JPWO2009101699A1 - ターボ分子ポンプ - Google Patents

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Abstract

回転体から放射状に形成された複数のブレードを有する回転翼と、回転体の回転軸に対して放射状に配置された複数のブレードを有する固定翼とを交互に複数段備え、回転翼および固定翼の少なくとも一方に設けられたブレードを、該ブレードの翼角度が回転軸からの半径方向距離を変数とする式により設定されるねじり翼とし、翼角度の式を、ブレードの所定半径方向距離より外周側における最適翼角度を与える第1の式と、所定半径方向距離より内周側において気体分子の逆流を抑制する翼角度を与える第2の式とで構成した。

Description

本発明は、ターボ分子ポンプに関する。
ターボ分子ポンプは、回転翼と固定翼との組み合わせからなるタービン翼の作動により真空排気を行うものである。タービン翼は回転の軸を中心に放射状に形成されており、翼根元部分と翼先端部分とでは周速度が異なっている。そのため、翼根元と翼先端との中間点における翼角度および翼間隔に基づく性能が目標性能となるように最適設計される。
しかし、従来のように平板でタービン翼を構成した場合、中間点よりも外周側では、周速度の増加に比べて開口率の増加の方が大きくなり、中間点に比べて逆流の影響が大きくなって最適設計から外れてしまう。なお、本明細書では、タービン翼を軸方向から見たときに、反対側が見通せる部分の割合を開口率と呼ぶ。
そこで、タービン翼の翼角度を翼根元から翼外周にかけてしだいに小さくなるように変化させたねじり翼を採用し、外周部の開口率の増加を抑えた回転翼が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開平02−61387号公報
しかしながら、上述したねじり翼では、翼中間部分から翼外周部分において最適となるように翼角度を設定しているので、上述したように翼角度を翼根元から翼先端にかけてしだいに小さくなるように変化させるタービン翼の場合、周速度の小さな翼根元部分における翼角度が大きくなり過ぎ、排気性能への逆流の影響が大きくなってしまう。特に、大流量排気を行う状況において分子流から中間流に近付くと、この逆流による排気性能の低下が顕著となる。
本発明によるターボ分子ポンプは、回転体から放射状に形成された複数のブレードを有する回転翼と、回転体の回転軸に対して放射状に配置された複数のブレードを有する固定翼とを交互に複数段備え、回転翼および固定翼の少なくとも一方に設けられたブレードを、該ブレードの翼角度が回転軸からの半径方向距離を変数とする式により設定されるねじり翼とし、翼角度の式を、ブレードの所定半径方向距離より外周側における最適翼角度を与える第1の式と、所定半径方向距離より内周側において気体分子の逆流を抑制する翼角度を与える第2の式とで構成した。
本発明によるターボ分子ポンプにおいて、所定半径方向距離における翼角度をαb、ブレードの最内周における翼角度をαin、ブレードの最外周における翼角度をαoutとしたとき、第1の式における翼角度αは条件「αout≦α≦αb」を満たし、第2の式における翼角度αは条件「αb≧α≧αin」を満たすようにする。また、第1および第2の式の少なくとも一方を、複数の式で構成することもできる。
さらにまた、所定半径方向距離における翼角度をαb、ブレードの最内周における翼角度をαin、ブレードの最外周における翼角度をαout、ブレードの最外周からの距離をD、ブレードの長さをG、ブレードの最外周から所定半径方向距離までの長さをGbout、ブレードの最内周から所定半径方向距離までの長さをGbinとしたとき、翼角度αに関する第1の式を式「α=αout+(αb−αout)・(D/Gbout)」で設定し、第2の式を「α=αin+(αb−αin)・(G−D)/Gbin」で設定することもできる。
本発明によるターボ分子ポンプの他の態様では、回転体から放射状に形成された複数のブレードを有する回転翼と、回転体の回転軸に対して放射状に配置された複数のブレードを有する固定翼とを交互に複数段備え、ブレードは、その翼角度αが所定半径方向距離より外周側では条件「αout≦α≦αb」を満たし、所定半径方向距離より外周側では条件「αb≧α≧αin」を満たすねじり翼である。ただし、αbは所定半径方向距離における翼角度、αinはブレードの最内周における翼角度、αoutはブレードの最外周における翼角度である。
