JPWO2011040327A1 - 流量センサ - Google Patents

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Abstract

流量センサの出力について質量流量の変化の影響を防ぐとともに、従来、考慮されていなかったゼロ点出力の温度補正を行うことによってより直線性の向上させるために、上流側に位置する抵抗体2uに対応する定温度制御回路3uの出力をVu、下流側に位置する抵抗体2dに対応する定温度制御回路3dの出力をVd、流体の流量をQとするときに、少なくともある流量Qの範囲で式(数9)を満たすXd/Xuを用いた式(数10)に基づいて流量Qを算出する流量算出部41を備え、前記流量算出部41は、Vu+VdXd/Xuの関数として定義されたゼロオフセット関数OFSにより流量Qがゼロの時の出力であるゼロ点出力を補正するようにした。

Description

本発明は、導管中に流れる液体の流量を測定する流量センサに関するものである。
流量センサの従来技術としては、特許文献1に開示されているものが挙げられる。このものは、流体が流れる導管に、流体の温度に応じて抵抗値が変化する2つの抵抗体を、上流側、下流側に互いに独立して設けると共に、これらの抵抗体をそれぞれ含む2つの定温度制御回路を互いに独立して設け、これらの定温度制御回路によって前記両抵抗体の温度を常に相等しくかつ一定となるように制御するようにした流量センサにおいて、上流側に位置する抵抗体に対応する定温度制御回路の出力をV、下流側に位置する抵抗体に対応する定温度制御回路の出力をV、として(V−V)/(V+V)なる式に基づいて流量Qを算出するように構成されている。
上述したような式を用いていたのは、V+Vは周囲の温度のみに影響される量であり、V+Vで割っておくことによって実際の流量Qの変化に対する流量センサの出力の増加率(傾き)を周囲の温度に関わらず同じにすることができ、流量センサの出力の直線性を向上させ、より誤差を小さくすることができると考えられていたためである。
しかしながら、実際には、図5に示すように各定温度制御回路の出力Vと出力Vは、それぞれ流量Qに対してそれぞれ異なる傾きの絶対値を有しており、V+Vは流量Qに対して一定値を取らず、流量Qに応じて変化する値である。
このため、上述したような演算では流量センサの出力に対する周囲の温度の影響を小さくすることができるものの、V+Vで割っていることにより、今度は流量Qの変化による影響で別の非直線性が付加されてしまうので、流量センサの出力の直線性がよくならず、誤差を小さくすることができていなかった。
このような問題に対して、特許文献2では、先の式を(V−V)/(αV+βV) (但し、0≦α、β≦1 α≦β)に変更することによって、流量Qの変化による影響を低減し、流量センサの出力の直線性を向上させることが提案されている。
しかしながら、特許文献2に記載の流量センサであっても、実際の流量Qの変化に対する流量センサの出力の増加率(傾き)を周囲の温度に対して変化しにくくできてはいるものの、流量Qの変化による影響を受けるため誤差は依然として残っている。
また、これらの特許文献1及び2では、流量センサは、流量Qがゼロの状態におけるゼロ点出力の補正をどのように行うのかについても特に考慮されていない。このため、周囲の温度変化ごとにセンサ出力のシフト量が大きく変化してしまうので、流量センサの出力に誤差が発生する一因となっていると考えられる。
特公平5−23605号公報 特開平5−281007号公報
本発明は、上述したような問題を鑑みてなされたものであり、流量センサの出力について流量の変化による影響を防ぐとともに、従来、考慮されていなかったゼロ点出力の温度補正を行うことによって、より直線性が向上した誤差の小さい流量センサを提供することを目的とする。
