JPWO2012121379A1 - 液晶表示素子用スペーサ、液晶表示素子用スペーサ分散液及び液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子用スペーサ、液晶表示素子用スペーサ分散液及び液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

光抜け及び糸状ドメインの発生を防ぎ、液晶の配向を乱すことなく液晶表示素子の表示品位を高めることができる液晶表示素子用スペーサ、並びに該液晶表示素子用スペーサを用いた液晶表示素子を提供する。本発明に係る液晶表示素子用スペーサ1は、基材粒子2と、基材粒子2の表面2a上に配置された樹脂層3とを備える。樹脂層3は、炭素数24〜30のアルキル基を有する化合物と、アルキレンエーテル構造を有する化合物とを用いて形成されている。本発明に係る液晶表示素子は、液晶セルを構成している一対の基板と、該一対の基板間に配置された液晶と、該一対の基板の間に封入された液晶表示素子用スペーサ1とを備える。

Description

本発明は、光抜け及び糸状ドメインの発生を防ぎ、液晶の配向を乱すことなく液晶表示素子の表示品位を高めることができる液晶表示素子用スペーサに関する。また、本発明は、該液晶表示素子用スペーサを用いた液晶表示素子用スペーサ分散液及び液晶表示素子に関する。
液晶表示素子は、2枚のガラス基板間に液晶が配置されて構成されている。該液晶表示素子では、2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)を均一かつ一定に保つために、ギャップ制御材として粒子径の揃ったスペーサが用いられている。
液晶表示素子では、液晶とスペーサとの界面で液晶分子がスペーサの表面に沿って配向する結果、スペーサの周辺で、配向膜によって規制された液晶分子の配向が変則的になることがある。このようなスペーサの周辺での液晶分子の異常な配向が起こると、スペーサの周囲に「光抜け」と呼ばれるバックライトからの光が透過する現象が生じる。このため、液晶表示素子のコントラストが低下したり、「ホワイトスポット」と呼ばれる表示品質の低下が生じたりすることがある。このような異常配向による光抜け現象は、基板間に電圧を印加する際などに生じる。電圧の印加後に、液晶表示素子の電源を落としても、一旦生じた光抜け現象は解消しない。
スペーサの周囲での液晶分子の異常配向を防止するスペーサとして、例えば、下記の特許文献1には、微球体の表面が有機シラン化合物により被覆されているスペーサが開示されている。このスペーサでは、スペーサの表面に存在する有機シラン化合物によって、液晶分子はスペーサの表面に対して垂直に配向する。このため、異常配向をある程度抑制できる。
また、下記の特許文献2には、長鎖アルキル基を有するグラフト重合体鎖が表面に導入されているスペーサが開示されている。特許文献2では、該文献の実施例のスペーサを用いた液晶表示素子において、光抜けが防止されることが記載されている。
特開昭64−59212号公報 特開平9−194842号公報
特許文献1に記載のスペーサでは、微球体の材質と有機シラン化合物の分子構造との組み合わせによっては、異常配向を十分に抑制できないことがある。
特に、STN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子では、初期状態では光抜けが少なく、表示性能が良好であったとしても、液晶表示素子に外力が加わり基板間のギャップが変化すると、スペーサと他のスペーサとを直線上に結ぶ「糸状ドメイン」と呼ばれる糸状の光の透過が発生するという問題がある。
一方で、特許文献2に記載のスペーサを用いても、「糸状ドメイン」の発生を充分に抑制できないことがある。
さらに、湿式散布又はインクジェット装置によりスペーサを基板上に配置するために、特許文献1,2に記載のような従来のスペーサを分散媒中に分散させてスペーサ分散液を得たときに、スペーサの分散性が低く、スペーサの凝集が生じることがある。このため、凝集したスペーサが基板上に配置されることがある。凝集したスペーサは、液晶表示素子の品質を大きく低下させる要因である。
本発明の目的は、光抜け及び糸状ドメインの発生を防ぎ、液晶の配向を乱すことなく液晶表示素子の表示品位を高めることができる液晶表示素子用スペーサ、並びに該液晶表示素子用スペーサを用いた液晶表示素子用スペーサ分散液及び液晶表示素子を提供することである。
さらに、本発明は、分散媒中に分散させてスペーサ分散液を得たときに、スペーサの凝集が生じ難い液晶表示素子用スペーサ、並びに該液晶表示素子用スペーサを用いた液晶表示素子用スペーサ分散液及び液晶表示素子を提供することである。
本発明の広い局面によれば、基材粒子と、該基材粒子の表面上に配置された樹脂層とを備え、該樹脂層は、炭素数24〜30のアルキル基を有する化合物と、アルキレンエーテル構造を有する化合物とを用いて形成されている、液晶表示素子用スペーサが提供される。
本発明に係る液晶表示素子用スペーサのある特定の局面では、上記アルキレンエーテル構造は、下記式(21A)で表される構造である。
Figure 2012121379
上記式(21A)中、Rは、アルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素数は、2以上、6以下である。
本発明に係る液晶表示素子用スペーサの他の特定の局面では、上記アルキレンエーテル構造は、エチレングリコール構造である。
本発明に係る液晶表示素子用スペーサの他の特定の局面では、上記樹脂層は、上記炭素数24〜30のアルキル基を有する化合物に由来する成分を5mol%以上、30mol%以下含む。
