JPWO2010041463A1 - 基地局装置及び測距方法 - Google Patents
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Abstract
測距にIR—UWBを用いた場合でも、所望のタグからの反射信号と不要波とを容易に識別することができ、測距の精度を向上させることができる測距装置及び測距方法を提供する。基地局を識別するためのPビット(Pは自然数)からなる符号列で示されるリーダIDと、無線端末を識別するためのQビット(Qは自然数)からなる符号列で示されるタグIDとを用い、P個のパルスを含み、リーダIDを示すPビットの各々が1か0かによって各パルスがオンオフ変調されるユニークワードを生成し、ユニークワードを2×M個含むフレームを生成し、フレームをQ個含むバーストを生成し、バーストを複数個含む送信信号を出力し、無線端末が前記タグIDを示すQビットの各々が1か0かに基づいて送信信号をASK変調した信号を、送信クロック周期のM分の1(Mは1以上の整数)ずつ位相の異なるタイミングで、サンプリング受信する。
Description
本発明は、例えばUWB(Ultra Wide Band)無線等の無線技術を利用する無線測距システムにおける、無線端末との距離を測定する基地局装置及び測距方法に関する。
無線測距システムでは、タグ等の無線端末と、リーダ等の基地局との間において無線通信を行い、無線端末の識別符号(識別ID)が多重された反射信号を基地局において受信し、その伝搬時間や方向等を検出する。これにより、無線端末と基地局の間の距離測定や、無線端末の位置測定を行う。このような無線測距システムでは、測定結果の信頼性や精度を高めるために、測定に用いる電波の特性を考慮してシステムを構成する必要がある。
従来のUWB無線を用いた測距装置としては、特許文献1に示されているように、IEEE802.15.4aパケットを用いて、通信動作、測距(レンジング)動作及びパッシブレーダ動作(電波伝搬環境内の変化又は動きを検出すること、及び物体を追跡すること)を実行するものが知られている。この特許文献1で用いられる送信フォーマットを図1に示す。リーダは、電波伝搬環境内のタグの位置及び動きを、IEEE802.15.4aパケットに含まれる特定のプリアンブル構造を用いることによって検出する。
1つのプリンアブルを含むパケットの系列がリーダにより受信され、各パケット内のプリアンブルが逆拡散される。そして、基準マルチパスプロファイルが更新されると共に、現時点で受信されているパケットの「現在のマルチパスプロファイル」が得られる。この「現在のマルチパスプロファイル」を「基準マルチパスプロファイル」と比較することにより、その電波伝播環境内の物体が検出される。また、グラウンドスキャッタ(Ground Scatter)、すなわち、壁面等がない開放地において反射波として最も強い大地反射波が除去され、物体の位置、動き等が検出される。
また、この先行文献には、UWB測距装置をパッシブレーダに応用するために、受信したパケットに後続する各パケット内のプリアンブルから、各パケットの「現在のマルチパスプロファイル」を求め、求めた各パケットの「現在のマルチパスプロファイル」を「基準マルチパスプロファイル」と比較する方式が示されている。
従来の構成で仮定されているグラウンドスキャッタは、大地反射であるため、リーダが受信する信号の大多数を大地反射波が占める場合、リーダにおいて大地反射波は、パッシブタグからの反射信号よりも遅延量の大きい信号として検出される。また、リーダ、タグの高さが決定されている場合には、幾何学的な関係に基づいて、特定の時間領域の遅延プロファイルを容易に除去することができる。
しかしながら、現実には、パッシブ方式又はセミパッシブ方式では、IDを検出すべきタグ(所望タグ)よりもリーダに近接している壁からの反射波が存在するような電波伝搬環境や、複数のタグが存在するような電波伝搬環境が想定されている。このような電波伝搬環境では、リーダに最も早く到着する先頭波を検出しても、検出した先頭波が、必ずしも所望のタグからの反射信号とは限らない。すなわち、先頭波が不要波である可能性がある。特に、測距にIR―UWBを用いる場合には、不要波と、タグからの反射信号とが複数のパルスとして順次到来するため、先頭波を検出してもタグからの反射信号と不要波とを容易に識別することができない。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、測距にIR―UWBを用いた場合でも、所望のタグからの反射信号と不要波とを容易に識別することができ、測距の精度を向上させることができる基地局装置及び測距方法を提供することを目的とする。
本発明の基地局装置は、基地局装置を識別するためのPビット(Pは自然数)からなる符号列で示されるリーダIDと、無線端末を識別するためのQビット(Qは自然数)からなる符号列で示されるタグIDとを用いる無線測距システムにおける基地局装置であって、P個のパルスを含み、前記リーダIDを示すPビットの各々が1か0かによって各パルスがオンオフ変調されるユニークワードを生成し、前記ユニークワードを2×M個含むフレームを生成し、前記フレームをQ個含むバーストを生成し、前記バーストを複数個含む送信信号を出力するパルス発生手段と、前記無線端末が前記タグIDを示すQビットの各々が1か0かに基づいて前記送信信号を変調した信号を、送信クロック周期のM分の1(Mは1以上の整数)ずつ位相の異なるタイミングで、サンプリング受信する受信手段と、を具備する構成を採る。
本発明の測距方法は、基地局装置を識別するためのPビット(Pは自然数)からなる符号列で示されるリーダIDと、無線端末を識別するためのQビット(Qは自然数)からなる符号列で示されるタグIDとを用いる無線測距システムの前記基地局装置における測距方法であって、P個のパルスを含み、前記リーダIDを示すPビットの各々が1か0かによって各パルスがオンオフ変調されるユニークワードを生成し、前記ユニークワードを2×M個含むフレームを生成し、前記フレームをQ個含むバーストを生成し、前記バーストを複数個含む送信信号を出力し、前記無線端末が前記タグIDを示すQビットの各々が1か0かに基づいて前記送信信号をASK変調した信号を、送信クロック周期のM分の1(Mは1以上の整数)ずつ位相の異なるタイミングで、サンプリング受信するようにした。
本発明によれば、測距にIR―UWBを用いた場合でも、所望のタグからの反射信号と不要波とを容易に識別することができ、測距の精度を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図2(a)は、電波伝搬環境の一例を示す概略図である。基地局であるリーダ201から送出された電波は、所望タグ(TAG1)202においてそのタグ自身を識別するためのタグIDが付加された後、再びリーダで反射信号として受信されることが望まれる。しかしながら、実際の電波伝搬環境には、所望タグの他にも数々の反射体が存在する。反射体としては、例えば、他のタグ(TAG2)203、壁面204、リーダの近くに存在する反射物205、リーダから遠くに存在する反射物206などがある。これらの反射体からの反射波は、リーダ201で観測される遅延プロファイル上においては、それぞれ異なる遅延プロファイルのピークとして検出される。
リーダ201が送信する送信信号は、図2(b)に示すように周期的に送出されるパルス列210を有する。これに対して、リーダ201が受信した信号の遅延プロファイル上では、図2(c)に示すように、近接した反射物205の反射波を示すピーク211、TAG1からの反射波を示すピーク212、遠方の反射物206の反射波を示すピーク213、TAG2からの反射波を示すピーク214が検出される。図2(c)は一例であるが、この図に示すように、最もレベルの大きい先頭波のピーク211が、所望タグからの反射波(TAG1のタグIDが付加された信号)ではないことがありうる。
図2(c)の場合は、先頭波211は、近接した反射物205からの反射波であるため、この信号を除去する必要がある。また、タグも複数あるため、所望のタグIDが付加された反射波(ピーク212)と他のタグIDが付加された反射波(ピーク214)とは、これらの遅延時間を用いて分離する必要がある。
図3は、本発明の実施の形態に係る測距装置の構成を示すブロック図である。図3において、タグ300は、タグ受信アンテナ301、タグ送信アンテナ302を有する。なお、これらのアンテナは、分配器やサーキュレータ等を用いて共用化してもよい。リーダ310から送出された送信信号、例えば、IR−UWBパルス列信号は、タグ受信アンテナ301によって受信される。
まず、タグ300の動作について説明する。タグ300のタグID付加部304は、各タグに固有の識別IDとして割り当てられたタグIDをメモリや配線論理により保持している。ASK変調部303は、タグID付加部304に保持されているタグIDを読み出し、タグIDを示す符号列(ビット“0”とビット“1”からなる符号列)を用いて、リーダから受信したパルス列信号に対して、ASK変調(Amplitude Shift Keying Modulation)をかける。タグ300は、ASK変調により得られた信号を、タグ送信アンテナ302から送出する。このASK変調部303の動作は、一般的なパッシブタグやセミパッシブタグが、リーダからの連続搬送波に対してASK変調をかけることにより、自身のタグIDをリーダへ返送する動作に類似している。
本実施の形態においては、タグ300は、リーダ310から送信されたパルス列信号に対して、タグIDを用いて下記のようにASK変調を行う。具体的には、タグIDの符号列を構成するビット“1”に対しては、リーダから送信されたパルス列をそのまま返送する。また、タグIDの符号列を構成するビット“0”に対しては、リーダから送信されたパルス列を返送しない。このような、パルス列を返送するか否かの切り替えは、例えば、下記の方法で実現できる。パッシブ方式の場合には、ASK変調部303がタグ受信アンテナ端を不整合、整合で切り替えたり、またはタグ受信アンテナ、タグ送信アンテナ間を接続又は終端したりすることにより実現できる。また、セミパッシブ方式の場合には、ASK変調部303が低雑音増幅回路(LNA:Low Noise Amplifier)又はパワーアンプの電源をオン、オフすることにより実現できる。
次に、リーダ310の動作について説明する。リーダ310のリーダID保持部313は、各リーダに固有の識別IDとして割り当てられたリーダIDをメモリや配線論理により保持している。送信パルス発生部312は、リーダID保持部313に保持されているリーダIDを読み出し、リーダIDの符号列に基づいて、OOK(On-Off-Keying)変調を行う。これにより生成されたリーダIDに対応するパルス列が、リーダ送信アンテナ311から、送信信号として周期的に送信される。
リーダ受信アンテナ314は、タグ300から返送され、タグIDが付加された反射信号(パルス列を含む)を受信する。リーダID相関演算部315は、リーダ受信アンテナ314によって受信された反射信号と、リーダID保持部313から読み出したリーダIDとのスライディング自己相関処理を行い、各周期に対応する複数の遅延プロファイルを生成する。生成された遅延プロファイルはピーク検出部316に出力される。
ピーク検出部316は、リーダID相関演算部315から出力された複数の遅延プロファイルに対してピークサーチを行い、不要波である反射波や、複数のタグから送出された反射信号を抽出する。抽出された反射波及び複数のタグから送出された反射信号は、タグID相関演算部318に出力される。
タグID保持部317は、リーダ310と予め関連付けられた、複数のタグIDをメモリや配線論理により保持している。タグID相関演算部318は、タグID保持部317に保持されている複数のタグIDの中から所望のタグIDを読み出し、読み出したタグIDと、ピーク検出部316から出力された信号との相関処理を行う。この相関処理により、タグID相関演算部318は、所望のタグIDと一致する遅延プロファイルを特定し、特定の遅延時間のピークの組を検出する。
先頭波検出部319は、所望のタグIDに対して、有意な相関のある遅延プロファイルを持つピークが複数個得られた場合、最も遅延時間の少ない遅延プロファイルのピーク(タグIDの先頭波)を検出し、検出されたピークを遅延時間測定部320に出力する。
遅延時間測定部320は、タグへの送信信号を送信した基準タイミングと、タグからの反射信号を受信したタイミングとを比較し、遅延時間、すなわち、リーダ310から送信された信号がタグ300を介して再びリーダ310に受信されるまでに要した時間を抽出する。抽出された遅延時間は距離算出部321に出力される。
距離算出部321は、遅延時間測定部320から出力された遅延時間を用いて、タグとリーダとの距離を算出する。
