JPWO2011142161A1 - 貨物用コンテナ - Google Patents

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Abstract

この貨物用コンテナは、前記一対の側面パネルの下端縁に沿って配置された一対のボトムサイドレールを備え;前記底パレットが、前記一対のボトムサイドレールの間に渡って設けられた複数本の根太材と、これら根太材上に設けられた床面材とを有し;前記根太材を平断面視した場合に、前記コーナーポストの延在方向と略平行に延びるウェブと、このウェブの上端から前記ボトムサイドレールの延在方向と略平行に延びる上フランジと、この上フランジに対向し前記ウェブの下端から前記ボトムサイドレールの延在方向と略平行に延びる下フランジと、前記コーナーポストの延在方向と略平行に前記上フランジの先端から下方に延びる上リップとを有する。

Description

本発明は、貨物を積み込み、海上及び陸上において輸送する貨物用コンテナに関し、特に重量を軽減させつつ、部材耐力を向上させる際に好適な貨物用コンテナに関する。
本願は、2010年05月14日に、日本に出願された特願2010−112491号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
貨物を輸送する貨物用コンテナは、主に鋼、ステンレス、アルミニウム等の金属製の部材からなり、直方体状の箱体で構成されている。また、この貨物用コンテナは、内部に貨物を積み込み、例えば船舶、トラック、鉄道等の輸送手段を介して輸送される。そして、近年では、地球環境保護の観点から、物流の分野においても温室効果ガスの排出量削減の動きが高まりつつあり、貨物を運搬する船舶、トラック、鉄道等の移動手段に対して軽量化が進められつつある。貨物用コンテナは、これら移動手段により輸送されるので、コンテナ自体の軽量化を図ることにより、移動手段を含めた全体の軽量化に繋がり、地球環境保護を図る上でより好ましい。このような背景のもと、貨物用コンテナにおいても軽量化の要請が高まりつつあるが、世界各国間のグローバルな規格として、例えばISOに規定される特に耐荷性能を確保しつつ、軽量化を図ることが必要となる。
また、貨物用コンテナの形態としては、矩形状の底パレットと;この底パレットの4辺に立設された一対の側面パネルおよび一対の前後パネルと;前記底パレットの隅部に立設され、前記側面パネルの側縁部と前記前後パネルの側縁部との間を接続する複数本のコーナーポストと;これらのコーナーポストの上端および下端に設けられたコーナーフィッティングと;前記側面パネルおよび前記前後パネルの上縁部に接続して設けられた天面パネルと;を備えた構造が一般的である。そして、底パレットは、コンテナの短辺方向に延びて側面パネルの下端縁に連続するボトムサイドレールの間に架設される複数の根太材と、これらの根太材の上側に支持される床面材とを有して構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された根太材(横根太)は、上下に延びるウェブ(主壁部)と、ウェブの上端から一方に延びる上フランジ(上壁部)と、ウェブの下端から一方に延びる下フランジ(下壁部)とを有している。根太材は、断面略C字形に形成され、上フランジに床面材がねじ止めで固定されている。このような貨物用コンテナの根太材は、積み荷を搬送してコンテナ内を走行するフォークリフト等の車輪荷重を考慮し、それにより作用する曲げ応力に対して部材耐力が確保できるように設計されている。
一方、貨物用コンテナ用としてではなく建築物に利用される薄型軽量形鋼として、リップ付き溝形鋼が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載されたリップ付き溝形鋼は、ウェブと、このウェブの一端および他端に連続する一対のフランジと、これらのフランジ先端から折れ曲がってウェブと平行に延びる一対のリップとを有して断面略C字形に形成されている。そして、このようなリップ付き溝形鋼は、梁などの曲げ抵抗材としても利用されている。この溝形鋼の中立軸はウェブの中間に位置し、一方のフランジおよびリップが引張り側となり、他方のフランジおよびリップが圧縮側となるような曲げ応力状態によって、溝形鋼が荷重に抵抗するようになっている。
日本国特開2004−276936号公報 日本国特開2005−105557号公報
