JPWO2009154214A1 - 燃料噴射弁の制御装置、制御方法、及び制御プログラム - Google Patents

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Abstract

本発明は、燃料噴射弁の噴射量のバラツキを抑えることができる燃料噴射弁の制御装置及びその制御方法を提供することを目的とする。本発明の燃料噴射弁の制御方法は、前記燃料噴射弁を作動するためのパルス信号が、前記燃料噴射弁を駆動する駆動部に入力したことを判定する信号入力判定ステップ(S101)と、前記パルス信号が入力した場合に、前記パルス信号のパルス幅が特定値より大きいことを判定するパルス幅判定ステップ(S102)と、前記パルス幅が特定領域内にある場合に、前記燃料噴射弁の燃料圧力が特定値より小さいことを判定する燃料圧力判定ステップ(S103)と、前記燃料噴射弁の燃料圧力が特定値より小さい場合に、ベース電流波形に換えて可変電流波形を適用して、前記燃料噴射弁に与えられる電流波形を変更する電流波形変更ステップ(S105)と、を備える。

Description

本発明は、内燃エンジンに用いる燃料噴射弁(インジェクタ)の制御装置、制御方法、及び制御プログラムに関し、より詳細には、直噴ガソリンエンジンに用いる燃料噴射弁の噴射制御に関するものである。
近年エンジンメーカーより燃料噴射弁の噴射量の個体差バラツキ(機差)のさらなる低減が求められている。その背景には、エンジンの摩擦低減による低負荷時の要求噴射量低下や、成層燃焼、分割噴射などが挙げられる。
製造時には、個々の燃料噴射弁ごとの噴射量に個体差バラツキが必ず生じるが、全数検査を行うと製造コストが大きくなるため、噴射量検査は抜き取り検査で実施されている。しかしながら、上記のように噴射量のバラツキの低減が求められており、エンジンメーカーからの要求は厳しくなっている。厳しい要求を満足するための解決策としては、全数検査の実施、又は燃料噴射弁自体の改良により、要求を満足することが可能であるものの、全数検査の実施は検査工程の追加により製造コストが増大し、その上、検査された製品が要求値に満たない場合は廃棄されるため、製造コストがさらに増大する。なお、燃料噴射弁自体の改良に関して、その構造は既にかなりの程度最適化されており、改良の余地を大きく見込むことは困難である。
従来の燃料噴射弁の制御装置が、特開2003−106200号公報に提案されている。これは、燃料噴射弁が小型化したことにより、燃料噴射弁をうまく開弁できないと言う課題に対応して、電流値が開弁電流に達したときに、運転状態に応じて燃料噴射弁のソレノイドに加えられる電流波形を切り換えるというものである。
その運転状態としては、燃料噴射量有効最小パルス幅特性(Qmin特性)が重要な時(内燃機関の低回転時)、かつ高燃料圧力時(開弁に大きな力が必要な時)に応じて、燃料噴射弁に供給される波形が変更される。
特開2003−106200号公報
燃料噴射弁の開弁時間が短い領域、即ち、開弁を制御するためのパルス幅が小さい領域では、燃料噴射弁の噴射量のバラツキが大きくなり、燃焼安定性や排気ガス性能に影響を与える。直噴ガソリンエンジンの場合、使用される燃料圧力が10〜20MPa程度と高く、燃料噴射弁を駆動する時間が、例えば、数ms程度であり非常に短くなる。このような場合に、開弁制御用のパルス幅と、製品個体ごとの流量偏差率(バラツキ)との関係を図6に示す。図6に示す場合では、パルス幅が、ある値より小さくなると、燃料噴射弁の噴射量のばらつきが大きくなることがわかる。
しかしながら、運転モードに応じて、与えられるパルス幅ごとに適切な電流を流して燃料噴射弁の開閉を制御する必要があり、このような場合に、燃料噴射弁の噴射量のバラツキを抑えることが求められている。
