JPWO2010050071A1 - 半導体レーザ素子 - Google Patents

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Abstract

半導体レーザ素子1は、活性層11と、活性層11に隣接して設けられ、かつバリア層11bの禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するn型キャリアブロック層13と、n型キャリアブロック層13に対して活性層11と反対側にn型キャリアブロック層13に隣接して設けられるn型導波層14と、n型導波層14に対して活性層11と反対側にn型導波層14に隣接して設けられ、かつn型導波層14の禁制帯幅よりも大きな禁制帯幅を有するn型クラッド層15と、活性層11に対してn型キャリアブロック層13と反対側に活性層11に隣接して設けられ、かつバリア層11bおよびn型導波層14の禁制帯幅よりも大きな禁制帯幅を有するp型クラッド層12とを備える。

Description

本発明は、通信、レーザプリンタ、レーザ医療、レーザ加工等で好適に用いられ、高効率で高出力の動作が可能な半導体レーザ素子に関する。
近年、様々な応用分野で半導体レーザ素子の高出力化が切望されている。半導体レーザ素子の高出力化を図る上では、第1に、活性層における導波モードの光強度を低減することによって、半導体レーザ素子の出射端面で発生する瞬時光学損傷(Catastrophic Optical Damage、以下略してCODと称する)を抑制することが必要である。また第2に、注入キャリアを活性層に効率的に閉じ込めることによって、半導体レーザ素子の温度特性を高めることが必要である。
図3A〜図3Dは、従来技術の半導体レーザ素子の一例を示す図である。図3A〜図3Dに示す半導体レーザ素子2は、周知の分離閉じ込め構造(Separate Confinement Heterostructure、以下、略してSCH構造と称する)の半導体レーザ素子であり、活性層21が1つの量子井戸層21aとその量子井戸層21aを挟む2つのバリア層21bとで構成されている例を示す。図3Aは半導体レーザ素子2の断面図であり、図3Bは半導体レーザ素子2の各層に対応した禁制帯幅の分布図であり、図3Cは半導体レーザ素子2の各層に対応した屈折率の分布図であり、図3Dは半導体レーザ素子2の導波モードを示すグラフである。図3B〜図3Dにおいて、横軸は、半導体レーザ素子2の厚み方向の位置を示している。
SCH構造の半導体レーザ素子2は、n−GaAsから成る半導体基板(不図示)の上に、n型クラッド層(n−AlGaAs)22、量子井戸層21aおよびバリア層21bから成る活性層(GaAs/AlGaAsの単一量子井戸層)21、p型クラッド層(p−AlGaAs)23が順次積層されて形成される。なお、図3B〜図3Dにおいて、n型クラッド層22はT10〜T11に、量子井戸層21aはT12〜T13に、バリア層21bはT11〜T12およびT13〜T14に、p型クラッド層23はT14〜T15にそれぞれ対応する。
このようなSCH構造の半導体レーザ素子2では、キャリア閉じ込めを行う各クラッド層22,23自体が、導波モードの閉じ込めを担うように構成されている。このように、キャリアを閉じ込めるための構造が、同時に導波モードを決定づける構造となっているため、SCH構造の半導体レーザ素子2では、活性層21における導波モードの光強度を自由に低減することができないという問題がある。すなわち、半導体レーザ素子2を高出力で動作させることを制限している出射端面でのCODの発生を抑制するように、半導体レーザ素子2を設計することが困難という問題がある。
このようなSCH構造の半導体レーザ素子2における問題を克服し、活性層における導波モードの光強度を自由に設計することを目的として提案された完全分離閉じ込め構造(Decoupled Confinement Heterostructure、以下、略してDCH構造と称する)の半導体レーザ素子3が、たとえば特許第3658048号公報に開示されている。
図4A〜図4Dは、DCH構造の半導体レーザ素子3を示す図である。図4Aは半導体レーザ素子3を示す断面図であり、図4Bは半導体レーザ素子3の各層に対応した禁制帯幅の分布図であり、図4Cは半導体レーザ素子3の各層に対応した屈折率の分布図であり、図4Dは半導体レーザ素子3の導波モードを示すグラフである。図4B〜図4Dにおいて、横軸は、半導体レーザ素子3の厚み方向の位置を示している。
