JP2001095932A - 陽子線治療システムの治療台 - Google Patents
陽子線治療システムの治療台Info
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Abstract
となく、コンプランナー照射及びノンコンプランナー照
射が行えるとともに、照射位置合わせが容易に行えるよ
うな陽子線治療システムの治療台を提供すること。 【解決手段】 陽子線ビームを照射する方向を基準線L
とし、該基準線Lに対して直交する軸線が垂直に貫通す
る面に座板3を設け、この座板の両端縁にフットレスト
4と背板5を回転自在に取り付け、座板3、フットレス
ト4、背板5が位置平面となる位置を含め、これら3つ
の部材が所定の位置に固定でき、さらに座板3上下させ
る昇降機7と、座板3を前後左右に移動させる第1と第
2の駆動手段と、座板3を回転させる回転手段とを具備
した陽子線治療システムの治療台。患者の患部位置を位
置決めするX線管10を基準線Lの周囲に設けることも
できる。
Description
ムに使用される治療台に関し、詳しくは、陽子線を患者
に的確に照射出来ると共に、使用に当たっての安全を重
視した陽子線治療システムに使用される治療台に関す
る。
ガンマ線、電子線及び速中性子線等の放射線が利用され
てきた。これらの放射線は、身体の表面近くで身体に最
大の影響を及ぼし、身体内部に進入するに従って、その
影響は弱くなる。そのため、身体深部の癌を治療するた
めに必要な量の放射線を身体に照射すると、癌の治療に
よって正常な身体表面付近の組織をも傷つけてしまう可
能性が強い。
さで線量が最大になるブラックピークを形成しその後急
速にゼロとなる、という特性がある。そのため身体の深
部にある癌の治療を行う場合であっても、身体表面付近
の癌以外の正常細胞に対して比較的障害を与えることな
く深部の癌を治療することができる。又、陽子線自体の
生物に与える効果(RBE)がX線のそれと略々同じこ
とから、従来のX線治療における知識、経験の蓄積を十
二分に活用できるという利点を陽子線治療は併せ持って
いる。これらの特長を生かし、機能器官を除去すること
なく癌治療するQ. O. L(Quality Of Life )を目指
した治療装置としての陽子線治療装置の設置導入機運が
最近とみに高まってきている。
は、上記陽子線治療装置の設置導入を決め、現在実際の
治療に使用する装置の完成を目指している。次に上記陽
子線治療装置について説明する。図6は、陽子線治療シ
ステムの主要機器の配置図である。この陽子線治療シス
テムは、概略、治療装置Aと、付属装置Bと、付帯設備
装置Cを持つ。治療装置Aは、陽子を加速して、取り出
された陽子ビームのエネルギーを変えかつエネルギーの
広がりを制限する陽子線加速装置101と、その陽子ビ
ームの安定軌道を確保し損失なく、照射室へ輸送するた
めのビーム輸送装置(BTS)102と、陽子ビームを
成形処理し、身体の病巣位置に的確にこれを照射するた
めのガントリーと呼ばれる回転照射装置103及び固定
照射装置104を持つ。
(MeV)のエネルギーまで加速する加速器本体である
サイクロトロンと、それから照射された陽子ビームのエ
ネルギーを必要に応じて、そのエネルギー分散を制限し
ながら変えるためのエネルギー分析装置(ESS)とか
らなる。回転照射装置103は、照射野、照射深さ等の
照射要求条件を実現する照射部(ノズル)と、その入り
口までビームを輸送するビーム輸送装置(BTS)10
2の端末部と、該ノズルとビーム輸送装置102の端末
とその先端に取り付けたノズルを搭載した任意角度で照
射を行うための構造体からなり、これに隣接して、患者
の患部位置決めシステムを含む治療台が設けられてい
る。固定照射装置104は、回転照射装置103と略々
同じ装置であるが、ノズルから照射される陽子線が水平
方向のみに固定されている点が回転照射装置103と相
違する。
診断装置、治療計画システム及び治療具工作機器を含
む。診断装置は、患者の体内患部情報を収集するための
MRI、CTスキャナー及び患部位置決め確認用のX線
シュミレータからなる。治療計画システムは、診断装置
で得られた体内患部情報を基に照射治療計画を実施する
ためのハードウエア及びソフトウエア等で構成される。
