JPWO2012011578A1 - 鋼板の冷却装置及び鋼板の冷却方法 - Google Patents

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Abstract

この鋼板の冷却装置は、鋼板を拘束通板させる複数の拘束ロール対と;これら拘束ロール対間の位置で前記鋼板を間に挟んで互いに対向して配置され、複数のスプレーノズル列を有する上部冷却装置及び下部冷却装置と;を備え、前記複数のスプレーノズル列が、前記鋼板の通板方向に沿って配列されており、各々のスプレーノズル列が、前記鋼板の幅方向に並べられた複数の同一のスプレーノズルを有し;前記通板方向に沿って見た場合に、前記各スプレーノズル列が、相対的に上流側にある上流側スプレーノズル列群と、相対的に下流側にある下流側スプレーノズル列群とに分類され;前記上流側スプレーノズル列群に属する前記スプレーノズルの数が、前記下流側スプレーノズル列群に属する前記スプレーノズルの数より少ない。

Description

本発明は、熱間圧延して得られた鋼板を水平に拘束ロールで拘束通板しながら冷却する冷却装置及び鋼板の冷却方法に関する。
本願は、2010年07月22日に、日本に出願された特願2010−164522号及び2010年10月19日に、日本に出願された特願2010−234715号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
熱間圧延の仕上げ圧延後の熱鋼板は、仕上げ圧延機後、拘束ロールで拘束されて搬送される間に所定の温度まで冷却される。各拘束ロール対間には、冷却装置、例えば熱鋼板の上下面それぞれに冷却水を噴射する複数のスプレーノズルが配置され、冷却水によって熱鋼板が冷却される。熱鋼板の熱間圧延においては、この仕上げ圧延後の冷却の様態が鋼板の機械的特性、加工性、溶接性を決定する重要な因子となっており、熱鋼板を均一に所定の温度に冷却することが重要となっている。
しかしながら、上述のように冷却水によって熱鋼板を冷却する場合、特に熱鋼板の上面側では、熱鋼板上に滞留する板上水の影響を受けて、熱鋼板を均一に冷却することが難しい。すなわち、熱鋼板上の板上水は熱鋼板の幅方向に排出されるが、この板上水と熱鋼板上に噴射される冷却水の水噴流とが干渉する。これにより、冷却水が熱鋼板の幅方向に不均一となる。
そこで、特許文献1には、スプレーノズルからの水噴流の衝突面積を調整したり、水噴流の広がり角度を調節したりして、水噴流を熱鋼板の上面に十分に到達させる冷却方法が開示されている。この方法の場合、冷却能力を十分に確保でき、熱鋼板を均一に冷却することができる。
ここで、熱間圧延においては、鋼板の種類、用途などによって冷却装置に要求される冷却能力が異なる。したがって、冷却装置には、上述したように熱鋼板を均一に冷却すると共に、冷却能力制御範囲を広範囲に選択できることが望まれている。
この状況下において、例えば要求される冷却能力が低い場合、すなわち熱鋼板に噴射される冷却水量が少量の場合、スプレーノズルのノズル負荷圧力が小さくなる。これにより、当該スプレーノズルからの水噴流の熱鋼板への衝突部面積(以下、「スプレーパターン」という)の確保が困難になる。このため、特許文献1に記載した冷却方法では、冷却水量が少量の場合はスプレーノズルからの水噴流が板上水の影響を受け、熱鋼板を均一に冷却することが困難である。
そこで、特許文献2には、噴射する冷却水量の異なるスプレーノズルを有し、要求される冷却能力(冷却水量)に応じてスプレーノズルを使い分ける冷却装置が開示されている。しかしながら、熱鋼板の上面を冷却する際に、各スプレーノズルから噴射される冷却水量の差が大きい場合、スプレーノズルからの冷却水量の多い水噴流が冷却水量の少ない水噴流に影響を与えるため、冷却水が熱鋼板の幅方向に対して不均一となる。また、このように異なる冷却水量のスプレーノズルを同時に使用すると冷却不均一が発生するため、この冷却装置を適用できる条件は限られており、冷却能力範囲を十分に広げることができない場合がある。
また、特許文献3には、スプレーパターンを確保するため、2つの流体(空気と冷却水)を噴射する気水スプレーノズルを備えた冷却装置が開示されている。しかしながら、気水スプレーノズルは、空気を供給するためのエアコンプレッサやエア配管等が必要となり、冷却装置の製造コストが高くなる。また、気水スプレーノズルのノズル構造が複雑で目詰まりしやすいため、冷却装置の製造コストに加えてメンテナンス費用も高くなる。さらに、空気と水との圧力制御が複雑で、気水比を一定に保つことが困難であり、この気水比によって冷却能力が変化する。このように、前記冷却装置は、影響因子が多すぎて正確な冷却能力制御を行うのが困難であるという問題点がある。
日本国特開2006−82115号公報 日本国特開2007−301568号公報 日本国特開2006−219732号公報
本発明は、上述した問題点に鑑み案出されたものであり、熱間圧延後の熱鋼板を冷却する際に、冷却能力を広範囲に制御しつつ、鋼板を均一に冷却する鋼板の冷却装置及び鋼板の冷却方法の提供を目的とする。
本発明は、上記課題を解決して係る目的を達成するために以下の手段を採用した。
すなわち、
(1)本発明の一態様に係る鋼板の冷却装置は、鋼板を拘束通板させる複数の拘束ロール対と;これら拘束ロール対間の位置で前記鋼板を間に挟んで互いに対向して配置され、複数のスプレーノズル列を有する上部冷却装置及び下部冷却装置と;を備え、前記複数のスプレーノズル列が、前記鋼板の通板方向に沿って配列されており、各々のスプレーノズル列が、前記鋼板の幅方向に並べられた複数の同一のスプレーノズルを有し;前記通板方向に沿って見た場合に、前記各スプレーノズル列が、相対的に上流側にある上流側スプレーノズル列群と、相対的に下流側にある下流側スプレーノズル列群とに分類され;前記上流側スプレーノズル列群に属する前記スプレーノズルの数が、前記下流側スプレーノズル列群に属する前記スプレーノズルの数より少ない。
(2)上記(1)に記載の鋼板の冷却装置は、前記各スプレーノズル列の総列数と、前記上流側スプレーノズル列群に属するスプレーノズル列の列数との比が、前記スプレーノズル列に属する各スプレーノズルの最大噴射量と最小噴射量との比に同一又は近似する整数比であることが好ましい。
(3)上記(2)に記載の鋼板の冷却装置は、前記複数のスプレーノズル列から前記鋼板に向かって噴射される冷却水を制御する制御部をさらに備え;前記鋼板に向かって噴射されるべき総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量以上である場合には、前記上流側スプレーノズル列群及び前記下流側スプレーノズル列群の両方から前記冷却水を噴射させる一方、前記総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量よりも少ない場合には、前記上流側スプレーノズル列群のみから前記冷却水を噴射させるように、前記制御部が前記冷却水の噴射を制御する;ことが好ましい。
(4)上記(3)に記載の鋼板の冷却装置は、前記上流側スプレーノズル列群及び前記下流側スプレーノズル列群に対して前記冷却水を供給する給水ヘッダーと;前記給水ヘッダーに供給される前記冷却水の流量を調節する流量調節弁と;前記給水ヘッダーから前記上流側スプレーノズル列群へ供給される前記冷却水の供給を許可または禁止を制御する第1制御弁と;前記給水ヘッダーから前記下流側スプレーノズル列群へ供給される前記冷却水の供給の許可または禁止を制御する第2制御弁と;をさらに備えてもよい。
(5)上記(1)に記載の鋼板の冷却装置は、前記上流側スプレーノズル列群に前記冷却水を供給する第1給水ヘッダーと、前記下流側スプレーノズル列群に前記冷却水を供給する第2給水ヘッダーと、前記第1給水ヘッダーに供給される前記冷却水の流量を調節する第1流量調節弁と、前記第2給水ヘッダーに供給される前記冷却水の流量を調節する第2流量調節弁と、前記複数のスプレーノズル列から前記鋼板に向かって噴射される冷却水を制御する制御部と、をさらに備え;前記鋼板に向かって噴射されるべき総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量以上である場合には、前記上流側スプレーノズル列群及び前記下流側スプレーノズル列群の両方から前記冷却水を噴射させる一方、前記総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量よりも少ない場合には、前記上流側スプレーノズル列群のみから前記冷却水を噴射させるように、前記制御部が前記冷却水の噴射を制御する;ことが好ましい。
