JPWO2012090350A1 - 発光装置およびランプ - Google Patents
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Abstract
透光性を有する基体(140)と、基体(140)に配置された半導体発光素子(150)と、半導体発光素子(150)を封止する封止部材(160)であって、半導体発光素子(150)が発する光の波長を所定の波長に変換する第一波長変換材(161)を含む封止部材(160)と、半導体発光素子(150)の側方に設けられた溝(145)であって、基体(140)の半導体発光素子(150)が配置された配置面または配置面とは反対側の面である裏面から陥凹状に設けられ、半導体発光素子(150)が発する光の波長を所定の波長に変換する第二波長変換材(162)を収容する溝(145)とを備える発光装置(130)。
Description
本発明は、半導体発光素子を備える発光装置、および、発光装置を備えるランプに関する。
近年、LED(Light Emitting Diode)等の半導体発光素子は、高効率および長寿命であることから、各種ランプの新しい光源として期待されており、LEDを光源とするLEDランプの研究開発が進められている。
このようなLEDランプとしては、直管形のLEDランプ(直管形LEDランプ)および電球形のLEDランプ(電球形LEDランプ)がある。また、いずれのランプにおいても複数のLEDが基板に実装されて構成されるLEDモジュール(発光モジュール)が用いられる。
例えば、特許文献1には、従来の電球形LEDランプが開示されている。また、特許文献2には、従来の直管形LEDランプが開示されている。
従来の電球形LEDランプでは、LEDで発生する熱を放熱するためにヒートシンクが用いられており、LEDモジュールはこのヒートシンクに固定される。例えば、特許文献1に開示された電球形LEDランプでは、半球状のグローブと口金との間に、ヒートシンクとして機能する金属筐体が設けられ、LEDモジュールはこの金属筐体の上面に載置固定されている。
また、直管形LEDランプにおいても、LEDで発生する熱を放熱するためにヒートシンクが用いられる。この場合、ヒートシンクとして、アルミニウムなどで構成された長尺状の金属基台が用いられる。金属基台は、接着剤によって直管内面に固着されており、LEDモジュールはこの金属基台の上面に固定される。
しかしながら、このような従来の電球形LEDランプおよび直管形LEDランプでは、LEDモジュールが発する光のうちヒートシンク側に放射する光は、金属製のヒートシンクによって遮光されてしまう。
そのため、全配光特性を有する白熱電球、電球形蛍光ランプまたは直管形蛍光ランプとは光の広がり方が異なる。つまり、従来の電球形LEDランプおよび直管形LEDランプでは、白熱電球や既存の電球形蛍光ランプのような多方向の配光特性を得ることが難しい。
そこで、例えば、電球形LEDランプの構成を、白熱電球と同様の構成とすることが考えられる。つまり、ヒートシンクを用いずに、白熱電球のフィラメントコイルを単にLEDモジュールに置き換えた構成の電球形LEDランプが考えられる。この場合、LEDモジュールからの光は、ヒートシンクによって遮られない。
しかしながら、従来に係る電球形LEDランプおよび直管形LEDランプでは、上述のとおり、LEDモジュールが発する光のうちヒートシンク側に進行する光はヒートシンクによって遮光されてしまう。
そのため、従来のLEDモジュールは、当該LEDモジュールが発する光をヒートシンク側には進行させずにヒートシンクとは反対側に進行させるように構成されている。すなわち、従来のLEDモジュールは、基板のLEDが実装された面側の片側からのみ光が放出される構成となっている。
従って、従来に係る電球形LEDランプおよび直管形LEDランプに用いられるLEDモジュールを単に白熱電球のバルブ内に配置したとしても、多方向の配光特性を得ることができないという問題がある。
本発明は、上記従来の課題を考慮し、半導体発光素子を用いた発光装置およびランプであって、多方向の配光特性を有する発光装置およびランプを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る発光装置は、透光性を有する基体と、前記基体に配置された半導体発光素子と、前記半導体発光素子を封止する封止部材であって、前記半導体発光素子が発する光の波長を所定の波長に変換する第一波長変換材を含む封止部材と、前記半導体発光素子の側方に設けられた溝であって、前記基体の前記半導体発光素子が配置された配置面または前記配置面とは反対側の面である裏面から陥凹状に設けられ、前記半導体発光素子が発する光の波長を前記所定の波長に変換する第二波長変換材を収容する溝とを備える。
この構成によれば、半導体発光素子から発せられた光は、封止部材に含まれる第一波長変換材によって所定の波長に変換されて外部に放出される。また、半導体発光素子から発せられた光は、基体の半導体発光素子の側方の位置に設けられた溝に収容された第二波長変換材によって所定の波長に変換されて外部に放出される。
つまり、半導体発光素子が基体の上面に配置されているとした場合、当該半導体発光素子から発せられた光は、少なくとも基体の上方および側方に向けて、所定の波長の光として放出される。
また、第二波長変換材は溝に収容されるため、例えば基体の側面に第二波長変換材を含む材料を塗布する場合に生じる、製造工程の煩雑化、および、当該材料の基体からの剥離などの問題が生じ難い。特に、基体として厚さ1mm程度の基板を採用する場合、その側面への材料の塗布は容易ではなくかつ、剥離しやすいため、本態様の発光装置の構成は有用である。
このように、本態様の発光装置は、多方向の配光特性を有し、かつ、実用性が高い発光装置である。
