JPWO2010122609A1 - 光または放射線撮像装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の放射線撮像装置では、X線変換層を流れる暗電流を原因とする暗電流ノイズを、X線変換層で変換された電荷信号をコンデンサに蓄積する時間を変えて暗画像信号を得ることで、暗電流ノイズの正確な温度特性を得ることができる。これより、X線撮像時に得られたX線検出信号から、周期的に取得されたオフセット信号を除去するとともに、オフセット信号取得時とX線撮像時との温度差による暗電流ノイズの変動量の補正を暗電流ノイズの温度特性を用いて行うことで、精度良く暗電流に起因するノイズを除去することができる。

Description

本発明は、医療分野や非破壊検査、RI(Radio Isotope)検査、および光学検査などの産業分野などに用いられる光または放射線撮像装置に係り、特に、光または放射線を電荷信号へ変換する変換層の温度変化によるノイズを補正する光または放射線撮像装置に関するものである。
従来、光または放射線撮像装置には、光または放射線を検出する光または放射線検出器を備えている。ここで光とは、赤外線、可視光線、紫外線、放射線、γ線等をいうが、特にX線を例に採って説明する。X線検出器には、アクティブマトリックス基板を用いてX線を検出するX線平面検出器が広く使われている。アクティブマトリックス基板を使うと、各画素のX線検出値を読み込むことができ、非常に有用だからである。さらに、アクティブマトリックス基板上に半導体からなるX線変換層を積層すると、アクティブ素子ごとのX線検出素子を形成することができる。
X線変換層に半導体層を用いると、X線変換層に入射したX線を電荷信号(キャリア)へ変換することができる。この変換された電荷信号はX線検出素子ごとにコンデンサに蓄積され、蓄積された電荷信号はアクティブマトリックス基板によりX線検出素子ごとに読み出され、さらに、電荷信号から電圧信号へ変換されるとともに増幅される。この電圧信号を基に、画像処理部にてX線透過画像を構成することができる。
このようにして画像処理部に送られる電圧信号には、X線から変換された電荷信号を基にした電圧信号以外にも、X線変換層における暗電流を原因とする電圧信号や、電荷信号から電圧信号へ変換しつつ増幅する際に発生するアンプノイズを原因とする電圧信号がノイズ信号として含まれる。
X線変換層として従来採用されていたアモルファスセレン(α−Se)膜であれば温度変化に対して暗電流を原因とするノイズ信号は大きく変化しない。また、アンプノイズも温度変化に対して大きく変化しないので、例えば、特許文献1のように、X線を照射していない時の暗画像信号(以後、オフセット信号と称す)を周期的に測定し、このオフセット信号をノイズ信号として除去している。
特開2006−305228号公報
しかしながら、X線変換層として、例えば、CdTe多結晶化合物半導体膜のように暗電流を原因とするノイズ信号が温度変化に対して著しく変化する場合、従来のように周期的にオフセット信号を測定するのでは、周期の間のノイズ信号の補正ができないという問題が生じた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、光または放射線に感応する変換層の温度変化に対応して暗電流ノイズ信号を除去することができる光または放射線撮像装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、この発明の光または放射線撮像装置は、光または放射線撮像装置において、
光または放射線を電荷信号へ変換する変換層と、前記変換層を2次元マトリックス状に分割した検出素子ごとに前記電荷信号を蓄積するコンデンサと、前記コンデンサに蓄積された電荷信号を読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段から読み出される電荷信号を電圧信号に変換する電荷電圧変換手段と、前記変換層の温度を測定する温度測定手段と、前記変換層を流れる暗電流により発生する暗電流ノイズを、予め暗画像時に前記コンデンサに前記電荷信号を蓄積する時間を変えて求めた暗電流ノイズ温度特性と前記温度測定手段により測定された温度とから算出する暗電流ノイズ算出部とを備えることを特徴とする。
この発明の光または放射線撮像装置によれば、変換層にて光または放射線が電荷信号へ変換され、変換された電荷信号は検出素子ごとにコンデンサに蓄積され、蓄積された電荷信号は読み出し手段により読み出されて電荷電圧変換手段により電圧信号へ変換される。この時、変換層に流れる暗電流も電圧信号へと変換されるので暗電流ノイズとして発生する。この暗電流ノイズの温度特性を予め求めておくことで暗電流ノイズを高精度に算出することができる。この温度特性を、暗画像時にコンデンサに電荷信号を蓄積する時間を変えることで求めるので、暗電流を原因とするノイズ信号の温度特性を高精度に求めることができる。暗電流ノイズ算出部において、温度測定手段から送られる温度をこの温度特性に適用することでその温度における暗電流ノイズの信号値を高精度に算出することができる。