したがって、本発明は、燃料噴射弁の噴射量のバラツキを抑えることができる燃料噴射弁の制御装置、制御方法、及び制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明の燃料噴射弁の制御装置は上記課題を解決するために、第1の発明は、燃料噴射弁の制御装置において、前記燃料噴射弁を作動するためのパルス信号が、前記燃料噴射弁を駆動する駆動部に入力したことを判定する信号入力判定部と、前記パルス信号が入力した場合に、前記パルス信号のパルス幅が特定領域内にあることを判定するパルス幅判定部と、前記パルス幅が特定領域内にある場合に、前記燃料噴射弁の燃料圧力が特定値より小さいことを判定する燃料圧力判定部と、前記燃料噴射弁の燃料圧力が特定値より小さい場合に、ベース電流波形に換えて可変電流波形を適用して、前記燃料噴射弁に与えられる電流波形を変更する電流波形変更部と、を備える燃料噴射弁の制御装置である。
前記燃料噴射弁の制御装置において、前記ベース電流波形は、開弁用のブースト電流と、前記ブースト電流より小さく前記ブースト電流が適用された後に所定時間流れるピックアップ電流と、前記ピックアップ電流より小さく、前記ピックアップ電流が適用された後に所定時間流れて、開弁を保持する保持電流とから構成され、前記電流波形変更部は、前記ブースト電流、前記ピックアップ電流、前記保持電流の何れか一つ若しくは複数の電流値を変更し、及び/又は、前記ピックアップ電流を流す時間を変更する。前記燃料噴射弁の制御装置において、前記可変電流波形は、前記ベース電流波形から前記ピックアップ電流を除いたもの若しくは短くしたものである。前記燃料噴射弁の制御装置において、前記可変電流波形は、前記ベース電流波形の前記ブースト電流の値を小さくしたものである。前記燃料噴射弁の制御装置において、前記可変電流波形は、前記ピックアップ電流の値を小さくしたものである。さらに、前記燃料噴射弁の制御装置において、前記可変電流波形は、前記保持電流の値を小さくしたものである。
第2の発明は、燃料噴射弁の制御方法において、前記燃料噴射弁を作動するためのパルス信号が、前記燃料噴射弁を駆動する駆動部に入力したことを判定する信号入力判定ステップと、前記パルス信号が入力した場合に、前記パルス信号のパルス幅が特定領域内にあることを判定するパルス幅判定ステップと、前記パルス幅が特定領域内にある場合に、前記燃料噴射弁の燃料圧力が特定値より小さいことを判定する燃料圧力判定ステップと、前記燃料噴射弁の燃料圧力が特定値より小さい場合に、ベース電流波形に換えて可変電流波形を適用して、前記燃料噴射弁に与えられる電流波形を変更する電流波形変更ステップと、を備える燃料噴射弁の制御方法である。
前記燃料噴射弁の制御方法において、前記ベース電流波形は、開弁用のブースト電流と、前記ブースト電流より小さく前記ブースト電流が適用された後に所定時間流れるピックアップ電流と、前記ピックアップ電流より小さく、前記ピックアップ電流が適用された後に所定時間流れて、開弁を保持する保持電流とから構成され、前記電流波形変更ステップは、前記ブースト電流、前記ピックアップ電流、前記保持電流の何れか一つ若しくは複数の電流値を変更し、及び/又は、前記ピックアップ電流を流す時間を変更する。前記燃料噴射弁の制御方法において、前記可変電流波形は、前記ベース電流波形から前記ピックアップ電流を除いたもの若しくは短くしたものである。前記燃料噴射弁の制御方法において、前記可変電流波形は、前記ベース電流波形の前記ブースト電流の値を小さくしたものである。前記燃料噴射弁の制御方法において、前記可変電流波形は、前記ピックアップ電流の値を小さくしたものである。さらに、前記燃料噴射弁の制御方法において、前記可変電流波形は、前記保持電流の値を小さくしたものである。