また、本発明の一態様に係る発光装置において、前記溝は、前記半導体発光素子の両側方に設けられているとしてもよい。
この構成によれば、半導体発光素子が基体の上面に配置されているとした場合に、所定の波長に変換された光を、少なくとも基体の上方および当該両側方に向けて放出することができる。
また、本発明の一態様に係る発光装置において、前記溝は、前記半導体発光素子を囲むように設けられているとしてもよい。
この構成によれば、半導体発光素子が基体の上面に配置されているとした場合に、所定の波長に変換された光を、少なくとも基体の上方および全ての側方に向けて放出することができる。
また、本発明の一態様に係る発光装置において、前記第一波長変換材と前記第二波長変換材とは同一の材料であり、前記封止部材が、前記半導体発光素子を封止するとともに、前記溝の内方まで進入していることにより、前記溝に前記第二波長変換材が収容されているとしてもよい。
この構成によれば、封止部材は、半導体発光素子を覆い、かつ、溝の内方まで連続して存在している。つまり、本態様の発光装置を製造する場合、例えば、封止部材を構成する樹脂を半導体発光素子に塗布する際に、当該樹脂を溝に流し込むことで、封止部材の形成と、溝への第二波長変換材の配置とが実行される。すなわち、多方向の配光特性を有する発光装置を、効率的な工程により得ることができる。
また、本発明の一態様に係る発光装置はさらに、前記基体の前記裏面に配置され、前記半導体発光素子が発する光を前記所定の波長に変換する第三波長変換材を含む波長変換部を備えるとしてもよい。
この構成によれば、半導体発光素子が基体の上面に配置されているとした場合に、所定の波長に変換された光を、例えば基体を中心とした全方向に向けて放出することができる。
また、本発明の一態様に係る発光装置は、前記波長変換部は、前記裏面に形成された焼結体膜であり、前記焼結体膜は、前記第三波長変換材と、無機材料からなる焼結用結合材とで構成されるとしてもよい。
この構成によれば、例えば、波長変換部の、熱および振動等に対する耐久性を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る発光装置において、前記第一波長変換材、前記第二波長変換材および前記第三波長変換材は、前記半導体発光素子が発する光によって励起されて発光する蛍光体粒子で構成されているとしてもよい。
この構成によれば、発光装置の互いに異なる部分に用いられる波長変換材が共通化される。これにより、例えば、当該発光装置の製造が効率化され、かつ、多方向に放出される光の色の均一性が向上される。
また、本発明の一態様に係る発光装置において、前記基体の前記配置面には、複数の前記半導体発光素子が配置されており、前記溝の少なくとも一部は、複数の前記半導体発光素子の並び方向に沿って延設されているとしてもよい。
この構成によれば、例えば、多方向の配光特性を有し、かつ、高い光量を有する発光装置を得ることができる。
また、本発明の一態様に係るランプは、上記いずれかの態様に係る発光装置を備える。
この構成によれば、多方向の配光特性を有するランプが実現される。
本発明によれば、多方向の配光特性を有する発光装置およびランプを実現することができる。
以下に、本発明の実施形態に係る発光装置およびランプについて、図面を参照しながら説明する。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
また、以下で説明する各実施の形態のそれぞれでは、本発明の好ましい一具体例が示されている。各実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、請求の範囲によって限定される。よって、以下の各実施の形態における構成要素のうち、請求項1に記載されていない構成要素は、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成する要素として説明される。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1における発光装置の概略構成について、図1および図2を用いて説明する。
まず、本発明の実施の形態1における発光装置の概略構成について、図1および図2を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における発光装置130の外観斜視図であり、図2は、実施の形態1における発光装置130の上面図である。
なお、発光装置130の構造上の特徴を明確に図示および説明するために、発光装置130における配線および電極等の要素の図示および詳細な説明は省略する。
図1および図2に示すように、本発明の実施の形態1における発光装置130は、所定の照明光を放射するLEDモジュールである。発光装置130は、透光性を有する基体140と、基体140に配置されたLED150と、LED150を封止する封止部材160と、LED150の側方に設けられた溝145とを備える。
基体140は、例えば厚さ1mm程度の基板である。また、このような基体140としては、アルミナまたは窒化アルミニウムからなる透光性セラミックス基板、透明なガラス基板、水晶からなる基板、サファイア基板、または樹脂製の基板が採用される。
LED150は、半導体発光素子の一例である。また、本実施の形態では、複数のLED150が基体140の上面に直線状に配置されている。また、これら複数のLED150は、図示しない配線で例えば直列に接続されており、その両端に設けられた電極を介して通電することで発光する。
また、これらLED150は、基体140の上面に直接実装される。各LED150は単色の可視光を発するベアチップであり、透光性のダイアタッチ剤(ダイボンド剤)によって基体140の上にダイボンディングされている。
