JPWO2012102294A1 - 翼体及び該翼体の積層保護シート - Google Patents

翼体及び該翼体の積層保護シート Download PDF

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Abstract

傷が付きにくいFRP製の風車ブレードのような翼体、傷が付いた場合にその修理が容易な翼体保護シートを得る。FRP製の翼体本体の少なくともリーディングエッジの少なくとも一部に、積層保護シートを接着した翼体であって、該積層保護シートは、翼体本体側から順に、粘着材層、中間基布層及び表面耐久層を有する翼体。

Description

本発明は、翼体及び該翼体の積層保護シートに関する。
翼体として、例えば風力発電装置の風車ブレードは、自然環境の中で、雹を含む飛来物、落雷などに曝される。加えて、その先端が60m/秒にも達する高速度で回転しているため、特に、そのリーディングエッジは、最も過酷な条件下に置かれる。従来、風車ブレードは、繊維強化プラスチックス(FRP:Fiber Reinforced Plastic)製、なかでもエポキシ系樹脂中にガラス繊維を含ませたガラス繊維強化プラスチックス(GFRP:Glass Fiber Reinforced Plastic)製が多く、その表面は、ゲルコートによって覆われているが、飛来物や落雷によって表面のゲルコートが剥がれ、それによって生じた僅かな傷から雨水などが浸入すると、最悪、ブレードが破損するおそれがある。小さい傷であっても、長期間、自然環境の中に置かれる結果、その傷からエポキシ系樹脂が暴露されると、紫外線による劣化が進むおそれがある。
米国特許公開2008/159870A1 特開2004−293455号公報
このため、翼体の保護修理方法(特許文献1)や風車ブレードの修理を容易にする風車発電装置(特許文献2)が提案されている。しかし、いずれも、既に設置されている風車発電機を対象にしており、修理工程が複数(多数)工程に渡ること、あるいは風車発電装置(風車ブレード)は巨大であることから、多大なコストを要する。翼体の先端速度が風車ブレードの数倍に達するヘリコプターや飛行機の翼体も、GFRP製があり、同様の問題がある。
本発明は、以上の問題意識に基づき、傷が付きにくいFRP製翼体、傷が付いた場合にその修理が容易な翼体保護シートを得ることを目的とする。
本発明の翼体は、FRP製の翼体本体の少なくともリーディングエッジに、予め、耐衝撃性、耐トラッキング性、耐オゾン性に優れかつ接着が容易な保護シートを添着すれば、傷が付きにくく、修理が長期間不要な翼体が得られるとの着眼に基づいてなされたものである。
本発明の翼体は、その一態様では、FRP製の翼体本体の少なくともリーディングエッジの少なくとも一部に、積層保護シートを接着(接合)したものであって、該積層保護シートは、翼体本体側から順に、粘着材層、中間基布層及び表面耐久層を有することを特徴としている。
本明細書で「FRP製」とは、繊維強化プラスチックス(Fiber Reinforced Plastic)製を意味しており、ガラス繊維強化プラスチックス(GFRP:Glass Fiber Reinforced Plastic)製、炭素繊維強化ブラスチックス(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastic)製を含む概念で使用する。
上記翼体本体のリーディングエッジは、該翼体本体の長手方向と直交する断面形状が円弧状をなしていて、かつ回転中心からの距離が遠い先端部は、上記長手方向直交断面の厚さ及びリーディングエッジからトレーリングエッジに至る幅を狭める先細り先端部からなっている。この先細り先端部は、翼体回転時に翼体の回転により生じる空気抵抗が局所的にかかるため、リーディングエッジの中でも最も過酷な条件下に置かれる部位である。そこで、上記積層保護シートを、上記翼体本体のリーディングエッジの先細り先端部に、上記リーディングエッジの円弧状断面の母線から上記トレーリングエッジに向かう表裏面(翼体回転時の翼体の受風面および背面)に跨らせて接着することが好ましい。これにより、リーディングエッジの先細り先端部を効果的に保護することができる。
