JPWO2011093002A1 - 穴あけ加工装置 - Google Patents

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Abstract

第1のスライド収納容器(17−1)内に回転自在に収納されている偏心回転駆動機構(16)は、外筒(19)と、その偏心位置に嵌合された内筒(20)、及びそれに収容された第1のエアーモータ(15)を備え、エアーモータ(15)の軸である自転軸部(3)の一端に穴あけ用工具(1)が固定され、他端は第1の減速手段(14−1)を介して外筒(19)の端面に連結されており、エアーモータ(15)の回転により穴あけ用工具(1)を自転及び公転させ、同時に、ケーシング(7)外の第2のエアーモータ(24)の回転を、第2のスライド収納容器(17−2)内の回転伝達装置を介してボールネジ(12a)に伝えて送り駆動機構(13)を前進及び後退させることにより、被加工物(5)に穴あけ加工を施す。

Description

本発明は、エンドミルなどの穴あけ工具で、繊維強化樹脂、その積層体などの被加工物に穴あけ加工を高精度で施すことができる穴あけ加工装置に関する。
近時において、航空機における機体、自動車、その他車両における車体などの軽量化を図るべく、機体自体、車体自体又はそれらの構成要素を繊維強化樹脂(FRP)にて形成することが実現されるに至っている。かかる繊維強化樹脂は、カーボン繊維を強化繊維として内在させた熱硬化性樹脂(CFRP)、ガラス繊維を強化繊維として内在した熱硬化性樹脂(GFRP)、或いは、芳香族ポリアミド、芳香族ポリスルホン、芳香族ポリイミドなどの耐熱性合成樹脂繊維を強化繊維として内在させた熱硬化性樹脂など、種々の形態のものが提供されており、通常、複数の繊維強化樹脂層を積層させて、強化繊維が交互に直交又は斜交させて内在している繊維強化樹脂の積層体が構成されているものが知られている。
国際公開2008−146462号公報
繊維強化樹脂を航空機、自動車などの機体又は車体、或いはそれらの構成要素に使用する場合、構成要素同士の連結部においてボルト等を挿通させるための穴あけ加工が必要となるのであるが、ドリルなどの工具を軸部に装着して単に回転させる汎用の穴あけ加工装置で繊維強化樹脂(例えば、カーボン繊維、ガラス繊維などが強化繊維として内在されている熱硬化性樹脂、その積層体)を穴あけ加工した場合、その穴あけ加工における摩擦抵抗などによる発熱が著しく生じ、繊維強化樹脂などを穴あけ加工している穴の加工面における平滑性が著しく悪化したものとなってしまうと共に、ドリルなどの穴あけ用工具の寿命が極めて短くなってしまうという問題があった。
これは、汎用の穴あけ加工装置で繊維強化樹脂を穴あけ加工する際、内在する強化繊維(例えば、カーボン繊維、ガラス繊維など)が穴あけ用工具の回転方向(切削方向)に対して同じ方向に配列している箇所においては、ドリルなどの穴あけ用工具の切れ刃と強化繊維との摩擦に起因する摩擦抵抗が過大となって過度に発熱し蓄熱されて、その熱が繊維強化樹脂のマトリックス材料である合成樹脂(例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂)に影響を与えて加工面に凹凸形状が生じてしまうと考えられる。また、過度の発熱が穴あけ用工具の切れ刃に悪影響を与えるので、穴あけ用工具の寿命が短くなってしまうのである。
発明者は、このような事情に鑑み、穴あけ加工の精度を向上させると共に、穴あけ用工具(特に、切れ刃)の寿命を充分に長くするべく穴あけ加工装置及び穴あけ加工物の製造方法を提案した(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の技術においては、穴あけ加工装置の駆動装置として単一のエアーモータを使用し、刃物の回転及び送りをこの1つの駆動装置によって行う方式としているため、回転方向、回転速度、送り速度の調整の自由度が制約を受け、加工条件の設定が容易に行えない等の問題点があった。
本発明はこれらの問題点を解決し、また回転速度と送り速度の組み合わせをより自由に容易に設定することができ、複合材料や、難削材の加工に関してさらに操作性を改善したものとなし、また、ゼロカットによる仕上げ加工を効率よく行うことを可能にする穴あけ加工装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、穴あけ用工具の軸線における自転軸部の長手方向の中間部に設けられた第1のエアーモータを回転させるエアーの通路、及び該通路を形成している筒状体(内筒)が嵌入されるとともに、第1の減速手段を介して前記第1のエアーモータと連結され、前記工具の軸線に対して平行の偏心軸線を有する偏心筒状体(外筒)が一体に構成されている偏心回転駆動機構と、該偏心回転駆動機構が回転自在に収納されている第1のスライド収納容器と、第2のエアーモータ、該第2のエアーモータによる回転運動が伝達されうる伝達手段、第2の減速手段及びボールネジを備える送り駆動機構と、前記伝達手段の一部と前記第2の減速手段と前記ボールネジの一部とを収容し、前記送り駆動機構により、穴あけ用工具の軸線方向に前進及び後退する、第2のスライド収納容器と、前記第1のスライド収納容器及び前記第2のスライド収納容器が、収納されているケーシングとからなり、前記ケーシングは、前記穴あけ用工具と反対側の端部に前記ボールネジが嵌合する固定ナット部材と、前記第1のスライド収納容器及び前記第2のスライド収納容器をスライドさせるスライド手段とを備え、前記第1のスライド収納容器と前記第2のスライド収納容器は、連結部材で連結されており、前記穴あけ用工具を自転、及び前記偏心筒状体の前記偏心軸線周りに公転させて被加工物に穴あけ加工を施すことができる穴あけ加工装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、さらに、前記伝動手段が、前記第2のスライド収納容器内に設けられた従動側タイミングプーリと、前記第2のエアーモータの出力軸に設けられた駆動側タイミングプーリと、該駆動側タイミングプーリと前記従動側タイミングプーリとを連結するタイミングベルトとを備え、前記第2の減速手段の入力軸は、前記従動側タイミングプーリの軸の端部に連結され、前記ボールネジは、前記減速手段の出力軸に連結され、さらに前記ボールネジは固定ナット部材に螺合されており、前記第2のエアーモータを回転させることにより前記駆動側タイミングプーリを回転させ、該回転を前記タイミングベルトで前記従動側タイミングプーリに伝えることにより前記第2のスライド収納容器を駆動して、前記偏心回転駆動機構を収納している前記第1のスライド収納容器を前記軸線方向に前進及び後退させ、前記被加工物に穴あけ加工を施す穴あけ加工装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、さらに、前記偏心回転駆動機構は、前記穴あけ用工具をその軸線の自転軸部の先端で保持する保持具を備え、前記穴あけ用工具の軸線は、前記筒状体(内筒)の軸心から偏