JPWO2011058714A1 - ドライバ回路、レシーバ回路及びそれらを含む通信システムの制御方法 - Google Patents

ドライバ回路、レシーバ回路及びそれらを含む通信システムの制御方法 Download PDF

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Abstract

差動信号の通信システムにおいて、ドライバ回路はレシーバ回路と差動信号線対を介して接続され、データの送信を行っていないときは、差動信号線対を一定電位に維持し、データの送信を行う際には、所定の電位で差動信号を出力する。レシーバ回路は、差動信号線対の電位の状態を検知したタイミングでパワーダウン状態と通常状態との切り換えを行う。

Description

本発明は、差動シリアル伝送に関し、特に送受信回路における消費電力削減の技術に関する。
近年、LSI(Large Scale Integration)端子数やEMI(ElectroMagnetic Interference)ノイズに関する厳しい制約下において高速伝送を行うために、差動シリアル伝送を行う差動インターフェースが普及している。このような差動インターフェースにおけるデータの送信を行うドライバ回路及びデータの受信を行うレシーバ回路は、一定の電流源で動作する回路で構成されるため、有効なデータを伝送していない期間も電力を消費してしまう。
そこで、そのような期間、回路の一部あるいは全てに流れる電流を制限するための技術が必要となり、その技術を実現するための構成が特許文献1に記載されている。
図15は、特許文献1に係る従来の差動インターフェース回路の概略構成を示す図である。図15において、ドライバ回路900は、差動伝送を行う電流駆動型ドライバ901とシングルエンド伝送を行う電圧駆動型ドライバ902とを備える。また、レシーバ回路903は、電流・電圧変換回路904、コンパレータ905及び電力制御回路906を備え、ドライバ回路900と差動信号線D+とD−を介して接続されている。ドライバ回路900では、電圧駆動型ドライバ902がパワーダウン電位やウェイクアップ電位を出力し、レシーバ回路903に対してパワーダウン通知やウェイクアップ通知を行う。レシーバ回路903は、パワーダウン通知を受けると、電力制御回路906により電流・電圧変換回路904及びコンパレータ905の少なくとも一方に流れる電流が制限される。
特開2005−236931号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているインターフェース回路では、パワーダウン時に省電力化が図れるものの、その反面、レシーバ回路903へのパワーダウン通知やウェイクアップ通知を行うための電圧駆動型ドライバ902を余分に搭載する必要があった。
本発明は、係る問題に鑑みてなされたものであり、パワーダウン時の省電力化を図ることができ、それでいて電圧駆動型ドライバを用いずにパワーダウン状態とそれ以外の通常状態との切り換えを行うドライバ回路、レシーバ回路及びそれらを含む通信システムの制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係るレシーバ回路は、対をなす差動信号線を介してドライバ回路と接続されるレシーバ回路であって、前記差動信号線を介して前記ドライバ回路から送られる所定の符号化伝送方式により符号化されたデータである差動信号を受信する差動レシーバと、前記ドライバ回路による、前記符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号の送出により、一定電位に保たれていた当該差動信号線の電位の状態が第一状態になったことを検知する検知回路と、前記検知回路が第一状態を検知したときに、前記差動レシーバをディセーブルからイネーブルへと切り換えるレシーバ制御手段とを備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明に係るドライバ回路は、対をなす差動信号線を介してレシーバ回路と接続されるドライバ回路であって、データを伝送しない間は、差動信号線対を一定電位に維持する状態維持回路と、データを伝送する際には、所定の符号化伝送方式により符号化されたデータを差動信号として前記差動信号線対を介して送出するのに先行して、当該符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号を送出する差動ドライバとを備えることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために本発明に係る制御方法は、対をなす差動信号線を介して接続されるドライバ回路とレシーバ回路とを備える通信システムにおける制御方法であって、データを伝送しない間は、前記ドライバ回路が、差動信号線対を一定電位に維持する状態維持ステップと、データを伝送する際には、前記ドライバ回路が、所定の符号化伝送方式により符号化されたデータを差動信号として前記差動信号線対を介して送出するのに先行して、当該符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号を送出する送出ステップと、前記レシーバ回路が、前記差動信号線を介して差動信号を受信する受信ステップと、前記レシーバ回路が、前記第一固定差動信号の送出により一定電位に保たれていた前記差動信号線の電位の状態が第一状態になったことを検知する検知ステップと、前記レシーバ回路が、前記検知ステップが第一状態を検知したときに、前記受信ステップを行う差動レシーバをディセーブルからイネーブルへと切り換えるレシーバ制御ステップとを含むことを特徴とする。
本発明によると、ドライバ回路からレシーバ回路に対し、通常状態とパワーダウン状態との切り換えタイミングを通知するための電圧駆動型ドライバが不要となり、回路構成を簡素化したドライバ回路で、消費電力削減のため、レシーバ回路の通常状態とパワーダウン状態との切り換えを制御する通信システムを提供することができる。
実施形態1に係る通信システムの全体構成を示す図 ドライバ回路106の詳細構成を示す図 差動ドライバ201の詳細構成を示す図 レシーバ回路107の詳細構成を示す図 制御部108の詳細構成を示す図 ドライバモード制御信号DMODE及びレシーバモード制御信号RMODEの状態遷移図 インターフェース回路の動作タイミングチャート 実施形態2に係るドライバ回路500の詳細構成を示す図 差動ドライバ501の詳細構成を示す図 レシーバ回路600の詳細構成を示す図 インターフェース回路の動作タイミングチャート 差動Low固定信号及び差動High固定信号を出力しない場合のインターフェース回路の動作タイミングチャート レシーバ回路700の詳細構成を示す図 レシーバ制御部800の詳細構成を示す図 従来のインターフェース回路の構成を示す図
<実施形態1>
<概要>
本発明の実施形態1に係る通信システムの全体構成を図1に示す。
実施形態1における通信システムは、ホスト装置100とターゲット装置101を含み、ホスト装置100とターゲット装置101とは、D0+信号線とD0+信号線に流れる信号とは逆位相の信号が流れるD0−信号線から構成される差動信号線対102と同様にD1+信号線とD1−信号線から構成される差動信号線対103とを介して接続されている。ホスト装置100のドライバ回路106aとターゲット装置101のレシーバ回路107bとは差動信号線対102を介して接続され、ドライバ回路106aは、データ送信時に、高い側(プラス側)の電位VDPの信号と低い側(マイナス側)の電位VDNの信号との差動信号を出力する。
ドライバ回路106aとレシーバ回路107bとがデータの送受信を行っていない間は、消費電力削減のため回路の一部に流れる電流を制限するパワーダウン状態であり、その期間の差動信号線対102には双方とも0Vの信号が出力され、差動振幅は0となっている。ドライバ回路106aは、ホスト装置100において送信対象データが発生したときに、レシーバ回路107bは、受信データがあるとき、つまりドライバ回路106aより送信対象データがあることを通知されたときに回路に流れる電流を制限しない通常状態となる。即ち、ドライバ回路106aは、ホスト装置100において送信対象データが発生すると、送信対象データの送信に先行して、一定時間、D0+信号線からはマイナス側の電位VDNの信号を、D0−信号線からはプラス側の電位VDPの信号を出力し続ける差動Low固定信号を出力する。これにより、D0−信号線の電位はプラス側の電位VDPへと遷移する。送信データは8b/10b方式で符号化され、この方式に従えば5ビット分の送信時間を超えて、同じ電位の信号が出力されることはない。ここでの一定時間とは、6ビット分以上の時間であり、この時間中同じ電位が連続する差動信号が出力されることとする。
一方、レシーバ回路107bは検知回路を備え、検知回路がドライバ回路106aによる差動Low固定信号の出力によってD0+信号線とD0−信号線とに差動振幅、つまり電位差が発生し、その差動振幅が閾値VTH以上の振幅になったことを検知したら、通常状態となる。これにより、ドライバ回路106aはレシーバ回路107bに対し、パワーダウン状態から通常状態に遷移するタイミングを通知することができる。
<詳細構成>
以下、ホスト装置100はパーソナルコンピュータ、ターゲット装置101は半導体メモリーカードとして図1の通信システムの詳細構成について説明する。また、以降の説明では、D0+、D0−、D1+及びD1−については、0、1を全て削除し、D+とD−というように表記する。
ホスト装置100は、インターフェース回路104aとデータ処理部105とを備える。更に、インターフェース回路104aは、ドライバ回路106a、レシーバ回路107a及び制御部108aを備える。
データ処理部105は、通信における物理層及びデータリンク層に相当するインターフェース回路104aの上位層であり、ユーザの操作等によるリクエストに応じたデータの処理を行う機能を有する。また、ホスト装置100のレシーバ回路107aとターゲット装置101のドライバ回路106bとの間でデータの送受信を行う場合に、受信したデータを処理する機能も有する。
ターゲット装置101は、インターフェース回路104bとバックエンド部109とを備える。ターゲット装置101におけるインターフェース回路104bは、ホスト装置100におけるインターフェース回路104aと同一の構成であり、ドライバ回路106b、レシーバ回路107b及び制御部108bは、それぞれインターフェース回路104aのドライバ回路106a、レシーバ回路107a及び制御部108aと同一の構成である。
バックエンド部109は、通信における物理層及びデータリンク層に相当するインターフェース回路104bの上位層であり、受信したデータの処理を行う機能を有する。また、ホスト装置100のレシーバ回路107aとターゲット装置101のドライバ回路106bとの間でデータの送受信を行う場合に、送信データの処理を行う機能も有する。バックエンド部109は、不揮発メモリ及びメモリコントローラが用いられる。
このとき、インターフェース回路104aとインターフェース回路104bとは、ホスト装置100とターゲット装置101との間で対称的に接続されているため、以降は差動信号線対102を介して接続されたドライバ回路106aとレシーバ回路107bとの間でデータの送受信をする際の機能を中心に説明する。
なお、以下の詳細構成の説明ではa、bの記号を全て削除し、106、107、108というように数字のみで表記する。
<ドライバ回路106詳細構成>
本実施形態1におけるドライバ回路106の詳細構成を図2に示す。
ドライバ回路106は、差動ドライバ201、ドライバ制御部202を備える。
差動ドライバ201の詳細構成を図3に示す。
差動ドライバ201は、インバータ1001、Pチャネルトランジスタ1002、Pチャネルトランジスタ1003、Nチャネルトランジスタ1004、Nチャネルトランジスタ1005、レギュレーター1006、OR回路1007及びOR回路1008を備え、差動信号線を介して差動信号を送信する機能と、パワーダウン状態のときに、差動信号線を0Vに保つ機能とを有する。
具体的には、以下のように上記機能を実現する。差動ドライバ201は、図7に示すように差動信号の中心の電位となるコモンモード電位VCM(ここでは、0.2V)と、差動振幅VPP(ここでは、0.4V)によって定まる、プラス側の電位VDP及びマイナス側の電位VDNの差動信号を出力する。
プルダウンイネーブル信号PEは、ドライバイネーブル信号DE(後述)を反転したものであり、通常状態では、Lowである。また、入力信号Data_In、つまり送信データ列中の一つのビットは、入力信号Data_Inそのままの信号であるDIと、入力信号Data_Inがインバータ1001で反転された信号であるDI#の相補入力信号となる。入力信号Data_InがHighのとき、DIはHighとなり、Pチャネルトランジスタ1002はOFF、Nチャネルトランジスタ1004はONとなるので、D−信号線は接地され、0V(差動信号のマイナス側の電位VDN)の信号が出力される。このとき、DI#はLowとなり、Pチャネルトランジスタ1003はON、Nチャネルトランジスタ1005はOFFとなるので、D+信号線は電圧源として働くレギュレーター1006の出力電圧、ここでは0.4V(差動信号のプラス側の電位VDP)の信号が出力される。上述のD−信号線からは0Vの信号が出力され、D+信号線からは0.4Vの信号が出力される差動信号を差動High信号と呼ぶ。同様に、入力信号Data_InがLowのときは、D+信号線からは0Vの信号が出力され、D−信号線からは0.4Vの信号が出力され、この差動信号を差動Low信号と呼ぶ。また、パワーダウン状態では、ドライバイネーブル信号DEはLowとなるため、プルダウンイネーブル信号PEはHighとなる。このとき、入力信号Data_Inに関わらず、DI、DI#はいずれもHighとなる。このとき、Pチャネルトランジスタ1002とPチャネルトランジスタ1003とはいずれもOFFとなり、Nチャネルトランジスタ1004とNチャネルトランジスタ1005とはいずれもONとなるので、D+信号線とD−信号線とはいずれも接地され、0Vとなる。また、このとき、レギュレーター1006には電流が流れないため、差動ドライバ201は、電力の消費を抑制できる。
ドライバ制御部202は、ドライバモード制御信号DMODE(後述)の入力に応じて、差動ドライバ201のイネーブル状態とディセーブル状態とを制御する機能を有する。具体的には、リンクコントローラ402(後述)によりドライバモード制御信号DMODEが稼動モードを示すとき、つまり、送信対象データがあるときは、ドライバ制御部202は、ドライバイネーブル信号DEをHighとする。これにより、プルダウンイネーブル信号PEはLowとなり、差動ドライバ201はイネーブル状態となる。一方、ドライバモード制御信号DMODEが非稼動モードを示すとき、つまり、送信対象データがないときは、ドライバ制御部202は、ドライバイネーブル信号DEをLowとする。これにより、プルダウンイネーブル信号PEはHighとなり、差動ドライバ201はディセーブル状態となる。ここで、差動ドライバ201のイネーブル状態とは、差動信号を出力できる状態であり、差動ドライバ201内のレギュレーター1006に定常的に電流が流れるため電力を消費する。差動ドライバ201のディセーブル状態とは、差動信号を出力できない状態であり、レギュレーター1006に電流が流れないため、電力の消費を抑制できる。ドライバ回路106においては、差動ドライバ201がディセーブルされた状態をパワーダウン状態、差動ドライバ201がイネーブルされた状態を通常状態と呼ぶ。
