JP5413280B2 - 撮像装置 - Google Patents

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この発明は、医療分野、工業分野、さらには原子力分野などに用いられる撮像装置に関する。
電荷情報に基づいて画像を得る撮像装置についてX線を入射して電荷情報に変換する場合を例に採って説明する。撮像装置は、X線感応型のX線変換層を備えており、X線の入射によりX線変換層はキャリア(電荷情報)に変換する。X線変換層としてはCdTe膜が用いられる。
また、撮像装置は、X線変換層で変換されたキャリアを蓄積して読み出す回路を備えている。この回路は、図11に示すように、2次元状に配列した複数のゲートラインGおよびデータラインDで構成されているとともに、キャリアを蓄積するコンデンサCaおよびそのコンデンサCaに蓄積されたキャリアをON/OFFの切り換えで読み出す薄膜トランジスタ(TFT)Trを2次元状に配列して構成されている。ゲートラインGは、各々の薄膜トランジスタTrのON/OFF切り換えを制御し、かつ各々の薄膜トランジスタTrのゲートに電気的に接続されている。データラインDは、薄膜トランジスタTrの読み出し側に電気的に接続されている。
各々のコンデンサCaや各々の薄膜トランジスタTrなどで各検出素子を構成しており、ゲートラインGを選択することで、その選択されたゲートラインGに電気的に接続された検出素子を駆動させてキャリアの読み出しを行う。ところで、X線の照射時とは関係なく、X線の非照射時においても暗電流は存在し、非照射時の暗電流がダーク信号(「暗電流信号」とも呼ばれる)として読み出される。従来、X線変換層の温度と関係なくダーク信号を読み出して測定して、そのダーク信号量の減算を行う手法がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−305228号公報
しかしながら、上述した従来の手法では、X線変換層の温度を測定するためにX線変換層に温度センサを埋め込む必要である。そこで、本発明者らは、国際出願PCT/JP2009/001388の技術を先に提案している。この技術では、図12(a)あるいは図12(b)に示すように、絶縁基板121の表面にキャリア収集電極122,X線変換層123および電圧印加電極124などを順に積層形成した場合において、X線変換層123の温度を測定するために、検出有効エリア(図示省略)から外れた端部において電圧印加電極124に温度センサ110を設けている。そして、この温度センサ110で測定された温度をX線変換層123周辺の温度として、ダーク信号量を求める。
しかし、この技術では検出有効エリアに外れた端部で温度センサを設けているのみの構造であるので、X線変換層の温度を正確に求めることはできない。また、検出有効エリアから離れた画素領域での温度では、温度センサで測定された温度と隔たりがあって、当該画素領域のダーク信号量を正確に求めることもできない。したがって、ダーク信号量を減算する補正がうまくいかないという問題点がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、温度測定手段を容易に配設して、ダーク信号量を正確に求めて撮像を行うことができる撮像装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、この発明の撮像装置は、放射線の入射により前記放射線の情報を電荷情報に変換する変換層と、その変換層で変換された電荷情報を蓄積して読み出す蓄積・読み出し回路とを備え、その蓄積・読み出し回路で読み出された電荷情報に基づいて画像を得る撮像装置であって、前記変換層周辺の温度を、変換層周辺にある所定の面内で複数に測定して、変換層周辺の温度に関する面内分布情報を得る温度測定手段と、放射線の非照射時の電荷と等価なダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときの変換層周辺の温度に関する面内分布情報との相関関係、および前記温度測定手段で測定された変換層周辺の温度に関する面内分布情報に基づいて、前記ダーク信号量を求めるダーク信号量算出手段と、そのダーク信号量算出手段で求められた前記ダーク信号量に基づいて照射時の電荷情報を補正する補正手段とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]この発明の撮像装置によれば、変換層の温度の替わりに、変換層周辺の温度を用いることで、温度測定手段を変換層以外の箇所で容易に配設することができる。また、変換層周辺の温度を、変換層周辺にある所定の面内で複数に測定して、変換層周辺の温度に関する面内分布情報を温度測定手段は得るので、温度測定手段が設けられた箇所から離れた領域においても温度を正確に求めることができる。したがって、ダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときの変換層周辺の温度に関する面内分布情報との相関関係、および温度測定手段で測定された変換層周辺の温度に関する面内分布情報に基づいて、ダーク信号量算出手段はダーク信号量を正確に求めることができる。以上をまとめると、温度測定手段を容易に配設して、ダーク信号量を正確に求めて撮像を行うことができる。
上述した発明において、上述の相関関係を予め記憶した相関関係記憶手段を備えるのが好ましい。相関関係については、ダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときの変換層周辺の温度に関する面内分布情報とをそれぞれ対応づけたテーブルであってもよいし、ダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときの変換層周辺の温度に関する面内分布情報とに関する近似式をプログラミング化してもよい。
上述したこれらの発明において、温度測定手段が設けられていない箇所での温度を、温度測定手段が設けられた箇所での温度を用いて補間する温度補間手段を備えるのが好ましい。面内に設けられるべき温度測定手段の数を減らしつつ、温度補間手段によって温度を補間することで温度を正確に求めることができる。
上述したこれらの発明において、上述の相関関係は、ダーク信号量と変換層周辺の温度に関する面内分布情報とに関する近似式であって、その近似式で用いられる係数に関する面内分布情報を記憶する係数面内分布情報記憶手段を備えてもよい。近似式で用いられる係数も面内で一様でなく、面内でバラツキがある。したがって、面内で近似式の特性もバラツキがある。そこで、係数に関する面内分布情報を記憶する係数面内分布情報記憶手段を備えることで、近似式の特性が面内でバラツキがあってもダーク信号量をより一層正確に求めることができる。なお、上述の相関関係記憶手段と同様に、面内の各々の箇所と当該箇所での係数とをそれぞれ対応づけたテーブルであってもよい。
上述したこれらの発明において、変換層の放射線の入射側とは逆側に設けられた構造物に温度測定手段を配設してもよいし、変換層の放射線の入射側に設けられた構造物に温度測定手段を配設してもよい。もちろん、前者のように、入射側とは逆側に設けられた構造物に温度測定手段を配設するとともに、後者のように、変換層の放射線の入射側に設けられた構造物に温度測定手段を配設して、前者と後者とを組み合わせてもよい。
前者のように、入射側とは逆側に設けられた構造物に温度測定手段を配設する場合には、温度測定手段が放射線の入射の妨げにならないので、温度測定手段を任意の箇所に設けることができる。したがって、構造物の放射線の検出有効エリアにも温度測定手段を配設してもよい。このように検出有効エリアにも温度測定手段を配設することで、検出有効エリアでの温度も正確に求めることができ、検出有効エリアでのダーク信号量を正確に求めることができる。
入射から見たときの温度測定手段の配設の例は上述の通りであるが、入射以外の具体的な構造物から見たときの温度測定手段の配設の例は下記の通りである。