心した位置に回転軸の軸心を有し、前記第1の減速手段は、前記筒状体(内筒)の前記保持具と反対側の端部に連結され、前記偏心筒状体(外筒)は、内部に収容している前記筒状体(内筒)と一体となって前記第1の減速手段の出力軸に連結されるとともに、前記自転軸部を前記偏心筒状体(外筒)の回転軸と偏心した位置で回転自在に収容し、前記穴あけ用工具の軸線と平行な偏心軸線周りに回転自在であり、前記送り駆動機構の前記第2のエアーモータの駆動により、前記偏心回転駆動機構を前記自転軸部の長手方向に移動せしめる際に、前記第1のエアーモータにより、前記自転軸部を回転させて前記穴あけ用工具を自転させるとともに、前記自転軸部の端部の前記第1の減速手段の入力軸を回転させ、所定の減速比で前記第1の減速手段の出力軸に連結された前記偏心筒状体(外筒)をその偏心軸線周りに回転させることにより、前記穴あけ用工具をその軸線周りに自転させながら前記偏心軸線周りに公転させる穴あけ加工装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、さらに、前記穴あけ用工具の前記自転方向と前記公転方向が、互いに異なるダウンカットである穴あけ加工装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、さらに、前記連結部材が、前記自転軸部の先端に設けた前記穴あけ用工具の前記保持具と反対側の前記第2のスライド収納容器における端部で前記第1のスライド収納容器と連結しており、前記ボールネジ及び前記固定ナット部材は前記偏心筒状体の前記偏心軸線と略同一線上に配置される穴あけ加工装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、さらに、前記穴あけ用工具がエンドミルである穴あけ加工装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、さらに、被加工物が、繊維強化樹脂層からなる積層体、又は、該繊維強化樹脂層の積層体と金属材料との複合材料である穴あけ加工装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、さらに、前記穴あけ加工装置の前記偏心回転駆動機構及び送り駆動機構における各駆動は、1つのエアー源によって駆動される各1台のエアーモータによりそれぞれ独立して行われる穴あけ加工装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、さらに、前記穴あけ加工装置の前記偏心回転駆動機構及び送り駆動機構における各駆動は、第2のスライド収納容器に設けられた1つの切り替えレバーとストッパーにより、前記送り駆動機構の前進/後退の切り替え、さらに、速度切り替えスイッチにより、前記偏心回転駆動機構の軸方向の所定位置を検出して、前記偏心回転駆動機構における穴あけ用工具の自転及び公転各回転数の切り替え及び前記送り駆動機構の前記前進の速度の切り替えを行う穴あけ加工装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、前記穴あけ加工装置の前記偏心回転駆動機構及び前記送り駆動機構の各駆動は、各1台の電動機によりそれぞれ独立して行われる穴あけ加工装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、さらに、前記穴あけ加工装置の前記偏心回転駆動機構及び前記送り駆動機構の各駆動は、第2のスライド収納容器に設けられた1つの切り替えレバーとストッパーにより、前記送り駆動機構の前進/後退の切り替え、さらに、速度切り替えスイッチにより、前記偏心回転駆動機構の軸方向の所定位置を検出して、前記偏心回転駆動機構内に固定されている前記穴あけ用工具の自転及び公転各回転数の切り替え及び前記送り駆動機構の前記前進速度の切り替えを行う穴あけ加工装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、さらに、前記穴あけ加工装置の前記偏心回転駆動機構及び前記送り駆動機構の各駆動は、第2のスライド収納容器に設けられた1つの前記切り替えレバーと前記ストッパーにより、前記送り駆動機構の前進駆動後、前記固定ナット部材の端に組込まれた力検出センサの電気信号の大きさの変化により前記偏心回転駆動機構内に固定されている前記穴あけ用工具の自転及び公転各回転数の自動的切り替え及び前記送り駆動機構の前記前進速度の自動的切り替えを行い、さらに、前記力検出センサの電気信号がゼロになった後、前記穴あけ用工具の自転及び公転各回転数のさらなる切り替え及び前記送り駆動機構の高速後退駆動への自動的切り替えを行い、スタート位置に戻った後自動的に停止する穴あけ加工装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、さらに、2つの電動機により駆動される穴あけ加工装置を5以上の自由度を有する関節型ロボットのハンドに固定する穴あけ加工装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、前記穴あけ加工装置における第1の電動機により駆動される偏心回転駆動機構、その第1のスライド収容容器、及び前記偏心回転駆動機構の駆動に係る前記部材が少なくともCNC制御マシニングセンターあるいはボール盤の主軸に取り付けられており、前記マシニングセンターのX、Y、Z方向の送り機構と組合わされていることを特徴とするCNC制御マシニングセンターが提供される。
本発明の他の態様によれば、前記穴あけ加工装置における第1のエアーモーターにより駆動される偏心回転駆動機構、その第1のスライド収容容器、及び前記偏心回転駆動機構の駆動に係る前記部材が少なくともCNC制御マシニングセンターあるいはボール盤の主軸に取り付けられており、前記マシニングセンターのX、Y、Z方向の送り機構と組合わされていることを特徴とするCNC制御マシニングセンターが提供される。
本発明の他の態様によれば、さらに、加工部を伸縮可能な蛇腹状ベローズで覆い、該ベローズの吸引孔を経由して、切りくずを全て吸引回収できる穴あけ加工装置が提供される。
本発明の穴あけ加工装置によれば、偏心回転駆動機構における第1のエアーモータによる穴あけ用工具の回転駆動操作と、送り駆動機構における第2のエアーモータによる送り装置の前進及び後退操作をそれぞれ独立して行うことができると共に、穴あけ用工具の回転速度と送り速度の組み合わせをより自由に容易に設定することもでき、複合材料や難削材の加工における操作性などに関して有利となる。
また、前進、後退時の穴あけ用工具の回転方向を同一方向に保つことができ、ゼロカットによる仕上げ加工を効率よく行うことが可能になる。
そして、本発明の穴あけ加工装置によれば、断続切削により、切削箇所の温度上昇を抑制できるため、CFRPなどの繊維強化樹脂の積層体の穴内面に「クレータ」が実質的に存在しない良好な仕上げ面を有する穴あけ加工が可能となると共に、加工面の過度の発熱を抑制することにより、穴あけ用工具の寿命延長を図ることができ、近年、特に航空機の機体組立工場で問題となっている、CFRP積層体とTi合金の重ね板の経済的・高精度穴あけ加工のニーズを満たす加工装置を提供できる。
