JPWO2012057253A1 - 蛍光シリコンナノ粒子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

光安定性に優れ、部位選択的な細胞染色を可能にする、表面を化学的に修飾したシリコンナノ粒子を提供すること。シリコンナノ粒子の表面を特定の化合物で化学的に修飾することにより、水への分散を実現し、蛍光特性が非常に優れ、加えて、従来の知見では全く予想できなかった表面修飾種によるシリコンナノ粒子の部位選択的な細胞染色を可能とする。

Description

本発明は、極めて安定な蛍光特性を示し、部位選択的な細胞染色を可能にする、表面を化学的に修飾したシリコンナノ粒子に関わる。また、本発明は、表面を化学的に修飾したシリコンナノ粒子を得るための方法、当該方法に用いるシリコンナノ粒子、及び当該シリコンナノ粒子を製造する方法に関わる。
従来技術
細胞内の特定の小器官を部位選択的に染色する技術は、分子生物学上の観察、測定を行う上で、極めて重要な技術であり、現在は色素分子を用いた染色が主流である。しかしながら、色素分子の蛍光退色は早く、観察の途中で蛍光が消光するため、長時間の観察が困難であるという問題がある。従って、蛍光が消光しない光安定性に優れた部位選択的な細胞染色を行う技術が要望されている。
また、色素分子に代わる低毒性の蛍光プローブとしてシリコンナノ粒子が検討されているが、従来のシリコンナノ粒子の製造技術は生産性に問題があった。また、蛍光特性も安定性に乏しく、長時間の貯蔵または紫外線照射により蛍光強度が下がるという問題もあったことから、従来技術においては、シリコンナノ粒子の蛍光特性の安定化のためアルキル有機物やシロキサン等で表面改質が必要とされ、製造方法として煩雑なものとなっていた。更に、従来技術によるシリコンナノ粒子は部位選択的な細胞染色を行うことが困難であった。従って、蛍光プローブとして色素分子に代えてシリコンナノ粒子を使用するためには、安定な蛍光特性を示すシリコンナノ粒子を簡便に製造する技術を確立することが不可欠である。
国際公開第2010/004774号
長時間にわたる細胞観察には、光安定性に優れ、部位選択的な細胞染色を可能とする蛍光プローブを開発することが必要である。本発明は、従来の色素蛍光プローブの問題に鑑み、光安定性に優れ、部位選択的な細胞染色能を付与するシリコンナノ粒子を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、シリコンナノ粒子の表面を特定の化合物で化学的に修飾することにより、水への分散を実現できるのみならず、蛍光特性が非常に優れ、加えて、従来の知見では全く予想できなかった表面修飾種によるシリコンナノ粒子の部位選択的な細胞染色が可能となることを見出した。また、本発明者らは、ケイ素化合物を原料とした気相プラズマを合成場として用いる方法により調製されるシリコンナノ粒子がそれ自体安定な蛍光特性を有しており、このものの表面を化学的に処理すると蛍光特性が更に向上することを見出した。
即ち、本発明は、
(1)シリコンナノ粒子が表面修飾種により化学的修飾がされてなる、表面が修飾されたシリコンナノ粒子、
(2)表面修飾種が、両親媒性官能基を有するブロックコポリマー、アミン類分子、カルボキシル基を有する化合物及びその塩からなる群より選択される、(1)に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子、
(3)シリコンナノ粒子が、ケイ素化合物のガスを原料として、気相プラズマを合成場として使用する方法により調製されるものである、(1)又は(2)に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子、
(4)シリコンナノ粒子が、
ケイ素化合物、アルゴンガス、及び水素ガスをプラズマチャンバー内に導入する工程、及び
プラズマチャンバー内で所定の周波数をかけてプラズマを発生させてシリコンナノ粒子を生成させる工程
を含む方法により調製されるものである、(1)〜(3)のいずれか1に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子、
(5)ケイ素化合物がハロゲン含有ケイ素化合物である、(3)又は(4)に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子、
(6)シリコンナノ粒子が、調製後にエッチング処理を施されたものである(3)〜(5)のいずれか1に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子、
(7)表面修飾種に生体物質と結合可能な有機化合物が結合している、(1)〜(6)のいずれか1に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子、
(8)生体物質と結合可能な有機化合物が架橋剤及び/又はカップリング剤を介して表面修飾種に結合している、(7)に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子。
(9)生体物質と結合可能な有機化合物がアビジン、ストレプトアビジン、ニュートロアビジン、ビオチン、アルブミン、グルタルアルデヒドの中から選ばれる少なくとも1種である、(7)又は(8)に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子、及び
(10)(1)〜(9)のいずれか1に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子を使用した染色用蛍光プローブ、
に関わる。
また、本発明は、
(11)ケイ素化合物のガスを原料として、気相プラズマを合成場として使用する、シリコンナノ粒子の製造方法、
(12)ケイ素化合物、アルゴンガス、及び水素ガスをプラズマチャンバー内に導入する工程、及び
プラズマチャンバー内で所定の周波数をかけてプラズマを発生させてシリコンナノ粒子を生成させる工程
を含む、(11)に記載の方法、
(13)プラズマチャンバー内におけるケイ素化合物ガス、アルゴンガス及び水素ガスの全圧が1.0〜10.0Torrである、(12)に記載の方法、