図4は、図3に示したリーダ310が送信する送信フォーマットの一例を示す図である。図4(a)は、リーダ送信アンテナ311から送信されるパルス列を示す。これは、送信パルス発生部312が、リーダID保持部313に保持されているリーダIDの符号列に基づいてOOK変調を行うことにより生成したパルス列である。これにより、リーダIDに対応するパルス列が周期的に送信される。
図4(a)では、リーダIDが128個のパルスを用いて表される場合を仮定しているが、複数のリーダIDを一意に区別できるものであればパルス数には特に限定はない。パルス数の決定の基準は、システムに収容されるリーダ数に対応する。また、リーダIDとして信号処理利得を得る必要がある場合には、自己相関の高いPN符号やGOLD符号が用いられる。ここでは、リーダIDを表現する128パルスの系列をユニークワード(以下、「UW」という)と呼ぶ。図4(b)に示すように、UWは必ずn個(nは2以上)が一セットになって処理される。ここでは、この一セットをフレームと呼ぶ。
以下、1フレーム内のn個(本実施の形態では16個)のUWが一セットになって処理される理由について説明する。リーダとタグとの間では、それぞれの動作の基準となる原振が位相同期しておらず、すなわち、非同期である。また若干の周波数誤差が生じる。従って、リーダからの送信信号を受信したタグは、リーダからの送信信号に含まれるUWと、反射信号に付加するタグIDとを同期した状態で送出するとは限らない。
また、UWBパルス列のパルス幅は送信クロック周期と同じであり、オーバーサンプリングすることができない。したがって、タグからの反射波を確実にサンプリングするためには、受信サンプリングタイミングを送信クロックの周期に対して位相シフトしてから、反射波をサンプリングすることが好ましい。特に、IR−UWBにおいて、パルスの周波数帯域幅が制限されている場合には、受信信号の波形が方形波に比較して三角波のような形状となるため、受信信号を位相シフトしてサンプリングすることは有効である。
これを実現するためには、リーダが、位相シフトされた受信信号をサンプリングできるような構成にすればよい。つまり、送信クロック周期の整数分の1ずつ、受信信号を位相シフトさせてサンプリングができるように、n個のUWからなるセットを整数回送出する。例えば、位相シフト量をクロック周期の8分の1にする場合には、リーダ及びタグの非同期に対応する2回と、位相シフトに対応する8回の乗算として、n=2×8=16個のUWが1セットとして送信される。この1セットの連続信号が、図4(c)のフレームである。
タグは、このフレーム1つに対して、1ビット分のASK変調を行う。例えば、128ビットのタグIDをタグが送信する場合には、128フレームからなるパルス列の連続信号を送信することが必要となる。図4(d)は、タグIDを送信するのに必要な128フレームを、1つのバーストとして表したものである。タグは、1つのバーストを用いてタグIDを1回送出することができる。なお、1つのバーストを構成するフレーム数は、タグIDを構成する複数のビット全てを送信することができれば、128に限定されない。
このようにして、リーダは、1つのバースト当たり、128パルス×16UW×128フレームのパルス列を繰り返し送信し、このバーストを用いてタグIDの処理を行うことができる。送信クロックは時間基準となるためいつも一定周期であるが、受信動作は位相シフトクロックによりサンプリングされるため、周波数は送信クロックと受信クロックとで共通であるが、それぞれのクロックのタイミング(位相)は異なる。
図5は、タグの送信フォーマットの一例を示す図である。図5においては、説明の便宜上、リーダにおける受信サンプリングの位相シフトを行わない場合、すなわち、1フレームが2UWの場合を示している。上述したように、タグとリーダとは非同期であるため、タグがタグIDを送信するタイミングは1つに決定されない。
図5の例では、UW501のタイミングで、スタートビットに相当するタグID符号“0”(504)が、タグ300により付加され、リーダ310へ反射信号として送信されたとしている。タグIDを構成する符号列に含まれる1ビットは、1フレーム長、すなわち、ここでは、2UWに相当する長さで送信される。したがって、リーダが送信するフレームの送信タイミングと、タグが送信するタグIDの送信タイミングがずれている場合でも、フレーム内の2個のUWのうち、前のUWか後のUWの一方のタイミングは、タグID符号(ビット“0”またはビット“1”)の符号変化点にかかってしまう。ところが、他方のタイミングのUWは、符号変化点にかからないため、タグIDを構成する符号列に含まれるビット“1”又はビット“0”を示す信号が、1つのUWにおいてASK変調されて送信される。従って、1つのUW区間でタグIDの変化点がない場合は、リーダとタグとが同期しているとみなされてタグID符号が送信され、リーダでは、UWに同期したタグID符号が送信されたと判断し、このUWに対応するタグID符号を検出する。一方、1つのUW内にタグID符号の変化点がある場合には、同期しないUWと見なし、リーダでは、このUWをタグID符号の検出に用いないこととする。
図5の場合、タグIDの送信タイミングは、1フレーム内の後半のUW501に同期しているとみなすことができる。したがって、リーダは、このUWに対して相関処理を行えば、タグIDを構成するタグID符号を検出することができる。以下、タグID符号“1”(505)、タグID符号“1”(506)に関しても同様に、タグIDの送信タイミングが、各フレーム内の後半のUW502、503に同期しているとみなされる。なお、タグのID符号が立ち上がる(タグID符号が“0”から“1”になる)タイミングによっては、前半のUWに同期したとみなされるタグIDが送信される場合もある。この図5に対応するリーダの受信処理は、リーダID相関演算部116が、UWに対して相関処理を行い、ピーク検出部116が前半のUWに同期しているとみなすか、後半のUWに同期しているとみなすかを判定する。
図6は、バースト列と遅延プロファイルの関係を示している。図6(a)に示しているように、リーダにおいては、近傍反射波、タグID送信波、遠方反射波、タグIDの反射波が壁等によって反射した反射波の遅延プロファイルが観測されていると仮定する。
図6(b)において、601は近傍反射波のバースト列検出結果、602はタグID送信波のバースト列検出結果、603は遠方反射波のバースト列検出結果、604はタグID反射波のバースト列検出結果である。601及び603は、反射物からの反射波であるため、バースト列に対して信号の振幅変動が起こらない。これに対して、602及び604はタグから送信されたIDがASK変調により付加された信号であり、フレーム単位でタグIDに対応する振幅変化が見られ、バーコード状の検出結果が得られる。この結果に対して、バースト方向にタグID相関演算部318がタグIDとの相関を取り、相関が得られればその検出結果602、604を候補バーストとする。次に、先頭波検出部319は、候補バーストのうち、遅延プロファイルの先頭波を602として検出する。遅延時間測定部320は、遅延プロファイル上の送信基準タイミングと先頭波検出部319の出力である所望のタグIDの検出時間を計算して、遅延時間を測定する。
図7は、位相シフトサンプリングの動作を示す図である。図7において、701はリーダからの送信信号の波形を示し、702はリーダが受信する信号の波形を示す。702は、UWBの帯域制限により信号の波形は701と異なり、信号振幅も異なる。図7において、位相シフト1から8はサンプリングタイミングを示しているが、このタイミングは受信するたびに異なる。このため、本実施の形態においては、リーダID相関演算部315が自リーダとの信号相関をとる前に8位相成分を全て加算して電力を増加させる。ここでは、8分の1ずつ位相シフトさせたタイミングでサンプリングしているが、8分の1に限られない。
このように実施の形態1によれば、基地局を識別するためのPビット(Pは自然数)からなる符号列で示されるリーダIDと、無線端末を識別するためのQビット(Qは自然数)からなる符号列で示されるタグIDとを用い、P個のパルスを含み、リーダIDを示すPビットの各々が1か0かによって各パルスがオンオフ変調されるユニークワードを生成し、ユニークワードを2×M個含むフレームを生成し、フレームをQ個含むバーストを生成し、バーストを複数個含む送信信号を出力し、無線端末が前記タグIDを示すQビットの各々が1か0かに基づいて送信信号をASK変調した信号を、送信クロック周期のM分の1(Mは1以上の整数)ずつ位相の異なるタイミングで、サンプリング受信することにより、測距にUWB信号を用いた場合でも、リーダは、簡易な構成で、所望タグからの反射信号と不要波とを精度よく識別することができ、測距の精度を向上させることができる。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ801、第2のタグ802を有して構成される。第1のタグ801は、人間850が身に着ける名札810の表面に搭載され、第2のタグ802は、この名札810に接続された輪状の首かけひも803の、前記名札との接続位置とは異なる位置に装着されている。第2のタグ802は、例えば、首かけひも803の中間部分に装着されている。人間850が名札810を身に着ける際は、首かけひも803を首にかけて名札810を胸の前にぶら下げた状態とすると、第2のタグ802が首の後部分に位置するため、第1のタグ801が人体の前方に向かって配置され、第2のタグ802が人体の後方に向かって配置されることになる。
図8は、本発明の実施の形態2に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ801、第2のタグ802を有して構成される。第1のタグ801は、人間850が身に着ける名札810の表面に搭載され、第2のタグ802は、この名札810に接続された輪状の首かけひも803の、前記名札との接続位置とは異なる位置に装着されている。第2のタグ802は、例えば、首かけひも803の中間部分に装着されている。人間850が名札810を身に着ける際は、首かけひも803を首にかけて名札810を胸の前にぶら下げた状態とすると、第2のタグ802が首の後部分に位置するため、第1のタグ801が人体の前方に向かって配置され、第2のタグ802が人体の後方に向かって配置されることになる。
図9は、本発明の実施の形態2に係るリーダ及びタグの構成を示すブロック図である。ここで、リーダ及びタグによる無線測距システムの構成及び動作について説明する。リーダ800は、UWBを用いる無線装置であり、測距方式はアクティブ方式、パッシブ方式、セミパッシブ方式のいずれも適用可能である。図9では、一例としてセミパッシブ方式の構成を示している。
タグとリーダを用いた、タグ−リーダ間の距離測定は、タグとリーダとの間で送受信される測定用信号の伝搬時間を用いて行われる。測定用信号の伝搬時間を算出し、その伝搬時間に電波の伝搬速度を積算すれば、タグとリーダ間の距離が求められる。パッシブ方式及びセミパッシブ方式のタグにおいてはいずれも、リーダからの送信電波を反射または増幅して再放射し、タグの識別IDとしてタグIDを送信する。これにより、リーダ内部においてカウントされる絶対基準時間に基づいて、タグ−リーダ間を往復した測定用信号の往復時間を算出することができる。
図9において、タグ900は、受信アンテナ901、送信アンテナ902、タグID付加部903を備えている。また、リーダ910は、送信アンテナ911、送信パルス発生部912、タイミング信号出力部913、受信アンテナ914、パルス検出部915、タグID検出部918、遅延時間測定部916、距離算出部917を備えている。
リーダ910は、タイミング信号出力部913において、基準となるタイミング信号を生成して出力し、送信パルス発生部912において、タイミング信号に応じて測定用のUWBパルスを発生して送信アンテナ911から空間に放射する。
タグ900は、受信アンテナ901においてUWBパルスを受信し、タグID付加部903において各タグで固有のタグIDを用いてUWBパルスに変調をかける。これにより、自装置のタグ識別用のID情報である識別IDを付加し、送信アンテナ902から送出する。
リーダ910は、受信アンテナ914においてタグ900から返信される信号を受信し、パルス検出部915においてUWBパルスを検出する。タグID検出部918においてUWBパルスからタグIDを検出して、タグを装着した人間の個別認識を行う。そして、遅延時間測定部916において、タイミング信号出力部913のタイミング信号を基準としてタグ900より返信されたUWBパルスの遅延時間を測定し、距離算出部917において、前記測定されたUWBパルスの遅延時間に基づきリーダとタグの距離を算出する。
なお、アクティブ方式の場合には、タグがあらかじめリーダと同期したタイミングでID情報を含む測定用信号を送出するか、タグとリーダが同期していない場合においては、複数リーダのクロックを同期させて、タグから複数リーダへID情報を含む測定用信号を送出し、この測定用信号が到達するまでに要した時間の差を求める。これにより、各リーダにおける相対的な伝搬時間(伝搬時間差)からタグ−リーダ間の測距を行うことができる。
