JPWO2009130881A1 - 携帯無線機 - Google Patents

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秀樹 葉山
秀樹 葉山
真悟 角
真悟 角
昭人 坂本
昭人 坂本
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Abstract

複数の無線回路が同時に動作する場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合による特性の劣化を抑制し、かつ、筐体の小型化に対応可能とする。筐体101に回路基板102、第1アンテナ111、第2アンテナ112を搭載し、回路基板102には第1無線部121及び第2無線部122を搭載しており、第1無線部121と第2無線部122とが同時に動作可能な携帯無線機であって、回路基板102の電気長が、第1無線部121と第2無線部122の少なくとも一方の動作周波数の波長の1/4より短く構成されている場合、第1アンテナ111と第2アンテナ112の少なくとも一方に、第1無線部121または第2無線部122の動作周波数に対して影響を及ぼすリアクタンス素子131を設けた。

Description

本発明は、複数のアンテナと複数の無線回路とを搭載した携帯無線機に関する。
例えば、携帯電話端末のような携帯無線機においては、通話やパケット通信などに利用される無線回線の確保のために必要なセルラー無線通信機能の他に、いわゆるワンセグ(商標)放送として放送されているテレビ番組のようなデジタル放送(DTV)を受信するための無線機能も備わっている場合が多い。
このようなデジタル放送受信機能を持つ携帯無線機においては、セルラー無線通信機能に用いられるアンテナの他に、デジタル放送を受信するための独立したアンテナも必要になる。また、受信対象となるデジタル放送の周波数帯域は非常に広いため、単一のアンテナだけでは十分な品質で全てのデジタル放送を受信するのが困難な場合も多い。
ところで、携帯無線機のように小型の筐体の上に複数のアンテナを搭載する場合には、これらのアンテナが近接して配置されると、電磁結合によって互いに干渉することになるため、それぞれのアンテナの性能が劣化してしまう。例えば、携帯無線機にセルラー無線通信機能とデジタル放送受信機能とを搭載する場合に、セルラー無線通信機能のために利用するアンテナと、デジタル放送受信機能のために利用するアンテナとが互いに近接して配置される場合は、2つのアンテナの間で電磁結合が生じ、各アンテナのアンテナ利得が低下し易い。
特許文献1においては、互いに独立している複数のアンテナを1つの無線回路が選択的に使用する場合に、選択していないアンテナを接地(終端)することにより、複数のアンテナの間の電磁結合を防止する技術が開示されている。
また、特許文献2においては、折りたたみ可能な筐体を設けると共に、複数のアンテナの一方を筐体のヒンジ部に配置し、もう一方のアンテナを筐体のヒンジ部と反対側の位置に配置し、複数のアンテナの距離を大きくすることが提案されている。
特開平7−297749号公報 特開2004−153589号公報
例えば携帯電話端末の場合には、セルラー無線通信機能とデジタル放送受信機能とを同時に使用する状況も想定する必要があるので、複数のアンテナのいずれか一方を使用できない状態に切り替えることはできない。したがって、一方のアンテナを接地する上記特許文献1の技術は利用できない。
また、特許文献2に開示されているように、複数のアンテナを互いに離れた場所に配置する場合には、それぞれのアンテナを配置するための独立した十分な大きさの空間を確保しなければならず、筐体の小型化及び薄型化の妨げになる。また、特許文献2の技術を採用したとしても、筐体の小型化や薄型化が更に進んだ場合、複数のアンテナの間に十分な距離を確保するのは困難になる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、大きさの限られた筐体上に複数のアンテナとそれぞれのアンテナに接続される複数の無線回路とを搭載している場合に、複数の無線回路が同時に動作する場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合による特性の劣化を抑制するとともに、筐体の小型化に対応可能な携帯無線機を提供することを目的とする。
本発明は、筐体と、前記筐体内に設けられる回路基板と、前記回路基板に設けられる第1の無線回路及び第2の無線回路と、前記第1の無線回路と電気的に接続される第1のアンテナと、前記第2の無線回路と電気的に接続される第2のアンテナとを備え、前記第1の無線回路と前記第2の無線回路とは同時に動作可能であり、前記回路基板の電気長が、前記第1の無線回路の動作周波数と前記第2の無線回路の動作周波数の少なくとも一方の波長の1/4より短く構成されており、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの少なくとも一方に、第1の無線回路または第2の無線回路の動作周波数に対して影響を及ぼすリアクタンス素子を備える携帯無線機を提供する。
上記構成により、第1のアンテナと第2のアンテナの少なくとも一方にリアクタンス素子を設けることで、回路基板の電気長が第1の無線回路の動作周波数と第2の無線回路の動作周波数の少なくとも一方の波長の1/4より短く、第1のアンテナと第2のアンテナとが近接して配置されるような場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合が抑制される。したがって、大きさの限られた筐体上に複数のアンテナとそれぞれのアンテナに接続される複数の無線回路とを搭載し、複数の無線回路が同時に動作する場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合による特性の劣化を抑制できる。また、筐体の小型化に対応可能であり、複数の無線回路を同時動作させる携帯無線機を小型化、薄型化した場合にも複数のアンテナ間の干渉を抑制し、各無線回路において良好な性能を得ることができる。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記筐体は、第1の筐体及び第2の筐体と、前記第1の筐体と前記第2の筐体とを相対的に回動もしくは移動可能な状態で連結するヒンジ部とを備え、前記第1の筐体は、前記回路基板とは別体の第1の回路基板を備え、前記第2の筐体は、前記回路基板として前記第1の無線回路及び前記第2の無線回路を搭載した第2の回路基板を備え、前記第1のアンテナは、前記第1の筐体に配置された導電性部材を有してなるアンテナ素子本体部と、前記ヒンジ部に配置された導電性のヒンジ部材を有してなるアンテナ中間部とを備えて構成され、前記第2のアンテナは前記第2の筐体の内部に配置されているものを含む。
上記構成により、複数の筐体をヒンジ部で連結し、ヒンジ部材をアンテナの給電経路に利用する構成において、第1のアンテナと第2のアンテナの少なくとも一方にリアクタンス素子を設けることで、複数のアンテナ間の電磁結合を抑制することができ、特性劣化を防止できる。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記アンテナ中間部は、前記ヒンジ部材として、前記第1の筐体と前記第2の筐体とを回動させる互いに異なる回動軸を持つ第1のヒンジ部材と第2のヒンジ部材とを備え、前記第1のヒンジ部材と前記第2のヒンジ部材との間に前記リアクタンス素子が配置されているものを含む。
上記構成により、第1のアンテナの一部を構成するヒンジ部材として第1のヒンジ部材と第2のヒンジ部材とを有する場合に、この第1のヒンジ部材と第2のヒンジ部材との間にリアクタンス素子を設けることで、ヒンジ部材の近傍に位置する第2のアンテナとの間の電磁結合を抑制し、特性劣化を防止できる。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記アンテナ素子本体部と前記第1のヒンジ部材との間、前記第1のヒンジ部材と前記リアクタンス素子との間、前記リアクタンス素子と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されているものを含む。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記第1の回路基板に第2のリアクタンス素子が配置され、前記第1のヒンジ部材が前記第2のリアクタンス素子を介して前記第1の回路基板のグランドと電気的に接続され、前記第1の回路基板のグランドは前記第1のアンテナのアンテナ素子本体部と電気的に接続され、前記第2のリアクタンス素子と前記第1のヒンジ部材との間、前記第1のヒンジ部材と前記リアクタンス素子との間、前記リアクタンス素子と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されているものを含む。
上記構成により、第1のアンテナの一部を構成する第1のヒンジ部材及び第2のヒンジ部材が設けられるヒンジ部内にリアクタンス素子を挿入して設けるとともに、この第1のヒンジ部材を、第2のリアクタンス素子を介して第1の筐体内の第1の回路基板のグランドと電気的に接続することで、ヒンジ部材の近傍に位置する第2のアンテナとの間の電磁結合を抑制し、特性劣化を防止できる。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記アンテナ中間部は、前記ヒンジ部材として、前記第1の筐体と前記第2の筐体とをそれぞれ異なる軸方向に回動させる第1のヒンジ部材と第2のヒンジ部材とを備え、前記第1のヒンジ部材と前記第1の回路基板との間に前記リアクタンス素子が配置され、前記第1のヒンジ部材が前記リアクタンス素子を介して前記第1の回路基板のグランドと電気的に接続され、前記第1の回路基板のグランドは前記第1のアンテナのアンテナ素子本体部と電気的に接続されており、前記リアクタンス素子と前記第1のヒンジ部材との間、前記第1のヒンジ部材と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されているものを含む。
上記構成により、第1のアンテナの一部を構成する第1のヒンジ部材を、第2のリアクタンス素子を介して第1の筐体内の第1の回路基板のグランドと電気的に接続することで、ヒンジ部材の近傍に位置する第2のアンテナとの間の電磁結合を抑制し、特性劣化を防止できる。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記アンテナ素子本体部と前記第1のヒンジ部材とが直接電気的に接続され、前記第1のヒンジ部材と前記リアクタンス素子との間、前記リアクタンス素子と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されているものを含む。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記第1のヒンジ部材に近接して導電性の接続部材を備え、前記アンテナ素子本体部と前記第1のヒンジ部材との間、前記第1のヒンジ部材と前記接続部材との間、前記接続部材と前記リアクタンス素子との間、前記リアクタンス素子と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されているものを含む。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記リアクタンス素子がミアンダ形状の導電性パターンであるものを含む。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記リアクタンス素子が巻線形状(ヘリカル形状)の導電性パターンであるものを含む。