(6)上記(1)から(5)のいずれか1項に記載の鋼板の冷却装置は、前記上流側スプレーノズル列群に属する前記各スプレーノズル列の前記通板方向における互いの隣接間隔が同一であり;前記下流側スプレーノズル列群に属する前記各スプレーノズル列の前記通板方向における互いの隣接間隔が同一である;ことが好ましい。
(7)上記(1)から(5)のいずれか1項に記載の鋼板の冷却装置は、前記通板方向における前記各スプレーノズル列の隣接間隔が全て同一であることが好ましい。
ところで、鋼板の上面に噴射される全体の冷却水量が上流側スプレー列群の最大水量より少ない場合、鋼板上の板上水が少量となり、板上水は鋼板の移動に伴い鋼板の通板方向、すなわち鋼板の下流側に排出され、上流側にはそれほど滞留しない。このため、鋼板の上流側に噴射される冷却水が板上水の影響を受けず、鋼板を均一に冷却できる。
このような場合で且つ、鋼板上の板上水が鋼板の下流側の拘束ロール対側に滞留する場合において、(8)上記(1)から(5)のいずれか1項に記載の鋼板の冷却装置は、前記上流側スプレーノズル列群から最大噴射量を噴射させたとき、前記鋼板上に滞留する板上水の領域よりも前記通板方向に沿った上流側の位置に向かって前記上流側スプレーノズル列群から前記冷却水が噴射されるように、前記上流側スプレーノズル列群が配置されていてもよい。
(9)上記(1)から(5)のいずれか1項に記載の鋼板の冷却装置を用いて前記鋼板を冷却する際に、前記鋼板に向かって噴射されるべき総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量以上である場合には、前記上流側スプレーノズル列群及び前記下流側スプレーノズル列群の両方から前記冷却水を噴射させる一方、前記総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量よりも少ない場合には、前記上流側スプレーノズル列群のみから前記冷却水を噴射させるように、前記制御部により前記冷却水の噴射を制御しても良い。
(10)上記(9)に記載の鋼板の冷却方法であって、前記上流側スプレーノズル列群から前記冷却水を最大噴射量で噴射させたときに前記鋼板上に滞留する板上水の領域を予め求め;前記領域よりも前記通板方向に沿った上流側の位置に、前記上流側スプレーノズル列群から前記冷却水が噴射されるように、前記上流側スプレーノズル列群を配置してもよい。
本発明によれば、より少ないスプレーノズル数で且つより少ないノズル列数で、更にはより少ない流量調節弁で、広い冷却能力範囲を持ち均一な冷却を行うことができる。また、簡単な設備構成であり、ノズルの種類も一種類であるため、設備建設費用の低減や維持管理コストの低減を図ることができる。
本発明の第1実施形態にかかる冷却装置を有する熱延設備の一部の構成の概略を示す側面図である。 同冷却装置の上部冷却装置の縦断面視における構成の概略を示す説明図である。 同冷却装置の上部冷却装置の水平断面視における構成の概略を示す説明図である。 同冷却装置のスプレーノズルから冷却水が噴射される様子を示した説明図である。 同冷却装置のスプレーノズルのノズル負荷圧力と噴射角度との関係を示したグラフである。 同冷却装置のスプレーノズルのノズル負荷圧力と冷却水量との関係を示したグラフである。 同冷却装置のスプレーノズルのノズル負荷圧力と上部冷却装置から供給される冷却水の水量密度との関係を示した説明図である。 要求される冷却能力が高い場合に、鋼板が冷却される様子を示す説明図である。 要求される冷却能力が低い場合に、鋼板が冷却される様子を示す説明図である。 下流側スプレーノズル列群からのみ冷却水が噴射される場合の説明図である。 同冷却装置を用いて冷却された鋼板の幅方向の各位置における冷却速度を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態にかかる冷却装置の全体を示す側面図である。 同冷却装置のノズルヘッダーを模式的に示す斜視図である。 同冷却装置のノズルヘッダーに取り付けられた冷却水スプレーノズルの配置を示す平面図である。 小流量ノズルヘッダーおよび大流量ノズルヘッダーからの給水量密度とノズル給水圧力との関係を示すグラフである。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1実施の形態について説明する。図1は本実施の形態にかかる冷却装置1を有する熱延設備の一部の構成の概略を示している。
熱間圧延設備には、図1に示すように、仕上げ圧延機2と、熱間矯正装置3と、冷却装置1とが、鋼板(熱鋼板)Hの通板方向にこの順で設けられている。圧延機2は、加熱炉(図示せず)から排出され粗圧延機(図示せず)で圧延された鋼板Hを熱間圧延する。熱間矯正装置3は、仕上げ圧延後の鋼板Hの形状を矯正する。冷却装置1は、熱間矯正後の鋼板Hを所定温度、例えば350℃まで冷却する。これらにより、仕上げ圧延機2で圧延された鋼板Hは、熱間矯正装置3で形状を矯正された後、搬送中に冷却装置1によって冷却される。
なお、冷却後に矯正するようなレイアウトつまり、熱間矯正装置3を冷却装置1の下流側(後面側)としても差し支えない。あるいは、冷却装置1の鋼板Hを挟んで上部側及び下部側の双方に熱間矯正装置3を備えていても良い。
冷却装置1は、複数の拘束ロール対10と、上部冷却装置11及び下部冷却装置12と、制御部5とを備えている。
複数の拘束ロール対10は、鋼板Hよりも上側に配置されている拘束ロール10aと下側に配置されている搬送ロール10bとを備えている。この拘束ロール10a及び搬送ロール10bは、鋼板Hの通板方向に沿って水平方向に並べられており、鋼板Hを拘束通板させる。各拘束ロール対10は、上下に配置された2つの拘束ロールにより構成されている。鋼板Hは、この上下の拘束ロールの間に挟み込まれた状態で搬送される。なお、下側の拘束ロールを搬送ロールと称する場合もある。
また、拘束ロール10aと搬送ロール10bとは、鋼板Hを挟み込んでいる。
隣り合う拘束ロール対10、10の間には、鋼板Hの上面側を冷却する上部冷却装置11と、鋼板Hの下面側を冷却する下部冷却装置12とが各々配置されている。具体的には、上部冷却装置11及び下部冷却装置12が、鋼板Hを間に挟んで互いに対向して配置されている。この構成により、冷却装置1は、鋼板Hの上下面を冷却することができる。また、上部冷却装置11及び下部冷却装置12は、複数のスプレーノズル列21を有している。このスプレーノズル列21は、鋼板Hの通板方向に沿って配列されており、各々のスプレーノズル列21が、鋼板Hの幅方向に並べられた複数の同一のスプレーノズル20を有している。
下部冷却装置12には、鋼板Hの通板方向及び幅方向に並べて配置された複数のスプレーノズル、例えばフルコーンスプレーノズル(図示せず)が設けられている。下部冷却装置12のフルコーンノズルは図示しないが、図2に示す上部冷却装置11のフルコーンスプレーノズルより吐出水量がやや大きなものとなっている。このフルコーンスプレーノズルから鋼板Hに冷却水が噴射され、冷却水の水噴流によって鋼板Hが下面側から冷却される。
上部冷却装置11は、図2及び図3に示すように鋼板Hの上面に冷却水を噴射する複数のスプレーノズル、本実施の形態においてはフルコーンスプレーノズル20を有している。フルコーンスプレーノズル20は、図4に示すように円錐状の水噴流を噴射することができる。
複数のフルコーンスプレーノズル20は、図2及び図3に示すように鋼板Hの幅方向にノズル列を成し、そのノズル列は通板方向に複数列並んでいる。例えば図2及び図3では、9列に並べて配置されたスプレーノズル列21が構成されている。各スプレーノズル列21a〜21iには、複数のスプレーノズル20が鋼板Hの幅方向に並べて配置されている。すなわち、複数のフルコーンノズル20は、水平断面視において千鳥状に配置されている。この構成により、フルコーンスプレーノズル20から噴射される冷却水は、鋼板Hの上面に噴射される。
