JPWO2009119620A1 - ステント、及びこれを使用した再現方法、ワイヤの位置決め方法 - Google Patents

ステント、及びこれを使用した再現方法、ワイヤの位置決め方法 Download PDF

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Abstract

解剖学的及び補綴的に妥当で高い精度のサージカルガイドを作製するために、モックアップ上にフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を示すワイヤを植立する際に使用するステントを提供する。モックアップの歯部、及びモックアップの歯部に対応する患者の実際の歯部に嵌合される嵌合部2と、歯牙が欠損した部分の粘膜面44を覆う被覆部3とを有する着脱自在なガイド部材1と、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第1造影剤11を有し被覆部3に取り付けられた第1位置決め部材10と、第1造影剤11に対向する、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第2造影剤21を有し第1位置決め部材10に対して着脱可能な第2位置決め部材20とを備えたステント。

Description

本発明は、患者の口腔内を模した上顎用のモックアップ又は下顎用のモックアップに、デンタルインプラントのフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を示すワイヤを植立する際にその位置決めを行うために使用されるステント、及びこれを使用した再現方法、ワイヤの位置決め方法に関する。
インプラント治療に使用されるデンタルインプラント(以下単に「インプラント」という。)は、歯を喪失した骨に埋入されるフィクスチャー(インプラント体、例えばチタン製)と、フィクスチャーに接続されて支台となるアバットメントと、アバットメントに装着される上部構造(人工歯冠)とによって構成されている(例えば、特許文献1参照)。このインプラントを使用するインプラント治療においては、第1にフィクスチャーを埋入するための埋入位置及び埋入方向を解剖学的にも補綴的にも妥当な位置及び方向に決定すること、第2に患者の口腔内でその埋入位置及び埋入方向にフィクスチャーを埋入するための埋入孔を正確にドリルであけることが肝要となる。
第1の、フィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を決める方法として、咬合器に装着された患者の上下顎のモックアップ(石膏模型)から補綴的に理想的な埋入位置及び埋入方向を求め、その位置及び方向を造影剤によってCTスキャナの画面上に表示することにより、画面上でこの位置及び方向と患者の顎骨の内部構造(解剖学的形状)との双方を考慮してフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向をシミュレーションにより決める方法がある。
第2の、埋入孔をドリルで正確にあける方法としては、種々のサージカルガイドが考案されている。
特開2001−170080号公報
上述のフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を、解剖学的及び補綴的に妥当な位置及び方向に決定する方法において、患者の顎骨の解剖学的形状によっては、必ずしも補綴的に理想的な位置及び方向にフィクスチャーを埋入することが可能とは限らない。このため多くの場合、補綴的に理想的な位置及び方向に対し、顎骨の内部構造(解剖学的形状)を考慮した修正をシミュレーション上で加える必要が生じてくる。しかし、このシミュレーション上で修正された埋入位置及び埋入方向が逆に補綴的に妥当であるかを検証するには、この位置及び方向をモックアップ上に再現し、必要であればさらにこれを咬合器に装着して対合歯との咬合関係や近遠心的及び頬舌的な位置及び方向を立体的に把握した上で検討する必要がある。このような検討の結果、場合によってはシミュレーションを再度修正し、カットアンドトライを繰り返すことにより、はじめて、解剖学的にも補綴的にも妥当な埋入位置及び埋入方向を決定することが可能となる。
しかしながら、モックアップ上での埋入孔の位置及び方向をCTスキャナの画面上で再現する方法、及びこの逆にCTスキャナの画面上での埋入孔の位置及び方向をモックアップ上で再現する方法が確立されていないため、シミュレーションソフト上でのみ検討してフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を決定し、これに合わせてサージカルガイドを制作しているのが現状である。シミュレーションソフト上では、たとえ3次元のシミュレーションソフトを用いたとしても、対合歯との咬合関係や近遠心的及び頬舌的な位置及び方向を立体的に把握することは不可能であり、補綴的な妥当性を検証することは困難である。
そこで、本発明は、モックアップ上でのフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を、CTスキャナの画面上で容易にかつ高精度で再現することができ、またこの逆にCTスキャナの画面上でのフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を、モックアップ上で容易にかつ高精度で再現することができるステント、及びこのステントを使用した再現方法、さらに、サージカルガイドを製作するための、モックアップ上に植立された、フィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を示すワイヤの位置決め方法を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、患者の口腔内を模した上顎用のモックアップ又は下顎用のモックアップに、デンタルインプラントのフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を示すワイヤを植立する際にその位置決めを行うために使用されるステントに関する。この発明に係るステントは、前記モックアップの歯部、及び前記モックアップの歯部に対応する患者の実際の歯部に嵌合される嵌合部と、歯牙が欠損した部分の粘膜面を覆う被覆部とを有する着脱自在なガイド部材と、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第1造影剤を有し前記被覆部に取り付けられた第1位置決め部材と、前記第1造影剤に対向する、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第2造影剤を有し前記第1位置決め部材に対して着脱可能な第2位置決め部材と、を備える、ことを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1に係るステントにおいて、前記第1造影剤と前記第2造影剤とがほぼ平行に配置されている、ことを特徴としている。
請求項3に係る発明は、請求項1に係るステントにおいて、前記第1造影剤の一部を除去して形成された第1位置決め基準と、前記第2造影剤の一部を除去して形成された第2位置決め基準と、を有する、ことを特徴としている。
請求項4に係る発明は、請求項3に係るステントにおいて、前記第2位置決め部材は、前記第1位置決め部材に向けて立設された2本の柱状のスペーサを有し、前記第1位置決め部材は、前記スペーサの先端が係脱される係合孔を有し、前記2本のスペーサの基端部に対応する部分に前記第2位置決め基準が形成され、前記係合孔に対応する部分に前記第1位置決め基準が形成されている、ことを特徴としている。
