JPWO2012153803A1 - 窓用ガラス板 - Google Patents

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眞一郎 南條
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Abstract

透明導電膜が形成された2枚のガラス板の各々の透明導電膜を向かい合わせて配置し、一方のガラス板が光入射側電極とされて2酸化チタン膜を配置し、他方のガラス板に導電膜を形成して対向電極とし、対向電極上に2酸化ケイ素粒子がが塗布・焼成されて配置され、光入射側電極と対向電極との間に無色透明な電解質が充填されている。2酸化チタン膜を用いた場合は素通しの窓用ガラス板が得られるが、2酸化チタン多孔質焼結体を用いた場合には窓用磨りガラス板が得られる。2酸化ケイ素粒子はフッ化水素酸等のハロゲン化水素酸で処理され、微粉末化され、望ましくは粒径が500nm以下である。

Description

本発明は、窓用ガラス板に関するものである。
建築物の窓等に使用されるガラス板は単純に採光機能を有するものが大部分であるが、その他にも、2重にして間にガスを封入し断熱機能を持たせた複層ガラス、樹脂を挟み込んでに耐性を高めた合わせガラス、表面に金属薄膜を形成して紫外光・赤外光を遮断する光線遮断ガラス、金属膜を格子状に形成して電磁波を遮断するシールドガラス等の機能ガラスが実用化されてきている。
光線遮断ガラスはガラスに遮断したい光の波長の4分の1の厚さの薄膜を設け、この薄膜の両側の界面で反射した光の干渉により透過光を抑制する。
この薄膜による干渉は膜厚により透過が抑制される光の波長が限定される。
一方、エネルギー問題を解決することを課題として、ソーラーセルの開発が進められており、シリコン等の半導体を用いたソーラーセルが実用段階にある。半導体ソーラーセルは変換効率が高い反面、高純度の材料を使用するため高価である。
建築物、特に高層建築物において大きな外表面を占める窓ガラスを利用してソーラーセルを構成することが目論まれているが、窓用ガラス板として利用することが可能なソーラーセルはない。
比較的安価なソーラーセルとして2酸化チタン(TiO)を用い本多・藤嶋効果として知られる作用を利用するソーラーセルがある。
図1により2酸化チタンソーラーセルの基本的な構成を説明する。
この図において1及び3はガラス基板であり各々1方の面にFTO透明導電膜2が形成され、ガラス基板1から光が入射する。6は多孔質2酸化チタン焼結体である。5は電解液であり、一般的には沃化カリウム水溶液に沃素を溶解した沃素系電解質が用いられる。4は封止材、7は抵抗器等の負荷である。
なお、入射光が透過する必要がない場合にはガラス基板とFTO透明導電膜に代えて、ステンレス鋼板等の金属板を使用することもある。
2酸化チタンで利用できる光は波長が380nm以下の紫外光のみであり、この波長領域の紫外光は太陽光中の4%に過ぎないため、最も豊富な光源である太陽光の利用効率は最大でも4%、実際には1%がせいぜいであり、太陽光の利用効率はきわめて低い。
利用可能な波長領域が狭いソーラーセルの欠点を補うため、焼結多孔質2酸化チタンにルテニウム錯体色素を吸着させることにより利用可能な光の範囲を紫外光より波長が長い可視光領域まで拡げた色素増感ソーラーセル(DSSC:Dye Sensitized Solar Cell)がある。
図2に、色素増感ソーラーセルの基本的な構成を説明する。
この図において1及び3はガラス基板であり各々1方の面にFTO透明導電膜2が形成され、ガラス基板1から光が入射する。9はルテニウム錯体色素を吸着させた多孔質2酸化チタン焼結体である。5は電解液であり、一般的には沃化カリウム水溶液に沃素を溶解した沃素系電解質が用いられる。4は封止材、7は抵抗器等の負荷である。
色素増感ソーラーセルの太陽光利用効率は理論的に30%、実際には最大で10%である。
なお、入射光が透過する必要がない場合にはガラス基板とFTO透明導電膜に代えて、ステンレス鋼板等の金属板を使用することもある。