(14)プラズマチャンバー内におけるケイ素化合物ガスの分圧が3.3×10−3〜7.5Torrである、(12)又は(13)に記載の方法、
(15)生成したシリコンナノ粒子を、プラズマチャンバーの出口に設置したコールドトラップで捕集する工程を更に含む、(12)〜(14)のいずれか1に記載の製造方法、
(16)ケイ素化合物がハロゲン含有ケイ素化合物である(12)〜(15)のいずれか1に記載の方法、
(17)液体ハロゲン含有ケイ素化合物にアルゴンガス、及び水素ガスを通して、これらを一緒にプラズマチャンバー内に導入する、(16)に記載の方法、
(18)液体ハロゲン含有ケイ素化合物にアルゴンガスを通して、これらを一緒にプラズマチャンバー内に導入すると共に、液体ハロゲン含有ケイ素化合物及びアルゴンガスとは別に水素ガスをプラズマチャンバー内に導入する、(16)に記載の方法、
(19)周波数が13.56MHzである(12)〜(18)のいずれか1に記載の方法、
(20)(11)〜(19)の方法により得られるシリコンナノ粒子、
(21)(20)に記載のシリコンナノ粒子をフッ化水素でエッチングするシリコンナノ粒子の表面処理方法、
(22)(21)に記載の表面処理方法により得られるシリコンナノ粒子、
(23)(20)又は(22)に記載のシリコンナノ粒子の表面を化学的に修飾するシリコンナノ粒子の表面処理方法、及び
(24)両親媒性官能基を有するブロックコポリマー、アミン類分子、カルボキシル基を有する化合物及びその塩からなる群より選択される表面修飾種によりシリコンナノ粒子の表面を修飾する(23)に記載の方法、
に関わる。
本発明においては、ケイ素化合物のガスを原料として、気相プラズマを合成場として利用することにより、安定性に優れた蛍光特性を示すシリコンナノ粒子を一段階の工程で製造できる方法を提供することができる。本発明者らの実験によると、本発明の方法により製造されたシリコンナノ粒子の分散液を空気中で半年以上にわたり保存をしても初期の蛍光強度の8割以上の強度を維持し、また3時間以上紫外線を照射した後でも初期の蛍光強度の8割以上の強度を示した。また、色素分子に見られる光照射下での著しい蛍光消光現象は観察されず、長時間安定に蛍光を示した。従って、本発明により、長時間にわたり消光しない蛍光プローブを提供することが可能となる。また、本発明においては、シリコンナノ粒子の合成条件を変えることで、青色から赤色まで可視光全域の蛍光色を発するシリコンナノ粒子を得ることができ、従来の色素分子とは異なり、単一の材料からフルカラーの蛍光プローブを作製することが可能となり、細胞観察時における蛍光波長を変えることができる点でも有用である。
また、本発明の製造方法により得られるシリコンナノ粒子にエッチングや表面修飾を施すことにより、蛍光特性が更に向上することに加えて、細胞内の特定の小器官を選択的に染色する、部位選択的細胞染色の機能を発現することができる。従来使用されている蛍光色素分子も同様の機能を有するが、シリコンナノ粒子ではこれに加えて色素分子で見られる蛍光退色がほとんど起こらない。更に、固定化後(細胞膜の透過処理後)のみならず、生きている細胞(生細胞)に対しても染色が可能である。従って、本発明の蛍光シリコンナノ粒子は、蛍光色素分子における課題であった、長時間にわたる特定の細胞内小器官を観察する蛍光プローブとして使用が可能である。
更に、本発明の表面修飾シリコンナノ粒子において、表面修飾種に生体物質と結合可能な有機化合物を結合させることにより、DNA断片、抗原抗体反応、がんマーカーの標識などの蛍光ディテクターとして使用することができる。
シリコンナノ粒子製造装置の概略図 シリコンナノ粒子のエタノール分散溶液の吸収、PL及びPLEスペクトル シリコンナノ粒子のTEM画像 シリコンナノ粒子エタノール分散溶液の室温保管後の蛍光強度(積分PL強度)の変化 シリコンナノ粒子エタノール分散溶液の紫外線照射後の蛍光強度(積分PL面積)の変化 全圧を変化させて合成したシリコンナノ粒子のPLスペクトル コールドトラップを使用したシリコンナノ粒子製造装置の概略図 フッ化水素によるエッチング処理前後のシリコンナノ粒子のTEM像と粒径分布のグラフ フッ化水素によるエッチング前後の吸収スペクトルとPLスペクトルの変化 ブロックコポリマー(F−127)によるシリコンナノ粒子表面の修飾前後のTEM像 ブロックコポリマー(F−127)によるシリコンナノ粒子表面の修飾前後の溶液中での粒径分布 ブロックコポリマー(F−127)によるシリコンナノ粒子表面の修飾前後での吸収スペクトルとPLスペクトルの変化 表面修飾シリコンナノ粒子Aの水分散溶液に紫外線を照射した後の蛍光強度(積分PL面積)の変化 表面修飾シリコンナノ粒子Cの水分散溶液の粒径分布 表面修飾シリコンナノ粒子CのPLスペクトル 染色液A、Bで染色した固定化細胞(血管内皮細胞)の共焦点顕微鏡による観察結果 染色液A、Bで染色した生細胞(血管内皮細胞)の共焦点蛍光顕微鏡による観察結果 染色液A、Bで染色した生細胞(血管内皮細胞)の共焦点蛍光顕微鏡による蛍光像の拡大図 染色液Cで染色した生細胞(血管内皮細胞)の共焦点蛍光顕微鏡による観察結果 染色液A、Fで染色した生細胞(血管内皮細胞)の共焦点顕微鏡による蛍光像 蛍光色素(テキサスレッド-ファロイジン)と染色液Bで染色した固定化細胞(血管内皮細胞)の励起光照射時間による蛍光像の変化 ビオチンを固定化した金線を、表面修飾シリコンナノ粒子Fの分散液で処理した場合(a)、表面修飾シリコンナノ粒子Bの分散液で処理した場合(b)における共焦点顕微鏡による蛍光像
(1)シリコンナノ粒子の表面の化学的修飾
本発明においては、シリコンナノ粒子の表面に化学的修飾処理を施すことにより、水への分散性を実現することができる。本発明に使用できる表面修飾種としては、水との相互作用の強い極性の官能基、例えば、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、アリルアミノ基、シアノ基、スルホン基、アミド基、イミド基、硫酸エステル基等を有する化合物又はその塩等、またこれらの官能基を含む糖、ペプチド等が挙げられる。また、本発明においては、表面修飾種として、両親媒性界面活性剤も使用することができ、例えば、BRIJ、Igepal(登録商標)、TX−100などが挙げられる。また、本発明においては、両親媒性官能基を有するブロックコポリマーも使用することができ、例えば、PluronicP123、F−127や、スチレンモノマーとアクリル酸モノマーのブロックコポリマーなどが好適に使用される。
