JPWO2011125964A1 - 光送受信システムおよび光送受信システムにおけるタイミング抽出方法 - Google Patents

光送受信システムおよび光送受信システムにおけるタイミング抽出方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2011125964A1
JPWO2011125964A1 JP2012509643A JP2012509643A JPWO2011125964A1 JP WO2011125964 A1 JPWO2011125964 A1 JP WO2011125964A1 JP 2012509643 A JP2012509643 A JP 2012509643A JP 2012509643 A JP2012509643 A JP 2012509643A JP WO2011125964 A1 JPWO2011125964 A1 JP WO2011125964A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
timing
signal
frequency
optical
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2012509643A
Other languages
English (en)
Inventor
学 有川
学 有川
タヤンディエ ドゥ ガボリ エマニュエル ル
タヤンディエ ドゥ ガボリ エマニュエル ル
清 福知
清 福知
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Publication of JPWO2011125964A1 publication Critical patent/JPWO2011125964A1/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/29Repeaters
    • H04B10/291Repeaters in which processing or amplification is carried out without conversion of the main signal from optical form
    • H04B10/299Signal waveform processing, e.g. reshaping or retiming
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/50Transmitters
    • H04B10/508Pulse generation, e.g. generation of solitons
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/60Receivers
    • H04B10/61Coherent receivers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/60Receivers
    • H04B10/61Coherent receivers
    • H04B10/616Details of the electronic signal processing in coherent optical receivers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/60Receivers
    • H04B10/61Coherent receivers
    • H04B10/65Intradyne, i.e. coherent receivers with a free running local oscillator having a frequency close but not phase-locked to the carrier signal
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
    • H04L7/0054Detection of the synchronisation error by features other than the received signal transition
    • H04L7/007Detection of the synchronisation error by features other than the received signal transition detection of error based on maximum signal power, e.g. peak value, maximizing autocorrelation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
    • H04L7/0075Arrangements for synchronising receiver with transmitter with photonic or optical means
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
    • H04L7/02Speed or phase control by the received code signals, the signals containing no special synchronisation information
    • H04L7/027Speed or phase control by the received code signals, the signals containing no special synchronisation information extracting the synchronising or clock signal from the received signal spectrum, e.g. by using a resonant or bandpass circuit
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
    • H04L7/04Speed or phase control by synchronisation signals
    • H04L7/06Speed or phase control by synchronisation signals the synchronisation signals differing from the information signals in amplitude, polarity or frequency or length

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

フィードフォワード型の最適化構成が可能なタイミング抽出方法を用いた光送受信システムにおいては、コストが増加し、消費電力が増大するため、本発明の光送受信システムは、光源と、光変調器と、擬似RZカーバとを備えた光送信装置と、コヒーレント受信器と、AD変換器と、主信号処理部と、タイミング抽出部とを備えた光受信装置を有し、擬似RZカーバは光変調器によって周波数fで位相変調された光信号に対して、nシンボルごとにシンボル遷移点における光強度を略ゼロとしてディップを形成し、AD変換器はコヒーレント受信器が検波して出力する電気信号をAD変換したサンプルを出力し、タイミング抽出部はサンプルから周波数f/nのクロック成分を抽出し、クロック成分から、最適なサンプリングタイミングからのずれを表すタイミング誤差信号を導出し、主信号処理部はタイミング誤差信号に基づいてサンプリングタイミングを調整する。

Description

本発明は、光送受信システムおよび光送受信システムにおけるタイミング抽出方法に関し、特に、サンプリング周波数が制限されたデジタルコヒーレント光通信における光送受信システムおよび光送受信システムにおけるタイミング抽出方法に関する。
デジタル通信においては、受信した連続信号に対してアナログ−デジタル(Analog−Digital:AD)変換を適切なタイミングで行うことによって、最適な信号を得ることが重要である。特に、AD変換のサンプリング周波数が制限されている場合には、通信容量を確保するために重要となる。
一方、デジタル通信ではAD変換のタイミングを制御する代わりに、非同期で行うAD変換で得られたサンプルに対して、インターポレーション等のデジタル信号処理を施すことによって実効的に最適なサンプリングタイミングでの信号を得ることも可能である。このような全デジタル領域でのタイミング最適化は、AD変換のタイミング制御に用いる制御装置が不要となることから、受信装置の小型化やコスト低減の点から利点を有する。インターポレーションによるデジタル信号処理によるタイミング最適化を行うためには、AD変換した信号におけるサンプリングタイミングの最適なタイミングからのずれの絶対量が求まっていることが望ましい。このようなAD変換のサンプリングタイミングの理想タイミングからの誤差を、AD変換して得られた信号から求めるタイミング抽出方法の一例が非特許文献1に記載されている。
非特許文献1に記載された方法では、信号強度に含まれるボーレートに等しいクロック成分の位相からサンプリングタイミングの誤差を検出している。図16は、非特許文献1に記載された関連するタイミング抽出方法を説明するためのタイミング誤差検出装置600のブロック図である。タイミング誤差検出装置600はAD変換器610とタイミング抽出装置620を備える。ここで入力信号としては、局部発振光と混合されてコヒーレント光受信された信号を想定している。
受信された信号はAD変換器610によってAD変換される。AD変換器610は入力信号の1シンボル当たり4回のサンプリング、すなわち4倍のオーバーサンプリングを行う。
タイミング抽出装置620は強度検出部621、周波数フィルタ部622、および位相検出部623を備える。強度検出部621はAD変換器610から信号を受け、この信号を2乗して強度を検出する。次に周波数フィルタ部622は、取得した入力信号の強度からクロック周波数に相当する周波数成分だけを取り出す。最後に位相検出部623は取り出されたクロック周波数成分の位相を検出し、この位相をタイミング誤差信号として出力する。
上述した非特許文献1に記載されたタイミング抽出方法によれば、入力信号に対するサンプリングタイミングの最適なサンプリングタイミングからのずれをそのまま実測値として求めることができる。したがって、タイミング誤差信号をAD変換器にフィードバックすることによってタイミングの最適化を行う構成に限らず、後段のデジタル信号処理によってタイミングを最適化するフィードフォワード型の最適化構成を採用することが可能になる。また、入力信号の強度を使用することから、コヒーレント光受信における局部発振光の位相や周波数によってタイミング誤差信号は影響を受けない、という優れた特徴を有する。
一方、4倍のオーバーサンプリングが不要であり、1シンボル当たり2回のサンプリングで動作するタイミング抽出方法の例が非特許文献2および特許文献1に記載されている。
非特許文献2には、コヒーレント通信において一般的に使用されるBPSK(2位相偏移変調:Binary Phase Shift Keying)信号およびQPSK(4位相偏移変調:Quadrature Phase Shift Keying)信号に対してタイミング誤差信号を計算する手法が記載されている。しかしながら、非特許文献2に記載されたタイミング抽出方法では、送信信号の光キャリアと受信側で用いる局部発振光の周波数差が大きい場合には性能が劣化し、通信品質を確保できないという問題がある。
それに対して特許文献1に記載されたタイミング抽出方法では、送信信号の光キャリアと受信側で用いる局部発振光の周波数差が大きい場合においても動作可能である。しかし、フィードバックによって達成されるサンプリングタイミングは、データ識別に最適なサンプリングタイミングとはならない。そのため信号の劣化が生じ、またはこれを補正するために処理の複雑化を招く。
さらに、非特許文献2および特許文献1に記載されたタイミング抽出方法によって得られるタイミング誤差信号からは、タイミングのずれの値を直接得ることはできず、タイミングのずれに比例するが信号強度に依存した値しか得られない。そのため、非特許文献1に記載されたタイミング抽出方法のように、フィードフォワード型のタイミング最適化構成とするには適さず、同期のためにある程度の時間が必要となる。
以上述べたように、非特許文献2および特許文献1に記載されたタイミング抽出方法を光送受信方法または光送受信システムに採用するには問題が伴う。
特許第4303760号明細書(段落「0100」〜「0126」) M.Oerder and H.Meyr,"Digital Filter and Square Timing Recovery,"IEEE Transactions on Communications Vol.36,No.5 1988,p.605−612. F.M.Gardner,"A BPSK/QPSK Timing−Error Detector for Sampled Receivers,"IEEE Transactions on Communications Vol.Com−34,No.5 1986,p.423−429. E.de Gabory et al.,"DGD Tolerance Enhancement of Optical Polarization Demultiplexing by using Pseudo−Return−to−Zero Modulation Scheme"2009ソサイエティ大会講演論文集、電気情報通信学会、2009年9月15日、B−10−85、p.265.
