JPWO2012011566A1 - タクロリムスを含有する水中油型クリーム状組成物 - Google Patents

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Abstract

使用感の良いクリーム状の外用剤であって、製剤中の主薬安定性(主薬残存率)が高く、皮膚中濃度を容易にコントロール可能な、タクロリムス含有医薬組成物を提供することを課題とする。水中油型のクリーム状組成物であって、前記組成物が、(A)タクロリムス、その製剤学的に許容される塩、又はその製剤学的に許容される溶媒和物、(B)(a)中鎖脂肪酸トリグリセリドと(b)サリチル酸エチレングリコール及び/又はセバシン酸ジイソプロピルとを混合してなる油剤、(C)HLB値12以上の乳化剤、及び(D)親水性高分子とを含有し、pH値が4〜7であることを特徴とする。

Description

本発明は、タクロリムスを含有してなる水中油型(O/W)クリーム状組成物に関する。
タクロリムス外用剤は、アトピー性皮膚炎に優れた治療効果を有することが知られており、現在、油性基剤を用いた油性軟膏剤としてプロトピック(登録商標)軟膏0.1%及びプロトピック(登録商標)軟膏0.03%小児用が市販されている。しかし、油性軟膏剤は、皮膚保護作用に優れる等のメリットを有する反面、皮膚塗布時にべたつきがあって使用感が悪いため、患者や医療関係者からは、より使用感の良いクリーム状の外用剤が求められている。
クリーム状の外用剤は、油と水とを乳化剤で乳化してなる乳剤性基剤を用いて製造される。しかし、タクロリムスは水に対して不安定であるため、乳剤性基剤を用いると、油性基剤を用いた場合に比べて、タクロリムスの残存率が低くなり有効性(皮内濃度)を維持することが、技術的に困難であるという問題がある。
これに対し、従来にも、クリーム状の医薬組成物の調製が試みられているが(特許文献1参照)、未だ、使用感・製剤中のタクロリムスの安定性・経皮吸収性の全てに優れたクリーム状の医薬組成物は上市されていないのが現状である。
そのため、今なお、タクロリムスを主薬とする外用剤について、使用感の良いクリーム状であることに加えて、製剤中の主薬安定性が良好であり、さらに、皮膚中のタクロリムスの濃度を至適範囲にすることができる組成物に対する要望が存在する。
特表2000-513739号公報
したがって、本発明は、使用感の良いクリーム状の外用剤であって、製剤中のタクロリムスの安定性(主薬残存率)が高く、さらに適用部位において所望の経皮吸収性を達成できる、タクロリムス含有医薬組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、タクロリムスの溶解性に優れるとともに、タクロリムスを安定に保つことができる油剤(以下、溶解剤とも称する)について検討を重ねた結果、特定の溶解剤を混合してなる油剤にタクロリムスを溶解し、これを内相(油相)とする水中油型組成物を調製することにより、前記課題を効果的に解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、水中油型のクリーム状組成物であって、前記組成物が、
(A)タクロリムス、その製剤学的に許容される塩、又はその製剤学的に許容される溶媒和物
(B)(a)中鎖脂肪酸トリグリセリドと(b)サリチル酸エチレングリコール及び/又はセバシン酸ジイソプロピルとを混合してなる油剤;
(C)HLB値12以上の乳化剤;及び
(D)親水性高分子;
を含有し、pH値が4〜7であることを特徴とする。
本発明に係るクリーム状組成物は、内相を油相とする水中油型であって、油相中に主薬である、タクロリムス、その塩、又はその溶媒和物(以下、これらを代表してタクロリムスと称する)を含むため、主薬と水相(外相)の接触を低減させることができ、水に不安定なタクロリムスを安定に保つことができる。また、当該油相として、(a)中鎖脂肪酸トリグリセリドと(b)サリチル酸エチレングリコール及び/又はセバシン酸ジイソプロピルを組み合わせて用いることにより、タクロリムスの溶解性、製剤中のタクロリムスの安定性、タクロリムスの経皮吸収性の全てに優れた水中油型(O/W型)のクリーム状組成物を得ることができる。
また、HLB値12以上の乳化剤及び親水性高分子を用いることにより、優れた分散性を達成することができ、pH値を4〜7とすることにより、タクロリムスを安定に保つことができる。
本発明によれば、製剤中のタクロリムスを安定に保つことができ、優れた薬効を発揮できるとともに、使用感のよい(べたつきの少ない)クリーム状組成物を提供することができる。