DCH構造の半導体レーザ素子3は、n−GaAsから成る半導体基板(不図示)の上に、n型クラッド層(n−AlGaAs)36、n型導波層(n−AlGaAs)34、n型キャリアブロック層(n−AlGaAs)32、量子井戸層31aおよびバリア層31bから成る活性層(GaAs/AlGaAsの単一量子井戸層)31、p型キャリアブロック層(n−AlGaAs)33、p型導波層(n−AlGaAs)35、p型クラッド層(p−AlGaAs)37が順次積層されて形成される。なお、図4B〜図4Dにおいて、n型クラッド層36はT20〜T21に、n型導波層34はT21〜T22に、n型キャリアブロック層32はT22〜T23に、活性層31はT23〜T24に、p型キャリアブロック層33はT24〜T25に、p型導波層35はT25〜T26に、p型クラッド層37はT26〜T27にそれぞれ対応する。
このようなDCH構造の半導体レーザ素子3では、図4Bに示すように、高駆動電流注入に伴う活性層の温度上昇によって各キャリアブロック層32,33を超えてオーバーフローしたキャリアは、各キャリアブロック層32,33よりも低い禁制帯幅を有する各導波層34,35に分布することになる。一旦オーバーフローしたキャリアは、各キャリアブロック層32,33による高いポテンシャル障壁によって活性層31内への逆拡散が阻止される。そのため、活性層31へのキャリア閉じ込めの効率が低下し易くなるという問題がある。
特に、半導体レーザ素子3が、AlGaAs、InGaAs、およびInGaAsPなどのIII−V族化合物半導体によって形成される場合には、電子とホールとの有効質量の差に起因して、すなわち電子はホールに対して有効質量が小さいので、活性層31内において、電子のキャリア密度がホールのキャリア密度に対して相対的に高くなる。換言すれば、活性層31内からオーバーフローするキャリアは、ホールに対して電子の方が多くなる。したがって半導体レーザ素子3においては電子の閉じ込めの効率が低下し易くなるという問題がある。
本発明の目的は、出射端面でのCODの発生を抑制し、かつ活性層へのキャリア閉じ込めを確実にすることによって、高効率かつ高出力である半導体レーザ素子を提供することである。
本発明は、量子井戸層およびバリア層から成る活性層と、
前記活性層に隣接して設けられ、かつ前記バリア層の禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するn型キャリアブロック層と、
前記n型キャリアブロック層に対して前記活性層と反対側に前記n型キャリアブロック層に隣接して設けられるn型導波層と、
前記n型導波層に対して前記活性層と反対側に前記n型導波層に隣接して設けられ、かつ前記n型導波層の禁制帯幅よりも大きな禁制帯幅を有するn型クラッド層と、
前記活性層に対して前記n型キャリアブロック層と反対側に前記活性層に隣接して設けられ、かつ前記バリア層およびn型導波層の禁制帯幅よりも大きな禁制帯幅を有するp型クラッド層とを備える半導体レーザ素子である。
また本発明は、前記n型クラッド層の屈折率は、前記p型クラッド層の屈折率よりも大きいことを特徴とする。
また本発明は、前記n型キャリアブロック層の層厚Tは、10nm≦T≦30nmであることを特徴とする。
本発明によれば、キャリアを活性層内に閉じ込めるための構造が、充分な厚さを有するp型クラッド層と、極めて薄いn型キャリアブロック層とによって構成されているので、高駆動電流注入に伴う活性層の温度上昇によってオーバーフローした電子を確実に活性層内に閉じ込めるとともに、活性層で発生した光がn型キャリアブロック層を通過し易くすることができる。
すなわち、活性層内へのキャリア閉じ込め効率を高く維持するとともに、キャリア閉じ込め構造とは独立して光閉じ込め構造を構成することで、導波モードを広げて、活性層における導波モードの光強度を低減することができるので、出射端面でのCODの発生を抑制することができる。したがって、高効率かつ高出力である半導体レーザ素子を実現することができる。
本発明の目的、特色、および利点は、下記の詳細な説明と図面とからより明確になるであろう。
