以下、本発明の実施形態に係る接触子及び電気的接続装置について、添付図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
まず、図5〜9に基づいて、本実施形態の電気的接続装置11を説明する。電気的接続装置11は、被検査体12の通電試験等に用いる装置である。被検査体12は、集積回路等の半導体デバイスである。被検査体12は、その下側面に複数のバンプ電極13(図8参照)が設けられている。このバンプ電極13は、被検査体12の下側面に設けられた電極である。各バンプ電極13は、被検査体12の下側面に、一列、複数列、マトリクス状又は他の配列で備えられている。
電気的接続装置11は主に、配線基板15と、下側ハウジング16と、上側ハウジング17と、フレーム18と、ガイド板19と、接触子20(図8参照)とを備えて構成されている。
配線基板15は、下側ハウジング16、上側ハウジング17等を支持する板状の配線基板である。この配線基板15の配線は被検査体を試験するテスタ本体(図示せず)の配線に接続されている。配線基板15は、テスタ本体側の電極を構成する部材であって、接触子20の下端部が配線基板15の上面に設けられたコンタクトパット22に接触して電気的に導通される。
下側ハウジング16は、前記上側ハウジング17と合わされた状態で接触子20を支持するための部材である。下側ハウジング16には、接触子20の下端部が挿入される第1支持穴16Aが接触子20の外径よりも少し大きい径で設けられている。この第1支持穴16Aは、被検査体12の下面の各バンプ電極13に対応した位置にそれぞれ設けられている。第1支持穴16A内には、接触子20を受けて支持する下側受け部16Bが形成されている。下側受け部16Bは、第1支持穴16Aの下端部の内径を小さくして形成されている。この下側受け部16Bに後述する接触子20の下側支持肩部73がひっかかり、接触子20の下端部が貫通するように下側受け部16Bの内径が設定されている。この下側受け部16Bに接触子20の下側支持肩部73がひっかかることで、接触子20が下側受け部16Bで支持されるようになっている。
下側ハウジング16は、配線基板15の上側に重ねられている。配線基板15の上側面には、前記第1支持穴16Aに対応する位置にテスタ本体に配線で接続されたコンタクトパッド22が設けられている。各コンタクトパッド22には、第1支持穴16Aに挿入された接触子20の下端部が押圧され電気的に接触される。
下側ハウジング16には、ピン頭部嵌合穴23(図5参照)が設けられている。このピン頭部嵌合穴23は、後述するガイドピン37の頭部39が嵌合するための穴である。ピン頭部嵌合穴23の内径は、このガイドピン37の頭部39の外径とほぼ同じ寸法に設定されて、ガイドピン37の頭部39が遊びがなく嵌合するようになっている。
上側ハウジング17は、下側ハウジング16と協働して、接触子20の全体を支持するための部材である。上側ハウジング17は、下側ハウジング16に重ねられて、この下側ハウジング16と上側ハウジング17とで、接触子20を自由に伸縮できる状態で支持するようになっている。上側ハウジング17には、下側ハウジング16の第1支持穴16Aに対応する位置に、第2支持穴17Aが設けられている。この第2支持穴17Aは、第1支持穴16Aの上側開口と同じ内径(接触子20の外径よりも少し大きい径)に形成されて、内部に接触子20をスライド可能に収納して支持する。第2支持穴17Aは、被検査体12の下側面に備えられた各バンプ電極13に対応する位置にそれぞれ設けられて、各接触子20の上端部が各バンプ電極13に電気に接触させるようになっている。
第2支持穴17A内には、接触子20を上側から支持する上側受け部17Bが形成されている。この上側受け部17Bは、第2支持穴17Aの上端部の内径を小さくして形成されている。この上側受け部17Bに後述する接触子20の上側支持肩部79がひっかかり、接触子20の上端部が貫通することで、接触子20が上側受け部17Bで支持されるように、上側受け部17Bの内径が設定されている。
そして、前記第1支持穴16Aと第2支持穴17Aとで、接触子20全体を受け入れて支持する接触子支持穴27が構成されている。接触子20が、接触子支持穴27に受け入れられた状態で、接触子20は予圧が掛かった状態(縮んだ状態)にあり、接触子20の下端部は配線基板15の上面に設けられたコンタクトパット22を押圧した状態になる。
上側ハウジング17には、ピン軸部嵌合穴28(図5参照)が設けられている。このピン軸部嵌合穴28は、後述するガイドピン37の軸部40が嵌合するための穴である。ピン軸部嵌合穴28の内径は、このガイドピン37の軸部40の外径とほぼ同じ寸法に設定されて、ガイドピン37の軸部40が遊びがなく嵌合するようになっている。
フレーム18は、配線基板15、下側ハウジング16及び上側ハウジング17を一体的に固定して支持すると共に、ガイド板19を上下動可能に支持するための部材である。フレーム18は、外枠部31と、固定用フランジ部32と、上下動支持用フランジ部33とから構成されている。
