JPWO2011162306A1 - スチレン系導光板 - Google Patents

スチレン系導光板 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2011162306A1
JPWO2011162306A1 JP2012521509A JP2012521509A JPWO2011162306A1 JP WO2011162306 A1 JPWO2011162306 A1 JP WO2011162306A1 JP 2012521509 A JP2012521509 A JP 2012521509A JP 2012521509 A JP2012521509 A JP 2012521509A JP WO2011162306 A1 JPWO2011162306 A1 JP WO2011162306A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light guide
guide plate
styrene
resin
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2012521509A
Other languages
English (en)
Inventor
緒方 博
博 緒方
広平 西野
広平 西野
道秀 小沢
道秀 小沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Styrene Co Ltd
Original Assignee
Toyo Styrene Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Styrene Co Ltd filed Critical Toyo Styrene Co Ltd
Publication of JPWO2011162306A1 publication Critical patent/JPWO2011162306A1/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
    • G02B1/045Light guides

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Planar Illumination Modules (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

耐熱性に優れ、成形時の黄変の少ない、スチレン系単量体を原料としたスチレン系樹脂からなる導光板を提供する。メタノール可溶分が1.5質量%以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が15万〜45万であるスチレン系樹脂からなる導光板。

Description

本発明はスチレン系単量体を原料とするスチレン系樹脂からなる導光板に関する。
液晶ディスプレイのバックライトには、光源を表示装置の正面に配置する直下型バックライトや、側面に配置するエッジライト型バックライトがある。導光板はエッジライト型バックライトに組み込まれ、側面からの光を液晶パネルに導く役割を果たし、テレビ、デスクトップ型パーソナルコンピューター、ノート型パーソナルコンピューター、携帯電話機、カーナビゲーションなどの幅広い用途で使用される。
導光板には、PMMA(ポリメチルメタクリレート)に代表されるアクリル樹脂が主に使用されるが、これらは透明性等の光学特性は優れるものの、吸水性が高い傾向があり、成形品の反りの問題や寸法変化が発生する場合がある。
このため、これら特性を改善したスチレンと(メタ)アクリル酸メチルとの共重合体であるMS樹脂が用いられることが提案されている。MS樹脂の、吸水性や成形時の変色低減等の改良技術としては特許文献1が提案されている。
特許文献1では、重量平均分子量(Mw)6〜17万、残存モノマー量3000μg/g以下、更にオリゴマー量が2%以下の導光板が開示されている。しかし、吸水性が高く寸法安定性がスチレン系単量体を原料とするスチレン系樹脂よりも悪い傾向にある。
一方、スチレン系単量体−(メタ)アクリル酸系単量体系共重合体が、スチレン系単量体を原料とした樹脂を用いた導光板の耐熱性向上の例として特許文献2に提案されている。
特許文献2では、スチレン系単量体95.5〜99重量%と(メタ)アクリル酸系単量体1〜4.5 重量%からなり、Mwが16〜35万であるスチレン系単量体−(メタ) アクリル酸系単量体系共重合体からなる導光板が開示されているが、吸水性が高く、吸水反り量がスチレン系単量体を原料とするスチレン系樹脂よりも大きい傾向を示す。
日本特開2003−075648号公報 日本特開2007−204536号公報
従来、液晶ディスプレイ用光源として冷陰極管が使用される場合、紫外線による黄変が比較的小さく、光学特性が比較的良好なPMMAやMS樹脂が導光板材料として使用されている。
一方、昨今の省電力化の流れから、光源の冷陰極管からLEDへの変換が進行中で、導光板の黄変を引き起こす紫外線領域での発光スペクトルのほとんどない白色LED使用の際は、スチレン系単量体を原料としたスチレン系樹脂からなる導光板も安価で有用性が大きいものと期待されている。
しかしながら、今までの導光板では、耐熱性と成形時の黄変抑制の両立が必ずしも充分ではなかった。
本発明は、耐熱性に優れ、成形時の黄変の少ない、スチレン系単量体を原料としたスチレン系樹脂からなる導光板を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく研究を重ねたところ、以下を要旨とする本発明に到達したものである。
(1)メタノール可溶分が1.5質量%以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が15万〜45万であるスチレン系樹脂からなることを特徴とする導光板。
(2)前記スチレン系樹脂が、50N荷重にて測定したビカット軟化温度が100℃以上である請求項1に記載の導光板。
(3)前記スチレン系樹脂が、スチレン系樹脂中の残存スチレンモノマー及び残存重合溶媒の総量が500μg/g以下であり、かつスチレンダイマーとトリマーの合計量が5000μg/g以下である、上記(1)または(2)に記載の導光板。