また、暗画像信号を変換層から読み出された電圧信号から除去する暗画像信号除去部と、暗画像信号取得時の温度における暗電流ノイズと撮像時の温度における暗電流ノイズとの変動量を算出するノイズ変動量算出部と、変換層から読み出された電圧信号からノイズ変動量算出部にて算出されたノイズ変動量を除去するノイズ変動量算出部とを備えてもよい。これより、暗画像信号取得時の暗電流ノイズに対する変動量だけを演算して除去するだけでよいので、暗画像信号を頻繁に取得する必要がなく、連続して光または放射線を照射する時でも暗電流ノイズの温度補正を高精度にすることができる。
また、暗画像信号の取得を周期的にすることで温度変動に対して緩やかに変動するノイズ成分の温度補正を高精度にすることができる。また、周期的に暗画像を取得する代わりに、暗画像を取得した時の温度測定手段により測定された温度に予め基準を設定し、この基準値と温度測定手段により経時的に測定される温度とを比較する温度判定部を備えてもよい。経時的に測定される温度が暗画像を取得した時の温度に予め決められた基準を超えると、温度判定部は暗画像信号を取得するよう制御することで、温度変動に対して緩やかに変動するノイズ成分の温度補正を高精度にすることができる。
また、暗電流ノイズの温度特性は近似式であってもよいし、ルックアップテーブルでもよい。近似式であれば、精度の高いノイズの温度補正をすることができ、ルックアップテーブルであれば、温度補正の高速化をすることができる。
また、変換層は多結晶化合物半導体でもよい。多結晶化合物半導体であれば、結晶成長が容易で大面積の変換層を形成することができる。また、具体例としてCdTeまたはCdZnTeを主原料とするのであれば、光または放射線の応答性がよく変換効率のよい変換層を形成することができる。
この発明に係る光または放射線撮像装置によれば、光または放射線に感応する変換層の温度変化に対応して暗電流ノイズ信号を除去することができる光または放射線撮像装置を提供することができる。
実施例に係るX線撮像装置の全体構成を示すブロック図である。 実施例に係るX線撮像装置に備わるX線平面検出器の構成を示すブロック図である。 実施例に係るX線撮像装置に備わるX線平面検出器のX線変換層周辺部の概略縦断面図である。 実施例に係る電荷電圧変換部の構成を示す回路図である。 実施例に係る検出電圧信号に含まれるノイズ信号と温度との関係を示すグラフ図である。 実施例に係る検出電圧信号に含まれるノイズ信号と温度との関係を示すグラフ図である。 実施例に係る検出電圧信号に含まれるノイズ信号と温度との関係を示すグラフ図である。 実施例に係るコンデンサに蓄積する時間を変えて電荷信号を読み出すタイミングチャート図である。 実施例に係る暗電流ノイズ信号と温度との関係を示すグラフ図である。 本発明の他の実施形態に係るX線撮像装置の構成を示すブロック図である。
3 … X線平面検出器(FPD)
5 … 画像処理部
11 … 温度センサ
13 … ゲート駆動回路
14 … 電荷電圧変換部
19 … X線変換層
20 … アクティブマトリックス基板
26 … オフセット信号除去部
27 … 暗電流ノイズ算出部
28 … ノイズ変動量算出部
29 … ノイズ変動量除去部
31 … 温度判定部
DU … X線検出素子
Ca … コンデンサ
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は実施例に係るX線撮像装置の全体構成を示すブロック図であり、図2はX線撮像装置に備わるX線平面検出器の構成を示すブロック図であり、図3はX線平面検出器のX線変換層周辺部の概略縦断面図であり、図4は電荷電圧変換部の構成を示す回路図である。本実施例では、入射する光または放射線としてX線を例に採って説明するとともに、放射線撮像装置としてX線撮像装置を例に採って説明する。
<X線撮像装置>
図1に示すように、X線撮像装置は、撮像対象である被検体MにX線を照射するX線管1と、被検体Mを載置させる天板2と、被検体Mを透過したX線量に応じて電荷信号に変換(X線を電荷信号として検出)し、さらに、この電荷信号を電圧信号に変換して出力するX線平面検出器(以下、FPDと称す)3と、FPD3から出力された電圧信号をアナログからデジタルへ変換するA/D変換器4と、A/D変換器4で変換されたデジタルの電圧信号を処理して画像を構成する画像処理部5と、X線撮像に関する種々の制御を行う主制御部6と、主制御部6での制御に基づいて管電圧や管電流を発生させX線管1を制御するX線管制御部7と、X線撮像に関する入力設定を行うことが可能な入力部8と、画像処理部5で処理されて得られたX線画像などを表示する表示部9と、画像処理部5で処理されて得られたX線画像などを記憶する記憶部10と、FPD3の内部の温度を測定する温度センサ11などを備えている。さらに、X線撮像装置の各部構成を詳細に説明する。