ここで、複数のリーダが存在する場合には、三点測量の原理でタグの位置を測定することができる。また、リーダが電波の到来方向を測定する機能を有する場合には、リーダが1個であっても電波の到来方向とタグ−リーダ間の距離とからタグの位置を測定することができる。
UWBを用いた無線測距システムにおいては、前述のように、リーダから見た可視領域にない陰領域では、人体の遮蔽吸収効果によりタグからの送信信号は大きく減衰する。このため、本実施の形態においては、人体に複数のタグを装着し、タグを装着して人体が様々な姿勢をとった際に、常にリーダから人体上の可視領域に単数または複数のタグが位置するように、すなわち少なくとも1つのタグがリーダから見える位置にタグを構成する。そして、リーダは、複数のタグのうち少なくとも1つのタグから送信されるタグIDを検知するか、またはタグIDに基づくリーダ−タグ間の距離測定を行う。
本実施の形態では、一例として複数のタグが同一のタグIDを持つ場合について説明する。図8に示したように、第1のタグ801は、名札810の表面に搭載される。このタグ801には、名札810を装着した人間の個別認識を行うためのID情報としてタグIDが付与されている。タグ801がリーダ800の受信エリアに入った時には、タグ801からリーダ800に対してタグIDを含む信号が送信される。一方、第2のタグ802は、例えば名札810に接続された首かけひも803の中心部に装着される。人間が名札810を装着した時に、第2のタグ802が人間のちょうど首の後に接して位置するようにすることで、第2のタグ802は、第1のタグ801が搭載された名札810に対して、人間の裏側に搭載される。ここで、第2のタグ802も第1のタグ801と同じIDのタグIDを有する。
リーダ800は、第1のタグ801または第2のタグ802から送信される信号からタグIDを検出し、第1のタグと第2のタグを装着した人間の個別IDを認識する。この際、リーダ800に対して、第1のタグ801または第2のタグ802のどちらかが、リーダ800の方向に向くことになるので、複数のタグから送信される複数の信号を選択または合成してタグIDを検知する。ID情報の識別においては、リーダ800は、タグIDの読み取りを行い、その信号レベル等によって読み取りIDの信頼性を観測し、信頼性が高いデータを用いてタグIDと判定して個別認識を行う。また、タグとリーダとの距離算出においては、最短のルートを経て到達した電波により測定を行うため、識別したタグIDと同じと思われるIDに関して先頭波を検出して距離測定を行う。複数のタグのタグIDを同じIDとすることで、リーダにおいて複数タグに対応させる場合の付加機能が不要になる。
上記構成において、2つのタグの特性に関しては特に述べていないが、例えば名札とひもにタグを装着する場合においては、ひもと比較して名札は広い面積を有する。このため、名札はアンテナ等のタグの設計自由度を増すことができ、これにより、タグ送信電力の向上を図ることができる。また、この場合に、リーダにおいて名札のタグから送信された電波を優先的にタグIDと識別することにより、信頼性を向上させることができる。ここで、名札に装着されたタグとひもに装着されたタグとは、ID情報を含むデータ部にフラグを持たせることにより識別が可能となる。
なお、本実施の形態においては、複数のタグは同一のタグIDを持つものとして説明したが、異なるタグIDを持つようにしてもよい。タグごとにID情報が異なる場合は、あらかじめタグを装着している人に対して、複数のタグIDが付加されていることを示す情報を登録しておくことにより、上記の同一IDを持つタグにおける処理と同様な処理を行って同等の作用効果が得られる。また、上述したように、一例として名札に装着したタグのIDを優先的に検出する場合においては、あらかじめ名札のタグIDを登録しておき、リーダで該当IDについて優先的に処理を行えばよい。
また、本実施の形態においては、第2のタグを名札のひもに装着する構成例を示したが、人間が着用する服の襟などに配置してもよい。例えば、工場等における作業着のように、着る人が決められている場合、服の襟部分などの後ろ側の部分にあらかじめ名札と同一IDを有するタグを縫いつけておけば、同様の作用効果が得られる。
このように実施の形態2によれば、人体における遮蔽吸収効果を軽減でき、人体吸収損失の大きいUWB無線等を用いた場合において、タグ−リーダ間における識別IDの送受信及び距離測定、測位を信頼性が高い状態で実現することができる。
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態3は、人間の頭部にタグを配置した例である。
図10は、本発明の実施の形態3に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態3は、人間の頭部にタグを配置した例である。
無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ801、第2のタグ802を有して構成される。第1のタグ801は、実施の形態1と同様、人間850が身に着ける名札810に搭載されている。第2のタグ802は、人間850が頭にかぶるヘルメット1005に装着されている。図の例では、ヘルメット1005の頭頂部に第2のタグ1002が装着されている。人間がヘルメット805をかぶった状態では、第2のタグ802は頭頂部に位置し、人体の前側にある名札810の可視領域から外れた人体の後方からの方向を含む、全方向から第2のタグ802が視認可能に配置されることになる。
ヘルメット805は、人体の最上部にあるため人影になる状況が少なく、また物体衝突の衝撃から人間の頭部を守るため、頭部から若干の距離をおいて装着される。このため、実施の形態3では、人体における遮蔽吸収効果、及びアンテナの人体効果による特性劣化がさらに軽減される。実施の形態3においては、通常は第2のタグ802が主たるID取得及び距離測定用のタグとなるが、人間がヘルメット805を脱いでいる場合も想定され、その場合には主に第1のタグ801によるID取得及び距離測定が行われる。
(実施の形態4)
図11は、本発明の実施の形態4に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態4は、人間の胴体の前後にタグを配置した例である。
図11は、本発明の実施の形態4に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態4は、人間の胴体の前後にタグを配置した例である。
無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ1101、第2のタグ1102を有して構成される。第1のタグ1101は、人間850が身に着ける腰ベルト1103のバックル部分等に搭載され、第2のタグ1102は、この腰ベルト1103の異なる位置、例えば腰ベルト1103の中間部分に装着されている。人間850が腰ベルト1103を身に着けた状態では、腰ベルト1103の前後に第1のタグ1101、第2のタグ1102が位置し、第1のタグ1101が人体の前方に向かって配置され、第2のタグ802が人体の後方に向かって配置されることになる。
第1のタグ1101は、腰ベルトの前方の例えばバックル部分に搭載することで、人間の腹部に当たる位置に装着される。第1のタグ1101には、腰ベルト1103を装着した人間の個別認識を行うためのID情報としてタグIDを付与しており、リーダ800の受信エリアに入った時には、タグ1101からリーダ800に対してタグIDを含む信号が送信される。一方、第2のタグ1102は、人間の背部や腰部に当たる位置に装着されるように、腰ベルト1103の中間部分に装着することで、第1のタグ1101に対して人間の裏側に搭載される。ここで、第2のタグ1102も第1のタグ1101と同じIDのタグIDを有する。
リーダ800は、第1のタグ1101または第2のタグ1102から送信される信号からタグIDを検出し、第1のタグと第2のタグを装着した人間の個別IDを認識する。この際、リーダ800に対して、第1のタグ1101または第2のタグ1102のどちらかが、リーダ800の方向に向くことになる。ID情報の識別においては、リーダ800は、タグIDの読み取りを行い、その信号レベル等によって読み取りIDの信頼性を観測し、信頼性が高いものをタグIDと判定する。実施の形態4では、腰ベルト1103を介して第1のタグ1101と第2のタグ1102は一体化されており、常に人体の前後に装着される状態になり、遮蔽吸収効果を軽減できるという効果を有する。
なお、本実施の形態では、2個のタグを設けた例を示しているが、ベルト周辺の2箇所以上に同一IDを有するタグを2個以上、例えば3個、4個等のタグを等間隔に装着するようにしてもよい。この場合、人体における遮蔽吸収効果による特性劣化がより軽減される。また、実施の形態2に示したような名札やひもに装着したタグと、実施の形態4のベルトに装着したタグとを組み合わせることにより、上下方向の高さの違いによる伝搬劣化の要因を軽減することも可能である。なお、本実施の形態では、腰ベルトを例に挙げたが、サスペンダ(吊りベルト)などを用いて、人体の前後に第1のタグ及び第2のタグを装着できるようにしてもよい。
(実施の形態5)
図12は、本発明の実施の形態5に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態5は、人間の両肩にタグを配置した例である。
図12は、本発明の実施の形態5に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態5は、人間の両肩にタグを配置した例である。
無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ1201、第2のタグ1202を有して構成される。第1のタグ1201は、人間850が身に着ける服の一方の肩に装着され、第2のタグ1202は、服の他方の肩に装着されている。人間850が服を身に着けた状態では、両肩に第1のタグ1201、第2のタグ1202が位置し、第1のタグ1201が人体の右側方に向かって配置され、第2のタグ1202が人体の左側方に向かって配置されることになる。ここで、第1のタグ1201と第2のタグ1202とは同じIDのタグIDを有する。
これらの第1のタグ1201、第2のタグ1202は、例えば洋服や作業着上着の左右の肩パッド、軍服などの左右の肩章に装着することができる。タグを肩に装着した場合には、タグのアンテナ指向性パターンは主に上方の半球面を形成すると考えられ、特にリーダ800が人間の肩の位置より上方にある場合には、人体の遮蔽吸収効果を受けにくい。ただし、人間の頭部とリーダ及びタグの位置関係によっては、電波が頭部により遮蔽吸収されるため、頭部の影響を考慮して、実施の形態5のように両肩にタグを装着することにより、頭部による遮蔽吸収を防ぐことができる。
(実施の形態6)
図13は、本発明の実施の形態6に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態6は、人間の両腕と胸にタグを配置した例である。
図13は、本発明の実施の形態6に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態6は、人間の両腕と胸にタグを配置した例である。
無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ1301、第2のタグ1302、第3のタグ1303を有して構成される。第1のタグ1301は、人間850が身に着ける服の左腕に装着され、第2のタグ1302は右腕に装着され、第3のタグ1303は胸に装着されている。人間850が服を身に着けた状態では、両腕に第1のタグ1301、第2のタグ1302が、胸部に第3のタグ1303がそれぞれ位置し、第1のタグ1301が人体の左側方に向かって配置され、第2のタグ1302が人体の右側方に向かって配置され、第3のタグ1303が人体の前方に向かって配置されることになる。
ここで、第1のタグ1301、第2のタグ1302は、例えば左右の袖ボタンにそれぞれ配置する。第3のタグ1303は、例えば胸ポケットなどに装着する。なお、第1のタグは左袖ボタン、第2のタグは右袖ボタン、第3のタグは名札としてもよい。または、第1のタグは左袖ボタン、第2のタグは右袖ボタン、第3のタグは前ボタンとしてもよい。または、第1または第2のタグは腕時計に装着されていてもよい。
実施の形態6の場合、第1のタグのアンテナ指向性パターンは左方向の半球面、第2のタグのアンテナ指向性パターンは右方向の半球面、第3のタグのアンテナ指向性パターンは前方向の半球面を形成すると考えられる。これにより、リーダ−タグ間における人体の遮蔽吸収効果を軽減することができる。
(実施の形態7)
図14は、本発明の実施の形態7に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態7は、人間の胸と足部にタグを配置した例である。