(4)前記スチレン系樹脂が、4−t−ブチルカテコール濃度が10μg/g未満であるスチレン系単量体を重合して得られる樹脂である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の導光板。
(5)前記スチレン系樹脂が、メタノール可溶分が1.0質量%以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が20万〜40万である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の導光板。
(6)前記スチレン系樹脂が、50N荷重にて測定したビカット軟化温度が103℃以上である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の導光板。
(7)前記スチレン系樹脂が、曲げ強度が90MPa以上である、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の導光板。
(8)前記スチレン系樹脂が、全光線透過率が90%以上である、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の導光板。
(9)前記スチレン系樹脂が、ヘーズが0.5%未満である、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の導光板。
(10)前記スチレン系樹脂が、YIが0.3以下である、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の導光板。
本発明の導光板は、耐熱性が高いため使用時の熱変形を抑えることができ、成形時の黄変を防ぐことができる。また、PMMAやMS樹脂と比較して、吸水性が低く安価である。
本発明の導光板は、スチレン系樹脂、またはスチレン系樹脂に対し、必要に応じて、光拡散剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを添加した組成物を射出成形や押出成形などの成形方法で得ることができる。
スチレン系樹脂は、スチレン系単量体を重合して得ることができる。スチレン系単量体とは、芳香族ビニル系モノマーである、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン等の単独または2種以上の混合物であり、好ましくはスチレンである。
スチレン系単量体の重合方法としては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法等公知のスチレン重合方法が挙げられる。品質面や生産性の面では、塊状重合法、または溶液重合法が好ましく、また、連続重合であることが好ましい。溶液重合法の溶媒として、例えばベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等のアルキルベンゼン類や、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサンやシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素等が使用できる。
スチレン系樹脂の重合時に、必要に応じて重合開始剤、連鎖移動剤を使用することができる。重合開始剤として、有機過酸化物、例えば過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシベンゾネート、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ポリエーテルテトラキス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、エチル−3,3−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブチレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等が挙げられる。連鎖移動剤としては、脂肪族メルカプタン、芳香族メルカプタン、ペンタフェニルエタン、α−メチルスチレンダイマー、テルピノーレン等が挙げられる。
重合工程では、公知の完全混合槽型攪拌槽や塔型反応器等を用い、樹脂が目標とする分子量分布になるように、重合温度の調整等により反応制御をすることが好ましい。
重合工程を出た重合体を含む重合溶液は、脱揮工程に移送され、未反応の単量体及び重合溶媒が除去される。脱揮工程は加熱器付きの真空脱揮槽やベント付き脱揮押出機などで構成される。脱揮工程を出た溶融状態の重合体は造粒工程へ移送される。造粒工程では、多孔ダイよりストランド状に溶融樹脂を押出し、コールドカット方式や空中ホットカット方式、水中ホットカット方式にてペレット形状に加工される。
スチレン系樹脂中のメタノール可溶分は1.5質量%以下であり、より好ましくは1.0質量%以下であり、さらに好ましくは0.8質量%以下である。メタノール可溶分が1.5質量%を超えると、導光板の耐熱性が不十分となり熱変形することがある。
メタノール可溶分は、樹脂中のメタノールに可溶な成分の量であり、例えば、重合過程や脱揮工程で生成するスチレンオリゴマー(スチレンダイマー、スチレントリマー)の他、ホワイトオイル、シリコーンオイル等の各種添加剤や残存単量体及び残存重合溶媒等の低分子量成分が含まれる。
メタノール可溶分は、重合過程で副生成するスチレンオリゴマー(スチレンダイマー、スチレントリマー)の発生量の抑制、ホワイトオイル等の各種添加剤の添加量調整、残存スチレンモノマー及び残存重合溶媒の量を抑えることにより低減することができる。
本発明におけるメタノール可溶分の測定は次の方法で行った。スチレン系樹脂P(g)を精秤し、テトラヒドロフランを50mL加えて室温(25℃)で1時間溶解する。溶解後、エタノールを5mL加え、良く混合する。次に、メタノールを400mL入れたビーカーに、上記溶解した液を入れ、室温で攪拌しながらメタノールに不溶な成分(樹脂成分)を析出させる。15分間攪拌した後、塩酸を1滴入れて、さらに室温で10分間攪拌する。攪拌を停止し、10分間静置した後、ガラスフィルターで徐々にろ過してメタノール不溶分を分離し、150℃の真空乾燥機にて2時間減圧下で乾燥した後、デシケータ内で25分間放冷し、乾燥したメタノール不溶分の質量N(g)を測定する。メタノール可溶分を次式により算出した。