すなわち、変換層および蓄積・読み出し回路を保持する保持部材を備え、その保持部材に温度測定手段を配設してもよい。通常、保持部材は、入射側とは逆側に設けられる場合が多いので、保持部材の検出有効エリアにも温度測定手段を配設することが可能である。もちろん、保持部材の方から放射線を入射する場合においても適用することは可能である。
また、蓄積・読み出し回路をパターン形成する基板を備え、その基板に温度測定手段を配設してもよい。もちろん、上述の保持部材と組み合わせて、保持部材に温度測定手段を配設するとともに、基板に温度測定手段を配設してもよい。
上述したこれらの発明を第1の発明とすると、第1の発明とは別の第2の発明の撮像装置は、光または放射線の入射により前記光または放射線の情報を電荷情報に変換する変換層と、その変換層で変換された電荷情報を蓄積して読み出す蓄積・読み出し回路とを備え、その蓄積・読み出し回路で読み出された電荷情報に基づいて画像を得る撮像装置であって、前記変換層周辺の温度を、変換層周辺にある所定の面内で複数に測定して、変換層周辺の温度に関する面内分布情報を得る温度測定手段と、光または放射線の非照射時の電荷と等価なダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときの変換層周辺の温度に関する面内分布情報との相関関係、および前記温度測定手段で測定された変換層周辺の温度に関する面内分布情報に基づいて、前記ダーク信号量を求めるダーク信号量算出手段と、そのダーク信号量算出手段で求められた前記ダーク信号量に基づいて照射時の電荷情報を補正する補正手段とを備えるとともに、バイアス電圧を印加する電圧印加電極を備え、その電圧印加電極に前記温度測定手段を配設することを特徴とするものである。もちろん、上述の保持部材あるいは基板と組み合わせて、保持部材に温度測定手段を配設、あるいは基板に温度測定手段を配設するとともに、電圧印加電極に温度測定手段を配設してもよい。
また、第1の発明,第2の発明とは別の第3の発明の撮像装置は、光または放射線の入射により前記光または放射線の情報を電荷情報に変換する変換層と、その変換層で変換された電荷情報を蓄積して読み出す蓄積・読み出し回路とを備え、その蓄積・読み出し回路で読み出された電荷情報に基づいて画像を得る撮像装置であって、前記変換層周辺の温度を、変換層周辺にある所定の面内で複数に測定して、測定された温度を用いて補間することで、各画素領域における温度を算出する温度算出手段と、各々の画素領域ごとに、光または放射線の非照射時の電荷と等価なダーク信号量と温度との相関関係をそれぞれ記憶する相関関係記憶手段と、各々の画素領域ごとに、前記温度算出手段で算出された温度と、各画素領域に対応付けて前記相関関係記憶手段に記憶された相関関係とに基づいて、前記ダーク信号量を求めるダーク信号量算出手段と、そのダーク信号量算出手段で求められた前記ダーク信号量に基づいて照射時の電荷情報を補正する補正手段とを備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]第3の発明の撮像装置によれば、第1の発明と同様に温度測定手段(温度算出手段)を容易に配設して、ダーク信号量を正確に求めて撮像を行うことができる。また、各々の画素領域ごとにダーク信号量をより一層正確に求めて撮像を行うことができる。
また、第1の発明において、変換層および蓄積・読み出し回路を絶縁物で封止し、その封止した絶縁物に温度測定手段を配設してもよい。もちろん、上述の保持部材、基板あるいは電圧印加電極と組み合わせて、保持部材に温度測定手段を配設、基板に温度測定手段を配設、あるいは電圧印加電極に温度測定手段を配設するとともに、絶縁物に温度測定手段を配設してもよい。
第1の発明に係る撮像装置によれば、放射線での撮像により画像を得る(放射線の入射により放射線の情報を電荷情報に変換して蓄積して読み出して、当該電荷情報に基づいて画像を得る)場合において、変換層周辺の温度を、変換層周辺にある所定の面内で複数に測定して、変換層周辺の温度に関する面内分布情報を温度測定手段は得るので、温度測定手段が設けられた箇所から離れた領域においても温度を正確に求めることができ、ダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときの変換層周辺の温度に関する面内分布情報との相関関係、および温度測定手段で測定された変換層周辺の温度に関する面内分布情報に基づいて、ダーク信号量算出手段はダーク信号量を正確に求めることができる。その結果、温度測定手段を容易に配設して、ダーク信号量を正確に求めて撮像を行うことができる。
また、第2の発明に係る撮像装置によれば、光または放射線での撮像により画像を得る(光または放射線の入射により光または放射線の情報を電荷情報に変換して蓄積して読み出して、当該電荷情報に基づいて画像を得る)場合において、第1の発明と同様に温度測定手段を容易に配設して、ダーク信号量を正確に求めて撮像を行うことができる。また、電圧印加電極に温度測定手段を容易に配設することができる。
さらに、第3の発明に係る撮像装置によれば、光または放射線での撮像により画像を得る(光または放射線の入射により光または放射線の情報を電荷情報に変換して蓄積して読み出して、当該電荷情報に基づいて画像を得る)場合において、第1の発明と同様に温度測定手段(温度算出手段)を容易に配設して、ダーク信号量を正確に求めて撮像を行うことができる。また、各々の画素領域ごとにダーク信号量をより一層正確に求めて撮像を行うことができる。
各実施例に係るX線撮影装置の概略ブロック図である。 X線撮影装置のX線変換層周辺の概略断面図である。 X線撮影装置の電荷電圧変換アンプやA/D変換器の周辺回路図である。 実施例1に係るX線撮影装置のX線変換層および検出素子用回路などをモールド封止した構造の概略断面図である。 実施例1に係るベース板に温度センサを設けたときの形態である。 近似式で用いられる係数に関する面内分布情報を模式的に示したテーブルである。 温度補間の説明に供する温度に関する面内分布情報を模式的に示した図である。 実施例2に係るX線撮影装置のX線変換層および検出素子用回路などをモールド封止した構造の概略断面図である。 実施例3に係るX線撮影装置のX線変換層および検出素子用回路などをモールド封止した構造の概略断面図である。 実施例4に係るX線撮影装置のX線変換層および検出素子用回路などをモールド封止した構造の概略断面図である。 従来のX線撮影装置の概略ブロック図である。 (a)、(b)は、先に提案された技術のX線撮影装置のX線変換層周辺の概略断面図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施例1を説明する。
図1は、実施例1に係るX線撮影装置の概略ブロック図であり、図2は、X線撮影装置のX線変換層周辺の概略断面図であり、図3は、X線撮影装置の電荷電圧変換アンプやA/D変換器の周辺回路図である。後述する実施例2〜4も含めて、本実施例1では、入射する放射線としてX線を例に採って説明するとともに、撮像装置としてX線撮影装置を例に採って説明する。
後述する実施例2〜4も含めて、本実施例1に係るX線撮影装置は、被検体にX線を照射して撮像を行う。具体的には、被検体を透過したX線像がX線変換層(本実施例1ではCdTe膜)上に投影されて、像の濃淡に比例したキャリア(電荷情報)が層内に発生することでキャリアに変換される。
X線撮影装置は、図1に示すように、後述するゲートラインGを選択するゲート駆動回路1と、X線変換層23(図2を参照)で変換されたキャリアを蓄積して読み出すことでX線を検出する検出素子用回路2と、その検出素子用回路2で読み出されたキャリアを電圧に変換した状態で増幅する電荷電圧変換アンプ3と、その電荷電圧変換アンプ3で増幅された電圧のアナログ値からディジタル値に変換するA/D変換器4と、そのA/D変換器4でディジタル値に変換された電圧値に対して信号処理を行って画像を得る画像処理部5と、これらの回路1,2や電荷電圧変換アンプ3やA/D変換器4や画像処理部5や後述するメモリ部7やモニタ9などを統括制御するコントローラ6と、処理された画像などを記憶するメモリ部7と、入力設定を行う入力部8と、処理された画像などを表示するモニタ9とを備えている。本明細書では、キャリアや画像などの情報を、画像に関する画像情報とする。X線変換層23は、この発明における変換層に相当し、検出素子用回路2は、この発明における蓄積・読み出し回路に相当する。