本発明の実施の形態に係る半導体レーザ素子1の断面図である。 半導体レーザ素子1の各層11〜15に対応した禁制帯幅の分布図である。 半導体レーザ素子1の各層11〜15に対応した屈折率の分布図である。 半導体レーザ素子1の各層11〜15における導波モードを示すグラフである。 本実施例の半導体レーザ素子1の出力特性を示す図である。 半導体レーザ素子2の断面図である。 半導体レーザ素子2の各層に対応した禁制帯幅の分布図である。 半導体レーザ素子2の各層に対応した屈折率の分布図である。 半導体レーザ素子2の導波モードを示すグラフである。 半導体レーザ素子3を示す断面図である。 半導体レーザ素子3の各層に対応した禁制帯幅の分布図である。 半導体レーザ素子3の各層に対応した屈折率の分布図である。 半導体レーザ素子3の導波モードを示すグラフである。
以下図面を参考にして本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
図1Aは本発明の実施の形態に係る半導体レーザ素子1の断面図であり、図1Bは半導体レーザ素子1の各層11〜15に対応した禁制帯幅の分布図であり、図1Cは半導体レーザ素子1の各層11〜15に対応した屈折率の分布図であり、図1Dは半導体レーザ素子1の各層11〜15における導波モードを示すグラフである。図1B〜図1Dにおいて、横軸は、半導体レーザ素子1の厚み方向の位置を示している。本実施の形態の半導体レーザ素子1は、III−V族化合物半導体によって形成される。
半導体レーザ素子1は、半導体基板19の上に、n型クラッド層15、n型導波層14、n型キャリアブロック層13、活性層11、p型クラッド層12が順次積層されて形成されている。活性層11は、図1Aに示すように、1つの量子井戸層11aと、その量子井戸層11aを挟み、量子井戸層11aの禁制帯幅よりも大きな禁制帯幅を有する2つのバリア層11bとから成る。なお、図1B〜図1Dにおいて、n型クラッド層15はT0〜T1に、n型導波層14はT1〜T2に、n型キャリアブロック層13はT2〜T3に、活性層11はT3〜T4に、p型クラッド層12はT4〜T5にそれぞれ対応する。
本実施の形態の半導体レーザ素子1は、前述のように単一量子井戸(SQW、Single Quantum Well)構造であるが、量子井戸層が複数設けられる多重量子井戸(MQW、Multi Quantum Well)構造であっても良い。
p型クラッド層12の上には、電流狭窄層16、第1p型コンタクト層17および第2p型コンタクト層18が形成されている。さらに、図示しないが、半導体基板19下面側および第2p型コンタクト層18の上面側には、それぞれオーミック電極が形成されている。第2p型コンタクト層18は、このオーミック電極とのオーミック性を得るために、高濃度のドーピングを施すことによって形成されている。
以下、半導体レーザ素子1について詳細に説明する。
p型クラッド層12は、バリア層11bの禁制帯幅よりも大きな禁制帯幅を有するように形成される。また、n型キャリアブロック層13は、バリア層11bの禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するように形成される。半導体レーザ素子1は、このような構成を有することによって、注入されたキャリアを活性層11内に効率良く閉じ込めることができる。
また、p型クラッド層12は、十分に厚い層厚を有するように形成される。したがって、高駆動電流注入に伴い活性層の温度が上昇し、活性層11内に閉じ込められている電子がp型クラッド層12へオーバーフローした場合に、そのオーバーフローした電子を一定の確率で活性層11内に逆拡散させることができる。
n型キャリアブロック層13は、活性層11内で発生した光がn型キャリアブロック層13を容易に通過することができる厚さ、すなわち導波モードに与える影響を極めて小さくし、且つキャリアのトンネル現象が発生しない厚さに形成される。
このように、n型キャリアブロック層13が極めて薄く形成されているので、たとえn型キャリアブロック層13の屈折率が活性層11の屈折率に対して小さい場合でも、活性層11内で発生した光が容易にn型キャリアブロック層13を通過することができる。キャリア閉じ込めから独立したn型導波層およびn型クラッド層を適性に選ぶことによって活性層11内に導波モードが集中することを防止することができる。このように、導波モードを広げることによって、活性層31における導波モードの光強度を減少させることができるので、出射端面におけるCODの発生を抑制することができる。したがって、半導体レーザ素子1を高出力で動作させることができる。
