JPWO2012105418A1 - 車いす用スロープ - Google Patents

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Abstract

強度や剛性を維持しつつ、運搬する時には軽くすることができる車いす用スロープを提供する。段差Lに掛け渡して使用される車いす用スロープ1であって、繊維強化プラスチックからなる一対の本体部10A、10Bと、本体部10A、10Bの表面に滑り止め処理を施した上面部12A、12Bと、ぞれぞれの上面部12A、12Bが同一面内に配置されるように、一対の本体部10A、10Bを着脱可能に接続する接続部51と、を備える。

Description

本発明は、段差に掛け渡して使用される車いす用スロープに関する。
ビルディングや公共施設などの建造物において、物体間に生じた段差が車いすの使用者の通行の障害となっている場合がある。この段差は、たとえば、ビルディング内の階段などや、車道と歩道との境などに生じている。この段差の中には、該段差に併設させて車いす用の傾斜台を設けたものも存在しているが、全ての段差に車いす用の傾斜台が設けられているわけではない。
段差は一般の人には問題のないものであっても、車いすの使用者は、該段差を乗り越えるのに困難を感じる場合がある。
この問題を解決するために、車いすの使用者が該段差において、車いすを容易に通過させることができるように、たとえば特許文献1に示すような携帯用スロープ(車いす用スロープ)が用いられている。
該携帯用スロープは、ヒンジ部で接続された2枚の板材(本体部)と、それぞれの板材の一方の側の面において、ヒンジ部(接続部)で接続された辺と反対側の辺に設けられた脱輪防止壁(壁部)とを備えている。
該脱輪防止壁は、高さが15〜30mm、厚みが8〜15mm、そして一方の側の面における1cmあたり最大限耐えることができる圧力である耐面圧力が2941995〜3922660N/mとなるように設定されている。さらに、硬質発泡ポリウレタンからなる芯材の表面に、炭素繊維および/またはガラス繊維を巻きつけたものを金型にセットして、ポリエチレン、ポリエステルおよびビニルエステルの群から選択される少なくとも1種類以上の樹脂を金型に流し込んで、板材と脱輪防止壁とを一体に成形している。
このように構成された携帯用スロープによれば、脱輪防止壁に車いすの車輪が乗り上げた場合であっても、脱輪防止壁が折れにくくなるという。
日本特許第4090751号明細書
壁部が設けられた本体部は、車いすを走行させる時には安全性のために一定の強度や剛性が要求される。一方、本体部は、運搬する観点から、軽く構成されていることが望ましい。
しかしながら、一般的に、本体部の強度や剛性を高めるほど本体部は重くなるため、これら2つの要求を同時に満たす車いす用スロープの開発は困難であった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、強度や剛性を維持しつつ、運搬する時には軽くすることができる車いす用スロープを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を要旨とする提案をするものである。
本発明の車いす用スロープは、段差に掛け渡して使用される車いす用スロープであって、繊維強化プラスチックからなる一対の本体部と、前記本体部の表面に滑り止め処理を施した上面部と、ぞれぞれの前記上面部が同一面内に配置されるように、一対の前記本体部を着脱可能に接続する接続部と、を備えることを特徴としている。
また、上記の車いす用スロープにおいて、前記接続部は、ファスナーであることがより好ましい。
また、上記の車いす用スロープにおいて、前記ファスナーは、前記段差に掛け渡される掛け渡し方向に複数並べて備えられていることがより好ましい。
また、上記の車いす用スロープにおいて、一対の前記本体部の前記上面部における両端から突出し、前記段差に掛け渡される掛け渡し方向に略平行にそれぞれ設けられた壁部を備えていることがより好ましい。
また、上記の車いす用スロープにおいて、前記壁部の高さが31mm以上80mm以下であり、かつ、前記壁部の幅が16mm以上30mm以下であることがより好ましい。
また、上記の車いす用スロープにおいて、一対の前記本体部の間に配置され、一対の前記本体部のそれぞれと着脱可能に接続された補助本体部を備えることがより好ましい。