2酸化チタンは光触媒機能を有しているが、同様に光触媒機能を有する材料としてハロゲン化水素酸で処理された溶融石英粒子を使用することが特開2004−290748号公報(特許4214221号)及び特開2004−290747号公報(特許4247780号公報)に示されている。
同様に、光触媒能を有する材料としてフッ化水素酸で処理された人工水晶粒子を使用することが、国際公開公報WO2005/089941号に示されている。
この人工水晶光触媒は、特開2004−290748号公報及び特開2004−290747号公報に示された溶融石英を原材料とする光触媒よりもさらに広い200〜800nmという波長領域で光触媒として機能する。
さらに、本発明者等は人工水晶を代表とする2酸化ケイ素がソーラーセルとして利用可能であることを発見し、このソーラーセルは国際公開公報WO2011/049156号に記載されている。
2酸化ケイ素は結晶質である人工水晶ではなくても、石英ガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス等の非結晶質であるガラスの粒子であっても、ハロゲン化水素酸処理することにより、ソーラーセル材料として機能する。
図3により2酸化ケイ素ソーラーセルの基本的な構成を説明する。
この図において1及び3はガラス基板であり1方の面にFTO透明導電膜2が形成され、ガラス基板1から光が入射する。10は2酸化ケイ素焼成体粉砕した粒状体である。電解液は2酸化ケイ素粒状体と共存しており、一般的には沃化カリウム水溶液に沃素を溶解した沃素系電解質が用いられる。
光入射側のガラス基板1のFTO層2には酸化亜鉛(ZnO),酸化チタン(TiO)等のn型半導体層が形成されている。
光入射側ではないガラス基板3のFTO層2には白金膜8が形成されている。
4は封止材、7は抵抗器等の負荷である。
なお、入射光が透過する必要がない場合にはガラス基板とFTO透明導電膜に代えて、ステンレス鋼板等の金属板を使用することもある。
有機電解質は、LiIを0.1mol、Iを0.05mol,4−tert-ブチルピリジンを0.5mol,テトラブチルアンモニウムヨージドを0.5molアセトニトリル溶媒に添加したものである。
特開2004−290748号公報 特開2004−290747号公報 国際公開公報WO2005/089941号 国際公開公報WO2011/049156号
色素増感ソーラーセルは、ルテニウム錯体色素を利用しているため有色であり、無色透明なガラスに封入して構成しても、窓ガラスとして用いるには不向きである。
さらに、無色の人工水晶を用いるソーラーセルでも封入される電解質として沃素係電解質を用いているため、有色にならざるを得ないため、そのまま窓ガラスとして用いるには不向きである。。
この出願に係る発明は、ビル等の建物において窓ガラスに使用することができる無色あるいは薄い色のソーラーセル機能を有する窓ガラス板を提供することを課題とする。
この出願に係る発明は、2酸化チタンと沃素係電解質からなるソーラーセルにハロゲン化水素酸処理した結晶質である人工水晶粒子あるいはハロゲン化水素酸処理した非結晶質である石英ガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス等のガラス粒子を組み合わせてソーラーセルを構成する。
本発明者等は鋭意検討の結果、適切な電解質を採用すれば窓ガラスとして使用可能なソーラーセルを構成することが可能であることを見いだした。
この出願においては、窓用ガラス板をソーラーセルにより構成する。
具体的には、透明導電膜が形成された2枚のガラス板各々の透明導電膜を向かい合わせて配置し、一方のガラス板上に2酸化チタン膜を配置して光入射側電極とし、他方のガラス板上の白金電極上に2酸化ケイ素粒子を配置し、2枚のガラス板の間に無色透明な電解液を封入して窓用ガラス板を構成する。
本発明者等は鋭意検討の結果、適切な電解質を採用すれば窓ガラスとして使用可能なソーラーセルを構成することが可能であることを見いだした。
この出願においては、窓用ガラス板でソーラーセルを構成する。