治療具工作機器は、治療計画からのアウトプットに基づ
き患者コリメーターやボーラスをオンラインで加工する
NC放電加工機、NCマシニングセンター及びNC三次
元測定器によって構成される。なお、付属装置は、本願
発明の要旨とから外れるものであるので、これ以上の説
明は省略する。
器へ電力を供給する直流電流電源を主体とした各種電
源、電流導体(コイル)直接冷却用の純水冷却供給設備
等からなるものである。なお、付帯設備装置Cは、本願
発明の要旨とから外れるものであるので、これ以上の説
明は省略する。
るとの観点から、患者及び医療スタッフに対しての安全
を最優先にしているが、片や病院内で少人数でなお且つ
医療スタッフ主導で運転されるとの観点からその安全
性、操作性及び保守の容易性を追求したシステムであ
る。このシステムは、加速器としてサイクロトロンを採
用しており、他の加速器方式と比較してサイクロトロン
から生成されるビームの特性として、 最大電流値を大きく取れること(最大300nA)、 その電流値及びビーム形状の短時間変動が極めて小さ
いこと、 ビーム照射位置の時間変動が極めて小さいこと、 時間構造的に連続ビームからパルスビームまでの多様
構造をとることができること、 を挙げることができる。
きな特徴として加速器定常運転での調整対象機器は3つ
だけという単純機器構成となっていることと、積極的に
磁場変動や高周波変動を付加する他の加速器とは違い、
サイクロトロンは一定磁場であることから早い磁場変動
に影響されやすいMRIやCTシミュレータ等の性能に
影響を与えにくいこと等の特徴を挙げることができる。
これらサイクロトロンの特徴は本陽子線治療システムに
対して次に挙げるような特徴点をもたらす。 (1)加速器自体で時間的、空間的に安定した治療照射
ができるので、加速器以降の系を単純化し、信頼できる
ものに可能ならしめている(たとえば、照射野がφ20
CM以下であれば構造的に簡単で安定した散乱方式が採
用できる等)。 (2)患者の呼吸とともに規則、不規則変動する患部位
置に対応させて長時間患者を拘束することなく、適切な
照射ができる。 (3)治療照射として、近将来の理想照射形態である種
々の3次元照射に十二分に対応する能力を有する。 (4)照射の立ち上げ立ち下げ時間が短く治療に供され
る時間を多くとれ、操作が簡単で又加速器の知識、経験
を有する運転要員を必要としない。 (5)医療電子機器に対する磁場変動、高周波変動ノイ
ズ対策が容易である。
者、医療スタッフが日常的にアクセスしなければならな
い照射治療部回りの装置が安全性の確保及び照射・運転
性能の発揮の点から、加速装置以上に重要なところであ
る。照射治療部回りの構成は上述したように、照射装置
と患者の位置決めシステムから構成されるがこれらに対
しては特に安全性の確保を最優先としている。
セーフの考え方を徹底したものとし、電気機械の基本的
な安全設計及び放射線劣化防止等のための材質の選定
等、機器そのものに対する安全施策実施は勿論のこと、
患者に対する施策及び医療スタッフに対する施策を様々
な場合を想定して織り込んでいる。例えば、患者に対す
る安全を確保するだけでも、設定線量を超えた過剰な線
量照射の防止、ガントリー構造体駆動、受像管駆動及び
治療台駆動等に起因する機械的障害事故の防止、機器事
故発生時の患者の安全緊急避難の確保、患者コリメータ
ー及びボーラスの交換時の機器落下の未然災害防止、患
者自身の照射時の異変検知及び安全緊急対応等種々の事
故想定をして安全施策を織り込んでいる。
ムを用いて作成した照射条件通りに患部に照射するこ
と、つまり照射対象の患部に対して計画通りの線量分布
及び線量値になるように陽子線を許容誤差内で照射する
ことである。これらを実現するためにはビームに対する
患者患部の照射位置を精度よく決めなければならないこ
とと、計画した線量分布をノズル内に配置された各種ビ
ーム成形用機器にて精度よく実現することが要求され
る。前者要求を満足するために患者患部の位置決めは、
まずビーム軸と患部の照射中心をノズル内と照射空間に
設置したクロスレーザポインターに患部体表面上の基準
マーキングと一致させることで水平垂直の粗決めを行
い、その後照射空間に設置されたDRRから得られる患
者患部の水平垂直のX線画像情報を治療計画で設定され
