JPWO2009057695A1 - 遺伝子解析による腺腫又はがんの検出方法 - Google Patents
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Abstract
Description
大部分の直腸結腸がんは、はじめは小さな良性腺腫から、悪性腫瘍へと数十年かけてゆっくりと進行するため、早期に発見されれば外科的処置が有効であり、完治可能となる。
良性腺腫であれば、低侵襲な内視鏡的切除も可能であり、悪性腫瘍であっても早期であれば内視鏡的切除が可能、さらには進行がんでも外科的処置が多くの場合有効である。この緩やかな進行のために、予防および介入の機会が多くある。したがって、結腸直腸腺腫・腫瘍は早期の検出、除去によって罹患率と死亡率を下げることができる。
一方、上記(2)の方法では、核酸試料の量的な判断基準しかなく、質的判断は考慮されていない。そのため、核酸の品質が悪い(分解、断片化が生じている)、試薬の品質が悪い等の何らかの質的問題が生じた場合、偽陰性・偽陽性が生じることになるという課題が残っていた。
本発明は、特に糞便試料について生物学的マーカーの遺伝子解析を行い、腺腫・がんの早期検出を可能にする方法において、より信頼性の高い結果を得る方法を提供することを目的とする。
(1)被験者から採取した体液試料又は排泄物試料中に含まれる、少なくとも一のハウスキーピング遺伝子又はその発現産物を構成する配列の量を測定して、試料中の当該配列の濃度を算出する工程を含む、腺腫又はがんの検出方法。
(2)(i)被験者から採取した体液試料又は排泄物試料を、核酸又は蛋白質の抽出処理にかける工程;及び、(ii)抽出された核酸又は蛋白質の中の、少なくとも一のハウスキーピング遺伝子又はその発現産物を構成する配列の量を測定して、当該試料中の当該配列の濃度を算出する工程;を含む、腺腫又はがんの検出方法。
(4)前記工程(i)と(ii)との間に、(b)前記工程(i)で抽出されるRNA中の、少なくとも一のハウスキーピング遺伝子由来のものをcDNA化する工程;を更に含み、前記工程(ii)において当該cDNAを定量する、上記(2)に記載の腺腫又はがんの検出方法。
(5)前記体液試料が、唾液、喀痰、鼻水、涙液、胃液、胆汁、膵液、汗、脳脊髄液、膿、胸水、心嚢水、乳、膣分泌液、精液、腹水、羊水、リンパ液、又は血液のいずれかであり、前記排泄物試料が、糞便又は尿である、上記(1)又は(2)に記載の腺腫又はがんの検出方法。
(6)前記ハウスキーピング遺伝子が2種類以上であり、それら又はそれらの発現産物を構成する配列の量を複数同時に測定する、上記(1)又は(2)に記載の腺腫又はがんの検出方法。
(8)前記排泄物試料が糞便であり、前記ハウスキーピング遺伝子がβ2ミクログロブリンである上記(1)又は(2)に記載の腺腫又はがんの検出方法。
(A)被験者から採取した糞便中に含まれるRNAを抽出し、RNA溶液として精製する工程;
(B)前記工程(A)において得られたRNA溶液中の標的遺伝子由来RNAの量を測定する工程;
(C)前記工程(B)において得られた標的遺伝子由来RNAの量と、予め設定された閾値とを比較し、前記被験者が腺腫又はがんに罹患しているか否かを判定する工程;
(D)前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの、精製度、分解度、濃度、及び標準遺伝子由来RNAの量からなる群より選択される1以上を測定する工程;
(E)前記工程(D)において得られた値に基づき、前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの信頼性を判断する工程;
(F)前記工程(E)において、前記RNAの信頼性があると判断した場合には、前記工程(C)における判定が信頼できると判断し、前記RNAの信頼性がないと判断した場合には、前記工程(C)における判定が信頼できないと判断する工程。
(11)前記工程(B)、(C)、(D)及び(E)が、工程(D)(E)(B)(C)の順に行うものであり、前記工程(B)が下記工程(B1)であり、前記工程(C)が下記工程(C1)であることを特徴とする前記(10)記載の腺腫又はがんの検査方法:
(B1)前記工程(E)において、前記RNAの信頼性がないと判断した場合には検査を終了し、前記RNAの信頼性があると判断した場合には、前記工程(A)において得られたRNA溶液中の標的遺伝子由来RNAの量を測定する工程;
(C1)前記工程(B1)において得られた標的遺伝子由来RNAの量と、予め設定された閾値とを比較し、前記被験者が腺腫又はがんに罹患しているか否かを判定する工程。
(12)前記工程(B)、(C)、(D)及び(E)が、工程(B)(D)(E)(C)の順に行うものであり、前記工程(D)が下記工程(D2)であり、前記工程(E)が下記工程(E2)であり、前記工程(C)が下記工程(C2)であることを特徴とする前記(10)記載の腺腫又はがんの検査方法:
(D2)前記工程(B)の後、前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの、精製度、分解度、濃度、及び標準遺伝子由来RNAの量からなる群より選択される1以上を測定する工程;
(E2)前記工程(D2)において得られた値に基づき、前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの信頼性を判断する工程;
(C2)前記工程(E2)において、前記RNAの信頼性がないと判断した場合には検査を終了し、前記RNAの信頼性があると判断した場合には、前記工程(B)において得られた標的遺伝子由来RNAの量と、予め設定された閾値とを比較し、前記被験者が腺腫又はがんに罹患しているか否かを判定する工程。
(A)被験者から採取した糞便中に含まれるRNAを抽出し、RNA溶液として精製する工程;
(B’)前記工程(A)において得られたRNA溶液中の標的遺伝子由来RNAの量及び標準遺伝子由来RNAの量を測定する工程;
(C’)前記工程(B’)において得られた標的遺伝子由来RNAの量を標準遺伝子由来RNAの量で除した値が、予め設定された閾値よりも大きい場合には前記被験者が腺腫又はがんに罹患していると判定し、予め設定された閾値よりも小さい場合には前記被験者は腺腫又はがんに罹患していないと判定する工程;