また、偏心回転駆動機構及び送り駆動機構の各駆動を、各1台の電動機によりそれぞれ独立して行わせる構成とすることで、駆動機構を簡易化し、穴あけ加工装置の更なる軽量化を図ることができる。
図1は、本発明に係る穴あけ加工装置の第1の実施形態を示す全体側断面図である。
図2は、図1の装置先端部におけるテーパロックを治具取付板に取付けた状態の拡大断面図である。
図3は、エアーモータ部分のエアーの導入孔箇所で破断して示す図1のA−A断面図である。
図4は、ケーシングと第1のスライド収納容器の間のスライドガイドの取付状態を示す、図1のB−B断面図である。
図5は、偏心量の調整方法考示す図であり、(a)は外筒、内筒及び軸部の平断面の略図、(b)は外筒に対する内筒の位相角がθの時の偏心量を示す図である。
図6は、本発明に係る穴あけ加工装置の第2の実施形態を示す全体側断面図である。
以下、本発明の第1の実施形態を図に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の穴あけ加工装置における偏心回転駆動機構16は、エンドミルなどの穴あけ用加工具1が自転軸部3の軸線(図5のCl)周りを自転し、同時に偏心筒状体の軸線(図5のC2)の周りを公転するように、自転軸部3に設けられた第1のエアーモータ15(例えばタービン等)からなるエアー駆動手段を内蔵する筒状体(以下「内筒」)20と、前記穴あけ用工具を保持する保持具2から延びる自転軸部3に連結された第1の減速手段14−1〔例えば、ハーモニックドライブ(登録商標)〕と、この減速手段の出力側に連結されるとともに、第1のエアーモータ15が設けられた自転軸部を偏心した位置で回転自在に内蔵している筒状体(内筒)が収容されている、第1の軸線Clと平行な第2の軸線C2の周りを回転する偏心筒状体(以下「外筒」)19とを主要な構成として具備しており、前記の内筒が外筒19に減速手段を介して連結され、しかも嵌合され一体化している。
第1のエアーモータ15に供給されるエアーの導入ラインは、図1及び図3(図1のA−A断面図)においてその断面が示されているケーシング7に設けられた導入開口部7bより第1のスライド収納容器17−1に入って、導入ノズル17b、溝17a、溝19a、導入ノズル19b、溝20b、導入ノズル20c、を順に通って第1のエアーモータ15に達するラインである。第1のエアーモータ15を回転させた後、エアーは排出ライン、すなわち図1に示す排出ノズル20e、溝20d、排出ノズル19d、溝19c、溝17c、排出ノズル17dを順に通って、図1に示すケーシング7に設けられた排出開口部7cより排出される。以下に、エアーモータ15に供給される上記エアーの導入ライン及び排出ラインの構成について説明する。
図1に示すように、内筒20の外周面には、おねじ20aのある方から順に、環状の溝20b、20dが設けられている。溝20bの一箇所からは、径方向内方に向かって導入ノズル20cが形成されている。導入ノズル20cは、内筒20の内周面まで貫通しており、第1のエアーモータ15に導入されるエアーの導入ラインを構成している。溝20dの導入ノズル20cに対向する位置からは、径方向内方に向かって排出ノズル20eが形成されている。排出ノズル20eは、内筒20の内周面まで貫通しており、第1のエアーモータ15に導入されるエアーの排出ラインを構成している。導入ノズル20cは、図3に示すように、径方向に所定の角度をもって穿設されており、第1のエアーモータ15を回転しやすくしている。図3には不図示の排出ノズル20eも、導入ノズル20cと同様に、径方向に所定の角度をもって穿設され、空気を排出しやすくすることもできる。
図1に示すように、外筒19の外周面には、穴あけ用工具1のある方から順に、環状の溝19a、19cが設けられている。溝19aの一箇所からは、径方向内方に向かって導入ノズル19bが形成されている。導入ノズル19bは、外筒19の内周面まで貫通しており、内筒20の導入ノズル20cに連通される。溝19cの導入ノズル19bに対向する位置からは、径方向内方に向かって排出ノズル19dが形成されている。排出ノズル19dは、外筒19の内周面まで真通しており、内筒20の排出ノズル20eに連通される。
図1に示すように、第1のスライド収納容器17−1の内周面には、エンドミルなどの穴あけ用工具1のある方から順に、環状の溝17a、17cが設けられている。溝17aの一箇所からは、径方向外方に向かって導入ノズル17bが形成されている。導入ノズル17bは、第1のスライド収納容器17−1の外周面まで貫通しており、ケーシング7の導入開口部7bに連通される。溝17cの導入ノズル17bに対向する位置からは、径方向外方に向かって排出ノズル17dが形成されている。排出ノズル17dは、第1のスライド収納容器17−1の外周面まで貫通しており、ケーシング7の排出開口部7cに連通される。
本実施形態では、図1及び図3に示すように、偏心筒状体(外筒19)の内部に、エアー駆動手段である第1のエアーモータ15を回転自在に内臓している内筒20が一体に嵌合されており、前記外筒19を回転自在に収容し、ガイドレール22bが設けられていて軸方向にスライド可能な第1のスライド収納容器17−1と、その第1のスライド収納容器17−1の外面に設けられたガイドレール22bによって、移動可能に連結しうるスライダ22a(内部にコロが多数内蔵されている。)が設けられているケーシング7を具備している。一般に、前記の内部にコロ(ベアリング)が多数内蔵されているスライダ22aとガイドレール22bとが嵌合されたものをスライドガイド22という。
第1のスライド収納容器17−1は、図3及び図4に示すように、ケーシング7の内面に設けられ、軸方向に固定された4個のスライダ22a上を、第1のスライド収納容器17−1に固定された2本のガイドレール22bによってスライドする。
本発明において、図1に示すケーシング7のフランジ部7aには、図2にも拡大して示すように、先端に向かって急激に収束し、その先端に後述するテーパロック部材4aが螺合されている円錐ケーシング6がボルト(図示せず)で固定されて取り付けられ、本発明の穴あけ加工装置を取り付けるための治具取付板4を有する被加工物5の加工作業台上に位置決めして設置することができることが好ましい。
図1及び図4に示すように、自転軸部3の先端における第1の減速手段14−1の入力側には、自転軸部3の嵌合部3cが嵌合されており、自転軸部3の回転が前記入力側に伝えられる。自転軸部3の先端における第1の減速手段14−1の出力側には、外筒19が連結されている。この結果、第1のエアーモータ15を内臓する内筒20と、該内筒20が嵌合されている外筒19とは、自転軸部3の先端における第1の減速手段14−1と共に第1のスライド収容容器17−1に一体に収容され、後に詳しく説明するように、自転軸部3は自らの中心軸の周りを、内筒20は外筒19と一体となって外筒19の中心軸の周りを、穴あけ用工具1と異なる回転方向に回転する。