第3の発明は、燃料噴射弁の制御プログラムにおいて、前記燃料噴射弁を作動するためのパルス信号が、前記燃料噴射弁を駆動する駆動手段に入力したことを判定する信号入力判定手段と、前記パルス信号が入力した場合に、前記パルス信号のパルス幅が特定領域内にあることを判定するパルス幅判定手段と、前記パルス幅が特定領域内にある場合に、前記燃料噴射弁の燃料圧力が特定値より小さいことを判定する燃料圧力判定手段と、前記燃料噴射弁の燃料圧力が特定値より小さい場合に、ベース電流波形に換えて可変電流波形を適用して、前記燃料噴射弁に与えられる電流波形を変更する電流波形変更手段と、を備える燃料噴射弁の制御プログラムである。さらに、前記制御方法や前記制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
本発明の燃料噴射弁の制御装置及びその制御方法によって、動的噴射量のバラツキが改善され、噴射量が正確になり、エンジン性能が向上する。また、バラツキが改善されるため、噴射量のバラツキにより燃料噴射弁を選別してエンジンに組み込む必要がなくなる。
また、可変電流波形の電流値を小さくすることにより、基準の電流波形に比べ、噴射量が小さくなり、さらに微小噴射量が噴射可能になりダイナミックレンジがさらに拡大する。
本発明の実施形態の燃料噴射弁の制御装置に係るブロック図である。 本発明の実施形態に係る制御信号及び電流波形の時間に対する変化を示す概念図である。 本発明の実施形態の前提となる、燃料流量及び流量偏差率の時間に対する変化を示す図である。 本発明の実施形態の前提となる、パルス信号、電流、電圧の時間に対する実測値の変化を示す図である。 本発明の実施形態の燃料噴射弁の制御装置に係るフローチャートである。 燃料噴射弁に適用されるパルス幅に対する流量偏差率の変位を示す図である。 本発明の実施形態の可変電流波形において、変更可能な値の組み合わせを示す図である。
本発明の燃料噴射弁の制御装置、制御方法、及び制御プログラムに係る実施形態を、図1〜図5、図7を参照して説明する。本実施形態に係る燃料噴射弁は、直噴ガソリンエンジンに用いられるものである。
図1は、本発明の前提となる燃料噴射弁の駆動回路を示すブロック図である。電子制御ユニットECU100は、燃料噴射弁300を制御するための噴射信号を送信する噴射信号ライン102や、電流パラメータ通信を行うための電流パラメータ通信ライン104を介して、駆動ステージ200と接続されている。駆動ステージ200にはロジック回路202が設けられており、このロジック回路202には、噴射信号ライン102を介して送信された噴射信号が入力され、通信ライン104を介して送信された噴射パラメータが記憶される。ロジック回路202からの制御信号は制御信号ライン204を介して燃料噴射弁パワーステージ206に入力する。燃料噴射弁パワーステージ206には、バッテリー電圧Vbat、ブースト電圧Vboostが印加されており、燃料噴射弁パワーステージ206は、これらの電圧を用いて、電磁弁制御ライン214を介して燃料噴射弁300の電磁弁の開閉を制御する。また、燃料噴射弁パワーステージ206の出力電流値は、電流検知ライン208を介してロジック回路202に送信される。
バッテリー106からの電圧Vbatが駆動ステージ200の給電部210に供給され、給電部210は、ロジック回路202や噴射弁パワーステージ206に給電する。さらに、バッテリー106からの電圧Vbatは、駆動ステージ200のDC/DCコンバータ212に供給され、DC/DCコンバータ212は、バッテリー電圧Vbatをブースト電圧Vboostに変換して、ブースト電圧Vboostが噴射弁パワーステージ206に供給される。なお、図示していないが、燃料噴射弁に加わる燃料圧力は、燃料圧力センサにより測定されて、測定圧力がECU100や駆動ステージ200に送信されている。
