JPWO2011052431A1 - 電子文書を編集するためのシステム、方法、およびプログラム - Google Patents

Abstract

改善された電子文書を編集するためのシステムを提供する。システムは、編集対象の電子文書に適用されるテーマを識別する手段と、電子文書および編集対象文書に挿入される１以上の部品のプレビューを表示する手段を備える。プレビューは、識別されたテーマを１以上の素材に適用して形成され、部品の挿入前に表示される。プレビューは、識別されたテーマと関連する１以上の属性パラメータの組を１以上の部品に適用して形成されることが好ましい。さらに、システムは、編集対象の文書内の素材を挿入する場所を選択する手段をさらに備え、選択された場所の情報に応じて属性パラメータの組を特定し、特定されたパラメータが適用された部品のプレビューが表示されることが好ましい。

Description

本発明は、一般的には、グラフィカル・ユーザ・インターフェースに関し、より詳細には、本発明は、電子文書を編集するためのシステム、方法、およびプログラムに関する。

近年のインターネットの普及により、企業や個人がマルチメディアのウェブ・コンテンツを作成してインターネット上で公開することが日常的に行われている。通常、ウェブ・コンテンツは、ＨＴＭＬ言語やＸＭＬ言語の形式に従うマルチメディア構造化電子文書として作成される。

ウェブ・コンテンツの作成を支援するために、作成・編集時にディスプレイ画面で見たものが、そのままＨＴＭＬ文書等のウェブ・コンテンツとして出力できるエディタを備えるオーサリング・ソフトウェアが提供されている。そのようなエディタは、ＷＹＳＩＷＹＧ（Ｗｈａｔ Ｙｏｕ Ｓｅｅ Ｉｓ Ｗｈａｔ Ｙｏｕ Ｇｅｔ）エディタと称される。例えば、出願人であるインターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションは、ＩＢＭ ＷｅｂＳｐｈｅｒｅ Ｓｔｕｄｉｏ Ｈｏｍｅｐａｇｅ Ｂｕｉｌｄｅｒ（Ｒ）を、ＷＹＳＩＷＹＧエディタを備えるソフトウェアとして提供している。

業界の各社も、オーサリング・ソフトウェアを開発している。背景技術として、例えば、特開平９−６５７３号公報（特許文献１）は、オーサリングツール等による編集画面上のステージに貼り付けられるイメージ画の配色を適切かつ簡単に調整することができるようにするシステムを開示する。システムでは、所定の色調を言葉で表現したものである各種のイメージ表現句が保持されており、各イメージ表現句はそれぞれが所定範囲の色相を持っている。編集画面において、イメージ画（静止画）がステージ内の所定の位置に貼り付けられと、イメージ画の配色に基づき、その平均色が算出される。次に、保持されている各種のイメージ表現句の中から、その平均色を包含する色相を持つイメージ表現句が選出され、選出したものが表示装置に表示される。操作者がこれらのイメージ表現句の中から所望のイメージ表現句を選択すると、イメージ画の平均色が、操作者の選択したイメージ表現句の色相範囲の中心に移行するように、当該イメージ画の色相が変換される。

他の背景技術として、特開平９−１６７９７号公報（特許文献２）は、感性を表す用語を用いて画像の印象をオペレータに表示し、かつ表現を付加する際にデザイン・ノウハウをオペレータが利用できるようにする方法を開示する。画像は画像分解部により分解され、各分解領域の物理的な特徴量が画像特徴記憶部に記憶される。物理的な特徴量は画像解析部で処理され、視覚的な意味を持つ特徴量が全画像について生成される。感性影響度計算部は、視覚的な意味を持つ特徴量を受け取って、デザイン・ノウハウ記憶部の情報に基づいて、感性を表す用語のファクタを計算する。感性を表す用語のファクタはオペレータに表示され、オペレータは表現指示部を介して感性を表す用語を用いて所望の表現を指示する。画像表現付加部は表現についての指示を受け取り、デザイン・ノウハウ記憶部の情報を参照して画像の修正を行う。分解領域の物理的な特徴量も直ちに修正され、修正画像の印象が解析され、表示される。

他の背景技術として、特開２００３−２７１５１０号公報（特許文献３）は、ホームページに掲載される画面の、構成、背景色、画像、及び文字を、任意に選択及び指定する手段と、選択及び指定に従って自動的にホームページ用データが生成され、さらにＷＷＷサーバに自動登録される手段を設けたことを特徴とするホームページ提供装置を開示する。

他の背景技術として、特開２００５−２９２９６４号公報（特許文献４）は、オブジェクトの修飾操作を容易にする印刷データ編集装置及び印刷データ編集プログラムを開示する。修飾画面では修飾リスト欄で修飾リストを選択ができ、全レベル表示チェックボックスがチェックされていると、全レベルの修飾イメージがレベル順に、プレビュー欄の横方向に横リストボックスで選択された数を並べ、縦リストボックスで選択された行数表示される。そして、プレビュー欄の印刷イメージの選択により修飾レベルを選択でき、図では修飾イメージが選択されている。そして、ＯＫが選択されると、選択された修飾リストの修飾レベルの修飾内容が編集中のオブジェクトに適応される。尚、修飾画面では、修飾レベルスライダで修飾リストの中の修飾レベルを選択でき、この際にはプレビュー欄には選択された修飾レベルの修飾イメージのみが表示される。

他の背景技術として、特開２００７−５０９４０２号公報（特許文献５）は、文書が設計されたものより小さな解像度を有するディスプレイ上にブラウザによって表示するためのマークアップ言語で書かれた、文書内のコンテンツを変更し、かつ表示するための方法を開示する。方法は、その機能が前記ブラウザ内にコーディングされて、必要な場合、その機能が共同して、マークアップおよびスタイルに優先する別々の機能を適用するステップと、前記ディスプレイ上に前記変更された文書を表示するステップを含む。

他の背景技術として、国際公開第０２／１９１５３号パンフレット（特許文献６）は、以下の方法およびシステムを開示する。
“A method and systemfor generating a web site in accordance with received data entry (5328) bydetermining at least one characteristic of at least one web site dimension ofthe web site based on the data entry. A multi-dimensional description of theweb site (5500) is generated based on the determined characteristics. Web sitedata (5405) is retrieved in accordance with the generated multi-dimensionaldescription of the web site. The web site (5500) is generated based upon thegenerated multi-dimensional description of the web site and the retrieved website data (5405).”