図1は、タクロリムスに関するin vitro皮膚透過性試験の結果を示すグラフである(ヒト皮膚中)。 図2は、タクロリムスに関するin vitro皮膚透過性試験の結果を示すグラフである(ヒト角質層中)。 図3は、マウス接触性皮膚炎モデルを用いた薬効試験の結果を示すグラフである。 図4は、レオメーターのチャート(例)を示す。
本願に係るクリーム状組成物は、タクロリムスを0.01〜0.3重量%含むことが好ましい。タクロリムスの含有量が0.01重量%を下回ると、有効性が乏しくなり、0.3重量%を越えると安全性が危惧されるおそれがある。
タクロリムスの製薬学的に許容される塩としては、無毒の、医薬として許容される慣用の塩を用いることができる。このような塩として、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩、アミン塩(トリエチルアミン塩、N−ベンジル−N−メチルアミン塩等)のような無機又は有機塩基との塩が挙げられる。
タクロリムスの製薬学的に許容される溶媒和物としては、水和物及びエタノレートが挙げられる。
本願に係るクリーム状組成物では、油相を構成する油剤として(a)中鎖脂肪酸トリグリセリド(以下、MCTとも称する)と(b)サリチル酸エチレングリコール(以下、EGSとも称する)及び/又はセバシン酸ジイソプロピル(以下、IPSEとも称する)が併用される。すなわち、前記(a)と(b)の混合物が油剤として使用される。本発明では、油相を構成する油剤は、実質的に前記(a)と(b)の混合物からなる。実質的にとは、(a)と(b)の合計量が油剤全量の95重量%以上(より好ましくは97重量%以上、特に好ましくは99重量%以上)を占めることを意味する。
(a)のMCTは、3分子のC6〜C12飽和脂肪酸が、グリセリンとエステル結合したものである。本発明においては、特にC8〜C10の飽和脂肪酸のトリグリセリドが好ましい。
(b)のEGSとIPSEは、どちらか一方だけを用いてもよく、両者を併用してもよい。経皮吸収性を高める点からは、EGSを単独で用いるか、あるいはEGSの割合を高くしてEGSとIPSEを併用することが好ましい。
組成物全量中に占める(a)と(b)の合計量は、1〜50重量%が好ましい。1重量%を下回った場合は、タクロリムスの安定性と吸収性が損なわれ、50重量%を越えると、水中油型のクリーム状組成物を調製するのが困難である。より好ましい含有量は、8〜45重量%であり、特に好ましい含有量は10〜30重量%である。
また、組成物全量中に占める(a)の量は0.5〜49.5重量%が好ましい。0.5重量%を下回った場合は、タクロリムスの安定性が損なわれ、49.5重量%を越えると、水中油型のクリーム状組成物を調製するのが困難である。より好ましい含有量は、5〜30重量%であり、特に好ましい含有量は5〜20重量%である。
組成物全量中に占める(b)の量は0.5〜20重量%が好ましい。0.5重量%を下回った場合は、タクロリムスの安定性と吸収性が損なわれ、20重量%を越えると、水中油型のクリーム状組成物を調製するのが困難である。より好ましい含有量は3〜15重量%であり、特に好ましい含有量は5〜15重量%である。
(a)と(b)を併用する際、(a)の比率を高めると、乳化性が高まり、乳化剤の選択幅が広がるため、水中油型クリーム状組成物を調製しやすくなるという利点があるが、その一方、タクロリムスの溶解性が低くなるため、水中油型クリーム状組成物中の主薬安定性が低くなる傾向がある。
他方、(b)の比率を高めると、タクロリムスの溶解性が高まり、水中油型クリーム状組成物中の主薬安定性が向上するという利点があるが、その一方、乳化性が低くなり(特にEGSを用いた場合)、界面活性剤の選択幅が狭まるため、水中油型クリーム状組成物の調製が難くなる傾向がある。
また、本発明によれば、(a)と(b)の比率を変えることにより、タクロリムスの経皮吸収性をコントロールすることが可能であり、(a)の割合を高めることにより、経皮吸収性を低めにコントロールすることができ、(b)の割合を高めることにより、経皮吸収性を高めにコントロールすることができる。
経皮吸収性のコントロールについて、より詳細に述べると、当然のことながら、高い薬効を期待する場合は、タクロリムスの経皮吸収性が高い組成物のほうが好ましい。他方、タクロリムスは、強い免疫抑制作用を有するため、血中濃度の上昇により副作用の発生頻度が高まる可能性がある。例えば、角質層のバリア機能が低下し、経皮吸収性が高まっている皮膚に使用する場合や、特定の患者(例えば小児、妊婦、授乳婦、高齢者、肝障害のある患者等)に使用する場合には、むしろ吸収性を抑えた製剤が望まれることがある。