本明細書で「リーディングエッジの円弧状断面の母線」とは、翼体本体の長手方向と直交する断面形状を見たときに、リーディングエッジの円弧の頂部を通って翼体本体の長手方向に延びる線を意味している。
上記積層保護シートの翼体回転中心からの距離が遠い側の先端部は、上記表裏面に亘って連続する該先端部側にかけて凸の曲面形状をなすことが好ましい。これにより、翼体回転時の気流による圧力(風力抵抗)を逃がしやすくして、リーディングエッジの先細り先端部から積層保護シートが剥離するのを確実に防止することができる。
あるいは、上記積層保護シートの翼体回転中心からの距離が遠い側の先端部は、上記表裏面に亘って連続する該先端部側にかけて凹の曲面形状をなしていてもよい。これにより、翼体本体への積層保護シートの接着面積を大きく確保できる。
上記積層保護シートは、該積層保護シートを上記先細り先端部に接着した際に、該積層保護シートを隙間無くかつ皺無く上記先細り先端部の形状に追従させるためのスリット部を有することが好ましい。これにより、先細り先端部の形状が異なる複数の翼体本体に対しても積層保護シートを好適に接着することができる。
上記翼体本体の先細り先端部に、上記積層保護シートの形状に対応し且つ上記積層保護シートの厚さと略同一の深さを持つ積層保護シート保持凹部を形成して、この積層保護シート保持凹部内に位置させて上記積層保護シートを接着することができる。これにより、積層保護シートの厚みによる段差が殆ど無くなるので、翼体回転時の気流による圧力(風力抵抗)がかかることで積層保護シートが剥離するのを防止することができる。
本発明の翼体は、別の態様では、FRP製の翼体本体の表面に積層保護シートを接着してなる翼体において、上記翼体本体のリーディングエッジは、該翼体本体の長手方向と直交する断面形状が円弧状をなしていて、かつ回転中心からの距離が遠い先端部は、上記長手方向直交断面の厚さ及びリーディングエッジからトレーリングエッジに至る幅を狭める先細り先端部からなり、上記積層保護シートは、上記翼体本体のリーディングエッジの先細り先端部に、上記リーディングエッジの円弧状断面の母線から上記トレーリングエッジに向かう表裏面に跨らせて接着されていることを特徴としている。
本発明の翼体の積層保護シートは、その一態様では、FRP製の翼体本体の表面に接着する積層保護シートであって、該積層保護シートは、翼体本体側から順に、粘着材層、中間基布層及び表面耐久層からなることを特徴としている。
本発明の翼体の積層保護シートは、別の態様では、FRP製の翼体本体であって、該翼体本体のリーディングエッジが、該翼体本体の長手方向と直交する断面形状が円弧状をなしていて、かつ回転中心からの距離が遠い先端部が、上記長手方向直交断面の厚さ及びリーディングエッジからトレーリングエッジに至る幅を狭める先細り先端部からなる翼体本体の表面に接着する積層保護シートにおいて、上記積層保護シートは、翼体本体側から順に、粘着材層、中間基布層及び表面耐久層からなること、及び上記積層保護シートは、上記翼体本体のリーディングエッジの先細り先端部に、上記リーディングエッジの円弧状断面の母線から上記トレーリングエッジに向かう表裏面に跨らせて接着され、かつ翼体回転中心からの距離が遠い側の先端部は、上記表裏面に亘って連続する該先端部側にかけて凸の曲面形状をなしていることを特徴としている。
本発明の翼体の積層保護シートは、さらに別の態様では、FRP製の翼体本体であって、該翼体本体のリーディングエッジが、該翼体本体の長手方向と直交する断面形状が円弧状をなしていて、かつ回転中心からの距離が遠い先端部が、上記長手方向直交断面の厚さ及びリーディングエッジからトレーリングエッジに至る幅を狭める先細り先端部からなる翼体本体の表面に接着する積層保護シートにおいて、上記積層保護シートは、翼体本体側から順に、粘着材層、中間基布層及び表面耐久層からなること、及び上記積層保護シートは、上記翼体本体のリーディングエッジの先細り先端部に、上記リーディングエッジの円弧状断面の母線から上記トレーリングエッジに向かう表裏面に跨らせて接着され、かつ翼体回転中心からの距離が遠い側の先端部は、上記表裏面に亘って連続する該先端部側にかけて凹の曲面形状をなしていることを特徴としている。
上記積層保護シートは、該積層保護シートを上記先細り先端部に接着した際に、該積層保護シートを隙間無くかつ皺無く上記先細り先端部の形状に追従させるためのスリット部を有することが好ましい。これにより、先細り先端部の形状が異なる複数の翼体本体に対しても積層保護シートを好適に接着することができる。