本発明においては、上記表面修飾種の中でも、アリルアミン等のアミン類分子、カルボキシル基を有する化合物又はその塩、両親媒性官能基を有するブロックコポリマーを使用すると、水への分散性が得られるのみならず、表面修飾種によるシリコンナノ粒子の部位選択的な細胞染色が可能となり好ましい。
本発明において、シリコンナノ粒子の表面を化学的に修飾するには公知の方法で行うことができる。例えば、両親媒性ブロックコポリマーの溶液と、シリコンナノ粒子の分散溶液を適当な時間常温で攪拌することにより行うことができる。こうして表面が化学的に修飾されたシリコンナノ粒子(以下「表面修飾シリコンナノ粒子」ともいう。)を得ることができる。ここで、本発明の表面修飾ナノ粒子においては、表面修飾種がシリコンナノ粒子の表面と共有結合、分子間結合、イオン結合、又は水素結合していていてもよく、あるいはこれらの組合わせであってもよい。また、本発明の表面修飾ナノ粒子においては、シリコンナノ粒子の表面が表面修飾種により、親水性/疎水性相互作用など、結合を介さない形で被覆されていてもよい。
本発明においては、シリコンナノ粒子にエッチング処理を施した後に、その表面を化学的に修飾して表面修飾シリコンナノ粒子を得ることができる。
本発明における表面修飾シリコンナノ粒子を製造するには、任意のシリコンナノ粒子を使用することができるが、特に、シリコンナノ粒子自体として安定な蛍光特性を示すものを使用することが好ましい。このようなシリコンナノ粒子は、以下に示す製造方法により得ることができる。
(2)安定な蛍光特性を有するシリコンナノ粒子の製造方法
本発明者は、ケイ素化合物のガスを原料として、気相プラズマを合成場として使用する方法で製造されるシリコンナノ粒子はそれ自体安定した蛍光特性を示すことを見出した。かかるシリコンナノ粒子の製造方法及びこれにより得られるシリコンナノ粒子も本発明の範囲内である。
本発明においては、ケイ素化合物として、シラン(水素化ケイ素)、ハロゲン含有ケイ素化合物を使用できる。本発明において使用できるハロゲン含有ケイ素化合物としては、例えば、三塩化シラン、四塩化ケイ素、四臭化ケイ素、四ヨウ化ケイ素が挙げられる。
本発明の方法において、ケイ素化合物としてシラン、三塩化シランを使用する場合は、これら化合物は常温で気体であるため、搬送ガスと共にまたは単独でプラズマチャンバーなどのプラズマを発生させる場(プラズマ場)に導入することができる。また、本発明の方法において、ケイ素化合物として四塩化ケイ素、四臭化ケイ素を使用する場合は、これら化合物は常温で液体であるため、液体を予めガス化させて搬送ガスと共にプラズマ場に導入してもよいし、液体に搬送ガスを通してバブリングして、搬送ガスと共にプラズマ場に導入してもよいが、後者の方が簡便に行うことができる。更に、本発明の方法において、ケイ素化合物として四ヨウ化ケイ素を使用する場合は、常温で固体であるため、加熱して予めガス化させて搬送ガスと共にプラズマ場に導入するか、加熱して液体にして搬送ガスを通してバブリングして、搬送ガスと共にプラズマ場に導入することができる。本発明の方法において使用することができる搬送ガスは、アルゴンガスがある。
本発明の方法においては、還元剤として水素ガスもプラズマ場に導入する。水素ガスは、ケイ素化合物と別にプラズマ場に導入することもできるが、ケイ素化合物、搬送ガスとともにプラズマ場に導入することもできる。ケイ素化合物として四塩化ケイ素、四臭化ケイ素、四ヨウ化ケイ素を使用する場合には、液体状態の化合物に搬送ガス及び水素ガスを通して、これらを一緒にプラズマ場に導入することができる。
プラズマを発生させる装置としてはプラズマチャンバーが一般に使用できる。本発明においては、RF容量結合水平電極放電プラズマが好適に使用される。この装置は、真空チャンバー内に上下電極が水平に配置され、原料ガスは上部電極のシャワーヘッド部から供給される。また、下部電極は温度制御可能な基板であり、反応温度の制御を行える。
本発明の方法においては、プラズマチャンバー内でのプラズマ出力密度は、通常、0.1〜2.5W/cmに設定される。電極の温度は、通常、上部電極は室温に、下部電極は室温〜600℃に設定される。また、周波数については、高周波誘導熱プラズマで通常使用される周波数を使用することができるが、好ましくは13.56MHzの周波数が使用される。
プラズマチャンバーにケイ素化合物を導入する流速は、一般には、1〜30sccm(標準立法センチメートル/分)、好ましくは1〜3sccmである。また、プラズマ場へのアルゴンガスを導入する全流速は、通常40〜300sccm、好ましくは115〜155sccmの範囲である。また、プラズマチャンバーに水素ガスを導入する流速は、通常、20sccmである。
本発明の方法においては、プラズマチャンバー内におけるケイ素化合物ガス、アルゴンガス及び水素ガスの全圧は、一般に1.0〜10.0Torr、好ましくは2.5〜5.0Torr、より好ましくは2.5〜3.5Torrに制御される。また、本発明においては、好適には、反応時間は3〜30分である。
また、本発明の方法においては、プラズマチャンバー内におけるケイ素化合物ガスの分圧は、一般に3.3×10−3〜7.5Torr、好ましくは1.6×10−2〜0.13Torr、より好ましくは1.6×10−2〜9.1×10−2Torrの範囲に制御される。これにより、シリコンナノ粒子の蛍光色を制御することが可能である。ケイ素化合物ガスの分圧が低いほど赤色シリコンナノ粒子が生成し、分圧が高いほど青色シリコンナノ粒子が生成する。
本発明の方法において、プラズマチャンバー内で形成されたシリコンナノ粒子を捕集するには、真空チャンバーと排ガス管の間にフィルターを設けて当該フィルター上で捕集することができる。フィルターとしてはPTFEフィルターが好適に使用される。