本発明では、油相を構成する(a)と(b)の割合や(b)の種類・割合(EGS及び/又はIPSE)を調節することにより、高い製剤安定性を保持したまま、皮膚への吸収性をコントロールすることができるため、これらの要望に対応することが可能である。
(a)と(b)の使用割合は、上述した点を考慮し、所望する製剤特性に合わせて適宜決定すればよいが、一般に(a)と(b)の割合(重量比率)は、a:b=20:1〜1:20の範囲内にて調節することが好ましく、5:1〜1:5の範囲内にて調節することがより好ましい。特に、2:1〜1:2の範囲内とすれば、乳化性、主薬安定性、経皮吸収性の全てにおいてバランスの取れた組成物を得ることができる。
本発明に係るクリーム状組成物は、水相と油相を乳化し、安定させるための乳化剤(界面活性剤)として、HLB値12以上の乳化剤(C)を含む。HLB値が12未満の乳化剤では、優れた乳化安定性を有する水中油型のクリーム状組成物を調製することが困難である。より好ましい乳化剤は、12〜18のHLB値を有する乳化剤である。
乳化剤の含有量は、0.1〜10重量%が好ましい。10重量%を越えた場合は、製剤としての安全性が危惧されるおそれがあり、0.1重量%未満の場合は、安定な水中油型クリーム状組成物を製造することが困難である。より好ましい乳化剤の含有量は0.5〜8重量%、特に好ましくは3〜7重量%である。
乳化剤は一種のみを用いてもよく、複数を併用してもよい。好ましい乳化剤の具体例として、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、及びポリグリセリン脂肪酸エステルが挙げられ、特に好ましい乳化剤としてポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60)が挙げられる。
本発明に係るクリーム状組成物は、組成物を増粘し、製剤としての安定性を確保する(分離を防ぐ)ため、親水性高分子(D)を含有する。親水性高分子の含有量は、0.1〜10重量%が好ましい。10重量%を越えた場合は、製剤が固くなりすぎて使用し辛くなる可能性があり、0.1重量%未満の場合は、安定な水中油型クリーム状組成物を製造することが困難である。より好ましい親水性高分子の含有量は0.2〜2重量%である。
好ましい親水性高分子の具体例として、カルボキシビニルポリマーや、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の水溶性セルロース誘導体が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、併用で用いてもよい。特に好ましい親水性高分子として、カルボキシビニルポリマーが挙げられる。
本発明に係るクリーム状組成物は、4〜7の範囲のpH値を有する。pH値が4未満の場合は、製剤としての安全性が危惧されるおそれがあり、pH値が7を超えた場合は、前記油剤(a)及び(b)の加水分解が危惧される。また、上記pH値は、タクロリムスの安定性の面でも、至適pHである。より好ましいpHの範囲は5〜6である。
組成物を上記範囲のpH値に調節するためのpH調節剤としては、低pH領域に調節するために使用されるものとして、乳酸、クエン酸、リン酸などが挙げられ、高pH領域に調節するため使用されるものとして、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、乳酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、L-アルギニン、ジイソプロパノールアミンなどが挙げられる。
本発明に係るクリーム状組成物は、上記成分の他に、湿潤剤、保存剤、安定化剤、乳化助剤等を含むことができる。
上記湿潤剤の例としては、1,3-ブチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどが挙げられる。特に好ましい湿潤剤として、1,3-ブチレングリコールが挙げられる。組成物中における湿潤剤の含有量は、0.01〜30重量%の範囲とすることが好ましく、1〜20重量%がより好ましい。
上記保存剤の例としては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノールなどが挙げられる。組成物中における保存剤の含有量は、0.01〜2重量%の範囲とすることが好ましく、0.1〜1.0重量%の範囲とすることがより好ましい。2重量%を越えた場合は、製剤としての安全性が危惧されるおそれがあり、0.01重量%未満の場合は、十分な保存効力を発揮することが困難である。
