JPWO2010055718A1 - レンズ駆動装置及びこのレンズ駆動装置を搭載したカメラモジュール - Google Patents

レンズ駆動装置及びこのレンズ駆動装置を搭載したカメラモジュール Download PDF

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JPWO2010055718A1
JPWO2010055718A1 JP2010537725A JP2010537725A JPWO2010055718A1 JP WO2010055718 A1 JPWO2010055718 A1 JP WO2010055718A1 JP 2010537725 A JP2010537725 A JP 2010537725A JP 2010537725 A JP2010537725 A JP 2010537725A JP WO2010055718 A1 JPWO2010055718 A1 JP WO2010055718A1
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三生 中島
三生 中島
山下 博司
博司 山下
哲 太田
哲 太田
裕麻 青井
裕麻 青井
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Abstract

【課題】小型のレンズ駆動装置において、ホルダに対して磁石ががたつくことを抑制したレンズ駆動装置、及びこのレンズ駆動装置を搭載したカメラモジュールを提供する。【解決手段】レンズ駆動装置は、レンズを保持するとともに、光軸方向に移動可能なホルダ10と、周方向に離間して固定された複数の磁石20とを備える。そして、ホルダ10には、周方向に隣り合う磁石20を互いに連通する切込み部18が設けられている。そして、切込み部18に接着剤が充填されることにより、この接着剤が周方向に隣り合う磁石20を互いに接合する。【選択図】図4

Description

本発明は、レンズを保持するとともに、このレンズの光軸の方向に移動可能なホルダと
、このレンズを径方向から取り囲むとともに互い離間してホルダに固定された複数の磁石
とを備えるレンズ駆動装置、及びこのレンズ駆動装置を搭載したカメラモジュールに関す
る。
近年、携帯電話に搭載されるカメラは、高画素化が進み、オートフォーカスが必須の機
能となっている。そこで、このカメラのオートフォーカスを行うためにレンズ駆動装置が
使用されている。一方、携帯電話の薄型化及び小型化に伴い、レンズ駆動装置に与えられ
るスペースを縮小する要求が高まっている。この要求に対応するため、レンズ駆動装置の
レンズを駆動させる構造としては、例えば、特許文献1のようなボイスコイル型の構造が
採用されている。このボイスコイル型の構造は、一般に、ステッピングモータを用いた構
造と比較して、構成を簡略化できるため、レンズ駆動装置の小型化を達成できることが知
られている。
上記のボイスコイル型の構造では、レンズを保持するホルダ側にコイルを装着するとと
もに、ベース側に磁石を装着し、コイルに電流を印加することで生じる電磁駆動力によっ
て、ホルダをレンズ光軸方向に移動している。また、ホルダをばね部材で支えるとともに
、このばね部材をコイルへの給電用に共用し、ホルダから配線が引き出されないように構
成されている。
この構成によれば、コイルへ給電するための配線がホルダから引き出されないため、レ
ンズ駆動の際に、配線に不要な振動や張力が加わり、配線が破損してしまう問題を抑制す
ることができる。しかし、その反面、この構成では、ばね部材の構造が複雑であるため、
レンズ駆動装置の製造時の歩留まりが低下しやすい問題が生じる。
このような問題を解消するための構成として、ホルダ側に磁石を装着し、ベース側にコ
イルを装着する構成をとることができる。この構成では、ホルダに配線を施す必要がない
ため、レンズ駆動時における配線の破損を抑制するとともに、ばね部材を削除することに
よるレンズ駆動装置の構成の簡素化を図ることができる。
特開2004−280031号公報
しかしながら、この構成では、レンズ駆動装置に外部衝撃が加わった際に、移動可能で
あるホルダに大きな衝撃が加わってしまう。したがって、ホルダと磁石との接合強度が低
い場合には、磁石がホルダに対してがたついてしまう可能性があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
小型のレンズ駆動装置において、ホルダに対して磁石ががたつくことを抑制したレンズ駆
動装置、及びこのレンズ駆動装置を搭載したカメラモジュールを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、レンズを保持するとともに該レ
ンズの光軸の方向に移動可能なホルダと、前記レンズを径方向から取り囲むとともに互い
離間して前記ホルダに固定された複数の磁石とを備えるレンズ駆動装置において、前記ホ
ルダには、隣り合う磁石を互いに連通するとともに、接着剤が充填される連通溝が設けら
れ、前記連通溝に充填された前記接着剤により、前記隣り合う磁石が互いに接合されるこ
とを要旨とする。
この発明によれば、ホルダの連通溝に接着剤を充填することにより、周方向に隣り合う
磁石を接着剤にて互いに接合することが可能となるため、ホルダに対する磁石の接合強度
を向上させることができる。即ち、ホルダに対する磁石のがたつきを抑制することができ
る。例えば、複数の磁石のうち、一の磁石がホルダに対してがたつこうとしても、連通溝
に充填された接着剤によりこの一の磁石は、他の磁石と接合されているため、ホルダに対
するがたつきが抑制される。その結果、ホルダに対して磁石が動いたり、極端な場合外れ
たりすることを抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のレンズ駆動装置において、前記連通溝は、
前記隣り合う磁石の間の全ての箇所に設けられ、前記連通溝に充填された前記接着剤によ
り、前記隣り合う磁石の全てが互いに接合することを要旨とする。
この発明によれば、連結溝に充填された接着剤により全ての磁石が互いに接合されるた
め、ホルダに対する磁石の接合強度をさらに向上させることができる。その結果、ホルダ