請求項5に係る発明は、請求項1に係るステントにおいて、前記ガイド部材の前記被覆部における前記粘膜面と接触する部分に面状の第3造影剤が設けられている、ことを特徴としている。
請求項6に係る発明は、請求項2に係るステントにおいて、前記第1造影剤及び前記第2造影剤とほぼ平行に前記ガイド部材に取り付けられるとともに、前記ガイド部材が前記患者の歯部に嵌合された際に前記患者の口腔から外方に突出される平板状のCTスキャナ位置決め用基準板を備えた、ことを特徴としている。
請求項7に係る発明は、請求項1に係るステントにおいて、前記ガイド部材の前記嵌合部にエックス線吸収剤がその内部又は表面に設けられている、ことを特徴としている。
請求項8に係る発明は、請求項1に係るステントにおいて、前記第1造影剤及び前記第2造影剤に格子状のスケールが設けられていて、前記スケールの部分の造影剤が除去されている、ことを特徴としている。
請求項9に係る発明は、請求項1に係るステントにおいて、前記第1造影剤及び前記第2造影剤に格子状に多数の小孔が設けられていて、前記小孔の部分の造影剤が除去されている、ことを特徴としている。
請求項10に係る発明は、患者の口腔内を模したモックアップの歯部、及びモックアップの歯部に対応する患者の実際の歯部に嵌合される嵌合部と、歯牙が欠損した部分の粘膜面を覆う被覆部とを有する着脱自在なガイド部材と、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第1造影剤を有し前記被覆部に取り付けられた第1位置決め部材と、前記第1造影剤に対向する、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第2造影剤を有し前記第1位置決め部材に対して着脱可能な第2位置決め部材と、を備えたステントを使用し、前記モックアップ上でのフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向をCTスキャナの画面上で再現する再現方法に関する。
この発明に係る再現方法は、
(1)上顎用の前記モックアップと下顎用の前記モックアップを咬合器に取り付けて、欠損した歯牙を前記モックアップの前記粘膜面にワックスアップし、かつワックスアップした前記歯牙に、前記フィクスチャーの埋入位置及び埋入方向に第1透孔をあけるワックスアップ穿孔工程と、
(2)基端部が前記モックアップに取り付けられた支持部材によって移動自在に支持されたポインタからの光線によって前記第1透孔の中心を照射する照射工程と、
(3)前記第1造影剤の一部を除去して第1位置決め基準を形成し、また、前記第2造影剤の一部を除去して第2位置決め基準を形成する位置決め基準形成工程と
(4)ワックスアップされた前記歯牙を前記モックアップから取り外して前記ステントを前記モックアップに取り付け、前記ステントの第2位置決め部材における前記光線によって照射された部分の前記第2造影剤を除去して第2除去部を形成する第2位置決め工程と、
(5)前記第1位置決め部材における、前記光線によって照射された部分の前記第1造影剤を除去して第1除去部を形成する第1位置決め工程と、
(6)前記ステントを、前記モックアップから取り外して前記患者の歯部に嵌合させてCTスキャンを行う撮影工程と、
(7)前記CTスキャナの画面上で、前記第1除去部と前記第2除去部とを結ぶ直線の延長線上に、前記フィクスチャーの仮想埋入孔をシミュレーションするシミュレーション工程と、を備える、
ことを特徴としている。
請求項11に係る発明は、患者の口腔内を模したモックアップの歯部、及びモックアップの歯部に対応する患者の実際の歯部に嵌合される嵌合部と、歯牙が欠損した部分の粘膜面を覆う被覆部とを有する着脱自在なガイド部材と、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第1造影剤を有し前記被覆部に取り付けられた第1位置決め部材と、前記第1造影剤に対向する、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第2造影剤を有し前記第1位置決め部材に対して着脱可能な第2位置決め部材と、を備えたステントを使用し、CTスキャナの画面上でのフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を前記モックアップ上で再現する再現方法に関する。
この発明に係る再現方法は、
(8)前記仮想埋入孔を、患者の顎骨の内部構造に基づいて前記CTスキャナの画面上で修正する修正工程と、
(9)前記修正後の前記フィクスチャーの前記仮想埋入孔の中心線と、前記第1造影剤及び前記第2造影剤の交点である第1交点及び第2交点を画面上にて求める交点決定工程と、
(10)前記第1位置決め基準を基準とした前記第1交点の座標、及び前記第2位置決め基準を基準とした前記第2交点の座標を前記画面上で読み取る座標読取工程と、
(11)前記第1交点及び前記第2交点を、読み取った座標に基づいて、前記ステントの前記第1造影剤上及び前記第2造影剤上に作図する作図工程と、
(12)前記第1造影剤に作図した第1交点に刻印を付ける刻印工程と、
(13)前記第2造影剤に作図した第2交点に第2透孔を穿設する第2透孔穿孔工程と、
(14)前記ステントをモックアップに取り付け、取り付け後の前記ステントに対して、前記ポインタの光線が前記第2透孔を通過し、かつ前記刻印を照射する位置にポインタを固定するポインタ位置決め工程と、を備える、
ことを特徴としている。
請求項12に係る発明は、患者の口腔内を模したモックアップの歯部、及びモックアップの歯部に対応する患者の実際の歯部に嵌合される嵌合部と、歯牙が欠損した部分の粘膜面を覆う被覆部とを有する着脱自在なガイド部材と、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第1造影剤を有し前記被覆部に取り付けられた第1位置決め部材と、前記第1造影剤に対向する、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第2造影剤を有し前記第1位置決め部材に対して着脱可能な第2位置決め部材と、を備えたステントを使用し、前記モックアップに、デンタルインプラントのフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を示すワイヤを植立する際にその位置決めを行うための位置決め方法に関する。
この発明に係る位置決め方法は、
(1)上顎用の前記モックアップと下顎用の前記モックアップを咬合器に取り付けて、欠損した歯牙を前記モックアップの前記粘膜面にワックスアップし、かつワックスアップした前記歯牙に、前記フィクスチャーの埋入位置及び埋入方向へ第1透孔をあけるワックスアップ穿孔工程と、
(2)基端部が前記モックアップに取り付けられた支持部材によって移動自在に支持されたポインタからの光線によって前記第1透孔の中心を照射する照射工程と、
(3)前記第1造影剤の一部を除去して第1位置決め基準を形成し、また、前記第2造影剤の一部を除去して第2位置決め基準を形成する位置決め基準形成工程と
(4)ワックスアップされた前記歯牙を前記モックアップから取り外して前記ステントを前記モックアップに取り付け、前記ステントの第2位置決め部材における前記光線によって照射された部分の前記第2造影剤を除去して第2除去部を形成する第2位置決め工程と、
(5)前記第1位置決め部材における、前記光線によって照射された部分の前記第1造影剤を除去して第1除去部を形成する第1位置決め工程と、
(6)前記ステントを、前記モックアップから取り外して前記患者の歯部に嵌合させてCTスキャンを行う撮影工程と、
(7)前記CTスキャナの画面上で、前記第1除去部と前記第2除去部とを結ぶ直線の延長線上に、前記フィクスチャーの仮想埋入孔をシミュレーションするシミュレーション工程と、
(8)前記仮想埋入孔を、患者の顎骨の内部構造に基づいて前記CTスキャナの画面上で修正する修正工程と、