本発明によれば、大きさの限られた筐体上に複数のアンテナとそれぞれのアンテナに接続される複数の無線回路とを搭載している場合に、複数の無線回路が同時に動作する場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合による特性の劣化を抑制するとともに、筐体の小型化に対応可能な携帯無線機を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る携帯無線機の主要部の構成を示すブロック図 本発明の第2の実施形態に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図 各無線回路の動作周波数帯域とその波長との関係を示す図 第2の実施形態の第1変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図 第2の実施形態の第2変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図 第2の実施形態の第3変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図 第2の実施形態の第4変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図 第2の実施形態の第5変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図
本実施形態では、携帯無線機の一例として、携帯電話等の移動体通信システムにおいて用いられる、セルラー無線通信機能とデジタル放送受信機能とを備える携帯電話端末等に本発明の携帯無線機を適用した構成例を示す。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る携帯無線機の主要部の構成を示すブロック図である。本実施形態の携帯無線機は、筐体101に、回路基板102と、第1のアンテナとしての第1アンテナ111及び第2のアンテナとしての第2アンテナ112とを搭載して構成されている。また、回路基板102には、互いに独立している第1の無線回路としての第1無線部121の回路と、第2の無線回路としての第2無線部122の回路とが搭載されている。そして、第1アンテナ111が第1無線部121と接続され、第2アンテナ112が第2無線部122と接続されている。
第1無線部121と第2無線部122とは、動作周波数帯域が異なるが互いに近接した周波数帯域を使用する。例えば、第1無線部121は、携帯電話の無線通信のためのセルラー周波数帯域(800MHz帯)で通信を行うよう動作し、第2無線部122は、いわゆるワンセグ(商標)放送として放送されているテレビ番組のようなデジタル放送(DTV)の周波数帯域(473〜770MHz)の電波を受信するよう動作する場合が現実的に想定される。これらの周波数帯域以外に、例えばセルラー周波数帯域(1700MHz帯、2000MHz帯)や、GPS(Global Positioning System)の周波数帯域(1500MHz帯)や、Bluetooth(登録商標)の周波数帯域(2400MHz帯)などを使用することも考えられる。
本実施形態の携帯無線機においては、第1無線部121が無線信号の送受信を行うために第1アンテナ111を使用して動作し、第2無線部122がデジタル放送の電波を受信するために第2アンテナ112を使用して動作する。従って、第1アンテナ111は第1無線部121の入力端と電気的に接続されており、第2アンテナ112は第2無線部122の入力端と電気的に接続されている。
ここで、第1アンテナ111と第2アンテナ112との間の距離が、例えば動作周波数帯域の波長の1/20以下程度など、非常に接近している場合には、第1アンテナ111と第2アンテナ112との間に生じる電磁結合によって干渉が生じ、アンテナ利得が低下する。この際、第1無線部121が使用する動作周波数帯域(800MHz帯)と、第2無線部122が使用する動作周波数帯域(473〜770MHz)とは互いに近接しているので、電磁結合が生じやすい。さらに、動作周波数帯域が低い場合は、使用波長に対して、回路基板の電気長、すなわち基板の大きさを十分に大きくとれないため、電磁結合が生じやすくなる。携帯電話端末などの場合、筐体101の大きさが小さいので、第1アンテナ111と第2アンテナ112とを十分に離すことは難しい。
例えば、第1無線部121及び第2無線部122が配置される回路基板102上の導電体(例えばグランドパターン)の寸法は、その電気長Lが、第1無線部121が扱う無線信号の周波数帯域(動作周波数帯域)、または第2無線部122が扱う無線信号の周波数帯域(動作周波数帯域)の波長λに対してその1/4より短い、(L<λ・1/4)の条件を満たすものとする。すなわち、無線回路の動作周波数が比較的低く、その波長に対して回路基板102の寸法が小さい状態であると仮定する。このような場合、第1無線部121及び第2無線部122の動作時に、回路基板102上の導電体の全体に渡ってアンテナ電流が流れるような状態になる。したがって、第1アンテナ111と第2アンテナ112との電磁結合が大きくなり、アンテナ相互の干渉が大きくなる。
そこで、本実施形態では、複数のアンテナの少なくとも一方のアンテナ中に、周波数調整手段として第1無線部121または第2無線部122の動作周波数に対して影響を及ぼすリアクタンス素子を設けている。図1の例では、第2アンテナ112にリアクタンス素子131を設ける構成とし、第2無線部122の入力端までの間(入力端よりアンテナ側または給電点よりもアンテナに近い位置)にリアクタンス素子131を接続して挿入している。リアクタンス素子131は、コイルまたはコンデンサのように周波数に応じてインピーダンスが変化する素子である。ここで、リアクタンス素子131の周波数特性としては、第2無線部122及び第2アンテナ112が扱う無線信号の周波数帯域に対してはほとんど影響を与えずにそのまま信号を通過させ、近接する第1無線部121及び第1アンテナ111が扱う無線信号の周波数帯域に対してはインピーダンスが大きくなって信号の通過を遮断するような電気特性を有する素子を用いる。つまり、第1無線部121及び第1アンテナ111から見ると、リアクタンス素子131を設けることにより、動作周波数帯域の波長に対し第2アンテナ112の電気長は十分に短くなり、第2アンテナ112は第1無線部121の動作周波数ではほとんど機能しないようになる。なお、図1の例では、リアクタンス素子131を配置するために回路基板103を設けてあるが、回路基板103は省略することも可能である。
第2アンテナ112にリアクタンス素子131を設けることにより、第1アンテナ111と第2アンテナ112とを電気的に分離することができる。すなわち、リアクタンス素子131を挿入することにより、第2アンテナ112の接地条件が変化し、周波数特性が変化するため、第1無線部121の動作周波数帯域では、第1アンテナ111または第1無線部121から見た第2アンテナ112のインピーダンスが非常に大きくなる。したがって、各無線部の動作周波数帯域におけるそれぞれのアンテナのインピーダンスの違いにより、第1アンテナ111と第2アンテナ112との電磁結合が生じにくく、第1アンテナ111に及ぼす第2アンテナ112の影響が小さくなる。
なお、第1アンテナ111にリアクタンス素子を設けても良い。また、第1アンテナ111の給電経路と第2アンテナ112の給電経路との双方にそれぞれリアクタンス素子を挿入しても良い。双方にリアクタンス素子を挿入する場合には、互いに特性(インピーダンス)が異なるリアクタンス素子をそれぞれの給電経路に挿入することで、両者の電磁結合を抑制できる。
上記のように、本実施形態によれば、複数のアンテナを備えた携帯無線機において、アンテナ中にリアクタンス素子を設けることによって、複数の無線回路が同時に動作する場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合による特性の劣化を抑制することができる。また、アンテナ間の距離を十分に確保できない場合にも、リアクタンス素子によって他方のアンテナの影響を抑制できるので、小型の装置にも対応可能であり、筐体の小型化、薄型化を図ることができる。
(第2の実施形態)
図2は本発明の第2の実施形態に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図である。第2の実施形態は、折り畳み可能な筐体を備えた携帯電話端末に適用可能な構成例である。第2の実施形態の携帯無線機の筐体は、第1の筐体としての上部筐体11と、第2の筐体としての下部筐体12と、それらの連結部分に設けられたヒンジ部としての比較的小さい中間部筐体13とを有して構成されている。上部筐体11と下部筐体12とは、短辺側の一辺において回動して開閉する縦開き状態と、長辺側の一辺において回動して開閉する横開き状態とが可能になっている。
中間部筐体13の内部には、第1のヒンジ部材としての第1ヒンジ部材31と、第2のヒンジ部材としての第2ヒンジ部材32とが設けられている。第1ヒンジ部材31は、図2中にXで示した軸の位置を中心として矢印A1方向に相対的に回動可能な状態で、下部筐体12及び中間部筐体13と上部筐体11とを連結している。また、第2ヒンジ部材32は、図2中にYで示した軸の位置を中心として矢印A2方向に相対的に回動可能な状態で、下部筐体12と中間部筐体13及び上部筐体11とを連結している。すなわち、上部筐体11は、中間部筐体13を介して下部筐体12と連結され支持されている。
したがって、携帯無線機の筐体は、2軸の自由度を有し変形可能な構成になっている。例えば、図2において軸Yを中心として矢印A2方向に筐体を回動させれば、この筐体を長手方向に折り畳んで上部筐体11と下部筐体12とが重なった状態にすることができる。また、逆方向に回動させれば、図2に示すように筐体を開いて、上部筐体11の下端の短辺と、下部筐体12の上端の短辺とが中間部筐体13を間に挟んで互いに近接する細長い形状、つまり縦開き状態にすることができる。
また、例えば上部筐体11と下部筐体12とが重なった状態で、図2において軸Xを中心として矢印A1方向に上部筐体11を中間部筐体13に対して回動させることにより、下部筐体12の左端の長辺と、上部筐体11の左端の長辺とが近接している状態で、上部筐体11を下部筐体12に対して開くことができ、横開き状態にすることができる。従って、この筐体は、縦開き状態と、横開き状態と、閉じた状態との3種類のいずれの状態でも使用することができる。