他の背景技術として、米国特許第６６９７８２５号明細書（特許文献７）は、以下の技術を開示する。
“A technique formodifying a web site generated in accordance with received data entry by:determining at least one characteristic of at least one web site dimension ofthe web site based on the data entry; generating a multi-dimensionaldescription of the web site based on the determined characteristics; retrievingweb site data according to the generated multi-dimensional description of theweb site; generating the web site based upon the generated multi-dimensionaldescription of the web site and the retrieved web site data; receivingmodification data modifying at least one of the determined characteristics; andregenerating the description of the web site based upon the modifiedcharacteristics.”

特開平９−６５７３号公報 特開平９−１６７９７号公報 特開２００３−２７１５１０号公報 特開２００５−２９２９６４号公報 特表２００７−５０９４０２号公報 国際公開第０２／１９１５３号パンフレット 米国特許第６６９７８２５号明細書

Tim Brayほか著、「拡張可能なマーク付け言語（ＸＭＬ）１．１（Extensible MarkupLanguage (XML) 1.1）」、第２版、ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム（World Wide Web Consortium）、２００６年９月２９日 Bert Bosほか著、「カスケーディング・スタイル・シート レベル２ リビジョン１（ＣＳＳ２．１仕様書（Cascading Style Sheets Level 2 Revision 1 (CSS 2.1) Specification）」、ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム（World Wide WebConsortium）、２００９年９月８日 Dave Raggettほか著、「ＨＴＭＬ４．０１仕様書（HTML 4.01 Specification）」、ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム（World Wide Web Consortium）、１９９９年１２月１２日

ＩＢＭ ＷｅｂＳｐｈｅｒｅ Ｓｔｕｄｉｏ Ｈｏｍｅｐａｇｅ Ｂｕｉｌｄｅｒは、素材ビューから素材（文書の部品の一種）のプレビューを選択し、ドラッグ・アンド・ドロップをすることのような素材挿入アクションを実行することによって編集対象の文書に素材を挿入する機能をユーザに提供する。ＩＢＭ ＷｅｂＳｐｈｅｒｅ Ｓｔｕｄｉｏ Ｈｏｍｅｐａｇｅ Ｂｕｉｌｄｅｒでは、編集対象文書にテーマが選択されている場合、ドラッグ・アンド・ドロップに応答して素材にテーマを適用し、編集文書に挿入する。

しかし、ユーザは、素材が挿入されなければ素材がどのように最終的に見えるかが認識することができない。そのため、例えば、実際に挿入されテーマが適用された素材がユーザの事前のイメージと異なる場合に、何度も適切な素材を探す手間を強いられる可能性がある。ユーザの利便性を低下させるこの課題は、いずれの背景技術によっても解決をすることができない。

したがって、本発明の目的の１つは、電子文書の編集を効率的に支援するシステム、ソフトウェア、および方法を提供することである。

上記の目的を達成するために、電子文書を編集するためのシステムが提供される。システムは、編集対象の文書に適用されるテーマを識別する手段と、編集対象の文書および当該文書に挿入される１以上の部品のプレビューを表示する手段を備える。プレビューは、識別されたテーマを１以上の部品に適用して形成され、部品の挿入前に表示される。プレビューは、識別されたテーマと関連する１以上の属性パラメータの組を１以上の部品に適用して形成されることが好ましい。

システムは、所定のユーザ・アクションに応じて、１以上の部品のうちの少なくとも１つを識別し、編集対象の文書に挿入する手段をさらに備えることが好ましい。所定のユーザ・アクションの一例は、ドラッグ・アンド・ドロップである。また、システムは、１以上の部品のうちの少なくとも１つを編集対象の文書に挿入する場合に、属性パラメータの組の少なくとも一部を適用して当該部品を変換する手段をさらに備えることが好ましい。

システムは、編集対象の文書内の部品を挿入する場所を選択する手段をさらに備え、選択された場所の情報に応じて属性パラメータの組を特定し、特定されたパラメータが適用された部品のプレビューが表示されるようにすることが好ましい。

さらに、編集対象の文書に適用される属性パラメータの一部をユーザに選択させる手段をさらに備え、選択された属性パラメータの一部を適用された部品のプレビューが表示されるようにすることが好ましい。この場合に、選択された属性パラメータの一部を適用された部品を、編集対象文書に挿入する手段をさらに備えるようにすることができる。

以上、電子文書を編集するためのシステムとして本発明の概要を説明したが、本発明は、プログラム、プログラム製品、ソフトウェア、ソフトウェア製品、方法として把握することもできる。プログラム製品ないしソフトウェア製品は、例えば、前述のプログラム、ソフトウェアを格納した記憶媒体を含め、あるいはプログラム、ソフトウェアを伝送する媒体を含めることができる。

上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの構成要素のコンビネーションまたはサブコンビネーションもまた、発明となり得ることに留意すべきである。