上記安定化剤の例としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ペンタエリスリチル-テトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオ硫酸ナトリウム水和物、没食子酸プロピル、アスコルビン酸、トコフェロール、エデト酸ナトリウム水和物、メタリン酸ナトリウム、ベンゾトリアゾール、2-メルカプトベンズイミダゾールなどが挙げられる。組成物中における安定化剤の含有量は、0.005〜2重量%の範囲とすることが好ましく、0.01〜0.2重量%の範囲とすることがより好ましい。2重量%を越えた場合は、製剤としての安全性が危惧されるおそれがあり、0.005重量%未満の場合は、十分な安定化作用を発揮することが困難である。
上記乳化助剤の例としては、セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコールなどが挙げられる。特に好ましい乳化助剤として、セタノールが挙げられる。組成物中における乳化助剤の含有量は、必要に応じて0.1〜5重量%の範囲とすることが好ましく、0.5〜3重量%がより好ましい。
本発明に係るクリーム状組成物は、水相を構成する水(精製水)を含む。組成物中における水の含有量は、他の成分の含有量によっても変動するが、50〜75重量%程度が好ましく、55〜70重量%程度がより好ましい。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明は実施例により限定されるものではない。
(1) タクロリムス水和物の溶解剤の検討
タクロリムス水和物の溶解性・安定性に優れた溶解剤を見出すことを目的として、種々の油剤を試験した。
まず、一般外用剤で使用前例のある低極性〜高極性の油剤に対するタクロリムス水和物の溶解性を評価した。多数の油剤を試験した結果、8種の油剤がタクロリムス水和物に対し、0.5%以上の溶解性を示した。
次に、上記8種の油剤について、以下の方法により、タクロリムス水和物の安定性を評価した。
[安定性試験]
各種油剤に対する最大量のタクロリムス水和物を溶解させ(サリチル酸エチレングリコール、炭酸プロピレン:50 mg/g、クロタミトン、トリアセチン、マクロゴール400、1,3-ブチレングリコール:20 mg/g、セバシン酸ジイソプロピル:10 mg/g、中鎖脂肪酸トリグリセリド:5 mg/g)、油剤溶液とした。これを60℃/成り行き湿度条件下で保管し、経時的にタクロリムス水和物含量を「第15改正日本薬局方 一般試験法 液体クロマトグラフィー<2.01>」に従って測定し、以下の式1より、残存率を算出した。
Figure 2012011566
安定性試験の結果を表1に示す。中鎖脂肪酸トリグリセリド中での安定性が最も高く、次いでセバシン酸ジイソプロピル、クロタミトン及びサリチル酸エチレングリコール中での安定性が高かった。なお、本実施例では、中鎖脂肪酸トリグリセリドとして、中鎖脂肪酸がカプリル酸及びカプリン酸であるトリグリセリドを用いた。
Figure 2012011566
溶解性、安定性を考慮し、MCTを候補溶解剤として選択した。また、4週間後の主薬残存率が85%以上であり、タクロリムス水和物の溶解度がMCTより高い油剤も候補溶解剤として選択した。
(2) 乳化剤の検討
上記(1)で選択した候補溶解剤を用いて水中油型(O/W型)クリーム状組成物を調製するために適切な乳化剤を検討した。
種々の乳化剤を用いて、MCTを20重量%の量で含有するO/W型クリーム状組成物、及びMCTとEGSをそれぞれ10重量%の量で含有するO/W型クリーム状組成物を調製した。クリーム状組成物の調製方法は、後述する(3-1)に記載の方法に準じた。
結果を表2-1及び2-2に示す。クリーム状組成物の製剤調製可否として、クリーム状組成物に外観上、分離等が認められた乳化剤については「×」を、分離等が認められなかった乳化剤については「○」を付す。
Figure 2012011566
上記試験の結果、表2-1に示すように、20%MCT含有O/W型クリーム状組成物ではHLB値が9以上の乳化剤を用いた場合、良好な組成物が調製可能であった。
一方、表2-2に示すように、10%MCT+10%EGS含有O/W型クリーム状組成物ではHLB値が12以上の乳化剤を用いた場合、良好な組成物が調製可能であった。