また、上記の車いす用スロープにおいて、前記繊維強化プラスチックが、ガラス繊維強化プラスチックおよび/又はカーボン繊維強化プラスチックであるのがより好ましい。
また、上記の車いす用スロープにおいて、前記繊維強化プラスチックが、ウレタン樹脂または塩化ビニル樹脂からなる芯材の外周面にガラス繊維層および/又はカーボン繊維層を設けた繊維強化プラスチックであるのがより好ましい。
また、上記の車いす用スロープにおいて、前記プラスチックからなる芯材が発泡構造を有するのがより好ましい。
本発明の車いす用スロープは、強度や剛性に優れ、運搬する時には軽い。
本発明の第1実施形態の車いす用スロープが段差に掛け渡された状態を示す斜視図である。 同車いす用スロープの正面における断面の概略図である。 同車いす用スロープの側部用スロープの正面における断面の概略図である。 図3中の中央部の分解図である。 同車いす用スロープの側部用スロープを製造する方法を説明する正面断面図である。 本発明の第2実施形態の車いす用スロープが段差に掛け渡された状態を示す斜視図である。 本発明の変形例の車いす用スロープにおける接続部の平面図である。 本発明の変形例の車いす用スロープにおける接続部の平面図である。 本発明の変形例の車いす用スロープにおける接続部の平面図である。 本発明の変形例の車いす用スロープにおける接続部の平面図である。 本発明の変形例の車いす用スロープにおける接続部の平面図である。 本発明の変形例の車いす用スロープにおける接続部の要部断面図である。
本発明の車いす用スロープに用いる繊維強化プラスチックにおけるプラスチックとしては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、またはエポキシ樹脂が好ましく、不飽和ポリエステル樹脂、またはビニルエステル樹脂がより好ましい。また、本発明の車いす用スロープに用いる繊維強化プラスチックにおける強化繊維としては、ガラス繊維、またはカーボン繊維が好ましい。また、繊維強化プラスチックとしては、ウレタン樹脂または塩化ビニル樹脂からなる芯材の外周面にガラス繊維層および/又はカーボン繊維層を設けた繊維強化プラスチックであるのが特に好ましい。
本発明の車いす用スロープが壁部を備えている場合、壁部も繊維強化プラスチックからなるのが好ましい。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る車いす用スロープの第1実施形態を、図1から図5を参照しながら説明する。なお、以下の全ての図では、説明の便宜のため寸法を実際のものと適宜異ならせて記載している。
図1に示すように、本実施形態の車いす用スロープ1は、段差Lの下方側に設けられた段差下部L1と上方側に設けられた段差上部L2に掛け渡し、その上面に不図示の車いすを通行させて使用される。
本実施形態の車いす用スロープ1は、略板状に形成され段差下部L1と段差上部L2とを結ぶ掛け渡し方向Dに略平行に配置されることで段差Lに掛け渡されるとともに、互いに着脱可能に接続された側部用スロープ10A、10Bを備えている。
図1および図2に示すように、側部用スロープ10Aと側部用スロープ10Bとの構成は、側部用スロープ10Aと側部用スロープ10Bとの間に規定される基準面Pに対して対称となっているため、以下では、側部用スロープ10Aの構成について説明する。
なお、側部用スロープ10Aおよび側部用スロープ10Bにおいて、対称となる構成は、符号の数字の部分を共通にし、側部用スロープ10Aの構成についてはこの数字に英字「A」を付加し、側部用スロープ10Bの構成についてはこの数字に英字「B」を付加することで示すことにする。
側部用スロープ10Aは、滑り止め処理が施された上面部12Aを有する本体部11Aと、上面部12Aから突出する壁部14Aと、本体部11Aにおける掛け渡し方向Dに直交する幅方向Eの端部に設けられたファスナー片(第一接続体)51Aとを有している。
本実施形態では、本体部11Aおよび壁部14Aは一体に形成されている。壁部14Aは、幅方向Eにおけるファスナー片51Aとは反対側の端部に設けられている。