図6に示したように、通常、燃料噴射弁300の動的噴射量のバラツキは、駆動用のパルス信号が短くなればなるほど大きくなる。そこで、本発明は、上記のように駆動入力信号に応じて駆動電流波形を通常の波形と変えることにより、バラツキを改善する。
図2を用いて、燃料噴射弁に与えられる電流波形の変化を説明する。なお、図2は、一回の開弁制御時に、時間に対する制御信号及び電流値の変化を示している。図2(a)は、縦軸にECU100から駆動ステージ200に与えられる制御信号(High及びLow)を、横軸に時間(ms)をそれぞれ示している。図2(a)に示すように、時間tから時間tまでの入力信号期間Tの間、ECU100から駆動ステージ200に開弁用の入力信号が与えられる。
図2(b)は、ベース電流波形であり、縦軸に燃料噴射弁300に与えられる電流を、横軸に時間をそれぞれ示している。図2(b)に示すように、燃料噴射弁300には、時間tから電流が流れて、電流値が開弁に十分なピーク電流Iboostとなるまで電流値が増大する。なお、ピーク電流Iboostに達する時間tは、条件によって変動する。時間tから時間tまでの間、ブースト電圧Vboostが燃料噴射弁300に印加されている。ピーク電流Iboostとなったら(時間t)、電流値を減らして、ピックアップ電流Iで時間tまで保持する。時間tの後、さらに電流値を減らして、保持電流Iholdになったら、保持電流Iholdを時間tまで保持する。
図2(c)は、可変電流の一例として電流Bを示しており、図2(c)のベース電流との違いは、ピックアップ電流Iで保持する時間を省略して、ピーク電流Iboostから直接保持電流Iholdに移行するものである。図2(c)に示すように、燃料噴射弁300には、時間tから電流が流れて、電流値が、開弁に十分なピーク電流Iboostとなる時間tまで電流値が増大する。ピーク電流Iboostとに到達した後(時間t)、ピックアップ電流Iを経由せずに、直接、保持電流Iholdに移行して、保持電流Iholdを時間tまで保持する。
図2(c)では、ピックアップ電流Iの時間を省略したが、他に時間tから時間tまでの期間Tの長さを変えたり、ピーク電流Iboostの値を変えたり、ピックアップ電流Iの値を変えたり、保持電流Iholdの値を変えたり、これらの複数を組み合わせたりして、可変電流を作成することができる。このような可変電流を実験により最適化して、バラツキが小さい駆動電流を条件ごとに設定する。
最適化の方法としては、所定仕様の燃料噴射弁に対し、電流波形ごとに噴射量バラツキの特性を測定する。測定の方法としては、ある数量の燃料噴射弁の噴射流量を燃料圧力、パルス幅ごとに実測して、これらの条件ごとにバラツキを算出する。この実験をいくつかの電流波形ごとに実施し、運転条件ごとに最適な電流波形を求める。電流波形としては、先ず最大作動燃料圧力から決まるベース電流波形がある。それに対して燃料圧力が特定値より低い場合、燃料噴射弁に与えられる電流値を小さくしてもその作動は可能であるため、運転モードごとに電流波形を変更することが可能となる。
図3は、電流波形の変更による最適化に用いる噴射量バラツキの実測値の一例を示しており、図2の(b)及び(c)の波形を比較したものである。図3において黒三角形及び白三角形で示される点は、右縦軸で燃料の流量を示し、横軸はパルス幅を示している。なお、図2(b)で示したベース電流は、図3の実線で結ばれた黒三角形の点を示し、図2(c)に示した可変電流は、図3の破線で結ばれた白三角形の点を示す。ベース電流及び可変電流共に、パルス幅が大きくなると流量が直線的に増大することが示されている。