(D)前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの、精製度、分解度、濃度、及び標準遺伝子由来RNAの量からなる群より選択される1以上を測定する工程;
(E)前記工程(D)において得られた値に基づき、前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの信頼性を判断する工程;
(G’)前記工程(E)において、前記RNAの信頼性があると判断した場合には、前記工程(C’)における判定が信頼できると判断し、前記RNAの信頼性がないと判断した場合には、前記工程(C’)における判定が信頼できないと判断する工程。
(15)前記260/230nm吸光度比又は前記260/280nm吸光度比が1.0未満又は2.5超である場合に、前記工程(A)において得られたRNAの信頼性がないと判断することを特徴とする前記(14)記載の腺腫又はがんの検査方法。
(16)RNAの分解度の測定が、前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの、23SリボソーマルRNAのフラグメント量を16SリボソーマルRNAのフラグメント量で除した値(23S rRNA/16S rRNA比)を測定するものであることを特徴とする前記(10)〜(15)のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
(17)前記23S rRNA/16S rRNA比が1.6未満又は2.5超である場合に、前記工程(A)において得られたRNAの信頼性がないと判断することを特徴とする前記(16)記載の腺腫又はがんの検査方法。
(18)前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの濃度が10ng/μL未満である場合に、前記工程(A)において得られたRNAの信頼性がないと判断することを特徴とする前記(10)〜(17)のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
(19)前記標準遺伝子由来RNAの量が予め設定された閾値よりも少ない場合に、前記工程(A)において得られたRNAの信頼性がないと判断することを特徴とする前記(10)〜(18)のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
(21)前記標的遺伝子由来RNAの量の測定を、前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAから逆転写反応により得られたcDNAを鋳型として核酸増幅をすることによって行うことを特徴とする前記(10)〜(19)のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
(22)前記標的遺伝子由来RNAの量の測定を、前記工程(A)において得られたRNA溶液をノーマライズした後に逆転写反応を行い、得られたcDNAを鋳型として核酸増幅をすることによって行うことを特徴とする前記(10)〜(19)のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
(23)前記工程(B’)における標的遺伝子由来RNAの量及び標準遺伝子由来RNAの量の測定を、マルチプレックスPCRを用いて行うことを特徴とする前記(13)記載の腺腫又はがんの検査方法。
(24)前記標準遺伝子が、ハウスキーピング遺伝子又は上皮細胞特異的遺伝子であることを特徴とする前記(10)〜(23)のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
(25)前記上皮細胞特異的遺伝子が、癌胎児抗原遺伝子、細胞接着因子遺伝子、ムチン遺伝子、及びサイトケラチン遺伝子からなる群より選択される遺伝子であることを特徴とする前記(24)記載の腺腫又はがんの検査方法。
(26)前記標的遺伝子が、COX2(Cyclooxygenase 2)、MMP7(matrix metallopeptidase7)、及びSNAILからなる群より選択される遺伝子であることを特徴とする前記(10)〜(25)のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
(27)前記前記標準遺伝子が、グリセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH:glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase)、18S リボソームRNA、28S リボソームRNA、βアクチン、β2ミクログロブリン、ヒポキサンチンホスホリボシル・トランスフェラーゼ1、リボソーム蛋白質ラージP0、ペプチジルプロピル・イソメラーゼA(シクロスポリンA)、チトクロームC、ホスホグリセレート・キナーゼ1、β-グルクロニダーゼ、TATAボックス結合因子、トランスフェリン受容体、HLA-A0201重鎖、リボソームタンパク質L19、αチューブリン、βチューブリン、γチューブリン、ATPシンセターゼ、翻訳伸長因子1ガンマ(EEF1G:eukaryotic translation elongation factor 1 gamma)、コハク酸デヒドロゲナーゼ複合体(SDHA:succinate dehydrogenase complex)、アミノレブリン酸シンターゼ1(ALAS:aminolevulinic acid synthase 1)、ADP-リボシル化因子6(ADP-ribosylation factor 6)、エンドヌクレアーゼG(ENDOG:endonuclease G)、ペルオキシソーム形成因子(PEX:peroxisomal biogenesis factor)、CEA(Carcinoembryonic antigen)、epithelial cell adhesion molecule(EpCAM)、mutin2(MUC2)、mutin3(MUC3)、mutin4(MUC4)、keratin 7(CK7)、keratin 19(CK19)、及びkeratin 20(CK20)からなる群より選択される遺伝子であることを特徴とする前記(24)記載の腺腫又はがんの検査方法。