上述した非特許文献1に記載されたタイミング抽出方法においては、フィードフォワード型の最適化構成を採用することが可能となる。しかし、デジタル化した信号からクロック周波数成分の位相を抽出するため、これを正しく取り出すためには4倍のオーバーサンプリングを使用する必要がある。これは、入力信号の帯域幅は通常、クロック周波数と同程度であるので、信号を2乗した後に、ある周波数成分から位相を正しく取り出すためには、サンプリング定理から最低でもクロック周波数の4倍のサンプリング周波数が必要となるためである。しかしながら、サンプリング周波数の高いAD変換器はコストが高く、サンプリング周波数が高くなるほど消費電力も大きくなる。そのため非特許文献1に記載されたタイミング抽出方法を用いた関連するタイミング誤差検出装置およびそれを用いた光送受信システムにおいては、コストが増加し、消費電力が増大するという問題があった。
本発明の目的は、上述した課題である、フィードフォワード型の最適化構成が可能なタイミング抽出方法を用いた光送受信システムにおいては、コストが増加し、消費電力が増大する、という課題を解決する光送受信システムおよび光送受信システムにおけるタイミング抽出方法を提供することにある。
本発明の光送受信システムは、光源と、光変調器と、擬似RZカーバとを備えた光送信装置と、コヒーレント受信器と、AD変換器と、主信号処理部と、タイミング抽出部とを備えた光受信装置を有し、擬似RZカーバは、光変調器によって周波数fで位相変調された光信号に対して、nシンボルごとにシンボル遷移点における光強度を略ゼロとしてディップを形成し、AD変換器は、コヒーレント受信器が検波して出力する電気信号をAD変換したサンプルを出力し、タイミング抽出部は、サンプルから周波数f/nのクロック成分を抽出し、クロック成分から、最適なサンプリングタイミングからのずれを表すタイミング誤差信号を導出し、主信号処理部は、タイミング誤差信号に基づいてサンプリングタイミングを調整する。
本発明の光送受信システムにおけるタイミング抽出方法は、データの変調に用いるクロック周波数よりも低周波数のクロック成分を有する光信号を送出し、この光信号を受信して、クロック成分からタイミング誤差信号を導出する。
本発明の光送受信システムにおけるタイミング抽出方法は、周波数fで位相変調された光信号に対して、nシンボルごとにシンボル遷移点における光強度を略ゼロとしてディップを形成し、ディップが形成された光信号を検波した電気信号をAD変換し、AD変換されたサンプルから周波数f/nのクロック成分を抽出し、クロック成分から、最適なサンプリングタイミングからのずれを表すタイミング誤差信号を導出し、タイミング誤差信号に基づいてサンプリングタイミングを調整する。
本発明の光送受信システムによれば、フィードフォワード型の最適化構成が可能なタイミング抽出方法を用いた場合であっても、コストの増加および消費電力の増大を抑制することができる。
図1は本発明の第1の実施形態に係る光送受信システムの構成を示すブロック図である。
図2は本発明の第1の実施形態に係る擬似RZカーバの構成を示すブロック図である。
図3は本発明の第1の実施形態に係る光送信装置から送信される擬似RZ信号による光波形を模式的に示す波形図である。
図4は本発明の第1の実施形態に係るインターポレーション部の構成を示すブロック図である。
図5は本発明の第1の実施形態に係る別のタイミング抽出部の構成を示すブロック図である。
図6は本発明の第1の実施形態に係る別の光受信装置の構成を示すブロック図である。
図7は本発明の第1の実施形態に係る光送受信システムについて、タイミング誤差信号を計算機シミュレーションで求めた結果を示す図である。
図8は本発明の第2の実施形態に係る光送受信システムの構成を示すブロック図である。
図9はQPSK信号においてシンボル間の位相差が180°となる遷移の一例を示す図である。
図10は本発明の第2の実施形態に係る光受信装置が備える信号置換部の構成を示すブロック図である。
図11は本発明の第2の実施形態に係る光受信装置が備える信号置換部の動作を説明するための概略信号図である。
図12は本発明の第3の実施形態に係る光送受信システムの構成を示すブロック図である。
図13は本発明の第3の実施形態に係る光受信装置が備える擬似RZディップ判定部の構成を示すブロック図である。
図14は本発明の第3の実施形態に係る光受信装置が備える信号置換部の動作を説明するための概略信号図である。
図15は本発明の第3の実施形態に係る光送受信システムについて、タイミング誤差信号を計算機シミュレーションで求めた結果を示す図である。
図16は関連するタイミング抽出方法を説明するためのタイミング誤差検出装置のブロック図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光送受信システム1000の構成を示すブロック図である。光送受信システム1000は、光送信装置1100と光受信装置1200を有する。光送信装置1100から送信された光信号は伝送路1300を通り、光受信装置1200で受信される。光受信装置1200では、受信した光信号をコヒーレント検波した後に、AD変換したサンプルからタイミングを抽出する。
光送信装置1100は、光源1110と光変調器1120と擬似RZカーバ1130とを備える。光源1110で生成された光キャリアは光変調器1120に送られ、送信すべきデータによって変調される。変調方式として以下では、偏波多重QPSK(Dual Polarization − Quadrature Phase Shift Keying:DP−QPSK)変調方式を例として説明する。しかしこれに限らず、他の変調方式、例えばBPSK(2位相偏移変調:Binary Phase Shift Keying)変調方式を用いることとしてもよい。DP−QPSK変調方式の場合、X偏波およびY偏波に対して、それぞれのI(同相)成分、Q(直交)成分がクロック周波数fで変調される。クロック周波数は変調信号のボーレートに等しく、特にDP−QPSK変調方式の場合、伝送されるビットレートはボーレートの4倍である。光変調器1120によって変調された光信号は擬似RZカーバ1130に送られる。
擬似RZカーバ(carver)1130は、光変調器1120からの出力光を強度変調し、擬似RZ(Return to Zero)信号に変調する処理を行なう。具体的には、入力される光信号に対してnシンボルごとにシンボル遷移点の強度を「0」に落としてディップを刻む処理を行なう。
擬似RZカーバ1130の一例として、非特許文献3に開示された擬似RZカーバ1130の構成を図2に示す。擬似RZカーバ1130は、PSK変調器1131と分周器1132とDフリップフロップ(D−Flip−Flop:DFF)1133とドライバ1134を備える。擬似RZカーバ1130には、光変調器1120によって変調された光信号と、光変調器1120内で使用されるクロック信号の周波数fと周波数が等しく位相同期したクロック信号が入力される。擬似RZカーバ1130はこのクロック信号を分周器1132で1/(2n)に分周し、周波数f/(2n)の分周クロック信号を生成する。
分周器1132で得られたf/(2n)の分周クロック信号はDフリップフロップ1133に入力され、Dフリップフロップ1133の出力はドライバ1134によって適切な電圧レベルに変換される。ドライバ1134の出力電圧によってPSK変調器1131を駆動する。
f/(2n)の分周クロックで駆動されたPSK変調器1131は、入力光信号の位相をnシンボルごとに0°から180°に切り替えるように動作し、nシンボルごとにシンボル遷移点の光強度を「0」として強度ディップ(dip)を与える。このようにして擬似RZカーバ1130は擬似RZ光信号を出力する。図3に、4シンボルごとにシンボル遷移点の光強度を「0」にした場合における擬似RZ(4)−QPSK信号による光波形の一例を模式的に示す。
生成された擬似RZ信号は、元の入力光信号が持っていた周波数fのクロック成分に加え、周波数f/nと、その高調波のクロック成分を有する。擬似RZカーバ1130は、入力光信号に周波数f/nのクロック成分を与える際に、シンボル遷移点を中心とした、シンボル間隔に比べて短い時間だけを利用する。すなわち、シンボルの識別に最適な時間における信号には影響を与えないので、原理的には周波数f/nのクロック成分を与えたことによる感度劣化は生じない。
光送信装置1100から送信され、伝送路1300を通過した光信号は光受信装置1200によって受信される。光受信装置1200はコヒーレント受信器1210、局部発振光源1211、フィルタ1212、AD変換器1213、主信号処理部1220、およびタイミング抽出部1230を有する。
コヒーレント受信器1210は、受信した光信号を局部発振光源1211からの局部発振光と混合することにより検波する。コヒーレント受信器1210からはX偏波およびY偏波のそれぞれのI成分、Q成分の情報を持つ電気信号が出力され、適切なフィルタ1212を通過した後、AD変換器1213によってAD変換される。このときAD変換器1213のサンプリング周波数はクロック周波数の2倍程度とすることができる。またフィルタ1212はAD変換時のエリアシングが生じない条件で使用される。AD変換のサンプリング周波数がクロック周波数の2倍であるので、ナイキスト周波数はクロック周波数と等しくなる。