ところで、コンテナの軽量化の観点から、各部材の材料強度(降伏強度)を高めて部材断面(板厚)を小さくする(薄くする)ことが考えられる。しかしながら、従来の根太材のように上フランジが圧縮側となる場合には、板厚を薄くしてしまうと上フランジが早期に座屈してしまい、想定した強度に基づく曲げ耐力を得ることができない。このため、特許文献2のリップ付き溝形鋼を根太材として利用することも考えられるが、その場合には、下フランジにもリップが形成されているので、下フランジ上面に水、塵、塩分が溜まって錆の原因となり、コンテナの製品寿命が短期化してしまうという問題が生じる。このように従来の構造では、曲げ荷重に対する部材耐力を確保しつつ軽量化を図るとともに、耐用年数の長期化をも実現するという要求に応えることができないという問題がある。
本発明は、曲げ荷重に対する根太材の耐力を確保しつつ軽量化を図るとともに、耐用年数を長期化することができる貨物用コンテナの提供を目的とする。
本発明の一態様に係る貨物用コンテナは、矩形状の底パレットと;この底パレットの4辺から立ち上がる一対の側面パネルおよび一対の前後パネルと;前記底パレットの隅部に立設され、前記側面パネルおよび前後パネルの各側縁部に接続されるコーナーポストと;前記側面パネルおよび前後パネルの上縁部に接続して設けられた天面パネルと;を備えた貨物用コンテナであって、前記一対の側面パネルの各下端縁に沿って配置された一対のボトムサイドレールを備え;前記底パレットが、前記一対のボトムサイドレールの間に渡って設けられた複数本の根太材と、これら根太材上に設けられた床面材とを有し;前記根太材を平断面視した場合に、前記コーナーポストの延在方向と略平行に延びるウェブと、このウェブの上端から前記ボトムサイドレールの延在方向と略平行に延びる上フランジと、この上フランジに対向し前記ウェブの下端から前記ボトムサイドレールの延在方向と略平行に延びる下フランジと、前記コーナーポストの延在方向と略平行に前記上フランジの先端から下方に延びる上リップとを有する。
(2)上記(1)に記載の貨物用コンテナによれば、前記根太材において、前記上フランジの平坦部の幅寸法aが、板厚寸法tと材料の降伏強度Fとにより、下記式(1)を満足することが好ましい。
240t/(√F)<a≦740t/(√F)・・・式(1)
ここで、幅寸法aの単位はmmであり、板厚寸法tの単位はmmであり、降伏強度Fの単位はMPaである。
(3)上記(1)まはた(2)に記載の貨物用コンテナによれば、前記根太材において、前記下フランジの幅寸法が、前記上フランジの幅寸法よりも大きいことが好ましい。
(4)上記(1)まはた(2)に記載の貨物用コンテナでは、前記根太材の断面において、前記ウェブと直交する中立軸と前記上フランジの板厚中心との距離dと、前記ウェブの平坦部の高さ寸法hとの関係が下記式(2)を満足することが好ましい。
0.45h≦d≦0.60h・・・式(2)
また、上フランジの板厚中心と中立軸との距離dが、0.475h≦d≦0.55hの範囲であることがより好ましい。
(5)上記(1)まはた(2)に記載の貨物用コンテナでは、前記根太材において、板厚寸法tと材料の降伏強度Fと上フランジの幅寸法Aとにより定数Mを下記式(3)を用いて算出した場合、前記根太材の延在方向に垂直な断面で見たときの前記上リップの長さ寸法Cが、前記定数Mと前記板厚寸法tと前記材料の降伏強度Fとにより、下記式(4)を満足することが好ましい。
M=max[2.8t{(A/t)2 −28000/F}1/6 ,4.8t]・・・式(3)
M≦C≦240t/(√F)・・・式(4)
ここで、板厚寸法tの単位はmmであり、降伏強度Fの単位はMPaであり、上フランジの幅寸法Aの単位はmmである。
上記(1)に記載の貨物用コンテナによれば、上フランジの先端から下方に延びる上リップを有して根太材を形成したことで、この根太材の材料強度を高めて薄くした場合であっても、曲げ荷重時に圧縮側となる上フランジの座屈強度を高めることができる。これにより、上フランジの早期の座屈を防止して曲げ荷重に対する部材耐力を確保することができる。さらに、曲げ荷重時には下フランジは、引張り側となって座屈が生じない。この下フランジの形状を平坦かつ先端が開放された形状としたことで、下フランジの上面に水が溜まるのを防止することができ、錆による劣化を防いで耐用年数を長期化することができる。従って、部材の耐力および耐用年数を確保しつつ、根太材の材料強度を高め、かつ、部材断面を薄くすることで、根太材の軽量化を図ることが可能となる。これにより、貨物用コンテナ全体の軽量化にもつながり、温室効果ガスの排出量削減、ひいては地球環境保護の観点からも好適な構成とすることが可能となる。