メタノール可溶分(質量%)=((P−N)/P)×100
スチレン系樹脂の重量平均分子量(Mw)は15万〜45万であり、より好ましくは20万〜40万である。重量平均分子量(Mw)が15万未満になると、導光板の強度が低下する。重量平均分子量(Mw)が45万を超えると、メルトマスフローレイトが低下し、成形加工性が悪化することがある。重量平均分子量(Mw)は、重合工程の反応温度、滞留時間、重合開始剤の種類及び添加量、連鎖移動剤の種類及び添加量、重合時に使用する溶媒の種類及び量等によって制御することができる。
重量平均分子量(Mw)、Z平均分子量(Mz)、及び数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、次の条件で測定した。
GPC機種:昭和電工社製Shodex GPC−101
カラム:ポリマーラボラトリーズ社製 PLgel 10μm MIXED−B
移動相:テトラヒドロフラン
試料濃度:0.2質量%
温度:オーブン40℃、注入口35℃、検出器35℃
検出器:示差屈折計
本発明における分子量は単分散ポリスチレンの溶出曲線より各溶出時間における分子量を算出し、ポリスチレン換算の分子量として算出したものである。
スチレン系樹脂のビカット軟化温度は、100℃以上であるのが好ましく、より好ましくは103℃以上である。100℃未満であると、導光板として使用時に耐熱性が不十分となり熱変形することがある。
ビカット軟化温度は、JIS K 7206に準拠し、昇温速度50℃/hr、試験荷重50Nで測定を行った。
スチレン系重合体中の残存単量体及び残存重合溶媒の合計(総揮発分)は500μg/g以下であることが好ましく、さらに好ましくは350μg/g以下である。残存単量体及び残存重合溶媒の合計が500μg/gを超えると導光板の耐熱性が不十分になることがある。残存単量体及び残存重合溶媒は、メタノール可溶分の一部であるが分子量が低い成分であり耐熱性への影響が大きい。
また、残存単量体及び残存重合溶媒は揮発性が高いため、例えば押出成形にて導光板を押出する際、ダイス出口で揮発してダイスに凝縮し、目ヤニの原因となることがある。目ヤニが押出した導光板に付着すると外観不良となる。また、射出成形の場合でも、射出成形時にガスが発生し、成形不良の原因となることがある。
残存単量体及び残存重合溶媒は、樹脂中に残存する単量体と残存する重合溶媒の量であり、例えば、スチレン、エチルベンゼン、トルエン等が挙げられる。残存単量体及び残存重合溶媒の量は、脱揮工程の構成や脱揮工程での温度や真空度などの条件で調整することができる。
残存単量体及び残存重合溶媒の量は、スチレン系樹脂0.2gを精秤し、内部標準物質としてp−ジエチルベンゼンを含むテトラヒドロフラン10mlに溶解し、キャピラリーガスクロマトグラフを用いて以下の条件で測定した。
キャピラリーガスクロマトグラフ:GC−4000(ジーエルサイエンス社製)
カラム:ジーエスサイエンス社製 InertCap WAX、内径 0.25mm、長さ 30m、膜厚 50μm
インジェクション温度:180℃
カラム温度:60℃〜170℃
ディテクター温度:210℃
スプリット比:5/1
スチレン系樹脂中のスチレン系単量体のダイマーとトリマーの合計量は5000μg/g以下が好ましく、さらに好ましくは4000μg/g以下である。スチレン系単量体のダイマーとトリマーの合計量は5000μg/gを超えると、メタノール可溶分が増加し、導光板の耐熱性が不十分になる。
スチレン系単量体のダイマーとトリマーは、重合過程で重合反応時に副生成するものと、脱揮工程で熱分解により生成するものが挙げられる。重合過程で副生成するスチレン系単量体のダイマーとトリマーを抑制する方法としては、重合初期で完全混合槽型の反応器を使用し、反応器内のスチレン系単量体の濃度を低くし、重合開始剤を用い、低い温度で重合する方法が挙げられる。脱揮工程で生成するスチレン系単量体のダイマーとトリマーを抑制する方法としては、脱揮工程での樹脂温度を下げ、滞留時間を短くする方法が挙げられる。
スチレン系単量体のダイマーとトリマーの測定は、スチレン系樹脂200mgを2mLの1,2−ジクロロメタンに溶解し、メタノールを2mL添加して共重合体を析出させ、静置させた後、上澄み液について、ガスクロマトグラフィー(HP−5890、ヒューレットパッカード社製)を用いて測定した。なお詳細な条件を以下に記す。
(イ)カラム:DB−1(ht) 0.25mm×30m 膜厚0.1μm
(ロ)インジェクション温度:250℃
(ハ)カラム温度:100−300℃
(二)検出器温度:300℃
(ホ)スプリット比:50/1
(へ)内部標準物質:n−エイコサン
スチレン系樹脂を製造する際、重合工程に供給するスチレン系単量体中の4−t−ブチルカテコール濃度が10μg/g未満であることが好ましく、さらに好ましくは3μg/g未満である。4−t−ブチルカテコール濃度が10μg/g以上になると、導光板の黄色味が強くなることがある。市場で入手できるスチレン系単量体には、重合禁止剤として10〜30μg/gの4−t−ブチルカテコールが含まれる。スチレン系単量体中の4−t−ブチルカテコール濃度は、吸着剤として活性アルミナを使用することで低減することができる。
スチレン系単量体中の4−t−ブチルカテコール濃度の測定は次の方法で行った。分液ロートに50mLのスチレン系単量体を入れ、10mlの1N水酸化ナトリウムを加えて約2分間振とうした。2層に静置分離後、下層の液を抜き取り、分光光度計を用いて吸光度(波長486nm)を測定し、あらかじめ作成しておいた検量線より濃度を算出した。
