JP6005749B2 - 風力発電装置用のブレード保護方法 - Google Patents

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Description

本発明は、風力発電装置のブレード保護方法に関する。
風力発電装置用の翼(以下、ブレードと記す)は、風を受けることによって回転し、その回転エネルギーを電気に変換する。風を受けて効率的に回転するためには、ブレードを軽量化して慣性力を低減することが重要である。また、風力発電装置のブレードは全長が60mを超えるものもあるため、ブレードの軽量化は、装置本体の小型化および軽量化につながる。さらに、ブレードが風から受ける力を効率的に回転運動に変換するため、ブレードの断面形状設計及びその形状の維持、表面の平滑性とその維持が求められる。
ブレードを構成する部材としては、従来はアルミニウム合金などの軽量な金属材料が用いられてきたが、近年では、さらなる軽量化の要求から、高強度かつ高剛性である繊維強化樹脂複合材(以下、FRPと記す)が用いられることが多い。特に、大型風力発電装置の場合、FRP製ブレードが主流となっている。
このような風力発電装置は、一度設置されると継続的に使用され続け、1年から2年毎に定期的に点検される程度である。一方、風力発電装置は強い風が長時間吹き続ける場所に設置されるのが一般的であり、周辺に高い建築物や木などがない海岸線に設置されることが多く、さらに発電効率を上げるため、海岸から離れた洋上での大型風力発電装置の建設数が増加している。このような海岸付近あるいは洋上では、太陽光による紫外線、風雨に加え、塩水の影響を受けたり、雹や鳥が衝突したりすることがある。また、ブレード長尺化にともない、落雷による損傷といった不具合も生じる。このほかにも、過酷な気候の土地に設置されることが多い。例えば、砂漠などでは、気温の寒暖の差が激しく強い太陽光を浴び砂嵐の影響を受けることもあり、火山地帯では腐食性ガスや火山灰の影響を受けることもある。
以上のようにブレードは厳しい環境下にさらされるため、長期間の使用により、損傷、変形、表面汚染、表面剥離といった不具合が起こる。このような不具合が生じると、外観不良により電力への変換効率が低下する。また、このような不具合を修復するためには、ブレードを取り外し、地上に下ろした状態で補修作業を行う必要があり、この間風力発電装置は発電することができない。そのため、補修は短時間で行わなければならない。
ブレード保護に関する背景技術として、特許文献1には、風力発電用ブレードの寿命を延長でき、かつ補修が容易な手段として、風力発電用ブレードの表面に、ブレードを保護するブレード用保護フィルムを貼付する方法が記載されている。この方法は、粘着剤層を備えたフィルム状のシートをブレード表面に貼付することにより、ブレードの外観維持や汚染防止による寿命を延長しようとするものである。このような粘着剤層を備えた保護フィルムは、FRP製ブレード表面部の汚染や損傷には一定の効果が得られる。
また、特許文献2には、風力発電機のブレード表面に、耐候性に優れ、かつ滑雪氷性と汚染除去性に優れた塗膜を形成できる表面塗布用塗料組成物による保護方法が記載されている。
特開2011−52683号公報 特開2011−219653号公報
しかしながら、特許文献1においては、保護フィルムを貼り替える際に人力で保護フィルムをブレードから剥がすことが容易でなく、さらに粘着力を上げるためにブレードの表面処理が必要となり多大なメンテナンス作業時間が必要となる。また、FRP製ブレード、フィルム状シート、および粘着剤層は熱膨張係数差があるため、温度変動により粘着剤層に繰り返しせん断力が発生し、保護フィルムの粘着力が低下する。さらに、ブレード表面と粘着剤層との間に異物が入り込むと局所的に粘着強度が低下し、風荷重や温度荷重の繰り返し作用により早期に保護フィルムがはく離する。
また、特許文献2において、ブレードの塗装作業は、ブレードの大型化に伴い飛躍的に塗装時間と乾燥時間が増加する。また、補修時においても多大な塗装時間を要し、その間発電装置を稼働させることができない。
本発明は、風力発電装置用のブレードに、保護フィルムの着脱が容易でありかつ耐雷性、耐候性、耐雪氷性等の付加機能を付与できる風力発電装置用のブレード保護方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、保護フィルムの着脱が容易であり、耐雷性、耐候性、耐雪氷性を有する風力発電装置用のブレードおよびこれを用いた風力発電装置を提供することを目的とする。
