JPWO2011037215A1 - 基地局、端末局、無線システム、無線制御方法、および記憶媒体 - Google Patents

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Abstract

[課題] 他の無線システムに割り当てられた、あるいは優先的な使用が許可された周波数帯域の使用状況の推定を、高精度に行うことが可能な基地局、端末局、無線システム、無線制御方法、および記憶媒体を提供する。[解決手段] 他の無線システムに割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域の使用状況の推定を行う自無線システムの基地局であって、少なくとも1つのセンシング装置における、他の無線システムの受信信号電力値と自無線システムの受信信号電力値との受信信号電力比に基づいて、前記周波数帯域の使用状況を推定する推定手段を、備える。

Description

本発明は、基地局、端末局、無線システム、無線制御方法、および記憶媒体に関する。
無線通信において、周波数資源には限りがあるため、周波数を有効利用するための技術が重要視されている。そこで、近年、“コグニティブ無線(cognitive radio)”技術が注目を浴びている。コグニティブ無線は、例えば、無線基地局自らが、利用対象の全周波数帯域のうち、無線基地局周辺で現在空いている周波数帯を探し出して通信に利用するものである。例えば、他の無線システムにおいて、現時点で使われていない周波数帯が存在している場合、自無線システムの基地局は、この周波数帯を用いて無線通信することができる。従って、周波数資源を有効に利用することができる。
コグニティブ無線において、基地局や基地局がカバーするエリアに存在する端末局は、電波が存在していない周波数帯を検出する。ここで、電波が存在していない周波数帯を検出する手法としては、例えば、利用対象の全周波数帯域のうち、通信に利用したい候補の各周波数帯の受信信号電力値を検出する手法を挙げることができる。
具体的には、まず、利用対象の全周波数帯域をある一定の帯域を有するバンドに区切る。そして、広帯域に亘って動作可能な直交復調器・シンセサイザなどのRF(Radio Frequency)回路により、RF信号をベースバンド信号に変換する。基地局や端末局は、それぞれのバンド内の受信信号電力値を算出し、算出した受信信号電力値が所定の閾値よりも低いバンドを探索する。また、中心周波数を順次変えてそれぞれのバンド内の受信信号電力値を算出していき、受信信号電力値が低いバンドを探索するという手法も考えられる。
ここで、受信信号電力が閾値よりも低いバンドは、他の無線システムへの与干渉、あるいは、他の無線システムからの被干渉の影響が小さいものと判断することができる。従って、このようなバンドは、空き周波数帯と見なすことができ、すなわち、無線通信に使用することができる。
上記に関連し、例えば、特許文献1は、基地局あるいは基地局のカバーエリアに存在する端末局が、利用対象の全周波数帯域について、基地局または端末局周辺の受信信号電力値を算出し、算出した受信信号電力値を所定の閾値と比較することにより空き周波数帯域か否かを判定する方法について記載する。さらに、特許文献1は、それらの算出結果や判定結果を複数の基地局間で交換することにより自基地局周辺における空き周波数帯域の検出精度を高めることを記載する。
特開2008−79280号公報
しかしながら、特許文献1の場合、上述したように、受信信号電力値と閾値とを比較することにより空き周波数帯域か否かを判定する方法を採用する。ここで、例えば、端末局が屋内に存在する場合、建物進入損の影響により電波が減衰する(受信局における受信信号電力値が小さくなる)場合がある。このような状態において受信信号電力値を閾値と比較した場合、実際にはセンシング対象の周波数帯域が使用されているにも拘わらず、閾値を下回る(空き周波数帯域である)と判定されてしまう虞がある。すなわち、特許文献1の方法(受信信号電力値と閾値とを比較することにより空き周波数帯域か否かを判定する方法)では、周波数帯域の使用状況の推定を高精度に行うことはできない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、他の無線システムに割り当てられた、あるいは優先的な使用が許可された周波数帯域の使用状況の推定を、高精度に行うことが可能な基地局、端末局、無線システム、無線制御方法、および記憶媒体を提供することを目的とする。
本発明の基地局は、他の無線システムに割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域の使用状況の推定を行う自無線システムの基地局であって、少なくとも1つのセンシング装置における、他の無線システムの受信信号電力値と自無線システムの受信信号電力値との受信信号電力比に基づいて、前記周波数帯域の使用状況を推定する推定手段を、備える。
また、本発明の端末局は、自無線システムと通信可能な端末局であって、少なくとも1つのセンシング装置における、他の無線システムの受信信号電力値と自無線システムの受信信号電力値との受信信号電力比に基づいて、他の無線システムに割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域の使用状況を推定する推定手段を、備える。
また、本発明の無線システムは、自無線システムと、該自無線システムと通信または放送を行うことが可能な端末局を備える無線システムであって、少なくとも1つのセンシング装置における、他の無線システムの受信信号電力値と自無線システムの受信信号電力値との受信信号電力比に基づいて、前記周波数帯域の使用状況を推定する推定手段を、備える。
また、本発明の無線制御方法は、他の無線システムに割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域の使用状況の推定を行う、自無線システムの基地局における無線制御方法であって、少なくとも1つのセンシング装置における、他の無線システムの受信信号電力値と自無線システムの受信信号電力値との受信信号電力比に基づいて、前記周波数帯域の使用状況を推定する。
また、本発明の記憶媒体は、自無線システムの基地局のコンピュータに実行させる制御プログラムを記憶する記憶媒体であって、前記制御プログラムは、少なくとも1つのセンシング装置における、他の無線システムの受信信号電力値と自無線システムの受信信号電力値との受信信号電力比に基づいて、前記周波数帯域の使用状況を推定する処理を含む。
本発明によれば、他の無線システムに割り当てられた、あるいは優先的な使用が許可された周波数帯域の使用状況の推定を、高精度に行うことが可能となる。
本発明に係る第1の実施形態の基地局の構成例を示すブロック図である。 本発明に係る第2の実施形態の無線システムの一例を示すシステム構成図である。 図2に示す端末局の構成例を示すブロック図である。 図3に示す端末局を構成するセンシング部の構成例を示すブロック図である。 図2に示す自無線システムの基地局(受信系)の構成例を示すブロック図である。 図5に示す使用状況推定部の構成例を示すブロック図である。 信号電力比閾値の設定方法を示す概念図である。 図6に示す総合判定部における判定結果例を示す表である。 図2に示す自無線システムの基地局(送信系)の構成例を示すブロック図である。 センシングを行う端末局の動作例を説明するためのフローチャートである。 自無線システムの基地局の動作例を説明するためのフローチャートである。 図5に示す使用状況推定部とは異なる使用状況推定部(信号電力値判定部の判定結果に基づいて、信号電力比判定部の結果を利用するかどうかを判断する使用状況推定部)の構成例を示すブロック図である。 図4に示すセンシング部とは異なるセンシング部(端末局において、受信信号電力値および受信信号電力比と各閾値との比較までを実行し、比較結果をセンシング結果として基地局へ送信する場合のセンシング部)の構成例を示すブロック図である。 本発明に係る第3の実施形態の基地局を構成する使用状況推定部の一例を示すブロック図である。 図14に示す使用状況推定部を構成する信号電力比閾値更新部の構成例を示すブロック図である。 本発明に係る第4の実施形態の無線システムを構成する端末局の構成例を示すブロック図である。 第4の実施形態の無線システムを構成する自無線システムの基地局の構成例を示すブロック図である。 図17に示す基地局を構成するセンシングマップ生成部の構成例を示すブロック図である。 第4の実施形態における自無線システムの基地局において作成されるセンシングマップの一例である。 第5の実施形態の基地局において作成されるセンシングマップの一例を示す。 第5の実施形態における端末局を構成するセンシング部の構成例を示すブロック図である。 第6の実施形態において、端末局が他の無線システムの所定の基地局のカバーエリアの境界付近に存在するか否かを判定する判定概念図の一例である。 第6の実施形態の基地局の構成例を示すブロック図である。 第6の実施形態において、他の無線システムの所定の基地局から所定距離以上離れた位置に存在する端末局、あるいは、所定の基地局のカバーエリアから所定距離以上離れた位置に存在する端末局を判定する際の判定概念図である。 第7の実施形態に関し、自無線システムの基地局のカバーエリア内に存在する端末局の散在状況を示すカバーエリア図である。 第7の実施形態に関し、自無線システムの基地局のカバーエリア内において、複数の端末局をグループ化する方法例を示す概念図である。 第7の実施形態の基地局の構成例を示すブロック図である。 第8の実施形態の基地局の構成例を示すブロック図である。 図28に示す基地局を構成するセンシングマップ生成部の構成例を示すブロック図である。 第9の実施形態に関し、自無線システムの基地局のカバーエリアと、自無線システムの基地局と同一の周波数帯域を使用する他の無線システムの基地局のカバーエリアと、端末局との位置関係を示す第1のカバーエリア図である。 第9の実施形態に関し、自無線システムの基地局のカバーエリアと、自無線システムの基地局と同一の周波数帯域を使用する他の無線システムの基地局のカバーエリアと、端末局との位置関係を示す第2のカバーエリア図である。 第9の実施形態の基地局の構成例を示すブロック図である。
[第1の実施形態]
図1は、本発明に係る第1の実施形態の基地局1の構成例を示すブロック図である。基地局1は、自無線システムに属し、他の無線システムに割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域の使用状況の推定を行う。ここで、本実施形態の基地局1は、少なくとも1つのセンシング装置における、他の無線システムの受信信号電力値と自無線システムの受信信号電力値との受信信号電力比に基づいて、上記周波数帯域の使用状況を推定する推定部2(推定手段)を備える。
ここで、センシング装置が、例えば、屋内に存在する場合、他の無線システムの基地局からの送信電波は建物進入損の影響を受けて減衰する。従って、センシング装置における受信信号電力値は、小さくなってしまう。そして、受信信号電力値が閾値以下となった場合、実際にはセンシング対象の周波数帯域が使用されているにも拘わらず、空き周波数帯域と判断されてしまう。しかしながら、受信信号電力比の場合、減衰した電波同士の比となるため、その値(比)は、建物進入損の影響を受けない。すなわち、以上説明した第1の実施形態の基地局1は、センシング装置の存在状況(例えば、屋外かあるいは屋内か)に拘わらず、周波数帯域の使用状況の推定を高精度に行うことが可能となる。
[第2の実施形態]
本実施形態の概略について説明する。本実施形態において、自無線システムの基地局または該基地局のカバーエリア(該基地局と通信または放送が可能な地域)に存在するセンシング装置(例えば、端末局)は、他の無線システムが、利用対象の周波数帯域を利用しているか否かを推定する。ここで、上記推定は、センシング装置における、他の無線システムの基地局と自無線システムの基地局の受信信号電力比を用いて行われる。自無線システムの基地局またはセンシング装置は、その推定結果に基づき、自無線システムにおける通信または放送についての無線リソース管理を行う。無線リソースの管理例としては、例えば、使用する周波数帯域の選択、送信電力制御、あるいは、通信方式/変調方式/符号化率等の管理を挙げることができる。
以下、本実施形態の詳細について説明する。
図2は、本発明に係る第2の実施形態の無線システム10の一例を示すシステム構成図である。無線システム10は、他の無線システム11と自無線システム12とを備える。他の無線システム11には、システム帯域として、例えば、周波数帯域f1、f2、f3が割り当てられ、あるいは優先的な使用が許可されている。また、他の無線システム11は、基地局101〜103を備える。この場合、基地局101は、システム帯域のうちの周波数帯域f1を利用する。基地局102は、システム帯域のうちの周波数帯域f2を利用する。基地局103は、システム帯域のうちの周波数帯域f3を利用する。
自無線システム12は、基地局201を備える。基地局201は、そのカバーエリアが、他の無線システム11の各基地局101〜103のカバーエリアにオーバーラップするように配置される。ここで、例えば、自無線システム12には、周波数帯域Fが割り当てられ、あるいは優先的な使用が許可されているものとする。すなわち、この場合、自無線システム12の基地局201は、周波数帯域Fを利用する。また、本実施形態の場合、基地局201のカバーエリア内に、端末局301、302(センシング装置)が存在すると仮定する。