(9)前記修正後の前記フィクスチャーの前記仮想埋入孔の中心線と、前記第1造影剤及び前記第2造影剤の交点である第1交点及び第2交点を画面上にて求める交点決定工程と、
(10)前記第1位置決め基準を基準とした前記第1交点の座標、及び前記第2位置決め基準を基準とした前記第2交点の座標を前記画面上で読み取る座標読取工程と、
(11)前記第1交点及び前記第2交点を、読み取った座標に基づいて、前記ステントの前記第1造影剤上及び前記第2造影剤上に作図する作図工程と、
(12)前記第1造影剤に作図した第1交点に刻印を付ける刻印工程と、
(13)前記第2造影剤に作図した第2交点に第2透孔を穿設する第2透孔穿孔工程と、
(14)前記ステントをモックアップに取り付け、取り付け後の前記ステントに対して、前記ポインタの光線が前記第2透孔を通過し、かつ前記刻印を照射する位置にポインタを固定するポインタ位置決め工程と、
(15)前記ステントを取り外して前記ポインタの光線に倣って前記モックアップに前記埋入孔をあける埋入孔穿孔工程と、
(16)前記埋入孔にワイヤを植立する植立工程と、を備える、
ことを特徴としている。
請求項1ないし6のいずれか1項に係るステントを使用して、請求項10に係る再現方法を採用することにより、モックアップ上でのフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を、CTスキャナの画面上で、容易に高い精度で再現することができる。
請求項1ないし6のいずれか1項に係るステントを使用して、請求項11に係る再現方法を採用することにより、CTスキャナの画面上でのフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を、モックアップ上で、容易に高い精度で再現することができる。
請求項1ないし6のいずれか1項に係るステントを使用して、請求項12に係る位置決め方法を採用することにより、モックアップ上に、フィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を示すワイヤを容易に高い精度で植立することができる。
請求項7に係るステントを使用することにより、ハレーションの少ないCT画像を得ることができる。
請求項8又は請求項9に係るステントを使用することにより、請求項10の(3)、請求項11の(11)及び請求項12の(3)、(11)の各工程を省略することができる。また請求項11の(10)及び請求項12の(10)の各工程を簡略化できる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づき詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同じ構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
図1〜図21を参照して、本発明に係るステントS、及び位置決め方法について説明する。このうち、図1は、ステントSの構成を示す斜視図である。図2は、ステントSの側面図である。図3は、第1位置決め部材10から第2位置決め部材20を取り外した状態を説明する斜視図である。図4は、ワイヤWの位置決め方法の各工程を説明する工程図である。図5,図6,図7は、ワックスアップ穿孔工程S1を説明する図である。図8は、照射工程S2を説明する図である。図9は、第2位置決め工程S4、第1位置決め工程S5を説明する図である。図10は、シミュレーション工程S7を説明する図である。図11は、図10を矢印A方向から見た図である。図12(a)は、修正工程S8、交点決定工程S9を説明する図である。図12(b)は、座標読取工程S10を説明する図である。図12(c)は、作図工程S11、刻印工程S12、第2透孔穿孔工程S13を説明する図である。図13は、ポインタ位置決め工程S14を説明する図である。図14は、埋入孔穿孔工程S15を説明する図である。図15は、植立工程S16を説明する図である。図16は、インプラント70を説明する図である。図17は、ワイヤWの位置決め方法を説明するフローチャートである。図18は、サベイヤー80に取り付けられたポインタ52及びモックアップ41の側面図である。図19は、スケールを刻み込んだ第1位置決め部材10及び第2位置決め部材20を用いた座標読取工程S10を説明する拡大図である。図20は、モックアップ41に直接埋入孔54をあける場合を説明する図である。図21は、ワックスアップした歯牙45の拡大図である。図22はカットアンドトライを説明する図である。
図16に示すように、歯(不図示)が抜けた後には、柔らかい海面骨60と硬い皮質骨61とからなる骨62と、これを覆う粘膜63とが残る。インプラント70は、骨62に埋入孔(ガイド孔)をあけて埋入したフィクスチャー71と、フィクスチャー71に接続されて支台となるアバットメント72と、アバットメント72に装着される上部構造(人工歯冠)73とによって構成されている。
図1,図2に示すように、ステントSは、ガイド部材1と、第1位置決め部材10と、第2位置決め部材20と、CTスキャナ位置決め用基準板30を備えている。
ガイド部材1は、ほぼ「U字形」に湾曲した嵌合部2と、この嵌合部2の一方の端部から延びる被覆部3とを有している。嵌合部2は、患者の口腔内から印象(型取り)して作られた上顎用のモックアップ(上顎用の石膏模型)40(図5参照)又は下顎用のモックアップ41(下顎用の石膏模型)のそれぞれの歯部42又は歯部43に嵌合されるように形成されている。なお、図1,図2に示す例では、嵌合部2は、下顎用のモックアップ41の歯部43に嵌合するように形成されている。また、嵌合部2は、下顎用のモックアップ41の歯部43に対応する患者の実際の歯部(不図示)に対しても嵌合するように形成されている。嵌合部2は、モックアップ41の歯部43及びこれに対応する患者の歯部に対して、着脱自在である。ガイド部材1の被覆部3は、歯牙の欠損している部分の粘膜面44に密着してこれを覆うように形成されている。このモックアップ41の粘膜面44の表面(上面)に、後述する歯牙45(図6参照)がワックスアップされる。被覆部3の裏面(下面)3b、すなわち粘膜面44に接触する部分には、面状(曲面状)に形成された第3造影剤4が設けられている。この第3造影剤4は、後述するCTスキャナの画面上で骨から第3造影剤4までの距離を計測することにより、粘膜の厚みを求めるためのものである。なお、第3造影剤4を設けなくても、CTスキャナの画面上で骨から第1造影剤11(後述)までの距離を計測したものから、被覆部3の裏面(下面)3bから第1造影剤11までの距離を実測したものを差し引くことによって粘膜の厚みを求めることができる。
第1位置決め部材10は、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第1造影剤11を有している。本実施形態では、第1位置決め部材10は、造影剤を含有した樹脂を材料として、長方形状の平板状形体に形成されている。つまり、第1位置決め部材10の表面(上面)が第1造影剤11に相当する。第1位置決め部材10は、その厚さが例えば、1〜2mm程度に形成されていて、上述のガイド部材1の被覆部3の表面(上面)3aに形成された、咬合平面H(上顎の歯と下顎の歯との咬み合わせの基準となる平面)(図5参照)と平行な平面3cに固定されている。図3に示すように、第1位置決め部材10を2等分する直線L1上の両側に、取付孔12,13が形成されている。この取付孔12,13は、後述する第2位置決め部材20のスペーサ26,27(図3参照)の先端が係脱される。この2つの取付孔12,13に対応する部分は、造影剤を除去することにより第1位置決め基準14,15が形成されている。ただし、この第1位置決め基準14,15は、必ずしもこの位置に形成する必要はない。第1位置決め部材10は、上述のガイド部材1の被覆部3の表面(上面)3aに、2つの取付孔12,13を上方に向けた姿勢で固定されている。なお、本実施形態では、平板状の第1位置決め部材10全体が、造影剤を含有している場合を説明したが、これに代えて、例えば、長方形状の第1位置決め部材10の表面側(被覆部3に固定される面とは反対の面)にのみ、面状(シート状)に第1造影剤11を設けるようにしてもよい。