各LED150は、全方位、つまり側方、上方および下方に向けて光を発するLEDチップであり、例えば、側方に全光量の20%、上方に全光量の60%、下方に全光量の20%の光を発する。
各LED150としては、例えば青色光を発光する青色LEDチップが採用される。青色LEDチップとしては、例えばInGaN系の材料によって構成された、中心波長が440nm〜470nmの窒化ガリウム系の半導体発光素子が用いられる。
封止部材160は、基体140上の全てのLED150を一括封止するとともに、LED150が発する光の波長を所定の波長に変換する第一波長変換材を有する。
本実施の形態において、封止部材160は、所定の樹脂の中に、第一波長変換材として所定の蛍光体粒子が含有された蛍光体含有樹脂である。封止部材160は、例えば、シリコーン樹脂等の透光性材料に所定の蛍光体粒子が分散された材料である。
溝145は、本実施の形態では、基体140の、LED150が配置された配置面から陥凹状に設けられた溝である。溝145にはLED150が発する光の波長を前記所定の波長に変換する第二波長変換材が収容されている。
また、本実施の形態では、溝145の少なくとも一部は、複数のLED150の並び方向に沿って延設されている。より具体的には、図2に示すように、溝145は、全てのLED150を囲むように配置されている。また、ある一つのLED150に着目すると、当該LED150の少なくとも両側方に、溝145が設けられている。
図3は、図2におけるA−A断面を表す断面図であり、図4は、図2におけるB−B断面を表す断面図である。
図3および図4に示すように、封止部材160は第一波長変換材161を含み、溝145には、第二波長変換材162が収容されている。
具体的には、溝145には、所定の樹脂の中に第二波長変換材162として所定の蛍光体粒子が含有された蛍光体含有樹脂が収容されている。
本実施の形態の発光装置130は、このような構成を有することで、多方向の配光特性を有している。
図5は、実施の形態1における発光装置130が有する基本的な配光特性を説明するための模式図である。
図5に示すように、LED150から発せられた光は、封止部材160を通過して上方に向けて放出されるとともに、溝145を横切って側方に向けて放出される。
具体的には、LED150としては青色LEDが採用され、第一波長変換材161および第二波長変換材162としてはYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系の黄色蛍光体粒子が用いられる。
この黄色蛍光体粒子は、LED150からの青色光によって励起されると黄色光を放出する。その結果、当該黄色光とLED150からの青色光とによって得られる白色光が放出される。
すなわち、LED150が放出する青色光は、封止部材160を通過する際に第一波長変換材161により波長変換され白色光となり、上方(Z軸正の方向)に向けて放出される。
また、LED150から発せられた青色光は、透光性を有する基体140、および、溝145を通過し、かつ、溝145に収容されている第二波長変換材162により波長変換されて白色光となり、側方(図5では左の方向)に向けて放出される。
また、本実施の形態では、図2に示すように、複数のLED150を囲むように溝が形成されている。これにより、基体140の上方および全ての側方に向けて白色光が放出される。
ここで、LED150の高さは、例えば100μm程度であり、封止部材160の高さは例えば0.5mm程度である。また、溝145の深さは、例えば0.3mm程度であり、溝145の幅は例えば0.5mm程度である。
なお、本実施の形態では、図5に示すように、LED150から上方に向けて発せられた光の、封止部材160を通過する光路長(つまり、LED150の上面から封止部材160の頂点までの距離)と、LED150から側方に向けて発せられ、封止部材160を通過し、さらに溝145を横切る光の、蛍光体含有樹脂を通過する光路長の総計(つまり、封止部材160を通過する光路長と、溝145に収容された蛍光体含有樹脂を通過する光路長とを足し合わせた値)とを比較すると、後者の方が前者よりも長い。
この場合、例えば、溝145に収容された蛍光体含有樹脂における蛍光体粒子(第二波長変換材162)の濃度を、封止部材160における蛍光体粒子(第一波長変換材161)の濃度よりも薄くする。これにより、発光装置130から発せられる光の全体における色むらを抑制することができる。
ここで、本実施の形態のように、基体140に、蛍光体含有樹脂が収容された溝145を設けるのではなく、基体140の側面に、蛍光体含有樹脂を塗布することで、当該側方に白色光を放出させることも考えられる。
しかし、この場合、複数のLED150の上方から蛍光体含有樹脂を塗布することで封止部材160を形成する工程に加え、例えば、基体140の4つの側面が順次上を向くように回転させながら、これら4つの面に、蛍光体含有樹脂を順次塗布していく工程が必要となる。つまり、発光装置130の製造工程が煩雑化するという問題が発生する。
また、基体140の側面に蛍光体含有樹脂の膜を形成する場合、例えば基体140の厚みを増さないように、蛍光体含有樹脂が当該側面の厚み方向の幅内に収まるよう形成する必要がある。
しかし、上述のように、基体140として例えば厚さが1mm程度の基板が採用された場合に、この1mm程度の幅に収まるように、蛍光体含有樹脂の膜を形成するのは困難である。さらに、蛍光体含有樹脂の膜が当該側面に形成されたとしても、結合面積が十分でないことにより、剥離が発生しやすいという別の問題が存在する。