ここで、先ず、端末局301、302の概略的機能について説明する。端末局301、302は、自無線システム12の基地局201と通信する機能と、他の無線システム11が使用する周波数帯域(例えば、本実施形態の場合、f1、f2、f3)をセンシングする機能とを備える。自無線システム12の基地局201のカバーエリアに存在する端末局301、302は、例えば、基地局201の指示に基づいて利用対象の周波数帯域f1〜f3をセンシングする。端末局301、302は、センシング結果(例えば、端末局における、他の無線システム11の基地局から受信する信号の電力値と自システムの基地局から受信する信号の電力値の比)を、自無線システム12の基地局201へ送信する。
次いで、基地局201の概略的機能について説明する。基地局201は、例えば、端末局301、302から収集したセンシング結果に基づいて、他の無線システム11に割り当てられた、あるいは優先的な使用が許可された周波数帯域の使用状況を推定する。基地局201は、その推定結果に基づき、自無線システム12における通信または放送についての無線リソース管理を行う。無線リソースの管理例としては、例えば、使用する周波数帯域の選択、送信電力制御、あるいは、通信方式/変調方式/符号化率等の管理を挙げることができる。
図3は、図2に示す端末局301、302の構成例を示すブロック図である。端末局301、302は、送受信アンテナ401と、スイッチ402と、センシング部403と、無線送受信部404と、スイッチ405と、復調/復号部406と、変調部407とを備える。
送受信アンテナ401は、無線信号を受信し且つ送信することが可能な送受信兼用のアンテナである。送受信アンテナ401の受信機能は、他の無線システム11の各基地局101〜103からの無線信号を受信する機能(センシング時受信機能)と、自無線システム12の基地局201からの無線信号を受信する機能(通常時受信機能)とを含む。送受信アンテナ401の送信機能は、自無線システム12の基地局201へ無線信号を送信する機能を含む。ここで、送受信アンテナ401は、受信用アンテナと送信用アンテナとに分かれた構成であっても良い。
スイッチ402は、センシングを行う場合には、送受信アンテナ401とセンシング部403とを接続し、一方、センシング結果を送信し、あるいは通常の通信を行う場合には、送受信アンテナ401と無線送受信部404とを接続する。
センシング部403は、他の無線システム11の基地局101〜103から受信する信号から、その基地局が使用する周波数帯域における受信信号電力値を算出する。また、センシング部403は、他の無線システム11の基地局101〜103から受信する信号の電力値と自無線システム12の基地局201から受信する信号の電力値の比(受信信号電力比)を算出する。センシング部403は、これらの受信信号電力値と受信信号電力比を、センシング結果として、出力する。センシング結果は、例えば、自無線システム12の基地局201へ送信される。具体的には、センシング結果は、変調部407、スイッチ405、無線送受信部404、スイッチ402および送受信アンテナ401を介して、基地局201へ送信される。
無線送受信部404は、受信処理時、送受信アンテナ401を介して受信された無線信号に対して、受信電力増幅、ダウンコンバート、A/D変換等の処理を行い、当該処理後の信号をスイッチ405へ出力する。この場合、スイッチ405は、無線送受信部404と復調/復号部406とを接続する。復調/復号部406は、スイッチ405を介して入力する信号を復調および復号し、ユーザデータや制御信号を出力する。
送信処理時、ユーザデータと、制御信号および/またはパイロット信号と、センシング部403から出力されるセンシング結果(例えば、受信信号電力値と受信信号電力比)とが、変調部407へ入力される。変調部407は、入力した上記情報に対して、符号化、インターリーブ、変調、マッピング等の処理を施し、スイッチ405へ出力する。この場合、スイッチ405は、変調部407と無線送受信部404とを接続する。無線送受信部404は、スイッチ405からの信号に対して、D/A(Digital/Analog)変換、アップコンバート、送信電力増幅等の処理を施し、該処理後の信号を、スイッチ402を介して送受信アンテナ401へ出力する。そして、該処理後の信号は、送受信アンテナ401から基地局201へ送信される。
図4は、図3に示す端末局301、302(すなわち、センシング装置の一例であり、センシングを行う端末局)を構成するセンシング部403の詳細構成例を示すブロック図である。センシング部403は、直交復調部408と、シンセサイザ409と、バンドパスフィルタ410−1〜410−nと、電力値算出部411−1〜411−nと、電力比算出部412−1〜412−nとを備える。ここで、nはセンシング対象となる周波数帯域の数を表す。すなわち、本実施形態の場合、他の無線システム11には、f1、f2、f3の3つの周波数帯域が割り当てられ、あるいは優先的な使用が許可されているので、n=3となる。
シンセサイザ409は、入力した周波数情報に基づいて周波数信号を生成し、これを直交復調部408へ出力する。直交復調部408は、スイッチ402を介して送受信アンテナ401から入力される無線信号を、上記周波数信号を用いて復調する。直交復調部408の出力は、バンドパスフィルタ410−1〜410−nへ入力する。バンドパスフィルタ410−1〜410−nは、センシング対象の各周波数帯域での信号を抽出する。ここで、バンドパスフィルタ410−1のセンシング対象の周波数帯域は、f1である。バンドパスフィルタ410−2のセンシング対象の周波数帯域は、f2である。バンドパスフィルタ410−3のセンシング対象の周波数帯域は、f3である。
バンドパスフィルタ410−1〜410−nの各々は、抽出した信号を、電力値算出部411−1〜411−nおよび電力比算出部412−1〜412−nへ出力する。ここで、バンドパスフィルタ410−1〜410−nは、他の無線システム11の基地局と自無線システム12の基地局との受信信号電力比を求めるために、それぞれの周波数帯域(f1〜f3とF)の信号を抽出して出力する。電力値算出部411−1〜411−nは、バンドパスフィルタ410−1〜410−nの出力信号の信号電力値を算出し、信号電力値1〜信号電力値nとして出力する。電力比算出部412−1〜412−nは、バンドパスフィルタ410−1〜410−nの出力である複数の周波数帯域(すなわち、f1〜f3とF)の信号を用いて、それらの信号電力比を算出し、信号電力比1〜信号電力比nとして出力する。
ここで、信号電力値1〜信号電力値nおよび信号電力比1〜信号電力比nは、センシング結果として、自無線システム12の基地局201へ送信される。この場合、送信情報としては、信号電力値や信号電力比をそのまま送信しても良いし、特定の信号形式(例えば、符号化や量子化など)に変換して送信しても良い。
図5は、図2に示す自無線システム12の基地局201(受信系)の構成例を示すブロック図である。基地局201(受信系)は、受信用アンテナ501と、無線受信部502と、復調/復号部503と、使用状況推定部504(推定手段)と、電波検出用アンテナ505と、センシング部506と、無線リソース管理部550(管理手段)とを備える。基地局201は、例えば、自らのセンシング結果と端末局301、302におけるセンシング結果により、他の無線システム11が利用している周波数帯域を推定する。
受信用アンテナ501から受信された受信信号は、無線受信部502へ入力される。無線受信部502は、受信した無線信号に対して、受信電力増幅、ダウンコンバート、A/D変換等の処理を行い、当該処理後の信号を復調/復号部503へ出力する。復調/復号部503は、入力した信号に対して復調および復号処理を施す。復調/復号部503は、例えば、ユーザデータ、制御信号、センシング結果を出力する。ここで、センシング結果は、端末局301、302における受信信号電力値と受信信号電力比である。センシング結果は、使用状況推定部504へ入力される。
また、基地局201においても他の無線システム11のセンシングを行なう場合、センシング部506は、電波検出用アンテナ505で受信された信号を用いて他の無線システム11の受信信号電力の算出を行い、その算出結果を使用状況推定部504へ出力する。ここで、センシング部506の構成は、端末局301、302におけるセンシング部403(図4参照)において、電力比算出部412−1〜412−nが存在しない構成となる。
使用状況推定部504は、他の無線システム11が使用している周波数帯域の使用状況を推定し、「使用状況推定結果」として出力する。具体的には、使用状況推定部504は、復調/復号部503から入力される、端末局301、302のセンシング結果(例えば、受信信号電力値および受信信号電力比)と、外部入力として与えられる、信号電力閾値情報および信号電力比閾値情報とを用いて、上記使用状況を推定する。
無線リソース管理部550は、「使用状況推定結果」に基づいて、基地局201と端末局301、302との通信または放送に使用する無線リソースの管理(例えば、使用する周波数帯域の選択、送信電力制御、あるいは、通信方式/変調方式/符号化率等の管理)を行う。
なお、基地局201において他の無線システム11のセンシングを行わない場合、基地局201の構成の内、電波検出用アンテナ505とセンシング部506とは不要である。その場合、使用状況推定部504は、復調/復号部503から出力される端末局301、302における上記センシング結果のみを用いて、他の無線システム11が使用している周波数帯域の使用状況を推定する。
図6は、図5に示す使用状況推定部504の構成例を示すブロック図である。使用状況推定部504は、信号電力値判定部507と、信号電力比判定部508と、信号電力比閾値算出部509(閾値決定手段)と、総合判定部510とを備える。
尚、以下で説明するように、使用状況推定部504内部の各処理は、「判定」処理であるが、使用状況推定部504の出力結果自体は、あくまで「推定」値である。なぜならば、周波数帯域の使用の有無の判定結果自体は、信号電力比閾値や信号電力閾値に依存する推定値であって、使用状況に正確に対応するものではない。従って、以下の説明において、基本的には、使用状況推定部504内部の処理(閾値との比較および該比較結果の最終判断)については「判定」を使用し、使用状況推定部504の出力結果については「推定」を使用するものとする。
復調/復号部503から出力される受信信号電力値と受信信号電力比は、各々に、信号電力値判定部507と信号電力比判定部508へ入力される。
信号電力値判定部507は、他の無線システム11において予め定められている所定の受信信号電力値情報を信号電力閾値情報として入力し、その値を「信号電力閾値」として設定する。信号電力値判定部507は、受信信号電力値と「信号電力閾値」とを比較し、比較結果を総合判定部510へ出力する。ここで、比較結果は、例えば、数値化されて出力される。例えば、比較結果は、受信信号電力値が閾値以上の場合は1とし、閾値未満の場合は0とすることができる。
ここで、他の無線システム11において予め定められている所定の受信信号電力値情報は、他の無線システム11において規定される所要の受信信号電力値であり、固定値の場合もあるし可変値の場合もある。この規定値は、予め他の無線システム11の規定情報を入手して設定しても良く、可変値の場合には、変更になる度に他の無線システム11の規定情報を入手して設定しても良い。情報の入手方法としては、他の無線システム11に有線または無線にて接続して入手する方法、あるいは、規定値が格納されているデータベースなどにアクセスして入手する方法等を挙げることができる。
信号電力比判定部508は、受信信号電力比と、信号電力比閾値算出部509から出力される「信号電力比閾値」とを比較し、比較結果を総合判定部510へ出力する。ここで、比較結果は、例えば、数値化されて出力される。例えば、比較結果は、受信信号電力比が閾値以上の場合は1とし、閾値未満の場合は0とすることができる。
ここで、同一の周波数帯域について、複数の端末局からのセンシング結果が得られる場合、使用状況推定部504は、複数のセンシング結果を用いて使用状況の推定を行うことも可能である。例えば、複数の端末局から送信される受信信号電力値や受信信号電力比の平均値(加算平均値あるいは重み付け加算平均値)を各々に算出し、算出した各平均値を用いて使用状況の推定を行うこともできる。
ここで、重み付け加算平均値を算出する際に用いる重み係数は、各センシング結果の信頼度に応じて設定することができる。例えば、端末局の基地局からの距離や、端末局クラスの大小、受信信号電力値や受信信号電力比の値の大小、前回のセンシング実行時からの時間間隔の大小などにより設定することが可能である。
この場合、信号電力値判定部507と信号電力比判定部508の各前段に、復調/復号部503から出力される受信信号電力値と受信信号電力比の重み付け加算平均値を算出する機能を追加することができる。信号電力値判定部507および信号電力比判定部508は、算出された各重み付け加算平均値を用いて閾値との比較を行う。
信号電力比閾値算出部509は、信号電力比閾値を算出する。ここで、周波数帯域f1(他の無線システム11の基地局101に割り当てられた、あるいは優先的使用が許可された周波数帯域)の信号電力比閾値を決定する場合を例に挙げて、以下説明する。