た照射位置に一致させるように治療台を移動させること
で精密位置決めを行う手順で実施される。又、精密位置
決めできる前提として、ビーム軸(ノズル)及び照射中
心位置の再現性も含んだ位置精度が十分確保されること
が要求される。
特性が治療に関わる代表時間内で再現性を含めて時間
的、空間的に十分安定していれば大半解決されることで
あり、後の半分はファントム等を使用しての照射治療前
の線量分布の測定をいかに精度を上げて短時間で実施で
きるかに依存している。
システムでは、加速器としてのサイクロトロンからは極
めて質のよい陽子線が発生するとともに、ノズルから患
部方向に照射される陽子線ビームは、ビーム軸(ノズ
ル)及び照射中心位置の再現性も含んだ位置精度が十分
確保される。従って、陽子線照射を受ける患者側も、患
部に対して正確に陽子線が照射されるような患者保持装
置が必要である。
される陽子線が水平方向に固定されている。したがっ
て、回転照射装置3のように、ノズル周りにガントリを
必要としないので、ノズル部分の構造が簡単になる。し
かし、患者に対して照射方向が患者軸心に対して直角方
向から照射するコンプランナー照射のみならず、陽子線
治療で要求される任意の方向からの照射、すなわち照射
方向が患者軸心に対して任意の方向と距離からのノンコ
ンプラナー照射を可能にする必要がある。しかしなが
ら、従来は、固定照射装置に対して、単にノンコンプラ
ンナー照射が行える患者用の治療台しかなかった。
たすためになされたものであって、その目的は、固定照
射装置に対して、ガントリを使用することなく、コンプ
ランナー照射及びノンコンプランナー照射が行えるとと
もに、照射位置合わせが容易に行えるような陽子線治療
システムの治療台を提供しようとするものである。
を達成するために、本願の請求項1に係る発明では、照
射ノズルから出射される陽子線を患者の患部に照射する
陽子線治療システムに使用される治療台において、固定
された一方向に陽子線ビームを出射する照射ノズル、陽
子線ビームを照射する一方向を基準線とするとき、該基
準線に対して直交する軸線が垂直に貫通する面に位置
し、患者が座す座板、該座板の前縁でこれに回転自在に
枢支され、少なくとも座板とほぼ平面を保持する位置で
座板に固定できるフットレスト、該座板の後縁で該フッ
トレストが軸支される枢支軸と平行な枢支軸で回転自在
に軸支され、少なくとも座板とほぼ平面を保持する位置
で座板に固定できる背板、該座板と基準線間の距離を可
変にする昇降機、該座板を基準線と直交する軸線に対し
て回転させる回転手段、基準線と直交する軸線に対して
直交し、且つ該基準線に対して平行方向に該座板を駆動
する第1の駆動手段、基準線と直交する軸線に対して直
交する方向で、且つ前記第1の駆動手段が駆動する方向
と直交する方向に該座板を駆動する第2の駆動手段、を
具備し、少なくとも座板上の患者の患部を基準線上に位
置せしめて該患部に陽子線を照射することを特徴とする
陽子線治療システムに使用される治療台が提供される。
項1に係る発明に加えて、上記昇降機の一端は座板に固
定され、他方端は基準線と直交し昇降機の伸縮軸線を中
心にして回転する回転座上で前記第1と第2の駆動手段
により駆動される基台に固定されていることを特徴とす
る陽子線治療システムに使用される治療台が提供され
る。
項1に係る発明に加えて、前記背板の座板に枢支されて
いる縁と対抗する縁部に、位置可変自在に設けられた頭
部固定座を有することを特徴とする陽子線治療システム
に使用される治療台が提供される。
ルから出射される陽子線を患者の患部に照射する陽子線
治療システムに使用される治療台において、固定された
一方向に陽子線ビームを出射する照射ノズル、陽子線ビ
ームを照射する一方向を基準線とするとき、該基準線を
中心としてこれに直交する面上にある円の円周に沿って
位置が可変であり、かつ該円の中心に向かってX線を放
射するX線管、該基準線に対して直交する軸線が垂直に
貫通する面に位置し、患者が座す座板、該座板の前縁で
これに回転自在に枢支され、少なくとも座板とほぼ平面
を保持する位置で座板に固定できるフットレスト、該座
板の後縁で該フットレストが軸支される枢支軸と平行な
枢支軸で回転自在に軸支され、少なくとも座板とほぼ平
面を保持する位置で座板に固定できる背板、該座板と基
