JPWO2009153832A1 - 治療台システム - Google Patents

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Abstract

被検体(1)を載置する載置板(2)を移動して患部Aの位置決めを行う患部位置決め機構(3)、(6)は、治療台(5)が3次元診断位置において3次元診断装置(16)のアイソセンタを仮想アイソセンタ(7)として、粒子線治療を想定し、3次元診断画像に基づいて患部Aを仮想アイソセンタ(7)に位置決めする。そして、治療台移動機構(4)により、位置決め時点の載置板(2)および患部位置決め機構(3)、(6)の状態を保持して、治療台(5)を粒子線治療装置の治療位置に移動させることで患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ(8)に位置決めする。

Description

本発明は、粒子線治療装置に使用される治療台システムに関し、特に、3次元診断装置の診断を粒子線治療に利用することを支援する治療台システムに関するものである。
従来、治療方法として幅広く使用されているX線やガンマ線を用いた放射線治療は、人体の表面からの深さに拘わらず放射線の吸収量が高いため、放射線が患部に達するまでに正常な細胞にも影響を与えてしまう。これに対し、陽子線や重イオン線を用いた粒子線治療は、人体の表面からある深さにおいて吸収量がピークになる特性を備えるため、正常細胞の損傷を抑えながら患部だけに集中的に照射でき、効果的な治療方法である。
しかしながら、粒子線治療装置は大型の加速器から出射される荷電粒子ビームを高エネルギで患部に照射する大型装置で、照射系の関連機器配置は一義的に決定され、粒子線の照射口を備える照射ポートを任意に配置することができない。
3次元形状である患部の位置決め診断のために、CT装置に代表される3次元診断装置を用いるのが好ましいが、粒子線照射ポートを大型の3次元診断装置と干渉しないように配置するのは困難である。このため、粒子線治療に3次元診断装置の診断を用いるには、3次元診断装置の治療台上で患部の位置決めを行って治療計画を立てた後、被検体が粒子線治療装置の治療台上に移動して再度患部を位置決めして治療を行う必要があり、位置決め精度が低下するものであった。
診断装置と治療装置など複数の装置の異なる治療台に被検体が移動せずに、共通寝台を用いて位置決めを行う従来の治療台(寝台)システムに、以下に示すものがある。
このシステムは、複数の医用装置に共通に使用される寝台と、この寝台を3次元方向の1次元方向に移動可能に支持する手段と、寝台の移動をその1次元方向にのみ制御して被検体を複数の医用装置それぞれのアイソセンタに個別に位置決めする手段とを備える。そして、複数の医用装置それぞれのアイソセンタの、残り2次元それぞれの方向の位置は互いに同一に設定されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−52308号公報
上記特許文献1に示す治療台システムでは、3次元診断装置などのアイソセンタに患部を位置決めした後に、治療台を簡素な動作で移動させて治療装置のアイソセンタに患部を位置決めさせるものである。しかしながら、患部をアイソセンタに位置決めするためには、治療台による位置合わせだけでなく治療装置の照射ポートの位置合わせが必要となり、照射ポートの位置が決まっている粒子線治療装置に適用することはできないものであった。
この発明は、上記のような問題点を解消するために成されたものであって、粒子線治療に3次元診断装置の診断を利用して、容易に高精度に患部をアイソセンタに位置決めできる治療台システムを提供することを目的とする。
この発明に係る治療台システムは、加速器から出射される荷電粒子ビームを高エネルギで被検体の患部に照射する粒子線治療に3次元診断を利用する粒子線治療装置の治療台システムである。この治療台システムは、上記被検体を載置する載置板と、上記載置板を支持すると共に上記載置板を移動させることにより、上記患部を上記粒子線治療装置のアイソセンタに位置決めする患部位置決め機構と、上記患部位置決め機構および上記載置板を備える治療台を、3次元診断装置の診断位置と上記粒子線治療装置の治療位置との間で移動させる治療台移動機構とを備える。そして、上記患部位置決め機構は、上記治療台が上記3次元診断装置の診断位置において、上記3次元診断装置のアイソセンタを上記粒子線治療装置の仮想アイソセンタとして、上記粒子線治療装置の粒子線照射口の位置および粒子線照射方向に基づく粒子線治療を想定し、上記3次元診断装置による上記患部の画像に基づいて、上記患部を上記仮想アイソセンタに位置決めする。上記治療台移動機構は、上記患部が上記仮想アイソセンタに位置決めされる位置決め時点の上記載置板および上記患部位置決め機構の状態を保持して、上記粒子線治療装置の治療位置に移動させることで上記患部を上記粒子線治療装置のアイソセンタに位置決めするものである。
この発明による治療台システムでは、3次元診断時と粒子線治療時とで治療台を兼用し、3次元診断装置の診断結果を利用した患部の位置決め状態を保持したまま、治療台を粒子線治療位置に移動させるのみで、容易に患部を粒子線治療装置のアイソセンタに高精度に位置決めできる。
この発明の実施の形態1による治療台システムの概略構成を、3次元診断時と粒子線治療時とにおいて示す図である。 この発明の実施の形態1による粒子線治療に用いる加速器の構成を示す図である。 図1で示す治療台システムの側面図である。 この発明の実施の形態1による治療台システムの患部位置決め機構を説明する図である。 この発明の実施の形態2による治療台システムにおける治療台移動機構の構成および動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2による治療台システムにおける治療台移動機構の構成および動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2による治療台システムにおける治療台移動機構の構成および動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2による治療台システムにおける治療台移動機構の構成および動作を説明する図である。 この発明の実施の形態3による治療台システムにおける治療台移動機構の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態4の別例による治療台システムにおける治療台移動機構の動作を説明する図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による治療台システムを図について説明する。図1(a)、図1(b)は、この発明の実施の形態1による治療台システムの概略構成を示した上面図である。また、図1(a)、図1(b)で示した治療台システムの側面図を図2(a)、図2(b)に示す。特に、図1(a)、図2(a)は治療台5を3次元診断位置に配置した図であり、図1(b)、図2(b)は治療台5を粒子線治療位置に配置した図である。
図に示すように、治療台システムは、被検体である患者1を載置する載置板2と、載置板2を支持すると共に載置板2を移動させて患部Aの位置決めをする患部位置決め機構となる第1の患部位置決め機構3および第2の患部位置決め機構6と、第1の患部位置決め機構3の下層に配置された治療台移動機構4とを備えた治療台5を備える。また、第1、第2の患部位置決め機構3、6および治療台移動機構4を制御する制御部(図示せず)を備える。
第1の患部位置決め機構3は、複数部材3a〜3cから成り、載置板2を支持すると共に、長軸方向、短軸方向、長軸方向を軸とした回転方向、および短軸方向を軸とした回転方向の組み合わせにより載置板2を移動させて患部Aの上下方向以外の位置決めをする。第2の患部位置決め機構6は支持脚6で構成され、該支持脚6が上下に伸縮することにより載置板2を上下方向に移動させ、患部Aの上下方向の位置決めをする。
治療台移動機構4は、3次元診断装置16の診断位置と粒子線治療装置の治療位置との間で治療台5を移動させるもので、第1、第2の患部位置決め機構3、6と独立して駆動される。この場合、回転テーブル4aと回転テーブル4a上に配置されて回転テーブル4aと一体的に回転する台座4bとで構成される。治療台移動機構4は、第1の患部位置決め機構3の下層で第1の患部位置決め機構3を支持し、治療台移動機構4と第1の患部位置決め機構3と載置板2とを一体的に回転させることで、治療台5を移動させる。
図1(a)、図2(a)に示すように、治療台5が3次元診断装置16の診断位置にあるとき、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7として、患部Aは第1、第2の患部位置決め機構3、6により仮想アイソセンタ7に位置決めされる。このとき、3次元診断装置16は、粒子線治療装置の粒子線照射口9aを備える照射ポート9と干渉しない位置に配置される。
この仮想アイソセンタ7への患部Aの位置決めは、粒子線治療を想定したもので、即ち、実際の粒子線治療装置のアイソセンタ8での粒子線治療時に必要な位置決め動作となる。このため、配置が決まっている粒子線照射口9aの位置および粒子線照射方向に基づく粒子線治療を想定して載置板2を移動させ、長軸方向、短軸方向、上下方向だけでなく、長軸方向を軸とした回転方向に移動させるロール調整と、短軸方向を軸とした回転方向に移動させるピッチ調整とを含んで位置決めする。この仮想アイソセンタ7は3次元診断装置16のアイソセンタになっているため、3次元診断装置16による3次元の診断画像に基づいて位置決めするもので、患部Aの3次元形状に基づいて高精度に位置決めできる。
図3(a)、図3(b)、図3(c)は、第1の患部位置決め機構3による動作を説明する3方向からの側面図である。
第1の患部位置決め機構3の部材3aは、載置板2に対し、ロール調整(図3(a)参照)と、ピッチ調整(図3(b)参照)とを行う。部材3bは、載置板2を部材3aと共に長軸方向に移動させ(図3(b)参照)、部材3cは、載置板2を部材3a、3bと共に短軸方向に移動させる(図3(c)参照)。
そして、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6の状態を保持して、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動し、図1(b)、図2(b)に示す状態となる。即ち、仮想アイソセンタ7の位置にあった患部Aは、粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動され、アイソセンタ8に位置決めされる。この場合、治療台5の移動は、仮想アイソセンタ7とアイソセンタ8との中間点を通る回転軸10を中心に180度回転する回転移動であり、回転テーブル4aの中心は回転軸10上にある。なお、回転テーブル4aの下層に配置された支持脚6は、回転せず固定であるが、回転軸10に対して対称形状である。
治療台5が移動する際、3次元診断装置16は、治療台5の移動を妨げないように後方に退避しているものとする。なお、図1(a)、図1(b)では、照射ポート9が便宜上治療台5に近接しているが、治療台6の回転を妨げない位置で治療室壁面に固定されている。
粒子線治療装置のアイソセンタ8に患部Aが位置決めされると、粒子線治療装置は、粒子線照射口9aから患部Aに粒子線を照射して治療を行う。
粒子線治療装置本体は、大型の加速器20と、加速器20から出射される荷電粒子ビームを照射室に導入する輸送系と、供給された荷電粒子ビームである粒子線を患部Aに適正に照射する照射系とを備えて、照射口9aから粒子線を照射する。図2は、加速器20の概略構成を示す図である。図に示すように、加速粒子をイオン源21から荷電粒子ビームとして取り出し、線形加速器22を使って、あるエネルギまで加速した後、入射装置23aから円形軌道に打ち込む。荷電粒子ビームは、円形軌道を周回するたびに加速空洞24を通過し、そのたびに加速されエネルギが増加していく。それに合わせて磁場も増加させ同じ円形軌道を周回するように調整する。そして、最高エネルギに達したとき、取り出し装置23bから円形軌道の外部へ取り出す。