図7は、信号電力比閾値の設定方法を示す概念図である。受信信号電力値が所定の閾値以上となるエリア104において、受信信号電力値が最も小さな値になる点A(ここでは、基地局201からエリア104に最も近い地点)における受信信号電力比(−10dB)を信号電力比閾値として設定する。他の無線システム11の基地局と自無線システム12の基地局201の受信信号電力比は、例えば次式により算出される。
受信信号電力比=(基地局101の受信信号電力値)/(基地局201の受信信号電力値)
ここで、各基地局の受信信号電力値は、各基地局の送信電力値、伝搬損、各送受信局のアンテナゲインを用いて、例えば次式により算出される。
各基地局の受信信号電力値=送信電力値−伝搬損+アンテナゲイン
さらに、伝搬損は、各基地局の位置と各受信局の位置から求まる各送受信局間の距離、各基地局の搬送波周波数、各送受信局のアンテナの高さを用いて、例えば次式に示すような伝搬損算出式により算出される。
伝搬損=69.55+26.16×log10(f)
−13.82×log10(hb)
−{(1.11×log10(f)−0.7)×hm
−(1.56×log10(f)−0.8)}
+(44.9−6.55×log10(hb))×log10(d)
ここで、fは搬送波周波数[MHz]、hbは送信局アンテナ高[m]、hbは受信局アンテナ高[m]、dは伝搬距離(各基地局の位置と各受信局の位置から求まる各送受信局間の距離)[m]を表す。ここで、受信局アンテナ高は、算出地点での想定受信アンテナ高とする。なお、伝搬損算出式は、使用する周波数や地域(都市部、郊外部)などを考慮して最適な算出式を用いる。また、アンテナゲインについては、それぞれの無線システムにおける値を用いても良いし、全ての無線システムで同一と仮定して同じ値を用いても良い。
なお、受信信号電力比を、(基地局201の受信信号電力値)/(基地局101の受信信号電力値)で算出する場合、すなわち、分母と分子が上記と逆の場合について説明する。この場合、信号電力比閾値は、他の無線システム11の基地局101の受信信号電力値が所定の信号電力閾値以上となるエリアにおいて、最も大きな、基地局101と基地局201の受信信号電力比に設定される。
総合判定部510は、信号電力値判定部507と信号電力比判定部508から出力される判定結果を用いて、利用対象の周波数帯域における他の無線システム11の使用状況を、総合的に判定する。
図8は、総合判定部510における判定結果例を示す表である。例えば、受信信号電力値と受信信号電力比とがともに閾値未満の場合、総合判定部510は、利用対象の周波数帯域は、他の無線システム11によって使用されていないと判定する。一方、例えば、受信信号電力値と受信信号電力比の内の少なくとも一方が閾値以上の場合、総合判定部510は、利用対象の周波数帯域は、他の無線システム11によって使用されていると判定する。もちろん、総合判定部510における判定方法は、上記に限定されることはなく、他の判定方法を採用することができる。
ここで、複数の端末局からのセンシング結果が得られる場合、使用状況推定部504は、それぞれの端末局のセンシング結果による使用状況の推定結果を用いて最終的な使用状況推定を行うことも可能である。具体的には、それぞれの端末局のセンシング結果による使用状況の判定結果を用いて、信号が検出されたと判定した端末局の数が予め設定される所定の数判定閾値THn以上になる場合、総合判定部510は、信号が検出されたと最終的に判定する。一方、数判定閾値THn未満の場合、総合判定部510は、信号が検出されないと最終的に判定する。
また、以上説明した第2の実施形態では、他の無線システム11の基地局と自無線システム12の基地局の受信信号電力比を、端末局において算出する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、端末局が、他の無線システム11の基地局と自無線システム12の受信信号電力値をそれぞれ算出して自無線システム12の基地局201へ送信する。そして、基地局201が、それらの受信信号電力値を用いて受信信号電力比を算出するようにしてもよい。この場合、端末局において、センシング部403の電力比算出部412−1〜412−nは不要である。一方、基地局において、信号電力比判定部508の前段に、他の無線システム11の基地局の受信信号電力値と自無線システム12の基地局の受信信号電力値から受信信号電力比を算出する機能を追加すればよい。
図9は、図2に示す自無線システム12の基地局201(送信系)の構成例を示すブロック図である。基地局201(送信系)は、制御信号生成部511と、変調部512と、無線送信部513と、送信用アンテナ514とを備える。
制御信号生成部511は、通信または放送のために、上位レイヤの制御部(不図示)や無線リソース管理部550から送られてくる制御信号と、センシング情報とを入力し、通信用フォーマットに合わせた制御信号を生成し出力する。ここで、センシング情報とは、センシングに関する指示情報(センシングを行う端末局情報、センシングを行う周波数情報、センシングを行うタイミングや周期についての情報など)である。変調部512は、制御信号生成部511から出力される制御信号と、上位レイヤの制御部から送られるユーザデータやパイロット信号を入力し、これらの信号に対して、符号化、インターリーブ、変調、マッピング等の処理を施した後、無線送信部513へ出力する。無線送信部513は、通信または放送に使用される周波数帯域情報を入力し、使用周波数帯域に合わせて、D/A変換、アップコンバート、送信電力増幅等の処理を行う。無線送信部513は、当該処理実行後の信号を、送信用アンテナ514を介して端末局301、302へ送信する。
図10は、センシングを行う端末局の動作例を説明するためのフローチャートである。
尚、本動作例が実行される端末局は、センシング指定された端末局である。センシング指定は、例えば、予め、基地局201から行われているものとする。以下、例えば、端末局301、302がセンシング指定されているものとして説明する。
まず、端末局301、302は、センシング条件が成立したか否かを判定する(ステップS1)。ここで、センシング条件の成立例としては、例えば、基地局201等により予め設定されたセンシング時期になった場合等を挙げることができる。
センシング条件が成立した場合、端末局301、302は、センシング準備を行う(ステップS2)。具体的には、端末局301、302は、スイッチ402を操作して、送受信アンテナ401とセンシング部403とを接続する。端末局301、302は、センシングを実行する(ステップS3)。具体的には、センシング部403は、他の無線システム11の基地局101〜103から受信する信号から、その基地局が使用する周波数帯域における受信信号電力値を算出する。また、センシング部403は、他の無線システム11の基地局101〜103から受信する信号の電力値と自無線システム12の基地局201から受信する信号の電力値の比(受信信号電力比)を算出する。センシング部403は、これらの受信信号電力値と受信信号電力比を、センシング結果として、自無線システム12の基地局201へ送信する(ステップS4)。
図11は、自無線システム12の基地局201の動作例を説明するためのフローチャートである。使用状況推定部504は、端末局301、302から、センシング結果(受信信号電力値と受信信号電力比)を取得する(ステップS10)。また、使用状況推定部504は、信号電力閾値情報および信号電力比閾値情報を外部から取得する。使用状況推定部504は、これらの情報に基づいて、他の無線システム11が使用している周波数帯域の使用状況を推定する(ステップS11)。例えば、使用状況推定部504は、図8に示す判定結果を導出することができる。使用状況推定部504は、該判定結果を「使用状況推定結果」として出力する。無線リソース管理部550は、「使用状況推定結果」に基づいて、基地局201と端末局301、302との通信または放送に使用する無線リソースの管理を行う(ステップS12)。無線リソースの管理としては、例えば、使用する周波数帯域の選択、送信電力制御、あるいは、通信方式/変調方式/符号化率等の管理を挙げることができる。
以上説明した第2の実施形態によれば、他の無線システム11に割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域が使用されているかどうかを推定することができる。
ここで、センシングを行う端末局(例えば、端末局301、302)が、例えば、屋内に存在する場合、他の無線システム11の基地局からの送信電波は建物進入損の影響を受けて減衰する。従って、端末局における受信信号電力値は、小さくなってしまう。そして、受信信号電力値が閾値以下となった場合、実際にはセンシング対象の周波数帯域が使用されているにも拘わらず、空き周波数帯域と判断されてしまう。しかしながら、受信信号電力比の場合、減衰した電波同士の比となるため、その値(比)は、建物進入損の影響を受けない。すなわち、以上説明した第2の実施形態の場合、センシングを行う端末局の存在状況(例えば、屋外かあるいは屋内か)に拘わらず、周波数帯域の使用状況の推定を高精度に行うことが可能となる。
さらに、この推定結果に基づいて、自無線システム12において、通信または放送に使用する無線リソースの管理を適切に行なうことにより、他の無線システム11に割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域を有効に利用することができる。ここで、周波数帯域が複数に分割されている場合には、分割された周波数帯域毎に使用されているかどうかを推定する。
尚、以上説明した第2の実施形態において、端末局のセンシング部403は、他の無線システム11の基地局と自無線システム12の基地局の受信信号電力比のみを算出することもできる。すなわち、この場合、端末局は、センシング結果として、他の無線システム11の基地局の受信信号電力値と自無線システム12の基地局の受信信号電力値から、受信信号電力比を算出し、算出結果を基地局201へ送信する。この場合、端末局におけるセンシング部403(図4参照)において、電力値算出部411−1〜411−nを不要とすることができる。
上記に対応して基地局201においては、端末局から送信された受信信号電力比のみを用いて使用状況推定部504において他の無線システム11の使用状況を推定する。このとき、入力される受信信号電力比が信号電力比閾値以上の場合、使用状況推定部504は、利用対象の周波数帯域が他の無線システム11によって使用されていると推定し、一方、閾値未満の場合、該周波数帯域は他の無線システム11によって使用されていないと推定する。この場合、基地局201の使用状況推定部504(図6参照)において、信号電力値判定部507および総合判定部510を不要とすることができる。すなわち、信号電力比判定部508の判定結果が、そのまま使用状況推定部504の推定結果となるからである。
また、以上説明した第2の実施形態において、総合判定部510は、信号電力値判定部507の判定結果に基づいて、信号電力比判定部508の結果を利用するかどうかを判断することができる。具体的には、信号電力値判定部507によって受信信号電力値が信号電力閾値未満と判断された場合のみ、総合判定部510は、信号電力比判定部508の結果を用いて周波数帯域の使用状況を判定する。ここで、受信信号電力比が信号電力比閾値以上の場合、総合判定部510は、他の無線システム11が利用対象の周波数帯域を使用していると判定し、一方、閾値未満の場合、他の無線システム11が該周波数帯域を使用していないと判定する。
図12は、信号電力値判定部507の判定結果に基づいて、信号電力比判定部508の結果を利用するかどうかを判断する使用状況推定部504Aの構成例を示すブロック図である。使用状況推定部504Aは、図6に示す使用状況推定部504の構成に加えて、さらに、スイッチ515を備える。信号電力値判定部507から出力される判定結果において、受信信号電力値が信号電力閾値未満の場合には、スイッチ515は、信号電力比判定部508の出力を総合判定部510へ入力するように、信号電力比判定部508の方へ接続する。一方、受信信号電力値が信号電力閾値以上の場合には、信号電力比判定部508の出力は総合判定部510に入力されない。総合判定部510は、信号電力値判定部507の出力のみを用いて使用状況判定を行う。すなわち、この場合、受信信号電力値が信号電力閾値以上であるから、総合判定部510は、利用対象の周波数帯域は他の無線システム11によって使用されていると判断する。
受信信号電力値の信号電力閾値による判定も併せて行う場合の利点について説明する。例えば、センシング動作を行う自無線システム12の端末局が低レベルの信号まで高精度に検出できる場合、受信信号電力比の信号電力比閾値による判定動作のみを行う場合に比べてより高精度に、他の無線システム11のセンシングが可能となる。
また、以上説明した第2の実施形態では、端末局において受信信号電力値と受信信号電力比を算出して基地局に送信し、基地局において、それぞれを閾値と比較して使用状況を推定すると説明した。しかしながら、上記の構成に限定されない。例えば、端末局において、受信信号電力値および受信信号電力比と各閾値との比較までを実行し、比較結果をセンシング結果として基地局へ送信する構成とすることもできる。