第2位置決め部材20は、造影剤を含有した樹脂を材料として、上述の第1位置決め部材10とほぼ同様の長方形状の平板状形体に形成されていて、上述の第1位置決め部材10に対してほぼ平行に配置されている。第2位置決め部材20には、上述の第1位置決め部材10の取付孔12,13に対応する位置に、嵌合孔22,23が穿設されている。すなわち、第2位置決め部材20を2等分する直線L2上の両側に、円筒状の2つの嵌合孔22,23が穿設されている。この2つの嵌合孔22,23には、2本の円柱状のスペーサ26,27の基端部が嵌合された状態で固定されている。2本のスペーサ26,27の先端部は、上述の第1位置決め部材10の取付孔12,13に着脱されるようになっている。つまり、第2位置決め部材20と2本のスペーサ26,27とは一体に構成されていて、第2位置決め部材20は、2本のスペーサ26,27を介して、第1位置決め部材10に対して取り付けられ、また取り外されるようになっている。第1位置決め部材10に第2位置決め部材20を取り付けた際には、両位置決め部材10,20は、所定の間隙(例えば、8〜12mm程度)を空けてほぼ平行に配置されるようになる。第2位置決め部材20における、2つの嵌合孔22,23に対応する部分は、造影剤を除去することにより、第2位置決め基準24,25が形成されている。ただし、第2位置決め基準24,25は、必ずしもこの位置に形成する必要はない。なお、本実施形態では、平板状の第2位置決め部材20全体が、造影剤を含有している場合を説明したが、これに代えて、例えば、長方形状の第2位置決め部材20の表面側(第1位置決め部材10側とは反対側の面)にのみ、面状(シート状)に第2造影剤21を設けるようにしてもよい。なお、2本のスペーサ26,27が着脱される取付孔12,13の位置は、上述の位置に限定されず、例えば、第1位置決め部材10の左右2つの短辺10aの中点近傍、及び第2位置決め部材20の左右2つの短辺20aの中点近傍に対応する第1位置決め部材10上の位置や、第1位置決め部材10の2つの対角近傍、及び第2位置決め部材20の2つの対角近傍に対応する第1位置決め部材10上の位置であってもよい。この場合には、第1造影剤11及び第2造影剤21のうち有効に使用することができる部分の面積が増加する。また、2本のスペーサ26、27は上述とは逆に第1位置決め部材10と一体に構成されていてもよい。
図1,図2に示すように、上述のガイド部材1における前側(前歯に対応する部分)には、CTスキャナ位置決め用基準板30が取り付けられている。CTスキャナ位置決め用基準板30は、上述の第1位置決め部材10及び第2位置決め部材20に対してほぼ平行に、すなわち咬合平面Hにほぼ平行に配置されていて、唇に対応する部分31が幅狭に形成され、口から突出される突出部32が長方形状の平板状形体に形成されている。なお、突出部32は、長方形状に代えて円弧状でもよい。CTスキャナ位置決め用基準板30は、ステントSのガイド部材1が患者の歯部に嵌合された際に、上述の平板状の突出部32が、口の外側に突出される。CT撮影技師は、CTスキャンを行うに際し、ステントSのガイド部材1が患者の歯部に嵌合されて、口から突出された突出部32の側面にCTスキャナ装置の位置決め用ラインレーザーを合わせて、CTスキャンを行う。これにより、上述の第1位置決め部材10の第1造影剤11及び第2位置決め部材20の第2造影剤21の作るそれぞれの平面が、CTの断面とほぼ平行に配置されるので、CTスキャナの画面上に第1造影剤11及び第造影剤21がともに平面状に映し出され、かつCTの断面が咬合平面3cとほぼ平行になっているので、後述のシミュレーション工程S7、修正工程S8、交点決定工程S9、座標読取工程S10等に際して便宜である。
次に、上述構成のステントSを使用した、ワイヤW(図15参照)の位置決め方法について説明する。なお、このワイヤWとは、インプラント70のフィクスチャー71(図16参照)の埋入位置及び埋入方向をモックアップ41上で再現したもので、これを基にサージカルガイドを製作することになる。つまり、モックアップ41上でのワイヤWの植立位置及び植立方向がそのまま実際の患者の口腔内でのフィクスチャー71の埋入位置及び埋入方向を再現していることになる。したがって、ワイヤWは、モックアップ41に、解剖学的にも補綴的にも妥当な位置及び方向へ、高い精度をもって植立されることが要求される。以下、これを実現するための方法について詳述する。
ワイヤWの位置決め方法は、図4に示すように、
(1)ワックスアップ穿孔工程S1
(2)照射工程S2
(3)位置決め基準形成工程S3
(4)第2位置決め工程S4
(5)第1位置決め工程S5
(6)撮影工程S6
(7)シミュレーション工程S7
(8)修正工程S8
(9)交点決定工程S9
(10)座標読取工程S10
(11)作図工程S11
(12)刻印工程S12
(13)第2透孔穿孔工程S13
(14)ポインタ位置決め工程S14
(15)埋入孔穿孔工程S15
(16)植立工程S16
の各工程を有している。以下順に説明する。
(1)のワックスアップ穿孔工程S1は、図5,図6,図7に示すように、上顎用のモックアップ40と下顎用のモックアップ41とを咬合器50に取り付けて、欠損した歯牙45を粘膜面44の表面(上面)にワックスアップし、かつワックスアップした歯牙45に、フィクスチャー71の埋入位置及び埋入方向へ第1透孔45aをあける工程である。まず、歯牙45を、上顎用のモックアップ40と下顎用のモックアップ41との咬み合わせ等に基づいて、補綴的に理想的な形状及び位置にワックスアップする。次に、患者の顎骨の内部構造(解剖学的形状)を考慮することなく、ワックスアップした歯牙45にとって最適なアバットメント72の位置及び方向、すなわち、例えば、図7(a)に示すように、歯牙45の咬合面(上から見た面)のほぼ中央から歯牙45の歯軸の方向に沿って第1透孔45aをあける。この第1透孔45aの中心軸C(図21参照)の位置及び方向が補綴的に理想的なフィクスチャー71の埋入位置及び埋入方向となる。なお、第1透孔45aの直径は、フィクスチャー71の直径とほぼ同じ大きさにする。図7(b)は、歯牙45の縦断面図を示している。
(2)の照射工程S2は、図8に示すように、基端部51aがモックアップ41に取り付けられた支持部材51によって移動自在に支持されたポインタ52から発光される光線Lによって歯牙45の第1透孔45aの中心を照射する工程である。まず、モックアップ41の粘膜面44における、歯牙45の第1透孔45aの中心に対応する位置、つまり粘膜面44と第1透孔45aの中心軸Cとの交点にマーク44aを付ける(図21参照)。次に、ポインタ52による光線Lが第1透孔45aの中心を通過し、かつマーク44aを照射するようにポインタ52の位置及び向きを調整し、この位置及び向きにポインタ52を支持部材51で固定する。つまり、光線Lの光軸と第1透孔45aの中心軸Cとを一致させる。このとき、光線Lの位置及び方向が、補綴的に理想的なフィクスチャー71の埋入位置及び埋入方向となる。なお、支持部材51は、例えば、太めの針金や金属棒をジョイントで組み合わせたものによって構成することができる。支持部材51は、ポインタ52の位置及び向きを手で容易に変えることができ、かつポインタ52を固定してその位置及び向きを保持することができるように構成されている。また、支持部材51としては、図18に示すように、歯科技工で用いられるサベイヤー80を利用することもできる。この場合にはサベイヤー80のツール保持部81にポインタ52を取付け、模型台82にモックアップ41を取付ける。このときポインタ52は前後左右へその位置を自在に移動することができ、モックアップ41はその向き(傾き)を自在に変えることができる。そして、ポインタ52及びモックアップ41を固定して、その位置及び向き(傾き)を保持することができる。ただし、サベイヤー80には、ツール保持部81が固定されていて模型台82の方が前後左右に移動することができるタイプもある。なお、ポインタ52はレーザー式のものが便宜である。