そして、上部筐体11には第1の回路基板としての第1回路基板21が設けられ、下部筐体12には第2の回路基板としての第2回路基板22が設けられている。一般的な携帯電話端末の場合と同様に、上部筐体11には、液晶表示装置やそれに関連する電気回路が搭載され、これらの構成要素は第1回路基板21上に配置されている。また、下部筐体12には、制御部や無線部等を含む様々な電気回路や操作部などが搭載され、これらの構成要素は第2回路基板22上に配置されている。なお、図2には示されていないが、第1回路基板21と第2回路基板22との間は可撓性の電気ケーブルを介して互いに接続されており、この電気ケーブルによって第1回路基板21の電源ライン、アースライン、必要な信号ライン等が第2回路基板22と電気的に接続されている。
本実施形態の携帯無線機は、無線機能として、音声通話やパケット通信などのための通信回線を確保するために使用されるセルラー無線通信機能と、デジタル放送(DTV)を受信するためのデジタル放送受信機能とを搭載している。
第2回路基板22には、第1の無線回路としての第1無線回路23と第2の無線回路としての第2無線回路24とが配置されている。第1無線回路23は、デジタル放送受信のための処理回路であり、デジタル放送に用いられる周波数帯域の無線信号の受信処理を行う。また、第2無線回路24は、セルラー無線通信機能のための処理回路であり、セルラー通信に用いられる周波数帯域の無線信号の送信処理及び受信処理を行う。ここでは、デジタル放送受信に473〜770MHzの周波数帯域を使用し、セルラー無線通信に800MHz帯(830〜885MHz)の周波数帯域を使用するものとする。
なお、セルラー無線通信に用いられる周波数帯域として1700MHz帯、2000MHz帯を使用する場合もあり、また携帯電話端末の場合には、セルラー無線通信機能やデジタル放送受信機能の他に、例えばGPS(Global Positioning System)受信機能や、Bluetooth(登録商標)通信機能を搭載する場合もある。GPS機能を使用する場合には1500MHzの周波数帯域を使用し、Bluetooth(登録商標)機能を使用する場合には2400MHzの周波数帯域を使用することになる。
本実施形態の携帯無線機においては、セルラー無線通信機能のために第2無線回路24が使用する第2アンテナ(第2のアンテナ)として、モノポールアンテナを構成する第2アンテナ素子16を備えている。この第2アンテナ素子16は、下部筐体12の内部に、第2ヒンジ部材32と対向する下部筐体12の上端に配置されている。
また、デジタル放送受信機能のために第1無線回路23が使用する第1アンテナ(第1のアンテナ) として、筐体自体を利用してアンテナとして動作させる筐体ダイポールアンテナを構成している。この第1アンテナの構成要素である第1アンテナ素子15は、上部筐体11と同等の大きさ及び同様の形状を有する導電性の金属フレーム等の導電性部材で構成され、筐体ダイポールアンテナの一方の素子として機能するように上部筐体11に配置されている。また、下部筐体12に配置され、下部筐体12と同等の大きさ及び同様の形状を有する第2の回路基板22のグランドパターンが筐体ダイポールアンテナの他方の素子として機能する。
また、ヒンジ部材等によって変形が可能な筐体構成となっているので、上部筐体11の第1アンテナ素子15と下部筐体12の第2回路基板22上の第1無線回路23の接続部25との間を電気的に接続するために、様々な構成要素が設けられている。
上部筐体11と中間部筐体13とを連結する第1ヒンジ部材31は、導電性の金属部材で構成してあり、第1アンテナの給電経路の一部として機能する。また、中間部筐体13と下部筐体12とを連結する第2ヒンジ部材32も同様に、導電性の金属部材で構成してあり、第1アンテナの給電経路の一部として機能する。さらに、第2ヒンジ部材32と第1無線回路23の入力端子である接続部25との間には、弾性変形可能な細長い導電部材からなる接続導体41が設けてある。この接続導体41は、一端が接続部25に接続固定され、他端が第2ヒンジ部材32と接触導通しており、接続部25と第2ヒンジ部材32とを電気的に接続するものである。また、第1ヒンジ部材31と第1アンテナ素子15との間には、弾性変形可能な細長い導電部材からなる接続導体44が設けてある。この接続導体44は、一端が第1アンテナ素子15に接続固定され、他端が第1ヒンジ部材31と接触導通しており、第1アンテナ素子15と第1ヒンジ部材31とを電気的に接続するものである。
また、中間部筐体13内には、第1ヒンジ部材31と第2ヒンジ部材32との間に接続基板33が設けられ、この接続基板33の上にリアクタンス素子34が搭載されて配置されている。第1ヒンジ部材31と接続基板33との間には、弾性変形可能な細長い導電部材からなる接続導体43が設けてある。この接続導体43は、一端が接続基板33のリアクタンス素子34の一端に接続固定され、他端が第1ヒンジ部材31と接触導通しており、第1ヒンジ部材31とリアクタンス素子34とを電気的に接続するものである。また、第2ヒンジ部材32と接続基板33との間には、弾性変形可能な細長い導電部材からなる接続導体42が設けてある。この接続導体42は、一端が接続基板33のリアクタンス素子34の他端に接続固定され、他端が第2ヒンジ部材32と接触導通しており、第2ヒンジ部材32とリアクタンス素子34とを電気的に接続するものである。
ここで、上部筐体11に設けられる第1アンテナ素子15が第1アンテナのアンテナ素子本体部として機能し、中間部筐体13に設けられる第1ヒンジ部材31及び第2ヒンジ部材32を含むヒンジ部などが第1アンテナのアンテナ中間部として機能する。
なお、本実施形態では、アンテナ素子そのものだけでなく、アンテナ素子から無線回路の入力端子の手前までを、その間に設けられる各種回路要素や給電経路を含めて、アンテナとみなすことにしている。よって、リアクタンス素子34は第1アンテナ素子15に至る給電経路に配置され、第1アンテナ中に設けられる構成となっている。
本実施形態のような構成では、第2無線回路24と第2アンテナ素子16との接続点である給電部26(第2アンテナの給電部)と、第1無線回路23と第1アンテナ素子15との接続部25(第1アンテナの接続部)との距離が非常に接近しており、例えば動作周波数帯域の波長の1/20以下となっている。このため、第1アンテナ素子15による第1アンテナと第2アンテナ素子16による第2アンテナとの間に電磁結合が生じて干渉しやすくなる。
ここで、第1無線回路23及び第2無線回路24が配置される第2回路基板22上の導電体(例えば金属箔により形成されたグランドパターン)22aの寸法は、その電気長Lが、第1無線回路23が扱う無線信号の周波数帯域(動作周波数帯域)の波長λ1、または第2無線回路24が扱う無線信号の周波数帯域(動作周波数帯域)の波長λ2に対して、(L<λ1・1/4)または(L<λ2・1/4)の条件を満たすものとする。すなわち、携帯無線機の筐体が小型であり、無線回路の動作周波数が比較的低く、その波長に対して回路基板102の寸法が小さい状態である構成を想定する。このような場合、第1無線回路23及び第2無線回路24の動作時に、第2回路基板22上の導電体の全体に渡ってアンテナ電流が流れるような状態になる。したがって、第1アンテナと第2アンテナとの電磁結合が大きくなり、アンテナ相互の干渉が大きくなる。
そこで、本実施形態では、第1アンテナと第2アンテナとの間の電磁結合を抑制するために、第1アンテナ中(第1アンテナ素子15の給電経路の途中)にリアクタンス素子34を挿入してある。このリアクタンス素子34は、例えばコイルやコンデンサなどで構成される素子であり、周波数に応じてインピーダンスが変化する素子である。具体的には、リアクタンス素子34は、第1無線回路23が受信する周波数帯域(473〜770MHz)の信号に対してはインピーダンスが小さく、そのまま信号を通過させ、第2無線回路24が送受信する周波数帯域(830〜885MHz)の信号に対してはインピーダンスが大きく、信号の通過を阻止する特性を有する。
また、図2の構成例では、第1アンテナ素子15への給電経路にある第1ヒンジ部材31の大きさ、形状、配置位置などによって、互いに近接する位置に配置されている第1ヒンジ部材31と第2アンテナ素子16との間に電磁結合が生じやすい。そこで、第1アンテナ素子15への給電経路の途中であって、第1ヒンジ部材31と第2ヒンジ部材32との間にリアクタンス素子34を挿入することにより、各無線回路の動作周波数帯域におけるそれぞれのアンテナのインピーダンスを異なるようにして、第1ヒンジ部材31と第2アンテナ素子16との電磁結合を抑制する。この場合、第2無線回路24の動作周波数帯域において第2アンテナ素子16から第1アンテナ素子15及び第1ヒンジ部材31を見たときのインピーダンスが非常に大きくなり、第1アンテナと第2アンテナとの電磁結合を生じにくくすることができる。
図3は、各無線回路の動作周波数帯域とその波長との関係を示す図である。例えば、第1無線回路23の動作周波数帯域(DTV帯:473〜770MHz)の波長λ1は、63.4〜38.9cmであり、λ1・1/4=15.9〜9.7cmである。また、第2無線回路24の動作周波数帯域(セルラー帯:830〜885MHz)での波長λ2は36.1〜33.9cmであり、λ2・1/4=9〜8.5cmである。ここで、図2に示した第2回路基板22の物理的な長さは9cm程度であり、第2回路基板22上の導電体の電気長も9cm程度になるように形成してあるものとする。この場合、L<λ1・1/4の条件を満たし、第1無線回路23の動作時に第2回路基板22全体にアンテナ電流が流れる状態になるので、第1アンテナと第2アンテナとの電磁結合が大きくなる。これに対し、本実施形態では第1アンテナにリアクタンス素子34を設けることによって、両者のアンテナの影響を抑制している。図3に示したように、複数のアンテナ及び無線回路を搭載する際に、一方のアンテナ及び無線回路をDTV帯に使用し、他方のアンテナ及び無線回路をセルラー帯(800MHz帯、1700MHz帯、2000MHz帯)、GPS帯(1500MHz帯)、Bluetooth(登録商標)帯(2400MHz帯)などに使用する場合に、本実施形態の構成は特に有効である。
上述したように、本実施形態では、複数のアンテナを備えた携帯無線機において、一方のアンテナ中、すなわち第1アンテナ素子15への給電経路中にリアクタンス素子34を設けることによって、複数の無線回路が同時に動作する場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合による特性の劣化を抑制することができる。よって、第1無線回路23の機能(デジタル放送受信機能)と第2無線回路24の機能(セルラー通信機能)とを同時に使用可能であり、この際に第1アンテナと第2アンテナの電磁結合を防止できる。また、筐体が小さく、回路基板の導電体の電気長Lが無線回路の動作周波数の波長λに対して短い場合(L<λ・1/4)であって、アンテナ間の距離を十分に確保できない場合にも、リアクタンス素子34によって他方のアンテナの影響を抑制できる。よって、大きさの小さい筐体の中に2つのアンテナを互いに接近した状態で配置した状態や、筐体を利用してアンテナとして機能させ、筐体内の他のアンテナを配置した状態のように、電磁結合が生じやすい環境であっても、アンテナ同士が干渉してアンテナ利得が低下するのを抑制することができる。さらに、上記のように本実施形態は小型の装置にも対応可能であり、複数のアンテナを動作周波数帯域の波長の1/20以下程度の距離で互いに近づけて配置することも可能であるので、筐体の小型化や薄型化の妨げにならない。