スチレン系樹脂の曲げ強度は70MPa以上が好ましく、90MPa以上がより好ましい。70MPa未満になると、導光板が強度不足で脆くなる。
スチレン系樹脂の光学特性として全光線透過率、ヘーズ(曇価)を、東芝機械社製射出成形機(IS130FII−3A)のシリンダー温度230℃、金型温度40℃での射出成形試験片(厚さ2mm、寸法40mm×40mm)を用い、JIS K−7105に準拠し、測定を行った。
透明性の観点から、スチレン系樹脂の全光線透過率は90%以上が好ましく、スチレン系樹脂のヘーズは1.0%以下が好ましく、より好ましくは0.5%未満である。
また、本発明ではYI(黄色度)を色相の判断基準とし、測色色差計(NDJ4000、日本電色工業社製)を用い、前記のサンプルを反射法にて測定を行った。YIが0.7を超えると、成形品の黄色味が強く色相が劣るものとなり好ましくない。YIが0.7以下を合格として判定した。スチレン系樹脂のYIは、0.3以下であるのがより好ましい。
紫外線吸収剤は、紫外線による劣化や着色を抑制する機能を有するものであって、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾエート系、サリシレート系、シアノアクリレート系、蓚酸アニリド系、マロン酸エステル系、ホルムアミジン系などの紫外線吸収剤が挙げられる。これらは、単独又は2種以上組み合わせて用いることができ、ヒンダートアミン等の光安定剤を併用してもよい。
スチレン系樹脂の導光板は、射出成形、押出成形、圧縮成形等、目的に応じた成形方法で成形することができる。スチレン系樹脂の導光板の厚みは、0.1〜8.0mmが好ましく、0.2〜4.0mmがより好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
参考例、4−t−ブチルカテコール(以下、TBCという。)濃度の調整
市販のスチレンには重合禁止剤として10〜30μg/gのTBCが含まれる。TBC濃度が12μg/gの市販スチレン100重量部に活性アルミナ1質量部を添加、混合してTBCを吸着し、ろ紙で活性アルミナを除去して、TBC濃度が検出下限(1μg/g)未満のスチレンを得た。重合工程に供給されるスチレン中のTBC濃度は、スチレンにTBCを添加して調整した。
(スチレン系樹脂PS−1〜PS−14の製造方法)
完全混合型撹拌槽である第1反応器と第2反応器及び静的混合器付プラグフロー型反応器である第3反応器を直列に接続して重合工程を構成した。各反応器の容量は、第1反応器を39リットル、第2反応器を39リットル、第3反応器を16リットルとした。表1に記載の原料組成にて、原料溶液を調製した。
該原料溶液を第1反応器に対して表1に記載の流量にて連続的に供給した。重合開始剤は、第1反応器の入口で表1に記載の添加濃度(原料スチレンに対する質量基準の濃度)となるように原料溶液に添加混合した。表1に記載の重合開始剤はそれぞれ次の通りである。また、ホワイトオイルはエクソンモービル社製クリストールN352を使用し、第3反応器の出口に供給した。
重合開始剤−1 :2,2−ビス(4,4−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン(日本油脂社製パーテトラAを使用した。)
重合開始剤−2 :1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂社製パーヘキサCを使用した。)
重合開始剤−3 :t−アミルパーオキシイソノナノエート(アルケマ吉富社製ルペロックス570を使用した。)
連鎖移動剤−1 :α−メチルスチレンダイマー(日本油脂社製ノフマーMSDを使用した。)
なお、第3反応器では、流れの方向に沿って温度勾配をつけ、中間部分、出口部分で表1の温度となるよう調整した。
続いて、第3反応器より連続的に取り出した重合体を含む溶液を直列に2段より構成される予熱器付き真空脱揮槽に導入し、表1に記載の樹脂温度となるよう予熱器の温度を調整した。また、表1に記載の圧力に調整することで、未反応のスチレン及びエチルベンゼンを分離した後、多孔ダイよりストランド状に押し出して、コールドカット方式にて、ストランドを冷却および切断しペレット化した。また、得られたペレットに外部潤滑剤として、エチレンビスステアリルアミドを100μg/gの濃度で添加しドライブレンドした。
Figure 2011162306
曲げ強度は、JIS K 7171に準拠し、試験を行った。
流動特性としてメルトマスフローレイトを測定した。メルトマスフローレイトは、JIS K−7210に準拠し、200℃、49N荷重の条件で測定した。
(実施例1〜12、比較例1〜4)
表2に、各樹脂の特性を示す。
Figure 2011162306
実施例では、耐熱性に優れ、成形時の黄変の少ない、スチレン系単量体を原料としたスチレン系樹脂からなる導光板が得られる。
本発明の導光板は、テレビ、デスクトップ型パーソナルコンピューター、ノート型パーソナルコンピューター、携帯電話機、カーナビゲーションなどの幅広い用途で好適に用いることができる。
なお、2010年6月24日に出願された日本特許出願2010−143339号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (10)