そこで、本実施の形態の発光装置130では、上述のように、基体140のLED150の側方に溝145を設け、溝145に、第二波長変換材162を含む蛍光体含有樹脂を収容させている。つまり、基体140から側方に向けて放出される光に対する波長変換のための構成が、容易かつ実用性の高い手法によって実現されている。
特に、本実施の形態のように、基体140の配置面から陥凹状に溝145を設けた場合、封止部材160を形成するように蛍光体含有樹脂を複数のLED150の上から塗布する工程と、溝145に蛍光体含有樹脂を流し込む工程とを連続して行うことができる。
このように、本実施の形態の発光装置130は、多方向の配光特性を有し、かつ、実用性が高い発光装置130である。また、本実施の形態の発光装置130によれば、このように多方向の配光特性を有することで光束が向上される。
また、上記構成を有する発光装置130において、さらに裏面に波長変換部を設けることで、さらに下方に対して白色光を放出させることができる。
図6は、実施の形態1における発光装置130が裏面に波長変換部を備えた場合の構成概要を示す断面図である。なお、当該断面は、図2におけるB−B断面に相当する。
図6に示す発光装置130では、LED150が配置された配置面とは反対側の面である裏面に波長変換部165が配置されている。
波長変換部165は、LED150が発する光を所定の波長に変換する第三波長変換材166を含んでいる。
つまり、波長変換部165は、LED150が発する光のうちの基体140を透過して裏面に向かう光の波長を第三波長変換材166により変換して波長変換後の光を放出する。
本実施の形態では、第三波長変換材166は、第一波長変換材161および第二波長変換材162と同じく蛍光体粒子である。
より具体的には、第三波長変換材166は、YAG系の黄色蛍光体粒子であり、LED150が発する青色光により励起されると黄色光を放出する。つまり、波長変換部165からは白色光が放出される。
また、波長変換部165は、上述のように光の波長を変換する第三波長変換材166と無機材料からなる焼結用結合材とを有する焼結体膜として基体140の裏面に被膜されている。
波長変換部165に含まれる焼結用結合材は、無機材料で構成されるとともに、LED150が発する光と第三波長変換材166が放出する波長変換光とを透過させる。
本実施の形態では、焼結用結合材として、例えば、酸化シリコン(SiO2)を主成分とする材料で構成されるガラスフリット(ガラス粉末)が採用される。ガラスフリットは、第三波長変換材166である蛍光体粒子を基体140に結着させる結合材(結着材)であり、可視光に対する透過率が高い材料で構成されている。
ガラスフリットは加熱されて溶解することにより結合材(結着材)として機能する。ガラスフリットとしては、SiO2−B2O3−R2O系、B2O3−R2O系またはP2O5−R2O系(但し、R2Oは、いずれも、Li2O、Na2O、または、K2Oである)を用いることができる。また、焼結用結合材の材料としては、ガラスフリット以外に、例えば、低融点結晶からなるSnO2−B2O3が採用されてもよい。
上記構成を有する波長変換部165は、第三波長変換材166、焼結用結合材、および溶剤等を混錬することによって得られるペーストを、基体140の裏面に印刷または塗布した後に焼結することによって形成される。
なお、このように焼結体膜を基体140に形成する場合、基体140としては、耐熱性の高いセラミック基板等が採用される。
また、波長変換部165は、焼結体膜として発光装置130に配置されていなくてもよい。波長変換部165は、例えば、黄色蛍光体粒子が含まれた樹脂が基体140に塗布されることで形成されていてもよい。
つまり、波長変換部165は、基体140を透過し裏面から外方に向けて放出される光の波長を所定の波長に変換できるのであれば、特定の素材、形状、および配置態様に限定されない。
このように、発光装置130は基体140の裏面に波長変換部165を備えることができる。発光装置130は、波長変換部165を備えることで、図6に示すように全方位に所定の波長に変換された光を放出することができる。その結果、例えば発光装置130から得られる光束がさらに向上される。
なお、基体140の裏面に波長変換部165を備えるのではなく、2つの発光装置130を互いの裏面を貼り合わせることで結合することによっても、全方位の配光特性を得ることができる。
また、例えば、基体140の裏面に、光を反射する反射膜を設けてもよい。
図7は、実施の形態1における発光装置130が裏面に反射膜を備えた場合の構成概要を示す断面図である。なお、当該断面は、図2におけるB−B断面に相当する。
図7に示す発光装置130は、基体140の裏面に、基体140を透過したLED150からの光を基体140の表面(つまり配置面)に向けて反射させる反射膜167を備えている。
反射膜167は、例えば、酸化金属微粒子とガラスフリットとを含む膜が使用される。ガラスフリットは加熱されて溶解することにより、酸化金属微粒子を基体140に結着させる結合材(結着材)として機能する。
酸化金属微粒子としては、例えば、ルチル型およびアナターゼ型等の酸化チタン、酸化ジルコニア、酸化アルミニウム並びに酸化亜鉛等から構成される微粒子がある。なお、微粒子とは、数μm以下の粒径を有する粒子をいう。ガラスフリットは可視光の透過率が高く、かつ、酸化金属微粒子は可視光の反射率が高いため、反射膜167は、LED150からの光を効率的に反射することができる。
このように、発光装置130は基体140の裏面に反射膜167を備えることができる。発光装置130は、溝145に収容された第二波長変換材162により、基体140の側方への白色光の放出は実現され、かつ、反射膜167を備えることで、少なくとも、基体140のLED150が配置された側から放出される光の光束がさらに向上される。