自転軸部3の穴あけ用工具1と反対側の端部における第1の減速手段14−1は、減速比が好ましくは1/140〜1/70程度、特に好ましくは1/120〜1/80である減速手段〔例えば、ハーモニックドライブ(登録商標)〕を用いることが好ましい。なお、本発明では、これに限定されるものではなく、減速手段として、ハーモニックドライブ(登録商標)と差動歯車機構を併用したものなどを適用できる。この場合には、それぞれ、併用した減速手段の減速比が、好ましくは1/140〜1/70程度、特に好ましくは1/120〜1/80であることが好ましい。
例えば、上記第1の減速手段14−1は、減速比が1/100の場合には、穴あけ用工具1(例えば、エンドミルなど)の自転回転速度が2000〜3000rpmであれば、穴あけ用工具1の公転回転速度が20〜30rpmとなり、本発明の穴あけ加工装置に好適に使用できる。
上述のように、本実施形態では、自転軸部3の上記端部における第1の減速手段14−1の入力軸と出力軸の回転方向を逆方向として、穴あけ用工具1の自転方向と公転方向が互いに異なるダウンカットにすることができる。
本発明における穴あけ用工具1としては、例えば、各種工具材質の標準スクエアエンドミル、ラフイングエンドミルなどのエンドミルを用いることができ、そのエンドミルは、例えば、φ4mm〜φ12mmのスクエアエンドミルを使用することが好適である。本発明における穴あけ用工具1として用いるエンドミルにおいては、該エンドミルの下面と側面には、それぞれ刃が設けられており、該エンドミルの下面の刃で被加工物5の表面及び穴の中の最先端部を削りながら、エンドミルの側面の刃で穴の内面を削っていくのである。このエンドミルは軸心に貫通穴を有しており、貫通穴に冷却用エアーまたはオイルミストを送って刃先を冷却すると同時に切りくずの排出を援助することができる。
保持具2は、エンドミルなどの穴あけ用工具1を保持することができるものであればよく、例えば、コレットチャックが好ましい。自転軸部3の先端に取り付ける保持具2を交換することによってφ4mm〜φ12mmの広範な径を有するエンドミルなどの穴あけ用工具1を用いることができる。
自転軸部3は、図1及び図4に示すように、保持具2を固定する先端部3aと、そこから軸方向に延びる段付き部3bと、第1のエアーモータ15と、第1の減速手段14−1の入力側に嵌合される嵌合部3cからなることが好ましい。自転軸部3は、複数の軸受を介して内筒20内にその自転軸線Cl周りに回転自在に収容されている。第1のエアーモータ15の回転数と自転軸部の段付き部3b及び嵌合部3cとの回転数をそれぞれ調整するために、第1のエアーモータ15と先端部3aとの間の段付き部3b、及び第1のエアーモータ15と嵌合部3cとの間の軸部に、それぞれ遊星歯車減速機等の減速機やその他の変速装置を設けても良い。
偏心回転駆動機構16は、図1及び図3に示すように、主に、自転軸部3、第1のエアーモータ15などが収容され配置されている内筒20と、内筒20が一体に嵌合される外筒19とからなる。内筒20は、例えば、自転軸部3と軸受を収容しており、外筒19内に挿入され嵌合されている。内筒20の外周面は、自転軸部3と先端部3a方向に行くに従い外径の小さくなるテーパ状にされている。そして、外筒19に内筒20を嵌挿して、おねじ20aを偏心量調節ナット18で締め付けることにより、内筒20が引き出され、両テーパ面が接合した位置で外筒19に固定される。偏心量調節ナット18の締結を緩めて、内筒20を外筒19に対して回して位相をずらして固定することにより偏心量を調節することができる。図1及び図5に示すように、ここで、外筒19の内周面(テーパ面)の中心軸C2と内筒20の外周面(テーパ面)の中心軸C3は、それぞれ自転軸部3の軸線Clから偏心しているので、内筒20の外筒19に対する位相を調節することにより、第1の軸線Cl(自転の回転中心)と第2の軸線C2(公転の回転中心、外筒19の中心線)の距離を調整することができる。
図5に示すように、本発明における穴あけ用工具1(例えば、エンドミルなど)の直径dと、第1の軸線Clと第2の軸線C2の距離(偏心量t)の比(d:t)は、10:0.1〜10:1.5程度であればよい(図では誇張して記載してある)。
このような構成により、図1及び図5に示すように、自転軸部3を回転させることにより、穴あけ用工具1(例えば、エンドミルなど)を軸線Cl周りに高速回転させると共に、第1の減速手段14−1の入力側を回転させ、所定の減速比でもって第1の減速手段14−1の出力側に連結された外筒19及びこれと一体の内筒20を、軸線C2周りに自転軸部3とは反対方向に回転させることにより、穴あけ用工具1が自転軸部3の軸線Cl周りに本実施形態の場合右回転に高速で自転しながら外筒19の軸線C2周りに左回転で低速で公転させ、被加工物5に穴あけ加工を施すことができる。
本発明の穴あけ用加工装置においてケーシング7の先端のフランジ部7aには、図1及び図2に示すように、円錐ケーシング6がボルトなどで固定されており、その先端に環状のテーパロック部材4aが取付けられている。穴あけ加工時には、テーパロック部材4aが治具取付板4に圧入されている円筒ブッシュ4bに挿入された後、回転してテーパロック部材4aのフランジ部テーパ面と、固定ボルトにより治具取付板4に固定されるテーパ面付きブッシュ4cのテーパ面とが、180°対称位置で当接することにより穴あけ用加工装置が固定される。その結果、治具取付板4には、穴あけ用加工装置に取り付けられた穴あけ用工具1(例えば、エンドミル)が、前記の円錐ケーシング6の先端部の円内部で偏心した位置に配置される。例えば、穴あけ用工具(例えば、エンドミル)の直径dが5mm、エンドミルの偏心量tが0.5mmであるとすると、CFRP板5−1とTi合金板5−2との重ね板からなる被加工物5の加工穴径D(図2参照)は6mmとなるので、円錐ケーシング6の先端部穴径は6mmより5〜20%程度大きくする必要がある。
前記円錐ケーシング6には、穴あけ加工時に発生する切屑をエアー吸引によって排出するための吸引孔6aが設けられている。
本実施形態では、第1のエアーモータ15を内臓する内筒20が嵌合されている偏心筒状体の外筒19を軸方向に移動させる送り駆動機構として、図1に示すように、第2のエアーモータ24によって駆動される送り駆動機構13を有している。