上記(2)に記載の貨物用コンテナによれば、上フランジの平坦部の幅寸法aを240t/(√F)より大きく設定、つまり板厚寸法tに対する幅厚比(a/t)を大きく設定することで、根太材を薄くすることができる。この場合、従来の構造では、幅寸法aが240t/(√F)より大きくなると、座屈し易くなるのに対し、本発明では、前述のように上リップを形成したことで、上フランジの早期の座屈を防止することができる。一方、上フランジの平坦部の幅寸法aを740t/(√F)以下に設定、すなわち上リップとウェブとで上フランジの両端が拘束された状態でも座屈する可能性がある限界幅以下に上フランジの平坦部の幅寸法aを設定することで、上フランジの座屈を確実に防止することができる。従って、曲げ荷重時に圧縮側となる上フランジの座屈を確実に防止できるので、座屈に伴う部材断面の無効部分が生じず、全断面が有効断面となり、効率的に軽量化を図ることが可能となる。
上記(3)に記載の貨物用コンテナによれば、下フランジの幅寸法を上フランジの幅寸法よりも大きく設定することで、曲げ荷重時に引張り側となる下フランジの断面積を大きくすることができ、曲げ耐力を向上させることができる。さらに、下フランジの断面積を大きくすることで、上リップと上フランジとの総断面積と、下フランジの断面積とを近づけることができる。これにより、根太材の上側と下側とでバランスがとられる。したがって、上フランジ側への中立軸の偏心を抑制してウェブ中間近傍に中立軸を位置させることができるので、全断面が有効断面となる時の、圧縮縁における断面係数と引張縁における断面係数とを同程度とすることができる。これにより、圧縮縁あるいは引張縁のいずれか一方の早期降伏を抑制することで、曲げ耐力が確保できる。
上記(4)に記載の貨物用コンテナによれば、前述のように、ウェブの高さ方向の中間近傍に中立軸を位置させることで、全断面が有効断面となる時の、圧縮縁における断面係数と引張縁における断面係数とを同程度とすることができる。これにより、圧縮縁あるいは引張縁のいずれか一方の早期降伏を抑制することにより、根太材の曲げ耐力を確保することができる。
上記(5)に記載の貨物用コンテナによれば、上リップの長さ寸法Cを定数M以上に設定することで、上フランジの座屈を有効に防止することができる。また、長さ寸法Cを240t/(√F)以下に設定することで、上リップ自体の座屈をも防止することができ、所定の曲げ耐力を発揮するまで根太材の各部を座屈させることなく有効断面として機能させることができる。
本発明の一実施形態にかかる貨物用コンテナの一部を断面にした斜視図である。 図1の貨物用コンテナにおける底パレットの根太材の拡大断面図である。 同貨物コンテナの実施例1の根太材を示す断面図である。 同貨物コンテナの実施例2の根太材を示す断面図である。 比較例の根太材を示す断面図である。 実施例および比較例の解析結果を示すグラフである。 他の解析結果を示すグラフである。 他の解析結果を示すグラフである。 他の解析結果を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の一実施形態の貨物用コンテナ1は、図1に示すように、箱体で構成され、貨物を積み込むことが可能である。貨物用コンテナ1は、鋼、ステンレス、アルミニウム等の金属製で構成される。貨物用コンテナ1は、例えば船舶、トラック、鉄道等の輸送手段を介して輸送されることを前提としているため、輸送時の互換性や利便性を向上させる観点から、例えばISO等の規格に基づいた仕様とされている。
貨物用コンテナ1は、矩形状の底パレット2と、この底パレット2の4辺から立ち上がる一対の側面パネル3および一対の前後パネル4と、前記底パレット2の隅部に立設され、側面パネル3および前後パネル4の各側縁部に接続されるコーナーポスト5と、前記側面パネル3および前後パネル4の上縁部に接続して設けられた天面パネル7とを備えている。また、貨物用コンテナ1は、これらのコーナーポスト5の上端および下端に接合されるコーナーフィッティング6と、一対の側面パネル3の各下端縁に沿って配置されたボトムサイドレール10とを備えている。
側面パネル3および前後パネル4は、各々が底パレット2上に設置されるとともに、隣接するパネル3,4同士がコーナーポスト5を介して相互に接続される。隣接する側面パネル3と前後パネル4とは、互いに略直交する関係にある。また、側面パネル3、前後パネル4および天面パネル7は、例えば、厚みが1.5mm〜2mm程度の比較的薄い鋼板からなる波形鋼板で構成されている。貨物用コンテナ1の側面、前後面、天面のいずれかの面には、図示しない開閉ドアが設けられ、ここからコンテナ内に貨物が積み込まれる。例えば、前後面のいずれかに開閉ドアが設けられる場合には、このドアからフォークリフト等が貨物用コンテナ1内部に出入りして積み荷を搬入または搬出する。