本発明の実施形態おけるデータ処理システムの外観の一例を示した図である。 本発明の実施形態おけるデータ処理システムを実現するのに好適な情報処理装置のハードウェア構成の一例を示した図である。 本発明の実施形態におけるオーサリング・システムの機能ブロック図である。 本発明の実施形態におけるオーサリング・システムの動作を表現するフローチャートである。 本発明の第１の実施形態におけるオーサリング・システムの動作を表現するフローチャート（前半）である。 本発明の第１の実施形態におけるオーサリング・システムの動作を表現するフローチャート（後半）である。 本発明の第２の実施形態におけるオーサリング・システムの動作を表現するフローチャート（前半）である。 本発明の第２の実施形態におけるオーサリング・システムの動作を表現するフローチャート（後半）である。 本発明の実施形態のオーサリング・システムのグラフィカル・ユーザ・インターフェースの一例（テーマ未設定）である。 本発明の実施形態のオーサリング・システムのグラフィカル・ユーザ・インターフェースの一例（テーマ設定済、素材挿入前）である。 本発明の実施形態のオーサリング・システムのグラフィカル・ユーザ・インターフェースの一例（テーマ設定済、素材挿入後）である。 本発明の実施形態におけるテーマの一例である。 本発明の実施形態における編集対象文書のＨＴＭＬソースの一例（素材挿入前）である。 本発明の実施形態における編集対象文書のＨＴＭＬソースの一例（素材挿入後）である。

以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて詳細に説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。

また、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、実施の形態の記載内容に限定して解釈されるべきものではない。また、実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須とは限らないことに留意されたい。実施の形態の説明の全体を通じて同じ要素には同じ番号を付している。

本発明の実施形態は、スタンドアロンの情報処理装置にオーサリング・ソフトウェアが導入されたオーサリング・システム１００を含む。図１は、本発明の実施の形態によるオーサリング・システム１００の外観の一例を示す。本発明の実施の形態によるオーサリング・システムは、キーボード６、マウス７、および表示装置１１を含む。

ユーザは、オーサリング・システムの表示装置１１に作業状況の情報などを視覚的に提示するウィンドウ・ベースのグラフィカル・ユーザ・インターフェースを通じて、キーボード６、マウス７などの入力デバイスを操作し、電子文書の一種であるウェブページを対話的に編集することができる。ウインドウには、ＷＹＳＩＷＹＧエディタおよび複数の素材のプレビューを表示し、それらから選択された素材を編集対象の文書に挿入する機能をユーザに提供する素材ビューが同時に表示される。

本発明の実施形態において、編集対象の文書にテーマが設定された場合、ＷＹＳＩＷＹＧエディタに表示された文書そのものだけでなく、素材ビューに表示された複数の素材のプレビューもテーマが適用されるように変換されて表示される。ユーザは、テーマが適用されるように変換された素材のプレビュー・イメージを見て素材を選択し、挿入アクションを行う。本発明の実施形態における素材挿入アクションの例は、素材のプレビュー・イメージの素材ビューから編集ビューへのドラッグ・アンド・ドロップである。本発明の実施形態では、実際に素材を文書に挿入する前に、挿入後のイメージを把握することができるので、ユーザの利便性が向上する。

図２は、本発明の実施の形態によるオーサリング・システム１００を実現するのに好適な情報処理装置のハードウェア構成の一例を示した図である。情報処理装置は、バス２に接続されたＣＰＵ（中央処理装置）１とメインメモリ４を含んでいる。ハードディスク装置１３、３０、およびＣＤ−ＲＯＭ装置２６、２９、フレキシブル・ディスク装置２０、ＭＯ装置２８、ＤＶＤ装置３１のようなリムーバブル・ストレージ（記録メディアを交換可能な外部記憶システム）がフロッピーディスクコントローラ１９、ＩＤＥコントローラ２５、ＳＣＳＩコントローラ２７などを経由してバス２へ接続されている。

フレキシブル・ディスク、ＭＯ、ＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ−ＲＯＭのような記憶メディアが、リムーバブル・ストレージに挿入される。これらの記憶メディアやハードディスク装置１３、３０、ＲＯＭ１４には、オペレーティング・システムと協働してＣＰＵ等に命令を与え、本発明を実施するためのコンピュータ・プログラムのコードを記録することができる。メインメモリ４にロードされることによってコンピュータ・プログラムは実行される。コンピュータ・プログラムは圧縮し、また複数に分割して複数の媒体に記録することもできる。

情報処理装置は、キーボード／マウス・コントローラ５を経由して、キーボード６やマウス７のような入力デバイスからの入力を受ける。情報処理装置は、視覚データをユーザに提示するための表示装置１１にＤＡＣ／ＬＣＤＣ１０を経由して接続される。

情報処理装置は、ネットワーク・アダプタ１８（イーサネット（Ｒ）・カードやトークンリング・カード）等を介してネットワークに接続し、他のコンピュータ等と通信を行うことが可能である。図示はされていないが、パラレルポートを介してプリンタと接続することや、シリアルポートを介してモデムを接続することも可能である。

以上の説明により、本発明の実施の形態によるオーサリング・システムを実現するのに好適な情報処理装置は、通常のパーソナルコンピュータ、ワークステーション、メインフレームなどの情報処理装置、または、これらの組み合わせによって実現されることが容易に理解されるであろう。ただし、これらの構成要素は例示であり、そのすべての構成要素が本発明の必須構成要素となるわけではない。

本発明の実施の形態において使用される情報処理装置の各ハードウェア構成要素を、複数のマシンを組み合わせ、それらに機能を配分し実施する等の種々の変更は当業者によって容易に想定され得ることは勿論である。それらの変更は、当然に本発明の思想に包含される概念である。

本発明の実施の形態のオーサリング・システムは、マイクロソフト・コーポレーションが提供するＷｉｎｄｏｗｓ（Ｒ）オペレーティング・システム、アップル・コンピュータ・インコーポレイテッドが提供するＭａｃＯＳ（Ｒ）、Ｘ Ｗｉｎｄｏｗ Ｓｙｓｔｅｍを備えるＵＮＩＸ（Ｒ）系システム（たとえば、インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションが提供するＡＩＸ（Ｒ））のような、ＧＵＩ（グラフィカル・ユーザー・インターフェース）マルチウインドウ環境をサポートするオペレーティング・システムを採用する。