(3)の位置決め基準形成工程S3は、第1造影剤11の一部を除去して第1位置決め基準14,15(図3参照)を形成し、また、第2造影剤21の一部を除去して第2位置決め基準24,25を形成する工程である。第1造影剤11の上述の2箇所に第1位置決め基準14,15を形成し、また、第2造影剤21の上述の2箇所に第2位置決め基準24,25を形成する。ただし、この第1位置決め基準14,15、及び第2位置決め基準24,25は、必ずしもこの位置に形成する必要はない。なお、本実態形態においては、図3に示すように、予め、第1位置決め部材10の第1造影剤11の2箇所に第1位置決め基準14,15が形成され、また、第2位置決め部材20の第2造影剤21の2箇所に第2位置決め基準24,25が形成されているので、本工程は省略することができる。
(4)の第2位置決め工程S4は、図8に示すワックスアップされた歯牙45をモックアップ41から取り外して、図9に示すように、代わりにステントSを取り付け、ステントSの第2位置決め部材20における、光線Lによって照射された部分の第2造影剤21を除去して第2除去部20cを形成する工程である。すなわち、まずステントSのガイド部材1の嵌合部2をモックアップ41の歯部43に嵌合させて、被覆部3が歯牙の欠損している部分の粘膜面44を覆うようにする。このとき、第1位置決め部材10は粘膜面44の上方に位置し、第2位置決め部材20は第1位置決め部材10の上方に所定の間隙を空けて位置する。つまり、第1造影剤11と第2造影剤21とがほぼ平行に配置される。また、被覆部3の裏面3bに設けられた第3造影剤4は粘膜面44に密着する。次に、ステントSの第2位置決め部材20における、光線Lによって照射された部分の第2造影剤21を除去して第2除去部20cを形成する。これには、(A)第1の方法と(B)第2の方法とがある。(A)の第1の方法は、図9に示すように、第2位置決め部材20における、光線Lによって照射された部分に第2透孔20bを穿設する方法である。一方、(B)の第2の方法は、第2透孔20bをあけずに凹部を形成してその部分の第2造影剤21を除去する方法である。
第2位置決め工程S4によって形成された第2除去部20cは、後述のシミュレーション工程S7において、CTスキャナの画面上に第2造影剤21が平面状に映し出された際に、上述の2つの第2位置決め基準24,25とともに、造影剤の欠損部として映し出される。
(5)の第1位置決め工程S5は、図9に示すように、第1位置決め部材10における、光線Lによって照射された部分の第1造影剤11を除去して第1除去部10cを形成する工程である。本工程においては、上述の第2位置決め工程S4の(A)の第1の方法を採用した場合には、上述の第2位置決め部材20の第2透孔20bを通過した光線Lによって照射された部分に凹部10bを形成して、その部分の第1造影剤11を除去することにより第1除去部10cを形成する。一方、(B)の第2の方法を採用した場合には、第2位置決め部材20を取り外し、この状態で、光線Lによって照射された部分に凹部10bを形成して、その部分の第1造影剤11を除去することにより第1除去部10cを形成する。第1位置決め工程S5によって形成された第1除去部10cは、後述のシミュレーション工程S7において、CTスキャナの画面上に第1造影剤11が平面状に映し出された際に、上述の2つの第1位置決め基準14,15とともに、造影剤の欠損部として映し出される。なお、第2除去部20cと第1除去部10cとの間をアルミニウムワイヤーや造影剤入りの糸などで連結しておくと、後述のシミュレーション工程S7において、CTスキャナの画面上にこの2つの除去部20c,10cを結ぶ線分が映し出され、この工程におけるシミュレーション操作が容易になる。
(6)の撮影工程S6は、ステントSを、モックアップ41から取り外して患者の歯部に嵌合させてCTスキャンを行う工程である。このときCTスキャンは、患者の口から外側に突出されたCTスキャナ位置決め用基準板30の側面にCTスキャナ装置の位置決め用ラインレーザー光を合わせて行う。これにより、第1造影剤11及び第2造影剤21の作るそれぞれの平面が、CTの断面とほぼ平行に配置される。CTスキャンは、XYZ方向にそれぞれ0.5〜1.0mm単位で行われて、データが採取される。なお、CTスキャナ装置として、従来のヘリカルスキャン型に代えてコーンビーム型を使用することにより解像度の高い鮮明な画像を得ることができる。
(7)のシミュレーション工程S7は、図10に示すように、CTスキャナの画面上で、骨62における、第1除去部10cと第2除去部20cとを結ぶ直線L3の延長線上に、フィクスチャー71を埋入するための仮想埋入孔53をシミュレーションする工程である。これにより、患者の顎骨の内部構造(解剖学的形状)と仮想埋入孔53との関係を把握することができる。すなわち、補綴的に理想的な仮想埋入孔53の位置及び方向を、解剖学的見地から検証することが可能となる。なお、仮想埋入孔53の位置及び方向が、解剖学的見地からも妥当である場合には、この位置及び方向を、言い換えるとワックスアップした歯牙45の第1透光45aの中心軸Cの位置及び方向を、フィクスチャー71の埋入孔54の位置及び方向として決定することができる。したがってこの場合には、まず、モックアップ41にワックスアップした歯牙45を取り付け、次にドリル57の先端57aをマーク44aに当て、かつドリル57の軸を第1透孔45aの中心軸Cに合わせてドリリングを行うことにより、モックアップ41に直接、埋入孔54をあける(図20、図21参照)。これにより、以下の修正工程S8〜埋入孔穿孔工程S15を省略して、植立工程S16へ移ることができる。
(8)の修正工程S8は、仮想埋入孔53の位置及び方向を、患者の顎骨の内部構造(解剖学的形状)に基づいてCTスキャナの画面上で修正する工程である。ここで、修正によって決定された仮想埋入孔を、図12(a)に示すように、仮想埋入孔53Aとする。
(9)の交点決定工程S9は、図12(a)に示すように、修正後のフィクスチャー71の仮想埋入孔53Aの中心線L4と、第1造影剤11及び第2造影剤21の交点である第1交点P1及び第2交点P2をCTスキャナの画面上で求める工程である。
(10)の座標読取工程S10は、図12(b)に示すように、第1位置決め基準14,15を基準とした第1交点P1の座標、及び第2位置決め基準24,25を基準とした第2交点P2の座標をCTスキャナの画面上で読み取る工程である。例えば、第1造影剤11の一方の第1位置決め基準14の中心から第1交点P1までの距離D1を画面上でデバイダを用いてx軸上又はy軸上の目盛りから読み取り、また、同様にして、他方の第1位置決め基準15の中心から第1交点P1までの距離D2を読み取る。さらに、同様にして、第2造影剤21の一方の第2位置決め基準24の中心から第2交点P2までの距離D3を読み取り、また、他方の第2位置決め基準25の中心から第2交点P2までの距離D4を読み取る。