ゲート駆動回路1は複数のゲートラインGに電気的に接続されている。ゲート駆動回路1から各ゲートラインGに電圧を印加することで、後述する薄膜トランジスタ(TFT)TrをONにして後述するコンデンサCaに蓄積されたキャリアの読み出しを開放し、各ゲートラインGへの電圧を停止する(電圧を−10Vにする)ことで、薄膜トランジスタTrをOFFにしてキャリアの読み出しを遮断する。なお、各ゲートラインGに電圧を印加することでOFFにしてキャリアの読み出しを遮断し、各ゲートラインGへの電圧を停止することでONにしてキャリアの読み出しを開放するように、薄膜トランジスタTrを構成してもよい。
検出素子用回路2は、2次元状に配列した複数のゲートラインGおよびデータラインDで構成されているとともに、キャリアを蓄積するコンデンサCaおよびそのコンデンサCaに蓄積されたキャリアをON/OFFの切り換えで読み出す薄膜トランジスタTrを2次元状に配列して構成されている。ゲートラインGは、各々の薄膜トランジスタTrのON/OFF切り換えを制御し、かつ各々の薄膜トランジスタTrのゲートに電気的に接続されている。データラインDは、薄膜トランジスタTrの読み出し側に電気的に接続されている。
説明の便宜上、後述する実施例2〜4も含めて、本実施例1では、縦・横式2次元マトリックス状配列で10×10個の薄膜トランジスタTrおよびコンデンサCaが形成されているとする。すなわち、ゲートラインGは、10本のゲートラインG1〜G10からなり、データラインDは、10本のデータラインD1〜D10からなる。各ゲートラインG1〜G10は、図1中のX方向に並設された10個の薄膜トランジスタTrのゲートにそれぞれ接続され、各データラインD1〜D10は、図1中のY方向に並設された10個の薄膜トランジスタTrの読み出し側にそれぞれ接続されている。薄膜トランジスタTrの読み出し側とは逆側にはコンデンサCaが電気的に接続されており、薄膜トランジスタTrとコンデンサCaとの個数が一対一に対応する。
また、検出素子用回路2は、図2に示すように、検出素子DUが2次元マトリックス状配列で絶縁基板21にパターン形成されている。すなわち、絶縁基板21の表面に、各種真空蒸着法による薄膜形成技術やフォトリソグラフィ法によるパターン技術を利用して、上述したゲートラインG1〜G10およびデータラインD1〜D10を配線し、薄膜トランジスタTr,コンデンサCa,キャリア収集電極22,X線変換層23および電圧印加電極24を順に積層形成することで構成されている。絶縁基板21は、この発明における基板に相当し、電圧印加電極24は、この発明における電圧印加電極に相当する。
X線変換層23は、X線感応型の半導体厚膜で形成されており、後述する実施例2〜4も含めて、本実施例1では、CdTe膜で形成されている。X線変換層23は、X線の入射によりX線の情報を電荷情報であるキャリアに変換する。なお、X線変換層23は、X線の入射によりキャリアが生成されるX線感応型の物質であれば、CdTeに限定されない。また、X線以外の放射線(γ線など)を入射して撮像を行う場合には、X線変換層23の替わりに、放射線の入射によりキャリアが生成される放射線感応型の物質を用いてもよい。また、光を入射して撮像を行う場合には、X線変換層23の替わりに、光の入射によりキャリアが生成される光感応型の物質を用いてもよい。
キャリア収集電極22は、コンデンサCaに電気的に接続されており、X線変換層23で変換されたキャリアを収集してコンデンサCaに蓄積する。このキャリア収集電極22も、薄膜トランジスタTrおよびコンデンサCaと同様に、縦・横式2次元マトリックス状配列で多数個(本実施例1では10×10個)形成されている。それらキャリア収集電極22,コンデンサCaおよび薄膜トランジスタTrが各検出素子DUとしてそれぞれ分離形成されている。また、電圧印加電極24は、全検出素子DUの共通電極として全面にわたって形成されている。
後述する実施例2〜4も含めて、本実施例1では、その他に、X線変換層23の温度を測定する温度センサ10を備えている。温度センサ10による測定結果をコントローラ6に送り込む。温度センサ10は、この発明における温度測定手段に相当する。
X線変換層23の温度を測定するには、X線変換層23に温度センサを設けずに、X線変換層23周辺にある所定の面内に温度センサ10を設ける。本実施例1では、後述する図4および図5に示すように温度センサ10を設ける。温度センサ10の配設形態については、図4および図5で詳しく後述する。
電荷電圧変換アンプ3は、図3に示すように、各々のデータラインD(図3ではD1〜D10)に電気的に接続されたアンプ31と、各々のデータラインDに電気的に接続されたアンプ用コンデンサ32と、データラインD毎のアンプ31およびアンプ用コンデンサ32に電気的に並列に接続されたサンプルホールド33と、データラインD毎のサンプルホールド33に電気的に接続されたスイッチング素子34とを備えている。また、アンプ31と検出素子用回路2のデータラインDの端部とは、スイッチング素子SWを介して、データラインD毎に電気的に接続されている。データラインDに読み出されたキャリアを、スイッチング素子SWがONにして電荷電圧変換アンプ3のアンプ31およびアンプ用コンデンサ32に送り込む。送り込まれたキャリアを、アンプ31およびアンプ用コンデンサ32が電圧に変換した状態で増幅し、増幅された電圧値をサンプルホールド33は所定時間だけ一旦蓄積する。一旦蓄積された電圧値を、スイッチング素子34をONにしてA/D変換器4に送り込み、送り込まれた電圧のアナログ値からディジタル値にA/D変換器4は変換する。
図1の説明に戻って、画像処理部5は、A/D変換器4でディジタル値に変換された電圧値に対して各種の信号処理を行って画像を求める。コントローラ6は、回路1,2や電荷電圧変換アンプ3やA/D変換器4や画像処理部5や後述するメモリ部7やモニタ9などを統括制御し、本実施例1では(1)X線の非照射時のキャリア(すなわち暗電流)をダーク信号量として取得し、そのダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときのX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報との相関関係、および温度センサ10で測定されたX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報に基づいて、ダーク信号量を求める機能(ダーク信号量算出の機能)、(2)温度センサ10が設けられていない箇所での温度を、温度センサ10が設けられた箇所での温度を用いて補間する機能(温度補間の機能)および(3)そのダーク信号量算出の機能で求められたダーク信号量に基づいて照射時のキャリア(電荷情報)を補正する機能(補正の機能)をも備えている。画像処理部5およびコントローラ6は、中央演算処理装置(CPU)や、プログラマブルロジックデバイス(FPGA)などの組み合わせで構成されている。コントローラ6は、この発明におけるダーク信号量算出手段,温度補間手段および補正手段に相当する。
メモリ部7は、画像情報などを書き込んで記憶し、コントローラ6からの読み出し指令に応じて画像情報などがメモリ部7から読み出される。メモリ部7は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体などで構成されている。なお、画像情報の書き込みにはRAMが用いられ、例えば制御シーケンスに関するプログラムの読み出しによって制御シーケンスをコントローラ6に実行させる場合には、制御シーケンスに関するプログラムの読み出し専用にはROMが用いられる。本実施例1では、上述の相関関係および温度センサ10で測定されたX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報に基づいてダーク信号量を求め、温度を補間して、照射時のキャリアを補正する制御シーケンスに関するプログラムをメモリ部7に記憶させ、そのプログラムの読み出しによって制御シーケンスをコントローラ6に実行させる。