更に、本発明の方法においては、生成したシリコンナノ粒子を捕集するために、真空チャンバーの出口にコールドトラップを設置することができる。コールドトラップの冷却媒体として液体窒素が好適に使用される。コールドトラップを設けることにより、生成したシリコンナノ粒子と一緒にプラズマチャンバーから排出されるアルゴンガスやハロゲン化水素ガス、ハロゲンガスが液化若しくは固化し、シリコンナノ粒子が液化物、固化物とともに捕集容器の側壁や底部に堆積するため、シリコンナノ粒子が容器内で散逸することを防ぐことができ、捕集率を向上させることができる。
本発明の方法により製造されるシリコンナノ粒子は、安定性に優れた蛍光特性を示す。具体的には、空気中で半年以上にわたり保存をしても初期の蛍光強度の8割以上の強度を維持し、また3時間以上紫外線を照射した後でも初期の蛍光強度の8割以上の強度を示す。
本発明の方法により製造されるシリコンナノ粒子自体の表面を化学的に修飾して前記表面修飾シリコンナノ粒子を得ることができる。また、当該シリコンナノ粒子を以下に記載の方法でエッチング処理して、その後、シリコンナノ粒子の表面を化学的に修飾することもできる。
(3)シリコンナノ粒子のエッチング
本発明の方法で製造されるシリコンナノ粒子は、場合により、エッチングを施すことができる。これにより蛍光強度を増大させ得る。エッチングは、フッ化水素、又はフッ化水素と硝酸の混酸を用いて行うことができる。エッチングは、本発明のシリコンナノ粒子をエタノール等のアルコール類やトルエン等の有機溶媒に分散させ、この分散溶液にフッ化水素等を直接添加することにより行うことができる。添加するフッ化水素等の量として、シリコンナノ粒子(存在する粉末全てがSiOからなると仮定した場合)に対する化学量論量のフッ化水素の少なくとも1倍、好ましくは少なくとも10倍添加する。
(4)シリコンナノ粒子を使用した染色用蛍光プローブ
本発明のシリコンナノ粒子は、蛍光安定性に優れることから、生体組織、細胞、細胞内小器官などの染色用蛍光プローブとして好適に使用することができる。本発明の製造方法で得られるシリコンナノ粒子自体、当該シリコンナノ粒子にエッチング処理を施したもの、及び当該シリコンナノ粒子又はエッチング処理を施したシリコンナノ粒子の表面を化学的に修飾したもののいずれも(以下「本発明のシリコンナノ粒子等」という)染色用蛍光プローブとして使用することができ、更には、部位選択的な染色も可能となる。
本発明のシリコンナノ粒子等を使用した染色用蛍光プローブは、本発明のシリコンナノ粒子等をジメチルスルホキシド(DMSO)等の有機溶媒や水に分散させた染色液として通常使用される。本発明の染色用蛍光プローブは、固定化し細胞膜透過処理を施した組織や細胞、或いは生きている組織や細胞の何れにも使用することができる。細胞や組織の透過処理、固定化は公知の方法(例えば、ホルムアルデヒドで固定化した後、TritonX−100によって細胞膜透過処理を行う方法)を用いることができる。
本発明の染色用蛍光プローブを用いて染色した細胞や組織を観察するには、市販の共焦点顕微鏡及び蛍光顕微鏡(透過型蛍光顕微鏡または落射型蛍光顕微鏡)を使用することができる。励起光には、共焦点顕微鏡の場合は半導体レーザー(405nm)、蛍光顕微鏡の場合は紫外線(365nm)を一般に使用する。
本発明のもう一つ別の態様は、表面修飾種に生体物質と結合可能な有機化合物が結合している表面修飾シリコンナノ粒子である。生体物質と結合可能な有機化合物とは、生体物質と抗原抗体反応をする物質や、アビジン化された生体物質とアビジン−ビオチン結合を介して結合する物質、生体物質に含まれる特定の官能基とカップリングして結合する物質等、種々のものが含まれる。例として、アビジン、ストレプトアビジン、ニュートロアビジン、ビオチン、アルブミン、グルタルアルデヒドが挙げられるが、これらに限定されない。本発明においては、表面修飾種に生体物質と結合可能な有機化合物が直接結合していてもよく、また、架橋剤及び/又はカップリング剤を介して結合していてもよい。架橋剤及びカップリング剤としては、グルタルアルデヒド、EDC(1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩)/スルホ−NHS(N−ヒドロキシスルホスクシンイミド)などが挙げられる。従って、表面修飾種にグルタルアルデヒドが結合した表面修飾シリコンナノ粒子、表面修飾種にグルタルアルデヒドが結合し、グルタルアルデヒドにアビジンなどの生体物質と結合可能な有機化合物が結合した表面修飾シリコンナノ粒子も本発明の範囲内である。また、生体物質としては、例えば、抗体、タンパク質、核酸があり、これら生体物質にビオチン化されたものも含まれる。
表面修飾種に生体物質と結合可能な有機化合物が結合した表面修飾シリコンナノ粒子の非限定的な例として、シリコンナノ粒子をアリルアミンで処理して、シリコンナノ粒子の表面にアミノ基を導入し、これをグルタルアルデヒドと反応させ、更に、ストレプトアビジンを反応させることにより、表面がストレプトアビジンで修飾されたシリコンナノ粒子を得ることができる。ストレプトアビジン、アビジン及びニュートロアビジンからなるアビジンファミリーは、ビオチンと選択的に結合することができ、また、ビオチンを用いてDNA断片、抗体、がんマーカーを標識することができるため、アビジンファミリーで修飾したシリコンナノ粒子は、抗原抗体反応などの蛍光ディテクターとして使用することができる。また、アビジンファミリーで修飾したシリコンナノ粒子にビオチン化された抗体を結合させ、更に他の抗原抗体反応により二次抗体を結合させることで、抗原抗体反応の蛍光ディテクターとして使用することもできる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[測定方法]
(1)透過型電子顕微鏡(TEM)
以下の各実施例で得られたシリコンナノ粒子を、エネルギー分散型X線分光計(EDS)(Tracor Northern Voyager社)を装備した透過型電子顕微鏡(日本電子(株)2010F)を用いて、200kVの加速電圧で、直接観察した。TEM試料は、炭素被覆銅TEM格子上に試料溶液の液滴を滴下することにより調製した。シリコンナノ粒子の粒径分布グラフは、TEM像中の400個超の粒子の大きさを測定することにより得られた。