(11)の作図工程S11は、図12(c)に示すように、第1交点P1及び第2交点P2を、読み取った座標に基づいて、ステントSの第1造影剤11上及び第2造影剤21上に作図する工程である。第1造影剤11の一方の第1位置決め基準14の中心を中心にしてコンパスで半径が距離D1の円弧を描く。また、他方の第1位置決め基準15の中心を中心にしてコンパスで半径が距離D2の円弧を描く。両円弧の交点が第1交点P1となる。同様に、第2造影剤21の一方の第2位置決め基準24の中心を中心にしてコンパスで半径が距離D3の円弧を描く。また、他方の第2位置決め基準25の中心を中心にしてコンパスで半径が距離D4の円弧を描く。両円弧の交点が第2交点P2となる。
(12)の刻印工程S12は、図12(c)に示す、第1造影剤11に作図した第1交点P1に刻印18を付ける工程である。
(13)の第2透孔穿孔工程S13は、第2造影剤21に作図した第2交点P2に第2透孔28を穿設する工程である。なお、本工程においては、第2透孔28を穿設するのに代えて、刻印を付すようにしてもよい。
(14)のポインタ位置決め工程S14は、図13に示すように、ステントSをモックアップ41に取り付け、取付け後のステントSに対して、ポインタ52による光線Lが第2透孔28を通過し、かつ刻印18を照射する位置及び向きにポインタ52を固定する工程である。まず、第1位置決め部材10に2本のスペーサ26,27を介して第2位置決め部材20を取り付け、次にステントSをモックアップ41の歯部43に取り付ける。つづいてポインタ52による光線Lが第2透孔28の中心を通過し、かつ刻印18を照射するようにポインタ52の位置及び向きを調整し、この位置及び向きにポインタ52を支持部材51で固定する。なお、上述の第2透孔穿孔工程S13で、第2透孔28を穿設するのに代えて、刻印を付すようにした場合には、ポインタ52による光線Lがこの刻印と、第1造影剤11上の刻印18との両方を照射するように、第2位置決め部材20の着脱を繰り返しながらポインタ52の位置及び向きを微調整していき、最終的に調整が終わったところでポインタ52を支持部材51で固定する。このとき、この光線Lの位置及び方向がCTスキャナの画面上での仮想埋入孔53Aの中心線L4の位置及び方向と一致している。したがって、ここでステントSをモックアップ41から取り外して代わりにワックスアップされた歯牙45を取り付け、歯牙45の第1透光45aの中心軸Cとこの光線Lのそれぞれの位置及び方向を比較することにより、必要であればさらに歯牙45を第1透孔45aの中心軸Cと光線Lとが一致する位置へ移設してからモックアップ41を咬合器50に再装着し、移設された歯牙45の対合歯との咬合関係や近遠心的及び頬舌的位置及び方向を立体的に把握することにより、解剖学的見地から修正された仮想埋入孔53Aの位置及び方向を今度は補綴的見地から検証することが可能となる。
(15)の埋入孔穿孔工程S15は、図14に示すように、モックアップ41からステントSを取り外してポインタ52による光線Lの光軸に合わせてモックアップ41に埋入孔54をあける工程である。モックアップ41における、光線Lによって照射される部分に、コントラヘッド56に取り付けたドリル57の先端57aを当て、かつドリル57の基端部の円形部分57bの中心に光線Lが当たるようにドリル57の向きを調整し、この状態を維持したままドリリングを行うことにより埋入孔54をあける。
(16)の植立工程S16は、図15に示すように、埋入孔54にワイヤWを植立する工程である。埋入孔54にチューブ55を挿入して接着剤などで固定し、このチューブ55にワイヤWを挿入することによりワイヤWを植立する。
図17に、上述の(1)のワックスアップ穿孔工程S1から(16)の植立工程S16間での各工程をフローチャートとして示す。以上の各工程のうちS1〜S14を行うことにより、咬合器50(図5,図6参照)に装着されたモックアップ41上で決定された補綴的に理想的なフィクスチャー71の埋入位置及び埋入方向をCTスキャナの画面上で解剖学的見地から検討の上(図17におけるシミュレーション工程S7の後)、修正し、この修正されたフィクスチャー71の埋入位置及び埋入方向を再びモックアップ41上でポインタ52ポによる光線Lの位置及び方向によって再現することが可能となる。したがってここで、この光線Lとワックスアップされた歯牙45のそれぞれの位置及び方向をモックアップ41上で比較することにより、必要であればさらにワックスアップされた歯牙45をこの光線Lと同一の位置及び方向に移設してからモックアップ41を咬合器50に再装着することにより、この解剖学的見地から検討の上修正されたフィクスチャー71の埋入位置及び埋入方向を再び補綴的見地から再検討することが可能となる。このような再検討の結果、場合によっては、(8)の修正工程S8に戻って仮想埋入孔53Aの位置および方向を再度修正し、(8)の修正工程S8〜(14)のポインタ位置決め工程S14の間でカットアンドトライを繰り返すことにより、はじめて、解剖学的にも補綴的にも妥当なフィクスチャー71の埋入位置及び埋入方向を決定することができる。こうして決定された最終的なフィクスチャー71の埋入位置及び埋入方向に、(15)の埋入孔穿孔工程S15及び(16)の植立工程S16によりワイヤWを植立し、これを基にサージカルガイドを製作することになる。
なお、以上では、下顎用のモックアップ41にワイヤWを植立する場合を例に説明したが、上顎用のモックアップ40にワイヤWを植立する場合も、上下方向が入れ替わる点を除いて、上述と同様である。
ここで、上述のステントSを使用して、上述の(1)〜(16)の工程のうちの、(1)のワックスアップ穿孔工程S1から、(7)のシミュレーション工程S7を行うことにより、モックアップ41上でのフィクスチャー71の埋入位置及び埋入方向を、CTスキャナの画面上で、容易に高い精度で再現することができる。
また、上述のステントSを使用して、上述の(1)〜(16)の工程のうち、(8)の修正工程S8から(14)のポインタ位置決め工程S14を行うことにより、CTスキャナの画面上でのフィクスチャー71の埋入位置及び埋入方向を、モックアップ41上で、容易に高い精度で再現することができる。
上述の第1造影剤11,第2造影剤21、あるいは第1位置決め部材10,第2位置決め部材20に代えて、アルミニウムやチタンの板を使用することもできる。この場合、例えば、図19に示すように、これらの板上に1mm単位の格子状のスケールを縦横(x方向及びy方向)に刻み込んでそのスケールがCTスキャナの画面に映るようにしておけば、上述の座標読取工程S10において、図19に示すように、第1交点P1の座標(x1,y1)及び第2交点P2の座標(x2,y2)をCTスキャナの画面上で直接読み取ることが可能となる。これにより位置決め基準形成工程S3及び作図工程S11を省略することができるとともに、座標読取工程S10を簡略化できる。
さらに、CTスキャナの画面上でのフィクスチャーの仮想埋入孔53の中心線L4及びモックアップ41上でのポインタ52による光線Lの位置及び方向がともに第1交点P1及び第2交点P2の2座標のみによって決定され、しかもそれらの座標を直接読み取ることできるので、解剖学的検討と補綴的検討をほぼ同時に行うことが可能となる。したがってCTスキャナの画面上の中心線L4とモックアップ41上の歯牙45及び光線Lの両方を見ながら少しずつ修正を加えていくことにより、カットアンドトライを容易に行うことができるので(図22参照)、解剖学的にも補綴的にも妥当なフィクスチャーの埋入位置及び方向を容易に探り出すことが可能になる。また、CT撮影後に補綴的に理想的な埋入位置及び埋入方向を決めることも可能になる。
なお、第1造影剤11,第2造影剤21を使用する場合でも、上述と同様のスケールを刻み込んでそのスケールの部分の造影剤を除去しておけば、同様の効果を奏することができる。また、第1造影剤11,第2造影剤21を使用する場合において、縦の複数のスケールと横の複数のスケールの交点に相当する位置にそれぞれ小孔を設け、つまり、縦横に多数の小孔を整列されて、これら小孔の部分の造影剤を除去しておいても同様の効果をそうする。すなわち、これら多数の小孔がスケールとして作用する。