9列のスプレーノズル列21a〜21iは、図2及び図3に示すように、通板方向に沿って見た場合に、各スプレーノズル列21が相対的に上流側にあるスプレーノズル列21a〜21cと下流側にあるスプレーノズル列21d〜21iに分類される。具体的には、鋼板Hの通板方向に配置された2つのスプレーノズル列群22とスプレーノズル列群23とにグループ化されている。以下、鋼板Hの上流側(鋼板Hの上流側)に配置されるスプレーノズル列群を上流側スプレーノズル列群22といい、鋼板Hの下流側(鋼板Hの下流側)に配置されるスプレーノズル列群を下流側スプレーノズル列群23という。そして、上述したように上流側スプレーノズル列群22は例えば3列のスプレーノズル列21a〜21cから構成され、下流側スプレーノズル列群23は例えば6列のスプレーノズル列21d〜21iから構成されている。なお、これら上流側スプレーノズル列群22、下流側スプレーノズル列群23におけるスプレーノズル列21a〜21iの列数の設定方法については後述する。また、上流側スプレーノズル列群22の配置位置についても後述にて説明する。
各フルコーンスプレーノズル20には、フルコーンスプレーノズル20に冷却水を供給する供給管24の一端部が接続されている。供給管24はフルコーンスプレーノズル20から鉛直上方に延伸し、供給管24の他端部は冷却水を貯留可能なノズルボックス30内に配置されている。
ノズルボックス30の内部は、2つの貯留室31、32に区画されている。鋼板Hの上流側に配置された上流側貯留室31には、上流側スプレーノズル列群22のフルコーンスプレーノズル20の供給管24が収容される。また、鋼板Hの下流側に配置された下流側貯留室32には、下流側スプレーノズル列群23のフルコーンスプレーノズル20の供給管24が収容される。そして、各貯留室31、32には、常時、供給管24の他端部の位置まで冷却水が貯留されている。これによって、後述するヘッダー40から貯留室31、32に冷却水が供給されると、直ぐに冷却水が供給管24を介してフルコーンスプレーノズル20に供給される。したがって、上部冷却部11の反応が迅速になり、鋼板Hを適切に冷却することができる。また、冷却が行われない場合でも、各貯留室31、32に貯留された冷却水によって、ノズルボックス30の(熱鋼板からの)加熱による損傷を防止することができる。
ノズルボックス30の上方(上流側)には、ノズルボックス30(上流側スプレーノズル列群22及び下流側スプレーノズル列群23)に冷却水を供給する供給ヘッダー40が配置されている。この供給ヘッダー40の上方(上流側)には流量調節弁41が設けられている。この流量調節弁41の開閉によって、供給ヘッダー40の内部に冷却水が流通し、供給ヘッダー40の内部に供給される冷却水の流量が調節(制御)される。上流側貯留室31には、供給ヘッダー40に連通する配管42が接続されている。配管42にはオンオフ制御弁(第1制御弁)43が介設され、このオンオフ制御弁43によって供給ヘッダー40から上流側貯留室31(上流側スプレーノズル列群22)への冷却水の供給の許可または禁止(オンオフあるいは、弁の開閉)が制御される。同様に、下流側貯留室32にも供給ヘッダー40に連通する配管44が接続されている。配管44にはオンオフ制御弁(第2制御弁)45が介設され、このオンオフ制御弁45によって供給ヘッダー40から下流側貯留室32(下流側スプレーノズル列群23)への冷却水の供給の許可または禁止(オンオフあるいは、弁の開閉)が制御される。
また、流量調節弁41、オンオフ制御弁43、オンオフ制御弁45は、制御部5に接続されている。制御部5は、複数のスプレーノズル列21から鋼板Hに向かって噴射させる冷却水を制御する。
また、図2に示すように、上流側スプレーノズル列群22に属する各スプレーノズル列21の通板方向における互いの隣接間隔aが同一であり、下流側スプレーノズル列群23に属する各スプレーノズル列21の通板方向における互いの隣接間隔bが同一であることが好ましい。さらには、上流側スプレーノズル列群22に属する各スプレーノズル列21の、最も下流側スプレーノズル列群23側に配置されたスプレーノズル列21cと、下流側スプレーノズル列群23に属する各スプレーノズル列21の、最も上流側スプレーノズル列群22側に配置されたスプレーノズル列21dとの隣接間隔cは、隣接間隔a及び隣接間隔bと等しいことが好ましい。すなわち、通板方向における各スプレーノズル列21の隣接間隔が全て同一であることが好ましい。
更には、各スプレーノズル列21の鋼板の幅方向における互いの隣接間隔eが全て同一であることが好ましい。
以上の構成の上部冷却装置11では、先ず、鋼板Hに要求される冷却速度や冷却停止温度から、要求される冷却水量を決定する。その冷却水量の冷却水が供給されるように、制御部5により流量調節弁41が制御され、供給ヘッダー40に供給される冷却水の流量が調節される。このとき、後述するようにオンオフ制御弁43、45を両方開放するのか、あるいはオンオフ制御弁43のみを開放するのかが制御部5において決定される。このとき、要求される冷却水量が上流側スプレー列群22の最大水量より多い場合、制御部5によりオンオフ制御弁43、45の両方が開放され、一方、要求される冷却水量が上流側スプレー列群22の最大水量より少ない場合、制御部5によりオンオフ制御弁43のみが開放される。そして、例えばオンオフ制御弁43を開放することで、供給ヘッダー40から上流側貯留室31に冷却水が供給される。上流側貯留室31内の冷却水は、上流側スプレーノズル列群22の供給管24、フルコーンスプレーノズル20を介して鋼板Hに噴射される。同様に、例えばオンオフ制御弁45を開放することで、供給ヘッダー40から、出側貯留室32、下流側スプレーノズル列群23の供給管24、フルコーンスプレーノズル20を介して冷却水が鋼板Hに噴射される。このように、上部冷却装置11では、スプレーノズル列群22、23毎に冷却水の噴射が制御される。
次に、上述したスプレーノズル列群22、23におけるスプレーノズル列21a〜21iの列数の設定方法及び上流側スプレーノズル列群22の配置位置について、上部冷却装置11を用いた鋼板Hの冷却方法と共に説明する。
スプレーノズル列21a〜21iの列数及び上流側スプレーノズル列群22の配置位置を設定するにあたり、先ず、後述する実施の形態で用いられるフルコーンスプレーノズル20を例として用いてその特性について説明する。このフルコーンノズル20の定格の最大負荷圧力は0.3MPaである。
図4に示したフルコーンスプレーノズル20からの水噴流の噴射角度αは、フルコーンスプレーノズル20のノズル負荷圧力に依存する。この点について発明者らが調べた結果を図5に示す。図5の横軸はノズル負荷圧力を示し、縦軸は噴射角度の変化率を示している。図5を参照すると、ノズル負荷圧力が約0.04MPa(図5中の点線)以下において、フルコーンスプレーノズル20の噴射角度の変化率が急激に減少することが分かる。このことは、ノズル負荷圧力が0.04MPa以下の場合、フルコーンスプレーノズル20からの水噴流の鋼板Hへの衝突部面積、いわゆるスプレーパターンが確保できないことを示している。したがって、鋼板Hを適切に冷却するためには、フルコーンスプレーノズル20のノズル負荷圧力が0.04MPa以上必要であることが分かる。なお、本実施形態では、ノズル負荷圧力が0.04MPa以上としたが、一例に過ぎない。
また、発明者らは、このノズル負荷圧力の0.04MPa以上を確保するため、すなわちスプレーパターンを確保するために必要なフルコーンスプレーノズル20の冷却水量について調べた。その結果を図6に示す。図6の横軸はノズル負荷圧力を示し、縦軸はフルコーンスプレーノズル20の冷却水量を示している。図6を参照すると、スプレーパターンを確保する冷却水量の範囲は、フルコーンスプレーノズル20の最大水量と最小水量の比がほぼ3:1の範囲であることが分かった。
ここで、冷却装置1の上部冷却装置11を用いた鋼板Hの冷却について説明する。図7は、フルコーンスプレーノズル20のノズル負荷圧力と上部冷却装置11から供給される冷却水の水量密度との関係を示している。なお、水量密度は、鋼板Hを挟んで配置された拘束ロール対10a、10b間の鋼板Hに噴射される冷却水の単位面積当たりの冷却水量を示している。したがって、以下、水量密度あるいは冷却水量と記載する場合があるが、両者は同義である。
上述したように、熱間圧延においては、鋼板Hの種類、用途などによって冷却装置1に要求される冷却能力、すなわち要求される冷却水量(水量密度)が異なる。例えば要求される冷却水量が上流側スプレー列群22の最大水量より多い場合(図7のグラフ中、上側の実線の範囲)、この高水量密度を確保するため、例えば図8に示すように上流側スプレーノズル列群22と下流側スプレーノズル列群23の両方から鋼板Hの上面に冷却水が噴射される。この場合、冷却水量が上流側スプレー列群22の最大水量より多いため、鋼板H上に滞留する板上水50は、拘束ロール対10、10間において鋼板Hの上面全面に拡がっている。具体的には、板上水50と、上流側スプレーノズル列群22及び下流側スプレーノズル列群23から噴射された冷却水とが鋼板Hの表面全体で強制的に撹拌されるので、鋼板Hは、少なくとも鋼板Hの幅方向に均一に冷却される。したがって、この板上水50の影響を避けるため、各フルコーンスプレーノズル20のスプレーパターンを確保する必要がある。すなわち、上述したようにフルコーンスプレーノズル20のノズル負荷圧力は0.04MPa以上必要となる。図7のグラフ中、上側の実線の範囲では、かかるノズル負荷圧力を確保することができ、鋼板Hを適切に冷却できる。