なお、図2に示した構成例においては、リアクタンス素子34を第1アンテナ素子15の給電経路の途中に配置してあるが、その代わりに第2アンテナ素子16の給電経路にリアクタンス素子を配置しても良い。また、第1アンテナ素子15の給電経路と第2アンテナ素子16の給電経路との双方にリアクタンス素子を設けても良く、その場合には互いに周波数特性が異なるリアクタンス素子をそれぞれの給電経路に配置する必要がある。
次に、第2の実施形態の携帯無線機の構成についていくつかの変形例を示す。
(第1変形例)
図4は第2の実施形態の第1変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図である。第1変形例は、第1回路基板21に第2のリアクタンス素子としてのリアクタンス素子35を設け、第1ヒンジ部材31を接続導体44、接続部27、リアクタンス素子35を介して第1回路基板21のグランドと電気的に接続され、第1回路基板21のグランドは第1アンテナ素子15と電気的に接続されている。ここで、リアクタンス素子35は、一端が接続部27を介して接続導体44と接続され、他端が第1回路基板21のグランドパターンと接続されて接地されている。その他の構成については図2に示した第2の実施形態と同様である。
この第1変形例においては、第1アンテナ素子15の給電経路に、リアクタンス素子34の他に更にリアクタンス素子35を設けている。リアクタンス素子35は、リアクタンス素子34と同様に、第1無線回路23が受信する周波数帯域(473〜770MHz)の信号に対してはインピーダンスが小さく、そのまま信号を通過させ、第2無線回路24が送受信する周波数帯域(830〜885MHz)の信号に対してはインピーダンスが大きく、信号の通過を阻止する特性を有する。したがって、第1アンテナの給電経路の異なる2箇所にリアクタンス素子34、リアクタンス素子35を設けることにより、第1アンテナと第2アンテナとの電磁結合をより細かく調整することができ、さらに抑制することができ、第1アンテナが第2アンテナにおよぼす影響をより小さくすることができる。
(第2変形例)
図5は第2の実施形態の第2変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図である。第2変形例は、図4に示した第1変形例と同様にリアクタンス素子35を設け、図2に示した第2の実施形態のリアクタンス素子34を省略した構成となっている。ここで、第2ヒンジ部材32と第1ヒンジ部材31との間には弾性変形可能な細長い導電部材からなる接続導体36が設けられ、この接続導体36を介して第2ヒンジ部材32と第1ヒンジ部材31とが電気的に接続されている。リアクタンス素子34を設けないため、接続基板33も設けずに省略している。リアクタンス素子35の周波数特性は、第1変形例、第2の実施形態のリアクタンス素子34と同様である。その他の構成については図2に示した第2の実施形態と同様である。
この第2変形例においては、中間部筐体13があるヒンジ部においてリアクタンス素子34及び接続基板33の配置スペースを省略できるので、第2の実施形態または第1変形例と同様の作用効果が得られるとともに、さらなる筐体の薄型化を図ることができる。
(第3変形例)
図6は第2の実施形態の第3変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図である。第3変形例は、図2に示した第2の実施形態の接続導体44を設けずに省略した構成となっている。ここで、第1ヒンジ部材31Bの一端と上部筐体11の第1アンテナ素子15とが接続部37において直接電気的に接続されている。その他の構成については図2に示した第2の実施形態と同様である。
(第4変形例)
図7は第2の実施形態の第4変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図である。第4変形例は、第1ヒンジ部材31に隣接して導電部材からなる接続部材としての接続導体38を配置し、接続導体38を介して電気的に接続した構成となっている。ここで、接続導体43は、一端が接続基板33のリアクタンス素子34の一端に接続固定され、他端が接続導体38と接触導通している。そして、接続導体38が第1ヒンジ部材31と接触導通して電気的に接続されている。つまり、第1アンテナ素子の給電経路は、接続部25から接続導体41、第2ヒンジ部材32、接続導体42、リアクタンス素子34、接続導体43、接続導体38、第1ヒンジ部材31、接続導体44を介して、第1アンテナ素子15へと接続されている。その他の構成については図2に示した第2の実施形態と同様である。
(第5変形例)
図8は第2の実施形態の第5変形例に係わる携帯無線機の主要部の構成を表す正面図である。第5変形例は、図2に示した第2の実施形態のリアクタンス素子34がミアンダ形状(ジグザグ形状)の導電性パターンによって構成される。以下、このリアクタンス素子を構成する導電性パターンをミアンダパターン132という。ここで、中間部筐体13内には、第1ヒンジ部材31と第2ヒンジ部材32との間に接続基板33が設けられ、この接続基板33の上にミアンダパターン132が配置されている。第1ヒンジ部材31と接続基板33との間には、弾性変形可能な細長い導電部材からなる接続導体43が設けてある。この接続導体43は、一端が接続基板33のミアンダパターン132の一端に接続固定され、他端が第1ヒンジ部材31と接触導通しており、第1ヒンジ部材31とミアンダパターン132とを電気的に接続するものである。また、第2ヒンジ部材32と接続基板33との間には、弾性変形可能な細長い導電部材からなる接続導体42が設けてある。この接続導体42は、一端が接続基板33のミアンダパターン132の他端に接続固定され、他端が第2ヒンジ部材32と接触導通しており、第2ヒンジ部材32とミアンダパターン132とを電気的に接続するものである。その他の構成については図2に示した第2の実施形態と同様である。なお、本構成例のようにリアクタンス素子34をチップコイルなどの代わりにミアンダパターン132で構成することで、挿入損失が小さくアンテナ効率が高いという利点や、部品点数削減によりコスト削減が可能となる。また、ミアンダパターン132の折り返し回数や折り返し幅など形状は周波数やインピーダンス整合条件に応じて任意に設定できる。
また、リアクタンス素子34として、ミアンダパターン132で構成したが、巻線形状のようなヘリカルパターンでもよい。その場合、接続基板33を多層基板で構成することで、ヘリカルパターンの実現が可能である。
なお、第2の実施形態の第5変形例では、導電性パターンをミアンダパターン、ヘリカルパターンとして説明したが、接続導体42と接続導体43が電気的に接続できる構成であればいかなる形状の導体でもよい。
なお、上述した実施形態においては、セルラー通信機能とデジタル放送受信機能とを搭載した携帯電話端末に本発明を適用する場合を想定しているが、これ以外の互いに近接する複数の周波数帯域の電波を利用する複数の無線回路を搭載し、それぞれの無線回路に接続されるアンテナが近接して配置される携帯無線機であっても、同様に適用可能である。また、第2の実施形態の構成例などでは、一方のアンテナとして筐体ダイポールアンテナを用いた例を示したが、他の形式のアンテナを用いた構成においても同様に適用可能である。
なお、本発明は上記の実施形態において示されたものに限定されるものではなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
本出願は、2008年4月25日出願の日本特許出願(特願2008−115687)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明は、大きさの限られた筐体上に複数のアンテナとそれぞれのアンテナに接続される複数の無線回路とを搭載している場合に、複数の無線回路が同時に動作する場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合による特性の劣化を抑制するとともに、筐体の小型化に対応可能となる効果を有し、例えば携帯電話端末などに適用可能な、複数のアンテナと複数の無線回路とを搭載した携帯無線機等として有用である。
11 上部筐体
12 下部筐体
13 中間部筐体
15 第1アンテナ素子
16 第2アンテナ素子
21 第1回路基板
22 第2回路基板
23 第1無線回路
24 第2無線回路
25 接続部
26 給電部
27,37 接続部
31,31B 第1ヒンジ部材
32 第2ヒンジ部材
33 接続基板
34,35 リアクタンス素子
36,38,41,42,43,44 接続導体
101 筐体
102 回路基板
103 回路基板
111 第1アンテナ
112 第2アンテナ
121 第1無線部
122 第2無線部
131 リアクタンス素子
132 ミアンダパターン
本発明は、複数のアンテナと複数の無線回路とを搭載した携帯無線機に関する。
例えば、携帯電話端末のような携帯無線機においては、通話やパケット通信などに利用される無線回線の確保のために必要なセルラー無線通信機能の他に、いわゆるワンセグ(商標)放送として放送されているテレビ番組のようなデジタル放送(DTV)を受信するための無線機能も備わっている場合が多い。
このようなデジタル放送受信機能を持つ携帯無線機においては、セルラー無線通信機能に用いられるアンテナの他に、デジタル放送を受信するための独立したアンテナも必要になる。また、受信対象となるデジタル放送の周波数帯域は非常に広いため、単一のアンテナだけでは十分な品質で全てのデジタル放送を受信するのが困難な場合も多い。
ところで、携帯無線機のように小型の筐体の上に複数のアンテナを搭載する場合には、これらのアンテナが近接して配置されると、電磁結合によって互いに干渉することになるため、それぞれのアンテナの性能が劣化してしまう。例えば、携帯無線機にセルラー無線通信機能とデジタル放送受信機能とを搭載する場合に、セルラー無線通信機能のために利用するアンテナと、デジタル放送受信機能のために利用するアンテナとが互いに近接して配置される場合は、2つのアンテナの間で電磁結合が生じ、各アンテナのアンテナ利得が低下し易い。
特許文献1においては、互いに独立している複数のアンテナを1つの無線回路が選択的に使用する場合に、選択していないアンテナを接地(終端)することにより、複数のアンテナの間の電磁結合を防止する技術が開示されている。
また、特許文献2においては、折りたたみ可能な筐体を設けると共に、複数のアンテナの一方を筐体のヒンジ部に配置し、もう一方のアンテナを筐体のヒンジ部と反対側の位置に配置し、複数のアンテナの距離を大きくすることが提案されている。