その他に、メモリ部7は、上述の相関関係を予め記憶した相関関係メモリ部7aと、後述する下記(1)式の近似式で用いられる係数(ここでは定数α,β)に関する面内分布情報を記憶する係数面内分布情報メモリ部7bとを備えている。相関関係メモリ部7aは、この発明における相関関係記憶手段に相当し、係数面内分布情報メモリ部7bは、この発明における係数面内分布情報記憶手段に相当する。
入力部8は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイス、あるいはボタンやスイッチやレバーなどの入力手段で構成されている。入力部8に入力設定すると、入力設定データがコントローラ6に送り込まれ、入力設定データに基づいて回路1,2や電荷電圧変換アンプ3やA/D変換器4や画像処理部5やメモリ部7やモニタ9などが制御される。
続いて、本実施例1のX線撮影装置の制御シーケンスについて説明する。電圧印加電極24に高電圧(例えば数10V〜数100V程度)のバイアス電圧Vを印加した状態で、検出対象であるX線を入射させる。
X線の入射によってX線変換層23でキャリアが生成されて、そのキャリアが電荷情報としてキャリア収集電極22を介してコンデンサCaに蓄積される。ゲート駆動回路1の信号(ここではキャリア)読み出し用の走査信号(すなわちゲート駆動信号)によって、対象となるゲートラインGが選択される。後述する実施例2〜4も含めて、本実施例1では、ゲートラインG1,G2,G3,…,G9,G10の順に1つずつ選択されるものとして説明する。また、ゲート駆動回路1からの信号読み出し用の走査信号は、ゲートラインGに電圧(例えば15V程度)を印加する信号である。
ゲート駆動回路1から対象となるゲートラインGを選択して、選択されたゲートラインGに接続されている各薄膜トランジスタTrが選択指定される。この選択指定で選択指定された薄膜トランジスタTrのゲートに電圧が印加されてON状態となる。その選択指定された各薄膜トランジスタTrに接続されているコンデンサCaから蓄積されたキャリアが、選択指定されてON状態に移行した薄膜トランジスタTrを経由して、データラインDに読み出される。すなわち、選択されたゲートラインGに関する検出素子DUが選択指定されて、その選択指定された検出素子DUのコンデンサCaに蓄積されたキャリアが、データラインDに読み出される。
具体的には、データラインDに接続されている電荷電圧変換アンプ3のアンプ31がリセットされて、さらに薄膜トランジスタTrがON状態(すなわちゲートがON)に移行することで、キャリアがデータラインDに読み出され、電荷電圧変換アンプ3のアンプ31およびアンプ用コンデンサ32にて電圧に変換された状態で増幅される。
つまり、各検出素子DUのアドレス(番地)指定は、ゲート駆動回路1からの信号読み出し用の走査信号と、データラインDに接続されているアンプ31の選択とに基づいて行われる。
先ず、ゲート駆動回路1からゲートラインG1を選択して、選択されたゲートラインG1に関する検出素子DUが選択指定されて、その選択指定された検出素子DUのコンデンサCaに蓄積されたキャリアが、全データラインD同時に読み出されて、サンプルホールド後にデータラインD1〜D10の順にA/D変換器4にてディジタル値に変換される。次に、ゲート駆動回路1からゲートラインG2を選択して、同様の手順で、選択されたゲートラインG2に関する検出素子DUが選択指定されて、その選択指定された検出素子DUのコンデンサCaに蓄積されたキャリアが、全データラインD同時に読み出されて、サンプルホールド後にデータラインD1〜D10の順にA/D変換器4にてディジタル値に変換される。残りのゲートラインGについても同様に順に選択することで、2次元状のキャリアを読み出す。
読み出された各キャリアはアンプ31およびアンプ用コンデンサ32で電圧に変換された状態でそれぞれ増幅されて、サンプルホールド33で一旦蓄積されて、A/D変換器4でアナログ値からディジタル値に変換される。このディジタル値に変換された電圧値に基づいて、画像処理部5は各種の信号処理を行って、2次元状の画像を得る。得られた2次元状の画像やキャリアなどに代表される画像情報は、コントローラ6を介してメモリ部7に書き込まれて記憶され、必要に応じてコントローラ6を介してメモリ部7から読み出される。また、画像情報は、コントローラ6を介してモニタ9に表示される。
次に、温度センサ10の配設形態について、図4および図5を参照して説明する。図4は、実施例1に係るX線撮影装置のX線変換層および検出素子用回路などをモールド封止した構造の概略断面図であって、図5は、実施例1に係るベース板に温度センサを設けたときの形態である。
図2でも述べたように、図4に示すように、検出素子DU(図2を参照)などが2次元マトリックス状配列でパターン形成した絶縁基板21、X線変換層23および電圧印加電極24を順に積層形成している。検出素子用回路2のうちパターン形成(検出素子DUのゲートラインG1〜G10やデータラインD1〜D10や薄膜トランジスタTrやコンデンサCaやキャリア収集電極22など)については図4では図示を省略する。これらのX線変換層23を含んだ検出素子用回路2はフラットパネル型X線検出器(FPD: Flat Panel Detector)とも呼ばれている。
図4に示すように、検出素子用回路2を保持するベース板41上に、X線変換層23などをその周囲から取り囲む枠42を取り付け、その枠42によって上部カバーガラス43を支持してFPDを保護している。そして、硬化性合成樹脂を上部カバーガラス43とFPDとのスペースに流し込むことで、X線変換層23や検出素子用回路2などをモールド封止する。符号44は硬化性合成樹脂が流しこまれた樹脂膜であり、符号Aは、電圧印加電極24の形成領域よりも内側の領域の検出有効エリアである。この検出有効エリアAにX線を入射して撮像を行うことで、検出有効エリアA内の画像情報が得られる。ベース板41は、この発明における保持部材に相当し、樹脂膜44は、この発明における絶縁物に相当する。
また、ベース板41の材料については、保持可能な材料であれば特に限定されないが、電磁シールドや温度均一化のことを考慮すると、軽量なアルミニウムをベース板41として用いるのが好ましい。また、ベース板41に対して、X線変換層23(例えばCdTe膜)の均熱化のために一定温度を保つ温度調整を行うのが好ましい。温度調整としては例えば水冷やペルチェ素子などを採用する。
図4の構造の場合には、X線が入射するのは上部カバーガラス43側であり、X線は上部カバーガラス43を通ってX線変換層23に入射される。したがって、X線変換層23から見ると、樹脂膜44や電圧印加電極24などはX線変換層23のX線の入射側となり、絶縁基板21やベース板41などはX線変換層23のX線の入射側とは逆側になる。
本実施例1では、温度測定手段である温度センサ10を配設する箇所を、入射側とは逆側に設けられた構造物とし、その構造物として保持部材であるベース板41を採用する。したがって、ベース板41に温度センサ10を設けることになる。X線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報を得るために、温度センサ10を複数に設ける。図4および図5に示すように、本実施例1では、有効検出エリアA外でX線変換層23の端部付近のベース板41の四隅に温度センサ10を設けるとともに、図5に示すように有効検出エリアA内の中央領域にも温度センサ10を設ける。