(2)蛍光/吸収スペクトル
蛍光、フォトルミネッセンス(PL)励起(PLE)及び量子効率の測定には,UV−vis−NIR分光計(日立(株)U−4100)及び蛍光分光計(日本分光株式会社FP−6500)を使用した。また、量子効率の測定には、量子効率が既知である(95%)参照化合物R6Gをエタノールに分散させた。FluorologTau−3ライフタイムシステム(Jobin Yvon Horiba)を用いて周波数−ドメイン位相変調を測定してPLライフタイムを得た。参照試料として、Ludox(登録商標)TMA(アルドリッチ社、コロイダルシリカを34重量%含有)を用いた。測定には、360nmの励起波長を用い、光カットフィルターを用いて400nmより長波長の蛍光を検出した。
(3)液中での粒径分布
動的光散乱測定装置(Malvern Instrument Ltd, Zetasizer Nano)内に溶液試料を挿入し、波長633nmの赤色光を照射した際に得られる173°の散乱光強度を測定して、溶液中の粒子粒径分布を測定した。
(4)細胞の染色
正常ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)をガラスボトムディッシュ上で培養し、染色に用いた。固定化細胞の染色の場合、染色液(シリコンナノ粒子分散液)をPBSで5倍希釈した後、細胞と共に室温で1時間インキュベートすることにより、染色を行った。また、生細胞の染色の場合、染色液(シリコンナノ粒子分散液)を培地で5倍希釈した後、細胞と共にインキュベータ(37℃、5%CO)中で6時間インキュベートすることにより、染色を行った。
(5)染色細胞の観察
細胞の染色像の観察には、共焦点顕微鏡(Leica TCS−SP2)を用いた。励起波長は405nmの青色光を用い、波長430−700nmで蛍光像を観察した。
1.シリコンナノ粒子の合成と評価
以下の実施例では、RF(13.56MHz高周波)容量結合水平電極放電プラズマからシリコンナノ粒子を合成する。
[実施例1]
(1)合成手順
図1に示すシリコンナノ粒子製造装置を用いて、以下の手順によりシリコンナノ粒子を合成した。ステンレス製の耐圧容器に液体四臭化ケイ素(Sigma−Aldrich社から購入、純度:99.995%)250mlを充填した。容器中の液体四臭化ケイ素にアルゴンガスを通し、また還元剤として水素ガスを別のガスラインからプラズマチャンバー内に導入し、四臭化ケイ素、アルゴンガス、水素ガスからなる前駆物質をプラズマチャンバー内に導入した。プラズマ出力密度を1.25W/cmに固定した。四臭化ケイ素の流速は、反応器の制御温度(一般に50℃)における四臭化ケイ素の飽和蒸気圧を用いて計算したところ、1〜3sccm(標準立法センチメートル/分)であった。合成の間、下部電極の温度を400℃に維持した。水素ガスの流速を20sccmに設定し、アルゴンガスの全流速を115〜155sccmの範囲とした。プラズマチャンバー内における四臭化ケイ素ガス、アルゴンガス及び水素ガスの全圧を3Torrに制御した。反応時間は3分であった。形成されたシリコンナノ粒子は、プラズマチャンバーと排ガス管の間に設けた細孔径10μmのPTFEフィルター(ミリポア社)で捕集した。PTFEフィルターによる生成粒子の捕集率は0.2〜0.7mg/分であり、これから粒子の収率は約18%と見積もられた。穏やかな超音波処理を用いて、捕集した粒子をフィルターからエタノール中に移した。その結果、透明で、自然光下で無色なナノ粒子の懸濁液(分散溶液)を得た。
(2)シリコンナノ粒子の光物性評価
(1)で得られたシリコンナノ粒子のエタノール分散溶液に365nmの紫外線を照射すると、溶液は鮮やかな青色発光を示した。また、このシリコンナノ粒子のエタノール分散溶液の吸収、PL及びPLEスペクトルを図2−1に示す。この溶液は、340nmで励起した場合に、470nmでピークを有するPL発光を示した。PLEスペクトルは470nmで観察され、これは、360nmで励起された場合に最高ピーク強度を示した。また、得られた粒子のTEM画像を図2−2に示す。
また、シリコンナノ粒子のエタノール分散溶液を室温で保管した後の、蛍光強度(積分PL強度)の変化を図3に示す。この図から、合成されたシリコンナノ粒子は、240日まで保管した後でも初期の蛍光強度に対して8割以上の強度を示すことが分かる。また、シリコンナノ粒子のエタノール分散溶液に紫外線を照射した後の蛍光強度(積分PL面積)の変化を図4に示す。この図から、合成されたシリコンナノ粒子は、180分紫外線を照射した後でも初期の蛍光強度に対して8割以上の強度を示すことが分かる。
[実施例2]
全圧を変化させたシリコンナノ粒子の合成
プラズマチャンバー内における四臭化ケイ素ガス、アルゴンガス及び水素ガスの全圧を3.5、3.2、2.8、2.2Torr及び2.0Torr以下に制御した以外は、実施例1と同様の条件でシリコンナノ粒子を合成し、そのエタノール分散溶液を得た。(夫々の試料を実施例2−1〜2−5とする。)シリコンナノ粒子のエタノール分散溶液に365nmの紫外線を照射すると溶液は、合成時の全圧に応じて以下の発光を示した。また、各試料のPLスペクトルを図5に示す。ただし、2.0Torr以下の全圧で制御した場合は、合成直後には可視PLは観察されず、フッ化水素/硝酸の混酸でエッチングすることで赤色の発光を確認できる。
Figure 2012057253
[実施例3]
コールドトラップを用いたシリコンナノ粒子の合成
実施例1で使用したシリコンナノ粒子の製造装置(図1参照)において、プラズマチャンバーの後ろにPTFEフィルターを設置する代わりに、コールドトラップを設置した製造装置を準備した。その概略を図6に示す。冷却媒体として液体窒素を使用した。この製造装置を用いて、実施例1と同様の条件でシリコンナノ粒子を合成した。その結果、コールドトラップ内に、液体窒素による冷却で液化や固化したアルゴン並びに臭化水素中にシリコンナノ粒子が捕集された。液体窒素の入ったトラップを外し、気化したアルゴンを排ガス管から徐々に取り除くとトラップの底部周辺にシリコンナノ粒子が捕集された。生成粒子の収率は80%であった。