図2に示すように、FPD3には、複数のX線検出素子DU、X線検出制御部12、ゲート駆動回路13、電荷電圧変換部14、サンプル・ホールド部15、マルチプレクサ16とが備えられている。これら複数のX線検出素子DUはゲート線GL1〜GL10によりゲート駆動回路13と接続しつつ、データ線DL1〜DL10により電荷電圧変換部14と接続されている。X線検出制御部12は、ゲート駆動回路13、電荷電圧変換部14、サンプル・ホールド部15およびマルチプレクサ16とに接続されている。X線検出素子DUは本発明における検出素子に相当し、電荷電圧変換部14は本発明における電荷電圧変換手段に相当する。
また、FPD3の内部には温度センサ11が設置されており、X線変換層19の温度およびFPD3の内部の温度を測定し、測定した温度を画像処理部5および主制御部6へ送る。温度センサ11としては、測温抵抗体、熱電対、サーミスタ等を採用することができる。
X線検出素子DUは、入射されたX線に感応して電荷信号を出力するものであり、X線が入射されるX線検出部XDに縦横の2次元マトリックス状に配列されている。なお、図2においては、X線検出素子DUが縦10×横10の2次元マトリックス状に配列したものを一例として図示しているが、実際のX線検出部XDにはX線検出素子DUが、例えば、縦4096×横4096程度に2次元マトリックス状に配列されて用いられる。
また、X線検出素子DUは図3に示すように、高電圧のバイアス電圧Vaを印加する電圧印加電極18と、入射したX線から電荷信号へ変換するX線変換層19とX線変換層19で変換された電荷信号の読み出し(出力)を行うアクティブマトリックス基板20とを備えている。アクティブマトリックス基板20は本発明における読み出し手段に相当する。
X線変換層19は、X線感応型半導体からなり、例えば、多結晶化合物半導体膜のCdTeまたはCdZnTeで形成されている。多結晶化合物半導体膜であれば、結晶成長が容易で大面積のX線変換層19を形成することができる。また、多結晶化合物半導体膜のなかでもCdTeまたはCdZnTeを主原料とすることで、X線の応答性がよく、変換効率のよいX線変換層19を形成することができる。X線変換層19にX線が入射すると、このX線のエネルギーに比例した所定個数の電荷信号(キャリア)が直接生成される構成(直接変換型)となっている。また、生成された電荷信号は、電圧印加電極18にバイアス電圧Vaが印加されることでX線変換層19内に発生する電界により、画素電極22ごとに収集される。
アクティブマトリックス基板20は図3に示すように、絶縁性のガラス基板21が設けられ、このガラス基板21上には、画素電極22ごとに収集された電荷信号を蓄積するコンデンサCa、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ(以下TFTと称す)23、ゲート駆動回路13からTFT23を制御するためのゲート線GL1〜GL10、TFT23から電荷信号が読み出されるデータ線DL1〜DL10とを設けている。
次に、X線検出制御部12は主制御部6(図1参照)から制御され、図2に示すようにゲート駆動回路13と電荷電圧変換部14とサンプル・ホールド部15とマルチプレクサ16とを統括制御するものであり、X線検出素子DUで検出された電荷信号を順次選択的に電荷電圧変換部14へ取り出し、さらに、マルチプレクサ16から順次出力させる制御を行うものである。具体的にはX線検出制御部12は、ゲート駆動回路12の動作を開始させるゲート動作信号と、電荷電圧変換部14のアンプリセットを開始させるアンプリセット信号と、サンプル・ホールド部15のサンプル・ホールドを制御するサンプルホールド制御信号と、マルチプレクサ16の動作を制御するマルチプレクサ制御信号とを出力する構成となっている。
次に、ゲート駆動回路13は、X線検出素子DUで検出された電荷信号を順次選択的に取り出すために、各X線検出素子DUのTFT23を動作させるものである。ゲート駆動回路13は、X線検出制御部12からのゲート動作信号に基づいて、X線検出素子DUの横行ごとに共通して接続されるゲート線GL1〜GL10を順次選択してゲート信号を送る。この選択した行内のX線検出素子DUのTFT23は、ゲート信号により一斉にスイッチオン状態になり、コンデンサCaに蓄積された電荷信号がデータ線DL1〜DL10を通り電荷電圧変換部14に出力される。
次に、電荷電圧変換部14には、X線検出素子DUの縦列ごとのデータ線DL1〜DL10に対応した数(図2では10個)の図4に示すような電荷電圧変換アンプ24が備えられている。電荷電圧変換アンプ24は、各X線検出素子DUから出力された電荷信号を電圧信号に変換する電荷検出増幅回路(CSA:Charge Sensitive Amplifier)である。電荷電圧変換アンプ24にて、データ線DL1〜DL10から読み込まれた電荷信号を電圧信号に変換し、サンプル・ホールド部15に出力する。電荷電圧変換部14は、本発明における電荷電圧変換手段に相当する。