すなわち、本発明の流量センサは流体が流れる導管に、流体の温度に応じて抵抗値が変化する2つの抵抗体を、上流側、下流側に設けると共に、これらの抵抗体をそれぞれ含む2つの定温度制御回路を設け、これらの定温度制御回路によって前記両抵抗体の温度を一定となるように制御するようにした流量センサにおいて、上流側に位置する抵抗体に対応する定温度制御回路の出力をV、下流側に位置する抵抗体に対応する定温度制御回路の出力をV、流体の流量をQとするときに、少なくともある流量Qの範囲で式(数1)を満たすX/Xを用いた式(数2)に基づいて流量Qを算出する流量算出部を備え、前記流量算出部は、V+V/Xの関数として定義されたゼロオフセット関数OFSにより流量Qがゼロの時の出力であるゼロ点出力を補正することを特徴とする。
ここで、OFSはゼロオフセット関数、SENSxは各定温度制御回路の出力の演算値を流量に変換する変換関数。
このようなものであれば、VとVの流量Qに対する傾きは、図5に示されるよう正負が通常異なっており、かつ、式(数1)よりV、V/Xはそれぞれ等しい大きさの傾きを有しているので、V+V/Xでは、流量Qに関する項は消去されることになる。つまり、V+V/Xは、流量Qに対して何の変化もせず、周囲の温度の変化によってのみ大きく変化する値にすることができる。従って、式(数2)における(V−V)/(V+V/X)は周囲の温度変化に対する影響のみが補正されたものにすることができ、この演算により流量Qの変化の影響による別の非直線性が付加されてしまうことを防ぐことができる。言い換えると、流量Qに変化量に対する流量センサの出力の増加率(傾き)が流量ごとに変化してしまうことを防ぐことができる。
しかも、周囲の温度のみの影響を受けるV+V/Xの関数として定義されたゼロオフセット関数OFSにより(V−V)/(V+V/X)のゼロ点出力が補正されるので、周囲の温度ごとに変化するセンサ出力のシフト量を補正することができる。
以上のように、流量Qの変化に対して流量センサの出力、特に出力の増加率が変化してしまうことを防ぐことができ、かつシフト量を補正することができるので、よりセンサ出力の直線性を向上させることができ、誤差の小さい流量センサにすることができる。
なお、前述した式(数2)は、V+V/Xだけでなく、例えばV/X+Vのような態様も含むものである。具体的には、式(数3)のような等式変形が可能であることから明らかである。
ここで、(Xd/Xu)OFS=OFS’、(Xu/Xd)SENSx=SENSx’。また、同様にゼロオフセット関数の変数についてもV+V/Xだけでなく、V/X+Vのような態様を含むものである。
より正確に流量Qを算出できるようにするには、前記流量算出部は、V+V/Xの関数として定義された変換関数SENSxにより、流量Qを算出するものであればよい。
(V−V)/(V+V/X)に残っている周囲の温度に対する温度依存性を補正し、より正確な流量Qを算出することができるようにするには、前記流量算出部は、前記式(数2)に対して更に温度補正項を追加した式(数4)に基づいて流量Qを算出するものであればよい。
ここで、Vutは上流側に位置する抵抗体に対応する定温度制御回路の予め測定した所定温度における出力、Vdtは下流側に位置する抵抗体に対応する定温度制御回路の予め測定した所定温度における出力、Xdt/XutはVut、Vdtについて前記式数1を満たすものである。
具体的な実施の態様としては、前記変換関数SENSxが値付け曲線であればよい。
+V/Xは流量Qに対してほとんど影響を受けない値であり、温度に対し大きく依存する値であることから、温度計として利用することも考えられる。すなわち、質量流センサが、V+V/Xに基づいて周囲の温度を算出する温度算出部を更に備えたものであれば、付加的な温度センサ等を設けなくても、定温制御回路の出力だけからで、周囲の温度を測定することができ、様々な補正や制御に利用する事が可能となる。