具体的には、透明導電膜が形成された2枚のガラス板各々の透明導電膜を向かい合わせて配置し、一方のガラス板上に2酸化チタン膜を配置して光入射側電極とし、他方のガラス板上の白金電極上に2酸化ケイ素粒子を配置し、2枚のガラス板の間に無色透明電解液を封入した窓用ガラス板である。
この出願に係る発明のさらなる特徴は以下のとおりである。
(1)透明導電膜が形成された2枚のガラス基板が各々の透明導電膜を向かい合わせて配置され、ガラス基板の少なくとも一方に光起電材料が配置され、2枚のガラス基板の間に電解質が充填され、透明導電膜が外部負荷に接続される窓用ガラス板。
(2)ガラス基板の一方に配置された光起電材料が2酸化チタンである(1)の窓用ガラス板。
(3)ガラス基板の一方に配置された光起電材料が2酸化ケイ素である(1)の窓用ガラス板。
(4)ガラス基板の一方に配置された光起電材料が2酸化チタンであり、ガラス基板の他方に配置された光起電材料が2酸化ケイ素である窓用ガラス板。
(5)2酸化ケイ素光起電材料と2酸化チタン光起電材料との間に電解質のみが透過可能な隔膜が配置された窓用ガラス板。
従来の2酸化チタンソーラーセルの模式図。 従来の増感色素2酸化チタンソーラーセルの構成模式図。 先行発明の2酸化ケイ素ソーラーセルの構成模式図。 実施例1の2酸化チタン窓用ガラス板の構成模式図。 実施例2の色素増感2酸化チタン窓用ガラス板の構成模式図。 実施例3の2酸化ケイ素窓用ガラス板の構成模式図。 実施例4の2酸化チタン・2酸化ケイ素窓用ガラス板の構成模式図。 実施例4の2酸化チタン・2酸化ケイ素窓用ガラス板を改良した実施例5の2酸化チタン・2酸化ケイ素窓用ガラス板の構成模式図。
以下、図を参照して窓用ガラス板の実施例を説明する。
図4により、実施例1の窓用ガラス板を説明する。
実施例1の窓用ガラス板は、図1に示した従来技術の2酸化チタンソーラーセルを窓用ガラス板に転用したものである。
この図において、11は汎用のガラス板からなるガラス基板であり、一方の面にFTO等の透明導電膜12が形成され、光入射側面とされる。
14は11と同様な汎用のガラス板からなるガラス基板であり、一方の面にFTO等の透明導電膜12が形成され、光出射側面とされる。
また、ガラス基板11とガラス基板14は、双方の透明導電膜12が対向するように配置される。
光入射側ガラス基板11の透明導電膜12に2酸化チタン層が配置され、2枚のガラス基板の間に透明電解質15が充填され、2つの透明導電膜から出力される。
2酸化チタン層は16は、スパッタリング,化学的蒸着法(CVD),物理的蒸着法(PVD),ゾル−ゲル法,メッキ法,電解重合法,分子プレカーサー法等の手段により形成された2酸化チタン膜である場合と、焼結等の手段により固体化された2酸化チタン多孔質焼結体である場合とがある。
分子プレカーサー法の場合には機能向上のために、2酸化チタン粒子を別途添加することが望ましい。
透明電解質15には最も簡易には沃化カリウム水溶液に沃素を溶解した沃素系電解質が用いられるが、この電解質は透明ではあっても有色であるため、窓ガラスとして用いるのには不向きである。
現在のところ、透明電解質15としては、以下の組成の電解質が有用である。
1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド:0.4M
テトラブチルアンモニウムアイオダイド:0.4M
4−t−ブチルピリジン:0.2M
グアニジウムイソチオシアネート:0.1M
をプロピレンカーボネート液として調製。
この電解液は、I、Brなどのハロゲン分子の濃度が0.0004mol/l以下の場合には、可視光領域においてほぼ無色透明である。
この他に無色透明である酢酸あるいはクエン酸等も無色透明な電解液として使用可能である。
この窓用ガラス板の短波長光の遮断率をFTOが形成されたFTOガラス板と比較したところ、2酸化チタンと透明電解質を用いた実施例1の窓用ガラス板は470nm以下の波長領域の光をほぼ100%遮断するのに対し、FTOガラス板は289nm以下の波長領域の光をほぼ100%遮断するが、289nm〜470nmの波長領域の光は65%以上透過させた。