温度センサ10の配設形態については、図4に示すようにベース板41に温度センサ10を埋め込んでもよいし、ベース板41の面(例えば入射側とは逆側の面)に温度センサ10を接着させてもよい。また、温度センサ10を設ける箇所は必ずしも有効検出エリアAの中央領域に限定されず、有効検出エリアAの他の領域に単数あるいは複数の温度センサ10を設けてもよいし、他の領域に加えて中央領域にも温度センサ10を設けてもよい。また、温度センサ10を設けた有効検出エリアA外でも四隅に限定されず、有効検出エリアA外の任意の箇所に温度センサ10を設けてもよいし、任意の箇所に加えて四隅の少なくともいずれかに温度センサ10を設けてもよい。
次に、一連の制御シーケンスについて、図6および図7を参照して説明する。図6は、近似式で用いられる係数に関する面内分布情報を模式的に示したテーブルであって、図7は、温度補間の説明に供する温度に関する面内分布情報を模式的に示した図である。
主にダーク信号は、X線変換層23の温度変化に依存しないアンプ31のオフセット成分と、X線変換層23の温度変化に依存する変換層リーク成分とで構成される。以下の説明では、ダーク信号については変換層リーク成分のみについて記述するとともに、変換層リーク成分に関する補正について記述する。その他、温度変化に依存しないアンプ31のオフセット成分等に関する補正については、照射時のキャリアからオフセット成分を減算することで既に補正されているものとする。
予め、ベース板41に配設された温度センサ10でX線変換層23周辺の温度を測定しつつ、非照射時のキャリアをダーク信号として読み出して、ダーク信号量を取得する。X線変換層23周辺の温度に対応させて、その温度のときのダーク信号を読み出して、ダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときのX線変換層23周辺の温度とを対応させてプロットする。そのプロットされたグラフから例えば最小自乗法などで近似すると、ダーク信号量(この場合には変換層リーク成分)とX線変換層23周辺の温度との相関関係は、下記(1)式のように表わされる。
I=α{exp(β/T)−1} …(1)
ただし、Iはダーク信号量(変換層リーク成分)、α,βは定数、Tは温度[K]である。また、expは指数関数である。定数α,βは、この発明における近似式で用いられる係数に相当する。
一般的に、装置使用環境の温度は常に変化しており、ダーク信号量の温度変化が画像に現れることにより臨床診断上の問題が生じる。そこで、上述したような(1)式の近似式を求めて、実際の温度を温度センサ10で測定して、その測定されたX線変換層23周辺の温度を(1)式に代入することにより、実際のダーク信号量を求めて、そのダーク信号量を照射時のキャリアから減算することで照射時のキャリアを補正する。
なお、相関関係メモリ部7aには上述の相関関係を予め記憶している。ダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときのX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報と関する上記(1)式の近似式をプログラミング化して、そのプログラムを相関関係メモリ部7aに記憶する。実際の温度を温度センサ10で測定する際に、そのプログラムをメモリ部7の相関関係メモリ部7aから読み出して、そのプログラムをコントローラ6が実行することで、測定されたX線変換層23周辺の温度を(1)式に代入して、実際のダーク信号量を求めて、そのダーク信号量を照射時のキャリアから減算することで照射時のキャリアを補正する制御シーケンスを行う。また、ダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときのX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報とをそれぞれ対応づけたテーブルを相関関係メモリ部7aに予め記憶してもよい。
実際の温度は面内で分布しており、各々の箇所ごとにバラツキがある。そこで、上述したように有効検出エリアA外でベース板41の四隅に温度センサ10を設け、有効検出エリアA内の中央領域にも温度センサ10を設けることで、当該四隅および当該中央領域にそれぞれ対応した各々の画素領域における温度をそれぞれ取得して、X線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報を得る。面内分布情報については各々の画素ごとに温度を測定して面内分布情報を取得するのが最も好ましいが、互いに近接する複数の画素を1つの画素領域としてまとめ、各々の画素領域ごとに温度を測定して面内分布情報を取得してもよい。また、後述するように温度補間を行うのであれば、全ての画素領域ごとに温度を測定する必要がなく、例えば、上述したように有効検出エリアA外でベース板41の四隅に温度センサ10を設け、有効検出エリアA内の中央領域に温度センサ10を設けるのみでもよい。
上記(1)式で用いられる定数α,βも温度と同様に面内で一様でなく、各々の箇所ごとにバラツキがある。そこで、予め、各々の画素領域ごとに読み出されたダーク信号と、当該画素領域に対応して測定された温度とを対応させて、上記(1)式を満たすような定数α,βを各々の画素領域ごとに決定する。このように定数α,βを各々の画素領域ごとに決定することで、近似式(ここでは上記(1)式)で用いられる係数(ここでは定数α,β)に関する面内分布情報のテーブルが、図6に示すように得られる(図6中の(α,β)や(α,β)を参照)。この面内分布情報のテーブルを係数面内分布情報メモリ部7bに予め記憶する。
また、温度補間については、上述の相関関係を予め記憶する際にも、実際の温度を測定して、実際のダーク信号量を求めて、そのダーク信号量を照射時のキャリアから減算することで照射時のキャリアを補正する際にも行う。例えば、有効検出エリアA外でベース板41の四隅に設けられた温度センサ10で測定された温度を、図7に示すようにT,T,TおよびTとし、有効検出エリアA内の中央領域に設けられた温度センサ10で測定された温度を、図7に示すようにTとし、温度センサ10が設けられていない箇所(画素領域)での温度をTとしたときに、温度センサ10が設けられた箇所(本実施例1では四隅および中央領域)での温度T,T,T,TおよびTを用いて温度Tを補間する。補間については線形補間などに例示されるように特に限定されない。
そして、上述の相関関係を予め記憶する際には、当該四隅および当該中央領域にそれぞれ対応した各々の画素領域における温度をそれぞれ取得して、X線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報を得て、温度補間を図7に示すように行うことで全ての画素領域ごとのX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報を得る。予め、各々の画素領域ごとに読み出されたダーク信号と、当該画素領域に対応して測定あるいは補間された温度とを対応させて、上記(1)式を満たすような定数α,βを各々の画素領域ごとにすることで図6に示すような係数(ここでは定数α,β)に関する面内分布情報のテーブルを得る。
実際の温度を測定して、実際のダーク信号量を求めて、そのダーク信号量を照射時のキャリアから減算することで照射時のキャリアを補正する際にも、当該四隅および当該中央領域にそれぞれ対応した各々の画素領域における温度をそれぞれ取得して、X線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報を得て、温度補間を図7に示すように行うことで全ての画素領域ごとのX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報を得る。面内分布情報のテーブルから得られた各々の画素領域ごとの上記(1)式に各々の画素領域ごとに測定あるいは補間されたX線変換層23周辺の温度をそれぞれ代入することにより、各々の画素領域ごとの実際のダーク信号量を求めて、これらのダーク信号量を照射時のキャリアからそれぞれ減算することで照射時のキャリアを画素領域ごとに補正する。