本発明によるターボ分子ポンプにおいて、回転翼のブレードを、式「{Sx−(H/tanαx)}/2≧{Sy−(H/tanαy)}/2」を満たすように形成することができる。ただし、Sxおよびαxはブレードの最外周から任意の距離におけるブレード間の距離および翼角度、Syおよびαyはブレードの任意の距離よりも内周側の距離におけるブレード間の距離および翼角度、Hはブレードの軸方向高さである。
また、回転翼のブレードを、式「S=Sout−(Sout−Sin)・(D/G)」を満たすように形成することもできる。ただし、Sはブレードの最外周から任意の距離におけるブレード間の距離、Soutはブレードの最外周におけるブレード間の距離、Sinはブレード最内周におけるブレード間の距離である。
さらにまた、回転翼のブレードのブレード間の距離Sを、所定半径方向距離より外周側においては式「S=Sout−(Sout−Sb)・(D/Gbout)」のように設定し、所定半径方向距離より内周側においては式「S=Sout−(Sb−Sin)・(D−Gbout)/Gbin」のように設定することができる。ただし、Sはブレードの最外周から任意の距離におけるブレード間の距離、Soutはブレードの最外周におけるブレード間の距離、Sinはブレード最内周におけるブレード間の距離、Sbは所定半径方向距離におけるブレード間の距離である。
本発明によれば、ねじり翼において、翼外周側の翼角度を最適化しつつ、翼内周側における気体分子の逆流抑制効果を向上させることができる。
本発明に係るターボ分子ポンプの一実施の形態を示す断面図である。 回転翼を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は斜視図である。 回転翼を示す斜視図である。 従来のねじり翼の一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は斜視図である。 半径Rtと翼角度αとの関係を示す図であり、(a)は直線的に変化するラインL1〜L4を示し、(b)は曲線的に変化するラインL6を示す。 回転翼4Bの一部を軸に垂直な方向に切断した断面図である。 加工ツールの軌跡を説明する図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
−第1の実施の形態−
図1は本発明に係るターボ分子ンプの第1の実施の形態を示す図であり、ターボ分子ポンプ本体の断面図である。ターボ分子ポンプは、図1に示すポンプ本体1と、ポンプ本体1に電源を供給し回転駆動を制御するコントローラ(不図示)とから成る。
ポンプ本体1のケーシング2の内部には、複数段の回転翼4Bおよび回転円筒部4Dが形成されたロータ4が設けられている。図2に示すように、ロータ4には複数のブレード40が放射状に形成されており、ロータ外周の一周にわたって形成されたブレード40によって、一段分の回転翼4Bが構成されている。ロータ4はシャフト3にボルト締結されている。ロータ4が固定されたシャフト3は、上下一対のラジアル磁気軸受7およびスラスト磁気軸受8によって非接触式に支持され、モータMにより回転駆動される。なお、ロータ4は、高速回転に耐えられるようにアルミ合金などの金属材料で製作される。
一方、ポンプ本体1のベース9側には、複数段の固定翼2Bおよび固定円筒部9Dが設けられている。図3は固定翼2Bを示す斜視図である。固定翼2Bは、半リング状の外枠20および内枠22と、その間に形成された複数のブレード21を備えている。この固定翼2Bをロータ4を囲むように一対配置することで、一段分の固定翼2Bが形成される。そして、軸方向に交互に配置された複数段の回転翼4Bと複数段の固定翼2Bとによりタービンブレード翼部が構成される。複数段の固定翼2Bは、外枠20をスペーサ2Sで上下から挟持することでケーシング2内の所定位置に保持されている。
また、タービンブレード翼部の下流側に配置された回転円筒部4Dと固定円筒部9Dとによりモレキュラードラッグポンプ部が構成されている。回転円筒部4Dは固定円筒部9Dの内周面に近接して設けられており、固定円筒部9Dの内周面には螺旋溝が形成されている。モレキュラードラッグポンプ部では、固定円筒部9Dの螺旋溝と高速回転する回転円筒部4Dとにより排気作用が発生する。
図1に示すタービンブレード翼部とモレキュラードラッグポンプ部とを結合させたターボ分子ポンプは、広域型ターボ分子ポンプと称されている。吸気口5から流入したガス分子はタービンブレード翼部によって図示下方へと叩き飛ばされ、下流側に向かって圧縮排気される。その圧縮されたガス分子は、さらにモレキュラードラッグポンプ部によって圧縮され、排気ポート6から排出される。