底パレット2は、ボトムサイドレール10の間に渡って配置された複数本の根太材8と、これら複数の根太材8の上側に設けられる床面材9とを有して構成されている。根太材8は、側面パネル3の下端縁のボトムサイドレール10に溶接等で接合されている。床面材9は、合板などの板材で構成され、根太材8の上面にビス止めなどによって固定されている。このような底パレット2は、積載物の荷重や、貨物用コンテナ1内を走行するフォークリフト等の車輪荷重を支持し、根太材8の長手方向の中間位置に下向きの集中荷重を受ける。これにより、下向き凸の正曲げモーメントが根太材8に作用する。ここで、根太材8が曲げを受けた際、両端のボトムサイドレール10が変形し、根太材8の両端は、ピン支持された単純梁のように抵抗するため、根太材8の両端で上向き凸の負曲げモーメントはほとんど生じない。
次に、図2に基づいて根太材8の構成を詳しく説明する。
ここで、前後パネル4の面方向をX方向(幅方向)とし、側面パネル3の面方向をY方向(長さ方向)とし、コーナーポスト5の延在方向をZ方向とする。さらに、根太材8は、図2に示すように、平断面視した場合に、耐候性鋼等の鋼板を曲げ加工やロール成形してサイドレール10間に延びる長尺状かつ断面略C字形に形成されている。
根太材8は、コーナーポスト5の延在方向(上下方向:Z方向)と略平行に延びるウェブ11と、このウェブ11の上端からボトムサイドレール10の延在方向(側方:Y方向)と略平行に延びる上フランジ12と、上フランジ12に対向し、ウェブ11の下端からボトムサイドレール10の延在方向(側方)と略平行に延びる下フランジ13と、コーナーポスト5の延在方向(上下方向)と略平行に上フランジ12の先端から下フランジ13側に向かって延びる上リップ14とを備えている。
また、ウェブ11と上フランジ12との接続部分には、折曲げ部15が形成され、上フランジ12と上リップ14との接続部分には、折曲げ部16が形成されている。そして、折曲げ部15,16間に上フランジ12の平坦部17が形成されるとともに、折曲げ部16よりも下端側に上リップ14の平坦部18が形成されている。さらに、ウェブ11と下フランジ13との接続部分には、折曲げ部19が形成され、折曲げ部15,19間にウェブ11の平坦部20が形成されている。この折曲げ部19よりも先端側に下フランジ13の平坦部21が形成され、この平坦部21の先端縁は、ボトムサイドレール10の延在方向(側方)に開放された開放端縁22となっている。
このような根太材8において各部寸法を図2に示すように以下のように定義する。
A:上フランジ12の幅寸法[mm]
a:上フランジ12の平坦部17の幅寸法[mm]
B:下フランジ13の幅寸法[mm]
b:下フランジ13の平坦部21の幅寸法[mm]
H:ウェブ11の高さ寸法[mm]
h1:上下フランジ12,13の板厚の中心間距離[mm]
h:ウェブ11の平坦部20の高さ寸法[mm]
C:上リップ14のリップ長[mm]
c:上リップ14の平坦部18の長さ寸法[mm]
t:板厚寸法[mm]
R:折曲げ部15,16,19の板厚の中心半径[mm]
u:折曲げ部15,16,19の板厚の中心軸長さ(=πR/2)[mm]
d:上フランジ12の板厚中心と中立軸Xとの距離[mm]
また、根太材8に用いる材料の降伏強度をF[Mpa]と定義する。
以上の根太材8において、各部寸法は、以下の式(1)〜式(3)で規定されている。
先ず、上フランジ12の平坦部17の幅寸法aは、板厚寸法tおよび降伏強度Fを用いると、次式(1)の関係を満足するように設定されている。
240t/(√F)<a≦740t/(√F) …式(1)
ここで、例えば、降伏強度Fが550MPaの場合、板厚寸法tが2.1mmであれば、平坦部17の幅寸法aは、21.5mm<a≦66.3mmとなる。板厚寸法tが2.5mmであれば、平坦部17の幅寸法aは、25.6mm<a≦78.9mmとなる。さらに、降伏強度Fが700MPaの場合、板厚寸法tが2.1mmであれば、平坦部17の幅寸法aは、19.0mm<a≦58.7mmとなる。板厚寸法tが2.5mmであれば、平坦部17の幅寸法aは、22.7mm<a≦69.9mmとなる。
すなわち、従来の根太材は上リップを備えていないため、上フランジの座屈を防止するためには、式(1)の左辺以下に幅寸法aを設定する必要がある。これにより、例えば、降伏強度Fを355MPaとし板厚寸法tを4.0mmとした場合に、幅寸法aが50mm程度以下と実用的な寸法となる。しかしながら、降伏強度Fを550MPaに高めて板厚寸法tを2.5mmに薄くすると、幅寸法aが25.6mm程度以下に制限され、実用的な部材寸法を構成できないため、板厚寸法tを薄くすることが困難であった。これに対して、本実施形態の根太材8では、上リップ14を設けたことで、上フランジ12の平坦部17の幅寸法aを、式(1)の左辺よりも大きく、かつ右辺以下に設定することで、降伏強度Fを550MPaや700MPaに高めた場合でも、上フランジ12の座屈を防止しつつ、板厚寸法tを2.0mm程度〜3.0mm程度に薄くしても、実用的な幅寸法aの範囲で根太材8を形成することができる。
次に、下フランジ13の幅寸法Bは、上フランジ12の幅寸法Aと同一に設定されるか、または次式(2)のように、上フランジ12の幅寸法Aよりも大きく設定することが好ましい。