本発明に係る液晶表示素子用スペーサは、湿式法又はインクジェット装置により基板上に配置される液晶表示素子用スペーサであることが好ましい。本発明に係る液晶表示素子用スペーサは、STN型液晶表示素子に用いられる液晶表示素子用スペーサであることが好ましい。
本発明に係る液晶表示素子用スペーサ分散液は、分散媒と、該分散媒中に分散されており、かつ本発明に従って構成された液晶表示素子用スペーサとを含む。
本発明に係る液晶表示素子は、液晶セルを構成する一対の基板と、該一対の基板間に封入された液晶と、上記一対の基板間に配置されており、かつ本発明に従って構成された液晶表示素子用スペーサとを備える。
本発明に係る液晶表示素子用スペーサは、基材粒子の表面上に配置された樹脂層が、炭素数24〜30のアルキル基を有する化合物と、アルキレンエーテル構造を有する化合物とを用いて形成されているので、光抜け及び糸状ドメインの発生を防ぎ、液晶の配向を乱すことなく液晶表示素子の表示品位を高めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶表示素子用スペーサを示す断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る液晶表示素子用スペーサを用いた液晶表示素子を示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態及び実施例を説明することにより本発明を明らかにする。
図1に、本発明の一実施形態に係る液晶表示素子用スペーサを断面図で示す。
図1に示す液晶表示素子用スペーサ1は、基材粒子2と、基材粒子2の表面2a上に配置された樹脂層3とを備える。樹脂層3は、炭素数24〜30のアルキル基を有する化合物と、アルキレンエーテル構造を有する化合物とを用いて形成されている。
本発明に係る液晶表示素子用スペーサは、湿式法又はインクジェット装置により基板上に配置される液晶表示素子用スペーサとして好適に用いられる。本発明に係る液晶表示素子用スペーサは、STN型液晶表示素子に好適に用いられる。但し、本発明に係る液晶表示素子用スペーサは、STN型液晶表示素子以外の液晶表示素子に用いてもよい。
本発明者は、STN型液晶表示素子に発生する糸状ドメインは、スペーサと他のスペーサとを直線で結ぶように生じていることを確認し、更に糸状ドメインはスペーサと他のスペーサとを直線で結ぶように液晶分子が異常配向しているために発生することを見出した。糸状ドメインと呼ばれる異常配向が生じる理由は、以下の通りであると考えられる。
液晶表示素子は、通常、複数のスペーサを介して配置された一対の基板間に液晶が封入された液晶セルを有する。液晶表示素子は、この液晶セルに偏光板等を貼り付けることで製造される。液晶セルを形成した段階では、スペーサの周囲においてスペーサの表面に対して液晶分子は垂直方向に配向しているのに対し、スペーサから離れている箇所では、配向膜による規制力に従って液晶分子は配向している。偏光板等は液晶セルに、ローラー等で押圧力を加えながら貼り付けられる。この貼り付け時に加えられる押圧力によって配向膜の規制力に従って配向した液晶分子に流れが生じて、配向状態に乱れが発生する。スペーサから充分に離れている液晶分子は、ローラー等からの押圧力が除去されると、配向膜の規制力に従って所定の配向状態に戻る。しかし、スペーサ近傍の液晶分子は、ローラー等からの押圧力が除去されても、配向膜の規制力よりも強いスペーサの表面の垂直配向の規制力に支配される。このため、配向膜の規制力に従った所定の配向状態に戻らず、異常な方向に配向したままスペーサと他のスペーサとを直線状に結んでいると思われる。このように糸状ドメインはスペーサの表面の強い垂直配向の規制力により発生すると思われる。
本発明者は、基材粒子の表面に特定の上記樹脂層が配置された液晶表示素子用スペーサを用いることにより、液晶とスペーサとの界面、及び、複数のスペーサ間において液晶の異常配向が生じ難くなり、光抜け及び糸状ドメインの発生を防止でき、表示品質に優れた液晶表示素子が得られることを見出した。本発明に係る液晶表示素子用スペーサの使用により、特にSTN型液晶表示素子を製造した場合であっても、光抜け及び糸状ドメインの発生を効果的に防止でき、表示品質に充分に優れた液晶表示素子を得ることができる。
本発明に係る液晶表示素子用スペーサは、基材粒子と、該基材粒子の表面上に配置された樹脂層とを有する。樹脂層は、基材粒子の表面の全領域上に配置されていてもよく、一部の領域上に配置されていてもよい。樹脂層は、基材粒子の表面を被覆していることが好ましい。樹脂層は、被覆樹脂層であることが好ましい。樹脂層は、基材粒子の表面に付着していることが好ましい。
上記基材粒子を構成する材料は特に限定されない。基材粒子を構成する材料は、無機材料であってもよく、有機材料であってもよい。
上記有機材料は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を重合させて得られる樹脂、ジビニルベンゼン−ポリエステル樹脂、ジビニルベンゼン−スチレン樹脂、ジビニルベンゼン−アクリル酸エステル樹脂及びジアクリルフタレート樹脂等が挙げられる。
上記無機材料は、例えば、ケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、鉛ガラス、ソーダ石灰ガラス、アルミナ及びアルミナシリケートガラス等が挙げられる。