タイミング抽出部1230は、取得した信号を2乗することによって強度を求め、所望の周波数だけをフィルタリングすることによって、送信側で与えた周波数f/nのクロック成分に相当する周波数成分を取り出す。そして、この周波数f/nのクロック成分の位相からタイミングの誤差を抽出する。ここで、例えば送信側で周波数f/4のクロック成分を与えた場合、2乗時の帯域が7f/4より小さければ周波数f/4のクロック成分にエリアシング成分がかかることはない。したがって、フィルタ1212として例えば通過帯域が7f/8より小さいローパスフィルタを用いることができる。
AD変換された信号は主信号処理部1220に導入される。主信号処理部1220はAD変換された信号に対してデジタル信号処理を施し受信したデータを出力する。ここでデジタル信号処理としては例えば、分散補償、インターポレーション、偏波分離、キャリア位相補償、データ識別等の信号処理を行うこととすることができる。図1には、この場合の構成例として分散補償部1221、インターポレーション部1222、偏波分離部1223、キャリア位相補償部1224、データ識別部1225を備えた場合について示した。図1における主信号処理部1220の構成は例示であり、他の構成でデジタル信号処理を行うこととしてもよい。
主信号処理部1220においてデジタル信号処理を施された信号、例えば分散補償部1221によって分散補償された後の信号がタイミング抽出部1230に導入される。タイミング抽出部1230はAD変換のサンプリングタイミングを最適化するためのタイミング誤差信号を求める。このとき本実施形態によれば、サンプリングタイミングの理想値からのずれを直接計算により導出することできる。
タイミング抽出部1230は、強度検出部1231、周波数フィルタ部1232、および位相検出部1233を備える。強度検出部1231は、X偏波およびY偏波のそれぞれのI成分信号、Q成分信号の2乗和を求めることによって強度を算出する。強度の算出には2乗和を用いることに限らず、例えば偶数べき乗を用いることとしてもよく、また各偏波の光信号の振幅をI成分、Q成分から求めるなど、他の非線形関数を使用することとしてもよい。
周波数フィルタ部1232は、強度検出部1231の出力から擬似RZ信号による周波数f/nのクロック成分だけを取り出す。位相検出部1233は、周波数フィルタ部1232によって取り出された周波数f/nのクロック成分から、その位相を検出する。このときの位相はタイミング抽出部1230に入力される信号の最適なサンプリングタイミングからのずれを表し、タイミング抽出部1230はこれをタイミング誤差信号として出力する。
周波数フィルタ部1232はタップ数LのFIR(Finite Impulse Response)フィルタとして構成することができる。このとき位相検出部1233で検出される位相は次式で表される。
Figure 2011125964
ここで「arg」は複素数の偏角(argument)を表わし、I(k)は算出された強度である。X偏波、Y偏波のそれぞれのI成分、Q成分の信号をAD変換したk番目のサンプルをそれぞれx(k)、x(k)、y(k)、y(k)とすると、
Figure 2011125964
と表わされる。位相を(−π,π〕の範囲で求めると、周波数f/nのクロック成分の位相を検出していることから、擬似RZ信号によるディップに相当するタイミングでの位相はπとなる。そして、その次の擬似RZ信号によるディップまでのnUI(Unit Interval)の間に位相は−πからπまで変化する。したがって、次式(3)で表わされる「e」の値は1UIを単位として、サンプリングタイミングがどれだけずれているかの絶対量を表す。
Figure 2011125964
ここで、「e=0」となるのは連続する2つの擬似RZ信号によるディップの中央に相当するタイミングが、k=0のサンプルのサンプリングタイミングと一致した場合である。
タイミング抽出部1230から出力されるタイミング誤差信号はインターポレーション部1222に導入される。インターポレーション部1222ではこのタイミング誤差信号の情報を基に、入力信号に対してタイミングを調整し、補間したサンプルを出力する。
図4に、インターポレーション部1222の構成の一例を示す。インターポレーション部1222ではサンプリング周波数を保持したまま、サンプリング位相を最適化してリサンプリングを行う。インターポレーション部1222では、まずN倍インターポレーション部1222−1において、入力信号にサンプリング周波数をN倍にするインターポレーションを施し、1シンボル当たり2Nサンプルでの信号列を生成する。次に1/N倍ダウンサンプリング部1222−2において、生成された信号列に対して1/N倍のダウンサンプリングを行うことによってサンプリング周波数を1シンボル当たり2サンプルに戻す処理を行う。
ここでダウンサンプリングを行う際に、抽出するサンプルのタイミングの選び方にはN通りの自由度がある。これをタイミング抽出部1230の出力であるタイミング誤差信号を用いて制御することにより、サンプリングタイミングの最適化が達成される。1シンボル当たり2サンプルでサンプリングする場合、0.5UIの整数倍だけサンプリングタイミングにずれがあってもサンプリングタイミングは同等となる。そこで、上述の式(3)で表わされるタイミング誤差信号eを0.5で除算して余りを求め、さらにそれをN通りの値となるように量子化する。タイミング誤差信号eはサンプリングタイミングのずれを直接表すので、(−0.5,0.5〕をN等分した領域を用いて量子化を行う。この量子化されたタイミング誤差信号を、ダウンサンプリング時のN通りのタイミングの選び方に対応させることによって、タイミングの最適化を行うことができる。
すなわち、タイミング抽出部1230で検出された量子化したタイミング誤差信号がe=0に相当するインデックスNe0であった場合、ダウンサンプリング時には補間前と同じサンプルを選び出す。一方、量子化したタイミング誤差信号が例えば、e=1/2Nに相当するインデックスNe0+1であった場合には、ダウンサンプリング時に補間前のサンプルに対して時間的に1サンプル分前のサンプルを選ぶ。このような制御を行うことによって、インターポレーション部1222の出力に最適なサンプリングタイミングでリサンプリングしたサンプルが必ず含まれるようにすることができる。また、1シンボル当たり2Nサンプルでの信号列に対して、初期位相をe=0.5となるようなタイミングに選んで1/2N倍のダウンサンプリングを行うことにより、最適なタイミングで1シンボル当たり1サンプルにリサンプリングすることも可能である。上述したインターポレーション部1222の機能は、タイミング抽出部1230の出力によって応答を制御された1つのインターポレーションフィルタに置き換えることもできる。
また、ローパスフィルタであるフィルタ1212の帯域を、送信側で与えるクロック成分の周波数f/nに対して(1−1/n)*f/2以下に制限することとしてもよい。この場合、AD変換器1213のサンプリング周波数をさらに低減させることができ、クロック周波数とほぼ等しくすることも可能となる。この場合にも上述した手法によって同様にタイミングを抽出することができる。このように、タイミング抽出部1230の出力に基づき入力信号をリサンプリングすることによって、実効的にAD変換のタイミングの最適化を達成することができる。
以上述べたように本実施形態の光送受信システム1000によれば、AD変換器のサンプリング周波数を低減させることができるので、コストの増加および消費電力の増大を抑制することができる。
ところで、送信装置と受信装置の間での基準クロックの周波数の差は、非特許文献1に記載されているように、通常はボーレートの10−5から10−2倍程度と極めて小さい。そのため、光受信装置1200では光送信装置1100によって送信される光信号のボーレートを上述したように既知として扱うことができる。それによって、AD変換のタイミングのずれが一定と見なせるようにフィルタ1212のタップ数Lを選択することができる。
一方、精度よく求めたボーレートでインターポレーションを行うことができれば、サンプルのタイミングのずれを一定と見なしたことによるインターポレーションにおける劣化を低減することが可能となる。図5に、このようなインターポレーションでの劣化を低減することが可能な本実施形態に係る別のタイミング抽出部1430の構成を示す。
タイミング抽出部1430において、強度検出部1431はサンプリングされた信号から強度を検出し、その出力を離散フーリエ変換部1432が離散フーリエ変換し周波数成分に変換する。クロック成分検出部1433は周波数成分に変換された信号についてクロック成分の周波数を識別する。このときのクロック成分は周波数軸上において強度のピークとなることから、クロック成分検出部1433では周波数軸上で強度が最大となる周波数を判定する。