このように、本発明の流量センサによれば、流量に対してはほとんど変化せず、周囲の温度変化に対しては大きく変化するV+V/Xによって、流量センサの出力が周囲の温度変化に対して、その増加率(傾き)が変化してしまうのを補正しつつ、流量センサの出力に対して流量Qの変化に起因する非直線性が付加されてしまうことも防ぐことができる。さらに、ゼロ点出力もV+V/Xの関数であるゼロオフセット関数OFSにより補正され、温度によってシフト量が異なることを防ぐことができる。従って、流量センサの周囲の温度変化及び流量の変化のいずれにも影響されにくい、精度の高い流量センサとすることができる。
本発明の一実施形態に係る質量流量センサの模式図。 同実施形態における温度変化と各定温度制御回路の出力との間の関係を示す模式的グラフ。 同実施形態における質量流量の変化に対する温度指標の変化を示すグラフ。 同実施形態における質量流量センサの温度変化及び質量流量の変化に対する測定精度を示すグラフ。 一般的な流量センサの各定温度制御回路の出力特性を示すグラフ。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように本実施形態の流量センサの一種である質量流量センサ100は、ガス等の流体が流れる導管1の上流側と下流側に互いに独立した抵抗体2u、2dを設けておき、それらの抵抗体2u、2dに電圧を印加して一定温度に保つ前記抵抗体2u、2dを含む互いに独立した定温度制御回路3u、3dと、そのときの各抵抗体2u、2dに印加される電圧に基づいて各種演算を行う演算部4とを備え、前記演算部4は、少なくとも質量流量を算出する質量流量算出部41と、質量流量センサ100の周囲の温度を算出する温度算出部42と、を備えたものである。
前記抵抗体2u、2dは、図1(a)に示されるように前記導管1の上流と下流にそれぞれ巻き回してある自己加熱型の感熱コイルである。以下の説明では上流側に設けてある抵抗体2uのことを上流側コイル2u、下流側にも設けてある抵抗体2dの事を下流側コイル2dとよぶ。前記上流側コイル2u及び前記下流側コイル2dは、鉄・ニッケル合金等の温度係数の大きい抵抗線からなるものであり、導管1の中を流れる流体の質量流量がわずかに変化してもその変化を検出できるように構成してある。
また、前記上流側コイル2u、前記下流側コイル2dはそれぞれ独立した2つの定温度制御回路3u、3dの一部を構成するものである。以下では、上流側コイル2uが含まれるものを上流側定温度制御回路3u、下流側コイル2dが含まれるものを下流側定温度制御回路3dともよぶ。
各定温度制御回路3u、3dは図1(b)に示すようなブリッジ回路をなすものであり、各コイル2u、2dを予め定めた所定の温度でそれぞれ等しくかつ一定となるように温度制御するものである。具体的には、各コイル2u、2dに印加される電圧をその所定温度を保つようにブリッジ回路によって制御するように構成してある。すなわち、図1(b)に示すようなブリッジ回路においてコイル2u、2dが基準抵抗Rの値と同じになるように定温度制御されており、この時に必要とされる電圧Vu、Vdを測定する。ガスが流れていない時はVu=Vdであり、センサ出力はゼロとなる。ガスが流れている時は、上流側コイル2uは流体によって熱が奪われるのでVuが大きくなり、下流側コイル2dはガスによって上流側から運ばれた熱が与えられるためVdは小さくなる。従ってこれらのVu、Vdの値から流量を測定できる。なお、各コイル2u、2dは同じ温度で一定に保つように構成したほうが、流量の算出の精度が向上するが、各コイルが異なる温度で一定に保たれるように構成しても構わない。
前記演算部4は、CPU、メモリ、I/Oチャネル、ADコンバータ等を有したいわゆるコンピュータであり、少なくとも前記質量流量算出部41及び前記温度算出部42としての機能を発揮するものである。前記質量流量算出部41は、請求項での流量算出部に相当するものであり、各定温度制御回路3u、3dからの出力に基づいて導管1を流れる流体の質量流量を算出するものである。より具体的には、前記上流側コイル2uに印加される電圧V、前記下流側コイル2dに印加される電圧Vを用いて式(数5)に基づいて質量流量Qの算出を行うものである。
さらに、X/Xは、以下の式(数6)を満たすものである。