2.シリコンナノ粒子のエッチング処理
[実施例4]
実施例1で得られたシリコンナノ粒子のエッチング処理を行った。PTFE容器にシリコンナノ粒子を0.2mg入れ、これに2mlのエタノールを添加してエタノール分散溶液とし、当該溶液に6μlのフッ化水素を直接加えた。添加したフッ化水素の量は、シリコンナノ粒子(存在する粉末全てがSiOからなると仮定した場合)に対する化学量論量のフッ化水素の少なくとも10倍に相当する。フッ化水素によるエッチング処理前後のシリコンナノ粒子のTEM像と粒径分布のグラフを図7に示す。また、エッチング前後での吸収スペクトルとPLスペクトルの変化を示すグラフを図8に示す。図7からエッチングによりシリコンナノ粒子の粒径が全体的に小さくなり、また、図8からエッチング処理により蛍光強度が増加することが示される。
3.シリコンナノ粒子の表面の化学的修飾
[実施例5]
(1)ブロックコポリマー(F−127)によるシリコンナノ粒子の表面修飾−1
フッ化水素によるエッチング処理後のシリコンナノ粒子を用いて粒子表面の化学的修飾を行った。実施例4で得たシリコンナノ粒子50mgをエッチング処理後、20mlのトルエンに分散した溶液を準備した。また、ブロックコポリマー(F−127)100mgを5mlの純水に溶解した溶液を準備した。2種類の溶液を混合して10時間攪拌し、溶媒を全て蒸発させた後、5mlの純水を加えて粒子を分散させた。その後、細孔径450nmのPTFEフィルター(ミリポア社)で濾過をして、ブロックコポリマー(F−127)で表面修飾したシリコンナノ粒子(表面修飾シリコンナノ粒子A)を得た。
(2)表面修飾シリコンナノ粒子Aの分散性評価
ブロックコポリマー(F−127)によるシリコンナノ粒子表面の修飾前と修飾後のTEM像を図9に示す。また、シリコンナノ粒子表面の修飾前と修飾後の溶液(修飾前の溶媒はエタノールであり、修飾後の溶媒は純水である)中での粒径分布を図10に示す。図10から、シリコンナノ粒子の表面を化学的に修飾することにより溶液中での分散凝集性が制御されることが示される。
(3)表面修飾シリコンナノ粒子Aの光物性評価
ブロックコポリマー(F−127)によるシリコンナノ粒子表面の修飾前後での吸収スペクトルとPLスペクトルの変化を示すグラフを図11に示す。図11から、シリコンナノ粒子の表面を化学的に修飾することにより、量子効率が約15%から43%と3倍程度向上することが確認できる。
また、表面修飾シリコンナノ粒子Aの水分散溶液に紫外線を照射した後の蛍光強度(積分PL面積)の変化を図12に示す。この図から、本発明の表面修飾シリコンナノ粒子は、180分紫外線を照射した後でも初期の蛍光強度に対して8割以上の強度を示すことが分かる。
[実施例6]
アリルアミンによるシリコンナノ粒子の表面修飾−1
実施例4で得たシリコンナノ粒子50mgをエッチング処理後、8mlのエタノールに分散した溶液を準備した。この溶液に、0.05MのHPtCl・6HO10ml、アリルアミン(3−アミノプロペン)0.2mlを添加し、70℃で12時間反応させた。その後、溶媒であるエタノールを蒸発させ、純水8mlを加えて粒子を分散させることで、アリルアミンで表面修飾したシリコンナノ粒子(表面修飾シリコンナノ粒子B)を得た。
[実施例7]
(1)ブロックコポリマー(PS−b−PAA)によるシリコンナノ粒子の表面修飾
ポリスチレンモノマーとアクリル酸モノマーからなる以下の式で表されるブロックコポリマー(PS−b−PAA;Sigma−Aldrich社)を準備した。
Figure 2012057253
(x=54〜65、y=26〜32、重量平均分子量:7470〜9130)
実施例4で得たシリコンナノ粒子50mgをエッチング処理後、9.0mlのTHFに分散した溶液を準備した。また、ブロックコポリマー(PS−b−PAA)50mgを9.0mlのTHFに溶解した溶液を準備した。2種類の溶液を混合した後9.0mlの純水を加え、10時間攪拌した。溶媒を全て蒸発させた後、8.0mlの純水を加えて粒子を分散させた。その後、細孔径450nmのPTFEフィルター(ミリポア社)で濾過をして、ブロックコポリマー(PS−b−PAA)で表面修飾したシリコンナノ粒子(表面修飾シリコンナノ粒子C)を得た。
(2)表面修飾シリコンナノ粒子Cの分散性評価
表面修飾シリコンナノ粒子Cの水分散溶液の粒径分布を図13に示す。図13から、シリコンナノ粒子の表面をブロックコポリマー(PS−b−PAA)で修飾することにより水分散性が実現できることが示される。
(3)表面修飾シリコンナノ粒子Cの光物性評価
表面修飾シリコンナノ粒子CのPLスペクトルを示すグラフを図14に示す。PS−b−PAA自体が405nm付近に蛍光を有するためシリコンナノ粒子の蛍光と重なった形で示される。
[実施例8]
ブロックコポリマーによるシリコンナノ粒子の表面修飾−2
実施例3(コールドトラップを用いた合成)で得られたシリコンナノ粒子について、フッ化水素によるエッチングを行わずに、ブロックコポリマーによる粒子表面の化学的修飾を行った。実施例5に記載した手順に従って、ブロックコポリマー(F−127)で表面修飾したシリコンナノ粒子(表面修飾シリコンナノ粒子D)を得た。
[実施例9]
アリルアミンによるシリコンナノ粒子の表面修飾−2
実施例3で得られたシリコンナノ粒子について、フッ化水素によるエッチングを行わずに、アリルアミンによる粒子表面の化学的修飾を行った。実施例6に記載した手順に従って、アリルアミンで表面修飾したシリコンナノ粒子(表面修飾シリコンナノ粒子E)を得た。
4.表面修飾シリコンナノ粒子を用いた染色用蛍光プローブ
[実施例10]
固定化細胞の観察
(1)細胞染色
実施例5で得た表面修飾シリコンナノ粒子A15mgを10mlの純水に分散させて染色液Aを調製した。実施例6で得た表面修飾シリコンナノ粒子B15mgを10mlの純水に分散させて染色液Bを調製した。
正常ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)に対し、3.7%ホルムアルデヒドで固定化処理を10分間行い、その後0.1%TritonX−100で細胞膜透過処理を5分間施した。
固定化処理した細胞に、染色液A、Bを用いて上記した要領で染色処理を行った。