また、本実施の形態のように、封止部材160に含まれる第一波長変換材161と、溝145に収容される第二波長変換材162とが共通する場合、封止部材160を、複数のLED150を覆い、かつ、溝145の内方まで連続するように形成してもよい。
つまり、封止部材160と、溝145に収容された波長変換のための材料とが一体として発光装置130に備えられてもよい。
図8は、実施の形態1における発光装置130において、封止部材160と溝145の内方の材料とが一体として備えられた場合の構成概要を示す断面図である。
このように、封止部材160を、複数のLED150を覆い、かつ、溝145の内方まで連続するように形成させることで、例えば、発光装置130の製造効率が向上される。
具体的には、図8に示す発光装置130を製造する場合、封止部材160としての蛍光体含有樹脂の塗布の際に、溝145の内方まで流れ込むように、蛍光体含有樹脂を当該基体140に対して塗布すればよい。
こうすることで、多方向の配光特性を有する発光装置130を、効率的な工程により得ることができる。
また、本実施の形態では、溝145は、図2に示すように、LED150を囲むように基体140に形成されている。しかし、溝145は、基体140においてLED150の側方にあたる位置に配置されていればよい。そこで、溝145の様々な態様について、いくつかの例を挙げながら説明する。
図9は、実施の形態1における溝145の形成位置の別の例を示す第1の図である。
図9に示すように、溝145は、発光装置130において、隣接するLED150の間に形成されていてもよい。この場合、2つのLED150の間に存在する溝145には、封止部材160を構成する蛍光体含有樹脂が充填される。そのため、当該溝145は、例えば、基体140上の複数のLED150から裏面の方向に進む光のうちの少なくとも一部の光の波長を変換する構成要素として機能することができる。
図10は、実施の形態1における溝145の形成位置の別の例を示す第2の図である。
図10に示すように、溝145は、LED150の側方であって、かつ、基体140の裏面に設けられていてもよい。このように溝145を裏面から陥凹状に形成した場合であっても、LED150の方向から当該溝145を通過する光は、当該溝145に収容された第二波長変換材162により所定の波長に変換される。つまり、図10における基体140の左側の面から、白色光を放出させることができる。
また、基体140の配置面と裏面との双方に溝145を形成してもよい。
図11は、実施の形態1における溝145の形成位置の別の例を示す第3の図である。
図11に示すように、基体140の配置面および裏面の双方から陥凹状に溝145を設け形成した場合、例えば、基体140の図10における左側の面の全面から白色光を放出させることが可能となる。
図12は、実施の形態1における溝145の形成位置の別の例を示す第4の図である。
図12に示すように、溝145は、全体として陥凹した形状を有する基体140の内部に設けられていてもよい。
つまり、図12に示す基体140は、封止部材160を構成する蛍光体含有樹脂が流し込まれる容器としての構造を有し、その容器の底面に相当する面に複数のLED150が配置されている。また、当該底面は、LED150が配置された配置面である。つまり、基体140が図12に示す構造を有する場合であっても、溝145を、LED150の側方に設けることができ、かつ、配置面から陥凹状に設けることができる。
図13は、実施の形態1における溝145の全体形状の別の例を示す第1の図である。
図13に示すように、基体140の配置面における4辺に沿って、それぞれに独立した溝145を設けてもよい。言い換えると、溝145が、分割された複数の部分によって構成されていてもよい。
つまり、基体140に、LED150を囲むように溝145を設ける場合、図2に示すように溝145を一連に形成する必要はなく、図13に示すように複数の独立した溝145によってLED150が囲まれていてもよい。
例えば、発光装置130から側方に向かって放出される光における色むらが実質的に問題にならない程度であれば、互いに連結しない複数の独立した溝145により、LED150を囲んでもよい。こうすることで、例えば、溝145に収容される蛍光体含有樹脂の全量を減らすことができる。
図14は、実施の形態1における溝145の全体形状の別の例を示す第2の図である。
図14に示すように、溝145の経路は、上面視において矩形である必要はなく、例えば角が丸められたオーバル形状であってもよい。
この場合、例えば、複数のLED150のうちの左端のLED150から、溝145の左端の曲線部分までの距離のばらつきが低減される。また、同様に、右端のLED150から、溝145の右端の曲線部分までの距離のばらつきが低減される。これにより、例えば、これら曲線部分を介して外方に放出される光における色むらまたは輝度むらが抑制される。
また、本実施の形態では、発光装置130は複数のLED150を備えるとした。しかし、発光装置130は、少なくとも一つのLED150を備えていればよい。
図15は、実施の形態1における発光装置130がLED150を一つのみ備えた場合の構成概要を示す図である。
このように、発光装置130がLED150を一つのみ備える場合、例えば、LED150の必要数が互いに異なる複数種類のランプのそれぞれの発光源として当該発光装置130を用いることができる。つまり、これら複数種類のランプのそれぞれに、多方向の配光特性を備えさせることができる。
また、本実施の形態では、発光装置130は、図2等に示すように、一列のLED150群を備えるとした。しかし、発光装置130は、複数列のLED150群を備えてもよい。
図16は、実施の形態1における発光装置130が複数列のLED150群を備えた場合の構成概要を示す図である。