<レシーバ回路107詳細構成>
本実施形態1におけるレシーバ回路107の詳細構成を図4に示す。
レシーバ回路107は、差動レシーバ301、振幅検知回路302、レシーバ制御部303及び振幅検知回路制御部304を備える。
差動レシーバ301は、トランジスタによる差動増幅器などで構成され、差動信号線を介して差動信号を受信する機能を有する。
また、図示していないが、差動信号線のインピーダンス整合を図るため、差動レシーバ301の前段には、D+信号線とD−信号線との間に100Ω程度の終端抵抗が接続されていることとする。
振幅検知回路302は、D+信号線とD−信号線と接続されるコンパレータで構成され、D+信号線とD−信号線との差動振幅の大きさを検知する機能を有する。具体的には、振幅検知回路302は、+端子をD−信号線と、−端子をD+信号線と接続し、差動振幅、ここでは+端子の入力電位から−端子の入力電位を減算して得られる電位差を検知して、差動振幅の大きさが閾値VTH以上、ここでは0.2V以上であれば、Highを出力し、差動振幅の大きさが閾値VTHより小さければ(負の値を含む)、Lowを出力する。
振幅検知回路302は、差動信号線を安定して検出するため、ヒステリシス特性を持たせることが望ましい。
レシーバ制御部303は、差動レシーバ301のイネーブル状態とディセーブル状態とを制御する機能を有する。具体的には、振幅検知回路302からHighを受け取ると、つまり、振幅検知回路302が差動振幅の大きさが閾値VTH以上であると検知したら、レシーバ制御部303は、レシーバイネーブル信号REをHighとし、差動レシーバ301はイネーブル状態となる。振幅検知回路302からLowを受け取ると、つまり、振幅検知回路302が差動振幅の大きさが閾値VTHより小さいと検知したら、レシーバ制御部303は、レシーバイネーブル信号REをLowとし、差動レシーバ301はディセーブル状態となる。ここで、差動レシーバ301のイネーブル状態とは、差動信号を受信できる状態であり、差動レシーバ301内に定常的に電流が流れるため電力を消費する。差動レシーバ301のディセーブル状態とは、差動信号を受信できない状態であり、電流が流れないため、電力の消費を抑制できる。レシーバ回路107においては、差動レシーバ301がディセーブルされた状態をパワーダウン状態、差動レシーバ301がイネーブルされた状態を通常状態とする。
振幅検知回路制御部304は、振幅検知回路302のイネーブル状態とディセーブル状態を制御する機能を有する。ここで、振幅検知回路302のディセーブル状態とは、振幅検知結果にマスク処理がされ、振幅検知結果を無効化、ここでは、常に差動振幅が閾値VTH以上であると検知しているとみなすことを示す。これにより、振幅検知回路302が、通常状態のときの差動信号の振幅が閾値VTHより小さくなったのを検知して、通常状態からパワーダウン状態へと切り換えることを防ぐことができる。
<制御部108詳細構成>
また、制御部108の詳細構成を図5に示す。
制御部108は、データ変換部401とリンクコントローラ402とを含む。
データ変換部401は更に、符号化部403、パラレル/シリアル変換部404、CDR(Clock Data Recovery)回路405、シリアル/パラレル変換部406及び復号化部407を含む。
リンクコントローラ402は、インターフェース回路全体の制御を行い、ドライバモード制御信号DMODEとレシーバモード制御信号RMODEとを制御する機能を有する。
図6(a)に、ドライバモード制御信号DMODEの状態遷移図を示す。
リンクコントローラ402は、ホスト装置100において、送信対象データがないときは、ドライバモード制御信号DMODEを非稼動モードとし、送信対象データがあるときは、ドライバモード制御信号DMODEを稼動モードとする。
図6(b)に、レシーバモード制御信号RMODEの状態遷移図を示す。
リンクコントローラ402は、レシーバ回路107bが、D+信号線からはマイナス側の電位VDNの信号を、D−信号線からはプラス側の電位VDPの信号を出力し続ける差動Low固定信号を受信したときには、レシーバモード制御信号RMODEを稼動モードとし、D+信号線からはプラス側の電位VDPの信号を、D−信号線からはマイナス側の電位VDNの信号を出力し続ける差動High固定信号を受信したときには、レシーバモード制御信号RMODEを非稼動モードとする。制御部108bよりレシーバモード制御信号RMODEがバックエンド部109に通知され、バックエンド部109は、レシーバモード制御信号RMODEが非稼動モードのときに受信したデータの処理は行わない。
符号化部403は、リンクコントローラ402から受け取った8ビットのパラレル送信データを、10ビットの符号化データに変換する機能を有する。この伝送のための符号化方式である符号化伝送方式は8b/10b方式であり、この方式で符号化された場合、10ビットの符号化データは、最大でも5ビットしか同じビットが連続しない。また、同期シンボルの送出も行う。同期シンボルには、8b/10b方式において、通常のデータ伝送に用いられるDシンボルではなく、制御用の特殊なKシンボルやそれら組み合わせを用いる。例えば、特殊なKシンボルの一つであるK28.5はコンマ符号と呼ばれ、任意の2つの8b/10bシンボルの組み合わせでは生成されないパターンであるため、同期シンボルとして用いられる。
パラレル/シリアル変換部404は、符号化部403により変換された10ビットの符号化データを、PLL回路409(後述)で生成されたデータクロックに基づいてシリアル送信データに変換する機能を有し、変換したシリアル送信データをドライバ回路106aへ出力する。
発振器408は、装置内に存在し、リファレンスクロックを生成する機能を有する。
PLL回路409は、発振器408で生成されたリファレンスクロックから、データ送受信に用いる高速なデータクロックを生成する機能を有する。
CDR回路405は、PLL回路409を含み、レシーバ回路107bで受信するシリアルデータに含まれているジッタ(時間軸方向の信号のずれ)を除去するため、データクロックとシリアルデータのエッジの位相合わせを行う機能を有する。レシーバ回路107bで受信するシリアルデータは、差動信号線や入出力端子を経てレシーバ回路107bで受信されるため、ジッタが含まれている。
シリアル/パラレル変換部406は、有効なデータの前に付加された同期シンボルを検出してシンボル同期を行い、以降の有効なデータを正しい10ビットの符号化データに変換する機能を有する。ここで、差動Low固定信号及び差動High固定信号は、各差動信号線から一定時間同じ電位の信号が出力されたことにより、8b/10b方式では発生しない全ビット“0”あるいは“1”の符号化データとして受信されるため、差動Low固定信号及び差動High固定信号を検出することが可能となる。差動Low固定信号及び差動High固定信号を検出した場合は、検出したことをリンクコントローラ402まで通知する。
復号化部407は、8b/10b方式に従ってシリアル/パラレル変換部406により変換された10ビットの符号化データを8ビットの元データに復号する機能を有する。
<動作>
以降においては、本実施形態1に係る通信システムの動作について、図1から図5に示した本実施形態1の構成を参照しながら説明していく。図7には、本実施形態1に係るインターフェース回路の動作タイミングチャートを示す。ここで、図1に示した通信システムにおけるインターフェース回路は、ホスト装置100とターゲット装置101との間で対称的に接続された構成であるため、差動信号線対102を介して接続されたドライバ回路106aとレシーバ回路107bの動作についてのみ説明する。
ホスト装置100に送信対象データがない期間、ドライバ回路106aはパワーダウン状態である、つまり差動ドライバ201は、ディセーブル状態であり、D+信号線とD−信号線とは双方とも接地され0Vとなり、差動振幅が0の状態である。このとき、レシーバ回路107bもパワーダウン状態である。
時刻T1において、ホスト装置100に送信対象データが発生すると、制御部108aによりドライバモード制御信号DMODEが稼動モードに遷移する。ドライバモード制御信号DMODEが稼動モードに遷移すると、ドライバ制御部202がドライバイネーブル信号DEをHighとし、差動ドライバ201はイネーブル状態となる。差動ドライバ201は、差動Low固定信号を出力し、D−信号線は0.4V(差動信号のプラス側の電位VDP)付近に遷移する一方、D+信号線は0V(差動信号のマイナス側の電位VDN)付近のまま維持される。
D−信号線が0.4Vに遷移する途中の時刻T2において、振幅検知回路302が、差動信号線対102の振幅の大きさが閾値VTHである0.2V以上になったことを検知し、レシーバ制御部303はレシーバイネーブル信号REをHighとし、差動レシーバ301はイネーブル状態となる。
時刻T3において、D−信号線が0.4Vに到達すると、差動レシーバ301は、差動Low固定信号を受信する。
時刻T4において、ドライバ回路106aは、送信対象データの送信に先行して同期シンボルの送信を開始する。また、レシーバ回路107bが差動Low固定信号を受信したことにより、レシーバモード制御信号RMODEは制御部108bによって稼動モードとなる。レシーバモード制御信号RMODEが稼動モードとなると、ターゲット装置101は受信したデータを処理できる状態になり、更に、振幅検知回路制御部304により、振幅検知回路302はディセーブル状態となる。その後、同期シンボルを受信し、シンボル同期が行われる。
時刻T5において、一定の同期シンボルの送信を終えたドライバ回路106aは、パケット単位の送信対象データを送信し、レシーバ回路107bは、パケットを受信する。ここで、パケットとは、有効データの前後に、それぞれSOP(Start Of Packet)やEOP(End Of Packet)の機能を持たせた特殊なKシンボルを付加し、それにより、受信側が有効データの先頭と末尾を判別できるようにしたデータ列である。
時刻T6において、ドライバ回路106aはパケットを送信し終えると、差動High固定信号を送信する。レシーバ回路107bでは、差動レシーバ301が差動High固定信号を受信する。
時刻T7において、レシーバ回路107bが差動High固定信号を受信して、制御部108bまで差動High固定信号を受信したことが伝えられると、制御部108bによりレシーバモード制御信号RMODEは非稼動モードになる。レシーバモード制御信号RMODEが非稼動モードになると、振幅検知回路制御部304は、振幅検知回路302をイネーブル状態とする。
時刻T8において、振幅検知回路302は、差動信号線対102の振幅の大きさが閾値VTHである0.2Vより小さくなったのを検知し、レシーバ制御部303はレシーバイネーブル信号REをLowとし、差動レシーバ301はディセーブル状態となる。
ここで、振幅検知回路302は、差動High固定信号、つまり時刻T6からT7まで連続して出力されるD+信号線の0.4Vの信号とD−信号線の0Vの信号とを検出することにより、振幅検知回路302は、速やかに安定した状態で閾値VTH未満を検知することとなる。
これにより、電圧駆動型ドライバを用いない簡素化された構成で、ドライバ回路106aはレシーバ回路107bに対し、パワーダウン状態と通常状態との切り換えタイミングを通知することができる。
<実施形態2>
上記の実施形態1においては、ドライバ回路106aは、データを送信しない期間の差動信号線対102の信号線それぞれの電位を0Vに保ったが、実施形態2では、データを送信しない期間の差動信号線対102の信号線それぞれの電位を差動信号のプラス側の電位VDPよりも高い、プルアップ電位VPUに保つこととした。プルアップ電位VPUは、ここでは1.2Vに設定することとする。
<構成>
本実施形態2における通信システムは、図1の通信システムのドライバ回路106aを、図8に示すドライバ回路500(後述)に、レシーバ回路107bを、図10に示すレシーバ回路600(後述)に置き換えたものとする。
本実施形態2におけるドライバ回路500の詳細構成を図8に示す。本実施形態2におけるドライバ回路500は、差動ドライバ501、ドライバ制御部502及びプルアップ抵抗503を備える。
差動ドライバ501の詳細構成を図9に示す。
差動ドライバ501は、インバータ1101、Pチャネルトランジスタ1102、Pチャネルトランジスタ1103、Nチャネルトランジスタ1104、Nチャネルトランジスタ1105、レギュレーター1106及びトランジスタ1107を備え、差動信号線を介して差動信号を送信する機能を有する。インバータ1101からレギュレーター1106までは、差動ドライバ201のインバータ1001からレギュレーター1006までと同様である。
差動ドライバ501は、通常状態、つまりドライバイネーブル信号DEがHighの場合において、入力信号Data_InがHighのときには、差動High信号を出力し、入力信号Data_InがLowのときには、差動Low信号を出力する。
ドライバイネーブル信号DEがLowの場合は、トランジスタ1107がOFFとなり、差動信号線対102はハイインピーダンス状態になる。このとき、差動信号線対102の電位は1.2Vの電源に接続されたプルアップ抵抗503によりプルアップ電位VPUに維持される。また、このとき、レギュレーター1106には電流が流れないため、差動ドライバ501の電力の消費を抑制できる。
ドライバ制御部502は、ドライバ制御部202と同様の機能を有する。
プルアップ抵抗503は、一端を差動信号線対102ともう一端を1.2Vの電源と接続され、差動信号線対102がハイインピーダンス状態のときに、差動信号線対102をプルアップ電位VPUに保つ機能を有する。なお、プルアップ抵抗503の抵抗値は、パワーダウン状態での消費電流を削減するため、数10kΩから100kΩ以上であることが望ましい。
本実施形態2におけるレシーバ回路600の詳細構成を図10に示す。本実施形態2におけるレシーバ回路600は、差動レシーバ601、レベル検知回路602、レシーバ制御部603及びレベル検知回路制御部604を備える。
レベル検知回路602は、CMOSバッファのようなデジタル回路で構成され、D+信号線の電位を検知する機能を有する。具体的には、D+信号線の電位が、プルアップ電位VPUと差動信号のプラス側の電位VDPとの間に設定されている閾値電位V’TH以上である場合に、差動信号線がプルアップ電位VPUであると検知し、D+信号線の電位が閾値電位V’THより低い場合に、差動信号線がプルアップ電位VPUでないと検知する。レベル検知回路602は、差動信号線を安定して検出するため、ヒステリシス特性を持たせることが望ましい。