表面耐久層は、自然環境の最も厳しい条件下に曝される層である。このため表面耐久層は、耐衝撃性、耐トラッキング性、耐オゾン性に優れた材料として、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(水素化ニトリルゴム、HNBR)を始めとする、耐衝撃性と耐候性を併せ持つゴムをゴム成分として含むゴム層を用いて構成することが好ましい。なかでも、水素化ニトリルゴムをゴム成分として含むゴム層が最も好ましい。厚さは、0.5±0.2mm程度が好ましい。この範囲より薄いと、十分な耐久性が得られなくなる。この範囲より厚いと、中間基布層による層間ずれ防止効果が得にくくなるとともに施行性(曲面を有する翼体形状表面への追従性)が悪くなり、さらには厚み増による重量増加により翼体自体に余計な負担がかかるため、翼体が劣化し易くなるという不具合も生じる。
粘着材層は、FRP製の翼体表面に形成されているトップコート層あるいはゲルコート層との接着性に優れた層として、ブチルゴム(IIR)をゴム成分として含有するゴム層から構成するのがよい。翼体との十分な接着性、緩衝性(エネルギー吸収能)およびずれ防止能を得るために、粘着材層の厚さは、0.5mm〜1.0mm程度が好ましい。
中間基布層は、表面耐久層に衝撃が加わったときの層間のずれを防止する役割を担う層であり、基布にニトリルゴム(NBR)等のゴムを含浸させた層として形成するが、表面耐久層との接着性を考慮すると、使用するゴムは表面耐久層に使用するゴムと類似する性質を持つものが好ましい。この中間基布層が存在しないと、表面耐久層と粘着材層との間の層間のずれ(表面耐久層のしわ)が発生しやすく、耐久性に欠ける。基布としては、平織物が好ましい。基布の使用繊維には自由度があるが、例えば、アラミド繊維、ナイロン繊維を用いることができる。厚さは、0.3±0.05mm程度が好ましい。この範囲より厚くても薄くても、十分な層間ずれ防止効果が得られない。尚、この範囲より厚い場合は、施行性(形状追従性)が悪くなり、ずれが生じやすい。
以上の表面耐久層、中間基布層及び粘着材層は、個別にシート状に形成し、これらを重ね合わせて接着し、積層保護シートとする。粘着材層の表面には、剥離シートを添着することができる。
本発明の翼体の積層保護シートは、FRP製翼体本体の少なくともリーディングエッジの少なくとも一部に接着する。リーディングエッジ全体に接着してもよいが、風車ブレードやヘリコプター翼体のような回転体の場合には、より周速の速い先端側にのみ接着してもよい。
本発明による翼体は、FRP製の翼体本体の少なくともリーディングエッジの少なくとも一部に、表面耐久層、中間基布層及び粘着材層を有する積層保護シートを接着したので、翼体の耐久性を高めることができる。また、本発明による積層保護シートは、FRP製翼体の表面に接着して、損傷箇所の修理に用いることができる。
本発明による翼体の積層保護シートを接着した風車ブレードを有する風力発電装置の側面図(メンテナンス時)である。 風車ブレードの使用時(回転時)における風車ブレード単体の構造を示す図1のII-II線に沿う断面図である。 風車ブレードのメンテナンス時における風車ブレード単体の構造を示す図1のII-II線に沿う断面図である。 風車ブレード単体の構造を示す図1のA部分拡大図である。但し、図1は概念図であり図4は詳細な部分拡大図であるため、両図面の形状は精密には一致していない。 風車ブレード単体の構造を示す図1のB方向矢視図である。 本発明による翼体の積層保護シートを接着した風車ブレードを示す図2に対応する断面図である。 本発明による翼体の積層保護シートを接着した風車ブレードを示す図4に対応するA部分拡大図である。但し、図1は概念図であり図7は詳細な部分拡大図であるため、両図面の形状は精密には一致していない。 本発明による翼体の積層保護シートを接着した風車ブレードを示す図5に対応するB方向矢視図である。 積層保護シートの先端部形状の変形例を示す図7に対応する部分拡大図である。 積層保護シートの先端部形状の変形例を示す図8に対応する矢視図である。 本発明による翼体の積層保護シートの拡大断面図である。 本発明の別実施形態による風車ブレードを示す図6に対応する断面図である。
