JPWO2009078216A1 - 誘導電動機制御装置及びその電動機定数測定演算方法 - Google Patents

誘導電動機制御装置及びその電動機定数測定演算方法 Download PDF

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Abstract

電圧と電流の位相差を用いず、電圧と電流の振幅値のみで、漏れインダクタンス及び一次抵抗と二次抵抗の和を、高精度に測定できるようにする。電動機の停止状態で、交番磁束が発生するように、予め設定された異なる2つの周波数の正弦波電圧を個別に与える電圧指令演算部(14)と、その際のそれぞれの周波数における電圧振幅値及び電流振幅値を用いて2つのインピーダンス値を求めるインピーダンス演算部(16)と、2つの周波数の差と2つのインピーダンス値の差を用いて第1の漏れインダクタンス値を求め、前記2つの周波数のうち一方の周波数で求めたインピーダンス値を用いて第2の漏れインダクタンス値を求め、第1及び第2の漏れインダクタンス値を用いて漏れインダクタンス値を測定演算する定数演算部(17)を備える。

Description

本発明は、誘導電動機制御装置及びそれを駆動する制御装置を用いた電動機定数の測定演算方法に関する。
従来の誘導電動機定数の測定演算は、電圧指令と出力電流の各大きさ及び位相差を測定し、各大きさから演算したインピーダンスを元に、位相差を用いて抵抗成分とインダクタンス成分に分離し、一次抵抗と二次抵抗の和及び漏れインダクタンスを求めている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の技術によれば、q軸電圧指令vq_ref及びd軸電圧指令vd_refを用いて電圧指令の大きさv_ref及び電圧位相θvを演算し、この電圧位相θvに磁束位相θfphiを加算して三相交流座標における電圧位相を演算する。さらに、出力電流を検出して、iq_fb及びid_fbに変換し、大きさi_fbを演算する。そして、電圧指令値、電流検出値の平均値及び電圧指令と電流検出値の位相差を演算し、誘導電動機の電動機定数を演算する。
また、電動機に電圧を供給する駆動装置の半導体変換素子のオン電圧降下値を用いて、電圧の大きさ及びと上記位相差を補正しているものもある(例えば、特許文献2参照)。
このようにして、電圧指令と出力電流の大きさからインピーダンスを演算し、位相差を用いて抵抗成分とインダクタンス成分を分離し、電動機定数を求めるのである。
特開2002−22813号公報 特許3959617号公報
従来の誘導電動機の電動機定数測定演算方法では、抵抗成分と漏れインダクタンス成分の分離に電圧指令と出力電流の位相差を用いるので、位相差の検出演算が必要であり、演算処理が増加するという問題があった。また、位相差の検出誤差は、特に抵抗成分の測定精度に大きく影響するので精度よく位相差を演算することが要求され、精度よく演算するために、さらに演算処理が複雑になったり、電力変換素子のオン電圧情報を必要としたりするというような問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、電圧と電流の位相差を用いず、電圧と電流の振幅値のみで、漏れインダクタンス及び一次抵抗と二次抵抗の和を、高精度に測定できる誘導電動機の制御装置及びその電動機定数測定演算方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、出力電圧の大きさ、周波数および位相の制御が可能な電力変換器と、前記電力変換器を介して供給される誘導電動機の各相に流れる出力電流を検出する電流検出器と、前記電動機に出力する電圧の電圧振幅値及び前記出力電流により演算された電流振幅値を用いて前記電動機の電気定数を測定演算する電動機定数演算器とを備え、前記電動機定数演算器は、前記電動機の停止状態で、交番磁束が発生するように、予め設定された異なる2つの周波数の正弦波電圧を個別に与える電圧指令演算部と、その際のそれぞれの周波数における前記電圧振幅値及び前記電流振幅値を用いて2つのインピーダンス値を求めるインピーダンス演算部とを備え、前記2つの周波数の差と前記2つのインピーダンス値の差を用いて第1の漏れインダクタンス値を求め、前記2つの周波数のうち一方の周波数で求めた前記インピーダンス値を用いて第2の漏れインダクタンス値を求め、前記第1及び第2の漏れインダクタンス値を用いて、前記電動機の漏れインダクタンス値を測定演算するものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動機定数演算器は、前記測定演算した電動機の漏れインダクタンス値及び前記2つの周波数のうち一方の周波数で求めた前記インピーダンス値を用いて前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を演算するようにしたものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電動機定数演算器は、前記2つの周波数をfa、fb、前記2つのインピーダンス値をZa、Zb、及び前記電動機の漏れインダクタンス値をLとし、前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を