具体的には、図16に示す発光装置130は、3列に並べられたLED150群を備えている。
このように発光装置130が複数列のLED150群を備える場合であっても、これらLED150群のうちで、最外部に存在する少なくとも一つのLED150の側方かつ外方に、第二波長変換材162が収容された溝145を設けることで、当該側方に対応する側面から、波長変換により得られた白色光を放出することができる。
また、図2および図15等に示すように、基体140に複数のLED150を配置する場合、列ごとに封止部材160を形成させる必要はなく、例えば、LED150ごとに分離された封止部材160が形成されてもよい。
また、本実施の形態では、溝145は、図3等に示すように、板状の基体140の厚み方向(Z軸方向)に平行に基体140に陥凹状に設けられている。
しかし、溝145は、基体140の厚み方向に対して斜めの方向に基体140に陥凹状に設けられてもよい。
例えば、溝145のない基体140に対し斜め方向からレーザ光を照射することで、基体140の厚み方向に対して斜めの方向に深さ方向を有する溝145を形成するこができる。
例えば、図5において、溝145の底面が基体140の左側面に近づくように溝145を傾けた場合を想定する。この場合、LED150から溝145の方向に進行する光(例えば、図5における点線矢印)が溝145に収容された第二波長変換材162を通過する光路長は、図5のように溝145の深さ方向がZ軸方向に平行な場合よりも長くなる。
つまり、このように、溝145を基体140の厚み方向に対して斜めの方向に陥凹状に設けた場合、例えば、第二波長変換材162による所定の波長への変換に必要な光路長を維持しつつ、溝145の幅を狭くすることができる。その結果、溝145に収容される、第二波長変換材162を含む蛍光体含有樹脂の全量を減らすことができる。
また、実施の形態1における溝145は、図3等に示すように、長手方向(図3ではX軸方向)に垂直な断面が四角形である。しかし、溝145の断面形状は、四角形である必要はなく、全部または一部が曲線で構成されていてもよい。また、溝145の断面形状は三角形等の四角形以外の多角形であってもよい。
つまり、溝145は、第二波長変換材162を含む蛍光体含有樹脂を収容できる限り、その断面形状に限定はなく、かつ、溝145の全長において断面形状が同一である必要はない。
また、溝145は、基体140において、LED150の両側方にあたる位置に設けられている必要はない。
例えば、基体140の全ての側方のうち、図1において手前の方向(Y軸負の方向)からのみ白色光を放出させる必要がある場合、溝145は、手前側のみに備えられていればよい。
(実施の形態2)
以下、実施の形態1における発光装置130のランプへの適用例について、実施の形態2に基づいて説明する。
以下、実施の形態1における発光装置130のランプへの適用例について、実施の形態2に基づいて説明する。
具体的には、実施の形態1における発光装置130を、電球形ランプに適用した例について、図17〜図19を用いて説明する。
図17は、本発明の実施の形態2における電球形ランプ100の斜視図である。図18は、本発明の実施の形態2における電球形ランプ100の分解斜視図である。図19は、本発明の実施の形態2における電球形ランプ100の正面図である。
なお、図19において、口金190の内部に位置する、点灯回路180と給電用かつ保持用のリード線170の一部とは、点線で示されている。
電球形ランプ100は、透光性のグローブ110に口金190が取り付けられた電球である。グローブ110内には、LEDが実装されたLEDモジュールである発光装置130が収納されている。この発光装置130が、グローブ110の開口部111からグローブ110内に向かって延びて設けられたステム120に固定されている。
具体的には、図17〜図19に示すように、電球形ランプ100は、グローブ110と、ステム120と、発光装置130と、2本のリード線170と、点灯回路180と、口金190とを備える。
以下、電球形ランプ100の基本的な構成要素のそれぞれについて説明する。
グローブ110は、可視光に対して透明なシリカガラス製の中空部材である。したがって、ユーザがグローブ110内に収納された発光装置130を、グローブ110の外側から視認できる。また、電球形ランプ100は、LED150で生じた光がグローブ110によって損失することを抑制することができる。さらに、電球形ランプ100は、高い耐熱性を得ることができる。
グローブ110の形状は、一端が球状に閉塞され、他端に開口部111を有する形状である。言い換えると、グローブ110の形状は、中空の球の一部が、球の中心部から遠ざかる方向に延びながら狭まったような形状であり、球の中心部から遠ざかった位置に開口部111が形成されている。本実施の形態では、グローブ110の形状は、一般的な白熱電球と同様のA形(JIS C7710)である。
なお、グローブ110の形状は、必ずしもA形である必要はない。例えば、グローブ110の形状は、G形またはE形等であってもよい。また、グローブ110は、シリカガラス製である必要はない。例えば、グローブ110は、アクリル等の樹脂製の部材であってもよい。
ステム120は、グローブ110の開口部111からグローブ110内に向かって延びるように設けられている。具体的には、ステム120の一端には、発光装置130の近傍までZ方向に延びる棒状の延伸部120aが形成されている。つまり、本実施の形態に係るステム120は、一般的な白熱電球に用いられるステムがグローブ110内に延伸されたような部材である。
この延伸部120aの先端部には、発光装置130が固定されている。