外枠部31は、下側ハウジング16、上側ハウジング17及びガイド板19の周縁部を囲うように、四角形の枠体状に形成されている。外枠部31の下側面には、位置決め用ピン又は位置決め用穴(いずれも図示せず)が設けられ、配線基板15の上側面には、外枠部31側の位置決め用ピン又は位置決め用穴に対応して、位置決め用穴又は位置決め用ピン(いずれも図示せず)が設けられている。これにより、外枠部31の下側面の位置決め用ピン又は位置決め用穴が、配線基板15の上側面の位置決め用穴又は位置決め用ピンに嵌り合って、外枠部31と配線基板15とが正確に位置決めされて支持されるようになっている。外枠部31の四隅には、固定ネジ35(図7参照)が取り付けられている。この固定ネジ35は、外枠部31の四隅の貫通穴(図示せず)を介して配線基板15のネジ穴(図示せず)にねじ込まれて、これら外枠部31と配線基板15とを固定している。
固定用フランジ部32は、四角形の外枠部31の開口部の対向する辺(枠)の内側面に、互いに対向して2つ設けられている。各固定用フランジ部32は、互いに内側へ水平に伸びた、ほぼ半円板状に形成されている。各固定用フランジ部32の下面の高さ(配線基板15からの高さ)は、下側ハウジング16及び上側ハウジング17を重ねた高さとほぼ同じ値に設定されている。これにより、配線基板15上に重ねられた下側ハウジング16及び上側ハウジング17を、各固定用フランジ部32と配線基板15とで挟んで支持するようになっている。具体的には、固定用フランジ部32の下に上側ハウジング17と下側ハウジング16を入れた時に、下側ハウジングの下面が外枠部31の下面と同じになる。
各固定用フランジ部32の中央には、ガイドピン37が嵌合するピン穴38が形成されている。ピン穴38の内径は、ガイドピン37の軸部40の外径とほぼ同じ寸法に設定されている。
ここで、ガイドピン37は、頭部39と、軸部40とから構成されている。頭部39は、下側ハウジング16のピン頭部嵌合穴23の内径とほぼ同じ外径の円盤状に形成されている。軸部40は、上側ハウジング17のピン軸部嵌合穴28および固定用フランジ部32のピン穴38の内径とほぼ同じ外径の円形棒状に形成されている。
前記下側ハウジング16のピン頭部嵌合穴23と、前記上側ハウジング17のピン軸部嵌合穴28と、前記各固定用フランジ部32のピン穴38とは、これらにガイドピン37が通れることで、同一軸心上に設けられている。
これにより、ガイドピン37の頭部39が下側ハウジング16のピン頭部嵌合穴23に嵌合し、軸部40が上側ハウジング17のピン軸部嵌合穴28及び固定用フランジ部32のピン穴38に嵌合して、これら下側ハウジング16、上側ハウジング17及びフレーム18の位置決めを行っている。さらに、下側ハウジング16及び上側ハウジング17を、フレーム18の各固定用フランジ部32の下面と配線基板15とで上下から挟んでフレーム18の開口内に支持することで、これら配線基板15、下側ハウジング16、上側ハウジング17及びフレーム18が、互いに正確に位置決めされて一体的に固定されるようになっている。
上下動支持用フランジ部33は、ガイド板19を上下動可能にフレーム18の開口内に支持するための部分である。上下動支持用フランジ部33は、四角形の枠体状のフレーム18の開口部の四隅にそれぞれ形成されている。各上下動支持用フランジ部33は、板部42と、ガイドネジ穴43と、スプリング穴44とから構成されている。
板部42は、フレーム18の外枠部31の四隅に斜めに架け渡された板材である。板部42の下側面の高さは、固定用フランジ部32の下側面と同じ高さになるように設定されている。板部42の上側面の高さは、この板部42の上側面とガイド板19のフランジ部54の下側面とが互いに当接することで、被検査体12のバンプ電極13と接触子20の上端部とが最適に接触するように設定されている。具体的には、被検査体12のバンプ電極13と接触子20の上端部とが接触して、接触子20が押し縮められる状態(図9の状態)になるように、板部42の上側面の高さが設定されている。
板部42には、ガイドネジ穴43とスプリング穴44とが設けられている。ガイドネジ穴43は、ガイドネジ46をねじ込むためのネジ穴である。このガイドネジ穴43は、各板部42の中央(図7参照)に1つ設けられている。スプリング穴44は、スプリング47を支持するための穴である。このスプリング穴44は、各ガイドネジ穴43の両側に2つづつ設けられている。
ガイドネジ46は、ガイド板19のフレーム18の開口内における位置決めをして、かつガイド板19の上下動を許容するためのネジである。ガイドネジ46は、頭部48と、ガイド部49と、ネジ棒部50とから構成されている。
頭部48は、ガイド板19を抑えて抜け落ちを防止する部分である。頭部48の上側面には、マイナスドライバーが嵌合するマイナス溝51が形成されている。