図1は、本発明による翼体の積層保護シート20を接着した風車ブレード(翼体、翼体本体)15を有する風力発電装置10を示している(尚、図1はメンテナンス時における状態を表しており、そのため風車ブレードのリーディングエッジは正面(紙面平行)を向いた状態になっている)。風力発電装置10は、柱状のタワー11の頂部に、ヨーシステム12を介して、水平方向に旋回可能にナセル13が取り付けられている。ナセル13には、図示しない増速機、発電機、制御装置等が格納されており、その水平端には、水平軸に対して所定のチルト角だけ傾いた軸回りに回転するハブ14が設置されている。ハブ14はナセル13内の増速機に接続され、ハブ14の回転が増速されて発電機に伝達される。風車ブレード15は、このハブ14から放射方向に突出するように等間隔で3本設置されており、鉛直軸に対して傾斜した面内を回転するように取り付けられている。風によって風車ブレード15が回転すると、ハブ14が回転する。風車ブレード15は、例えばエポキシ系樹脂中に、ガラス繊維を含ませたガラス繊維強化複合材料(GFRP、Glass Fiber Reinforced Plastic)からなっている。
図2ないし図5を参照して風車ブレード15の構造について詳細に説明する。風車ブレード15は、リーディングエッジ16、トレーリングエッジ17、及びリーディングエッジ16とトレーリングエッジ17を接続する外皮部(シェル部)18とからなる。
図2に示すように、リーディングエッジ16は、風車ブレード15の使用時(回転時)には、風車ブレード15の回転による空気抵抗を真っ先に受ける先端部となる。ここで風車ブレード15は任意に向きを変える(ねじる)ことができるようになっており、所定角度θ(例えばθ=12°、30°)だけ向きを変える(ねじる)ことで、風車ブレード15が(自然)風による揚力を受けやすいように調整することができる。一方、図3に示すように、風車ブレード15のメンテナンス時には、リーディングエッジ16は、図1のように風車ブレード15の正面に向くこととなる。
図2、図3に示すように、リーディングエッジ16は、風車ブレード15の長手方向と直交する断面形状が円弧状をなす円弧状部16aとなっている。これに対し、トレーリングエッジ17は、風車ブレード15の長手方向と直交する断面形状が鋭角状をなす鋭角状部17aとなっている。外皮部18は、風車ブレード15の長手方向と直交する断面形状が、リーディングエッジ16とトレーリングエッジ17を結ぶ直線を基準として略線対称な形状となっている。但し、外皮部18の形状はこれに限定されず、種々の設計変更が可能である。
リーディングエッジ16は、その全体の断面形状を見たときに、風車ブレード15の回転中心から離れるにつれて、風車ブレード15の長手方向直交断面の厚さ及びリーディングエッジ16からトレーリングエッジ17に至る幅を徐々に狭める徐変断面形状となっている。さらにリーディングエッジ16の風車ブレード15の回転中心からの距離が遠い側の先端部は、図2ないし図5に示すように、風車ブレード15の長手方向直交断面の厚さ及びリーディングエッジ16からトレーリングエッジ17に至る幅を風車ブレード15の回転中心に近い側に比較して比較的急激に狭める先細り先端部16bとなっている。
図6ないし図8に示すように、このGFRP製の風車ブレード15のリーディングエッジ16の先細り先端部16bには、リーディングエッジ16の円弧状部16aの母線からトレーリングエッジ17に向かう表裏面(回転時の風車ブレード15の受風面および背面)である外皮部18に跨らせて、積層保護シート20が接着(接合)されている。より具体的に積層保護シート20は、図8に示すように、山折り用の中心線20aを基準として線対称な形状をなす本体部20bを有しており、中心線20aを円弧状部16aの母線に位置合わせして山折りすることで、本体部20bを円弧状部16aの母線からトレーリングエッジ17に向かう表裏面である外皮部18に跨らせて接着することができる。ここで、「リーディングエッジ16の円弧状部16aの母線」とは、風車ブレード15の長手方向と直交する断面形状を見たときに、リーディングエッジ16の円弧状部16aの頂部を通って風車ブレード15の長手方向に延びる線を意味している。図8では、「リーディングエッジ16の円弧状部16aの母線」を破線で描いている。先細り先端部16bは、風車ブレード15の回転時に風車ブレード15の回転により生じる空気抵抗が局所的にかかるため、リーディングエッジ16の中でも最も過酷な条件下に置かれる部位であるが、以上の態様で積層保護シート20を接着することにより、リーディングエッジ16の先細り先端部16bを効果的に保護することができる。