上述した本実施例1に係るX線撮影装置によれば、X線変換層23の温度の替わりに、X線変換層23周辺の温度を用いることで、温度センサ10をX線変換層23以外の箇所(本実施例1ではベース板41)で容易に配設することができる。また、X線変換層23周辺の温度を、X線変換層23周辺にある所定の面内(本実施例1ではベース板41)で複数に測定して、X線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報を温度センサ10は得るので、温度センサ10が設けられた箇所から離れた領域(画素領域)においても温度を正確に求めることができる。したがって、ダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときのX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報との相関関係、および温度センサ10で測定されたX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報に基づいて、ダーク信号量算出の機能はダーク信号量を正確に求めることができる。以上をまとめると、温度センサ10を容易に配設して、ダーク信号量を正確に求めて撮像を行うことができる。
温度センサ10を容易に配設することができる具体的な効果について述べる。例えば温度センサ10の設置が容易なX線変換層23周辺の温度を用いることで、温度センサ10の埋め込みなどにかかる温度センサ10の配設のコストダウンを行うことができるという効果を奏する。
本実施例1では、上述の相関関係を予め記憶した相関関係メモリ部7aに予め記憶している。相関関係については、上述したようにダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときのX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報とをそれぞれ対応づけたテーブルであってもよいし、ダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときのX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報とに関する近似式(本実施例1では上記(1)式)をプログラミング化してもよい。
本実施例1では、好ましくは、温度センサ10が設けられていない箇所での温度(ここではT)を、温度センサ10が設けられた箇所(例えば四隅や中央領域)での温度(ここではT,T,T,TおよびT)を用いて温度補間の機能は補間している。面内に設けられるべき温度センサの数を減らしつつ、温度補間の機能によって温度を補間することで温度を正確に求めることができる。
本実施例1では、好ましくは、上述の相関関係は、ダーク信号量とX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報とに関する近似式(本実施例1では上記(1)式)であって、その近似式で用いられる係数(本実施例1では定数α,β)に関する面内分布情報を記憶する係数面内分布情報メモリ部7bを備えている。近似式で用いられる係数(定数α,β)も面内で一様でなく、面内でバラツキがある。したがって、面内で近似式の特性もバラツキがある。そこで、係数(定数α,β)に関する面内分布情報を記憶する係数面内分布情報メモリ部7bを備えることで、近似式の特性が面内でバラツキがあってもダーク信号量をより一層正確に求めることができる。本実施例1では、図6に示すように面内の各々の箇所(画素領域)と当該箇所(画素領域)での係数(定数α,β)とをそれぞれ対応づけたテーブルである。
本実施例1では、X線変換層23のX線の入射側とは逆側に設けられた構造物(本実施例1ではベース板41)に温度センサ10を配設している。本実施例1のように、入射側とは逆側に設けられた構造物(ベース板41)に温度センサ10を配設する場合には、温度センサ10がX線の入射の妨げにならないので、温度センサ10を任意の箇所に設けることができる。したがって、構造物(ベース板41)のX線の検出有効エリアA(図5の場合には検出有効エリアAの中央領域)にも温度センサ10を配設してもよい。このように検出有効エリアAにも温度センサ10を配設することで、検出有効エリアAでの温度も正確に求めることができ、検出有効エリアAでのダーク信号量を正確に求めることができる。
入射から見たときの温度センサ10の配設の例は上述の通りであるが、入射以外の具体的な構造物から見たときの温度センサ10の配設の例は下記の通りである。
すなわち、本実施例1では、X線変換層23および検出素子用回路2を保持するベース板41を備え、そのベース板41に温度センサ10を配設している。通常、ベース板41に代表される保持部材は、入射側とは逆側に設けられる場合が多いので、ベース板41の検出有効エリアAにも温度センサ10を配設することが可能である。もちろん、ベース板41に代表される保持部材の方から光または放射線(本実施例1ではX線)を入射する場合においても適用することは可能である。
次に、図面を参照してこの発明の実施例2を説明する。
図8は、実施例2に係るX線撮影装置のX線変換層および検出素子用回路などをモールド封止した構造の概略断面図である。上述した実施例1と同じ構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施例2に係るX線撮影装置は、上述した実施例1と同じように、ゲート駆動回路1と検出素子用回路2と電荷電圧変換アンプ3とA/D変換器4と画像処理部5とコントローラ6とメモリ部7と入力部8とモニタ9とを備えている。
本実施例2では、上述した実施例1と同じように、温度測定手段である温度センサ10を配設する箇所を、入射側とは逆側に設けられた構造物としている。ただし、上述した実施例1と相違して、本実施例2では、その構造物として絶縁基板21を採用する。したがって、絶縁基板21に温度センサ10を設けることになる。X線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報を得るために、温度センサ10を複数に設ける。図8に示すように、本実施例2では、有効検出エリアA外でX線変換層23の端部付近の絶縁基板21の四隅に温度センサ10を設ける(図8では二隅のみ図示)とともに、有効検出エリアA内の中央領域にも温度センサ10を設ける。
なお、一連の制御シーケンスについては、上述した実施例1と同じであるので、その説明を省略する。
上述した本実施例2に係るX線撮影装置によれば、X線変換層23周辺の温度を、X線変換層23周辺にある所定の面内(本実施例2では絶縁基板21)で複数に測定して、X線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報を温度センサ10は得るので、温度センサ10が設けられた箇所から離れた領域(画素領域)においても温度を正確に求めることができ、ダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときのX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報との相関関係、および温度センサ10で測定されたX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報に基づいて、ダーク信号量算出の機能はダーク信号量を正確に求めることができる。その結果、上述した実施例1と同様に、温度センサ10を容易に配設して、ダーク信号量を正確に求めて撮像を行うことができる。
本実施例2では、X線変換層23のX線の入射側とは逆側に設けられた構造物(本実施例2では絶縁基板21)に温度センサ10を配設している。本実施例2のように、入射側とは逆側に設けられた構造物(絶縁基板21)に温度センサ10を配設する場合には、上述した実施例1と同様に、温度センサ10がX線の入射の妨げにならないので、温度センサ10を任意の箇所に設けることができる。したがって、構造物(絶縁基板21))のX線の検出有効エリアA(図8の場合には検出有効エリアAの中央領域)にも温度センサ10を配設してもよい。このように検出有効エリアAにも温度センサ10を配設することで、検出有効エリアAでの温度も正確に求めることができ、検出有効エリアAでのダーク信号量を正確に求めることができる。