レベル検知回路制御部604は、レベル検知回路602のイネーブル状態とディセーブル状態とを制御する機能を有する。具体的には、レシーバモード制御信号RMODEが非稼動モードを示す期間は、レベル検知回路602をイネーブル状態とし、レシーバモード制御信号RMODEが稼動モードを示す期間では、レベル検知回路602をディセーブル状態とする。
ここで、レベル検知回路602のディセーブル状態とは、レベル検知結果にマスク処理を行い、レベル検知結果を無効化する、ここでは、レベル検知回路602が常に差動信号線がプルアップ電位VPUでないと検知しているとみなすことを示す。これにより、レベル検知回路602が通常状態の差動信号を検知し、通常状態からパワーダウン状態へと切り換えることを防ぐことができる。
<動作>
本実施形態2に係るインターフェース回路の動作タイミングチャートを図11に示す。
ホスト装置100において、送信対象データがない期間、ドライバ回路500は、パワーダウン状態であり、その期間の差動信号線対102は、プルアップ抵抗503により、1.2Vのプルアップ電位VPUに維持される。このとき、レシーバ回路600もパワーダウン状態である。
図11の時刻T1において、ホスト装置100に送信対象データが発生すると、制御部108aによりドライバモード制御信号DMODEが稼動モードに遷移する。ドライバモード制御信号DMODEが稼動モードに遷移すると、ドライバ制御部502がドライバイネーブル信号DEをHighとし、差動ドライバ501はイネーブル状態となる。差動ドライバ501はイネーブル状態になると、差動Low固定信号を出力する。
D+信号線が0Vに遷移する途中の時刻T2において、レベル検知回路602が、D+信号線の電位が閾値電位V’THより低くなったことを検知すると、レシーバ制御部603によりレシーバイネーブル信号REがHighとなり、差動レシーバ601がイネーブル状態となる。ここで、D+信号線からはより低い電位である0Vの信号が出力され続けるため、ビット遷移せず電位が遷移する。そのため、レシーバ回路600は、0.4Vの信号が出力されるD−信号線を検知するよりも確実に、差動信号線の電位が閾値電位V’TH以下に遷移したことを検知することができ、更にビット遷移しないため、安定した電位を検知することができる。
時刻T3において、D+信号線の電位が0Vに、D−信号線の電位が0.4Vに到達すると、レシーバ回路600は差動Low固定信号を受信する。
時刻T4において、ドライバ回路500は、送信対象データの送信に先駆けて同期シンボルの送信を開始する。また、レシーバ回路600が差動Low固定信号を受信すると、制御部108bによりレシーバモード制御信号RMODEは稼動モードとなり、ターゲット装置101は受信したデータを処理できる状態になる。その後、同期シンボルを受信し、シンボル同期が行われる。
時刻T5において、一定の同期シンボルの送信を終えたドライバ回路500は、パケット単位のデータを送信し、レシーバ回路600は、パケットを受信する。
時刻T6において、ドライバ回路500はパケットを送信し終えると、差動High固定信号の送信を開始する。レシーバ回路600は、差動High固定信号を受信する。
時刻T7において、ドライバ回路500が差動High固定信号を送信し終えると、制御部108aによりドライバモード制御信号DMODEは非稼動モードとなる。ドライバモード制御信号DMODEは非稼動モードとなると、ドライバ制御部502によりドライバイネーブル信号DEはLowとなり、差動ドライバ501はディセーブル状態となる。その後、D+信号線は、0.4V付近からプルアップ電位VPUである1.2V付近に遷移を開始する。一方、レシーバ回路600が差動High固定信号を受信して、制御部108bまで差動High固定信号を受信したことが伝えられると、制御部108bによりレシーバモード制御信号RMODEは非稼動モードとなり、ターゲット装置101はそれ以降受信するデータの処理は行わない。これにより、時刻T7から時刻T8までの不定な期間に受信したデータを誤って処理することを防ぐことができる。
時刻T8において、レベル検知回路602が、D+信号線の電位が閾値電位V’TH以上になったのを検知し、レシーバ制御部603により、レシーバイネーブル信号REがLowとなり、差動レシーバ601はディセーブル状態となる。
これにより、電圧駆動型ドライバを用いない簡素化された構成で、ドライバ回路500はレシーバ回路600に対し、パワーダウン状態と通常状態との切り換えタイミングを通知することができる。
<補足>
以上、本発明に係るドライバ回路、レシーバ回路及びそれらを含む通信システムの制御方法について、実施形態1,2を例として説明したが、例示した通信システムを以下のように変形することも可能であり、本発明は上述の実施形態で示した通りの通信システムに限られないことは勿論である。
(1)上述の実施形態では、ドライバ回路は、パワーダウン状態から通常状態に遷移するときに差動Low固定信号、通常状態からパワーダウン状態に遷移するときには差動High固定信号を出力したが、ドライバ回路は、パワーダウン状態から通常状態に遷移するときに差動High固定信号、通常状態からパワーダウン状態に遷移するときには差動Low固定信号を出力することとしてもよい。実施形態2の場合に、レシーバ回路600はD−信号線の電位を検知することで、D+信号線を検知するよりも確実に差動信号線の電位が閾値電位V’THより低くなったことを検知でき、また、プルアップ電位VPUまで遷移するときも差動信号のプラス側の電位VDPから遷移を開始するため、D+信号線を検知するよりも早く閾値電位V’TH以上になったことを検知できる。
(2)ドライバ回路は、差動Low固定信号及び差動High固定信号を出力しないこととしてもよい。
図12に、差動Low固定信号及び差動High固定信号を出力しないときのインターフェース回路の動作タイミングを示す。
このときの通信システムの構成は、実施形態2の通信システムのレシーバ回路600を図13に示すレシーバ回路700に置き換えたものとし、プルアップ抵抗503は3.3Vの電源電圧に接続されることとして以下説明を行う。
レシーバ回路700は、差動レシーバ701、レベル検知回路702及びレシーバ制御部703を備える。差動レシーバ701とレシーバ制御部703とは、レシーバ回路600の差動レシーバ601、レシーバ制御部603と同様の機能を有する。レベル検知回路702は、D+信号線とD−信号線との双方と接続され、双方の電位を検知する機能を有する。
時刻T1において、ホスト装置100に送信データが発生すると、制御部108aによりドライバモード制御信号DMODEが稼動モードに遷移する。ドライバモード制御信号DMODEが稼動モードに遷移すると、ドライバ制御部502がドライバイネーブル信号DEをHighとし、差動ドライバ501はイネーブル状態となる。差動ドライバ501はイネーブル状態になると、差動Low信号及び差動High信号を出力し、これにより差動信号線の電位は差動信号のプラス側の電位VDP及び差動信号のマイナス側の電位VDNに遷移する。
差動信号線の電位が差動信号のプラス側の電位VDP及び差動信号のマイナス側の電位VDNに遷移する途中の時刻T2において、レシーバ回路700は、差動信号線の少なくとも一方の電位が閾値電位V”THより低くなったのを検知して、レシーバ制御部703は、レシーバイネーブル信号REをHighとすることで、差動レシーバ701がイネーブル状態となり、レシーバモード制御信号RMODEは稼動モードとなる。
時刻T3から時刻T4の動作については、実施形態2の時刻T4から時刻T5の動作と同様であり、ドライバ回路500は同期シンボルの送信、パケットの送信を行い、レシーバ回路700は同期シンボルを受信し、シンボル同期を行い、パケットを受信する。
時刻T5において、ドライバ回路500がパケットの送信を終了すると、制御部108aによりドライバモード制御信号DMODEは非稼動モードとなる。ドライバモード制御信号DMODEが非稼動モードとなると、ドライバ制御部502によりドライバイネーブル信号DEがLowになり、差動ドライバ501がディセーブル状態となる。その後、差動信号線対102はプルアップ電位VPUに遷移を開始する。
時刻T6において、レシーバ回路700は、差動信号線の少なくとも一方の電位が閾値電位V”TH以上になったのを検知したことにより、レシーバ制御部703は、レシーバイネーブル信号REをLowとし、差動レシーバ701がディセーブル状態となり、制御部108bによってレシーバモード制御信号RMODEは非稼動モードとなる。
このとき、レベル検知回路702は、両方の差動信号線を検知し、各検知結果を論理和、論理積等したものを最終的な検知結果としてもよい。
また、レシーバ制御部703は、図14に示すレシーバ制御部800のようにレシーバ制御部703の中にレベル検知回路702を含むような構成としてもよい。レシーバ制御部800は、レベル判定回路801、レベル判定回路802及びNAND回路803を含み、レベル判定回路801がD+信号線の電位を検知し、レベル判定回路802がD−信号線の電位を検知し、双方の結果を入力としてNAND回路803がレシーバイネーブル信号REを出力する。このとき、レシーバイネーブル信号REをそのままレシーバモード制御信号RMODEとしてもよい。
しかし、この構成では、差動信号線がプルアップ電位VPUから差動信号のプラス側の電位VDP及び差動信号のマイナス側の電位VDNに遷移するとき、または差動信号のプラス側の電位VDP及び差動信号のマイナス側の電位VDNからプルアップ電位VPUに遷移するときに、ビットが遷移し、閾値電位V”TH付近で不定な期間が発生してしまう。このため、プルアップ抵抗により差動信号線対102をプルアップする場合には、実施形態2の方がよい実施形態であるといえる。
(3)上述の実施形態では、差動ドライバはレギュレーターにより電圧駆動することとしたが、差動ドライバは、定電流源により電流駆動することとしてもよい。
(4)上述の実施形態では、ドライバ制御部202は、制御部108aが制御するドライバモード制御信号DMODEに応じてドライバイネーブル信号DEを制御していたが、制御部108aにドライバ制御部202を含み、そこから直接ドライバイネーブル信号DEを出力する構成としてもよい。
(5)上述の実施形態では、レシーバ制御部303は、振幅検知回路302からHighを受け取ると、レシーバイネーブル信号REをHighとし、振幅検知回路302からLowを受け取ると、レシーバイネーブル信号REをLowとしたが、安定したレシーバイネーブル信号REを出力するために、例えば、振幅検知回路302よりHighを所定数以上受け取ったら、レシーバイネーブル信号REをHighとし、Lowを所定数以上受け取ったら、レシーバイネーブル信号REをLowとするとしてもよい。これにより、本来切り換えるべきではない場合において、差動信号線の電位の遷移を検知したときに、差動レシーバの切り換えを防ぐことができる。
(6)上述の実施形態では、ターゲット装置101は半導体メモリーカードとしたが、ターゲット装置101は通信デバイス、ディスプレイ装置やカメラ装置等であってもよい。ターゲット装置101が通信デバイスであった場合には、バックエンド部109には、RF(Radio Frequency)トランシーバ、ベースバンド回路やMAC(Media Access Control)回路を含む通信モジュールを用いる。ターゲット装置101が、ディスプレイ装置やカメラ装置のように、ホスト装置100との間で単方向の高速伝送を行う場合は、インターフェース回路104には、ドライバ回路106かレシーバ回路107の一方をそれぞれ備えていればよい。また、ホスト装置100がターゲット装置101に対してクロックを送信する構成であってもよい。
(7)上述の実施形態では、符号化部403や復号化部407における符号化方式は、8b/10b方式を使用したが、64b/66b方式やその他の方式を採用してもよい。
(8)上述の実施形態1では、ドライバ回路106はプルダウン抵抗を用いず、差動ドライバ201がパワーダウン状態の差動信号線対を0Vに保ったが、ドライバ回路106が接地されたプルダウン抵抗を備え、プルダウン抵抗により差動信号線を0Vに保つとしてもよい。このときの、図2に示す差動ドライバ201の詳細構成は、図9に示す差動ドライバ501と同様のものであり、ドライバイネーブル信号DEがLowのときに、差動信号線対102はハイインピーダンス状態となり、その際プルダウン抵抗により差動信号線対102は双方とも0Vに保たれる。
(9)上述の実施形態1では、振幅検知回路302は、+端子をD−信号線と、−端子をD+信号線と接続し、+端子の入力電位から−端子の入力電位を減算して得られる電位差を差動振幅として検知したが、振幅検知回路は差動振幅の絶対値を検知することとしてもよい。このとき、振幅検知回路の構成は、振幅検知回路302と同様のコンパレータと、+端子をD+信号線と、−端子をD−信号線と接続し、+端子の入力電位から−端子の入力電位を減算して得られる電位差を差動振幅として検知するコンパレータとをOR接続したものとなる。
(10)上述の実施形態では、振幅検知回路302及びレベル検知回路602は、CMOSバッファのようなデジタル回路で実現されたものであることにしたが、振幅検知回路302及びレベル検知回路602は、アナログ回路のコンパレータを含むシュミットトリガ回路で実現されることとしてもよい。また、振幅検知回路302及びレベル検知回路602のディセーブル状態とは、電源供給を停止した状態としてもよい。
(11)上述の実施形態2では、プルアップ抵抗503は、ドライバ回路500側の差動信号線上に接続されていたが、ドライバ回路500側に限定されず、レシーバ回路600との間の差動信号線上に接続されていればよい。更に、プルアップ抵抗503は、外付けの抵抗器だけでなく、半導体チップ内のトランジスタで形成されたオンチップ抵抗であってもよく、その場合は、ドライバ回路500がパワーダウン状態のときのみプルアップ抵抗がプルアップ電位に接続される構成であってもよい。
(12)上述の各実施形態及び各変形例を、部分的に組み合わせてもよい。
以下、更に本発明の一実施形態に係るドライバ回路、レシーバ回路及びそれらを含む通信システムの制御方法の変形例と各効果について説明する。
(a)本発明の一実施形態に係るレシーバ回路(図4参照)は、対をなす差動信号線を介してドライバ回路と接続されるレシーバ回路であって、前記差動信号線を介して前記ドライバ回路から送られる所定の符号化伝送方式により符号化されたデータである差動信号を受信する差動レシーバ(差動レシーバ301)と、前記ドライバ回路による、前記符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号の送出により、一定電位に保たれていた当該差動信号線の電位の状態が第一状態になったことを検知する検知回路(振幅検知回路302)と、前記検知回路が第一状態を検知したときに、前記差動レシーバをディセーブルからイネーブルへと切り換えるレシーバ制御手段(レシーバ制御部303)とを備える。