一方、図7に示すように、要求される冷却水量(水量密度)が減少すると、フルコーンスプレーノズル20のノズル負荷圧力も減少する。例えば図7で要求される水量密度が約0.55m/m/min以下の場合、すなわち上流側スプレー列群22の最大水量より少ない場合、上流側スプレーノズル列群22と下流側スプレーノズル列群23の両方から冷却水を供給すると、各フルコーンスプレーノズル20において、0.04MPaのノズル負荷圧力を確保できなくなる。
そこで、上流側スプレーノズル列群22のみから鋼板Hの上面に冷却水を噴射し、下流側スプレーノズル列群23からの冷却水の噴射を停止する。ここで、要求される水量密度が約0.55m/m/min以下の水量密度の場合(図7のグラフ中、下側の実線の範囲)、すなわち上流側スプレー列群22の最大水量より少ない場合、図9に示すように鋼板H上の板上水50が少量となり、板上水50は鋼板Hの移動に伴い、鋼板Hの通板方向、すなわち鋼板Hの下流側に流れる。したがって、上述のように下流側スプレーノズル列群23からの冷却水の噴射を停止する。これにより、図7のグラフに示すように上側の実線が下側の実線に移行し、上流側スプレーノズル列群22におけるフルコーンスプレーノズル20のノズル負荷圧力は急激に上昇する。したがって、フルコーンスプレーノズル20のスプレーパターンを確保することができ、鋼板Hを適切に冷却することができる。
このように下流側スプレーノズル列群23からの冷却水の噴射を停止する場合、本実施の形態のように、全てのスプレーノズル列21a〜21iの列数(9列)と上流側スプレーノズル列群22のスプレーノズル列21a〜21cの列数(3列)との比が、フルコーンスプレーノズル20の最大水量と最小水量との比、すなわち上述した3:1となるのが最も好ましい。例えば上流側スプレーノズル列群22のスプレーノズル列21の列数が4列以上の場合、各フルコーンスプレーノズル20のノズル負荷圧力は、上流側スプレーノズル列群22の列数が3列の場合に比べて小さくなる。そうすると、要求される冷却水量がさらに少なくなった場合に、上流側スプレーノズル列群22の列数が3列の場合にはスプレーパターンを確保できるが、上流側スプレーノズル列群22の列数が4列以上の場合にはスプレーパターンを確保できない場合が生じる。すなわち、上流側スプレーノズル列群22の列数が4列以上の場合の、スプレーパターンを確保して鋼板Hを適切に冷却できる水量密度の範囲が、上流側スプレーノズル列群22の列数が3列の場合の水量密度の範囲に比べて狭くなる。因みに、本実施の形態では、制御可能な冷却水の最大水量密度と最小水量密度との比、すなわち冷却能力制御範囲は、9:1と広範囲になる。一方、上流側スプレーノズル列群22の列数が2列以下になると、各フルコーンスプレーノズル20から噴射されるべき冷却水量が最大水量を超え、要求される水量密度を確保できない。したがって、上述したように全てのスプレーノズル列21a〜21iの列数と上流側スプレーノズル列群22のスプレーノズル列21a〜21cの列数との比が、フルコーンスプレーノズル20の最大水量と最小水量との比に同一または近似する整数比であることが最も好ましい。
なお、本実施の形態では、フルコーンスプレーノズル20の最大水量と最小水量との比が3:1であったため、全てのスプレーノズル列21a〜21iの列数と上流側スプレーノズル列群22のスプレーノズル列21a〜21cの列数との比を3:1としたが、スプレーノズル列数の比はこれに限定されない。上述したようにスプレーノズル列数の比がスプレーノズルの最大水量と最小水量との比であれば、スプレーノズル列数の比は種々の値に設定できる。例えば冷却装置に用いるスプレーノズルを変更し、その最大水量と最小水量の比が例えば7:3である場合、全てのスプレーノズル列の列数(7列)と上流側スプレーノズル列群のスプレーノズル列の列数(3列)との比も7:3と設定される。
また、フルコーンスプレーノズル20の最大水量と最小水量との比が整数比で表されない場合には、全てのスプレーノズル列21a〜21iの列数と上流側スプレーノズル列群22のスプレーノズル列21a〜21cの列数との比は、フルコーンスプレーノズル20の最大水量と最小水量の比と近似する整数比に定めてもよい。具体的には、最小水量を1とした場合の最大水量の比率を、小数点以下を四捨五入して整数とする。例えばその最大水量と最小水量の比が例えば1:3.1である場合、3.1の小数点以下を四捨五入して1:3とすることができる。こうして得られたフルコーンスプレーノズル20の最大水量と最小水量の整数比を、上記近似する整数比としてもよい。
最大水量密度と最少水量密度の間に、制御できない水量密度範囲があることは好ましくない。そこで、全てのスプレーノズル列の列数との上流側スプレーノズル列群22のスプレーノズル列の列数の比が、スプレーノズルの最大水量と最小水量との比より小さくなるように近似することが好ましい。
本発明において、前記のスプレーノズル列数の比に、上限を設ける必要はない。しかしながら、ノズル負荷圧力をたとえば0.7MPa程度まで上げても最大水量と最小水量の比とは4程度であり,4以下としてもよい。必要に応じて、その上限を3.5、3又は2.5としてもよい。
また、上述において図9を用いて説明したように、要求される冷却水量によっては、板上水50は鋼板Hの下流側に流れて滞留する場合がある。この場合、上流側スプレーノズル列群22は、上流側スプレーノズル列群22から噴射される冷却水が板上水50と干渉しないように配置されるのが好ましい。具体的には、上流側スプレーノズル列群22から最大噴射量を噴射させたとき、鋼板H上に滞留する板上水50の領域よりも通板方向に沿った上流側の位置に向かって、上流側スプレーノズル列群22から冷却水が噴射されるように上流側スプレーノズル列群22が配置されていることが好ましい。
さらに発明者らは、上流側スプレー列群22からのみ冷却水が噴射されている場合、鋼板H上で板上水50が存在する範囲について鋭意検討を行った。具体的には、先ず、鋼板Hを静止させた状態で、上部冷却装置Hから鋼板Hに上流側スプレー列群22の最大水量の水量密度Wの冷却水を噴射し、板幅方向中心における板上水の高さhcを実験により導出した。次に、通板速度Lsで通板させた鋼板Hに同じ水量密度Wの冷却水を噴射した場合に、冷却水が図9に示すように板上水50として鋼板Hに拡がる範囲について実験を行った。そして、板上水50の鋼板H上の高さ分布は、幅方向に2次分布であると仮定した。その結果、図9に示す板上水50が存在する範囲Xは、下記式(1)で表されるという知見を得た。なお、範囲Xは、鋼板Hの下流側の拘束ロール対10の中心から板上水50の端部までの距離を示している。また、式(1)における板上水高さhcは、鋼板Hの幅方向中心における板上水50の高さを示し、下記式(2)で表される。
Figure 2012011578
但し、X:板上水50の水平方向の範囲(m)、hc:鋼板Hが静止状態の場合の板幅方向中心における板上水50の高さ(m)、S:拘束ロール対10、10の中心間距離(m)、Ls:鋼板Hの通板速度(m/min)
また、上記式(1)中、「29.4」は(m/min)の次元を有する定数である。
Figure 2012011578
但し、W:上部冷却装置11から噴射される冷却水の水量密度(m/m/min)、B:鋼板Hの幅(m)
また、上記式(2)中、「0.04」は(m(−1/3)/min(2/3))の次元を有する定数である。
以上のように、鋼板H上で板上水50が存在する範囲Xは上記式(1)で算出される。なお、この板上水50が存在する範囲Xの上流側端部の位置は、図9に示したように例えば下流側スプレーノズル列群23の上流側端部の位置とほぼ同じである。そして、上流側スプレーノズル列群22は、その下流側のスプレーノズル列21cから噴射される冷却水の水噴流が板上水50と干渉しない位置、すなわち水噴流の下流側端部が下流側の拘束ロール対10の中心から範囲X以上離れた位置に配置される。これにより、上流側スプレーノズル列群22は、板上水50のほとんどないところに、冷却水を噴射するので、噴射されている冷却水が当たる鋼板Hの領域は、均一に冷却される。すなわち、板上水50の流れる方向が、鋼板Hの通板方向と同じであるため、板上水50はあまり撹拌されない。このように、板上水50の撹拌を抑えることにより、鋼板Hを均一に冷却することができる。