さらに、図3において白丸及び黒丸で示される点は、左縦軸で流量偏差率(流量バラツキ率)を示し、横軸はパルス幅を示している。なお、図2(b)で示したベース電流は、図3の実線で結ばれた黒丸の点を示し、図2(c)に示した可変電流は、図3の破線で結ばれた白丸の点を示す。可変電流(白丸の点、破線)及びベース電流(黒丸の点、実線)共に、パルス幅が小さい場合に流量偏差率が大きくなっているが、パルス幅が小さい領域1では可変電流(白丸の点)よりベース電流(黒丸の点)の方が流量偏差率が小さく、即ち製品個体ごとのバラツキが小さくなる。一方、パルス幅が大きい領域2では、これが逆転しベース電流(黒丸の点)より可変電流(白丸の点)の方が流量偏差率が小さく、即ち製品個体ごとのバラツキが小さくなる。なお、領域1と領域2の間の臨界パルス幅Pは条件により変動する。したがって、臨界パルス幅Pより小さいパルス幅を適用する場合(領域1)には、ベース電流を燃料噴射弁に適用し、臨界パルス幅Pより大きいパルス幅を適用する場合(領域2)には、可変電流を燃料噴射弁に適用すると、全体として噴射流量バラツキを低減することができる。なお、燃料圧力が高い時に電流値を小さくすると燃料噴射弁が適切に開かなくなって、逆にバラツキが大きくなる。したがって、条件により異なるが、特定の燃料圧力の場合、例えば、本実施形態では3〜5MPa程度の場合に、可変電流を適用することが好ましい。
図4に、ベース電流及び可変電流(電流B)を燃料噴射弁に適用した場合の実測値を示す。図4において、ECU100から駆動ステージ200に与えられるパルス信号(噴射信号)が、細い実線で表され、噴射燃料弁パワーステージ206から噴射弁300に流れる電流が太い破線で表され、ベース電流の場合に噴射燃料弁パワーステージ206から噴射弁300に印加される電圧が太い破線で表される。なお、図4に示す可変電流は、ベース電流と比べて、ピックアップ電流Iを無くし、さらに保持電流Iholdの値を小さくしたものである。
図5には、本実施形態に係る燃料噴射弁300の制御フローチャートを示す。燃料噴射弁300の制御が開始すると、信号入力判定ステップS101で、駆動ステージ200は燃料噴射弁300が噴射すべきか否かを、ECU100からのパルス信号の入力の有無により判定し、入力が有ればステップS102に移行し、入力がなければ終了する。
パルス幅判定ステップS102で、駆動ステージ200は、ECU100から送信されたパルス入力信号が特定のパルス幅領域(図3の領域2)にあるか否かを判定し、特定のパルス幅領域にある場合には、燃料圧力判定ステップS103に移行し、特定のパルス幅領域にない場合(図3の領域1)には、ステップS106に移行する。
燃料圧力判定ステップS103で、駆動ステージ200は、燃料噴射弁に加えられる燃料圧力が特定の燃料圧力領域にあるか否かを判定し、特定の燃料圧力領域にある場合には、ステップS104に移行し、特定のパルス幅領域にない場合には、ステップS106に移行する。
電流パラメータ通信ステップS104で、駆動ステージ200はECU100との間で電流パラメータ通信を行って、可変電流(例えば電流B)の波形データを受信して、電流波形変更ステップS105に移行する。
電流波形変更ステップS105では、ベース電流波形のデータを、電流パラメータ通信ステップS104で受信されてロジック回路202に記憶されている可変電流波形のデータ(修正噴射パラメータ)に変更して、これを燃料噴射弁300に適用して制御を実行し終了する。
また、ステップS102やS103からベース電流波形適用ステップS106に移行した場合には、予め保持されているベース電流波形(通常噴射パラメータ)を燃料噴射弁300に適用し、制御を実行し終了する。
このように、燃料噴射弁を駆動する電流波形を駆動入力信号長や燃料圧力に応じて変更することにより、バラツキが小さくなる最適な電流波形を条件で燃料噴射弁を使用することができる。
なお、本発明において、燃料噴射弁を駆動する電流波形の数は二つとは限らず、入力信号長さや燃料圧力によりいくつでもかまわない。例えば、下記のように可変電流波形を選択することもできる。