あるいは、


で求めるようにしたものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の電動機定数演算器は、前記測定演算した電動機の漏れインダクタンス値及び前記2つのインピーダンス値を用いて、前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を2つ演算し、前記2つの一次抵抗値と二次抵抗値の和を前記2つの周波数とは異なる第3の周波数における値に直線近似して前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を演算するようにしたものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の電動機定数演算器は、前記電動機定数演算器は、前記2つの周波数をfa、fbとし、前記第3の周波数を(fa・fb)/(fa+fb)としたものである。
上記問題を解決するため、本発明は、次のようにしたのである。
請求項6に記載の発明は、誘導電動機制御装置の電動機定数測定演算方法において、出力電圧の大きさ、周波数および位相の制御が可能な電力変換器を介して電圧が供給される誘導電動機が回転停止した状態で、前記電動機に交番磁束が発生するように、予め設定された異なる2つの周波数の正弦波電圧を個別に与えるステップと、その際のそれぞれの周波数における前記電動機の各相に流れる出力電流により演算された電流振幅値及び前記電動機への供給電圧の電圧振幅値を用いて2つのインピーダンス値を求めるステップと、前記2つの周波数の差と前記2つのインピーダンス値の差を用いて第1の漏れインダクタンス値を求めるステップと、前記2つの周波数のうち一方の周波数で求めた前記インピーダンス値を用いて第2の漏れインダクタンス値を求めるステップと、前記第1及び第2の漏れインダクタンス値を用いて、前記電動機の漏れインダクタンス値を測定演算するステップとを備えたものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のステップに加え、前記測定演算した電動機の漏れインダクタンス値及び前記2つの周波数のうち一方の周波数で求めた前記インピーダンス値を用いて、前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を演算するステップを行うようにしたのである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を演算するステップでは、前記2つの周波数をfa、fb、前記2つのインピーダンス値をZa、Zb、及び前記電動機の漏れインダクタンス値をLとし、前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を


あるいは、


で求めるようにしたものである。
また、請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を演算するステップは、前記測定演算した電動機の漏れインダクタンス値及び前記2つのインピーダンス値を用いて、前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を2つ演算するステップと、前記2つの一次抵抗値と二次抵抗値の和を前記2つの周波数とは異なる第3の周波数における値に直線近似して演算するするステップとからなるようにしたものである。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の前記第3の周波数における値に直線近似して演算するするステップでは、前記2つの周波数をfa、fbとし、前記第3の周波数を(fa・fb)/(fa+fb)とするようにしたものである。
本件記載の発明によると、測定したインピーダンスの大きさだけから漏れインダクタンス及び一次抵抗と二次抵抗の和を求めることができ、電圧と電流の位相差の演算処理を軽減できるとともに位相差の検出誤差の影響を受けずに、測定精度を高めることができる。
本発明の第1実施例を示す誘導電動機制御装置のブロック図 本発明の要部である電動機定数演算器1の構成図 誘導電動機のT−1型等価回路 一次抵抗と二次抵抗の和および漏れインダクタンス測定時の誘導電動機の等価回路 第2実施例の測定手順を示すフローチャート
符号の説明
1 電動機定数演算器
2 ベクトル演算器
3 電力変換器
4 誘導電動機
5、6電流検出器
11 座標変換部
12 電流振幅演算部
13 電流平均値演算部
14 電圧指令演算部
15 電圧平均値演算部
16 インピーダンス演算部
17 定数演算部
以下、本発明の方法の具体的実施例について、図に基づいて説明する。
図1は、電動機制御装置において本発明の方法の適用に関わる部分の構成を示したものである。電動機定数演算器1は、電動機定数測定用の電圧指令を作成し、ベクトル演算器2に指令を与えると共に、この電圧指令及びU相に設けられた電流検出器5およびV相に設けられた電流検出器6で検出した出力電流iu、ivを用いて電動機定数を演算する。この具体的処理については後述する。ベクトル演算器2は、電圧指令の大きさv_refと電圧出力位相θvを基にU、V、Wの各相の電圧指令に変換する。電力変換器3は、入力された各相の電圧指令に基づき、PWM制御により、図示していない直流電圧を三相交流電圧に変換し、負荷である誘導電動機4に印加する。
図2は、本発明の要部である電動機定数演算器1の構成図である。以下、電動機定数演算器1の動作を、図2を用いて説明する。
座標変換部11は、(1)、(2)式を用いて、電流検出器5、6で検出した出力電流iu、ivを二相交流電流iα、iβに変換する。