また、この他に、格子状のスケールを刻み込んだ樹脂の溝に造影剤を流し込んだものやアルミニウムやチタンのパンチングメタル、あるいは樹脂に格子状金網を貼り付けるか埋め込んだものを使用することによっても同様の効果を奏することができる。
第3造影剤4に格子状のスケールを刻み込んでその部分の造影剤を除去しておくこと、あるいは第3造影剤4の代わりにアルミの格子状金網を被覆部3の裏面(下面)3bにその曲面に合わせて埋め込むことにより、CTスキャナの画面上及びモックアップ41上におけるフィクスチャー71の粘膜面44への射入点の位置、言い換えると仮想埋入孔53の中心線L4及びポインタ52による光線L(またはワイヤW)と粘膜面44との交点の位置を確認することが容易になる。
上述の実施形態では、第1造影剤11と第2造影剤21とが平行である場合を例に説明したが、これらは必ずしも平行である必要はない。これら第1造影剤11及び第2造影剤21は、フィクスチャー71の埋入位置及び埋入方向を解剖学的及び補綴的に妥当な位置及び方向に決定するため、空間上での2点を決定するために使用するものである。したがって、平行でない場合であっても、CTスキャナ装置の画面上の操作によって、上述の空間上の2点を決定することが可能である。
ガイド部材1の嵌合部2の内部にエックス線吸収剤を混入させておく、又は表面(上面)に塗布若しくは貼付しておくことにより、CTスキャナ撮影時における金属冠からのエックス線の反射を抑制してハレーションを軽減することができる。これによりハレーションの少ない鮮明なCT画像を得ることができる。なお、エックス線吸収剤としては硫酸バリウムの粉末、鉛の箔または粉末、及びヨウ素添加物などがある。
下顎用のステントSの構成を示す斜視図である。 ステントSの側面図である。 第1位置決め部材10から第2位置決め部材20を取り外した状態を説明する斜視図である。 ワイヤWの位置決め方法を説明する工程図である。 ワックスアップ穿孔工程S1を説明する図である。 ワックスアップ穿孔工程S1を説明する図である。 ワックスアップ穿孔工程S1を説明する図である。 照射工程S2を説明する図である。 第2位置決め工程S4、第1位置決め工程S5を説明する図である。 シミュレーション工程S6を説明する図である。 図10に示すステントSを矢印A方向から見た図である。 (a)は、修正工程S8、交点決定工程S9を説明する図であり、(b)は、座標読取工程S10を説明する図であり、(c)は、作図工程S11、刻印工程S12、第2透孔穿孔工程S13を説明する図である。 ポインタ位置決め工程S14を説明する図である。 埋入孔穿孔工程S15を説明する図である。 植立工程S16を説明する図である。 インプラント70を説明する図である。 ワイヤWの位置決め方法を説明するフローチャートである。 サベイヤー80に取り付けられたポインタ52及びモックアップ41の側面図である。 スケールを刻み込んだ第1位置決め部材10及び第2位置決め部材20を用いた座標読取工程S10を説明する拡大図である。 モックアップ41に直接埋入孔54をあける場合を説明する図である。 ワックスアップした歯牙45の拡大図である。 カットアンドトライを説明する図である。
符号の説明
1 ガイド部材
2 嵌合部
3 被覆部
4 第3造影剤
40 上顎用のモックアップ(上顎用の石膏模型)
41 下顎用のモックアップ(下顎用の石膏模型)
70 インプラント(デンタルインプラント)
10 第1位置決め部材
11 第1造影剤
12,13 係合孔
14,15 第1位置決め基準(第1除去部)
20 第2位置決め部材
21 第2造影剤
24,25 第2位置決め基準(第2除去部)
26,27 スペーサ
30 CTスキャナ位置決め用基準板
45 ワックスアップした歯牙
50 咬合器
51 支持部材
52 ポインタ
S1 ワックスアップ穿孔工程
S2 照射工程
S3 位置決め基準形成工程
S4 第2位置決め工程
S5 第1位置決め工程
S5 撮影工程
S7 シミュレーション工程
S8 修正工程
S9 交点決定工程
S10 座標読取工程
S11 作図工程
S12 刻印工程
S13 第2透孔穿孔工程
S14 ポインタ位置決め工程
S15 埋入孔穿孔工程
S16 植立工程
C 歯牙45の第1透孔45aの中心軸
H 咬合平面
W ワイヤ

Claims (12)

  1. 患者の口腔内を模した上顎用のモックアップ又は下顎用のモックアップに、デンタルインプラントのフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を示すワイヤを植立する際にその位置決めを行うために使用されるステントにおいて、
    前記モックアップの歯部、及び前記モックアップの歯部に対応する患者の実際の歯部に嵌合される嵌合部と、歯牙が欠損した部分の粘膜面を覆う被覆部とを有する着脱自在なガイド部材と、
    CTスキャナ用の少なくとも平面状の第1造影剤を有し前記被覆部に取り付けられた第1位置決め部材と、
    前記第1造影剤に対向する、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第2造影剤を有し前記第1位置決め部材に対して着脱可能な第2位置決め部材と、を備える、
    ことを特徴とするステント。
  2. 前記第1造影剤と前記第2造影剤とがほぼ平行に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のステント。
  3. 前記第1造影剤の一部を除去して形成された第1位置決め基準と、
    前記第2造影剤の一部を除去して形成された第2位置決め基準と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のステント。
  4. 前記第2位置決め部材は、前記第1位置決め部材に向けて立設された2本の柱状のスペーサを有し、
    前記第1位置決め部材は、前記スペーサの先端が係脱される係合孔を有し、
    前記2本のスペーサの基端部に対応する部分に前記第2位置決め基準が形成され、
    前記係合孔に対応する部分に前記第1位置決め基準が形成されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載のステント。
  5. 前記ガイド部材の前記被覆部における前記粘膜面と接触する部分に面状の第3造影剤が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のステント。
  6. 前記第1造影剤及び前記第2造影剤とほぼ平行に前記ガイド部材に取り付けられるとともに、前記ガイド部材が前記患者の歯部に嵌合された際に前記患者の口腔から外方に突出される平板状のCTスキャナ位置決め用基準板を備えた、
    ことを特徴とする請求項2に記載のステント。
  7. 前記ガイド部材の前記嵌合部にエックス線吸収剤がその内部又は表面に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のステント。
  8. 前記第1造影剤及び前記第2造影剤に格子状のスケールが設けられていて、前記スケールの部分の造影剤が除去されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のステント。
  9. 前記第1造影剤及び前記第2造影剤に格子状に多数の小孔が設けられていて、前記小孔の部分の造影剤が除去されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のステント。