例えば、本発明におけるこの送り駆動機構13は、第1のスライド収納容器17−1の後部に連結部材25を介して設けられた第2のスライド収納容器17−2と、ケーシング7の底部に設けられた固定ナット12bと、第2のスライド収納容器17−2に収納されている第2のタイミングプーリ28と、その軸線と、該軸線を入力軸とする第2の減速手段14−2〔例えば、ハーモニックドライブ(登録商標)〕と、該減速手段の出力軸とカップリング材11(第2のスライド収納容器17−2内に設けられている)を介して連結されるとともに、固定ナット12b(例えば、ボールナットなど)に回転自在に保持されるボールネジ12を備え、さらに、第2のエアーモータ24の軸に嵌合されている第1のタイミングプーリ26とタイミングベルト27で連結される第2のタイミングプーリ28を出力軸に備えるとともに、連結部材25を介して第1のスライド収納容器17−1と同期してスライドする正逆転エアーモータである第2のエアーモータ24を具備している。第2のエアーモータ24の回転数とボールネジ12との回転数をさらに調整するために、上記第2の減速手段14−2の出力軸とボールネジ12との間の軸部に、遊星歯車減速機等の減速機やその他の変速装置を設けても良い。なお、図4に示すように、ケーシング7には開口部30が設けられており、図1に示す第2のスライド収納容器17−2と第2のエアーモータ24との連結部、切り替えレバー21b及びタイミングベルト27は、この開口部30を通ってケーシング7の外側に出ている。
本発明において、例えば、前記のボールネジ12aの外周面には、螺旋状のネジ溝が形成されており、該ボールネジ12aには、多数のボールを介して、固定ナットである固定ナット12b(例えば、ボールナット)が嵌合されている。該固定ナット12bであるボールナットの内周面には、螺旋状のネジ溝が形成されている。そして、該固定ナット12bであるボールナットには、連結溝が設けられた駒部材などを用いて周回経路が形成されており、その中をボールが循環するようになっている。
本実施形態のエアー駆動機構用のエアー配管の構成に付いて説明する。この構成により、本実施形態の穴あけ加工装置は1つのエアー供給源のみにより、電動機器を使用することなくエアー駆動のみで加工操作される。これはCFRP積層体の切削加工を行う場合、作業操作性、防爆性、安全性などを保つ意味から望ましいことなのである。
本発明の穴あけ加工装置にエアーを供給するためには、例えば、エアー源(エアー貯蔵タンクなど)から分岐した流路により前記第1のエアーモータ及び前記第2のエアーモータの駆動及び制御回路を構成している。
さらに、本発明では、前述のエアー供給機構と同様に、第1のスライド収納容器の軸方向の所定位置を速度切り替えスイッチ29により検出して、つまり、穴あけ用工具1であるエンドミルの先端の所定位置を検出して、前記第1のエアーモータ15の回転速度、及び前記第2のエアーモータ24の回転速度の制御による送り速度の制御を行う、回転数制御装置が設けられている。
さらに、本発明では、前記送り駆動機構の前進/後退の切り替えは、前進・停止・戻りの切り替えレバー21bの位置信号により、正逆回転方向に接続された前記第2のエアーモータの回転方向を切り替えることにより行われ、前記送り駆動機構の前記前進の速度の切り替えは、前記軸方向の所定位置を前記速度切り替えスイッチ29により検出することで行われる。
本実施形態は、送り駆動機構13が収容されている第2のスライド収納容器17−2を、偏心回転駆動機構16が収容されている第1のスライド収納容器17−1の後面に設ける構成であることが好適であるが、送り駆動機構13と連結部材25を、偏心回転駆動機構16を収容している第1のスライド収納容器17−1の側面側に設けることで、偏心回転駆動機構16を収容する第1のスライド収納容器17−1の側面側に送り駆動機構13を設ける構成としてもよい。
また、第1のエアーモーター15により駆動される偏心回転駆動機構16、その第1のスライド収容容器17−1、及び偏心回転駆動機構16の駆動に係る部材をCNC制御マシニングセンターあるいはボール盤の主軸に取り付け、前記マシニングセンターのX、Y、Z方向の送り機構と組合わせる構成としてもよい。
以下に、本実施形態の穴あけ加工装置の操作方法の概略について説明する。
本発明の穴あけ加工装置は、例えば、最初に、ストッパー21aの近傍に設けられた前述の送り前進・停止・戻りの切り替えレバー21bを前進側に倒して前進運動を始動すると、工具は高速回転、高速送りでCFRP積層体5−1にスパイラル穴あけ加工を行いながら前進する。次いで、Ti合金板5−2の直前の位置にセットされた速度切り替えスイッチ29が作動すると、速度調節用チェック弁が作動して、回転用、送り用のエアーモータに供給するエアーを調節して工具の回転速度及び送り速度を調整してTi合金に適する切削条件でTi合金板に穴あけ加工を行い、Ti合金板の穴あけ加工を終了した後、切り替えレバーが停止位置に戻り送り運動が停止する。
最後に、前述の切り替えレバーを戻り側に倒すと、工具は前進工程の最初と同じ時計回り高速自転・反時計回り低速公転運動により、Ti合金板とCFRP積層体のゼロカット(仕上げ加工)を行いながら高速送りで始動位置まで戻り、切り替えレバーが停止位置に戻って送り運動が停止し、一つの穴の穴あけ加工工程が終了する。
以下に、木発明の穴あけ加工装置の操作方法についてさらに詳しく説明する。
本発明の穴あけ加工装置における偏心回転駆動機構16の導入ラインへ導入開口部7bから送り込まれた圧縮エアーは、第1のエアーモータ15を回転させた後、前記の偏心回転駆動機構16の排出開口部7cから排出される。このとき、自転軸部3は上方から見て右回転に回転し、内筒20及び外筒19は一体となって左回転を行う。この結果、穴あけ用工具1であるエンドミルはCFRP板5−1の穴あけ加工用に調整された所定の回転速度で右回転に高速自転しながら左回転に低速公転して穴あけ加工の操作が行われる。
前述の穴あけ加工において、前述の操作と同時に、送り駆動機構13の第2のエアーモータ24の吸気孔にも圧縮エアーが送り込まれ、送り駆動機構はCFRPなどの繊維強化樹脂、或いはその積層体(たとえば、CFRP板5−1)における穴あけ加工用の所定の送り速度で前進し、次いで、刃先が次の材料であるTi合金板5−2に到達する直前に速度切り替えスイッチ29が作動して回転数調整信号が送られ、そうすると、回転速度及び送り速度を切り替えてそれぞれ所定の速度に調整させ、Ti合金板5−2の穴あけ加工の切削条件とする。
前述の回転速度及び送り速度でTi合金板5−2の穴あけ加工を終えると、ストッパーの接触信号により穴あけ加工装置は一旦停止し、そして、エアー供給弁を戻りに切り替えることにより穴あけ用工具1であるエンドミルは前進加工時と同様に右回転の高速自転、及び左回転の低速公転を行いながら後退するが、この際、前進時とは異なる所定の高速回転速度、高速送り(後退)速度にて前進時に加工した穴の内面をゼロカットにより仕上げ加工を行う。
本発明の穴あけ加工装置によれば、極めて短い周期での断続的な切削加工が行われていることにより、切削箇所の温度上昇を抑制できるため、CFRP積層体、GFRP積層体などの繊維強化樹脂層の積層体、或いは、前記積層体(たとえば、CFRP板5−1)とTi合金板5−2の重ね板との複合積層体(被加工物5)を、経済的かつ高精度で穴あけ加工を行うことができ、この種の加工ニーズに満足のいく穴あけ加工装置を提供できる。
また、本発明の穴あけ加工装置では、2台のエアーモータをそれぞれ用いて、偏心回転駆動機構と送り駆動機構とを作動させて、偏心回転駆動と送りの駆動とを別系統のエアー供給ラインで行うことができるために、被加工物の穴あけ加工において、偏心回転駆動と送り駆動とを別々に操作できると共に、回転速度と送り速度の組み合わせをより自由に容易に調整し、設定することができ、複合材料や難削材の加工に関してさらに有利となる。