図13は、端末局において、受信信号電力値および受信信号電力比と各閾値との比較までを実行し、比較結果をセンシング結果として基地局201へ送信する場合のセンシング部403Aの構成例を示すブロック図である。
センシング部403Aは、図4に示すセンシング部403の構成に加えて、さらに、電力値判定部413−1〜413−nと電力比判定部414−1〜414−nとを備える。それらの出力は、それぞれ信号電力判定値1〜信号電力判定値n、信号電力比判定値1〜信号電力比判定値nとして基地局201へ送信される。
この場合、基地局201の使用状況推定部504の構成は、図6において信号電力値判定部507と、信号電力比判定部508と、信号電力比閾値算出部509とが無い構成となる。端末局から送信されるセンシング結果(この場合、信号電力判定値1〜信号電力判定値nと信号電力比判定値1〜信号電力比判定値n)は、直接、総合判定部510に入力される。
なお、この場合、端末局での判定に用いる信号電力閾値および信号電力比閾値は、基地局201から端末局へ通知する必要がある。従って、基地局201は、各閾値を算出・設定し、該各閾値をセンシング情報に含めて端末局へ通知したり、あるいは、報知チャネルにより端末局へ通知したりする。
また、以上説明した第2の実施形態において、周波数帯域の使用状況推定は、基地局201で行われると説明した。しかしながら、該使用状況推定は、端末局において行われてもよい。具体的には、端末局は、例えば、基地局201の使用状況推定部504と同等の構成を備え、利用対象の周波数帯域が他の無線システム11によって使用されているか否かの推定を行い、推定結果を基地局201へ通知することも可能である。この場合、使用状況推定部504を構成する信号電力比閾値算出部509も端末局に搭載可能であることは言うまでもない。この際、基地局201の使用状況推定部504は不要となり、無線リソース管理部550は、復調/復号部503から、直接、使用状況推定結果を得る。
なお、以上説明した第2の実施形態では、基地局101と基地局201における処理に着目した説明を行ったが、基地局102や基地局103についても同様の処理を行うことができるのは言うまでもない。さらに、1つの他の無線システム11に2以下あるいは4以上の基地局が存在する場合(すなわち、周波数帯域が複数に分割されている場合)、上記各基地局に対して上記と同様の処理を行うことにより、各周波数帯域についての使用状況を推定することができる。あるいは、少なくとも1つの基地局を備える他の無線システム11が複数存在する場合、各無線システムに対して上記と同様の処理を行うことにより、各周波数帯域についての使用状況を推定することができる。
また、基地局の代わりに、ある端末局が他の端末局のセンシング結果を収集して利用対象の周波数帯域の使用状況の推定を行うアドホック的な構成とすることも可能である。ここで、基地局と端末局の間に中継局が存在する場合も想定されるが、中継局は基地局に接続する端末局の一種と考えることもできるし、端末局が接続する基地局の一種と考えることもできる。従って、中継局において利用対象の周波数帯域の使用状況の推定を行うことを排除するものではない。
さらに、以上説明した第2の実施形態では、自無線システム12に特定の周波数帯域(周波数帯域F)が割り当てられた、もしくは優先的な使用が許可された場合を例に挙げて説明した。しかしながら、自無線システム12に特定の周波数帯域が割り当てられず、もしくは、優先的な使用が許可されていない場合においても、他の無線システム11が使用していない周波数帯域の二次利用開始後に、それぞれの無線システムにおける既知信号などを用いて受信信号電力値を算出することで適用が可能である。
また、複数の端末局でアドホック的なネットワークを構成する場合には、センシング結果を基地局へ送信せずに、所定の端末局(例えば、利用対象の周波数帯域の使用状況の推定を行う端末局)が無線リソース管理を行い、複数の端末局間で通信または放送を行うことも可能である。この場合、所定の端末局は、無線リソース管理部を備える。この場合の無線リソース管理部は、図5に示す無線リソース管理部550と同じものを採用することができる。そして、この無線リソース管理部は、自または他の端末局、あるいは、基地局201から受信する「使用状況推定結果」に基づいて、無線リソース管理を行う。
また、端末局301、302において、送受信アンテナ401を、受信用アンテナと送信用アンテナに分割する構成を採用することもできる。
また、基地局201において、電波検出用アンテナ505と受信用アンテナ501は、共通の1つのアンテナとすることもできる。この場合、共通アンテナを使用用途(例えば、センシング時受信または通常時受信)に応じて時分割に使用することができる。さらに、電波検出用アンテナ505と受信用アンテナ501と送信用アンテナ514は、共通の1つのアンテナとすることもできる。この場合、共通アンテナを使用用途(例えば、センシング受信、通常受信、または通常送信)に応じて時分割に使用することができる。
また、無線リソース管理の一例として、例えば、無線リソース管理部550は、「通信方式/変調方式/符号化率の管理」を行うことができる。具体的には、無線リソース管理部550は、他の無線システム11の周波数帯域の地理的利用状況と、自無線システム12の基地局201と端末局との距離に応じて、通信方式/変調方式/符号化率を選択することができる。例えば、距離が小さい場合、無線リソース管理部550は、通信方式をOFDMとし、変調方式を64QAMとし、符号化率を7/8とすることができる。ここで、OFDMは、Orthogonal Frequency Division Multiplexingの略であり、QAMは、Quadrature Amplitude Modulationの略である。一方、距離が大きい場合、無線リソース管理部550は、通信方式をDFT−s−OFDMとし、変調方式をQPSKとし、符号化率を1/12とすることができる。ここで、DFT−s−OFDMは、Discrete Fourier Transform−spread−OFDMの略であり、QPSKは、Quadrature Phase Shift Keyingの略である。なお、通信方式/変調方式/符号化率は、複数の距離レベルに応じて設定することも可能である。
[第3の実施形態]
本実施の形態は、信号電力比閾値を、端末局で算出した受信信号電力比により更新することを特徴とする。
センシングを行う端末局は、第2の実施形態と同様に、他の無線システム11の基地局の受信信号電力値と、他の無線システム11の基地局と自無線システム12の基地局201の受信信号電力比を算出し、それらをセンシング結果として基地局201へ送信する。基地局201は、第2の実施形態と同様に、端末局から送信されるセンシング結果(受信信号電力値および受信信号電力比)を用いて、利用対象の周波数帯域を他の無線システム11が使用しているか否かを推定する。本実施形態の場合、さらに、信号電力比閾値を更新する点を特徴とする。
第2の実施形態において説明した信号電力比閾値算出方法により閾値を設定する場合、地形や建物等の地理的条件を考慮せずに受信信号電力値を算出するため、実際の受信信号電力値との間に誤差が生じる場合がある。
そこで、本実施形態では、端末局でのセンシング結果として算出される受信信号電力値と受信信号電力比を用いることにより、実際の伝搬環境に基づいた信号電力比閾値を設定する。
具体的には、受信信号電力値が信号電力閾値以上となる複数の端末局における受信信号電力比の中で、最も小さな受信信号電力比の値に信号電力比閾値を設定する。
この方法により、実際の伝搬環境に即したより適切な信号電力比閾値の設定が可能となり、利用対象の周波数帯域を他の無線システム11が使用しているか否かを、より高精度に推定することが可能となる。
図14は、本発明に係る第3の実施形態の基地局を構成する使用状況推定部504Bの一例を示すブロック図である。使用状況推定部504Bは、図6に示す使用状況推定部504の構成に加えて、さらに、信号電力比閾値更新部516(閾値更新手段)を備える。なお、その他の構成については、先に説明した第2の実施形態と同様であるため、同一の符号を付してその説明を省略し、ここでは第2の実施形態と異なる構成および動作についてのみ説明する。
図15は、図14に示す使用状況推定部504Bを構成する信号電力比閾値更新部516の構成例を示すブロック図である。信号電力比閾値更新部516は、判定結果確認部517と、比較部518と、メモリ部519とを備える。
判定結果確認部517は、信号電力値判定部507の出力において、受信信号電力値が信号電力閾値以上であるかを確認する。閾値以上である場合、比較部518は、端末局から送信される受信信号電力比と、メモリ部519に記憶されている現在の信号電力比閾値とを比較する。比較の結果、受信信号電力比の方が現在の信号電力比閾値より小さい場合、比較部518は、この受信信号電力比の値を新たな信号電力比閾値として、メモリ部519へ記憶する。メモリ部519の初期値は、信号電力比閾値算出部509の出力とし、比較部518での比較の結果、新たな閾値が設定された場合には、その閾値を記憶するとともに、信号電力比閾値として信号電力比判定部508へ出力する。
以上説明したように、第3の実施形態の場合、信号電力比閾値を、端末局で算出した受信信号電力比により更新するので、実際の伝搬環境に即したより適切な閾値の設定が可能となり、他の無線システム11の使用状況を、より高精度に推定することが可能となる。
なお、以上説明した第3の実施形態において、基地局101と基地局201の受信信号電力比を、(基地局101の受信信号電力値)/(基地局201の受信信号電力値)により求める場合で説明したため、更新に用いる受信信号電力比は複数の端末局における受信信号電力比の中で最も小さな値に設定した。しかしながら、基地局101と基地局201の受信信号電力比を、(基地局201の受信信号電力値)/(基地局101の受信信号電力値)により求める場合、上記とは逆に、更新に用いる受信信号電力比は、複数の端末局における受信信号電力比の中で最も大きな値に設定する。
また、以上説明した第3の実施形態では、信号電力比閾値の更新を、基地局において行う場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、基地局の代わりに、ある端末局が他の端末局のセンシング結果を収集して信号電力比閾値の更新を行うアドホック的な構成とすることも可能である。この場合、端末局は、信号電力比閾値更新部516と同等の構成を搭載することができる。ここで、基地局と端末局の間に中継局が存在する場合も想定されるが、中継局は基地局に接続する端末局の一種と考えることもできるし、端末局が接続する基地局の一種と考えることもでき、中継局において信号電力比閾値の更新を行うことを排除するものではない。
[第4の実施形態]
本実施の形態において、例えば、自無線システム12の基地局は、センシングを行う端末局のセンシング結果とその端末局の位置情報とを用いて、他の無線システム11が、利用対象の周波数帯域を利用している地域を推定する。上記において、センシング結果とは、例えば、端末局における、他の無線システム11の基地局から受信する信号の電力値と自無線システム12の基地局から受信する信号の電力値の比である。その推定結果に基づいて、例えば、自無線システム12の基地局は、通信または放送についての無線リソース管理を適切に行なうことにより、他の無線システム11に割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域を使用する。
図16は、本発明の第4の実施形態に係る無線システムにおけるセンシング動作を行う端末局301A、302Aの構成例を示すブロック図である。端末局301A、302Aは、図3の構成に加えて、さらに、位置情報推定部415を備える。その他の構成については、図3と同様であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
位置情報推定部415は、例えば、GPS(Global Positioning System)から、自端末局の位置情報(緯度、経度情報)を取得する。ここで、位置情報推定部415における位置推定手段は、GPSに限定されることはない。例えば、GPS以外の位置推定システムを用いることも可能である。あるいは、端末局301A、302A自らが複数の基地局からの受信信号を用いて自端末局の位置を推定する方法を採用することも可能である。
位置情報推定部415から出力される端末局の位置情報は、変調部407へ入力される。変調部407は、センシング結果と、ユーザデータと、制御信号およびパイロット信号と、自端末局の位置情報に対して、符号化、インターリーブ、変調、マッピング等の処理を施し、スイッチ405へ出力する。無線送受信部404は、スイッチ405からの信号に対して、D/A変換、アップコンバート、送信電力増幅等の処理を施し、該処理後の信号を、スイッチ402を介して送受信アンテナ401へ出力する。そして、該処理後の信号は、送受信アンテナ401から基地局201へ送信される。
図17は、本発明の第4の実施形態に係る無線システムにおける自無線システム12の基地局201Aの構成例を示すブロック図である。基地局201Aは、図5に示す基地局201(受信系)および図9に示す基地局201(送信系)の構成に加えて、さらに、センシングマップ生成部520と通信用周波数帯/地域決定部521を備える。