ここで、受信する光信号が擬似RZ信号である場合、この信号は通常のQPSK変調による周波数fのクロック成分と、擬似RZカーバによる周波数f/nとその高調波のクロック成分を有する。この中から周波数f/nのクロック成分の周波数を正しく判定するために、クロック成分検出部1433で強度が最大となる周波数を探索する範囲を限定することが望ましい。すなわち、光受信装置が想定するクロック成分の周波数から、f/n±f/(2n)のように他の周波数のクロック成分が判定される可能性を取り除くよう限定することが望ましい。
クロック成分検出部1433では、このようにして周波数f/nに相当するクロック成分の周波数を求め、その周波数の値と対応する信号の周波数成分とをそれぞれ出力する。信号の周波数f/nに相当する周波数成分は、第1の位相検出部1434でその位相が検出され、位相の情報はインターポレーション部1422に送出される。この位相情報を用いて、インターポレーション部1422は上述した手法によってリサンプリングの位相を制御する。
一方、クロック成分検出部1433から出力される周波数f/nに相当するクロック成分の周波数の値は、クロック周波数算出部1437に入力される。この周波数の値の精度は、離散フーリエ変換部1432が行う離散フーリエ変換のサイズによって決定される。すなわち、AD変換のサンプリング周波数を2f、離散フーリエ変換を行うサンプル数をLとした場合、その周波数分解能は2f/Lとなる。
ここで周波数分解能を向上させるために離散フーリエ変換のサイズを増やすと、計算に必要な回路規模が増大してしまう。そこで本実施形態のタイミング抽出部1430では、以下に述べるように、クロック成分の位相に対し時間軸上で差分をとることによってクロック成分検出部1433で得られる周波数の値の残差を求めて補正を行う構成とした。
離散フーリエ変換を行うサンプル数をLとすると、クロック成分検出部1433は時間L/(2f)ごとに周波数の値とその周波数成分を出力する。このときクロック成分検出部1433は、2f/Lより小さな周波数差を判別できない。しかし、仮にそのような周波数差が存在した場合、クロック成分検出部1433から出力される周波数成分の位相は時間とともに変化するので、その変化量から周波数差を求めることができる。
周波数成分の位相の時間変化量を求めるために、クロック成分検出部1433で出力される周波数成分は、時間L/(2f)分の遅延を施したものの複素共役との積をとった後に第2の位相検出部1435によって位相が検出される。第2の位相検出部1435で求められた位相φから、クロック成分検出部1433で出力された周波数の残差はfφ/(πL)であることがわかる。
第2の位相検出部1435で求められた位相は、フィルタ部1436によりローパスフィルタ等の適切なフィルタによってノイズの影響が除去されたのち、クロック周波数算出部1437に送出される。クロック周波数算出部1437はクロック成分検出部1433から受け取る周波数の値と、第2の位相検出部1435から受け取る位相によって求められる周波数の残差を基に、受信した信号のボーレートを算出する。すなわち、クロック成分検出部1433から受け取る周波数の値がf/n、第2の位相検出部1435から受け取る位相がφであった場合、受信信号のボーレートをf+nfφ/(πL)と算出する。
クロック周波数算出部1437で求められた受信信号のボーレートは、インターポレーション部1422に送出され、インターポレーション時のサンプリング周波数をこれに一致させるように制御する。主信号処理に必要なサンプリング周波数に応じて、例えば求められた受信信号のボーレートの2倍に一致させるようにインターポレーション時のサンプリング周波数を制御することとしてもよい。
以上の処理過程によって、インターポレーション部1422には、所望のサンプリング周波数と、サンプリング位相が共に入力される。したがって、入力する信号に対して補間して取り出すべきタイミングが全て求められるので、インターポレーションを行うことにより最適なタイミングでリサンプリングされた信号を得ることができる。
なお、タイミング最適化処理はフィードバック型で行うこととしてもよい。図6に、フィードバック型を用いた光受信装置1500の構成を示す。光受信装置1500はAD変換器1213のサンプリングタイミングを調整するためのループフィルタ1511、DA変換器(DAC)1512、電圧制御発振器(VCO)1513を備えている。
光受信装置1500においては、主信号処理部1220内のインターポレーション部1222で行われる操作は単なるデシメーション処理となる。タイミング抽出部1230の出力はループフィルタ1511を通過した後、DA変換器1512によってアナログ値に変換され、AD変換器1213を駆動するクロックを生成する電圧制御発振器(VCO)1513にフィードバックされる。このような構成によって、適切なタイミングでサンプリングされた信号を主信号処理部1220で処理することが可能となる。
次に、本実施形態による光送受信システム1000の具体的な構成例について図1を用いて説明する。光送信装置1100から送信された光信号は伝送路1300を通り、光受信装置1200で受信される。光受信装置1200では、受信した光信号をコヒーレント検波したのちAD変換したサンプルからタイミングを抽出する。以下では、112Gb/sの擬似RZ−DP−QPSK信号から、光受信装置1200が備えるタイミング抽出部1230によってタイミング誤差信号を導出する場合について説明する。
光送信装置1100では、光変調器1120を用いて光源1110からの光キャリアをボーレート(baud rate)28GHzでQPSK変調を行う。変調された光信号は擬似RZカーバ1130によって、4シンボルごとにシンボル遷移の光強度を「0」とする強度ディップが与えられる。そのため、光送信装置1100から送信される光信号は、f=28GHzのクロック成分の他に、周波数f/4=7GHzのクロック成分と、その高調波成分を有する。偏波多重した後、28Gbaudの擬似RZ(4)−QPSK光信号が出力される。
光送信装置1100から送信された光信号は伝送路1300を通り、光受信装置1200によって受信される。光受信装置1200は受信した光信号を、コヒーレント受信器1210によって局部発振光源1211からの局部発振光と混合することによって検波する。コヒーレント受信器1210からはX偏波およびY偏波のそれぞれのI成分、Q成分の情報を持つ電気信号が出力される。
これらの電気信号はAD変換器1213によってAD変換される。このときのサンプリング周波数はクロック周波数の2倍である56Gサンプル/秒である。AD変換器1213は制限されたアナログ帯域をもつこととし、この周波数特性がアンチエリアシングフィルタの役割を果たす。したがって、ローパスフィルタとしてのフィルタ1212を具備しない構成であってもよい。
AD変換器1213によってAD変換された信号は主信号処理部1220に入力される。主信号処理部1220に入力された信号は、分散補償部1221、インターポレーション部1222、偏波分離部1223、キャリア位相補償部1224、データ識別部1225によって順次処理され、識別したデータが出力される。
分散補償部1221によって分散補償された信号はタイミング抽出部1230に入力され、タイミング誤差信号が計算される。タイミング抽出部1230では、まず、強度検出部1231でX偏波およびY偏波のそれぞれのI成分、Q成分の信号の2乗和を計算し強度を算出する。強度検出部1231の出力は、周波数f/4=7GHzを中心とするバンドパスフィルタに相当する周波数フィルタ部1232を通過する。これによって、擬似RZによる周波数f/4=7GHzのクロック成分だけが取り出される。
周波数フィルタ部1232によって取り出された周波数f/4のクロック成分は、位相検出部1233によってその位相が検出される。タイミング抽出部1230はこれをタイミング誤差信号として出力する。このタイミング誤差信号はインターポレーション部1222に入力され、タイミング誤差信号によって制御されたリサンプリングによってタイミングが最適化される。
図7に、本実施形態による光送受信システム1000について、数値計算によってタイミング誤差をエミュレートした時のタイミング誤差信号を示す。実線はタイミング誤差信号を、破線はタイミング誤差信号の標準偏差をそれぞれ表す。タイミング誤差信号の各ポイントは64回の平均をとり、タイミング誤差の変化量は±2UIとした。これは周波数f/4のクロック成分の1周期分である。同図から、タイミング誤差信号は±2UIの範囲で良い線形性を示し、タイミングのずれに対して1対1に対応した値を有することがわかる。したがって、本実施形態の光送受信システム1000はフィードフォワード型の最適化が可能である。このタイミング誤差信号によってタイミングずれを検出できる範囲は、最適化点から±2UIの間である。これは擬似RZ(4)による周波数f/4のクロック成分の1周期に相当するので、タイミング誤差信号は周期4/fを有することになる。