次に、このように測定された当該遺伝子又はその発現産物の量を、測定にかけた試料の容量で除し、試料中の当該遺伝子又はその発現産物の濃度を求める。この操作により、複数の試料同士における検出結果の定量的比較を可能にする。
(i)被験者から採取した体液試料又は排泄物試料を、核酸又は蛋白質の抽出処理にかける工程;及び
(ii)抽出された核酸又は蛋白質の中の、少なくとも一のハウスキーピング遺伝子又はその発現産物を構成する配列の量を測定して、当該試料中の当該配列の濃度を算出する工程;を含むことができる。
この上清を核酸精製又はタンパク質精製にかける。核酸精製及びタンパク質精製の方法としては、当該技術分野において知られる方法を利用し、市販される精製キット等を利用することができる。
(a)前記試料を均一化処理にかけ、適宜、0℃以下の温度にて凍結、凍結乾燥、又はアルコール若しくはアルコール溶液で処理する工程;を更に含めることが可能である。これらの処理を含めることにより、同一被験者又は異なる被験者より、異なる時期に採取された試料を入手し、その後に同時に腺腫・がんの検出にかけることが可能になる。
工程(a)において使用するアルコール、アルコール溶液としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、及び2−プロパノール、並びにこれらの少なくとも1種を含む溶液を例としてあげることができる。好ましいアルコールとしては、メタノール及びエタノールを挙げることができる。アルコール溶液を使用する場合、アルコール濃度としては、30%以上、100未満の濃度のものが好ましい。より具体的には70%エタノールを挙げることができる。また、水溶性の有機溶媒も、アルコール、アルコール溶液と同等の効果を有する限り、本発明において利用することが可能である。
(b)前記工程(i)で抽出されるRNA中の、少なくとも一のハウスキーピング遺伝子由来のものをcDNA化する工程;を更に含み、
前記工程(ii)において当該cDNAを定量することにより、cDNAの検出による腺腫・がんの検出を行うことが可能になる。
工程(b)においては、当該技術分野に知られる方法及び市販されるキット(RT-PCR用キット等)を利用することができる。
(iii)抽出された核酸又は蛋白質の中の、少なくとも一の腫瘍遺伝子又はその発現産物を構成する配列の量を測定して、試料中の当該配列の濃度を算出する工程;及び
(iv)工程(ii)において算出されたハウスキーピング遺伝子又はその発現産物を構成する配列の濃度に基づき、工程(iii)において算出された腫瘍遺伝子又はその発現産物を構成する配列の濃度を補正する工程;を含んでいてもよい。
具体的には、本発明の腺腫又はがんの検査方法は、被験者から採取された糞便から抽出・精製したRNA中の標的遺伝子由来RNAを検出し、その量を測定することにより、該被験者が腺腫又はがんに罹患しているか否かを検査する方法であって、用いられるRNAの品質や量(濃度)をチェックして、該RNAの信頼性を判断し、該RNAの信頼性がある場合には、検査結果が信頼できると判断し、該RNAの信頼性がない場合には、検査結果が信頼できないと判断する方法である。
また、本発明において標的遺伝子とは、腺腫又はがんのマーカー遺伝子である。ここで、「腺腫又はがんのマーカー遺伝子」とは、糞便中の該遺伝子の発現の有無やその発現量の多寡を解析することにより、被験者が腺腫又はがんに罹患しているか否かを判定することが可能な遺伝子であれば、特に限定されるものではなく、腺腫やがんの種類等を考慮して、適宜決定することができる。本発明における標的遺伝子としては、腺腫マーカー又はがんマーカーとして公知の遺伝子を用いることができる。このようなマーカー遺伝子は、腺腫やがん細胞において特異的に発現する遺伝子や、細胞の腺腫化やがん化に伴い、塩基の挿入、欠失、置換、重複、逆位、又はスプライシングバリアント(アイソフォーム)等の変異が生ずる遺伝子等が挙げられる。本発明における標的遺伝子としてはCOX2(Cyclooxygenase 2)、MMP7(matrix metallopeptidase7)、及びSNAILからなる群より選択される遺伝子であることが好ましい。
RNAの分解度の測定は、一般的に核酸の分解・断片化を測定する場合に用いられる公知の手法の中から、適宜選択して行うことができる。例えば、RNAの電気泳動によるサイズ分離測定を行うと、それぞれのサイズごとの核酸量がわかるため、RNAの分解度を測定することができる。
糞便検体由来のRNAの品質が良好となるRIN値を求めると、RIN値の範囲は10〜4であった。RIN値が1〜2であるRNAでは、その後の核酸増幅反応等の核酸検出反応がうまくいかず、このため、品質が悪く、得られたRNAは信頼性がないものであった。このため、糞便検体由来RNAの品質確認については、RIN値の閾値は3と設定するのが良い。
(A)被験者から採取した糞便中に含まれるRNAを抽出し、RNA溶液として精製する工程。
(B)前記工程(A)において得られたRNA溶液中の標的遺伝子由来RNAの量を測定する工程。
(C)前記工程(B)において得られた標的遺伝子由来RNAの量と、予め設定された閾値とを比較し、前記被験者が腺腫又はがんに罹患しているか否かを判定する工程。
(D)前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの、精製度、分解度、濃度、及び標準遺伝子由来RNAの量からなる群より選択される1以上を測定する工程。
(E)前記工程(D)において得られた値に基づき、前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの信頼性を判断する工程。
(F)前記工程(E)において、前記RNAの信頼性があると判断した場合には、前記工程(C)における判定が信頼できると判断し、前記RNAの信頼性がないと判断した場合には、前記工程(C)における判定が信頼できないと判断する工程。
以下、工程ごとに説明する。
