横軸は全て時間tであって、上から順に、基準回転数NSの変化を示すグラフG52(破線)とエンジン回転数Neの変化を示すグラフG51(実線)、タイマー値TMの変化を示すグラフG53、及び、学習フラグがONされるタイミングを示すグラフG54である。ここで、タイマー値TMは、検出回転数Neと基準回転数NSとの回転数差ΔNの絶対値が予め設定された閾値ΔNth以下である状態の経過時間をカウントするタイマー値である。なお、検出回転数Neの単位時間当たりの変化量が予め設定された閾値ΔNeth以下である状態がめ設定された第2期間以上継続しているか否かの判定については、ここでは、便宜上、その記載を省略している。
図11の時点T11において、アクセルペダル8が踏み込まれ、アクセル開度θが増加し始め、これに伴ってグラフG52に示すように基準回転数NSも増加している。時点T11から予め設定された期間TA(例えば、500msec)だけ経過した時点T12から学習判定部112は、検出回転数Neが基準回転数NSに一致しているか否かの判定を開始する。時点T13において、アクセル開度θの増加が停止し(アクセル開度θが一定となり)、これに伴ってグラフG52に示すように基準回転数NSの増加も停止している(基準回転数NSも一定となっている)。
時点T14において、グラフG51に示すように、検出回転数Neと基準回転数NSとの回転数差ΔNの絶対値が予め設定された閾値ΔNth以下である状態となっており、タイマー値TMのカウントアップが開始されている。なお、図11には、基準回転数NSを基準として、閾値ΔNthだけ大きい回転数、及び、閾値ΔNthだけ小さい回転数を細い実線で示している。そして、時点T15において、グラフG53に示すように、タイマー値TMが、第1期間Tthに到達し、グラフG54に示すように、学習フラグがONされている。
このようにして、検出回転数Neと基準回転数NSとの差の絶対値が予め設定された閾値ΔNth以下である状態が、予め設定された第1期間Tth以上継続している場合に、検出回転数Neが基準回転数NSに一致していると判定されるため、検出回転数Neが基準回転数NSに一致していることを適正に判定することができる。
また、検出回転数Neの単位時間Δt当たりの変化量ΔNeが予め設定された閾値ΔNeth以下である状態が、予め設定された第2期間以上継続している場合に限って、検出回転数Neが基準回転数NSに一致していると判定されるため、検出回転数Neが基準回転数NSに一致していることを更に適正に判定することができる。
本実施形態では、学習判定部112が、検出回転数Neと基準回転数NSとの回転数差ΔNの絶対値が予め設定された閾値ΔNth以下である状態が、予め設定された第1期間以上継続しており、且つ、検出回転数Neの単位時間Δt当たりの変化量ΔNeが予め設定された閾値ΔNeth以下である状態が、予め設定された第2期間以上継続しているときに、検出回転数Neが基準回転数NSに一致していると判定する場合について説明したが、学習判定部112が、その他の方法で検出回転数Neが基準回転数NSに一致していると判定する形態でもよい。例えば、学習判定部112が、検出回転数Neと基準回転数NSとの回転数差ΔNの絶対値が予め設定された閾値ΔNth以下である状態が、予め設定された第1期間以上継続しているときに、検出回転数Neが基準回転数NSに一致していると判定する形態でもよい。この場合には、処理が簡略化される。
再び、図5に戻って、ECU100の機能構成について説明する。学習実行部113は、継合判定部111によってクラッチストロークStが完全継合点に到達したと判定されたときに、学習判定部112によって検出回転数Neが基準回転数NSに一致していると判定されている場合に限って、完全継合記憶部108に記憶された完全継合点のストローク方向の位置を、補正部109によって補正されたトルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置に書き換える機能部である。ここで、学習実行部113は、特許請求の範囲に記載の学習実行手段に相当する。
このようにして、クラッチストロークStが完全継合点に到達したと判定されたときに、検出回転数Neが基準回転数NSに一致していると判定されている場合に限って、完全継合記憶部108に記憶された完全継合点のストローク方向の位置が、補正部109によって補正されたトルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置に書き換えられるため、トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置を適正に学習することができる。
すなわち、クラッチストロークStが完全継合点に到達したときには、クラッチ2は接続状態となっているため、エンジン回転数Neは、変速機3の入力軸回転数Niと一致している。よって、クラッチストロークStが完全継合点に到達したときに、検出回転数Neが基準回転数NSに一致している場合には、クラッチストロークStが適正に補正されたと推定されるため、補正されたトルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置を学習する(ここでは、完全継合記憶部108に記憶された完全継合点のストローク方向の位置を書き換える)ことによって、トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置を適正に学習することができるのである。
−ECU100の動作(フローチャート)−
図12は、本発明に係るECU100の動作の一例を示すフローチャートである。まず、ステップS101において、開度検出部101によって車両が発進するか否かの判定が行われる。ステップS101でYESの場合には、処理がステップS103へ進められる。ステップS101でNOの場合には、処理が待機状態とされる。