リサンプリングは、例えば、タイミング誤差信号eによって決定されるインパルス応答をもつインターポレーションフィルタによって行うことができる。なお、フィードバック制御の場合には、タイミング誤差信号eに対して通常のPID制御を行うことができる。タイミング誤差信号は、e=0となるタイミングの前後でタイミング誤差信号の符号が反転しているので、タイミング誤差信号を使用したAD変換器のサンプリングタイミングへのフィードバック制御によって、e=0となるサンプリングタイミングを達成することができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図8は、本発明の第2の実施形態に係る光送受信システム2000の構成を示すブロック図である。光送受信システム2000においては、光受信装置2200におけるタイミング抽出部2230の構成が第1の実施形態の光送受信システム1000と異なり、その他の構成については光送受信システム1000と同様である。第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
光受信装置2200におけるタイミング抽出部2230は、第1の実施形態のタイミング抽出部1230の構成に加え、ダウンサンプリング部2232、差動位相検出部2233、信号置換部2234を備える点において第1の実施形態と異なる。なお、強度検出部2231、周波数フィルタ部2235、位相検出部2236の構成は第1の実施形態におけるものと同様である。本実施形態では、光送信装置1100内の光変調器1120においてQPSK変調かまたはそれ以上の多値位相変調を行うこととし、以下では偏波多重されていない信号について説明する。
擬似RZカーバ1130によって生成される擬似RZ信号の光強度は、nシンボルごとのシンボル遷移点で「0」となる。この擬似RZによるディップ以外にも、位相変調によって連続した2つのシンボル間の位相が180°となる場合には、擬似RZによるディップと同様にシンボル遷移点での光強度は「0」となる。このときの様子を、QPSK変調信号の場合について図9に示す。
タイミング抽出部2230では、このようなシンボル遷移を判定し、その点における光強度をその前後の光強度の平均で置き換える処理を行う。この構成により、タイミング抽出部2230で検出される周波数f/nのクロック成分における位相の精度を向上させることができる。
光受信装置2200のタイミング抽出部2230には、主信号処理部1220における主信号処理過程を経た信号、例えば分散補償後の信号が入力される。この信号をx(k)と表す。x(k)のI成分、Q成分をそれぞれx(k)、x(k)とすると、x(k)=x(k)+ix(k)である。
この信号x(k)はタイミング抽出部2230の強度検出部2231、ダウンサンプリング部2232にそれぞれ入力される。強度検出部2231はx(k)から強度に相当するI(k)=|x(k)|を求め、信号置換部2234とダウンサンプリング部2232にそれぞれ出力する。
ダウンサンプリング部2232は1シンボル当たり1サンプルとなるよう1/2倍のダウンサンプリングを行う。このときダウンサンプリング部2232の出力は、{x(2m)}または{x(2m+1)}となる。このうちどちらを選ぶかは、強度検出部2231からの信号によって制御される。例えば、I(2m)とI(2m+1)を比較し、I(2m)>I(2m+1)となる場合にはx(2m)を、それ以外の場合にはx(2m+1)を出力することとすることができる。
ここで、ダウンサンプリング部2232が{x(2m)}を選択して出力する場合について説明する。ダウンサンプリング部2232の出力{x(2m)}は差動位相検出部2233に入力され、連続した2つのシンボル間の位相差が検出される。差動位相検出部2233で検出される位相はarg〔x(2m)x(2m−2)〕である。このときの位相差はQPSK変調信号の場合、例えば、−90°、0°、90°、180°の4値に置き換えて判定される。この位相差が180°であれば、x(2m−1)は連続した2つのシンボル間の位相が180°となる遷移でサンプリングされたサンプルであることがわかる。
差動位相検出部2233は検出された位相と、ダウンサンプリング部2232によって{x(2m)}または{x(2m+1)}のどちらが選ばれたかの情報とを合わせて、2つのシンボル間の位相が180°となる遷移を識別する信号を出力する。例えば、タイミング抽出部2230に信号〔x(2m+2),x(2m+1),x(2m),x(2m−1),x(2m−2)〕が入力され、差動位相検出部2233でx(2m)とx(2m−2)の位相差が180°と検出されたとする。このとき、差動位相検出部2233は〔0,0,0,1,0〕を出力する。
この前後2つのシンボル間の位相が180°となる遷移を識別する信号は、信号置換の制御信号として信号置換部2234に入力される。上述の例では出力値「1」を信号置換処理のオン動作に、出力値「0」を信号置換処理のオフ動作に対応させる。
図10に、信号置換部2234の構成の一例を示す。信号置換部2234には強度検出部2231から出力される強度信号と、差動位相検出部2233から出力される前後のシンボル間の位相が180°となる遷移を識別する制御信号が入力される。
次に、図11を参照しながら信号置換部2234の動作を説明する。ここでは、タイミング抽出部2230に信号〔・・x(2m+2),x(2m+1),x(2m),x(2m−1),x(2m−2)・・〕が入力され、x(2m)とx(2m−2)の位相差が180°である場合を例として説明する。
信号置換部2234には強度信号〔・・I(2m+2),I(2m+1),I(2m),I(2m−1),I(2m−2)・・〕と、制御信号〔・・0,0,0,1,0・・〕が入力される。信号置換部2234では、平均値算出部2234−1において強度信号から2サンプル分遅延させたサンプルとの平均値を求め、
〔・・(I(2m+3)+I(2m+1))/2,(I(2m+2)+I(2m))/2,(I(2m+1)+I(2m−1))/2,(I(2m)+I(2m−2))/2,(I(2m−1)+I(2m−3))/2・・〕
となる信号を算出する。この信号は元の強度信号〔・・I(2m+2),I(2m+1),I(2m),I(2m−1),I(2m−2)・・〕と共に置換部2234−2に入力される。置換部2234−2には、差動位相検出部2233から出力される前後のシンボル間の位相が180°となる遷移を識別する信号が同時に入力され、信号の置換が制御される。
置換部2234−2には、I(k)、(I(k+1)+I(k−1))/2、s(k)がタイミング的に整列して入力するよう調整される。ここで、s(k)はx(k+1)とx(k−1)の位相差が180°であるかどうかを識別する信号である。置換部2234−2は制御信号s(k)が「1」である場合に限り、強度信号I(k)を前後の強度信号の平均である(I(k+1)+I(k−1))/2に置き換えて出力する。上述の例では、置換部2234−2の出力は、
〔・・I(2m+2),I(2m+1),I(2m),(I(2m)+I(2m−2))/2,I(2m−2)・・〕
となる。信号置換部2234はこの信号を出力する。
信号置換部2234の出力は、周波数フィルタ部2235で周波数フィルタリングされ、周波数f/nのクロック成分だけが取り出される。周波数フィルタ部2235の出力は位相検出部2236でその位相が検出され、これがタイミング誤差信号として出力される。なお、信号置換部2234より後段のタイミング抽出部2230における動作および、その後のタイミング最適化処理は第1の実施形態における場合と同様である。
本実施形態によれば、周波数フィルタリングを行う前に擬似RZ信号のディップ以外に強度が「0」となるタイミングにおけるサンプルの強度を、その前後のサンプルの強度の平均で置き換えることとしている。したがって、周波数f/nのクロック成分の位相検出における精度を向上することができる。
上述した本実施形態では偏波多重されていない信号に対して説明したが、偏波多重した信号を受信する場合には、各偏波について独立に差動位相検出処理と信号置換処理を行うこととすればよい。その後、各偏波の置換された強度信号に対して上述の通り周波数フィルタリング処理を行い、タイミング誤差を検出することができる。
また第1の実施形態と同様に、タイミング最適化の処理には、図5に示したタイミング抽出部1430の構成を用いることとしてもよいし、図6に示したフィードバック型を用いた構成とすることもできる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図12は、本発明の第3の実施形態に係る光送受信システム3000の構成を示すブロック図である。光送受信システム3000においては、光受信装置3200におけるタイミング抽出部3300の構成が第1の実施形態の光送受信システム1000と異なり、その他の構成については光送受信システム1000と同様である。第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