なお、(2)式における(2/3)は、変換前後で振幅の大きさを等しくするための係数であり、相順がU、V、Wのときを正転とし、電圧出力位相θv=0(rad)のときにU相が最大となる座標系とし、三相二相変換によるα相はU相に一致するとしている。
まず、測定した電圧と電流からインピーダンスを求める処理について説明する。
電流振幅演算部12は、(3)式を用いて、出力電流検出値i_fbの大きさを計算する。
i_fb=√(iα+iβ) ・・・(3)
電流平均値演算部13は、出力電流検出値i_fbの平均値を演算し、その値を電流平均値i_detとする。この演算は、出力電流検出値i_fbの絶対値をとり、ローパスフィルタを使って平均化して求める。
なお、電流平均値i_detの演算において、平均値に代えて実効値を演算することでも本発明を実施することは可能であるが、その場合は、出力電流検出値i_fbを平方した後、ローパスフィルタを使って平均化した後に、その平方根を求めるようにする。
電圧指令演算部14は、(4)式を用いて、電圧指令の振幅v_refを演算し、任意の固定値であるθvとともにベクトル演算器2に出力する。
v_ref=Vamp・sin(2・π・fh・t) ・・・(4)
なお、Vampは可変値であり、印加の最初は零もしくは小さめの値とし、次第に大きくして、電流検出値が所定のレベルになるようにし、印加の最初に過大電流が流れないようにする。fhは測定条件の周波数である。
ここでは、電圧指令の振幅v_refは一相あたりの電圧として表記し扱っているが、ベクトル演算器2の構成に応じて線間電圧として扱うようにする。
電圧平均値演算部15は、電圧指令v_refの平均値v_detを演算する。その演算方法は、電流平均値演算部13と同様であるのでここでは、その説明は省略する。なお、電流平均値演算部13において、電流検出値i_detを実効値で求めた場合は、電圧平均値演算部15においても、同様な演算方法で実効値を演算するようにする。
インピーダンス演算部16は、電圧平均値v_detと電流平均値i_detからインピーダンスを求める。このとき、異なる電流値2点のデータを(5)式に代入して、その2点間の傾きからインピーダンスZを求める。
Z =(Ve_a−Ve_b)/(Ie_a−Ie_b) ・・・(5)
なお、Ve_aは出力電流の大きさを所定値1(Ie_a)で通電した際の電圧指令の平均値、Ve_bは出力電流の大きさを所定値2(Ie_b)で通電した際の電圧指令の平均値である。
このように、2点間の傾きからインピーダンスZを求めることにより、電力変換素子のオン電圧降下のように電圧指令にオフセット誤差として含まれるような要素を取り除くことができる。
なお、処理時間を優先させ、電流値1点だけのデータで求めることも可能である。
また、(4)式における周波数fhの値は、後述のように相互インダクタンスMを無視するためには高い周波数、表皮効果の影響を考慮すると低い周波数が望ましいので、両者のトレードオフで決定されるが、目安としてモータの基底(定格)周波数の10分の1以上からモータの基底(定格)周波数の範囲とすればよい。
なお、ここでの説明は電圧指令値を用いているが、誘導電動機を駆動する装置に電圧検出器が備わっている場合は、電圧検出値を用いてもよい。
次に、定数演算部17の動作説明の前に、まず、本発明で測定する誘導電動機の電動機定数について説明する。
図3は本実施形態で誘導電動機の電動機定数を求めるのに使用した誘導電動機のT−1型等価回路である。図において、v_refは印加される電圧、I1は電動機の一次電流、R1は電動機の一次抵抗、R2は電動機の二次抵抗、Lは電動機の漏れインダクタンス、Mは電動機の相互インダクタンスである。
図4は印加する電圧の周波数fhを高くした場合の誘導電動機のT−1型等価回路であり、漏れインダクタンスおよび二次抵抗を測定する条件における電動機の一相当たりの等価回路となる。印加する電圧の周波数fhを高くしているので、相互インダクタスMのインピーダンス(2・π・fh・M)がR2に比較して大きくなるので、Mに流れる電流を無視することが可能となる。
図4で示される誘導電動機のT−1型等価回路のインピーダンスZは、(6)式で示される。