尚、図17から諒解されるように、基地局201Aは、使用状況推定部504を備えていないが、その一部の機能(信号電力比判定部508および総合判定部510)は、例えば、通信用周波数帯/地域決定部521に含まれる。また、本実施形態では、基地局201Aにおいて、センシングを実行しない場合を例に挙げる。従って、基地局201Aは、電波検出用アンテナ505およびセンシング部506を備えていない。その他の構成については、図5および図9と同様であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
センシングマップ生成部520は、受信用アンテナ501、無線受信部502、および復調/復号部503を介して端末局301A、302Aから受信するセンシング結果(受信信号電力比)および位置情報に基づいて、センシングマップを作成する。センシングマップ生成部520は、マッピングの結果としての情報であるマッピング情報(センシングマップ情報と呼ぶ場合もある)を、通信用周波数帯/地域決定部521へ出力する。
通信用周波数帯/地域決定部521は、センシングマップ生成部520から出力されるマッピング情報を入力する。通信用周波数帯/地域決定部521は、マッピング情報に基づいて、他の無線システム11が使用している周波数帯域(本実施形態の場合、周波数帯域f1〜f3)およびそれらの周波数帯域が使用されている地域を決定し、「通信用周波数帯/地域情報」として出力する。
ここで、通信用周波数帯/地域決定部521は、信号電力比判定部508(図6参照)と同等の機能を発揮する。すなわち、通信用周波数帯/地域決定部521は、図19に示すように、例えば、他の無線システム11の基地局101のカバーエリア(すなわち、基地局101が利用対象の周波数帯域f1を使用している地域)を推定する。「通信用周波数帯/地域情報」は、無線リソース管理部550、制御信号生成部511、および無線送信部513へ入力される。
無線リソース管理部550は、「通信用周波数帯/地域情報」に基づいて、自無線システム12において通信または放送に使用する無線リソースの管理を行う。ここで、無線リソースの管理としては、例えば、使用する周波数帯域の選択、送信電力制御、あるいは、通信方式/変調方式/符号化率等の管理を挙げることができる。
制御信号生成部511は、「通信用周波数帯/地域情報」と、通信のために上位レイヤの制御部(不図示)または無線リソース管理部550から送られてくる制御信号と、センシング情報(前述)とを入力する。制御信号生成部511は、これらの情報を所定の通信フォーマットに合わせた制御信号として生成し、変調部512へ出力する。変調部512は、制御信号生成部511から出力される制御信号と、上位レイヤの制御部から送られるユーザデータやパイロット信号を入力する。変調部512は、これらの信号に対して、符号化、インターリーブ、変調、マッピング等の処理を施した後、無線送信部513へ出力する。無線送信部513は、「通信用周波数帯/地域情報」を入力し、使用周波数帯域に合わせて、D/A変換、アップコンバート、送信電力増幅等の処理を行い、当該処理実行後の信号を、送信用アンテナ514を介して端末局301A、302Aへ送信する。
図18は、図17に示す基地局201Aを構成するセンシングマップ生成部520の構成例を示すブロック図である。センシングマップ生成部520は、マップフォーマット決定部522と、マッピング部523と、メモリ部524と、マップ補間部525とを備える。
マップフォーマット決定部522は、基地局201Aの動作開始時等に入力されるマップフォーマット決定情報により、マップフォーマットを決定する。マップフォーマット決定情報は、例えば、センシングマップを作成するエリアの広さや、センシング結果をマッピングするグリッド(後述)の寸法、あるいは、センシング結果をマッピングする観測点(後述)の位置や観測点間の距離などである。ここで、マップフォーマット決定部522は、端末局から送信される位置情報が、例えば、観測点の位置に一致しない場合、端末局が存在する位置に最も近い観測点にマッピングを行う。
マッピング部523は、マップフォーマット決定部522から出力されるマップにセンシング結果をマッピングしてセンシングマップを生成する。メモリ部524に前回までのセンシングマップ情報が記憶されている場合、マッピング部523は、その情報を予めマッピングしておき、そこへ新たなセンシング結果をマッピングしていく。また、同一位置に複数のセンシング結果がある場合、マッピング部523は、最新のセンシング結果をマッピングすることもでき、あるいは、複数のセンシング結果を平均(例えば、加算平均や重み付け加算平均)した値をマッピングすることもできる。
マッピング部523から出力されるセンシングマップは、マップ補間部525へ入力されるとともに、メモリ部524に記憶される。
マップ補間部525は、マッピング部523から出力されるセンシングマップに補間処理を施す。センシングを行う端末局が少ない場合、位置的に離れた地点でのセンシング結果しか得られないことになる。マップ補間部525は、補間処理として、受信信号電力比が等しくなる地点を線で結合してセンシングマップを作成する。マップ補間部525は、補間処理が終了したセンシングマップを、センシングマップ情報として、通信用周波数帯/地域決定部521へ出力する。なお、センシング結果が存在する位置間の補間は、直線補間だけでなく、二次補間など複数の点の間を補間する方法であれば適用可能である。
ここで、マッピング部523の出力をメモリ部524に入力する構成としているが、補間処理後のマップ補間部525の出力をメモリ部524に入力して記憶する構成としても良い。
図19は、自無線システム12の基地局201Aにおいて作成されるセンシングマップの一例である。なお、図19に示すセンシングマップは、他の無線システム11の基地局101に関するセンシングマップである。このセンシングマップに示すように、通信用周波数帯/地域決定部521は、比較処理により、上記信号電力比閾値以上となる地域を基地局101のカバーエリア内とし、該信号電力比閾値未満となる地域を基地局101のカバーエリア外とする。上記における比較処理とは、各位置での受信信号電力比と「信号電力比閾値」との比較処理である。所定の信号電力比閾値は、図19に示すように、例えば、5dB、0dB、−5dB等と設定することができる。これらの閾値情報は、予め、通信用周波数帯/地域決定部521に記憶され、必要に応じて選択される。
次に、端末局301A、302Aの動作について説明する。自無線システム12の基地局201Aのカバーエリアに存在する端末局301A、302Aは、例えば、基地局201Aの指示に基づいて、利用対象の周波数帯のセンシングを行う。端末局301A、302Aは、センシングにより得られたセンシング結果(例えば、受信信号電力比)と、GPS等により取得した自端末局の位置情報とを基地局201Aへ送信する。
次に、基地局201Aの動作について説明する。基地局201Aは、複数の端末局301A、302Aから収集したセンシング結果を元にセンシングマップを作成する。このセンシングマップにより、他の無線システム11の基地局101がどの地域でどの周波数帯域を利用しているかが明らかとなる。例えば、基地局201Aは、基地局101に割り当てられた、あるいは優先的な使用が許可された周波数帯域を、基地局101のカバーエリア外で使用する。これにより、同一周波数干渉を回避した通信または放送を行うことができる。
すなわち、以上説明した第4の実施形態において、自無線システム12は、他の無線システム11に割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域が使用されている地域を推定する。この推定結果に基づいて、自無線システム12が無線リソース管理を適切に行なうことにより、他の無線システム11に割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域を有効に利用することができる。従って、周波数利用効率を高めることができる。
尚、以上の説明では、端末局301A、302Aが存在する位置を用いてセンシングマップを作成する例を示したが、これに限定されない。例えば、自無線システム12の基地局201Aがカバーするエリアを複数の地域(グリッド)に分割し、端末局のセンシング結果を、その端末局が存在する1つの地域での値としてセンシングマップを作成することも可能である。1つの地域は、例えば1km四方や10m四方のように正方形のものでも良いし、縦10m横20mのように長方形のものとしても良い。
この場合には、信号電力比閾値以上の受信信号電力比となるグリッドと、信号電力比閾値未満の受信信号電力比となるグリッドが隣接するところが基地局101のカバーエリアの境界となり、それぞれのグリッドにおいてどの周波数帯域を使用可能かが判明する。
さらに、例えば、自無線システム12の基地局201Aがカバーするエリアに複数の観測点を配置し、端末局のセンシング結果を、その端末局から最も近い1つの観測点での値としてセンシングマップを作成することも可能である。観測点は、例えば東西南北の方向に1km間隔や10m間隔のように等間隔のものでも良いし、東西方向は10m間隔、南北方向は20m間隔のように方向により異なるものとしても良い。さらには、自無線システム12の基地局201がカバーするエリアにおける、地形や建物などの地理的条件を考慮して任意に観測点を設定することも可能である。
この場合には、信号電力比閾値以上の受信信号電力比となる観測点と、信号電力比閾値未満の受信信号電力比となる観測点が隣接するところが基地局101のカバーエリアの境界となり、それぞれの観測点においてどの周波数帯域を使用可能かが判明する。
一方、境界を決定することなく、それぞれのグリッドもしくは観測点毎に他の無線システム11が使用している周波数帯域を推定することもできる。その推定結果に基づいて、自無線システム12が適切な無線リソース管理を行うことにより、他の無線システム11に割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域を使用することも可能である。
また、以上説明した基地局201A(図17参照)において、通信用周波数帯/地域決定部521は必ずしも必要ではない。なぜならば、基地局201Aの無線リソース管理部550は、センシングマップ生成部520から直接受信するマッピング情報に基づいて、自らが「通信用周波数帯/地域情報」を算出することもできるからである。
また、本実施の形態では、基地局101と基地局201Aにおける処理に着目した説明を行ったが、基地局102や基地局103についても同様の処理を行うことができるのは言うまでもない。さらに、1つの他の無線システム11に2以下あるいは4以上の基地局が存在する場合(すなわち、周波数帯域が複数に分割されている場合)、上記各基地局に対して上記と同様の処理を行うことにより、各周波数帯域についての使用状況を推定することができる。あるいは、少なくとも1つの基地局を備える他の無線システム11が複数存在する場合、各無線システムに対して上記と同様の処理を行うことにより、各周波数帯域についての使用状況を推定することができる。
また、本実施の形態においては、センシングマップの作成を基地局において行う場合を例に説明したが、これに限定されない。基地局の代わりに、ある端末局が他の端末局のセンシング結果を収集してセンシングマップを作成するアドホック的な構成にすることも可能である。ここで、基地局と端末局の間に中継局が存在する場合も想定されるが、中継局は基地局に接続する端末局の一種と考えることもできるし、端末局が接続する基地局の一種と考えることもできる。従って、中継局においてセンシングマップの作成を行うことを排除するものではない。
また、複数の端末局でアドホック的なネットワークを構成する場合には、センシング結果を基地局へ送信せずに、所定の端末局(例えば、利用対象の周波数帯域の使用状況の判定を行う端末局)が無線リソース管理を行い、複数の端末局間で通信または放送を行うことも可能である。この場合、所定の端末局は、無線リソース管理部を備える。この場合の無線リソース管理部は、図5に示す無線リソース管理部550と同じものを採用することができる。この場合、無線リソース管理部は、自または他の端末局、あるいは、基地局(例えば、基地局201A)から受信する「使用状況推定結果」に基づいて、無線リソース管理を行う。
そして、この端末局は、さらに、通信用周波数帯/地域決定部521を備えることもできる。この場合、端末局の無線リソース管理部は、通信用周波数帯/地域決定部521が出力する「通信用周波数帯/地域情報」に基づいて、自無線システム12において使用する無線リソースの管理を行う。ここで、無線リソース管理としては、例えば、使用する周波数帯域の選択、送信電力制御、あるいは、通信方式/変調方式/符号化率の管理を挙げることができる。尚、端末局において、通信用周波数帯/地域決定部521は必ずしも必要ではない。なぜならば、端末局の無線リソース管理部は、センシングマップ生成部から直接受信するマッピング情報に基づいて、自らが「通信用周波数帯/地域情報」を算出することもできるからである。
また、基地局201Aにおいて、受信用アンテナ501と送信用アンテナ514は、共通の1つのアンテナとすることもできる。この場合、共通アンテナを使用用途(例えば、受信、または送信)に応じて時分割に使用することができる。
[第5の実施形態]