に対して磁石ががたつくことをより確実に抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のレンズ駆動装置において、
前記ホルダには、前記磁石の側面との間によって孔形状を構成するとともに、接着剤が充
填される接着剤溜り部が設けられ、前記接着剤溜り部に充填された前記接着剤により、前
記磁石は前記ホルダに対して固定されることを要旨とする。
この発明によれば、接着剤溜り部が設けられない場合と比較して、接着剤溜り部が設け
られた場合では、接着剤による磁石とホルダとの接合面積が大きくなる。したがって、接
着剤溜り部に充填された接着剤によって、磁石とホルダとの接合強度を向上させることが
できる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のレンズ駆動装置において、前記接着剤溜り
部は、前記磁石に対応して複数設けられ、前記隣り合う磁石のそれぞれに設けられた接着
剤溜り部は、前記連通溝により互いに連通することを要旨とする。
この発明によれば、接着剤溜り部が連通溝によって連通されることにより、磁石とホル
ダとの接合強度が向上するとともに、ホルダに対して磁石がかたつくことを抑制すること
ができる。その上、接着剤を充填する際に、接着剤溜り部と連通溝とを同時に充填するこ
とができるため、レンズ駆動装置の製造工程を簡略化することができる。その結果、レン
ズ駆動装置のコストダウンを図ることができる。
請求項5に記載の発明は、レンズを保持するとともに該レンズの光軸の方向に移動可能
なホルダと、前記レンズを径方向から取り囲むとともに互い離間して前記ホルダに固定さ
れた複数の磁石とを備えるレンズ駆動装置において、前記ホルダには、前記磁石の側面と
の間によって孔形状を構成するとともに、接着剤が充填される接着剤溜り部が設けられ、
前記接着剤溜り部に充填された前記接着剤により、前記磁石が前記ホルダに対して固定さ
れることを要旨とする。
この発明によれば、接着剤溜り部が設けられない場合と比較して、接着剤溜り部が設け
られた場合では、接着剤による磁石とホルダとの接合面積が大きくなる。したがって、接
着剤溜り部に充填された接着剤によって、磁石とホルダとの接合強度を向上させることが
できる。その結果、ホルダに対して磁石ががたつくことを抑制することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置
において、前記ホルダには、前記径方向に開口した保持部が前記磁石に対応した位置にそ
れぞれ設けられ、前記保持部は、前記光軸の方向に延設される保持面が設けられ、前記保
持面には、前記磁石の角部との接触を回避する逃げ部が設けられ、前記接着剤溜り部は、
前記逃げ部と前記磁石の前記角部の側面との間によって孔形状に形成されることを要旨と
する。
この発明によれば、保持面に設けられた逃げ部により、磁石の角部と保持面との接触が
回避されるため、磁石をホルダに対して精度良く取り付けることができる。そして、逃げ
部と磁石の角部とにより接着剤溜り部が構成されるため、逃げ部が磁石を高精度に取り付
ける役割と接着剤溜り部を構成する役割とを兼用している。したがって、ホルダに逃げ部
の他に接着剤溜り部としての形状を設ける必要がないため、ホルダの形状を簡略化するこ
とができる。
請求項7に記載の発明は、請求項3〜請求項6のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置
において、前記接着剤溜り部は、前記ホルダを前記光軸の方向に貫通することを要旨とす
る。
例えば、接着剤に比較的高粘度のものを用いた場合、接着剤溜り部に底部が形成される
と、接着剤を充填する際に、接着剤溜り部に予め存在する空気がホルダの外部に排出する
ことができない場合がある。この点において、本発明によれば、接着剤溜り部がホルダを
光軸の方向に貫通するため、接着剤を充填する前に接着剤溜り部に存在する空気は、この
貫通孔を通りホルダの外部に排出される。したがって、接着剤溜り部に充填された接着剤
内に空気が介在することによる磁石とホルダとの接合強度の低下を抑制することができる
請求項8に記載の発明は、請求項3〜請求項6のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置
において、前記接着剤溜り部は、前記磁石との間において、前記光軸の方向に底部を有す
る開口穴を形成することを要旨とする。
例えば、接着剤に比較的低粘度のものを用いた場合、接着剤溜り部がホルダを貫通して
いると、接着剤がホルダの光軸の方向の端面より漏洩してしまう場合がある。この点にお
いて、本発明によれば、接着剤溜り部に底部が設けられるため、接着剤がホルダの光軸の
方向の端面より漏洩することを防止することができる。
請求項9に記載の発明は、カメラモジュールであって、請求項1〜請求項8のいずれか
一項に記載のレンズ駆動装置を搭載したことを要旨とする。
この発明によれば、レンズ駆動装置は、カメラモジュールに好適に搭載することができ
る。
本発明によれば、小型のレンズ駆動装置において、ホルダに対して磁石ががたつくこと
を抑制したレンズ駆動装置、及びこのレンズ駆動装置を搭載したカメラモジュールを提供
することができる。
図1〜図7を参照して、本発明に係るレンズ駆動装置を携帯電話に搭載されるカメラの
オートフォーカスに用いられるレンズ駆動装置として具体化した実施形態について説明す
る。以降では、レンズの光軸に沿った方向を「光軸方向」といい、レンズの径方向を「径
方向」といい、レンズを径方向から取り囲む方向を「周方向」という。また、レンズ駆動
装置1の光軸方向において、ベース30側を「下側」とし、ケース40側を「上側」とす
る。そして、レンズ駆動装置1の径方向において、光軸に向かう側を「内側」とし、光軸
から離れる側を「外側」とする。
まず、図1を参照して、レンズ駆動装置1の全体構成について説明する。
図1に示すように、レンズ駆動装置1は、光軸方向に移動可能な移動体1aと、移動体
1aに駆動力を与えるとともに、このレンズ駆動装置1が搭載される機器に固定される固
定体1bとにより構成されている。そして、レンズ駆動装置1は、移動体1aの光軸方向
の移動に伴い、レンズが光軸方向に移動することにより、カメラのオートフォーカスを行
っている。また、本実施形態のレンズ駆動装置1は、光軸方向の平面視において、約8.