特開平7−297749号公報 特開2004−153589号公報
例えば携帯電話端末の場合には、セルラー無線通信機能とデジタル放送受信機能とを同時に使用する状況も想定する必要があるので、複数のアンテナのいずれか一方を使用できない状態に切り替えることはできない。したがって、一方のアンテナを接地する上記特許文献1の技術は利用できない。
また、特許文献2に開示されているように、複数のアンテナを互いに離れた場所に配置する場合には、それぞれのアンテナを配置するための独立した十分な大きさの空間を確保しなければならず、筐体の小型化及び薄型化の妨げになる。また、特許文献2の技術を採用したとしても、筐体の小型化や薄型化が更に進んだ場合、複数のアンテナの間に十分な距離を確保するのは困難になる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、大きさの限られた筐体上に複数のアンテナとそれぞれのアンテナに接続される複数の無線回路とを搭載している場合に、複数の無線回路が同時に動作する場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合による特性の劣化を抑制するとともに、筐体の小型化に対応可能な携帯無線機を提供することを目的とする。
本発明は、筐体と、前記筐体内に設けられる回路基板と、前記回路基板に設けられる第1の無線回路及び第2の無線回路と、前記第1の無線回路と電気的に接続される第1のアンテナと、前記第2の無線回路と電気的に接続される第2のアンテナとを備え、前記第1の無線回路と前記第2の無線回路とは同時に動作可能であり、前記回路基板の電気長が、前記第1の無線回路の動作周波数と前記第2の無線回路の動作周波数の少なくとも一方の波長の1/4より短く構成されており、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの少なくとも一方に、第1の無線回路または第2の無線回路の動作周波数に対して影響を及ぼすリアクタンス素子を備える携帯無線機を提供する。
上記構成により、第1のアンテナと第2のアンテナの少なくとも一方にリアクタンス素子を設けることで、回路基板の電気長が第1の無線回路の動作周波数と第2の無線回路の動作周波数の少なくとも一方の波長の1/4より短く、第1のアンテナと第2のアンテナとが近接して配置されるような場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合が抑制される。したがって、大きさの限られた筐体上に複数のアンテナとそれぞれのアンテナに接続される複数の無線回路とを搭載し、複数の無線回路が同時に動作する場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合による特性の劣化を抑制できる。また、筐体の小型化に対応可能であり、複数の無線回路を同時動作させる携帯無線機を小型化、薄型化した場合にも複数のアンテナ間の干渉を抑制し、各無線回路において良好な性能を得ることができる。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記筐体は、第1の筐体及び第2の筐体と、前記第1の筐体と前記第2の筐体とを相対的に回動もしくは移動可能な状態で連結するヒンジ部とを備え、前記第1の筐体は、前記回路基板とは別体の第1の回路基板を備え、前記第2の筐体は、前記回路基板として前記第1の無線回路及び前記第2の無線回路を搭載した第2の回路基板を備え、前記第1のアンテナは、前記第1の筐体に配置された導電性部材を有してなるアンテナ素子本体部と、前記ヒンジ部に配置された導電性のヒンジ部材を有してなるアンテナ中間部とを備えて構成され、前記第2のアンテナは前記第2の筐体の内部に配置されているものを含む。
上記構成により、複数の筐体をヒンジ部で連結し、ヒンジ部材をアンテナの給電経路に利用する構成において、第1のアンテナと第2のアンテナの少なくとも一方にリアクタンス素子を設けることで、複数のアンテナ間の電磁結合を抑制することができ、特性劣化を防止できる。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記アンテナ中間部は、前記ヒンジ部材として、前記第1の筐体と前記第2の筐体とを回動させる互いに異なる回動軸を持つ第1のヒンジ部材と第2のヒンジ部材とを備え、前記第1のヒンジ部材と前記第2のヒンジ部材との間に前記リアクタンス素子が配置されているものを含む。
上記構成により、第1のアンテナの一部を構成するヒンジ部材として第1のヒンジ部材と第2のヒンジ部材とを有する場合に、この第1のヒンジ部材と第2のヒンジ部材との間にリアクタンス素子を設けることで、ヒンジ部材の近傍に位置する第2のアンテナとの間の電磁結合を抑制し、特性劣化を防止できる。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記アンテナ素子本体部と前記第1のヒンジ部材との間、前記第1のヒンジ部材と前記リアクタンス素子との間、前記リアクタンス素子と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されているものを含む。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記第1の回路基板に第2のリアクタンス素子が配置され、前記第1のヒンジ部材が前記第2のリアクタンス素子を介して前記第1の回路基板のグランドと電気的に接続され、前記第1の回路基板のグランドは前記第1のアンテナのアンテナ素子本体部と電気的に接続され、前記第2のリアクタンス素子と前記第1のヒンジ部材との間、前記第1のヒンジ部材と前記リアクタンス素子との間、前記リアクタンス素子と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されているものを含む。
上記構成により、第1のアンテナの一部を構成する第1のヒンジ部材及び第2のヒンジ部材が設けられるヒンジ部内にリアクタンス素子を挿入して設けるとともに、この第1のヒンジ部材を、第2のリアクタンス素子を介して第1の筐体内の第1の回路基板のグランドと電気的に接続することで、ヒンジ部材の近傍に位置する第2のアンテナとの間の電磁結合を抑制し、特性劣化を防止できる。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記アンテナ中間部は、前記ヒンジ部材として、前記第1の筐体と前記第2の筐体とをそれぞれ異なる軸方向に回動させる第1のヒンジ部材と第2のヒンジ部材とを備え、前記第1のヒンジ部材と前記第1の回路基板との間に前記リアクタンス素子が配置され、前記第1のヒンジ部材が前記リアクタンス素子を介して前記第1の回路基板のグランドと電気的に接続され、前記第1の回路基板のグランドは前記第1のアンテナのアンテナ素子本体部と電気的に接続されており、前記リアクタンス素子と前記第1のヒンジ部材との間、前記第1のヒンジ部材と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されているものを含む。
上記構成により、第1のアンテナの一部を構成する第1のヒンジ部材を、第2のリアクタンス素子を介して第1の筐体内の第1の回路基板のグランドと電気的に接続することで、ヒンジ部材の近傍に位置する第2のアンテナとの間の電磁結合を抑制し、特性劣化を防止できる。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記アンテナ素子本体部と前記第1のヒンジ部材とが直接電気的に接続され、前記第1のヒンジ部材と前記リアクタンス素子との間、前記リアクタンス素子と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されているものを含む。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記第1のヒンジ部材に近接して導電性の接続部材を備え、前記アンテナ素子本体部と前記第1のヒンジ部材との間、前記第1のヒンジ部材と前記接続部材との間、前記接続部材と前記リアクタンス素子との間、前記リアクタンス素子と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されているものを含む。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記リアクタンス素子がミアンダ形状の導電性パターンであるものを含む。
また、本発明は、上記の携帯無線機であって、前記リアクタンス素子が巻線形状(ヘリカル形状)の導電性パターンであるものを含む。
本発明によれば、大きさの限られた筐体上に複数のアンテナとそれぞれのアンテナに接続される複数の無線回路とを搭載している場合に、複数の無線回路が同時に動作する場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合による特性の劣化を抑制するとともに、筐体の小型化に対応可能な携帯無線機を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る携帯無線機の主要部の構成を示すブロック図 本発明の第2の実施形態に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図 各無線回路の動作周波数帯域とその波長との関係を示す図 第2の実施形態の第1変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図 第2の実施形態の第2変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図 第2の実施形態の第3変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図 第2の実施形態の第4変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図 第2の実施形態の第5変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図
本実施形態では、携帯無線機の一例として、携帯電話等の移動体通信システムにおいて用いられる、セルラー無線通信機能とデジタル放送受信機能とを備える携帯電話端末等に本発明の携帯無線機を適用した構成例を示す。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る携帯無線機の主要部の構成を示すブロック図である。本実施形態の携帯無線機は、筐体101に、回路基板102と、第1のアンテナとしての第1アンテナ111及び第2のアンテナとしての第2アンテナ112とを搭載して構成されている。また、回路基板102には、互いに独立している第1の無線回路としての第1無線部121の回路と、第2の無線回路としての第2無線部122の回路とが搭載されている。そして、第1アンテナ111が第1無線部121と接続され、第2アンテナ112が第2無線部122と接続されている。