以上から、本発明の実施の形態において使用されるオーサリング・システムは、特定のマルチウインドウ・オペレーティング・システム環境に限定されるものではないことを理解することができる。

図３は、本発明の実施形態のオーサリング・システム１００の機能ブロック図である。なお、図３の機能ブロック図に示す各要素は、図２に例示したハードウェア構成を有する情報処理装置において、ハードディスク装置１３などに格納されたオペレーティング・システムやオーサリング・ソフトウェアなどのコンピュータ・プログラムをメインメモリ４にロードした上でＣＰＵ１に読み込ませ、ハードウェア資源とソフトウェアを協働させることによって実現することができる。

本発明の実施形態のオーサリング・システム１００は、入出力装置３１０、編集ページ記憶部３２０、素材データ記憶部３３０、テーマ記憶部３４０、オーサリング・ソフトウェア３５０を備える。入出力装置３１０は、オーサリング・ソフトウェア３５０の命令に従って、オペレーティング・システムのデスクトップ画面上にコンテンツを作成するためのグラフィカル・ユーザ・インターフェースなどを表示する機能を備える。また、入出力装置３１０は、データ処理システム１００を操作するユーザからのコンテンツを作成するための操作やデータの入力を受け付ける機能も備える。

本発明の実施形態の編集ページ記憶部３２０は、本発明の実施形態ではオーサリング・ソフトウェア３５０によって作成され編集されるウェブページである編集対象文書３２２のデータを記憶する。本発明の実施の形態においては、そのような編集対象文書３２２は、ＨＴＭＬ言語の形式で作成される。

本発明の実施形態の素材データ記憶部３３０は、編集対象文書３３２に挿入されるページの部品（要素）である素材データ３３２ａ..ｎを記憶する。本発明の実施形態では、画像データ、アニメーションデータ、ベクターデータ、テキストデータ、およびＨＴＭＬデータのいずれかまたはこれらの組み合わせが含まれ得るがこれに限られない。オーサリング・ソフトウェア３５０のユーザは、素材データ記憶部３３０に記憶された素材を対話的に選択し、ページに挿入することができる。

さらに、本発明の実施形態の素材データ記憶部３３０は、素材データ３３２ａ..ｎについて、素材のタイプ（写真、グラフィック、または文字）、素材のカテゴリ、素材の形の変換の可否情報、素材の色の変換の可否情報が記憶されている。これらの情報が考慮され、後述の素材の変換が行われる。

本発明の実施形態のテーマ記憶部３４０は、編集対象文書に適用される統一感のあるテーマ（色彩、レイアウト構成など）のデータを記憶する。オーサリング・ソフトウェア３５０のユーザは、テーマ記憶部３４０に記憶されたテーマ３４２ａ..ｎから編集対象文書３２２に適用すべきテーマを対話的に選択し、ページに適用することによって、統一感のあるウェブ・コンテンツを作成することができる。

図１２は、本発明の実施形態におけるテーマの一例（「淡いモノトーン」テーマ）である。本発明の実施の形態においては、テーマはＸＭＬ言語の形式に従って指定されるパラメータの組であり、編集対象の文書とは別のファイル（テーマ・ファイル）として作成される。例えば、テーマ・ファイルのファイル名は、”theme.xml”などとすることができる。ユーザが指定することができる複数のテーマは、単一のファイル内にすべて指定されてもよいし、複数のファイルに分けて指定されてもよい。なお、本発明の実施形態における<themecolor>、<themebgcolor>、<themetrans_color>、<themetrans_shape>、<themetrans_border>、<themetrans_contrast>、<themetrans_temparature>、<themetrans_colortemp>の各タグは、挿入する素材に適用される属性パラメータを指定するために使用される。オーサリング・ソフトウェア３５０の適用パラメータ決定部３５４および素材データ処理部３５６はこれらの属性パラメータの少なくとも一部を解釈し、素材に適用して変換することで、対応するテーマに沿った編集対象の文書に挿入し得る素材のプレビューおよびインスタンスを形成する。

以上、図１２を用いてＣＳＳファイルの指定およびその他のパラメータを含む、ＸＭＬ言語仕様に従う本発明の実施の形態のテーマの一例を説明したが、ＸＭＬ言語およびＣＳＳ言語の仕様は、前述の非特許文献１、非特許文献２などによって、当業者によく知られたものであることから、本明細書を読んだ当業者はその作成処理を適宜実施することができる。よって、さらなる詳細な説明は省略する。

説明は図３に戻り、本発明の実施形態のオーサリング・ソフトウェア３５０は、ページ記憶部３２０に格納された編集対象文書３２２にアクセスし、後で詳述する図９〜１１のウインドウ９００のようなグラフィカル・ユーザ・インターフェースをオーサリング・システム１００の表示装置上３１０に表示させることによって、その内容を対話的に編集する機能をユーザに提供する。オーサリング・ソフトウェア３５０は、テーマ設定部３５２、属性パラメータ決定部３５４、素材データ処理部３５６、プレビュー・キャッシュ３５８、素材ビュー制御部３６０、および編集ビュー制御部３６２を備える。

本発明の実施形態のテーマ設定部３５２は、前述のテーマ記憶部３４０に記憶された複数のテーマから、編集対象文書３２２に適用すべきテーマをユーザに選択させ、選択されたテーマを識別する機能を提供する。また、選択されたテーマに対して、テーマの反映強度、テーマのどのパラメータを反映させるかなどのサブパラメータの追加的な設定を行う機能を提供する。

本発明の実施形態の属性パラメータ決定部３５４は、テーマ設定部３５２によって選択されたテーマおよびサブパラメータに基づいて、最終的に素材に適用されるパラメータの組を決定する機能を提供する。本発明の実施形態では、属性パラメータ決定部３５４によって決定されたパラメータが素材データ処理部３５６によって素材に適用されることによって、その素材が変換される。