5mmの正方形に形成されており、レンズ駆動装置1の光軸方向の高さが、約3mmに形
成されている。
移動体1aは、レンズ及びこのレンズを保持するレンズホルダRHと、このレンズホル
ダRHを保持するホルダ10と、ホルダ10に固定される複数の磁石20とにより構成さ
れている。なお、本実施形態の磁石20は、互いに周方向に一定の距離を介して、ホルダ
10に4個固定されている。また、この磁石20は、ネオジウム磁石(Ne-Fe-B)が用い
られている。特に、本実施形態の磁石20は、板状に形成されたネオジウム焼結磁石が用
いられている。
固定体1bは、レンズ駆動装置1の外枠を構成するベース30及びケース40と、ベー
ス30に固定されて、ホルダ10の光軸方向への移動をガイドするシャフト50と、電流
が印加されることにより磁場を形成するコイル60とにより構成されている。また、コイ
ル60の径方向の外側には、磁性体の鋼板によって形成された長方形の板状の磁性板70
がベース30に固定されている。
ベース30には、レンズ駆動装置1の外枠の下面を構成する基部31と、基部31より
光軸方向に沿って延設される支柱部32とが設けられている。基部31は、光軸方向の平
面視において、正方形に形成される。そして、支柱部32は、基部31の四隅にそれぞれ
設けられている。また、基部31の中央位置には、円形の貫通孔である開口部33が形成
されている。また、ベース30の周縁の2箇所には、2個の磁性板70が固定されている
。具体的には、磁性板70は、ベース30の周縁を構成する各辺の中央位置に固定されて
いる。
ケース40は、レンズ駆動装置1の外側の側面及び上面を構成している。そして、ケー
ス40は、コイル60の径方向の外側を外囲するようにベース30に取り付けられる。ま
た、ケース40の上面には、シャフト50を挿入する2個の貫通孔41と、移動体1aを
挿通可能とする開口部42とが設けられている。
シャフト50は、ベース30の基部31にそれぞれ固定されるとともに、ケース40の
貫通孔41に挿入されることにより、光軸方向に沿うように保持される。このシャフト5
0には、ホルダ10が挿入される。そして、ホルダ10は、シャフト50に対して摺動可
能とすることにより、シャフト50に沿って移動可能となる。即ち、移動体1aは、シャ
フト50にガイドされて、光軸方向に移動する。
コイル60は、ベース30の4個の支柱部の周囲に巻き付けられている。そして、コイ
ル60は、所定の方向に巻回する第1コイル61と、第1コイル61の巻回方向とは反対
方向に巻回する第2コイル62とにより構成されている。これら第1コイル61及び第2
コイル62に電流が印加されることにより、第1コイル61及び第2コイル62の周囲に
それぞれ磁場が発生する。これらの磁場と磁石20とにより、移動体1aを光軸方向に移
動させる力が発生する。
次に、図2を参照して、レンズ駆動装置1の駆動動作について説明する。図2中の一点
鎖線は、光軸方向を示す。また、図2以降の移動体1aでは、移動体1aのレンズホルダ
RHを省略して示している。
図2(a)では、移動体1aは、ホームポジションに位置している。具体的には、移動
体1aのホルダ10の下面が、ベース30の基部31の上面と接触している。移動体1a
がホームポジションに位置しているとき、コイル60には、電流が印加されていない。
そして、コイル60に電流が印加されると、即ち、第1コイル61及び第2コイル62
に図2(b)に示す向きの電流が印加されると、移動体1aは、図2(b)に示す位置ま
で移動する。具体的には、第1コイル61及び第2コイル62に電流が印加されることに
より、第1コイル61及び第2コイル62の周囲にそれぞれ磁場が発生する。そして、こ
れら磁場と磁石20とにより磁気回路が形成されて、移動体1aを光軸方向の上側に向か
い移動させる力が発生する。そして、移動体1aは、図2(a)に示すホームポジション
から光軸方向の上側に向かい図2(b)の位置まで移動する。
一方、第1コイル61及び第2コイル62に図2(b)に示す向きとは逆向きの電流が
印加された場合、これら磁場と磁石20とにより磁気回路が形成されて、移動体1aを光
軸方向の下側に向かい移動させる力が発生する。即ち、移動体1aは、図2(b)の位置
からホームポジションに向かい移動する。ここで、図2(b)中のコイル60に付された
マークについて、円に黒点のマークは、図面参照者に向かってくる方向を示し、円にバツ
のマークは、図面参照者から遠ざかる方向を示す。
以上のように、移動体1aを光軸方向の上側及び下側に移動させながら、レンズをオン
フォーカス位置に移動させる。このとき、2個の磁性板70とこれら磁性板70と径方向
に対向する磁石20との間に生じる磁力により、移動体1aは、2個のシャフト50に対
して摺動する。このため、移動体1aを鉛直方向に動かす場合にも、重力の影響を受けに
くくなる。また、レンズをオンフォーカス位置に移動させた後に、コイル60への電流の
印加を遮断しても、上記の磁石20と磁性板70との間の磁力により、移動体1aはオン
フォーカス位置に維持される。
次に、図3〜図6を参照して、移動体1aの構造の詳細な説明を行う。なお、図5にお
いて、図5(a)及び図5(b)中の接着剤溜り部80に付された斜線は、接着剤を示す
図3(a)に示すように、ホルダ10は、樹脂材料を射出成形によって略八角柱の形状
として一体に成形されている。また、ホルダ10には、レンズを収容するための円形の貫
通孔である開口部11と、磁石20を保持する保持部12とが設けられている。
また、図3(b)に示すように、保持部12には、ホルダ10の側面よりも径方向の内
側となるとともに、光軸方向に沿って形成された第1保持面13と、第1保持面13の光
軸方向の下端部より径方向の外側に向かい延設される第2保持面14とが設けられている
。この第1保持面13は、3面により形成されるとともに、ホルダ10の側面より径方向
の内側に凹んだ形状を形成している。また、第1保持面13の光軸方向の上端部は、ホル