ここで、第一固定差動信号とは、例えば、差動Low固定信号のことであり、長い期間とは、明細書記載の一定時間のことである。つまり、差動Low固定信号は、符号化伝送方式である8b/10b方式に従い符号化すると最長でも5ビット分の送信時間しか同じ電位の信号は出力されないところ、6ビット分の時間以上同じ電位が連続する。また、差動レシーバのイネーブル状態とは、差動信号を受信できる状態であり、差動レシーバ内に定常的に電流が流れるため電力を消費する。差動レシーバのディセーブル状態とは、差動信号を受信できない状態であり、電流が流れないため、電力の消費を抑制できる。レシーバ回路においては、差動レシーバがディセーブルされた状態をパワーダウン状態、差動レシーバがイネーブルされた状態を通常状態とする。
これにより、レシーバ回路は、ドライバ回路による第一固定差動信号の出力により、一定電位に保たれていた差動信号線の電位の状態が第一状態に遷移したことを検知し、パワーダウン状態から通常状態への切り換えを行うことができるため、簡素化されたドライバ回路によりレシーバ回路のパワーダウン状態から通常状態への切り換えタイミングを通知することができる。
なお、差動レシーバは、例えば、実施形態1の差動レシーバ301で構成され、検知回路は、例えば、実施形態1の振幅検知回路302で構成され、レシーバ制御手段は、例えば、レシーバ制御部303で構成される。
(b)前記検知回路は、前記ドライバ回路が、前記符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つものであって前記第一固定差動信号と異なる第二固定差動信号を送出したことにより、前記差動信号線の電位の状態が第二状態になったことを検知し、前記検知回路が第二状態を検知したときに、前記レシーバ制御手段は、前記差動レシーバをイネーブルからディセーブルにすることとしてもよい。
ここで、第二固定差動信号とは、例えば、差動High固定信号であり、差動High固定信号とは6ビット分以上の時間中、差動Low固定信号のときとは異なる同じ電位が連続する差動信号である。
これにより、レシーバ回路は、ドライバ回路による第二固定差動信号の出力により、差動信号線の電位の状態が第二状態に遷移したことを検知し、通常状態からパワーダウン状態への切り換えを行うことができるため、簡素化されたドライバ回路によりレシーバ回路の通常状態からパワーダウン状態への切り換えタイミングを通知することができる。
(c)前記検知回路は、前記差動信号線対の差動振幅の大きさを検知し、前記検知回路は、前記差動信号線対の差動振幅が所定の大きさに達したと判定することで、前記第一状態になったことを検知し、前記差動信号線対の差動振幅が0に近い大きさ以下になったと判定することとしてもよい。
ここで、例えば、第一状態とは、差動信号線対の振幅の大きさが閾値VTH以上になった状態であり、第二状態とは、差動信号線対の振幅の大きさが閾値VTHより小さい状態である。
これにより、検知回路は、差動信号線対の振幅の大きさを検知するため、レシーバ回路は、検知回路が振幅の大きさが所定の大きさ、例えば、閾値VTH以上になり第一状態になったことを検知した場合は、パワーダウン状態から通常状態へと遷移し、検知回路が閾値VTHより小さくなり第二状態になったことを検知した場合は、レシーバ回路は通常状態からパワーダウン状態へと遷移することができる。
(d)更に、前記第一固定差動信号を前記差動レシーバが受信したことに基づく信号を受け取ったときは、前記検知回路をディセーブルとし、前記第二固定差動信号を前記差動レシーバが受信したことに基づく信号を受け取ったときは、前記検知回路をイネーブルとする検知回路制御手段を備えることとしてもよい。
これにより、レシーバ回路は、通常状態のときに検知回路をディセーブル状態とするため、通常状態のときにデータの伝送により振幅している差動信号線を検知し、通常状態からパワーダウン状態へと切り換えることを防ぐことができる。
(e)前記検知回路は、前記差動信号線対の少なくとも一方の電位を検知し、前記検知回路は、前記ドライバ回路による第一固定差動信号の出力により、前記差動信号線の電位が、データ伝送時の差動信号の高い側の電位より高い電位であるプルアップ電位より低い電位になったと判定することで、前記第一状態になったことを検知し、前記ドライバ回路による第二固定差動信号の出力により、差動信号線の電位がプルアップ電位に近い電位になったと判定することで、前記第二状態になったことを検知することとしてもよい。
ここで、例えば、第一状態とは、差動信号線の少なくとも一方の電位がプルアップ電位と差動信号のプラス側の電位との間に設定された閾値電位V’THよりも低い状態であり、第二状態とは、差動信号線の少なくとも一方の電位が閾値電位V’TH以上である状態である。
これにより、検知回路は、差動信号線の少なくとも一方の電位を検知するため、レシーバ回路は、検知回路が、ドライバ回路による第一固定差動信号の出力により、差動信号線の電位が、データ伝送時の差動信号のプラス側の電位より高い電位であるプルアップ電位より低い電位になったと判定することで、第一状態になったことを検知した場合は、パワーダウン状態から通常状態へと遷移し、検知回路が、ドライバ回路による第二固定差動信号の出力により、差動信号線の電位がプルアップ電位に近い電位になったと判定することで、第二状態になったことを検知した場合は、通常状態からパワーダウン状態へと遷移することができる。
(f)本発明の一実施形態に係るドライバ回路は、対をなす差動信号線を介してレシーバ回路と接続されるドライバ回路であって、データを伝送しない間は、差動信号線対を一定電位に維持する状態維持回路と、データを伝送する際には、所定の符号化伝送方式により符号化されたデータを差動信号として前記差動信号線対を介して送出するのに先行して、当該符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号を送出する差動ドライバとを備える。
これにより、ドライバ回路は、第一固定差動信号を出力することで、一定の電位に保っていた差動信号線対の電位の状態を遷移させ、レシーバ回路にパワーダウン状態から通常状態への切り換えタイミングを通知することができるため、電圧駆動型ドライバを備えない簡素化した回路構成で、レシーバ回路にパワーダウン状態から通常状態への切り換えタイミングを通知することができる。
(g)前記ドライバ回路は、更に、データを伝送しない間は、差動ドライバをディセーブルとし、データを伝送する際には、差動ドライバをイネーブルとするドライバ制御手段を備え、前記ドライバ制御手段が、前記差動ドライバをディセーブルする前に、前記差動ドライバは、前記符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保ち、前記第一固定差動信号と異なる差動信号である第二固定差動信号を送出し、差動ドライバをディセーブルすることとしてもよい。
これにより、ドライバ回路は、ドライバ制御手段により差動ドライバをディセーブルにする前に、第二固定差動信号を出力し、差動信号線対の電位の状態を遷移させることで、レシーバ回路に通常状態からパワーダウン状態への切り換えタイミングを通知することができるため、電圧駆動型ドライバを備えない簡素化した回路構成で、レシーバ回路に通常状態からパワーダウン状態への切り換えタイミングを通知することができる。
(h)前記状態維持回路は、前記差動ドライバ内の回路の一部であり、前記差動ドライバに、データを伝送していないときは、データ伝送時の差動信号の振幅範囲内の電位で、前記差動信号線対を一定電位に維持させることとしてもよい。
これにより、ドライバ回路は、データを送信しないときには、差動ドライバ内の回路の一部である状態維持回路が、差動ドライバに差動信号線対を一定電位に維持させ、差動振幅を0とし、データを送信するときには、差動ドライバが差動信号を出力することで差動振幅を発生させるため、レシーバ回路に通常状態とパワーダウン状態との切り換えタイミングを通知することができる。
(i)前記状態維持回路は、前記差動ドライバに、データを伝送していないときは、前記差動信号線対を0Vに維持させることとしてもよい。
ここで、状態維持回路とは、例えば、図3に示す差動ドライバ内のプルダウンイネーブル信号PEの入力に関する回路のことであり、プルダウンイネーブル信号PEがHighを示すとき、差動信号線は双方とも接地されるため、状態維持回路により差動ドライバは差動信号線対を双方とも0Vに保つことができる。
これにより、ドライバ回路は、データを送信しないときには、差動ドライバ内の回路の一部である状態維持回路が、差動ドライバに差動信号線対を0Vに維持させ、差動振幅を0とし、データを送信するときには、差動ドライバが差動信号を出力することで差動振幅を発生させるため、レシーバ回路に通常状態とパワーダウン状態との切り換えタイミングを通知することができる。
(j)前記状態維持回路は、データを伝送していないときに、前記差動信号線対をデータ伝送時の差動信号の高い側の電位より高い電位であるプルアップ電位に維持するプルアップ抵抗であることとしてもよい。
これにより、ドライバ回路は、データを送信しないときには、状態維持回路、ここではプルアップ抵抗により差動信号線対を差動信号のプラス側の電位よりも高いプルアップ電位に維持し、データを送信するときには、データ送信に先行して第一固定差動信号を出力し、データ送信を終了するときには、ドライバ制御手段により差動ドライバをディセーブルにする前に、第二固定差動信号を出力するため、レシーバ回路に通常状態とパワーダウン状態との切り換えタイミングを通知することができる。
(k)本発明の一実施形態に係る通信システムは、対をなす差動信号線を介して接続されるドライバ回路とレシーバ回路とを備える通信システムであって、前記ドライバ回路は、データを伝送しない間は、差動信号線対を一定電位に維持する状態維持回路と、データを伝送する際には、所定の符号化伝送方式により符号化されたデータを差動信号として前記差動信号線対を介して送出するのに先行して、当該符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号を送出する差動ドライバとを備え、前記レシーバ回路は、前記差動信号線を介して差動信号を受信する差動レシーバと、前記ドライバ回路による前記第一固定差動信号の送出により前記差動信号線の電位の状態が第一状態になったことを検知する検知回路と、前記検知回路が第一状態を検知したときに、前記差動レシーバをディセーブルからイネーブルへと切り換えるレシーバ制御手段とを備える。
これにより、上述の通信システムは、ドライバ回路が、送信対象データを送る際の符号化伝送方式では発生しない第一固定差動信号を出力することにより、一定電位に保っていた差動信号線の電位の状態を変化させることで、レシーバ回路に対しパワーダウン状態から通常状態への切り換えタイミングを通知し、レシーバ回路がパワーダウン状態から通常状態へと遷移することができるため、電圧駆動型ドライバを含まない簡素化されたドライバ回路により、レシーバ回路がパワーダウン状態から通常状態へと切り換えるタイミングを通知する通信システムを実現できる。
本発明は、回路構成を複雑にすることなく、ドライバ回路とレシーバ回路との間で同期した確実なパワーダウン制御を行うドライバ回路、レシーバ回路及びそれらを含む通信システムの制御方法に適用でき、有用である。
100 ホスト装置
101 ターゲット装置
102、103 差動信号線
104 インターフェース回路
105 データ処理部
106、500 ドライバ回路
107、600、700 レシーバ回路
108 制御部
109 バックエンド部
201、501 差動ドライバ
202、502 ドライバ制御部
301、601、701 差動レシーバ
302 振幅検知回路
303、603、703 レシーバ制御部
304 振幅検知回路制御部
401 データ変換部
402 リンクコントローラ
403 符号化部
404 パラレル/シリアル変換部
405 CDR回路
406 シリアル/パラレル変換部
407 復号化部
408 発信器
409 PLL回路
503 プルアップ抵抗
604 レベル検知回路制御部
本発明は、差動シリアル伝送に関し、特に送受信回路における消費電力削減の技術に関する。
近年、LSI(Large Scale Integration)端子数やEMI(ElectroMagnetic Interference)ノイズに関する厳しい制約下において高速伝送を行うために、差動シリアル伝送を行う差動インターフェースが普及している。このような差動インターフェースにおけるデータの送信を行うドライバ回路及びデータの受信を行うレシーバ回路は、一定の電流源で動作する回路で構成されるため、有効なデータを伝送していない期間も電力を消費してしまう。
そこで、そのような期間、回路の一部あるいは全てに流れる電流を制限するための技術が必要となり、その技術を実現するための構成が特許文献1に記載されている。
図15は、特許文献1に係る従来の差動インターフェース回路の概略構成を示す図である。図15において、ドライバ回路900は、差動伝送を行う電流駆動型ドライバ901とシングルエンド伝送を行う電圧駆動型ドライバ902とを備える。また、レシーバ回路903は、電流・電圧変換回路904、コンパレータ905及び電力制御回路906を備え、ドライバ回路900と差動信号線D+とD−を介して接続されている。ドライバ回路900では、電圧駆動型ドライバ902がパワーダウン電位やウェイクアップ電位を出力し、レシーバ回路903に対してパワーダウン通知やウェイクアップ通知を行う。レシーバ回路903は、パワーダウン通知を受けると、電力制御回路906により電流・電圧変換回路904及びコンパレータ905の少なくとも一方に流れる電流が制限される。
特開2005−236931号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているインターフェース回路では、パワーダウン時に省電力化が図れるものの、その反面、レシーバ回路903へのパワーダウン通知やウェイクアップ通知を行うための電圧駆動型ドライバ902を余分に搭載する必要があった。