この実施の形態では、第1、第2の患部位置決め機構3、6は、治療台5が3次元診断装置16の診断位置において、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7として、粒子線治療を想定し、3次元診断装置16による患部Aの画像に基づいて患部Aを仮想アイソセンタ7に位置決めする。この位置決め動作は、長軸方向、短軸方向、上下方向だけでなく、長軸方向を軸とした回転方向に移動させるロール調整と、短軸方向を軸とした回転方向に移動させるピッチ調整とを含んで位置決めするものである。
通常の3次元診断で、3次元診断装置のアイソセンタに患部を位置決めする際、被検体が搭載される寝台に対して、長軸方向を軸とした回転方向に移動させるロール調整と、短軸方向を軸とした回転方向に移動させるピッチ調整とは不要であり、3次元診断装置の寝台にはそのような位置決め調整機能はない。
この実施の形態による治療台システムでは、照射ポート9の位置合わせができない粒子線治療装置での粒子線治療を想定して、患部Aを仮想アイソセンタ7に位置決めするため、実際の粒子線治療装置のアイソセンタ8での粒子線治療時に必要な位置決め動作ができる。またこの位置決め動作は、3次元診断装置16による3次元診断を行いつつ、その診断画像に基づいて位置決めするもので、患部Aの3次元形状に基づいて高精度に位置決めできる。また、3次元診断装置16を粒子線治療装置の照射ポート9と干渉することなく配置可能となり、既設の粒子線治療装置にも適用して患部Aを仮想アイソセンタ7に位置決めできる。
さらに、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた位置決め時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6の状態を保持して、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動させる。治療台移動機構4は、第1、第2の患部位置決め機構3、6と独立して駆動されるため、治療台移動機構4による治療台5の移動時に載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6の状態を保持できる。このため治療台5は、診断位置と治療位置とで位置決め精度を保持できるだけでなく、診断位置と治療位置とさらに移動の途中位置においても、載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6のたわみ、変形などの状態に変化がない。このため、被検体1の体位の変化や臓器の移動が防止でき、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8に高精度に位置決めできる。なお、第2の患部位置決め機構6である支持脚6は回転しないものであるが、回転軸10に対して対称形状で構成されているため、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態に変化がない。
治療台5の移動は、2次元平面上で180度回転させるのみで、仮想アイソセンタ7の位置にあった患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動するもので、容易で簡素な動作により移動できると共に、被検体1の体位の変化や臓器の移動に対する防止効果が高まる。また、治療台移動機構4も、診断位置と治療位置とで、その形状および治療台5内での相対的位置に変化はなく、これにより治療台5全体が、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態にも変化がなく、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8にさらに高精度に位置決めできる。
なお、上記実施の形態では、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7としたが、3次元診断装置16は可動であるため、3次元診断装置16の診断可能範囲内に仮想アイソセンタ7を設定した後、3次元診断装置16のアイソセンタが仮想アイソセンタ7に一致するように3次元診断装置16を移動させても良い。
この場合、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に配置した状態で、例えばレーザポインタなどを用いて光学的に、あるいは第1、第2の患部位置決め機構3、6に備えられた位置検出センサを用いて、アイソセンタ8の位置情報を、機械的、あるいは電子的に記録する。そして、治療台移動機構4により3次元診断装置16の付近に治療台5を配置し、3次元診断装置16の診断可能範囲内に、上記記録されたアイソセンタ8の位置情報に基づいて仮想アイソセンタ7を設定する。この場合、アイソセンタ8と仮想アイソセンタ7とが、治療台5内の回転軸10に対して対称となるように仮想アイソセンタ7を設定する。
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2による治療台システムについて図5〜図8に基づいて説明する。
この実施の形態2は、上記実施の形態1と治療台移動機構4が異なる。また、載置板2および第1の患部位置決め機構3は、上記実施の形態1と同様であり、第1の患部位置決め機構3は、載置板2を支持すると共に、長軸方向、短軸方向、長軸方向を軸とした回転方向、および短軸方向を軸とした回転方向の組み合わせにより載置板2を移動させて患部Aの上下方向以外の位置決めをする。なお、載置板2および第1の患部位置決め機構3は、便宜上簡便に図示している。
支持脚6aから成る第2の患部位置決め機構6aは、上下に伸縮することにより載置板2を上下方向に移動させて、患部Aの上下方向の位置決めする機能は上記実施の形態1と同様であるが、幅広の構造となっている。
治療台移動機構4は、第1の患部位置決め機構3の下層で第1の患部位置決め機構3を支持し、第1、第2の患部位置決め機構3、6aと独立して駆動される。そして、3次元診断装置16の診断位置と粒子線治療装置の治療位置との間で、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台5を移動させる。
なお、図5(a)、図5(b)は治療台5を3次元診断位置に配置した図であり、図8(a)、図8(b)は治療台5を粒子線治療位置に配置した図である。また、図6(a)、図6(b)および図7(a)、図7(b)、さらに図8(c)は、治療台5が、3次元診断位置から粒子線治療位置に移動する途中の段階を図示したものである。また、図5(a)、図6(a)、図7(a)、図8(a)は上面図であり、図5(b)、図6(b)、図7(b)、図8(b)、図8(c)は側面図である。
図に示すように、治療台移動機構4は複数部材4c〜4fが高さ方向に階層的に配置されて構成される。なお、部材4cは、支持脚6a上に配置されて上層部材4d〜4fを支持し、これ自体は移動しない。
図5(a)、図5(b)に示すように、治療台5が3次元診断装置16の診断位置にあるとき、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7として、患部Aは第1、第2の患部位置決め機構3、6aにより仮想アイソセンタ7に位置決めされる。図の状態は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた後、治療台5の移動のために、3次元診断装置16が後方位置に待避した状態である。
そして、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台5を図6(a)、図6(b)に示すように移動する。このとき、第1の患部位置決め機構3の底面に配置された治療台移動機構4の部材4fにより、載置板2、第1の患部位置決め機構3および部材4fは図中、右方向に一体的に移動する。これにより、治療台5全体の長軸方向の寸法が低減する。なお、部材4fは下層の部材4eの上面側に設けられたものでも良く、その場合、部材4fを駆動して載置板2、第1の患部位置決め機構3を一体的に移動させても良い。
次に、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台7を、さらに図7(a)、図7(b)に示すように移動する。このとき、治療台移動機構4の部材4eは回転駆動され、載置板2、第1の患部位置決め機構3および部材4f、4eは、回転軸11を中心として一体的に180度回転される。この回転による移動は、前段階で治療台5全体の長軸方向の寸法が低減しているため、回転半径が小さくなって照射ポート9と干渉することなく行える。
次に、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台7を、さらに図8(c)に示すように移動する。このとき、第1の患部位置決め機構3の底面に配置された治療台移動機構4の部材4fにより、載置板2、第1の患部位置決め機構3および部材4fは図中、右方向に一体的に移動する。この移動は、図6(a)、図6(b)で示した移動を元に戻す動作と相対的に同等である。
次に、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台7を、さらに図8(a)、図8(b)に示すように移動する。このとき、治療台移動機構4の部材4dにより、載置板2、第1の患部位置決め機構3および部材4f、4e、4dは、図中、右方向に一体的に移動する。そして、患部Aは、粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動され、アイソセンタ8に位置決めされる。
この実施の形態では、治療台移動機構4は、各部材4d〜4fが互いに独立した駆動により順次駆動されて、治療台5が、3次元診断位置から粒子線治療位置に移動する途中の段階では、全体形状を変化させる。そして、治療台5が粒子線治療位置に到達したとき、即ち、患部Aが粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動された時点の、治療台移動機構4の形状および治療台5内での相対的位置は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点と同等である。このため、上述したように、回転移動の際に回転半径を小さくできるなど、移動の自由度が増大し、設計上の自由度が向上する。
治療台移動機構4は、上記実施の形態1と同様に、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた位置決め時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動させる。治療台移動機構4は、第1、第2の患部位置決め機構3、6aと独立して駆動されるため、治療台移動機構4による治療台5の移動時に載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持できる。このため治療台5は、診断位置と治療位置とで位置決め精度を保持できるだけでなく、診断位置と治療位置とさらに移動の途中位置においても、載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aのたわみ、変形などの状態に変化がない。
そして、図5、図8に示すように、粒子線治療位置と3次元診断位置との治療台5の状態は、支持脚6aの中央を軸として180度回転対称で同等の状態となる。これにより治療台5全体が、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態にも変化がなく、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8に高精度に位置決めできる。
なお、治療台5の中で移動しない部材(支持脚6a、部材4c)は、移動の軸に対して対称形状で構成される。この場合、治療台5は、支持脚6aの中央を軸として180度回転対称であるため、その軸に対して対称形状となる。
実施の形態3.