ダ10の上端面と連結している。また、第2保持面14は、光軸方向に対して直交する平
面にて形成されている。そして、第2保持面14の径方向の外縁は、ホルダ10の側面と
連結している。
また、保持部12には、第1保持面13のうち、直交する2面13a,13bの間及び
13a,13cの間において、凹部15がそれぞれ形成されている。この凹部15の光軸
方向の長さは、第1保持面13の光軸方向の長さの約半分である。また、この凹部15は
、光軸方向の平面視において、周方向に隣り合う磁石20に向かい凹む円弧状に形成され
ている。
また、ホルダ10の周方向に隣り合う保持部12の間には、貫通孔17が設けられてい
る。この貫通孔17には、シャフト50が挿入される。これにより、ホルダ10は、光軸
方向に移動する際に、シャフト50によってガイドされる。なお、本実施形態のホルダ1
0では、貫通孔17は、ホルダ10の対角線上に2個設けられている。
また、ホルダ10の光軸方向の上端面には、周方向に隣り合う保持部12において、周
方向に隣り合う凹部15を互いに連通する連通溝である切込み部18が設けられている。
なお、本実施形態のホルダ10では、切込み部18は、周方向に隣り合う保持部12にお
いて、貫通孔17が設けられたホルダ10の第1対角線L1と直交する第2対角線L2上
に2個設けられている。
図4(a)及び図4(b)に示すように、保持部12には、磁石20が取り付けられる
。具体的には、磁石20の側面のうち、コイル60と径方向に対向する外側面20d以外
の3面20a〜20cは、それぞれ第1保持面13の3面13a〜13cに接触する。そ
して、磁石20の下端面20eは、第2保持面14に接触する。
また、図4(a)に示すように、磁石20と凹部15との間により孔形状の接着剤溜り
部80が構成されている。そして、接着剤溜り部80及び切込み部18には、接着剤が充
填される。ここで、本実施形態の接着剤は、熱硬化型接着剤を用いている。そして、この
接着剤は、比較的粘度の低い(例えば、粘度が100Pa・s以下)接着剤を用いている
。これにより、接着剤溜り部80に充填した接着剤は、磁石20の側面のうちの3面20
a〜20cと第1保持面13との間、及び磁石20の下端面20eと第2保持面14との
間にも介在するようになる。
ここで、図5(a)に示すように、凹部15の光軸方向の長さH1が、第1保持面13
の光軸方向の長さH2の約半分に形成されることにより、凹部15と第1保持面13との
光軸方向の長さが互いに等しい場合と比較して、ホルダ10自体の強度の低下を抑制する
ことができる。また、図5(c)に示すように、切込み部18の光軸方向の長さH3は、
凹部15の光軸方向の長さH1よりも小さく形成されている。これにより、切込み部18
と凹部15との光軸方向の長さが互いに等しい場合と比較して、ホルダ10自体の強度の
低下を抑制することができる。
また、凹部15及び切込み部18の光軸方向の長さH1,H3のそれぞれが第1保持面
13の光軸方向の長さH2と等しく形成された場合、周方向に隣り合う保持部12と切込
み部18とホルダ10の側面とによって囲まれた部位P1(即ち、図4(a)中の斜線領
域の部位)と切込み部18より径方向の内側の部位との連結部分の光軸方向の厚さ、即ち
、ホルダ10の下端面と切込み部18及び凹部15との光軸方向の厚さ(H2とH3との
差で示される光軸方向の厚さ)が小さくなってしまう。その結果、上記連結部分に樹脂材
料が流れ難くなってしまい、ホルダ10の成形性が悪化してしまう場合がある。この点に
おいて、本実施形態では、凹部15及び切込み部18の光軸方向の長さH1,H3のそれ
ぞれが第1保持面13の光軸方向の長さH2より小さく形成されるため、ホルダ10の成
形性の悪化を抑制することができる。
また、図5(a)に示すように、磁石20の側面のうち、外側面20dの径方向の位置
は、ホルダ10の側面の径方向の位置と略同一である。また、磁石20の上端面20fの
光軸方向の位置は、ホルダ10の上端面の光軸方向の位置と略同一である。
また、図5(b)に示すように、接着剤は、接着剤溜り部80及び切込み部18にホル
ダ10の上端面及び磁石20の上端面20fまで充填されている。即ち、接着剤は、磁石
20の角部21を光軸方向の上側より覆うように充填されている。これにより、接着剤は
、磁石20がホルダ10に対して光軸方向の上側へ移動することを抑制する抗力として働
く。
次に、図6を参照して、レンズ駆動装置1の製造方法について説明する。
まず、ステップS1において、固定体1bの一部を組立てる。具体的には、ベース30
に設けられた4個の支柱部32にコイル60を巻き付ける。そして、ベース30にシャフ
ト50を固定する。本実施形態では、ステップS2が第1工程に相当し、ステップS3が
第2工程に相当する。
次に、ステップS2において、ホルダ10に磁石20を取り付ける。具体的には、ホル
ダ10の保持部12のそれぞれに、磁石20を挿入する。ここで、保持部12に設けられ
た凹部15と磁石20とにより接着剤溜り部80が構成される。
次に、ステップS3において、接着剤溜り部80及び切込み部18に接着剤を充填する
。ここで、2箇所の接着剤溜り部80及び切込み部18は互いに連結しているため、これ
らを一度に接着剤を充填する。したがって、本実施形態では、接着剤を6箇所充填するの
みでよい。これらステップS2及びステップS3により、移動体1aが組み立てられる。
次に、ステップS4において、シャフト50に移動体1aを取り付ける。具体的には、
移動体1aのホルダ10の貫通孔17のそれぞれにシャフト50を挿入する。最後に、ス
テップS5において、ケース40をベース30に取り付ける。具体的には、ベース30に
ケース40を係止するとともに、ケース40の貫通孔41にシャフト50を挿入する。こ
れにより、レンズ駆動装置1は組み立てられる。
次に、図7を参照して、本実施形態のレンズ駆動装置1をカメラに搭載する場合のカメ
ラモジュールの構成について説明する。