A<B …式(2)
さらに、根太材8の断面におけるウェブと直交する中立軸Xと上フランジ12の板厚中心との距離dと、ウェブ11の平坦部20の高さ寸法hとの関係が、次式(3)を満足するように設定することが好ましい。
0.45h≦d≦0.60h …式(3)
なお、距離dは、式(3)を満足すればよいが、次式(4)の関係を満足するように設定されていればより好ましい。
0.475h≦d≦0.55h …式(4)
このように上下フランジ12,13の幅寸法A,Bや中立軸Xと上フランジ12の板厚中心との距離dを設定することで、曲げ荷重時において上フランジ12および下フランジ13の両方を有効に機能させて曲げ耐力の向上を図ることができる。
次に、根太材8における上リップ14のリップ長(長さ寸法)Cは、板厚寸法t、降伏強度Fにより、次式(5)の関係を満足するように設定することが好ましい。
M≦C≦240t/(√F) …式(5)
ここで、定数Mは、板厚寸法tと降伏強度Fと上フランジ12の幅寸法Aとにより、下記式(6)を用いて算出される。
M=max[2.8t{(A/t)2 −28000/F}1/6 ,4.8t] …式(6)
このように上リップ14のリップ長Cを設定することで、上フランジ12の座屈を有効に防止するとともに、上リップ14自体の座屈をも防止することができる。この結果、所定の曲げ耐力を発揮するまで根太材8の各部を座屈させることなく有効断面として機能させることができる。
以上のような本実施形態によれば、根太材8が上リップ14を有して形成されていることで、根太材8の降伏強度Fを高め、かつ、板厚寸法tを薄くした場合であっても、曲げ荷重時に圧縮側となる上フランジ12の早期の座屈を防止して曲げ荷重に対する部材耐力を確保することができる。また、下フランジ13は、曲げ荷重時には引張り側となって座屈が生じない。この下フランジ13が平坦に形成されてかつ先端が開放されているので、下フランジ13上面に水、塵、塩分が溜まることが防止でき、錆による劣化を防いで耐用年数の長期化することができる。従って、所定の部材耐力および耐用年数を確保しつつ、根太材8の材料強度を高めて部材断面を薄くすることで、根太材8の軽量化を図ることが可能となる。さらには、貨物用コンテナ1全体の軽量化を実現することができる。
以下、本発明の一実施形態の貨物用コンテナ1について、根太材8の部材耐力を検討した結果について説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係る実施例(実施例1)の根太材8を簡略して示す断面図であり、図4は、本発明の他の実施例(実施例2)の根太材8を簡略して示す断面図である。また、図5は、従来例(比較例1,2)の根太材800を簡略して示す断面図である。ここで、図4及び図5では、折り曲げ部の板厚中心半径R(通常はR=1.5t〜3t程度)を省略して図示しているが、材料の成形性に応じて適宜設ければよい。このように、実施例と比較例との説明では、折り曲げ部の板厚中心半径Rを省略しているため、以下の説明では、幅寸法a(上フランジ12の平坦部17の幅寸法)を幅寸法A(上フランジ12の幅寸法)として説明する。折り曲げ部の板厚中心半径Rを設けた場合は、適宜、幅寸法A(上フランジ幅寸法)を幅寸法a(上フランジの平坦部の幅寸法)と読み替えれば良い。
本実施例では、各根太材18,28,800の耐力比および単位重量当たりの耐力比とを比較した。
〔実施例〕
実施例1の根太材18の降伏強度Fが550MPaであり、板厚寸法tが2.5mmである。図3に示すように、根太材18のウェブ11の高さ寸法Hが122mmであり、上フランジ12の幅寸法Aが45mmであり、下フランジ13の幅寸法Bが45mmであり、上リップ14のリップ長Cが23mmである断面を有している。すなわち、図3に示す根太材18の上フランジ12の幅寸法Aと下フランジ13の幅寸法Bとが同一に設定されている。
実施例2の根太材28の降伏強度Fが550MPaであり、板厚寸法tが2.5mmである。図4に示すように、根太材28のウェブ11の高さ寸法Hが122mmであり、上フランジ12の幅寸法Aが45mmであり、下フランジ13の幅寸法Bが60mmであり、上リップ14のリップ長Cが23mmである断面を有している。すなわち、図4に示す根太材28の上フランジ12の幅寸法Aよりも下フランジ13の幅寸法Bが大きく設定されている。このとき、実施例1では、上フランジ12の幅寸法Aと下フランジ13の幅寸法Bとが同一であるため、根太材18の中立軸Xがウェブ11の中間位置より上側に位置している。一方、実施例2では、上フランジ12の幅寸法Aよりも下フランジ13の幅寸法Bが大きいため、根太材28の中立軸Xがウェブの中間位置の近傍に位置している。