そして、本実施形態においては、穴あけ加工装置における偏心回転駆動機構の前進、後退時の穴あけ用工具の回転方向を同一方向に保つことができ、ゼロカットによる仕上げ加工を効率よく行うことが可能になる。
また、本実施形態では、加工面の過度の発熱を防止することにより、穴あけ用工具の寿命を延長させることができる。
以下に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図1に示す第1のエアーモータ及び第2のエアーモータを図6に示すように第1の電動機31及び第2の電動機32に置換えて電動機駆動の穴あけ加工装置とし、両電動機をそれぞれの電子制御装置により回転数制御する構成にすると、エアーモータ駆動の場合と比較して穴あけ加工装置の穴あけ加工性能を一層向上できる。
図6に示すように、第1の電動機31には電源コード34が、第2の電動機32には電源コード36が、それぞれ接続されている。電源コード34は第1のスライド収納容器17−1を貫通しており、スライド収納容器17−1の内面に設けられたブラシ33aにより外筒19を貫通して設けられた電源コード34aに給電し、さらに、外筒19の内面に設けられたブラシ33b(ブラシと同様の機能を有するものでもよい。)により第1の電動機31に供給される。さらに、第1の電動機31の電源スイッチ35がスライド収納容器17−1の電源コード34設置位置の近傍に取り付けられている。電動機としてサーボモーターを使用している場合には、モータ回転子に直結しているレゾルバまたはエンコーダと位相信号センサ用の電源コードおよび信号コードを、ブラシ33aおよびブラシ33bと同様の方法で設置することができる。
また、固定ナット12bの端には力検出センサ37が組込まれており、力検出センサ37の電気信号により第1の電動機31及び第2の電動機32の回転数を自動的に制御する。例えば、CFRP積層体よりTi合金の方が加工時のスラスト力が5〜6倍大きい力検出センサの電気信号を両電動機の電子制御装置に取り込んで、被削材料に適する加工条件に自動的に切替えて穴あけ加工を行うことが可能となり、異種材料の重ね板の穴あけ加工を能率的に行うことができる。穴あけ加工貫通後は、力検出センサの電気信号がゼロになったことを感知して第1の電動機および第2の電動機が早戻りモードに切り換わり、スタート位置に戻って停止することができる。
電動機駆動の穴あけ加工装置を、5自由度以上の自由度を有する不図示の多関節型ロボットハンドに剛性高く固定して位置決めすることにより、図2に示す治具取付具や円錐ケーシング6を用いることなく、曲面形状難削材に穴あけ加工を行うことができる。
電動機駆動の穴あけ加工装置を、上記多関節型ロボットハンドに固定して穴あけ加工する際、加工部を伸縮可能な蛇腹状ベローズ(不図示)で覆い、該ベローズに設けた吸引孔を経由して切りくずの全てを吸引回収できる。
また、第1の電動機31により駆動される偏心回転駆動機構16、その第1のスライド収容容器17−1、及び偏心回転駆動機構16の駆動に係る部材をCNC制御マシニングセンターあるいはボール盤の主軸に取り付け、マシニングセンターのX、Y、Z方向の送り機構と組合わせる構成としてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る穴あけ加工装置は、穴あけ用工具としてエンドミルなどを用いて被加工物である繊維強化樹脂(CFRP)などに穴あけ加工を施す穴あけ加工装置に適用できる。
また、本発明の穴あけ加工装置においては、切削箇所の温度上昇が抑制できるので、高熱の加工に比較的強く、高温下で比較的変質しない耐熱性樹脂(例えば耐熱性エポキシ系樹脂、耐熱性熱硬化型樹脂)、繊維強化樹脂、その積層体、更に、それらの積層体と難削金属(チタン系合金、インコネル系合金)との複合材料における穴あけ加工に対しても良好な結果が期待できる。
1………穴あけ用工具
2……‥保持具
3………自転軸部
3a……先端部
3b……段付き部
3c……嵌合部
4………治具取付板
4a……テーパロック部材
4b……円筒ブッシュ
4c……テーパ面付きブッシュ
4d……固定ボルト
5………被加工物
5−1…CFRP(炭素繊維強化樹脂)板
5−2…Ti合金板
6………円錐ケーシング
6a……吸引孔
7………ケーシング
7a……フランジ部
7b……導入開口部
7c……排出開口部
11……‥カップリング
12a……ボールネジ
12b……固定ナット
13………送り駆動機構
14−1…第1の減速手段(ハーモニックドライブ(登録商標))
14−2…第2の減速手段(ハーモニックドライブ(登録商標))
15………第1のエアーモータ
16………偏心回転駆動機構
17−1…第1のスライド収納容器
17−2…第2のスライド収納容器
17a、19a、20b……溝(導入用)
17c、19c、20d……溝(排出用)
17b、19b、20c……導入ノズル
17d、19d、20e……排出ノズル
18………偏心量調節ナット
19………外筒(又は偏心筒状体)
20………内筒(又は筒状体)
20a……おねじ
21a………ストッパー
21b………切り替えレバー
22………スライドガイド
22a……スライダ
22b……ガイドレール
24………第2のエアーモータ
25………連結部材
26………第1のタイミングプーリ
27………タイミングベルト
28………第2のタイミングプーリ
29………速度切り替えスイッチ
30………開口部
31………第1の電動機
32………第2の電動機
33a、33b………ブラシ
34、34a………電源コード
35………電源スイッチ
36………電源コード
37………力検出センサ
Cl、Cl′………第1の軸線
C2………第2の軸線
C3………内筒の中心線
d…………穴あけ用工具の直径
D…………加工孔径
el、e2………偏心量
t…………穴あけ用工具の偏心量
θ…………位相角

Claims (22)

  1. 穴あけ用工具(1)の軸線における自転軸部(3)の長手方向の中間部に設けられた第1のエアーモータ(15)を回転させるエアーの通路(20b、20c、20d、20e)、及び該通路を形成している筒状体(20)が嵌入されるとともに、第1の減速手段(14−1)を介して前記第1のエアーモータ(15)と連結され、前記工具(1)の軸線に対して平行の偏心軸線を有する偏心筒状体(19)が一体に構成されている偏心回転駆動機構(16)と、
    該偏心回転駆動機構(16)が回転自在に収納されている第1のスライド収納容器(17−1)と、
    第2のエアーモータ(24)、該第2のエアーモータ(24)による回転運動が伝達されうる伝達手段(26、27、28)、第2の減速手段(14−2)及びボールネジ(12a)を備える送り駆動機構(13)と、
    前記伝達手段の一部と前記第2の減速手段(14−2)と前記ボールネジ(12a)の一部とを収容し、前記送り駆動機構(13)により、穴あけ用工具(1)の軸線方向に前進及び後退する、第2のスライド収納容器(17−2)と、