ステップS103において、開度検出部101によってアクセル開度θが検出される。そして、ステップS105において、基準設定部103によって、ステップS103において検出されたアクセル開度θに基づいて、車両の発進に必要なエンジントルクTeを出力するエンジン回転数Neである基準回転数NSが設定される。次いで、ステップS107において、回転数検出部104によって、エンジン回転数Neが検出される。
そして、ステップS109において、補正量算出部106によって、ステップS107で検出された検出回転数NeからステップS105で設定された基準回転数NSを減じた回転数差ΔNが求められる。次に、ステップS111において、補正量算出部106によって、ステップS109で求められた回転数差ΔNに基づいて、クラッチストロークStの補正量ΔSが求められる。次いで、ステップS113において、補正部109によって、トルク特性曲線における完全継合点の位置Pがストローク方向に補正され、補正されたトルク特性曲線に基づいて、ストローク指示部110によって、クラッチストロークStが求められ、自動クラッチ2に対して指示される。
そして、ステップS115において、継合判定部111によってクラッチストロークStが完全継合点に到達したか否かが判定される。ステップS115でYESの場合には、処理がステップS117へ進められる。ステップS115でNOの場合には、処理がステップS103に戻され、ステップS103以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS117において、学習判定部112によって、検出回転数Neが基準回転数NSに一致している(学習フラグがONである)か否かの判定が行われる。ステップS117でYESの場合には、処理がステップS119へ進められる。ステップS117でNOの場合には、処理がステップS101へリターンされる。なお、学習フラグがONであるか否かを判定する処理(以下、「学習可否判定処理」という)については、図13を参照して後述する。ステップS119において、学習実行部113によって、完全継合記憶部108に記憶された完全継合点のストローク方向の位置が、補正部109によって補正されたトルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置に書き換えられる(すなわち、トルク特性曲線の学習が実行される)。そして、処理がステップS101へリターンされる。
図13は、学習可否判定処理の動作の一例を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、図12の処理と並行して実行される。また、ここでは、便宜上、上記第2期間が、上記第1期間TMthと同一の期間に設定されている場合について説明する。まず、ステップS201において、開度検出部101によって車両が発進するか否かの判定が行われる。ステップS201でYESの場合には、処理がステップS203へ進められる。ステップS201でNOの場合には、処理が待機状態とされる。
ステップS203において、学習判定部112によって、クラッチストロークStが継合開始点に到達したか否かが判定される。ここで、継合開始点に到達したか否かの判定は、例えば、変速機3の入力軸31の回転数(クラッチ回転数Nc)が予め設定された閾値(例えば、10rpm)以上であるか否かに基づいて行われる。ステップS203でYESの場合には、処理がステップS205へ進められる。ステップS203でNOの場合には、処理が待機状態とされる。
ステップS205において、学習判定部112によって、クラッチストロークStが継合開始点に到達した時点から予め設定された期間TA(例えば、500msec)が経過したか否かの判定が行われる。ステップS205でYESの場合には、処理がステップS207へ進められる。ステップS205でNOの場合には、処理が待機状態とされる。ステップS207において、学習判定部112によって、図12に示すフローチャートのステップS109で求められた回転数差ΔNの絶対値が閾値ΔNth以下であるか否かの判定が行われる。ステップS207でYESの場合には、処理がステップS211へ進められる。ステップS207でNOの場合には、処理がステップS209へ進められる。ステップS209において、学習判定部112によって、タイマー値TMが「0」にリセットされ、学習フラグが「OFF」に初期化されて、処理がステップS207へ戻される。そして、ステップS207以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS211において、学習判定部112によって、検出回転数Neの単位時間Δt当たりの変化量ΔNeが求められる。そして、ステップS213において、学習判定部112によって、ステップS211で求められた変化量ΔNeの絶対値が、閾値ΔNeth以下であるか否かの判定が行われる。ステップS213でYESの場合には、処理がステップS215へ進められる。ステップS213でNOの場合には、処理がステップS209へ進められる。
ステップS215において、学習判定部112によって、タイマー値TMが「1」だけカウントアップされる。そして、ステップS217において、学習判定部112によって、タイマー値TMが第1期間TMthに到達したか否かの判定が行われる。ステップS217でYESの場合には、処理がステップS219へ進められる。ステップS217でNOの場合には、処理がステップS207に戻され、ステップS207以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS219において、学習判定部112によって、学習フラグが「ON」に設定される。そして、ステップS221において、継合判定部111によって、クラッチストロークStが完全継合点に到達したか否かの判定が行われる。ステップS221でYESの場合には、処理がステップS201へリターンされる。ステップS221でNOの場合には、処理がステップS207へ戻され、ステップS207以降の処理が繰り返し実行される。