粒子線治療室の形状や大きさにより、3次元診断装置16の配置は制約されるため、上記実施の形態1、2と、3次元診断装置16の配置が異なる場合を以下に示す。
この実施の形態3は、上記実施の形態1、2と治療台移動機構4内の各部の構成が異なるが、治療台移動機構4の各部の形状や動作は、便宜上省略し、治療台5全体の移動の様子を図9(a)〜図9(c)に基づいて説明する。
なお、図9(a)は治療台5を3次元診断位置に配置した上面図であり、図9(c)は治療台5を粒子線治療位置に配置した上面図である。また、図9(b)は、治療台5が、3次元診断位置から粒子線治療位置に移動する途中の段階を図示したものである。
図9(a)に示すように、粒子線の照射ポート9と対向配置された3次元診断装置16の診断位置に治療台5がある。このとき、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7として、患部Aは第1、第2の患部位置決め機構3、6(6a)により仮想アイソセンタ7に位置決めされる。
そして、治療台5は、粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置を中心として図中右回りに90度回転され、図9(b)に示す状態となる。治療台5が移動する際、3次元診断装置16は、治療台5の移動を妨げないように後方に退避しているものとする。
次に、上記実施の形態1と同様に、患部Aとアイソセンタ8との中間点を通る回転軸10を中心に、治療台5は180度回転され、図9(c)に示す状態となる。これにより、患部Aは、粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動され、アイソセンタ8に位置決めされる。
この実施の形態においても、図示しない治療台移動機構4は、上記実施の形態1、2と同様に、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた位置決め時点の載置板2および患部位置決め機構の状態を保持して、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動させる。また、患部Aが粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動された時点の、治療台移動機構4の状態を、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点と同等とする。このため、上記実施の形態1、2と同様に、治療台5全体が、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態にも変化がなく、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8に高精度に位置決めできる。
なお、図10に示すように、治療室の床に治療台1全体を平行移動させるレール14を敷設しても良い。この場合、図2と同様に治療台を移動した後、レール14上を平行移動させて治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動させる。
また、上記各実施の形態では、支持脚6(6a)により下から支持するものとしたが、上層から釣り下げて支持するものであっても良い。この場合も、治療台移動機構4は、第1の患部位置決め機構3の下層で第1の患部位置決め機構3を支持して治療台5を移動させることに変わりはなく、上記実施の形態1、2と同様に、治療台5全体が、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態にも変化がなく、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8に高精度に位置決めできる。
また、上記実施の形態1〜3では、患部Aを仮想アイソセンタ7に位置決めした後に、治療台5を移動して粒子線治療装置のアイソセンタ8に位置決めするとしたが、前回の位置決め情報に基づいて患部Aをアイソセンタ8に位置決めしても良い。この場合、患部位置決め機構3、6(6a)の位置決め情報を保持する手段を備え、前回、保持された位置決め情報を用いてアイソセンタ8に位置決めする。そして、粒子線治療装置に通常併設される診断装置であるX線撮像装置による画像に基づいて、患部位置決め機構3、6(6a)により、患部Aの位置決めを補正する。これにより、被検体1の同一患部Aに複数回、粒子線治療を行う際、容易で迅速、かつ高精度に患部Aをアイソセンタ8に位置決めできる。
照射ポートが固定あるいは、短軸の移動のみを可能とするガントリ型の粒子線治療装置など、照射ポート位置の自由度が小さい粒子線治療装置に利用できる。
本発明は、粒子線治療装置に使用される治療台システムに関し、特に、3次元診断装置の診断を粒子線治療に利用することを支援する治療台システムに関するものである。
従来、治療方法として幅広く使用されているX線やガンマ線を用いた放射線治療は、人体の表面からの深さに拘わらず放射線の吸収量が高いため、放射線が患部に達するまでに正常な細胞にも影響を与えてしまう。これに対し、陽子線や重イオン線を用いた粒子線治療は、人体の表面からある深さにおいて吸収量がピークになる特性を備えるため、正常細胞の損傷を抑えながら患部だけに集中的に照射でき、効果的な治療方法である。
しかしながら、粒子線治療装置は大型の加速器から出射される荷電粒子ビームを高エネルギで患部に照射する大型装置で、照射系の関連機器配置は一義的に決定され、粒子線の照射口を備える照射ポートを任意に配置することができない。
3次元形状である患部の位置決め診断のために、CT装置に代表される3次元診断装置を用いるのが好ましいが、粒子線照射ポートを大型の3次元診断装置と干渉しないように配置するのは困難である。このため、粒子線治療に3次元診断装置の診断を用いるには、3次元診断装置の治療台上で患部の位置決めを行って治療計画を立てた後、被検体が粒子線治療装置の治療台上に移動して再度患部を位置決めして治療を行う必要があり、位置決め精度が低下するものであった。
診断装置と治療装置など複数の装置の異なる治療台に被検体が移動せずに、共通寝台を用いて位置決めを行う従来の治療台(寝台)システムに、以下に示すものがある。
このシステムは、複数の医用装置に共通に使用される寝台と、この寝台を3次元方向の1次元方向に移動可能に支持する手段と、寝台の移動をその1次元方向にのみ制御して被検体を複数の医用装置それぞれのアイソセンタに個別に位置決めする手段とを備える。そして、複数の医用装置それぞれのアイソセンタの、残り2次元それぞれの方向の位置は互いに同一に設定されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−052308号公報
上記特許文献1に示す治療台システムでは、3次元診断装置などのアイソセンタに患部を位置決めした後に、治療台を簡素な動作で移動させて治療装置のアイソセンタに患部を位置決めさせるものである。しかしながら、患部をアイソセンタに位置決めするためには、治療台による位置合わせだけでなく治療装置の照射ポートの位置合わせが必要となり、照射ポートの位置が決まっている粒子線治療装置に適用することはできないものであった。
この発明は、上記のような問題点を解消するために成されたものであって、粒子線治療に3次元診断装置の診断を利用して、容易に高精度に患部をアイソセンタに位置決めできる治療台システムを提供することを目的とする。
この発明による治療台システムは、
加速器から出射される荷電粒子ビームを高エネルギで被検体の患部に照射する粒子線治療に3次元診断を利用する粒子線治療装置の治療台システムにおいて、
上記被検体を載置する載置板と、
上記載置板を支持すると共に上記載置板を移動させることにより、上記患部を上記粒子線治療装置のアイソセンタに位置決めする患部位置決め機構と、
上記患部位置決め機構および上記載置板を備えた治療台を、3次元診断装置の診断位置と上記粒子線治療装置の治療位置との間で移動させる治療台移動機構とを備え、
上記患部位置決め機構は、上記載置板を、長軸方向、短軸方向、上下方向、長軸方向を軸とした回転方向、および短軸方向を軸とした回転方向の組み合わせにより移動させる階層的に配置した複数の部材で構成され、
上記患部位置決め機構は、上記治療台が上記3次元診断装置の診断位置において、上記3次元診断装置のアイソセンタを上記粒子線治療装置の仮想アイソセンタとして、上記粒子線治療装置の粒子線照射口の位置および粒子線照射方向に基づく粒子線治療を想定し、上記3次元診断装置による上記患部の画像に基づいて、上記患部を上記仮想アイソセンタに位置決めし、
上記治療台移動機構は、それぞれ所定方向に互いに独立して回転駆動又は並進駆動される複数部材を備え、
上記治療台移動機構は、上記患部が上記仮想アイソセンタに位置決めされる位置決め時点の上記載置板および上記患部位置決め機構の状態を保持したまま、上記載置板の回転半径が小さくなるよう該各部材を順次駆動し、
上記載置板を上記粒子線治療装置の治療位置に移動させることで上記患部を上記粒子線治療装置のアイソセンタに位置決めすることを特徴とするものである。
この発明による治療台システムでは、3次元診断時と粒子線治療時とで治療台を兼用し、3次元診断装置の診断結果を利用した患部の位置決め状態を保持したまま、できるだけ小さなスペースを利用して治療台を粒子線治療位置に移動させるのみで、容易に患部を粒子線治療装置のアイソセンタに高精度に位置決めできる。
この発明の実施の形態1による治療台システムの概略構成を、3次元診断時と粒子線治療時とにおいて示す図である。 この発明の実施の形態1による治療台システムの患部位置決め機構を説明する図である。 図1で示す治療台システムの側面図である。 この発明の実施の形態1による粒子線治療に用いる加速器の構成を示す図である。 この発明の実施の形態2による治療台システムにおける治療台移動機構の構成および動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2による治療台システムにおける治療台移動機構の構成および動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2による治療台システムにおける治療台移動機構の構成および動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2による治療台システムにおける治療台移動機構の構成および動作を説明する図である。 この発明の実施の形態3による治療台システムにおける治療台移動機構の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態の別例による治療台システムにおける治療台移動機構の動作を説明する図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による治療台システムを図について説明する。図1(a)、図1(b)は、この発明の実施の形態1による治療台システムの概略構成を示した上面図である。また、図1(a)、図1(b)で示した治療台システムの側面図を図2(a)、図2(b)に示す。特に、図1(a)、図2(a)は治療台5を3次元診断位置に配置した図であり、図1(b)、図2(b)は治療台5を粒子線治療位置に配置した図である。