ガイド部49は、ガイド板19の上下動を案内する部分である。ガイド部49は、頭部48とネジ棒部50との間に設けられ、ガイド板19のガイド穴59に嵌合して、ガイド板19の上下動を案内する。ガイド部49の長さ(高さ)は、前記頭部48の下面がガイド板19と接触して支持された状態(ガイド板19が、スプリング47で押し上げられた状態)で、接触子20の上端部が、ガイド板19の縮小部57に受け入れられるように(図8の状態になるように)、設定されている。
ネジ棒部50は、板部42にガイドネジ46を固定するための部分である。ネジ棒部50は、板部42のガイドネジ穴43にねじ込まれて、ガイドネジ46を板部42に固定している。
スプリング47は、ガイド板19を弾性的に支持するための部材である。スプリング47は、板部42のスプリング穴44に装着されて、ガイド板19のフランジ部54の裏面に当接されている。これにより、合計8本のスプリング47が、4本のガイドネジ46のガイド部49に上下動可能に支持されたガイド板19を下側から付勢している。これにより、ガイド板19のフランジ部54がガイドネジ46の頭部48の下面に接触するまで上方へ押し上げられて、コンタクト前の待機状態になっている。
ガイド板19は、被検査体12を電気的接続装置11に装着する際に、この被検査体12を位置決めして支持すると共に、被検査体12の各バンプ電極13と各接触子20とを整合させるための部材である。ガイド板19は、受入凹部53と、フランジ部54とから構成されている。
受入凹部53は、被検査体12を受け入れて支持する部分である。受入凹部53は、ほぼ四角形の皿状に形成されている。受入凹部53の内側底部は、四角形に形成され、その寸法は被検査体12よりも僅かに大きく設定されている。なおここでは、被検査体12が四角形のために、受入凹部53の内側底部も四角形に形成されているが、被検査体12が他の形状の場合は、受入凹部53の内側底部も被検査体12に合わせた形状になる。
これにより、被検査体12が受入凹部53の内側底部に装着された状態で、被検査体12の位置決めがなされるようになっている。受入凹部53の底板部55には、多数のガイド穴56が設けられている。このガイド穴56は、被検査体12の各バンプ電極13を案内して受け入れるための開口である。各ガイド穴56は、バンプ電極13よりも僅かに大きく形成され、バンプ電極13を容易に受け入れられるようになっている。即ち、被検査体12が受入凹部53に受け入れられることで、被検査体12の各バンプ電極13が、各ガイド穴56にその上側から容易に嵌り込むことができるようになっている。
ガイド穴56の下端部には、バンプ電極13を通さず、接触子20の上端部を受け入れる縮小部57が形成されている。この縮小部57は、接触子20の上端部を受け入れると共に貫通する事を許して、接触子20がバンプ電極13と接触する事を可能にする。
受入凹部53の上側開口53Aの下側には、傾斜面53Bが形成されている。この傾斜面53Bは、被検査体12を案内して受入凹部53の底部に導くための面である。
フランジ部54は、受入凹部53の4角の、フレーム18の上下動支持用フランジ部33に対応する位置に形成されている。各フランジ部54には、ガイドネジ46の頭部48が当接するザグリ部58が設けられている。このザグリ部58には、ガイドネジ46のガイド部49に上下動可能に嵌合するガイド穴59が設けられている。これにより、フランジ部54のガイド穴59がガイドネジ46のガイド部49に嵌合して上下動可能にされ、スプリング47でガイド板19が上方へ付勢されている。この状態で、被検査体12を受入凹部53に装着して下方へ押すことで、ガイド板19が押し下げられ、被検査体12のバンプ電極13と、接触子20の上端部が接触して検査が行われるようになっている。
接触子20は、図1,10〜15に示すように、第1プランジャー62と、2つの第2プランジャー63と、圧縮コイルスプリング64とから構成されている。
第1プランジャー62は、一方の部材としての電極等(ここでは配線基板15のコンタクトパッド22)に接触するための板状のプランジャーであり、導電性の材料により切削加工、プレス加工等により、または、フォトリソ技術を用いたメッキ等により製作される。第1プランジャー62は1つ設けられている。第1プランジャー62は、結合部66と、バネ受け部67と、接触片68とから構成されている(図13参照)。第1のプランジャー62の長さは、電気的接続装置11に組み付けられた時に、配線基板15のコンタクトパッド22から上側ハウジング17の上面の高さ寸法とほぼ等しくされている。
結合部66は、第1プランジャー62と2つの第2プランジャー63とが互いに結合される際に直接重ね合わされて、第1プランジャー62と第2プランジャー63とを電気的に接触するための部分である。結合部66は、結合棒部69と、先端挿入部70と、抜け止部71とから構成されている。
結合部66は、長い板状に形成され、第2プランジャー63となるべく広い面積で安定して接触させることができる。結合棒部69は、後述する圧縮コイルスプリング64に支持されるための部分であり、圧縮コイルスプリング64よりも少し長い寸法に設定されている。