本実施形態と第4の実施形態との差異について説明する。尚、本実施形態の無線システムは、図2に示す無線システムと同等とする。また、この場合の自無線システム12の基地局は、第4の実施形態の基地局201Aとする。第4の実施形態では、端末局がGPS等により取得した端末局の位置情報を、自無線システム12の基地局へ送信する。これに対して、本実施形態の場合、端末局は、他の無線システム11の各基地局からの電波の到来方向推定値を、自無線システム12の基地局へ送信する。これに対応して、自無線システム12の基地局201Aにおけるセンシングマップ作成方法も、第4の実施形態とは異なる。尚、第5の実施形態におけるセンシング結果は、第4の実施形態と同じく受信信号電力比である。
センシングを行う端末局は、他の無線システム11の基地局と自無線システム12の基地局201Aの受信信号電力比を算出するとともに、それぞれの基地局からの電波到来方向を推定する。そして、受信信号電力比とそれぞれの基地局の電波到来方向推定値を、基地局201Aへ通知する。
ここで、受信信号電力比と電波到来方向推定値はセンシング結果として基地局へ送信されるが、送信情報としては、受信信号電力比と電波到来方向推定値をそのまま送信しても良いし、特定の信号形式に変換して(例えば、符号化や量子化など)送信しても良い。
電波の到来方向の推定方法としては、様々なものが適用可能である。例えば、アレー入力の相関行列の固有値・固有ベクトルにより到来方向を推定するMUSIC(MUltiple SIgnal Classfication)アルゴリズムを用いて推定することができる。もちろん、その他にも、電波の到来方向が推定可能なアルゴリズムであれば適用可能である。
基地局201Aは、各端末局から送信されるセンシング結果(受信信号電力比)および電波到来方向推定値に基づいて、センシングマップを作成する。センシング結果は、予め判明している他の無線システム11の基地局位置と基地局201との間で、各端末局で推定した電波到来方向を対象の基地局(他の無線システム11の各基地局)に向かう方向に合わせてセンシングマップ上にマッピングされる。
図20は、基地局201Aにおいて作成されるセンシングマップの一例を示す。
ここで、第4の実施形態と同様に、所定の信号電力比閾値以上となる地域が、他の無線システム11の基地局(以下、基地局101を例に挙げる)のカバーエリア内となり、信号電力比閾値未満となる地域が基地局101のカバーエリア外となる。これにより、基地局101のカバーエリアの境界線が判明する。
なお、ここでは他の無線システム11の基地局の位置は既知であると仮定している。この位置情報の取得方法としては、各無線システムの基地局位置などの情報が集約され、ダウンロードすることが可能であるようなデータベースからの取得や、他の無線システム11との情報交換により取得することも可能である。
また、自無線システム12の基地局201Aがカバーするエリアを複数の地域に分割し、端末局のセンシング結果を、その端末局が存在する1つの地域での値としてセンシングマップを作成することも可能である。この場合には、信号電力比閾値以上の受信信号電力比となるグリッドと、信号電力比閾値未満の受信信号電力比となるグリッドが隣接するところが基地局101のカバーエリアの境界となり、それぞれのグリッドにおいてどの周波数帯域を使用可能かが判明する。
さらに、自無線システム12の基地局201Aがカバーするエリアに複数の観測点を配置し、端末局のセンシング結果を、その端末局から最も近い1つの観測点での値としてセンシングマップを作成することも可能である。この場合には、信号電力比閾値以上の受信信号電力比となる観測点と、信号電力比閾値未満の受信信号電力比となる観測点が隣接するところが基地局101のカバーエリアの境界となり、それぞれの観測点においてどの周波数帯域を使用可能かが判明する。
一方、境界を決定することなく、それぞれのグリッドもしくは観測点毎に他の無線システム11が使用している周波数帯域を推定することもできる。その推定結果に基づいて、自無線システム12が適切な無線リソース管理により他の無線システム11に割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域を使用することも可能である。
このセンシングマップにより、他の無線システム11がどの地域でどの周波数帯域を利用しているかが推定できる。その推定結果に基づいて自無線システム12が適切な無線リソース管理を行なうことで、他の無線システム11に割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域の利用が可能となる。
本実施形態の端末局の構成は、図3の構成と同一であるが、センシング部403の構成は、異なる。
図21は、第5の実施形態における端末局を構成するセンシング部403Bの構成例を示すブロック図である。センシング部403Bは、電力値算出部411−1〜411−n(図4参照)を備えず、新たに、方向算出部416−1〜416−nを備える。なお、その他の構成についてはセンシング部403(図4)と同様であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
方向算出部416−1〜416−nでは、バンドパスフィルタ部410−1〜410−nからの出力信号を用いて、各周波数帯域を使用する基地局からの電波到来方向を推定する。推定する方法としては、前述したとおり、例えば、MUSICアルゴリズムを採用することができる。
センシング部403Bは、スイッチ402より送られる受信信号から、他の無線システム11の基地局と自無線システム12の基地局の受信信号電力比を求め、さらにそれぞれの基地局からの電波の到来方向を推定する。これらの受信信号電力比と電波到来方向推定値は、センシング結果として基地局201Aへ送信するために変調部407へ入力される。
次に、第5の実施形態における基地局201Aの動作について説明する。センシングマップ生成部520は、各端末局で推定した電波到来方向が対象の基地局に向かう方向に合わせてセンシングマップ上にマッピングしていく。この操作を行うことで、どの位置で受信信号電力比が所定の信号電力比閾値以上になるか、あるいは、未満になるかにより、それぞれの基地局のカバーエリアの境界線が判明する。
以上説明したように、第5の実施形態によれば、自無線システム12の基地局のカバーエリアに存在する端末局は、他の無線システム11の基地局と自無線システム12の基地局の受信信号電力比を算出し、さらにそれらの基地局からの電波到来方向を推定する。自無線システム12において、それらの算出・推定結果を用いて、他の無線システム11に割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域が使用されている地域が推定される。その推定結果に基づいた無線リソース管理を適切に行なうことにより、他の無線システム11に割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域を有効利用することが可能となる。
また、本実施形態の場合、電波到来方向推定値を用いてセンシングマップを作成するため、センシング装置(例えば、端末局)において、GPS等の位置情報を取得するための機能が不要となる。従って、センシング装置の構成を簡素なものとすることができる。
なお、以上説明した第5の実施形態では、基地局101と基地局201Aにおける処理に着目した説明を行ったが、基地局102や基地局103についても同様の処理を行うことができるのは言うまでもない。さらに、1つの他の無線システム11に2以下あるいは4以上の基地局が存在する場合(すなわち、周波数帯域が複数に分割されている場合)、上記各基地局に対して上記と同様の処理を行うことにより、各周波数帯域についての使用状況を推定することができる。あるいは、少なくとも1つの基地局を備える他の無線システム11が複数存在する場合、各無線システムに対して上記と同様の処理を行うことにより、各周波数帯域についての使用状況を推定することができる。
また、基地局の代わりに、ある端末局が他の端末局のセンシング結果を収集して利用対象の周波数帯域の使用状況の推定を行うアドホック的な構成とすることも可能である。ここで、基地局と端末局の間に中継局が存在する場合も想定されるが、中継局は基地局に接続する端末局の一種と考えることもできるし、端末局が接続する基地局の一種と考えることもできる。従って、中継局において利用対象の周波数帯域の使用状況の推定を行うことを排除するものではない。
また、複数の端末局でアドホック的なネットワークを構成する場合には、センシング結果を基地局へ送信せずに、所定の端末局(例えば、利用対象の周波数帯域の使用状況の推定を行う端末局)が無線リソース管理を行い、複数の端末局間で通信または放送を行うことも可能である。
[第6の実施形態]
本実施形態の特徴は、センシング動作の頻度を端末局毎に異ならせる点にある。電波の到来状況や他の無線システム11の通信状況の変化の伴い、対象の周波数帯を利用する他の無線システム11のカバーエリアも変化する。そのため、カバーエリアの変化に合わせてセンシングマップの更新が必要となる。このとき、変化するのはカバーエリアの境界であるため、センシングマップの更新は他の無線システム11のそれぞれの基地局のカバーエリアの境界付近を重点的に行えば良い。そこで、本実施形態の場合、他の無線システム11の各基地局のカバーエリア境界付近に存在する端末局はセンシング頻度を高く設定し、境界から離れて存在する端末局はセンシング頻度を低く設定する。
ここで、各端末局がカバーエリア境界付近に存在するか否かの判断は、各端末局が存在する位置と、対象となる他の無線システム11の基地局のカバーエリア境界線との間の距離dと、予め定める境界からの距離に関する閾値TH1との比較により行う。距離dが閾値TH1より小さい場合には、その端末局は境界付近に存在する端末局と判断して高頻度にセンシングを実行する。一方、距離dが閾値TH1以上の場合には、その端末局は境界線から離れて存在する端末局と判断し、センシングの頻度を低くして実行する。
図22は、第6の実施形態において、端末局303〜308が他の無線システム11の所定の基地局(以下、基地局101を例に挙げる)のカバーエリア104の境界付近に存在するか否かを判定する判定概念図の一例である。図22に示すように、他の無線システム11の基地局101と、自無線システム12の基地局201と、端末局303〜308が存在する場合を仮定する。図22のような閾値TH1を設定すると、他の無線システム11の基地局101のカバーエリア境界からの距離が閾値TH1となる範囲(ここでは、基地局201側のみを記載)は格子模様が記載された境界線105、106で囲まれた範囲となる。この範囲に含まれる端末局303、305、307は高頻度にセンシングを行い、この範囲に含まれない端末局304、306、308は低頻度にセンシングを行うよう制御する。
図23は、第6の実施形態の基地局201Bの構成例を示すブロック図である。基地局201Bと、第4の実施形態の基地局201A(図17参照)との差異は、さらに、センシング端末決定部526(センシング決定手段)を備える点にある。基地局201Bの、このセンシング端末決定部526以外の構成については、図17に示す構成と同一であるため、図23において同一の符号を付して、それらの説明については省略する。
センシング端末決定部526は、通信用周波数帯/地域決定部521から受信する「通信用周波数帯/地域情報」と、所定の装置から受信する境界からの距離に関する閾値TH1とに基づいて、センシング対象となる他の無線システム11の基地局のカバーエリアの境界付近に存在する端末局を抽出する。センシング端末決定部526は、その端末局の情報を制御信号生成部511へ出力する。尚、上記「通信用周波数帯/地域情報」は、他の無線システム11が使用している周波数帯域f1〜f3およびそれらが使用されている地域に関する情報である。
ここで、閾値TH1は1つだけに限らない。例えば、複数の閾値(TH1、TH2、・・・;TH1<TH2<・・・)を設定し、それぞれの閾値により定められる範囲において、異なるセンシング頻度を設定してセンシングマップの更新を行うことも可能である。閾値TH1により定められる範囲に存在する端末局のセンシング間隔はT1、TH2により定められる範囲に存在する端末局のセンシング間隔はT2とし、T1<T2とすることで、より更新の必要性の高い端末局で高頻度にセンシングを行うことが可能となる。
さらに、上記では、他の無線システム11の基地局のカバーエリアの境界付近に存在する端末局が高頻度でセンシングを行う場合の実施の形態を説明したが、センシングを行う端末局の選択はその方法に限定されない。例えば、他の無線システム11の基地局から遠い端末局では、その基地局のセンシングを行わない方法も適用可能である。
図24は、第6の実施形態において、他の無線システム11の所定の基地局(例えば、基地局101)から所定距離以上離れた位置に存在する端末局(例えば、端末局309)、あるいは、所定の基地局(例えば、基地局101)のカバーエリアから所定距離以上離れた位置に存在する端末局(例えば、端末局309)を判定する際の判定概念図である。ここでは、基地局101からの距離に関するセンシング閾値をTHbとし、基地局101のカバーエリアからの距離に関するセンシング閾値をTHaとしている。