本発明は、係る問題に鑑みてなされたものであり、パワーダウン時の省電力化を図ることができ、それでいて電圧駆動型ドライバを用いずにパワーダウン状態とそれ以外の通常状態との切り換えを行うドライバ回路、レシーバ回路及びそれらを含む通信システムの制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係るレシーバ回路は、対をなす差動信号線を介してドライバ回路と接続されるレシーバ回路であって、前記差動信号線を介して前記ドライバ回路から送られる所定の符号化伝送方式により符号化されたデータである差動信号を受信する差動レシーバと、前記ドライバ回路による、前記符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号の送出により、一定電位に保たれていた当該差動信号線の電位の状態が第一状態になったことを検知する検知回路と、前記検知回路が第一状態を検知したときに、前記差動レシーバをディセーブルからイネーブルへと切り換えるレシーバ制御手段とを備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明に係るドライバ回路は、対をなす差動信号線を介してレシーバ回路と接続されるドライバ回路であって、データを伝送しない間は、差動信号線対を一定電位に維持する状態維持回路と、データを伝送する際には、所定の符号化伝送方式により符号化されたデータを差動信号として前記差動信号線対を介して送出するのに先行して、当該符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号を送出する差動ドライバとを備えることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために本発明に係る制御方法は、対をなす差動信号線を介して接続されるドライバ回路とレシーバ回路とを備える通信システムにおける制御方法であって、データを伝送しない間は、前記ドライバ回路が、差動信号線対を一定電位に維持する状態維持ステップと、データを伝送する際には、前記ドライバ回路が、所定の符号化伝送方式により符号化されたデータを差動信号として前記差動信号線対を介して送出するのに先行して、当該符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号を送出する送出ステップと、前記レシーバ回路が、前記差動信号線を介して差動信号を受信する受信ステップと、前記レシーバ回路が、前記第一固定差動信号の送出により一定電位に保たれていた前記差動信号線の電位の状態が第一状態になったことを検知する検知ステップと、前記レシーバ回路が、前記検知ステップが第一状態を検知したときに、前記受信ステップを行う差動レシーバをディセーブルからイネーブルへと切り換えるレシーバ制御ステップとを含むことを特徴とする。
本発明によると、ドライバ回路からレシーバ回路に対し、通常状態とパワーダウン状態との切り換えタイミングを通知するための電圧駆動型ドライバが不要となり、回路構成を簡素化したドライバ回路で、消費電力削減のため、レシーバ回路の通常状態とパワーダウン状態との切り換えを制御する通信システムを提供することができる。
実施形態1に係る通信システムの全体構成を示す図 ドライバ回路106の詳細構成を示す図 差動ドライバ201の詳細構成を示す図 レシーバ回路107の詳細構成を示す図 制御部108の詳細構成を示す図 ドライバモード制御信号DMODE及びレシーバモード制御信号RMODEの状態遷移図 インターフェース回路の動作タイミングチャート 実施形態2に係るドライバ回路500の詳細構成を示す図 差動ドライバ501の詳細構成を示す図 レシーバ回路600の詳細構成を示す図 インターフェース回路の動作タイミングチャート 差動Low固定信号及び差動High固定信号を出力しない場合のインターフェース回路の動作タイミングチャート レシーバ回路700の詳細構成を示す図 レシーバ制御部800の詳細構成を示す図 従来のインターフェース回路の構成を示す図
<実施形態1>
<概要>
本発明の実施形態1に係る通信システムの全体構成を図1に示す。
実施形態1における通信システムは、ホスト装置100とターゲット装置101を含み、ホスト装置100とターゲット装置101とは、D0+信号線とD0+信号線に流れる信号とは逆位相の信号が流れるD0−信号線から構成される差動信号線対102と同様にD1+信号線とD1−信号線から構成される差動信号線対103とを介して接続されている。ホスト装置100のドライバ回路106aとターゲット装置101のレシーバ回路107bとは差動信号線対102を介して接続され、ドライバ回路106aは、データ送信時に、高い側(プラス側)の電位VDPの信号と低い側(マイナス側)の電位VDNの信号との差動信号を出力する。
ドライバ回路106aとレシーバ回路107bとがデータの送受信を行っていない間は、消費電力削減のため回路の一部に流れる電流を制限するパワーダウン状態であり、その期間の差動信号線対102には双方とも0Vの信号が出力され、差動振幅は0となっている。ドライバ回路106aは、ホスト装置100において送信対象データが発生したときに、レシーバ回路107bは、受信データがあるとき、つまりドライバ回路106aより送信対象データがあることを通知されたときに回路に流れる電流を制限しない通常状態となる。即ち、ドライバ回路106aは、ホスト装置100において送信対象データが発生すると、送信対象データの送信に先行して、一定時間、D0+信号線からはマイナス側の電位VDNの信号を、D0−信号線からはプラス側の電位VDPの信号を出力し続ける差動Low固定信号を出力する。これにより、D0−信号線の電位はプラス側の電位VDPへと遷移する。送信データは8b/10b方式で符号化され、この方式に従えば5ビット分の送信時間を超えて、同じ電位の信号が出力されることはない。ここでの一定時間とは、6ビット分以上の時間であり、この時間中同じ電位が連続する差動信号が出力されることとする。
一方、レシーバ回路107bは検知回路を備え、検知回路がドライバ回路106aによる差動Low固定信号の出力によってD0+信号線とD0−信号線とに差動振幅、つまり電位差が発生し、その差動振幅が閾値VTH以上の振幅になったことを検知したら、通常状態となる。これにより、ドライバ回路106aはレシーバ回路107bに対し、パワーダウン状態から通常状態に遷移するタイミングを通知することができる。
<詳細構成>
以下、ホスト装置100はパーソナルコンピュータ、ターゲット装置101は半導体メモリーカードとして図1の通信システムの詳細構成について説明する。また、以降の説明では、D0+、D0−、D1+及びD1−については、0、1を全て削除し、D+とD−というように表記する。
ホスト装置100は、インターフェース回路104aとデータ処理部105とを備える。更に、インターフェース回路104aは、ドライバ回路106a、レシーバ回路107a及び制御部108aを備える。
データ処理部105は、通信における物理層及びデータリンク層に相当するインターフェース回路104aの上位層であり、ユーザの操作等によるリクエストに応じたデータの処理を行う機能を有する。また、ホスト装置100のレシーバ回路107aとターゲット装置101のドライバ回路106bとの間でデータの送受信を行う場合に、受信したデータを処理する機能も有する。
ターゲット装置101は、インターフェース回路104bとバックエンド部109とを備える。ターゲット装置101におけるインターフェース回路104bは、ホスト装置100におけるインターフェース回路104aと同一の構成であり、ドライバ回路106b、レシーバ回路107b及び制御部108bは、それぞれインターフェース回路104aのドライバ回路106a、レシーバ回路107a及び制御部108aと同一の構成である。
バックエンド部109は、通信における物理層及びデータリンク層に相当するインターフェース回路104bの上位層であり、受信したデータの処理を行う機能を有する。また、ホスト装置100のレシーバ回路107aとターゲット装置101のドライバ回路106bとの間でデータの送受信を行う場合に、送信データの処理を行う機能も有する。バックエンド部109は、不揮発メモリ及びメモリコントローラが用いられる。
このとき、インターフェース回路104aとインターフェース回路104bとは、ホスト装置100とターゲット装置101との間で対称的に接続されているため、以降は差動信号線対102を介して接続されたドライバ回路106aとレシーバ回路107bとの間でデータの送受信をする際の機能を中心に説明する。
なお、以下の詳細構成の説明ではa、bの記号を全て削除し、106、107、108というように数字のみで表記する。
<ドライバ回路106詳細構成>
本実施形態1におけるドライバ回路106の詳細構成を図2に示す。
ドライバ回路106は、差動ドライバ201、ドライバ制御部202を備える。
差動ドライバ201の詳細構成を図3に示す。
差動ドライバ201は、インバータ1001、Pチャネルトランジスタ1002、Pチャネルトランジスタ1003、Nチャネルトランジスタ1004、Nチャネルトランジスタ1005、レギュレーター1006、OR回路1007及びOR回路1008を備え、差動信号線を介して差動信号を送信する機能と、パワーダウン状態のときに、差動信号線を0Vに保つ機能とを有する。
具体的には、以下のように上記機能を実現する。差動ドライバ201は、図7に示すように差動信号の中心の電位となるコモンモード電位VCM(ここでは、0.2V)と、差動振幅VPP(ここでは、0.4V)によって定まる、プラス側の電位VDP及びマイナス側の電位VDNの差動信号を出力する。
プルダウンイネーブル信号PEは、ドライバイネーブル信号DE(後述)を反転したものであり、通常状態では、Lowである。また、入力信号Data_In、つまり送信データ列中の一つのビットは、入力信号Data_Inそのままの信号であるDIと、入力信号Data_Inがインバータ1001で反転された信号であるDI#の相補入力信号となる。入力信号Data_InがHighのとき、DIはHighとなり、Pチャネルトランジスタ1002はOFF、Nチャネルトランジスタ1004はONとなるので、D−信号線は接地され、0V(差動信号のマイナス側の電位VDN)の信号が出力される。このとき、DI#はLowとなり、Pチャネルトランジスタ1003はON、Nチャネルトランジスタ1005はOFFとなるので、D+信号線は電圧源として働くレギュレーター1006の出力電圧、ここでは0.4V(差動信号のプラス側の電位VDP)の信号が出力される。上述のD−信号線からは0Vの信号が出力され、D+信号線からは0.4Vの信号が出力される差動信号を差動High信号と呼ぶ。同様に、入力信号Data_InがLowのときは、D+信号線からは0Vの信号が出力され、D−信号線からは0.4Vの信号が出力され、この差動信号を差動Low信号と呼ぶ。また、パワーダウン状態では、ドライバイネーブル信号DEはLowとなるため、プルダウンイネーブル信号PEはHighとなる。このとき、入力信号Data_Inに関わらず、DI、DI#はいずれもHighとなる。このとき、Pチャネルトランジスタ1002とPチャネルトランジスタ1003とはいずれもOFFとなり、Nチャネルトランジスタ1004とNチャネルトランジスタ1005とはいずれもONとなるので、D+信号線とD−信号線とはいずれも接地され、0Vとなる。また、このとき、レギュレーター1006には電流が流れないため、差動ドライバ201は、電力の消費を抑制できる。
ドライバ制御部202は、ドライバモード制御信号DMODE(後述)の入力に応じて、差動ドライバ201のイネーブル状態とディセーブル状態とを制御する機能を有する。具体的には、リンクコントローラ402(後述)によりドライバモード制御信号DMODEが稼動モードを示すとき、つまり、送信対象データがあるときは、ドライバ制御部202は、ドライバイネーブル信号DEをHighとする。これにより、プルダウンイネーブル信号PEはLowとなり、差動ドライバ201はイネーブル状態となる。一方、ドライバモード制御信号DMODEが非稼動モードを示すとき、つまり、送信対象データがないときは、ドライバ制御部202は、ドライバイネーブル信号DEをLowとする。これにより、プルダウンイネーブル信号PEはHighとなり、差動ドライバ201はディセーブル状態となる。ここで、差動ドライバ201のイネーブル状態とは、差動信号を出力できる状態であり、差動ドライバ201内のレギュレーター1006に定常的に電流が流れるため電力を消費する。差動ドライバ201のディセーブル状態とは、差動信号を出力できない状態であり、レギュレーター1006に電流が流れないため、電力の消費を抑制できる。ドライバ回路106においては、差動ドライバ201がディセーブルされた状態をパワーダウン状態、差動ドライバ201がイネーブルされた状態を通常状態と呼ぶ。
<レシーバ回路107詳細構成>
本実施形態1におけるレシーバ回路107の詳細構成を図4に示す。
レシーバ回路107は、差動レシーバ301、振幅検知回路302、レシーバ制御部303及び振幅検知回路制御部304を備える。
差動レシーバ301は、トランジスタによる差動増幅器などで構成され、差動信号線を介して差動信号を受信する機能を有する。
また、図示していないが、差動信号線のインピーダンス整合を図るため、差動レシーバ301の前段には、D+信号線とD−信号線との間に100Ω程度の終端抵抗が接続されていることとする。
振幅検知回路302は、D+信号線とD−信号線と接続されるコンパレータで構成され、D+信号線とD−信号線との差動振幅の大きさを検知する機能を有する。具体的には、振幅検知回路302は、+端子をD−信号線と、−端子をD+信号線と接続し、差動振幅、ここでは+端子の入力電位から−端子の入力電位を減算して得られる電位差を検知して、差動振幅の大きさが閾値VTH以上、ここでは0.2V以上であれば、Highを出力し、差動振幅の大きさが閾値VTHより小さければ(負の値を含む)、Lowを出力する。
振幅検知回路302は、差動信号線を安定して検出するため、ヒステリシス特性を持たせることが望ましい。
レシーバ制御部303は、差動レシーバ301のイネーブル状態とディセーブル状態とを制御する機能を有する。具体的には、振幅検知回路302からHighを受け取ると、つまり、振幅検知回路302が差動振幅の大きさが閾値VTH以上であると検知したら、レシーバ制御部303は、レシーバイネーブル信号REをHighとし、差動レシーバ301はイネーブル状態となる。振幅検知回路302からLowを受け取ると、つまり、振幅検知回路302が差動振幅の大きさが閾値VTHより小さいと検知したら、レシーバ制御部303は、レシーバイネーブル信号REをLowとし、差動レシーバ301はディセーブル状態となる。ここで、差動レシーバ301のイネーブル状態とは、差動信号を受信できる状態であり、差動レシーバ301内に定常的に電流が流れるため電力を消費する。差動レシーバ301のディセーブル状態とは、差動信号を受信できない状態であり、電流が流れないため、電力の消費を抑制できる。レシーバ回路107においては、差動レシーバ301がディセーブルされた状態をパワーダウン状態、差動レシーバ301がイネーブルされた状態を通常状態とする。
振幅検知回路制御部304は、振幅検知回路302のイネーブル状態とディセーブル状態を制御する機能を有する。ここで、振幅検知回路302のディセーブル状態とは、振幅検知結果にマスク処理がされ、振幅検知結果を無効化、ここでは、常に差動振幅が閾値VTH以上であると検知しているとみなすことを示す。これにより、振幅検知回路302が、通常状態のときの差動信号の振幅が閾値VTHより小さくなったのを検知して、通常状態からパワーダウン状態へと切り換えることを防ぐことができる。
<制御部108詳細構成>
また、制御部108の詳細構成を図5に示す。
制御部108は、データ変換部401とリンクコントローラ402とを含む。
データ変換部401は更に、符号化部403、パラレル/シリアル変換部404、CDR(Clock Data Recovery)回路405、シリアル/パラレル変換部406及び復号化部407を含む。