  1. メタノール可溶分が1.5質量%以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が15万〜45万であるスチレン系樹脂からなることを特徴とする導光板。
  2. 前記スチレン系樹脂が、50N荷重にて測定したビカット軟化温度が100℃以上である請求項1に記載の導光板。
  3. 前記スチレン系樹脂が、スチレン系樹脂中の残存スチレンモノマー及び残存重合溶媒の総量が500μg/g以下であり、かつスチレンダイマーとトリマーの合計量が5000μg/g以下である、請求項1または2に記載の導光板。
  4. 前記スチレン系樹脂が、4−t−ブチルカテコール濃度が10μg/g未満であるスチレン系単量体を重合して得られる樹脂である、請求項1〜3のいずれかに記載の導光板。
  5. 前記スチレン系樹脂が、メタノール可溶分が1.0質量%以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が20万〜40万である、請求項1〜4のいずれかに記載の導光板。
  6. 前記スチレン系樹脂が、50N荷重にて測定したビカット軟化温度が103℃以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の導光板。
  7. 前記スチレン系樹脂が、曲げ強度が90MPa以上である、請求項1〜6のいずれかに記載の導光板。
  8. 前記スチレン系樹脂が、全光線透過率が90%以上である、請求項1〜7のいずれかに記載の導光板。
  9. 前記スチレン系樹脂が、ヘーズが0.5%未満である、請求項1〜8のいずれかに記載の導光板。
  10. 前記スチレン系樹脂が、YI(黄色度)が0.3以下である、請求項1〜9のいずれかに記載の導光板。
JP2012521509A 2010-06-24 2011-06-22 スチレン系導光板 Withdrawn JPWO2011162306A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010143339 2010-06-24
JP2010143339 2010-06-24
PCT/JP2011/064312 WO2011162306A1 (ja) 2010-06-24 2011-06-22 スチレン系導光板