〔比較例〕
比較例1,2の根太材800は、図5に示すように、ウェブ811の高さ寸法Hが122mmであり、上フランジ812の幅寸法Aが45mmであり、下フランジ813の幅寸法Bが45mmであり、上リップを備えない断面略C字形に形成されている。そして、比較例1として、降伏強度Fが355MPaであり、板厚寸法tが4.0mmである。比較例2として、降伏強度Fが550MPaであり、板厚寸法tが2.5mmである。比較例として、この比較例1、2を用いた。ここで、比較例の根太材800において、上フランジ812の幅寸法A(=45mm)は、比較例1では、式(1)の左辺(240t/(√F)=51mm)未満であるため、式(1)を満たしていない。比較例2では、上フランジ812の幅寸法A(=45mm)は、式(1)の左辺(240t/(√F)=25.6mm)を超えている。従って、比較例1の根太材800は、上フランジ812が降伏強度Fに到達するよりも先に座屈せず、比較例2の根太材800は、上フランジ812が降伏強度Fよりも小さい応力で座屈するような設定となっている。
図6に実施例および比較例の耐力比および単位重量当たりの耐力比のグラフを示す。ここでは、比較例1の曲げ耐力と単位重量当たりの耐力とを1として、耐力比と単位重量当たりの耐力比とを示す。
比較例2の根太材800は、降伏強度Fが550MPaと高強度化され、かつ板厚寸法tが2.5mmと薄いことから、単位重量当たりの耐力比としては比較例1の根太材800を上回っているが、上述したように上フランジ812が座屈する。これにより、比較例1の根太材800よりも耐力が80%以下程度に低下する。
実施例1の根太材18は、比較例2の根太材800と同様に、降伏強度Fが550MPaと高強度化され、かつ板厚寸法tが2.5mmと薄いが、上リップ14を設けた上フランジ12が座屈せず、比較例2のような耐力低下が起きない。すなわち、比較例1の根太材800と同等以上の耐力を発揮し、かつ単位重量当たりの耐力が上昇することが解った。さらに、実施例2の根太材28は、下フランジ13の幅寸法Bを大きくして断面積を拡大することで、ウェブと直交する中立軸Xの位置がウェブ11の中間に近付き、曲げ荷重時に圧縮側となる上フランジの強度と、曲げ荷重時に引張側となる下フランジとの強度のバランスがとられ、実施例1よりも耐力が上昇し、かつ単位重量当たりの耐力も上昇することが解った。
次に、表1−1〜表4−2に示す形状の根太材18,28において、中立軸Xの位置(上フランジ12の板厚中心と中立軸Xとの距離d)による耐力の変化を検討した。ここで、図7〜図9は、根太材18,28に関する検討結果のグラフであり、図7は表1−1〜表2−2をグラフにし、図8は表3−1,3−2をグラフにし、図9は表4−1,4−2をグラフにした。それぞれ対応した根太材18,28に関する検討結果のグラフである。また、図7〜図9の各グラフでは、中立軸Xの位置がウェブ11の高さ方向の中央、つまり上フランジ12の板厚中心と中立軸Xとの距離dが上下フランジ12,13の板厚中心間距離h1の1/2となる場合の耐力で基準化している。
Figure 2011142161
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図7〜図9のグラフに示されるように、ウェブ11の高さ方向の中央に中立軸Xが位置する場合(d/h1=0.5)に耐力が極大となり、d/h1が0.5より大きく、あるいは、小さくなると耐力が低下することが解る。そして、極大耐力の90%程度以上の耐力が確保できる中立軸X位置の範囲は、前記式(3)となり、極大耐力の95%程度以上の耐力が確保できる中立軸X位置の範囲は、前記式(4)となることが解る。
また、逆に、下フランジ13の幅寸法Bを調節して式(3)や式(4)の中立軸X位置とするためには、平坦部21の幅寸法bが以下の式(3’)または式(4’)を満足すればよい。なお、式中のg(d)は、式(7)で表されるdの関数である。
a+R+t/2≦b≦g(0.60h) …(3’)
g(0.475h)≦b≦g(0.55h) …(4’)
g(d)={h(h/2+R)+bh1+0.363R+2u(h+1.637R)+c(R+h−c/2)}
/{h1−d}−(h+b+c+3u)+R+t/2 …(7)