この結果から理解されるように、実施例1の窓用ガラス板は470nm以下の短波長光に対して、十分に大きな遮断効果を有している。
図5により、実施例2の窓用ガラス板を説明する。
実施例2の窓用ガラス板は図2に示した従来技術の色素増感2酸化チタンソーラーセルを窓用ガラス板に転用したものである。
実施例2の窓用ガラス板は実施例1の2酸化チタンを用いた窓用ガラス板と実施例3の2酸化ケイ素を用いたガラス板を電解質を共通要素として一体にしたものである。2酸化チタンが起電する紫外光は2酸化ケイ素が遮断・起電する可視光・赤外光と比較してガラス板中を透過しにくいため、光が入射する側のガラス基板に2酸化チタンを配置する。
実施例2の窓用ガラス板が実施例1の窓用ガラス板と異なるのは、実施例1の窓用ガラス板で2酸化チタン層が2酸化チタン膜あるいは2酸化チタン多孔質焼結体であるのに対して、実施例2の窓用ガラス板が焼結多孔質2酸化チタンにルテニウム錯体色素等の色素を吸着させている点のみであり、他の相違点はないので、さらなる説明は省略する。
装飾用途等透過光が有色であってもよい場合には、可視光でも起電する色素増感ソーラーセル構成の窓用ガラス板であっても、有用である。
実施例2の窓用ガラス板は増感色素によって、紫外光領域のみならず可視光領域の光によって起電し、紫外光領域のみならず可視光領域の光を遮断することができる。
図6により、実施例3の窓用ガラス板を説明する。
実施例3の窓用ガラス板は図3に示した従来技術の2酸化ケイ素ソーラーセルを窓用ガラス板に転用したものである。
図6において、11は汎用のガラス板からなるガラス基板であり、一方の面にFTO等の透明導電膜12が形成され、光入射側面とされる。14は11と同様な汎用の窓用ガラス板からなるガラス基板であり、一方の面にFTO等の透明導電膜12が形成され、光出射側面とされる。ガラス基板11とガラス基板14は、双方の透明導電膜12が対向するように配置される。
光入射側ガラス基板11の透明導電膜12に2酸化ケイ素粒子焼成体が配置されている。
2酸化ケイ素粒子はハロゲン化水素酸処理した結晶質人工水晶粒又は非結晶質ガラス粒を粒径が0.2mm以下、望ましくは500nm以下に粉砕された工水晶粒子であり、2酸化ケイ素粒子焼成体はエタノールと混合して白金等の層が形成された透明導電膜12上に塗布し乾燥させたものである。
2酸化ケイ素粒として、2酸化ケイ素の結晶質である人工水晶あるいは非結晶質である石英ガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰等のガラス粒が使用可能であり、粗粉砕した2酸化ケイ素粒をフッ化水素酸水溶液に浸漬し、次いで人工水晶粒あるいはガラス粒を水洗後に乾燥し、その後微粉砕粉する。フッ化水素酸以外に塩化水素酸がハロゲン化水素酸として用いられるが、フッ化水素酸が好ましい。
2枚のガラス基板11と13の間に透明電解質15が充填されている。14は封止材であり、17は外部負荷である。
透明電解質15には最も簡易には沃化カリウム水溶液に沃素を溶解した沃素系電解質が用いられるが、この電解質は透明ではあっても有色であるため、窓ガラスとして用いるには不向きである。
現在のところ、透明電解質15としては、実施例1の窓用ガラス板と同様に以下の組成の電解質が有用である。
1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド:0.4M
テトラブチルアンモニウムアイオダイド:0.4M
4−t−ブチルピリジン:0.2M
グアニジウムイソチオシアネート:0.1M
をプロピレンカーボネート液として調製。
この電解液は、I、Brなどのハロゲン分子の濃度が0.0004mol/l以下の場合には、可視光領域においてほぼ無色透明である。
この他に無色透明である酢酸あるいはクエン酸等も透明電解液として使用可能である。
この窓用ガラス板の短波長光の遮断率をFTOガラスと比較したところ、2酸化チタンと透明電解質を用いた実施例1の窓用ガラス板は470nm以下の波長領域の光をほぼ100%遮断するのに対し、FTOガラスは289nm以下の波長領域の光をほぼ100%遮断するが、289nm〜470nmの波長領域の光は65%以上透過させる。