滑り止め処理には、砂まき塗装などを好適に用いることができる。砂まき塗装とは、たとえば、径が1mm以下(大部分の径は100〜500μm程度)の硅砂を接着性の樹脂とともに上面部12Aに吹き付けて固定することである。これにより、上面部12Aには、凹凸差が約1mmの細かい段差が形成されている。なお、滑り止め処理に用いる材質は前記硅砂に限らず、金属粉、ゴムを粉砕したチップ、プラスチックを粉砕したチップ等を用いることもできる。
図3に示すように、本体部11Aおよび壁部14Aは、ウレタン樹脂または塩化ビニル樹脂などの発泡材により形成された芯材16Aと、芯材16Aの外周面に設けられた後述するガラス繊維層24A、26A、およびカーボン繊維層25Aを設けた強化繊維層22Aと、後述するガラス繊維層37A、39A、およびカーボン繊維層38Aを設けた強化繊維層23Aを備えている。芯材16Aは、板状に形成された芯材本体17Aと、芯材本体17Aにおいて第一の主面18Aの基準面Pから離間した側の端部から突出する芯材突出部19Aとで構成されている。
図4に示すように、本体部11Aの中央部に配置されたガラス繊維層24A、26A、37A、39Aは、ガラス繊維層26Aに代表して示すように、掛け渡し方向Dにほぼ平行に配置された繊維44Aと、幅方向Eにほぼ平行に配置された繊維45Aとで構成されている。また、カーボン繊維層25Aおよび38Aは、カーボン繊維層25Aに代表して示すように、掛け渡し方向Dに平行に配置された複数の炭素繊維46Aから構成されている。
第一の主面18A上では、ガラス繊維層24Aを覆うようにカーボン繊維層25Aが設けられており、カーボン繊維層25Aを覆うようにガラス繊維層26Aが設けられている。
第一の主面18Aとは反対側の第二の主面34A(図3参照)では、ガラス繊維層37Aを覆うようにカーボン繊維層38Aが設けられており、カーボン繊維層38Aを覆うようにガラス繊維層39Aが設けられている。
これらのガラス繊維層、およびカーボン繊維層を含む強化繊維層22A、23Aは、不図示の熱硬化性樹脂が含浸されて固化されることで、本体部11Aおよび壁部14Aが一体となっている。
壁部14Aは、図2に示すように、高さV1が31mm以上80mm以下であることが好ましく、35mm以上70mm以下であることがより好ましい。壁部14Aの幅V2は、16mm以上30mm以下であることが好ましく、20mm以上25mm以下であることがより好ましい。
前述の特許文献1に開示された携帯用スロープでは、脱輪防止壁は、車いすの車輪が板材から脱輪するのを防止するために、高さや厚みの寸法が設定されている。脱輪防止壁において、高さが30mmを超えたり、厚み(幅)が15mmを超えたりすると、携帯用スロープの重量および材料コストが増加するとされている。
本発明の車いす用スロープ1では、壁部14Aは単に脱輪を防止するためだけに用いられるだけでなく、本体部11Aの撓みを抑えるための剛性部材としても用いている。このため、本壁部14Aは、特許文献1の脱輪防止壁よりも高くするとともに、幅を広くしている。
なお、ガラス繊維層24A、26A、37A、39Aは、主に側部用スロープ10Aを幅方向Eに強化するために用いられる。そして、カーボン繊維層25A、38Aは、側部用スロープ10Aを掛け渡し方向Dに強化するために用いられる。
ファスナー片51Aは、図1に示すように、公知の構成のものが用いられている。ファスナー片51Aは、本体部11Aの基準面P側の端部に取り付けられた接続布52Aと、接続布52Aの基準面P側の端部において掛け渡し方向Dに複数配置された不図示の歯部(エレメント)と、歯部上を掛け渡し方向Dに移動するスライダー54Aとを有している。なお、側部用スロープ10Bのファスナー片(第二接続体)51Bには、スライダー54Aは備えられていない。
掛け渡し方向Dの端部において、ファスナー片51Aの歯部とファスナー片51Bの歯部とを係合させて、スライダー54Aを掛け渡し方向Dに移動することで、ファスナー片51A、51Bを互いに接続させたり、この接続を解除させたりすることができる。
側部用スロープ10A、10Bは、ファスナー片51A、51Bを互いに接続させたときに、上面部12Aおよび上面部12Bが同一面上に配置されるとともに、壁部14A、14Bが本体部11A、11Bに対して同じ側に突出するように構成されている。
ファスナー片51Aおよびファスナー片51Bで、本発明のファスナー(接続部)51を構成する。