本発明の実施形態の素材データ処理部３５６は、素材ビュー処理部３６０からの命令（例えば、素材ビューに表示された素材を編集ビューのページへドラッグ・アンド・ドロップすることのような素材挿入アクションにより生じる）に応じて、素材データ記憶部３３０から対応する素材データを取り出し、属性パラメータ決定部３５４によって決定されたパラメータを適用して変換し、編集ビュー制御部３６２に引き渡す機能を提供する。また、素材データ処理部３５６は、素材ビュー制御部３６０からの命令（例えば、素材ビューへの素材プレビュー表示指示）に応じて、素材データからプレビューデータを作成するために、素材データ記憶部３３０から素材データを取り出し、プレビュー用画像を作成するために、属性パラメータ決定部３５４によって決定されたパラメータの組の少なくとも一部を適用して変換し、プレビュー・キャッシュ３５８に引き渡す機能を提供する。

プレビュー・キャッシュ３５８は、素材データ処理部３５６によって変換されたそれぞれの素材のプレビューデータを一時的に保存しておく記憶領域である。プレビュー・キャッシュ３５８に記憶されたプレビューデータは、テーマの変更などによってリフレッシュされ得る。

素材ビュー制御部３６０は、プレビュー・キャッシュ３５８に保存されたプレビューデータを素材ボックスとして提示し、素材ボックスに表示された素材を編集ビューのページへドラッグ・アンド・ドロップすることのような素材挿入アクションを受けたことに応じて素材データ処理部３５６に係る処理を実行するように命令を生成して送る。

編集ビュー制御部３６２は、コンテンツ作成者に編集対象文書３２２を編集するためのインターフェースである編集ビュー９２０を提供する。本発明の実施形態では、編集ビュー９２０はＷＹＳＩＷＹＧエディタであり、ディスプレイ画面で見たものがそのままＨＴＭＬ文書等のウェブ・コンテンツとして出力できる機能を提供する。

図４は、本発明の実施形態におけるオーサリング・システム１００の動作を表現するフローチャート４００である。処理はステップ４０５でスタートし、ステップ４１０で電源の起動、ＢＩＯＳないしオペレーティング・システムのロードなどのシステム初期化が実行される。次に、ステップ４１５において、ユーザのアプリケーション起動アクション（例えば、オーサリング・ソフトウェア３５０を表現するデスクトップ上のアイコンをダブル・クリックすることなど）に応じてオーサリング・ソフトウェア３５０を起動する。オーサリング・ソフトウェア３５０の起動に応じて、オペレーティング・システムは、起動されたオーサリング・ソフトウェア３５０に対応するウインドウを、表示装置に表示されたマルチウインドウ・オペレーティング・システムのデスクトップ画面上に生成する。

処理はステップ４２０へ進み、ユーザは、ステップ４１０で編集対象文書である編集対象文書３２２を開く。本発明の実施形態ではウェブページである編集対象文書３３２が開かれたことに応じて、オーサリング・ソフトウェア３５０はページ記憶部３２０から編集対象文書３２２のデータを読み込んで画面に表示する。ステップ４２０は、例えば、既存の文書に対応するデスクトップ上に存在するアイコンをダブル・クリックすることによって実施することができる。また、ステップ４２０は、プルダウンメニューから「新規文書の作成」を選択することによって新規に文書を作成することで実施することができるが、この場合は、新規のページデータがページ記憶部３２０に形成されることとなる。いずれの場合も、このステップはよく知られたものであり、当業者は適宜実施をすることができるのでこれ以上の詳細はここでは説明されない。

処理はステップ４２５に進み、テーマを使用するかどうかが判断される。ステップ４２５でテーマを使用しないと判断された場合、適用される属性パラメータが設定されることなく、処理はＮＯの矢印を通じてステップ４４５へ進み、素材ビュー等を用いたページ編集が対話的に実施される。

ステップ４２５でテーマ機能が使用されると判断された場合、処理はＹＥＳの矢印を通じてステップは４３０へ進む。ステップ４３０では、オーサリング・ソフトウェア３５０のナビゲートに従って、編集対象文書３２２のテーマがユーザによって設定される。テーマは、編集対象ページ内の要素（素材を含む）に適用される１以上の属性パラメータの組であり、かかるテーマが適用されることによって編集対象ページに統一感を持たせることが可能となる。

次に、処理はステップ４３５へ進み、サブパラメータが適用される。サブパラメータは、テーマをどの程度編集対象文書に挿入される素材に適用するかの強度を示すものである。処理はステップ４４０へ進み、ステップ４３０で設定されたテーマおよびステップ４３５で設定されたサブパラメータに基づいて、最終的に編集対象文書の素材に適用されるパラメータを決定する。

次に処理はステップ４４５へ進み、素材ビュー等を用いたページ編集が対話的に実施される。ステップ４４５では、ユーザは、図９に表示されたウインドウを操作することによって、コンテンツの作成を効率的かつ対話的に進めることができる。なお、ステップ４４５の詳細は、図５および６を使用して後述される。ステップ４４５におけるオーサリング・ソフトウェアに対応するウインドウの一例を、図９を用いて説明する。

処理は、ステップ４５０に進む。ステップ４５０においては、編集対象のページの編集が終了したかどうかが判定される。ステップ４５０において終了していないと判定された場合、処理はＮＯの矢印を介してステップ４４５に戻り、編集対象文書３２２の編集が継続される。ステップ４５０において終了したと判定された場合、編集内容の保存等の終了処理が行われ、処理はＹＥＳの矢印を介してステップ４５５に進み終了する。

次に、図５および図６のフローチャート５００、６００を使用して、図４のステップ４４５における素材ビュー９３０等を用いたページ編集処理の一例をより詳細に説明する。処理は、ステップ５０５でスタートし、ステップ５１０で素材ビュー９３０を使用するかどうかが判断される。