積層保護シート20の本体部20bには、該本体部20bの両側部から中心線20aに向かって切り込まれたスリット部20cが設けられている。このスリット部20cにより、積層保護シート20を先細り先端部16bに接着した際に、積層保護シート20を隙間無くかつ皺無く先細り先端部16bの形状に追従させることができる。また先細り先端部16bの形状が異なる複数の風車ブレード15に対しても積層保護シート20を好適に接着することができる。
そして本実施形態の積層保護シート20は、風車ブレード15の回転中心からの距離が遠い側の先端部に、円弧状部16aの母線からトレーリングエッジ17に向かう表裏面に亘って連続する先端部側にかけて凸の曲面形状をなす凸曲面部20dを有している。これにより、風車ブレード15の回転時の気流による圧力(風力抵抗)を逃がしやすくして、リーディングエッジ16の先細り先端部16bから積層保護シート20が剥離するのを確実に防止することができる。
図9、図10は、積層保護シート20の先端部形状の変形例を示している。この変形例の積層保護シート20は、風車ブレード15の回転中心からの距離が遠い側の先端部に、円弧状部16aの母線からトレーリングエッジ17に向かう表裏面に亘って連続する先端部側にかけて凹の曲面形状をなす凹曲面部20eを有している。これにより、風車ブレード15への積層保護シート20の接着面積を大きく確保することができる。
図11は、積層保護シート20の積層構造を示す模式図であり、風車ブレード15へ接着される粘着材層21上に、中間基布層22と表面耐久層23を順に積層した積層構造からなっている。積層保護シート20は、図2、図3、図6、図11の紙面に垂直な方向に一様な断面をなす。
粘着材層21は、ブチルゴム(IIR)をゴム成分として含有するゴム層からなっている。GFRP製の風車ブレード15の表面に形成されているトップコート層あるいはゲルコート層との接着性に優れた層として、風車ブレード15との十分な接着性を得るために、この粘着材層21の厚さは、0.5mm〜1.0mm程度が好ましい。この粘着材層21の表面(中間基布層22とは反対側の面)には、剥離紙を添着することが好ましい。
表面耐久層23は、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(水素化ニトリルゴム、HNBR)をゴム成分として含むゴム層からなっている。このHNBRを含む表面耐久層23は、耐衝撃性、耐トラッキング性、耐オゾン性に優れており、雹を含む飛来物が衝突しても、また自然環境の最も厳しい条件下に曝されても、長期に渡り損傷のおそれが少ない。この表面耐久層23の厚さは、0.5±0.2mm程度が好ましい。
粘着材層21と表面耐久層23の間に位置する中間基布層22は、基布22aにニトリルゴム(NBR)22bを含浸させた層からなっている。この中間基布層22は、表面耐久層23に衝撃が加わったときの表面耐久層23と粘着材層21の層間のずれを防止する役割を担う。この中間基布層が存在しないと、表面耐久層23と粘着材層21との間に層間のずれ(表面耐久層23のしわ)が発生し、あるいは粘着材層21そのものにずり変形(せん断歪み変形)が発生しやすく、耐久性に欠ける。基布22aは、平織物とするのが好ましい。使用繊維には自由度があるが、例えば、アラミド繊維、ナイロン繊維を用いることができる。厚さは、0.3±0.05mm程度が好ましい。