(2)染色細胞の観察
染色液A、Bで染色した細胞について共焦点顕微鏡による観察を行った結果を図15に示す。図15の左側には透過像を、真中には蛍光像を、右側には透過像と蛍光像を重ね合わせた像を示す。同図から、表面修飾シリコンナノ粒子B(アリルアミン修飾)は細胞の核に対して選択的に染色しており、表面修飾シリコンナノ粒子A(ブロックコポリマー(F−127)修飾)は細胞基質に対して選択的に染色していることが示される。
[実施例11]
生細胞の観察
(1)表面修飾種による部位選択的細胞染色
実施例7で得た表面修飾シリコンナノ粒子C15mgを10mlの純水に分散させて染色液Cを調製した。正常ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)について、細胞膜透過処理を施さない生細胞について、実施例10で使用した染色液A、Bおよび染色液Cを用いて染色処理を行った。
染色した細胞について共焦点顕微鏡による観察を行った結果を図16−1に示す。図16−1の左側には透過像を、真中には蛍光像を、右側には透過像と蛍光像の重ね合わせを示す。また、蛍光像の拡大図を図16−2に示す。これらの図から、表面修飾シリコンナノ粒子Bはリソソームを選択的に染色し、表面修飾シリコンナノ粒子Aは小胞体を選択的に染色していることが示される。また、染色液Cで染色した細胞について共焦点顕微鏡による観察を行った結果を図17に示す。図17の右側には透過像を、左側には蛍光像を示す。同図から、表面修飾シリコンナノ粒子C(PS−b−PAA修飾)はリソソームに対して選択的に染色していることが示される。
(2)同一修飾種を用いたシリコンナノ粒子凝集体サイズによる部位選択的細胞染色
実施例5で記した染色液Aと、その半分の表面修飾種濃度で修飾した染色液Fを作製した。実施例5(2)に記した通り、同一の表面修飾種(F−127)の添加濃度を変えることで修飾された凝集体サイズの異なるシリコンナノ粒子溶液を作製できる。生細胞に対し、染色処理を施した。その結果を図18に示す。凝集体サイズが小さい染色液Aでは小胞体に選択的に染色している一方で、凝集体サイズが大きい染色液Eではリソソームに選択的に染色していることが示される。表面修飾種のみならず凝集体サイズによっても染色部位を制御できることが示される。
[実施例12]
蛍光安定性の評価
実施例10で用いた細胞膜透過処理後の血管内皮細胞について、蛍光色素(テキサスレッド-ファロイジン(テキサスレッド(色素)とファロイジンを結合させた化合物))と染色液Bを用いて染色した。染色した細胞について共焦点顕微鏡による観察を行い、励起光照射時間による像の変化を図19に示す。図19の左側は観察直後(励起光照射0分)の蛍光像、真中は励起光照射3分後の蛍光像、右側は励起光照射6分後の蛍光像を示す。観察直後の像から、蛍光色素がアクチンフィラメントを選択的に染色し、表面修飾シリコンナノ粒子Bが核を選択的に染色していることが示される。そして、励起光照射時間の経過に伴って、蛍光色素の像は徐々に薄くなり、照射6分後にはほぼ蛍光退色している。これに対して、表面修飾シリコンナノ粒子Bの蛍光強度はほとんど退色しないことが分かる。
5.表面修飾シリコンナノ粒子への生体物質と結合可能な有機化合物の導入
[実施例13]
(ストレプトアビジンによる修飾)
前記表面修飾シリコンナノ粒子B 5mgをPBS(リン酸緩衝液)4mlに分散した。分散液に、グルタルアルデヒド(和光純薬)1ml(25%のPBS溶液)を加え、常温で2時間攪拌した。分散液を蒸発させ、余剰のグルタルアルデヒドを除去した。得られた粒子をPBS5mlに再分散し、ストレプトアビジン(Invitrogen社)0.6gを加えて常温で3時間攪拌した。これにより、ストレプトアビジンで表面修飾したシリコンナノ粒子(表面修飾シリコンナノ粒子F)の分散液が得られ、当該分散液を4℃で保存した。
表面修飾シリコンナノ粒子FのPLスペクトルを測定したところ、表面修飾シリコンナノ粒子Bと同様に、470nm付近に蛍光を有していた。
(金線へのビオチンの固定)
金線をpiranha溶液(硫酸:過酸化水素=3:1(体積比)の混合溶液)で洗浄し、表面の有機物を除去した。Biotin−SAM Formation Reagent(同仁化学研究所)をエタノールに溶解し、100μMの溶液を調製した。当該溶液に金線を浸漬し、室温で1時間静置した。これにより、金線上にビオチンを固体化した。その後、金線をエタノールと純水で洗浄した。
(共焦点顕微鏡観察)
ビオチンを固定化した金線を、前記ストレプトアビジンで表面修飾したシリコンナノ粒子(表面修飾シリコンナノ粒子F)の分散液中に1時間浸漬した。その後、金線を取り出し、純水で洗浄した。この金線を共焦点顕微鏡観察した結果を図20に示す。
図20の(a)は表面修飾シリコンナノ粒子Fの分散液で処理した金線の蛍光像を示し、(b)は、ストレプトアビジンで表面修飾していないシリコンナノ粒子(表面修飾シリコンナノ粒子B)の分散液で処理したビオチンを固定化した金線の蛍光像を示す。(a)から、金線の形に沿って、シリコンナノ粒子由来の蛍光が観測されることから、ストレプトアビジン−ビオチン結合によって金線がシリコンナノ粒子で被覆されていることが確認される。一方、アリルアミンのみで修飾した表面修飾シリコンナノ粒子Bを用いた場合は、金線が当該シリコンナノ粒子で被覆されていないことが確認される。
以上詳述したように、本発明においては、ケイ素化合物ガスを原料として、気相プラズマを合成場として利用することにより、安定性に優れた蛍光特性を示すシリコンナノ粒子の製造方法を提供することができる。本発明の方法により製造されたシリコンナノ粒子の分散液は、空気中で半年以上にわたり保存をしても高い蛍光強度を維持し、3時間以上紫外線を照射した後でも高い蛍光強度を示すように、極めて安定な蛍光特性を有する。従って、本発明により、長時間にわたり消光しない蛍光プローブを提供することが可能となる。また、本発明においては、シリコンナノ粒子の合成条件を変えることで、青色から赤色(紫色)まで可視光全域の蛍光色を発するシリコンナノ粒子を得ることができ、従来の色素分子とは異なり、単一の材料からフルカラーの蛍光プローブを作製することが可能となり、細胞観察時における蛍光波長を変えることができる点でも有用である。