(3) タクロリムス水和物を含有するO/W型クリーム状組成物の調製と安定性評価
上記(1)の検討に基づき選択した候補溶解剤及び、(2)の検討に基づき選択した乳化剤を用いて、タクロリムス水和物を含有するO/W型クリーム状組成物を調製し、その安定性を評価した。以下に、O/W型クリーム状組成物の調製方法、及び安定性の評価方法を記載する。
(3-1) O/W型クリーム状組成物の調製方法(一例)
あらかじめ、カルボキシビニルポリマーを精製水に膨潤させ、カルボキシビニルポリマー水溶液とした。また、ジイソプロパノールアミンを精製水に溶解させ、ジイソプロパノールアミン水溶液とした。
処方に応じて、タクロリムス水和物、ジブチルヒドロキシトルエン、パラオキシ安息香酸プロピル及びセタノールを油剤に溶解させ、乳化剤を加え、油相部とした。一方、カルボキシビニルポリマー水溶液、1,3-ブチレングリコール、パラオキシ安息香酸メチル、エデト酸ナトリウム水和物及び精製水を合わせ、水相部とした。
油相部、水相部をそれぞれ70〜90℃に加温し、溶解させた後、油相部に水相部を加え、ホモミキサーを用いて乳化処理を行なった。次いで、ジイソプロパノールアミン水溶液を加えた後、品温が室温になるまで撹拌棒で撹拌し、均質なクリーム剤を製した。
ただし、O/W型クリーム状組成物の調製方法はこれに限定されない。
(3-2) タクロリムス水和物の安定性評価
調製したクリーム状組成物を所定の条件下で保管し、経時的にタクロリムス水和物含量を「第15改正日本薬局方 一般試験法 液体クロマトグラフィー<2.01>」に従って測定し、上述した式1により、クリーム状組成物中のタクロリムス水和物の残存率を算出し、組成物中の主薬安定性を評価した。
クリーム状組成物の安定性試験を行った結果、上記(1)「溶解剤の検討」において最も優れた主薬安定性を示したMCTを単独で用いるより、MCTと、特定の油剤(具体的には、IPSE又はEGS)の混合物を用いて調製したクリーム状組成物のほうが、タクロリムス水和物の安定性(残存率)に優れる結果となった。
この結果を表3及び表4にまとめる。表3は各クリーム状組成物の組成及び使用した試薬等の情報を、表4は各クリーム状組成物中における主薬安定性の測定結果を示す。油剤としてMCTを単独で用いた組成物をcream A、MCTとIPSEの混合物を用いた組成物をcream B、MCTとEGSの混合物を用いた組成物をcream Cと称する。また、cream Cを基本処方としてさらに安定性を向上させた処方をcream D〜Gと称する。
なお、各クリーム状組成物の乳化剤として、上記(2)「乳化剤の検討」において、MCT+EGSについて特に優れた乳化性を示したポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(表2-2参照)を用いたところ、MCT単独(cream A)、又はMCTとIPSEの混合物(cream B)を油剤として用いた場合にも、非常に良好なO/W型クリーム状組成物を調製することができた。
Figure 2012011566
Figure 2012011566
表4-1に示すように、油剤としてMCTのみを用いた組成物(cream A)では、40℃/75%RHの条件下において、4週間後の主薬残存率は94%未満であったが、油剤としてMCTとIPSEを用いた組成物(cream B)及び油剤としてMCTとEGSを用いた組成物(cream C)では、主薬残存率は96%を超えた。
また、表4-2に示すように、cream C,E,F,Gは、25℃/60%RHおよび30℃/65%RHの条件下において6ヶ月間保管した場合にも、比較的高い主薬残存率を示した。
cream C,E,F,Gは同じ油剤を有する組成物である。cream Eは、セタノールを含む組成物であり、cream Cより高い主薬残存率を示した。これは、セタノールの界面安定化作用により、タクロリムスが油相中に閉じ込められ、水相への分配が抑制されたためと考えられる。また、cream Fは、cream Cより1,3-ブチレングリコールの添加量の少ない組成物であり、cream Cより高い主薬残存率を示した。これは、1,3-ブチレングリコールを減量したことにより、タクロリムスの水相への分配が抑制されたためと考えられる。また、cream Gは、ジブチルヒドロキシトルエン、セタノールを含み、1,3-ブチレングリコールを減量した組成物であり、cream Cより高い主薬残存率を示した。これは、上述したセタノールの添加及び1,3-ブチレングリコールの減量による効果に加えて、ジブチルヒドロキシトルエンが、タクロリムスの酸化的分解を防ぐためと考えられる。