本発明は、風力発電装置用のブレードと、ブレードを被覆する耐候性を持つ熱収縮フィルムと、ブレード外表面と熱収縮フィルムとの間に設けた少なくとも1層の機能性層とを備え、熱収縮フィルムを加熱してブレードに収縮付着することによって、ブレードと能性層とを熱収縮フィルムにより一体的に被覆し、熱収縮フィルムに該熱収縮フィルムを部分的にブレードから剥離するミシン目を任意の間隔で設けたことを特徴とする。
また、本発明は、風力発電装置用のブレードと、ブレードを被覆する耐候性を持つ少なくとも2層からなる熱収縮フィルムと、ブレード外表面と該熱収縮フィルムとの間に設けた少なくとも1層の機能性層とを備え、熱収縮フィルムを加熱してブレードに収縮付着することによって、ブレードと機能性層とを熱収縮フィルムにより一体的に被覆し、熱収縮フィルムは微細な貫通孔が不規則に設けられた該熱収縮フィルムから構成したことを特徴とする。
本発明の風力発電装置用ブレードの保護方法は、風力発電装置用のブレードと、ブレードを被覆する耐候性を持つ熱収縮フィルムと、ブレード外表面と熱収縮フィルムとの間に設けた少なくとも1層の機能性層とを備え、熱収縮フィルムを加熱してブレードに収縮付着することによって、ブレードと機能性層とを熱収縮フィルムにより一体的に被覆することにより、熱収縮フィルムからなる保護フィルムのブレードへの着脱が容易でありメンテナンス性に優れ、ブレードに耐雷性、耐候性、耐雪氷性等の付加機能を容易に付与することができる
さらに、本発明の保護方法によれば、保護フィルムのブレードへの着脱が容易であり、耐雷性、耐候性、耐雪氷性に優れる風力発電装置用のブレードを製造することができる。
本発明のブレード保護方法が適用される風力発電装置を示す模式図。 本発明の参考例1のブレード保護方法が適用された風力発電装置用ブレードを示す斜視図。 図2AにおけるA−A’部分断面図。 本発明の参考例2のブレード保護方法が適用された風力発電装置用ブレードを示す部分断面図。 本発明の実施例ブレード保護方法が適用されたブレードの一部分を示す斜視図。 本発明の実施例ブレード保護方法が適用された風力発電装置用ブレードを示す部分断面図。 本発明の実施例ブレード保護方法が適用された風力発電装置用ブレードを示す部分断面図。
以下、本発明の複数の実施例を複数の図を用いて説明する。図1は、本発明のブレード保護方法が適用される風力発電装置を示す模式図である。図1において、風力発電装置WPのブレード1は回転軸12に取付けられ、ナセル13内の図示しない発電装置により発電を行う。14はナセル13を支持するタワーである。
(参考例1)
図2Aは本発明の前提となる参考例1に係るブレード保護方法が適用された風力発電装置用のブレード1を示す斜視図である。図2Bは、図2AにおけるA−A’部分断面図である。ブレード1のブレード表面層2は、図2Bに示すように、ブレード基材10と、機能性層としての第1導電層3Aと、熱収縮フィルム4から構成されている。本発明のブレード保護方法が適用されるブレードとして、風力発電機に通常使用されるブレードを使用することができる。ブレード基材10としては、高強度かつ高剛性であるFRPが用いられることが多い。特に、大型風力発電装置の場合には、FRP製ブレードが主流となっている。
ブレード基材10は、ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂を用いたハンドレイアップ法、樹脂含浸法、真空含浸法、オートクレーブ法等によって製造される。
ブレード1は、熱収縮性をもつ保護フィルムである熱収縮フィルム4によって保護される。本発明においてフィルムという場合にはシートを包含する。したがって、フィルムとは、長尺形態、長尺品を巻き取ったロール形態、枝葉形態、厚いフィルム、薄いフィルムを含む広い概念である。
保護フィルムとして熱収縮フィルムを使用する場合は、ブレード1への装着は、熱収縮フィルム4をブレード基材10外周に装着して、加熱装置により均一に加熱することにより、容易に固定することができる。
また、熱収縮フィルム4の劣化時にこれを交換する際は、任意の方法でブレード基材10を傷つけないように熱収縮フィルム4を切断すれば、容易に熱収縮フィルム4を交換することができる。従って、従来の保護フィルム貼付方法と比較して、熱収縮フィルム4交換時の作業工数を大幅に低減することができる。