次に、サンプル・ホールド部15は、電荷電圧変換アンプ24の数に対応した数のサンプル・ホールド回路が設けられている。また、X線検出制御部12からのサンプル・ホールド信号に基づいて、電荷電圧変換アンプ24から出力された電圧信号を所定の時間においてサンプリングし、所定の時間が経過した時点での電圧信号を保持(ホールド)し、安定した状態の電圧信号をマルチプレクサ16に出力するものである。
次に、マルチプレクサ16の内部には、サンプル・ホールド回路の数に対応した数のスイッチが設けられている。X線検出制御部12からのマルチプレクサ制御信号に基づいてスイッチのいずれかひとつを順次オン状態に切り替えて、各サンプル・ホールド回路から出力される電圧信号の一つずつを束ねた時分割信号として、A/D変換器4へ出力する。A/D変換器4は、マルチプレクサ16からの電圧信号について、所定のタイミングでサンプリングしてデジタルの電圧信号に変換し、画像処理部5に出力する。
<画像処理部>
画像処理部5の内部には、図1に示すように、画像メモリ部25と、オフセット信号除去部26と、暗電流ノイズ算出部27と、ノイズ変動量算出部28と、ノイズ変動量除去部29と、画像構成部30とを備えている。画像処理部5では、FPD3からA/D変換器4を介して転送された電圧信号からオフセット信号および温度変動ノイズを除去してX線透視画像を構成する。
まず、画像処理部5に転送される電圧信号がどのような信号であるかを説明する。画像処理部5に転送される電圧信号(以下、検出電圧信号と称す)は、その発生する原因によって3つの成分に分けることができる。つまり、検出電圧信号は、X線透視画像を再構成するX線透視画像信号と、X線変換層を流れる暗電流を原因とする暗電流ノイズNtと電荷電圧変換部14などで電圧信号が増幅される際に発生するアンプノイズMtとにより構成される。
(検出電圧信号)=(X線透視画像信号)+ Nt + Mt … (1)
X線透視画像信号とは、X線変換層19により被検体Mを透過したX線から変換された電荷信号による電圧信号であり、X線透過画像を再構成するのに必要な電圧信号である。
暗電流ノイズNtとは、X線変換層19内を流れる暗電流が電圧信号として変換されたノイズ信号であり、X線変換層19の温度Tにより敏感にその値が変動する。暗電流ノイズNtは一般に以下の式で表すことができる。
Nt=α(exp(β/T)−1)、(α、β:定数、T:絶対温度[K]) … (2)
アンプノイズMtとは、電荷電圧変換部14におけるアンプの増幅作用により生じるノイズ信号であり、温度が変化するとアンプノイズMtも変動するが、暗電流ノイズNtの温度に対する変動量と比べると、その変動量は格段に小さいものである。これより、アンプノイズMtは周期的にオフセット信号を取得するだけで除去することができる。
暗電流ノイズNtとアンプノイズMtは共にX線透視画像信号のダイナミックレンジを縮小させるものである。また、X線撮像装置の設置される環境の温度は空調をしているといえども時々刻々と常に変化しており、暗電流ノイズNtが温度変化により透視画像上に現れると正確な透視画像を得ることができない。図5は、暗電流ノイズNtとアンプノイズMtを図示したものである。暗電流ノイズNtは暗電流の性質上温度Tに対して指数関数的に変動する。また、アンプノイズMtは温度Tに対して緩やかに変化する。
これら、暗電流ノイズNtとアンプノイズMtとを加算した全ノイズ信号Dt(図5参照)は、X線管1からX線を照射しない時に得た検出電圧信号であるオフセット信号Ftを取得することで正確に求めることができる。
Dt=Nt + Mt … (3)
=Ft … (4)
ここで、図6に示すように、ある温度Toでオフセット信号Foを取得した時と温度TにおいてX線撮像した時との時間間隔が短い場合、両時点のFPD3の温度差が小さいので、X線撮像した時のアンプノイズMとオフセット信号Foを取得した時のアンプノイズMoとの差ΔM(=M−Mo)は微小であるので、Mo≒Mとみなすことができる。この結果、X線撮像した時の全ノイズ信号Dtは温度変動ノイズΔNを用いて、次のように表すこともできる。
=N+M
≒N+Mo (∵Mo≒M
=(ΔN+No)+Mo (∵ΔN=N−No)
=ΔN+Fo … (5) (∵Fo=No+Mo)
ここで、温度変動ノイズΔNとは、X線撮像時における検出電圧信号に含まれる暗電流ノイズNと、オフセット信号Fo取得時におけるオフセット信号Fo内に含まれる暗電流ノイズNoとの差である。また、オフセット信号Foを取得した時とX線撮像した時との温度条件が同じ場合、ΔN=0なので検出電圧信号は2つの成分にて構成される。
(検出電圧信号)=(X線透視画像信号)+ Fo 、(但し、温度一定) … (6)