リンクコントローラ402は、インターフェース回路全体の制御を行い、ドライバモード制御信号DMODEとレシーバモード制御信号RMODEとを制御する機能を有する。
図6(a)に、ドライバモード制御信号DMODEの状態遷移図を示す。
リンクコントローラ402は、ホスト装置100において、送信対象データがないときは、ドライバモード制御信号DMODEを非稼動モードとし、送信対象データがあるときは、ドライバモード制御信号DMODEを稼動モードとする。
図6(b)に、レシーバモード制御信号RMODEの状態遷移図を示す。
リンクコントローラ402は、レシーバ回路107bが、D+信号線からはマイナス側の電位VDNの信号を、D−信号線からはプラス側の電位VDPの信号を出力し続ける差動Low固定信号を受信したときには、レシーバモード制御信号RMODEを稼動モードとし、D+信号線からはプラス側の電位VDPの信号を、D−信号線からはマイナス側の電位VDNの信号を出力し続ける差動High固定信号を受信したときには、レシーバモード制御信号RMODEを非稼動モードとする。制御部108bよりレシーバモード制御信号RMODEがバックエンド部109に通知され、バックエンド部109は、レシーバモード制御信号RMODEが非稼動モードのときに受信したデータの処理は行わない。
符号化部403は、リンクコントローラ402から受け取った8ビットのパラレル送信データを、10ビットの符号化データに変換する機能を有する。この伝送のための符号化方式である符号化伝送方式は8b/10b方式であり、この方式で符号化された場合、10ビットの符号化データは、最大でも5ビットしか同じビットが連続しない。また、同期シンボルの送出も行う。同期シンボルには、8b/10b方式において、通常のデータ伝送に用いられるDシンボルではなく、制御用の特殊なKシンボルやそれら組み合わせを用いる。例えば、特殊なKシンボルの一つであるK28.5はコンマ符号と呼ばれ、任意の2つの8b/10bシンボルの組み合わせでは生成されないパターンであるため、同期シンボルとして用いられる。
パラレル/シリアル変換部404は、符号化部403により変換された10ビットの符号化データを、PLL回路409(後述)で生成されたデータクロックに基づいてシリアル送信データに変換する機能を有し、変換したシリアル送信データをドライバ回路106aへ出力する。
発振器408は、装置内に存在し、リファレンスクロックを生成する機能を有する。
PLL回路409は、発振器408で生成されたリファレンスクロックから、データ送受信に用いる高速なデータクロックを生成する機能を有する。
CDR回路405は、PLL回路409を含み、レシーバ回路107bで受信するシリアルデータに含まれているジッタ(時間軸方向の信号のずれ)を除去するため、データクロックとシリアルデータのエッジの位相合わせを行う機能を有する。レシーバ回路107bで受信するシリアルデータは、差動信号線や入出力端子を経てレシーバ回路107bで受信されるため、ジッタが含まれている。
シリアル/パラレル変換部406は、有効なデータの前に付加された同期シンボルを検出してシンボル同期を行い、以降の有効なデータを正しい10ビットの符号化データに変換する機能を有する。ここで、差動Low固定信号及び差動High固定信号は、各差動信号線から一定時間同じ電位の信号が出力されたことにより、8b/10b方式では発生しない全ビット“0”あるいは“1”の符号化データとして受信されるため、差動Low固定信号及び差動High固定信号を検出することが可能となる。差動Low固定信号及び差動High固定信号を検出した場合は、検出したことをリンクコントローラ402まで通知する。
復号化部407は、8b/10b方式に従ってシリアル/パラレル変換部406により変換された10ビットの符号化データを8ビットの元データに復号する機能を有する。
<動作>
以降においては、本実施形態1に係る通信システムの動作について、図1から図5に示した本実施形態1の構成を参照しながら説明していく。図7には、本実施形態1に係るインターフェース回路の動作タイミングチャートを示す。ここで、図1に示した通信システムにおけるインターフェース回路は、ホスト装置100とターゲット装置101との間で対称的に接続された構成であるため、差動信号線対102を介して接続されたドライバ回路106aとレシーバ回路107bの動作についてのみ説明する。
ホスト装置100に送信対象データがない期間、ドライバ回路106aはパワーダウン状態である、つまり差動ドライバ201は、ディセーブル状態であり、D+信号線とD−信号線とは双方とも接地され0Vとなり、差動振幅が0の状態である。このとき、レシーバ回路107bもパワーダウン状態である。
時刻T1において、ホスト装置100に送信対象データが発生すると、制御部108aによりドライバモード制御信号DMODEが稼動モードに遷移する。ドライバモード制御信号DMODEが稼動モードに遷移すると、ドライバ制御部202がドライバイネーブル信号DEをHighとし、差動ドライバ201はイネーブル状態となる。差動ドライバ201は、差動Low固定信号を出力し、D−信号線は0.4V(差動信号のプラス側の電位VDP)付近に遷移する一方、D+信号線は0V(差動信号のマイナス側の電位VDN)付近のまま維持される。
D−信号線が0.4Vに遷移する途中の時刻T2において、振幅検知回路302が、差動信号線対102の振幅の大きさが閾値VTHである0.2V以上になったことを検知し、レシーバ制御部303はレシーバイネーブル信号REをHighとし、差動レシーバ301はイネーブル状態となる。
時刻T3において、D−信号線が0.4Vに到達すると、差動レシーバ301は、差動Low固定信号を受信する。
時刻T4において、ドライバ回路106aは、送信対象データの送信に先行して同期シンボルの送信を開始する。また、レシーバ回路107bが差動Low固定信号を受信したことにより、レシーバモード制御信号RMODEは制御部108bによって稼動モードとなる。レシーバモード制御信号RMODEが稼動モードとなると、ターゲット装置101は受信したデータを処理できる状態になり、更に、振幅検知回路制御部304により、振幅検知回路302はディセーブル状態となる。その後、同期シンボルを受信し、シンボル同期が行われる。
時刻T5において、一定の同期シンボルの送信を終えたドライバ回路106aは、パケット単位の送信対象データを送信し、レシーバ回路107bは、パケットを受信する。ここで、パケットとは、有効データの前後に、それぞれSOP(Start Of Packet)やEOP(End Of Packet)の機能を持たせた特殊なKシンボルを付加し、それにより、受信側が有効データの先頭と末尾を判別できるようにしたデータ列である。
時刻T6において、ドライバ回路106aはパケットを送信し終えると、差動High固定信号を送信する。レシーバ回路107bでは、差動レシーバ301が差動High固定信号を受信する。
時刻T7において、レシーバ回路107bが差動High固定信号を受信して、制御部108bまで差動High固定信号を受信したことが伝えられると、制御部108bによりレシーバモード制御信号RMODEは非稼動モードになる。レシーバモード制御信号RMODEが非稼動モードになると、振幅検知回路制御部304は、振幅検知回路302をイネーブル状態とする。
時刻T8において、振幅検知回路302は、差動信号線対102の振幅の大きさが閾値VTHである0.2Vより小さくなったのを検知し、レシーバ制御部303はレシーバイネーブル信号REをLowとし、差動レシーバ301はディセーブル状態となる。
ここで、振幅検知回路302は、差動High固定信号、つまり時刻T6からT7まで連続して出力されるD+信号線の0.4Vの信号とD−信号線の0Vの信号とを検出することにより、振幅検知回路302は、速やかに安定した状態で閾値VTH未満を検知することとなる。
これにより、電圧駆動型ドライバを用いない簡素化された構成で、ドライバ回路106aはレシーバ回路107bに対し、パワーダウン状態と通常状態との切り換えタイミングを通知することができる。
<実施形態2>
上記の実施形態1においては、ドライバ回路106aは、データを送信しない期間の差動信号線対102の信号線それぞれの電位を0Vに保ったが、実施形態2では、データを送信しない期間の差動信号線対102の信号線それぞれの電位を差動信号のプラス側の電位VDPよりも高い、プルアップ電位VPUに保つこととした。プルアップ電位VPUは、ここでは1.2Vに設定することとする。
<構成>
本実施形態2における通信システムは、図1の通信システムのドライバ回路106aを、図8に示すドライバ回路500(後述)に、レシーバ回路107bを、図10に示すレシーバ回路600(後述)に置き換えたものとする。
本実施形態2におけるドライバ回路500の詳細構成を図8に示す。本実施形態2におけるドライバ回路500は、差動ドライバ501、ドライバ制御部502及びプルアップ抵抗503を備える。
差動ドライバ501の詳細構成を図9に示す。
差動ドライバ501は、インバータ1101、Pチャネルトランジスタ1102、Pチャネルトランジスタ1103、Nチャネルトランジスタ1104、Nチャネルトランジスタ1105、レギュレーター1106及びトランジスタ1107を備え、差動信号線を介して差動信号を送信する機能を有する。インバータ1101からレギュレーター1106までは、差動ドライバ201のインバータ1001からレギュレーター1006までと同様である。
差動ドライバ501は、通常状態、つまりドライバイネーブル信号DEがHighの場合において、入力信号Data_InがHighのときには、差動High信号を出力し、入力信号Data_InがLowのときには、差動Low信号を出力する。
ドライバイネーブル信号DEがLowの場合は、トランジスタ1107がOFFとなり、差動信号線対102はハイインピーダンス状態になる。このとき、差動信号線対102の電位は1.2Vの電源に接続されたプルアップ抵抗503によりプルアップ電位VPUに維持される。また、このとき、レギュレーター1106には電流が流れないため、差動ドライバ501の電力の消費を抑制できる。
ドライバ制御部502は、ドライバ制御部202と同様の機能を有する。
プルアップ抵抗503は、一端を差動信号線対102ともう一端を1.2Vの電源と接続され、差動信号線対102がハイインピーダンス状態のときに、差動信号線対102をプルアップ電位VPUに保つ機能を有する。なお、プルアップ抵抗503の抵抗値は、パワーダウン状態での消費電流を削減するため、数10kΩから100kΩ以上であることが望ましい。
本実施形態2におけるレシーバ回路600の詳細構成を図10に示す。本実施形態2におけるレシーバ回路600は、差動レシーバ601、レベル検知回路602、レシーバ制御部603及びレベル検知回路制御部604を備える。
レベル検知回路602は、CMOSバッファのようなデジタル回路で構成され、D+信号線の電位を検知する機能を有する。具体的には、D+信号線の電位が、プルアップ電位VPUと差動信号のプラス側の電位VDPとの間に設定されている閾値電位V’TH以上である場合に、差動信号線がプルアップ電位VPUであると検知し、D+信号線の電位が閾値電位V’THより低い場合に、差動信号線がプルアップ電位VPUでないと検知する。レベル検知回路602は、差動信号線を安定して検出するため、ヒステリシス特性を持たせることが望ましい。
レベル検知回路制御部604は、レベル検知回路602のイネーブル状態とディセーブル状態とを制御する機能を有する。具体的には、レシーバモード制御信号RMODEが非稼動モードを示す期間は、レベル検知回路602をイネーブル状態とし、レシーバモード制御信号RMODEが稼動モードを示す期間では、レベル検知回路602をディセーブル状態とする。
ここで、レベル検知回路602のディセーブル状態とは、レベル検知結果にマスク処理を行い、レベル検知結果を無効化する、ここでは、レベル検知回路602が常に差動信号線がプルアップ電位VPUでないと検知しているとみなすことを示す。これにより、レベル検知回路602が通常状態の差動信号を検知し、通常状態からパワーダウン状態へと切り換えることを防ぐことができる。
<動作>
本実施形態2に係るインターフェース回路の動作タイミングチャートを図11に示す。
ホスト装置100において、送信対象データがない期間、ドライバ回路500は、パワーダウン状態であり、その期間の差動信号線対102は、プルアップ抵抗503により、1.2Vのプルアップ電位VPUに維持される。このとき、レシーバ回路600もパワーダウン状態である。
図11の時刻T1において、ホスト装置100に送信対象データが発生すると、制御部108aによりドライバモード制御信号DMODEが稼動モードに遷移する。ドライバモード制御信号DMODEが稼動モードに遷移すると、ドライバ制御部502がドライバイネーブル信号DEをHighとし、差動ドライバ501はイネーブル状態となる。差動ドライバ501はイネーブル状態になると、差動Low固定信号を出力する。
D+信号線が0Vに遷移する途中の時刻T2において、レベル検知回路602が、D+信号線の電位が閾値電位V’THより低くなったことを検知すると、レシーバ制御部603によりレシーバイネーブル信号REがHighとなり、差動レシーバ601がイネーブル状態となる。ここで、D+信号線からはより低い電位である0Vの信号が出力され続けるため、ビット遷移せず電位が遷移する。そのため、レシーバ回路600は、0.4Vの信号が出力されるD−信号線を検知するよりも確実に、差動信号線の電位が閾値電位V’TH以下に遷移したことを検知することができ、更にビット遷移しないため、安定した電位を検知することができる。
時刻T3において、D+信号線の電位が0Vに、D−信号線の電位が0.4Vに到達すると、レシーバ回路600は差動Low固定信号を受信する。
時刻T4において、ドライバ回路500は、送信対象データの送信に先駆けて同期シンボルの送信を開始する。また、レシーバ回路600が差動Low固定信号を受信すると、制御部108bによりレシーバモード制御信号RMODEは稼動モードとなり、ターゲット装置101は受信したデータを処理できる状態になる。その後、同期シンボルを受信し、シンボル同期が行われる。
時刻T5において、一定の同期シンボルの送信を終えたドライバ回路500は、パケット単位のデータを送信し、レシーバ回路600は、パケットを受信する。
時刻T6において、ドライバ回路500はパケットを送信し終えると、差動High固定信号の送信を開始する。レシーバ回路600は、差動High固定信号を受信する。
時刻T7において、ドライバ回路500が差動High固定信号を送信し終えると、制御部108aによりドライバモード制御信号DMODEは非稼動モードとなる。ドライバモード制御信号DMODEは非稼動モードとなると、ドライバ制御部502によりドライバイネーブル信号DEはLowとなり、差動ドライバ501はディセーブル状態となる。その後、D+信号線は、0.4V付近からプルアップ電位VPUである1.2V付近に遷移を開始する。一方、レシーバ回路600が差動High固定信号を受信して、制御部108bまで差動High固定信号を受信したことが伝えられると、制御部108bによりレシーバモード制御信号RMODEは非稼動モードとなり、ターゲット装置101はそれ以降受信するデータの処理は行わない。これにより、時刻T7から時刻T8までの不定な期間に受信したデータを誤って処理することを防ぐことができる。