このように、cream E〜Gは、6ヶ月間保存した場合にも、95%を超える高い主薬残存率を示し、プロトピック(登録商標)軟膏0.1%(P軟膏)と比べても遜色のない主薬安定性を有することが実証された。
(4) O/W型クリーム状組成物の有効性 (in vitroヒト皮膚透過性評価)
上記cream A〜C及びプロトピック(登録商標)軟膏0.1%(P軟膏)を正常ヒト皮膚(HAB研究機構を通じて入手)に適用したときの、適用後24時間における皮膚中濃度及び角質中量を比較した。
フランツ型セルにヒト腹部皮膚(1.77 cm2)を装着し、10mgの前記cream A,B,C或いはP軟膏を開放適用した。所定時間後にレセプター液(1w/v%ウシ血清アルブミン含有リン酸緩衝生理食塩水)を採取し、適用24時間後の皮膚中タクロリムス濃度及び角層中タクロリムス量を定量した。
結果を図1及び図2に示す。cream Cを適用して24時間後の皮膚中タクロリムス濃度及び角層中タクロリムス量はP軟膏と近似していた(図1及び図2)。なお、油剤としてMCTのみを含有するクリーム状組成物(cream A)に対し、MCTとIPSE又はEGSとを併用したクリーム状組成物であるMCT+IPSE(cream B)及びMCT+EGS(cream C)を用いた場合は、主薬の経皮吸収性を向上させることができた。
(5) O/W型クリーム状組成物の有効性(薬効評価)
マウス接触性皮膚炎モデルを用いて、cream Cの効力を検証した。1群5匹で実施した。
予め毛刈りしたBalb/cマウスの腹部に、感作物質(3w/v%塩化ピクリル(PCL)−エタノール溶液)0.1mLを塗布して感作し、6日後に惹起物質(1w/v%塩化ピクリル−アセトン溶液)をマウスの右耳介の両面に各10μL(計20μL)塗布し、アレルギー反応を惹起した。プラセボ、cream C又はP軟膏をアレルギー反応惹起の1時間後に右耳介両面に塗布した(10mg/ear)。アレルギー反応惹起前(前値)及びアレルギー反応惹起24時間後、右及び左耳の厚さをdial thickness gauge(Mitutoyo Corporation)で測定した後、耳介厚増加量(mm)を算出した。
図3に、感作・惹起処理を行った後、プラセボ塗布後23時間後の増加耳介厚(図中のプラセボ)、cream C塗布後23時間後の増加耳介厚(図中のcream C)、P軟膏塗布後23時間後の増加耳介厚(図中のP軟膏)をそれぞれ示す。また、図中の「非感作」とは、感作を行わずに惹起処理のみを行った群における増加耳介厚を示し、「感作」とは感作・惹起処理のみを行った群における増加耳介厚を示す。試験方法を表5にまとめる。
Figure 2012011566
増加耳介厚の平均値は、「非感作」群6μm、「感作」群260μm、「プラセボ」群231μm、「cream C」群118μmとなった。これらのことから、cream CはPCLによって誘発される耳介浮腫をプラセボに比べ大幅に抑制することが実証された。
また、「P軟膏」群の増加耳介厚80μmは「cream C」群のそれと比較した場合、統計学的に有意な差はなく、cream CはP軟膏と同程度の薬効を示すことが実証された。
(6) O/W型クリーム状組成物のべたつきの評価(先行技術との比較)
cream C及び特許文献1(特表2000-513739号公報)に処方20として記載された組成物それぞれについて、下記の方法により「べたつき」を評価した。処方20は主薬としてFK506物質(タクロリムス)を0.1重量%、油剤としてミリスチン酸イソプロピルとセバシン酸ジエチルをそれぞれ20.0重量%、乳化剤としてモノオレイン酸ポリオキシエチレン[20]ソルビタンを2.5重量%、親水性高分子としてカルボキシビニルポリマー(カーボポール940)を1.0重量%、pH調節剤として水酸化ナトリウムを適量含み、残部を精製水とするクリーム状組成物である。
「べたつき」は、皮膚面に対する指の上下運動による付着性に起因する感触と考えられている[参考文献1:森田正道 他、化粧品エマルションの官能評価とレオロジー的性質の関係、粧技誌、24(2),91-97(1990)]。レオメーターは、試料の載った試料台が上下に移動し、試料中にアダプターが進入した後、引離しが行われる。この時、図4に示したようなチャートが得られ、一般に、+方向の高さ(H+)、面積(A+)は、硬さ因子として、−方向の高さ(H−)、面積(A−)は、付着性因子として表される。また、A−とべたつきに相関があることが報告されており[参考文献2:飯田一郎 他,化粧品のタイプ分けに関する研究,粧技誌,23(4),295-300(1990)]、べたつき易い試料程、A−が大きく、すなわち、付着性が大きな値となる。このことから、本試験においてもべたつきの指標として、レオメーターによる評価を実施した。
