JPWO2009119086A1 - 9−ヒドロキシメチル−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体の製造方法 - Google Patents

9−ヒドロキシメチル−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

9−ヒドロキシメチル−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体の工業的製造方法の提供。次の一般式(3)(式中、R1はハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を示し、R2は低級アルキル基を示す。)で表されるエポキシ誘導体を還元することを特徴とする、式(1)(式中、R1及びR2は前記と同じ定義である)で表される9−ヒドロキシメチル−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体の製造方法。

Description

本発明は、Na/H交換輸送体(NHE)に対する阻害作用を示し、Na/H交換輸送系の亢進に起因する疾患の予防・治療薬として有用な化合物の中間体の製造方法に関する。
下記一般式(A)
Figure 2009119086
(式中の記号は特許文献1の一般式(1)による)
で表される化合物は、特許文献1などに開示されているように、Na/H交換輸送体(NHE)に対する阻害作用を示し、且つ中枢神経系への毒性作用が低減されているため、NHEが刺激されて起こる種々の疾患、例えば、高血圧症、不整脈、狭心症、心肥大、糖尿病、虚血若しくは虚血再灌流による臓器障害、脳虚血障害、細胞の過剰増殖が原因となる疾患または経皮的冠動脈形成術後の冠動脈内皮肥厚による再狭窄、動脈硬化等の血管内皮細胞の障害による疾患などに対する予防・治療薬として極めて有用である。
この化合物(A)の製造において、特に下記一般式(1)で表される9−ヒドロキシメチル−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体は重要な中間体である。
国際公開第2006/088080号パンフレット
しかしながら、特許文献1に開示された化合物(1)の製造方法は、封管反応を実施しなければならず、これには特殊な設備を必要とするため工業的な製造方法としては不利であった。さらには、収率が30〜40%程度と著しく低く、工業的な観点から収率の向上が必須であった。
従って、本発明の目的は、斯かる問題点を解決し、9−ヒドロキシメチル−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体の工業的製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記問題に鑑み鋭意検討した結果、化合物(2)を出発原料として用い、これをエポキシ化することで新規なエポキシ誘導体を製造し、このエポキシ誘導体を還元すると、エポキシ環の末端側を開環することなくシクロヘプタピリジン環側を位置選択的に開環させることができ、反応副生物などをほとんど生じることなく効率よく9−ヒドロキシメチル−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体を製造できることを見出した。さらに、この反応は、一般的に高温高圧条件への対応が必要な封管装置などの特殊な設備を必要とせず、通常の反応装置で実施できる。
すなわち、本発明は、次の一般式(3)
Figure 2009119086
(式中、Rはハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を示し、Rは低級アルキル基を示す。)
で表されるエポキシ誘導体を還元することを特徴とする、式(1)
Figure 2009119086
(式中、R及びRは前記と同じ定義である)
で表される9−ヒドロキシメチル−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、次の一般式(2)
Figure 2009119086
(式中、R及びRは前記と同じ定義である。)
で表される化合物をエポキシ化して、式(3)
Figure 2009119086
(式中、R及びRは前記と同じ定義である。)
で表されるエポキシ誘導体を得、次いでこれを還元することを特徴とする、式(1)
Figure 2009119086
(式中、R及びRは前記と同じ定義である)
で表される9−ヒドロキシメチル−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、次の一般式(3)
Figure 2009119086
(式中、R及びRは前記と同じ定義である。)
で表される化合物を提供するものである。
本発明によれば、特殊な設備を要することなく、高収率かつ高選択的に9−ヒドロキシメチル−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体を得ることができるので工業的に極めて有用である。
発明を実施するための形態
式中、Rで示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を挙げることができる。
式中、R及びRで示される低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基又はtert−ブチル基などの炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖アルキル基が挙げられる。なかでもメチル基又はエチル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