準線間の距離を可変にする昇降機、該座板を基準線と直
交する軸線に対して回転させる回転手段、基準線と直交
する軸線に対して直交し、且つ該基準線に対して平行方
向に該座板を駆動する第1の駆動手段、基準線と直交す
る軸線に対して直交する方向で、且つ前記第1の駆動手
段が駆動する方向と直交する方向に該座板を駆動する第
2の駆動手段、を具備し、前記X線管から放射されるX
線を用いて患者の患部位置を位置決めし、少なくとも座
板上の患者の該患部を基準線上に位置せしめて該患部に
陽子線を照射することを特徴とする陽子線治療システム
に使用される治療台が提供される。
に係る発明に加えて、上記昇降機の一端は座板に固定さ
れ、他方端は基準線と直交し昇降機の伸縮軸線を中心に
して回転する回転座上で前記第1と第2の駆動手段によ
り駆動される基台に固定されていることを特徴とする陽
子線治療システムに使用される治療台。本願の請求項6
に記載の発明では、請求項4に係る発明に加えて、前記
背板の座板に枢支されている縁と対抗する縁部に、位置
可変自在に設けられた頭部固定座を有することを特徴と
する陽子線治療システムに使用される治療台が提供され
る。
面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明に係る陽子
線治療システムの治療台と陽子線照射の座標位置関係を
示す位置関係図である。図1において、基準線をLと
し、照射ノズル1から放射される陽子線のビームはこの
基準線Lを中心にして放射される。照射ノズル1の前方
には、患者を載置する台座2が配置される。台座2は、
患者が腰を掛ける座板3を中心として前方にフットレス
ト4が配置され、後方に背板5が配置されている。背板
5の上縁には、頭部固定座6が設けられている。
f平面上に位置している。また、座板3は基準線Lと直
交しているYf方向に伸縮自在な昇降機7によりYf軸
方向に昇降される。一方、昇降機7は、Xf−Zf平面
で回転自在な回転座8上で直交する2方向に移動自在な
基台9に固定されている。なお、回転座8が回転する回
転軸をθsとし、回転座8上で基台9が移動する互いに
直交する移動軸をそれぞれXs軸、Zs軸とする。な
お、照射座標系において、Xz−Zzは、Xf−Zfと
反対の座標系を表す。
は、その前縁に位置するψs軸を中心として回転する。
また、座板3の後縁に配置された背板5は、その後縁に
位置するφs軸を中心として回転する。背板5の上縁に
位置する頭部固定座6はその上縁に平行なω1s軸及び
ω2s軸を中心として回転する。
を確認するためのX線管10が配置される。X線管10
は、基準線Lを中心とする照射座標系Xf−Yf平面上
に描かれる円11の円周上を、中心点Oを中心として回
転する。そして、X線管10のX線照射方向は、X線管
10が該円11の円周上のどの位置にあっても、中心点
O方向である。
陽子線照射治療の順序について説明する。患者を台座2
に座らせた後、θs軸を回転させ、昇降機7を動作さ
せ、座板3を上下方向に移動させてその高さ位置を調整
し、Xs軸、Zs軸を調整して基台9を移動させ、患者
の頭頸部を円11の中心点O付近に位置させる。X線管
10を回転せしめてその位置を患者の例えば右側に移動
させ、図には示されてはいないが、患者の左側にX線感
光板を配置して患者の頭頸部をX線で透視撮影する。X
線管10の位置を種々変えて、同様な患部の透視撮影を
行う。
撮影された撮影パターンから人体内の正確な患部の位置
を割り出し、且つ、患者の頭頸部のどの方向から陽子線
を照射した場合に、効率よく陽子線が患部に作用するか
を検討する。この結論に基づいて、患者が座した台座2
の各軸を駆動して患者の体位を調整し、人体の陽子線入
射位置を基準線L上に位置させるとともに、体内にある
患部も基準線上に位置させる。勿論患部が位置する基準
線上の位置は、陽子線の焦点を結ぶ位置でもある。この
ように人体を位置決めした後、患部に陽子線を照射して
治療を行う。
は、例えば頭頸部の前面、両側面、後部のように、頭頸
部の全周の複数箇所で撮影を行う必要が生じる場合があ
る。このような場合、図2に示すように、患者12を台
座2に座らせた状態で撮影することは出来ない。このよ
うな場合、図1を参照して、ψs軸を中心にフットレス
ト4を回転させて座板3と同一平面に揃え、また、φs