次に、定数演算部17のインピーダンス演算部16で求めたインピーダンスを用い、下記のようにしてインダクタンスおよび一次抵抗と二次抵抗の和を求める動作について説明する。
まず、インピーダンス演算部16で求めたインピーダンスには、周波数faにおけるインピーダンスZa、周波数fbにおけるインピーダンスZbがあり、これらを(7)、(8)式に代入し、漏れインダクタンスL1、L2を求める。
L1=(Za−Zb)/{2・π・(fa-fb)} ・・・(7)
L2=Zb/(2・π・fb) ・・・(8)
なお、インピーダンスZは周波数にほぼ比例するので、漏れインダクタンスL1、L2は、漏れインダクタンスL分に対するR1とR2の和の影響は小さいとして無視している。
次に、(7)、(8)式で求めた漏れインダクタンスL1、L2を、(9)式に代入して両者を平均し、図3、4で示した誘導電動機の漏れインダクタンスLの値を求める。
L=(L1+L2)/2 ・・・(9)
次に、(9)式で求めた漏れインダクタンスLの値を、(10)、(11)式を用いて、周波数faにおける一次抵抗R1と二次抵抗R2の和Ra、周波数fbにおける一次抵抗R1と二次抵抗R2の和Rbを求める。


次に、(12)式を用いて求まる周波数fにおける、一次抵抗R1と二次抵抗R2の和Rを(13)式を用いて補間近似し、図3、4で示した誘導電動機の一次抵抗R1と二次抵抗R2の和Rとする。
f=(fa・fb)/(fa+fb) ・・・(12)


なお、(12)、(13)式で補間近似することで一次抵抗R1と二次抵抗R2の和Rを周波数に依存する誤差要因を排除できるかの説明は特開2003−339198号公報に記載されているので、ここでは省略する。
このようにして、図3、4で示した誘導電動機の漏れインダクタンスL及び一次抵抗R1と二次抵抗R2の和Rを求めることができる。
図5は、上記の説明を実際に測定する場合の手順を示すフローチャートである。この図を用いて本発明の方法を順を追って説明する。
はじめに、S100で、周波数30Hzでモータ定格電流の50%を通電し、電圧指令値V30_050と電流検出値I30_050を測定する。
次に、S101で、周波数60Hzでモータ定格電流の50%を通電し、電圧指令値V60_050と電流検出値I60_050を測定する。
次に、S102で、周波数30Hzでモータ定格電流の100%を通電し、電圧指令値V30_100及び電流検出値I30_100を測定する。
次に、S103で、周波数30Hzでモータ定格電流の100%を通電し、電圧指令値V60_100と電流検出値I60_100を測定する。
次に、S104で、S100〜S103で測定したデータと上記(5)式を用い、fa(30Hz)、fb(60Hz)でのインピーダンスを、それぞれZ30、Z60として求める。
Z30=(V30_100-V30_050)/(I30_100-I30_050)
Z60=(V60_100-V60_050)/(I60_100-I60_050)
次に、S105で、S104で演算したインピーダンスZ30、Z60と上記(7)式を用いて、漏れインダクタンスL1を求める。
L1=(Z60-Z30)/{2・π・(60-30)}
次に、S106で、S104で演算したインピーダンスZ60と上記(8)式を用いて、漏れインダクタンスL2を求める。
L2=Z60/(2・π・60)
次に、S107で、S104、S105で演算したL1、L2と上記(9)式を用いて、誘導電動機の漏れインダクタンスLを求め、漏れインダクタンスの測定結果とする。
L=(L1+L2)/2
次に、S108で、S104で演算したZ30、S107で演算したLと上記(10)式を用いて、周波数fa(30Hz)における一次抵抗R1と二次抵抗R2の和Raを求める。