図に示すように、治療台システムは、被検体である患者1を載置する載置板2と、載置板2を支持すると共に載置板2を移動させて患部Aの位置決めをする患部位置決め機構となる第1の患部位置決め機構3および第2の患部位置決め機構6と、第1の患部位置決め機構3の下層に配置された治療台移動機構4とを備えた治療台5を備える。また、第1、第2の患部位置決め機構3、6および治療台移動機構4を制御する制御部(図示せず)を備える。
第1の患部位置決め機構3は、複数部材3a〜3cから成り、載置板2を支持すると共に、長軸方向、短軸方向、長軸方向を軸とした回転方向、および短軸方向を軸とした回転方向の組み合わせにより載置板2を移動させて患部Aの上下方向以外の位置決めをする。第2の患部位置決め機構6は支持脚6で構成され、該支持脚6が上下に伸縮することにより載置板2を上下方向に移動させ、患部Aの上下方向の位置決めをする。
治療台移動機構4は、3次元診断装置16の診断位置と粒子線治療装置の治療位置との間で治療台5を移動させるもので、第1、第2の患部位置決め機構3、6と独立して駆動される。この場合、回転テーブル4aと回転テーブル4a上に配置されて回転テーブル4aと一体的に回転する台座4bとで構成される。治療台移動機構4は、第1の患部位置決め機構3の下層で第1の患部位置決め機構3を支持し、治療台移動機構4と第1の患部位置決め機構3と載置板2とを一体的に回転させることで、治療台5を移動させる。
図1(a)、図2(a)に示すように、治療台5が3次元診断装置16の診断位置にあるとき、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7として、患部Aは第1、第2の患部位置決め機構3、6により仮想アイソセンタ7に位置決めされる。このとき、3次元診断装置16は、粒子線治療装置の粒子線照射口9aを備える照射ポート9と干渉しない位置に配置される。
この仮想アイソセンタ7への患部Aの位置決めは、粒子線治療を想定したもので、即ち、実際の粒子線治療装置のアイソセンタ8での粒子線治療時に必要な位置決め動作となる。このため、配置が決まっている粒子線照射口9aの位置および粒子線照射方向に基づく粒子線治療を想定して載置板2を移動させ、長軸方向、短軸方向、上下方向だけでなく、長軸方向を軸とした回転方向に移動させるロール調整と、短軸方向を軸とした回転方向に移動させるピッチ調整とを含んで位置決めする。この仮想アイソセンタ7は3次元診断装置16のアイソセンタになっているため、3次元診断装置16による3次元の診断画像に基づいて位置決めするもので、患部Aの3次元形状に基づいて高精度に位置決めできる。
図3(a)、図3(b)、図3(c)は、第1の患部位置決め機構3による動作を説明する3方向からの側面図である。
第1の患部位置決め機構3の部材3aは、載置板2に対し、ロール調整(図3(a)参照)と、ピッチ調整(図3(b)参照)とを行う。部材3bは、載置板2を部材3aと共に長軸方向に移動させ(図3(b)参照)、部材3cは、載置板2を部材3a、3bと共に短軸方向に移動させる(図3(c)参照)。
そして、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6の状態を保持して、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動し、図1(b)、図2(b)に示す状態となる。即ち、仮想アイソセンタ7の位置にあった患部Aは、粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動され、アイソセンタ8に位置決めされる。この場合、治療台5の移動は、仮想アイソセンタ7とアイソセンタ8との中間点を通る回転軸10を中心に180度回転する回転移動であり、回転テーブル4aの中心は回転軸10上にある。なお、回転テーブル4aの下層に配置された支持脚6は、回転せず固定であるが、回転軸10に対して対称形状である。
治療台5が移動する際、3次元診断装置16は、治療台5の移動を妨げないように後方に退避しているものとする。なお、図1(a)、図1(b)では、照射ポート9が便宜上治療台5に近接しているが、治療台6の回転を妨げない位置で治療室壁面に固定されている。
粒子線治療装置のアイソセンタ8に患部Aが位置決めされると、粒子線治療装置は、粒子線照射口9aから患部Aに粒子線を照射して治療を行う。
粒子線治療装置本体は、大型の加速器20と、加速器20から出射される荷電粒子ビームを照射室に導入する輸送系と、供給された荷電粒子ビームである粒子線を患部Aに適正に照射する照射系とを備えて、照射口9aから粒子線を照射する。図は、加速器20の概略構成を示す図である。図に示すように、加速粒子をイオン源21から荷電粒子ビームとして取り出し、線形加速器22を使って、あるエネルギまで加速した後、入射装置23aから円形軌道に打ち込む。荷電粒子ビームは、円形軌道を周回するたびに加速空洞24を通過し、そのたびに加速されエネルギが増加していく。それに合わせて磁場も増加させ同じ円形軌道を周回するように調整する。そして、最高エネルギに達したとき、取り出し装置23bから円形軌道の外部へ取り出す。
この実施の形態では、第1、第2の患部位置決め機構3、6は、治療台5が3次元診断装置16の診断位置において、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7として、粒子線治療を想定し、3次元診断装置16による患部Aの画像に基づいて患部Aを仮想アイソセンタ7に位置決めする。この位置決め動作は、長軸方向、短軸方向、上下方向だけでなく、長軸方向を軸とした回転方向に移動させるロール調整と、短軸方向を軸とした回転方向に移動させるピッチ調整とを含んで位置決めするものである。
通常の3次元診断で、3次元診断装置のアイソセンタに患部を位置決めする際、被検体が搭載される寝台に対して、長軸方向を軸とした回転方向に移動させるロール調整と、短軸方向を軸とした回転方向に移動させるピッチ調整とは不要であり、3次元診断装置の寝台にはそのような位置決め調整機能はない。
この実施の形態による治療台システムでは、照射ポート9の位置合わせができない粒子線治療装置での粒子線治療を想定して、患部Aを仮想アイソセンタ7に位置決めするため、実際の粒子線治療装置のアイソセンタ8での粒子線治療時に必要な位置決め動作ができる。またこの位置決め動作は、3次元診断装置16による3次元診断を行いつつ、その診断画像に基づいて位置決めするもので、患部Aの3次元形状に基づいて高精度に位置決めできる。また、3次元診断装置16を粒子線治療装置の照射ポート9と干渉することなく配置可能となり、既設の粒子線治療装置にも適用して患部Aを仮想アイソセンタ7に位置決めできる。
さらに、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた位置決め時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6の状態を保持して、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動させる。治療台移動機構4は、第1、第2の患部位置決め機構3、6と独立して駆動されるため、治療台移動機構4による治療台5の移動時に載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6の状態を保持できる。このため治療台5は、診断位置と治療位置とで位置決め精度を保持できるだけでなく、診断位置と治療位置とさらに移動の途中位置においても、載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6のたわみ、変形などの状態に変化がない。このため、被検体1の体位の変化や臓器の移動が防止でき、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8に高精度に位置決めできる。なお、第2の患部位置決め機構6である支持脚6は回転しないものであるが、回転軸10に対して対称形状で構成されているため、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態に変化がない。
治療台5の移動は、2次元平面上で180度回転させるのみで、仮想アイソセンタ7の位置にあった患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動するもので、容易で簡素な動作により移動できると共に、被検体1の体位の変化や臓器の移動に対する防止効果が高まる。また、治療台移動機構4も、診断位置と治療位置とで、その形状および治療台5内での相対的位置に変化はなく、これにより治療台5全体が、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態にも変化がなく、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8にさらに高精度に位置決めできる。
なお、上記実施の形態では、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7としたが、3次元診断装置16は可動であるため、3次元診断装置16の診断可能範囲内に仮想アイソセンタ7を設定した後、3次元診断装置16のアイソセンタが仮想アイソセンタ7に一致するように3次元診断装置16を移動させても良い。
この場合、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に配置した状態で、例えばレーザポインタなどを用いて光学的に、あるいは第1、第2の患部位置決め機構3、6に備えられた位置検出センサを用いて、アイソセンタ8の位置情報を、機械的、あるいは電子的に記録する。そして、治療台移動機構4により3次元診断装置16の付近に治療台5を配置し、3次元診断装置16の診断可能範囲内に、上記記録されたアイソセンタ8の位置情報に基づいて仮想アイソセンタ7を設定する。この場合、アイソセンタ8と仮想アイソセンタ7とが、治療台5内の回転軸10に対して対称となるように仮想アイソセンタ7を設定する。
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2による治療台システムについて図5〜図8に基づいて説明する。
この実施の形態2は、上記実施の形態1と治療台移動機構4が異なる。また、載置板2および第1の患部位置決め機構3は、上記実施の形態1と同様であり、第1の患部位置決め機構3は、載置板2を支持すると共に、長軸方向、短軸方向、長軸方向を軸とした回転方向、および短軸方向を軸とした回転方向の組み合わせにより載置板2を移動させて患部Aの上下方向以外の位置決めをする。なお、載置板2および第1の患部位置決め機構3は、便宜上簡便に図示している。
支持脚6aから成る第2の患部位置決め機構6aは、上下に伸縮することにより載置板2を上下方向に移動させて、患部Aの上下方向の位置決めする機能は上記実施の形態1と同様であるが、幅広の構造となっている。
治療台移動機構4は、第1の患部位置決め機構3の下層で第1の患部位置決め機構3を支持し、第1、第2の患部位置決め機構3、6aと独立して駆動される。そして、3次元診断装置16の診断位置と粒子線治療装置の治療位置との間で、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台5を移動させる。