ここで、OFSはゼロオフセット関数であり、OFS=f(V+V/X)で表されるV+V/Xの関数である。このゼロオフセット関数は導管にガスを流さない状態におけるセンサ出力とV+V/Xのグラフをしておき、そのグラフに基づいて、ガスが流れていない状態でのセンサ出力がゼロとなるように構成してある。また、SENSxは窒素ガスを流した時の値付け曲線であり、SENSx=f(V+V/X)で表される関数である。値付け曲線は、少なくともセンサで測定する上限の値であるスパンに基づいて、センサ出力そのものが質量流量Qを示すように設定してある。Vutは上流側定温度制御回路3uにおいて予め測定した所定温度(25℃)における出力、Vdtは下流側定温度制御回路3dにおいて予め測定した所定温度(25℃)における出力、Xdt/XutはVut、Vdtについて前記式数6を満たすものである。加えて、aはガス種に応じて変化する比例定数(固定値)であり、質量流量センサ100の固体差に関わらず同じ値を用いるようにしている。
式(数5)について各項の定性的な説明をすると、(V−V)/(V+V/X)は、各定温度制御回路3u、3dからの出力を周囲の温度変化に対してほとんど変化しないように正規化した出力であり、質量流量Qに対して略比例するような値である。また、(1+a(V+V/X)/(Vut+Vdtdt/Xut))の項は、(V+V/X)/(Vut+Vdtdt/Xut)が周囲温度の増減量を示すものであり、その増減量に応じて、さらに周囲温度の変化に対するセンサ出力の変化を補正するためのものである。
次に、式(数6)を満たすX/Xの設定方法について説明する。図2は、縦軸を電圧V、横軸に導管1を流れる流体の質量流量Qとして、各定温制御回路の出力であり、各コイル2u、2dに印加される電圧V、Vと質量流量Qとの間の関係を示したグラフである。これらの電圧V、Vのグラフを外挿し、電圧が0Vとなる点(横軸との交点)での質量流量Qの絶対値をそれぞれX、Xとする。本実施形態ではこのX、Xを予めある温度で測定された印加電圧V、Vから上述した方法で実験的に求めておき、前記メモリに記憶させてある。なお、図2に示すように、周囲の温度が異なっていたとしても、例えば図2における25℃と45℃での各グラフの関係のように、X、Xは略同じ値を取ることが実験的に確かめられているので、ある一つの温度において、X、Xを求めておけば、他の温度においても適用することができる。
前記温度算出部42は、V+V/Xを温度指標として温度を出力するものである。具体的には、V+V/Xは質量流量Qの変化に対してほとんど変化せず、図2における縦軸との交点(切片)の値の略2倍の値を取るものである。図2に示すようにこの切片の値は周囲の温度に対して変化するものであり、この切片の値と、周囲の温度との間には比例関係があることが実験的に確かめられている。従って、本実施形態では、その比例関係に基づいてV+V/Xと周囲の温度とを予め値付けしてあり、前記メモリにその値付け曲線を記憶させてある。
このように構成した本実施形態の質量流量センサ100の測定精度について、従来のように(V−V)/(V+V)の値に基づいて質量流量Qを算出する質量流量センサ100の測定精度との比較することによって説明する。
まず、V+VとV+V/Xの値について質量流量Qの変化に対する依存性について検討する。図3は縦軸に(V+V)/2又は(V+V/X)/2を取り、横軸に質量流量Qのフルスケールに対する比率を取ったグラフである。図3の上部に示されるように、従来の方式であるV+Vでは、質量流量Qが大きくなるにつれて(V+V)/2は大きくなってしまい、約0.1Vの変動が発生している。それに対して、図3の下部に示されるように(V+V/X)/2の場合には質量流量Qに対してほとんど変化せず、約0.03V程度の変動しか発生していない。従って、V+V/XはV+Vに比べて、質量流量Qに対して影響を受けにくく、周囲の温度の変化のみ対して大きく変化する値であると考えられる。つまり、V+V/Xは、各コイル2u、2dに印加される電圧V、Vの周囲温度に対する変化を補正して、センサ出力の直線性を向上させるのにより好ましい特性を有しているといえる。