このように、本実施形態の車いす用スロープ1は、ガラス繊維層およびカーボン繊維層を含む強化繊維層22A、23Aを熱硬化性樹脂で固化させたFRP(繊維強化プラスチック)を用いた、強度の高いスロープとなっている。
次に、以上のように構成された側部用スロープ10Aの製造方法について説明する。この側部用スロープ10Aを製造するときには、たとえば、FRPなどの樹脂で形成された下型および上型が用いられる。
この製造方法は、樹脂型内にガラス繊維層およびカーボン繊維層の一部を含む強化繊維層22Aを配置する第一の繊維配置工程と、前述の強化繊維層22Aの上に芯材16Aを配置して加圧する芯材加圧工程と、芯材16A上に残りのガラス繊維層およびカーボン繊維層を含む強化繊維層23Aを配置する第二の繊維配置工程と、第二の繊維配置工程で配置した強化繊維層23Aを加圧する全体加圧工程とを備えている。
まず、第一の繊維配置工程において、第一の下型内に強化繊維層22Aを配置し、強化繊維層22Aを構成するそれぞれのガラス繊維層およびカーボン繊維層に液状の熱硬化性樹脂を含浸させる。
次に、芯材加圧工程において、強化繊維層22A上に芯材16Aを配置し、芯材16A上に第一の上型を載置し、第一の上型上に重りを載せる。この状態で一定時間保持すると、熱硬化性樹脂が硬化し、図5に示すような、側部用スロープ10Aの半製品10Cが製造される。
続いて、第二の繊維配置工程において、半製品10Cを第二の下型上に載置し、半製品10C上に強化繊維層23Aを配置し、強化繊維層23Aを構成するそれぞれのガラス繊維層およびカーボン繊維層38Aに、液状の熱硬化性樹脂を含浸させる。
そして、全体加圧工程において、強化繊維層23A上に第二の上型を載置し、第二の上型上に重りを載せたり、第二の下型と第二の上型とを万力などを用いて締め付けたりした状態で一定時間保持し、熱硬化性樹脂が硬化することで側部用スロープ10Aが製造される。
その後、必要に応じて、側部用スロープ10Aの補強処理、仕上げ処理を行う。
次に、以上のように構成された車いす用スロープ1の使用方法について説明する。
使用者は、側部用スロープ10Aと側部用スロープ10Bとを分離させた状態で運搬し、それぞれを段差Lに掛け渡し方向Dに掛け渡す。ファスナー片51Aの歯部とファスナー片51Bの歯部とを係合させた状態でスライダー54Aを移動させることで、側部用スロープ10Aと側部用スロープ10Bとを接続する。
次に、車いすの左右に設けられた車輪のうち一方の側に設けられたものを側部用スロープ10Aの上面部12A上に、他方の側に設けられたものを側部用スロープ10Bの上面部12B上に配置して、車いすを側部用スロープ10A、10B上を通行させる。
以上説明したように、本実施形態の車いす用スロープ1によれば、一対の本体部11A、11Bは、それぞれ設けられた壁部14A、14Bにより曲げ剛性を高められていると同時に、ファスナー51により着脱可能に接続されている。このため、本体部11A、11Bを分離して重量を軽くして運ぶことができる。
接続部はファスナー51であるため、スライダー54Aを移動させることで、対向する位置に配置された歯部を係合させたり係合を解除させたりすることができる。このため、本体部11A、11Bを容易に着脱することができる。また、スライダー54Aが移動した部分の歯部だけが係合するため、係合を解除した歯部同士が誤って係合することを防止して、本体部11A、11Bの着脱を容易に行うことができる。
また、ファスナー51を用いることで、本体部11Aと本体部11Bとが、本体部11Aの掛け渡し方向Dのほぼ全体にわたり連続的に接続される。このため、本体部11A、11B間に幅方向Eに作用する力を掛け渡し方向Dに効果的に分散させることができる。
一般的に、ファスナー51は、本体部11Aの厚さ方向に薄く構成されている。このため、ファスナー片51Aは、本体部11Aの基準面P側の側面において、上面部12A側の端部や、上面部12Aとは反対側の下面側の端部など、所望の部分に設けることができる。
壁部14Aは、高さV1が31mm以上80mm以下で、幅V2が16mm以上30mm以下に設定されている。このため、車いすの脱輪を防止するとともに、本体部11Aの剛性を高めることができる。