図7に示すように、レンズ駆動装置1のベース30側には、フィルタ2とイメージセン
サ3とが配置されている。即ち、ベース30の光軸方向の下側には、フィルタ2とイメー
ジセンサ3とが配置されている。ベース30には、位置検出素子としてホール素子4が配
置される。そして、ホール素子4からの信号に基づいて、移動体1aの位置検出が行われ
る。
フォーカス動作時、CPU(Central Processing Unit)5は、ドライバ6を制御して
、移動体1aをホームポジションから予め設定された位置まで光軸方向の上側に移動させ
る。このとき、ホール素子4からの位置検出信号がCPU5に入力される。同時に、CP
U5は、イメージセンサ3から入力される信号を処理して撮像画像のコンストラスト値を
取得する。そして、このコンストラスト値が最良となる移動体1aの位置をオンフォーカ
ス位置として取得する。
その後、CPU5は、オンフォーカス位置に向けて移動体1aを駆動する。その際、C
PU5は、ホール素子4からの信号をモニタし、ホール素子4からの信号がオンフォーカ
ス位置に対応する状態になるまで、移動体1aを駆動する。これにより、移動体1aがオ
ンフォーカス位置に位置づけられる。
本実施形態のレンズ駆動装置1によれば、以下に示す効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、ホルダ10に周方向に隣り合う磁石20を互いに連通するよう
に連通溝である切込み部18が設けられて、この切込み部18に接着剤が充填される構成
とする。この構成によれば、接着剤によって、周方向に隣り合う磁石20を互いに固定す
ることができるため、ホルダ10に対する磁石20の接合強度を向上させることができる
。即ち、ホルダ10に対する磁石20のがたつきを抑制することができる。その結果、ホ
ルダ10に対する磁石20のがたつきにより、ホルダ10に対して磁石が動いたり、極端
な場合外れたりすることを抑制することができる。
また、切込み部18に充填された接着剤の硬化に伴う収縮の力により、磁石20には、
切込み部18に沿った方向の力が加わると考えられる。即ち、この力の分力により、磁石
20をホルダ10の第1保持面13に向かい引張る力が加わると考えられる。これにより
、ホルダ10に対する磁石20のがたつきを抑制することができる。
また、一の磁石201と他の磁石202とは切込み部18に充填された接着剤により互
いに接合されるため、一の磁石201がホルダ10に対してがたつこうとしても、他の磁
石202により、一の磁石201のがたつきが抑制される。その結果、ホルダ10に対す
る磁石20のがたつきを抑制することができる。
(2)本実施形態では、ホルダ10の第1保持面13と磁石20との間には、接着剤溜
り部80が形成される構成である。この構成によれば、接着剤溜り部80が形成されるこ
とにより、磁石20とホルダ10との接合面積が大きくなるため、ホルダ10と磁石20
との接合強度が向上する。したがって、ホルダ10に対する磁石20のがたつきを抑制す
ることができる。
また、磁石20の側面20aに接着剤溜り部を設ける場合、開口部11を構成する内面
から第1保持面13までの径方向の厚さがある程度必要となる。したがって、ホルダ10
が径方向に大型化してしまう場合がある。その点において、本実施形態では、磁石20の
角部21と第1保持面13の凹部15との間に接着剤溜り部80を構成するため、第1保
持面13と開口部11の内面との径方向の厚さの大きい部分にて形成することとなる。し
たがって、第1保持面13と開口部11の内面との厚さが最薄となる中央部の厚さを薄く
することができる。その結果、ホルダ10の径方向の大型化を抑制することができる。そ
の上、凹部15が第1保持面13と開口部11の内面との径方向の厚さが大きい部位にお
いて形成されるため、凹部15の形状を大きく形成することができる。したがって、磁石
20とホルダ10との接合面積を大きくすることが可能となり、ホルダ10に対する磁石
20のがたつきの発生を抑制することができる。
(3)本実施形態では、接着剤溜り部80は、底部81を有する構成である。ここで例
えば、接着剤に比較的低粘度のもの(例えば、粘度が100Pa・s以下)を用いた場合
、接着剤溜り部80がホルダ10を貫通していると、接着剤がホルダ10の光軸方向の下
端面より漏洩してしまう場合がある。この点において、本実施形態では、接着剤溜り部8
0に底部81が設けられるため、接着剤がホルダ10の光軸方向の下端面より漏洩するこ
とを防止することができる。
(4)本実施形態では、周方向に隣り合う磁石20にそれぞれ設けられた接着剤溜り部
80と切込み部18とが互いに連通する構成である。この構成によれば、磁石20とホル
ダ10との接合強度が向上するため、ホルダ10に対して磁石20がかたつくことを抑制
することができる。その上、接着剤を充填する際に、接着剤溜り部80と切込み部18と
を同時に充填することができるため、レンズ駆動装置1の製造工程を簡略化することがで
きる。
(5)本実施形態では、接着剤が、磁石20の角部21の一部を覆うように充填される
構成である。この構成によれば、角部21を覆う接着剤が、磁石20がホルダ10に対し
て移動するのを規制する役割を果たすため、ホルダ10に対する磁石20のがたつきを抑
制することができる。
(6)本実施形態では、ホルダ10を樹脂材料にて成形される構成である。この構成に
よれば、例えば、ホルダを金属材料によって形成する場合と比較して、ホルダ10の重量
を低減することができる。したがって、レンズ駆動装置1において、ホルダ10を移動す
るのに必要な電流を低減することができるとともに、レンズ駆動装置1の駆動時における
ホルダ10の移動の応答性を向上させることができる。
その上、接着剤溜り部80を構成する凹部15及び切込み部18は、光軸方向に沿って
形成される構成である。この構成によれば、凹部15及び切込み部18がホルダ10の側