熱収縮フィルム4に用いられる材料としては、特段の制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオレフィン類(例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリアミド類(PA)(例えば、ナイロン−6など)、ポリアセタール類(POM)、ポリエステル類(例えば、PET、PEN、PTT、PBT、PPT、PHT、PBN、PES、PBSなど)、シンジオタクチック・ポリスチレン(SPS)、ポリフェニレンサルファイド類(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン類(PEEK)、液晶ポリマー類(LCP)、フッ素樹脂、アイソタクティックポリプロピレン(isoPP)などが挙げられる。その中でも、耐久性、強度、製造およびコストの観点から、ポリオレフィン類、ポリエステル類、シンジオタクチック・ポリスチレン(SPS)、液晶ポリマー類(LCP)が好ましく、ポリオレフィン類、ポリエステル類がより好ましい。
これらのうち、2種以上のポリマーをブレンドしたり、共重合させたりして使用してもよい。また、熱収縮フィルム4は単一層の状態で用いてもよく、また、それぞれ機能が異なる2種類以上の熱収縮フィルムを共押し出し加工したものを用いることもできる。また、別々に押し出し加工した熱収縮フィルムを積層することもできる。
ブレード基材10を構成する樹脂材料は、紫外線により劣化することが知られている。ブレード基材10を紫外線から保護するため、熱収縮フィルム4に耐候性を付与したり、着色したりすることによって遮光機能を付加することができる。また、種々の着色を施すことにより、装飾効果も付与することが可能であり、その交換も容易である。熱収縮フィルムに遮光性を付与する技術として、例えば、紫外線吸収剤を含む熱収縮フィルム4に酸化チタンを含有する遮光性材料を積層する方法がある。
熱収縮フィルム4はブレード基材10に熱収縮により固定されている。従って、従来の貼付方法と比較して、中間に介在物が存在しても両者の固着力には殆ど影響を与えない。
従って、この特徴を利用して収縮フィルム4とブレード基材10の間に各種の機能を有する機能性層を積極的に付加することができる。
ブレード基材10と熱収縮フィルム4の間に配置する機能性層には、種々の機能を与えることが可能である。ブレードの落雷対策としてブレード先端に備えた金属材をライトニングレセプターとして、ブレード内部から風車本体に沿わせた電線で地絡させる技術があるが、風車の大型化に伴う電線延長による重量増や、洋上での風車建設により地絡が容易ではなくなるという課題がある。そのため、ブレードの耐雷性を向上させるため、ブレード表面に所定の導電部材を作りこむ必要があるが、FRPからなるブレード本体を追加工することは容易ではなく、また、それに伴う変更や補修も容易ではない。
これに対し金属メッシュからなる第1導電層3Aを用い、ブレード基材10と熱収縮フィルム4との間に配置し、熱収縮フィルム4を収縮付着せしめて一体に被覆することで、耐雷性を有するブレード1を少ない作業量で作製することができる。金属メッシュは、航空機の耐雷材シートとして用いられるようなものであれば特に限定されることはなく、銅、黄銅、アルミニウム、ニッケル、スチール、ステンレススチール等からなる金属線をメッシュ状にしたものが挙げられる。このような形態をとることで、ブレード1が被雷した際、金属メッシュが溶融するためブレード1から大気中に放電させることができる。
また、寒冷地に設置された風力発電装置においては、雪や氷がブレード1に付着し、風の抵抗値の増加により風車効率や発電効率が低下するという問題がある。このような雪氷付着を防ぐ手段として、ブレード1にヒーターなどの発熱体を組み込む手法が効果的であるが、部品の追加工や据付けとなどの作業量が多大となる。
この場合、参考例1の応用例として、第1導電層3Aの金属メッシュ層に発熱線を組み込み、ブレード基材10と熱収縮フィルム4との間に配置して一体に被覆することで、ブレード1の追加工を施すことなく雪氷付着を防止することができる。
また、風力発電装置の稼働時、および停止時には、雹、小石、および鳥等がブレード1に衝突することがあり、ブレード1の表面にき裂が生じたり、ブレード基材102が層間はく離を起こしたりすることがある。このような損傷を放置しておくと、風荷重によってブレード1が曲げモーメントを受けたときに、損傷部が圧縮荷重を受けて座屈する可能性がある。