特に、半導体レーザ素子1が、AlGaAs、InGaAs、およびInGaAsPなどのIII−V族化合物半導体によって形成される場合には、電子とホールとの有効質量の差に起因して、すなわち電子はホールに対して有効質量が小さいので、活性層11内において、電子のキャリア密度がホールのキャリア密度に対して相対的に高くなる。換言すれば、活性層11内からオーバーフローするキャリアは、ホールに対して電子の方が多くなる。
III−V族化合物半導体における電子とホールとの有効質量については、たとえば次の文献(1)〜(4)に記載される。
(1)Sadao Adachi, J. Appl. Phys., 58(3), R1-29, 1985.
(2)Sadao Adachi, J. Appl. Phys., 53(12), p. 8775-8792, 1982.
(3)Sadao Adachi, "Properties of Aluminium Gallium Arsenide", published
by INSPEC, 1993 p. 58-72.
(4)Sadao Adachi, "Physical Properties of III-V Semiconductor Compounds:
InP, InAs, GaAs, GaP, InGaAs, and InGaAnP", published by John Wiley & Sons
Inc., 1992 p. 277-278.
III−V族化合物半導体によって形成される本発明に係る半導体レーザ素子1では、活性層11を前述するようなp型クラッド層12とn型キャリアブロック層13とで挟む構成を採用することによって、活性層11からオーバーフローした電子を活性層11内に逆拡散させることができるので、活性層11内におけるキャリアの閉じ込め効率を確実に高くすることができる。
このとき、たとえばn型キャリアブロック層13を、p型クラッド層12の禁制帯幅よりも大きな禁制帯幅を有するように形成しておくことで、ホールの閉じ込め効率も高くすることができるので、活性層11内におけるキャリアの閉じ込め効率をより確実に高くすることができる。
n型キャリアブロック層13は、その層厚Tが10nm≦T≦30nmとなるように形成されることが好ましい。層厚Tを30nm以下に形成しておくことで、n型キャリアブロック層13が導波モードに与える影響を効果的に低減して、活性層11で発生した光を効果的にn型導波層14の方へ導くことができる。また、層厚Tを10nm以上に形成しておくことで、n型キャリアブロック層13の空乏化およびトンネル効果に起因して、ホールの閉じ込め機能が損なわれることを防止することができる。
前述するように、n型キャリアブロック層13およびp型クラッド層12によって、活性層11内にキャリアを効率的に閉じ込めることができるので、n型導波層14およびn型クラッド層15は、キャリア閉じ込め構造とは独立して設計することができる。
n型導波層14は、n型クラッド層15およびp型クラッド層12の禁制帯幅よりも小さな禁制帯幅を有するように形成される。III−V族化合物半導体では、禁制帯幅が大きくなるほど屈折率が小さくなるので、n型クラッド層15およびp型クラッド層12の屈折率は、n型導波層14の屈折率よりも小さくなる。したがって、活性層11およびn型キャリアブロック層13が充分に薄く、導波モードへの影響が無視できるとき、実効的な屈折率分布は図1Cに示すように、活性層11からn型導波層14までの各層が、n型クラッド層15およびp型クラッド層12に対して高屈折率部となる。これにより、活性層11で発生した光は、その高屈折率部内に拡がって伝搬することになる。すなわち、活性層11内における導波モードの光強度を減少させることができるので、出射端面におけるCODの発生を抑制することができる。したがって、半導体レーザ素子1を高出力で動作させることができる。
図1Cに示すように、n型クラッド層15は、p型クラッド層12の屈折率よりも大きな屈折率を有するように形成されるのが好ましい。これにより、導波モードをn型半導体によって形成されている方へシフトさせることができる。換言すれば、n型半導体によって形成されている層と導波モードとがオーバーラップする割合を高めることができる。