図1に示すターボ分子ポンプでは、吸気口側から数えて4段目までの回転翼4Bおよび固定翼2Bには、後述するようなねじり翼が採用されている。なお、ねじり翼が適用される回転翼4Bおよび固定翼2Bの段数は、排気性能との兼ね合いにより適時決定される。まず、本実施の形態におけるねじり翼形状を説明する前に、図4,5を参照して従来のねじり翼の問題点について説明する。
図4は、従来のねじり翼を有する回転翼400の一例を示したものであり、(a)は平面図、(b)は斜視図である。ロータ4の外周には、回転翼400の一段分を構成する複数のブレード401が、ロータ4の軸Jを中心に放射状に形成されている。そのため、ブレード400の間隔(以下ではブレード間距離と称する)Sは、内周側ほど小さくなっている。ターボ分子ポンプにおいては、一般的に、周速度が比較的大きくて排気性能を高く設定しやすい半径R1よりも外周側(Rout≧R≧R1)の範囲A1において、排気性能が最適となるような翼設計が採用される。
ねじり翼の場合、最外周(翼先端部)における翼角度αoutは、最内周(翼根元部)における翼角度αinよりも小さく設定されている。ブレード400を切削加工する際の加工プログラムにおいては、翼角度αと翼間距離Sとをパラメータとする一つの加工式が用いられる。従来は、半径Rに対して翼間距離Sも翼角度αもそれぞれ一定変化する加工式を用いて加工するのが一般的であり、その場合、翼先端から翼根元に向けて翼角度αが次第に大きくなるように設定される。図4に示す回転翼400は、そのような条件で加工された回転翼である。
従来の場合の半径Rtと翼角度αとの関係を示すと、図5(a)のラインL1のようになる。この場合、翼角度αが半径Rに対して一定の割合で増加している。ラインL1の傾き角度は、先端から中間近辺までの範囲A1の部分において排気性能が最適となるように設定される。しかしながら、範囲A2においても範囲A1の場合と同じ割合で翼角度αを増加させているため、気体の逆流の影響を考えた場合、翼角度αが大きくなり過ぎてしまうという問題があった。
そこで、本実施の形態では、半径R1より内側の範囲A2における翼角度αを、ラインL1とは別のラインL2〜L4に従って変化させるようにした。図5(a)に示すラインL2〜L4を式で表すと、次式(1),(2)のようになる。式(2)においてαin>αbと設定するとラインL2が得られ、αin=αbと設定するとラインL3が得られ、αin<αbと設定するとラインL4が得られる。
(範囲A1):α=αout+(αb−αout)・(D/Gbout) …(1)
(範囲A2):α=αin+(αb−αin)・(G−D)/Gbin …(2)
式(1)、(2)のD,G,Gbout,Gbinは、図6に示す各部の寸法であり、αbは半径R1における翼角度である。図6は、回転翼4Bの一部を軸に垂直な方向に切断した断面図である。この断面図は図2に示したブレード40の上端面の形状と同一形状を成しており、断面の輪郭線は加工ツールの軌跡を表していることになる。図6に示すように、Gはブレード40の長さ、Gboutはブレード40の最外周(先端)から半径R1までのブレード長さ、Gbinはブレード40の最内周(根元)から半径R1までのブレード長さである。また、Dは最外周からの距離を示す。
図5(a)のラインL2はラインL1よりも傾きの大きさ(絶対値)が小さく、ラインL3では翼角度α=一定となっている。また、ラインL4の場合には、翼根元(半径Rin)に近付くほど翼角度αが小さくなるように設定される。このように設定することにより、周速度が比較的大きくて排気性能を高く設定しやすい半径R1よりも外周側(Rout≧R≧R1)の範囲A1においては、従来と同様に排気性能が最適となるような設定とすることができるとともに、周速度が比較的小さな範囲A2(R1≧R)では、従来よりも気体分子の逆流抑制を重視した設定とすることができる。
なお、図5(a)では半径Rに対して翼角度αが直線的に変化するラインL1〜L4を採用したが、翼角度αが単調増加または単調減少するラインを採用するようにしても良い。また、図5(b)に示すように半径R1にピークを有する一つのラインL5(放物線)のように、翼角度αを変化させるようにしても良い。この場合、従来のように翼間距離Sの変化を一定に変化させるとすれば、翼角度αおよびブレード間距離Sに関する加工式は、従来と同様に一つで良いことになる。
特に、図5(a)のように範囲A1ではラインL1を採用し、範囲A2においてラインL3もしくはL4に切り替える場合や、図5(b)のようなラインL5を用いる場合を、まとめて式で表現すると、次式(3)、(4)のようになる。すなわち、範囲A1では式(3)を満足するように翼角度αを設定し、範囲A2では式(4)を満足するように翼角度αを設定する。この条件を満たすような加工式を用いてブレード40を形成しても、上述したような作用効果を奏することができる。