・入力信号が特定パルス幅領域(領域2)で、かつ燃料圧力が特定値より小さいときには、電流値(Iboost、I、Ihold)を基準値以下にする。
・入力信号が特定パルス幅領域(領域2)で、かつ燃料圧力が特定値より小さいときには、期間Tを短くする。
・入力信号が特定パルス幅領域(領域2)で、かつ燃料圧力が特定値より小さいときには、ピックアップ電流Iを流す期間をなくして、保持電流Iholdへ直接移行する。
・入力信号が特定パルス幅領域(領域2)で、かつ燃料圧力が特定値より小さいときには、上記の任意のものを組み合わせた電流波形とする。
さらに、本発明は、燃料噴射弁を駆動する電流波形を運転モードごとに最適なものを予め決定しておき、運転モード(各種の運転モードにおかる異なる負荷、例えば、始動時のアクセル操作量に応じて変わる負荷)ごとに電流波形を各々に設定してもよい。これにより、噴射量のバラツキを低減し、エンジンメーカーの要求に答えて、抜き取り検査、又は全数検査が必要になったとしても廃棄をほとんど生じさせることがなくなる。
なお、特許請求の範囲に記載された駆動部及び駆動手段は、本実施形態における駆動ステージ200に対応し、特許請求の範囲に記載された、信号入力判定部、パルス幅判定部、燃料圧力判定部、電流波形変更手段、信号入力判定手段、パルス幅判定手段、燃料圧力判定手段、電流波形変更手段は、本実施形態における駆動ステージ200のロジック回路202内にそれぞれ設けられており、ロジック回路202が、信号入力判定ステップ、パルス幅判定ステップ、燃料圧力判定ステップ、電流波形変更ステップ等の図5のフローチャートに記載された各ステップを実行する。
本発明の実施形態では、(1)ベース電流波形のピックアップ時間をベース電流波形の初期値のままとし、又は小さくし若しくは無しにすることができ、(2)ブースト電流値をベース電流波形の初期値のままとし、又は小さくすることができ、(3)ピックアップ電流値をベース電流波形の初期値のままとし、又は小さくすることができ、(4)ホールド電流値をベース電流波形の初期値のままとし、又は小さくすることができる。これらの任意の組み合わせにより考えられる可変電流波形としては、図7に示すように16通りの場合が想定できる。本発明では、図5に示した条件を満たす場合に、これらの可変電流波形の何れかを、ベース電流波形に変えて適用することが可能である。
100 ECU
200 駆動ステージ
300 燃料噴射弁

Claims (13)

  1. 燃料噴射弁の制御装置において、
    前記燃料噴射弁を作動するためのパルス信号が、前記燃料噴射弁を駆動する駆動部に入力したことを判定する信号入力判定部と、
    前記パルス信号が入力した場合に、前記パルス信号のパルス幅が特定領域内にあることを判定するパルス幅判定部と、
    前記パルス幅が特定領域内にある場合に、前記燃料噴射弁の燃料圧力が特定値より小さいことを判定する燃料圧力判定部と、
    前記燃料噴射弁の燃料圧力が特定値より小さい場合に、ベース電流波形に換えて可変電流波形を適用して、前記燃料噴射弁に与えられる電流波形を変更する電流波形変更部と、を備える燃料噴射弁の制御装置。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射弁の制御装置において、前記ベース電流波形は、開弁用のブースト電流と、前記ブースト電流より小さく前記ブースト電流が適用された後に所定時間流れるピックアップ電流と、前記ピックアップ電流より小さく、前記ピックアップ電流が適用された後に所定時間流れて、開弁を保持する保持電流とから構成され、
    前記電流波形変更部は、前記ブースト電流、前記ピックアップ電流、前記保持電流の何れか一つ若しくは複数の電流値を変更し、及び/又は、前記ピックアップ電流を流す時間を変更する、燃料噴射弁の制御装置。