−ECU100の動作(タイミングチャート)−
図14は、本発明に係るECU100の動作の一例を示すタイミングチャートである。図14において、グラフの横軸は全て時間tであって、上から順に、アクセル開度θの変化を示すグラフG61、エンジン回転数Neの変化を示すグラフG62(実線)と基準回転数NSの変化を示すグラフG63(破線)とクラッチ回転数Ncの変化を示すグラフG64(実線)、補正値ΔSの変化を示すグラフG65、及び、クラッチストロークStの変化を示すグラフG66である。
グラフG61に示すように、アクセル開度θは、時点T31で増加し始め、時点T33で一定値に固定されている。基準回転数NSは、上述のように、アクセル開度θに対応する基準回転数NS1が回転数記憶部102から読み出され、読み出された基準回転数NS1に、時間遅れを付与する処理である「遅延処理」と、変化を緩やかにする処理である「なまし処理」とが施されて、基準回転数NSが設定されるため、基準回転数NSは、グラフG63に示すように、時点T32で増加し始め、時点T35で一定値に固定されている。
また、グラフG66に示すように、クラッチストロークStは、アクセルペダル8が踏み込まれ、アクセル開度θが増加し始める時点T31から継合開始点である時点T34まで概ね一定速度で変化(ここでは、減少)する。そして、グラフG64に示すように、継合開始点である時点T34からクラッチ2が継合を始めて、クラッチ回転数Ncが増加し始める。そして、時点T36で、クラッチ回転数Ncとエンジン回転数Neとが一致し、クラッチ2が完全継合状態となり、学習フラグがONである場合には、学習が実行される。
−補正量算出部の他の実施形態−
図15は、補正量算出部の変形例の一例を示す制御ブロック図である。図5に示す機能構成図における補正量算出部106に換えて、補正量算出部106Aを備える点で、図5に示す実施形態と相違している。補正量算出部106Aは、エンジン回転数Neから基準回転数NSを減じた回転数差ΔNが入力され、クラッチストロークStの補正量ΔSを出力するPID制御系であって、その伝達関数は次の(2)式で規定される。
Kp+Ki×(1/s)+Kd×s (2)
ここで、比例項、積分項、及び、微分項の各定数Kp、Ki、Kdは、山登り法等の方法によって予め設定されるものである。本実施形態では、補正量算出部106Aが、PID制御系で与えられるため、定数Kp、Ki、Kdを適正な値に設定することによって、補正量ΔSとして更に適正な値を設定することができる。
なお、この実施形態においては、補正量算出部106Aを構成する制御系が、比例項、積分項、及び、微分項を有するPID制御系である場合について説明したが、補正量算出部106Aを構成する制御系が、比例項、積分項、及び、微分項のうち、少なくとも2つの項を有する形態であればよい。例えば、補正量算出部106Aを構成する制御系が、比例項、及び、積分項を有するPI制御系である形態でもよい。
−他の実施形態−
本実施形態では、開度検出部101、回転数記憶部102、基準設定部103、回転数検出部104、補正量記憶部105、補正量算出部106(又は補正量算出部106A)、トルク特性記憶部107、完全継合記憶部108、補正部109、ストローク指示部110、継合判定部111、学習判定部112、及び、学習実行部113が、ECU100において機能的に構成されている場合について説明したが、開度検出部101、回転数記憶部102、基準設定部103、回転数検出部104、補正量記憶部105、補正量算出部106(又は補正量算出部106A)、トルク特性記憶部107、完全継合記憶部108、補正部109、ストローク指示部110、継合判定部111、学習判定部112、及び、学習実行部113のうち、少なくとも1つが電子回路等のハードウェアで実現されている形態でもよい。
本実施形態では、自動クラッチ2のクラッチ20が、乾式単板の摩擦クラッチである場合について説明したが、自動クラッチ2のクラッチが、その他の種類の摩擦クラッチである形態でもよい。例えば、自動クラッチ2のクラッチが、乾式DCT(Dual Clutch Transmission)である形態でもよい。
また、本実施形態では、自動クラッチ2の駆動源が、油圧式である場合について説明したが、自動クラッチ2の駆動源が、その他の種類の動力源(例えば、電動式等)である形態でもよい。
本発明は、クラッチストロークを変更することによって接続状態と切断状態とを切り換え可能に構成され、接続状態のときにエンジンと変速機との間でトルクを伝達する自動クラッチにおいて、車両が発進されるときに、前記クラッチストロークとクラッチトルクとの関係を示すトルク特性曲線を補正する自動クラッチ制御装置に利用することができる。
1 エンジン
100 ECU(自動クラッチ制御装置)
101 開度検出部(開度検出手段の一部)
102 回転数記憶部(回転数記憶手段)
103 基準設定部(基準設定手段)
104 回転数検出部(回転数検出手段の一部)
105 補正量記憶部(補正量算出手段の一部)
106、106A 補正量算出部(補正量算出手段の一部)
107 トルク特性記憶部
108 完全継合記憶部(完全継合記憶手段)
109 補正部(補正手段)
110 ストローク指示部
111 継合判定部(継合判定手段)
112 学習判定部(学習判定手段)
113 学習実行部(学習実行手段)