結合棒部69の幅寸法は、圧縮コイルスプリング64の密着小径部84の内径とほぼ同じ寸法に設定されている。即ち、結合棒部69の断面形状の四隅部分が圧縮コイルスプリング64の密着小径部84の内径部に接する状態であり、圧縮コイルスプリング64の密着小径部84の内径部が結合棒部69の外接円となって僅かに締め付ける状態に組み付けられる(図11,12参照)。
先端挿入部70は、組立時に結合棒部69の圧縮コイルスプリング64内への挿入を案内するための部分である。先端挿入部70は、結合棒部69の先端部(図13中の上端部)に形成されている。先端挿入部70は、差し入れる方向に対して、障害になららないように、なだらかで湾曲した傾斜面を有し、圧縮コイルスプリング64内に容易に挿入できるようになっている。さらに、結合部66の厚さ寸法は、組み付けられた時に先端挿入部70が後述する2つの第2プランジャー63の接触片77の間に位置して、接触片77の突起77Aの間隔を安定させるように設定されている。
抜け止部71は、先端挿入部70が圧縮コイルスプリング64内に挿入されたとき、この先端挿入部70が圧縮コイルスプリング64から抜けないようにするための部分である。抜け止部71は、先端挿入部70の基端部(結合棒部69と先端挿入部70の境界部分)に設けられている。即ち、抜け止部71は、バネ受け部67と反対の端部に形成されている。抜け止部71は、先端挿入部70の基端部を両側に突起させて形成されている。この両側に突起した抜け止部71の幅は、圧縮コイルスプリング64の端部の密着小径部84の内径よりも僅かにはみ出すように設定されている(図11参照)。
バネ受け部67は、圧縮コイルスプリング64を受けるための部分である。バネ受け部67は、結合部66と接触片68との境界部分に設けられている段差である。結合部66の幅に比べて接触片68は幅を広く形成され、これらの境界の段差部分がバネ受け部67になっている。このバネ受け部67に圧縮コイルスプリング64の端部の密着小径部84が当接することで、圧縮コイルスプリング64によって第1プランジャー62が接触子22において弾性的に支持されるようになっている。
接触片68は、一方の部材(配線基板15のコンタクトパッド22)に接触して電気的に接続するための部材である。接触片68は、結合部66の基端側(図13の下側)に続いて一体的に設けられている。接触片68は、その幅寸法が下側ハウジング16の第1支持穴16A及び上側ハウジング17の第2支持穴17Aの内径よりも少し小さい寸法のほぼ長方形板状部と、それに続くに下側ハウジング16の下側受け部16Bを貫通する長方形板上部より幅の小さい寸法の先端部で形成されている。接触片68の先端部は湾曲して形成され、平坦面状の配線基板15のコンタクトパッド22に安定して接触するようになっている。接触片68には、長方形板上部と先端部の境に下側支持肩部73が形成されている。この下側支持肩部73は、下側ハウジング16の下側受け部16Bに引っかかって、接触片68が第1支持穴16Aから抜け落ちないようになっている。下側支持肩部73が下側ハウジング16の下側受け部16Bに引っかかった状態で、接触片68の端部(図8,9の下端部)が第1支持穴16Aから下方へ突出するようになっている。
第2プランジャー63は、第1プランジャー62と協働して一方の部材(配線基板15のコンタクトパッド22)と他方の部材(バンプ電極13)との間を電気的に導通させるための板状のプランジャーであり、導電性の材料により切削加工、プレス加工等により、またはフォトリソ技術を用いたメッキ等により製作される。第2プランジャー63は、結合部75と、バネ受け部76と、接触片77とから構成されている(図14参照)。
第2プランジャー63は、2つ設けられ、第1プランジャー62を挟んで圧縮コイルスプリング64により組み付けられている。2つの第2プランジャー63の各結合部75が対向する状態で、第1プランジャー62の結合部66を挟み込んでいる。これにより、1つの第1プランジャー62と2つの第2プランジャー63とが電気的に接続して導通された状態で、各プランジャー62,63がコンタクトパッド22とバンプ電極13にそれぞれ接触して、これらの間を電気的に導通させる。
2つの第2プランジャー63は、同じ形状で構成されている。同じ形状のプランジャーを対向させ構成することにより接触する部材(バンプ電極13)への良好な接触を行える。各第2プランジャー63は、前記第1プランジャー62を挟んだ状態で互いに独立してスライドするようになっている。これは、接触する部材(バンプ電極13)の形状が不均一な場合に、また接触する部材(バンプ電極13)がボール形状の場合に、その形状に追従して電気的接触を確実に行うようにするためである。
結合部75は、第1プランジャー62と第2プランジャー63とが互いに結合される際に、第1プランジャー62の結合部66と重ね合わされて電気的に接触するための部分である。即ち、第1プランジャー62の結合部66を2つの第2プランジャー63の結合部75が両側から挟むように重ね合わされて、これら第1プランジャー62と第2プランジャー63とを電気的に接触するようになっている。結合部75は、結合棒部80と、先端挿入部81と、抜け止部82とから構成されている。