光受信装置3200におけるタイミング抽出部3300は、第1の実施形態のタイミング抽出部1230の構成に加え、擬似RZディップ判定部3320、信号置換部3330を備える点において第1の実施の形態と異なる。なお、強度検出部3310、周波数フィルタ部3340、位相検出部3350の構成は第1の実施形態におけるものと同様である。
タイミング抽出部3300においては、擬似RZ信号によるディップのタイミングに相当するサンプルを判定し、それ以外のシンボル遷移点における光強度を、その前後の光強度の平均で置き換える処理を行う。この構成により、タイミング抽出部3300で検出される周波数f/nのクロック成分における位相の精度をさらに向上させることができる。
光受信装置3200のタイミング抽出部3300には、主信号処理部1220における主信号処理過程を経た信号、例えば分散補償後の信号が入力される。この信号をx(k)と表す。この信号x(k)はタイミング抽出部3300の強度検出部3310に入力される。強度検出部3310はx(k)から強度に相当するI(k)=|x(k)|を算出し、擬似RZディップ判定部3320、信号置換部3330にそれぞれ出力する。
図13に、擬似RZディップ判定部3320の構成の一例を示す。擬似RZディップ判定部3320は強度検出部3310からの入力信号を基に擬似RZによるディップに相当するサンプルを判定し、信号置換部3330における信号置換処理を制御する制御信号を出力する。擬似RZディップ判定部3320に入力された強度信号{I(k)}は分配部3321に導入される。分配部3321は強度信号を積算器3322に出力するが、このとき1サンプルごとに出力先を第1の積算器3322−1から第2nの積算器3322−2nまで順次切り替えて出力する。
分配部3321における出力先の切り替え周期2n/(2f)は、擬似RZ信号の連続した2つのディップ間の時間間隔である。それぞれの積算器3322は入力された信号を一定時間積算する。積算時間は、その間のサンプルのAD変換のタイミングずれが一定であると見なせる時間が選択される。第t番目の積算器3322−tの出力は次式(4)で表わされる。
Figure 2011125964
各積算器3322で積算された信号は、最小値判定部3323に出力される。ここで、x(2nk+d−1)でのサンプルが擬似RZ信号のディップでのサンプリングに相当すると仮定すると、擬似RZ信号のディップにおけるサンプリングであるので、I(2nk+d−1)はkの値によらず常に「0」に近い値をとる。したがって、第d番目の積算器3322−dの出力は他の積算器の出力よりも小さくなる。この原理を用いて、最小値判定部3323は各積算器の出力の中から最小なものを判定し、例えば第d番目の積算器3322−dの出力が最小であるとすると、{x(2nk+d−1)}を擬似RZ信号のディップにおけるサンプルと判定する。擬似RZディップ判定部3320はこの信号を識別信号として信号置換部3330に出力する。
次に、図14を参照しながら信号置換部3330の動作を説明する。信号置換部3330の構成は、図10に示した第2の実施形態における信号置換部2234と同じである。信号置換部3330は擬似RZ信号のディップ以外のシンボル遷移点での強度信号を、その前後の強度信号の平均値と置換する処理を行う。そのため、図示しない変換部によって擬似RZディップ判定部3320が出力する識別信号を変換して制御信号s(k)とする。例えば、擬似RZ信号のディップであれば「0」に、擬似RZ信号のディップでないシンボル遷移点であれば「1」に、それ以外の点では「0」となるように変換する。この変換処理は擬似RZ信号のディップに相当するサンプルがわかっていれば容易に行うことができる。そして、強度検出部3310から入力される強度信号I(k)が擬似RZ信号によるディップでないシンボル遷移点である場合には、信号置換部3330は強度信号I(k)前後の平均(I(k+1)+I(k−1))/2に置き換えて出力する。
信号置換部3330からの出力は、周波数フィルタ部3340で周波数フィルタリングされ、周波数f/nのクロック成分だけが取り出される。位相検出部3350は周波数フィルタ部3340の出力から位相を検出し、タイミング誤差信号として出力する。信号置換部3330より後段のタイミング抽出部3300における動作および、その後のタイミング最適化処理は第1の実施形態における場合と同様である。
本実施形態によれば、周波数フィルタリングを行う前に擬似RZ信号のディップ以外のシンボル遷移点におけるサンプルの強度を、その前後のサンプルの強度の平均で置き換えることとしている。したがって、周波数f/nのクロック成分の位相検出における精度を向上させることができる。
また第1の実施形態と同様に、タイミング最適化の処理には、図5に示したタイミング抽出部1430の構成を用いることとしてもよいし、図6に示したフィードバック型を用いた構成とすることもできる。
さらに、光送信装置1100が備える光変調器1120において、例えばπ/4シフトQPSK変調方式などの、光強度が「0」とはならない変調方式を用いる場合であっても、本実施形態によれば同様の効果が得られる。
次に、本実施形態による光送受信システム3000の具体的な構成例について図12を用いて説明する。以下では、112Gb/sの擬似RZ(4)−DP−QPSK信号から、光受信装置3200のタイミング抽出部3300でタイミング誤差信号を導出する場合を例として説明する。
AD変換器1213によってAD変換され、分散補償部1221によって分散補償された信号は、タイミング抽出部3300に導入されタイミング誤差信号が計算される。タイミング抽出部3300では、強度検出部3310においてX偏波およびY偏波のそれぞれのI成分、Q成分の信号の2乗和を計算することによって強度を算出する。強度検出部3310の出力は信号置換部3330と擬似RZディップ判定部3320に入力される。
擬似RZディップ判定部3320は、図13に示したように、1サンプルごとに、周期8サンプルで出力先をスイッチングして積算し、それらの最小値から擬似RZカーバ1130によるディップに相当するサンプルを判定する。擬似RZディップ判定部3320から出力された擬似RZ信号によるディップを識別する信号は信号置換部3330に入力される。信号置換部3330は擬似RZによるディップでないシンボル間遷移に相当するタイミングのサンプルの強度を、その前後の平均で置換する。
信号置換部3330によって置換された信号は、周波数フィルタ部3340によって擬似RZによる周波数f/4=7GHzのクロック成分だけが取り出される。周波数フィルタ部3340によって取り出された周波数f/4のクロック成分は、位相検出部3350によってその位相が検出され、タイミング抽出部3300はこれをタイミング誤差信号として出力する。このタイミング誤差信号はインターポレーション部1222に入力され、タイミング誤差信号によって制御されたリサンプリングによってタイミングが最適化される。
図15に、本実施形態による光送受信システム3000について、数値計算によってタイミング誤差をエミュレートした時のタイミング誤差信号を示す。実線はタイミング誤差信号を、破線はタイミング誤差信号の標準偏差をそれぞれ表す。離散フーリエ変換のサイズは第1の実施形態におけるものと同じであり、各ポイントは64回の平均である。タイミング誤差の変化量は±2UIとした。これは周波数f/4のクロック成分の1周期分である。同図から、タイミング誤差信号は±2UIの範囲で良い線形性を示し、タイミングのずれに対して1対1に対応した値を有することがわかる。したがって、本実施形態の光送受信システム3000はフィードフォワード型の最適化が可能である。このタイミング誤差信号によってタイミングずれを検出できる範囲は、最適化点から±2UIの間である。これは擬似RZ(4)による周波数f/4のクロック成分の1周期に相当するので、タイミング誤差信号は周期4/fを有することになる。
図15に示したタイミング誤差信号の標準偏差の大きさを、第1の実施形態による図7の結果と比較すると、最小値が約15%程度まで減少していることがわかる。すなわち第1の実施形態における場合は図7から、タイミング誤差が0.25UIの時に誤差信号標準偏差は最小値として0.065程度となることがわかる。それに対して本実施形態における場合は、図15からタイミング誤差がOUIの時に誤差信号標準偏差は最小値として0.01程度となることがわかる。この理由は、第3の実施形態では擬似RZ信号のディップ以外のシンボル遷移点での強度を、その前後のサンプルの強度の平均で置き換えることとしたので、タイミング誤差信号のばらつきが小さくなったからである。タイミング誤差信号のばらつきが減少したことにより、フィードバック制御を使用する場合には特に、クロック成分のジッターを低減させる効果が得られる。
本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。
この出願は、2010年4月6日に出願された日本出願特願2010−087446を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1000、2000、3000 光送受信システム