2 自動クラッチ
20 クラッチ
200 クラッチ操作装置
3 変速機
300 変速操作装置
401 エンジン回転数センサ(回転数検出手段の一部)
402 スロットル開度センサ
403 入力軸回転数センサ
404 出力軸回転数センサ
405 アクセル開度センサ(開度検出手段の一部)
406 シフトポジションセンサ
407 ブレーキペダルセンサ
408 クラッチストロークセンサ
409 シフト・セレクトストロークセンサ
【0002】
ときには、所望するクラッチトルクが得られない場合がある。
[0006]
例えば、推定されたクラッチディスクの温度が、実際のクラッチディスクの温度より高い場合には、クラッチディスクの熱膨張量が、クラッチディスクの実際の熱膨張量より大きく推定されるため、実際のクラッチトルクが所望するクラッチトルクより小さい値となってしまうのである。
[0007]
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、トルク特性曲線を適正に補正することの可能な自動クラッチ制御装置を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段
[0008]
上記課題を解決するために、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、以下のように構成されている。
[0009]
すなわち、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、クラッチストロークを変更することによって接続状態と切断状態とを切り換え可能に構成され、接続状態のときにエンジンと変速機との間でトルクを伝達する自動クラッチにおいて、車両が発進されるときに、前記クラッチストロークとクラッチトルクとの関係を示すトルク特性曲線を補正する自動クラッチ制御装置であって、スロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方を検出する開度検出手段と、前記開度検出手段によって検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に基づいて、車両の発進に必要なエンジントルクを出力するエンジン回転数である基準回転数を設定する基準設定手段と、エンジン回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数である検出回転数を、前記基準設定手段によって設定された基準回転数に近付けるべく、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置をストローク方向に補正することによって前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークを補正する補正手段と、前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置を記憶する完全継合記憶手段と、前記クラッチストロークが完全継合点に到達したか否かを判定する継合判定手段と、前記検出回転数が前記基準回転数に一致しているか否かを判定する学習判定手段と、前記継合判定手段によって前記クラッチストロークが完全継合
【0003】
点に到達したと判定されたときに、前記学習判定手段によって前記検出回転数が前記基準回転数に一致していると判定されている場合に限って、前記完全継合記憶手段に記憶された完全継合点のストローク方向の位置を、前記補正手段によって補正された前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置に書き換える学習実行手段と、を備えることを特徴としている。
[0010]
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、スロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方が検出され、検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に基づいて、車両の発進に必要なエンジントルクを出力するエンジン回転数である基準回転数が設定される。そして、エンジン回転数が検出され、検出されたエンジン回転数である検出回転数を、設定された基準回転数に近付けるべく、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置をストローク方向に補正することによって前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークが補正されるため、簡素な構成でクラッチストロークを補正することができ、前記トルク特性曲線を適正に補正することができる。
[0011]
すなわち、前記基準回転数を適正な値に設定することによって、前記基準回転数として、車両の発進に必要なエンジントルクを出力するエンジン回転数が設定される。この場合には、検出されたエンジン回転数である検出回転数を、設定された基準回転数に近付けるべく、前記トルク特性曲線が補正されるため、車両の発進に必要なエンジントルクを出力するべく前記トルク特性曲線が補正されるので、前記トルク特性曲線を適正に補正することができるのである。
[0012]
また、かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置が完全継合記憶手段に記憶されており、前記クラッチストロークが完全継合点に到達したか否かが判定される。また、前記検出回転数が前記基準回転数に一致しているか否かが判定される。そして、前記クラッチストロークが完全継合点に到達したと判定されたときに、前記検出回転数が前記基準回転数に一致していると判定さ