式中、Rで示される低級アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖アルコキシ基が挙げられる。
、Rとしては低級アルキル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
本発明の9−ヒドロキシメチル−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体(1)の製造工程は次のとおりである。
Figure 2009119086
(式中、Rはハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を示し、Rは低級アルキル基を示す。)
すなわち、化合物(2)をエポキシ化してエポキシ誘導体(3)を得、次いでこれを還元することにより本発明の化合物(1)が得られる。ここで、エポキシ誘導体(3)は新規化合物であり、本発明化合物(1)の製造中間体として有用である。
本発明の出発物質である化合物(2)は、既知化合物であり、例えば2−ベンジリデンシクロヘプタノンを特許文献1に記載の方法に従ってホルミル化した後、3−アミノクロトン酸エステルなどと反応させて得られる9位ベンジリデン誘導体から、過マンガン酸カリウムなどを用いた酸化的開裂によって得ることができる。さらに、US6,258,829やJ.Org.Chem.,49(12),2208−2212(1984)に記載の方法によっても得ることができる。
以下、工程毎に詳細に説明する。
工程1は、化合物(2)をエポキシ化してエポキシ誘導体(3)を得る工程である。エポキシ化反応は、カルボニル基と反応してオキシランを合成する公知の方法を用いることができ、例えば塩基の存在下、トリメチルスルホキソニウム塩、トリメチルスルホニウム塩、ジメチルスルホニウムメチリド、ジメチルスルホキソニウムメチリドなどから調製される硫黄イリドを作用させることにより行われる。
ここで、トリメチルスルホキソニウム塩、トリメチルスルホニウム塩としては、トリメチルスルホキソニウム又はトリメチルスルホニウムのハロゲン化物が挙げられ、特にヨウ化トリメチルスルホキソニウムが好ましい。
トリメチルスルホキソニウム塩などの使用量は、化合物(2)に対して、1.0〜2.0当量(モル比)、好ましくは1.3当量(モル比)である。
反応に用いられる塩基としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属類;水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム等の水素化アルカリ金属類;n−ブチルリチウム、メチルリチウム、n−ヘキシルリチウム等のアルキルアルカリ金属類;ナトリウムアミド、カリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジシクロヘキシルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等のアルカリ金属アミド類;カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類等が挙げられる。なかでも、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシドが好ましい。
塩基の使用量は、副生成物の生成を抑制する点から、化合物(2)に対して、1.0〜2.0当量(モル比)、好ましくは1.2当量(モル比)である。
反応溶媒としては、エポキシ化反応を阻害しないものであればよく、例えばテトラヒドロフラン(THF)、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(diglyme)などのエーテル系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N’−ジメチルプロピレンウレア(DMPU)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)、ニトロベンゼン、アセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒;塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられ、これらは単独で又は混合して用いることができる。なかでも、反応を促進し、収率を高める点から、エーテル系溶媒、非プロトン性極性溶媒が好ましく、特にTHF、DMSO又はこれらの混合溶媒が好ましい。
工程1における反応温度は、反応液の凝結を防止する点から、好ましくは−30℃〜室温の範囲であり、また、反応時間は、収率の低下を防止する点から、好ましくは5分〜2時間である。
このようにして得られるエポキシ誘導体(3)は、常法により単離、精製して次の工程に供してもよいが、特に精製などの操作を加えず、得られた反応液をそのまま次の工程に供してもよい。
工程2は、エポキシ誘導体(3)を還元して本発明化合物(1)を得る工程である。還元反応は、公知の還元法を適用できるが、水素化アルミウム錯化合物による還元や接触還元では反応が進行し難く、また副生成物が生成し易いため、目的物の収率を高める点から、以下に挙げる還元剤を用いて行うのが好ましい。特に、反応を促進する点から、ルイス酸の存在下で行うのが好ましい。
通常、エポキシ環の開環は立体障害が少ない炭素上で起こるが、特定の条件下で還元することにより、エポキシ末端開環体は生成せず、シクロヘプタピリジン環側で開環した目的物が高収率で得られる。