この結果から理解されるように、実施例3の窓用ガラス板は470nm以下の短波長光に対して、十分に大きな遮断効果を有している。
この窓用ガラス板は、さらに波長800nm以上の赤外光を80〜85%遮断するとともに、起電する。
ソーラーシミュレータにより太陽常数である1kw/mの光を面積が1cm×1cmの実施例3の窓用ガラス板に照射し、ソーラーセルとしての特性を測定したところ、341.7μAの短絡電流、500mVの開放電圧が得られた。
窓用ガラス板の面積を2cm×2cmにしたところ、1799mAの短絡電流、570mVの開放電圧が得られ、従来のソーラーセルとは逆に面積が大きいものの方が大きな光−電気変換能を示した。
粒径が0.2mm以下の人工水晶粒子の場合には1cm×1cmの場合、85μAの短絡電流、470mVの開放電圧が得られた。
図7により実施例4の窓用ガラス板を説明する。
実施例4の窓用ガラス板は実施例1の2酸化チタンを用いた窓用ガラス板と実施例3の2酸化ケイ素を用いたガラス板を電解質を共通要素として一体にした子のである。2酸化チタンが起電する紫外光は2酸化ケイ素が遮断・起電する可視光・赤外光と比較してガラス板中を透過しにくいため、光が入射する側のガラス基板に2酸化チタン層を配置する。
図7において、11は汎用の窓用ガラス板からなるガラス基板であり、一方の面にFTO等の透明導電膜12が形成され、光入射側面とされる。14は11と同様な汎用のガラス板からなるガラス基板であり、一方の面にFTO等の透明導電膜12が形成され、光出射側面とされる。ガラス基板11とガラス基板14は、双方の透明導電膜12が対向するように配置される。
光入射側ガラス基板11の透明導電膜12に2酸化チタン層が配置され、光入射側ガラス基板13の透明導電膜12に2酸化ケイ素粒子焼成体20が配置されている。
2枚のガラス基板11,12の間に透明電解質15が充填され、2枚のガラス基板11と13の間に透明電解質15が充填されている。14は封止材、17は外部負荷であり、透明導電膜12,12に接続される。
2酸化チタン層は16は、スパッタリング,化学的蒸着法(CVD),物理的蒸着法(PVD),ゾル−ゲル法,メッキ法,電解重合法,分子プレカーサー法等の手段により形成された2酸化チタン膜である場合と、焼結等の手段により固体化された2酸化チタン多孔質焼結体である場合とがある。
分子プレカーサー法の場合には機能向上のために、2酸化チタン粒子を別途添加することが望ましい。
光入射側には2酸化チタンの他に、CuO,MgO,ZnO,SrTiO,窒化炭素、グラフェン等も使用可能である。
2酸化ケイ素焼成体の粒子は粒径が0.2mm以下、望ましくは500nm以下に粉砕された工水晶粒子であり、エタノールと混合して白金等の層が形成された透明導電膜12上に塗布し乾燥させたものである。
2酸化ケイ素粒として、2酸化ケイ素の結晶質である人工水晶あるいは非結晶質である石英ガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰等のガラス粒が使用可能であり、粗粉砕した2酸化ケイ素粒をフッ化水素酸水溶液に浸漬し、次いで人工水晶粒あるいはガラス粒を水洗後に乾燥し、その後微粉砕する。フッ化水素酸以外に塩化水素酸がハロゲン化水素酸として用いられるが、フッ化水素酸が好ましい。
人工水晶粒子あるいは他のガラス粒子はフッ化水素酸以外のハロゲン化水素酸、塩化水素酸あるいは臭化水素酸で処理することが可能である。
透明電解質15には最も簡易には沃化カリウム水溶液に沃素を溶解した沃素系電解質が用いられるが、この電解質は透明ではあっても有色であるため、窓用ガラス板として用いるのには不向きであり、他の電解質も使用可能である。。
現在のところ、透明電解質15としては、実施例1の窓用ガラス板と同様に以下の組成の電解質が有用である。
1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド:0.4M
テトラブチルアンモニウムアイオダイド:0.4M
4−t−ブチルピリジン:0.2M