次に、S109で、S104で演算したZ60、S107で演算したLと上記(11)式を用いて、周波数fb(60Hz)における一次抵抗R1と二次抵抗R2の和Rbを求める。


次に、S110で、S108で演算したRa、S109で演算したRbと上記(12)、(13)式を用いて、周波数f(20Hz)における一次抵抗R1と二次抵抗R2の和Rを求め、誘導電動機の一次抵抗R1と二次抵抗R2の和Rの測定結果とする。
f=(30・60)/(30+60)=20


このようにして、誘導電動機の漏れインダクタンスL及び一次抵抗R1と二次抵抗R2の和Rを演算することができる。
次に、諸元がR1=0.999(Ω)、R2=0.756(Ω)、L=9.14(mH)、定格周波数は60Hzである誘導電動機に上記方法を適用した場合の数値例を示す。
fa=30Hz、fb=60Hzでの2点のデータを例として説明する。
30HzにおけるインピーダンスZ30は2.464(Ω)、60HzにおけるインピーダンスZ60は3.880(Ω)であり、上記(7)式による漏れインダクタンスL1は、L1=(3.880-2.464)/{2・π・(60-30)}=0.00751(H)=7.51(mH)となる。
60Hzにおける上記(8)式によるインピーダンスZ60から求まる漏れインダクタンスをL2はL2=3.880/(2・π・60)=0.01029(H)=10.29(mH)となる。
L1はR1とR2の影響が含まれる分小さめとなり、L2はR1とR2の影響が含まれる分大きめの値となり、両者の平均を取ることで真値にほぼ一致した漏れインダクタンスLの値(7.51+10.29)/2=8.90(mH)が求まる。
このLの値を上記(10)、(11)式に代入して求めたR1とR2の和は、下記のように30Hzにおける値は1.805(Ω)、60Hzにおける値は1.949(Ω)となる。


次に、上記(12)、(13)式を用いて20Hzに補間近似するとR=1.757(Ω)が求まる。また、一次抵抗と二次抵抗の和の真値は0.998+0.756=1.754(Ω)であり、上記計算値とほぼ一致する。
このように、電圧と電流の位相差を用いずにインピーダンスだけから漏れインダクタンスをと一次抵抗と二次抵抗の和を測定するので、位相差を求める処理が軽減できると共に、位相差の検出誤差の影響を受けずに、漏れインダクタンスおよび一次抵抗と二次抵抗の和精度よく求めることができるのである。
誘導電動機の構造によっては、例えば表皮効果の影響により周波数が高くなる程インピーダンスが大きく求められるような場合は、補間近似する際の周波数を測定条件に近い周波数としたり、補間近似の上記(13)式の傾き部分に誘導電動機の構造に応じた係数を乗じるなどしたりして、本発明を適用することができる。
誘導電動機を駆動する産業用機械全般の制御装置に適用できる。

Claims (10)