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016227075A Division JP2017054826A (ja) 2010-06-24 2016-11-22 スチレン系導光板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2011162306A1 true JPWO2011162306A1 (ja) 2013-08-22

Family

ID=45371482

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012521509A Withdrawn JPWO2011162306A1 (ja) 2010-06-24 2011-06-22 スチレン系導光板
JP2016227075A Pending JP2017054826A (ja) 2010-06-24 2016-11-22 スチレン系導光板

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016227075A Pending JP2017054826A (ja) 2010-06-24 2016-11-22 スチレン系導光板

Country Status (5)

Country Link
JP (2) JPWO2011162306A1 (ja)
KR (2) KR20130112716A (ja)
CN (1) CN102959313B (ja)
TW (1) TWI532750B (ja)
WO (1) WO2011162306A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150025181A1 (en) * 2012-04-02 2015-01-22 Ps Japan Corporation Polystyrene-based resin composition and light guide plate formed by molding same
JP6038497B2 (ja) * 2012-06-18 2016-12-07 Psジャパン株式会社 ポリスチレン系樹脂組成物及び導光板
JP6804222B2 (ja) * 2016-06-14 2020-12-23 東洋スチレン株式会社 スチレン系樹脂
CN109280113B (zh) * 2017-07-19 2021-06-01 中国石油天然气股份有限公司 聚苯乙烯树脂及其制备方法和应用