時刻T8において、レベル検知回路602が、D+信号線の電位が閾値電位V’TH以上になったのを検知し、レシーバ制御部603により、レシーバイネーブル信号REがLowとなり、差動レシーバ601はディセーブル状態となる。
これにより、電圧駆動型ドライバを用いない簡素化された構成で、ドライバ回路500はレシーバ回路600に対し、パワーダウン状態と通常状態との切り換えタイミングを通知することができる。
<補足>
以上、本発明に係るドライバ回路、レシーバ回路及びそれらを含む通信システムの制御方法について、実施形態1,2を例として説明したが、例示した通信システムを以下のように変形することも可能であり、本発明は上述の実施形態で示した通りの通信システムに限られないことは勿論である。
(1)上述の実施形態では、ドライバ回路は、パワーダウン状態から通常状態に遷移するときに差動Low固定信号、通常状態からパワーダウン状態に遷移するときには差動High固定信号を出力したが、ドライバ回路は、パワーダウン状態から通常状態に遷移するときに差動High固定信号、通常状態からパワーダウン状態に遷移するときには差動Low固定信号を出力することとしてもよい。実施形態2の場合に、レシーバ回路600はD−信号線の電位を検知することで、D+信号線を検知するよりも確実に差動信号線の電位が閾値電位V’THより低くなったことを検知でき、また、プルアップ電位VPUまで遷移するときも差動信号のプラス側の電位VDPから遷移を開始するため、D+信号線を検知するよりも早く閾値電位V’TH以上になったことを検知できる。
(2)ドライバ回路は、差動Low固定信号及び差動High固定信号を出力しないこととしてもよい。
図12に、差動Low固定信号及び差動High固定信号を出力しないときのインターフェース回路の動作タイミングを示す。
このときの通信システムの構成は、実施形態2の通信システムのレシーバ回路600を図13に示すレシーバ回路700に置き換えたものとし、プルアップ抵抗503は3.3Vの電源電圧に接続されることとして以下説明を行う。
レシーバ回路700は、差動レシーバ701、レベル検知回路702及びレシーバ制御部703を備える。差動レシーバ701とレシーバ制御部703とは、レシーバ回路600の差動レシーバ601、レシーバ制御部603と同様の機能を有する。レベル検知回路702は、D+信号線とD−信号線との双方と接続され、双方の電位を検知する機能を有する。
時刻T1において、ホスト装置100に送信データが発生すると、制御部108aによりドライバモード制御信号DMODEが稼動モードに遷移する。ドライバモード制御信号DMODEが稼動モードに遷移すると、ドライバ制御部502がドライバイネーブル信号DEをHighとし、差動ドライバ501はイネーブル状態となる。差動ドライバ501はイネーブル状態になると、差動Low信号及び差動High信号を出力し、これにより差動信号線の電位は差動信号のプラス側の電位VDP及び差動信号のマイナス側の電位VDNに遷移する。
差動信号線の電位が差動信号のプラス側の電位VDP及び差動信号のマイナス側の電位VDNに遷移する途中の時刻T2において、レシーバ回路700は、差動信号線の少なくとも一方の電位が閾値電位V”THより低くなったのを検知して、レシーバ制御部703は、レシーバイネーブル信号REをHighとすることで、差動レシーバ701がイネーブル状態となり、レシーバモード制御信号RMODEは稼動モードとなる。
時刻T3から時刻T4の動作については、実施形態2の時刻T4から時刻T5の動作と同様であり、ドライバ回路500は同期シンボルの送信、パケットの送信を行い、レシーバ回路700は同期シンボルを受信し、シンボル同期を行い、パケットを受信する。
時刻T5において、ドライバ回路500がパケットの送信を終了すると、制御部108aによりドライバモード制御信号DMODEは非稼動モードとなる。ドライバモード制御信号DMODEが非稼動モードとなると、ドライバ制御部502によりドライバイネーブル信号DEがLowになり、差動ドライバ501がディセーブル状態となる。その後、差動信号線対102はプルアップ電位VPUに遷移を開始する。
時刻T6において、レシーバ回路700は、差動信号線の少なくとも一方の電位が閾値電位V”TH以上になったのを検知したことにより、レシーバ制御部703は、レシーバイネーブル信号REをLowとし、差動レシーバ701がディセーブル状態となり、制御部108bによってレシーバモード制御信号RMODEは非稼動モードとなる。
このとき、レベル検知回路702は、両方の差動信号線を検知し、各検知結果を論理和、論理積等したものを最終的な検知結果としてもよい。
また、レシーバ制御部703は、図14に示すレシーバ制御部800のようにレシーバ制御部703の中にレベル検知回路702を含むような構成としてもよい。レシーバ制御部800は、レベル判定回路801、レベル判定回路802及びNAND回路803を含み、レベル判定回路801がD+信号線の電位を検知し、レベル判定回路802がD−信号線の電位を検知し、双方の結果を入力としてNAND回路803がレシーバイネーブル信号REを出力する。このとき、レシーバイネーブル信号REをそのままレシーバモード制御信号RMODEとしてもよい。
しかし、この構成では、差動信号線がプルアップ電位VPUから差動信号のプラス側の電位VDP及び差動信号のマイナス側の電位VDNに遷移するとき、または差動信号のプラス側の電位VDP及び差動信号のマイナス側の電位VDNからプルアップ電位VPUに遷移するときに、ビットが遷移し、閾値電位V”TH付近で不定な期間が発生してしまう。このため、プルアップ抵抗により差動信号線対102をプルアップする場合には、実施形態2の方がよい実施形態であるといえる。
(3)上述の実施形態では、差動ドライバはレギュレーターにより電圧駆動することとしたが、差動ドライバは、定電流源により電流駆動することとしてもよい。
(4)上述の実施形態では、ドライバ制御部202は、制御部108aが制御するドライバモード制御信号DMODEに応じてドライバイネーブル信号DEを制御していたが、制御部108aにドライバ制御部202を含み、そこから直接ドライバイネーブル信号DEを出力する構成としてもよい。
(5)上述の実施形態では、レシーバ制御部303は、振幅検知回路302からHighを受け取ると、レシーバイネーブル信号REをHighとし、振幅検知回路302からLowを受け取ると、レシーバイネーブル信号REをLowとしたが、安定したレシーバイネーブル信号REを出力するために、例えば、振幅検知回路302よりHighを所定数以上受け取ったら、レシーバイネーブル信号REをHighとし、Lowを所定数以上受け取ったら、レシーバイネーブル信号REをLowとするとしてもよい。これにより、本来切り換えるべきではない場合において、差動信号線の電位の遷移を検知したときに、差動レシーバの切り換えを防ぐことができる。
(6)上述の実施形態では、ターゲット装置101は半導体メモリーカードとしたが、ターゲット装置101は通信デバイス、ディスプレイ装置やカメラ装置等であってもよい。ターゲット装置101が通信デバイスであった場合には、バックエンド部109には、RF(Radio Frequency)トランシーバ、ベースバンド回路やMAC(Media Access Control)回路を含む通信モジュールを用いる。ターゲット装置101が、ディスプレイ装置やカメラ装置のように、ホスト装置100との間で単方向の高速伝送を行う場合は、インターフェース回路104には、ドライバ回路106かレシーバ回路107の一方をそれぞれ備えていればよい。また、ホスト装置100がターゲット装置101に対してクロックを送信する構成であってもよい。
(7)上述の実施形態では、符号化部403や復号化部407における符号化方式は、8b/10b方式を使用したが、64b/66b方式やその他の方式を採用してもよい。
(8)上述の実施形態1では、ドライバ回路106はプルダウン抵抗を用いず、差動ドライバ201がパワーダウン状態の差動信号線対を0Vに保ったが、ドライバ回路106が接地されたプルダウン抵抗を備え、プルダウン抵抗により差動信号線を0Vに保つとしてもよい。このときの、図2に示す差動ドライバ201の詳細構成は、図9に示す差動ドライバ501と同様のものであり、ドライバイネーブル信号DEがLowのときに、差動信号線対102はハイインピーダンス状態となり、その際プルダウン抵抗により差動信号線対102は双方とも0Vに保たれる。
(9)上述の実施形態1では、振幅検知回路302は、+端子をD−信号線と、−端子をD+信号線と接続し、+端子の入力電位から−端子の入力電位を減算して得られる電位差を差動振幅として検知したが、振幅検知回路は差動振幅の絶対値を検知することとしてもよい。このとき、振幅検知回路の構成は、振幅検知回路302と同様のコンパレータと、+端子をD+信号線と、−端子をD−信号線と接続し、+端子の入力電位から−端子の入力電位を減算して得られる電位差を差動振幅として検知するコンパレータとをOR接続したものとなる。
(10)上述の実施形態では、振幅検知回路302及びレベル検知回路602は、CMOSバッファのようなデジタル回路で実現されたものであることにしたが、振幅検知回路302及びレベル検知回路602は、アナログ回路のコンパレータを含むシュミットトリガ回路で実現されることとしてもよい。また、振幅検知回路302及びレベル検知回路602のディセーブル状態とは、電源供給を停止した状態としてもよい。
(11)上述の実施形態2では、プルアップ抵抗503は、ドライバ回路500側の差動信号線上に接続されていたが、ドライバ回路500側に限定されず、レシーバ回路600との間の差動信号線上に接続されていればよい。更に、プルアップ抵抗503は、外付けの抵抗器だけでなく、半導体チップ内のトランジスタで形成されたオンチップ抵抗であってもよく、その場合は、ドライバ回路500がパワーダウン状態のときのみプルアップ抵抗がプルアップ電位に接続される構成であってもよい。
(12)上述の各実施形態及び各変形例を、部分的に組み合わせてもよい。
以下、更に本発明の一実施形態に係るドライバ回路、レシーバ回路及びそれらを含む通信システムの制御方法の変形例と各効果について説明する。
(a)本発明の一実施形態に係るレシーバ回路(図4参照)は、対をなす差動信号線を介してドライバ回路と接続されるレシーバ回路であって、前記差動信号線を介して前記ドライバ回路から送られる所定の符号化伝送方式により符号化されたデータである差動信号を受信する差動レシーバ(差動レシーバ301)と、前記ドライバ回路による、前記符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号の送出により、一定電位に保たれていた当該差動信号線の電位の状態が第一状態になったことを検知する検知回路(振幅検知回路302)と、前記検知回路が第一状態を検知したときに、前記差動レシーバをディセーブルからイネーブルへと切り換えるレシーバ制御手段(レシーバ制御部303)とを備える。
ここで、第一固定差動信号とは、例えば、差動Low固定信号のことであり、長い期間とは、明細書記載の一定時間のことである。つまり、差動Low固定信号は、符号化伝送方式である8b/10b方式に従い符号化すると最長でも5ビット分の送信時間しか同じ電位の信号は出力されないところ、6ビット分の時間以上同じ電位が連続する。また、差動レシーバのイネーブル状態とは、差動信号を受信できる状態であり、差動レシーバ内に定常的に電流が流れるため電力を消費する。差動レシーバのディセーブル状態とは、差動信号を受信できない状態であり、電流が流れないため、電力の消費を抑制できる。レシーバ回路においては、差動レシーバがディセーブルされた状態をパワーダウン状態、差動レシーバがイネーブルされた状態を通常状態とする。
これにより、レシーバ回路は、ドライバ回路による第一固定差動信号の出力により、一定電位に保たれていた差動信号線の電位の状態が第一状態に遷移したことを検知し、パワーダウン状態から通常状態への切り換えを行うことができるため、簡素化されたドライバ回路によりレシーバ回路のパワーダウン状態から通常状態への切り換えタイミングを通知することができる。
なお、差動レシーバは、例えば、実施形態1の差動レシーバ301で構成され、検知回路は、例えば、実施形態1の振幅検知回路302で構成され、レシーバ制御手段は、例えば、レシーバ制御部303で構成される。
(b)前記検知回路は、前記ドライバ回路が、前記符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つものであって前記第一固定差動信号と異なる第二固定差動信号を送出したことにより、前記差動信号線の電位の状態が第二状態になったことを検知し、前記検知回路が第二状態を検知したときに、前記レシーバ制御手段は、前記差動レシーバをイネーブルからディセーブルにすることとしてもよい。
ここで、第二固定差動信号とは、例えば、差動High固定信号であり、差動High固定信号とは6ビット分以上の時間中、差動Low固定信号のときとは異なる同じ電位が連続する差動信号である。
これにより、レシーバ回路は、ドライバ回路による第二固定差動信号の出力により、差動信号線の電位の状態が第二状態に遷移したことを検知し、通常状態からパワーダウン状態への切り換えを行うことができるため、簡素化されたドライバ回路によりレシーバ回路の通常状態からパワーダウン状態への切り換えタイミングを通知することができる。
(c)前記検知回路は、前記差動信号線対の差動振幅の大きさを検知し、前記検知回路は、前記差動信号線対の差動振幅が所定の大きさに達したと判定することで、前記第一状態になったことを検知し、前記差動信号線対の差動振幅が0に近い大きさ以下になったと判定することとしてもよい。
ここで、例えば、第一状態とは、差動信号線対の振幅の大きさが閾値VTH以上になった状態であり、第二状態とは、差動信号線対の振幅の大きさが閾値VTHより小さい状態である。
これにより、検知回路は、差動信号線対の振幅の大きさを検知するため、レシーバ回路は、検知回路が振幅の大きさが所定の大きさ、例えば、閾値VTH以上になり第一状態になったことを検知した場合は、パワーダウン状態から通常状態へと遷移し、検知回路が閾値VTHより小さくなり第二状態になったことを検知した場合は、レシーバ回路は通常状態からパワーダウン状態へと遷移することができる。
(d)更に、前記第一固定差動信号を前記差動レシーバが受信したことに基づく信号を受け取ったときは、前記検知回路をディセーブルとし、前記第二固定差動信号を前記差動レシーバが受信したことに基づく信号を受け取ったときは、前記検知回路をイネーブルとする検知回路制御手段を備えることとしてもよい。