健常人から糞便を15mlチューブ(FALCON社製)に6g採取し、均一に混合した後、1gずつの6つの試料に分けた。そのうちの1つは後の解析用に−20℃で凍結し、そのまま−20℃で保存した。残りの5つの試料は、サンプリング直後に、1つはそのまま、残り4つには大腸がんの細胞株CCK-81を1ml加え、更にそれぞれにPBSを5ml加えた。これをホモジナイザーで混合して、均一化させた。均一化された試料を4000×gで10分間遠心し、その上清をとり、QIAGEN社製のRNeasyキットを用いてRNAを抽出した。このRNAの一部を用いて、Rnaseフリー水21.5μl、2×Taqman Universal PCR Master Mix 25μl;CEA、GAPDH、18SrRNAについての各プライマー・プローブセットをそれぞれ2.5μl(以上、アプライドバイオシステムズ社製)を0.2mlのPCR用チューブにいれて混合した。ここで使用したプローブは、その末端の一方に蛍光物質がついており、もう一方側には消光物質がついているレポータープローブである。この混合物を、95℃/20”―(95℃/3”―60℃/30”)×40の温度条件で、7500Fastシステム(アプライドバイオシステムズ社製)を用いて、リアルタイムに蛍光強度を測定しながら核酸増幅した。コピー数を計算する標準物質として、GAPDH、CEA、18SrRNAのcDNAが入ったプラスミドを使用し、同時に増幅した。
核酸増幅のシグナルが得られた。患者サンプル(がん細胞株を含むサンプル)と健常人サンプル(がん細胞株を含まないサンプル)の蛍光強度の結果をまとめたものを図1に示す。この図で、サンプルNo.1は健常人の便で、No.2から5までは健常人の便に大腸がんの細胞株CCK-81を加えたものである。18SrRNAのデータを中抜きの丸、GAPDHのデータを黒丸、CEAのデータを中抜きの四角で示している。
健常人の便のみ1gの場合には、18SrRNA、GAPDH、CEAのハウスキーピング遺伝子の何れとも検出値が相対値5以下と小さく、一方、がん細胞株を含むサンプルでは検出値が10以上となったため、閾値を相対値10付近で設定することができた。18SrRNA、GAPDHは、CEAよりも良好に検出できた(例えばサンプルNo.5ではCEAより18SrRNA、GAPDHの検出値が高いことがわかる)。このことから、これらのハウスキーピング遺伝子を用いると、閾値10pg/μl・total RNA以上を陽性、当該閾値以下は陰性と判定することができた。これにより、健常人ではハウスキーピング遺伝子を発生させる少量の正常細胞の存在があることがわかり、一方がん細胞株ではハウスキーピング遺伝子を発生させる多量のがん細胞が存在することが実証された。
判定の結果、サンプルNo.1は、18SrRNA、GAPDH、CEAが閾値の10以下であったため、正常と判定され、サンプルNo.2−5は少なくとも1つが閾値の10以上であり、正常サンプルNo.1の2倍以上だったため、がんである可能性があると判定された。
核酸増幅のシグナルが得られた。健常人サンプルと大腸がん患者サンプルの蛍光強度の相対値の結果をまとめたものを図2に示す。この図で、一番左が健常人サンプル(図中「正常」)、残りが各ステージの大腸がん患者サンプルである。18SrRNAのデータを中抜きの丸、GAPDHのデータを黒丸、CEAのデータを中抜きの四角で示している。CEAは大腸がんマーカーとして、18SrRNA、GAPDHはハウスキーピング遺伝子として一般に使用されるものである。
健常人サンプルの場合には、18SrRNA、GAPDHのハウスキーピング遺伝子の何れとも検出値が相対値3以下と小さく、一方、大腸がん患者サンプルでは、いずれのステージにおいても検出値が3以上となったため、閾値を相対値3付近で設定することができた。このことから、今回の試験では、ハウスキーピング遺伝子を用いると、蛍光強度の相対値が閾値3以上の場合を陽性、当該閾値以下の場合は陰性と判定することができるといえた。この閾値は使用するコントロールプラスミドの濃度により変わるので、予め予備実験により閾値を設定しておくことができる。また、18SrRNA、GAPDHは、CEAよりも良好に検出できた(例えば、一番右のステージ IVのサンプルでは、18SrRNA、GAPDHよりCEAの検出値が低いことがわかった)。この結果により、通常状態で排出された糞便中では、健常人ではハウスキーピング遺伝子を発生させる少量の正常細胞の存在があることがわかり、一方がん患者ではハウスキーピング遺伝子を発生させる多量のがん細胞が存在することが確認された。
判定の結果、健常人サンプルは、18SrRNA、GAPDH、CEAが閾値の3以下であったため、検査陰性と判定され、4つの大腸がんサンプル(ステージ I−IV)は、18SrRNA、GAPDH、CEAの少なくとも1つが閾値の3以上であったため、検査陽性と判定された。
核酸増幅のシグナルが得られた。健常人サンプルと腺腫患者サンプルと大腸がん患者サンプルとの蛍光強度の相対値の結果をまとめたものを図3に示す。この図で、左から4つ(図中「正常」)が健常人サンプル、残り7つが腺腫又は大腸がん患者サンプルである。GAPDHのデータを黒丸、CEAのデータを中抜きの四角で示している。
今回の実験では、健常人サンプルの場合には、GAPDHのハウスキーピング遺伝子の何れとも検出値が相対値20以下と小さく、一方、腺腫又は大腸がん患者の糞便サンプルでは検出値が相対値20以上となったため、閾値を相対値20付近で設定することができた。閾値はプラスミドコントロールの濃度によって変わるため、プラスミドコントロールの濃度を一定にした予備実験により閾値を予め設定することができる。GAPDHは、CEAよりも良好に検出できた(例えば、左から5番目の腺腫の検体、左から6,7番目のステージ Iの検体、左から9番目のステージ IIの検体、一番右のステージ IVの検体では、GAPDHよりCEAの検出値が明らかに低いことがわかる。)。このことから、これらのハウスキーピング遺伝子を用いると、CEAより精度よく正常と腺腫及び大腸がんとの区別をすることができるといえた。また、閾値20以上を陽性、当該閾値以下は陰性と判定することができるといえた。
判定の結果、正常(健常人)の4検体は、GAPDHが閾値の20以下であったため、検査陰性と判定され、腺腫サンプル及び大腸がんサンプル(ステージ I−IV)は、GAPDHが閾値の20以上であったため、検査陽性と判定された。
また、実施例3の試験結果から、腺腫及び大腸がんステージ Iよりも、ステージ IIの方が、蛍光強度の相対値が高く、一方、ステージ IIとステージ IVはほぼ同じ範囲の分布であるため、腺腫及びステージ Iと、ステージ II以上との2段階において値が変わる、すなわち、大腸がんの進行度に従って蛍光強度の相対値が上がることが示唆された。