次に、導管1にマスフローコントローラによって予め決まった質量流量Qを流し、その時の従来方式のセンサ出力と本実施形態のセンサ出力の誤差をそれぞれ図4のグラフで示す。図4のグラフは縦軸に導管1に流れている実際の質量流量Qに対する質量流量センサ100の出力のパーセント誤差を取り、横軸に導管1に流れるように設定されている質量流量Qを取ってある。図4の上部のグラフに示されるように、従来方式の質量流量センサ100では温度が周囲の温度が高くなるほど、誤差が非常に大きくなり、周囲の温度が45℃の時には0.8%〜1.6%の誤差が発生しており、しかも導管1を流れる流体の質量流量Qの影響も出ている事が分かる。一方、本実施形態の方式によれば、最も悪い場合では0.8%程度の誤差しか発生しておらず、従来方式に比べて周囲の温度影響を受けにくく、しかも、導管1を流れる質量流量Qの変化にあまり影響を受けていない。つまり、従来に比べて、本実施形態の質量流量センサ100は、周囲の温度変化及び質量流量Qの変化に対して強く、その度が大幅に向上していることが分かる。
これは前述したように、各コイル2u、2dに印加される電圧をV+V/Xという質量流量Qに対してはあまり変化せず、周囲の温度に対して大きく変動する値を温度指標として出力の補正に用いるとともに、従来あまり考慮されていなかったゼロ点出力の補正も温度指標V+V/Xを用いた関数で補正を行っているためであると考えられる。
このように、本実施形態の質量流量センサ100によれば、V+V/Xをセンサ出力の補正に用いているので、質量流量Qの変化の影響をほとんど受けることなく、周囲の温度変化に対するセンサ出力の変化率(傾き)を補正することができる。しかも、従来であれば周囲の温度変化に応じて変化していたゼロ点出力(シフト量)の補正もV+V/Xの関数であるゼロオフセット関数OFSによって補正し、さらに、前述した補正でも残っている温度依存性を(1+a(V+V/X)/(Vut+Vdtdt/Xut))の項によって補正するようにしてあるので、より精度のよい質量流量センサ100とすることができる。
また、前記温度算出部42は、質量流量Qの変化をほとんど受けないV+V/Xを温度指標として別の温度センサを付加することなく、各コイル2u、2dに印加される電圧だけで、正確な温度を出力することができる。従って、付加センサを用いる必要がないので、コストアップを招くことなく温度計測を行うこともでき、この計測された温度を別の補正などに用いる事などもできる。
その他の実施形態について説明する。
前記実施形態では、各コイルに印加される電圧と質量流量Qとの間のグラフを外挿し、電圧がゼロになる点の質量流量QからX及びXを求めていたが別の方法を用いて算出してもよい。例えば、上流側コイルに印加される電圧V、下流側コイルに印加される電圧Vの傾きa、aをそれぞれ求めておき、X=a、X=aとして用いても構わない。要するに前述した式(数6)を略みたすような値を用いればよい。また、このようにしてX/Xを定める場合には、質量流量Qについて全区間について式(数6)が成り立つ必要はなく、少なくとも使用したい区間において成り立っていればよい。
前記実施形態では、前記質量流量算出部は式(数5)を用いて質量流量Qを算出していたが、求められる精度によっては、下式(数7)のような式を用いて質量流量Qを算出しても構わない。
また、式(数7)においてゼロオフセット関数OFSと値付け曲線SENSxのうち少なくとも一方がV+V/Xの関数であればよい。前記実施形態にあった温度算出部を備えていない質量流量センサであっても構わない。
前記実施形態ではV+V/Xで割ることによって温度影響の少ないセンサ出力にしていたが、このようなものでは、従来のV+Vで割っている質量流量センサとは質量流量Qがゼロのときにおける出力の出方に違いがあるため、従来からの質量流量センサを使っているユーザに混乱が出る恐れがある。このような混乱を防ぎ、フローがない場合でのセンサ出力が従来のものと同じように出力されるとともに、前記実施形態と同じように周囲の温度変化に対する影響をなくすことができるようにするには、V+V/Xの替わりに下式(数8)で割るようにすればよい。