これより、暗電流ノイズNtの温度特性を予め求めておけば、オフセット信号Foを取得した時からX線変換層19の温度が変化しても、X線変換層19の温度を測定することで、検出電圧信号より暗電流ノイズNtおよびアンプノイズMtを除去することができる。そこで暗電流ノイズNtを精度良く測定する方法を以下に説明する。
(2)式のαとβの値は、X線変換層19の構成物質および構成状態により変動する値である。そこで、図7に示すように、コンデンサCaに電荷信号を蓄積する時間を変えてオフセット信号を取得し、それぞれの差をとると、その温度における暗電流ノイズNtを求めることができる。つまり、同じ温度条件下で、コンデンサCaに電荷信号を時間2Ts間蓄積したオフセット信号F2Tsから、電荷信号を時間Ts間蓄積したオフセット信号FTsを差し引くことで、その温度における暗電流ノイズNtを測定することができる。ここで、時間Tsは、X線撮像するときにコンデンサCaに電荷信号を蓄積する実際の時間とする。このように、コンデンサCaに電荷信号を蓄積する時間を変えて取得したオフセット信号の差を各温度ごとに測定することで、暗電流ノイズNtの温度特性を求めることができる。この暗電流ノイズNtの温度特性は、(2)式の近似式として求めてもよいし、各温度に対応するルックアップテーブルとして求めてもよい。
コンデンサCaに電荷信号を蓄積する時間を変えるには、図8に示すように、ゲートのオン・オフ時間と、電荷電圧変換アンプ24のスイッチSW1のオン・オフ時間を制御することで調節することができる。この制御は、X線制御部12がゲート駆動回路13と電荷電圧変換部14とをそれぞれ制御することで行う。
まず、コンデンサCaに時間Ts間、電荷信号を蓄積する場合を説明する。暗画像信号取得時に、図8(a)に示すように、GL1〜GL10を順次選択して各ゲート線に接続された検出素子DU内のゲートをオン状態にすると、コンデンサCaに蓄積された電荷信号は電荷電圧変換部14に順に読み出される。電荷電圧変換部14では、読み出された電荷信号が各データ線と接続された電荷電圧変換アンプ24へ入力される。電荷電圧変換アンプ24では、図8(b)に示すように、各ゲートをオン状態にする直前にスイッチSW1を一旦オン状態にして電荷電圧変換アンプ24の初期化を行い、その後、入力された電荷信号を電圧信号へと変換しつつ増幅する。GL1からGL10まで順次選択して二次元画像情報の読み出しが終了すると、一定時間ゲートおよびスイッチSW1がオフ状態である休止時間がある。動画撮像時には、この休止時間に次のフレームのX線撮像を行う。すなわち、蓄積時間Tsは、10×10のX線検出素子DUから電荷信号を読み出す読み出し時間と休止時間とを合わせた時間となる。蓄積時間Tsは、実際にX線撮像する際のコンデンサCaに電荷信号を蓄積する時間が好ましい。このようにして、コンデンサCaに時間Tsの間電荷信号が蓄積されたオフセット信号FTSを得ることができる。オフセット信号FTSの信号成分は以下の通りである。
Ts = NTs + MTs … (7)
次に、先ほどコンデンサCaに電荷信号を蓄積した時間Tsの2倍の時間2Tsの間、電荷信号を蓄積する場合を説明する。暗画像信号取得時に、図8に示した休止時間を調節することで蓄積時間Tsの2倍の2Ts間、コンデンサCaに電荷信号を蓄積する。そして、ゲートを順次オン状態にしてコンデンサCaに蓄積された電荷信号を電荷電圧変換部14へ読み出す。このようにして、コンデンサCaに時間2Tsの間電荷信号が蓄積されたオフセット信号F2Tsを得ることができる。電荷電圧変換アンプ24の増幅器が作用する時間は、オフセット信号FTsを取得した時と同じであるので、取得したオフセット信号に発生するアンプノイズ信号も同じ値となる。また、暗電流ノイズNtは、X線変換層19に流れる暗電流により発生した電荷信号がコンデンサCaに蓄積される時間に比例するので、オフセット信号F2Tsの信号成分は以下の通りである。
2Ts = N2Ts + MTs
= 2×NTs+ MTs … (8)
(7)式と(8)式とにより、コンデンサCaに時間2Tsの間電荷信号を蓄積して取得したオフセット信号F2Tsから、コンデンサCaに電荷信号を蓄積する時間を半分の時間Tsにして取得したオフセット信号FTsを差し引くと、暗電流変動ノイズNTsを正確に求めることができる。
2Ts−FTs=(2×NTs+ MTs)−(NTs + MTs
=NTs … (9)
以上のようにして、コンデンサCaに電荷信号を蓄積する時間を変えて得たオフセット信号より、その温度における暗電流ノイズNtを精度よく求めることができ、これをX線変換層19の温度を変えながら、暗電流ノイズNtを求めることで暗電流ノイズNtの温度特性を精度よく求めることができる。例えば、2つの定数α、βを求めることで暗電流ノイズNtの近似式を求めることができる。温度とオフセット信号との測定を増やせば増やすほど精度の良い近似式を求めることができる。また、近似式のかわりに温度と暗電流ノイズNtとの関係のルックアップテーブルを作成してもよい。このようにして、検出素子DUごとの温度と暗電流ノイズNtとの近似式またはルックアップテーブルを作成することができる。