上記基材粒子は、上記有機材料のみにより形成された基材粒子であってもよく、上記無機材料のみにより形成された基材粒子であってもよく、上記有機材料と上記無機材料との双方により形成された複合構造を有する基材粒子であってもよい。なかでも、基材粒子は、有機材料により形成されていることが好ましい。この場合には、液晶表示素子用スペーサが、液晶表示素子の基板上に形成された配向膜を傷つけない程度の適度な硬度を有し、更に熱膨張又は熱収縮による厚みの変化に追随しやすくなる。
上記基材粒子の平均粒子径の好ましい下限は1μm、好ましい上限は20μm、より好ましい上限は10μmである。上記基材粒子の平均粒子径が上記下限以上であると、スペーサを用いた液晶表示素子のセルギャップが狭くなりすぎず、表示品質により一層優れた液晶表示素子を得ることができる。上記基材粒子の平均粒子径が上記上限以下であると、スペーサを用いた液晶表示素子のセルギャップがより一層均一になる。
上記基材粒子の平均粒子径は、光学顕微鏡、電子顕微鏡又はコールタカウンター等を用いて計測した粒子径を統計的に処理して求めることができる。
上記基材粒子の粒子径のCV値は10%以下であることが好ましい。上記基材粒子の粒子径のCV値が10%以下であると、スペーサを用いた液晶表示素子のセルギャップがより一層均一になり、表示品質がより一層良好になる。
上記樹脂層は、炭素数24〜30の長鎖アルキル基を有する化合物(以下、化合物Aと記載することがある)を用いて形成されている。上記樹脂層は、炭素数24〜30の長鎖アルキル基を有する化合物Aに由来する成分を含む。該成分は、炭素数24〜30の長鎖アルキル基を有する化合物Aの反応物である。上記樹脂層は、基材粒子の表面上で、炭素数24〜30の長鎖アルキル基を有する化合物Aを反応させることにより形成されていることが好ましい。このような化合物Aの使用により、上記樹脂層の外表面に炭素数24〜30の長鎖アルキル基を導入できる。さらに、化合物Aの使用により、炭素数24〜30の長鎖アルキル基に由来して、光抜けのない液晶表示素子を得ることができる。また、本発明の液晶表示素子用スペーサをSTN型液晶表示素子の製造に用いた場合には、従来の表面処理されたスペーサでは異常配向を生じる程度の押圧力が、ローラー等で偏光板の貼り付け時などに加えられても、押圧力が除去されると配向膜の規制力に従って液晶分子が所定の配向状態に戻り、液晶表示素子に糸状ドメインが生じ難くなる。本発明の液晶表示素子用スペーサの使用によって、仮に糸状ドメインが発生した場合でも、超音波等により処理を行うことで糸状ドメインのない元の状態にすることができる。
上記長鎖アルキル基の炭素数は24〜30である。上記長鎖アルキル基を有する化合物のアルキル基の炭素数が24未満であると、光抜けが発生する。上記長鎖アルキル基の炭素数の好ましい下限は26である。炭素数が30以下である長鎖アルキル基を有する化合物は容易に入手できる。上記炭素数24〜30の長鎖アルキル基を有する化合物Aは、モノマーであることが好ましく、(メタ)アクリレートモノマーであることがより好ましい。すなわち、上記化合物Aは、炭素数24〜30の長鎖アルキル基含有モノマーであることが好ましく、炭素数24〜30の長鎖アルキル基含有(メタ)アクリレートモノマーであることがより好ましい。特に、炭素数が30以下である長鎖アルキル基含有モノマーは容易に入手できる。また、上記炭素数24〜30の長鎖アルキル基を有する化合物Aは、炭素数24〜30の長鎖アルキル基と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物であることが好ましい。上記(メタ)アクリレートは、アクリレートとメタクリレートとを示す。上記(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基とメタクリロイル基とを示す。
上記炭素数24〜30の長鎖アルキル基含有モノマーは、例えば、アルキル基の炭素数が24であるテトラコシル(メタ)アクリレート、炭素数が25であるペンタコシル(メタ)アクリレート、炭素数が26であるヘキサコシル(メタ)アクリレート、炭素数が27であるヘプタコシル(メタ)アクリレート、炭素数が28であるオクタコシル(メタ)アクリレート、炭素数が29であるノナコシル(メタ)アクリレート、及び炭素数が30であるトリアコンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記樹脂層における上記炭素数24〜30の長鎖アルキル基を有する化合物Aに由来する成分の含有量の好ましい下限は5mol%、好ましい上限は30mol%である。上記炭素数24〜30の長鎖アルキル基を有する化合物Aに由来する成分の含有量が上記下限以上であると、光抜けがより一層生じ難くなる。上記炭素数24〜30の長鎖アルキル基を有する化合物Aの含有量が上記上限以下であると、糸状ドメインがより一層生じ難くなる。
なお、本明細書において上記化合物Aに由来する成分の含有量は、上記樹脂層を形成する際の仕込み量を表す。すなわち、上記樹脂層を形成するために、上記化合物Aの仕込み量の好ましい下限は5mol%、好ましい上限は30mol%である。
上記樹脂層は、炭素数24〜30のアルキル基を有する化合物とともに、アルキレンエーテル構造を有する化合物(以下、化合物Bと記載することがある)を用いて形成されている。化合物Bは、アルキレングリコール骨格を有することが好ましい。上記樹脂層は、アルキレンエーテル構造を有する化合物Bに由来する成分を含む。該成分は、アルキレンエーテル構造を有する化合物Bの反応物である。上記樹脂層は、基材粒子の表面上で、アルキレンエーテル構造を有する化合物Bを反応させることにより形成されていることが好ましい。このような化合物Bの使用により、上記樹脂層の外表面にアルキレンエーテル構造を導入できる。さらに、化合物Bの使用により、アルキレンエーテル構造に由来して、分散媒中で液晶表示素子用スペーサの凝集を効果的に抑制することができる。特に、水を含む分散媒中で、液晶表示素子用スペーサの凝集を顕著に抑制することができる。