すなわち、前記実施形態のV+V/Xについて係数2/(1+X/X)だけ乗じたもので割るようにすればよい。
前記実施形態では、値付け曲線SENSxを用いていたが、例えば、各定温度制御回路の出力の演算値を質量流量Qに変換する係数や関数であっても構わない。
センサから出力された質量流量Qについて、さらに別の補正式により補正しても構わない。例えば、ゼロ流量と測定できる上限値との間の値において、センサ出力と実際の質量流量Qとの間に線形性がない場合等には5次の補正式により補正してもよい。
より流量センサの感度を良くして、小さい流量でも測定できるようにしたい場合には、例えば、Vu−Vdの値が大きく出力されるように、Vuに定数をかけて使用するように構成しても構わない。その場合、値付け曲線等の値も対応させて変更すればよい。
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて、様々な変形や実施形態の組み合わせを行っても構わない。
本発明の流量センサによれば、流量に対してはほとんど変化せず、周囲の温度変化に対しては大きく変化するV+V/Xによって、流量センサの出力が周囲の温度変化に対して、その増加率(傾き)が変化してしまうのを補正しつつ、流量センサの出力に対して流量Qの変化に起因する非直線性が付加されてしまうことも防ぐことができる。さらに、ゼロ点出力もV+V/Xの関数であるゼロオフセット関数OFSにより補正され、温度によってシフト量が異なることを防ぐことができる。従って、流量センサの周囲の温度変化及び流量の変化のいずれにも影響されにくい、精度の高い流量センサとすることができる。
100・・・流量センサ
1・・・導管
2u、2d・・・抵抗体(コイル)
3u、3d・・・定温度制御回路
41・・・流量算出部
42・・・温度算出部

Claims (5)

  1. 流体が流れる導管に、流体の温度に応じて抵抗値が変化する2つの抵抗体を、上流側、下流側に設けると共に、これらの抵抗体をそれぞれ含む2つの定温度制御回路を設け、これらの定温度制御回路によって前記両抵抗体の温度を一定となるように制御するようにした流量センサにおいて、
    上流側に位置する抵抗体に対応する定温度制御回路の出力をV、下流側に位置する抵抗体に対応する定温度制御回路の出力をV、流体の流量をQとするときに、少なくともある流量Qの範囲で式(数9)を満たすX/Xを用いた式(数10)に基づいて流量Qを算出する流量算出部を備え、
    前記流量算出部は、V+V/Xの関数として定義されたゼロオフセット関数OFSにより流量Qがゼロの時の出力であるゼロ点出力を補正することを特徴とする流量センサ。
    ここで、OFSはゼロオフセット関数、SENSxは各定温度制御回路の出力の演算値を流量に変換する変換関数。
  2. 前記流量算出部は、V+V/Xの関数として定義された変換関数SENSxにより、流量Qを算出する請求項1記載の流量センサ。
  3. 前記流量算出部は、前記式(数10)に対して更に温度補正項を追加した式(数11)に基づいて流量Qを算出するものである請求項1記載の流量センサ。
    ここで、Vutは上流側に位置する抵抗体に対応する定温度制御回路の予め測定した所定温度における出力、Vdtは下流側に位置する抵抗体に対応する定温度制御回路の予め測定した所定温度における出力、Xdt/XutはVut、Vdtについて前記式(数9)を満たすものである。
  4. 前記変換関数SENSxが値付け曲線である請求項1記載の流量センサ。
  5. +V/Xに基づいて周囲の温度を算出する温度算出部を更に備えた請求項1記載の流量センサ。
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