次に、検出電圧信号からX線透視画像信号を求める画像処理部5の各構成部の説明をする。
A/D変換器4から出力されたデジタルの電圧信号は画像メモリ部25に一時的に記憶される。
オフセット信号除去部26には、周期的に暗画像を撮像した際に取得したオフセット信号が保管されている。保管されているオフセット信号は暗画像を撮像する度に更新される。オフセット信号除去部26は、画像メモリ部25から送られた検出電圧信号からオフセット信号を除去して、除去した値をノイズ変動量除去部29へ送る。
暗電流ノイズ算出部27には、暗電流ノイズNtの温度特性である温度変換近似式またはルックアップテーブルが備えられており、温度センサ11から送られる温度情報に基づいて暗電流ノイズNtを算出する。温度変換近似式またはルックアップテーブルのどちらかを用いる構成でもよいし、静止画撮像時には温度変換近似式を用いて高精度に温度補正をし、動画時にはルックアップテーブルを用いて高速に温度補正をするというように使い分けてもよい。周期的に暗画像を撮像した際の温度Toにおける暗電流ノイズNoと、X線撮像時の温度Tにおける暗電流ノイズNをそれぞれ算出して、ノイズ変動量算出部28へ送る。
ノイズ変動量算出部28では、図9に示すように、周期的に暗画像を撮像した際の温度Toにおける暗電流ノイズ成分Noをゼロ点として、X線撮像時の温度Tにおける暗電流ノイズNtとの差である温度変動ノイズΔNを算出する。算出された温度変動ノイズΔNはノイズ変動量除去部29へ送られる。
ノイズ変動量除去部29では、オフセット信号Foが除去された検出電圧信号から算出された温度変動ノイズΔNを除去することで、X線検出素子DUごとのX線透視画像信号を得ることができる。
画像構成部30では、X線透視画像信号よりX線透過画像を構成する。また、透過画像に限らず、CT撮像時には断層像を再構成することもできる。構成されたX線透過画像は、主制御部6に転送され、表示部9で表示されるか、記憶部10にて格納される。
<X線撮像>
次に、この実施例におけるX線撮像装置でX線撮像が実行される場合の動作を、図1〜図4を用いて説明する。
まず、オフセット信号を取得する周期は入力部8から操作者が設定可能であり、例えば、10分間隔でオフセット信号を取得すると設定する。この設定により、主制御部6はX線管制御部7とFPD3のX線検出制御部12へ10分間ごとにオフセット信号を取得するように指示する。次に、入力部8でのX線撮像開始の指示がされると、主制御部6は、X線管制御部7とX線検出制御部12とを制御する。X線管制御部7は、主制御部6からの制御に基づいて管電圧や管電流を発生させX線管1を制御し、X線管1からX線が被検体Mに照射される。さらに、被検体Mを透過したX線は、FPD3のX線検出素子DUにより被検体Mを透過したX線量に応じた電荷信号に変換され、コンデンサCaに蓄積される。
次に、X線検出制御部12はゲート駆動回路13に対してゲート動作信号を出力する。このゲート動作信号により、ゲート駆動回路13がゲート線を順次選択する。本実施例では、ゲート線G1,G2,G3,…,G9,G10の順に1つずつ選択するものとして説明する。ゲート駆動回路13がゲート線G1を選択して、ゲート線G1に接続された各検出素子DUが指定される。指定された各検出素子DUのTFT23のゲートは、ゲート信号が送られることで電圧が印加され、オン状態となる。これより、指定された各TFT23に接続されるコンデンサCaに蓄積されたキャリアが、TFT23を経由して、データ線DL1〜DL10に読み出される。次に、ゲート駆動回路13がゲート線G2を選択して、同様の手順で、ゲート線G2に接続された各検出素子DUが指定され、その指定された各検出素子DUのコンデンサCaに蓄積された電荷信号が、データ線DL1〜DL10に読み出される。残りのゲート線G3〜G10についても同様に順に選択することで、2次元状に電荷信号を読み出す。
このように、ゲート駆動回路13がゲート線GL1〜GL10を順次選択することで、各ゲート線に接続された検出素子DUが指定され、その指定された各検出素子DUのコンデンサCaに蓄積された電荷信号が、データ線DL1〜DL10に読み出される。
各データ線に読みだされた電荷信号は電荷電圧変換部14内のTFT23電荷電圧変換アンプ24において電圧信号へ変換されるとともに増幅される。そして、サンプル・ホールド部15では、電荷電圧変換部14にて変換された電圧信号をサンプリングするとともに一旦ホールドする。その後、マルチプレクサ16からサンプル・ホールド部15にホールドされた電圧信号を時分割信号として順次出力する。出力された電圧信号は、A/D変換器4にてアナログ値からデジタル値へ変換される。デジタル値へ変換された電圧信号は画像処理部5へ送られる。