<レオメーター測定条件>
レオメーター:CR-500DX(サン科学社製)
レオメーター解析ソフト:RHEO DATA ANALYZER for Win(サン科学社製)
使用アダプター:No.25 (20 mm)(アクリル製円柱型,直径20 mm)
測定モード:20
測定速度(試料台の移動速度):120 mm/分
試料量:8 g
試料中へのアダプター進入距離:2.0 mm
結果を表6に示す。試験の結果、本発明に係るcream Cは先行技術文献に係る処方20と比較して付着性が少なく、べたつきにくいことが実証された。
Figure 2012011566
[まとめ]
上記(3)の結果から、MCTを単独で用いた組成物より、IPSE又はEGSをMCTと併用した組成物のほうが、組成物中でのタクロリムスの安定性が向上することが実証された。さらに、タクロリムス水和物の溶解性についても、MCTを単独で使用するより、MCTよりも溶解性に優れたIPSE又はEGSを併用することで有利に働くと考えられる。
また、上記(4)の結果から、MCTを単独で用いた組成物より、IPSE又はEGSをMCTと併用した組成物のほうが、経皮吸収性が向上することが実証された。さらに、MCTと併用する油剤として、IPSE又はEGSのどちらを選択するかによって、経皮吸収性の向上の程度が異なるため、主薬の吸収性をコントロールできることが分かった。
すなわち、本発明によれば、(a)MCTと(b)IPSE/EGSの併用割合(a:b)を変えることによって、又は(b)の種類やその併用割合(IPSE:EGS)を変えることによって、適応部位である病態皮膚の皮膚中でタクロリムスが至適濃度となるようにコントロールすることができる。
さらに、上記(5)の結果から、本発明に係る組成物が優れたアレルギー抑制効果を有すること、上記(6)の結果から、本発明に係る組成物が先行技術文献に開示されたクリーム状組成物に比べて、優れた使用感を有することが実証された。
本発明によれば、タクロリムスの安定性が良好であり、さらに、主薬の皮膚中濃度を容易にコントロール可能なクリーム状組成物を提供することができる。本発明に係るクリーム状組成物は、特にアトピー性皮膚炎の治療薬として好適である。

Claims (5)

  1. 水中油型のクリーム状組成物であって、前記組成物が
    (A)タクロリムス、その製剤学的に許容される塩、又はその製剤学的に許容される溶媒和物;
    (B)(a)中鎖脂肪酸トリグリセリドと(b)サリチル酸エチレングリコール及び/又はセバシン酸ジイソプロピルとを混合してなる油剤;
    (C)HLB値12以上の乳化剤;及び
    (D)親水性高分子;
    とを含有し、pH値が4〜7であること
    を特徴とする、水中油型クリーム状組成物。
  2. 中鎖脂肪酸トリグリセリド(a)を5〜30重量%の量で、サリチル酸エチレングリコール及び/又はセバシン酸ジイソプロピル(b)を3〜15重量%の量で含むことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. HLB値12以上の乳化剤(C)が、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、及びポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 親水性高分子(D)が、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及び疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 乳酸、クエン酸、リン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、乳酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、L-アルギニン及びジイソプロパノールアミンからなる群から選択される1種又は2種以上のpH調節剤を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
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