図14は、本発明の実施の形態7に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態7は、人間の胸と足部にタグを配置した例である。
無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ1401、第2のタグ1402を有して構成される。第1のタグ1401は、人間850が身に着ける名札810に装着され、第2のタグ1402は、足に履く靴1410の踵部分に装着されている。人間が名札810を身に着けて靴1410を履いた状態では、胸部に第1のタグ1401が、足部に第2のタグ1402がそれぞれ位置し、第1のタグ1401が人体の前方に向かって配置され、第2のタグ1402が人体の後方に向かって配置されることになる。ここで、第1のタグ1401と第2のタグ1402とは同じIDのタグIDを有する。
実施の形態7の場合、第1のタグのアンテナ指向性パターンは前方向に形成され、第2のタグのアンテナ指向性パターンは後方向に形成されることになる。これにより、第1のタグがリーダに対して反対方向に存在するときに、第2のタグはリーダ方向にそのアンテナ指向性パターンが向けられ、リーダ−タグ間でID取得及び距離測定が可能である。このように胸部と足部にタグを装着することにより、リーダ−タグ間における人体の遮蔽吸収効果を軽減することができる。
図14の例では、第2のタグ1402は靴の踵部分に装着しているが、靴ひもの部分に装着してもよい。靴ひもにタグを装着する場合には、タグを靴に縫い込む等の特別な装着構造を用いる必要が無く、一般の靴に後からタグを装着することが容易である。タグを靴に配置する場合は、靴ひもに装着してもアンテナ指向性パターンを後方にも向けることが可能である。
(実施の形態8)
図15は、本発明の実施の形態8に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態8は、人間が装着するめがねの両側にタグを配置した例である。
図15は、本発明の実施の形態8に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態8は、人間が装着するめがねの両側にタグを配置した例である。
無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ1501、第2のタグ1502を有して構成される。第1のタグ1501は、人間850が頭部にかけるめがね1503の右側の柄の部分に取り付けられ、第1のタグ1502は、そのめがね1503の左側の柄の部分に取り付けられている。
実施の形態8の場合、第1のタグ1501のアンテナ指向性パターンは右方向の半球面、第2のタグ1502のアンテナ指向性パターンは左方向の半球面を形成すると考えられ、リーダ−タグ間における人体頭部の遮蔽吸収効果を軽減することができる。めがねとしては、一般のめがねの他、スキーゴーグル、工場作業における防御作業ゴーグルなどを例として挙げることができる。
以上説明したように、実施の形態2〜8では、同じIDを有する第1のタグと第2のタグなど、複数のタグを人間の前後、左右などの複数の箇所に設け、複数のタグが、人間の正面、背面、頭部、足部、左側、右側から選択される少なくとも2箇所(好ましくは2〜3箇所)に配置されるように構成する。このように、複数のタグが人体を介して反対側に位置するなど、人体に対して異なる方向に向かうように配置することにより、少なくとも1つのタグが基地局に向くように配置されるので、少なくとも1つのタグと基地局との間に人体が介在しない状態で無線通信が可能になる。したがって、人体の遮蔽吸収効果を軽減でき、人体吸収による信号強度劣化を補うことができる。これによって、人体吸収損失の大きいUWBを用いるUWBリーダタグ装置などの無線測距システムにおいて、信頼性の高い無線通信を可能とし、タグIDの送受信及びリーダ−タグ間の距離測定を確実に行うことが可能になる。
上記実施の形態2〜8の説明から導出される技術的思想は以下の通りである。
(1)基地局と無線端末とを備える無線測距システムに用いられる無線端末であって、複数のタグを有して構成され、前記複数のタグの各々は、前記無線端末の装着対象の個別認識を行うための識別IDを含む信号を送信可能であり、前記無線端末を人体に装着したときに、前記複数のタグが、人間の正面、背面、頭部、足部、左側、右側から選択される少なくとも2箇所に配置される無線端末。
(2)ウルトラワイドバンド無線(UWB)方式を用いて前記基地局と通信を行う(1)に記載の無線端末。
(3)前記複数のタグは、同一の識別IDを有する(1)または(2)に記載の無線端末。
(4)前記複数のタグとして、前記無線端末を装着する人間の名札の表面に配置される第1のタグと、前記人間の背面に配置される第2のタグとを有し、前記第1のタグと前記第2のタグは、同一の識別IDを有し、前記第1のタグまたは第2のタグから送信される信号が、前記無線端末を装着する人間の個別認識を行うために用いられる(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(5)前記第2のタグは、前記名札に接続された輪状の紐の、前記名札との接続位置とは異なる位置に配置される(4)に記載の無線端末。
(6)前記複数のタグのうちの1つは、人間が頭部に装着するヘルメットに配置される(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(7)前記無線端末は人間が装着する腰ベルト上に配置されるものであり、前記複数のタグは、前記腰ベルトを人体に装着したときに、異なる位置に配置される(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(8)前記複数のタグのうち1つは、人間が腕に装着する腕時計に配置される(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(9)前記複数のタグとして、前記無線端末を装着する人間の右肩に配置される第1のタグと、左肩に配置される第2のタグとを有し、前記第1のタグと前記第2のタグは、同一の識別IDを有する(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(10)前記複数のタグとして、前記無線端末を装着する人間が着用する服の左袖ボタンに配置される第1のタグと、右袖ボタンに配置される第2のタグと、前ボタンに配置される第3のタグとを有する(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(11)前記複数のタグとして、人間が頭部に装着するメガネの右側の柄に配置される第1のタグと、左側の柄に配置される第2のタグとを有する(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(12)前記複数のタグとして、前記無線端末を装着する人間の名札に配置される第1のタグと、靴の踵部に配置される第2のタグとを有し、前記第1のタグと前記第2のタグは、同一の識別IDを有する(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(13)前記複数のタグとして、前記無線端末を装着する人間の名札に配置される第1のタグと、前記人間が着用する服の襟に配置される第2のタグとを有し、前記第1のタグと前記第2のタグは、同一の識別IDを有する(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(14)前記無線端末を人体に装着したときに、前記複数のタグは、その少なくとも1つが前記人体の可視領域に配置される(1)乃至(13)のいずれか一項に記載の無線端末。
(15)基地局と無線端末とを備える無線測距システムに用いられる基地局であって、前記無線端末として、装着対象の個別認識を行うための識別IDを含む信号を各々が送信することができる複数のタグを有し、前記無線端末を人体に装着したときに、前記複数のタグが、人間の正面、背面、頭部、足部、左側、右側から選択される少なくとも2箇所に配置されるものとの間で通信を行い、前記複数のタグのうち少なくとも1つから送信される信号に含まれる前記識別IDを検知し、前記検知された識別IDに基づいて、前記無線端末との距離を測定する基地局。
(16)前記複数のタグから送信される複数の信号を選択または合成し、前記識別IDを検知する(15)に記載の基地局。
(17)前記複数のタグから送信される複数の信号に含まれる前記識別IDの検知結果のうち、信頼性の高いデータを用いて識別IDを判定し、前記無線端末を装着する人間の個別認識を行う(15)または(16)に記載の基地局。
(18)前記複数のタグから送信される複数の信号に含まれる前記識別IDの検知結果のうち、信頼性の高いデータを用いて識別IDを判定し、前記無線端末を装着する人間の個別認識を行った後に、前記検知された識別IDと同じ識別IDに関して、前記複数のタグから送信される信号の先頭波を用いて前記無線端末との距離を測定する(15)または(16)に記載の基地局。
(19)複数のタグを有して構成され、前記複数のタグの各々は、前記無線端末の装着対象の個別認識を行うための識別IDを含む信号を送信可能であり、前記無線端末を人体に装着したときに、前記複数のタグが、人間の正面、背面、頭部、足部、左側、右側から選択される少なくとも2箇所に配置される無線端末と、前記無線端末との間で通信を行い、前記複数のタグのうち少なくとも1つから送信される信号に含まれる前記識別IDを検知し、前記検知された識別IDに基づいて、前記無線端末との距離を測定する基地局と、を備える無線側距システム。
なお、本発明は、上記各実施の形態において示されたものに限定されるものではなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
また、上記各実施の形態では、無線測距システムに用いられる無線端末及び基地局として、無線端末である複数のタグと基地局であるリーダとを有し、UWB無線方式を用いる無線測距システムの構成例を示したが、このような無線測距システムは、UWBリーダタグ装置と呼ばれることもある。
また、本発明は、無線端末、基地局のそれぞれにおいて、ハードウェアで構成することも可能であるし、ソフトウェアで実現することも可能である。
また、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
2008年10月9日出願の特願2008−262873及び2008年10月24日出願の特願2008−274524の日本出願に含まれる明細書、図面及び要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明にかかる基地局装置及び測距方法は、リモコン、名札等に装着されたタグのロケータ等に適用できる。
本発明は、例えばUWB(Ultra Wide Band)無線等の無線技術を利用する無線測距システムにおける、無線端末との距離を測定する基地局装置及び測距方法に関する。
無線測距システムでは、タグ等の無線端末と、リーダ等の基地局との間において無線通信を行い、無線端末の識別符号(識別ID)が多重された反射信号を基地局において受信し、その伝搬時間や方向等を検出する。これにより、無線端末と基地局の間の距離測定や、無線端末の位置測定を行う。このような無線測距システムでは、測定結果の信頼性や精度を高めるために、測定に用いる電波の特性を考慮してシステムを構成する必要がある。
従来のUWB無線を用いた測距装置としては、特許文献1に示されているように、IEEE802.15.4aパケットを用いて、通信動作、測距(レンジング)動作及びパッシブレーダ動作(電波伝搬環境内の変化又は動きを検出すること、及び物体を追跡すること)を実行するものが知られている。この特許文献1で用いられる送信フォーマットを図1に示す。リーダは、電波伝搬環境内のタグの位置及び動きを、IEEE802.15.4aパケットに含まれる特定のプリアンブル構造を用いることによって検出する。
1つのプリンアブルを含むパケットの系列がリーダにより受信され、各パケット内のプリアンブルが逆拡散される。そして、基準マルチパスプロファイルが更新されると共に、現時点で受信されているパケットの「現在のマルチパスプロファイル」が得られる。この「現在のマルチパスプロファイル」を「基準マルチパスプロファイル」と比較することにより、その電波伝播環境内の物体が検出される。また、グラウンドスキャッタ(Ground Scatter)、すなわち、壁面等がない開放地において反射波として最も強い大地反射波が除去され、物体の位置、動き等が検出される。
また、この先行文献には、UWB測距装置をパッシブレーダに応用するために、受信したパケットに後続する各パケット内のプリアンブルから、各パケットの「現在のマルチパスプロファイル」を求め、求めた各パケットの「現在のマルチパスプロファイル」を「基準マルチパスプロファイル」と比較する方式が示されている。