1100 光送信装置
1110 光源
1120 光変調器
1130 擬似RZカーバ
1131 PSK変調器
1132 分周器
1133 Dフリップフロップ
1134 ドライバ
1200、1500、2200、3200 光受信装置
1210 コヒーレント受信器
1211 局部発振光源
1212 フィルタ
1213 AD変換器
1220 主信号処理部
1221 分散補償部
1222、1422 インターポレーション部
1222−1 N倍インターポレーション部
1222−2 1/N倍ダウンサンプリング部
1223 偏波分離部
1224 キャリア位相補償部
1225 データ識別部
1230、1430、2230、3300 タイミング抽出部
1231、2231、3310 強度検出部
1232、2235、3340 周波数フィルタ部
1233、2236、3350 位相検出部
1300 伝送路
1431 強度検出部
1432 離散フーリエ変換部
1433 クロック成分検出部
1434 第1の位相検出部
1435 第2の位相検出部
1436 フィルタ部
1437 クロック周波数算出部
1511 ループフィルタ
1512 DA変換器(DAC)
1513 電圧制御発振器(VCO)
2232 ダウンサンプリング部
2233 差動位相検出部
2234、3330 信号置換部
2234−1 平均値算出部
2234−2 置換部
3320 擬似RZディップ判定部
3321 分配部
3322 積算器
3323 最小値判定部
600 タイミング誤差検出装置
610 AD変換器
620 タイミング抽出装置
621 強度検出部
622 周波数フィルタ部
623 位相検出部

Claims (9)

  1. 光源と、光変調器と、擬似RZカーバとを備えた光送信装置と、
    コヒーレント受信器と、AD変換器と、主信号処理部と、タイミング抽出部とを備えた光受信装置を有し、
    前記擬似RZカーバは、前記光変調器によって周波数fで位相変調された光信号に対して、nシンボルごとにシンボル遷移点における光強度を略ゼロとしてディップを形成し、
    前記AD変換器は、前記コヒーレント受信器が検波して出力する電気信号をAD変換したサンプルを出力し、
    前記タイミング抽出部は、前記サンプルから周波数f/nのクロック成分を抽出し、前記クロック成分から、最適なサンプリングタイミングからのずれを表すタイミング誤差信号を導出し、
    前記主信号処理部は、前記タイミング誤差信号に基づいてサンプリングタイミングを調整する
    光送受信システム。
  2. 請求項1に記載した光送受信システムにおいて、
    前記タイミング抽出部は、強度検出部と、周波数フィルタ部と、位相検出部を備え、
    前記強度検出部は、前記サンプルの強度を算出し、
    前記周波数フィルタ部は、前記強度検出部の出力から周波数f/nのクロック成分を抽出し、
    前記位相検出部は、前記周波数フィルタ部によって抽出された周波数f/nのクロック成分の位相を検出する光送受信システム。
  3. 請求項1または2に記載した光送受信システムにおいて、
    前記タイミング抽出部は、前記位相変調によってシンボル遷移点での光強度が略ゼロとなるシンボル遷移を判定し、前記シンボル遷移点におけるサンプルの強度を、前記シンボル遷移点の前後のサンプルの強度の平均に置き換える処理を行う光送受信システム。
  4. 請求項1または2に記載した光送受信システムにおいて、
    前記タイミング抽出部は、前記擬似RZカーバによって形成された前記ディップに対応するサンプルを判定し、前記ディップ以外のシンボル遷移点におけるサンプルの強度を、前記シンボル遷移点の前後のサンプルの強度の平均に置き換える処理を行う光送受信システム。
  5. データの変調に用いるクロック周波数よりも低周波数のクロック成分を有する光信号を送出し、
    前記光信号を受信して、前記クロック成分からタイミング誤差信号を導出する
    光送受信システムにおけるタイミング抽出方法。
  6. 周波数fで位相変調された光信号に対して、nシンボルごとにシンボル遷移点における光強度を略ゼロとしてディップを形成し、
    前記ディップが形成された光信号を検波した電気信号をAD変換し、
    前記AD変換されたサンプルから周波数f/nのクロック成分を抽出し、
    前記クロック成分から、最適なサンプリングタイミングからのずれを表すタイミング誤差信号を導出し、
    前記タイミング誤差信号に基づいてサンプリングタイミングを調整する
    光送受信システムにおけるタイミング抽出方法。
  7. 請求項5または6に記載した光送受信システムにおけるタイミング抽出方法において、
    前記タイミング誤差信号の導出は、前記クロック成分の位相を検出する処理を含む光送受信システムにおけるタイミング抽出方法。
  8. 請求項6または7に記載した光送受信システムにおけるタイミング抽出方法において、
    前記タイミング誤差信号の導出は、前記位相変調によってシンボル遷移点での光強度が略ゼロとなるシンボル遷移を判定し、前記シンボル遷移点におけるサンプルの強度を、前記シンボル遷移点の前後のサンプルの強度の平均に置き換える処理を含む光送受信システムにおけるタイミング抽出方法。
  9. 請求項6または7に記載した光送受信システムにおけるタイミング抽出方法において、
    前記タイミング誤差信号の導出は、前記ディップに対応するサンプルを判定し、前記ディップ以外のシンボル遷移点におけるサンプルの強度を、前記シンボル遷移点の前後のサンプルの強度の平均に置き換える処理を含む光送受信システムにおけるタイミング抽出方法。
JP2012509643A 2010-04-06 2011-03-29 光送受信システムおよび光送受信システムにおけるタイミング抽出方法 Withdrawn JPWO2011125964A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010087446 2010-04-06
JP2010087446 2010-04-06
PCT/JP2011/058492 WO2011125964A1 (ja) 2010-04-06 2011-03-29 光送受信システムおよび光送受信システムにおけるタイミング抽出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2011125964A1 true JPWO2011125964A1 (ja) 2013-07-11

Family

ID=44762899

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012509643A Withdrawn JPWO2011125964A1 (ja) 2010-04-06 2011-03-29 光送受信システムおよび光送受信システムにおけるタイミング抽出方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9319141B2 (ja)
JP (1) JPWO2011125964A1 (ja)
WO (1) WO2011125964A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014511578A (ja) * 2011-02-28 2014-05-15 日本電気株式会社 モニタ機能を備えた光通信システム及びそのためのモニタ方法
US8634726B2 (en) * 2011-05-13 2014-01-21 Opnext Subsystems, Inc. Polarization and differential-group-delay insensitive digital timing error detection for polarization-multiplexed coherent optical systems
US10367589B2 (en) * 2012-01-05 2019-07-30 Indian Institute Of Technology Bombay Receiver for coherent optical transport systems based on analog signal processing and method thereof
EP2648360B1 (en) * 2012-04-03 2014-06-04 Alcatel Lucent Clock recovery method for ultra dense WDM systems
WO2017125961A1 (en) * 2016-01-18 2017-07-27 Nec Corporation Optical transmitter and method for controlling optical carrier frequency