このような損傷を検知するために、加速度センサをブレードに貼りつけ運転時のブレードの挙動変化を監視する技術や、光ファイバセンサ、ひずみセンサによりブレードの変形量を検知する技術がある。いずれの技術についても、局所的な変化について検知することができるといえるが、ブレード1のすべてに渡って巨視的に損傷の有無を判断することは容易ではない。
これに対して、参考例1の他の応用例として、配線薄膜からなる第1導電層3Aをブレード外表面における任意の位置に配置し、熱収縮フィルムを収縮付着せしめて一体に被覆することで、巨視的なブレード1の損傷をモニタリングすることができる。すなわち配線薄膜に導通を行い、導通しない場合或いはその抵抗変化により薄膜が断線する程度の損傷がブレードに生じていることを検知することができる。
(参考例2)
図3は、本発明の前提となる参考例2を示したものであり、ブレード基材10と、熱収縮フィルム4との間に、第1導電層3Aと第2導電層3Bが配置される。第1導電層3A、第2導電層3Bはそれぞれが異なる機能を持っていてもよく、2種類以上あるいは2層以上設けてもよい。即ち、参考例1に挙げた金属メッシュ、発熱線、配線薄膜等を任意に組み合わせて複合層として形成する事ができる。
また、ブレード1全体にわたって第1導電層3A、第2導電層3Bを張り巡らせることもできるし、各層を部分的に配置してもよい。これは機能性層が単層の場合も同様である。
このような熱収縮フィルム4と、ブレード基材10、第1導電層3A、第2導電層3Bとは、それぞれが直接接着されていないため、熱膨張係数が各々異なる材料であっても温度変動による膨張、収縮に起因する熱収縮フィルム4と、ブレード基材10と、第1導電層3A、第2導電層3Bの界面におけるはく離の発生を避けることができる。
さらに、ブレード基材10、第1導電層3A、第2導電層3Bを傷つけることなく、容易に、かつ完全に分離することができるため、剥離作業にかかる時間を大幅に短縮することができる。
図4は、本発明の実施例を示したものであり、参考例1,2と異なる部分について示している。参考例1,2との共通部分についての説明は省略する。ブレード基材10と、ブレード基材10上に配置した第1導電層3Aとが、適当な間隔でシン目5を設けた熱収縮フィルム34によって一体に被覆されている。ミシン目5で囲まれる熱収縮フィルム34の単位領域は、例えば任意のサイズの正方形、または短冊形に形成する事ができ、この単位毎に交換することができる。
本実施例の効果としては、汚染または損傷を受けた部分のみの熱収縮フィルム4をミシン目5に沿って部分的に剥離し新しいリペア用の熱収縮フィルム4と貼り替えるだけでよいため、設置現場でもブレードの補修が容易となる。リペア用の熱収縮フィルム4は、剥離領域をカバーするほぼ円筒形熱収縮フィルム4をブレード基材10に被せて、熱収縮により固定する。またリペア用の熱収縮フィルム4を接着剤で接合しても良い。
図5は、本発明の実施例を示したものであり、参考例1,2と異なる部分について示している。参考例1,2との共通部分についての説明は省略する。ブレード表面層2は、ブレード基材10と、第1導電層3Aと、熱収縮フィルムの厚さ方向に対して微細貫通孔6をランダムに設けた熱収縮フィルム44を少なくとも2層以上重ねて、ブレード基材10に収縮付着せしめた構成をとる。微細貫通孔6はまた、実施例に示すミシン目で構成しても良い。
実施例の効果としては、ブレード基材10、もしくはブレード基材10に配置した第1導電層3Aと、熱収縮フィルム44との間に含まれた気泡を効果的に除去することができ、ブレード完成時における保護フィルム施工作業や、補修における貼り替え作業時における貼り直し作業を回避することができる。また、このような微細貫通穴6を連続的に設けた場合には、これをミシン目としても利用することができ、貼り替えにおけるはく離作業が簡便となる。
本発明において、ブレード1を包装する熱収縮フィルム44の形態は、特に限定されない。大型のブレードへの貼付作業に工数をかけることなく、かつ平滑に貼り合わせる貼付方法に応じて、種々の形態で提供される。例えば、筒状、もしくは袋状、もしくは細長の帯状の保護フィルムを巻き付けたロール状で提供することができる。このような熱収縮フィルムを用いた包装手段として、例えば、筒状、もしくは袋状、もしくは細長帯状の保護フィルムを用いて、若干の余裕を持たせて予備的にブレード基材10を包装した後、熱風、もしくはスチーム等の加熱装置によって、熱収縮フィルム4をブレード基材10、もしくはブレード基材10に配置した第1導電層3Aと一体に収縮付着させる方法がある。