第1無線部121と第2無線部122とは、動作周波数帯域が異なるが互いに近接した周波数帯域を使用する。例えば、第1無線部121は、携帯電話の無線通信のためのセルラー周波数帯域(800MHz帯)で通信を行うよう動作し、第2無線部122は、いわゆるワンセグ(商標)放送として放送されているテレビ番組のようなデジタル放送(DTV)の周波数帯域(473〜770MHz)の電波を受信するよう動作する場合が現実的に想定される。これらの周波数帯域以外に、例えばセルラー周波数帯域(1700MHz帯、2000MHz帯)や、GPS(Global Positioning System)の周波数帯域(1500MHz帯)や、Bluetooth(登録商標)の周波数帯域(2400MHz帯)などを使用することも考えられる。
本実施形態の携帯無線機においては、第1無線部121が無線信号の送受信を行うために第1アンテナ111を使用して動作し、第2無線部122がデジタル放送の電波を受信するために第2アンテナ112を使用して動作する。従って、第1アンテナ111は第1無線部121の入力端と電気的に接続されており、第2アンテナ112は第2無線部122の入力端と電気的に接続されている。
ここで、第1アンテナ111と第2アンテナ112との間の距離が、例えば動作周波数帯域の波長の1/20以下程度など、非常に接近している場合には、第1アンテナ111と第2アンテナ112との間に生じる電磁結合によって干渉が生じ、アンテナ利得が低下する。この際、第1無線部121が使用する動作周波数帯域(800MHz帯)と、第2無線部122が使用する動作周波数帯域(473〜770MHz)とは互いに近接しているので、電磁結合が生じやすい。さらに、動作周波数帯域が低い場合は、使用波長に対して、回路基板の電気長、すなわち基板の大きさを十分に大きくとれないため、電磁結合が生じやすくなる。携帯電話端末などの場合、筐体101の大きさが小さいので、第1アンテナ111と第2アンテナ112とを十分に離すことは難しい。
例えば、第1無線部121及び第2無線部122が配置される回路基板102上の導電体(例えばグランドパターン)の寸法は、その電気長Lが、第1無線部121が扱う無線信号の周波数帯域(動作周波数帯域)、または第2無線部122が扱う無線信号の周波数帯域(動作周波数帯域)の波長λに対してその1/4より短い、(L<λ・1/4)の条件を満たすものとする。すなわち、無線回路の動作周波数が比較的低く、その波長に対して回路基板102の寸法が小さい状態であると仮定する。このような場合、第1無線部121及び第2無線部122の動作時に、回路基板102上の導電体の全体に渡ってアンテナ電流が流れるような状態になる。したがって、第1アンテナ111と第2アンテナ112との電磁結合が大きくなり、アンテナ相互の干渉が大きくなる。
そこで、本実施形態では、複数のアンテナの少なくとも一方のアンテナ中に、周波数調整手段として第1無線部121または第2無線部122の動作周波数に対して影響を及ぼすリアクタンス素子を設けている。図1の例では、第2アンテナ112にリアクタンス素子131を設ける構成とし、第2無線部122の入力端までの間(入力端よりアンテナ側または給電点よりもアンテナに近い位置)にリアクタンス素子131を接続して挿入している。リアクタンス素子131は、コイルまたはコンデンサのように周波数に応じてインピーダンスが変化する素子である。ここで、リアクタンス素子131の周波数特性としては、第2無線部122及び第2アンテナ112が扱う無線信号の周波数帯域に対してはほとんど影響を与えずにそのまま信号を通過させ、近接する第1無線部121及び第1アンテナ111が扱う無線信号の周波数帯域に対してはインピーダンスが大きくなって信号の通過を遮断するような電気特性を有する素子を用いる。つまり、第1無線部121及び第1アンテナ111から見ると、リアクタンス素子131を設けることにより、動作周波数帯域の波長に対し第2アンテナ112の電気長は十分に短くなり、第2アンテナ112は第1無線部121の動作周波数ではほとんど機能しないようになる。なお、図1の例では、リアクタンス素子131を配置するために回路基板103を設けてあるが、回路基板103は省略することも可能である。
第2アンテナ112にリアクタンス素子131を設けることにより、第1アンテナ111と第2アンテナ112とを電気的に分離することができる。すなわち、リアクタンス素子131を挿入することにより、第2アンテナ112の接地条件が変化し、周波数特性が変化するため、第1無線部121の動作周波数帯域では、第1アンテナ111または第1無線部121から見た第2アンテナ112のインピーダンスが非常に大きくなる。したがって、各無線部の動作周波数帯域におけるそれぞれのアンテナのインピーダンスの違いにより、第1アンテナ111と第2アンテナ112との電磁結合が生じにくく、第1アンテナ111に及ぼす第2アンテナ112の影響が小さくなる。
なお、第1アンテナ111にリアクタンス素子を設けても良い。また、第1アンテナ111の給電経路と第2アンテナ112の給電経路との双方にそれぞれリアクタンス素子を挿入しても良い。双方にリアクタンス素子を挿入する場合には、互いに特性(インピーダンス)が異なるリアクタンス素子をそれぞれの給電経路に挿入することで、両者の電磁結合を抑制できる。
上記のように、本実施形態によれば、複数のアンテナを備えた携帯無線機において、アンテナ中にリアクタンス素子を設けることによって、複数の無線回路が同時に動作する場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合による特性の劣化を抑制することができる。また、アンテナ間の距離を十分に確保できない場合にも、リアクタンス素子によって他方のアンテナの影響を抑制できるので、小型の装置にも対応可能であり、筐体の小型化、薄型化を図ることができる。
(第2の実施形態)
図2は本発明の第2の実施形態に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図である。第2の実施形態は、折り畳み可能な筐体を備えた携帯電話端末に適用可能な構成例である。第2の実施形態の携帯無線機の筐体は、第1の筐体としての上部筐体11と、第2の筐体としての下部筐体12と、それらの連結部分に設けられたヒンジ部としての比較的小さい中間部筐体13とを有して構成されている。上部筐体11と下部筐体12とは、短辺側の一辺において回動して開閉する縦開き状態と、長辺側の一辺において回動して開閉する横開き状態とが可能になっている。
中間部筐体13の内部には、第1のヒンジ部材としての第1ヒンジ部材31と、第2のヒンジ部材としての第2ヒンジ部材32とが設けられている。第1ヒンジ部材31は、図2中にXで示した軸の位置を中心として矢印A1方向に相対的に回動可能な状態で、下部筐体12及び中間部筐体13と上部筐体11とを連結している。また、第2ヒンジ部材32は、図2中にYで示した軸の位置を中心として矢印A2方向に相対的に回動可能な状態で、下部筐体12と中間部筐体13及び上部筐体11とを連結している。すなわち、上部筐体11は、中間部筐体13を介して下部筐体12と連結され支持されている。
したがって、携帯無線機の筐体は、2軸の自由度を有し変形可能な構成になっている。例えば、図2において軸Yを中心として矢印A2方向に筐体を回動させれば、この筐体を長手方向に折り畳んで上部筐体11と下部筐体12とが重なった状態にすることができる。また、逆方向に回動させれば、図2に示すように筐体を開いて、上部筐体11の下端の短辺と、下部筐体12の上端の短辺とが中間部筐体13を間に挟んで互いに近接する細長い形状、つまり縦開き状態にすることができる。
また、例えば上部筐体11と下部筐体12とが重なった状態で、図2において軸Xを中心として矢印A1方向に上部筐体11を中間部筐体13に対して回動させることにより、下部筐体12の左端の長辺と、上部筐体11の左端の長辺とが近接している状態で、上部筐体11を下部筐体12に対して開くことができ、横開き状態にすることができる。従って、この筐体は、縦開き状態と、横開き状態と、閉じた状態との3種類のいずれの状態でも使用することができる。
そして、上部筐体11には第1の回路基板としての第1回路基板21が設けられ、下部筐体12には第2の回路基板としての第2回路基板22が設けられている。一般的な携帯電話端末の場合と同様に、上部筐体11には、液晶表示装置やそれに関連する電気回路が搭載され、これらの構成要素は第1回路基板21上に配置されている。また、下部筐体12には、制御部や無線部等を含む様々な電気回路や操作部などが搭載され、これらの構成要素は第2回路基板22上に配置されている。なお、図2には示されていないが、第1回路基板21と第2回路基板22との間は可撓性の電気ケーブルを介して互いに接続されており、この電気ケーブルによって第1回路基板21の電源ライン、アースライン、必要な信号ライン等が第2回路基板22と電気的に接続されている。
本実施形態の携帯無線機は、無線機能として、音声通話やパケット通信などのための通信回線を確保するために使用されるセルラー無線通信機能と、デジタル放送(DTV)を受信するためのデジタル放送受信機能とを搭載している。
第2回路基板22には、第1の無線回路としての第1無線回路23と第2の無線回路としての第2無線回路24とが配置されている。第1無線回路23は、デジタル放送受信のための処理回路であり、デジタル放送に用いられる周波数帯域の無線信号の受信処理を行う。また、第2無線回路24は、セルラー無線通信機能のための処理回路であり、セルラー通信に用いられる周波数帯域の無線信号の送信処理及び受信処理を行う。ここでは、デジタル放送受信に473〜770MHzの周波数帯域を使用し、セルラー無線通信に800MHz帯(830〜885MHz)の周波数帯域を使用するものとする。
なお、セルラー無線通信に用いられる周波数帯域として1700MHz帯、2000MHz帯を使用する場合もあり、また携帯電話端末の場合には、セルラー無線通信機能やデジタル放送受信機能の他に、例えばGPS(Global Positioning System)受信機能や、Bluetooth(登録商標)通信機能を搭載する場合もある。GPS機能を使用する場合には1500MHzの周波数帯域を使用し、Bluetooth(登録商標)機能を使用する場合には2400MHzの周波数帯域を使用することになる。
本実施形態の携帯無線機においては、セルラー無線通信機能のために第2無線回路24が使用する第2アンテナ(第2のアンテナ)として、モノポールアンテナを構成する第2アンテナ素子16を備えている。この第2アンテナ素子16は、下部筐体12の内部に、第2ヒンジ部材32と対向する下部筐体12の上端に配置されている。
また、デジタル放送受信機能のために第1無線回路23が使用する第1アンテナ(第1のアンテナ) として、筐体自体を利用してアンテナとして動作させる筐体ダイポールアンテナを構成している。この第1アンテナの構成要素である第1アンテナ素子15は、上部筐体11と同等の大きさ及び同様の形状を有する導電性の金属フレーム等の導電性部材で構成され、筐体ダイポールアンテナの一方の素子として機能するように上部筐体11に配置されている。また、下部筐体12に配置され、下部筐体12と同等の大きさ及び同様の形状を有する第2の回路基板22のグランドパターンが筐体ダイポールアンテナの他方の素子として機能する。