  10. 患者の口腔内を模したモックアップの歯部、及びモックアップの歯部に対応する患者の実際の歯部に嵌合される嵌合部と、歯牙が欠損した部分の粘膜面を覆う被覆部とを有する着脱自在なガイド部材と、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第1造影剤を有し前記被覆部に取り付けられた第1位置決め部材と、前記第1造影剤に対向する、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第2造影剤を有し前記第1位置決め部材に対して着脱可能な第2位置決め部材と、を備えたステントを使用し、前記モックアップ上でのフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向をCTスキャナの画面上で再現する再現方法において、
    (1)上顎用の前記モックアップと下顎用の前記モックアップを咬合器に取り付けて、欠損した歯牙を前記モックアップの前記粘膜面にワックスアップし、かつワックスアップした前記歯牙に、前記フィクスチャーの埋入位置及び埋入方向へ第1透孔をあけるワックスアップ穿孔工程と、
    (2)基端部が前記モックアップに取り付けられた支持部材によって移動自在に支持されたポインタからの光線によって前記第1透孔の中心を照射する照射工程と、
    (3)前記第1造影剤の一部を除去して第1位置決め基準を形成し、また、前記第2造影剤の一部を除去して第2位置決め基準を形成する位置決め基準形成工程と
    (4)ワックスアップされた前記歯牙を前記モックアップから取り外して前記ステントを前記モックアップに取り付け、前記ステントの第2位置決め部材における前記光線によって照射された部分の前記第2造影剤を除去して第2除去部を形成する第2位置決め工程と、
    (5)前記第1位置決め部材における、前記光線によって照射された部分の前記第1造影剤を除去して第1除去部を形成する第1位置決め工程と、
    (6)前記ステントを、前記モックアップから取り外して前記患者の歯部に嵌合させてCTスキャンを行う撮影工程と、
    (7)前記CTスキャナの画面上で、前記第1除去部と前記第2除去部とを結ぶ直線の延長線上に、前記フィクスチャーの仮想埋入孔をシミュレーションするシミュレーション工程と、を備える、
    ことを特徴とする再現方法。
  11. 患者の口腔内を模したモックアップの歯部、及びモックアップの歯部に対応する患者の実際の歯部に嵌合される嵌合部と、歯牙が欠損した部分の粘膜面を覆う被覆部とを有する着脱自在なガイド部材と、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第1造影剤を有し前記被覆部に取り付けられた第1位置決め部材と、前記第1造影剤に対向する、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第2造影剤を有し前記第1位置決め部材に対して着脱可能な第2位置決め部材と、を備えたステントを使用し、CTスキャナの画面上でのフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を前記モックアップ上で再現する再現方法において、
    (8)前記仮想埋入孔を、患者の顎骨の内部構造に基づいて前記CTスキャナの画面上で修正する修正工程と、
    (9)前記修正後の前記フィクスチャーの前記仮想埋入孔の中心線と、前記第1造影剤及び前記第2造影剤の交点である第1交点及び第2交点を画面上にて求める交点決定工程と、
    (10)前記第1位置決め基準を基準とした前記第1交点の座標、及び前記第2位置決め基準を基準とした前記第2交点の座標を前記画面上で読み取る座標読取工程と、
    (11)前記第1交点及び前記第2交点を、読み取った座標に基づいて、前記ステントの前記第1造影剤上及び前記第2造影剤上に作図する作図工程と、
    (12)前記第1造影剤に作図した第1交点に刻印を付ける刻印工程と、
    (13)前記第2造影剤に作図した第2交点に第2透孔を穿設する第2透孔穿孔工程と、
    (14)前記ステントをモックアップに取り付け、取り付け後の前記ステントに対して、前記ポインタの光線が前記第2透孔を通過し、かつ前記刻印を照射する位置にポインタを固定するポインタ位置決め工程と、を備える、
    ことを特徴とする再現方法。
  12. 患者の口腔内を模したモックアップの歯部、及びモックアップの歯部に対応する患者の実際の歯部に嵌合される嵌合部と、歯牙が欠損した部分の粘膜面を覆う被覆部とを有する着脱自在なガイド部材と、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第1造影剤を有し前記被覆部に取り付けられた第1位置決め部材と、前記第1造影剤に対向する、CTスキャナ用の少なくとも平面状の第2造影剤を有し前記第1位置決め部材に対して着脱可能な第2位置決め部材と、を備えたステントを使用し、前記モックアップに、デンタルインプラントのフィクスチャーの埋入位置及び埋入方向を示すワイヤを植立する際にその位置決めを行うための位置決め方法において、
    (1)上顎用の前記モックアップと下顎用の前記モックアップを咬合器に取り付けて、欠損した歯牙を前記モックアップの前記粘膜面にワックスアップし、かつワックスアップした前記歯牙に、前記フィクスチャーの埋入位置及び埋入方向へ第1透孔をあけるワックスアップ穿孔工程と、
    (2)基端部が前記モックアップに取り付けられた支持部材によって移動自在に支持されたポインタからの光線によって前記第1透孔の中心を照射する照射工程と、
    (3)前記第1造影剤の一部を除去して第1位置決め基準を形成し、また、前記第2造影剤の一部を除去して第2位置決め基準を形成する位置決め基準形成工程と
    (4)ワックスアップされた前記歯牙を前記モックアップから取り外して前記ステントを前記モックアップに取り付け、前記ステントの第2位置決め部材における前記光線によって照射された部分の前記第2造影剤を除去して第2除去部を形成する第2位置決め工程と、
    (5)前記第1位置決め部材における、前記光線によって照射された部分の前記第1造影剤を除去して第1除去部を形成する第1位置決め工程と、
    (6)前記ステントを、前記モックアップから取り外して前記患者の歯部に嵌合させてCTスキャンを行う撮影工程と、
    (7)前記CTスキャナの画面上で、前記第1除去部と前記第2除去部とを結ぶ直線の延長線上に、前記フィクスチャーの仮想埋入孔をシミュレーションするシミュレーション工程と、
    (8)前記仮想埋入孔を、患者の顎骨の内部構造に基づいて前記CTスキャナの画面上で修正する修正工程と、
    (9)前記修正後の前記フィクスチャーの前記仮想埋入孔の中心線と、前記第1造影剤及び前記第2造影剤の交点である第1交点及び第2交点を画面上にて求める交点決定工程と、
    (10)前記第1位置決め基準を基準とした前記第1交点の座標、及び前記第2位置決め基準を基準とした前記第2交点の座標を前記画面上で読み取る座標読取工程と、
    (11)前記第1交点及び前記第2交点を、読み取った座標に基づいて、前記ステントの前記第1造影剤上及び前記第2造影剤上に作図する作図工程と、
    (12)前記第1造影剤に作図した第1交点に刻印を付ける刻印工程と、
    (13)前記第2造影剤に作図した第2交点に第2透孔を穿設する第2透孔穿孔工程と、
    (14)前記ステントをモックアップに取り付け、取り付け後の前記ステントに対して、前記ポインタの光線が前記第2透孔を通過し、かつ前記刻印を照射する位置にポインタを固定するポインタ位置決め工程と、
    (15)前記ステントを取り外して前記ポインタの光線に倣って前記モックアップに前記埋入孔をあける埋入孔穿孔工程と、
    (16)前記埋入孔にワイヤを植立する植立工程と、を備える、
    ことを特徴とするワイヤの位置決め方法。
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