従来の構成で仮定されているグラウンドスキャッタは、大地反射であるため、リーダが受信する信号の大多数を大地反射波が占める場合、リーダにおいて大地反射波は、パッシブタグからの反射信号よりも遅延量の大きい信号として検出される。また、リーダ、タグの高さが決定されている場合には、幾何学的な関係に基づいて、特定の時間領域の遅延プロファイルを容易に除去することができる。
しかしながら、現実には、パッシブ方式又はセミパッシブ方式では、IDを検出すべきタグ(所望タグ)よりもリーダに近接している壁からの反射波が存在するような電波伝搬環境や、複数のタグが存在するような電波伝搬環境が想定されている。このような電波伝搬環境では、リーダに最も早く到着する先頭波を検出しても、検出した先頭波が、必ずし
も所望のタグからの反射信号とは限らない。すなわち、先頭波が不要波である可能性がある。特に、測距にIR―UWBを用いる場合には、不要波と、タグからの反射信号とが複数のパルスとして順次到来するため、先頭波を検出してもタグからの反射信号と不要波とを容易に識別することができない。
も所望のタグからの反射信号とは限らない。すなわち、先頭波が不要波である可能性がある。特に、測距にIR―UWBを用いる場合には、不要波と、タグからの反射信号とが複数のパルスとして順次到来するため、先頭波を検出してもタグからの反射信号と不要波とを容易に識別することができない。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、測距にIR―UWBを用いた場合でも、所望のタグからの反射信号と不要波とを容易に識別することができ、測距の精度を向上させることができる基地局装置及び測距方法を提供することを目的とする。
本発明の基地局装置は、基地局装置を識別するためのPビット(Pは自然数)からなる符号列で示されるリーダIDと、無線端末を識別するためのQビット(Qは自然数)からなる符号列で示されるタグIDとを用いる無線測距システムにおける基地局装置であって、P個のパルスを含み、前記リーダIDを示すPビットの各々が1か0かによって各パルスがオンオフ変調されるユニークワードを生成し、前記ユニークワードを2×M個含むフレームを生成し、前記フレームをQ個含むバーストを生成し、前記バーストを複数個含む送信信号を出力するパルス発生手段と、前記無線端末が前記タグIDを示すQビットの各々が1か0かに基づいて前記送信信号を変調した信号を、送信クロック周期のM分の1(Mは1以上の整数)ずつ位相の異なるタイミングで、サンプリング受信する受信手段と、を具備する構成を採る。
本発明の測距方法は、基地局装置を識別するためのPビット(Pは自然数)からなる符号列で示されるリーダIDと、無線端末を識別するためのQビット(Qは自然数)からなる符号列で示されるタグIDとを用いる無線測距システムの前記基地局装置における測距方法であって、P個のパルスを含み、前記リーダIDを示すPビットの各々が1か0かによって各パルスがオンオフ変調されるユニークワードを生成し、前記ユニークワードを2×M個含むフレームを生成し、前記フレームをQ個含むバーストを生成し、前記バーストを複数個含む送信信号を出力し、前記無線端末が前記タグIDを示すQビットの各々が1か0かに基づいて前記送信信号をASK変調した信号を、送信クロック周期のM分の1(Mは1以上の整数)ずつ位相の異なるタイミングで、サンプリング受信するようにした。
本発明によれば、測距にIR―UWBを用いた場合でも、所望のタグからの反射信号と不要波とを容易に識別することができ、測距の精度を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図2(a)は、電波伝搬環境の一例を示す概略図である。基地局であるリーダ201から送出された電波は、所望タグ(TAG1)202においてそのタグ自身を識別するためのタグIDが付加された後、再びリーダで反射信号として受信されることが望まれる。しかしながら、実際の電波伝搬環境には、所望タグの他にも数々の反射体が存在する。反射体としては、例えば、他のタグ(TAG2)203、壁面204、リーダの近くに存在する反射物205、リーダから遠くに存在する反射物206などがある。これらの反射体からの反射波は、リーダ201で観測される遅延プロファイル上においては、それぞれ異なる遅延プロファイルのピークとして検出される。
リーダ201が送信する送信信号は、図2(b)に示すように周期的に送出されるパルス列210を有する。これに対して、リーダ201が受信した信号の遅延プロファイル上では、図2(c)に示すように、近接した反射物205の反射波を示すピーク211、TAG1からの反射波を示すピーク212、遠方の反射物206の反射波を示すピーク213、TAG2からの反射波を示すピーク214が検出される。図2(c)は一例であるが、この図に示すように、最もレベルの大きい先頭波のピーク211が、所望タグからの反射波(TAG1のタグIDが付加された信号)ではないことがありうる。
図2(c)の場合は、先頭波211は、近接した反射物205からの反射波であるため、この信号を除去する必要がある。また、タグも複数あるため、所望のタグIDが付加された反射波(ピーク212)と他のタグIDが付加された反射波(ピーク214)とは、これらの遅延時間を用いて分離する必要がある。
図3は、本発明の実施の形態に係る測距装置の構成を示すブロック図である。図3において、タグ300は、タグ受信アンテナ301、タグ送信アンテナ302を有する。なお、これらのアンテナは、分配器やサーキュレータ等を用いて共用化してもよい。リーダ310から送出された送信信号、例えば、IR−UWBパルス列信号は、タグ受信アンテナ301によって受信される。
まず、タグ300の動作について説明する。タグ300のタグID付加部304は、各タグに固有の識別IDとして割り当てられたタグIDをメモリや配線論理により保持している。ASK変調部303は、タグID付加部304に保持されているタグIDを読み出し、タグIDを示す符号列(ビット“0”とビット“1”からなる符号列)を用いて、リーダから受信したパルス列信号に対して、ASK変調(Amplitude Shift Keying Modulation)をかける。タグ300は、ASK変調により得られた信号を、タグ送信アンテナ302から送出する。このASK変調部303の動作は、一般的なパッシブタグやセミパッシブタグが、リーダからの連続搬送波に対してASK変調をかけることにより、自身のタグIDをリーダへ返送する動作に類似している。
本実施の形態においては、タグ300は、リーダ310から送信されたパルス列信号に対して、タグIDを用いて下記のようにASK変調を行う。具体的には、タグIDの符号列を構成するビット“1”に対しては、リーダから送信されたパルス列をそのまま返送する。また、タグIDの符号列を構成するビット“0”に対しては、リーダから送信されたパルス列を返送しない。このような、パルス列を返送するか否かの切り替えは、例えば、下記の方法で実現できる。パッシブ方式の場合には、ASK変調部303がタグ受信アンテナ端を不整合、整合で切り替えたり、またはタグ受信アンテナ、タグ送信アンテナ間を
接続又は終端したりすることにより実現できる。また、セミパッシブ方式の場合には、ASK変調部303が低雑音増幅回路(LNA:Low Noise Amplifier)又はパワーアンプの電源をオン、オフすることにより実現できる。
接続又は終端したりすることにより実現できる。また、セミパッシブ方式の場合には、ASK変調部303が低雑音増幅回路(LNA:Low Noise Amplifier)又はパワーアンプの電源をオン、オフすることにより実現できる。
次に、リーダ310の動作について説明する。リーダ310のリーダID保持部313は、各リーダに固有の識別IDとして割り当てられたリーダIDをメモリや配線論理により保持している。送信パルス発生部312は、リーダID保持部313に保持されているリーダIDを読み出し、リーダIDの符号列に基づいて、OOK(On-Off-Keying)変調を行う。これにより生成されたリーダIDに対応するパルス列が、リーダ送信アンテナ311から、送信信号として周期的に送信される。
リーダ受信アンテナ314は、タグ300から返送され、タグIDが付加された反射信号(パルス列を含む)を受信する。リーダID相関演算部315は、リーダ受信アンテナ314によって受信された反射信号と、リーダID保持部313から読み出したリーダIDとのスライディング自己相関処理を行い、各周期に対応する複数の遅延プロファイルを生成する。生成された遅延プロファイルはピーク検出部316に出力される。
ピーク検出部316は、リーダID相関演算部315から出力された複数の遅延プロファイルに対してピークサーチを行い、不要波である反射波や、複数のタグから送出された反射信号を抽出する。抽出された反射波及び複数のタグから送出された反射信号は、タグID相関演算部318に出力される。
タグID保持部317は、リーダ310と予め関連付けられた、複数のタグIDをメモリや配線論理により保持している。タグID相関演算部318は、タグID保持部317に保持されている複数のタグIDの中から所望のタグIDを読み出し、読み出したタグIDと、ピーク検出部316から出力された信号との相関処理を行う。この相関処理により、タグID相関演算部318は、所望のタグIDと一致する遅延プロファイルを特定し、特定の遅延時間のピークの組を検出する。
先頭波検出部319は、所望のタグIDに対して、有意な相関のある遅延プロファイルを持つピークが複数個得られた場合、最も遅延時間の少ない遅延プロファイルのピーク(タグIDの先頭波)を検出し、検出されたピークを遅延時間測定部320に出力する。
遅延時間測定部320は、タグへの送信信号を送信した基準タイミングと、タグからの反射信号を受信したタイミングとを比較し、遅延時間、すなわち、リーダ310から送信された信号がタグ300を介して再びリーダ310に受信されるまでに要した時間を抽出する。抽出された遅延時間は距離算出部321に出力される。
距離算出部321は、遅延時間測定部320から出力された遅延時間を用いて、タグとリーダとの距離を算出する。
図4は、図3に示したリーダ310が送信する送信フォーマットの一例を示す図である。図4(a)は、リーダ送信アンテナ311から送信されるパルス列を示す。これは、送信パルス発生部312が、リーダID保持部313に保持されているリーダIDの符号列に基づいてOOK変調を行うことにより生成したパルス列である。これにより、リーダIDに対応するパルス列が周期的に送信される。
図4(a)では、リーダIDが128個のパルスを用いて表される場合を仮定しているが、複数のリーダIDを一意に区別できるものであればパルス数には特に限定はない。パルス数の決定の基準は、システムに収容されるリーダ数に対応する。また、リーダIDと
して信号処理利得を得る必要がある場合には、自己相関の高いPN符号やGOLD符号が用いられる。ここでは、リーダIDを表現する128パルスの系列をユニークワード(以下、「UW」という)と呼ぶ。図4(b)に示すように、UWは必ずn個(nは2以上)が一セットになって処理される。ここでは、この一セットをフレームと呼ぶ。
して信号処理利得を得る必要がある場合には、自己相関の高いPN符号やGOLD符号が用いられる。ここでは、リーダIDを表現する128パルスの系列をユニークワード(以下、「UW」という)と呼ぶ。図4(b)に示すように、UWは必ずn個(nは2以上)が一セットになって処理される。ここでは、この一セットをフレームと呼ぶ。
以下、1フレーム内のn個(本実施の形態では16個)のUWが一セットになって処理される理由について説明する。リーダとタグとの間では、それぞれの動作の基準となる原振が位相同期しておらず、すなわち、非同期である。また若干の周波数誤差が生じる。従って、リーダからの送信信号を受信したタグは、リーダからの送信信号に含まれるUWと、反射信号に付加するタグIDとを同期した状態で送出するとは限らない。
また、UWBパルス列のパルス幅は送信クロック周期と同じであり、オーバーサンプリングすることができない。したがって、タグからの反射波を確実にサンプリングするためには、受信サンプリングタイミングを送信クロックの周期に対して位相シフトしてから、反射波をサンプリングすることが好ましい。特に、IR−UWBにおいて、パルスの周波数帯域幅が制限されている場合には、受信信号の波形が方形波に比較して三角波のような形状となるため、受信信号を位相シフトしてサンプリングすることは有効である。
これを実現するためには、リーダが、位相シフトされた受信信号をサンプリングできるような構成にすればよい。つまり、送信クロック周期の整数分の1ずつ、受信信号を位相シフトさせてサンプリングができるように、n個のUWからなるセットを整数回送出する。例えば、位相シフト量をクロック周期の8分の1にする場合には、リーダ及びタグの非同期に対応する2回と、位相シフトに対応する8回の乗算として、n=2×8=16個のUWが1セットとして送信される。この1セットの連続信号が、図4(c)のフレームである。