図6は、本発明の実施例を示したものである。なお、実施例1,2の特徴の図示は省略している。ブレード表面層2は、ブレード基材10と、第1導電層3Aと、細長帯状の熱収縮フィルム54とから構成され、熱収縮フィルム54がブレード基材10の外周に巻き付けられて、隣り合う帯状の熱収縮フィルム54の端面同士がフィルム重なり面8で重なる構成をとる。
この場合は、熱収縮フィルム54は、細長帯状をなしており、熱収縮フィルムの製造およびブレードへの施工が容易であるという効果を有する。
本発明に係る保護方法は、風力発電装置用ブレードに好適であるが、風力発電装置用ナセルカバー、スピナーカバーなどにも応用することができ、その応用範囲がこれらに限定されるものではない。
1 ブレード
2 ブレード表面層
3A 第1導電層
3B 第2導電層
4、34、44、54 熱収縮フィルム
5 ミシン目
6 微細貫通孔
8 フィルム重なり面
10 ブレード基材

Claims (10)

  1. 風力発電装置用のブレードと、該ブレードを被覆する耐候性を持つ熱収縮フィルムと、該ブレード外表面と該熱収縮フィルムとの間に設けた少なくとも1層の機能性層とを備え、
    前記熱収縮フィルムを加熱して前記ブレードに収縮付着することによって、前記ブレードと前記機能性層とを前記熱収縮フィルムにより一体的に被覆し、
    前記熱収縮フィルムに該熱収縮フィルムを部分的に前記ブレードから剥離するミシン目を任意の間隔で設けたことを特徴とする風力発電装置用のブレード保護方法。
  2. 風力発電装置用のブレードと、該ブレードを被覆する耐候性を持つ少なくとも2層からなる熱収縮フィルムと、該ブレード外表面と該熱収縮フィルムとの間に設けた少なくとも1層の機能性層とを備え、
    前記熱収縮フィルムを加熱して前記ブレードに収縮付着することによって、前記ブレードと前記機能性層とを前記熱収縮フィルムにより一体的に被覆し、
    前記熱収縮フィルムは微細な貫通孔が不規則に設けられた該熱収縮フィルムから構成したことを特徴とする風力発電装置用のブレード保護方法。
  3. 請求項1または2に記載の風力発電装置用のブレード保護方法において、前記機能性層が導電層からなることを特徴とする風力発電装置用のブレード保護方法。
  4. 請求項3に記載の風力発電装置用のブレード保護方法において、前記導電層が金属メッシュ層からなることを特徴とする風力発電装置用のブレード保護方法。
  5. 請求項3に記載の風力発電装置用のブレード保護方法において、前記導電層が発熱線を有することを特徴とする風力発電装置用のブレード保護方法。
  6. 請求項3に記載の風力発電装置用のブレード保護方法において、前記導電層が配線薄膜からなることを特徴とする風力発電装置用のブレード保護方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の風力発電装置用のブレード保護方法において、前記熱収縮フィルムが前記ブレード外表面のうち少なくとも一部を被覆することを特徴とする風力発電装置用のブレード保護方法。
  8. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の風力発電装置用のブレード保護方法において、略円筒状に成形した前記熱収縮フィルムを、前記ブレードと該ブレードの外表面に配置した前記機能性層とを包含するように配置し、前記熱収縮フィルムを収縮付着することによって、前記ブレードと前記機能性層とを一体的に被覆することを特徴とする風力発電装置用のブレード保護方法。
  9. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の風力発電装置用のブレード保護方法において、帯状に成形加工された前記熱収縮フィルムを前記ブレードと前記機能性層の上に順次貼り合わせ、前記熱収縮フィルムをその幅方向端面同士がフィルム重なり面で重なるように貼り合わせることを特徴とする風力発電装置用のブレード保護方法。
  10. 請求項1乃至6のいずれかに記載の風力発電装置用のブレード保護方法において、加熱装置によって前記熱収縮フィルムを加熱し、前記ブレードに収縮付着させたことを特徴とする風力発電装置用のブレード保護方法。
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