以上のように、式(3)または式(3’)を満足することで、極大耐力の90%程度以上の耐力が確保できる。また、式(4)または式(4’)を満足することで、極大耐力の95%程度以上の耐力が確保でき、前述のように板厚を薄くしても曲げ耐力を維持し、根太材18,28の軽量化を図ることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、根太材8,18,28に用いる材料の降伏強度Fとして550MPaや700MPaを例に説明したが、降伏強度Fとしては、550MPa〜700MPaに限定されない。また、降伏強度Fは規格強度に限らず、実状の強度に応じて設定することもできる。また、前記実施形態では、根太材8,18,28の板厚寸法tを全断面一定として説明したが、これに限らず、根太材の部位によって板厚寸法が変化する断面を有していてもよい。さらに、前記実施形態では、曲げ加工やロール成形によって根太材8,18,28を形成する場合を例示したが、複数の板材を組み立て溶接接合することで根太材を形成してもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができる。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したため、本発明はこれに限定されない。したがって、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれる。
1…貨物用コンテナ
2…底パレット
3…側面パネル
4…前後パネル
5…コーナーポスト
6…コーナーフィッティング
7…天面パネル
8…根太材
9…床面材
10…ボトムサイドレール
11…ウェブ
12…上フランジ
13…下フランジ
14…上リップ
17,21…平坦部
X…中立軸
本発明の一態様に係る貨物用コンテナは、矩形状の底パレットと;この底パレットの4辺から立ち上がる一対の側面パネルおよび一対の前後パネルと;前記底パレットの隅部に立設され、前記側面パネルおよび前後パネルの各側縁部に接続されるコーナーポストと;前記側面パネルおよび前後パネルの上縁部に接続して設けられた天面パネルと;を備えた貨物用コンテナであって、前記一対の側面パネルの各下端縁に沿って配置された一対のボトムサイドレールを備え;前記底パレットが、前記一対のボトムサイドレールの間に渡って設けられた複数本の根太材と、これら根太材上に設けられた床面材とを有し;前記根太材を平断面視した場合に、前記コーナーポストの延在方向と略平行に延びるウェブと、このウェブの上端から前記ボトムサイドレールの延在方向と略平行に延びる上フランジと、この上フランジに対向し前記ウェブの下端から前記ボトムサイドレールの延在方向と略平行に延びる下フランジと、前記コーナーポストの延在方向と略平行に前記上フランジの先端から下方に延びる上リップとを有し、さらに、前記根太材において、前記上フランジの平坦部の幅寸法aが、板厚寸法tと材料の降伏強度Fとにより、下記式(1)を満足する。
240t/(√F)<a≦740t/(√F)・・・式(1)
ここで、幅寸法aの単位はmmであり、板厚寸法tの単位はmmであり、降伏強度Fの単位はMPaである。
)上記(1)に記載の貨物用コンテナによれば、前記根太材において、前記下フランジの幅寸法が、前記上フランジの幅寸法よりも大きいことが好ましい。
)上記(1)まはた(2)に記載の貨物用コンテナでは、前記根太材の断面において、前記ウェブと直交する中立軸と前記上フランジの板厚中心との距離dと、前記ウェブの平坦部の高さ寸法hとの関係が下記式(2)を満足することが好ましい。
0.45h≦d≦0.60h・・・式(2)
また、上フランジの板厚中心と中立軸との距離dが、0.475h≦d≦0.55hの範囲であることがより好ましい。
)上記(1)〜(3)の何れかに記載の貨物用コンテナでは、前記根太材において、板厚寸法tと材料の降伏強度Fと上フランジの幅寸法Aとにより定数Mを下記式(3)を用いて算出した場合、前記根太材の延在方向に垂直な断面で見たときの前記上リップの長さ寸法Cが、前記定数Mと前記板厚寸法tと前記材料の降伏強度Fとにより、下記式(4)を満足することが好ましい。
M=max[2.8t{(A/t)2 −28000/F}1/6 ,4.8t]・・・式(3)
M≦C≦240t/(√F)・・・式(4)
ここで、板厚寸法tの単位はmmであり、降伏強度Fの単位はMPaであり、上フランジの幅寸法Aの単位はmmである。
さらに、上記()に記載の貨物用コンテナによれば、上フランジの平坦部の幅寸法aを240t/(√F)より大きく設定、つまり板厚寸法tに対する幅厚比(a/t)を大きく設定することで、根太材を薄くすることができる。この場合、従来の構造では、幅寸法aが240t/(√F)より大きくなると、座屈し易くなるのに対し、本発明では、前述のように上リップを形成したことで、上フランジの早期の座屈を防止することができる。一方、上フランジの平坦部の幅寸法aを740t/(√F)以下に設定、すなわち上リップとウェブとで上フランジの両端が拘束された状態でも座屈する可能性がある限界幅以下に上フランジの平坦部の幅寸法aを設定することで、上フランジの座屈を確実に防止することができる。従って、曲げ荷重時に圧縮側となる上フランジの座屈を確実に防止できるので、座屈に伴う部材断面の無効部分が生じず、全断面が有効断面となり、効率的に軽量化を図ることが可能となる。