これにより、レシーバ回路は、通常状態のときに検知回路をディセーブル状態とするため、通常状態のときにデータの伝送により振幅している差動信号線を検知し、通常状態からパワーダウン状態へと切り換えることを防ぐことができる。
(e)前記検知回路は、前記差動信号線対の少なくとも一方の電位を検知し、前記検知回路は、前記ドライバ回路による第一固定差動信号の出力により、前記差動信号線の電位が、データ伝送時の差動信号の高い側の電位より高い電位であるプルアップ電位より低い電位になったと判定することで、前記第一状態になったことを検知し、前記ドライバ回路による第二固定差動信号の出力により、差動信号線の電位がプルアップ電位に近い電位になったと判定することで、前記第二状態になったことを検知することとしてもよい。
ここで、例えば、第一状態とは、差動信号線の少なくとも一方の電位がプルアップ電位と差動信号のプラス側の電位との間に設定された閾値電位V’THよりも低い状態であり、第二状態とは、差動信号線の少なくとも一方の電位が閾値電位V’TH以上である状態である。
これにより、検知回路は、差動信号線の少なくとも一方の電位を検知するため、レシーバ回路は、検知回路が、ドライバ回路による第一固定差動信号の出力により、差動信号線の電位が、データ伝送時の差動信号のプラス側の電位より高い電位であるプルアップ電位より低い電位になったと判定することで、第一状態になったことを検知した場合は、パワーダウン状態から通常状態へと遷移し、検知回路が、ドライバ回路による第二固定差動信号の出力により、差動信号線の電位がプルアップ電位に近い電位になったと判定することで、第二状態になったことを検知した場合は、通常状態からパワーダウン状態へと遷移することができる。
(f)本発明の一実施形態に係るドライバ回路は、対をなす差動信号線を介してレシーバ回路と接続されるドライバ回路であって、データを伝送しない間は、差動信号線対を一定電位に維持する状態維持回路と、データを伝送する際には、所定の符号化伝送方式により符号化されたデータを差動信号として前記差動信号線対を介して送出するのに先行して、当該符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号を送出する差動ドライバとを備える。
これにより、ドライバ回路は、第一固定差動信号を出力することで、一定の電位に保っていた差動信号線対の電位の状態を遷移させ、レシーバ回路にパワーダウン状態から通常状態への切り換えタイミングを通知することができるため、電圧駆動型ドライバを備えない簡素化した回路構成で、レシーバ回路にパワーダウン状態から通常状態への切り換えタイミングを通知することができる。
(g)前記ドライバ回路は、更に、データを伝送しない間は、差動ドライバをディセーブルとし、データを伝送する際には、差動ドライバをイネーブルとするドライバ制御手段を備え、前記ドライバ制御手段が、前記差動ドライバをディセーブルする前に、前記差動ドライバは、前記符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保ち、前記第一固定差動信号と異なる差動信号である第二固定差動信号を送出し、差動ドライバをディセーブルすることとしてもよい。
これにより、ドライバ回路は、ドライバ制御手段により差動ドライバをディセーブルにする前に、第二固定差動信号を出力し、差動信号線対の電位の状態を遷移させることで、レシーバ回路に通常状態からパワーダウン状態への切り換えタイミングを通知することができるため、電圧駆動型ドライバを備えない簡素化した回路構成で、レシーバ回路に通常状態からパワーダウン状態への切り換えタイミングを通知することができる。
(h)前記状態維持回路は、前記差動ドライバ内の回路の一部であり、前記差動ドライバに、データを伝送していないときは、データ伝送時の差動信号の振幅範囲内の電位で、前記差動信号線対を一定電位に維持させることとしてもよい。
これにより、ドライバ回路は、データを送信しないときには、差動ドライバ内の回路の一部である状態維持回路が、差動ドライバに差動信号線対を一定電位に維持させ、差動振幅を0とし、データを送信するときには、差動ドライバが差動信号を出力することで差動振幅を発生させるため、レシーバ回路に通常状態とパワーダウン状態との切り換えタイミングを通知することができる。
(i)前記状態維持回路は、前記差動ドライバに、データを伝送していないときは、前記差動信号線対を0Vに維持させることとしてもよい。
ここで、状態維持回路とは、例えば、図3に示す差動ドライバ内のプルダウンイネーブル信号PEの入力に関する回路のことであり、プルダウンイネーブル信号PEがHighを示すとき、差動信号線は双方とも接地されるため、状態維持回路により差動ドライバは差動信号線対を双方とも0Vに保つことができる。
これにより、ドライバ回路は、データを送信しないときには、差動ドライバ内の回路の一部である状態維持回路が、差動ドライバに差動信号線対を0Vに維持させ、差動振幅を0とし、データを送信するときには、差動ドライバが差動信号を出力することで差動振幅を発生させるため、レシーバ回路に通常状態とパワーダウン状態との切り換えタイミングを通知することができる。
(j)前記状態維持回路は、データを伝送していないときに、前記差動信号線対をデータ伝送時の差動信号の高い側の電位より高い電位であるプルアップ電位に維持するプルアップ抵抗であることとしてもよい。
これにより、ドライバ回路は、データを送信しないときには、状態維持回路、ここではプルアップ抵抗により差動信号線対を差動信号のプラス側の電位よりも高いプルアップ電位に維持し、データを送信するときには、データ送信に先行して第一固定差動信号を出力し、データ送信を終了するときには、ドライバ制御手段により差動ドライバをディセーブルにする前に、第二固定差動信号を出力するため、レシーバ回路に通常状態とパワーダウン状態との切り換えタイミングを通知することができる。
(k)本発明の一実施形態に係る通信システムは、対をなす差動信号線を介して接続されるドライバ回路とレシーバ回路とを備える通信システムであって、前記ドライバ回路は、データを伝送しない間は、差動信号線対を一定電位に維持する状態維持回路と、データを伝送する際には、所定の符号化伝送方式により符号化されたデータを差動信号として前記差動信号線対を介して送出するのに先行して、当該符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号を送出する差動ドライバとを備え、前記レシーバ回路は、前記差動信号線を介して差動信号を受信する差動レシーバと、前記ドライバ回路による前記第一固定差動信号の送出により前記差動信号線の電位の状態が第一状態になったことを検知する検知回路と、前記検知回路が第一状態を検知したときに、前記差動レシーバをディセーブルからイネーブルへと切り換えるレシーバ制御手段とを備える。
これにより、上述の通信システムは、ドライバ回路が、送信対象データを送る際の符号化伝送方式では発生しない第一固定差動信号を出力することにより、一定電位に保っていた差動信号線の電位の状態を変化させることで、レシーバ回路に対しパワーダウン状態から通常状態への切り換えタイミングを通知し、レシーバ回路がパワーダウン状態から通常状態へと遷移することができるため、電圧駆動型ドライバを含まない簡素化されたドライバ回路により、レシーバ回路がパワーダウン状態から通常状態へと切り換えるタイミングを通知する通信システムを実現できる。
本発明は、回路構成を複雑にすることなく、ドライバ回路とレシーバ回路との間で同期した確実なパワーダウン制御を行うドライバ回路、レシーバ回路及びそれらを含む通信システムの制御方法に適用でき、有用である。
100 ホスト装置
101 ターゲット装置
102、103 差動信号線
104 インターフェース回路
105 データ処理部
106、500 ドライバ回路
107、600、700 レシーバ回路
108 制御部
109 バックエンド部
201、501 差動ドライバ
202、502 ドライバ制御部
301、601、701 差動レシーバ
302 振幅検知回路
303、603、703 レシーバ制御部
304 振幅検知回路制御部
401 データ変換部
402 リンクコントローラ
403 符号化部
404 パラレル/シリアル変換部
405 CDR回路
406 シリアル/パラレル変換部
407 復号化部
408 発信器
409 PLL回路
503 プルアップ抵抗
604 レベル検知回路制御部

Claims (12)

  1. 対をなす差動信号線を介してドライバ回路と接続されるレシーバ回路であって、
    前記差動信号線を介して前記ドライバ回路から送られる所定の符号化伝送方式により符号化されたデータである差動信号を受信する差動レシーバと、
    前記ドライバ回路による、前記符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号の送出により、一定電位に保たれていた当該差動信号線の電位の状態が第一状態になったことを検知する検知回路と、
    前記検知回路が第一状態を検知したときに、前記差動レシーバをディセーブルからイネーブルへと切り換えるレシーバ制御手段とを備えることを特徴とするレシーバ回路。
  2. 前記検知回路は、前記ドライバ回路が、前記符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つものであって前記第一固定差動信号と異なる第二固定差動信号を送出したことにより、前記差動信号線の電位の状態が第二状態になったことを検知し、
    前記検知回路が第二状態を検知したときに、前記レシーバ制御手段は、前記差動レシーバをイネーブルからディセーブルにすることを特徴とする請求項1に記載のレシーバ回路。
  3. 前記検知回路は、前記差動信号線対の差動振幅の大きさを検知し、
    前記検知回路は、前記差動信号線対の差動振幅が所定の大きさに達したと判定することで、前記第一状態になったことを検知し、前記差動信号線対の差動振幅が0に近い大きさ以下になったと判定することで、前記第二状態になったことを検知することを特徴とする請求項2に記載のレシーバ回路。
  4. 更に、前記第一固定差動信号を前記差動レシーバが受信したことに基づく信号を受け取ったときは、前記検知回路をディセーブルとし、前記第二固定差動信号を前記差動レシーバが受信したことに基づく信号を受け取ったときは、前記検知回路をイネーブルとする検知回路制御手段を備えることを特徴とする請求項3に記載のレシーバ回路。
  5. 前記検知回路は、前記差動信号線対の少なくとも一方の電位を検知し、
    前記検知回路は、前記ドライバ回路による第一固定差動信号の出力により、前記差動信号線の電位が、データ伝送時の差動信号の高い側の電位より高い電位であるプルアップ電位より低い電位になったと判定することで、前記第一状態になったことを検知し、前記ドライバ回路による第二固定差動信号の出力により、差動信号線の電位がプルアップ電位に近い電位になったと判定することで、前記第二状態になったことを検知することを特徴とする請求項2に記載のレシーバ回路。
  6. 対をなす差動信号線を介してレシーバ回路と接続されるドライバ回路であって、
    データを伝送しない間は、差動信号線対を一定電位に維持する状態維持回路と、
    データを伝送する際には、所定の符号化伝送方式により符号化されたデータを差動信号として前記差動信号線対を介して送出するのに先行して、当該符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号を送出する差動ドライバとを備えることを特徴とするドライバ回路。
  7. 前記ドライバ回路は、更に、データを伝送しない間は、差動ドライバをディセーブルとし、データを伝送する際には、差動ドライバをイネーブルとするドライバ制御手段を備え、
    前記ドライバ制御手段が、前記差動ドライバをディセーブルする前に、
    前記差動ドライバは、前記符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保ち、前記第一固定差動信号と異なる差動信号である第二固定差動信号を送出し、差動ドライバをディセーブルすることを特徴とする請求項6に記載のドライバ回路。
  8. 前記状態維持回路は、前記差動ドライバ内の回路の一部であり、前記差動ドライバに、データを伝送していないときは、データ伝送時の差動信号の振幅範囲内の電位で、前記差動信号線対を一定電位に維持させることを特徴とする請求項7に記載のドライバ回路。
  9. 前記状態維持回路は、前記差動ドライバに、データを伝送していないときは、前記差動信号線対を0Vに維持させることを特徴とする請求項8に記載のドライバ回路。
  10. 前記状態維持回路は、データを伝送していないときに、前記差動信号線対をデータ伝送時の差動信号の高い側の電位より高い電位であるプルアップ電位に維持するプルアップ抵抗であることを特徴とする請求項7に記載のドライバ回路。
  11. 対をなす差動信号線を介して接続されるドライバ回路とレシーバ回路とを備える通信システムであって、
    前記ドライバ回路は、
    データを伝送しない間は、差動信号線対を一定電位に維持する状態維持回路と、
    データを伝送する際には、所定の符号化伝送方式により符号化されたデータを差動信号として前記差動信号線対を介して送出するのに先行して、当該符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号を送出する差動ドライバとを備え、
    前記レシーバ回路は、
    前記差動信号線を介して差動信号を受信する差動レシーバと、
    前記ドライバ回路による前記第一固定差動信号の送出により前記差動信号線の電位の状態が第一状態になったことを検知する検知回路と、
    前記検知回路が第一状態を検知したときに、前記差動レシーバをディセーブルからイネーブルへと切り換えるレシーバ制御手段とを備えることを特徴とする通信システム。
  12. 対をなす差動信号線を介して接続されるドライバ回路とレシーバ回路とを備える通信システムにおける制御方法であって、
    データを伝送しない間は、前記ドライバ回路が、差動信号線対を一定電位に維持する状態維持ステップと、
    データを伝送する際には、前記ドライバ回路が、所定の符号化伝送方式により符号化されたデータを差動信号として前記差動信号線対を介して送出するのに先行して、当該符号化伝送方式により定まる差動信号線の電位固定の最長期間よりも長い期間中、前記差動信号線対の各線を各々別の特定電位に保つ第一固定差動信号を送出する送出ステップと、
    前記レシーバ回路が、前記差動信号線を介して差動信号を受信する受信ステップと、
    前記レシーバ回路が、前記第一固定差動信号の送出により一定電位に保たれていた前記差動信号線の電位の状態が第一状態になったことを検知する検知ステップと、
    前記レシーバ回路が、前記検知ステップが第一状態を検知したときに、前記受信ステップを行う差動レシーバをディセーブルからイネーブルへと切り換えるレシーバ制御ステップとを含むことを特徴とする制御方法。
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