一方、ステム120の他端は、開口部111の形状と一致するようにフレア状に形成されている。そして、フレア状に形成されたステム120の他端は、グローブ110の開口を塞ぐように、グローブ110の開口部111に接合されている。
また、ステム120内には、2本のリード線170それぞれの一部が封着されている。その結果、グローブ110内の気密性が保たれた状態で、グローブ110内にある発光装置130にグローブ110外から電力を供給することが可能となる。したがって、電球形ランプ100は、長期間にわたり、水あるいは水蒸気などがグローブ110内に浸入することを防ぐことができ、水分による発光装置130の劣化および発光装置130とリード線170との接続部分の劣化を抑制することができる。
また、ステム120は、可視光に対して透明な軟質ガラスからなる。これにより、電球形ランプ100は、LED150で生じた光がステム120によって損失することを抑制することができる。また、電球形ランプ100は、ステム120によって影が形成されることが防ぐこともできる。また、LED150が発した光によってステム120が光り輝くので、電球形ランプ100は、視覚的に優れた美観を発揮することも可能となる。
なお、ステム120は、必ずしも可視光に対して透明である必要はなく、また軟質ガラス製である必要もない。例えば、ステム120は、高熱伝導性の樹脂からなる部材であってもよい。高熱伝導性の樹脂としては、例えば、アルミナあるいは酸化亜鉛などの金属製粒子が混入されたシリコーン樹脂が利用されればよい。この場合、電球形ランプ100は、発光装置130で生じた熱をステム120を介して積極的にグローブ110または口金190に逃がすことが可能となる。その結果、電球形ランプ100は、温度上昇によるLED150の発光効率の低下および寿命の低下を抑制することが可能となる。
また、ステム120は、必ずしもグローブ110の開口を塞ぐ必要はなく、開口部111の一部に取り付けられてもよい。
2本のリード線170は、発光装置130に接続されており、口金190から供給された電力が、2本のリード線170を介して、複数のLED150に供給される。
ここで、リード線170は、熱伝導率が高い銅を含む金属線であることが好ましい。これにより、発光装置130で生じた熱を、積極的にリード線170を介して、口金190に逃がすことができる。
なお、リード線170は、必ずしも2本である必要はない。例えば、電球形ランプ100は、複数の発光装置130をグローブ110内に備える場合、発光装置130ごとに2本のリード線170を備えてもよい。
また、リード線170は、基体140をステム120側に押し付けるように基体140に取り付けられることが好ましい。これにより、基体140をステム120にさらに強固に固定保持することが可能となる。
点灯回路180は、LED150を発光させるための回路であり、口金190内に収納されている。具体的には、点灯回路180は、複数の回路素子と、各回路素子が実装される回路基板とを有する。本実施の形態では、点灯回路180は、口金190から受電した交流電力を直流電力に変換し、2本のリード線170を介して複数のLED150に当該直流電力を供給する。
発光装置130は、上述の本発明の実施の形態1における発光装置130である。例えば、図1〜5に示す発光装置130が電球形ランプ100の光源として採用される。
この電球形ランプ100を例えば天井から下方に向けて吊り下げて設置した場合、発光装置130の下方および全ての側方を含めた広い範囲に白色光が放出される。
また、例えば、図6に示す、裏面に波長変換部165を備える発光装置130を電球形ランプ100の光源として採用した場合、フィラメントを光源として用いた白熱電球と同様の全配光特性を得ることができる。
また、図7〜図16に示す発光装置130のそれぞれも、電球形ランプ100の光源として採用されてもよい。
なお、本実施の形態では、図17に示すように、発光装置130はステム120に支持されている。しかしながら、発光装置130は、ステム120に支持されていなくてもよい。例えば、発光装置130は、2本のリード線170のみによって支持されてもよい。
また、本実施の形態では、発光装置130を備える電球形ランプ100について説明したが、発光装置130は、他の種類のランプにおける光源として採用されてもよい。
例えば、発光装置130は直管形ランプの光源として採用されてもよい。例えば、図6に示す、裏面に波長変換部165を備える発光装置130を直管形ランプの光源として採用した場合、一般の直管形蛍光灯と同様の全配光特性を得ることができる。
また、例えば、発光装置130は環形ランプの光源として採用されてもよい。この場合、例えば、図1に示す発光装置130の全体形状を、環形ランプにおける環形状に合わせて湾曲に形成することで、当該発光装置130を当該環形ランプに無理なく設置することが可能である。
また、例えば、図6に示す、裏面に波長変換部165を備える発光装置130を環形ランプの光源として採用した場合、一般の環形蛍光灯と同様の全配光特性を得ることができる。
このように、発光装置130は、特定の種類のランプに限定されず、様々な種類のランプに光源として用いられることができる。
以上、本発明の発光装置およびランプについて、実施の形態1および2に基づいて説明した。しかしながら、本発明は、これらの説明内容に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を上記実施の形態1および2のいずれかに施したもの、あるいは、上記説明された複数の構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、発光装置130では、LED150として青色LEDチップが採用され、かつ、青色光から白色光への波長変換材として黄色蛍光体粒子が採用されている。しかし、LED150と蛍光体粒子の組み合わせは、この組み合わせに限定されない。