以上説明したように、第6の実施形態において、カバーエリアが変動する可能性が高いエリア(すなわち、カバーエリア境界線からの距離が閾値TH1である境界線内)に存在する端末局のセンシングが、重点的に行われる。従って、全端末局が同頻度(高頻度時よりも低い頻度)でセンシングを行う場合と比較して、センシングマップの更新速度が向上し、他の無線システム11のカバーエリアの変化にも迅速に対応可能となる。
しかも、カバーエリアの境界線付近に存在しない端末局のセンシング頻度を、高頻度センシング時の頻度よりも相対的に低い頻度(場合によっては、全端末局が同頻度に設定されている場合の頻度よりも低頻度)にすることができる。従って、システム全体の消費電力を抑えることができる。
尚、上記では、他の無線システム11の基地局101のカバーエリアの境界付近に存在する端末局が高頻度でセンシングを行う場合を例に挙げたが、センシングを行う端末局の選択は上記の例に限定されない。つまり、センシング端末決定部526は、各端末局におけるセンシングの有無自体を決定することもできる。例えば、他の無線システム11の所定の基地局から所定距離以上離れた位置に存在する端末局(あるいは、所定の基地局のカバーエリアから所定距離以上離れた端末局)では、その基地局についてのセンシングを実行しないようにすることもできる。あるいは、センシング端末決定部526は、他の無線システム11の基地局のエリア境界付近に存在する端末局、他の無線システム11の基地局から一定距離内に存在する端末局、および他の無線システム11の基地局の境界線から一定距離内に存在する端末局のうちのいずれかの端末局に限定することも可能である。
また、以上説明した基地局201B(図23参照)において、通信用周波数帯/地域決定部521は必ずしも必要ではない。なぜならば、基地局201Bのセンシング端末決定部526は、センシングマップ生成部520から直接受信するマッピング情報に基づいて、自らが「通信用周波数帯/地域情報」を算出することもできるからである。
また、第6の実施形態においては、センシングを行う端末局の決定(あるいは、センシング頻度の決定)を、自無線システム12の基地局201Bにおいて行う場合を例に説明したがこれに限定されない。例えば、端末局間で通信または放送を行う場合には、ある端末局がセンシング結果を収集してセンシングを行う端末局の決定を行う構成とすることも可能である。その場合、端末局は、センシング端末決定部526と同等の構成を搭載することができる。
[第7の実施形態]
本実施の形態の特徴は、複数の端末局をグループに分け、グループ内で分担してセンシングを行う点にある。
図25は、第7の実施形態に関し、自無線システム12の基地局201C(詳細については後述)のカバーエリア内に存在する端末局601〜622の散在状況を示すカバーエリア図である。
図26は、第7の実施形態に関し、自無線システム12の基地局201Cのカバーエリア内において、複数の端末局をグループ化する方法例を示す概念図である。
図26に示すように、基地局201のカバーエリアを縦方向のライン701〜705と横方向のライン706〜710で複数のグリッドに分割し、1つのグリッド内に存在する端末局を同一グループとすることも考えられる。他には、ある特定の基地局からの受信信号電力値が、ある一定の範囲内となる端末局を同一グループとするような分け方もあり、それぞれの無線システムにおいて最適なグループ分けの方法を適用することが可能である。
このように、端末局を複数のグループに分けた場合、同一グループに存在する端末局のセンシング結果は類似すると予想されるので、同一グループ内の全端末局が同時にセンシングを行う必要性は低く、いずれかの端末局が代表者としてセンシングを行えば良い。
代表となる端末局の決定方法としては、例えば、端末局IDの数字が大きな順(または小さな順)で決定する方法を挙げることができる。あるいは、代表となる端末局は、端末局クラスの大きな順(または小さな順)、アクティブモードとなってからの経過時間の長い順(または短い順)、または、今までにセンシングを行った回数の多い順(または少ない順)で決定されてもよい。また、所定の基準に基づいて、センシングを交代で行わせるような制御(換言すれば、センシングを行う代表端末局を変更する制御)を行うこともできる。もちろん、代表となる端末局は交代せずに、特定の端末局のみがセンシングを行う方法であってもよい。
図27は、第7の実施形態の基地局201Cの構成例を示すブロック図である。
基地局201Cと第6の実施形態の基地局201B(図23)との差異は、さらに、端末局グループ決定部527(グループ決定手段)を備える点にある。基地局201Cの、この端末局グループ決定部527以外の構成については、図23に示す構成と同様であるため、図27において同一の符号を付して、それらの説明については省略する。以下、図25に示すように、基地局201のカバーエリア内に、端末局601〜622が存在すると仮定する。
端末局グループ決定部527は、通信用周波数帯/地域決定部521から、「通信用周波数帯/地域情報」を受信する。ここで、通信用周波数帯/地域情報は、他の無線システム11が使用している周波数帯域f1〜f3およびそれらが使用されている地域に関する情報である。端末局グループ決定部527は、予め決められた規則に沿って端末局のグループ分けを行う。端末局のグループ分け情報は、センシング端末決定部526へ出力される。センシング端末決定部526は、各端末局のグループ内からセンシングを実行する端末局(代表端末局とも呼ぶ)を選択して決定する。センシングを実行する端末局の決定方法は、上述したとおりである。
以上説明したように、第7の実施形態によれば、複数の端末局をグループ分けし、グループ内で分担してセンシングを行う。従って、全端末局がセンシングを行う場合と比較して、センシングによる端末局と基地局間の信号送受信によるシグナリングオーバーヘッドを削減することができる。また、不要なセンシング動作を行わないことにより、端末局の消費電力を小さくすることでバッテリの消耗を抑えることができる。さらに、センシングの必要性の高い端末局のセンシングを優先させることにより、センシングマップの更新速度が向上し、他の無線システム11のカバーエリアの変化にも迅速に対応可能となる。
なお、本実施の形態は、他の無線システム11に複数の基地局が存在する場合や、少なくとも1つの基地局を含む他の無線システム11が複数存在する場合にも、適用可能である。それぞれの基地局もしくは無線システムに対して同様な処理を行うことにより、各周波数帯域の検出が可能であることは言うまでもない。
また、以上説明した基地局201C(図27参照)において、通信用周波数帯/地域決定部521は必ずしも必要ではない。なぜならば、基地局201Cの端末局グループ決定部527は、センシングマップ生成部520から直接受信するマッピング情報に基づいて、自らが「通信用周波数帯/地域情報」を算出することもできるからである。
また、本実施の形態においては、端末局グループの決定を、自無線システム12の基地局201Cにおいて行う場合を例に挙げて説明したが、端末局間で通信または放送を行う場合には、ある端末局がセンシング結果を収集して端末局グループの決定を行う構成とすることも可能である。その場合、端末局は、端末局グループ決定部527と同等の構成を搭載することができる。
[第8の実施形態]
本実施の形態の特徴は、自無線システム12の基地局が電波伝搬推定機能を備え、推定結果をセンシングマップの初期値として設定し、他の無線システム11の基地局のカバーエリア境界付近に存在する端末局で優先的にセンシングを実行させる点にある。基地局の電波伝搬推定機能は、他の無線システム11の基地局と自無線システム12の基地局の電波伝搬推定結果から得られる受信信号電力比を、センシングマップ作成時の初期値として利用する。基地局の電波伝搬推定機能は、他の無線システム11の基地局のカバーエリア境界付近に存在する端末局が優先的にセンシングを実行する。
自無線システム12の基地局は、他の無線システム11および自無線システム12の基地局配置情報、基地局送信電力情報、アンテナパラメータ情報、エリア内の地形や存在するビルの情報を含んだ地図情報などを入力パラメータとして入力する。自無線システム12の基地局は、入力パラメータに基づいて、他の無線システム11の基地局と自無線システム12の基地局のカバーエリア内の受信信号レベルを推定する。ここで、他の無線システム11の基地局情報は、データセンターなどから取得しても良いし、基地局間の通信により取得しても良い。
推定結果は、位置情報(緯度や経度など場所を特定する情報)と、その位置での基地局から送信された電波の受信信号電力値または伝搬損値である。自無線システム12の基地局は、この推定結果を用いて、他の無線システム11の基地局と自無線システム12の基地局の受信信号電力比を算出し、算出結果をセンシングマップにマッピングする。そして、自無線システム12の基地局は、このセンシングマップに基づいて、予め設定される信号電力比閾値以上となる受信信号電力比の地域を、他の無線システム11の基地局のカバーエリア内と判定する。
他の無線システム11の基地局のカバーエリアが判明すると、カバーエリア境界に存在する端末局において優先的にセンシングを実行することができる。ここで、カバーエリア境界に存在する端末局かどうかは、第6の実施形態に示したような、カバーエリア境界からの距離に関する閾値TH1を用いて決定することが可能である。
図28は、第8の実施形態の基地局201Dの構成例を示すブロック図である。基地局201Dと第6の実施形態に基地局(図23)との差異は、基地局201Dが、さらに、伝搬推定部528(電波伝搬推定手段)を備える点にある。また、基地局201Dは、図18に示すセンシングマップ生成部520に替えて、センシングマップ生成部520Aを備える。基地局201Dの、これら以外の構成については、図23に示す構成と同様であるため、図28において同一の符号を付して、それらの説明については、省略する。
伝搬推定部528は、推定した他の無線システム11の基地局と自無線システム12の基地局の受信信号レベルから、それらの受信信号電力比を算出し、位置情報(緯度や経度など場所を特定する情報)とともにセンシングマップ生成部520Aへ出力する。
図29は、図28に示す基地局201Dを構成するセンシングマップ生成部520Aの構成例を示すブロック図である。伝搬推定結果は、センシングマップの初期値としてメモリ部524に入力される。
以上説明したように、第8の実施形態によれば、基地局201Dが電波伝搬推定機能(伝搬推定部528)を備えることにより、予め他の無線システム11の基地局のカバーエリア情報を取得することができる。従って、その情報をセンシングマップの初期値として利用することができるので、センシングマップ作成過程において迅速に他の無線システム11のカバーエリアを求めることができる。
尚、図29において、マッピング部523の出力をメモリ部524に入力する構成としているが、補間処理後のマップ補間部525の出力をメモリ部524に入力して記憶する構成としても良い。
なお、本実施の形態は、他の無線システム11に複数の基地局が存在する場合や、少なくとも1つの基地局を備える他の無線システム11が複数存在する場合にも適用可能である。それぞれの基地局もしくは無線システムに対して上記と同様の処理を行うことにより、各周波数帯域の検出が可能であることは言うまでもない。
また、本実施の形態においては、電波伝搬推定機能が基地局に備わる場合を例に説明したが、端末局間で通信を行う場合には、ある端末局が電波伝搬推定機能を備えることも可能である。この場合、その端末局は、伝搬推定部528と同等の構成を搭載することができる。
[第9の実施形態]
本実施の形態の特徴は、自無線システム12の送信局と受信局間の通信または放送は、送信局からの送信信号が、他の無線システム11の送受信に与える干渉を考慮した所定の基準を満足する送信局と受信局間でのみ行う点にある。
干渉を考慮する所定の基準として、以下では、距離を用いた方法を例に挙げる。
ここで、例えば、図2に示す無線システム10において、利用対象の周波数帯域を利用する他の無線システム11の基地局のカバーエリア外で、自無線システム12の基地局201が、その周波数帯域を用いて通信または放送を行なう場合の処理について説明する。この場合、第9の実施形態において、基地局201から端末局への通信または放送は、センシングマップにより判明する他の無線システム11の基地局のカバーエリア境界線と基地局201との距離よりも近い位置に存在する端末局とのみ行われる。すなわち、基地局201と端末局間での通信または放送における所要送信電力量が、他の無線システム11のカバーエリア内に届かない範囲で通信または放送を行なう。
図30は、第9の実施形態に関し、自無線システム12の基地局201のカバーエリアと、自無線システム12の基地局201と同一の周波数帯域を使用する他の無線システム11の基地局(例えば、基地局101)のカバーエリア104と、端末局310との位置関係を示す第1のカバーエリア図である。ここでは基地局201から端末局310へ送信する場合(Downlink通信)で説明する。この時、基地局201と他の無線システム11の基地局101のカバーエリアまでの距離をaとし、基地局201と端末局310との距離をbとする。尚、この場合、他の無線システム11の基地局101では、基地局201と同一の周波数帯域が使用されているものとする。このとき、距離a>距離bであれば、基地局201から端末局310への上記Downlink通信は、可能となる。