軸を回転させて背板5を座板3と同一平面に揃えて、座
板3、フットレスト4,背板5をフルフラット状態にす
る。この状態で、患者12は台座2上で水平に仰臥した
状態となる。
作させて座板3を上下してその高さ位置を調整し、Xs
軸、Zs軸を調整して基台9を移動させ、患者12の頭
頸部を照射ノズル1方向に移動させ、θs軸を回転さ
せ、昇降機7を動作させて座板3を上下してその高さ位
置を調整し、Xs軸、Zs軸を調整して基台9を移動さ
せ、患者12の頭頸部の陽子線入射位置を基準線L上に
位置させるとともに、体内にある患部も基準線上に位置
させる。勿論患部が位置する基準線L上の位置は、陽子
線の焦点を結ぶ位置でもある。このように人体を位置決
めした後、患部に陽子線を照射して治療を行う。
使用される治療台の具体的な構造について説明する。図
3は、本発明に係る陽子線治療システムの治療台の詳細
を示す側面図であり、図4はその背面図であり、図5は
台座2を取り外した状態を示すその上面図である。な
お、これらの図3乃至図5に示される治療台は、図1及
びその説明で詳細に説明された治療台と同じであるの
で、同一部分には、同一符号を付し、その説明は省略す
る。
部である。前述のように座台2は、そのフットレスト
4、背板5を水平に位置せしめることができるが、図3
において、Hで示す状態は、昇降機7を動作させて座板
3を支える水平座14を載せた可動載置台19を主柱1
5に沿って最上部まで上昇させた後、基台9を回転軸1
6を中心にして180度回転させ、基台駆動機構17を
使って基台9を−Zs方向いっぱいに移動させた後、フ
ットレスト4、背板5を水平に延ばした状態を示す。な
お、18はフットレスト4の先端に設けられた足置き板
である。また、基台9は、基台駆動機構17を使って基
台9をXs方向に移動させることができる。
明したが、本発明の主旨の範囲内で種々の変形や応用が
可能であり、これらの変形や応用を本発明の範囲から排
除するものではない。
係る発明は、治療台を構成する台座を、陽子線ビームを
照射する一方向を基準線とするとき、該基準線に対して
直交する軸線が垂直に貫通する面に位置し、患者が座す
座板、該座板の前縁でこれに回転自在に枢支され、少な
くとも座板とほぼ平面を保持する位置で座板に固定でき
るフットレスト、該座板の後縁で該フットレストが軸支
される枢支軸と平行な枢支軸で回転自在に軸支され、少
なくとも座板とほぼ平面を保持する位置で座板に固定で
きる背板、該座板と基準線間の距離を可変にする昇降
機、該座板を基準線と直交する軸線に対して回転させる
回転手段、基準線と直交する軸線に対して直交し、且つ
該基準線に対して平行方向に該座板を駆動する第1の駆
動手段、基準線と直交する軸線に対して直交する方向
で、且つ前記第1の駆動手段が駆動する方向と直交する
方向に該座板を駆動する第2の駆動手段で構成したの
で、患者を水平に仰臥させ、少なくとも患者の頭頸部に
位置する患部を基準線上に位置させることが出来るの
で、患者に対して、少なくとも頭頸部にコンプランナー
照射のみならず、陽子線治療で要求される任意の方向か
らの照射、すなわち照射方向が患者軸心に対して任意の
方向と距離からのノンコンプラナー照射をも実現でき
る。請求項2及び請求項5に係る発明は、台座を、昇降
機の一端は座板に固定され、他方端は基準線と直交し昇
降機の伸縮軸線を中心にして回転する回転座上で前記第
1と第2の駆動手段により駆動される基台に固定されて
いる構成を有するので、台座を構成する各部分は互いに
円滑に且つ有機的に結合され、動作が極めて円滑に行わ
れる。請求項3及び請求項6に係る発明は、背板の座板
に枢支されている縁と対抗する縁部に、位置可変自在に
設けられた頭部固定座を有するので、患者の頭部を明確
に位置決めでき、患者に対する治療を確実なものとする
ことが出来る。請求項4に係る発明は、治療台に患部を
位置決めするX線管を設けたので、請求項1に係る発明
の効果に加えて、同じ治療台上で患部の位置決めと治療
とを行うことが出来る。
療台の自由度を示す線図である。
分線図である。
療台の側面図である。
療台の背面図である。
療台の上面図である。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】照射ノズルから出射される陽子線を患者の