    前記第1のスライド収納容器(17−1)及び前記第2のスライド収納容器(17−2)が、収納されているケーシング(7)と、からなり、
    前記ケーシング(7)は、前記穴あけ用工具(1)と反対側の端部に前記ボールネジ(12a)が嵌合する固定ナット部材(12b)と、前記第1のスライド収納容器(17−1)及び前記第2のスライド収納容器(17−2)をスライドさせるスライド手段(22a)とを備え、
    前記第1のスライド収納容器(17−1)と前記第2のスライド収納容器(17−2)は、連結部材(25)で連結されており、
    前記穴あけ用工具(1)を自転、及び前記偏心筒状体(19)の前記偏心軸線周りに公転させて被加工物(5)に穴あけ加工を施すことができることを特徴とする穴あけ加工装置。
  2. 前記伝動手段は、
    前記第2のスライド収納容器(17−2)内に設けられた従動側タイミングプーリ(28)と、
    前記第2のエアーモータ(24)の出力軸に設けられた駆動側タイミングプーリ(26)と、
    該駆動側タイミングプーリ(26)と前記従動側タイミングプーリ(28)とを連結するタイミングベルト(27)と、を備え、
    前記第2の減速手段(14−2)の入力軸は、前記従動側タイミングプーリ(28)の軸の端部に連結され、前記ボールネジ(12a)は、前記減速手段(14−2)の出力軸に連結され、さらに前記ボールネジ(12a)は固定ナット部材(12b)に螺合されており、
    前記第2のエアーモータ(24)を回転させることにより前記駆動側タイミングプーリ(26)を回転させ、該回転を前記タイミングベルト(27)で前記従動側タイミングプーリ(28)に伝えることにより前記第2のスライド収納容器(17−2)を駆動して、前記偏心回転駆動機構(16)を収納している前記第1のスライド収納容器(17−1)を前記軸線方向に前進及び後退させ、前記被加工物(5)に穴あけ加工を施すことを特徴とする、請求項1に記載の穴あけ加工装置。
  3. 前記偏心回転駆動機構(16)は、前記穴あけ用工具(1)をその軸線の自転軸部(3)の先端で保持する保持具(2)を備え、
    前記穴あけ用工具(1)の軸線は、前記筒状体(20)の軸心から偏心した位置に回転軸の軸心を有し、
    前記第1の減速手段(14−1)は、前記筒状体(20)の前記保持具(2)と反対側の端部に連結され、
    前記偏心筒状体(19)は、内部に収容している前記筒状体(20)と一体となって前記第1の減速手段(14−1)の出力軸に連結されるとともに、前記自転軸部(3)を前記偏心筒状体(19)の回転軸と偏心した位置で回転自在に収容し、前記穴あけ用工具(1)の軸線と平行な偏心軸線周りに回転自在であり、
    前記送り駆動機構(13)の前記第2のエアーモータ(24)の駆動により、前記偏心回転駆動機構(16)を前記自転軸部(3)の長手方向に移動せしめる際に、前記第1のエアーモータ(15)により、前記自転軸部(3)を回転させて前記穴あけ用工具(1)を自転させるとともに、前記自転軸部(3)の端部の前記第1の減速手段(14−1)の入力軸を回転させ、所定の減速比で前記第1の減速手段(14−1)の出力軸に連結された前記偏心筒状体(19)をその偏心軸線周りに回転させることにより、前記穴あけ用工具(1)をその軸線周りに自転させながら前記偏心軸線周りに公転させることを特徴とする、請求項1に記載の穴あけ加工装置。
  4. 前記穴あけ用工具(1)の前記自転方向と前記公転方向が、互いに異なるダウンカットであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の穴あけ加工装置。
  5. 前記連結部材(25)は、前記自転軸部(3)の先端に設けた前記穴あけ用工具(1)の前記保持具と反対側の前記第2のスライド収納容器(17−2)における端部で前記第1のスライド収納容器(17−1)と連結しており、前記ボールネジ(12a)及び前記固定ナット部材(12b)は前記偏心筒状体(19)の前記偏心軸線と略同一線上に配置されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の穴あけ加工装置。
  6. 前記穴あけ用工具(1)がエンドミルであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の穴あけ加工装置。
  7. 被加工物(5)が、繊維強化樹脂層からなる積層体、又は、該繊維強化樹脂層の積層体と金属材料との複合材料であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の穴あけ加工装置。
  8. 前記穴あけ加工装置の前記偏心回転駆動機構(16)及び送り駆動機構(13)における各駆動は、1つのエアー源によって駆動される各1台のエアーモータ(15、24)によりそれぞれ独立して行われることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の穴あけ加工装置。
  9. 前記穴あけ加工装置の前記偏心回転駆動機構(16)及び送り駆動機構(13)における各駆動は、第2のスライド収納容器(17−2)に設けられた1つの切り替えレバー(21b)とストッパー(21a)により、前記送り駆動機構(13)の前進/後退の切り替え、さらに、速度切り替えスイッチ(29)により、前記偏心回転駆動機構(16)の軸方向の所定位置を検出して、前記偏心回転駆動機構(16)における穴あけ用工具(1)の自転及び公転各回転数の切り替え及び前記送り駆動機構(13)の前記前進の速度の切り替えを行うことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の穴あけ加工装置。
  10. 穴あけ用工具(1)の軸線における自転軸部(3)の長手方向の中間部に設けられた第1の電動機(31)を回転させる第1の電源供給手段(34a、33b)、及び該第1の電源供給手段を収容している筒状体(20)が嵌入されるとともに、第1の減速手段(14−1)を介して前記第1の電動機(31)と連結され、前記工具(1)の軸線に対して平行の偏心軸線を有する偏心筒状体(19)が一体に構成されている偏心回転駆動機構(16)と、
    該偏心回転駆動機構(16)が回転自在に収納されている第1のスライド収納容器(17−1)と、
    第2の電動機(32)、該第2の電動機(32)による回転運動が伝達されうる伝達手段(26、27、28)、第2の減速手段(14−2)、ボールネジ(12a)及び固定ナット部材(12b)を備える送り駆動機構(13)と、
    前記伝達手段の一部と前記第2の減速手段(14−2)と前記ボールネジ(12a)の一部とを収容し、前記送り駆動機構(13)により、穴あけ用工具(1)の軸線方向に前進及び後退する、第2のスライド収納容器(17−2)と、
    前記第1のスライド収納容器(17−1)及び前記第2のスライド収納容器(17−2)が、収納されているケーシング(7)と、からなり、