反応に用いられる還元剤としては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素カルシウム、水素化ホウ素亜鉛、水素化ホウ素マグネシウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどの金属水素化ホウ素化合物;ジボラン、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、ボラン−ジメチルスルフィド錯体、ボラン−アンモニア錯体、ボラン−t−ブチルアミン錯体、ボラン−ジメチルアミン錯体、ボラン−ピリジン錯体などのボラン誘導体などが挙げられる。なかでも、取扱が容易である点、及び反応を促進し、収率を高める点から、水素化ホウ素ナトリウム、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、ボラン−ジメチルスルフィド錯体が好ましく、特に水素化ホウ素ナトリウム、ボラン−ジメチルスルフィド錯体が好ましい。
還元剤の使用量は、化合物(3)に対して、1.0〜2.0当量(モル比)、好ましくは1.2当量(モル比)である。
反応に用いられるルイス酸としては、四塩化錫、四塩化チタン、三塩化アルミニウム、三塩化鉄などの金属ハロゲン化物;三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体などの三フッ化ホウ素錯体などが挙げられる。なかでも、比較的安価である点、及び反応を促進し、収率を高める点から、三フッ化ホウ素錯体が好ましく、特に三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体が好ましい。
ルイス酸の使用量は、反応を促進し、収率を高める点から、化合物(3)に対して、1.5〜3.0当量(モル比)、好ましくは2.2当量(モル比)である。
反応溶媒としては、反応に影響がなければ特に限定されないが、例えばTHF、MTBE、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒;DMF、DMAc、DMSO、DMPU、HMPA、ニトロベンゼン、アセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒;塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒を挙げることができる。これらは単独で又は混合して用いることができる。なかでも、反応を促進する点、及び副生成物の生成を抑制し、収率を高める点から、THF、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒が好ましく、特にTHFが好ましい。
工程2における反応温度は、副生成物の生成を抑制する点から、好ましくは−30℃〜室温の範囲であり、また、反応時間は、反応効率の点から、好ましくは5分〜2時間である。
本工程において、試薬の投与順序は特に制限されず、いずれの順序で加えても還元反応を進行させることができるが、副生成物の生成を抑制し、収率を高める点から、先にボランを発生させた後、化合物(3)を投入するのが望ましい。
このようにして得られる9−ヒドロキシメチル−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体(1)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、濾過、晶析、再結晶、各種クロマトグラフィーなどを用いることにより単離精製が可能である。
以下、本発明について実施例をあげて具体的に説明するが、本発明はこれらによって何等限定されるものではない。
[参考例1]2−メチル−9−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸メチル(参考化合物(2))
9−(E)−ベンジリデン−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸メチル(61.5g)のアセトン(2.0L)溶液に精製水(1.0L)及び過マンガン酸カリウム(79.0g)を加え、室温にて4時間攪拌した。1mol/L亜硫酸ナトリウム水溶液(20mL)を加え、氷浴下にて濃硫酸(110mL)及び1mol/L亜硫酸ナトリウム水溶液(1.28L)を加え、室温にて1時間攪拌した。氷浴下にて12mol/L水酸化ナトリウム水溶液(160mL)を加え中和した後、溶媒を減圧留去した。酢酸エチル(800mLx2)にて抽出し、有機層を1mol/L炭酸ナトリウム水溶液及び飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣にヘキサン(200mL)を加え、氷浴下1.5時間攪拌し、析出した結晶をろ取した。結晶をヘキサン(100mL)にて洗浄し、減圧下乾燥することにより淡黄色粉末として標題化合物(33.8g、72.4%)を得た。
H−NMR (CDCl) δ 8.07(1H,s),3.94(3H,s),2.93−2.89(2H,m),2.86(3H,s),2.81−2.77(2H,m),1.96−1.84(4H,m);
MS(ESI) m/z 234(M+H)
[実施例1]2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−9−スピロ−2’−オキシラン−3−カルボン酸メチル(本願化合物(3))