以上の表面耐久層23、中間基布層22及び粘着材層21は、個別にシート状に形成し、これらを重ね合わせて接着し、積層保護シート20とする。粘着材層21の表面(中間基布層22とは反対側の面)には、剥離紙を添着することが好ましい。剥離紙を添着することで、積層保護シート20の扱いが容易となり、風車ブレード15に予め接着する際、あるいは事後的に風車ブレード15の損傷部分に接着する際の作業性が優れる。さらにこの剥離紙は、積層保護シート20の中心線20aに沿う直線部分と、この直線部分の両側に位置し積層保護シート20の本体部20bに対応する本体部分とに分割することが好ましい。この構成によれば、まず剥離紙の直線部分だけを剥がして積層保護シート20(粘着材層21)の中心線20aを円弧状部16aの母線に位置合わせして接着し、次いで剥離紙の本体部分を剥がして積層保護シート20(粘着材層21)を中心線20aを中心にして山折りすることで、本体部20bを円弧状部16aの母線からトレーリングエッジ17に向かう表裏面である外皮部18に跨らせて接着することができる。なお、積層保護シート20(本体部20b)の端部には、風車ブレード15と積層保護シート20(本体部20b)の段差に封止テープを貼り付けても良い。
図12は、本発明の別実施形態による風車ブレード15を示している。この別実施形態による風車ブレード15は、先細り先端部16bに、積層保護シート20の形状に対応し且つ積層保護シート20の厚さと略同一の深さを持つ積層保護シート保持凹部16cを形成して、この積層保護シート保持凹部内16cに位置させて積層保護シート20を接着できるようになっている。これにより、積層保護シート20の厚みによる段差が殆ど無くなるので、翼体回転時の気流による圧力(風力抵抗)がかかることで積層保護シート20が剥離するのを防止することができる。
以上の実施形態では、粘着材層21と中間基布層22と表面耐久層23との3層構造からなる積層保護シート20を、風車ブレード15のリーディングエッジ16の先細り先端部16bの外面に円弧状部16aの母線からトレーリングエッジ17に向かう表裏面に跨らせて接着した場合を例示して説明した。
しかし、粘着材層21と中間基布層22と表面耐久層23との3層構造からなる積層保護シート20を使用する限りにおいて、積層保護シート20を接着する部位は、リーディングエッジ16の先細り先端部16bの外面に限定されない。例えば、風車ブレード15のリーディングエッジ16の全体、または周速の早い風車ブレード15の先端側のみに積層保護シート20を接着する態様であっても、一定の翼体保護効果が得られる。
また、風車ブレード15のリーディングエッジ16の先細り先端部16bの外面に円弧状部16aの母線からトレーリングエッジ17に向かう表裏面に跨らせて接着する限りにおいて、積層保護シート20の積層構造は、粘着材層21と中間基布層22と表面耐久層23との3層構造に限定されない。例えば、中間基布層22を省略して、粘着材層21と表面耐久層23との2層構造からなる積層保護シートを接着する態様であっても、一定の翼体保護効果が得られる。
次に、具体的な実施例を説明する。
「本願実施例」
(1)風車ブレード(試験片)15の材質
風車ブレード(試験片)15の材質は、表層をゲルコートとし、その下層をGFRP樹脂とした。
(2)表面耐久層23の材質、厚さ
表面耐久層23は、未加硫のHNBRに添加剤、加硫剤を配合したものを混練し、厚さ0.45mmからなる未加硫ゴムシートを作製することにより形成した。
(3)中間基布層22の材質、繊維、厚さ
中間基布層22は、アラミド繊維からなる厚さ0.3mmの平織布(糸の太さ=70デニール、打ち込み本数=100〜120本/インチ)よりなる基布を、ニトリルゴムをトルエンに溶解させたゴムの溶液中に浸漬した後、自然乾燥してトルエンを除去することにより、ニトリルゴムを含浸してなる中間基布層22を得た。次いで、中間基布層22に上記(2)で作製した未加硫ゴムシートからなる表面耐久層23を貼り合わせた後、160℃で2時間加熱することにより表面耐久層23および中間基布層22からなる積層体を得た。
(4)粘着剤層21の材質、厚さ
粘着剤層21は、ブチルゴムをゴム成分とした粘着剤を、上記(3)で作製した表面耐久層23と中間基布層22の積層体の片側(試験片側)に乾燥時の厚さが0.5±0.2mmとなるように塗布することにより粘着剤層21を形成させ、これにより積層保護シート20を作製した。
次いで、本願実施例の優位性を実証するための比較例を説明する。
「比較例1」(中間基布層なし)
一般的な市販の保護用ゴムシートを模したものとして、上記本願実施例と同様に表面耐久層を作製し、次いでこの表面耐久層の片側(試験片側)に粘着剤を設けることにより中間基布層のない積層保護シートを作製した。
「比較例2」(表面耐久層がEPゴム)