画像処理部5へ送られた電圧信号(検出電圧信号)は画像メモリ部25へ保管される。次に、画像メモリ部25よりオフセット信号除去部26へ検出電圧信号が送られる。オフセット信号除去部26では、周期的に、例えば10分間隔に取得されたオフセット信号が保管されており、このオフセット信号を検出電圧信号から除去する。しかしながら、オフセット信号が除去された検出電圧信号内には、オフセット信号取得時とX線撮像時とではFPD3およびX線検出層19の温度が異なるので、この温度変化によるノイズが除去しきれていない。
次に、暗電流ノイズ算出部27は、オフセット信号を取得した時には、温度センサ11よりオフセット信号取得時の温度Toが送られるので、暗電流ノイズNtの温度特性によりオフセット信号取得時の暗電流ノイズNoを算出し、ノイズ変動量算出部28へ暗電流ノイズNoを転送する。また、X線撮像時にも、温度センサ11によりX線撮像した時の温度Tが暗電流ノイズ算出部27に送られるので、暗電流ノイズNtの温度特性から暗電流ノイズNを算出して、ノイズ変動量算出部28へ暗電流ノイズNを送る。
ノイズ変動量算出部28では、X線撮像した時の暗電流ノイズNからオフセット信号取得時の暗電流ノイズNoを減算することで温度変動ノイズΔNを算出する。この算出された温度変動ノイズΔNはノイズ変動量除去部29へ送られる。
ノイズ変動量除去部29では、オフセット信号Foを除去された検出電圧信号から、さらに温度変動ノイズΔNを除去する。FPD3およびX線変換層19の温度変化に対して敏感に変動する暗電流ノイズを、温度の変動に伴って除去することができる。オフセット信号Foおよび温度変動ノイズΔNが除去された検出電圧信号は、画像構成部30へ送られX線透視像またはCT像などが構成される。構成されたX線透視像またはCT像などは、主制御部6を介して表示部9で表示されるか記憶部10にて保管される。
以上のように、本実施例によれば、周期的に例えば10分間隔でオフセット信号を取得した時とX線撮像を実施した時とでX線変換層19の温度が変化しても、その温度変化に対応して精度良く暗電流ノイズを除去することができる。すなわち、温度変化に敏感な暗電流ノイズNtのオフセット信号取得時からの変化量である温度変動ノイズΔNtを暗電流ノイズNtの温度特性より算出することで精度良くノイズ信号を除去することができる。これは、コンデンサCaに蓄積される時間を変えたオフセット信号から、X線変換層に流れる暗電流を原因とする暗電流ノイズNtを精度良く求め、異なる温度において暗電流ノイズNtを測定することで、暗電流ノイズNtの温度特性を予め求めていることにより実現することができる。
また、暗画像信号Fo取得時の暗電流ノイズNoに対する変動量である温度変動ノイズΔNtだけを演算して除去するだけでよいので、暗画像信号Foを頻繁に取得する必要がなく、連続して光または放射線を照射する時でも暗電流ノイズNtの温度補正を高精度にすることができる。このように、オフセット信号Foは周期的に取得すればよいので、例えば、動画撮像時など連続して撮像する場合でも検出電圧信号に含まれるノイズ信号の温度補正を適切に処理することができ、高画質な撮像をすることができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、オフセット信号Foは周期的に取得していたが、オフセット信号を取得した時の温度Toに対して設定された閾値と、温度センサ11から経時的に測定される温度とを比較して、閾値よりも測定された温度が高くもしくは低くなったことを温度判定部31が判別した場合に、オフセット信号Foを再取得する構成でもよい。つまり、オフセット信号Fo内に含まれるアンプノイズMoと温度センサ11により測定された温度TにおけるアンプノイズMtとを同じ値として近似することができないほど温度Tが変化してしまった場合、温度判定部31は主制御部6へオフセット信号を再取得する命令を送る。これより、主制御部6は、X線管制御部7へX線管1の照射を止める指示を送るとともに、X線検出制御部12へオフセット信号を取得する指示を出す。このように、オフセット信号Foを周期的に取得する代わりに、X線検出層19の温度変化を絶えず監視しておき、オフセット信号Foを取得した時の温度と現在の温度との変化量が許容範囲を超えた場合に、オフセット信号Foを再取得するので、温度変化の許容範囲をどの程度にするかによって、画質の差別化を図ることができる。
(2)上述した実施例では、検出電圧信号からオフセット信号Foを除去した後に温度変動ノイズΔNを除去していたが、これに限らず、検出電圧信号から先に温度変動ノイズΔNを除去した後にオフセット信号Foを除去してもよいし、検出電圧信号から、オフッセット信号Foと温度変動ノイズΔNとを同時に除去してもよい。
(3)上述した実施例では、X線検出素子DUごとの暗電流ノイズの温度特性を暗電流ノイズ算出部27にて用いていたが、X線検出素子DUがまとまった領域ごとに暗電流ノイズの温度特性を求めておき、この領域ごとの温度特性を用いて各X線検出素子DUの温度変動ノイズを算出してもよい。これより、検出電圧信号の温度補正をさらに高速にすることができる。