なお、図5(a)、図5(b)は治療台5を3次元診断位置に配置した図であり、図8(a)、図8(b)は治療台5を粒子線治療位置に配置した図である。また、図6(a)、図6(b)および図7(a)、図7(b)、さらに図8(c)は、治療台5が、3次元診断位置から粒子線治療位置に移動する途中の段階を図示したものである。また、図5(a)、図6(a)、図7(a)、図8(a)は上面図であり、図5(b)、図6(b)、図7(b)、図8(b)、図8(c)は側面図である。
図に示すように、治療台移動機構4は複数部材4c〜4fが高さ方向に階層的に配置されて構成される。なお、部材4cは、支持脚6a上に配置されて上層部材4d〜4fを支持し、これ自体は移動しない。
図5(a)、図5(b)に示すように、治療台5が3次元診断装置16の診断位置にあるとき、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7として、患部Aは第1、第2の患部位置決め機構3、6aにより仮想アイソセンタ7に位置決めされる。図の状態は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた後、治療台5の移動のために、3次元診断装置16が後方位置に待避した状態である。
そして、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台5を図6(a)、図6(b)に示すように移動する。このとき、第1の患部位置決め機構3の底面に配置された治療台移動機構4の部材4fにより、載置板2、第1の患部位置決め機構3および部材4fは図中、右方向に一体的に移動する。これにより、治療台5全体の長軸方向の寸法が低減する。なお、部材4fは下層の部材4eの上面側に設けられたものでも良く、その場合、部材4fを駆動して載置板2、第1の患部位置決め機構3を一体的に移動させても良い。
次に、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台を、さらに図7(a)、図7(b)に示すように移動する。このとき、治療台移動機構4の部材4eは回転駆動され、載置板2、第1の患部位置決め機構3および部材4f、4eは、回転軸11を中心として一体的に180度回転される。この回転による移動は、前段階で治療台5全体の長軸方向の寸法が低減しているため、回転半径が小さくなって照射ポート9と干渉することなく行える。
次に、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台を、さらに図8(c)に示すように移動する。このとき、第1の患部位置決め機構3の底面に配置された治療台移動機構4の部材4fにより、載置板2、第1の患部位置決め機構3および部材4fは図中、右方向に一体的に移動する。この移動は、図6(a)、図6(b)で示した移動を元に戻す動作と相対的に同等である。
次に、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台を、さらに図8(a)、図8(b)に示すように移動する。このとき、治療台移動機構4の部材4dにより、載置板2、第1の患部位置決め機構3および部材4f、4e、4dは、図中、右方向に一体的に移動する。そして、患部Aは、粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動され、アイソセンタ8に位置決めされる。
この実施の形態では、治療台移動機構4は、各部材4d〜4fが互いに独立した駆動により順次駆動されて、治療台5が、3次元診断位置から粒子線治療位置に移動する途中の段階では、全体形状を変化させる。そして、治療台5が粒子線治療位置に到達したとき、即ち、患部Aが粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動された時点の、治療台移動機構4の形状および治療台5内での相対的位置は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点と同等である。このため、上述したように、回転移動の際に回転半径を小さくできるなど、移動の自由度が増大し、設計上の自由度が向上する。
治療台移動機構4は、上記実施の形態1と同様に、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた位置決め時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動させる。治療台移動機構4は、第1、第2の患部位置決め機構3、6aと独立して駆動されるため、治療台移動機構4による治療台5の移動時に載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持できる。このため治療台5は、診断位置と治療位置とで位置決め精度を保持できるだけでなく、診断位置と治療位置とさらに移動の途中位置においても、載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aのたわみ、変形などの状態に変化がない。
そして、図5、図8に示すように、粒子線治療位置と3次元診断位置との治療台5の状態は、支持脚6aの中央を軸として180度回転対称で同等の状態となる。これにより治療台5全体が、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態にも変化がなく、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8に高精度に位置決めできる。
なお、治療台5の中で移動しない部材(支持脚6a、部材4c)は、移動の軸に対して対称形状で構成される。この場合、治療台5は、支持脚6aの中央を軸として180度回転対称であるため、その軸に対して対称形状となる。
実施の形態3.
粒子線治療室の形状や大きさにより、3次元診断装置16の配置は制約されるため、上記実施の形態1、2と、3次元診断装置16の配置が異なる場合を以下に示す。
この実施の形態3は、上記実施の形態1、2と治療台移動機構4内の各部の構成が異なるが、治療台移動機構4の各部の形状や動作は、便宜上省略し、治療台5全体の移動の様子を図9(a)〜図9(c)に基づいて説明する。
なお、図9(a)は治療台5を3次元診断位置に配置した上面図であり、図9(c)は治療台5を粒子線治療位置に配置した上面図である。また、図9(b)は、治療台5が、3次元診断位置から粒子線治療位置に移動する途中の段階を図示したものである。
図9(a)に示すように、粒子線の照射ポート9と対向配置された3次元診断装置16の診断位置に治療台5がある。このとき、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7として、患部Aは第1、第2の患部位置決め機構3、6(6a)により仮想アイソセンタ7に位置決めされる。
そして、治療台5は、粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置を中心として図中右回りに90度回転され、図9(b)に示す状態となる。治療台5が移動する際、3次元診断装置16は、治療台5の移動を妨げないように後方に退避しているものとする。
次に、上記実施の形態1と同様に、患部Aとアイソセンタ8との中間点を通る回転軸10を中心に、治療台5は180度回転され、図9(c)に示す状態となる。これにより、患部Aは、粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動され、アイソセンタ8に位置決めされる。
この実施の形態においても、図示しない治療台移動機構4は、上記実施の形態1、2と同様に、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた位置決め時点の載置板2および患部位置決め機構の状態を保持して、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動させる。また、患部Aが粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動された時点の、治療台移動機構4の状態を、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点と同等とする。このため、上記実施の形態1、2と同様に、治療台5全体が、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態にも変化がなく、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8に高精度に位置決めできる。
なお、図10に示すように、治療室の床に治療台1全体を平行移動させるレール14を敷設しても良い。この場合、図2と同様に治療台を移動した後、レール14上を平行移動させて治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動させる。
また、上記各実施の形態では、支持脚6(6a)により下から支持するものとしたが、上層から釣り下げて支持するものであっても良い。この場合も、治療台移動機構4は、第1の患部位置決め機構3の下層で第1の患部位置決め機構3を支持して治療台5を移動させることに変わりはなく、上記実施の形態1、2と同様に、治療台5全体が、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態にも変化がなく、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8に高精度に位置決めできる。
また、上記実施の形態1〜3では、患部Aを仮想アイソセンタ7に位置決めした後に、治療台5を移動して粒子線治療装置のアイソセンタ8に位置決めするとしたが、前回の位置決め情報に基づいて患部Aをアイソセンタ8に位置決めしても良い。この場合、患部位置決め機構3、6(6a)の位置決め情報を保持する手段を備え、前回、保持された位置決め情報を用いてアイソセンタ8に位置決めする。そして、粒子線治療装置に通常併設される診断装置であるX線撮像装置による画像に基づいて、患部位置決め機構3、6(6a)により、患部Aの位置決めを補正する。これにより、被検体1の同一患部Aに複数回、粒子線治療を行う際、容易で迅速、かつ高精度に患部Aをアイソセンタ8に位置決めできる。
照射ポートが固定あるいは、短軸の移動のみを可能とするガントリ型の粒子線治療装置など、照射ポート位置の自由度が小さい粒子線治療装置に利用できる。
本発明は、粒子線治療装置に使用される治療台システムに関し、特に、3次元診断装置の診断を粒子線治療に利用することを支援する治療台システムに関するものである。
従来、治療方法として幅広く使用されているX線やガンマ線を用いた放射線治療は、人体の表面からの深さに拘わらず放射線の吸収量が高いため、放射線が患部に達するまでに正常な細胞にも影響を与えてしまう。これに対し、陽子線や重イオン線を用いた粒子線治療は、人体の表面からある深さにおいて吸収量がピークになる特性を備えるため、正常細胞の損傷を抑えながら患部だけに集中的に照射でき、効果的な治療方法である。
しかしながら、粒子線治療装置は大型の加速器から出射される荷電粒子ビームを高エネルギで患部に照射する大型装置で、照射系の関連機器配置は一義的に決定され、粒子線の照射口を備える照射ポートを任意に配置することができない。
3次元形状である患部の位置決め診断のために、CT装置に代表される3次元診断装置を用いるのが好ましいが、粒子線照射ポートを大型の3次元診断装置と干渉しないように配置するのは困難である。このため、粒子線治療に3次元診断装置の診断を用いるには、3次元診断装置の治療台上で患部の位置決めを行って治療計画を立てた後、被検体が粒子線治療装置の治療台上に移動して再度患部を位置決めして治療を行う必要があり、位置決め精度が低下するものであった。