面に形成される場合、即ち、凹部15及び切込み部18が径方向に沿って形成される場合
と比較して、ホルダ10を成形する金型を簡略な構成とすることが可能である。即ち、凹
部15及び切込み部18を成形するための金型を省略することができる。
(7)本実施形態では、ホルダ10に磁石20を取り付けた後、接着剤溜り部80及び
切込み部18に接着剤を充填する。ここで、例えば、ホルダ10の第1保持面13に接着
剤を塗布した後、磁石20をホルダ10に取り付ける場合、比較的低粘度の接着剤を用い
ると、第1保持面13に塗布した後にその接着剤がホルダ10の側面に漏洩する場合があ
る。特に本実施形態では、磁石20とコイル60とが径方向に対向する構成であるため、
ホルダ10の側面に接着剤が漏洩した状態において硬化した場合、移動体1aの移動に伴
い、この漏洩した接着剤とコイル60とが接触する場合がある。その結果、この漏洩した
接着剤により移動体1aの移動時における摩擦力が大きくなってしまい、最悪の場合、移
動体1aの動作が停止してしまう。この点において、本実施形態では、ホルダ10に磁石
20を取り付けた後、接着剤溜り部80及び切込み部18に接着剤を充填するため、接着
剤が磁石20の外部及びホルダ10の側面、即ち、移動体1aの外部に漏洩することを抑
制することができる。その結果、コイル60が傷付くことを抑制することができる。
(8)本実施形態では、接着剤を充填する際に、接着剤溜り部80と切込み部18とを
同時に充填する構成である。この構成によれば、レンズ駆動装置1の製造工程を簡略化す
ることができる。その結果、レンズ駆動装置1のコストダウンを図ることができる。
(9)本実施形態では、ホルダ10に保持部12が設けられ、保持部12に磁石20が
挿入される構成である。そして、磁石20の外側面20dの径方向の位置は、ホルダ10
の側面の径方向の位置と略等しい。この構成によれば、磁石20をホルダ10の側面より
径方向の内側に設けられた開口穴に磁石20を配置する構造と比較して、磁石20とコイ
ル60との径方向の間隙を小さくすることができる。したがって、磁石20とコイル60
との磁力を向上させることができる。その上、磁石20の外側面からホルダ10の側面ま
での幅をなくすことができるため、移動体1aの径方向の幅を小さくすることができる。
また、ホルダ10の側面に磁石20を固定した場合と比較して、ホルダ10に対する磁石
20の接合強度を向上させることができる。したがって、ホルダ10に対する磁石20の
がたつきを抑制することができる。
(10)本実施形態では、磁石20にネオジウム磁石を用いている。これにより、例え
ば、フェライト磁石を用いた場合と比較して、同じ磁力において、磁石20の体積を小さ
くすることができる。その結果、移動体1aの小型化を図ることができる。
(11)本実施形態では、レンズ駆動装置1を携帯電話のカメラモジュールに搭載する
構成である。ここで、特に携帯電話等の携帯機器においては、これら機器の落下等により
、レンズ駆動装置1に外部衝撃が加わる場合がある。この場合、光軸方向に移動可能な移
動体1aにその外部衝撃が大きく加わってしまう。その結果、ホルダ10と磁石20との
接合部分に力が加わることにより、ホルダ10に対する磁石20のがたつきが発生する場
合がある。この点において、本実施形態では、切込み部18に充填された接着剤により、
周方向に隣り合う磁石20を互いに接合する構造、及び接着剤溜り部80に充填された接
着剤により、ホルダ10と磁石20とを接合する構造としているため、ホルダ10と磁石
20との接合強度を向上させている。その結果、外部衝撃によるホルダ10に対する磁石
20のがたつきの発生を抑制することができるため、上記携帯機器に本実施形態のレンズ
駆動装置1を搭載することは好適である。
(その他の実施形態)
本発明は、上記に例示した実施形態に限定されることなく、以下のように変更すること
もできる。
・本実施形態のレンズ駆動装置1では、携帯電話に搭載されるカメラモジュールに適用
されたが、本発明の適用範囲はこれに限定されることはない。例えば、他の携帯機器に搭
載されたカメラモジュールに適用されてもよい。
・本実施形態のレンズ駆動装置1では、接着剤溜り部80が第2保持面14によって底
部を有する構成であったが、本発明の接着剤溜り部80の形状は、これに限定されること
はない。例えば、接着剤溜り部80は、ホルダ10を光軸方向に貫通する貫通孔であって
もよい。この場合、接着剤を比較的高粘度(例えば、粘度が100Pa・sより高い)の
ものを使用する際に好適である。即ち、比較的高粘度の接着剤では、接着剤溜り部に底部
が形成されると、接着剤を充填する際に、接着剤溜り部に予め存在する空気がホルダ10
の外部に排出することができない場合があるが、接着剤溜り部がホルダ10を光軸方向に
貫通するため、接着剤を充填する前に接着剤溜り部に存在する空気は、この貫通孔を通り
ホルダ10の外部に排出される。したがって、接着剤溜り部80に充填された接着剤内に
空気が介在することによる磁石20とホルダ10との接合強度の低下を抑制することがで
きる。したがって、接着剤の粘度が100Pa・s以下の場合、底部を有する接着剤溜り
部80を形成し、接着剤の粘度が100Pa・sより高い場合、貫通孔を有する接着剤溜
り部80を形成することが望ましい。
・本実施形態のレンズ駆動装置1では、接着剤溜り部80が磁石20の角部21と凹部
15との間によって構成されたが、接着剤溜り部80の構成は、これに限定されることは
ない。例えば、図8に示すように、接着剤溜り部80は、磁石20の側面20aと径方向
に対向する第1保持面13の側面13aとの間に設けられてもよい。なお、図8では、接
着剤溜り部80の個数が2個であったが、この接着剤溜り部80の個数は、これに限定さ
れることなく、1個でも3個以上であってもよい。
・本実施形態のレンズ駆動装置1では、接着剤溜り部80と切込み部18とが互いに連
通した構成であったが、接着剤溜り部80と切込み部18との位置関係は、これに限定さ