健常人から尿100mlをとり、50mlチューブ(ファルコン社製)に10mlずつ10本にわけた。そのうちの5本は凍結乾燥させた後、4℃で保存した。残り5本のうち、1本には何も加えずそのままとし、その他の4本には膀胱がん細胞株EJ-1を1ml加え、ホモジナイザーで混合して均一化させた。これを4000×gで10分間遠心し、その上清を採取して、これをRneasy キット(QIAGEN社製)を用いてRNAを抽出した。このRNAの一部を用いて、Rnaseフリー水21.5μl、2×Taqman Universal PCR Master Mix 25μl;CEA、GAPDH、18SrRNAについての各プライマー・プローブセットをそれぞれ2.5μl(以上、アプライドバイオシステムズ社製)を0.2mlのPCR用チューブにいれて混合した。ここで使用したプローブは、その末端の一方に蛍光物質がついており、もう一方側には消光物質がついているレポータープローブである。この混合物を、95℃/20”―(95℃/3”―60℃/30”)×40の温度条件で、7500Fastシステム(アプライドバイオシステムズ社製)を用いて、リアルタイムに蛍光強度を測定しながら核酸増幅した。コピー数を計算する標準物質として、GAPDH、CEA、18SrRNAのcDNAが入ったプラスミドを使用し、同時に増幅した。
核酸増幅のシグナルが得られた。患者サンプルと健常人サンプルの蛍光強度の結果をまとめたものを図5に示す。この図で、サンプルNo.1は健常人の尿で、No.2から5までは健常人の尿に膀胱がんの細胞株DJ-1を加えたものである。18SrRNAのデータを中抜きの丸、GAPDHのデータを黒丸、CEAのデータを中抜きの四角示している。
およそ20mlの尿から、健常人では、18SrRNA、GAPDH、CEAともに検出値が相対値5以下と少なく、他のがん細胞株由来のサンプルでは10以上となり、閾値が10pg/μl・total RNA付近で設定できた。このことから、これらのハウスキーピング遺伝子を用いると、閾値10pg/μl・total RNA以上は陽性、閾値以下は陰性と判定することができた。これにより、健常人ではハウスキーピング遺伝子を発生させる少量の正常細胞の存在があることがわかり、一方がん細胞株ではハウスキーピング遺伝子を発生させる多量のがん細胞が存在することが実証された。また、CEAの値より18SrRNA、GAPDHの値が高値であり、CEAより性能がよいことがわかった。
判定の結果、サンプルNo.1は、18SrRNA、GAPDH、CEAが閾値の10以下であったため、正常と判定され、サンプルNo.2〜5は少なくとも1つが閾値の10以上であり、正常検体No.1より2倍以上であったため、がんである可能性があると判定された。
健常人6人及び膀胱がん患者6人の尿を100mlずつ採取し、3000×g、で1分間遠心し、その残渣を得た。この残渣にPBSを10ml加えて沈殿物をほぐした。そこから、全タンパクをタンパク質精製用分取システムPLC-561iマニュアルインジェクター(GLサイエンス社製、7810-15000)にて回収し、SDS−ポリアクリルアミドゲル(Bio rad社製)を使って電気泳動を行い、ニトロセルロース膜をゲルにかぶせて転写したあと、抗GAPDH抗体(シグマ社製、G9545)を使い、さらにHRP標識2次抗体をつかって、染色した。そのデータをもとに、+/−判定をした。
結果を表1に示す。健常人からは、GAPDHタンパク質が検出されなかったが(0/6=0%)、膀胱がん患者からはGAPDHタンパク質が検出された(6/6=100%)。このことから、膀胱がん検査としてハウスキーピング遺伝子が使用可能といえた。
その結果、B2Mコピー数の中央値は、コントロール群で6967、大腸がんで7639であり、統計学的な有意差を認めなかった(p=0.38、Mann−Whitney検定)。コントロール群とステージ III/IVとの比較では、中央値はそれぞれ6967と29272であり、p=0.015と有意差を認めた。ステージ 0 /I/IIとステージ III/IVの大腸がんの比較では、ステージ III/IVで有意にB2Mコピー数が多い結果となった(p=0.004)。また、占拠部位(右半結腸と左半結腸)での比較では、p=0.80と有意差を認めなかった。
ステージ 0/I/IIの初期がんではがん細胞が存在していても剥離細胞の数が少ないため、コントロール群との差が見られなかったと考えられるが、ステージ III/IVの進行がんでは剥離細胞の数が増加し、有意差を認めたものと思われる。
なお、図6はコントロール群と大腸がん患者群のそれぞれのB2Mコピー数を示した図であり、図7は、コントロール群と各ステージの大腸がん患者群のそれぞれのB2Mコピー数を示した図である。各ステージの結果を比較しても、ステージ 0/I/IIの初期がんではコントロール群とほぼ同程度のB2Mコピー数であったが、ステージ III及びIVでは顕著にB2Mコピー数が多くなっていることが確認された。特に大腸がん患者群では、ステージ IIIの群の平均B2Mコピー数が最も多かった。
これらの結果から、糞便中のB2Mの発現量(B2M由来mRNA量)を測定することにより、ステージ III/IVの大腸がん等の進行がんを検出し得ること、すなわち、B2Mが進行がんの腫瘍マーカーそのものとして使用し得ることが明らかである。また、B2Mは、他の腫瘍マーカーと併用することにより、がんの進行度についてより信頼性の高い結果を得ることが期待できることから、腫瘍マーカーの補正にも使用可能である。
COX2コピー数単独による感度は85.7%(78/91)であり、特異度は93.3%(42/45)であった。COX2コピー数をB2Mコピー数で除した値(COX2コピー数/B2Mコピー数)で検出値を補正したところ、補正値による感度は94.5%(86/91)、特異度は95.6%(43/45)となった。補正を行なった場合と行なわなかった場合で、感度・特異度についての有意差検定を行なったところ、感度については有意差が認められ(P=0.047)、補正を行なうことで感度が上昇することがわかった。
CCK−81細胞培養液をいれた試料5本のうちの1本(試料A0)を、採便直後の糞便コントロールとし、速やかに核酸回収操作を行った。残りの試料のうちの2本(試料A1〜2)に、それぞれ10mlのエタノール(糞便試料調製用溶液)を加えて混合し、室温で浸漬させた後、核酸回収操作を行った。残りの2本(試料A3〜4)は、4℃で24時間保存した後、核酸回収操作を行った。また、CCK−81細胞培養液をいれていない試料4本のうちの2本(試料A5〜6)は、それぞれ10mlのエタノールを加えて混合し、室温で浸漬させた後、核酸回収操作を行った。残りの2本(A7〜8)は、4℃で24時間保存した後、核酸回収操作を行った。