ステップ５１０で素材ビュー９３０を使用しないと判断された場合、処理はＮＯの矢印を通じてステップ５１５に進み、素材ビュー９３０を使用しないページ編集が実施される。この素材ビュー９３０を使用しないページ編集については、不要であるためこれ以上の詳細は説明されない。次に、処理はステップ５２０に進み終了する（ステップ４５０へ進む）。

ステップ５１０で素材ビュー９３０を使用すると判断された場合、処理はＹＥＳの矢印を通じてステップ５２５に進む。なお、本発明の実施形態では、素材ビュー９３０を表示の指示が実行された場合に素材ビュー９３０を使用すると判断される。本発明の実施形態では、素材ビュー９３０の表示の指示は「素材ビュー」のラベルが付されたタブをクリックすることによって行われるが、あくまで一例であり、これに限定されるものではない。例えば、メニューバー９０５や、ツールバー９１０などを通じてかかる指示が行われ得ることとは勿論である。

ステップ５２５では、素材エクスプローラ９３５において素材が格納されたディレクトリがブラウズされることで、素材データ記憶部３３０の各ディレクトリに格納された素材データから必要な素材を探索する。本発明の実施形態では、イメージ画像の素材集のイラストカテゴリに属する動物に関連する素材が探索されたと仮定する。処理はステップ５３０へ進み、ステップ５３０において探索された素材が素材データベースから取り出される。

処理はステップ５３５に進み、編集対象ページに挿入される素材に適用すべき１以上の属性パラメータの組が存在しているかどうかが判定される。本発明の実施形態では、この属性パラメータの組は、ステップ４４０において決定されたものである。したがって、編集対象ページに対してテーマが設定されている場合は、属性パラメータの組は存在するものと判断されることとなる。一方、編集対象ページに対してテーマが設定されていない場合は、属性パラメータの組が存在しないと判断されることとなる。

ステップ５３５において属性パラメータの組が存在すると判定された場合、処理はＹＥＳの矢印を介してステップ５４０へ進み、当該属性パラメータの組がステップ５３０において切り出されたプレビュー用素材に適用される。その結果、プレビュー用素材は変換（色の変更、枠の付加、輝度の変更など）されることとなる。その後、処理はステップ５５０に進み、変換されたプレビュー用素材がプレビュー・キャッシュ３５８に保存される。

他方、ステップ５３５において属性パラメータの組が存在しないと判定された場合、処理はＮＯの矢印を介してステップ５４５へ進み、ステップ５３０で切り出されたプレビュー用素材がそのまま最終のプレビュー用素材として採用される。その後、処理はステップ５５０に進み、プレビュー用素材がプレビュー・キャッシュ３５８に保存される。

処理はステップ５５５に進み、ステップ５５０でプレビュー・キャッシュ３５８に保存されたプレビュー用素材がリストボックスである素材ボックス９４０に入れられた上でユーザに選択可能に提示される。次に、処理は（Ａ）５６０を通じて、図６に示すフローチャート６００へ移行する。

ここで、本発明の実施形態における素材ビューを含むユーザ・インターフェースについて説明する。図９は、本発明の実施形態のオーサリング・システムのグラフィカル・ユーザ・インターフェースの一例（テーマ未設定）である。ウインドウ９００は、メニューバー９０５、ツールバー９１０、編集対象ページ表示領域９１５、編集ビュー９２０、ＨＭＴＬソースビュー９２５、素材ビュー９３０、素材エクスプローラ９３５、および素材ボックス９４０を含んでいる。

メニューバー９０５は、ユーザに、ファイル操作、表示の制御などの様々な機能を提供する。ツールバー９１０は、同様にファイル操作、表示の制御などの様々な機能をボタンアイコンとして提供する。既存の編集対象ページのオープンや、新規ページの作成などはメニュー・バー９０５またはツールバー９１０を通じて行われるが、これらは既によく知られたものであるのでここではこれ以上の詳細は説明されない。

ページ表示領域９１５は、編集対象のページを表示するための領域である。ページ表示領域にはＷＩＳＩＷＩＧエディタである編集ビュー９２０またはＨＴＭＬ言語形式で編集対象ページを表示するＨＴＭＬソースビュー９２５として、編集対象ページを表示することができる。編集ビュー９２０は、編集対象ページが編集されたことに応じて、編集対象ページの表示を最新状態に更新する機能も有する。

素材ビュー９３０は、あらかじめ準備されたページ部品（画像、アニメーション、音声その他のページの構成要素となるもの）をユーザに提示し、ユーザがこれらの素材を用いてページを効果的に作成することができるようにするものである。素材ビュー９３０は、素材エクスプローラ９３５および素材ボックス９４０を含む。

ユーザは、素材エクスプローラ９３５を用いて素材データが格納されたディレクトリをブラウズすることができる。素材ボックス９４０は、素材エクスプローラ９３５によって指定されたディレクトリに存在する素材データをユーザに提示する。また、ユーザは、素材ボックス９４０に提示された素材のうちの１つを選択し、編集ビュー９２０のページ表示領域９１５にドラッグ・アンド・ドロップなどの素材挿入アクションを実行することによって選択した素材を挿入することができ、これによってコンテンツを効果的に作成することができる。

コンテンツ作成者であるユーザは、これらのユーザ・インターフェース要素９０５乃至９４０を含む、オーサリング・ソフトウェア３５０の対話的グラフィカル・ユーザ・インターフェースであるウインドウ９００を使用して編集対象文書３２２を編集し、ウェブ・コンテンツを効果的に作成することができる。

なお、図９に示す本発明の実施形態のオーサリング・システムのグラフィカル・ユーザ・インターフェースはテーマが設定されていないので、素材ビューに示された素材のプレビューはオリジナル素材そのもののサムネイルであることに留意されたい。