本実施形態の車いす用スロープ1は壁部14Aの高さや幅を大きくすることで、従来の車いす用スロープの重量に比べて、重量が1〜10%程度増加すると考えられる。しかし、本実施形態の車いす用スロープ1は、ファスナー51により2つに分割することができるため、側部用スロープ10Aの重量は従来の車いす用スロープの重量の51〜55%程度となる。したがって、車いす用スロープ1を分割して側部用スロープ10Aと側部用スロープ10Bとを分けて運搬することで、一度に運搬する重量を45〜49%程度低減させることができる。
土木建築の分野では、板状の部材の厚さ方向に荷重をかけたときの撓みに対する部材の長さ割合が1/200より小さければ、板材上にいる利用者に不安を与えないとされている。前述の特許文献1に記載された携帯用スロープでは、スロープ上に車いす、利用者および介助者が載った場合に上記の割合が1/200より大きくなることがあるのに対し、本実施形態の車いす用スロープ1では、ほとんどの場合で上記の割合が1/200より小さくすることができる。すなわち、本実施形態の車いす用スロープ1において、壁部14Aの大きさが過剰になることはないと考えられる。
なお、車いすの車輪により押圧される面となる上面部12A側において、カーボン繊維層25Aと芯材16Aとの間に配置されるガラス繊維層24Aには、繊維が掛け渡し方向Dにほぼ平行に配置されるだけでなく、幅方向Eにもほぼ平行に配置されていることが好ましい。
これは、ガラス繊維層24Aにおいて幅方向Eに平行に配置された繊維がないと、車いすが走行したときに芯材16Aの上面部12A側の面が沈み込むため、掛け渡し方向Dに平行に配置された繊維が分裂して、カーボン繊維層25Aの内部に亀裂が発生しやすくなるためである。
本側部用スロープ10Aの製造方法においては、樹脂製の型を用いるため、金型を用いる場合に比べて、型の作成に要する金額を抑えるとともに、型の形状変更を容易に行うことができる。
なお、本実施形態では、壁部14A、14Bは必須の構成ではない。幅方向Eの長さにおいて、車いす用スロープが車いすより充分に大きい場合があるからである。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図6を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図6に示すように、本実施形態の車いす用スロープ2は、前記第1実施形態の側部用スロープ10A、10Bに加えて、中央部用スロープ60を備えている。
中央部用スロープ60は、本体部11Aと本体部11Bとの間に配置された補助本体部61を有している。
補助本体部61は、本体部11Aと同様の構成をしていて、壁部は形成されていない。
中央部用スロープ60は、補助本体部61に設けられ、ファスナー片51Aに着脱可能なファスナー片(第一補助接続体)62と、ファスナー片51Bに着脱可能なファスナー片(第二補助接続体)63とを有している。
ファスナー片62はファスナー片51Bと同様に構成され、ファスナー片63はファスナー片51Aと同様に構成されている。
車いす用スロープ2は、ファスナー片51Aからファスナー片62を、ファスナー片51Bからファスナー片63を取り外し、ファスナー片51Aとファスナー片51Bとを接続することで、車いす用スロープ1と同じ構成で用いることができる。
このように構成された車いす用スロープ2によれば、本体部11A、11Bの間に補助本体部61を配置し、ファスナー片51Aとファスナー片62、ファスナー片51Bとファスナー片63をそれぞれ接続することで、本体部11A、11Bおよび補助本体部61が一体化する。これにより、車いす用スロープが幅方向Eに広がり、より幅の広い車いすにも対応することができる。
なお、車いす用スロープ2に備えられる中央部用スロープ60の数は、上記の例の1つに限ることなくいくつでもよい。中央部用スロープ60の数を増やせば、より幅の広い段差Lに対しても対応することができる。
以上、本発明の第1実施形態および第2実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更なども含まれる。さらに、各実施形態で示した構成のそれぞれを適宜組み合わせて利用できることは、言うまでもない。
たとえば、前記第1実施形態および第2実施形態では、ファスナーは、掛け渡し方向Dに複数並べて備えられているように構成してもよい。