すなわち、化合物Aと化合物Bとを用いて樹脂層が形成された液晶表示素子用スペーサを分散媒中に分散させた場合に、スペーサの凝集を生じ難くすることができる。このため、湿式法又はインクジェット装置によりスペーサを、基板上に精度よく配置させることができる。化合物Aと化合物Bとを用いて樹脂層が形成された液晶表示素子用スペーサでは、スペーサ分散液中において、化合物Bのアルキレンエーテル構造に由来して分散液中でのスペーサの凝集を抑制できる一方で、液晶中では、化合物Aの炭素数24〜30のアルキル基に由来して上述の効果を得ることができ、光抜け及び糸状ドメインの発生を防ぎ、液晶の配向を乱すことなく液晶表示素子の表示品位を高めることができる。これは、アルキレンエーテル構造が比較的高い親水性を示し、分散液中ではこの親水性が比較的高い構造が影響するのに対し、炭素数24〜30の長鎖アルキル基は疎水性が高く、液晶中ではこの疎水性が高い基が影響するためであると考えられる。
上記アルキレンエーテル構造は、下記式(21)で表される構造である。
Figure 2012121379
上記式(21)中、Rは、アルキレン基を表す。該アルキレン基は、直鎖状であってもよく、分岐構造を有していてもよい。該アルキレン基の炭素数は、好ましくは2以上、好ましくは6以下、より好ましくは4以下である。
上記アルキレンエーテル構造としては特に限定されず、エチレングリコール構造、プロピレングリコール構造、テトラメチレングリコール構造、ペンタメチレングリコール構造及びヘキサメチレングリコール構造が挙げられる。
分散媒中での液晶表示素子用スペーサの凝集をより一層抑制する観点からは、上記アルキレンエーテル構造は、下記式(21A)で表される構造であることが好ましい。
Figure 2012121379
上記式(21A)中、Rは、アルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素数は、2以上、6以下である。該アルキレン基の炭素数はより好ましくは4以下である。該アルキレン基は、直鎖状であってもよく、分岐構造を有していてもよい。
分散媒中での液晶表示素子用スペーサの凝集を更に一層抑制する観点からは、上記アルキレンエーテル構造は、エチレングリコール構造、プロピレングリコール構造又はテトラメチレングリコール構造であることが好ましい。分散媒中での液晶表示素子用スペーサの凝集を更に一層抑制する観点からは、上記アルキレンエーテル構造は、エチレングリコール構造又はプロピレングリコール構造であることがより好ましく、エチレングリコール構造であることが更に好ましい。また、分散液中での液晶表示素子用スペーサの凝集を抑制するために、上記アルキレンエーテル構造は、プロピレングリコール構造又はテトラメチレングリコール構造であることが好ましく、プロピレングリコール構造であることが好ましく、テトラメチレングリコール構造であることが好ましい。化合物Bは、ポリアルキレンエーテル構造を有することが好ましく、ポリエチレングリコール構造、ポリプロピレングリコール構造又はポリテトラメチレングリコール構造を有することがより好ましく、ポリエチレングリコール構造又はポリプロピレングリコール構造であることがより好ましく、ポリエチレングリコール構造を有することが更に好ましい。
上記樹脂層における上記アルキレンエーテル構造を有する化合物Bに由来する成分の含有量の好ましい下限は0.1mol%、好ましい上限は20mol%である。上記化合物Bに由来する成分の含有量が上記下限以上であると、分散液中でのスペーサの凝集をより一層抑制できる。上記化合物Bの含有量が上記上限以下であると、光抜け及び糸状ドメインの発生をより一層防ぎ、液晶の配向を乱すことなく液晶表示素子の表示品位をより一層高めることができる。
なお、本明細書において上記化合物Bに由来する成分の含有量は、上記樹脂層を形成する際の仕込み量を表す。すなわち、上記樹脂層を形成するために、上記化合物Bの仕込み量の好ましい下限及び好ましい上限が上述した値である。
上記アルキレンエーテル構造を有する化合物Bの具体例としては、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート及びポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノオクタノールメタクリレート等が挙げられる。
上記樹脂層を構成する他の化合物としては特に限定されない。例えば、液晶表示素子用スペーサの樹脂層に親水性を付与する場合には、水酸基を有する化合物等を用いることができる。上記水酸基を有する化合物としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。液晶表示素子用スペーサの樹脂層に疎水性を付与する場合には、アルキル(メタ)アクリレート、フッ素含有(メタ)アクリレート、スチレンやp−クロロスチレンなどのスチレン誘導体、反応部位を有するグリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、及び(メタ)アクリルアミド等を用いることができる。上記アルキル(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸ブチル及び(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。