(4)上述した実施例では、X線検出素子DUはX線に感応するX線感応型半導体であったが、光感応型半導体を採用すれば、同じ構成にて変換層の温度変動ノイズを精度良く除去することができる光撮像装置を製作することができる。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、この発明の光または放射線撮像装置は、光または放射線撮像装置において、
光または放射線を電荷信号へ変換する変換層と、前記変換層を2次元マトリックス状に分割した検出素子ごとに前記電荷信号を蓄積するコンデンサと、前記コンデンサに蓄積された電荷信号を読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段から読み出される電荷信号を電圧信号に変換する電荷電圧変換手段と、前記変換層の温度を測定する温度測定手段と、前記変換層を流れる暗電流により発生する暗電流ノイズを、予め暗画像時に前記コンデンサに前記電荷信号を蓄積する時間を変えて求めた暗電流ノイズ温度特性と前記温度測定手段により測定された温度とから算出する暗電流ノイズ算出部と、暗画像信号を変換層から読み出された電圧信号から除去する暗画像信号除去部と、暗画像信号取得時の温度における暗電流ノイズと撮像時の温度における暗電流ノイズとの変動量を算出するノイズ変動量算出部と、変換層から読み出された電圧信号からノイズ変動量算出部にて算出されたノイズ変動量を除去するノイズ変動量除去部とを備えることを特徴とする。
また、暗画像信号取得時の暗電流ノイズに対する変動量だけを演算して除去するだけでよいので、暗画像信号を頻繁に取得する必要がなく、連続して光または放射線を照射する時でも暗電流ノイズの温度補正を高精度にすることができる。

Claims (8)

  1. 光または放射線撮像装置において、
    光または放射線を電荷信号へ変換する変換層と、
    前記変換層を2次元マトリックス状に分割した検出素子ごとに前記電荷信号を蓄積するコンデンサと、
    前記コンデンサに蓄積された電荷信号を読み出す読み出し手段と、
    前記読み出し手段から読み出される電荷信号を電圧信号に変換する電荷電圧変換手段と、
    前記変換層の温度を測定する温度測定手段と、
    前記変換層を流れる暗電流により発生する暗電流ノイズを、予め暗画像時に前記コンデンサに前記電荷信号を蓄積する時間を変えて求めた暗電流ノイズ温度特性と前記温度測定手段により測定された温度とから算出する暗電流ノイズ算出部と
    を備えることを特徴とする光または放射線撮像装置。
  2. 請求項1に記載の光または放射線撮像装置において、
    前記変換層から読み出された電圧信号から暗画像信号を除去する暗画像信号除去部と、
    前記暗電流ノイズ算出部により算出された、暗画像信号取得時の温度における暗電流ノイズと撮像時の温度における暗電流ノイズとの変動量を算出するノイズ変動量算出部と、
    前記ノイズ変動量算出部により算出された暗電流ノイズ変動量を前記変換層から読み出された電圧信号から除去するノイズ変動量除去部と
    を備えることを特徴とする光または放射線撮像装置。
  3. 請求項2に記載の光または放射線撮像装置において、
    前記暗画像信号を周期的に取得する
    ことを特徴とする光または放射線撮像装置。
  4. 請求項2に記載の光または放射線撮像装置において、
    前記温度測定手段により測定された温度が予め決められた温度範囲を超えるか判定をする温度判定部を備え、
    前記温度測定手段により測定された温度が予め決められた温度範囲を超えていることを前記温度判定部が判定した場合、前記暗画像信号を取得する
    ことを特徴とする光または放射線撮像装置。
  5. 請求項1から4いずれか1つに記載の光または放射線撮像装置において、
    前記温度変動ノイズ算出部には、前記暗電流ノイズ温度特性を近似式として保管していることを特徴とする光または放射線撮像装置。
  6. 請求項1から4いずれか1つに記載の光または放射線撮像装置において、
    前記温度変動ノイズ算出部には、前記暗電流ノイズ温度特性をルックアップテーブルとして保管している
    ことを特徴とする光または放射線撮像装置。
  7. 請求項1から6いずれか1つに記載の光または放射線撮像装置において、
    前記光または放射線変換層は、多結晶化合物半導体である
    ことを特徴とする光または放射線撮像装置。
  8. 請求項7に記載の光または放射線撮像装置において、
    前記光または放射線変換層は、CdTeまたはCdZnTeを主原料とする
    ことを特徴とする光または放射線撮像装置。
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