また、本発明の製造方法により得られるシリコンナノ粒子に、エッチングを施すことにより蛍光強度の増加を達成することができる。更に、本発明の製造方法により得られるシリコンナノ粒子の表面を化学的に修飾することにより、蛍光強度を更に増大し、かつ蛍光安定性も維持することが可能である。加えて、シリコンナノ粒子の表面を化学的に修飾することで、細胞内の特定の小器官を選択的に染色する、部位選択的細胞染色の機能を発現することができ、また、色素分子で見られる蛍光退色がほとんど起こらない。更に、固定化細胞のみならず生細胞に対しても染色が可能である。従って、本発明の方法により製造されるシリコンナノ粒子及び表面修飾シリコンナノ粒子は、蛍光色素分子における課題であった、長時間にわたる特定の細胞内小器官を観察する蛍光プローブとして使用が可能である。
更に、本発明の表面修飾シリコンナノ粒子において、表面修飾種に生体物質と結合可能な有機化合物を結合させることにより、DNA断片、抗原抗体反応、がんマーカーの標識などの蛍光ディテクターとして使用することができる。

Claims (24)

  1. シリコンナノ粒子が表面修飾種により化学的修飾がされてなる、表面が修飾されたシリコンナノ粒子。
  2. 表面修飾種が、両親媒性官能基を有するブロックコポリマー、アミン類分子、カルボキシル基を有する化合物及びその塩からなる群より選択される、請求項1に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子。
  3. シリコンナノ粒子が、ケイ素化合物のガスを原料として、気相プラズマを合成場として使用する方法により調製されるものである、請求項1又は2に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子。
  4. シリコンナノ粒子が、
    ケイ素化合物、アルゴンガス、及び水素ガスをプラズマチャンバー内に導入する工程、及び
    プラズマチャンバー内で所定の周波数をかけてプラズマを発生させてシリコンナノ粒子を生成させる工程
    を含む方法により調製されるものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子。
  5. ケイ素化合物がハロゲン含有ケイ素化合物である、請求項3又は4に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子。
  6. シリコンナノ粒子が、調製後にエッチング処理を施されたものである請求項3〜5のいずれか1項に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子。
  7. 表面修飾種に生体物質と結合可能な有機化合物が結合している、請求項1〜6のいずれか1項に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子。
  8. 生体物質と結合可能な有機化合物が架橋剤及び/又はカップリング剤を介して表面修飾種に結合している、請求項7に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子。
  9. 生体物質と結合可能な有機化合物がアビジン、ストレプトアビジン、ニュートロアビジン、ビオチン、アルブミン、グルタルアルデヒドの中から選ばれる少なくとも1種である、請求項7又は8に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の表面が修飾されたシリコンナノ粒子を使用した染色用蛍光プローブ。
  11. ケイ素化合物のガスを原料として、気相プラズマを合成場として使用する、シリコンナノ粒子の製造方法。
  12. ケイ素化合物、アルゴンガス、及び水素ガスをプラズマチャンバー内に導入する工程、及び
    プラズマチャンバー内で所定の周波数をかけてプラズマを発生させてシリコンナノ粒子を生成させる工程
    を含む、請求項11に記載の方法。
  13. プラズマチャンバー内におけるケイ素化合物ガス、アルゴンガス及び水素ガスの全圧が1.0〜10.0Torrである、請求項12に記載の方法。
  14. プラズマチャンバー内におけるケイ素化合物ガスの分圧が3.3×10−3〜7.5Torrである、請求項12又は13に記載の方法。
  15. 生成したシリコンナノ粒子を、プラズマチャンバーの出口に設置したコールドトラップで捕集する工程を更に含む、請求項12〜14のいずれか1項に記載の製造方法。
  16. ケイ素化合物がハロゲン含有ケイ素化合物である請求項12〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 液体ハロゲン含有ケイ素化合物にアルゴンガス、及び水素ガスを通して、これらを一緒にプラズマチャンバー内に導入する、請求項16に記載の方法。
  18. 液体ハロゲン含有ケイ素化合物にアルゴンガスを通して、これらを一緒にプラズマチャンバー内に導入すると共に、液体ハロゲン含有ケイ素化合物及びアルゴンガスとは別に水素ガスをプラズマチャンバー内に導入する、請求項16に記載の方法。
  19. 周波数が13.56MHzである請求項12〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 請求項11〜19の方法により得られるシリコンナノ粒子。
  21. 請求項20に記載のシリコンナノ粒子をフッ化水素でエッチングするシリコンナノ粒子の表面処理方法。
  22. 請求項21に記載の表面処理方法により得られるシリコンナノ粒子。
  23. 請求項20又は22に記載のシリコンナノ粒子の表面を化学的に修飾するシリコンナノ粒子の表面処理方法。
  24. 両親媒性官能基を有するブロックコポリマー、アミン類分子、カルボキシル基を有する化合物及びその塩からなる群より選択される表面修飾種によりシリコンナノ粒子の表面を修飾する請求項23に記載の方法。
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