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007204554A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Nippon A & L Kk 光学用樹脂成形品およびそれからなる導光板および拡散板
JP2008001776A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Yasuhiro Koike 光学用樹脂
JP2009155384A (ja) * 2007-12-25 2009-07-16 Mitsubishi Chemicals Corp セルロース繊維複合体
JP2009215476A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Toyo Styrene Co Ltd 光拡散板用スチレン系樹脂組成物及びその製造方法
JP2009283384A (ja) * 2008-05-26 2009-12-03 Panasonic Corp 積層型導光板、積層型拡散板、エッジライト型バックライト装置、直下型バックライト装置および液晶表示装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4000688B2 (ja) * 1998-11-11 2007-10-31 日本ゼオン株式会社 透明性樹脂組成物
JP2003075648A (ja) 2001-09-07 2003-03-12 Denki Kagaku Kogyo Kk 導光板
JP4340421B2 (ja) * 2002-06-06 2009-10-07 電気化学工業株式会社 ゴム変性スチレン系樹脂組成物及びその成形品
CN100370333C (zh) * 2005-07-20 2008-02-20 清华大学 导光板与背光模组
JP5137581B2 (ja) * 2005-11-17 2013-02-06 旭化成ケミカルズ株式会社 導光板
JP2007204536A (ja) 2006-01-31 2007-08-16 Ps Japan Corp 導光板
JP2008177070A (ja) * 2007-01-19 2008-07-31 Sony Corp 光制御素子、面光源装置および液晶表示装置
US20090040771A1 (en) * 2007-08-08 2009-02-12 Rohm And Haas Denmark Finance A/S Thin light guiding plate and methods of manufacturing
JP5584956B2 (ja) * 2007-11-30 2014-09-10 Jsr株式会社 スチレン系共重合体の製造方法
JP4933512B2 (ja) * 2008-10-09 2012-05-16 住友化学株式会社 導光板
JP5301257B2 (ja) * 2008-12-05 2013-09-25 株式会社クラレ 面光源素子およびこれを用いた画像表示装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007204554A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Nippon A & L Kk 光学用樹脂成形品およびそれからなる導光板および拡散板
JP2008001776A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Yasuhiro Koike 光学用樹脂
JP2009155384A (ja) * 2007-12-25 2009-07-16 Mitsubishi Chemicals Corp セルロース繊維複合体
JP2009215476A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Toyo Styrene Co Ltd 光拡散板用スチレン系樹脂組成物及びその製造方法
JP2009283384A (ja) * 2008-05-26 2009-12-03 Panasonic Corp 積層型導光板、積層型拡散板、エッジライト型バックライト装置、直下型バックライト装置および液晶表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
KR102126164B1 (ko) 2020-06-23
KR20130112716A (ko) 2013-10-14
KR20190102083A (ko) 2019-09-02
TWI532750B (zh) 2016-05-11
CN102959313B (zh) 2015-07-08
WO2011162306A1 (ja) 2011-12-29
CN102959313A (zh) 2013-03-06
TW201206957A (en) 2012-02-16
JP2017054826A (ja) 2017-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5415788B2 (ja) 導光板
JP5597550B2 (ja) 光学用成形体及びそれを用いた導光板及び光拡散体
JP7025979B2 (ja) メタクリル系樹脂成形体、光学部品又は自動車部品
JP6895285B2 (ja) メタクリル系樹脂及びその製造方法、成形体、光学部品又は自動車部品
JP6725431B2 (ja) 光学用スチレン系樹脂組成物
JP2017054826A (ja) スチレン系導光板
JP5616573B2 (ja) 光拡散板用スチレン系樹脂組成物及びその製造方法
JP2022090115A (ja) 光学用スチレン系樹脂組成物、成形品および導光体
JP5715830B2 (ja) 導光板用スチレン系樹脂組成物および導光板
JP7129430B2 (ja) スチレン系樹脂組成物、成形品及び導光板
JP5715829B2 (ja) 導光板用スチレン系樹脂組成物および導光板
JP2006249220A (ja) 硬化性組成物、高耐熱透明樹脂および光学部材
JP6039907B2 (ja) スチレン系樹脂板状成形品および導光板
WO2020217718A1 (ja) スチレン系樹脂組成物、成形品及び導光板
EP2840096B1 (en) Thermoplastic resin
JP6761301B2 (ja) メタクリル系樹脂、及びメタクリル系樹脂組成物
WO2019093385A1 (ja) メタクリル共重合体およびその成形品
JP7010642B2 (ja) メタクリル系樹脂組成物、光学フィルム、光学部品
JP2012214619A (ja) メタクリル系樹脂の製造方法および成形品
WO2022196827A1 (ja) メタクリル系共重合体およびその製造方法
JP6680213B2 (ja) 樹脂組成物
JP2020132664A (ja) メタクリル系樹脂の製造方法
JP2005105102A (ja) 吸湿性に優れた導光体用樹脂組成物および導光体製品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150410

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150609

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150908

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20151002

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20151106

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20161019

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20161124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161216

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20170301