診断装置と治療装置など複数の装置の異なる治療台に被検体が移動せずに、共通寝台を用いて位置決めを行う従来の治療台(寝台)システムに、以下に示すものがある。
このシステムは、複数の医用装置に共通に使用される寝台と、この寝台を3次元方向の1次元方向に移動可能に支持する手段と、寝台の移動をその1次元方向にのみ制御して被検体を複数の医用装置それぞれのアイソセンタに個別に位置決めする手段とを備える。そして、複数の医用装置それぞれのアイソセンタの、残り2次元それぞれの方向の位置は互いに同一に設定されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−052308号公報
上記特許文献1に示す治療台システムでは、3次元診断装置などのアイソセンタに患部を位置決めした後に、治療台を簡素な動作で移動させて治療装置のアイソセンタに患部を位置決めさせるものである。しかしながら、患部をアイソセンタに位置決めするためには、治療台による位置合わせだけでなく治療装置の照射ポートの位置合わせが必要となり、照射ポートの位置が決まっている粒子線治療装置に適用することはできないものであった。
この発明は、上記のような問題点を解消するために成されたものであって、粒子線治療に3次元診断装置の診断を利用して、容易に高精度に患部をアイソセンタに位置決めできる治療台システムを提供することを目的とする。
この発明による治療台システムは、
加速器から出射される荷電粒子ビームを高エネルギで被検体の患部に照射する粒子線治療に3次元診断を利用する粒子線治療装置の治療台システムにおいて、
上記被検体を載置する載置板と、
上記載置板を支持すると共に上記載置板を移動させることにより、上記患部を上記粒子線治療装置のアイソセンタに位置決めする患部位置決め機構と、
上記患部位置決め機構および上記載置板を備えた治療台を、3次元診断装置の診断位置と上記粒子線治療装置の治療位置との間で移動させる治療台移動機構とを備え、
上記患部位置決め機構は、上記載置板を、長軸方向、短軸方向、上下方向、長軸方向を軸とした回転方向、および短軸方向を軸とした回転方向の組み合わせにより移動させる階層的に配置した複数の部材で構成され、
上記患部位置決め機構は、上記治療台が上記3次元診断装置の診断位置において、上記3次元診断装置のアイソセンタを上記粒子線治療装置の仮想アイソセンタとして、上記粒子線治療装置の粒子線照射口の位置および粒子線照射方向に基づく粒子線治療を想定し、上記3次元診断装置による上記患部の画像に基づいて、上記患部を上記仮想アイソセンタに位置決めし、
上記治療台移動機構は、それぞれ所定方向に互いに独立して回転駆動又は並進駆動される複数部材を備え、
上記治療台移動機構は、上記患部が上記仮想アイソセンタに位置決めされる位置決め時点の上記載置板および上記患部位置決め機構の状態を保持したまま、上記載置板の回転半径を小さくする為に、上記載置板及び上記患部位置決め機構を、当該載置板の中心が上記治療台移動機構の回転軸に近づくように予め並進移動させてから回転させ、
その後、上記載置板及び上記患部位置決め機構を上記粒子線治療装置の治療位置に並進移動させて上記患部を上記粒子線治療装置のアイソセンタに位置決めすることを特徴とするものである。
この発明による治療台システムでは、3次元診断時と粒子線治療時とで治療台を兼用し、3次元診断装置の診断結果を利用した患部の位置決め状態を保持したまま、できるだけ小さなスペースを利用して治療台を粒子線治療位置に移動させるのみで、容易に患部を粒子線治療装置のアイソセンタに高精度に位置決めできる。
この発明の実施の形態1による治療台システムの概略構成を、3次元診断時と粒子線治療時とにおいて示す図である。 この発明の実施の形態1による治療台システムの患部位置決め機構を説明する図である。 図1で示す治療台システムの側面図である。 この発明の実施の形態1による粒子線治療に用いる加速器の構成を示す図である。 この発明の実施の形態2による治療台システムにおける治療台移動機構の構成および動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2による治療台システムにおける治療台移動機構の構成および動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2による治療台システムにおける治療台移動機構の構成および動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2による治療台システムにおける治療台移動機構の構成および動作を説明する図である。 この発明の実施の形態3による治療台システムにおける治療台移動機構の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態3の別例による治療台システムにおける治療台移動機構の動作を説明する図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による治療台システムを図について説明する。図1(a)、図1(b)は、この発明の実施の形態1による治療台システムの概略構成を示した上面図である。また、図1(a)、図1(b)で示した治療台システムの側面図を図2(a)、図2(b)に示す。特に、図1(a)、図2(a)は治療台5を3次元診断位置に配置した図であり、図1(b)、図2(b)は治療台5を粒子線治療位置に配置した図である。
図に示すように、治療台システムは、被検体である患者1を載置する載置板2と、載置板2を支持すると共に載置板2を移動させて患部Aの位置決めをする患部位置決め機構となる第1の患部位置決め機構3および第2の患部位置決め機構6と、第1の患部位置決め機構3の下層に配置された治療台移動機構4とを備えた治療台5を備える。また、第1、第2の患部位置決め機構3、6および治療台移動機構4を制御する制御部(図示せず)を備える。
第1の患部位置決め機構3は、複数部材3a〜3cから成り、載置板2を支持すると共に、長軸方向、短軸方向、長軸方向を軸とした回転方向、および短軸方向を軸とした回転方向の組み合わせにより載置板2を移動させて患部Aの上下方向以外の位置決めをする。第2の患部位置決め機構6は支持脚6で構成され、該支持脚6が上下に伸縮することにより載置板2を上下方向に移動させ、患部Aの上下方向の位置決めをする。
治療台移動機構4は、3次元診断装置16の診断位置と粒子線治療装置の治療位置との間で治療台5を移動させるもので、第1、第2の患部位置決め機構3、6と独立して駆動される。この場合、回転テーブル4aと回転テーブル4a上に配置されて回転テーブル4aと一体的に回転する台座4bとで構成される。治療台移動機構4は、第1の患部位置決め機構3の下層で第1の患部位置決め機構3を支持し、治療台移動機構4と第1の患部位置決め機構3と載置板2とを一体的に回転させることで、治療台5を移動させる。
図1(a)、図2(a)に示すように、治療台5が3次元診断装置16の診断位置にあるとき、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7として、患部Aは第1、第2の患部位置決め機構3、6により仮想アイソセンタ7に位置決めされる。このとき、3次元診断装置16は、粒子線治療装置の粒子線照射口9aを備える照射ポート9と干渉しない位置に配置される。
この仮想アイソセンタ7への患部Aの位置決めは、粒子線治療を想定したもので、即ち、実際の粒子線治療装置のアイソセンタ8での粒子線治療時に必要な位置決め動作となる。このため、配置が決まっている粒子線照射口9aの位置および粒子線照射方向に基づく粒子線治療を想定して載置板2を移動させ、長軸方向、短軸方向、上下方向だけでなく、長軸方向を軸とした回転方向に移動させるロール調整と、短軸方向を軸とした回転方向に移動させるピッチ調整とを含んで位置決めする。この仮想アイソセンタ7は3次元診断装置16のアイソセンタになっているため、3次元診断装置16による3次元の診断画像に基づいて位置決めするもので、患部Aの3次元形状に基づいて高精度に位置決めできる。
図3(a)、図3(b)、図3(c)は、第1の患部位置決め機構3による動作を説明する3方向からの側面図である。
第1の患部位置決め機構3の部材3aは、載置板2に対し、ロール調整(図3(a)参照)と、ピッチ調整(図3(b)参照)とを行う。部材3bは、載置板2を部材3aと共に長軸方向に移動させ(図3(b)参照)、部材3cは、載置板2を部材3a、3bと共に短軸方向に移動させる(図3(c)参照)。
そして、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6の状態を保持して、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動し、図1(b)、図2(b)に示す状態となる。即ち、仮想アイソセンタ7の位置にあった患部Aは、粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動され、アイソセンタ8に位置決めされる。この場合、治療台5の移動は、仮想アイソセンタ7とアイソセンタ8との中間点を通る回転軸10を中心に180度回転する回転移動であり、回転テーブル4aの中心は回転軸10上にある。なお、回転テーブル4aの下層に配置された支持脚6は、回転せず固定であるが、回転軸10に対して対称形状である。
治療台5が移動する際、3次元診断装置16は、治療台5の移動を妨げないように後方に退避しているものとする。なお、図1(a)、図1(b)では、照射ポート9が便宜上治療台5に近接しているが、治療台6の回転を妨げない位置で治療室壁面に固定されている。
粒子線治療装置のアイソセンタ8に患部Aが位置決めされると、粒子線治療装置は、粒子線照射口9aから患部Aに粒子線を照射して治療を行う。
粒子線治療装置本体は、大型の加速器20と、加速器20から出射される荷電粒子ビームを照射室に導入する輸送系と、供給された荷電粒子ビームである粒子線を患部Aに適正に照射する照射系とを備えて、照射口9aから粒子線を照射する。図は、加速器20の概略構成を示す図である。図に示すように、加速粒子をイオン源21から荷電粒子ビームとして取り出し、線形加速器22を使って、あるエネルギまで加速した後、入射装置23aから円形軌道に打ち込む。荷電粒子ビームは、円形軌道を周回するたびに加速空洞24を通過し、そのたびに加速されエネルギが増加していく。それに合わせて磁場も増加させ同じ円形軌道を周回するように調整する。そして、最高エネルギに達したとき、取り出し装置23bから円形軌道の外部へ取り出す。
この実施の形態では、第1、第2の患部位置決め機構3、6は、治療台5が3次元診断装置16の診断位置において、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7として、粒子線治療を想定し、3次元診断装置16による患部Aの画像に基づいて患部Aを仮想アイソセンタ7に位置決めする。この位置決め動作は、長軸方向、短軸方向、上下方向だけでなく、長軸方向を軸とした回転方向に移動させるロール調整と、短軸方向を軸とした回転方向に移動させるピッチ調整とを含んで位置決めするものである。