これらのRNAを用いて、常法によりRT−PCRを行い、cDNAを得た。このcDNAを1μlと、21.5μlのRNase Free水、25μlの2×Taqman Universal PCR Master Mix、2.5μlの標的遺伝子{COX2(cycloーoxygenaseー2)及びGAPDH(glyceraldehyde 3−phosphate dehydrogenase)}を検出するためのプライマー・プローブセット(以上、アプライドバイオシステムズ社製)を、0.2mlのPCR用チューブにいれて混合した。ここで、これらのプローブは、片側に蛍光物質がラベルされており、反対側には消光物質がラベルされているレポータープローブである。
これらの混合物を、95℃で2分間処理した後、95℃で30秒間、60℃で1分間を40サイクルの反応条件で、7900HTシステム(アプライドバイオシステムズ社製)を用いて、リアルタイムに蛍光強度を測定しながら核酸増幅(PCR)した。コピー数を計算する対照試料(標準物質)として、COX2、GAPDHのcDNAが入ったプラスミドを使用し、同時に増幅した。
一方、CCK−81細胞培養液をいれていない糞便2本(試料A5〜6)については、COX2遺伝子由来核酸量が基準量(10)より少なく、このため検査陰性と判定した。また、図12に示すように、標準遺伝子として用いた発現量が一定であるGAPDH遺伝子由来核酸の量が基準値(1)より多く検出できたことから、当該検査工程は成功しており、信頼性のあるデータがでているといえる。また、別の検査結果の解析方法として、COX2遺伝子由来核酸量をGAPDH遺伝子由来核酸量で除した値(COX2/GAPDH値)をそれぞれ求めた。この値により糞便中の大腸細胞の単位細胞当たりのCOX2遺伝子の発現量を求めることができ、基準値より多かったことから(0.1)、検査陽性と判定できた。
CCK−81細胞を加えた3本(試料B0〜2)のうち、B0はすぐに抽出操作を行った。残りのB1〜B2とCCK−81細胞を加えなかった2本(試料B3〜4)は、一度、−80℃で冷凍凍結した後、遠心分離処理により夾雑物を取り除き、酸性フェノール・グアニジン・クロロホルム溶液を10mL加え、良く混合した後、4000×gで10分間遠心し、上清を分取し、核酸回収操作を行った。なお、これらの試料の核酸回収操作は実施例11と同様にして行った。
これらのRNAの濃度及び総量、2つの吸光度比(精製度)の結果から、試料B0〜B4から抽出・精製されたRNAの品質は良好であり、信頼性があると考えられたため、次の検査工程に移った。
これらのRNAを用いて常法にてRT−PCRを行い、cDNAを得た。このcDNAを1μlと、21.5μlのRNase Free水、25μlの2×Taqman Universal PCR Master Mix、2.5μlの標的遺伝子{IGF−1及びβ2ミクログロブリン(B2M)}を検出するためのプライマー・プローブセット(以上、アプライドバイオシステムズ社製)を、0.2mlのPCR用チューブにいれて混合した。ここで、これらのプローブは、片側に蛍光物質がラベルされており、反対側には消光物質がラベルされているレポータープローブである。
これらの混合物を、95℃で2分間処理した後、95℃で30秒間、60℃で1分間を40サイクルの反応条件で、7900HTシステム(アプライドバイオシステムズ社製)を用いて、リアルタイムに蛍光強度を測定しながら核酸増幅(PCR)した。コピー数を計算する対照試料(標準物質)として、大腸がん(CCK−81)細胞株から分離・抽出したIGF−1遺伝子のcDNAをpCR2.1プラスミド(Invitrogen社製)に結合させたプラスミドを構築し、該プラスミド含有試料(試料C2;濃度1ng/μl)を用いた。試料C2が含有するプラスミドは、試料B0〜4をリアルタイムPCRで核酸増幅する際に、検量線を作成するためのコントロールとして用いた。検量線は、試料C2を1〜10000倍まで1/10ずつ5段階希釈したものを鋳型として同条件でリアルタイムPCRを行って得られた結果を用いて作成した。
Claims (27)
- 被験者から採取した体液試料又は排泄物試料中に含まれる、少なくとも一のハウスキーピング遺伝子又はその発現産物を構成する配列の量を測定して、試料中の当該配列の濃度を算出する工程を含む、腺腫又はがんの検出方法。
- (i)被験者から採取した体液試料又は排泄物試料を、核酸又は蛋白質の抽出処理にかける工程;及び
(ii)抽出された核酸又は蛋白質の中の、少なくとも一のハウスキーピング遺伝子又はその発現産物を構成する配列の量を測定して、当該試料中の当該配列の濃度を算出する工程;を含む、腺腫又はがんの検出方法。 - 前記工程(i)の前に、
(a)前記試料を均一化処理にかけ、適宜、0℃以下の温度にて凍結、凍結乾燥、又はアルコール若しくはアルコール溶液で処理する工程;を更に含む、請求項2に記載の腺腫又はがんの検出方法。 - 前記工程(i)と(ii)との間に、
(b)前記工程(i)で抽出されるRNA中の、少なくとも一のハウスキーピング遺伝子由来のものをcDNA化する工程;を更に含み、
前記工程(ii)において当該cDNAを定量する、請求項2に記載の腺腫又はがんの検出方法。 - 前記体液試料が、唾液、喀痰、鼻水、涙液、胃液、胆汁、膵液、汗、脳脊髄液、膿、胸水、心嚢水、乳、膣分泌液、精液、腹水、羊水、リンパ液、又は血液のいずれかであり、前記排泄物試料が、糞便又は尿である、請求項1又は2に記載の腺腫又はがんの検出方法。
- 前記ハウスキーピング遺伝子が2種類以上であり、それら又はそれらの発現産物を構成する配列の量を複数同時に測定する、請求項1又は2に記載の腺腫又はがんの検出方法。