    前記穴あけ用工具(1)を自転、及び前記偏心筒状体(19)の前記偏心軸線周りに公転させて被加工物(5)に穴あけ加工を施すことができることを特徴とする穴あけ加工装置。
  11. 前記伝動手段は、
    前記第2のスライド収納容器(17−2)内に設けられた従動側タイミングプーリ(28)と、
    前記第2の電動機(32)の出力軸に設けられた駆動側タイミングプーリ(26)と、
    該駆動側タイミングプーリ(26)と前記従動側タイミングプーリ(28)とを連結するタイミングベルト(27)と、を備え、
    前記第2の減速手段(14−2)の入力軸は、前記従動側タイミングプーリ(28)の軸の端部に連結され、前記ボールネジ(12a)は、前記減速手段(14−2)の出力軸に連結され、さらに前記ボールネジ(12a)は固定ナット部材(12b)に螺合されており、
    前記第2の電動機(32)を回転させることにより前記駆動側タイミングプーリ(26)を回転させ、該回転を前記タイミングベルト(27)で前記従動側タイミングプーリ(28)に伝えることにより前記第2のスライド収納容器(17−2)を駆動して、前記偏心回転駆動機構(16)を収納している前記第1のスライド収納容器(17−1)を前記軸線方向に前進及び後退させ、前記被加工物(5)に穴あけ加工を施すことを特徴とする、請求項10に記載の穴あけ加工装置。
  12. 前記偏心回転駆動機構(16)は、前記穴あけ用工具(1)をその軸線の自転軸部(3)の先端で保持する保持具(2)を備え、
    前記穴あけ用工具(1)の軸線は、前記筒状体(20)の軸心から偏心した位置に回転軸の軸心を有し、
    前記第1の減速手段(14−1)は、前記筒状体(20)の前記保持具(2)と反対側の端部に連結され、
    前記偏心筒状体(19)は、内部に収容している前記筒状体(20)と一体となって前記第1の減速手段(14−1)の出力軸に連結されるとともに、前記自転軸部(3)を前記偏心筒状体(19)の回転軸と偏心した位置で回転自在に収容し、前記穴あけ用工具(1)の軸線と平行な偏心軸線周りに回転自在であり、
    前記送り駆動機構(13)の前記第2の電動機(32)の駆動により、前記偏心回転駆動機構(16)を前記自転軸部(3)の長手方向に移動せしめる際に、前記第1の電動機(31)により、前記自転軸部(3)を回転させて前記穴あけ用工具(1)を自転させるとともに、前記自転軸部(3)の端部の前記第1の減速手段(14−1)の入力軸を回転させ、所定の減速比で前記第1の減速手段(14−1)の出力軸に連結された前記偏心筒状体(19)をその偏心軸線周りに回転させることにより、前記穴あけ用工具(1)をその軸線周りに自転させながら前記偏心軸線周りに公転させることを特徴とする、請求項10に記載の穴あけ加工装置。
  13. 前記穴あけ用工具(1)の前記自転方向と前記公転方向が、互いに異なるダウンカットであることを特徴とする、請求項10〜12のいずれか1項に記載の穴あけ加工装置。
  14. 前記連結部材(25)は、前記自転軸部(3)の先端に設けた前記穴あけ用工具(1)の保持具(2)と反対側の前記第2のスライド収納容器(17−2)における端部で前記第1のスライド収納容器(17−1)と連結しており、前記ボールネジ(12a)及び前記固定ナット(12b)は前記偏心筒状体(19)の軸線と略同一線上に配置されることを特徴とする、請求項10〜13のいずれか1項に記載の穴あけ加工装置。
  15. 前記穴あけ用工具(1)が軸心に貫通穴を有するエンドミルで前記貫通穴に冷却用エアーまたはオイルミストを送って刃先を冷却すると同時に切りくずの排出を援助することを特徴とする、請求項10〜14のいずれか1項に記載の穴あけ加工装置。
  16. 前記被加工物(5)が、繊維強化樹脂層からなる積層体、又は、該繊維強化樹脂層の積層体と金属材料との複合材料であることを特徴とする、請求項10〜15のいずれか1項に記載の穴あけ加工装置。
  17. 前記穴あけ加工装置の前記偏心回転駆動機構(16)及び前記送り駆動機構(13)の各駆動は、第2のスライド収納容器(17−2)に設けられた1つの切り替えレバー(21b)とストッパー(21a)により、前記送り駆動機構(13)の前進/後退の切り替え、さらに、速度切り替えスイッチ(29)により、前記偏心回転駆動機構(16)の軸方向の所定位置を検出して、前記偏心回転駆動機構(16)内に固定されている前記穴あけ用工具(1)の自転及び公転各回転数の切り替え及び前記送り駆動機構(13)の前記前進速度の切り替えを行うことを特徴とする、請求項1〜7及び10〜16のいずれか1項に記載の穴あけ加工装置。
  18. 前記穴あけ加工装置の前記偏心回転駆動機構(16)及び前記送り駆動機構(13)の各駆動は、第2のスライド収納容器(17−2)に設けられた1つの前記切り替えレバー(21b)により、前記送り駆動機構(13)の前進駆動後、前記固定ナット部材(12b)の端に組込まれた力検出センサ(37)の電気信号の大きさの変化により前記偏心回転駆動機構(16)内に固定されている前記穴あけ用工具(1)の自転及び公転各回転数の自動的切り替え及び前記送り駆動機構(13)の前記前進速度の自動的切り替えを行い、さらに、前記力検出センサ(37)の電気信号がゼロになった後、前記穴あけ用工具(1)の自転及び公転各回転数のさらなる切り替え及び前記送り駆動機構(13)の高速後退駆動への自動的切り替えを行い、スタート位置に戻った後自動的に停止することを特徴とする、請求項1〜7及び10〜17のいずれか1項に記載の穴あけ加工装置。
  19. 前記第1及び第2の電動機(31、32)により駆動される穴あけ加工装置を5以上の自由度を有する関節型ロボットのハンドに固定することを特徴とする、請求項1〜7及び10〜18のいずれか1項に記載の穴あけ加工装置。
  20. 請求項10の穴あけ加工装置における第1の電動機(31)により駆動される偏心回転駆動機構(16)、その第1のスライド収容容器(17−1)、及び前記偏心回転駆動機構(16)の駆動に係る請求項10に記載の部材が少なくともCNC制御マシニングセンターあるいはボール盤の主軸に取り付けられており、前記マシニングセンターのX、Y、Z方向の送り機構と組合わされていることを特徴とするCNC制御マシニングセンター。
  21. 請求項1の穴あけ加工装置における第1のエアーモーター(15)により駆動される偏心回転駆動機構(16)、その第1のスライド収容容器(17−1)、及び前記偏心回転駆動機構(16)の駆動に係る請求項1に記載の部材が少なくともCNC制御マシニングセンターあるいはボール盤の主軸に取り付けられており、前記マシニングセンターのX、Y、Z方向の送り機構と組合わされていることを特徴とするCNC制御マシニングセンター。
  22. 前記穴あけ用工具(1)の加工部を伸縮可能な蛇腹状ベローズで覆い、該ベローズの吸引孔を経由して、切りくずを全て吸引回収できる請求項1〜7及び10〜18のいずれか1項に記載の穴あけ加工装置。
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