表面耐久層としてエチレンプロピレンゴム(EPゴム)をゴム成分として用いたこと以外は上記本願実施例と同様にして、エチレンプロピレンゴムからなる表面耐久層並びに中間基布層および粘着剤層を有する積層保護シートを作製した。
以上の本願実施例、比較例1、2および積層保護シートを貼り付けていない風車ブレード(標準資料)について耐久試験(エアキャノン試験)を行なった。エアキャノン試験は、風車ブレード試験片上に積層保護シート20を貼り付け(本願実施例、比較例1、2)、あるいは貼り付けないで(標準資料)、その上から約70m/秒の速度で球状の硬質樹脂(重さ約46g、直径約43mm)を繰り返し衝突させて衝突箇所の外観の変化を観察することにより行った。その観察の結果、標準資料については850回の衝突で表面の損傷、比較例1については1000回の衝突で剥離およびシワの発生、比較例2については1000回の衝突で表面層の破断が確認できたのに対し、本願実施例については1500回の衝突後も表面に損傷や剥離などの異常は確認できなかった。
本発明による翼体及び該翼体の積層保護シートは、例えば風力発電装置の風車ブレードに用いて好適である。
10 風力発電装置
15 風車ブレード(翼体、翼体本体)
16 リーディングエッジ
16a 円弧状部
16b 先細り先端部
16c 積層保護シート保持凹部
17 トレーリングエッジ
17a 鋭角状部
18 外皮部(シェル部)
20 積層保護シート
20a 中心線
20b 本体部
20c スリット部
20d 凸曲面部
20e 凹曲面部
21 粘着材層
22 中間基布層
22a 基布
22b ニトリルゴム(NBR)
23 表面耐久層

Claims (21)

  1. FRP製の翼体本体の少なくともリーディングエッジの少なくとも一部に、積層保護シートを接着してなり、該積層保護シートは、翼体本体側から順に、粘着材層、中間基布層及び表面耐久層を有することを特徴とする翼体。
  2. 請求の範囲第1項記載の翼体において、
    上記翼体本体のリーディングエッジは、該翼体本体の長手方向と直交する断面形状が円弧状をなしていて、かつ回転中心からの距離が遠い先端部は、上記長手方向直交断面の厚さ及びリーディングエッジからトレーリングエッジに至る幅を狭める先細り先端部からなり、
    上記積層保護シートは、上記翼体本体のリーディングエッジの先細り先端部に、上記リーディングエッジの円弧状断面の母線から上記トレーリングエッジに向かう表裏面に跨らせて接着されている翼体。
  3. 請求の範囲第2項記載の翼体において、
    上記積層保護シートの翼体回転中心からの距離が遠い側の先端部は、上記表裏面に亘って連続する該先端部側にかけて凸の曲面形状をなしている翼体。
  4. 請求の範囲第2項記載の翼体において、
    上記積層保護シートの翼体回転中心からの距離が遠い側の先端部は、上記表裏面に亘って連続する該先端部側にかけて凹の曲面形状をなしている翼体。
  5. 請求の範囲第2項ないし第4項のいずれか1項記載の翼体において、
    上記積層保護シートは、該積層保護シートを上記先細り先端部に接着した際に、該積層保護シートを隙間無くかつ皺無く上記先細り先端部の形状に追従させるためのスリット部を有している翼体。
  6. 請求の範囲第2項ないし第5項のいずれか1項記載の翼体において、
    上記翼体本体の先細り先端部には、上記積層保護シートの形状に対応し且つ上記積層保護シートの厚さと略同一の深さを持つ積層保護シート保持凹部が形成されており、この積層保護シート保持凹部内に位置させて上記積層保護シートが接着されている翼体。
  7. 請求の範囲第1項ないし第6項のいずれか1項記載の翼体において、
    上記表面耐久層は、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴムをゴム成分として含むゴム層からなる翼体。
  8. 請求の範囲第7項記載の翼体において、
    上記表面耐久層の厚さは、0.5±0.2mmである翼体。
  9. 請求の範囲第1項ないし第8項のいずれか1項記載の翼体において、
    上記中間基布層は、基布にニトリルゴムを含浸させた層からなる翼体。
  10. 請求の範囲第9項記載の翼体において、
    上記中間基布層の厚さは、0.3±0.05mmである翼体。