αout≦α≦αb (範囲A1)…(3)
αb≧α≧αin (範囲A2)…(4)
図2に示す回転翼4Bは、図5(a)のラインL4のようにブレード40を加工した場合であり、(a)は平面図、(b)は斜視図である。範囲A1では、図2の回転翼4Bの場合も図4の回転翼400の場合もラインL1の加工式で加工しているので、翼形状は同一形状となっている。しかし、範囲A2では、回転翼4BはラインL4で示すように翼角度αが回転翼400の場合よりも小さいため、開口率は従来の回転翼400に比べて小さくなっている。その結果、周速度の比較的小さな内周側における気体分子の逆流を従来よりも抑えることができ、トータルとしての排気性能向上を図ることができる。なお、第1の実施形態では、図2に示した固定翼2Bのブレード20の翼角度に関しても、回転翼4Bのブレード40の場合と同様に設定される。
なお、図5(a)では、半径R1の前後のみで加工式を切り替えているが、式(3),(4)の条件を満たしていれば、さらに範囲A1内または範囲A2内において複数の加工式を用いても構わない。また、範囲A1,A2を分ける半径R1の大きさは一義的に決まるものではなく、圧縮比や排気速度などの排気性能のどの項目を重視するかによって異なる。
−第2の実施の形態−
上述した第1の実施の形態では、翼角度αの変化の傾向を、図5に示すように半径R1の前後で切り替えることにより、内周側(範囲A2)における気体分子の逆流を抑えるようにしている。ところが、図5のラインL4やL5のように翼角度αが減少するものにおいては、減少の度合いが大きすぎると、ブレード40を外周側から見たときに、加工ツールを入れるべき内周側のブレード間の隙間が外周側のブレード部分に隠れてしまう場合がある。そのような場合、外径方向からの加工が不可能となるため、軸方向から回転翼4Bの加工を行わざるを得ない。
しかし、図1に示すように、2〜4段目の回転翼4Bは、その上側に回転翼4Bがあるため、上下のブレード間隙間は固定翼一段分の寸法より若干大きい程度である。そのため、回転翼4Bを軸方向から加工するのは非常に難しい。そこで、第2の実施の形態では、第1の実施の形態の条件を満足しつつ、回転翼を外周側から加工できるようなブレード形状について説明する。なお、図3に示した固定翼2Bに関しては一段ずつ加工することができるので、軸方向からの加工が回転翼4Bに比べて容易である。
(第1のブレード形状)
第1のブレード形状では、ブレード40の翼間距離Sを次式(5)を満たすように設定する。図6に示すブレード40の最外周からの距離Dに関して、Dx<Dyなる距離Dxにおける翼間距離をSxとし、距離Dyにおける翼間距離をSyとする。Hはブレード40の軸方向の高さである。
{Sx−(H/tanαx)}/2≧{Sy−(H/tanαy)}/2 …(5)
図7は式(5)を説明する図であり、外周側から見た距離DxおよびDyにおける加工ツールの軌跡Tx,Tyを示したものである。ブレード40は外周側から加工されるので、図7において、内周側のツール軌跡Txは外周側のツール軌跡Tyの内側にある必要がある。ここでは、翼角度αに対して、式(5)のように翼間距離Sを設定することにより図7に示すような関係が満たされ、ブレード40を外周側から加工することが可能となる。なお、翼角度αに関しては式(1)、(2)や、式(3)、(4)のように設定すれば良い。
(第2のブレード形状)
第2のブレード形状では、距離Dにおけるブレード40の翼間距離Sを次式(6)を満たすように設定する。この設定の場合、外周側から内周側にかけて一定の割合で翼間距離Sが減少しているので、ブレード40を外周側から加工することが可能となる。式(6)は翼間距離Sに関する式であり、翼角度αに関しては式(1)、(2)や、式(3)、(4)のように設定すれば良い。
S=Sout−(Sout−Sin)・(D/G) …(6)
(第3のブレード形状)
第3のブレード形状では、距離Dにおけるブレード40の翼間距離Sを次式(7),(8)を満たすように設定する。Sbは半径R1における翼間距離であり、最内周(翼根元)の翼間距離Scよりも大きく設定される。
(範囲A1):S=Sout−(Sout−Sb)・(D/Gbout) …(7)
(範囲A2):S=Sout−(Sb−Sin)・(D−Gbout)/Gbin …(8)