結合部75は、長い板状に形成され、第1プランジャー62の結合部66と広い面積で接触させることができる。
結合棒部80は、第1プランジャー62の結合部66と重なり合わさって圧縮コイルスプリング64に支持されるための部分であり、圧縮コイルスプリング64よりも少し長い寸法に設定されている。
結合棒部80の断面寸法(幅、厚さ寸法)は、2つの結合棒部80が第1プランジャー62の結合棒部69を両側から挟んだ状態で、1つの結合棒部69とそれを挟む2つの結合棒部80の断面形状の8つの隅部分(図11参照)が、圧縮コイルスプリング64の密着小径部84の内径部に接する状態の寸法とされている。即ち、圧縮コイルスプリング64の密着小径部84の内径が結合棒部80,69,80が結合された断面形状の外接円となる寸法に設定され僅かに締め付ける状態に組み付けられている(図11,12参照)。
結果的に、結合棒部の80の幅寸法は、第1プランジャー62の結合棒部69の幅寸法よりも狭い寸法とされる。
先端挿入部81は、結合棒部80の圧縮コイルスプリング64内への挿入を案内するための部分である。先端挿入部81は、結合棒部80の先端部(図14中の下端部)に形成されている。先端挿入部81は、差し入れる方向に対して、障害になららないように、なだらかで湾曲した傾斜面を有し、圧縮コイルスプリング64内にスムーズに挿入できるようになっている。これにより、第1プランジャー62の結合棒部69の片側に一方の結合棒部80が重ねられた状態で、即ち、第1プランジャー62の結合棒部69と一方の第2プランジャー63の結合棒部80とがコイルスプリング64内に予め挿入された状態で、最後に他方の第2プランジャー63の結合棒部80がコイルスプリング64内に挿入されるために、他方の結合棒部80の先端挿入部81が圧縮コイルスプリング64内にスムーズに挿入できるようになっている。
抜け止部82は、先端挿入部81が圧縮コイルスプリング64内に挿入されたとき、この先端挿入部81が圧縮コイルスプリング64から抜けないようにするための部分である。抜け止部82は、先端挿入部81の基端部(結合棒部80と先端挿入部81の境界部分)に設けられている。抜け止部82は、先端挿入部81の基端部を両側に突起させて形成されている。この両側に突起した抜け止部82の幅寸法は、組み上げた時に、圧縮コイルスプリング64の端部の密着小径部84の内径よりも僅かにはみ出すように設定されている(図12参照)。即ち、第1プランジャー62の結合棒部69の両側に2つの結合棒部80が重ねられた状態で、結合棒部69の両側に重ね合わされる2つの抜け止部82の外側に位置する4つの隅部(図12に示す、抜け止部82の外側に位置する各2つの隅部)が、圧縮コイルスプリング64の端部の密着小径部84の内径よりも僅かにはみ出すように設定されている。
バネ受け部76は、圧縮コイルスプリング64を受けるための部分である。バネ受け部76は、結合部75と接触片77との境界部分に設けられた段差である。結合部75の幅に比べて接触片77は幅を広く形成され、これらの境界の段差部分がバネ受け部76になっている。このバネ受け部76に圧縮コイルスプリング64の端部の密着小径部84が当接することで、圧縮コイルスプリング64によって第2プランジャー63が接触子22において弾性的に支持されるようになっている。
接触片77は、他方の部材(バンプ電極13)に接触して電気的に接続するための部材である。接触片77は、結合部75の基端側(図14の上側)に続いて一体的に設けられている。接触片77は、幅寸法が上側ハウジング17の第2支持穴17Aの内径よりも少し小さい寸法のほぼ長方形板状部と、それより幅寸法が小さく上側ハウジング17の上側受け部17Bを貫通して、ガイド板19の縮小部57に入り込む幅寸法の先端部で形成されている。接触片77には、長方形板上部と先端部の境に上側支持肩部79が形成されている。この上側支持肩部79は、上側ハウジング17の上側受け部17Bに引っかかって、接触片77が第2支持穴17Aから抜け出ないようになっている。上側支持肩部79が上側ハウジング17の上側受け部17Bに引っかかった状態で、接触片77の上端部(図14参照)が第2支持穴17Aから上方へ突出するようになっている。
各接触片77の上端部先端は、2つの突起状に形成されている。即ち、接触片77の先端の中央がU字状に窪んで凹部に形成され、その両側に2つの突起77Aが形成されている。さらに、突起77Aには、テーパ面77B(図10参照)が形成されている。これにより、2つの突起77Aは、2つの切っ先状に形成されている。前記凹部と対向する2つのテーパ面77Bが作る空間は、バンプ電極13の頂部を受入る空間として働く。これにより、バンプ電極13と、第2プランジャー63との接触時に、バンプ電極13の頂部は、前記空間に受け入れられ第2プランジャー63の先端面に接触して押しつぶされることが防止される。このテーパ面77Bは、2つの第2プランジャー63が第1プランジャー62を挟んで向き合ったときに、上方へ向けて互いに開く方向に配設される(図10,16参照)。これにより、上方へ向けて互いに開く方向に配設された2つずつの突起77Aが、図16のように、バンプ電極13に確実に接触して、図17に示すように、4つの接触点Sでバンプ電極13にそれぞれ刺さって、電気的に確実に接触するようになっている。