グアニジウムイソチオシアネート:0.1M
をプロピレンカーボネート液として調製。
この電解液は、I2、Brなどのハロゲン分子の濃度が0.0004mol/l以下の場合には、可視光領域においてほぼ無色透明である。
この他に無色透明である酢酸あるいはクエン酸等も透明電解液として使用可能である。
FTOガラスは289nm以下の波長領域の光をほぼ100%遮断し、289nm〜470nmの波長領域の光は65%以上透過させる。これに対し、実施例4の窓用ガラス板は、470nm以下の波長領域の光をほぼ100%遮断する。 また、FTOガラスは800nmの波長の光を84.3%透過、すなわち15.7%遮断するのに対し、実施例4の窓用ガラス板は84.7%遮断する。
ソーラーシミュレータにより太陽常数である1kw/mの光を面積が1cm×1cmの実施例3の窓用ガラス板に照射し、ソーラーセルとしての特性を測定したところ、348μAの短絡電流、620mVの開放電圧が得られた。
窓用ガラス板の面積を2cm×2cmにしたところ、1.7990mAの短絡電流、570mVの開放電圧が得られ、従来のソーラーセルとは逆に面積が大きいものの方が大きな光−電気変換能を示した。
なお、粒径が0.2mm以下の人工水晶粒子の場合には1cm×1cmの場合、20μAの短絡電流、417mVの開放電圧が得られた。
実施例4の窓用ガラス板は2酸化チタン層16、電解質15,2酸化ケイ素層20がいずれも無色透明であるため、透明な窓用ガラス板として使用可能であり、同時にソーラーセルとしても機能する。
図8により実施例5の窓用ガラス板を説明する。
実施例5は実施例4の改良であるため、実施例4と共通する事項は説明を省略する。
実施例4において使用する2酸化ケイ素粒子の粒径は望ましくは500nm以下と微細であり、塗布・乾燥して電解液に触れさせると電解液中に分散・懸濁する。2酸化ケイ素は不良導体であるため電解液中に分散・懸濁した2酸化ケイ素微粒子が多孔質2酸化チタンの孔部に入り込み2酸化チタンの機能を妨げる可能性がある。
このような事態を防止するために、電解質のみが透過可能な隔膜21を2酸化ケイ素層20と2酸化チタン層16との間に配置する。
多孔質二酸化チタンと資源量に問題がなく安価な二酸化ケイ素と無色透明な電解質をを2枚のガラス板の間に封入したこの出願に係る発明の窓用ガラス板は紫外線及び赤外線を遮断し、可視光を透過させるので、窓用のガラス板としてきわめて有用であるばかりでなく、ソーラーセルでもあるので、エネルギー問題の解決にきわめて有効である。
建築物外装用板ガラス、建築物内装用板ガラス、乗り物用板ガラス、農業用板ガラス、家具用板ガラス、電気製品用板ガラス、ショウケース用板ガラス、特にペアガラスのような断熱用途の2重板ガラスタイプが用いられている分野できわめて有用である。
1,3,11,13 ガラス基板
2,12 透明導電膜
6,16 2酸化チタン層
5,15 電解液
4,14 封止材
7,17 負荷
10,20 2酸化ケイ素層
21 隔膜

Claims (5)

  1. 透明導電膜が形成された2枚のガラス基板が各々の透明導電膜を向かい合わせて配置され、
    前記ガラス基板の少なくとも一方に光起電材料が配置され、
    前記2枚のガラス基板の間に電解質が充填され、
    前記透明導電膜が外部負荷に接続されることを特徴とする窓用ガラス板。
  2. 前記ガラス基板の一方に配置された光起電材料が2酸化チタンであることを特徴とする請求項1の窓用ガラス板。
  3. 前記ガラス基板の一方に配置された前記光起電材料が2酸化ケイ素であることを特徴とする請求項1の窓用ガラス板。
  4. 前記ガラス基板の一方に配置された光起電材料が2酸化チタンであり、前記ガラス基板の他方に配置された前記光起電材料が2酸化ケイ素であることを特徴とする請求項1の窓用ガラス板。
  5. 前記2酸化ケイ素光起電材料と前記2酸化チタン光起電材料との間に前記電解質のみが透過可能な隔膜が配置されたことを特徴とする請求項4の窓用ガラス板。
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