アルゴン雰囲気下、ヨウ化トリメチルスルホキソニウム(28.6g)のDMSO(40mL)懸濁溶液にカリウムtert−ブトキシド(14.7g)を加え、室温にて30分間攪拌した。更にTHF(160mL)を加え、−20℃にて参考化合物(2)(23.3g)のTHF(200mL)溶液を加え、同温にて1時間攪拌した。ジイソプロピルエーテル及び氷水を加え、分液した。有機層を精製水及び飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することにより黄色油状物として標題化合物(22.2g、89.6%)を得た。
H−NMR (CDCl) δ 7.93(1H,s),3.91(3H,s),3.28(1H,d,J=5.5Hz),3.09−3.00(1H,m),2.99(1H,d,J=5.5Hz),2.81−2.74(1H,m),2.77(3H,s),2.12−1.61(6H,m);
MS(ESI) m/z 248(M+H)
[実施例2]9−ヒドロキシメチル−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸メチル(本願化合物(1))
アルゴン雰囲気下、水素化ホウ素ナトリウム(45.4mg)のTHF(2mL)懸濁溶液に氷浴下、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体(272μL)を加え、同温にて10分間攪拌した。氷浴下、本願化合物(3)(247mg)のTHF(2mL)溶液を加え、同温にて1時間攪拌した。氷浴下、10w/w%炭酸カリウム水溶液及び精製水を加え、ジイソプロピルエーテルにて抽出した。有機層を精製水及び飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1〜5:1)で分離精製することにより白色粉末として標題化合物(216mg、86.6%)を得た。参考化合物(2)からの収率は、77.6%と良好であった。
H−NMR (CDCl) δ 7.93(1H,s),4.68(1H,brs),3.95(2H,d,J=2.5Hz),3.90(3H,s),3.15−3.08(1H,m),2.87−2.71(2H,m),2.78(3H,s),2.08−1.97(2H,m),1.84−1.61(2H,m),1.43−1.21(2H,m);
MS(ESI) m/z 250(M+H)
[実施例3]9−ヒドロキシメチル−2−メチル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸メチル(本願化合物(1))(別法)
アルゴン雰囲気下、本願化合物(3)(247mg)のTHF(4mL)溶液に氷浴下、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(272μL)及びボラン−ジメチルスルフィド錯体(114μL)を加え、同温にて30分間攪拌した。氷浴下、10w/w%炭酸カリウム水溶液を加え、ジイソプロピルエーテルにて抽出した。有機層を精製水及び飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1〜5:1)で分離精製することにより白色粉末として標題化合物(229mg、92.0%)を得た。参考化合物(2)からの収率は、82.4%と良好であった。
〔機器データは実施例2と同様〕

Claims (10)

  1. 次の一般式(3)
    Figure 2009119086
    (式中、Rはハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を示し、Rは低級アルキル基を示す。)
    で表されるエポキシ誘導体を還元することを特徴とする、式(1)
    Figure 2009119086
    (式中、R及びRは前記と同じ定義である)
    で表される9−ヒドロキシメチル−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体の製造方法。
  2. 還元反応が、ルイス酸存在下、還元剤を作用させることにより行われる請求項1記載の製造方法。
  3. ルイス酸が、金属ハロゲン化物又は三フッ化ホウ素錯体である請求項2記載の製造方法。
  4. 還元剤が、金属水素化ホウ素化合物又はボラン誘導体である請求項2又は3記載の製造方法。
  5. 次の一般式(2)
    Figure 2009119086
    (式中、Rはハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を示し、Rは低級アルキル基を示す。)
    で表される化合物をエポキシ化して、式(3)
    Figure 2009119086
    (式中、R及びRは前記と同じ定義である。)
    で表されるエポキシ誘導体を得、次いでこれを還元することを特徴とする、式(1)
    Figure 2009119086
    (式中、R及びRは前記と同じ定義である)
    で表される9−ヒドロキシメチル−シクロヘプタ[b]ピリジン−3−カルボン酸エステル誘導体の製造方法。
  6. エポキシ化反応が、硫黄イリドを作用させることにより行われる請求項5記載の製造方法。
  7. 還元反応が、ルイス酸存在下、還元剤を作用させることにより行われる請求項5又は6記載の製造方法。
  8. ルイス酸が、金属ハロゲン化物又は三フッ化ホウ素錯体である請求項7記載の製造方法。
  9. 還元剤が、金属水素化ホウ素化合物又はボラン誘導体である請求項7又は8記載の製造方法。
  10. 次の一般式(3)
    Figure 2009119086
    (式中、Rはハロゲン原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を示し、Rは低級アルキル基を示す。)
    で表される化合物。
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