さらに、テーパ面77Bは、以下の機能を発揮するようになっている。2つずつの突起77Aがバンプ電極13に接触しようとすると、突起77Aはバンプ電極の球面上を円周方向に滑ろうとして、互いに相離れる方向へ移動する力が働く。その力は第2プランジャーの突起77Aとは反対側に位置する結合部75、特に先端挿入部81を、第1プランジャ62に押しつける力として作用する。このとき、各突起77Aがバンプ電極13に押しつけられることで、第2プランジャー63は下方にずれる。これにより、第1プランジャー62と第2プランジャー63とは、互いに結合部66、75において相対的に押し付けられながら擦れて滑り、確実に接触するようになっている。
圧縮コイルスプリング64は、図15に示すように、前記第1プランジャー62及び第2プランジャー63の結合棒部69、80の外周を覆い、かつ各バネ受け部67,76にそれぞれ当接して各プランジャー62,63を弾性的に支持しかつ前記各プランジャー62,63との間を電気的に導通させるための部材である。圧縮コイルスプリング64の両端部に、前記第1プランジャー62及び第2プランジャー63の結合部66、75積み重なって支持される。
圧縮コイルスプリング64は、その中間部を大径、即ち第1プランジャー62の結合棒部69と、それを挟み込む2つの第2プランジャー63の結合棒部80の作る断面形状が当接しない大きさ(図11参照)に形成され圧縮コイルバネを構成している。中間部の外径は、第1プランジャー62および第2プランジャ−63の最大幅寸法より少し大きく設定されている。圧縮コイルスプリング64の両端部は小径の密着小径部84が形成されている。密着小径部84の内径は、第1プランジャー62の結合棒部69と、それを挟み込む2つの第2プランジャー63の結合棒部80の作る断面形状に外接する外接円の径よりも僅かに小さく設定されている。
これにより、接触子20は、1つの第1のプランジャー62と2つの第2のプランジャー63とを、互いにその接触片68、77を反対の向きの状態で、結合部66、75部分を重ね合わせて、圧縮コイルスプリング64により一体とされ、各バネ受け部67,76の位置で圧縮コイルスプリング64を系止して離間不能に支持し、互いにスライド可能に組み立てられている。
以上のように構成された接触子20は、次のようにして使用される。
まず、電気的接続装置11に被検査体12が装着される。このとき、被検査体12は、ガイド板19の受入凹部53に装着される。即ち、被検査体12は、上側開口53Aの傾斜面53Bに沿って位置決めされながら底板部55に装着される。これにより、被検査体12のバンプ電極13が底板部55のガイド穴56に受け入れられる。また、接触子20の接触片77の上端部は、縮小部57に受け入れられている。
この状態で、被検査体12が押し下げられると、図8の状態から図9の状態のように、各バンプ電極13が各2つの第2プランジャー63の突起77Aに接触して、各接触子20が押し縮められる。
2つの第2プランジャー63の2つの接触片77の先端の突起77Aがバンプ電極13に接触しようとする時、突起77Aはバンプ電極の球面上を円周方向に滑ろうとして、互いに相離れる方向へ移動する力が働き、各結合棒部69、80が圧縮コイルスプリング64の密着小径部に支持されていることとあいまって、その力は第2プランジャーの突起77Aとは反対側に位置する結合部75、特に先端挿入部81を、第1プランジャ62に押しつける力として作用する。これにより、第1プランジャー62と第2プランジャー63との間が、相対的に押し付けられながら擦れて滑り、電気的に確実に接触される。さらにこのとき、圧縮コイルスプリング64はその両端の密着小径部84が、第1プランジャー62のバネ受け部67と、第2プランジャー63のバネ受け部76とにそれぞれ圧接して、これらの間も電気的に確実に接触される。
また、2つの第2プランジャー63は独立してスライドするようになっているため、バンプ電極13が変形している場合等、2つの第2プランジャー63の突起77Aへの接触部分の高さが違う場合でも、2つの第2プランジャー63がその形状に追随してずれながら接触する。
これにより、各部材(配線基板15とバンプ電極13)間が接触子20で電気的に確実に接続される。この状態で、接触子20を介して各部材間に電気信号等が伝送される。
以上のように、第1プランジャー62と第2プランジャー63との間が電気的に確実に接触されると共に、圧縮コイルスプリング64と各プランジャー62,63との間も電気的に導通した状態が保たれるため、各部材(配線基板15とバンプ電極13)間の電気的接触性が大幅に向上する。