上記()に記載の貨物用コンテナによれば、下フランジの幅寸法を上フランジの幅寸法よりも大きく設定することで、曲げ荷重時に引張り側となる下フランジの断面積を大きくすることができ、曲げ耐力を向上させることができる。さらに、下フランジの断面積を大きくすることで、上リップと上フランジとの総断面積と、下フランジの断面積とを近づけることができる。これにより、根太材の上側と下側とでバランスがとられる。したがって、上フランジ側への中立軸の偏心を抑制してウェブ中間近傍に中立軸を位置させることができるので、全断面が有効断面となる時の、圧縮縁における断面係数と引張縁における断面係数とを同程度とすることができる。これにより、圧縮縁あるいは引張縁のいずれか一方の早期降伏を抑制することで、曲げ耐力が確保できる。
上記()に記載の貨物用コンテナによれば、前述のように、ウェブの高さ方向の中間近傍に中立軸を位置させることで、全断面が有効断面となる時の、圧縮縁における断面係数と引張縁における断面係数とを同程度とすることができる。これにより、圧縮縁あるいは引張縁のいずれか一方の早期降伏を抑制することにより、根太材の曲げ耐力を確保することができる。
上記()に記載の貨物用コンテナによれば、上リップの長さ寸法Cを定数M以上に設定することで、上フランジの座屈を有効に防止することができる。また、長さ寸法Cを240t/(√F)以下に設定することで、上リップ自体の座屈をも防止することができ、所定の曲げ耐力を発揮するまで根太材の各部を座屈させることなく有効断面として機能させることができる。

Claims (5)

  1. 矩形状の底パレットと;
    この底パレットの4辺から立ち上がる一対の側面パネルおよび一対の前後パネルと;
    前記底パレットの隅部に立設され、前記側面パネルおよび前後パネルの各側縁部に接続されるコーナーポストと;
    前記側面パネルおよび前後パネルの上縁部に接続して設けられた天面パネルと;
    を備えた貨物用コンテナであって、
    前記一対の側面パネルの各下端縁に沿って配置された一対のボトムサイドレールを備え;
    前記底パレットが、前記一対のボトムサイドレールの間に渡って設けられた複数本の根太材と、これら根太材上に設けられた床面材とを有し;
    前記根太材を平断面視した場合に、
    前記コーナーポストの延在方向と略平行に延びるウェブと、このウェブの上端から前記ボトムサイドレールの延在方向と略平行に延びる上フランジと、この上フランジに対向し前記ウェブの下端から前記ボトムサイドレールの延在方向と略平行に延びる下フランジと、前記コーナーポストの延在方向と略平行に前記上フランジの先端から下方に延びる上リップとを有する;
    ことを特徴とする貨物用コンテナ。
  2. 前記根太材において、前記上フランジの平坦部の幅寸法aが、板厚寸法tと材料の降伏強度Fとにより、下記式(1)を満足することを特徴とする請求項1に記載の貨物用コンテナ。
    240t/(√F)<a≦740t/(√F)・・・式(1)
    ここで、幅寸法aの単位はmmであり、板厚寸法tの単位はmmであり、降伏強度Fの単位はMPaである。
  3. 前記根太材において、前記下フランジの幅寸法が、前記上フランジの幅寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の貨物用コンテナ。
  4. 前記根太材の断面において、前記ウェブと直交する中立軸と前記上フランジの板厚中心との距離dと、前記ウェブの平坦部の高さ寸法hとの関係が下記式(2)を満足することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の貨物用コンテナ。
    0.45h≦d≦0.60h・・・式(2)
  5. 前記根太材において、板厚寸法tと材料の降伏強度Fと上フランジの幅寸法Aとにより定数Mを下記式(3)を用いて算出した場合、
    前記根太材の延在方向に垂直な断面で見たときの前記上リップの長さ寸法Cが、前記定数Mと前記板厚寸法tと前記材料の降伏強度Fとにより、下記式(4)を満足することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の貨物用コンテナ。
    M=max[2.8t{(A/t)2 −28000/F}1/6 ,4.8t]・・・式(3)
    M≦C≦240t/(√F)・・・式(4)
    ここで、板厚寸法tの単位はmmであり、降伏強度Fの単位はMPaであり、上フランジの幅寸法Aの単位はmmである。
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