次に、図１０を用いて、テンプレートとともにテーマが設定された本発明の実施形態のオーサリング・システムのグラフィカル・ユーザ・インターフェースの一例を説明する。図１０に示す例では、編集対象のページに適用されるテーマとして「淡いモノトーン」が選択されているものとする。なお、「淡いモノトーン」のテーマについては図１２を用いて既に説明したのでここでは詳細に説明されない。編集対象のページに「淡いモノトーン」のテーマが設定されたことによって、素材ビュー９３０に表示されている各素材が図９に示すものと比較して「淡いモノトーン」調となっていることに留意されたい。

フローチャート６００は、（Ａ）５６０からスタートし、次にステップ６０５において素材ボックス９４０で挿入する素材が選択される。処理はステップ６１０に進み、所定の素材挿入アクション、すなわち、本発明の実施形態においては素材ビューに表示された素材を編集ビューのページへドラッグ・アンド・ドロップすること、が実施される。

ステップ６１０において素材挿入アクションが実施されたあと、処理はステップ６１５に進み、編集対象ページ内の素材に適用すべき属性パラメータの組が存在しているかどうかが判定される。前述の通り、本発明の実施形態では、この属性パラメータの組は、ステップ４４０において決定されたものである。したがって、編集対象ページに対してテーマが設定されている場合は、属性パラメータの組は存在するものと判断されることとなる。一方、編集対象ページに対してテーマが設定されていない場合は、属性パラメータの組が存在しないこととなる。

ステップ６１５において属性パラメータが存在すると判定された場合、処理はＹＥＳの矢印を介してステップ６２０へ進み、当該属性パラメータがステップ６０５において選択された素材に適用される。その結果、選択された素材は変換（色の変更、枠の付加、輝度の変更など）されることとなる。その後、処理はステップ６３０に進み、変換された素材が編集対象文書３２２に挿入される。次に、処理はステップ６３５に進み終了する（ステップ４５０へ進む）。

ステップ６１５において属性パラメータが存在しないと判定された場合、処理はＮＯの矢印を介してステップ６２５へ進み、ステップ６０５で選択された素材がそのまま最終的に挿入される素材として採用されコピーされる。その後、処理はステップ６３０に進み、素材が編集対象文書３２２に挿入される。次に、処理はステップ６３５に進み終了する（ステップ４５０へ進む）。

図１１は、オーサリング・システム１００の表示装置に表示された本発明の実施形態におけるオーサリング・ソフトウェア３５０に対応するウインドウ（素材挿入後）の一例である。編集対象のページに適用されるテーマとして「淡いモノトーン」が選択されたことによって、素材ビュー９３０に表示されている素材のプレビューおよび編集ビュー９２０に表示されている編集対象文書に新たに挿入された素材が「淡いモノトーン」調となっていることに留意されたい。

次に、図７および図８のフローチャート７００、８００を使用して、図４のステップ４３５における素材ビュー９３０等を用いたページ編集処理の他の例を説明する。この例では、素材が挿入される編集対象のページ内の場所によって、適用されるパラメータが異なるテーマに対応することができる。

フローチャート７００、８００は、フローチャート５００、６００とほぼ同様であり、対応する各ステップの処理内容も原則的に同じである。ただし、この例では、ステップ７２５の素材挿入場所の選択、ステップ７４５の素材挿入場所に応じたパラメータの特定、ステップ８２０の素材挿入場所に応じたパラメータの特定が追加されていることに留意されたい。かかるステップにおいて、例えば、編集ビューにおいて挿入予定の場所をクリックするなどによって素材挿入場所が選択される。その選択に応じて、素材に適用すべき属性パラメータの組が特定される。特定された属性パラメータの組を適用することによって素材ビューに表示されるプレビューないし編集ビューに挿入される素材が形成される。

このようなステップを実現するためには、一例として、編集対象文書内の場所と適用される属性パラメータとの対応を記述したファイルをシステム内に記憶しておき、当該ファイルを用いて、ステップ７２５で選択された素材挿入場所に適用される属性パラメータをステップ７４５および８２０で特定するようにすることができる。当該ファイルにおいて、編集対象文書内の場所は、XPathなどで表現されるタグの構成上の位置の情報を用いて指定することもでき、あるいは、クラス、ＩＤ、タグなどのスタイルのセレクタを用いて指定することもできるがこれらに限られない。

図１３および図１４に、本発明の実施の形態のＨＴＭＬ言語仕様に従って作成された編集対象文書３２２の一例を示す。なお、図１３は、素材を挿入する前、図１４は素材を挿入した後のＨＴＭＬソースである。図１３に示す素材が挿入される前の編集対象文書には、選択されたテーマに関連する（すなわち、テーマ・ファイル内で指定されている）ＣＳＳ（カスケーディング・スタイル・シート）ファイル（"hpb9tm05_8.css”）が指定されていることに留意されたい。この編集対象文書におけるCSSファイルの指定はテーマを変更することによって変更され得る。

本発明の実施形態では、編集対象のページに適用されるテーマ・ファイルの属性パラメータの組を識別する。図１３に示す素材が挿入された後のページには、テーマ・ファイルに含まれる属性パラメータの組を適用して変換された素材（”file:///C:/Documentsand Settings/user/Application Data/application/tmp/hb9tm05_8/ani016.gif”）が挿入されていることに留意されたい。

以上、図１３および図１４を用いて本発明の実施の形態のＨＴＭＬ言語仕様に従って作成されたウェブページとして編集対象文書３２２の一例を説明したが、詳細なＨＴＭＬ言語の仕様は非特許文献３などに記載され当業者によく知られたものである。よって、本明細書を読んだ当業者はその内容を補足、追加、変更等をすることができるので、さらなる詳細な説明は省略する。

以上、本発明の実施形態によれば、ウェブ・コンテンツである電子文書（ページ）を編集ないし作成を効率的に支援するオーサリング・システム、ソフトウェア、および方法を提供することが実現される。従って、コンテンツ・オーサリング・システムを操作してコンテンツを作成するユーザの生産性を高めることができることが容易に理解できる。