タグは、このフレーム1つに対して、1ビット分のASK変調を行う。例えば、128ビットのタグIDをタグが送信する場合には、128フレームからなるパルス列の連続信号を送信することが必要となる。図4(d)は、タグIDを送信するのに必要な128フレームを、1つのバーストとして表したものである。タグは、1つのバーストを用いてタグIDを1回送出することができる。なお、1つのバーストを構成するフレーム数は、タグIDを構成する複数のビット全てを送信することができれば、128に限定されない。
このようにして、リーダは、1つのバースト当たり、128パルス×16UW×128フレームのパルス列を繰り返し送信し、このバーストを用いてタグIDの処理を行うことができる。送信クロックは時間基準となるためいつも一定周期であるが、受信動作は位相シフトクロックによりサンプリングされるため、周波数は送信クロックと受信クロックとで共通であるが、それぞれのクロックのタイミング(位相)は異なる。
図5は、タグの送信フォーマットの一例を示す図である。図5においては、説明の便宜上、リーダにおける受信サンプリングの位相シフトを行わない場合、すなわち、1フレームが2UWの場合を示している。上述したように、タグとリーダとは非同期であるため、タグがタグIDを送信するタイミングは1つに決定されない。
図5の例では、UW501のタイミングで、スタートビットに相当するタグID符号“0”(504)が、タグ300により付加され、リーダ310へ反射信号として送信されたとしている。タグIDを構成する符号列に含まれる1ビットは、1フレーム長、すなわち、ここでは、2UWに相当する長さで送信される。したがって、リーダが送信するフレームの送信タイミングと、タグが送信するタグIDの送信タイミングがずれている場合でも、フレーム内の2個のUWのうち、前のUWか後のUWの一方のタイミングは、タグI
D符号(ビット“0”またはビット“1”)の符号変化点にかかってしまう。ところが、他方のタイミングのUWは、符号変化点にかからないため、タグIDを構成する符号列に含まれるビット“1”又はビット“0”を示す信号が、1つのUWにおいてASK変調されて送信される。従って、1つのUW区間でタグIDの変化点がない場合は、リーダとタグとが同期しているとみなされてタグID符号が送信され、リーダでは、UWに同期したタグID符号が送信されたと判断し、このUWに対応するタグID符号を検出する。一方、1つのUW内にタグID符号の変化点がある場合には、同期しないUWと見なし、リーダでは、このUWをタグID符号の検出に用いないこととする。
D符号(ビット“0”またはビット“1”)の符号変化点にかかってしまう。ところが、他方のタイミングのUWは、符号変化点にかからないため、タグIDを構成する符号列に含まれるビット“1”又はビット“0”を示す信号が、1つのUWにおいてASK変調されて送信される。従って、1つのUW区間でタグIDの変化点がない場合は、リーダとタグとが同期しているとみなされてタグID符号が送信され、リーダでは、UWに同期したタグID符号が送信されたと判断し、このUWに対応するタグID符号を検出する。一方、1つのUW内にタグID符号の変化点がある場合には、同期しないUWと見なし、リーダでは、このUWをタグID符号の検出に用いないこととする。
図5の場合、タグIDの送信タイミングは、1フレーム内の後半のUW501に同期しているとみなすことができる。したがって、リーダは、このUWに対して相関処理を行えば、タグIDを構成するタグID符号を検出することができる。以下、タグID符号“1”(505)、タグID符号“1”(506)に関しても同様に、タグIDの送信タイミングが、各フレーム内の後半のUW502、503に同期しているとみなされる。なお、タグのID符号が立ち上がる(タグID符号が“0”から“1”になる)タイミングによっては、前半のUWに同期したとみなされるタグIDが送信される場合もある。この図5に対応するリーダの受信処理は、リーダID相関演算部116が、UWに対して相関処理を行い、ピーク検出部116が前半のUWに同期しているとみなすか、後半のUWに同期しているとみなすかを判定する。
図6は、バースト列と遅延プロファイルの関係を示している。図6(a)に示しているように、リーダにおいては、近傍反射波、タグID送信波、遠方反射波、タグIDの反射波が壁等によって反射した反射波の遅延プロファイルが観測されていると仮定する。
図6(b)において、601は近傍反射波のバースト列検出結果、602はタグID送信波のバースト列検出結果、603は遠方反射波のバースト列検出結果、604はタグID反射波のバースト列検出結果である。601及び603は、反射物からの反射波であるため、バースト列に対して信号の振幅変動が起こらない。これに対して、602及び604はタグから送信されたIDがASK変調により付加された信号であり、フレーム単位でタグIDに対応する振幅変化が見られ、バーコード状の検出結果が得られる。この結果に対して、バースト方向にタグID相関演算部318がタグIDとの相関を取り、相関が得られればその検出結果602、604を候補バーストとする。次に、先頭波検出部319は、候補バーストのうち、遅延プロファイルの先頭波を602として検出する。遅延時間測定部320は、遅延プロファイル上の送信基準タイミングと先頭波検出部319の出力である所望のタグIDの検出時間を計算して、遅延時間を測定する。
図7は、位相シフトサンプリングの動作を示す図である。図7において、701はリーダからの送信信号の波形を示し、702はリーダが受信する信号の波形を示す。702は、UWBの帯域制限により信号の波形は701と異なり、信号振幅も異なる。図7において、位相シフト1から8はサンプリングタイミングを示しているが、このタイミングは受信するたびに異なる。このため、本実施の形態においては、リーダID相関演算部315が自リーダとの信号相関をとる前に8位相成分を全て加算して電力を増加させる。ここでは、8分の1ずつ位相シフトさせたタイミングでサンプリングしているが、8分の1に限られない。
このように実施の形態1によれば、基地局を識別するためのPビット(Pは自然数)からなる符号列で示されるリーダIDと、無線端末を識別するためのQビット(Qは自然数)からなる符号列で示されるタグIDとを用い、P個のパルスを含み、リーダIDを示すPビットの各々が1か0かによって各パルスがオンオフ変調されるユニークワードを生成し、ユニークワードを2×M個含むフレームを生成し、フレームをQ個含むバーストを生
成し、バーストを複数個含む送信信号を出力し、無線端末が前記タグIDを示すQビットの各々が1か0かに基づいて送信信号をASK変調した信号を、送信クロック周期のM分の1(Mは1以上の整数)ずつ位相の異なるタイミングで、サンプリング受信することにより、測距にUWB信号を用いた場合でも、リーダは、簡易な構成で、所望タグからの反射信号と不要波とを精度よく識別することができ、測距の精度を向上させることができる。
成し、バーストを複数個含む送信信号を出力し、無線端末が前記タグIDを示すQビットの各々が1か0かに基づいて送信信号をASK変調した信号を、送信クロック周期のM分の1(Mは1以上の整数)ずつ位相の異なるタイミングで、サンプリング受信することにより、測距にUWB信号を用いた場合でも、リーダは、簡易な構成で、所望タグからの反射信号と不要波とを精度よく識別することができ、測距の精度を向上させることができる。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ801、第2のタグ802を有して構成される。第1のタグ801は、人間850が身に着ける名札810の表面に搭載され、第2のタグ802は、この名札810に接続された輪状の首かけひも803の、前記名札との接続位置とは異なる位置に装着されている。第2のタグ802は、例えば、首かけひも803の中間部分に装着されている。人間850が名札810を身に着ける際は、首かけひも803を首にかけて名札810を胸の前にぶら下げた状態とすると、第2のタグ802が首の後部分に位置するため、第1のタグ801が人体の前方に向かって配置され、第2のタグ802が人体の後方に向かって配置されることになる。
図8は、本発明の実施の形態2に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ801、第2のタグ802を有して構成される。第1のタグ801は、人間850が身に着ける名札810の表面に搭載され、第2のタグ802は、この名札810に接続された輪状の首かけひも803の、前記名札との接続位置とは異なる位置に装着されている。第2のタグ802は、例えば、首かけひも803の中間部分に装着されている。人間850が名札810を身に着ける際は、首かけひも803を首にかけて名札810を胸の前にぶら下げた状態とすると、第2のタグ802が首の後部分に位置するため、第1のタグ801が人体の前方に向かって配置され、第2のタグ802が人体の後方に向かって配置されることになる。
図9は、本発明の実施の形態2に係るリーダ及びタグの構成を示すブロック図である。ここで、リーダ及びタグによる無線測距システムの構成及び動作について説明する。リーダ800は、UWBを用いる無線装置であり、測距方式はアクティブ方式、パッシブ方式、セミパッシブ方式のいずれも適用可能である。図9では、一例としてセミパッシブ方式の構成を示している。
タグとリーダを用いた、タグ−リーダ間の距離測定は、タグとリーダとの間で送受信される測定用信号の伝搬時間を用いて行われる。測定用信号の伝搬時間を算出し、その伝搬時間に電波の伝搬速度を積算すれば、タグとリーダ間の距離が求められる。パッシブ方式及びセミパッシブ方式のタグにおいてはいずれも、リーダからの送信電波を反射または増幅して再放射し、タグの識別IDとしてタグIDを送信する。これにより、リーダ内部においてカウントされる絶対基準時間に基づいて、タグ−リーダ間を往復した測定用信号の往復時間を算出することができる。
図9において、タグ900は、受信アンテナ901、送信アンテナ902、タグID付加部903を備えている。また、リーダ910は、送信アンテナ911、送信パルス発生部912、タイミング信号出力部913、受信アンテナ914、パルス検出部915、タグID検出部918、遅延時間測定部916、距離算出部917を備えている。
リーダ910は、タイミング信号出力部913において、基準となるタイミング信号を生成して出力し、送信パルス発生部912において、タイミング信号に応じて測定用のUWBパルスを発生して送信アンテナ911から空間に放射する。
タグ900は、受信アンテナ901においてUWBパルスを受信し、タグID付加部903において各タグで固有のタグIDを用いてUWBパルスに変調をかける。これにより、自装置のタグ識別用のID情報である識別IDを付加し、送信アンテナ902から送出する。
リーダ910は、受信アンテナ914においてタグ900から返信される信号を受信し、パルス検出部915においてUWBパルスを検出する。タグID検出部918においてUWBパルスからタグIDを検出して、タグを装着した人間の個別認識を行う。そして、遅延時間測定部916において、タイミング信号出力部913のタイミング信号を基準と
してタグ900より返信されたUWBパルスの遅延時間を測定し、距離算出部917において、前記測定されたUWBパルスの遅延時間に基づきリーダとタグの距離を算出する。
してタグ900より返信されたUWBパルスの遅延時間を測定し、距離算出部917において、前記測定されたUWBパルスの遅延時間に基づきリーダとタグの距離を算出する。
なお、アクティブ方式の場合には、タグがあらかじめリーダと同期したタイミングでID情報を含む測定用信号を送出するか、タグとリーダが同期していない場合においては、複数リーダのクロックを同期させて、タグから複数リーダへID情報を含む測定用信号を送出し、この測定用信号が到達するまでに要した時間の差を求める。これにより、各リーダにおける相対的な伝搬時間(伝搬時間差)からタグ−リーダ間の測距を行うことができる。
ここで、複数のリーダが存在する場合には、三点測量の原理でタグの位置を測定することができる。また、リーダが電波の到来方向を測定する機能を有する場合には、リーダが1個であっても電波の到来方向とタグ−リーダ間の距離とからタグの位置を測定することができる。
UWBを用いた無線測距システムにおいては、前述のように、リーダから見た可視領域にない陰領域では、人体の遮蔽吸収効果によりタグからの送信信号は大きく減衰する。このため、本実施の形態においては、人体に複数のタグを装着し、タグを装着して人体が様々な姿勢をとった際に、常にリーダから人体上の可視領域に単数または複数のタグが位置するように、すなわち少なくとも1つのタグがリーダから見える位置にタグを構成する。そして、リーダは、複数のタグのうち少なくとも1つのタグから送信されるタグIDを検知するか、またはタグIDに基づくリーダ−タグ間の距離測定を行う。