通常の3次元診断で、3次元診断装置のアイソセンタに患部を位置決めする際、被検体が搭載される寝台に対して、長軸方向を軸とした回転方向に移動させるロール調整と、短軸方向を軸とした回転方向に移動させるピッチ調整とは不要であり、3次元診断装置の寝台にはそのような位置決め調整機能はない。
この実施の形態による治療台システムでは、照射ポート9の位置合わせができない粒子線治療装置での粒子線治療を想定して、患部Aを仮想アイソセンタ7に位置決めするため、実際の粒子線治療装置のアイソセンタ8での粒子線治療時に必要な位置決め動作ができる。またこの位置決め動作は、3次元診断装置16による3次元診断を行いつつ、その診断画像に基づいて位置決めするもので、患部Aの3次元形状に基づいて高精度に位置決めできる。また、3次元診断装置16を粒子線治療装置の照射ポート9と干渉することなく配置可能となり、既設の粒子線治療装置にも適用して患部Aを仮想アイソセンタ7に位置決めできる。
さらに、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた位置決め時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6の状態を保持して、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動させる。治療台移動機構4は、第1、第2の患部位置決め機構3、6と独立して駆動されるため、治療台移動機構4による治療台5の移動時に載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6の状態を保持できる。このため治療台5は、診断位置と治療位置とで位置決め精度を保持できるだけでなく、診断位置と治療位置とさらに移動の途中位置においても、載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6のたわみ、変形などの状態に変化がない。このため、被検体1の体位の変化や臓器の移動が防止でき、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8に高精度に位置決めできる。なお、第2の患部位置決め機構6である支持脚6は回転しないものであるが、回転軸10に対して対称形状で構成されているため、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態に変化がない。
治療台5の移動は、2次元平面上で180度回転させるのみで、仮想アイソセンタ7の位置にあった患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動するもので、容易で簡素な動作により移動できると共に、被検体1の体位の変化や臓器の移動に対する防止効果が高まる。また、治療台移動機構4も、診断位置と治療位置とで、その形状および治療台5内での相対的位置に変化はなく、これにより治療台5全体が、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態にも変化がなく、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8にさらに高精度に位置決めできる。
なお、上記実施の形態では、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7としたが、3次元診断装置16は可動であるため、3次元診断装置16の診断可能範囲内に仮想アイソセンタ7を設定した後、3次元診断装置16のアイソセンタが仮想アイソセンタ7に一致するように3次元診断装置16を移動させても良い。
この場合、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に配置した状態で、例えばレーザポインタなどを用いて光学的に、あるいは第1、第2の患部位置決め機構3、6に備えられた位置検出センサを用いて、アイソセンタ8の位置情報を、機械的、あるいは電子的に記録する。そして、治療台移動機構4により3次元診断装置16の付近に治療台5を配置し、3次元診断装置16の診断可能範囲内に、上記記録されたアイソセンタ8の位置情報に基づいて仮想アイソセンタ7を設定する。この場合、アイソセンタ8と仮想アイソセンタ7とが、治療台5内の回転軸10に対して対称となるように仮想アイソセンタ7を設定する。
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2による治療台システムについて図5〜図8に基づいて説明する。
この実施の形態2は、上記実施の形態1と治療台移動機構4が異なる。また、載置板2および第1の患部位置決め機構3は、上記実施の形態1と同様であり、第1の患部位置決め機構3は、載置板2を支持すると共に、長軸方向、短軸方向、長軸方向を軸とした回転方向、および短軸方向を軸とした回転方向の組み合わせにより載置板2を移動させて患部Aの上下方向以外の位置決めをする。なお、載置板2および第1の患部位置決め機構3は、便宜上簡便に図示している。
支持脚6aから成る第2の患部位置決め機構6aは、上下に伸縮することにより載置板2を上下方向に移動させて、患部Aの上下方向の位置決めする機能は上記実施の形態1と同様であるが、幅広の構造となっている。
治療台移動機構4は、第1の患部位置決め機構3の下層で第1の患部位置決め機構3を支持し、第1、第2の患部位置決め機構3、6aと独立して駆動される。そして、3次元診断装置16の診断位置と粒子線治療装置の治療位置との間で、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台5を移動させる。
なお、図5(a)、図5(b)は治療台5を3次元診断位置に配置した図であり、図8(a)、図8(b)は治療台5を粒子線治療位置に配置した図である。また、図6(a)、図6(b)および図7(a)、図7(b)、さらに図8(c)は、治療台5が、3次元診断位置から粒子線治療位置に移動する途中の段階を図示したものである。また、図5(a)、図6(a)、図7(a)、図8(a)は上面図であり、図5(b)、図6(b)、図7(b)、図8(b)、図8(c)は側面図である。
図に示すように、治療台移動機構4は複数部材4c〜4fが高さ方向に階層的に配置されて構成される。なお、部材4cは、支持脚6a上に配置されて上層部材4d〜4fを支持し、これ自体は移動しない。
図5(a)、図5(b)に示すように、治療台5が3次元診断装置16の診断位置にあるとき、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7として、患部Aは第1、第2の患部位置決め機構3、6aにより仮想アイソセンタ7に位置決めされる。図の状態は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた後、治療台5の移動のために、3次元診断装置16が後方位置に待避した状態である。
そして、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台5を図6(a)、図6(b)に示すように移動する。このとき、第1の患部位置決め機構3の底面に配置された治療台移動機構4の部材4fにより、載置板2、第1の患部位置決め機構3および部材4fは図中、右方向に一体的に移動する。これにより、治療台5全体の長軸方向の寸法が低減する。なお、部材4fは下層の部材4eの上面側に設けられたものでも良く、その場合、部材4fを駆動して載置板2、第1の患部位置決め機構3を一体的に移動させても良い。
次に、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台を、さらに図7(a)、図7(b)に示すように移動する。このとき、治療台移動機構4の部材4eは回転駆動され、載置板2、第1の患部位置決め機構3および部材4f、4eは、回転軸11を中心として一体的に180度回転される。この回転による移動は、前段階で治療台5全体の長軸方向の寸法が低減しているため、回転半径が小さくなって照射ポート9と干渉することなく行える。
次に、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台を、さらに図8(c)に示すように移動する。このとき、第1の患部位置決め機構3の底面に配置された治療台移動機構4の部材4fにより、載置板2、第1の患部位置決め機構3および部材4fは図中、右方向に一体的に移動する。この移動は、図6(a)、図6(b)で示した移動を元に戻す動作と相対的に同等である。
次に、治療台移動機構4は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台を、さらに図8(a)、図8(b)に示すように移動する。このとき、治療台移動機構4の部材4dにより、載置板2、第1の患部位置決め機構3および部材4f、4e、4dは、図中、右方向に一体的に移動する。そして、患部Aは、粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動され、アイソセンタ8に位置決めされる。
この実施の形態では、治療台移動機構4は、各部材4d〜4fが互いに独立した駆動により順次駆動されて、治療台5が、3次元診断位置から粒子線治療位置に移動する途中の段階では、全体形状を変化させる。そして、治療台5が粒子線治療位置に到達したとき、即ち、患部Aが粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動された時点の、治療台移動機構4の形状および治療台5内での相対的位置は、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点と同等である。このため、上述したように、回転移動の際に回転半径を小さくできるなど、移動の自由度が増大し、設計上の自由度が向上する。
治療台移動機構4は、上記実施の形態1と同様に、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた位置決め時点の載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持して、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動させる。治療台移動機構4は、第1、第2の患部位置決め機構3、6aと独立して駆動されるため、治療台移動機構4による治療台5の移動時に載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aの状態を保持できる。このため治療台5は、診断位置と治療位置とで位置決め精度を保持できるだけでなく、診断位置と治療位置とさらに移動の途中位置においても、載置板2および第1、第2の患部位置決め機構3、6aのたわみ、変形などの状態に変化がない。
そして、図5、図8に示すように、粒子線治療位置と3次元診断位置との治療台5の状態は、支持脚6aの中央を軸として180度回転対称で同等の状態となる。これにより治療台5全体が、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態にも変化がなく、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8に高精度に位置決めできる。
なお、治療台5の中で移動しない部材(支持脚6a、部材4c)は、移動の軸に対して対称形状で構成される。この場合、治療台5は、支持脚6aの中央を軸として180度回転対称であるため、その軸に対して対称形状となる。
実施の形態3.