また、本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実現可能である。ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによる実行において、所定のプログラムを有するデータ処理システムにおける実行が典型的な例として挙げられる。かかる場合、該所定プログラムが該データ処理システムにロードされ実行されることにより、該プログラムは、データ処理システムを制御し、本発明にかかる処理を実行させる。このプログラムは、任意の言語・コード・表記によって表現可能な命令群から構成される。そのような命令群は、システムが特定の機能を直接、または１．他の言語・コード・表記への変換、２．他の媒体への複製、のいずれか一方もしくは双方が行われた後に、実行することを可能にするものである。

もちろん、本発明は、そのようなプログラム自体のみならず、プログラムを記録した媒体もその範囲に含むものである。本発明の機能を実行するためのプログラムは、フレキシブル・ディスク、ＭＯ、ＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ、ハードディスク装置、ＲＯＭ、ＭＲＡＭ、ＲＡＭ等の任意のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することができる。かかるプログラムは、記録媒体への格納のために、通信回線で接続する他のデータ処理システムからダウンロードしたり、他の記録媒体から複製したりすることができる。また、かかるプログラムは、圧縮し、または複数に分割して、単一または複数の記録媒体に格納することもできる。また、様々な形態で、本発明を実施するプログラム製品を提供することも勿論可能であることにも留意されたい。

上記の実施の形態に、種々の変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。例えば、本発明の実施形態では、テーマ・ファイルに含まれる属性パラメータの組を素材に適用してプレビューを作成するが、編集対象の文書に適用される属性パラメータの一部をユーザに選択させ、選択された属性パラメータの一部を適用された部品のプレビューが表示されるようにすることもできる。この場合に、選択された属性パラメータの一部を適用された部品を、編集対象文書に挿入するようにすることができる。また、本発明の実施形態では、素材は、画像データ、アニメーションデータ、ベクターデータ、テキストデータ、およびＨＴＭＬデータのいずれかまたはこれらの組み合わせが含まれるが、電子文書に挿入可能な他のあらゆる種類の部品を採用することができる。そのような変更または改良を加えた形態も当然に本発明の技術的範囲に含まれる。

Claims (18)

1. 電子文書を編集するためのシステムであって、
   編集対象文書に適用されるテーマを識別する手段と、
   前記編集対象文書および当該文書に挿入され得る１以上の部品のプレビューを表示する手段を備え、
   前記プレビューが、識別された前記テーマを前記１以上の部品に適用して形成され前記部品の挿入前に表示される、システム。
2. 前記プレビューが、識別された前記テーマと関連する１以上の属性パラメータの組の少なくとも一部に従って前記１以上の部品を変換することで形成される、請求項１に記載のシステム。
3. 前記編集対象文書内の部品を挿入する場所の選択を受ける手段をさらに備え、前記選択された場所に応じて属性パラメータの組を特定し、特定された前記属性パラメータの組の少なくとも一部が適用された部品のプレビューが表示される、請求項２に記載のシステム。
4. 前記編集対象文書に適用される属性パラメータの組の一部をユーザに選択させる手段をさらに備え、選択された前記属性パラメータの一部が適用された部品のプレビューが表示される、請求項２に記載のシステム。
5. 選択された前記属性パラメータの一部を適用された部品を、前記編集対象文書に挿入する手段をさらに備える、請求項４に記載のシステム。
6. 所定のユーザ・アクションに応じて、前記１以上の部品のうちの少なくとも１つに前記テーマを適用して前記編集対象文書に挿入する手段をさらに備える、請求項１に記載のシステム。
7. 前記所定のユーザ・アクションが、前記プレビューのドラッグ・アンド・ドロップである、請求項６に記載のシステム。
8. 前記１以上の部品のうちの少なくとも１つを前記編集対象文書に挿入する場合に、前記テーマと関連する属性パラメータの組の少なくとも一部を適用して当該部品を変換する手段をさらに備える、請求項１に記載のシステム。
9. 複数のテーマを記憶する手段をさらに備え、前記識別する手段が、ユーザが前記複数のテーマから選択したテーマを識別する、請求項１に記載のシステム。
10. 前記編集対象文書に挿入される部品に適用される属性パラメータの組が、前記編集対象文書とは別の１以上のファイル内に記憶される、請求項２に記載のシステム。
11. 前記別の１以上のファイルが、前記編集対象文書に呼び出されるカスケーディング・スタイル・シートの定義を含む、請求項１０に記載のシステム。
12. 前記部品がイメージ部品であり、前記プレビューが前記イメージ部品のサムネイルである、請求項１に記載のシステム。
13. 前記部品がイメージ部品であり、前記属性パラメータの組が、テーマ色、テーマ背景色、色変換、形状変換、枠の付加変換、コントラスト変換、温度変換、色温度変換の各パラメータのうちの少なくとも１つを含む、請求項２に記載のシステム。
14. 前記編集対象文書が、マルチメディア構造化文書である、請求項１に記載のシステム。
15. 前記編集対象文書が、ＨＴＭＬまたはＸＭＬフォーマットで作成される、請求項１に記載のシステム。
16. 前記部品が、画像データ、アニメーションデータ、ベクターデータ、テキストデータ、およびＨＴＭＬデータのいずれかまたはこれらの組み合わせである、請求項１に記載の方法。
17. 電子文書を編集するためのプログラムであって、コンピュータに、
    編集対象文書に適用されるテーマを識別するステップ、
    前記編集対象文書および当該文書に挿入され得る１以上の部品のプレビューを表示するステップ、を実行させ、
    前記プレビューが、識別された前記テーマを前記１以上の部品に適用して形成され前記部品の挿入前に表示される、プログラム。
18. 電子文書を編集するための方法であって、
    コンピュータが、編集対象文書に適用されるテーマを識別するステップと、
    コンピュータが、前記編集対象文書および当該文書に挿入され得る１以上の部品のプレビューを表示するステップを含み、
    前記プレビューは、識別された前記テーマを前記１以上の部品に適用して形成され、前記部品の挿入前に表示される、方法。

Images