これにより、基地局201からの送信電波は、他の無線システム11の基地局101のカバーエリア内へは届かず、他の無線システム11の受信局に与える干渉を抑えることができる。
図31は、第9の実施形態に関し、自無線システム12の基地局201のカバーエリアと、自無線システム12の基地局201と同一の周波数帯域を使用する他の無線システム11の基地局(例えば、基地局101)のカバーエリア104と、端末局310との位置関係を示す第2のカバーエリア図である。ここでは端末局310から基地局201へ送信する場合(Uplink通信)で説明する。この時、端末局310と他の無線システム11の基地局101のカバーエリアまでの距離をcとし、基地局201と端末局310との距離をbとする。このとき、距離c>距離bであれば、端末局310から基地局201への上記Uplink通信は、可能となる。
これにより、端末局310からの送信電波は、他の無線システム11の基地局101のカバーエリア内へは届かず、他の無線システム11の受信局に与える干渉を抑えることができる。
図32は、第9の実施形態の基地局201Eの構成例を示すブロック図である。基地局201Eは、新たに、通信端末決定部529(決定手段)を備える。基地局201Eの、その他の構成については、図17に示す基地局201Aと同様であるため、図32において同一の符号を付して、それらの説明については、省略する。
通信端末決定部529は、通信用周波数帯/地域決定部521から、「通信用周波数帯/地域情報」を受信する。ここで、通信用周波数帯/地域情報は、他の無線システム11が使用している周波数帯域f1〜f3およびそれらが使用されている地域に関する情報である。通信端末決定部529は、「通信用周波数帯/地域情報」に基づいて、通信または放送可能な端末を決定する。
まず、基地局201Eから端末局へのDownlink通信の場合について説明する。基地局201Eと端末局との間の距離が、基地局201Eから、基地局201Eが使用を希望する周波数帯域を使用している他の無線システム11の基地局のカバーエリアまでの距離以下の場合、基地局201Eは、該Downlink通信を可能とする。
次いで、端末局から基地局201EへのUplink通信の場合について説明する。端末局と基地局201Eとの間の距離が、端末局から、基地局201Eが使用を希望する周波数帯域を使用している他の無線システム11の基地局のカバーエリアまでの距離以下の場合、基地局201Eは、該Uplink通信を可能とする。
そして、通信端末決定部529の出力信号(通信または放送可能な端末情報)は、無線リソース管理部550に送られて、自無線システム12の無線リソース管理に供される。
以上説明した第9の実施形態において、自無線システム12における送信局と受信局間の通信または放送は、自無線システム12の送信局からの送信信号が、他の無線システム11の送受信に与える干渉を考慮した所定の基準を満足する送信局と受信局間のみで行われる。従って、他の無線システム11への与干渉を回避しつつ、他の無線システム11に割り当てられた、あるいは優先的な使用が許可された周波数帯域を利用した通信または放送を行うことが可能となる。
尚、以上説明した第9の実施形態では、干渉を考慮する所定の基準として距離を用いた場合を例に挙げたが、上記に限定されない。例えば、同一の周波数帯域を使用する他の無線システム11および自無線システム12の各基地局の受信信号電力値の比が、所定の基準を満たす場合に限り、自無線システム12の通信または放送を可能とすることもできる。
例えば、他の無線システム11の基地局の受信信号電力値(P1)と自無線システム12の基地局の受信信号電力値(P2)との比(P1/P2)が、予め設定されるしきい値THp以上となる場合のみ、自無線システム12の通信または放送を可能とする。
尚、以上説明した基地局201E(図32参照)において、通信用周波数帯/地域決定部521は必ずしも必要ではない。なぜならば、基地局201Eの通信端末決定部529は、センシングマップ生成部520から直接受信するマッピング情報に基づいて、自らが「通信用周波数帯/地域情報」を算出することもできるからである。
また、第9の実施形態においては、通信または放送可能な端末の決定を、自無線システム12の基地局201Eにおいて行う場合を例に説明したが、これに限定されない。例えば、端末局間で通信または放送を行う場合には、ある端末局がセンシング結果を収集し、通信または放送可能な端末局を決定する構成とすることも可能である。その場合、端末局は、通信端末決定部529と同等の構成を搭載することができる。
また、以上説明した第1〜第9の実施形態において、基地局および端末局は、専用のハードウェアで制御されると説明した。しかしながら、これらの基地局および端末局は、制御プログラムに基づいて図示しないコンピュータ回路(例えば、CPU(Central Processing Unit))によって制御され、動作するようにすることができる。その場合、これらの制御プログラムは、基地局および端末局内部の記憶媒体あるいは外部の記憶媒体に記憶され、上記コンピュータ回路によって読み出され実行される。内部の記憶媒体としては、例えば、ROM(Read Only Memory)やハードディスク等を挙げることができる。また、外部の記憶媒体としては、例えば、リムーバブルメディアやリムーバブルディスク等を挙げることができる。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2009年9月24日に出願された日本出願特願2009−218751号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 基地局
2 推定部
10 無線システム
11 他の無線システム
12 自無線システム
101〜103 (他の無線システムの)基地局
201、201A、201B、201C、201D、201E (自無線システムの)基地局
301〜310、301A、302A、601〜622 端末局
401 送受信アンテナ
402 スイッチ
403、403A、403B センシング部
404 無線送受信部
405 スイッチ
406 復調/復号部
407 変調部
408 直交復調部
409 シンセサイザ部
410−1〜410−n バンドパスフィルタ部
411−1〜411−n 電力値算出部
412−1〜412−n 電力比算出部
413−1〜413−n 電力値判定部
414−1〜414−n 電力比判定部
415 位置情報推定部
416−1〜416−n 方向算出部
501 受信用アンテナ
502 無線受信部
503 復調/復号部
504、504A、504B 使用状況推定部
505 電波検出用アンテナ
506 センシング部
507 信号電力値判定部
508 信号電力比判定部
509 信号電力比閾値算出部
510 総合判定部
511 制御信号生成部
512 変調部
513 無線送信部
514 送信用アンテナ
515 スイッチ
516 信号電力比閾値更新部
517 判定結果確認部
518 比較部
519 メモリ部
520、520A センシングマップ生成部
521 通信用周波数帯/地域決定部
522 マップフォーマット決定部
523 マッピング部
524 メモリ部
525 マップ補間部
526 センシング端末決定部
527 端末局グループ決定部
528 伝搬推定部
529 通信端末決定部

Claims (19)

  1. 他の無線システムに割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域の使用状況の推定を行う自無線システムの基地局であって、
    少なくとも1つのセンシング装置における、他の無線システムの受信信号電力値と自無線システムの受信信号電力値との受信信号電力比に基づいて、前記周波数帯域の使用状況を推定する推定手段を、
    備えることを特徴とする基地局。
  2. 前記推定手段は、前記受信信号電力比と、前記センシング装置における他の無線システムの受信信号電力値とを用いて、前記周波数帯域の使用状況を推定することを特徴とする請求項1記載の基地局。
  3. 前記推定手段は、前記受信信号電力比と所定の信号電力比閾値との比較結果である第1比較結果に基づいて、前記周波数帯域の使用状況を推定することを特徴とする請求項1または2記載の基地局。
  4. 前記推定手段は、前記第1比較結果と、他の無線システムの受信信号電力値と所定の信号電力閾値との比較結果である第2比較結果とに基づいて、前記周波数帯域の使用状況を推定することを特徴とする請求項3記載の基地局。
  5. 前記推定手段は、前記第2比較結果が、他の無線システムの受信信号電力値が前記信号電力閾値と等しいかあるいは小さいとの結果であった場合に限り、前記第1比較結果を用いて、前記周波数帯域の使用状況を推定することを特徴とする請求項4記載の基地局。
  6. 前記周波数帯域は、複数の周波数帯域に分割されており、前記推定手段は、分割された周波数帯域毎に、使用状況の推定を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の基地局。
  7. 前記信号電力比閾値を決定する閾値決定手段を、さらに備えることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の基地局。
  8. 前記閾値決定手段は、他の無線システムと自無線システムの各送受信局情報を用いて所定の伝搬損失算出式により算出される各基地局の受信信号電力比に基づいて、前記信号電力比閾値を決定することを特徴とする請求項7記載の基地局。
  9. 他の無線システムの受信信号電力値を自無線システムの受信信号電力値で除算することにより前記受信信号電力比を求める場合、前記閾値決定手段は、他の無線システムの受信信号電力値が所定の信号電力閾値を満足するエリアにおいて、最も小さな受信信号電力比を、前記信号電力比閾値として設定することを特徴とする請求項8記載の基地局。
  10. 自無線システムの受信信号電力値を他の無線システムの受信信号電力値で除算することにより前記受信信号電力比を求める場合、前記閾値決定手段は、他の無線システムの受信信号電力値が所定の信号電力閾値を満足するエリアにおいて、最も大きな受信信号電力比を、前記信号電力比閾値として設定することを特徴とする請求項8記載の基地局。
  11. 前記送受信局情報は、各送受信局の位置、各送受信局間の距離、各送受信局のアンテナゲイン、各送受信局のアンテナの高さ、各基地局の搬送波周波数、各基地局の送信電力値のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の基地局。
  12. 前記信号電力比閾値を更新する閾値更新手段を、さらに備えることを特徴とする請求項3〜11のいずれか1項に記載の基地局。
  13. 自無線システムと通信可能な端末局であって、
    少なくとも1つのセンシング装置における、他の無線システムの受信信号電力値と自無線システムの受信信号電力値との受信信号電力比に基づいて、他の無線システムに割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域の使用状況を推定する推定手段を、
    備えることを特徴とする端末局。
  14. 前記センシング装置のうちの少なくとも1つは端末局であり、センシングを行う端末局は、自端末局における、他の無線システムの受信信号電力値と自無線システムの受信信号電力値との受信信号電力比および該受信信号電力比と所定の閾値との比較結果のうちの少なくとも一方を、自端末局または他の端末局の前記推定手段、あるいは自無線システムの基地局の前記推定手段へ通知することを特徴とする請求項13記載の端末局。
  15. 自無線システムと、該自無線システムと通信または放送を行うことが可能な端末局を備える無線システムであって、
    少なくとも1つのセンシング装置における、他の無線システムの受信信号電力値と自無線システムの受信信号電力値との受信信号電力比に基づいて、前記周波数帯域の使用状況を推定する推定手段を、
    備えることを特徴とする無線システム。
  16. 前記推定手段は、自無線システムのカバーエリアにおいて、他の無線システムに割り当てられた、あるいは、優先的な使用が許可された周波数帯域が通信または放送に使用されている地域を推定することを特徴とする請求項15記載の無線システム。
  17. 前記推定手段の推定結果に基づいて、自無線システムにおける通信または放送についての無線リソースを管理する管理手段を、さらに備えることを特徴とする請求項15または16記載の無線システム。
  18. 他の無線システムに割り当てられた、もしくは、優先的な使用が許可された周波数帯域の使用状況の推定を行う、自無線システムの基地局における無線制御方法であって、
    少なくとも1つのセンシング装置における、他の無線システムの受信信号電力値と自無線システムの受信信号電力値との受信信号電力比に基づいて、前記周波数帯域の使用状況を推定することを特徴とする無線制御方法。
  19. 自無線システムの基地局のコンピュータに実行させる制御プログラムを記憶する記憶媒体であって、
    前記制御プログラムは、少なくとも1つのセンシング装置における、他の無線システムの受信信号電力値と自無線システムの受信信号電力値との受信信号電力比に基づいて、前記周波数帯域の使用状況を推定する処理を含むことを特徴とする記憶媒体。
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