  11. 請求の範囲第1項ないし第10項のいずれか1項記載の翼体において、
    上記粘着材層は、ブチルゴムをゴム成分として含有するゴム層からなる翼体。
  12. FRP製の翼体本体の表面に積層保護シートを接着してなる翼体において、
    上記翼体本体のリーディングエッジは、該翼体本体の長手方向と直交する断面形状が円弧状をなしていて、かつ回転中心からの距離が遠い先端部は、上記長手方向直交断面の厚さ及びリーディングエッジからトレーリングエッジに至る幅を狭める先細り先端部からなり、
    上記積層保護シートは、上記翼体本体のリーディングエッジの先細り先端部に、上記リーディングエッジの円弧状断面の母線から上記トレーリングエッジに向かう表裏面に跨らせて接着されていることを特徴とする翼体。
  13. FRP製の翼体本体の表面に接着する積層保護シートであって、該積層保護シートは、翼体本体側から順に、粘着材層、中間基布層及び表面耐久層からなることを特徴とする翼体の積層保護シート。
  14. FRP製の翼体本体であって、該翼体本体のリーディングエッジが、該翼体本体の長手方向と直交する断面形状が円弧状をなしていて、かつ回転中心からの距離が遠い先端部が、上記長手方向直交断面の厚さ及びリーディングエッジからトレーリングエッジに至る幅を狭める先細り先端部からなる翼体本体の表面に接着する積層保護シートにおいて、
    上記積層保護シートは、翼体本体側から順に、粘着材層、中間基布層及び表面耐久層からなること、及び
    上記積層保護シートは、上記翼体本体のリーディングエッジの先細り先端部に、上記リーディングエッジの円弧状断面の母線から上記トレーリングエッジに向かう表裏面に跨らせて接着され、かつ翼体回転中心からの距離が遠い側の先端部は、上記表裏面に亘って連続する該先端部側にかけて凸の曲面形状をなしていることを特徴とする翼体の積層保護シート。
  15. FRP製の翼体本体であって、該翼体本体のリーディングエッジが、該翼体本体の長手方向と直交する断面形状が円弧状をなしていて、かつ回転中心からの距離が遠い先端部が、上記長手方向直交断面の厚さ及びリーディングエッジからトレーリングエッジに至る幅を狭める先細り先端部からなる翼体本体の表面に接着する積層保護シートにおいて、
    上記積層保護シートは、翼体本体側から順に、粘着材層、中間基布層及び表面耐久層からなること、及び
    上記積層保護シートは、上記翼体本体のリーディングエッジの先細り先端部に、上記リーディングエッジの円弧状断面の母線から上記トレーリングエッジに向かう表裏面に跨らせて接着され、かつ翼体回転中心からの距離が遠い側の先端部は、上記表裏面に亘って連続する該先端部側にかけて凹の曲面形状をなしていることを特徴とする翼体の積層保護シート。
  16. 請求の範囲第14項または第15項記載の翼体の積層保護シートにおいて、
    該積層保護シートを上記先細り先端部に接着した際に、該積層保護シートを隙間無くかつ皺無く上記先細り先端部の形状に追従させるためのスリット部を有している翼体の積層保護シート。
  17. 請求の範囲第13項ないし第16項のいずれか1項記載の翼体の積層保護シートにおいて、
    上記表面耐久層は、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴムをゴム成分として含むゴム層からなる翼体の積層保護シート。
  18. 請求の範囲第17項記載の翼体の積層保護シートにおいて、
    上記表面耐久層の厚さは、0.5±0.2mmである翼体の積層保護シート。
  19. 請求の範囲第13項ないし第18項のいずれか1項記載の翼体の積層保護シートにおいて、
    中間基布層は、基布にニトリルゴムを含浸させた層からなる翼体の積層保護シート。
  20. 請求の範囲第19項記載の翼体の積層保護シートにおいて、
    上記中間基布層の厚さは、0.3±0.05mmである翼体の積層保護シート。
  21. 請求の範囲第13項ないし第20項のいずれか1項記載の翼体の積層保護シートにおいて、
    上記粘着材層は、ブチルゴムをゴム成分として含有するゴム層からなる翼体の積層保護シート。
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