患部に照射する陽子線治療システムに使用される治療台
において、 固定された一方向に陽子線ビームを出射する照射ノズ
ル、 陽子線ビームを照射する一方向を基準線とするとき、該
基準線に対して直交する軸線が垂直に貫通する面に位置
し、患者が座す座板、 該座板の前縁でこれに回転自在に枢支され、少なくとも
座板とほぼ平面を保持する位置で座板に固定できるフッ
トレスト、 該座板の後縁で該フットレストが軸支される枢支軸と平
行な枢支軸で回転自在に軸支され、少なくとも座板とほ
ぼ平面を保持する位置で座板に固定できる背板、 該座板と基準線間の距離を可変にする昇降機、 該座板を基準線と直交する軸線に対して回転させる回転
手段、 基準線と直交する軸線に対して直交し、且つ該基準線に
対して平行方向に該座板を駆動する第1の駆動手段、 基準線と直交する軸線に対して直交する方向で、且つ前
記第1の駆動手段が駆動する方向と直交する方向に該座
板を駆動する第2の駆動手段、を具備し、少なくとも座
板上の患者の患部を基準線上に位置せしめて該患部に陽
子線を照射することを特徴とする陽子線治療システムに
使用される治療台。 - 【請求項2】上記昇降機の一端は座板に固定され、他方
端は基準線と直交し昇降機の伸縮軸線を中心にして回転
する回転座上で前記第1と第2の駆動手段により駆動さ
れる基台に固定されていることを特徴とする請求項1に
記載の陽子線治療システムに使用される治療台。 - 【請求項3】前記背板の座板に枢支されている縁と対抗
する縁部に、位置可変自在に設けられた頭部固定座を有
することを特徴とする請求項1に記載の陽子線治療シス
テムに使用される治療台。 - 【請求項4】照射ノズルから出射される陽子線を患者の
患部に照射する陽子線治療システムに使用される治療台
において、 固定された一方向に陽子線ビームを出射する照射ノズ
ル、 陽子線ビームを照射する一方向を基準線とするとき、該
基準線を中心としてこれに直交する面上にある円の円周
に沿って位置が可変であり、かつ該円の中心に向かって
X線を放射するX線管、 該基準線に対して直交する軸線が垂直に貫通する面に位
置し、患者が座す座板、 該座板の前縁でこれに回転自在に枢支され、少なくとも
座板とほぼ平面を保持する位置で座板に固定できるフッ
トレスト、 該座板の後縁で該フットレストが軸支される枢支軸と平
行な枢支軸で回転自在に軸支され、少なくとも座板とほ
ぼ平面を保持する位置で座板に固定できる背板、 該座板と基準線間の距離を可変にする昇降機、 該座板を基準線と直交する軸線に対して回転させる回転
手段、 基準線と直交する軸線に対して直交し、且つ該基準線に
対して平行方向に該座板を駆動する第1の駆動手段、 基準線と直交する軸線に対して直交する方向で、且つ前
記第1の駆動手段が駆動する方向と直交する方向に該座
板を駆動する第2の駆動手段、を具備し、前記X線管か
ら放射されるX線を用いて患者の患部位置を位置決め
し、少なくとも座板上の患者の該患部を基準線上に位置
せしめて該患部に陽子線を照射することを特徴とする陽
子線治療システムに使用される治療台。 - 【請求項5】上記昇降機の一端は座板に固定され、他方
端は基準線と直交し昇降機の伸縮軸線を中心にして回転
する回転座上で前記第1と第2の駆動手段により駆動さ
れる基台に固定されていることを特徴とする請求項4に
記載の陽子線治療システムに使用される治療台。 - 【請求項6】前記背板の座板に枢支されている縁と対抗
する縁部に、位置可変自在に設けられた頭部固定座を有
することを特徴とする請求項4に記載の陽子線治療シス
テムに使用される治療台。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28096899A JP3707967B2 (ja) | 1999-10-01 | 1999-10-01 | 陽子線治療システムの治療台 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28096899A JP3707967B2 (ja) | 1999-10-01 | 1999-10-01 | 陽子線治療システムの治療台 |
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