本実施の形態では、一例として複数のタグが同一のタグIDを持つ場合について説明する。図8に示したように、第1のタグ801は、名札810の表面に搭載される。このタグ801には、名札810を装着した人間の個別認識を行うためのID情報としてタグIDが付与されている。タグ801がリーダ800の受信エリアに入った時には、タグ801からリーダ800に対してタグIDを含む信号が送信される。一方、第2のタグ802は、例えば名札810に接続された首かけひも803の中心部に装着される。人間が名札810を装着した時に、第2のタグ802が人間のちょうど首の後に接して位置するようにすることで、第2のタグ802は、第1のタグ801が搭載された名札810に対して、人間の裏側に搭載される。ここで、第2のタグ802も第1のタグ801と同じIDのタグIDを有する。
リーダ800は、第1のタグ801または第2のタグ802から送信される信号からタグIDを検出し、第1のタグと第2のタグを装着した人間の個別IDを認識する。この際、リーダ800に対して、第1のタグ801または第2のタグ802のどちらかが、リーダ800の方向に向くことになるので、複数のタグから送信される複数の信号を選択または合成してタグIDを検知する。ID情報の識別においては、リーダ800は、タグIDの読み取りを行い、その信号レベル等によって読み取りIDの信頼性を観測し、信頼性が高いデータを用いてタグIDと判定して個別認識を行う。また、タグとリーダとの距離算出においては、最短のルートを経て到達した電波により測定を行うため、識別したタグIDと同じと思われるIDに関して先頭波を検出して距離測定を行う。複数のタグのタグIDを同じIDとすることで、リーダにおいて複数タグに対応させる場合の付加機能が不要になる。
上記構成において、2つのタグの特性に関しては特に述べていないが、例えば名札とひもにタグを装着する場合においては、ひもと比較して名札は広い面積を有する。このため、名札はアンテナ等のタグの設計自由度を増すことができ、これにより、タグ送信電力の向上を図ることができる。また、この場合に、リーダにおいて名札のタグから送信された
電波を優先的にタグIDと識別することにより、信頼性を向上させることができる。ここで、名札に装着されたタグとひもに装着されたタグとは、ID情報を含むデータ部にフラグを持たせることにより識別が可能となる。
電波を優先的にタグIDと識別することにより、信頼性を向上させることができる。ここで、名札に装着されたタグとひもに装着されたタグとは、ID情報を含むデータ部にフラグを持たせることにより識別が可能となる。
なお、本実施の形態においては、複数のタグは同一のタグIDを持つものとして説明したが、異なるタグIDを持つようにしてもよい。タグごとにID情報が異なる場合は、あらかじめタグを装着している人に対して、複数のタグIDが付加されていることを示す情報を登録しておくことにより、上記の同一IDを持つタグにおける処理と同様な処理を行って同等の作用効果が得られる。また、上述したように、一例として名札に装着したタグのIDを優先的に検出する場合においては、あらかじめ名札のタグIDを登録しておき、リーダで該当IDについて優先的に処理を行えばよい。
また、本実施の形態においては、第2のタグを名札のひもに装着する構成例を示したが、人間が着用する服の襟などに配置してもよい。例えば、工場等における作業着のように、着る人が決められている場合、服の襟部分などの後ろ側の部分にあらかじめ名札と同一IDを有するタグを縫いつけておけば、同様の作用効果が得られる。
このように実施の形態2によれば、人体における遮蔽吸収効果を軽減でき、人体吸収損失の大きいUWB無線等を用いた場合において、タグ−リーダ間における識別IDの送受信及び距離測定、測位を信頼性が高い状態で実現することができる。
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態3は、人間の頭部にタグを配置した例である。
図10は、本発明の実施の形態3に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態3は、人間の頭部にタグを配置した例である。
無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ801、第2のタグ802を有して構成される。第1のタグ801は、実施の形態1と同様、人間850が身に着ける名札810に搭載されている。第2のタグ802は、人間850が頭にかぶるヘルメット1005に装着されている。図の例では、ヘルメット1005の頭頂部に第2のタグ1002が装着されている。人間がヘルメット805をかぶった状態では、第2のタグ802は頭頂部に位置し、人体の前側にある名札810の可視領域から外れた人体の後方からの方向を含む、全方向から第2のタグ802が視認可能に配置されることになる。
ヘルメット805は、人体の最上部にあるため人影になる状況が少なく、また物体衝突の衝撃から人間の頭部を守るため、頭部から若干の距離をおいて装着される。このため、実施の形態3では、人体における遮蔽吸収効果、及びアンテナの人体効果による特性劣化がさらに軽減される。実施の形態3においては、通常は第2のタグ802が主たるID取得及び距離測定用のタグとなるが、人間がヘルメット805を脱いでいる場合も想定され、その場合には主に第1のタグ801によるID取得及び距離測定が行われる。
(実施の形態4)
図11は、本発明の実施の形態4に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態4は、人間の胴体の前後にタグを配置した例である。
図11は、本発明の実施の形態4に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態4は、人間の胴体の前後にタグを配置した例である。
無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ1101、第2のタグ1102を有して構成される。第1のタグ1101は、人間850が身に着ける腰ベルト1103のバックル部分等に搭載され、第2のタグ1102は、この腰ベルト1103の異なる位置、例えば腰ベルト1103の中間部分に装着されている。人間850が腰ベルト1103を身に着けた状態では、腰ベルト1103の前後に第1のタグ1101、第2のタグ1102が位置し、第1のタグ1101が人体の前方に向かって配置され、第2のタグ802が人
体の後方に向かって配置されることになる。
体の後方に向かって配置されることになる。
第1のタグ1101は、腰ベルトの前方の例えばバックル部分に搭載することで、人間の腹部に当たる位置に装着される。第1のタグ1101には、腰ベルト1103を装着した人間の個別認識を行うためのID情報としてタグIDを付与しており、リーダ800の受信エリアに入った時には、タグ1101からリーダ800に対してタグIDを含む信号が送信される。一方、第2のタグ1102は、人間の背部や腰部に当たる位置に装着されるように、腰ベルト1103の中間部分に装着することで、第1のタグ1101に対して人間の裏側に搭載される。ここで、第2のタグ1102も第1のタグ1101と同じIDのタグIDを有する。
リーダ800は、第1のタグ1101または第2のタグ1102から送信される信号からタグIDを検出し、第1のタグと第2のタグを装着した人間の個別IDを認識する。この際、リーダ800に対して、第1のタグ1101または第2のタグ1102のどちらかが、リーダ800の方向に向くことになる。ID情報の識別においては、リーダ800は、タグIDの読み取りを行い、その信号レベル等によって読み取りIDの信頼性を観測し、信頼性が高いものをタグIDと判定する。実施の形態4では、腰ベルト1103を介して第1のタグ1101と第2のタグ1102は一体化されており、常に人体の前後に装着される状態になり、遮蔽吸収効果を軽減できるという効果を有する。
なお、本実施の形態では、2個のタグを設けた例を示しているが、ベルト周辺の2箇所以上に同一IDを有するタグを2個以上、例えば3個、4個等のタグを等間隔に装着するようにしてもよい。この場合、人体における遮蔽吸収効果による特性劣化がより軽減される。また、実施の形態2に示したような名札やひもに装着したタグと、実施の形態4のベルトに装着したタグとを組み合わせることにより、上下方向の高さの違いによる伝搬劣化の要因を軽減することも可能である。なお、本実施の形態では、腰ベルトを例に挙げたが、サスペンダ(吊りベルト)などを用いて、人体の前後に第1のタグ及び第2のタグを装着できるようにしてもよい。
(実施の形態5)
図12は、本発明の実施の形態5に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態5は、人間の両肩にタグを配置した例である。
図12は、本発明の実施の形態5に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態5は、人間の両肩にタグを配置した例である。
無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ1201、第2のタグ1202を有して構成される。第1のタグ1201は、人間850が身に着ける服の一方の肩に装着され、第2のタグ1202は、服の他方の肩に装着されている。人間850が服を身に着けた状態では、両肩に第1のタグ1201、第2のタグ1202が位置し、第1のタグ1201が人体の右側方に向かって配置され、第2のタグ1202が人体の左側方に向かって配置されることになる。ここで、第1のタグ1201と第2のタグ1202とは同じIDのタグIDを有する。
これらの第1のタグ1201、第2のタグ1202は、例えば洋服や作業着上着の左右の肩パッド、軍服などの左右の肩章に装着することができる。タグを肩に装着した場合には、タグのアンテナ指向性パターンは主に上方の半球面を形成すると考えられ、特にリーダ800が人間の肩の位置より上方にある場合には、人体の遮蔽吸収効果を受けにくい。ただし、人間の頭部とリーダ及びタグの位置関係によっては、電波が頭部により遮蔽吸収されるため、頭部の影響を考慮して、実施の形態5のように両肩にタグを装着することにより、頭部による遮蔽吸収を防ぐことができる。
(実施の形態6)
図13は、本発明の実施の形態6に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態6は、人間の両腕と胸にタグを配置した例である。
図13は、本発明の実施の形態6に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態6は、人間の両腕と胸にタグを配置した例である。
無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ1301、第2のタグ1302、第3のタグ1303を有して構成される。第1のタグ1301は、人間850が身に着ける服の左腕に装着され、第2のタグ1302は右腕に装着され、第3のタグ1303は胸に装着されている。人間850が服を身に着けた状態では、両腕に第1のタグ1301、第2のタグ1302が、胸部に第3のタグ1303がそれぞれ位置し、第1のタグ1301が人体の左側方に向かって配置され、第2のタグ1302が人体の右側方に向かって配置され、第3のタグ1303が人体の前方に向かって配置されることになる。
ここで、第1のタグ1301、第2のタグ1302は、例えば左右の袖ボタンにそれぞれ配置する。第3のタグ1303は、例えば胸ポケットなどに装着する。なお、第1のタグは左袖ボタン、第2のタグは右袖ボタン、第3のタグは名札としてもよい。または、第1のタグは左袖ボタン、第2のタグは右袖ボタン、第3のタグは前ボタンとしてもよい。または、第1または第2のタグは腕時計に装着されていてもよい。
実施の形態6の場合、第1のタグのアンテナ指向性パターンは左方向の半球面、第2のタグのアンテナ指向性パターンは右方向の半球面、第3のタグのアンテナ指向性パターンは前方向の半球面を形成すると考えられる。これにより、リーダ−タグ間における人体の遮蔽吸収効果を軽減することができる。
(実施の形態7)
図14は、本発明の実施の形態7に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態7は、人間の胸と足部にタグを配置した例である。
図14は、本発明の実施の形態7に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態7は、人間の胸と足部にタグを配置した例である。
無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ1401、第2のタグ1402を有して構成される。第1のタグ1401は、人間850が身に着ける名札810に装着され、第2のタグ1402は、足に履く靴1410の踵部分に装着されている。人間が名札810を身に着けて靴1410を履いた状態では、胸部に第1のタグ1401が、足部に第2のタグ1402がそれぞれ位置し、第1のタグ1401が人体の前方に向かって配置され、第2のタグ1402が人体の後方に向かって配置されることになる。ここで、第1のタグ1401と第2のタグ1402とは同じIDのタグIDを有する。