  1. 出力電圧の大きさ、周波数および位相の制御が可能な電力変換器と、前記電力変換器を介して供給される誘導電動機の各相に流れる出力電流を検出する電流検出器と、前記電動機に出力する電圧の電圧振幅値及び前記出力電流により演算された電流振幅値を用いて前記電動機の電気定数を測定演算する電動機定数演算器とを備え、
    前記電動機定数演算器は、前記電動機の停止状態で、交番磁束が発生するように、予め設定された異なる2つの周波数の正弦波電圧を個別に与える電圧指令演算部と、
    その際のそれぞれの周波数における前記電圧振幅値及び前記電流振幅値を用いて2つのインピーダンス値を求めるインピーダンス演算部とを備え、
    前記2つの周波数の差と前記2つのインピーダンス値の差を用いて第1の漏れインダクタンス値を求め、前記2つの周波数のうち一方の周波数で求めた前記インピーダンス値を用いて第2の漏れインダクタンス値を求め、前記第1及び第2の漏れインダクタンス値を用いて、前記電動機の漏れインダクタンス値を測定演算することを特徴とする誘導電動機制御装置。
  2. 前記電動機定数演算器は、前記測定演算した電動機の漏れインダクタンス値及び前記2つの周波数のうち一方の周波数で求めた前記インピーダンス値を用いて前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を演算することを特徴とする請求項1に記載の誘導電動機制御装置。
  3. 前記電動機定数演算器は、前記2つの周波数をfa、fb、前記2つのインピーダンス値をZa、Zb、及び前記電動機の漏れインダクタンス値をLとし、前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を



    あるいは、



    で求めることを特徴とする請求項2に記載の誘導電動機制御装置。
  4. 前記電動機定数演算器は、前記測定演算した電動機の漏れインダクタンス値及び前記2つのインピーダンス値を用いて、前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を2つ演算し、前記2つの一次抵抗値と二次抵抗値の和を前記2つの周波数とは異なる第3の周波数における値に直線近似して前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を演算することを特徴とする請求項2に記載の誘導電動機制御装置。
  5. 前記電動機定数演算器は、前記2つの周波数をfa、fbとし、前記第3の周波数を(fa・fb)/(fa+fb)とすることを特徴とする請求項4に記載の誘導電動機制御装置。
  6. 出力電圧の大きさ、周波数および位相の制御が可能な電力変換器を介して電圧が供給される誘導電動機が回転停止した状態で、前記電動機に交番磁束が発生するように、予め設定された異なる2つの周波数の正弦波電圧を個別に与えるステップと、
    その際のそれぞれの周波数における前記電動機の各相に流れる出力電流により演算された電流振幅値及び前記電動機への供給電圧の電圧振幅値を用いて2つのインピーダンス値を求めるステップと、
    前記2つの周波数の差と前記2つのインピーダンス値の差を用いて第1の漏れインダクタンス値を求めるステップと、
    前記2つの周波数のうち一方の周波数で求めた前記インピーダンス値を用いて第2の漏れインダクタンス値を求めるステップと、
    前記第1及び第2の漏れインダクタンス値を用いて、前記電動機の漏れインダクタンス値を測定演算するステップと、からなる
    ことを特徴とする誘導電動機制御装置の電動機定数測定演算方法。
  7. 請求項6に記載のステップに加え、前記測定演算した電動機の漏れインダクタンス値及び前記2つの周波数のうち一方の周波数で求めた前記インピーダンス値を用いて、前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を演算するステップを行うことを特徴とする誘導電動機制御装置の電動機定数測定演算方法。
  8. 前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を演算するステップでは、前記2つの周波数をfa、fb、前記2つのインピーダンス値をZa、Zb、及び前記電動機の漏れインダクタンス値をLとし、前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を



    あるいは、



    で求めることを特徴とする請求項7に記載の誘導電動機制御装置の電動機定数測定演算方法。
  9. 前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を演算するステップは、前記測定演算した電動機の漏れインダクタンス値及び前記2つのインピーダンス値を用いて、前記電動機の一次抵抗値と二次抵抗値の和を2つ演算するステップと、
    前記2つの一次抵抗値と二次抵抗値の和を前記2つの周波数とは異なる第3の周波数における値に直線近似して演算するするステップと、からなることを特徴とする請求項7に記載の誘導電動機制御装置の電動機定数測定演算方法。
  10. 前記第3の周波数における値に直線近似して演算するするステップでは、前記2つの周波数をfa、fbとし、前記第3の周波数を(fa・fb)/(fa+fb)とすることを特徴とする請求項9に記載の誘導電動機制御装置の電動機定数測定演算方法。
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