また、ヒンジ部材等によって変形が可能な筐体構成となっているので、上部筐体11の第1アンテナ素子15と下部筐体12の第2回路基板22上の第1無線回路23の接続部25との間を電気的に接続するために、様々な構成要素が設けられている。
上部筐体11と中間部筐体13とを連結する第1ヒンジ部材31は、導電性の金属部材で構成してあり、第1アンテナの給電経路の一部として機能する。また、中間部筐体13と下部筐体12とを連結する第2ヒンジ部材32も同様に、導電性の金属部材で構成してあり、第1アンテナの給電経路の一部として機能する。さらに、第2ヒンジ部材32と第1無線回路23の入力端子である接続部25との間には、弾性変形可能な細長い導電部材からなる接続導体41が設けてある。この接続導体41は、一端が接続部25に接続固定され、他端が第2ヒンジ部材32と接触導通しており、接続部25と第2ヒンジ部材32とを電気的に接続するものである。また、第1ヒンジ部材31と第1アンテナ素子15との間には、弾性変形可能な細長い導電部材からなる接続導体44が設けてある。この接続導体44は、一端が第1アンテナ素子15に接続固定され、他端が第1ヒンジ部材31と接触導通しており、第1アンテナ素子15と第1ヒンジ部材31とを電気的に接続するものである。
また、中間部筐体13内には、第1ヒンジ部材31と第2ヒンジ部材32との間に接続基板33が設けられ、この接続基板33の上にリアクタンス素子34が搭載されて配置されている。第1ヒンジ部材31と接続基板33との間には、弾性変形可能な細長い導電部材からなる接続導体43が設けてある。この接続導体43は、一端が接続基板33のリアクタンス素子34の一端に接続固定され、他端が第1ヒンジ部材31と接触導通しており、第1ヒンジ部材31とリアクタンス素子34とを電気的に接続するものである。また、第2ヒンジ部材32と接続基板33との間には、弾性変形可能な細長い導電部材からなる接続導体42が設けてある。この接続導体42は、一端が接続基板33のリアクタンス素子34の他端に接続固定され、他端が第2ヒンジ部材32と接触導通しており、第2ヒンジ部材32とリアクタンス素子34とを電気的に接続するものである。
ここで、上部筐体11に設けられる第1アンテナ素子15が第1アンテナのアンテナ素子本体部として機能し、中間部筐体13に設けられる第1ヒンジ部材31及び第2ヒンジ部材32を含むヒンジ部などが第1アンテナのアンテナ中間部として機能する。
なお、本実施形態では、アンテナ素子そのものだけでなく、アンテナ素子から無線回路の入力端子の手前までを、その間に設けられる各種回路要素や給電経路を含めて、アンテナとみなすことにしている。よって、リアクタンス素子34は第1アンテナ素子15に至る給電経路に配置され、第1アンテナ中に設けられる構成となっている。
本実施形態のような構成では、第2無線回路24と第2アンテナ素子16との接続点である給電部26(第2アンテナの給電部)と、第1無線回路23と第1アンテナ素子15との接続部25(第1アンテナの接続部)との距離が非常に接近しており、例えば動作周波数帯域の波長の1/20以下となっている。このため、第1アンテナ素子15による第1アンテナと第2アンテナ素子16による第2アンテナとの間に電磁結合が生じて干渉しやすくなる。
ここで、第1無線回路23及び第2無線回路24が配置される第2回路基板22上の導電体(例えば金属箔により形成されたグランドパターン)22aの寸法は、その電気長Lが、第1無線回路23が扱う無線信号の周波数帯域(動作周波数帯域)の波長λ1、または第2無線回路24が扱う無線信号の周波数帯域(動作周波数帯域)の波長λ2に対して、(L<λ1・1/4)または(L<λ2・1/4)の条件を満たすものとする。すなわち、携帯無線機の筐体が小型であり、無線回路の動作周波数が比較的低く、その波長に対して回路基板102の寸法が小さい状態である構成を想定する。このような場合、第1無線回路23及び第2無線回路24の動作時に、第2回路基板22上の導電体の全体に渡ってアンテナ電流が流れるような状態になる。したがって、第1アンテナと第2アンテナとの電磁結合が大きくなり、アンテナ相互の干渉が大きくなる。
そこで、本実施形態では、第1アンテナと第2アンテナとの間の電磁結合を抑制するために、第1アンテナ中(第1アンテナ素子15の給電経路の途中)にリアクタンス素子34を挿入してある。このリアクタンス素子34は、例えばコイルやコンデンサなどで構成される素子であり、周波数に応じてインピーダンスが変化する素子である。具体的には、リアクタンス素子34は、第1無線回路23が受信する周波数帯域(473〜770MHz)の信号に対してはインピーダンスが小さく、そのまま信号を通過させ、第2無線回路24が送受信する周波数帯域(830〜885MHz)の信号に対してはインピーダンスが大きく、信号の通過を阻止する特性を有する。
また、図2の構成例では、第1アンテナ素子15への給電経路にある第1ヒンジ部材31の大きさ、形状、配置位置などによって、互いに近接する位置に配置されている第1ヒンジ部材31と第2アンテナ素子16との間に電磁結合が生じやすい。そこで、第1アンテナ素子15への給電経路の途中であって、第1ヒンジ部材31と第2ヒンジ部材32との間にリアクタンス素子34を挿入することにより、各無線回路の動作周波数帯域におけるそれぞれのアンテナのインピーダンスを異なるようにして、第1ヒンジ部材31と第2アンテナ素子16との電磁結合を抑制する。この場合、第2無線回路24の動作周波数帯域において第2アンテナ素子16から第1アンテナ素子15及び第1ヒンジ部材31を見たときのインピーダンスが非常に大きくなり、第1アンテナと第2アンテナとの電磁結合を生じにくくすることができる。
図3は、各無線回路の動作周波数帯域とその波長との関係を示す図である。例えば、第1無線回路23の動作周波数帯域(DTV帯:473〜770MHz)の波長λ1は、63.4〜38.9cmであり、λ1・1/4=15.9〜9.7cmである。また、第2無線回路24の動作周波数帯域(セルラー帯:830〜885MHz)での波長λ2は36.1〜33.9cmであり、λ2・1/4=9〜8.5cmである。ここで、図2に示した第2回路基板22の物理的な長さは9cm程度であり、第2回路基板22上の導電体の電気長も9cm程度になるように形成してあるものとする。この場合、L<λ1・1/4の条件を満たし、第1無線回路23の動作時に第2回路基板22全体にアンテナ電流が流れる状態になるので、第1アンテナと第2アンテナとの電磁結合が大きくなる。これに対し、本実施形態では第1アンテナにリアクタンス素子34を設けることによって、両者のアンテナの影響を抑制している。図3に示したように、複数のアンテナ及び無線回路を搭載する際に、一方のアンテナ及び無線回路をDTV帯に使用し、他方のアンテナ及び無線回路をセルラー帯(800MHz帯、1700MHz帯、2000MHz帯)、GPS帯(1500MHz帯)、Bluetooth(登録商標)帯(2400MHz帯)などに使用する場合に、本実施形態の構成は特に有効である。
上述したように、本実施形態では、複数のアンテナを備えた携帯無線機において、一方のアンテナ中、すなわち第1アンテナ素子15への給電経路中にリアクタンス素子34を設けることによって、複数の無線回路が同時に動作する場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合による特性の劣化を抑制することができる。よって、第1無線回路23の機能(デジタル放送受信機能)と第2無線回路24の機能(セルラー通信機能)とを同時に使用可能であり、この際に第1アンテナと第2アンテナの電磁結合を防止できる。また、筐体が小さく、回路基板の導電体の電気長Lが無線回路の動作周波数の波長λに対して短い場合(L<λ・1/4)であって、アンテナ間の距離を十分に確保できない場合にも、リアクタンス素子34によって他方のアンテナの影響を抑制できる。よって、大きさの小さい筐体の中に2つのアンテナを互いに接近した状態で配置した状態や、筐体を利用してアンテナとして機能させ、筐体内の他のアンテナを配置した状態のように、電磁結合が生じやすい環境であっても、アンテナ同士が干渉してアンテナ利得が低下するのを抑制することができる。さらに、上記のように本実施形態は小型の装置にも対応可能であり、複数のアンテナを動作周波数帯域の波長の1/20以下程度の距離で互いに近づけて配置することも可能であるので、筐体の小型化や薄型化の妨げにならない。
なお、図2に示した構成例においては、リアクタンス素子34を第1アンテナ素子15の給電経路の途中に配置してあるが、その代わりに第2アンテナ素子16の給電経路にリアクタンス素子を配置しても良い。また、第1アンテナ素子15の給電経路と第2アンテナ素子16の給電経路との双方にリアクタンス素子を設けても良く、その場合には互いに周波数特性が異なるリアクタンス素子をそれぞれの給電経路に配置する必要がある。
次に、第2の実施形態の携帯無線機の構成についていくつかの変形例を示す。
(第1変形例)
図4は第2の実施形態の第1変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図である。第1変形例は、第1回路基板21に第2のリアクタンス素子としてのリアクタンス素子35を設け、第1ヒンジ部材31を接続導体44、接続部27、リアクタンス素子35を介して第1回路基板21のグランドと電気的に接続され、第1回路基板21のグランドは第1アンテナ素子15と電気的に接続されている。ここで、リアクタンス素子35は、一端が接続部27を介して接続導体44と接続され、他端が第1回路基板21のグランドパターンと接続されて接地されている。その他の構成については図2に示した第2の実施形態と同様である。
この第1変形例においては、第1アンテナ素子15の給電経路に、リアクタンス素子34の他に更にリアクタンス素子35を設けている。リアクタンス素子35は、リアクタンス素子34と同様に、第1無線回路23が受信する周波数帯域(473〜770MHz)の信号に対してはインピーダンスが小さく、そのまま信号を通過させ、第2無線回路24が送受信する周波数帯域(830〜885MHz)の信号に対してはインピーダンスが大きく、信号の通過を阻止する特性を有する。したがって、第1アンテナの給電経路の異なる2箇所にリアクタンス素子34、リアクタンス素子35を設けることにより、第1アンテナと第2アンテナとの電磁結合をより細かく調整することができ、さらに抑制することができ、第1アンテナが第2アンテナにおよぼす影響をより小さくすることができる。
(第2変形例)
図5は第2の実施形態の第2変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図である。第2変形例は、図4に示した第1変形例と同様にリアクタンス素子35を設け、図2に示した第2の実施形態のリアクタンス素子34を省略した構成となっている。ここで、第2ヒンジ部材32と第1ヒンジ部材31との間には弾性変形可能な細長い導電部材からなる接続導体36が設けられ、この接続導体36を介して第2ヒンジ部材32と第1ヒンジ部材31とが電気的に接続されている。リアクタンス素子34を設けないため、接続基板33も設けずに省略している。リアクタンス素子35の周波数特性は、第1変形例、第2の実施形態のリアクタンス素子34と同様である。その他の構成については図2に示した第2の実施形態と同様である。