EP3472948A1 (en) * 2016-07-15 2019-04-24 Huawei Technologies Co., Ltd. High capacity optical data transmission using intensity-modulation and direct-detection
WO2018053820A1 (en) * 2016-09-24 2018-03-29 Huawei Technologies Co., Ltd. System and method for clock recovery in a coherent optical communication system
JP7164810B2 (ja) 2018-09-06 2022-11-02 日本電信電話株式会社 信号処理装置及び光受信器
JP7034203B2 (ja) * 2020-04-20 2022-03-11 Nttエレクトロニクス株式会社 フレーム同期システム、フレーム同期回路及びフレーム同期方法
CN114598394B (zh) * 2022-03-09 2024-01-30 青岛弘大智能电子科技有限公司 一种ofdr系统调频信号强度误差的实时补偿方法

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE60143540D1 (de) * 2000-10-06 2011-01-05 Alphion Corp Bitraten- und formatunempfindliche vollständig optische schaltung zur umformung, regeneration und zeitlichen neusteuerung von optischen impulsströmen
US6563621B2 (en) 2000-10-06 2003-05-13 Alphion Corporation Bit-rate and format insensitive all-optical clock extraction circuit
US7155122B2 (en) * 2001-10-05 2006-12-26 Tropic Networks Inc. Channel identification in communications networks
US7551858B2 (en) * 2001-10-05 2009-06-23 Alcatel-Lucent Canada Inc. Signal identification in optical communications networks
US7869709B2 (en) * 2001-10-05 2011-01-11 Alcatel-Lucent Canada Inc. Signal identification in optical communications networks
JP4149298B2 (ja) * 2003-03-27 2008-09-10 富士通株式会社 光変調器の制御装置
JP4839450B2 (ja) * 2005-07-01 2011-12-21 国立大学法人山梨大学 光信号からクロック信号を抽出する方法および装置
JP4910388B2 (ja) * 2005-12-22 2012-04-04 株式会社日立製作所 光変調装置、光送信器、及び光伝送装置
JP2007221198A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Oki Electric Ind Co Ltd 光クロック信号抽出装置及び光クロック信号抽出方法
JP4791536B2 (ja) * 2006-05-11 2011-10-12 株式会社日立製作所 光電界受信器、光多値信号受信器および光伝送システム
JP4182999B2 (ja) * 2006-09-29 2008-11-19 沖電気工業株式会社 クロック信号抽出装置及びクロック信号抽出方法
JP4303760B2 (ja) 2007-02-16 2009-07-29 富士通株式会社 Ad変換制御装置、光受信装置および光受信方法
US8971723B2 (en) * 2009-04-16 2015-03-03 Nec Corporation Method of and system for detecting skew between parallel signals
US8971702B2 (en) * 2010-01-05 2015-03-03 Nec Corporation Method and apparatus for detecting chromatic dispersion, and method and apparatus for compensating chromatic dispersion

Also Published As

Publication number Publication date
WO2011125964A1 (ja) 2011-10-13
US20130022351A1 (en) 2013-01-24
US9319141B2 (en) 2016-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011125964A1 (ja) 光送受信システムおよび光送受信システムにおけるタイミング抽出方法
CN101610114B (zh) 光接收装置和数字接收电路
JP4791536B2 (ja) 光電界受信器、光多値信号受信器および光伝送システム
JP5407595B2 (ja) 信号処理回路、光受信装置、検出装置および波形歪補償方法
JP4755690B2 (ja) 光電界受信器および光伝送システム
EP2942917B1 (en) Optical transmission system, phase compensation method, and optical reception device
EP2034637B1 (en) Analog-to-digital conversion controller, optical receiving device, optical receiving method, and waveform-distortion compensating device
RU2557012C2 (ru) Модуль оценивания расфазировки, модуль компенсации расфазировки и когерентный приемник
US8670678B2 (en) Digital coherent receiver and digital coherent reception method
US9240843B1 (en) Method and apparatus for blind time skew compensation for coherent optical receivers
JP5460618B2 (ja) 光学レシーバのための位相制御回路及び方法
WO2014194940A1 (en) Coherent optical receiver
WO2009060920A1 (ja) 光電界送信器及び光電界伝送システム
US9906307B2 (en) Apparatus for characterizing a chromatic dispersion of an optical receive signal
KR20110005575A (ko) 코히어런트 광 수신기의 디지털 등화 장치 및 방법
US9584250B2 (en) Symbol timing estimation for coherent polarization multiplex optical receivers
Stojanović et al. Clock recovery in coherent optical receivers
CN103141064A (zh) 具有异步检测和禁止信号发生器的自适应均衡器
EP2656533B1 (en) Method for recovering clock information from a received optical signal
KR20040046168A (ko) 다중레벨 변조 기법을 위한 타이밍 동기루프 제어 장치를이용한 심볼 타이밍 동기 장치 및 그 방법
WO2017122605A1 (ja) ディジタル信号処理回路、及び、光空間通信システム
EP2976852B1 (en) Timing recovery apparatus
Kikuchi Performance analyses of digital coherent receivers with symbol-rate analog-to-digital conversion
EP3433952B1 (en) Timing recovery apparatus and method in direct-detection receivers

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20140603