以上の実施の形態によれば、スプレーノズル列群22、23毎に鋼板Hの上面への冷却水の噴射が制御される。例えば要求される冷却能力が高い場合、すなわち要求される冷却水量が上流側スプレー列群22の最大水量より多い場合(図7のグラフ中、上側の実線の範囲)、先ず、流量調節弁41によって流量が制御された冷却水が供給ヘッダー40に供給される。そして、オンオフ制御弁43、45の両方を開放し、全てのスプレーノズル列群22、23から鋼板Hの上面に冷却水を噴射する。この場合、フルコーンスプレーノズル20のノズル負荷圧力が高いので、鋼板H上に板上水50が滞留していても、各フルコーンスプレーノズル20のスプレーパターンを確保でき、板上水50が全体的に強制撹拌されるので、鋼板Hを均一に冷却可能である。したがって、鋼板Hを所定の温度に均一に冷却することができる。
一方、例えば要求される冷却能力が低い場合、すなわち要求される冷却水量が上流側スプレー列群22の最大水量より少ない場合(図7のグラフ中、下側の実線の範囲)、先ず、流量調節弁41によって冷却水の流量が制御され、この冷却水が供給ヘッダー40に供給される。そして、オンオフ制御弁43のみを開放し、例えば鋼板Hの上流側スプレーノズル列群22のみから鋼板Hの上面に冷却水を噴射し、鋼板の下流側スプレーノズル列群23からの冷却水の噴射を停止する。この場合、フルコーンスプレーノズル20のノズル負荷圧力が高く、スプレーパターンを維持したまま、鋼板Hに噴射される冷却水量を所定の水量とすることができる。また、鋼板H上の板上水50が少量となり、板上水50は鋼板Hの移動に伴い鋼板Hの通板方向、すなわち鋼板Hの下流側に流れる。このため、鋼板Hの上流側に噴射される冷却水が板上水50の影響を受けず、鋼板Hを均一に冷却できる。したがって、鋼板Hを所定の温度に均一に冷却することができる。以上のように本実施の形態によれば、冷却能力を広範囲に制御しつつ、鋼板Hを所定の温度に均一に冷却することができる。
ここで、下流側スプレーノズル列群23からのみ冷却水が噴射される場合の不都合な点について説明する。
この場合、図10に示すように、板上水50が噴射領域より上流側に流れる。板上水50の流れる方向と鋼板Hの通板方向とが逆であるため、板上水50に不規則な流れが生じ、噴射領域の上流側で鋼板Hの冷却が幅方向や長手方向に不均一になる。したがって、下流側スプレーノズル列群23からのみ冷却水を噴射させることは好ましくない。
次に、全てのスプレーノズル列21a〜21iには、同一のフルコーンスプレーノズル20を配置した利点について説明する。この場合、上部冷却装置11において全てのフルコーンスプレーノズル20の冷却能力が同一である。上述したように異なる冷却能力のスプレーノズルを用いた場合、冷却水が鋼板Hに対して不均一となるが、本実施の形態は、フルコーンスプレーノズル20から噴射される冷却水が互いに影響を与え合うことを抑えることができるため、冷却水が鋼板Hに対して不均一とならない。このため、上流側スプレーノズル列群22と下流側スプレーノズル列群23毎に冷却水の噴射を制御して、要求される冷却能力が高い場合と低い場合、あるいはその冷却能力の境界においても適応できる。したがって、冷却能力制御範囲を広範囲に選択することができる。なお、全てのフルコーンスプレーノズル20の冷却能力が同一であるので、鋼板Hを冷却する際のフルコーンスプレーノズル20の制御が容易になるという効果もある。
さらに、全てのスプレーノズル列21a〜21iの列数と上流側スプレーノズル列群22のスプレーノズル列21a〜21cの列数と比は、各フルコーンスプレーノズル20の最大水量と最小水量との比に設定されている。このため、要求される冷却能力が減少した場合、上述したように適切なタイミングで下流側スプレーノズル列群23からの冷却水の噴射を停止できる。したがって、要求される冷却能力を確保しつつ、冷却能力制御範囲を最大限にすることができる。
また、上流側スプレーノズル列群22は、その下流側のスプレーノズル列21cから噴射される冷却水の水噴流が板上水50と干渉しない位置に配置されているので、上流側スプレーノズル列群22から噴射される冷却水が板上水50の影響を受けない。しかも、上述したように各フルコーンスプレーノズル20のスプレーパターンを確保できる。したがって、要求される冷却能力が低い場合でも、鋼板Hを適切に冷却することができる。
以上のように本実施の形態では鋼板Hを均一に冷却することができるが、この効果について発明者らは検証を行った。具体的には、要求される冷却水量が上流側スプレー列群22の最大水量より少ない場合に、図9に示したように上流側スプレーノズル列群22のみから鋼板Hに冷却水を噴射した。
そして、鋼板Hを100℃以下まで冷却した場合の750℃から600℃の冷却速度の幅方向分布を測定した結果を図11に示す。図11の横軸は鋼板Hの幅方向の位置を示し、縦軸は鋼板Hの幅方向の各位置での冷却速度を示している。図11を参照すると、冷却速度は鋼板Hの幅方向にほぼ均一となり、鋼板Hを均一に冷却できることが確認された。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の冷却装置について説明する。
図12〜図15は、この第2の実施の形態であり、鋼板冷却装置を示している。以下、鋼材が厚板であり、鋼板上側の部材および装置について説明する。以下の説明において、第1の実施の形態と同様の部材の説明は省略する。
また、第2実施の形態は、上流側スプレーノズル列群,下流側スプレーノズル列群それぞれに給水ヘッダーが設けられている点、及びこれら給水ヘッダーごとに流量調節弁が設けられている点において第1実施の形態と相違する。
鋼板冷却装置100は、上部冷却装置111と下部冷却装置112とを備えている。上部冷却装置111は、図12に示すように、小流量冷却ユニット(上流側スプレーノズル列群)110および大流量冷却ユニット(下流側スプレーノズル列群)130を備えている。これら小流量冷却ユニット110および大流量冷却ユニット130は、鋼板Hの上側に配置されている。
小流量冷却ユニット110は、小流量給水ヘッダー(第1給水ヘッダー)117を備えている。この小流量給水ヘッダー117は、小流量冷却ユニット110に冷却水を供給する。また、大流量冷却ユニット130は大流量給水ヘッダー(第2供給ヘッダー)137を備えている。この大流量給水ヘッダー137は、大流量冷却ユニット130に冷却水を供給する。
また、鋼板冷却装置100は、小流量給水ヘッダー117に供給される冷却水の流量を調節する流量調節弁(第1流量調節弁)114と、大流量給水ヘッダー137に供給される冷却水の流量を調節する流量調節弁(第2流量調節弁)134とを備えている。
さらに、流量調節弁114,134は、流量調整部(制御部)149に接続されている。さらに、オンオフ制御弁のひとつである流路切替用三方弁115,135が流量調整部149に接続されている。
流量調整部149は、流量調節弁114,134及び流路切替用三方弁115,135の開閉を制御し、複数の冷却水スプレーノズル126から鋼板Hに向かって噴射させる冷却水を制御する。
小流量給水ヘッダー117は小流量冷却水給水管112を介して冷却水タンク(図示しない)に接続されている。小流量冷却水給水管112には、流量調節弁114および流路切替用三方弁115が取り付けられている。流路切替用三方弁115の一方の出口は小流量冷却水給水管112を介して小流量給水ヘッダー117に接続されている。以下、この方向の切り替えを開放と称する。また、流路切替用三方弁115の他方の出口は戻り管(図示しない)を介して冷却水タンク(図示せず)に接続されている。以下、この方向の切り替えを閉止と称する。
同様に、大流量冷却ユニット130も大流量冷却水給水管132、流量調節弁134、および流路切替用三方弁135を備えている。
小流量冷却ユニット110の流量調節弁114および大流量冷却ユニット130の流量調節弁134は、小流量冷却ユニット110の冷却水スプレーノズル数に対する大流量冷却ユニット130の冷却水スプレーノズル数の比に比例した給水量密度となる開度とすることが好ましい。これにより、小流量冷却ユニット110の冷却水スプレーノズル126および大流量冷却ユニット130の冷却水スプレーノズル146からの冷却水量が一定に維持され、鋼板Hを均一に冷却することができる。