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、排気性能に対して支配的な翼外周から翼中間部分(範囲A1)において最適な翼角度を設定しつつ、気体分子の逆流の影響が大きな翼内周部(範囲A2)において逆流を抑制することができる。その結果、ターボ分子ポンプの排気性能向上を図ることができる。さらに、第2の実施の形態のように翼間距離Sを設定することにより、ねじり翼の加工が容易となる。

Claims (8)

  1. 回転体から放射状に形成された複数のブレードを有する回転翼と、前記回転体の回転軸に対して放射状に配置された複数のブレードを有する固定翼とを交互に複数段備え、
    前記回転翼および固定翼の少なくとも一方に設けられた前記ブレードを、該ブレードの翼角度が前記回転軸からの半径方向距離を変数とする式により設定されるねじり翼とし、
    前記翼角度の式を、前記ブレードの所定半径方向距離より外周側における最適翼角度を与える第1の式と、前記所定半径方向距離より内周側において気体分子の逆流を抑制する翼角度を与える第2の式とで構成したターボ分子ポンプ。
  2. 請求項1に記載のターボ分子ポンプにおいて、
    前記所定半径方向距離における翼角度をαb、前記ブレードの最内周における翼角度をαin、前記ブレードの最外周における翼角度をαoutとしたとき、
    前記第1の式における翼角度αは条件「αout≦α≦αb」を満たし、前記第2の式における翼角度αは条件「αb≧α≧αin」を満たすターボ分子ポンプ。
  3. 請求項1または2に記載のターボ分子ポンプにおいて、
    前記第1および第2の式の少なくとも一方を、複数の式で構成したターボ分子ポンプ。
  4. 請求項1に記載のターボ分子ポンプにおいて、
    翼角度αに関する前記第1の式を、式「α=αout+(αb−αout)・(D/Gbout)」で設定し、
    翼角度αに関する前記第2の式を、式「α=αin+(αb−αin)・(G−D)/Gbin」で設定するターボ分子ポンプ。
    ただし、前記所定半径方向距離における翼角度をαb、前記ブレードの最内周における翼角度をαin、前記ブレードの最外周における翼角度をαout、前記ブレードの最外周からの距離をD、前記ブレードの長さをG、前記ブレードの最外周から前記所定半径方向距離までの長さをGbout、前記ブレードの最内周から前記所定半径方向距離までの長さをGbinとする。
  5. 回転体から放射状に形成された複数のブレードを有する回転翼と、前記回転体の回転軸に対して放射状に配置された複数のブレードを有する固定翼とを交互に複数段備え、
    前記ブレードは、その翼角度αが所定半径方向距離より外周側では条件「αout≦α≦αb」を満たし、前記所定半径方向距離より外周側では条件「αb≧α≧αin」を満たすねじり翼であるターボ分子ポンプ。ただし、αbは前記所定半径方向距離における翼角度、αinは前記ブレードの最内周における翼角度、αoutは前記ブレードの最外周における翼角度である。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のターボ分子ポンプにおいて、
    前記回転翼のブレードを、式「{Sx−(H/tanαx)}/2≧{Sy−(H/tanαy)}/2」を満たすように形成したターボ分子ポンプ。
    ただし、Sxおよびαxはブレードの最外周から任意の距離におけるブレード間の距離および翼角度、Syおよびαyはブレードの前記任意の距離よりも内周側の距離におけるブレード間の距離および翼角度、Hはブレードの軸方向高さである。
  7. 請求項4に記載のターボ分子ポンプにおいて、
    前記回転翼のブレードを、式「S=Sout−(Sout−Sin)・(D/G)」を満たすように形成したターボ分子ポンプ。
    ただし、Sは前記ブレードの最外周から任意の距離におけるブレード間の距離、Soutは前記ブレードの最外周におけるブレード間の距離、Sinはブレード最内周におけるブレード間の距離である。
  8. 請求項4に記載のターボ分子ポンプにおいて、
    前記回転翼のブレードのブレード間の距離Sを、前記所定半径方向距離より外周側においては式「S=Sout−(Sout−Sb)・(D/Gbout)」のように設定し、前記所定半径方向距離より内周側においては式「S=Sout−(Sb−Sin)・(D−Gbout)/Gbin」のように設定するターボ分子ポンプ。
    ただし、Sは前記ブレードの最外周から任意の距離におけるブレード間の距離、Soutは前記ブレードの最外周におけるブレード間の距離、Sinはブレード最内周におけるブレード間の距離、Sbは前記所定半径方向距離におけるブレード間の距離である。
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