また、接触子20は部品点数が少く構造が簡単であるため、故障の要因が少ないことから、耐久性が向上する。各プランジャーは、板状で構成した事からプレス加工等で容易に製作する事が出来、さらに、接触子20の構造が簡単で、部品点数が少ないため、コスト低減を図ることができる。
また、電気的接続装置11に被検査体12を容易に正確に装着することができ、かつ被検査体の電極を破損する事がないため、検査作業性が向上すると共に、検査精度も向上する。
接触子20は、部品点数が少なくて構造が簡単なため、電気的接触性を長期間良好な状態に維持できると共に、耐久性を向上する。この結果、接触子20及び電気的接続装置11に対する信頼性が向上する。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る接触子について説明する。本実施形態の接触子は、前記第1実施形態の接触子20に対して、第1プランジャーを2つ設けて、ケルビンコンタクトを構成したものである。本実施形態の接触子の全体構成は、前記第1実施形態の接触子20とほぼ同様である。即ち、本実施形態の接触子86は、図18,19に示すように、第1プランジャー87が異なる構造になっていること、圧縮コイルスプリング64の材質が絶縁性を有する事を除いて、他の部材は前記第1実施形態と同様である。このため、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の接触子86では、第1プランジャー87が、第2プランジャー63と同様に2つ設けられている。2つの第1プランジャー87は同一の形状を有し、各第1プランジャー87の間には絶縁体88が設けられている。絶縁体88は、2つの第1プランジャー87の間を絶縁できる板状の部材であればよい。この絶縁体88によって、2つの第1プランジャー87及び、各第1プランジャー87にそれぞれ接触した2つの第2プランジャー63を、それぞれ絶縁する。これらは、圧縮コイルスプリング64によって絶縁された状態で、一体的に支持されている。第1プランジャー87及び第2プランジャー63の寸法は、図19に示すように、第1実施形態の接触片68や抜け止部71に対応する部分が、抜け止めのために、圧縮コイルスプリング64の密着小径部84よりも少し大きく設定されている。
密着小径部84はその内径部が、絶縁体88、2つの第1プランジャー87及び2つの第2プランジャー63が重ねられた状態で、これらに外接する外接円になるように設定されている。密着小径部84と、第1プランジャー87及び第2プランジャー63は、互いに絶縁されている。これに合わせて、配線基板15のコンタクトパッド89も2つとされている。
圧縮コイルスプリング64は、セラミック、エンジニアプラスチック等の絶縁材料で製作されている。また、通常の金属製のバネ材に絶縁性のコーティングを施してもよい。
これにより、一方の第1プランジャー87と一方の第2プランジャー63とが電気的に接続され、他方の第1プランジャー87と他方の第2プランジャー63とが電気的に接続されて、2系統で信号を伝えるようになっている。
各系統で、前記第1実施形態と同様に作用して、電気的接触性が大幅に向上する。そして、確実にケルビンコンタクトを行うことができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る接触子及び電気的接続装置について説明する。なお、本実施形態の電気的接続装置は、第1実施形態の電気的接続装置と同様の構成を有するため、ここでは接触子を中心に説明する。
本実施形態に係る接触子は、前記第1実施形態の接触子20の第2プランジャー63の接触片77を改良して、前記バンプ電極13に接触する4つの突起を互いに放射方向等に自由に近接離間可能に支持する構成にしたものである。なお、本実施形態の接触子の全体構成は、前記第1実施形態の接触子20とほぼ同様であるため、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の接触子90の第2プランジャー91の接触片92は、図20〜23に示すように、2つの突起92Aを備えている。この突起92Aは、前記第1実施形態の突起77Aと同様に構成され、テーパ面92Bを備えている。さらに、接触片92には、スリット93が設けられている。これにより、接触片92は二股状に形成されている。具体的には、接触片92の2つの突起92Aの中間にスリット93が設けられている。このスリット93は、2つの突起92Aの中間から接触片92の長尺方向に、接触片92のほぼ全長に亘って設けられている。スリット93の奥側端部には、応力の集中による亀裂を防止するための円形の貫通穴であるストッピングホール94が設けられている。