- 前記ハウスキーピング遺伝子が、グリセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH:glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase)、18S リボソームRNA、28S リボソームRNA、βアクチン、β2ミクログロブリン、ヒポキサンチンホスホリボシル・トランスフェラーゼ1、リボソーム蛋白質ラージP0、ペプチジルプロピル・イソメラーゼA(シクロスポリンA)、チトクロームC、ホスホグリセレート・キナーゼ1、β-グルクロニダーゼ、TATAボックス結合因子、トランスフェリン受容体、HLA-A0201重鎖、リボソームタンパク質L19、αチューブリン、βチューブリン、γチューブリン、ATPシンセターゼ、翻訳伸長因子1ガンマ(EEF1G:eukaryotic translation elongation factor 1 gamma)、コハク酸デヒドロゲナーゼ複合体(SDHA:succinate dehydrogenase complex)、アミノレブリン酸シンターゼ1(ALAS:aminolevulinic acid synthase 1)、ADP-リボシル化因子6(ADP-ribosylation factor 6)、エンドヌクレアーゼG(ENDOG:endonuclease G)、及びペルオキシソーム形成因子(PEX:peroxisomal biogenesis factor)からなる群より選択される遺伝子である、請求項6に記載の腺腫又はがんの検出方法。
- 前記排泄物試料が糞便であり、前記ハウスキーピング遺伝子がβ2ミクログロブリンである請求項1又は2に記載の腺腫又はがんの検出方法。
- 前記工程(ii)の後に、さらに、
(iii)抽出された核酸又は蛋白質の中の、少なくとも一の腫瘍遺伝子又はその発現産物を構成する配列の量を測定して、試料中の当該配列の濃度を算出する工程;及び
(iV)工程(ii)において算出されたハウスキーピング遺伝子又はその発現産物を構成する配列の濃度に基づき、工程(iii)において算出された腫瘍遺伝子又はその発現産物を構成する配列の濃度を補正する工程;を含む、請求項2に記載の腺腫又はがんの検出方法。 - 腺腫又はがんのマーカー遺伝子(以下、標的遺伝子という)を用いて腺腫又はがんを検査する方法であって、下記工程を有する(但し、工程(B)(C)(D)(E)は、工程(D)(E)(B)(C)、工程(B)(D)(C)(E)、工程(B)(D)(E)(C)、工程(D)(B)(E)(C)、又は工程(D)(B)(C)(E)の順に行ってもよい。)ことを特徴とする腺腫又はがんの検査方法:
(A)被験者から採取した糞便中に含まれるRNAを抽出し、RNA溶液として精製する工程;
(B)前記工程(A)において得られたRNA溶液中の標的遺伝子由来RNAの量を測定する工程;
(C)前記工程(B)において得られた標的遺伝子由来RNAの量と、予め設定された閾値とを比較し、前記被験者が腺腫又はがんに罹患しているか否かを判定する工程;
(D)前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの、精製度、分解度、濃度、及び標準遺伝子由来RNAの量からなる群より選択される1以上を測定する工程;
(E)前記工程(D)において得られた値に基づき、前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの信頼性を判断する工程;
(F)前記工程(E)において、前記RNAの信頼性があると判断した場合には、前記工程(C)における判定が信頼できると判断し、前記RNAの信頼性がないと判断した場合には、前記工程(C)における判定が信頼できないと判断する工程。 - 前記工程(B)、(C)、(D)及び(E)が、工程(D)(E)(B)(C)の順に行うものであり、前記工程(B)が下記工程(B1)であり、前記工程(C)が下記工程(C1)であることを特徴とする請求項10記載の腺腫又はがんの検査方法:
(B1)前記工程(E)において、前記RNAの信頼性がないと判断した場合には検査を終了し、前記RNAの信頼性があると判断した場合には、前記工程(A)において得られたRNA溶液中の標的遺伝子由来RNAの量を測定する工程;
(C1)前記工程(B1)において得られた標的遺伝子由来RNAの量と、予め設定された閾値とを比較し、前記被験者が腺腫又はがんに罹患しているか否かを判定する工程。 - 前記工程(B)、(C)、(D)及び(E)が、工程(B)(D)(E)(C)の順に行うものであり、前記工程(D)が下記工程(D2)であり、前記工程(E)が下記工程(E2)であり、前記工程(C)が下記工程(C2)であることを特徴とする請求項10記載の腺腫又はがんの検査方法:
(D2)前記工程(B)の後、前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの、精製度、分解度、濃度、及び標準遺伝子由来RNAの量からなる群より選択される1以上を測定する工程;
(E2)前記工程(D2)において得られた値に基づき、前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの信頼性を判断する工程;
(C2)前記工程(E2)において、前記RNAの信頼性がないと判断した場合には検査を終了し、前記RNAの信頼性があると判断した場合には、前記工程(B)において得られた標的遺伝子由来RNAの量と、予め設定された閾値とを比較し、前記被験者が腺腫又はがんに罹患しているか否かを判定する工程。 - 腺腫又はがんのマーカー遺伝子(以下、標的遺伝子という)を用いて腺腫又はがんを検査する方法であって、下記工程を有することを特徴とする腺腫又はがんの検査方法:
(A)被験者から採取した糞便中に含まれるRNAを抽出し、RNA溶液として精製する工程;
(B’)前記工程(A)において得られたRNA溶液中の標的遺伝子由来RNAの量及び標準遺伝子由来RNAの量を測定する工程;
(C’)前記工程(B’)において得られた標的遺伝子由来RNAの量を標準遺伝子由来RNAの量で除した値が、予め設定された閾値よりも大きい場合には前記被験者が腺腫又はがんに罹患していると判定し、予め設定された閾値よりも小さい場合には前記被験者は腺腫又はがんに罹患していないと判定する工程;
(D)前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの、精製度、分解度、濃度、及び標準遺伝子由来RNAの量からなる群より選択される1以上を測定する工程;
(E)前記工程(D)において得られた値に基づき、前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの信頼性を判断する工程;