本実施例2では、検出素子用回路2をパターン形成する絶縁基板21を備え、その絶縁基板21に温度センサ10を配設している。もちろん、上述した実施例1のベース板41と組み合わせて、ベース板41に温度センサ10を配設するとともに、絶縁基板21に温度センサ10を配設してもよい。
次に、図面を参照してこの発明の実施例3を説明する。
図9は、実施例3に係るX線撮影装置のX線変換層および検出素子用回路などをモールド封止した構造の概略断面図である。上述した実施例1、2と同じ構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施例3に係るX線撮影装置は、上述した実施例1、2と同じように、ゲート駆動回路1と検出素子用回路2と電荷電圧変換アンプ3とA/D変換器4と画像処理部5とコントローラ6とメモリ部7と入力部8とモニタ9とを備えている。
上述した実施例1、2と相違して、本実施例3では、温度測定手段である温度センサ10を配設する箇所を、入射側に設けられた構造物としている。本実施例3では、その構造物として電圧印加電極24を採用する。したがって、電圧印加電極24に温度センサ10を設けることになる。X線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報を得るために、温度センサ10を複数に設ける。図9に示すように、本実施例3では、有効検出エリアA外でX線変換層23の端部付近の電圧印加電極24の四隅に温度センサ10を設ける(図9では二隅のみ図示)。
なお、一連の制御シーケンスについては、上述した実施例1、2と同じであるので、その説明を省略する。
上述した本実施例3に係るX線撮影装置によれば、X線変換層23周辺の温度を、X線変換層23周辺にある所定の面内(本実施例3では電圧印加電極24)で複数に測定して、X線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報を温度センサ10は得るので、温度センサ10が設けられた箇所から離れた領域(画素領域)においても温度を正確に求めることができ、ダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときのX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報との相関関係、および温度センサ10で測定されたX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報に基づいて、ダーク信号量算出の機能はダーク信号量を正確に求めることができる。その結果、上述した実施例1、2と同様に、温度センサ10を容易に配設して、ダーク信号量を正確に求めて撮像を行うことができる。
本実施例3では、X線変換層23のX線の入射側に設けられた構造物(本実施例3では電圧印加電極24)に温度センサ10を配設している。もちろん、上述した実施例1、2のように、入射側とは逆側に設けられた構造物(実施例1ではベース板41、実施例2では絶縁基板21)に温度センサ10を配設するとともに、本実施例3のように、変換層(各実施例1〜3ではX線変換層23)の光または放射線(各実施例1〜3ではX線)の入射側に設けられた構造物(本実施例3では電圧印加電極24)に温度センサ10を配設して、実施例1、2と本実施例3とを組み合わせてもよい。
本実施例3では、バイアス電圧を印加する電圧印加電極24を備え、その電圧印加電極24に温度センサ10を配設している。もちろん、上述した実施例1のベース板41あるいは実施例2の絶縁基板21と組み合わせて、ベース板41あるいは絶縁基板21に温度センサ10を配設するとともに、電圧印加電極24に温度センサ10を配設してもよい。ベース板41や絶縁基板21や電圧印加電極24の全てに温度センサ10をそれぞれ配設してもよい。
次に、図面を参照してこの発明の実施例4を説明する。
図10は、実施例4に係るX線撮影装置のX線変換層および検出素子用回路などをモールド封止した構造の概略断面図である。上述した実施例1〜3と同じ構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施例4に係るX線撮影装置は、上述した実施例1〜3と同じように、ゲート駆動回路1と検出素子用回路2と電荷電圧変換アンプ3とA/D変換器4と画像処理部5とコントローラ6とメモリ部7と入力部8とモニタ9とを備えている。
上述した実施例1、2と相違して、本実施例4では、上述した実施例3と同じように、温度測定手段である温度センサ10を配設する箇所を、入射側に設けられた構造物としている。本実施例4では、その構造物として樹脂膜44を採用する。したがって、樹脂膜44に温度センサ10を設けることになる。X線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報を得るために、温度センサ10を複数に設ける。図10に示すように、本実施例4では、有効検出エリアA外でX線変換層23の端部付近の樹脂膜44の四隅に温度センサ10を設ける(図10では二隅のみ図示)。
なお、一連の制御シーケンスについては、上述した実施例1〜3と同じであるので、その説明を省略する。
上述した本実施例4に係るX線撮影装置によれば、X線変換層23周辺の温度を、X線変換層23周辺にある所定の面内(本実施例4では樹脂膜44)で複数に測定して、X線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報を温度センサ10は得るので、温度センサ10が設けられた箇所から離れた領域(画素領域)においても温度を正確に求めることができ、ダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときのX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報との相関関係、および温度センサ10で測定されたX線変換層23周辺の温度に関する面内分布情報に基づいて、ダーク信号量算出の機能はダーク信号量を正確に求めることができる。その結果、上述した実施例1〜3と同様に、温度センサ10を容易に配設して、ダーク信号量を正確に求めて撮像を行うことができる。
本実施例4では、X線変換層23のX線の入射側に設けられた構造物(本実施例4では樹脂膜44)に温度センサ10を配設している。もちろん、上述した実施例1、2のように、入射側とは逆側に設けられた構造物(実施例1ではベース板41、実施例2では絶縁基板21)に温度センサ10を配設するとともに、上述した実施例3や本実施例4のように、変換層(各実施例1〜4ではX線変換層23)の光または放射線(各実施例1〜4ではX線)の入射側に設けられた構造物(実施例3では電圧印加電極24、本実施例4では樹脂膜44)に温度センサ10を配設して、実施例1、2と実施例3、本実施例4とを組み合わせてもよい。
本実施例4では、X線変換層23および検出素子用回路2を絶縁物である樹脂膜44で封止し、その封止した樹脂膜44に温度センサ10を配設している。もちろん、上述した実施例1のベース板41、実施例2の絶縁基板21あるいは実施例3の電圧印加電極24と組み合わせて、ベース板41、絶縁基板21あるいは電圧印加電極24に温度センサ10を配設するとともに、樹脂膜44に温度センサ10を配設してもよい。ベース板41や絶縁基板21や電圧印加電極24や樹脂膜44の全てに温度センサ10をそれぞれ配設してもよい。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、図1に示すようなX線撮影装置を例に採って説明したが、この発明は、例えばC型アームに配設されたX線透視撮影装置にも適用してもよい。また、この発明は、X線CT装置にも適用してもよい。