上記フッ素含有(メタ)アクリレートとしては、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート及びペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。液晶表示素子用スペーサの樹脂層に反応性を付与したい場合には、上記水酸基を有する化合物、グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基を有する化合物、及びカルボキシル基を有する単量体等を用いることができる。これらの他の化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。これら単量体とともに、該単量体と共重合可能な他の重合性単量体を用いてもよい。
上記樹脂層の厚さは、上記基材粒子の粒子径、樹脂層を構成する材料の種類及び組成等を考慮して適宜決定される。上記樹脂層の厚さの好ましい下限は5nm、好ましい上限は300nmである。上記樹脂層の厚さが5nm以上であると、異常配向を防止する性能がより一層高くなり、液晶表示素子においてスペーサの周囲で光抜けがより一層生じ難くなる。上記樹脂層の厚さが300nm以下であると、複数の液晶表示素子用スペーサ同士の合着が起こり難くなり、更に樹脂層の変形が生じ難くなるので液晶表示素子のセルギャップをより一層均一にすることができる。上記樹脂層のより好ましい下限は10nm、より好ましい上限は100nmである。
上記樹脂層は、上記基材粒子の表面の全領域上に配置されていてもよいし、一部の領域上にのみ配置されていてもよい。上記樹脂層が一部の領域にのみ配置されている場合でも、上記樹脂層がない場合と比べて、上記樹脂層の存在する部分において、光抜け及び糸状ドメインの発生を防ぎ、液晶の配向を乱すことなく液晶表示素子の表示品位を高めることができる。上記樹脂層が上記基材粒子の表面の一部の領域上にのみ配置されている場合、上記基材粒子の全表面積100%中、上記樹脂層が配置されている上記基材粒子の表面積の割合の好ましい下限は0.15%である。上記樹脂層が配置されている表面積の割合が0.15%以上であると、光抜けを十分に防止することができ、糸状ドメイン発生の防止効果が十分に発揮される。
本発明の液晶表示素子用スペーサを製造する方法としては、例えば、上記基材粒子の表面の官能基に、硝酸第二セリウムアンモニウム等のセリウム系触媒の存在下、上記炭素数24〜30の長鎖アルキル基を有する化合物Aを反応させる方法(Ce法)、並びに上記基材粒子の表面の官能基に、メタクリロキシエチルイソシアネート等の重合官能基を有するイソシアネートを反応させて重合性官能基を導入した後、これに上記炭素数24〜30の長鎖アルキル基を有する化合物Aを反応させる方法(重合法)等が挙げられる。上記樹脂層を形成するために、上記化合物Aとともに上記化合物Bを反応させてもよく、上記化合物Aの反応の後に上記化合物Bを反応させてもよく、上記化合物Aの反応の前に上記化合物Bを反応させてもよい。上記樹脂層において、上記化合物Aと上記化合物Bとは反応していなくてもよく、上記化合物Aと上記化合物Bとは反応していてもよい。
例えば、有機材料を用いて上記基材粒子を製造する際に分散助剤としてポリビニルアルコールを用いた場合には、上記基材粒子の表面の官能基は、ポリビニルアルコールの一部が有機材料の架橋構造に絡み合ったり、基材粒子の表面に吸着したりする。このため、基材粒子の表面にポリビニルアルコールが存在する。基材粒子の表面上のポリビニルアルコールは、基材粒子を加熱しながら充分に洗浄した後であっても除去されない。上記基材粒子の表面上のポリビニルアルコールに由来する水酸基を起点として、上記Ce法又は上記重合法により、本発明の液晶表示素子用スペーサを製造することができる。上記基材粒子として、表面に水酸基を有する基材粒子を用いることが好ましい。
基材粒子を得る際にポリビニルアルコールを用いない場合には、基材粒子の表面に適当な反応性官能基を導入し、該反応性官能基を起点として、上記Ce法又は上記重合法により、本発明の液晶表示素子用スペーサを製造することができる。
本発明に係る液晶表示素子用スペーサは、湿式法又はインクジェット装置により基板上に配置される液晶表示素子用スペーサであることが好ましい。湿式法又はインクジェット装置により基板上にスペーサを配置するために、本発明に係る液晶表示素子用スペーサは、分散媒に分散させて用いられることが好ましい。液晶表示素子用スペーサを分散媒に分散させることにより、液晶表示素子用スペーサ分散液を得ることができる。
上記分散媒は特に限定されない。スペーサ分散液に用いられている従来公知の分散媒を用いることができる。上記分散媒としては、イソプロピルアルコール、水、メタノール及びエタノール等が挙げられる。上記分散媒は、水を含むことが好ましく、アルコールを含むことが好ましく、水とアルコールとを含むことが好ましい。該アルコールはイソプロピルアルコールであることが好ましい。上記分散媒は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
液晶表示素子用スペーサ分散液中のスペーサの固形分濃度は、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、好ましくは10重量%以下、より好ましくは3重量%以下である。上記固形分濃度が上記下限以上であると、液晶表示素子においてスペーサにより適切なギャップを容易に確保できる。上記固形分濃度が上記上限以下であると、スペーサ分散液中で凝集物がより一層生じ難くなる。