実施の形態7の場合、第1のタグのアンテナ指向性パターンは前方向に形成され、第2のタグのアンテナ指向性パターンは後方向に形成されることになる。これにより、第1のタグがリーダに対して反対方向に存在するときに、第2のタグはリーダ方向にそのアンテナ指向性パターンが向けられ、リーダ−タグ間でID取得及び距離測定が可能である。このように胸部と足部にタグを装着することにより、リーダ−タグ間における人体の遮蔽吸収効果を軽減することができる。
図14の例では、第2のタグ1402は靴の踵部分に装着しているが、靴ひもの部分に装着してもよい。靴ひもにタグを装着する場合には、タグを靴に縫い込む等の特別な装着構造を用いる必要が無く、一般の靴に後からタグを装着することが容易である。タグを靴に配置する場合は、靴ひもに装着してもアンテナ指向性パターンを後方にも向けることが可能である。
(実施の形態8)
図15は、本発明の実施の形態8に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態8は、人間が装着するめがねの両側にタグを配置した例である。
図15は、本発明の実施の形態8に係る無線測距システムの全体構成を示す図である。実施の形態8は、人間が装着するめがねの両側にタグを配置した例である。
無線測距システムは、リーダ800、第1のタグ1501、第2のタグ1502を有して構成される。第1のタグ1501は、人間850が頭部にかけるめがね1503の右側の柄の部分に取り付けられ、第1のタグ1502は、そのめがね1503の左側の柄の部分に取り付けられている。
実施の形態8の場合、第1のタグ1501のアンテナ指向性パターンは右方向の半球面、第2のタグ1502のアンテナ指向性パターンは左方向の半球面を形成すると考えられ、リーダ−タグ間における人体頭部の遮蔽吸収効果を軽減することができる。めがねとしては、一般のめがねの他、スキーゴーグル、工場作業における防御作業ゴーグルなどを例として挙げることができる。
以上説明したように、実施の形態2〜8では、同じIDを有する第1のタグと第2のタグなど、複数のタグを人間の前後、左右などの複数の箇所に設け、複数のタグが、人間の正面、背面、頭部、足部、左側、右側から選択される少なくとも2箇所(好ましくは2〜3箇所)に配置されるように構成する。このように、複数のタグが人体を介して反対側に位置するなど、人体に対して異なる方向に向かうように配置することにより、少なくとも1つのタグが基地局に向くように配置されるので、少なくとも1つのタグと基地局との間に人体が介在しない状態で無線通信が可能になる。したがって、人体の遮蔽吸収効果を軽減でき、人体吸収による信号強度劣化を補うことができる。これによって、人体吸収損失の大きいUWBを用いるUWBリーダタグ装置などの無線測距システムにおいて、信頼性の高い無線通信を可能とし、タグIDの送受信及びリーダ−タグ間の距離測定を確実に行うことが可能になる。
上記実施の形態2〜8の説明から導出される技術的思想は以下の通りである。
(1)基地局と無線端末とを備える無線測距システムに用いられる無線端末であって、複数のタグを有して構成され、前記複数のタグの各々は、前記無線端末の装着対象の個別認識を行うための識別IDを含む信号を送信可能であり、前記無線端末を人体に装着したときに、前記複数のタグが、人間の正面、背面、頭部、足部、左側、右側から選択される少なくとも2箇所に配置される無線端末。
(2)ウルトラワイドバンド無線(UWB)方式を用いて前記基地局と通信を行う(1)に記載の無線端末。
(3)前記複数のタグは、同一の識別IDを有する(1)または(2)に記載の無線端末。
(4)前記複数のタグとして、前記無線端末を装着する人間の名札の表面に配置される第1のタグと、前記人間の背面に配置される第2のタグとを有し、前記第1のタグと前記第2のタグは、同一の識別IDを有し、前記第1のタグまたは第2のタグから送信される信号が、前記無線端末を装着する人間の個別認識を行うために用いられる(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(5)前記第2のタグは、前記名札に接続された輪状の紐の、前記名札との接続位置とは異なる位置に配置される(4)に記載の無線端末。
(6)前記複数のタグのうちの1つは、人間が頭部に装着するヘルメットに配置される(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(7)前記無線端末は人間が装着する腰ベルト上に配置されるものであり、前記複数のタグは、前記腰ベルトを人体に装着したときに、異なる位置に配置される(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(8)前記複数のタグのうち1つは、人間が腕に装着する腕時計に配置される(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(9)前記複数のタグとして、前記無線端末を装着する人間の右肩に配置される第1のタグと、左肩に配置される第2のタグとを有し、前記第1のタグと前記第2のタグは、同一の識別IDを有する(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(10)前記複数のタグとして、前記無線端末を装着する人間が着用する服の左袖ボタンに配置される第1のタグと、右袖ボタンに配置される第2のタグと、前ボタンに配置される第3のタグとを有する(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(11)前記複数のタグとして、人間が頭部に装着するメガネの右側の柄に配置される第1のタグと、左側の柄に配置される第2のタグとを有する(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(12)前記複数のタグとして、前記無線端末を装着する人間の名札に配置される第1のタグと、靴の踵部に配置される第2のタグとを有し、前記第1のタグと前記第2のタグは、同一の識別IDを有する(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(13)前記複数のタグとして、前記無線端末を装着する人間の名札に配置される第1のタグと、前記人間が着用する服の襟に配置される第2のタグとを有し、前記第1のタグと前記第2のタグは、同一の識別IDを有する(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の無線端末。
(14)前記無線端末を人体に装着したときに、前記複数のタグは、その少なくとも1つが前記人体の可視領域に配置される(1)乃至(13)のいずれか一項に記載の無線端末。
(15)基地局と無線端末とを備える無線測距システムに用いられる基地局であって、前記無線端末として、装着対象の個別認識を行うための識別IDを含む信号を各々が送信することができる複数のタグを有し、前記無線端末を人体に装着したときに、前記複数のタグが、人間の正面、背面、頭部、足部、左側、右側から選択される少なくとも2箇所に配置されるものとの間で通信を行い、前記複数のタグのうち少なくとも1つから送信される信号に含まれる前記識別IDを検知し、前記検知された識別IDに基づいて、前記無線端末との距離を測定する基地局。
(16)前記複数のタグから送信される複数の信号を選択または合成し、前記識別IDを検知する(15)に記載の基地局。
(17)前記複数のタグから送信される複数の信号に含まれる前記識別IDの検知結果のうち、信頼性の高いデータを用いて識別IDを判定し、前記無線端末を装着する人間の個別認識を行う(15)または(16)に記載の基地局。
(18)前記複数のタグから送信される複数の信号に含まれる前記識別IDの検知結果のうち、信頼性の高いデータを用いて識別IDを判定し、前記無線端末を装着する人間の個別認識を行った後に、前記検知された識別IDと同じ識別IDに関して、前記複数のタ
グから送信される信号の先頭波を用いて前記無線端末との距離を測定する(15)または(16)に記載の基地局。
グから送信される信号の先頭波を用いて前記無線端末との距離を測定する(15)または(16)に記載の基地局。
(19)複数のタグを有して構成され、前記複数のタグの各々は、前記無線端末の装着対象の個別認識を行うための識別IDを含む信号を送信可能であり、前記無線端末を人体に装着したときに、前記複数のタグが、人間の正面、背面、頭部、足部、左側、右側から選択される少なくとも2箇所に配置される無線端末と、前記無線端末との間で通信を行い、前記複数のタグのうち少なくとも1つから送信される信号に含まれる前記識別IDを検知し、前記検知された識別IDに基づいて、前記無線端末との距離を測定する基地局と、を備える無線側距システム。
なお、本発明は、上記各実施の形態において示されたものに限定されるものではなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
また、上記各実施の形態では、無線測距システムに用いられる無線端末及び基地局として、無線端末である複数のタグと基地局であるリーダとを有し、UWB無線方式を用いる無線測距システムの構成例を示したが、このような無線測距システムは、UWBリーダタグ装置と呼ばれることもある。
また、本発明は、無線端末、基地局のそれぞれにおいて、ハードウェアで構成することも可能であるし、ソフトウェアで実現することも可能である。
また、上記各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
2008年10月9日出願の特願2008−262873及び2008年10月24日出願の特願2008−274524の日本出願に含まれる明細書、図面及び要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明にかかる基地局装置及び測距方法は、リモコン、名札等に装着されたタグのロケータ等に適用できる。
Claims (7)
- 基地局装置を識別するためのPビット(Pは自然数)からなる符号列で示されるリーダIDと、無線端末を識別するためのQビット(Qは自然数)からなる符号列で示されるタグIDとを用いる無線測距システムにおける基地局装置であって、
P個のパルスを含み、前記リーダIDを示すPビットの各々が1か0かによって各パルスがオンオフ変調されるユニークワードを生成し、前記ユニークワードを2×M個含むフレームを生成し、前記フレームをQ個含むバーストを生成し、前記バーストを複数個含む送信信号を出力するパルス発生手段と、
前記無線端末が前記タグIDを示すQビットの各々が1か0かに基づいて前記送信信号を変調した信号を、送信クロック周期のM分の1(Mは1以上の整数)ずつ位相の異なるタイミングで、サンプリング受信する受信手段と、
を具備する基地局装置。 - 前記リーダIDと受信信号との相関演算を行い、遅延プロファイルを生成するリーダID相関演算手段を具備する請求項1に記載の基地局装置。
- 前記リーダID相関演算手段は、M位相成分を全て加算して電力を増幅させて、前記相関演算を行う請求項2に記載の基地局装置。
- 前記遅延プロファイルを時系列的に蓄積し、蓄積した前記遅延プロファイルと所望のタグのタグIDとの相関演算を行うタグID相関演算手段と、
前記タグID相関演算手段による相関演算結果に基づいて、タグIDの先頭波を検出する先頭波検出手段と、
検出された前記先頭波の往復遅延時間を測定する遅延時間測定手段と、
測定された前記往復遅延時間から前記タグ及び前記リーダ間の距離を算出する距離算出手段と、
を具備する請求項2に記載の基地局装置。 - 前記無線端末が前記送信信号をするのに用いる変調方式はASK変調である
請求項2乃至4いずれか一項に記載の基地局装置。 - 基地局装置を識別するためのPビット(Pは自然数)からなる符号列で示されるリーダIDと、無線端末を識別するためのQビット(Qは自然数)からなる符号列で示されるタグIDとを用いる無線測距システムの前記基地局装置における測距方法であって、
P個のパルスを含み、前記リーダIDを示すPビットの各々が1か0かによって各パルスがオンオフ変調されるユニークワードを生成し、前記ユニークワードを2×M個含むフレームを生成し、前記フレームをQ個含むバーストを生成し、前記バーストを複数個含む送信信号を出力し、
前記無線端末が前記タグIDを示すQビットの各々が1か0かに基づいて前記送信信号をASK変調した信号を、送信クロック周期のM分の1(Mは1以上の整数)ずつ位相の異なるタイミングで、サンプリング受信する
測距方法。 - 前記無線端末が前記送信信号をするのに用いる変調方式はASK変調である
請求項6に記載の測距方法。
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