(G’)前記工程(E)において、前記RNAの信頼性があると判断した場合には、前記工程(C’)における判定が信頼できると判断し、前記RNAの信頼性がないと判断した場合には、前記工程(C’)における判定が信頼できないと判断する工程。 - RNAの精製度の測定が、前記工程(A)において得られたRNA溶液の、260nmにおける吸光度を230nmにおける吸光度で除した値(260/230nm吸光度比)、及び/又は260nmにおける吸光度を280nmにおける吸光度で除した値(260/280nm吸光度比)を測定するものであることを特徴とする請求項10〜13のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
- 前記260/230nm吸光度比又は前記260/280nm吸光度比が1.0未満又は2.5超である場合に、前記工程(A)において得られたRNAの信頼性がないと判断することを特徴とする請求項14記載の腺腫又はがんの検査方法。
- RNAの分解度の測定が、前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの、23SリボソーマルRNAのフラグメント量を16SリボソーマルRNAのフラグメント量で除した値(23S rRNA/16S rRNA比)を測定するものであることを特徴とする請求項10〜15のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
- 前記23S rRNA/16S rRNA比が1.6未満又は2.5超である場合に、前記工程(A)において得られたRNAの信頼性がないと判断することを特徴とする請求項16記載の腺腫又はがんの検査方法。
- 前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAの濃度が10ng/μL未満である場合に、前記工程(A)において得られたRNAの信頼性がないと判断することを特徴とする請求項10〜17のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
- 前記標準遺伝子由来RNAの量が予め設定された閾値よりも少ない場合に、前記工程(A)において得られたRNAの信頼性がないと判断することを特徴とする請求項10〜18のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
- 前記標的遺伝子由来RNAの量の測定を、前記工程(A)において得られたRNA溶液をノーマライズした後に行うことを特徴とする請求項10〜19のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
- 前記標的遺伝子由来RNAの量の測定を、前記工程(A)において得られたRNA溶液中のRNAから逆転写反応により得られたcDNAを鋳型として核酸増幅をすることによって行うことを特徴とする請求項10〜19のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
- 前記標的遺伝子由来RNAの量の測定を、前記工程(A)において得られたRNA溶液をノーマライズした後に逆転写反応を行い、得られたcDNAを鋳型として核酸増幅をすることによって行うことを特徴とする請求項10〜19のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
- 前記工程(B’)における標的遺伝子由来RNAの量及び標準遺伝子由来RNAの量の測定を、マルチプレックスPCRを用いて行うことを特徴とする請求項13記載の腺腫又はがんの検査方法。
- 前記標準遺伝子が、ハウスキーピング遺伝子又は上皮細胞特異的遺伝子であることを特徴とする請求項10〜23のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
- 前記上皮細胞特異的遺伝子が、癌胎児抗原遺伝子、細胞接着因子遺伝子、ムチン遺伝子、及びサイトケラチン遺伝子からなる群より選択される遺伝子であることを特徴とする請求項24記載の腺腫又はがんの検査方法。
- 前記標的遺伝子が、COX2(Cyclooxygenase 2)、MMP7(matrix metallopeptidase7)、及びSNAILからなる群より選択される遺伝子であることを特徴とする請求項10〜25のいずれか記載の腺腫又はがんの検査方法。
- 前記標準遺伝子が、グリセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH:glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase)、18S リボソームRNA、28S リボソームRNA、βアクチン、β2ミクログロブリン、ヒポキサンチンホスホリボシル・トランスフェラーゼ1、リボソーム蛋白質ラージP0、ペプチジルプロピル・イソメラーゼA(シクロスポリンA)、チトクロームC、ホスホグリセレート・キナーゼ1、β-グルクロニダーゼ、TATAボックス結合因子、トランスフェリン受容体、HLA-A0201重鎖、リボソームタンパク質L19、αチューブリン、βチューブリン、γチューブリン、ATPシンセターゼ、翻訳伸長因子1ガンマ(EEF1G:eukaryotic translation elongation factor 1 gamma)、コハク酸デヒドロゲナーゼ複合体(SDHA:succinate dehydrogenase complex)、アミノレブリン酸シンターゼ1(ALAS:aminolevulinic acid synthase 1)、ADP-リボシル化因子6(ADP-ribosylation factor 6)、エンドヌクレアーゼG(ENDOG:endonuclease G)、ペルオキシソーム形成因子(PEX:peroxisomal biogenesis factor)、CEA(Carcinoembryonic antigen)、epithelial cell adhesion molecule(EpCAM)、mutin2(MUC2)、mutin3(MUC3)、mutin4(MUC4)、keratin 7(CK7)、keratin 19(CK19)、及びkeratin 20(CK20)からなる群より選択される遺伝子であることを特徴とする請求項24記載の腺腫又はがんの検査方法。
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