本発明に係る液晶表示素子は、液晶セルを構成する一対の基板と、該一対の基板間に封入された液晶と、該一対の基板間に配置された上記液晶表示素子用スペーサとを備える。本発明に係る液晶表示素子は、一対の基板の外表面に積層された偏光板を備えることが好ましい。本発明に係る液晶表示素子は、STN型液晶表示素子であることが好ましい。
図2に、本発明の一実施形態に係る液晶表示素子用スペーサを用いた液晶表示素子を断面図で示す。
図2に示す液晶表示素子11は、一対の透明ガラス基板12を有する。透明ガラス基板12は、対向する面に絶縁膜(図示せず)を有する。絶縁膜の材料としては、例えば、SiO等が挙げられる。透明ガラス基板12における絶縁膜上に透明電極13が形成されている。透明電極13の材料としては、ITO等が挙げられる。透明電極13は、例えば、フォトリソグラフィーによりパターニングして形成可能である。透明ガラス基板12の表面上の透明電極13上に、配向膜14が形成されている。配向膜14の材料としては、ポリイミド等が挙げられている。
一対の透明ガラス基板12間には、液晶15が封入されている。一対の透明ガラス基板12間には、複数の液晶表示素子用スペーサ1が配置されている。複数の液晶表示素子用スペーサ1により、一対の透明ガラス基板12の間隔が規制されている。一対の透明ガラス基板12の縁部間には、シール剤16が配置されている。シール剤16によって、液晶15の外部への流出が防がれている。
上記液晶表示素子において1mmあたりの液晶表示素子用スペーサの配置密度の好ましい下限は10個/mm、好ましい上限は1000個/mmである。上記配置密度が10個/mm以上であると、セルギャップがより一層均一になる。上記配置密度が1000個/mm以下であると、液晶表示素子のコントラストがより一層良好になる。
本発明の液晶表示素子は、本発明の液晶表示素子用スペーサを用いること以外は、従来公知の方法で製造可能である。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。本発明は以下の実施例にのみ限定されない。
(実施例1)
(1)基材粒子Aの作製
3重量%ポリビニルアルコール水溶液800重量部に、カーボンブラック5重量部と、ジビニルベンゼン100重量部と、過酸化ベンゾイル2重量部とを加え、ホモジナイザーにて撹拌して粒度調整を行った。その後、撹拌しながら窒素気流下にて80℃まで昇温し15時間反応を行い、微粒子を得た。得られた微粒子を熱イオン交換水及びメタノールにて洗浄した後、分級操作を行うことにより基材粒子Aを得た。得られた基材粒子Aの平均粒子径は6.0μm、CV値は5%であった。
(2)液晶表示素子用スペーサの製造
セパラブルフラスコに、得られた基材粒子A100g、N,N−ジメチルホルムアミド220g、及び、(メタ)アクリル酸エステルモノマー混合液432gを加え、撹拌した。
用いた(メタ)アクリル酸エステルモノマー混合液432gは、トリアコンチルメタクリレート91g(8mol%)、イソブチルメタクリレート233g(73mol%)、メチルメタクリレート36g(16mol%)、及びメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート72g(3mol%)を含む混合液である。
次いで、反応系に窒素ガスを導入し、30℃にて3時間撹拌した。その後、1N硝酸水溶液で調製した0.1モル/Lの硝酸第二セリウムアンモニウム溶液21gを追加し、10時間反応させた。反応終了後、得られた微粒子をテトラヒドロフランにて洗浄し、真空乾燥器にて、減圧乾燥を行い、液晶表示素子用スペーサを得た。
得られた液晶表示素子用スペーサの平均粒子径を測定し、基材粒子Aの平均粒子径との差から被覆樹脂層の厚さを求めた。この結果、被覆樹脂層の厚さは、0.03μmであった。
(実施例2)
(メタ)アクリル酸エステルモノマー混合液を、トリアコンチルメタクリレート241g(30mol%)、イソブチルメタクリレート115g(51mol%)、メチルメタクリレート25g(16mol%)、及びメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート51g(3mol%)を含む混合液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用スペーサを得た。
(実施例3)
(メタ)アクリル酸エステルモノマー混合液を、トリアコンチルメタクリレート317g(50mol%)、イソブチルメタクリレート55g(31mol%)、メチルメタクリレート20g(16mol%)、及びメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート40g(3mol%)を含む混合液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用スペーサを得た。
(実施例4)
(メタ)アクリル酸エステルモノマー混合液を、ヘキサコシルメタクリレート100g(10mol%)、イソブチルメタクリレート225g(71mol%)、メチルメタクリレート36g(16mol%)、及びメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート71g(3mol%)を含む混合液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用スペーサを得た。
(実施例5)