一般に、半導体レーザ素子では、フリーキャリア吸収に起因して内部損失が発生し、このフリーキャリア吸収は、p型半導体層よりもn型半導体層の方が小さいことが知られている。したがって、導波モードとn型半導体層によって形成される層とがオーバーラップする割合が高くなるように、たとえば90%以上となるように半導体レーザ素子1を設計することによって、内部損失を可及的に低減して、スロープ効率を高めることができる。したがって、半導体レーザ素子1を高効率かつ高出力で動作させることができる。
(実施例)
半導体レーザ素子1は、半導体基板(n−GaAs)19の上に、n型クラッド層(n−Al0.37Ga0.63As、厚み:3.5μm)15、n型導波層(n−Al0.30Ga0.70As、厚み:0.4μm)14、n型キャリアブロック層(n−Al0.60Ga0.40As、厚み:0.013μm)13、活性層(SQW:単一量子井戸、In0.11Ga0.89As/Al0.30Ga0.70As、量子井戸層厚:0.006μm/バリア層厚:0.05μm)11、p型クラッド層(p−Al0.50Ga0.50As、厚み:1.1μm)12が順次積層されて形成されている。
また、p型クラッド層12の上には、電流狭窄層(n−GaAs、厚み:0.3μm)16、第1p型コンタクト層(p−GaAs、厚み:1.7μm)17および第2p型コンタクト層(p−GaAs、厚み:0.3μm)18が形成されている。
このような構造を有する半導体レーザ素子1は、分子線エピタキシー(MBE、Molecular Beam Epitaxy)または有機金属気相成長法(MOCVD、Metal Organic Chemical Vapor Deposition)などのエピタキシャル成長によって作製することが可能である。なお、本実施例の半導体レーザ素子1は、MOCVDによって作製されている。
本実施例の半導体レーザ素子1は、図1Dに示すように、導波モードの殆どが、内部損失が相対的に小さいn型半導体で形成された層を伝搬していることが判る。具体的には、導波モードとn型半導体層によって形成される層とがオーバーラップする割合は90%以上に達している。
図2は、本実施例の半導体レーザ素子1の出力特性を示す図である。半導体レーザ素子1は、電流注入ストライプ幅が100μm、共振器長が4mm、AR/HR反射率が2.5/98%となるように作製されている。15℃、連続注入(CW)の運転条件において、図2に示すように、最大出力が17W以上となることが確認された。また、注入電流が1〜8Aの間において、スロープ効率が1.1となることが確認されており、本発明が目的としている高効率で高出力の動作が可能な半導体レーザ素子1であることが確認される。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。

Claims (3)

  1. 量子井戸層およびバリア層から成る活性層と、
    前記活性層に隣接して設けられ、かつ前記バリア層の禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するn型キャリアブロック層と、
    前記n型キャリアブロック層に対して前記活性層と反対側に前記n型キャリアブロック層に隣接して設けられるn型導波層と、
    前記n型導波層に対して前記活性層と反対側に前記n型導波層に隣接して設けられ、かつ前記n型導波層の禁制帯幅よりも大きな禁制帯幅を有するn型クラッド層と、
    前記活性層に対して前記n型キャリアブロック層と反対側に前記活性層に隣接して設けられ、かつ前記バリア層およびn型導波層の禁制帯幅よりも大きな禁制帯幅を有するp型クラッド層とを備える半導体レーザ素子。
  2. 前記n型クラッド層の屈折率は、前記p型クラッド層の屈折率よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  3. 前記n型キャリアブロック層の層厚Tは、10nm≦T≦30nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体レーザ素子。
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