この第2変形例においては、中間部筐体13があるヒンジ部においてリアクタンス素子34及び接続基板33の配置スペースを省略できるので、第2の実施形態または第1変形例と同様の作用効果が得られるとともに、さらなる筐体の薄型化を図ることができる。
(第3変形例)
図6は第2の実施形態の第3変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図である。第3変形例は、図2に示した第2の実施形態の接続導体44を設けずに省略した構成となっている。ここで、第1ヒンジ部材31Bの一端と上部筐体11の第1アンテナ素子15とが接続部37において直接電気的に接続されている。その他の構成については図2に示した第2の実施形態と同様である。
(第4変形例)
図7は第2の実施形態の第4変形例に係る携帯無線機の主要部の構成を表す正面図である。第4変形例は、第1ヒンジ部材31に隣接して導電部材からなる接続部材としての接続導体38を配置し、接続導体38を介して電気的に接続した構成となっている。ここで、接続導体43は、一端が接続基板33のリアクタンス素子34の一端に接続固定され、他端が接続導体38と接触導通している。そして、接続導体38が第1ヒンジ部材31と接触導通して電気的に接続されている。つまり、第1アンテナ素子の給電経路は、接続部25から接続導体41、第2ヒンジ部材32、接続導体42、リアクタンス素子34、接続導体43、接続導体38、第1ヒンジ部材31、接続導体44を介して、第1アンテナ素子15へと接続されている。その他の構成については図2に示した第2の実施形態と同様である。
(第5変形例)
図8は第2の実施形態の第5変形例に係わる携帯無線機の主要部の構成を表す正面図である。第5変形例は、図2に示した第2の実施形態のリアクタンス素子34がミアンダ形状(ジグザグ形状)の導電性パターンによって構成される。以下、このリアクタンス素子を構成する導電性パターンをミアンダパターン132という。ここで、中間部筐体13内には、第1ヒンジ部材31と第2ヒンジ部材32との間に接続基板33が設けられ、この接続基板33の上にミアンダパターン132が配置されている。第1ヒンジ部材31と接続基板33との間には、弾性変形可能な細長い導電部材からなる接続導体43が設けてある。この接続導体43は、一端が接続基板33のミアンダパターン132の一端に接続固定され、他端が第1ヒンジ部材31と接触導通しており、第1ヒンジ部材31とミアンダパターン132とを電気的に接続するものである。また、第2ヒンジ部材32と接続基板33との間には、弾性変形可能な細長い導電部材からなる接続導体42が設けてある。この接続導体42は、一端が接続基板33のミアンダパターン132の他端に接続固定され、他端が第2ヒンジ部材32と接触導通しており、第2ヒンジ部材32とミアンダパターン132とを電気的に接続するものである。その他の構成については図2に示した第2の実施形態と同様である。なお、本構成例のようにリアクタンス素子34をチップコイルなどの代わりにミアンダパターン132で構成することで、挿入損失が小さくアンテナ効率が高いという利点や、部品点数削減によりコスト削減が可能となる。また、ミアンダパターン132の折り返し回数や折り返し幅など形状は周波数やインピーダンス整合条件に応じて任意に設定できる。
また、リアクタンス素子34として、ミアンダパターン132で構成したが、巻線形状のようなヘリカルパターンでもよい。その場合、接続基板33を多層基板で構成することで、ヘリカルパターンの実現が可能である。
なお、第2の実施形態の第5変形例では、導電性パターンをミアンダパターン、ヘリカルパターンとして説明したが、接続導体42と接続導体43が電気的に接続できる構成であればいかなる形状の導体でもよい。
なお、上述した実施形態においては、セルラー通信機能とデジタル放送受信機能とを搭載した携帯電話端末に本発明を適用する場合を想定しているが、これ以外の互いに近接する複数の周波数帯域の電波を利用する複数の無線回路を搭載し、それぞれの無線回路に接続されるアンテナが近接して配置される携帯無線機であっても、同様に適用可能である。また、第2の実施形態の構成例などでは、一方のアンテナとして筐体ダイポールアンテナを用いた例を示したが、他の形式のアンテナを用いた構成においても同様に適用可能である。
なお、本発明は上記の実施形態において示されたものに限定されるものではなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
本出願は、2008年4月25日出願の日本特許出願(特願2008−115687)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明は、大きさの限られた筐体上に複数のアンテナとそれぞれのアンテナに接続される複数の無線回路とを搭載している場合に、複数の無線回路が同時に動作する場合であっても、複数のアンテナ間の電磁結合による特性の劣化を抑制するとともに、筐体の小型化に対応可能となる効果を有し、例えば携帯電話端末などに適用可能な、複数のアンテナと複数の無線回路とを搭載した携帯無線機等として有用である。
11 上部筐体
12 下部筐体
13 中間部筐体
15 第1アンテナ素子
16 第2アンテナ素子
21 第1回路基板
22 第2回路基板
23 第1無線回路
24 第2無線回路
25 接続部
26 給電部
27,37 接続部
31,31B 第1ヒンジ部材
32 第2ヒンジ部材
33 接続基板
34,35 リアクタンス素子
36,38,41,42,43,44 接続導体
101 筐体
102 回路基板
103 回路基板
111 第1アンテナ
112 第2アンテナ
121 第1無線部
122 第2無線部
131 リアクタンス素子
132 ミアンダパターン

Claims (10)

  1. 筐体と、
    前記筐体内に設けられる回路基板と、
    前記回路基板に設けられる第1の無線回路及び第2の無線回路と、
    前記第1の無線回路と電気的に接続される第1のアンテナと、
    前記第2の無線回路と電気的に接続される第2のアンテナとを備え、
    前記第1の無線回路と前記第2の無線回路とは同時に動作可能であり、
    前記回路基板の電気長が、前記第1の無線回路の動作周波数と前記第2の無線回路の動作周波数の少なくとも一方の波長の1/4より短く構成されており、
    前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの少なくとも一方に、第1の無線回路または第2の無線回路の動作周波数に対して影響を及ぼすリアクタンス素子を備える携帯無線機。
  2. 請求項1に記載の携帯無線機であって、
    前記筐体は、第1の筐体及び第2の筐体と、前記第1の筐体と前記第2の筐体とを相対的に回動もしくは移動可能な状態で連結するヒンジ部とを備え、
    前記第1の筐体は、前記回路基板とは別体の第1の回路基板を備え、
    前記第2の筐体は、前記回路基板として前記第1の無線回路及び前記第2の無線回路を搭載した第2の回路基板を備え、
    前記第1のアンテナは、前記第1の筐体に配置された導電性部材を有してなるアンテナ素子本体部と、前記ヒンジ部に配置された導電性のヒンジ部材を有してなるアンテナ中間部とを備えて構成され、
    前記第2のアンテナは前記第2の筐体の内部に配置されている携帯無線機。
  3. 請求項2に記載の携帯無線機であって、
    前記アンテナ中間部は、前記ヒンジ部材として、前記第1の筐体と前記第2の筐体とを回動させる互いに異なる回動軸を持つ第1のヒンジ部材と第2のヒンジ部材とを備え、
    前記第1のヒンジ部材と前記第2のヒンジ部材との間に前記リアクタンス素子が配置されている携帯無線機。
  4. 請求項3に記載の携帯無線機であって、
    前記アンテナ素子本体部と前記第1のヒンジ部材との間、前記第1のヒンジ部材と前記リアクタンス素子との間、前記リアクタンス素子と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されている携帯無線機。
  5. 請求項3に記載の携帯無線機であって、
    前記第1の回路基板に第2のリアクタンス素子が配置され、
    前記第1のヒンジ部材が前記第2のリアクタンス素子を介して前記第1の回路基板のグランドと電気的に接続され、
    前記第1の回路基板のグランドは前記第1のアンテナのアンテナ素子本体部と電気的に接続され、
    前記第2のリアクタンス素子と前記第1のヒンジ部材との間、前記第1のヒンジ部材と前記リアクタンス素子との間、前記リアクタンス素子と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されている携帯無線機。
  6. 請求項2に記載の携帯無線機であって、
    前記アンテナ中間部は、前記ヒンジ部材として、前記第1の筐体と前記第2の筐体とをそれぞれ異なる軸方向に回動させる第1のヒンジ部材と第2のヒンジ部材とを備え、
    前記第1のヒンジ部材と前記第1の回路基板との間に前記リアクタンス素子が配置され、前記第1のヒンジ部材が前記リアクタンス素子を介して前記第1の回路基板のグランドと電気的に接続され、
    前記第1の回路基板のグランドは前記第1のアンテナのアンテナ素子本体部と電気的に接続されており、
    前記リアクタンス素子と前記第1のヒンジ部材との間、前記第1のヒンジ部材と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されている携帯無線機。
  7. 請求項3に記載の携帯無線機であって、
    前記アンテナ素子本体部と前記第1のヒンジ部材とが直接電気的に接続され、前記第1のヒンジ部材と前記リアクタンス素子との間、前記リアクタンス素子と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されている携帯無線機。
  8. 請求項3に記載の携帯無線機であって、
    前記第1のヒンジ部材に近接して導電性の接続部材を備え、
    前記アンテナ素子本体部と前記第1のヒンジ部材との間、前記第1のヒンジ部材と前記接続部材との間、前記接続部材と前記リアクタンス素子との間、前記リアクタンス素子と前記第2のヒンジ部材との間、前記第2のヒンジ部材と前記第2の回路基板との間は、それぞれ接続導体を介して電気的に接続されている携帯無線機。
  9. 請求項3に記載の携帯無線機であって、
    前記リアクタンス素子がミアンダ形状の導電性パターンである携帯無線機。
  10. 請求項3に記載の携帯無線機であって、
    前記リアクタンス素子が巻線形状の導電性パターンである携帯無線機。
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