れることはない。例えば、図8に示すように、接着剤溜り部80と切込み部18とが連通
しない構成であってもよい。この場合、切込み部18は、周方向に隣り合う磁石20の側
面20a及び側面20b,20cを連通する構成となる。
・本実施形態のレンズ駆動装置1では、ホルダ10に接着剤溜り部80及び切込み部1
8の両方ともが設けられたが、ホルダ10の形状は、これに限定されることはない。例え
ば、図9に示すように、ホルダ10に接着剤溜り部80のみが構成されてもよい。この構
成により、接着剤溜り部80が設けられない場合と比較して、接着剤溜り部80が設けら
れた場合では、接着剤による磁石20とホルダ10との接合面積が大きくなる。したがっ
て、接着剤溜り部80に充填された接着剤によって、磁石20とホルダ10との接合強度
を向上させることができる。その結果、ホルダ10に対する磁石20のがたつきを抑制す
ることができる。また、図10に示すように、ホルダ10に切込み部18のみが形成され
る構成であってもよい。この構成により、上記実施形態の効果(1)を奏することはでき
る。また、図9及び図10に示すレンズ駆動装置1の構成であっても、ホルダ10に磁石
20を取り付けた後、接着剤溜り部80もしくは切込み部18に接着剤を充填する。これ
らの構成により、上記実施形態の効果(7)をそれぞれ奏することはできる。
・本実施形態のレンズ駆動装置1では、切込み部18が、周方向に隣り合う磁石20の
片側の側面のみを連通する構成であったが、切込み部18の構成は、これに限定されるこ
とはない。例えば、図11に示すように、周方向に隣り合う磁石20の両側の側面を互い
に連通する構成であってもよい。具体的には、周方向に隣り合う凹部15の間の箇所であ
る4箇所の全てを切込み部18によって連通する構成であってもよい。即ち、切込み部1
8は、周方向に隣り合う磁石のそれぞれ接着剤溜り部80を互いに連通する構成であって
もよい。これにより、切込み部18に充填された接着剤によって、4つの磁石20は、周
方向に隣り合う磁石の全てを互いに接合することにより、一の剛体となる。この構成によ
れば、全ての磁石20が周方向に隣り合う磁石ががたつくことを抑える役割を果たすため
、ホルダ10に対する磁石20のがたつきをさらに抑制することができる。また、凹部1
5が形成されていない場合では、図12に示すように、周方向に隣り合う保持部12の間
の箇所である4箇所の全てを切込み部18によって連通する構成であってもよい。
・本実施形態のレンズ駆動装置1では、ホルダ10に保持部12が設けられたが、ホル
ダ10の形状は、これに限定されることはない。例えば、ホルダ10に保持部12が設け
られず、ホルダ10の側面に磁石20が固定される形状であってもよい。また、ホルダ1
0の側面より径方向の内側に開口穴を設けて、磁石20を挿入する形状であってもよい。
・本実施形態のレンズ駆動装置1では、接着剤溜り部80及び切込み部18が光軸方向
に沿って設けられる構成であったが、接着剤溜り部80の構成及び切込み部18の形状は
、これに限定されることはない。例えば、接着剤溜り部80及び切込み部18は、光軸方
向に向かい径方向に傾斜する形状であってもよい。
・本実施形態のレンズ駆動装置1では、接着剤溜り部80及び切込み部18は、ホルダ
10の端面に設けられたが、接着剤溜り部80及び切込み部18の位置は、これに限定さ
れることはない。例えば、接着剤溜り部80及び切込み部18は、ホルダ10の側面に設
けられてもよい。
・本実施形態のレンズ駆動装置1では、凹部15の光軸方向の長さH1が、第1保持面
13の光軸方向の長さH2の約半分であったが、凹部15の光軸方向の長さH1は、これ
に限定されることはない。例えば、凹部15の光軸方向の長さH1は、第1保持面13の
光軸方向の長さH2と等しく形成されてもよい。この場合、凹部15は、磁石20の角部
21が、第1保持面13に接触することを回避する逃げ部としての役割を果たす。したが
って、凹部15により、磁石20の角部21と第1保持面13との接触が回避されるため
、磁石20をホルダ10に対して精度良く取り付けることができる。即ち、凹部15は、
磁石20の角部21との接触を回避して磁石20を高精度に取り付ける役割と、接着剤溜
り部80を構成する役割とを兼用することになる。その結果、ホルダ10にこれらの役割
を別々に果たす形状を設けなくてよいため、ホルダ10の形状を簡略化することができる
・本実施形態のレンズ駆動装置1では、切込み部18が凹部15の径方向の内側と連続
する形状であったが、切込み部18の形状は、これに限定されることはない。例えば、図
11に示すように、切込み部18は、周方向に隣り合う凹部15の間を最短距離にて連結
する形状であってもよい。これにより、切込み部が他の形状の場合と比較して、切込み部
18に充填される接着剤の使用量を減少させることができる。したがって、レンズ駆動装
置1のコストダウンを図ることができる。
・本実施形態のレンズ駆動装置1の製造方法では、ステップS1において、固定体1b
を組み立てる際にシャフト50をベース30に取り付け、その後のステップS4において
移動体1aをシャフト50に挿入したが、レンズ駆動装置1の製造方法の順番は、これに
限定されることはない。例えば、ベース30に移動体1aを収容した後、移動体1aにシ
ャフト50を挿入して、シャフト50をベース30に取り付ける方法であってもよい。