(メタ)アクリル酸エステルモノマー混合液を、ヘキサコシルメタクリレート307g(50mol%)、イソブチルメタクリレート60g(31mol%)、メチルメタクリレート22g(16mol%)、及びメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート44g(3mol%)を含む混合液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用スペーサを得た。
(実施例6)
(メタ)アクリル酸エステルモノマー混合液を、テトラコシルメタクリレート95g(10mol%)、イソブチルメタクリレート228g(71mol%)、メチルメタクリレート36g(16mol%)、及びメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート72g(3mol%)を含む混合液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用スペーサを得た。
(実施例7)
(メタ)アクリル酸エステルモノマー混合液を、テトラコシルメタクリレート301g(50mol%)、イソブチルメタクリレート63g(31mol%)、メチルメタクリレート23g(16mol%)、及びメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート46g(3mol%)を含む混合液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用スペーサを得た。
(実施例8)
(メタ)アクリル酸エステルモノマー混合液を、テトラコシルメタクリレート181g(30mol%)、イソブチルメタクリレート104g(51mol%)、メチルメタクリレート23g(16mol%)、及びメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート46g(3mol%)を含む混合液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用スペーサを得た。
(実施例9)
(メタ)アクリル酸エステルモノマー混合液を、テトラコシルメタクリレート60g(10mol%)、イソブチルメタクリレート104g(71mol%)、メチルメタクリレート23g(16mol%)、及びポリプロピレングリコールモノメタクリレート35g(3mol%)を含む混合液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用スペーサを得た。
(実施例10)
(メタ)アクリル酸エステルモノマー混合液を、トリアコンチルメタクリレート24g(30mol%)、イソブチルメタクリレート104g(51mol%)、メチルメタクリレート23g(16mol%)、及びポリプロピレングリコルモノメタクリレート35g(3mol%)を含む混合液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用スペーサを得た。
(実施例11)
(メタ)アクリル酸エステルモノマー混合液を、テトラコシルメタクリレート60g(10mol%)、イソブチルメタクリレート144g(71mol%)、メチルメタクリレート23g(16mol%)、及びポリプロピレングリコールテトラメチレングリコールモノメタクリレート37g(3mol%)を含む混合液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用スペーサを得た。
(実施例12)
(メタ)アクリル酸エステルモノマー混合液を、トリアコンチルメタクリレート241g(30mol%)、イソブチルメタクリレート104g(51mol%)、メチルメタクリレート26g(16mol%)、及びポリプロピレングリコールテトラメチレングリコールモノメタクリレート37g(3mol%)を含む混合液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用スペーサを得た。
(比較例1)
(メタ)アクリル酸エステルモノマー混合液を、ドコシルメタクリレート294g(50mol%)、イソブチルメタクリレート66g(31mol%)、メチルメタクリレート24g(16mol%)、及びメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート48g(3mol%)を含む混合液に変更したこと以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子用スペーサを得た。
(評価)
実施例及び比較例で得られた液晶表示素子用スペーサを用いて、STN型液晶表示素子を作製し、光抜け、糸状ドメイン及び湿式散布性を、下記の評価方法を用いて評価した。
(1)STN型液晶表示素子の作製
イソプロピルアルコール70重量部と水30重量部とを含む分散媒に、得られるスペーサ分散液100重量%中で液晶表示素子用スペーサを固形分濃度が2重量%となるように添加し、撹拌し、液晶表示素子用スペーサ分散液を得た。
一対の透明ガラス板(縦50mm、横50mm、厚さ0.4mm)の一面に、CVD法によりSiO膜を蒸着した後、SiO膜の表面全体にスパッタリングによりITO膜を形成した。得られたITO膜付きガラス基板に、スピンコート法によりポリイミド配向膜組成物(日産化学社製、SE3510)を塗工し、280℃で90分間焼成することによりポリイミド配向膜を形成した。配向膜にラビング処理を施した後、一方の基板の配向膜側に、液晶表示素子用スペーサを1mm当たり100〜200個となるように湿式散布した。他方の基板の周辺にシール剤を形成した後、この基板とスペーサを散布した基板とをラビング方向が90°になるように対向配置させ、両者を貼り合わせた。その後、160℃で90分間処理してシール剤を硬化させて、空セル(液晶の入ってない画面)を得た。得られた空セルに、カイラル剤入りのSTN型液晶(DIC社製)を注入し、次に注入口を封止剤で塞いだ後、120℃で30分間熱処理してSTN型液晶表示素子を得た。