小流量冷却ユニット110は小流量ノズルヘッダー122を備え、また大流量冷却ユニット130は大流量冷却水ノズルヘッダー142を備えている。図13に示すように、小流量ノズルヘダー122には小流量ノズル給水管119が接続され、また大流量ノズルヘッダー142には大流量ノズル給水管139が接続されている。さらに、小流量ノズルヘッダー122には小流量冷却水スプレーノズル126が取り付けられ、また大流量ノズルヘッダー142には大流量冷却水スプレーノズル146が取り付けられている。
小流量冷却水スプレーノズル126と大流量冷却水スプレーノズル146は同一である。また、小流量冷却水スプレーノズル126および大流量冷却水スプレーノズル146の通板方向の間隔は等しくなっている。さらに、隣り合う小流量冷却ユニット110および大流量冷却ユニット130の冷却水スプレーノズル126、146の通板方向の間隔も、その他の冷却水スプレーノズル126、146の通板方向の間隔と等しくなっている。これにより、板上水の溜まり量に偏差が少なくなり、鋼板は均一に冷却される。
図13に示すように、小流量冷却水スプレーノズル126は、小流量ノズルヘッダー122の底板124を貫通し、上端の冷却水入口127が天板123近くに位置し、下端の噴出口28は底板124から下方に突出している。大流量ノズルヘッダー142は、小流量ノズルヘッダー122と同様の構造であり、大流量冷却水スプレーノズル146は、小流量冷却水スプレーノズル126と同様の構造である。
小流量ノズルヘッダー122の天板123と小流量冷却水スプレーノズル126の冷却水入口127との間隔gおよび大流量ノズルヘッダー142の天板143と大流量冷却水スプレーノズル146の冷却水入口147との間隔gを3〜8mmとすることが好ましい。間隔gが3mm未満であると、各冷却水入口に加わる圧力が均等にならず、ノズル給水管119、139に一番近い冷却水スプレーノズルで水が出やすい等が生じる。これにより、各スプレーノズル126,146から噴射される水量の差が発生する可能性がある。また、間隔gが8mmを超えると、注水が開始してから小流量ノズルヘッダー122および大流量ノズルヘッダー142に水が充満するまでの時間がかかりすぎる。さらにまた、間隔gが8mmを超えると、冷却水スプレーノズル126、146からの注水を停止したときに、冷却水入口127、147とこれらヘッダーの天板123、142との間に溜まった水がすべてなくなるまで、冷却水スプレーノズル126、146から水が垂れてしまう。
また、鋼板Hの上側には、小流量冷却ユニット110および大流量冷却ユニット130と同様の鋼板Hの下側の小流量冷却ユニット150および大流量冷却ユニット170が配置されている。この小流量冷却ユニット150および大流量冷却ユニット170では、上記間隔gはそれぞれ小流量ノズルヘッダー162の底板64と小流量冷却水スプレーノズル166の冷却水入口67との間隔g、および大流量ノズルヘッダー182の底板184と大流量冷却水スプレーノズル186の冷却水入口187との間隔gである。
図14は、小流量冷却水スプレーノズル126(166)と大流量冷却水スプレーノズル146(186)との配置を模式的に示している。図14に示すように、多数の小流量冷却水スプレーノズル126(166)と大流量冷却水スプレーノズル146(186)とが鋼板幅方向と鋼板搬送方向とにそれぞれ一定間隔で配置されている。また、小流量冷却水スプレーノズル126(166)と大流量冷却水スプレーノズル146(186)とはノズル径が等しく、かつ小流量冷却水スプレーノズル数は大流量冷却水プレーノズル数より少ない。
図15は、給水量密度(m/m/min)とノズル給水圧力(MPa)との関係を示している。
スプレーパターン確保限界圧力とは、ノズルによって決まる所定のスプレーパターンが確保可能か否かのノズル給水圧力(例えば、30kPa)である。熱間鋼板を均一に冷却するには、ノズル給水圧力をスプレーパターン確保限界圧力以上とする必要がある。このため、鋼板(鋼材)Hの冷却では、必要な冷却速度(鋼材の成分と確保すべき材質によって決まる)を得るための給水量密度を決定する。これは、給水量密度と図15を参照して、ノズル給水圧力がスプレーパターン確保限界圧力以上である領域で、小流量ノズルヘッダー122と大流量ノズルヘッダー142の両方に、またはいずれか一方に給水するかを流量調整部149により決定する。
具体的には、図15に示すように、決定した給水量密度がb〜cの範囲であれば、小流量ノズルヘッダー122と大流量ノズルヘッダー142との両方に冷却水を給水し、a〜bの範囲であれば、小流量ノズルヘッダー122だけに冷却水給水する。また、流量調節弁114、134により小流量ノズルヘッダー122、大流量ノズルヘッダー142を介して各ノズルからの噴射水量および噴射圧力は一定になるように調整されている。
鋼板冷却装置100は、図12に示すように鋼板上面側に流量調整部149を備えている。この流量調整部149は、小流量冷却水スプレーノズル126及び大流量冷却水スプレーノズル146から鋼板Hに向かって噴射される冷却水を制御する。この流量調整部149において、例えば上位計算機により対象鋼板の成分及び機械的特性(材質)等から冷却速度が決定され、この冷却速度と対象鋼板の板厚とからゾーン給水量密度が求められる。さらに、流量調整部149において、このゾーン給水量密度と図15から使用するノズルヘッダー(大流量給水ヘッダー137及び小流量給水ヘッダー117の両方、または、小流量給水ヘッダー117のみ)とを決定する。
このようにして求めたゾーン給水量密度と給水するノズルヘッダー情報とが流量調整部149に入力される。ここで、ノズルヘッダー情報が大流量給水ヘッダー137と小流量給水ヘッダー117との両方を使用する場合には、さらに給水量密度比が、流量調整部149に入力される。そして、流量調整部149は、この入力されたゾーン給水量密度、ノズルヘッダー情報、給水量密度比に基づいて流量調節弁114、134の弁開度信号と、流路切替用三方弁115、135を開放する信号とを出力する。また、前記ノズルヘッダー情報が大流量給水ヘッダー137のみを使用する場合には、流量調整部149は流路切替用三方弁115を閉止し、流路切替用三方弁135を開放し、流量調節弁134の弁開度信号を出力する。また、前記ノズルヘッダー情報が小流量給水ヘッダー117のみを使用する場合には、流量調整部149は流路切替用三方弁135を閉止し、流路切替用三方弁115を開放し、流量調節弁114の弁開度信号を出力する。また、鋼板Hの下面側の流量調整部(制御部)189も同様である。
以上、鋼板上側の冷却ユニット110、130(上側冷却装置111)について説明したが、鋼板Hの下側の冷却ユニット150、170(下側冷却装置112)も上側と同様の構造をしている。すなわち、冷却水給水管152、給水ヘッダー157、ノズル給水管159、ノズルヘッダー162、および冷却水スプレーノズル166、ならびに冷却水給水管172、給水ヘッダー177、ノズル給水管179、ノズルヘッダー182、および冷却水スプレーノズル186は、鋼板Hの上側の上部冷却装置111と同様の構造をしている。また、流量調節弁154、174、流路切替用三方弁155、175、および流量調整部189も、鋼板Hの上側の上部冷却装置111と同様の構造をしている。
ここで、上記のように構成された鋼板冷却装置100について、その操作と作動の例について説明する。
鋼板冷却装置100が圧延された熱間厚鋼板Hを受け入れるに先立って、鋼板冷却装置100が配置された冷却ゾーンのゾーン給水量密度(例えば、1.5m/m/min)、給水するノズルヘッダー情報(例えば、大流量給水ヘッダー137と小流量給水ヘッダー117)、および小流量冷却ユニット110に対する大流量冷却ユニット130の給水量密度比(例えば2.0)が、上位計算機から鋼板Hの上側の流量調整部189に入力される。これにより流量調整部149は、小流量冷却ユニット110と大流量冷却ユニット130との各々の給水量密度(例えば、小流量冷却ユニット:0.5m/m/min、大流量冷却ユニット:1.0m/m/min)を決定して、その決定した各々の給水量密度を基にして流量調節弁114、134の開度を決定し、そして、流量調節弁114、134に対して上記給水量密度が得られる開度情報を出力する。流量調節弁114、134はこの開度情報を入力すると作動して、その情報に対応した開度となる。これによって、小流量冷却水給水管112の冷却水は、小流量給水ヘッダー117、小流量ノズル供給管119を順次通過して小流量ユニット122に流入する。また、大流量冷却水給水管132の冷却水は、前記同様に大流量給水ヘッダー137、大流量ノズル供給管139を順次通過して大流量ユニット142に流入する。冷却水は短時間で小流量ユニット122および大流量ユニット142に充満し、小流量ユニット122の小流量側冷却水スプレーノズル122、および大流量ユニット142の大流量側冷却水スプレーノズル146から冷却水がほぼ同時に噴射される。