(2)上述した各実施例では、入射したX線に代表される放射線をX線変換層(変換層)によって電荷情報に直接に変換した、「直接変換型」の検出素子用回路をこの発明は適用したが、入射した放射線をシンチレータなどの変換層によって光に変換し、光感応型の物質で形成された変換層によってその光を電荷情報に変換する「間接変換型」の検出素子用回路をこの発明は適用してもよい。
(3)上述した各実施例では、X線を検出するための検出素子用回路を例に採って説明したが、この発明は、ECT(Emission Computed Tomography)装置のように放射性同位元素(RI)を投与された被検体から放射されるγ線を検出するための検出素子用回路に例示されるように、放射線を検出する検出素子用回路であれば特に限定されない。同様に、この発明は、上述したECT装置に例示されるように、放射線の入射により撮像を行う装置であれば特に限定されない。
(4)上述した各実施例では、X線などに代表される放射線撮像を例に採って説明したが、この発明は、光の入射により撮像を行う装置にも適用することができる。
(5)上述した各実施例では、電圧印加電極24は図2や図4に示すような構造であったが、例えば支持基板と電圧印加電極とを兼用したグラファイト基板を備えた構造にもこの発明は適用することができる。この場合には、上述した実施例3と同様にグラファイト基板に温度センサを配設することが可能となる。また、図4に示すようなモールド封止する構造に限定されない。
(6)上述した各実施例のように、温度センサ10の配設箇所はベース板41や絶縁基板21や電圧印加電極24や樹脂膜44に限定されない。変換層(各実施例ではX線変換層23)周辺であって、変換層に近い温度や、変換層の温度が推定可能であれば、温度センサ10の配設箇所は他の箇所でもよい。
(7)上述した各実施例では、温度補間を行ったが必ずしも温度補間を行う必要はない。
10 … 温度センサ
2 … 検出素子用回路
21 … 絶縁基板
23 … X線変換層
24 … 電圧印加電極
41 … ベース板
44 … 樹脂膜
6 … コントローラ
7a … 相関関係メモリ部
7b … 係数面内分布情報メモリ部
I … ダーク信号量(変換層リーク成分)
T … 温度
α,β … 定数

Claims (12)

  1. 放射線の入射により前記放射線の情報を電荷情報に変換する変換層と、
    その変換層で変換された電荷情報を蓄積して読み出す蓄積・読み出し回路と
    を備え、
    その蓄積・読み出し回路で読み出された電荷情報に基づいて画像を得る撮像装置であって、
    前記変換層周辺の温度を、変換層周辺にある所定の面内で複数に測定して、変換層周辺の温度に関する面内分布情報を得る温度測定手段と、
    放射線の非照射時の電荷と等価なダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときの変換層周辺の温度に関する面内分布情報との相関関係、および前記温度測定手段で測定された変換層周辺の温度に関する面内分布情報に基づいて、前記ダーク信号量を求めるダーク信号量算出手段と、
    そのダーク信号量算出手段で求められた前記ダーク信号量に基づいて照射時の電荷情報を補正する補正手段と
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1に記載の撮像装置において、
    前記相関関係を予め記憶した相関関係記憶手段を備えることを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の撮像装置において、
    前記温度測定手段が設けられていない箇所での温度を、前記温度測定手段が設けられた箇所での温度を用いて補間する温度補間手段を備えることを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の撮像装置において、
    前記相関関係は、前記ダーク信号量と前記変換層周辺の温度に関する面内分布情報とに関する近似式であって、
    その近似式で用いられる係数に関する面内分布情報を記憶する係数面内分布情報記憶手段を備えることを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の撮像装置において、
    前記変換層の前記放射線の入射側とは逆側に設けられた構造物に前記温度測定手段を配設することを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項5に記載の撮像装置において、
    前記構造物の前記放射線の検出有効エリアにも前記温度測定手段を配設することを特徴とする撮像装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の撮像装置において、
    前記変換層の前記放射線の入射側に設けられた構造物に前記温度測定手段を配設することを特徴とする撮像装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の撮像装置において、
    前記変換層および前記蓄積・読み出し回路を保持する保持部材を備え、
    その保持部材に前記温度測定手段を配設することを特徴とする撮像装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の撮像装置において、
    前記蓄積・読み出し回路をパターン形成する基板を備え、
    その基板に前記温度測定手段を配設することを特徴とする撮像装置。
  10. 光または放射線の入射により前記光または放射線の情報を電荷情報に変換する変換層と、
    その変換層で変換された電荷情報を蓄積して読み出す蓄積・読み出し回路と
    を備え、
    その蓄積・読み出し回路で読み出された電荷情報に基づいて画像を得る撮像装置であって、
    前記変換層周辺の温度を、変換層周辺にある所定の面内で複数に測定して、変換層周辺の温度に関する面内分布情報を得る温度測定手段と、
    光または放射線の非照射時の電荷と等価なダーク信号量とそのダーク信号量が得られたときの変換層周辺の温度に関する面内分布情報との相関関係、および前記温度測定手段で測定された変換層周辺の温度に関する面内分布情報に基づいて、前記ダーク信号量を求めるダーク信号量算出手段と、
    そのダーク信号量算出手段で求められた前記ダーク信号量に基づいて照射時の電荷情報を補正する補正手段と
    を備えるとともに、
    バイアス電圧を印加する電圧印加電極を備え、
    その電圧印加電極に前記温度測定手段を配設することを特徴とする撮像装置。
  11. 請求項1から請求項9のいずれかに記載の撮像装置において、
    前記変換層および前記蓄積・読み出し回路を絶縁物で封止し、
    その封止した絶縁物に前記温度測定手段を配設することを特徴とする撮像装置。
  12. 光または放射線の入射により前記光または放射線の情報を電荷情報に変換する変換層と、
    その変換層で変換された電荷情報を蓄積して読み出す蓄積・読み出し回路と
    を備え、
    その蓄積・読み出し回路で読み出された電荷情報に基づいて画像を得る撮像装置であって、
    前記変換層周辺の温度を、変換層周辺にある所定の面内で複数に測定して、測定された温度を用いて補間することで、各画素領域における温度を算出する温度算出手段と、
    各々の画素領域ごとに、光または放射線の非照射時の電荷と等価なダーク信号量と温度との相関関係をそれぞれ記憶する相関関係記憶手段と、
    各々の画素領域ごとに、前記温度算出手段で算出された温度と、各画素領域に対応付けて前記相関関係記憶手段に記憶された相関関係とに基づいて、前記ダーク信号量を求めるダーク信号量算出手段と、
    そのダーク信号量算出手段で求められた前記ダーク信号量に基づいて照射時の電荷情報を補正する補正手段と
    を備えることを特徴とする撮像装置。
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