【0004】
れている場合に限って、前記完全継合記憶手段に記憶された完全継合点のストローク方向の位置が、前記補正手段によって補正された前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置に書き換えられるため、前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置を適正に学習することができる。
[0013]
すなわち、前記クラッチストロークが完全継合点に到達したときには、クラッチは接続状態となっているため、エンジン回転数は、変速機の入力軸回転数と一致している。よって、前記クラッチストロークが完全継合点に到達したときに、前記検出回転数が前記基準回転数に一致している場合には、クラッチストロークが適正に補正されたと推定されるため、補正された前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置を学習する(ここでは、前記完全継合記憶手段に記憶された完全継合点のストローク方向の位置を書き換える)ことによって、前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置を適正に学習することができるのである。
[0014]
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記基準設定手段が、前記自動クラッチが継合開始点から完全継合点まで動作する期間において、前記開度検出手段によって検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応する一定加速度で車両を加速させるエンジントルクを出力するエンジン回転数を、前記基準回転数として設定することが好ましい。
[0015]
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記自動クラッチが継合開始点から完全継合点まで動作する期間において、検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応する一定加速度で車両を加速させるエンジントルクを出力するエンジン回転数が、前記基準回転数として設定されるため、前記基準回転数を更に適正な値に設定することができる。
[0016]
すなわち、車両が発進されるときに、前記自動クラッチが継合開始点から完全継合点まで動作する期間において、スロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応する一定加速度で車両が加速される場合には、車両がスムーズに発進することになる。したがって、このようにスロットル開度及
【0005】
びアクセル開度の少なくとも一方に対応する一定加速度で車両を加速させるエンジントルクを出力するエンジン回転数を前記基準回転数として設定することによって、前記基準回転数を更に適正な値に設定することができるのである。
[0017]
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、スロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応付けて、前記基準回転数を予め記憶する回転数記憶手段を更に備え、前記回転数設定手段が、前記開度検出手段によって検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応する前記基準回転数を前記回転数記憶手段から読み出すことによって前記基準回転数を設定することが好ましい。
[0018]
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、スロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応付けて、前記基準回転数が回転数記憶手段に予め記憶されており、検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応する前記基準回転数を前記回転数記憶手段から読み出すことによって前記基準回転数が設定されるため、簡素な構成で適正な基準回転数を設定することができる。
[0019]
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記回転数設定手段が、前記回転数記憶手段から読み出された基準回転数に、「遅延処理」及び「なまし処理」の少なくとも一方を施して、前記基準回転数を設定することが好ましい。
[0020]
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記回転数記憶手段から読み出された基準回転数に、「遅延処理」及び「なまし処理」の少なくとも一方が施されて、前記基準回転数が設定されるため、更に適正な基準回転数を設定することができる。
[0021]
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記補正手段が、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置をストローク方向に補正することによって、前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークを補正することが好ましい。
[0022]
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記トルク特性曲線
【0006】