このように構成することで、本体部11Aと本体部11Bとの間、または、本体部11A、11Bと補助本体部61との間における掛け渡し方向Dにおける所望の部位を容易に着脱することができる。
また、前記第1実施形態および第2実施形態では、接続部としてファスナーを用いたが、接続部には以下に説明する様々な構成のものを適宜選択して用いることができる。
たとえば、図7に示すように、スナップボタン71を用いることにより、側部用スロープ10A、10Bを容易に着脱することができる。なお、この例では、スナップボタン以外にもハトメボタンなどを適宜用いることができる。
図8に示すように、接続部がバックル72を有するように構成してもよい。この例のバックル72は、一対の操作ボタン72aを掛け渡し方向Dに互いに近づけることで、接続を解除することができる。
バックル72は、車いす用スロープ1の掛け渡し方向Dに間隔を開けて複数、たとえば3つ備えられれば、側部用スロープ10A、10Bを好適に接続することが可能である。
接続部としてバックル72を用いることで、操作ボタン72aを操作して側部用スロープ10A、10Bを容易に着脱することができる。また、側部用スロープ10A、10Bを強固かつ確実に接続することができる。
なお、前述のバックル72に代えて、図9に示すバックル73および図10に示すバックル74を用いてもよい。
図9に示すバックル73は、本体部11Aの厚さ方向に移動させることで、バックル73による接続を解除することができる操作ボタン73aを有している。
また、図10に示すバックル74は、アーチ状の部材74aにフック74bを係合させて接続するものである。
図11に示すように、接続部76が、接続布52Aに形成されたボタンホール76aと、接続布52Bに取り付けられ、ボタンホール76aに挿通可能とされたボタン76bとを有するように構成してもよい。
そして、図12に示すように、接続部77が、接続布52Aに設けられた面ファスナー77aと、接続布52Bに設けられ面ファスナー77aと着脱可能とされた面ファスナー77bとを有するように構成してもよい。このように構成された接続部77によれば、本体部11A、11B間に幅方向Eに作用する力を掛け渡し方向Dに分散させることができる。
本発明の車いす用スロープは、ビルディングや公共施設などの建造物において、物体間に生じた段差に対する車いすでの通行に有用である。
なお、2011年1月31日に出願された日本特許出願2011−018185号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
1、2 車いす用スロープ
11A、11B 本体部
12A 上面部
14A、14B 壁部
51 ファスナー(接続部)
61 補助本体部
71 スナップボタン(接続部)
72、73、74 バックル(接続部)
76、77 接続部
D 掛け渡し方向
L 段差

Claims (6)

  1. 段差に掛け渡して使用される車いす用スロープであって、
    繊維強化プラスチックからなる一対の本体部と、
    前記本体部の表面に滑り止め処理を施した上面部と、
    ぞれぞれの前記上面部が同一面内に配置されるように、一対の前記本体部を着脱可能に接続する接続部と、
    を備えることを特徴とする車いす用スロープ。
  2. 前記接続部は、ファスナーである請求項1に記載の車いす用スロープ。
  3. 前記ファスナーは、前記段差に掛け渡される掛け渡し方向に複数並べて備えられている請求項2に記載の車いす用スロープ。
  4. 一対の前記本体部の前記上面部における両端から突出し、前記段差に掛け渡される掛け渡し方向に略平行にそれぞれ設けられた壁部を備えている請求項1から3のいずれか一項に記載の車いす用スロープ。
  5. 前記壁部の高さが31mm以上80mm以下であり、かつ、前記壁部の幅が16mm以上30mm以下である請求項4に記載の車いす用スロープ。
  6. 一対の前記本体部の間に配置され、一対の前記本体部のそれぞれと着脱可能に接続された補助本体部を備える請求項1から5のいずれか一項に記載の車いす用スロープ。
JP2012555829A 2011-01-31 2012-01-26 車いす用スロープ Pending JPWO2012105418A1 (ja)

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