(2)光抜けの評価
得られたSTN型液晶表示素子を、ノーマリーブラック表示モードになるように配置した偏光フィルムで挟み込み、7V、17V、30V及び50Vの電圧を印加した。その後、顕微鏡で200倍に拡大した写真を撮り、光抜けの状態(液晶の配向状態)を観察した。その結果、スペーサ周囲に液晶の異常配向発生がない場合を「◎」、スペーサ周囲のごく一部に液晶の異常配向発生が認められた場合を「○」、スペーサ周囲の全周に液晶の異常配向発生が認められた場合を「×」と評価した。
(3)糸状ドメインの評価
シリコン製ラバーを貼り付けたローラーをプッシュプルゲージに取り付け、プッシュプルゲージをローラー回転方向が地面に対して水平方向を向くようにスタンドへ固定した。このプッシュプルゲージは、地面に対して垂直方向へ移動させることができる。ローラーの下へ、スライド式ステージを置き、STN型液晶表示素子を固定できるようにした。スライド式ステージの上にSTN型液晶表示素子を置き、固定したプッシュプルゲージを下方へ移動させ、STN型液晶表示素子へ圧力を加えた。ローラーで加圧されたSTN型液晶表示素子をスライドさせた後、パネル内における糸状ドメインの発生の有無を、100倍の倍率で、偏光顕微鏡で確認した。徐々にSTN型液晶表示素子へ加える圧力を高くして、糸状ドメインが発生したときの圧力(糸状ドメイン発生圧力、N)を測定した。
(4)湿式散布性の評価
イソプロピルアルコール70重量部と水30重量部とを含む分散媒に、得られるスペーサ分散液100重量%中で液晶表示素子用スペーサを固形分濃度が2重量%となるように添加し、撹拌し、液晶表示素子用スペーサ分散液を得た。12時間放置した後の液晶表示素子用スペーサを、面積450cmのガラス基板上に150個/mmの散布密度で湿式散布し、ガラス基板上に液晶表示素子用スペーサを付着させた。その後、6.3mm当たりに3個、4個及び5個以上のスペーサが凝集した塊の個数を計数した。
(5)飛行時間型二次イオン質量分析TOF−SIMS分析
飛行時間型二次イオン質量分析TOF−SIMS(ION−TOF社製 TOF−SIMS 5型)により、液晶表示素子用スペーサ表面における全ポリマーに対する長鎖アルキルポリマーのスペクトル強度比を測定した。TOF−SIMSにより負の電荷を帯びたイオン長鎖アルキルポリマー、イソブチルメタクリレートポリマー、メチルメタクリレートポリマー、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートポリマー、ポリプロピレングリコールモノメタクリレートポリマー及びポリプロピレングリコールテトラメチレングリコールモノメタクリレートポリマーを分析し、導入率を測定した。
結果を下記の表1に示す。
Figure 2012121379
1…液晶表示素子用スペーサ
2…基材粒子
2a…表面
3…樹脂層
11…液晶表示素子
12…透明ガラス基板
13…透明電極
14…配向膜
15…液晶
16…シール剤

Claims (8)

  1. 基材粒子と、
    前記基材粒子の表面上に配置された樹脂層とを備え、
    前記樹脂層は、炭素数24〜30のアルキル基を有する化合物と、アルキレンエーテル構造を有する化合物とを用いて形成されている、液晶表示素子用スペーサ。
  2. 前記アルキレンエーテル構造は、下記式(21A)で表される構造である、請求項1に記載の液晶表示素子用スペーサ。
    Figure 2012121379
    前記式(21A)中、Rは、アルキレン基を表し、該アルキレン基の炭素数は、2以上、6以下である。
  3. 前記アルキレンエーテル構造はエチレングリコール構造である、請求項2に記載の液晶表示素子用スペーサ。
  4. 前記樹脂層は、前記炭素数24〜30のアルキル基を有する化合物に由来する成分を5mol%以上、30mol%以下含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示素子用スペーサ。
  5. 湿式法又はインクジェット装置により基板上に配置される液晶表示素子用スペーサである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶表示素子用スペーサ。
  6. STN型液晶表示素子に用いられる液晶表示素子用スペーサである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶表示素子用スペーサ。
  7. 分散媒と、
    前記分散媒中に分散された請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶表示素子用スペーサとを含む、液晶表示素子用スペーサ分散液。
  8. 液晶セルを構成する一対の基板と、
    前記一対の基板間に封入された液晶と、
    前記一対の基板間に配置された請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶表示素子用スペーサとを備える、液晶表示素子。
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