における完全継合点の位置をストローク方向に補正することによって、前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークが補正されるため、簡素な構成でクラッチストロークを補正することができる。
[0023]
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記補正手段が、前記検出回転数が前記基準回転数より大きい場合に、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置を、前記自動クラッチが接続される側へ補正し、前記検出回転数が前記基準回転数より小さい場合に、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置を、前記自動クラッチが切断される側へ補正することが好ましい。
[0024]
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記検出回転数が前記基準回転数より大きい場合に、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置が、前記自動クラッチが接続される側へ補正されるため、前記検出回転数が減少して前記基準回転数に近付くことになるので、クラッチストロークを適正に補正することができる。一方、前記検出回転数が前記基準回転数より小さい場合には、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置が、前記自動クラッチが切断される側へ補正されるため、前記検出回転数が増加して前記基準回転数に近付くことになるので、クラッチストロークを適正に補正することができる。
[0025]
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記検出回転数から前記基準回転数を減じた差に基づいて、前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークの補正量を求める補正量算出手段を更に備え、前記補正手段が、前記トルク特性曲線の完全継合点の位置を、前記補正量算出手段によって求められた補正量だけストローク方向に補正することが好ましい。
[0026]
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記検出回転数から前記基準回転数を減じた差に基づいて、前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークの補正量が求められ、求められた補正量だけ前記トルク特性曲線の完全継合点の位置がストローク方向に補正されるため、クラッチストロークを更に適正に補正することができる。例えば、前記検出回転数から前記基準回転数を減じた差の絶対値が大きい程、前記自動クラッチに対し
【0007】
て指示するクラッチストロークの補正量の絶対値を大きくすることによって、前記補正量として適正な値を求めることができる。
[0027]
[0028]
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記継合判定手段が、前記自動クラッチの出力軸回転数が前記検出回転数と略一致したときに前記クラッチストロークが完全継合点に到達したと判定することが好ましい。
[0029]
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記自動クラッチの出力軸回転数が前記検出回転数と略一致したときに前記クラッチストロークが完全継合点に到達したと判定されるため、簡素な構成で前記クラッチストロークが完全継合点に到達したことを判定することができる。
[0030]
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記学習判定手段が、前記検出回転数と前記基準回転数との差の絶対値が予め設定された閾値以下である状態が、予め設定された第1期間以上継続している場合に、前記検出回転数が前記基準回転数に一致していると判定することが好ましい。
[0031]
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記検出回転数と前記基準回転数との差の絶対値が予め設定された閾値以下である状態が、予め設定された第1期間以上継続している場合に、前記検出回転数が前記基準回転数に一致していると判定されるため、前記検出回転数が前記基準回転数に一致していることを適正に判定することができる。
[0032]
また、本発明に係る自動クラッチ制御装置は、前記学習判定手段が、前記検出回転数の単位時間当たりの変化量が予め設定された閾値以下である状態が、予め設定された第2期間以上継続している場合に限って、前記検出回転数が前記基準回転数に一致していると判定することが好ましい。
[0033]
かかる構成を備える自動クラッチ制御装置によれば、前記検出回転数の単位時間当たりの変化量が予め設定された閾値以下である状態が、予め設定さ

Claims (11)

  1. クラッチストロークを変更することによって接続状態と切断状態とを切り換え可能に構成され、接続状態のときにエンジンと変速機との間でトルクを伝達する自動クラッチにおいて、車両が発進されるときに、前記クラッチストロークとクラッチトルクとの関係を示すトルク特性曲線を補正する自動クラッチ制御装置であって、
    スロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方を検出する開度検出手段と、
    前記開度検出手段によって検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に基づいて、車両の発進に必要なエンジントルクを出力するエンジン回転数である基準回転数を設定する基準設定手段と、