本発明に係るレンズ駆動装置を具体化した実施形態について、同レンズ駆動装置の分解斜視構造を示す斜視図。 (a)同実施形態のレンズ駆動装置について、移動体がホームポジションに位置する状態の断面構造を示す断面図。(b)同実施形態のレンズ駆動装置について、移動体がオンフォーカス位置に位置する状態の断面構造を示す断面図。 (a)同実施形態のレンズ駆動装置について、ホルダの斜視構造を示す斜視図。(b)同実施形態のレンズ駆動装置について、ホルダを光軸方向の上側より見た平面構造を示す平面図。 (a)同実施形態のレンズ駆動装置について、ホルダに磁石を取り付けた状態において、光軸方向の上側より見た平面構造を示す平面図。(b)同実施形態のレンズ駆動装置について、ホルダに磁石を取り付けた状態において、径方向より見た平面構造を示す平面図。 (a)同実施形態のレンズ駆動装置について、移動体を光軸方向に沿った平面にて切った断面構造を示す断面図。(b)同実施形態のレンズ駆動装置について、(a)の破線円を拡大した拡大図。(c)同実施形態のレンズ駆動装置について、磁石、切込み部、及び接着剤溜り部の深さの関係を示す断面図。 同実施形態のレンズ駆動装置について、同レンズ駆動装置の製造工程を示すフローチャート。 同実施形態のレンズ駆動装置を搭載したカメラモジュールの構成を示す模式図。 本発明に係るレンズ駆動装置を具体化した実施形態の変形例について、同レンズ駆動装置のホルダを光軸方向から見た平面構造を示す平面図。 本発明に係るレンズ駆動装置を具体化した実施形態の他の変形例について、同レンズ駆動装置のホルダを光軸方向から見た平面構造を示す平面図。 本発明に係るレンズ駆動装置を具体化した実施形態の他の変形例について、同レンズ駆動装置のホルダを光軸方向から見た平面構造を示す平面図。 本発明に係るレンズ駆動装置を具体化した実施形態の他の変形例について、同レンズ駆動装置のホルダを光軸方向から見た平面構造を示す平面図。 本発明に係るレンズ駆動装置を具体化した実施形態の他の変形例について、同レンズ駆動装置のホルダを光軸方向から見た平面構造を示す平面図。
1…レンズ駆動装置、1a…移動体、1b…固定体、2…フィルタ、3…イメージセン
サ、4…ホール素子(位置検出素子)、5…CPU、6…ドライバ、10…ホルダ、11
…開口部、12…保持部、13…第1保持面(保持面)、13a〜13c…第1保持面を
構成する各面、14…第2保持面、15…凹部(逃げ部)、17…貫通孔、18…切込み
部(連通溝)、20…磁石、20a〜20c、20e…側面、20d…下端面、20f…
上端面、21…角部、30…ベース、31…基部、32…支柱部、40…ケース、41…
貫通孔、42…開口部、50…シャフト、60…コイル、61…第1コイル、62…第2
コイル、70…磁性板、80…接着剤溜り部、81…底部。

Claims (9)

  1. レンズを保持するとともに該レンズの光軸の方向に移動可能なホルダと、前記レンズを
    径方向から取り囲むとともに互い離間して前記ホルダに固定された複数の磁石とを備える
    レンズ駆動装置において、
    前記ホルダには、隣り合う磁石を互いに連通するとともに、接着剤が充填される連通溝
    が設けられ、
    前記連通溝に充填された前記接着剤により、前記隣り合う磁石が互いに接合される
    ことを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 請求項1に記載のレンズ駆動装置において、
    前記連通溝は、前記隣り合う磁石の間の全ての箇所に設けられ、
    前記連通溝に充填された前記接着剤により、前記隣り合う磁石の全てが互いに接合され

    ことを特徴とするレンズ駆動装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のレンズ駆動装置において、
    前記ホルダには、前記磁石の側面との間によって孔形状を構成するとともに、接着剤が
    充填される接着剤溜り部が設けられ、
    前記接着剤溜り部に充填された前記接着剤により、前記磁石は前記ホルダに対して固定
    される
    ことを特徴とするレンズ駆動装置。
  4. 請求項3に記載のレンズ駆動装置において、
    前記接着剤溜り部は、前記磁石に対応して複数設けられ、
    前記隣り合う磁石のそれぞれに設けられた接着剤溜り部は、前記連通溝により互いに連
    通する
    ことを特徴とするレンズ駆動装置。
  5. レンズを保持するとともに該レンズの光軸の方向に移動可能なホルダと、前記レンズを
    径方向から取り囲むとともに互い離間して前記ホルダに固定された複数の磁石とを備える
    レンズ駆動装置において、
    前記ホルダには、前記磁石の側面との間によって孔形状を構成するとともに、接着剤が
    充填される接着剤溜り部が設けられ、
    前記接着剤溜り部に充填された前記接着剤により、前記磁石が前記ホルダに対して固定
    される
    ことを特徴とするレンズ駆動装置。
  6. 請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置において、
    前記ホルダには、前記径方向に開口した保持部が前記磁石に対応した位置にそれぞれ設
    けられ、
    前記保持部は、前記光軸の方向に延設される保持面が設けられ、
    前記保持面には、前記磁石の角部との接触を回避する逃げ部が設けられ、
    前記接着剤溜り部は、前記逃げ部と前記磁石の前記角部の側面との間によって孔形状に
    形成される
    ことを特徴とするレンズ駆動装置。
  7. 請求項3〜請求項6のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置において、
    前記接着剤溜り部は、前記ホルダを前記光軸の方向に貫通する
    ことを特徴とするレンズ駆動装置。
  8. 請求項3〜請求項6のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置において、
    前記接着剤溜り部は、前記磁石との間において、前記光軸の方向に底部を有する開口穴
    を形成する
    ことを特徴とするレンズ駆動装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置を搭載したことを特徴とす
    るカメラモジュール。
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