これにより、接触片92は、スリット93によって二股状に形成されている。そして、二股の各部分が、各突起92Aを先端部にそれぞれ設けた2つの突起棒部92C,92Dとなっている。これにより、2つの突起棒部92C,92Dは、ストッピングホール94の部分を中心に開閉するように撓んで、2つの突起92Aを分離するように、即ち2つの突起92Aを互いに近接離間させるようになっている。
第2プランジャー91は、第1プランジャー62を挟むようにその両側に配設される。これにより、各第2プランジャー91の接触片92は、互いに対向して配設される。これにより、各接触片92の2つずつの突起92A(合計4つの突起92A)は、自由に近接離間可能に支持されている。即ち、個別に撓む4つの突起棒部92C,92Dでそれぞれ支持された4つの突起92Aは、互いに放射方向等に自由に近接離間可能に支持されている。
以上の構成により、図24に示すように、バンプ電極13に4つの突起92Aが4つの接触点Sで接触すると、半球状のバンプ電極13によって4つの突起92Aが互いに放射方向に開くように離間する。第1実施形態では、図17に示すように、間隔が変化しない2つずつの突起77Aの接触点Sが二組あり、各組の間が左右に開くように離間する。これに対して本実施形態の場合は、上述のように、4つの接触点Sが互いに放射方向に開くように離間する。
この結果、4つの突起92Aが、放射方向に開くように離間しながら、バンプ電極13にそれぞれ刺さって、電気的に確実に接触させることができるようになる。
なお、4つの突起92Aがバンプ電極13に接触する角度によっては、テーパ面92Bがバンプ電極13に圧接される場合もある。これは、第1実施形態においても同様である。
また、接触子90とバンプ電極13とが、互いにずれた位置(例えば図23のX方向やY方向へずれた位置)で接触した場合は、突起棒部92C,92Dが撓んでそのずれを吸収する。具体的には、接触子90とバンプ電極13とが、互いにずれた位置(例えば図23中の右方向へっずれた位置)で接触すると、バンプ電極13が接触子90に対してずれた方向(以下「ずれ方向」という)の前方(図23中の右方向前方)に位置する突起棒部92Dがそのずれ方向に大きく撓む。一方、ずれ方向後方に位置する突起棒部92Dは、あまり撓まない。これにより、4つの突起棒部92C,92Dで支持された4つの突起92Aが、バンプ電極13に確実に接触する。即ち、接触子90とバンプ電極13とが互いにずれた場合、突起棒部92C,92Dが撓んでそのずれを吸収する。
これにより、接触子90をバンプ電極13に、電気的に確実に接触させることができるようになる。
[変形例]
前記第1実施形態では、圧縮コイルスプリング64は、中央部が大径で、その両端部に小径の密着小径部84を形成したが、圧縮コイルスプリング64は、中央部が大径で、両端に向けて徐々に小径になるように形成されて、その両端部に最小径の密着小径部84を形成した樽型でも良く、また他の形状でもよい。
前記第1実施形態では、密着小径部84の内径を、第1プランジャー62及び第2プランジャー63の各結合部を重ね合わせた状態の断面形状に外接する外接円の径よりも僅かに小さく設定したが、外接円の径と同じに設定してもよい。また、密着小径部84の内径を、外接円の径よりも大幅に小さく設定してもよい。第1プランジャー62及び第2プランジャー63を、導電性を保って相対的にスライド可能に支持できる径であればよい。
前記第1実施形態では、第2プランジャー63を2つ、第1プランジャー62を1つ設けたが、第2プランジャー63及び第1プランジャー62を1つずつ設けてもよい。この場合、圧縮コイルスプリング64の両端の密着小径部84で、1つずつの第2プランジャー63及び第1プランジャー62を支持して接触子を構成する。また、第2プランジャー63を1つ、第1プランジャー62を2つ設けてもよい。これらの場合も、前記第1実施形態同様の作用、効果を奏することができる。また、この態様は、第3実施形態の接触子90においても同様である。
前記第3実施形態では、接触片92に溝幅の狭いスリット93を設けたが、溝幅の広さは、突起92Aを支持する力等の諸条件に応じて適宜設定することができる。例えば、図25に示すように、溝幅の広いU字状のスリット95を設けてもよい。スリット95の奥側端部は半円状に形成されて、応力の集中を防止している。これにより、前記第3実施形態のスリット93に比べて、弱い力で突起棒部92C,92Dを撓ませることができる。スリット95の幅は、バンプ電極13の大きさ、硬さ等の諸条件に応じて適宜設定する。これによっても、前記第3実施形態同様の作用、効果を奏することができる。
また、前記第3実施形態や上述の変形例では、スリット93,95は、第2プランジャー91側に設けたが、第1プランジャー62側に設けてもよい。接触する電極が湾曲している等の条件により、スリット93,95を設けた方がよい場合は、第1プランジャー62側に突起92Aとスリット93,95を設けてもよい。
また、前記第3実施形態や上述の変形例では、突起92Aを2つ設けて、スリット93,95を1つ設けたが、突起92Aを3つ以上、スリット93,95を2つ以上設けてもよい。バンプ電極13の大きさ等の諸条件に応じて適宜設定する。