なお、上記上位計算機から流量調整部149、189に出力する給水量密度比は、冷却ゾーン給水量密度から算定する。しかし、給水量密度比は、小流量ノズルヘッダー122のノズル数に対する大流量ノズルヘッダー142のノズル数に比例した給水量密度比、またはそれに近い値にすることが好ましいが、いずれにしても両ヘッダー122、142内の圧力がスプレーパターン確保限界圧力以上の値にすることが必要である。また、鋼板Hの下側の冷却ユニット50、70も同様に調整される。
上記の状態で熱間厚鋼板Hが通板されて冷却が開始され、熱間厚鋼板Hがこの鋼板冷却装置100を通過すると、前記流量調整部149に上位計算機から注水停止情報が入力される。これにより、流量調整部149から流路切替用三方弁115、135の閉止信号を出力することにより、該流路切替用三方弁115、135が閉止して給水が停止する。これに伴って、小流量側冷却水スプレーノズル122及び大流量側冷却水スプレーノズル146からの冷却水の噴射が直ちに停止する。
以上説明は、小流量ユニット110及び大流量ユニット130の両方から冷却水を噴射する場合であるが、小流量ユニット110のみから冷却水を噴射する場合は、鋼板冷却装置100が配置された冷却ゾーンにおけるゾーン給水量密度、給水するノズルヘッダー情報(小流量給水ヘッダー117)が上位計算機から流量調整部149、189に入力される。これにより、給水対象のユニット110の流量調節弁114の開度を決定すると共に、流量調節弁114、流路切替用三方弁115に対して前記と同様に上位計算機から流量調整部149、189に動作信号が出力される。
この発明は、上記第1,第2の実施の形態に限られない。すなわち、
(A)実施の形態は厚板について説明したが、この発明は薄板、形鋼にも利用可能である。また、厚板の場合、熱処理後の冷却設備であるローラークエンチにも利用できる。
(B)上部冷却装置及び下部冷却装置にそれぞれ流量調整部(制御部)149,189を設けたが、1つの流量調整部が上部冷却装置及び下部冷却装置の両方を制御しても良い。
(C)上記各実施の形態では、フルコーンノズルで説明したが、本発明では,他のノズルの形式を使用することも可能である。
(D)上記各実施の形態では、上部冷却装置及び下部冷却装置のノズル形式,列数が異なっていても良い。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な第1,第2実施の形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、熱間圧延して得られた鋼板を水平に拘束ロールで拘束通板しながら冷却する際に有用である。
H 鋼板
1 冷却装置
2 仕上げ圧延機
3 熱間矯正装置
10a 拘束ロール
10b 搬送ロール
10 拘束ロール対
11 上部冷却装置
12 下部冷却装置
20 フルコーンスプレーノズル
21a〜21i スプレーノズル列
22 上流側スプレーノズル列群
23 下流側スプレーノズル列群
24 供給管
30 ノズルボックス
31 上流側貯留室
32 下流側貯留室
40 ヘッダー
41 流量調節弁
42 配管
43 オンオフ制御弁
44 配管
45 オンオフ制御弁
50 板上水
100 鋼板冷却装置
110、150 少流量冷却ユニット
112、152 小流量冷却水給水管
114、154 流量調節弁
115、155 流路切替用三方弁
117、157 小流量給水ヘッダー
119、159 小流量ノズル給水管
122、162 小流量ノズルヘッダー
126、166 小流量冷却水スプレーノズル
130、170 大流量冷却ユニット
132、172 大流量冷却水給水管
134、174 流量調節弁
135、175 流路切替用三方弁
137、177 大流量給水ヘッダー
139、179 大流量ノズル給水管
142、182 大流量ノズルヘッダー
146、186 大流量冷却水スプレーノズル
149、189 流量調整部
本発明は、上記課題を解決して係る目的を達成するために以下の手段を採用した。
すなわち、
(1)本発明の一態様に係る鋼板の冷却装置は、鋼板を拘束通板させる複数の拘束ロール対と;これら拘束ロール対間の位置で前記鋼板を間に挟んで互いに対向して配置され、複数のスプレーノズル列を有する上部冷却装置及び下部冷却装置と;を備え、前記複数のスプレーノズル列が、前記鋼板の通板方向に沿って配列されており、各々のスプレーノズル列が、前記鋼板の幅方向に並べられた複数の同一のスプレーノズルを有し;前記通板方向に沿って見た場合に、前記各スプレーノズル列が、相対的に上流側にある上流側スプレーノズル列群と、相対的に下流側にある下流側スプレーノズル列群とに分類され;前記上流側スプレーノズル列群に属する前記スプレーノズルの数が、前記下流側スプレーノズル列群に属する前記スプレーノズルの数より少なく、前記各スプレーノズル列の総列数と、前記上流側スプレーノズル列群に属するスプレーノズル列の列数との比が、前記スプレーノズル列に属する各スプレーノズルの最大噴射量と最小噴射量との比に同一又は近似する整数比である
)上記()に記載の鋼板の冷却装置は、前記複数のスプレーノズル列から前記鋼板に向かって噴射される冷却水を制御する制御部をさらに備え;前記鋼板に向かって噴射されるべき総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量以上である場合には、前記上流側スプレーノズル列群及び前記下流側スプレーノズル列群の両方から前記冷却水を噴射させる一方、前記総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量よりも少ない場合には、前記上流側スプレーノズル列群のみから前記冷却水を噴射させるように、前記制御部が前記冷却水の噴射を制御する;ことが好ましい。
)上記()に記載の鋼板の冷却装置は、前記上流側スプレーノズル列群及び前記下流側スプレーノズル列群に対して前記冷却水を供給する給水ヘッダーと;前記給水ヘッダーに供給される前記冷却水の流量を調節する流量調節弁と;前記給水ヘッダーから前記上流側スプレーノズル列群へ供給される前記冷却水の供給を許可または禁止を制御する第1制御弁と;前記給水ヘッダーから前記下流側スプレーノズル列群へ供給される前記冷却水の供給の許可または禁止を制御する第2制御弁と;をさらに備えてもよい。
また、本発明の一態様に係る鋼板の冷却装置は、鋼板を拘束通板させる複数の拘束ロール対と;これら拘束ロール対間の位置で前記鋼板を間に挟んで互いに対向して配置され、複数のスプレーノズル列を有する上部冷却装置及び下部冷却装置と;を備え、前記複数のスプレーノズル列が、前記鋼板の通板方向に沿って配列されており、各々のスプレーノズル列が、前記鋼板の幅方向に並べられた複数の同一のスプレーノズルを有し;前記通板方向に沿って見た場合に、前記各スプレーノズル列が、相対的に上流側にある上流側スプレーノズル列群と、相対的に下流側にある下流側スプレーノズル列群とに分類され;前記上流側スプレーノズル列群に属する前記スプレーノズルの数が、前記下流側スプレーノズル列群に属する前記スプレーノズルの数より少なく;前記上流側スプレーノズル列群に前記冷却水を供給する第1給水ヘッダーと、前記下流側スプレーノズル列群に前記冷却水を供給する第2給水ヘッダーと、前記第1給水ヘッダーに供給される前記冷却水の流量を調節する第1流量調節弁と、前記第2給水ヘッダーに供給される前記冷却水の流量を調節する第2流量調節弁と、前記複数のスプレーノズル列から前記鋼板に向かって噴射される冷却水を制御する制御部と、をさらに備え;前記鋼板に向かって噴射されるべき総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量以上である場合には、前記上流側スプレーノズル列群及び前記下流側スプレーノズル列群の両方から前記冷却水を噴射させる一方、前記総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量よりも少ない場合には、前記上流側スプレーノズル列群のみから前記冷却水を噴射させるように、前記制御部が前記冷却水の噴射を制御する