  3. 請求項2に記載の燃料噴射弁の制御装置において、前記可変電流波形は、前記ベース電流波形から前記ピックアップ電流を除いたもの若しくは短くしたものである、燃料噴射弁の制御装置。
  4. 請求項2又は3に記載の燃料噴射弁の制御装置において、前記可変電流波形は、前記ベース電流波形の前記ブースト電流の値を小さくしたものである、燃料噴射弁の制御装置。
  5. 請求項2乃至4の何れか一項に記載の燃料噴射弁の制御装置において、前記可変電流波形は、前記ピックアップ電流の値を小さくしたものである、燃料噴射弁の制御装置。
  6. 請求項2乃至5の何れか一項に記載の燃料噴射弁の制御装置において、前記可変電流波形は、前記保持電流の値を小さくしたものである、燃料噴射弁の制御装置。
  7. 燃料噴射弁の制御方法において、
    前記燃料噴射弁を作動するためのパルス信号が、前記燃料噴射弁を駆動する駆動部に入力したことを判定する信号入力判定ステップと、
    前記パルス信号が入力した場合に、前記パルス信号のパルス幅が特定領域内にあることを判定するパルス幅判定ステップと、
    前記パルス幅が特定領域内にある場合に、前記燃料噴射弁の燃料圧力が特定値より小さいことを判定する燃料圧力判定ステップと、
    前記燃料噴射弁の燃料圧力が特定値より小さい場合に、ベース電流波形に換えて可変電流波形を適用して、前記燃料噴射弁に与えられる電流波形を変更する電流波形変更ステップと、を備える燃料噴射弁の制御方法。
  8. 請求項7に記載の燃料噴射弁の制御方法において、前記ベース電流波形は、開弁用のブースト電流と、前記ブースト電流より小さく前記ブースト電流が適用された後に所定時間流れるピックアップ電流と、前記ピックアップ電流より小さく、前記ピックアップ電流が適用された後に所定時間流れて、開弁を保持する保持電流とから構成され、
    前記電流波形変更ステップは、前記ブースト電流、前記ピックアップ電流、前記保持電流の何れか一つ若しくは複数の電流値を変更し、及び/又は、前記ピックアップ電流を流す時間を変更する、燃料噴射弁の制御方法。
  9. 請求項8に記載の燃料噴射弁の制御方法において、前記可変電流波形は、前記ベース電流波形から前記ピックアップ電流を除いたもの若しくは短くしたものである、燃料噴射弁の制御方法。
  10. 請求項7乃至9の何れか一項に記載の燃料噴射弁の制御方法において、前記可変電流波形は、前記ベース電流波形の前記ブースト電流の値を小さくしたものである、燃料噴射弁の制御方法。
  11. 請求項7乃至10の何れか一項に記載の燃料噴射弁の制御方法において、前記可変電流波形は、前記ピックアップ電流の値を小さくしたものである、燃料噴射弁の制御方法。
  12. 請求項7乃至11の何れか一項に記載の燃料噴射弁の制御方法において、前記可変電流波形は、前記保持電流の値を小さくしたものである、燃料噴射弁の制御方法。
  13. 燃料噴射弁の制御プログラムにおいて、
    前記燃料噴射弁を作動するためのパルス信号が、前記燃料噴射弁を駆動する駆動手段に入力したことを判定する信号入力判定手段と、
    前記パルス信号が入力した場合に、前記パルス信号のパルス幅が特定領域内にあることを判定するパルス幅判定手段と、
    前記パルス幅が特定領域内にある場合に、前記燃料噴射弁の燃料圧力が特定値より小さいことを判定する燃料圧力判定手段と、
    前記燃料噴射弁の燃料圧力が特定値より小さい場合に、ベース電流波形に換えて可変電流波形を適用して、前記燃料噴射弁に与えられる電流波形を変更する電流波形変更手段と、を備える燃料噴射弁の制御プログラム。
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