    エンジン回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記回転数検出手段によって検出されたエンジン回転数である検出回転数を、前記基準設定手段によって設定された基準回転数に近付けるべく、前記トルク特性曲線を補正することによって前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークを補正する補正手段と、を備えることを特徴とする自動クラッチ制御装置。
  2. 請求項1に記載の自動クラッチ制御装置であって、
    前記基準設定手段は、前記自動クラッチが継合開始点から完全継合点まで動作する期間において、前記開度検出手段によって検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応する一定加速度で車両を加速させるエンジントルクを出力するエンジン回転数を、前記基準回転数として設定することを特徴とする自動クラッチ制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の自動クラッチ制御装置であって、
    スロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応付けて、前記基準回転数を予め記憶する回転数記憶手段を更に備え、
    前記回転数設定手段は、前記開度検出手段によって検出されたスロットル開度及びアクセル開度の少なくとも一方に対応する前記基準回転数を前記回転数記憶手段から読み出すことによって前記基準回転数を設定することを特徴とする自動クラッチ制御装置。
  4. 請求項3に記載の自動クラッチ制御装置であって、
    前記回転数設定手段は、前記回転数記憶手段から読み出された基準回転数に、遅延処理及びなまし処理の少なくとも一方を施して、前記基準回転数を設定することを特徴とする自動クラッチ制御装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の自動クラッチ制御装置であって、
    前記補正手段は、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置をストローク方向に補正することによって、前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークを補正することを特徴とする自動クラッチ制御装置。
  6. 請求項5に記載の自動クラッチ制御装置であって、
    前記補正手段は、前記検出回転数が前記基準回転数より大きい場合に、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置を、前記自動クラッチが接続される側へ補正し、前記検出回転数が前記基準回転数より小さい場合に、前記トルク特性曲線における完全継合点の位置を、前記自動クラッチが切断される側へ補正することを特徴とする自動クラッチ制御装置。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の自動クラッチ制御装置であって、
    前記検出回転数から前記基準回転数を減じた差に基づいて、前記自動クラッチに対して指示するクラッチストロークの補正量を求める補正量算出手段を更に備え、
    前記補正手段は、前記トルク特性曲線の完全継合点の位置を、前記補正量算出手段によって求められた補正量だけストローク方向に補正することを特徴とする自動クラッチ制御装置。
  8. 請求項5〜請求項7のいずれか1つに記載の自動クラッチ制御装置であって、
    前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置を記憶する完全継合記憶手段と、
    前記クラッチストロークが完全継合点に到達したか否かを判定する継合判定手段と、
    前記検出回転数が前記基準回転数に一致しているか否かを判定する学習判定手段と、
    前記継合判定手段によって前記クラッチストロークが完全継合点に到達したと判定されたときに、前記学習判定手段によって前記検出回転数が前記基準回転数に一致していると判定されている場合に限って、前記完全継合記憶手段に記憶された完全継合点のストローク方向の位置を、前記補正手段によって補正された前記トルク特性曲線における完全継合点のストローク方向の位置に書き換える学習実行手段と、を更に備えることを特徴とする自動クラッチ制御装置。
  9. 請求項8に記載の自動クラッチ制御装置であって、
    前記継合判定手段は、前記自動クラッチの出力軸回転数が前記検出回転数と略一致したときに前記クラッチストロークが完全継合点に到達したと判定することを特徴とする自動クラッチ制御装置。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の自動クラッチ制御装置であって、
    前記学習判定手段は、前記検出回転数と前記基準回転数との差の絶対値が予め設定された閾値以下である状態が、予め設定された第1期間以上継続している場合に、前記検出回転数が前記基準回転数に一致していると判定することを特徴とする自動クラッチ制御装置。
  11. 請求項10に記載の自動クラッチ制御装置であって、
    前記学習判定手段は、前記検出回転数の単位時間当たりの変化量が予め設定された閾値以下である状態が、予め設定された第2期間以上継続している場合に限って、前記検出回転数が前記基準回転数に一致していると判定することを特徴とする自動クラッチ制御装置。
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