例えば、発光装置130は、青色光を放出する青色LEDチップと、青色光により励起されて緑色光を放出する緑色蛍光体粒子および赤色光を放出する赤色蛍光体粒子とによって白色光を放出してもよい。
また例えば、発光装置130は、青色光よりも短波長である紫外光を放出する紫外LEDチップと、主に紫外光により励起されて青色光、赤色光および緑色光を放出する青色蛍光体粒子、緑色蛍光体粒子および赤色蛍光体粒子とによって白色光を放出してもよい。
また、実施の形態1では、複数のLED150を並べる場合、図1および図16等に示すように、直線状にこれらLED150を並べている。しかしながら、複数のLED150の並べた方はこれに限られず、環状に並べてもよく、ジグザグ状に並べてもよい。
また、実施の形態1では、図6に示すように、焼結体膜である波長変換部165は、基体140の裏面に形成されているが、波長変換部165の配置位置は裏面でなくてもよい。
例えば、波長変換部165は、LED150が配置される面である配置面に形成してもよい。この場合、LED150は、波長変換部165の上に実装される。
また、実施の形態1では、LED150は、板状の基体140の厚み方向に垂直な2つの主面のうちの一方の面(実施の形態1における配置面)にのみ配置されている。しかし、配置面および裏面の両方にLED150を配置してもよい。
また、図6および図7を用いて、基体140の裏面に波長変換部165または反射膜167を備える発光装置130について説明した。しかし、例えば、基体140の裏面にこれら以外の要素が備えられていてもよい。例えば、放熱のためのヒートシンクを基体140の裏面に配置してもよい。
これにより、各LED150の、温度上昇による発光効率の低下が抑制される。
なお、このように基体140の裏面にヒートシンクを配置した場合であっても、基体140の裏面に反射膜167を配置した場合と同じく、溝145に収容された第二波長変換材162により、基体140の側方への白色光の放出は実現される。
また、ヒートシンクを備えた発光装置130を、実施の形態2において説明した電球形ランプ100、直管形ランプ、および、環形ランプのそれぞれに、光源として採用してもよい。
また、実施の形態1および2において、基体140はガラス等を素材とする基板であるとした。しかし、基体140は板状の部材である必要はなく、例えば、棒状の部材であってもよく、曲面を有する部材であってもよい。
また、実施の形態1および2における発光装置130が備える半導体発光素子としてLEDを例示した。しかし、発光装置130が備える半導体発光素子は、半導体レーザまたは有機EL(Electro Luminescence)であってもよい。
本発明は、半導体発光素子を備える発光装置および当該発光装置を備えるランプ等として広く利用することができる。
100 電球形ランプ
110 グローブ
111 開口部
120 ステム
120a 延伸部
130 発光装置
140 基体
145 溝
150 LED
160 封止部材
161 第一波長変換材
162 第二波長変換材
165 波長変換部
166 第三波長変換材
167 反射膜
170 リード線
180 点灯回路
110 グローブ
111 開口部
120 ステム
120a 延伸部
130 発光装置
140 基体
145 溝
150 LED
160 封止部材
161 第一波長変換材
162 第二波長変換材
165 波長変換部
166 第三波長変換材
167 反射膜
170 リード線
180 点灯回路
Claims (9)
- 透光性を有する基体と、
前記基体に配置された半導体発光素子と、
前記半導体発光素子を封止する封止部材であって、前記半導体発光素子が発する光の波長を所定の波長に変換する第一波長変換材を含む封止部材と、
前記半導体発光素子の側方に設けられた溝であって、前記基体の前記半導体発光素子が配置された配置面または前記配置面とは反対側の面である裏面から陥凹状に設けられ、前記半導体発光素子が発する光の波長を前記所定の波長に変換する第二波長変換材を収容する溝と
を備える発光装置。 - 前記溝は、前記半導体発光素子の両側方に設けられている
請求項1記載の発光装置。 - 前記溝は、前記半導体発光素子を囲むように設けられている
請求項1記載の発光装置。 - 前記第一波長変換材と前記第二波長変換材とは同一の材料であり、
前記封止部材が、前記半導体発光素子を封止するとともに、前記溝の内方まで進入していることにより、前記溝に前記第二波長変換材が収容されている
請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光装置。 - さらに、前記基体の前記裏面に配置され、前記半導体発光素子が発する光を前記所定の波長に変換する第三波長変換材を含む波長変換部を備える
請求項1〜4のいずれか1項に記載の発光装置。 - 前記波長変換部は、前記裏面に形成された焼結体膜であり、
前記焼結体膜は、前記第三波長変換材と、無機材料からなる焼結用結合材とで構成される
請求項5記載の発光装置。 - 前記第一波長変換材、前記第二波長変換材および前記第三波長変換材は、前記半導体発光素子が発する光によって励起されて発光する蛍光体粒子で構成されている
請求項5または6に記載の発光装置。 - 前記基体の前記配置面には、複数の前記半導体発光素子が配置されており、前記溝の少なくとも一部は、複数の前記半導体発光素子の並び方向に沿って延設されている
請求項1〜7のいずれか1項に記載の発光装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の発光装置を備える
ランプ。
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