)上記(1)から()のいずれか1項に記載の鋼板の冷却装置は、前記上流側スプレーノズル列群に属する前記各スプレーノズル列の前記通板方向における互いの隣接間隔が同一であり;前記下流側スプレーノズル列群に属する前記各スプレーノズル列の前記通板方向における互いの隣接間隔が同一である;ことが好ましい。
)上記(1)から()のいずれか1項に記載の鋼板の冷却装置は、前記通板方向における前記各スプレーノズル列の隣接間隔が全て同一であることが好ましい。
ところで、鋼板の上面に噴射される全体の冷却水量が上流側スプレー列群の最大水量より少ない場合、鋼板上の板上水が少量となり、板上水は鋼板の移動に伴い鋼板の通板方向、すなわち鋼板の下流側に排出され、上流側にはそれほど滞留しない。このため、鋼板の上流側に噴射される冷却水が板上水の影響を受けず、鋼板を均一に冷却できる。
このような場合で且つ、鋼板上の板上水が鋼板の下流側の拘束ロール対側に滞留する場合において、()上記(1)から()のいずれか1項に記載の鋼板の冷却装置は、前記上流側スプレーノズル列群から最大噴射量を噴射させたとき、前記鋼板上に滞留する板上水の領域よりも前記通板方向に沿った上流側の位置に向かって前記上流側スプレーノズル列群から前記冷却水が噴射されるように、前記上流側スプレーノズル列群が配置されていてもよい。
)上記()から()のいずれか1項に記載の鋼板の冷却装置を用いて前記鋼板を冷却する際に、前記鋼板に向かって噴射されるべき総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量以上である場合には、前記上流側スプレーノズル列群及び前記下流側スプレーノズル列群の両方から前記冷却水を噴射させる一方、前記総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量よりも少ない場合には、前記上流側スプレーノズル列群のみから前記冷却水を噴射させるように、前記制御部により前記冷却水の噴射を制御しても良い。
)上記()に記載の鋼板の冷却方法であって、前記上流側スプレーノズル列群から前記冷却水を最大噴射量で噴射させたときに前記鋼板上に滞留する板上水の領域を予め求め;前記領域よりも前記通板方向に沿った上流側の位置に、前記上流側スプレーノズル列群から前記冷却水が噴射されるように、前記上流側スプレーノズル列群を配置してもよい。

Claims (10)

  1. 鋼板を拘束通板させる複数の拘束ロール対と;
    これら拘束ロール対間の位置で前記鋼板を間に挟んで互いに対向して配置され、複数のスプレーノズル列を有する上部冷却装置及び下部冷却装置と;
    を備え、
    前記複数のスプレーノズル列が、前記鋼板の通板方向に沿って配列されており、各々のスプレーノズル列が、前記鋼板の幅方向に並べられた複数の同一のスプレーノズルを有し;
    前記通板方向に沿って見た場合に、前記各スプレーノズル列が、相対的に上流側にある上流側スプレーノズル列群と、相対的に下流側にある下流側スプレーノズル列群とに分類され;
    前記上流側スプレーノズル列群に属する前記スプレーノズルの数が、前記下流側スプレーノズル列群に属する前記スプレーノズルの数より少ない;
    ことを特徴とする鋼板の冷却装置。
  2. 前記複数のスプレーノズル列の総列数と、前記上流側スプレーノズル列群に属するスプレーノズル列の列数との比が、前記スプレーノズル列に属する各スプレーノズルの最大噴射量と最小噴射量との比に同一又は近似する整数比である
    ことを特徴とする請求項1に記載の鋼板の冷却装置。
  3. 前記複数のスプレーノズル列から前記鋼板に向かって噴射される冷却水を制御する制御部をさらに備え;
    前記鋼板に向かって噴射されるべき総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量以上である場合には、前記上流側スプレーノズル列群及び前記下流側スプレーノズル列群の両方から前記冷却水を噴射させる一方、前記総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量よりも少ない場合には、前記上流側スプレーノズル列群のみから前記冷却水を噴射させるように、前記制御部が前記冷却水の噴射を制御する;
    ことを特徴とする請求項2に記載の鋼板の冷却装置。
  4. 前記上流側スプレーノズル列群及び前記下流側スプレーノズル列群に対して前記冷却水を供給する給水ヘッダーと;
    前記給水ヘッダーに供給される前記冷却水の流量を調節する流量調節弁と;
    前記給水ヘッダーから前記上流側スプレーノズル列群へ供給される前記冷却水の供給の許可または禁止を制御する第1制御弁と;
    前記給水ヘッダーから前記下流側スプレーノズル列群へ供給される前記冷却水の供給の許可または禁止を制御する第2制御弁と;
    をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の鋼板の冷却装置。
  5. 前記上流側スプレーノズル列群に冷却水を供給する第1給水ヘッダーと、
    前記下流側スプレーノズル列群に冷却水を供給する第2給水ヘッダーと、
    前記第1給水ヘッダーに供給される前記冷却水の流量を調節する第1流量調節弁と、
    前記第2給水ヘッダーに供給される前記冷却水の流量を調節する第2流量調節弁と、
    前記複数のスプレーノズル列から前記鋼板に向かって噴射される冷却水を制御する制御部と、
    をさらに備え;
    前記鋼板に向かって噴射されるべき総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量以上である場合には、前記上流側スプレーノズル列群及び前記下流側スプレーノズル列群の両方から前記冷却水を噴射させる一方、前記総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量よりも少ない場合には、前記上流側スプレーノズル列群のみから前記冷却水を噴射させるように、前記制御部が前記冷却水の噴射を制御する;
    ことを特徴とする請求項1に記載の鋼板の冷却装置。
  6. 前記上流側スプレーノズル列群に属する前記各スプレーノズル列の前記通板方向における互いの隣接間隔が同一であり;
    前記下流側スプレーノズル列群に属する前記各スプレーノズル列の前記通板方向における互いの隣接間隔が同一である;
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の鋼板の冷却装置。
  7. 前記通板方向における前記各スプレーノズル列の隣接間隔が全て同一であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の鋼板の冷却装置。
  8. 前記上流側スプレーノズル列群から最大噴射量を噴射させたとき、
    前記鋼板上に滞留する板上水の領域よりも前記通板方向に沿った上流側の位置に向かって前記上流側スプレーノズル列群から前記冷却水が噴射されるように、前記上流側スプレーノズル列群が配置されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の鋼板の冷却装置。
  9. 請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の鋼板の冷却装置を用いて前記鋼板を冷却する際に、
    前記鋼板に向かって噴射されるべき総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量以上である場合には、前記上流側スプレーノズル列群及び前記下流側スプレーノズル列群の両方から前記冷却水を噴射させる一方、前記総水量が前記上流側スプレーノズル列群の最大噴射量よりも少ない場合には、前記上流側スプレーノズル列群のみから前記冷却水を噴射させるように、前記制御部により前記冷却水の噴射を制御する;
    ことを特徴とする鋼板の冷却方法。
  10. 前記上流側スプレーノズル列群から前記冷却水を最大噴射量で噴射させたときに前記鋼板上に滞留する板上水の領域を予め求め;
    前記領域よりも前記通板方向に沿った上流側の位置に、前記上流側スプレーノズル列群から前記冷却水が噴射されるように、前記上流側スプレーノズル列群を配置する;
    ことを特徴とする請求項9に記載の鋼板の冷却方法。
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