粒子線治療室の形状や大きさにより、3次元診断装置16の配置は制約されるため、上記実施の形態1、2と、3次元診断装置16の配置が異なる場合を以下に示す。
この実施の形態3は、上記実施の形態1、2と治療台移動機構4内の各部の構成が異なるが、治療台移動機構4の各部の形状や動作は、便宜上省略し、治療台5全体の移動の様子を図9(a)〜図9(c)に基づいて説明する。
なお、図9(a)は治療台5を3次元診断位置に配置した上面図であり、図9(c)は治療台5を粒子線治療位置に配置した上面図である。また、図9(b)は、治療台5が、3次元診断位置から粒子線治療位置に移動する途中の段階を図示したものである。
図9(a)に示すように、粒子線の照射ポート9と対向配置された3次元診断装置16の診断位置に治療台5がある。このとき、3次元診断装置16のアイソセンタを粒子線治療装置の仮想アイソセンタ7として、患部Aは第1、第2の患部位置決め機構3、6(6a)により仮想アイソセンタ7に位置決めされる。
そして、治療台5は、粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置を中心として図中右回りに90度回転され、図9(b)に示す状態となる。治療台5が移動する際、3次元診断装置16は、治療台5の移動を妨げないように後方に退避しているものとする。
次に、上記実施の形態1と同様に、患部Aとアイソセンタ8との中間点を通る回転軸10を中心に、治療台5は180度回転され、図9(c)に示す状態となる。これにより、患部Aは、粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動され、アイソセンタ8に位置決めされる。
この実施の形態においても、図示しない治療台移動機構4は、上記実施の形態1、2と同様に、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた位置決め時点の載置板2および患部位置決め機構の状態を保持して、治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動させる。また、患部Aが粒子線治療装置のアイソセンタ8の位置に移動された時点の、治療台移動機構4の状態を、患部Aが仮想アイソセンタ7に位置決めされた時点と同等とする。このため、上記実施の形態1、2と同様に、治療台5全体が、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態にも変化がなく、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8に高精度に位置決めできる。
なお、図10に示すように、治療室の床に治療台1全体を平行移動させるレール14を敷設しても良い。この場合、図2と同様に治療台を移動した後、レール14上を平行移動させて治療台5を粒子線治療装置の治療位置に移動させる。
また、上記各実施の形態では、支持脚6(6a)により下から支持するものとしたが、上層から釣り下げて支持するものであっても良い。この場合も、治療台移動機構4は、第1の患部位置決め機構3の下層で第1の患部位置決め機構3を支持して治療台5を移動させることに変わりはなく、上記実施の形態1、2と同様に、治療台5全体が、診断位置と治療位置とで、たわみ、変形などの状態にも変化がなく、患部Aを粒子線治療装置のアイソセンタ8に高精度に位置決めできる。
また、上記実施の形態1〜3では、患部Aを仮想アイソセンタ7に位置決めした後に、治療台5を移動して粒子線治療装置のアイソセンタ8に位置決めするとしたが、前回の位置決め情報に基づいて患部Aをアイソセンタ8に位置決めしても良い。この場合、患部位置決め機構3、6(6a)の位置決め情報を保持する手段を備え、前回、保持された位置決め情報を用いてアイソセンタ8に位置決めする。そして、粒子線治療装置に通常併設される診断装置であるX線撮像装置による画像に基づいて、患部位置決め機構3、6(6a)により、患部Aの位置決めを補正する。これにより、被検体1の同一患部Aに複数回、粒子線治療を行う際、容易で迅速、かつ高精度に患部Aをアイソセンタ8に位置決めできる。
照射ポートが固定あるいは、短軸の移動のみを可能とするガントリ型の粒子線治療装置など、照射ポート位置の自由度が小さい粒子線治療装置に利用できる。

Claims (10)

  1. 加速器から出射される荷電粒子ビームを高エネルギで被検体の患部に照射する粒子線治療に3次元診断を利用する粒子線治療装置の治療台システムにおいて、
    上記被検体を載置する載置板と、
    上記載置板を支持すると共に上記載置板を移動させることにより、上記患部を上記粒子線治療装置のアイソセンタに位置決めする患部位置決め機構と、
    上記患部位置決め機構および上記載置板を備えた治療台を、3次元診断装置の診断位置と上記粒子線治療装置の治療位置との間で移動させる治療台移動機構とを備え、
    上記患部位置決め機構は、上記治療台が上記3次元診断装置の診断位置において、上記3次元診断装置のアイソセンタを上記粒子線治療装置の仮想アイソセンタとして、上記粒子線治療装置の粒子線照射口の位置および粒子線照射方向に基づく粒子線治療を想定し、上記3次元診断装置による上記患部の画像に基づいて、上記患部を上記仮想アイソセンタに位置決めし、
    上記治療台移動機構は、上記患部が上記仮想アイソセンタに位置決めされる位置決め時点の上記載置板および上記患部位置決め機構の状態を保持して、上記粒子線治療装置の治療位置に移動させることで上記患部を上記粒子線治療装置のアイソセンタに位置決めすることを特徴とする治療台システム。
  2. 上記患部位置決め機構を複数の部材で構成し、該各部材を駆動して、上記載置板を、長軸方向、短軸方向、上下方向、長軸方向を軸とした回転方向、および短軸方向を軸とした回転方向の組み合わせにより移動させることにより、上記患部を上記粒子線治療装置のアイソセンタあるいは上記仮想アイソセンタに位置決めすることを特徴とする請求項1に記載の治療台システム。
  3. 上記患部位置決め機構と上記治療台移動機構とは、互いに独立して駆動されることを特徴とする請求項1に記載の治療台システム。
  4. 上記治療台移動機構は、上記治療台の高さを保持して2次元で移動させるもので、上記患部位置決め機構は、該患部位置決め機構の内、上下方向以外に駆動される部材は、上記治療台移動機構の上層に配置することを特徴とする請求項2に記載の治療台システム。
  5. 上記治療台移動機構は、上記粒子線治療装置の治療位置での状態を、上記位置決め時点での状態と同等にすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の治療台システム。
  6. 上記治療台移動機構の状態とは、その形状、および上記治療台に基づく相対的位置であることを特徴とする請求項5に記載の治療台システム。
  7. 上記治療台移動機構は、それぞれ所定方向に互いに独立して駆動される複数部材を階層的に配置して備え、該各部材を順次駆動して状態を変化させた後、復帰させることを特徴とする請求項5に記載の治療台システム。
  8. 上記治療台移動機構の上記複数部材は、並進駆動される部材と回転駆動される部材とを含むことを特徴とする請求項7に記載の治療台システム。
  9. 上記3次元診断装置による診断可能範囲内に上記仮想アイソセンタを設定する手段を備え、上記患部の画像は、上記3次元診断装置のアイソセンタを上記仮想アイソセンタに重ねて行う診断画像であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の治療台システム。
  10. 上記患部位置決め機構は、X線撮像装置による上記患部の画像に基づいて該患部を上記粒子線治療装置のアイソセンタに位置決めすることを可能とし、上記患部位置決め機構の位置決め情報を保持する手段を備え、上記治療台が記粒子線治療装置の治療位置において、上記保持した位置決め情報に基づいて上記患部を上記粒子線治療装置のアイソセンタに位置決めした後、上記X線撮像装置による上記患部の画像に基づいて上記患部の位置決めを補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の治療台システム。
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